特許第6948894号(P6948894)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6948894
(24)【登録日】2021年9月24日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】基板処理装置および基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20210930BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20210930BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20210930BHJP
【FI】
   H01L21/304 651B
   H01L21/304 648Z
   H01L21/30 572B
   H01L21/306 R
【請求項の数】7
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-182956(P2017-182956)
(22)【出願日】2017年9月22日
(65)【公開番号】特開2019-61979(P2019-61979A)
(43)【公開日】2019年4月18日
【審査請求日】2020年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 通矩
【審査官】 堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−168774(JP,A)
【文献】 特開2014−049606(JP,A)
【文献】 特開2009−224692(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/027
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理液を用いた処理を基板に施すための基板処理装置であって、
スピンベースを有し、前記基板を保持するための基板保持ユニットと、
前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に対向する基板対向面を有し、前記スピンベースよりも大径を有する遮断部材と、
前記基板対向面と前記上面との間の空間が、前記上面上の側方から遮断される遮断位置と、前記遮断位置から上方に退避した退避位置であって、前記空間が、前記上面上の側方から遮断されない退避位置との間で前記遮断部材を昇降させる遮断部材昇降ユニットと、
前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状の内側のガードと、前記内側のガードの周囲を取り囲む筒状の外側のガードとを含み、前記基板と前記遮断部材との間から排出される処理液を捕獲するための複数のガードとを含み、
前記外側のガードの内周端が、前記内側のガードの内周端よりも、径方向外方に位置しており、
前記内側のガード、前記外側のガードおよび前記遮断部材が、前記外側のガードの内周端によって区画される円周の直径が前記遮断部材の外径よりも大きく、かつ前記内側のガードの内周端によって区画される円周の直径が前記遮断部材の外径と等しくまたは小さくなるように設けられている、基板処理装置。
【請求項2】
処理液を用いた処理を基板に施すための基板処理装置であって、
スピンベースを有し、前記基板を保持するための基板保持ユニットと、
前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に対向する基板対向面を有し、前記スピンベースよりも大径を有する遮断部材と、
前記基板対向面と前記上面との間の空間が、前記上面上の側方から遮断される遮断位置と、前記遮断位置から上方に退避した退避位置であって、前記空間が、前記上面上の側方から遮断されない退避位置との間で前記遮断部材を昇降させる遮断部材昇降ユニットと、
前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状の内側のガードと、前記内側のガードの周囲を取り囲む筒状の外側のガードとを含み、前記基板と前記遮断部材との間から排出される処理液を捕獲するための複数のガードと、
前記基板保持ユニットに保持されている基板を、所定の回転軸線回りに回転させるための回転ユニットと、
前記複数のガードの少なくとも1つを昇降させるガード昇降ユニットと、
前記遮断部材昇降ユニット、前記回転ユニットおよび前記ガード昇降ユニットを制御する制御装置とを含み、
前記外側のガードの内周端が、前記内側のガードの内周端よりも、径方向外方に位置しており、
前記制御装置が、
前記遮断部材昇降ユニットによって前記遮断部材を前記退避位置に配置し、かつ前記ガード昇降ユニットによって、前記複数のガードのうち前記内側のガードを前記基板の周端面に対向するように配置した状態で、前記回転ユニットにより前記回転軸線回りに前記基板を回転させる第1の処理工程と、
前記遮断部材昇降ユニットによって前記遮断部材を前記遮断位置に配置し、かつ前記ガード昇降ユニットによって、前記複数のガードのうち前記外側のガードを前記基板の周端面に対向するように配置した状態で、前記回転ユニットにより前記回転軸線回りに前記基板を回転させる第2の処理工程とを実行する、基板処理装置。
【請求項3】
前記遮断部材の外に設けられた第1の処理液吐出口を有する第1のノズルと、
記第1のノズルに対し第1の処理液を供給する第1の処理液ユニットとをさらに含み、
前記制御装置は、前記第1の処理工程において、前記第1の処理液ユニットによって前記第1の処理液吐出口から前記基板の前記上面に向けて第1の処理液を吐出する工程を実行する、請求項に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記基板対向面に開口する第2の処理液吐出口を有する第2のノズルと、
記第2のノズルに対し第2の処理液を供給する第2の処理液ユニットとをさらに含み、
前記制御装置は、前記第2の処理工程において、前記第2の処理液ユニットによって前記第2の処理液吐出口から前記基板の前記上面に向けて前記第2の処理液を吐出する工程を実行する、請求項またはに記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記遮断部材が、前記基板保持ユニットによって保持されている基板の周端に対向する内周面をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記内側のガードおよび前記外側のガードが、それぞれ、径方向内方に向かうに従って上方へと向かう傾斜部を備えており、
前記外側のガードの前記傾斜部が、前記内側のガードの前記傾斜部よりも上方に配置されており、各傾斜部の上端が各ガードの内周端をなしている、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項7】
スピンベースを有し、基板を保持するための基板保持ユニットを含む基板処理装置において実行される基板処理方法であって、
前記スピンベースよりも大径を有し、前記基板の上面に対向する基板対向面を有する遮断部材を前記基板の前記上面から退避した退避位置に配置し、かつ、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状の内側のガードと、前記内側のガードの周囲を取り囲む筒状の外側のガードであって、前記内側のガードの内周端よりも径方向外方に位置する内周端を有する外側のガードとを含む複数のガードのうち前記内側のガードを前記基板の周端面に対向するように配置した状態で、所定の回転軸線回りに前記基板を回転させる第1の処理工程と、
前記遮断部材を、前記基板対向面と前記上面との間の空間が、前記上面上の側方から遮断される遮断位置に配置し、かつ、複数のガードのうち前記外側のガードを、前記遮断位置に位置する前記遮断部材の周端に対向するように配置した状態で、前記回転軸線回りに前記基板を回転させる第2の処理工程とを含む、基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハなどの基板の表面に薬液等の処理液による処理を施すために、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が用いられることがある。この枚葉式の基板処理装置は、チャンバ内に、たとえば、基板をほぼ水平に保持して回転させるスピンチャックと、このスピンチャックによって回転される基板に処理液を供給するためのノズルと、スピンチャックに保持された基板の表面(上面)に近接した位置に対向配置される遮断部材と、基板から排出される処理液を捕獲して排液するための処理カップとを含む。
【0003】
下記特許文献1に示すように、処理カップは、ガードを複数備えている。各ガードは、スピンチャックの周囲を取り囲む円筒状の案内部と、案内部の上端から中心側に斜め上方に延びる円筒状の傾斜部とを含む。各傾斜部の上端は、各ガードの内周端を構成しており、基板およびスピンベースよりも大きな直径を有している。各ガードの内周端は径方向に揃っている。
【0004】
また、下記特許文献2に係る基板処理装置の基板処理例では、遮断部材を、基板の表面から上方に退避した退避位置に配置しながら、遮断部材と基板の上面との間に配置されたノズルから薬液を吐出することにより、薬液処理を行う。同様に、遮断部材を退避位置に配置しながら、遮断部材と基板の上面との間に配置されたノズルからリンス液を吐出することにより、リンス処理を行う。
【0005】
リンス処理の後、基板の表面に遮断部材が近接されられる。この状態で、スピンチャックと遮断部材とが同方向に回転される。これにより、基板の表面に付着しているリンス液が振り切られて除去(乾燥)される。
また、下記特許文献3に係る遮断部材は、基板の上方の上方空間と、上方空間の側方空間とをより効果的に遮断するために、スピンチャックに保持されている基板の上方に配置される円板部と、円板部との周縁から垂下する円筒部とを備えている。すなわち、この遮断部材は、スピンチャックに保持されている基板の上面に対向する基板対向面と、スピンチャックに保持されている基板の外周端に対向する内周面とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016−42518号公報
【特許文献2】特開2017−117954号公報
【特許文献3】特開2015−153947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明者らは、特許文献3に係る遮断部材を用いて、下記特許文献2に係る基板処理例を実施することを検討している。
すなわち、円板部と円筒部とを有する遮断部材を、遮断部材を、基板の表面から上方に退避した退避位置に配置しながら、遮断部材と基板の上面との間に配置されたノズルから処理液(薬液またはリンス)を吐出することにより、薬液処理またはリンス処理を行う。このとき、複数のガードのうちの1つのガード(退避位置用ガード)を基板の周端面に対向させる。基板の周縁部から排出される処理液は、退避位置用ガードによって捕獲される。
【0008】
リンス処理の後、基板の表面に遮断部材が近接される。また、退避位置用ガードとは異なるガード(遮断位置用ガード)を、遮断部材の円筒部の下端部に対向させる。この状態で、基板が乾燥させられる。遮断部材の円筒部の下端部から排出される処理液は、遮断位置用ガードによって捕獲される。
この場合、次のような問題があった。
【0009】
特許文献3に係る遮断部材は、内周面を区画する円筒部を有しているため、スピンベースよりも大径に設けられている。このような大径の遮断部材を用いる場合には、ガードの内周端との干渉を避けるため、各ガードの内径を拡大させる必要がある。
しかしながら、退避位置用ガードの内径が拡大されていると、薬液処理またはリンス処理において、基板の周縁部と退避位置用ガードとの間隔が長くなり、基板の周縁から飛散する処理液(薬液またはリンス液)を、所望の退避位置用ガードによって効率良く捕獲できないことが考えられる。すなわち、退避位置用ガードの液跳ね防止性能が低下する。そればかりか、遮断部材の円筒部の下端部からの処理液の飛散方向が広角であるために、遮断部材を遮断位置に配置した状態で行う処理(たとえば乾燥処理)において、退避位置用ガードの内径が拡大されていると、遮断部材の円筒部の下端部から飛散する処理液が、本来予定していない退避位置用ガードに捕獲されてしまうおそれがある。この場合、退避位置用ガードにおいて混触が発生するおそれがある。
【0010】
すなわち、遮断部材とガードとの干渉を回避しながら、基板の周縁部から排出される処理液を所望のガードで効率良く捕獲することが望まれていた。
そこで、この発明の目的は、遮断部材とガードとの干渉を回避しながら、基板の周縁部から排出される処理液を所望のガードで効率良く捕獲できる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
の発明の一実施形態は、処理液を用いた処理を基板に施すための基板処理装置であって、スピンベースを有し、前記基板を保持するための基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に対向する基板対向面を有し、前記スピンベースよりも大径を有する遮断部材と、前記基板対向面と前記上面との間の空間が、前記上面上の側方から遮断される遮断位置と、前記遮断位置から上方に退避した退避位置であって、前記空間が、前記上面上の側方から遮断されない退避位置との間で前記遮断部材を昇降させる遮断部材昇降ユニットと、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状の内側のガードと、前記内側のガードの周囲を取り囲む筒状の外側のガードとを含み、前記基板と前記遮断部材との間から排出される処理液を捕獲するための複数のガードとを含み、前記外側のガードの内周端が、前記内側のガードの内周端よりも、径方向外方に位置している、基板処理装置を提供する。
【0012】
この構成によれば、外側のガードの内周端が、内側のガードの内周端よりも、径方向外方に位置している。すなわち、外側のガードの内周端によって区画される円周の直径が、内側のガードの内周端によって区画される円周の直径よりも大きい。
遮断部材および複数のガードを、遮断部材を退避位置に配置し、かつ、内側のガードが基板の周端面に対向する状態に設けることを考える。この状態では、内側のガードの内周端が比較的小径であるので、基板の周縁部と内側のガードの内周端との径方向距離を最適の長さに保つことができる。そのため、基板の周縁部から排出される処理液を、内側のガードによって効率良く捕獲することができる(液跳ね防止性能が向上する)。
【0013】
また、遮断部材および複数のガードを、遮断部材を遮断位置に配置し、かつ、外側のガードが遮断部材の周端に対向する状態に設けることを考える。外側のガードの内周端が比較的大径であるため、この状態において、外側のガードと遮断部材との干渉が回避される。
以上により、遮断部材とガード(外側のガード)との干渉を回避しながら、基板の周縁部から排出される処理液を所望のガード(内側のガード)で効率良く捕獲できる。
【0014】
の発明の一実施形態では、前記内側のガード、前記外側のガードおよび前記遮断部材が、前記外側のガードの内周端によって区画される円周の直径が前記遮断部材の外径よりも大きく、かつ前記内側のガードの内周端によって区画される円周の直径が前記遮断部材の外径と等しくまたは小さくなるように設けられている。
【0015】
この構成によれば、外側のガードの内周端によって区画される円周の直径が、遮断部材の外径よりも大きい。そのため、外側のガードと遮断部材との干渉が確実に回避される。
また、内側のガードの内周端によって区画される円周の直径が、遮断部材の外径と等しいか、または小さい。そのため、基板の周端部から排出される処理液が、内側のガードに進入することを確実に防止することができ、これにより、内側ガードにおける処理液の混触を未然に防止できる。
【0016】
の発明の一実施形態では、前記遮断部材が、前記基板保持ユニットによって保持されている基板の周端に対向する内周面をさらに含む。
この構成によれば、遮断部材が遮断位置に配置された状態で、基板の上方の上方空間と、上方空間の側方空間とを、遮断部材によってより効果的に遮断することができる。この状態において外側のガードが遮断部材の周端に対向させる。基板の上面の周縁部から排出された処理液が、内周面によって受けられる。処理液は、遮断部材の内周面の下端縁から径方向外方に向けて広角に飛散する。このような内周面を有する遮断部材は、スピンベースよりも大径を有しているが、このような大径の遮断部材を用いる場合であっても、遮断部材とガードとの干渉を回避しながら、基板の周縁部から排出される処理液を所望のガードで効率良く捕獲することができる。
【0017】
の発明の一実施形態では、前記内側のガードおよび前記外側のガードが、それぞれ、径方向内方に向かうに従って上方へと向かう傾斜部を備えている。そして、前記外側のガードの前記傾斜部が、前記内側のガードの前記傾斜部よりも上方に配置されている。そして、各傾斜部の上端が各ガードの内周端をなしている。
【0018】
この構成によれば、外側のガードの前記傾斜部が、内側のガードの前記傾斜部よりも上方に配置されている。各傾斜部の上端が各ガードの内周端をなしている。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板を、所定の回転軸線回りに回転させるための回転ユニットと、前記複数のガードの少なくとも1つを昇降させるガード昇降ユニットと、前記遮断部材昇降ユニット、前記回転ユニットおよび前記ガード昇降ユニットを制御する制御装置とをさらに含む。そして、前記制御装置が、前記遮断部材昇降ユニットによって前記遮断部材を前記退避位置に配置し、かつ前記ガード昇降ユニットによって、前記複数のガードのうち前記内側のガードを前記基板の周端面に対向するように配置した状態で、前記回転ユニットにより前記回転軸線回りに前記基板を回転させる第1の処理工程と、前記遮断部材昇降ユニットによって前記遮断部材を前記遮断位置に配置し、かつ前記ガード昇降ユニットによって、前記複数のガードのうち前記外側のガードを前記基板の周端面に対向するように配置した状態で、前記回転ユニットにより前記回転軸線回りに前記基板を回転させる第2の処理工程とを実行する。
【0019】
この構成によれば、外側のガードの内周端が、内側のガードの内周端よりも、径方向外方に位置している。すなわち、外側のガードの内周端によって区画される円周の直径が、内側のガードの内周端によって区画される円周の直径よりも大きい。
また、第1の処理工程では、遮断部材を退避位置に配置し、かつ、内側のガードが基板の周端面に対向する。内側のガードの内周端が比較的小径であるので、基板の周縁部と内側のガードの内周端との径方向距離を最適の長さに保つことができる。そのため、基板の周縁部から排出される処理液を、内側のガードによって効率良く捕獲することができる(液跳ね防止性能が向上する)。
【0020】
第2の処理工程では、遮断部材を遮断位置に配置し、かつ、外側のガードが遮断部材の周端に対向する。外側のガードの内周端が比較的大径であるため、外側のガードと遮断部材との干渉が回避される。
以上により、遮断部材とガード(外側のガード)との干渉を回避しながら、基板の周縁部から排出される処理液を所望のガード(内側のガード)で効率良く捕獲できる。
【0021】
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記遮断部材の外に設けられた第1の処理液吐出口を有する第1のノズルと、前記第1のノズルに対し第1の処理液を供給する第1の処理液ユニットとをさらに含む。そして、前記制御装置は、前記第1の処理工程において、前記第1の処理液ユニットによって前記第1の処理液吐出口から前記基板の前記上面に向けて第1の処理液を吐出する工程を実行する。
【0022】
この構成によれば、遮断部材が退避位置に配置され、かつ、内側のガードが基板の周端面に対向させられる第1の処理工程において、遮断部材の外に設けられた第1の処理液吐出口から基板の上面に向けて第1の処理液が吐出される。基板の上面に供給された第1の処理液は、基板の回転による遠心力によって基板の上面の周縁部に移動し、基板の上面の周縁部から径方向外方に向けて飛散する。飛散した第1の処理液は、内側のガードに捕獲される。内側のガードの内周端が比較的小径であるので、基板の周縁部と内側のガードの内周端との径方向距離を最適の長さに保つことができる。そのため、基板の周縁部から排出される第1の処理液を、内側のガードによって効率良く捕獲することができる。
【0023】
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板対向面に開口する第2の処理液吐出口を有する第2のノズルと、前記第2のノズルに対し第2の処理液を供給する第2の処理液ユニットとをさらに含む。そして、前記制御装置は、前記第2の処理工程において、前記第2の処理液ユニットによって前記第2の処理液吐出口から前記基板の前記上面に向けて前記第2の処理液を吐出する工程を実行する。
【0024】
この構成によれば、遮断部材が遮断位置に配置され、かつ、外側のガードが遮断部材の周端に対向させられる第2の処理工程において、基板対向面に開口する第2の処理液吐出口から基板の上面に向けて第2の処理液が吐出される。基板の上面に供給された第2の処理液は、基板の回転による遠心力によって基板の上面の周縁部に移動し、基板の上面の周縁部から、径方向外方に向けて飛散する。飛散した第2の処理液は、外側のガードに捕獲される。外側のガードの内周端が比較的大径であるため、この状態において、外側のガードと遮断部材との干渉が回避される。
【0025】
の発明の一実施形態は、スピンベースを有し、基板を保持するための基板保持ユニットを含む基板処理装置において実行される基板処理方法であって、前記スピンベースよりも大径を有し、前記基板の上面に対向する基板対向面を有する遮断部材を前記基板の上面から退避した退避位置に配置し、かつ、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状の内側のガードと、前記内側のガードの周囲を取り囲む筒状の外側のガードであって、前記内側のガードの内周端よりも径方向外方に位置する内周端を有する外側のガードとを含む複数のガードのうち前記内側のガードを前記基板の周端面に対向するように配置した状態で、所定の回転軸線回りに前記基板を回転させる第1の処理工程と、前記遮断部材を、前記基板対向面と前記上面との間の空間が、前記上面上の側方から遮断される遮断位置に配置し、かつ、複数のガードのうち前記外側のガードを、前記遮断位置に位置する前記遮断部材の周端に対向するように配置した状態で、前記回転軸線回りに前記基板を回転させる第2の処理工程とを含む、基板処理方法を提供する。
【0026】
この方法によれば、外側のガードの内周端が、内側のガードの内周端よりも、径方向外方に位置している。すなわち、外側のガードの内周端によって区画される円周の直径が、内側のガードの内周端によって区画される円周の直径よりも大きい。
また、第1の処理工程では、遮断部材を退避位置に配置し、かつ、内側のガードが基板の周端面に対向する。内側のガードの内周端が比較的小径であるので、基板の周縁部と内側のガードの内周端との径方向距離を最適の長さに保つことができる。そのため、基板の周縁部から排出される処理液を、内側のガードによって効率良く捕獲することができる(液跳ね防止性能が向上する)。
【0027】
第2の処理工程では、遮断部材を遮断位置に配置し、かつ、外側のガードが遮断部材の周端に対向する。外側のガードの内周端が比較的大径であるため、外側のガードと遮断部材との干渉が回避される。
以上により、遮断部材とガード(外側のガード)との干渉を回避しながら、基板の周縁部から排出される処理液を所望のガード(内側のガード)で効率良く捕獲できる。
【0028】
の発明の一実施形態では、前記第1の処理工程が、前記遮断部材の外に設けられた第1の処理液吐出口から前記基板の前記上面に向けて第1の処理液を吐出する工程を含む。
この方法によれば、遮断部材が退避位置に配置され、かつ、内側のガードが基板の周端面に対向させられる第1の処理工程において、遮断部材の外に設けられた第1の処理液吐出口から基板の上面に向けて第1の処理液が吐出される。基板の上面に供給された第1の処理液は、基板の回転による遠心力によって基板の上面の周縁部に移動し、基板の上面の周縁部から径方向外方に向けて飛散する。飛散した第1の処理液は、内側のガードに捕獲される。内側のガードの内周端が比較的小径であるので、基板の周縁部と内側のガードの内周端との径方向距離を最適の長さに保つことができる。そのため、基板の周縁部から排出される第1の処理液を、内側のガードによって効率良く捕獲することができる。
【0029】
の発明の一実施形態では、前記第2の処理工程が、前記基板対向面に開口する第2の処理液吐出口から前記基板の前記上面に向けて第2の処理液を吐出する工程を含む。
この方法によれば、遮断部材が遮断位置に配置され、かつ、外側のガードが遮断部材の周端に対向させられる第2の処理工程において、基板対向面に開口する第2の処理液吐出口から基板の上面に向けて第2の処理液が吐出される。基板の上面に供給された第2の処理液は、基板の回転による遠心力によって基板の上面の周縁部に移動し、基板の上面の周縁部から、径方向外方に向けて飛散する。飛散した第2の処理液は、外側のガードに捕獲される。外側のガードの内周端が比較的大径であるため、この状態において、外側のガードと遮断部材との干渉が回避される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。
図2図2は、前記基板処理装置に備えられた処理ユニットの構成例を説明するための図解的な断面図である。
図3図3は、前記処理ユニットに備えられた遮断部材の底面図である。
図4図4は、前記処理ユニットに備えられた処理カップの断面図である。
図5図5は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図6図6は、前記基板処理装置による処理対象の基板の表面を拡大して示す断面図である。
図7図7は、前記処理ユニットにおいて実行される基板処理例の内容を説明するための流れ図である。
図8A図8Aは、前記基板処理例を説明するための図解的な図である。
図8B図8Bは、図8Aに続く工程を説明するための図解的な図である。
図8C図8Cは、図8Bに続く工程を説明するための図解的な図である。
図8D図8Dは、図8Cに続く工程を説明するための図解的な図である。
図8E図8Eは、図8Dに続く工程を説明するための図解的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置1を上から見た模式図である。
基板処理装置1は、シリコンウエハなどの基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状の基板である。基板処理装置1は、処理液およびリンス液で基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容する基板収容器が載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット2との間で基板Wを搬送するインデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。インデクサロボットIRは、基板収容器と基板搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。
【0032】
図2は、処理ユニット2の構成例を説明するための図解的な断面図である。図3は、遮断部材8の底面図である。図4は、処理カップ13の断面図である。
図2に示すように、処理ユニット2は、箱形のチャンバ4と、チャンバ4内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持ユニット)5と、基板の上面に薬液(第1の処理液)を供給するための薬液供給ユニット(第1の処理液ユニット)6と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面にリンス液(第1の処理液)を供給するためのリンス液供給ユニット(第1の処理液ユニット)7と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面に対向する遮断部材8と、遮断部材8の内部を上下に挿通し、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面の中央部に向けて処理液を吐出するための中心軸ノズル9と、中心軸ノズル9に、空気よりも比重が大きくかつ水よりも低い表面張力を有する低表面張力液体としての有機溶剤(第2の処理液)を供給するための有機溶剤供給ユニット(第2の処理液ユニット)10と、中心軸ノズル9に、液体の疎水化剤(第2の処理液)を供給するための疎水化剤供給ユニット(第2の処理液ユニット)11と、中心軸ノズル9に、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給ユニット12と、スピンチャック5を取り囲む筒状の処理カップ13とを含む。
【0033】
図2に示すように、チャンバ4は、スピンチャック5を収容する箱状の隔壁14と、隔壁14の上部から隔壁14内に清浄空気(フィルタによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)15と、隔壁14の下部からチャンバ4内の気体を排出する排気ダクト16とを含む。FFU15は、隔壁14の上方に配置されており、隔壁14の天井に取り付けられている。FFU15は、隔壁14の天井からチャンバ4内に下向きに清浄空気を送る。排気ダクト16は、処理カップ13の底部に接続されており、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排気処理設備に向けてチャンバ4内の気体を導出する。したがって、チャンバ4内を下方に流れるダウンフロー(下降流)が、FFU15および排気ダクト16によって形成される。基板Wの処理は、チャンバ4内にダウンフローが形成されている状態で行われる。
【0034】
図2に示すように、スピンチャック5として、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック5は、スピンモータMと、このスピンモータMの駆動軸と一体化されたスピン軸17と、スピン軸17の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース18とを含む。スピンベース18の直径は、基板Wの直径と同等か、基板Wの直径よりも大きい。
【0035】
図2に示すように、スピンベース18の上面18aには、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば4個)の挟持ピン19が配置されている。複数個の挟持ピン19は、スピンベース18の上面18aの外周部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔(たとえば等間隔)を空けて配置されている。
薬液供給ユニット6は、薬液ノズル21と、薬液ノズル21に接続され、薬液供給源からの薬液が供給される薬液配管22と、薬液配管22に介装された薬液バルブ23および第1の流量調整バルブ24とを含む。薬液ノズル21は、薬液吐出口21a(第1の処理液吐出口)から、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルである。たとえば、薬液吐出口21aは薬液ノズル21のボディの下端に形成されており、薬液吐出口21aから下向きに薬液が吐出される。第1の流量調整バルブ24は、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他の流量調整バルブについても同様である。
【0036】
薬液バルブ23が開かれると、薬液吐出口21aから下方に向けて薬液が吐出される。薬液バルブ23が閉じられると、薬液吐出口21aからの薬液の吐出が停止される。第1の流量調整バルブ24によって、薬液吐出口21aからの薬液の吐出流量が調整される。薬液は、たとえば、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、および腐食防止剤の少なくとも1つを含む液であってもよい。
【0037】
薬液供給ユニット6は、さらに、薬液ノズル21が先端部に取り付けられたノズルアーム25と、ノズルアーム25をたとえば所定の揺動軸線まわりに揺動させて薬液ノズル21を移動させる第1のノズル移動ユニット26とを含む。第1のノズル移動ユニット26は、モータ等を含む。第1のノズル移動ユニット26は、薬液ノズル21から吐出された薬液が基板Wの上面に供給される処理位置と、薬液ノズル21が平面視でスピンチャック5の側方に退避した退避位置との間で、薬液ノズル21を移動させる。
【0038】
リンス液供給ユニット7は、リンス液ノズル27と、リンス液ノズル27に接続され、リンス液供給源からのリンス液が供給されるリンス液配管28と、リンス液配管28に介装されたリンス液バルブ29および第2の流量調整バルブ30とを含む。リンス液ノズル27は、リンス液吐出口(第1の処理液吐出口)27aから、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルである。たとえば、リンス液吐出口27aはリンス液ノズル27のボディの下端に形成されており、リンス液吐出口27aから下向きにリンス液が吐出される。
【0039】
リンス液バルブ29が開かれると、リンス液吐出口27aから下方に向けてリンス液が吐出される。リンス液バルブ29が閉じられると、リンス液吐出口27aからのリンス液の吐出が停止される。第2の流量調整バルブ30によって、リンス液吐出口27aからのリンス液の吐出流量が調整される。リンス液は、水である。この実施形態において、水は、純水(脱イオン水)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)のアンモニア水のいずれかである。
【0040】
リンス液供給ユニット7は、さらに、リンス液ノズル27が先端部に取り付けられたノズルアーム31と、ノズルアーム31をたとえば所定の揺動軸線まわりに揺動させてリンス液ノズル27を移動させる第2のノズル移動ユニット32とを含む。第2のノズル移動ユニット32は、モータ等を含む。第2のノズル移動ユニット32は、リンス液ノズル27から吐出されたリンス液が基板Wの上面に供給される処理位置と、リンス液ノズル27が平面視でスピンチャック5の側方に退避した退避位置との間で、リンス液ノズル27を移動させる。
【0041】
遮断部材8は、遮断板41と、遮断板41に一体回転可能に設けられた上スピン軸42とを含む。遮断板41は、基板Wの径よりも大きい円板状である。遮断板41は、水平な姿勢で保持された円板部43と、円板部43の外周部から下方に延びる円筒部44とを含む。円板部43は、円筒部44と同軸である。円板部43は、円筒部44の下端よりも上方に配置されている。円板部43の中央部には、遮断板41および上スピン軸42を上下に貫通する円筒状の貫通穴45が形成されている。貫通穴45の内周壁は、円筒面によって区画されている。貫通穴45には、中心軸ノズル9が上下に挿通している。
【0042】
遮断板41は、下向きに凹んだカップ状の内面を含む。遮断板41の内面は、基板Wの上面の上方に対向する基板対向面41aと、遮断部材8が遮断位置にある状態で、基板Wの外周端およびスピンベース18の外周面(外周端)18bと対向する内周面41bとを含む。円板部43の下面が、基板対向面41aに相当する。基板対向面41aは、基板Wの上面と平行な平坦面である。
【0043】
円筒部44の内周面が内周面41bに相当する。内周面41bは、基板対向面41aから斜め下に外方に延びる環状の内傾斜部を含む。この内傾斜部、回転軸線A1に対する傾斜角が連続的に変化する円弧状の断面を有している。この内傾斜部の断面は、下向きに開いている。内周面41bの内径は、内周面41bの下端に近づくに従って増加している。内周面41bの下端は、スピンベース18の外径よりも大きい内径を有している。
【0044】
中心軸ノズル9は、遮断板41および基板Wの中心を通る鉛直な軸線、すなわち、回転軸線A1に沿って上下方向に延びている。中心軸ノズル9は、遮断板41と共に昇降する。
中心軸ノズル9は、遮断板41および基板Wの中心を通る鉛直な軸線、すなわち、回転軸線A1に沿って上下方向に延びている。中心軸ノズル9は、スピンチャック5の上方に配置され、遮断板41および上スピン軸42の内部空間を挿通する。中心軸ノズル9は、遮断板41および上スピン軸42と共に昇降する。
【0045】
上スピン軸42は、遮断板41の上方で水平に延びる支持アーム46に相対回転可能に支持されている。遮断板41および上スピン軸42には、電動モータ等を含む構成の遮断板回転ユニット47が結合されている。遮断板回転ユニット47は、遮断板41および上スピン軸42を、支持アーム46に対して回転軸線A1まわりに回転させる。
また、支持アーム46には、電動モータ、ボールねじ等を含む構成の遮断部材昇降ユニット48が結合されている。遮断部材昇降ユニット48は、遮断部材8(遮断板41および上スピン軸42)および中心軸ノズル9を、支持アーム46と共に鉛直方向に昇降させる。
【0046】
遮断部材昇降ユニット48は、遮断板41を、基板対向面41aがスピンチャック5に保持されている基板Wの上面に近接し、かつ円筒部44の下端の高さが基板W高さよりも下方に位置するような下遮断位置(図2に破線で図示。遮断位置)と、下遮断位置よりも大きく上方に退避した退避位置(図2に実線で図示)の間で昇降させる。
遮断部材昇降ユニット48は、上遮断位置(図8Cおよび8Dに示す遮断板41の位置。遮断位置)、下遮断位置および退避位置で遮断板41を保持可能である。下遮断位置は、基板対向面41aが基板Wの上面との間に、遮断空間を形成するような位置である。この遮断空間は、その周囲の空間から完全に隔離されているわけではないが、実質的にその周囲の空間と遮断されている。上遮断位置は、下遮断位置よりもやや上方(数ミリ上方)の位置である。遮断板41が上配置位置に配置されている状態でも、基板対向面41aと基板Wの上面との間に遮断空間が形成される。
【0047】
中心軸ノズル9は、貫通穴45の内部を上下に延びる円柱状のケーシング50と、ケーシング50の内部を上下に挿通する第1のノズル配管51、第2のノズル配管52および第3のノズル配管53とを含む。ケーシング50は、円筒状の外周面50aと、ケーシング50の下端部に設けられ、基板Wの上面の中央部に対向する基板対向面50bとを有している。第1〜第3のノズル配管51〜53は、それぞれインナーチューブである。
【0048】
図2に示すように、第1のノズル配管51は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。図3に示すように、第1のノズル配管51の下端は、ケーシング50の基板対向面50bに開口して、第1の吐出口(第2の処理液吐出口)51aを形成している。第1のノズル配管51には、有機溶剤供給ユニット10からの液体の有機溶剤が供給される。有機溶剤供給ユニット10は、第1のノズル配管51の上流端側に接続された有機溶剤配管56と、有機溶剤配管56の途中部に介装された有機溶剤バルブ57と、有機溶剤配管56の開度を調整する第3の流量調整バルブ58とを含む。有機溶剤バルブ57が開かれると、第1の吐出口51aから下方に向けて液体の有機溶剤が吐出される。有機溶剤バルブ57が閉じられると、第1の吐出口51aからの液体の有機溶剤の吐出が停止される。第3の流量調整バルブ58によって、第1の吐出口51aからの液体の有機溶剤の吐出流量が調整される。
【0049】
この実施形態において、有機溶剤は、たとえばIPA(isopropyl alcohol)であるが、このような有機溶剤として、IPA以外に、たとえば、メタノール、エタノール、アセトン、EG(エチレングリコール)およびHFE(ハイドロフルオロエーテル)を例示することができる。また、有機溶剤としては、単体成分のみからなる場合だけでなく、他の成分と混合した液体であってもよい。たとえば、IPAとアセトンの混合液であってもよいし、IPAとメタノールの混合液であってもよい。
【0050】
図2に示すように、第2のノズル配管52は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。図3に示すように、第2のノズル配管52の下端は、ケーシング50の基板対向面50bに開口して、第2の吐出口(第2の処理液吐出口)52aを形成している。第2のノズル配管52には、疎水化剤供給ユニット11からの液体の疎水化剤(SMT)が供給される。疎水化剤供給ユニット11は、第2のノズル配管52の上流端側に接続された疎水化剤配管59と、疎水化剤配管59の途中部に介装された疎水化剤バルブ60と、疎水化剤配管59の開度を調整する第4の流量調整バルブ61とを含む。疎水化剤バルブ60が開かれると、第2の吐出口52aから下方に向けて液体の疎水化剤が吐出される。疎水化剤バルブ60が閉じられると、第2の吐出口52aからの液体の疎水化剤の吐出が停止される。第4の流量調整バルブ61によって、第2の吐出口52aからの液体の疎水化剤の吐出流量が調整される。疎水化剤は、シリコン系の疎水化剤であってもよいし、メタル系の疎水化剤であってもよい。
【0051】
シリコン系の疎水化剤は、シリコン(Si)自体およびシリコンを含む化合物を疎水化させる疎水化剤である。シリコン系疎水化剤は、たとえば、シランカップリング剤である。シランカップリング剤は、たとえば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、TMS(テトラメチルシラン)、フッ素化アルキルクロロシラン、アルキルジシラザン、および非クロロ系疎水化剤の少なくとも一つを含む。非クロロ系疎水化剤は、たとえば、ジメチルシリルジメチルアミン、ジメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、N,N−ジメチルアミノトリメチルシラン、N−(トリメチルシリル)ジメチルアミンおよびオルガノシラン化合物の少なくとも一つを含む。
【0052】
メタル系の疎水化剤は、たとえば高い配位性を有し、主として配位結合によって金属を疎水化する溶剤である。この疎水化剤は、たとえば、疎水基を有するアミン、および有機シリコン化合物の少なくとも一つを含む。
図3に示すように、第3のノズル配管53は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。第3のノズル配管53の下端は、ケーシング50の基板対向面50bに開口して、第3の吐出口53aを形成している。第3のノズル配管53には、不活性ガス供給ユニット12からの疎水化剤が供給される。不活性ガス供給ユニット12は、第3のノズル配管53の上流端側に接続された不活性ガス配管62と、不活性ガス配管62の途中部に介装された不活性ガスバルブ63と、不活性ガス配管62の開度を調整する第5の流量調整バルブ64とを含む。不活性ガスバルブ63が開かれると、第3の吐出口53aから下方に向けて不活性ガスが吐出される。不活性ガスバルブ63が閉じられると、第3の吐出口53aからの不活性ガスの吐出が停止される。第5の流量調整バルブ64によって、第3の吐出口53aからの不活性ガスの吐出流量が調整される。不活性ガスは、窒素ガスに限らず、ヘリウムガスやアルゴンガスなどの他の不活性ガスであってもよい。また、不活性ガスは、窒素ガスであってもよいし、窒素ガスと窒素ガス以外のガスとの混合ガスであってもよい。
【0053】
また、中心軸ノズル9の筒状の外周壁(ケーシング50の外周面50a)と、貫通穴45の筒状の内周面45aとによって、筒状の筒状間隙65(図3参照)が形成されている。筒状間隙65は、不活性ガスが流通する流路として機能している。筒状間隙65の下端は、中心軸ノズル9を取り囲む環状に開口し、周囲中央気体吐出口66(図3参照)を形成している。
【0054】
図2および図4に示すように、処理カップ13は、スピンチャック5に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。
以下、主として、図4を参照しながら、処理カップ13の構成について説明する。
処理カップ13は、円筒部材70と、円筒部材70の内側においてスピンベース18の周囲を取り囲む複数のカップ71〜73(第1〜第3のカップ71〜73)と、基板Wの周囲に飛散した処理液(薬液、リンス液、有機溶剤、疎水化剤等)を受け止める複数のガード74〜77(第1のガード74、第2のガード75、第3のガード76および第4のガード77)と、複数のガード74〜77を個別に昇降させるガード昇降ユニット78とを含む。処理カップ13は、スピンチャック5に保持されている基板Wの外周よりも外側(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。
【0055】
各カップ71〜73は、円筒状(円環状)であり、スピンチャック5の周囲を取り囲んでいる。内側から2番目の第2のカップ72は、第1のカップ71よりも外側に配置されており、最も外側の第3のカップ73は、第2のカップ72よりも外側に配置されている。第3のカップ73は、たとえば、第2のガード75と一体であり、第2のガード75と共に昇降する。各カップ71〜73は、上向きに開いた環状の溝を形成している。
【0056】
第1のカップ71の溝には、第1の排液配管79が接続されている。第1のカップ71の溝に導かれた処理液(主としてリンス液)は、第1の排液配管79を通して機外の排液処理設備に送られ、この排液処理設備において排液処理される。
第2のカップ72の溝には、第2の排液配管80が接続されている。第2のカップ72の溝に導かれた処理液(主として薬液)は、第2の排液配管80を通して機外の排液処理設備に送られ、この排液処理設備において排液処理される。
【0057】
第3のカップ73の溝には、第3の排液配管81が接続されている。第3のカップ73の溝に導かれた処理液(たとえば疎水化剤)は、第3の排液配管81を通して機外の排液処理設備に送られ、この回収設備において回収処理される。
最も内側の第1のガード74は、スピンチャック5の周囲を取り囲み、スピンチャック5による基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。第1のガード74は、スピンチャック5の周囲を取り囲む円筒状の下端部83と、下端部83の上端から外方(基板Wの回転軸線A1から遠ざかる方向)に延びる筒状部84と、筒状部84の上面外周部から鉛直上方に延びる円筒状の中段部85と、中段部85の上端から内方(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に向かって斜め上方に延びる円環状の第1の傾斜部86とを含む。下端部83は、第1のカップ71の溝上に位置し、第1のガード74と第1のカップ71とが最も近接した状態で、第1のカップ71の溝の内部に収容される。第1のガード74の内周端74a(第1の傾斜部86の先端)は、平面視で、スピンチャック5に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。また、第1の傾斜部86は、図2等に示すようにその断面形状が直線状である。
【0058】
内側から2番目の第2のガード75は、第1のガード74の外側において、スピンチャック5の周囲を取り囲み、スピンチャック5による基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。第2のガード75は、第1のガード74と同軸の円筒部87と、円筒部87の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)斜め上方に延びる第2の傾斜部88とを有している。第2のガード75の内周端75a(第2の傾斜部88の先端)は、平面視で、スピンチャック5に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。なお、第2の傾斜部88は、図4に示すようにその断面形状が直線状である。
【0059】
円筒部87は、第2のカップ72の溝上に位置している。また、第2の傾斜部88は、第1のガード74の第1の傾斜部86の上方に重なるように設けられ、第1のガード74と第2のガード75とが最も近接した状態で第1の傾斜部86に対して微少な隙間を保って近接するように形成されている。
内側から3番目の第3のガード76は、第2のガード75の外側において、スピンチャック5の周囲を取り囲み、スピンチャック5による基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。第3のガード76は、第2のガード75と同軸の円筒部89と、円筒部89の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)斜め上方に延びる第3の傾斜部90とを有している。第3のガード76の内周端76a(第3の傾斜部90の先端)は、平面視で、スピンチャック5に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。第3の傾斜部90は、図4に示すようにその断面形状が直線状である。
【0060】
円筒部89は、第3のカップ73の溝上に位置している。また、第3の傾斜部90は、第2のガード75の第2の傾斜部88と上方に重なるように設けられ、第2のガード75と第3のガード76とが最も近接した状態で第2の傾斜部88に対して微少な隙間を保って近接するように形成されている。
最も外側の第4のガード77は、第3のガード76の外側において、スピンチャック5の周囲を取り囲み、スピンチャック5による基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。第4のガード77は、第3のガード76と同軸の円筒部91と、円筒部91の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)斜め上方に延びる第4の傾斜部92とを有している。第4のガード77の内周端77a(第4の傾斜部92の先端)は、平面視で、スピンチャック5に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。第4の傾斜部92は、図4に示すようにその断面形状が直線状である。
【0061】
各傾斜部86,88,90,92の先端(各ガード74〜77の内周端74a〜77a)には、下方に向けて折れ曲がった折り返し部が形成されている。
すなわち、処理カップ13は、折り畳み可能であり、ガード昇降ユニット78が3つのガード74〜77の少なくとも一つを昇降させることにより、処理カップ13の展開および折り畳みが行われる。
【0062】
ガード昇降ユニット78の駆動によって、上位置(傾斜部86,88,90,92の先端が、基板Wの上面よりも上方の位置)と、下位置(傾斜部86,88,90,92の先端が、基板Wの上面よりも下方の位置)との間で昇降させられる。
基板Wへの処理液(薬液、リンス液、有機溶剤、疎水化剤等)の供給や基板Wの乾燥は、いずれかのガード74〜77が、基板Wの周端面に対向している状態で行われる。
【0063】
第1のガード74が基板Wの周端面に対向している状態(図8Aに示す状態。以下、「第1のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、4つのガード74〜77の全てを上位置に配置する。第1のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、第1のガード74によって受け止められる。処理ユニット2によって実行される基板処理例では、後述する薬液工程S3(第1の処理工程。図7参照)では、処理カップ13が第1のガード対向状態にある状態で実行される。
【0064】
また、第2のガード75が基板Wの周端面に対向している状態(以下、「第2のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、第1のガード74を下位置に配置し、残りの3つのガード75〜77を上位置に配置する。第2のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、第2のガード75によって受け止められる。処理ユニット2によって実行される基板処理例では、後述するリンス工程S4(図7参照)では、処理カップ13が第2のガード対向状態にある状態で実行される。
【0065】
また、第3のガード76が基板Wの周端面に対向している状態(以下、「第3のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、第1および第2のガード74,75を下位置に配置し、残りの2つのガード76,77を上位置に配置する。第3のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、第3のガード76によって受け止められる。処理ユニット2によって実行される基板処理例では、後述するリンス工程S4(図7参照)では、処理カップ13が第3のガード対向状態にある状態で実行される。
【0066】
また、第4のガード77が基板Wの周端面に対向している状態(以下、「第4のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、第1〜第3のガード74〜76を下位置に配置し、残りのガード77を上位置に配置する。第4のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、第4のガード77によって受け止められる。処理ユニット2によって実行される基板処理例では、後述するリンス工程S4(図7参照)では、処理カップ13が第4のガード対向状態にある状態で実行される。
【0067】
図4に示すように、この実施形態では、スピンベース18の外径D1よりも、遮断部材8(遮断板41)の外径D2の方が大径である(D2>D1)。
また、第3および第4のガード76,77の内周端76a,77aが、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aよりも、径方向外方に位置している。すなわち、第3および第4のガード76,77の内周端76a,77aによって区画される円周の直径D4が、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3よりも大きい(D4>D3)。直径D4と直径D3との間の距離L1は、たとえば5mmである。
【0068】
また、この実施形態では、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3が、遮断部材8の外径D2と略同等である(D3≒D2)。
また、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aの径方向位置は、基板Wの周縁部と第1および第2のガード74,75との径方向距離L2が、基板Wの周縁部から飛散する処理液(薬液、リンス液)を第1および第2のガード74,75によって確実に捕獲できるような最適の長さになるように、設けられている。
【0069】
図5は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
制御装置3は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御装置3はCPU等の演算ユニット、固定メモリデバイス、ハードディスクドライブ等の記憶ユニット、および入出力ユニットを有している。記憶ユニットには、演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。
【0070】
また、制御装置3には、制御対象として、スピンモータM、遮断部材昇降ユニット48、遮断板回転ユニット47およびガード昇降ユニット78等が接続されている。制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、スピンモータM、遮断部材昇降ユニット48、遮断板回転ユニット47およびガード昇降ユニット78等の動作を制御する。
また、制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、薬液バルブ23、リンス液バルブ29、有機溶剤バルブ57、疎水化剤バルブ60、不活性ガスバルブ63等を開閉する。また、制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、第1の流量調整バルブ24、第2の流量調整バルブ30、第3の流量調整バルブ58、第4の流量調整バルブ61、第5の流量調整バルブ64等の開度を調整する。
【0071】
以下では、デバイス形成面である、表面にパターンが形成された基板Wを処理する場合について説明する。
図6は、基板処理装置1による処理対象の基板Wの表面Waを拡大して示す断面図である。処理対象の基板Wは、たとえばシリコンウエハであり、そのパターン形成面である表面Waにパターン100が形成されている。パターン100は、たとえば微細パターンである。パターン100は、図6に示すように、凸形状(柱状)を有する構造体101が行列状に配置されたものであってもよい。この場合、構造体101の線幅W1はたとえば10nm〜45nm程度に、パターン100の隙間W2はたとえば10nm〜数μm程度に、それぞれ設けられている。パターン100の膜厚Tは、たとえば、1μm程度である。また、パターン100は、たとえば、アスペクト比(線幅W1に対する膜厚Tの比)が、たとえば、5〜500程度であってもよい(典型的には、5〜50程度である)。
【0072】
また、パターン100は、微細なトレンチにより形成されたライン状のパターンが、繰り返し並ぶものであってもよい。また、パターン100は、薄膜に、複数の微細穴(ボイド(void)またはポア(pore))を設けることにより形成されていてもよい。
パターン100は、たとえば絶縁膜を含む。また、パターン100は、導体膜を含んでいてもよい。より具体的には、パターン100は、複数の膜を積層した積層膜により形成されており、さらには、絶縁膜と導体膜とを含んでいてもよい。パターン100は、単層膜で構成されるパターンであってもよい。絶縁膜は、シリコン酸化膜(SiO膜)やシリコン窒化膜(SiN膜)であってもよい。また、導体膜は、低抵抗化のための不純物を導入したアモルファスシリコン膜であってもよいし、金属膜(たとえば金属配線膜)であってもよい。
【0073】
また、パターン100は、親水性膜であってもよい。親水性膜として、TEOS膜(シリコン酸化膜の一種)を例示できる。
図7は、処理ユニット2において実行される基板処理例の内容を説明するための流れ図である。図8A〜8Eは、前記基板処理例を説明する模式的な図である。
図1図7を参照しながら、第1の基板処理例について説明する。図8A〜8Eについては適宜参照する。
【0074】
未処理の基板W(たとえば直径300mmの円形基板)は、インデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRによって基板収容器Cから処理ユニット2に搬入され、チャンバ4内に搬入され、基板Wがその表面Wa(図6等参照)を上方に向けた状態でスピンチャック5に受け渡され、スピンチャック5に基板Wが保持される(図7のS1:基板W搬入)。チャンバ4への基板Wの搬入は、かつガード74〜77が下位置に配置された状態、かつ、薬液ノズル21およびリンス液ノズル27が退避位置に退避されている状態で行われる。
【0075】
基板搬送ロボットCRが処理ユニット2外に退避した後、制御装置3は、スピンモータMを制御してスピンベース15の回転速度を、所定の液処理速度(約10〜1200rpmの範囲内で、たとえば約800rpm)まで上昇させ、その液処理速度に維持させる(図7のS2:基板W回転開始)。
基板Wの回転が液処理速度に達すると、制御装置3は、基板Wの上面に薬液を供給する薬液工程S3(第1の処理工程。図7参照)を実行する。
【0076】
具体的には、制御装置3は、第1のノズル移動ユニット26を制御して、薬液ノズル21を、退避位置から処理位置に移動させる。これにより、薬液ノズル21が基板Wの上方に配置される。たとえば、図8Aに示すように、基板Wの上面中央部上に薬液ノズル21が配置されてもよい。
また、処理位置に配置された後、制御装置3は、ガード昇降ユニット78(図2参照)を制御して、第1〜第4のガード74〜77を上位置に上昇させることにより、第1のガード74を基板Wの周端面に対向させる(第1のガード対向状態を実現)。すなわち、薬液工程S3は、遮断部材8が退避位置に配置され、かつ処理カップ13の第1のガード対向状態で実行される。
【0077】
薬液工程S3において、制御装置3は、薬液バルブ23を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面(表面Wa(図6参照))に向けて、薬液ノズル21の薬液吐出口21aから薬液が吐出される。基板Wの上面に供給された薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面の全域が薬液を用いて処理される。
【0078】
基板Wの周縁部に移動した薬液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。基板Wの周縁部から飛散する薬液は、第1のガード74の内壁に受け止められ、第1のガード74の内壁を伝って流下し、第1のカップ71および第1の排液配管79(図2参照)を介して、機外の排液処理設備に送られる。
前述のように、第1のガード74の内周端74aの径方向位置は、基板Wの周縁部と第1のガード74との径方向距離L3が、基板Wの周縁部から飛散する薬液を第1のガード74によって確実に捕獲できるような最適の長さになるように、設けられている。そのため、基板Wの周縁部から排出される薬液を、第1のガード74によって効率良く捕獲することができる。
【0079】
薬液の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、薬液バルブ23を閉じて、薬液ノズル21からの薬液の吐出を停止する。これにより、薬液工程S3が終了する。その後、制御装置3が第1のノズル移動ユニット26(図2参照)を制御して、薬液ノズル21を退避位置に戻させる。
次いで、制御装置3は、基板W上の薬液をリンス液に置換して基板W上から薬液を排除するためのリンス工程S4(第1の処理工程。図7参照)を実行する。具体的には、制御装置3は、第2のノズル移動ユニット32(図2参照)を制御して、リンス液ノズル27を、退避位置から処理位置に移動させる。これにより、リンス液ノズル27が基板Wの上方に配置される。たとえば、図8Bに示すように、基板Wの上面中央部上にリンス液ノズル27が配置されてもよい。また、制御装置3は、ガード昇降ユニット78(図2参照)を制御して、第1のガード対向状態にある処理カップ13の第1のガード74を、下位置まで下降させることにより、第2のガード75を基板Wの周端面に対向させる(第2のガード対向状態を実現)。すなわち、リンス工程S4は、遮断部材8が退避位置に配置され、かつ処理カップ13の第2のガード対向状態で実行される。
【0080】
リンス工程S4において、制御装置3は、リンス液バルブ29を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面(表面Wa(図6参照))に向けて、リンス液ノズル27のリンス液リンス液吐出口27aからリンス液が吐出される。基板Wの上面に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板W上に付着している薬液がリンス液によって洗い流される。
【0081】
基板Wの周縁部から飛散したリンス液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に排出される。基板Wの周縁部から飛散されたリンス液は、第2のガード75の内壁に受け止められ、第2のガード75の内壁を伝って流下し、第2のカップ71および第2の排液配管80を介して、機外の排液処理設備に送られる。
前述のように、第2のガード75の内周端75aの径方向位置は、基板Wの周縁部と第2のガード74との径方向距離L3が、基板Wの周縁部から飛散するリンス液を第2のガード75によって確実に捕獲できるような最適の長さになるように、設けられている。そのため、基板Wの周縁部から排出されるリンス液を、第2のガード75によって効率良く捕獲することができる。
【0082】
リンス液の供給開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ29を閉じて、リンス液ノズル27からのリンス液の吐出を停止する。これにより、リンス工程S4が終了する。その後、制御装置3は、第2のノズル移動ユニット32を制御して、リンス液ノズル27を退避位置に戻させる。
次いで、制御装置3は、置換工程S5(第2の処理工程。図7参照)を実行する。置換工程S5は、基板W上のリンス液を、リンス液(水)よりも表面張力の低い有機溶剤(この例では、IPA)に置換する工程である。
【0083】
具体的には、制御装置3は、遮断部材昇降ユニット48を制御して、遮断板41を下降させ、図8Cに示すように、上遮断位置に配置する。これにより、基板対向面41aと基板Wの上面との間に遮断空間が形成される。
また、制御装置3が、制御装置3は、ガード昇降ユニット78を制御して、第2のガード対向状態にある処理カップ13の第2のガード75および第3のガード76を、下位置まで下降させることにより、第4のガード77を基板Wの周端面に対向させる(第4のガード対向状態を実現)。すなわち、置換工程S5は、遮断部材8が上遮断位置に配置され、かつ処理カップ13の第4のガード対向状態で実行される。前述のように、第4のガード77の内周端77aによって区画される円周の直径D4が、遮断部材8の外径D2よりも大きいので、処理カップ13が第4のガード対向状態をなす場合であっても、遮断部材8と第4のガード77との干渉が回避される。
【0084】
置換工程S5において、制御装置3は、基板Wの回転をパドル速度に維持しながら、有機溶剤バルブ57を開く。これにより、図8Cに示すように、中心軸ノズル9の第1の吐出口51aから基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上のリンス液が有機溶剤に置換される。
【0085】
基板Wの周縁部から有機溶剤が側方に向けて飛散する。基板Wの周縁部から飛散した有機溶剤は、遮断部材8の内周面41bによって受け止められた後、遮断板41の円筒部44の下端縁から側方に向けて飛散する。このとき、有機溶剤は、遮断板41の円筒部44の下端縁から広角に飛散する。飛散した有機溶剤は、第4のガード77の内壁に捕獲される。この実施形態では、前述のように、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3が、遮断部材8の外径D2と略同等である(図4参照。D3≒D2)ので、遮断板41から広角に有機溶剤が飛散する場合であっても、有機溶剤が、第1または第2のガード74,75に進入することを確実に防止することができる。捕獲された有機溶剤は、第4のガード77の内壁を伝って流下し、チャンバ4の底壁上を通って、機外の排液処理設備に送られる。
【0086】
有機溶剤バルブ57が開かれてから予め定める期間が経過すると、制御装置3は有機溶剤バルブ57を閉じる。これにより、置換工程S5が終了する。
次いで、制御装置3は、疎水化剤工程S6(第2の処理工程。図7参照)を実行する。疎水化剤工程S6は、基板Wの上面に液体の疎水剤を供給して、基板Wの上面に存在する有機溶剤を疎水化剤に置換する工程である。
【0087】
具体的には、制御装置3は、遮断板41を上遮断位置に配置した状態を保ちながら、ガード昇降ユニット78を制御して、第4のガード対向状態にある処理カップ13の第3のガード76を、上位置まで上昇させることにより、第3のガード76を基板Wの周端面に対向させる(第3のガード対向状態を実現)。すなわち、置換工程S5は、遮断部材8が上遮断位置に配置され、かつ処理カップ13の第3のガード対向状態で実行される。前述のように、第3のガード76の内周端76aによって区画される円周の直径D3が、遮断部材8の外径D2よりも大きいので、処理カップ13が第3のガード対向状態をなす場合であっても、遮断部材8と第3のガード76との干渉が回避される。
【0088】
疎水化剤工程S6において、制御装置3は、基板Wの回転をパドル速度に維持しながら、疎水化剤バルブ60を開く。これにより、図8Dに示すように、中心軸ノズル9の第2の吐出口52aから基板Wの上面中央部に向けて疎水化剤が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された有機溶剤は、基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の有機溶剤が疎水化剤に置換される。
【0089】
基板Wの周縁部から疎水化剤が側方に向けて飛散する。基板Wの周縁部から飛散した疎水化剤は、遮断部材8の内周面41bによって受け止められた後、遮断板41の円筒部44の下端縁から側方に向けて飛散する。このとき、疎水化剤は、遮断板41の円筒部44の下端縁から広角に飛散する。飛散した疎水化剤は、第3のガード76の内壁に捕獲される。この実施形態では、前述のように、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3が、遮断部材8の外径D2と略同等である(図4参照。D3≒D2)ので、遮断板41から広角に疎水化剤が飛散する場合であっても、疎水化剤が、第1または第2のガード74,75に進入することを確実に防止することができる。捕獲された疎水化剤は、第3のガード76の内壁を伝って流下し、第2のガード75の内壁を伝って流下し、第2のカップ71および第3の排液配管81(図2参照)を介して、機外の排液処理設備に送られる。
【0090】
疎水化剤バルブ60が開かれてから予め定める期間が経過すると、制御装置3は疎水化剤バルブ60を閉じる。これにより、疎水化剤工程S6が終了する。
次いで、制御装置3は、置換工程S7(第2の処理工程。図7参照)を実行する。置換工程S7は、基板W上に存在する疎水化剤を有機溶剤(この例では、IPA)に置換する工程である。
【0091】
具体的には、制御装置3は、遮断板41を上遮断位置に配置した状態を保ちながら、ガード昇降ユニット78を制御して、第3のガード対向状態にある処理カップ13の第3のガード76を、下位置まで下降させることにより、第4のガード77を基板Wの周端面に対向させる(第4のガード対向状態を実現)。
この状態で、制御装置3は、基板Wの回転を液処理速度に維持しながら、有機溶剤バルブ57を開く。これにより、図8Cに示すように、中心軸ノズル9(第2のノズル配管52)の第1の吐出口51aから基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上に存在する疎水化剤が有機溶剤に置換される。
【0092】
基板Wの周縁部から有機溶剤が側方に向けて飛散する。基板Wの周縁部から飛散した有機溶剤は、遮断部材8の内周面41bによって受け止められた後、遮断板41の円筒部44の下端縁から側方に向けて飛散する。飛散した有機溶剤は、第4のガード77の内壁に受け止められ、第4のガード77の内壁を伝って流下し、チャンバ4の底壁上を通って、機外の排液処理設備に送られる。
【0093】
有機溶剤バルブ57が開かれてから予め定める期間が経過すると、制御装置3は有機溶剤バルブ57を閉じる。これにより、置換工程S7が終了する。
次いで、基板Wを乾燥させる乾燥工程S8(第2の処理工程。図7参照)が行われる。
具体的には、制御装置3は、処理カップ13の状態を第4のガード対向状態に保ちながら、遮断部材昇降ユニット48を制御して、遮断板41を下降させ、図8Eに示すように、下遮断位置に配置する。すなわち、乾燥工程S8は、遮断部材8が下遮断位置に配置され、かつ処理カップ13の第4のガード対向状態で実行される。
【0094】
この基板処理例の乾燥工程S8では、制御装置3は、遮断板41が遮断位置に配置されている状態で、スピンモータMを制御して薬液工程S3〜置換工程S7の各工程における回転速度よりも大きい乾燥回転速度(たとえば数千rpm)まで基板Wを加速させ、その乾燥回転速度で基板Wを回転させる。これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wに付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。
【0095】
また、乾燥工程S8において、制御装置3は、不活性ガスバルブ63を開く。これにより、図8Eに示すように、中心軸ノズル9)の第3の吐出口53aから基板Wの上面中央部に向けて不活性ガスが吐出される。このときの不活性ガスの吐出流量は、たとえば150(リットル/分)である。すなわち、空間内には、それまでの、中心軸ノズル9の外周壁(ケーシング50の外周面50a)と、貫通穴45の筒状の内周面45aとの間の隙間を通って供給される不活性ガスに加えて、第3の吐出口53aから吐出される不活性ガスが供給される。
【0096】
基板Wの加速から所定期間が経過すると、制御装置3は、スピンモータMを制御することにより、スピンチャック5による基板Wの回転を停止させる(図7のステップS9)。その後、制御装置3は、遮断部材昇降ユニット48を制御して、遮断板41を上昇させて退避位置に配置する。
その後、チャンバ4内から基板Wが搬出される(図7のステップS10)。具体的には、制御装置3は、基板搬送ロボットCRのハンドをチャンバ4の内部に進入させる。そして、制御装置3は、基板搬送ロボットCRのハンドにスピンチャック5上の基板Wを保持させる。その後、制御装置3は、基板搬送ロボットCRのハンドをチャンバ4内から退避させる。これにより、処理後の基板Wがチャンバ4から搬出され、一連の基板処理例は終了する。搬出された基板Wは、基板搬送ロボットCRからインデクサロボットIRへと渡され、インデクサロボットIRによって、基板収容器Cに収納される。
【0097】
以上によりこの実施形態によれば、第3および第4のガード76,77の内周端76a,77aが、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aよりも、径方向外方に位置している。すなわち、第3および第4のガード76,77の内周端76a,77aによって区画される円周の直径D4が、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3よりも大きい(D4>D3)。
【0098】
そして、薬液工程S3およびリンス工程S4では、遮断部材8が退避位置に配置され、かつ、それぞれ、第1および第2のガード74,75が基板Wの周端面に対向している。第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aがそれぞれ比較的小径であるので、基板Wの周縁部と第1および第2のガード74,75との径方向距離L2を最適の長さに保つことができる。そのため、基板Wの周縁部から飛散する処理液(薬液またはリンス液)を、第1または第2のガード74,75によって効率良く捕獲することができる(液跳ね防止性能が向上する)。
【0099】
置換工程S5および疎水化剤工程S6では、遮断部材8が上遮断位置に配置され、かつ、第3および第4のガード76,77が、それぞれ、遮断位置に配置されている遮断部材8の円筒部44の下端縁に対向する。第3および第4のガード76,77の内周端76a,77aがそれぞれ比較的大径であるため、遮断部材8と第3および第4のガード76,77との干渉が回避される。
【0100】
乾燥工程S8では、遮断部材8が下遮断位置に配置され、かつ、第4のガード77が、下遮断位置に配置されている遮断部材8の円筒部44の下端縁に対向する。第4のガード77の内周端77aが比較的大径であるため、遮断部材8と第4のガード77との干渉が回避される。
以上により、遮断部材8と第3および第4のガード76,77との干渉を回避しながら、基板Wの周縁部から排出される処理液を所望のガード(第1および第2のガード74,75)で効率良く捕獲できる。
【0101】
また、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3が、遮断部材8の外径D2と略同等である(図4参照。D3≒D2)ので、置換工程S5,S7および疎水化剤工程S6において、遮断板41から処理液(有機溶剤、疎水化剤)が広角に飛散する場合であっても、処理液が、第1または第2のガード74,75に進入することを確実に防止することができる。これにより、第1または第2のガード74,75において処理液の混触が発生するのを未然に防止することができる。
【0102】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、第1および第2のガード74,75の内周端74a,75aによって区画される円周の直径D3が、遮断部材8の外径D2と略同等であるとして説明したが、遮断部材8の外径D2よりも小径に設けられていてもよい。
【0103】
また、前述の実施形態では、第3および第4のガード76,77の内周端76a,77aの双方を他のガードに比べて短くしたが、最も外方のガードである第4のガード77の内周端77aのみを短くしてもよい。但し、この場合には、遮断部材8を遮断位置(上遮断位置または下遮断位置)に配置した状態で実行される処理(前述の基板処理例の置換工程S5,S7、および疎水化剤工程S6に相当)において、遮断位置に配置されている遮断部材8の円筒部44の下端縁に第4のガード77が必ず対向させる必要がある。
【0104】
また、第1のガード74の内周端74aの径方向位置と、第2のガード75の内周端75aの径方向位置とが互いに異なっていてもよい。また、第3のガード76の内周端76aの径方向位置と、第4のガード77の内周端77aの径方向位置とが互いに異なっていてもよい。
また、処理カップ13の各ガード74〜77の傾斜部86,88,90,92は、その断面形状が、たとえば滑らかな上に凸の円弧を描きつつ延びていてもよい。
【0105】
さらには、処理カップ13が3段のカップである場合を例に挙げて説明したが、処理カップ13は、内側のガードおよび外側のガードを備えていれば、2段、3段のカップであってもよいし、4段以上の多段カップであってもよい。
また、遮断部材8の内周面41bが、円弧状の断面を有しているとして説明したが、遮断部材8の内周面41bが、屈曲状(たとえば直角に屈曲)の断面を有していてもよい。
【0106】
また、前述の実施形態では、遮断部材8として、支持アーム46によって支持された支持型の遮断部材を例に挙げて説明したが、スピンチャック5のスピンベース18に支持されて、スピンチャック5の回転に同伴回転する従動型の遮断部材を採用することもできる。
また、前述の基板処理工程において、リンス工程の終了の際に、基板Wの回転速度が液処理速度からパドル速度(零または約40rpm以下の低回転速度。たとえば約10rpm)まで段階的に減速させられ、その後、基板Wの回転速度がパドル速度に維持されるパドルリンス工程が実行されていてもよい。
【0107】
この場合において、乾燥工程S8において、パドル状の液膜に穴をあけ、かつその穴を基板W全域に広げることにより基板Wを乾燥させる、いわゆる穴あけ乾燥が採用されていてもよい。
また、前述の実施形態において、基板処理装置が半導体ウエハからなる基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置が、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などの基板を処理する装置であってもよい。
【0108】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能で
ある。
【符号の説明】
【0109】
1 :基板処理装置
2 :処理ユニット
5 :スピンチャック(基板保持ユニット)
6 :薬液供給ユニット(第1の処理液ユニット)
7 :リンス液供給ユニット(第1の処理液ユニット)
9 :遮断部材
10 :有機溶剤供給ユニット(第2の処理液ユニット)
11 :疎水化剤供給ユニット(第2の処理液ユニット)
18 :スピンベース
21a :薬液吐出口(第1の処理液吐出口)
27a :リンス液吐出口(第1の処理液吐出口)
41 :遮断板
41a :基板対向面
41b :内周面
51a :第1の吐出口(第2の処理液吐出口)
52a :第2の吐出口(第2の処理液吐出口)
74 :第1のガード(内側のガード)
74a :第1のガードの内周端(内側のガードの内周端)
75 :第2のガード(内側のガード)
75a :第2のガードの内周端(内側のガードの内周端)
76 :第3のガード(外側のガード)
76a :第3のガードの内周端(外側のガードの内周端)
77 :第4のガード(外側のガード)
77a :第4のガードの内周端(外側のガードの内周端)
86 :第1の傾斜部
88 :第2の傾斜部
90 :第3の傾斜部
92 :第4の傾斜部
A1 :回転軸線
D1 :スピンベースの外径
D2 :遮断部材の外径
D3 :外側のガードの内周端によって区画される円周の直径
D4 :外側のガードの内周端によって区画される円周の直径
W :基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E