(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記穀粒貯留部は、機体内方に引退して穀粒を貯留する作用姿勢と、機体外方に張り出すメンテナンス姿勢とにわたり、上下軸芯周りで揺動自在に機体フレームに支持された穀粒タンクであり、
前記連結体と前記穀粒タンクとにわたって設けられるとともに、前記穀粒タンクを前記作用姿勢に位置保持可能な位置保持機構が備えられている請求項2記載の普通型コンバイン。
【発明を実施するための形態】
【0073】
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る普通型コンバインの第1実施形態を図面に基づいて説明する。
【0074】
〔全体構成〕
図1及び
図2に示すように、普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部右側に運転部3を備えられ、運転部3の後方に配置され、刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置4と、脱穀処理により得られた穀粒を貯留する穀粒貯留部としての穀粒タンク5とが、機体横幅方向に沿って並んで位置する状態で備えられている。すなわち、穀粒タンク5が機体右側に位置し、脱穀装置4が機体左側に位置する状態で並んで備えられる。穀粒タンク5の後部には、穀粒タンク5に貯留される穀粒を機体外部に搬出する穀粒排出装置としてのアンローダ6が備えられている。又、運転部3の下方に位置する状態でエンジン7が備えられ、このエンジン7の動力が、コンバインの各部に伝達される。
尚、この実施形態では、左右の方向を定義するときは、機体進行方向視で左右を定義する。その結果、図面上の表示内容と左右の方向とが合致しない場合がある。
【0075】
脱穀装置4の前部に横軸芯周りに上下揺動自在に刈取穀稈搬送用のフィーダ8が連結され、このフィーダ8の前端に略機体横幅に相当する刈幅を有する刈取部9が連結されている。刈取部9は、植立穀稈を後方に向けて掻き込む回転リール10、植立穀稈の株元を切断して刈り取るバリカン型の刈取装置11、刈取穀稈を機体横幅方向中間側へ横送り移送する横送りオーガ12等を備えており、刈取装置11により刈り取った穀稈を横送りオーガ12によって横送りしてフィーダ8に供給する。脱穀装置4の後部には、脱穀処理済の茎稈屑等を細断するチョッパ13が備えられている。
【0076】
〔脱穀装置〕
図5,6に示すように、脱穀装置4は、左右両側が側壁14によって覆われ、上部が天板15によって覆われている。そして、左右の側壁14と天板15により囲われた内部空間の上部側に、回転する扱胴16と、その外周部に沿って設けられる図示しない受網とを有し、フィーダ8より搬送されてくる刈取穀稈の扱き処理を行う扱室18が形成されている。又、扱室18の下部に、受網から漏下する扱き処理物を穀粒、二番物、排ワラ屑等に選別する選別処理部19が備えられている。
【0077】
天板15は、左側端部に設けられた回動支点部20を介して、機体前後向き軸芯X1周りで揺動自在に脱穀フレーム21に支持され、且つ、扱室18の上方を覆う使用姿勢と扱室18の上方を開放する開放姿勢とにわたり姿勢切り換え自在に設けられている。
【0078】
図5,6に示すように、扱室18の左側上部箇所には、脱穀フレーム21の一部を構成する前後方向に延びる角筒状の上部フレーム体22が備えられている。そして、天板15は、扱室18の左側上部箇所に位置する上部フレーム体22に、枢支ブラケット23を介して機体前後向き軸芯X1周りで揺動自在に支持されている。
【0079】
又、
図7,9,10に示すように、扱室18の右側上部箇所には、脱穀フレーム21の一部を構成する前後方向に延びる角筒状の上部フレーム体24が備えられている。天板15の揺動側端部は、使用姿勢に切り換えられた状態では、上部フレーム体24の上面24aに受止め支持され、取り外し可能に複数のボルトで締め付け固定される。すなわち、上部フレーム体24の上面24aが、使用姿勢の天板15を受止める天板支持面として機能する。
【0080】
図示はしていないが、天板15の後端部には、天板15が開放姿勢に切り換えられている状態で位置保持自在なガスダンパーが備えられ、脱穀装置4内部の清掃や保守点検等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0081】
選別処理部19は、受網17から漏下した処理物を受け止めて揺動運動によって篩い選別を行う揺動選別装置(図示せず)、選別風を生成する唐箕26、穀粒(一番物)を回収する一番物回収部27、枝付き穀粒等の二番物を回収する二番物回収部28等を備えている(
図4参照)。揺動選別装置は、構成については詳述はしないが、扱室18から漏下した処理物を揺動移送しながら篩い選別して、穀粒(一番物)を下方の一番物回収部27に落下させ、枝付き穀粒等の二番物を二番物回収部28に落下させ、排ワラ屑等を機体後方に排出させる。
【0082】
一番物回収部27に回収された穀粒は図示しない一番スクリューにより脱穀装置4の右側外方に向けて横送り搬送される。そして、右側外方に搬送された脱穀処理物としての穀粒を上方に搬送して穀粒タンク5の上部入口5Aからタンク内部に供給する処理物搬送部としてのスクリューコンベア式の穀粒揚送装置35が備えられている。
図4に示すように、穀粒揚送装置35は、略垂直姿勢で上方に延びる円筒状の搬送ケース36の内部に搬送スクリュー37が備えられ、上端部に穀粒を穀粒タンク5の上部入口5Aからタンク内に放出させる掻き出し羽根を備えた排出部38が備えられている。
【0083】
二番物回収部28にて回収された二番物は図示しない二番スクリューにより脱穀装置4の右側外方に向けて横送り搬送される。そして、右側外方に搬送された脱穀処理物としての二番物を脱穀装置4内部に戻す処理物搬送部としての二番物還元装置40が備えられている。
図4に示すように、二番物還元装置40は、穀粒揚送装置35と同様に、円筒状の搬送ケース41の内部に搬送スクリュー42が備えられ、搬送ケース41の上端部に二番物を脱穀装置4に形成された二番物投入口から脱穀装置4の内部に放出させる掻き出し羽根を備えた排出部43が備えられている。
【0084】
図4に示すように、二番物還元装置40は、脱穀装置4の右側部において、二番スクリュー39に対応する位置から脱穀装置4の右側における前方上方に向けて延びるように機体側面視で斜め姿勢で設けられている。このように、二番物をできるだけ脱穀装置4内部の揺動選別装置における処理物移送方向上手側に寄った箇所に還元するようにしている。
【0085】
上述したように、穀粒揚送装置35は、一番物回収部27に対応する位置から略垂直姿勢で設けられ、二番物還元装置40は、二番物回収部28に対応する位置から前方上方に向けて延びる斜め姿勢で設けられており、
図4に示すように、穀粒揚送装置35と二番物還元装置40とが機体側面視で交差する状態で備えられている。
【0086】
図3,4,7に示すように、穀粒揚送装置35の上部側箇所が、平面視で略L字形の板体からなる前後一対の前部側の連結部材44により脱穀装置4の側壁14に連結固定されている。一対の連結部材44は夫々、一端部が穀粒揚送装置35の搬送ケース36に溶接にて一体連結され、他端部が、脱穀装置4における右側の上部フレーム体24に一体連結された連結用ブラケット45に、ボルトの締結により連結固定されている。このように穀粒揚送装置35の上部側箇所が連結部材44を介して脱穀装置4に支持されている。従って、後述するように、穀粒タンク5が上下軸芯周りで回動自在な構成とした場合であっても、穀粒揚送装置35の排出部38と穀粒タンク5の上部入口5Aとが位置ずれを起こすおそれが少ないものとなる。
【0087】
〔穀粒タンク及びアンローダ〕
図1に示すように、穀粒タンク5の底部には、その内部に貯留した穀粒を後方に向けて送り出す前後向きの底スクリュー46が備えられている。底スクリュー46の左右両側に位置する穀粒タンク5の底面は、底スクリュー46側が下方に位置する傾斜姿勢に形成されている。底スクリュー46は、機体後面視で左右幅方向の中央位置よりも横外側方(右側)に偏倚した位置に設けられている。この底スクリュー46は、機体前部側の伝動機構47を介してエンジン7から動力が伝達される。伝動機構47は、図示しないクラッチレバーの操作により動力伝達を入り切り自在に構成されている。
【0088】
図1に示すように、アンローダ6は、横向き搬送経路を縦向きの搬送経路に変更するエルボ部6Aと、そのエルボ部6Aの一端部に連なる直線状の縦搬送経路を構成する直管状の縦筒部6Bとを備え、縦筒部6Bの先端部に穀粒を排出する穀粒排出部6Cが形成されている。縦筒部6Bは、円筒状のケースの内部に位置する排出スクリュー52とを備えており、排出スクリュー52と底スクリュー46とが、エルボ部6Aの内部に備えられたベベルギア機構(図示せず)を介して連動連結されている。
【0089】
つまり、底スクリュー46にて搬送されてきた穀粒は、エルボ部6Aを介して縦筒部6Bに送り込まれ、縦筒部6B内において排出スクリュー52により搬送されて穀粒排出部6Cから外部に排出される。穀粒タンク5の後壁に備えられた排出用筒部54に、底スクリュー46の前後向き回転軸芯X2周りで揺動自在にエルボ部6Aの一端部が抜け外れを防止した状態で相対回動自在に接続されている。
【0090】
このような支持構造により、アンローダ6が、穀粒タンク5に対して前後方向に沿う底スクリュー46の回転軸芯X2周りで揺動自在に支持される。そして、アンローダ6は、油圧シリンダ55の作動により、穀粒排出部6Cが上方に向いて機体内方側に引退する格納姿勢と、穀粒排出部6Cが機体外側方に突出する排出姿勢とに姿勢切り換え可能に構成されている。
【0091】
そして、穀粒タンク5は、機体内方に引退して穀粒を貯留する作用姿勢と、機体外方に張り出すメンテナンス姿勢とにわたり、上下軸芯Y周りで揺動自在に機体フレーム48に支持されている。説明を加えると、
図1,6に示すように、穀粒タンク5の後部側に機体フレーム48から固定立設される状態で後部支柱としての角筒状の後部側縦フレーム49が備えられ、この後部側縦フレーム49により回動支持部50を介して穀粒タンク5が上下軸芯Y周りで揺動自在に支持されている。
【0092】
作用姿勢にある穀粒タンク5をメンテナンス姿勢に切り換えるときは、予め伝動機構47における伝動状態を断って伝動機構47の伝動上手側と伝動下手側とを分離させておく必要がある。又、アンローダ6を格納姿勢に切り換えている状態で、穀粒タンク5を上下軸芯Y周りで揺動させることにより、アンローダ6も一体的に揺動することになる。穀粒タンク5の揺動操作は手作業により行うようになっている。
【0093】
穀粒タンク5の揺動端側(前部側)箇所には、穀粒タンク5を作用姿勢にて位置保持するための固定保持具56が備えられ、穀粒タンク5には、固定保持具56に係合して位置を保持する状態と、固定保持具56との係合を解除して姿勢変更を許容する状態とに切り換え自在な切換機構57が備えられている。そして、固定保持具56と切換機構57により、穀粒タンク5を作用姿勢に位置保持可能な位置保持機構IHが構成されている。
【0094】
つまり、穀粒タンク5は、作用姿勢に切り換えられた状態で切換機構57が固定保持具56に係合して位置保持することができ、又、固定保持具56への位置保持を解除してメンテナンス姿勢に切り換えることができる。
【0095】
説明を加えると、
図4に示すように、穀粒タンク5と脱穀装置4との間の空間における機体前部側箇所に、機体フレーム48から固定立設される状態で支柱としての角筒状の前部側縦フレーム58が備えられている。前部側縦フレーム58の上部側の途中位置に、下向きに開口するチャンネル形のブラケット59が一体的に連結され、このブラケット59の前後両側の縦面部59aにわたって前後方向に貫通する状態で丸棒状の固定保持具56が一体的に連結されている。この固定保持具56は、前部側の縦面部59aから前方に大きく突出する状態で設けられている。
【0096】
図5に示すように、穀粒タンク5側に設けられる切換機構57は、作用姿勢において固定保持具56に係合自在なバネ付勢式の係合機構60と、この係合機構60の係合状態を解除操作自在な操作具61、及び、その操作具61と係合機構60とを連動連係するロッド62を備えている。この切換機構57は、機体横側外方側から操作具61を操作することにより、係合部材64の係合状態を解除させることにより、穀粒タンク5をメンテナンス姿勢に切り換えることができる。
【0097】
〔排気管〕
次に、エンジン7からの排気が通流する排気管66について説明する。
図1〜
図4に示すように、運転部3の下方に位置する状態でエンジン7が備えられ、このエンジン7から排出される排気(燃焼排ガス)は、エンジン7の上部に位置するマフラー67を通過して排出され、その排気は排気管66を通して流動してその排気口68から外方に排出される。
【0098】
エンジン7からの排気が供給されるマフラー67の排気筒67aは、後方側の斜め左上向き姿勢で排気を排出するように設けられている。そして、排気管66は、エンジン7からの排気が供給される供給口69よりも排気を外部に排出する排気口68の方が高い位置になる状態で備えられ、且つ、排気管66は、脱穀装置4と穀粒タンク5との間を通って上方に延びる状態で備えられている。
【0099】
排気管66は、機体前部側にマフラー67から排出される排気が供給される供給口69が、マフラー67の排気筒67aの外周部を囲う状態で且つ排気筒67aとの間に径方向に間隔をあけた状態で形成されている。排気管66は、供給口69から後方側の斜め左上向き方向に直線状に延びる前部側直線部分70と、その前部側直線部分70から機体後方向きに姿勢変更するように滑らかに湾曲する状態で曲げ形成された曲がり部としての湾曲部分71と、その湾曲部分71から略水平姿勢で機体後方向きに直線状に延びる水平延設部としての後部側直線部分72とを備えている。そして、後部側直線部分72の後端部に排気口68が形成されている。
【0100】
図4に示すように、後部側直線部分72は、機体上部側箇所を通過する状態で、且つ、脱穀装置4と穀粒タンク5との間を通って、穀粒タンク5の前端部から穀粒タンク5の後端部を越えてさらに後方側まで前後方向に長く延びる状態で備えられている。後部側直線部分72は、脱穀装置4の後端部よりもさらに後方側まで前後方向に長く延びる状態で備えられている。穀粒タンク5の後端部は脱穀装置4の後端部よりも機体前部側に位置するので、排気管66は、穀粒タンク5の後端部よりも後方側に長く延びており、又、脱穀装置4の後端部よりも後方側に長く延びている。
【0101】
このように、排気管66は、運転部3の下方に位置するエンジン7からの排気を、前部側直線部分70により後方側の斜め左上向き方向に案内したのち、略水平姿勢で機体後方向きに直線状に延びる後部側直線部分72により後方に案内して外部に排出するものであり、機体正面視において運転部3と脱穀装置4との間を通過する状態で排気を案内することになる。
【0102】
図3,4に示すように、排気管66は、前後に分割された前部側排気管66Aと後部側排気管66Bとの2本の管部材からなり、前部側排気管66Aにより、前部側直線部分70、湾曲部分71、及び、後部側直線部分72の前部側の一部の夫々を形成し、後部側排気管66Bにより後部側直線部分72の後部側の一部を形成している。又、排気管66は、その全体が、脱穀装置4の上端部よりも低い位置にあり、且つ、穀粒タンク5の上端部よりも低い位置にある状態で備えられている。
【0103】
前部側排気管66Aの前端部の開口はエンジン7からの排気が供給される供給口69であり、この供給口69は、端部側ほど大径となるラッパ状に形成され、マフラー67の排気筒67aと供給口69の内面との間には隙間が形成されて外気取り入れ部73が形成されている。この構成では、エンジン7からの排気がマフラー67の排気筒67aを通して供給されると、その排気の流動に伴うエジェクター作用によって外気取り入れ部73を通して外気が吸引されて、排気と外気とが混合して排気の温度を下げることができる。
【0104】
後部側排気管66Bは前部側排気管66Aよりも大径に形成され、前部側排気管66Aの後端部と後部側排気管66Bの前端部との接続箇所では、それらの間に径方向に沿って隙間が形成され、前部側排気管66Aの前端部と同様に、エジェクター作用を利用した外気取り入れ部74が形成されている。従って、この箇所においても外気との混合により排気の温度を下げることができる。
【0105】
又、排気管66の後端部には、排気口68から後方に向けて排出される排気を斜め後上方に向けて案内する傾斜案内体75が備えられている。この傾斜案内体75により排気が機体後方上方の開放された空間に向けて排出されて、排気が放散され易くなる。
【0106】
次に、排気管66の支持構造について説明する。
図8に示すように、前部側縦フレーム58の上部側の途中位置から連結部材76が斜め前方上方に向けて一体的に延設され、連結部材76の先端部と前部側排気管66Aにおける前部側直線部分70の途中部に連結されたブラケット77とがボルトで連結されている。
【0107】
又、前部側縦フレーム58の上部側に、チャンネル形のブラケット59が一体的に連結固定され、その箇所において左側方に向けて角筒状の横向き連結体78が延設されている。この横向き連結体78の左側端部が取付板79を介して、脱穀装置4の側壁14における平面視チャンネル形の補強部材14aに連結固定されている。つまり、縦向き姿勢の前部側縦フレーム58の上部と脱穀装置4とを連結することで強度補強を図っている。そして、横向き連結体78に一体的に固定状態で備えられたブラケット78aと、前部側排気管66Aにおける後部側直線部分72の途中部に連結されたブラケット80とがボルトで連結されている。
【0108】
従って、前部側排気管66Aは、前後に離間した2箇所において、安定的に前部側縦フレーム58に支持されている。
【0109】
図7に示すように、穀粒揚送装置35の上部側箇所を支持する前後一対の連結部材44のうちの機体後部側に位置する連結部材44と、後部側排気管66Bの前端部に溶接にて一体連結されたブラケット82とがボルトで連結されている。
【0110】
又、
図6,10に示すように、穀粒タンク5を上下軸芯Y周りで回動自在に支持するための後部側縦フレーム49の上部側箇所と脱穀装置4の側壁14とを連結する後部側の連結部材としての角筒状の横向き連結体83が備えられている。
この横向き連結体83は、右側端部に前後向きの板面を有する取付板84が一体的に備えられ、その取付板84と後部側縦フレーム49に固定の板状の取付板85とがボルトで連結されている。又、横向き連結体83の左側端部には左右向きの板面を有する取付板86が一体的に備えられ、その取付板86が脱穀装置4の側壁14における平面視チャンネル形の補強部材14aにボルトで連結されている。そして、横向き連結体83に連結固定された正面視略L字形のブラケット87と、後部側排気管66Bの下側に連結固定されたブラケット88とがボルトで連結されて、後部側排気管66Bが横向き連結体
83に支持されている。
【0111】
従って、後部側排気管66Bは、前部側箇所が連結部材44に支持され、後部側箇所が横向き連結体
83に支持されており、前後に離間した2箇所において安定的に支持されている。
【0112】
〔作業台〕
図1,2に示すように、排気管66の上方に位置する状態で、脱穀装置4と穀粒タンク5との間に作業台89が備えられている。この作業台89は、脱穀装置4に沿って機体前後方向に向けて、脱穀装置4の前端部に対応する位置、具体的には、脱穀装置4の前端部よりも少し後部側に位置する箇所から脱穀装置4の後端部まで延設されている。
【0113】
図2,6に示すように、作業台89が、脱穀装置4における天板15の揺動支点が位置する側とは反対側すなわち脱穀装置4の右側の横側箇所に備えられ,脱穀装置4の側壁14に沿って機体前後方向に延びている。又、
図7に示すように、作業台89と上部フレーム体24の上面24aとが同一又は略同一の高さに設定されており、作業台89の左側端部は、上部フレーム体24の上面24aに載置支持されている。
【0114】
図2に示すように、作業台89は、穀粒揚送装置35の前方側に位置する前部側台部分としての前部側作業台89Aと、穀粒揚送装置35の後方側に位置する後部側台部分としての後部側作業台89Bとに前後に分割された状態で備えられている。そして、
図7,8に示すように、前部側作業台89Aは、左側部が上部フレーム体24の上面24aに載置させた状態でボルトの締結により連結固定され、右側部が前部側縦フレーム58の上端部に一体的に連結されている上部連結部90に載置させた状態でボルトで連結されている。
【0115】
つまり、前部側縦フレーム58により、作業台89の穀粒タンク5側に位置する部分が支持されており、前部側縦フレーム58が、作業台89の穀粒タンク5側に位置する部分を支持するフレーム体Fとして機能している。
【0116】
後部側作業台89Bは、左側部が上部フレーム体24の上面24aに載置させた状態でボルトの締結により連結固定され、右側部は前後方向に離間した二箇所において機体フレーム48に支持されている。
すなわち、
図4,9に示すように、後部側作業台89Bの右側部における機体前後方向の中間位置よりも少し前部側の箇所において、脱穀装置4の側壁14に固定連結され且つ上方に向かうほど穀粒タンク5側に位置する斜め姿勢で上方に延設された支持部材91が備えられ、この支持部材91の上部が後部側作業台89Bの右側部に連結固定されている。
【0117】
支持部材91は、上下方向に延びる縦延設部91Aと、縦延設部91Aの下端部に一体連結されて前後方向に延びる下部連結部91Bと、縦延設部91Aの上端部に一体連結された水平姿勢の板状の上部連結部91Cとを備えている。支持部材91の下部連結部91Bは、脱穀装置4の側壁14における上部側部分と下部側部分とを連結するフランジ連結部92に一体的に連結固定されている。そして、この支持部材91の上部連結部91Cが、後部側作業台89Bの右側部の下面側にボルトで連結されている。
【0118】
つまり、支持部材91により、作業台89の穀粒タンク5側に位置する部分が支持されており、支持部材91が、作業台89の穀粒タンク5側に位置する分を支持するフレーム体Fとして機能している。
【0119】
又、
図4,10に示すように、後部側作業台89Bの右側部のうちの後部側に対応する箇所において、後部側縦フレーム49と脱穀装置4の側壁14とを連結する連結部材としての横向き連結体83の左右途中部から上方に向けて角筒状の縦向き支持体93が固定延設されている。縦向き支持体93の上端部に水平姿勢の板状の上部連結体94が一体連結され、上部連結体94が後部側作業台89Bの右側部の下面側にボルトで連結されている。
【0120】
つまり、横向き連結体83により、作業台89の穀粒タンク5側に位置する部分が支持されており、横向き連結体83が、作業台89の穀粒タンク5側に位置する分を支持するフレーム体Fとして機能している。
【0121】
作業台89には、
図10に示すように、上面に滑り止め手段としての複数の滑り止め用の突起95が形成されており、作業者が作業台89上に載ってメンテナンス作業等を行うときに足元が滑り難いようにしている。
【0122】
図7〜
図10に示すように、作業台89の下面側における穀粒タンク5側寄りの箇所には、前後方向に沿って延びる断面L字状の補強部材96が一体的に連結固定され、この補強部材96により補強して作業台89の支持強度を高めている。
【0123】
図9,10に示すように、排気管66における穀粒タンク5側の外方を覆うカバー部材97が備えられている。このカバー部材97は、作業台89に支持されている。又、カバー部材97の下部側部分97aが下端側ほど脱穀装置4側に位置する傾斜面に形成されている。
【0124】
説明を加えると、排気管66における後部側排気管66Bに対応する箇所において、機体右側外方箇所並びに下方側外方箇所を覆うように、機体正面視で略L字形に折り曲げた板体からなるカバー部材97が備えられている。このカバー部材97は、板材に多数の透過孔を打ち抜き形成した多孔板(パンチングメタル)にて構成されている。このように多孔板を用いることで、水分が落下排出されるので、水分がカバー部材97の上部に滞留することを回避できる。又、下部側部分97aが傾斜面に形成されているから、塵埃が下方に流下案内されるので、カバー部材97の上部に塵埃が堆積することを回避できる。
【0125】
図9に示すように、カバー部材97の上端側は、作業台89の下面側に備えられた補強部材96にボルト締結により連結固定されている。又、カバー部材97の下端側は、後部側排気管66Bの下部に一体連結されているブラケット98にボルト締結により連結固定されている。
【0126】
上述したように、穀粒タンク5は姿勢変更自在に支持されるが、作用姿勢に切り換えられているときは、排気管66は脱穀装置4と穀粒タンク5とにより挟まれた状態で備えられるので、作業者が触れるおそれは少ない。しかし、穀粒タンク5がメンテナンス姿勢に切り換えられると、排気管66の上方側は作業台89により覆われているが、排気管66の機体右側外方箇所並びに下方側箇所が外方に露出する状態となるから、排気管66の機体右側外方箇所並びに下方側箇所をカバー部材97により覆うようにしている。
【0127】
〔第2実施形態〕
以下、本発明に係る普通型コンバインの第2実施形態を説明する。
この実施形態では、アンローダ6の形状、作業台89及び排気管66についての形状や支持構造及びカバー構造等が第1実施形態と異なるが、それ以外の他の構成は第1実施形態と同じである。そこで、第1実施形態と異なる構成について以下に説明し、第1実施形態と同じ構成については説明は省略する。
【0128】
〔アンローダ〕
アンローダ6について説明する。
図11,12に示すように、アンローダ6は、周知構造のスクリュー式搬送装置であり、穀粒タンク5の下部に備えられた底スクリュー46により横向きに外方に送り出された穀粒を上方に向けて搬送する縦スクリューコンベア6aと、縦スクリューコンベア6aの搬送終端部から水平方向に穀粒を搬送する横スクリューコンベア6bとを備えている。又、縦スクリューコンベア6aの下部と脱穀装置4とを接続する接続ケース6cと、縦スクリューコンベア6aと横スクリューコンベア6bとを、穀粒搬送可能に連通する状態で且つ途中部にて横軸芯周り相対回動自在に接続する接続部6dとを備えている。このアンローダ6は、穀粒を搬送したのち横スクリューコンベア6bの先端部に形成された排出口6eから穀粒を外部に排出することができる。
【0129】
エンジン7からの動力が機体前部側の伝動機構47を介して底スクリュー46に伝達されたのち、その動力が、図示しないベベルギア機構を介して縦スクリューコンベア6a及び横スクリューコンベア6bに伝達されて回転駆動され、穀粒を搬送することができる。
【0130】
アンローダ6は、旋回モータMの駆動により、縦スクリューコンベア6aを上下軸芯Y周りで回動させることでアンローダ6全体が旋回操作自在に構成されている。又、横スクリューコンベア6bは昇降シリンダCYの駆動により横軸芯P1周りで揺動昇降自在に構成されている。
【0131】
又、縦スクリューコンベア6aは、
図14,15に示すように、左側箇所において機体フレーム48から立設した第1支柱114と、後方側箇所において機体フレーム48から立設した第2支柱115とに連結された回動保持部116によって、上下中間位置が回動自在に保持される。尚、縦スクリューコンベア6aの下端部は接続ケース6cにて回動自在に支持される。
【0132】
〔排気管〕
この実施形態では、排気管66が、エンジン7からの排気が供給される供給口69よりも排気口68の方が高い位置になる状態で備えられ、且つ、排気管66が、脱穀装置4と穀粒タンク5との間を通って上方に延びる状態で備えられる点は第1実施形態と同じであるが、この実施形態では、排気管66は、後端部が上向きに且つ穀粒タンク5側に湾曲している点が異なる。
【0133】
図12〜14に示すように、穀粒タンク5の後端が脱穀装置4の後端よりも前方に位置しており、排気管66の前後方向に延びる管路部分のうちの後側部分、具体的には、排気管66における1本の管部材にて構成される後部側排気管66Bの後側部分が、側面視で後方側ほど上に位置する斜め上方向きに湾曲形成されている。又、排気管66のうちの湾曲部122よりも後側部分123は、穀粒タンク5の後方且つ脱穀装置4の穀粒タンク5側の側方の空間を通過するように、穀粒タンク5側すなわち左側方に湾曲する形状となっている。
【0134】
図15に示すように、排気管66のうちで最も高い位置にある後端の排気口68は、アンローダ6における接続部6dよりも下方に位置する状態で備えられ、アンローダ6を上下軸芯Y周りで旋回操作しても排気管66とアンローダ6とが干渉しないようにしている。
【0135】
排気管66の後端部の下方には燃料タンク65が備えられている。
説明を加えると、
図15に示すように、穀粒タンク5の底面5Bは、底スクリュー46が位置する箇所が最下部に位置するように前後方向視で略V字状に傾斜姿勢に形成されている。そして、底スクリュー46は、機体後面視で左右幅方向の中央位置よりも横外側方(右側)に偏倚した位置に設けられている。
【0136】
穀粒タンク5の左側下方には、大きく開放された空間が形成されており、この空間を利用して燃料タンク65が配備されている。燃料タンク65は、前後方向視で上部に穀粒タンク5の傾斜状の底面5Bに近接する状態で沿う傾斜面65aが形成され、空間の高い位置にまで延びている。このようにして、空間を有効に利用して燃料タンク65を大型化して貯留量を多くするようにしている。
【0137】
燃料タンク65の上部面65bに給油口65cが形成されており、この給油口65cを通して機体後方側から給油作業を行うことになる。給油作業を行う場合、作業者の上方に排気管66が位置するが、上記したように排気管66は、後方に向かうほど上方に位置し且つ左方向に位置するように湾曲しているので、作業者はエンジン7の排気を気にすることなく作業を行える。
【0138】
次に、排気管66の支持構造について説明する。
この実施形態では、排気管66の前部側排気管66Aが前部側縦フレーム58に支持されている点は、第1実施形態と同じであるが、連結構造が少し異なっている。すなわち、
図16,17,19に示すように、前部側排気管66Aの前部側直線部分70に固定のブラケット77に連結される連結部材100が、第1実施形態のように、斜め前方上方に向けて延設されるのではなく、平面視L字形に形成されて、前部側縦フレーム58から機体前後方向に延びる状態で設けられている。
【0139】
又、第1実施形態と同様に、前部側縦フレーム58と脱穀装置4とを連結する横向き連結体78と、前部側排気管66Aとがボルト連結されるが、この実施形態では、前部側排気管66Aが、横向き連結体78の下方に位置して、横向き連結体78から下方に延設されたブラケット117にボルト連結される点が異なっている。
【0140】
図15,17,19に示すように、後部側排気管66Bは、前部側箇所に溶接にて一体連結されたブラケット118が連結部材44にボルト連結されている。又、
図15,18,20に示すように、第1支柱114と脱穀装置4の側壁14における補強部材14aとが横向き連結体120にて連結され、後部側排気管66Bの後部側箇所に溶接にて一体連結されたブラケット119が、横向き連結体120に固定の連結具121にボルト連結されている。
【0141】
〔作業台〕
この実施形態では、作業台89の後端部に排気管66が通過する切欠101が形成されている。
すなわち、
図14に示すように、第1実施形態と同様に、作業台89が、穀粒揚送装置35を挟んで前部側作業台89Aと後部側作業台89Bとに前後に分割されているが、後部側作業台89Bの後端部において、穀粒タンク5側(右側)の端縁が後部側ほど右側に向かう傾斜姿勢になるように切欠101が形成されている。
【0142】
このように切欠101を形成することで、排気管66の後端部が干渉することなく、上向きに且つ穀粒タンク5側に湾曲することを許容している。又、後部側作業台89Bの最後端部89B1は、左右方向に所定の幅を有する形状となっている。このように構成することで、排気管66との干渉を回避しながら、作業者が最後端部89B1にも搭乗が可能であり、前後方向に広い範囲で作業を行うことができる。尚、この実施形態では、作業台89の前部側は第1実施形態よりも少し幅広に形成されている。
【0143】
又、この実施形態では、作業台89と排気管66との間に断熱部102が備えられている。
具体的には、
図21に示すように、作業台89の下面側に遮蔽された断熱用の空気層103を形成するための遮蔽板104が溶接により一体的に連結されている。遮蔽板104と作業台89との間に断熱用の空気層103を形成することによって、排気管66からの熱が直接に作業台89に伝わるのを抑制している。
【0144】
作業台89の支持の仕方については、ほぼ第1実施形態と同じであるが、後部側作業台89Bの穀粒タンク5側を支持するフレーム体Fとしての支持部材91の形状が異なっている。すなわち、第1実施形態における支持部材91は、上下方向に延びる縦延設部91Aが前後方向視で略L字状に折れ曲がる形状としたが、この実施形態では、
図15に示すように、支持部材91が、脱穀装置4の側壁14から穀粒タンク5側に向けて斜め上方に直線状に延びる状態で備えられている。
【0145】
又、この実施形態では、前部側作業台89Aの後端縁と、後部側作業台89Bの前端縁とを下方側から受止め支持する前後一対の受止め部材105が備えられている。この受止め部材105は、
図16,17に示すように、側面視L字形に形成されるとともに、穀粒揚送装置35と脱穀装置4とを連結する前後一対の連結部材44に連結され、下部に位置する水平面部105aにて作業台89すなわち、前部側作業台89Aと後部側作業台89Bとを受止め支持している。
【0146】
〔排気管66のカバー構造〕
第1実施形態のカバー部材97と同様に、排気管66における穀粒タンク5側の外方を覆う側部カバー部材106が備えられている。この側部カバー部材106が、排気管66の穀粒タンク5側の横側方を覆う横側部106aと、排気管66の下方側を覆う底部106bとを備えている。
【0147】
側部カバー部材106は、
図13,16,21に示すように、多孔板ではなく、孔の無い板金材を前後方向視で略L形に曲げて縦面部分と水平面部分とを形成してあり、縦面部分により排気管66の穀粒タンク5側の横側方を覆う横側部106aが構成され、下方の水平面部分により排気管66の下方側を覆う底部106bが構成されている。
【0148】
そして、側部カバー部材106は、支持部材91を挟んで前後に前部側カバー部106Aと後部側カバー部106Bとに分割されており、前部側カバー部106Aは、前部側縦フレーム58に近接する箇所まで前方に延びており、後部側カバー部106Bは、排気管66が上方且つ左方向に湾曲する箇所の手前側箇所まで後方に延びている。
【0149】
図13,16,21に示すように、前部側カバー部106A及び後部側カバー部106Bは夫々、上端部が作業台89の下面側に連結された断面L字状の補強部材96に複数箇所がボルト連結されている。又、前部側カバー部106Aは、横側部106aと底部106bとの間の角部106cにおける前端側箇所が、前部側縦フレーム58に固定のブラケット107にボルト連結され、角部106cにおける後端側箇所が、支持部材91に固定のブラケット108にボルト連結されている。後部側カバー部106Bは、角部106cにおける前端側箇所が、支持部材91に固定のブラケット108にボルト連結されている。
【0150】
この実施形態では、第1実施形態の構成に比べて、排気管66が作業台89から離間した状態で配備されている。そして、
図21に示すように、作業台89から排気管66までの上下間隔L1が、排気管66から側部カバー部材106の底部106bまでの上下間隔L2よりも大に設定されている。
【0151】
図14に示すように、曲がり部としての湾曲部分71が、穀粒タンク5の前方に位置する状態で形成されている。
そして、排気管66の湾曲部分71と穀粒タンク5との間に仕切り部材109が備えられている。
図16,19に示すように、仕切り部材109は、平面視L字形の板体からなり、穀粒タンク5の前壁に沿って左右方向に延びる横向き仕切り部109Aと、脱穀装置4の側壁14に沿って前後方向に延びる前後向き仕切り部109Bとを備えている。そして、横向き仕切り部109Aがパネル用支柱110に支持され、前後向き仕切り部109Bが貯留部用支柱としての前部側縦フレーム58に支持されている。
【0152】
説明を加えると、平面視で穀粒タンク5の前方側で且つ運転部3の操作パネルとしてのサイドパネル111の後端側箇所に対応する位置に、機体フレーム48から立設される状態でパネル用支柱110が備えられている。パネル用支柱110の上部には、サイドパネル111が連結されている。
【0153】
図16に示すように、仕切り部材109の横向き仕切り部109Aは、右側端部がパネル用支柱110に固定のブラケット112にボルト連結され、左側端部が前部側縦フレーム58から延設されたブラケット113にボルト連結されている。
【0154】
仕切り部材109の前後向き仕切り部109Bは、下部が前部側縦フレーム58に連結された連結部材100にボルト連結され、上部が作業台89の下面側に連結された補強部材96に複数箇所がボルト連結されている。
【0155】
上記構成によれば、穀粒タンク5がメンテナンス姿勢に切り換えられて開放される空間が、排気管66の直線管部分だけでなく、湾曲部分71との間でも仕切られた状態となり、メンテナンス作業が行い易いものとなる。
【0156】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、排気管66が、脱穀装置4並びに穀粒タンク5夫々の後端部よりも後方側に延びているものを示したが、これに代えて、排気管66の後端部が脱穀装置4や穀粒タンク5の後端部よりも前部側に位置するものでもよい。
【0158】
(
2)上記実施形態では、排気管66の全体が供給口69よりも高い位置にある状態で備えられるものを示したが、これに代えて、排気管66の管路の途中が供給口69よりも低い位置にあるものでもよい。
【0161】
(
3)上記実施形態では、穀粒揚送装置35を支持するための連結部材、穀粒タンク5を支持するための連結部材等を利用して、排気管66を支持する構成としたが、これに代えて、排気管を支持するための専用の支持部材を備える構成としてもよい。
【0163】
(
4)上記実施形態では、穀粒貯留部として穀粒タンク5を備えるものを示したが、これに代えて、穀粒貯留部として袋詰め回収用の貯留ホッパーを備える構成としてもよい。
【0164】
(
5)上記第2実施形態では、排気管66の後端部が上向きに且つ穀粒タンク5側に滑らかに湾曲する状態で向きを変える構成としたが、湾曲する構成に代えて、屈曲状態で向きを変える構成としてもよい。
【0165】
(
6)上記第2実施形態では、作業台89と排気管66との間に備えられる断熱部102として、作業台89の下面側に遮蔽された断熱用の空気層103を形成するための遮蔽板104が溶接により一体的に連結する構成としたが、このような構成に代えて、断熱部として、作業台の下面側に断熱材を位置固定状態で備えるものでもよい。例えば、連結部材で連結したり、ネジ連結する等により断熱材を固定するようにしてもよい。あるいは、上記実施形態における空気層103に断熱材を挿入する構成としてもよい。