(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定のイベントを検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信したイベントを管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記センサ装置で検知されたイベントの通知を受ける端末装置を備え、前記被監視者を監視するための被監視者監視システムであって、
前記端末装置は、さらに看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容である看介護記録の入力を受け付け、
前記中央処理装置は、さらに前記端末装置で入力された前記看介護記録を管理し、
前記中央処理装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の中央処理装置であること
を特徴とする被監視者監視システム。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
【0032】
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視するものであり、被監視者Obに対応して設けられ、被監視者Obに関わる、予め設定された所定のイベント(事象)を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信したイベントを管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記センサ装置で検知されたイベントの通知を受ける端末装置を備える。前記中央処理装置は、通信を行う通信部と、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容を看介護記録として入力するための記録書式を、前記看介護の種類に応じて複数、記憶する書式情報記憶部と、前記看介護の種類を指定して記録書式を前記端末装置から要求された場合に、前記書式情報記憶部に記憶されている複数の記録書式の中から、前記指定された看介護の種類に対応する記録書式を選択し、前記選択した記録書式を、前記記録書式を要求した端末装置へ前記通信部で送信する看介護記録処理部とを備える。そして、前記看介護記録処理部は、前記記録書式に前記看介護記録として入力される前記看介護の内容の候補である入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定し、前記設定した入力データ候補をさらに前記記録書式を要求した端末装置へ前記通信部で送信する。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様である。このような被監視者監視システムについて、以下、第1および第2実施形態によって、より具体的に説明する。
【0033】
(第1実施形態)
(構成)
まず、本実施形態における被監視者監視システムの構成について説明する。
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。
図2は、前記被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。
図3は、前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側監視情報テーブルの構成を示す図である。
図4は、前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。
図4Aは、装置間情報テーブルのうちの通知先対応関係情報テーブルの構成を示し、
図4Bは、装置間情報テーブルのうちの通信アドレス対応関係情報テーブルの構成を示す。
図5は、前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側センサ情報テーブルの構成を示す図である。
図6は、前記管理サーバ装置に記憶される看介護記録情報テーブルの構成を示す図である。
図7は、前記被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
【0034】
より具体的には、被監視者監視システムMSaは、例えば、
図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、管理サーバ装置SVaと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。
図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SVa、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SVa、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
【0035】
構内交換機(回線切換機)CXは、ネットワークNWに接続され、携帯端末装置TA同士における発信、着信および通話等の内線電話の制御を行って前記携帯端末装置TA同士の内線電話を実施し、そして、例えば固定電話網や携帯電話網等の公衆電話網PNを介して例えば固定電話機や携帯電話機等の外線電話機TLに接続され、外線電話機TLと携帯端末装置TAとの間における発信、着信および通話等の外線電話の制御を行って外線電話機TLと携帯端末装置TAとの間における外線電話を実施するものである。構内交換機CXは、例えば、デジタル交換機や、IP−PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)等である。
【0036】
被監視者監視システムMSaは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSaは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。
図1に示す例では、被監視者監視システムMSaは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
【0037】
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SVa、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)を検知して管理サーバ装置SVaへ通知する装置である。前記所定のイベントは、好適には対処が必要な所定のイベントであり、例えば、本実施形態では、被監視者Obにおける予め設定された所定の行動およびナースコール(NC)である。より具体的には、センサ装置SUは、例えば、ネットワークNWを介して他の装置SVa、SP、TAと通信するための通信インターフェース回路(例えばLANカード等)、被監視者Obを上方(好ましくは直上(例えば天井))から撮像して画像を生成する画像センサ(例えば可視カメラや近赤外カメラ等)、前記画像センサの出力(画像)に基づいて被監視者Obにおける予め設定された所定の行動を前記所定のイベントの一例として検知して管理サーバ装置SVaへ通知する行動検知処理回路、ナースコールを前記所定のイベントの他の一例として受け付けて管理サーバ装置SVaへ通知するナースコール処理回路、端末装置SP、TA等との間で音声通話を行う通話処理回路、前記画像センサの出力(画像(静止画および動画を含む))を所定の他の装置SVa、SP、TAへ送信する画像送信処理回路、これらを制御する制御回路、および、例えば記憶素子等の、その周辺回路を備えて構成される。
【0038】
前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが寝具に入った入床、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、および、被監視者Obが倒れた転倒の4つの行動である。なお、前記転倒には、被監視者Obが寝具から落ちた転落が含まれて良く、あるいは、前記転倒とは別途に、前記所定の行動には、前記転落が含まれて良い。前記行動検知処理回路は、例えば、前記画像センサで撮像した画像(対象画像)に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床および転倒を検知し、前記画像センサで撮像した対象画像に基づいて被監視者Obを検出し、この検出した被監視者Obと寝具との重なり具合(重なり領域の大きさ)に基づいて被監視者Obの離床および入床を検知する。より詳しくは、まず、寝具BDの所在領域、寝具BDの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための第1閾値Th1、および、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための第2閾値Th2が記憶される。そして、前記行動検知処理回路は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出し、この抽出した頭部の位置および大きさから起床および転倒を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。そして、前記行動検知処理回路は、対象画像から上述のように抽出した動体領域と寝具BDの所在領域とが重なった重なり領域を検出し、この重なり領域の時間変化から離床および入床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この検出した重なり領域が存在する状態から、前記重なり領域が存在しなくなった状態へ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この検出した重なり領域が存在しない状態から、前記重なり領域の存在の検出を介して、前記重なり領域全体が寝具BDの所在領域内で重なった状態(すなわち、前記動体領域が前記寝具BDの所在領域内に完全に包含された状態)へ時間変化した場合には、入床と判定し、前記入床を検知する。
【0039】
前記所定のイベントは、第1イベント通知通信信号によってセンサ装置SUから管理サーバ装置SVaへ通知される。この第1イベント通知通信信号には、自機のセンサIDおよび前記イベントの内容を表すイベント情報が収容される。前記センサID(センサ識別子)は、センサ装置SUを特定し識別するための識別子である。前記イベント情報は、本実施形態では、入床、起床、離床、転倒およびナースコールのうちの1または複数である。第1イベント通知通信信号には、前記画像センサで撮像した画像が収容されても良い。特に、前記イベント情報が入床、起床、離床および転倒のうちのいずれかである場合には、前記所定の行動の検知に用いられた画像(前記検知が複数の画像によって実施された場合には例えば最後の画像)が収容されることが好ましい。前記画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が通知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAに表示されても良い。
【0040】
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU−1〜SU−4が示されており、第1センサ装置SU−1は、被監視者Obの一人であるAさんOb−1の居室RM−1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU−2は、被監視者Obの一人であるBさんOb−2の居室RM−2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU−3は、被監視者Obの一人であるCさんOb−3の居室RM−3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU−4は、被監視者Obの一人であるDさんOb−4の居室RM−4(不図示)に配設されている。
【0041】
管理サーバ装置SVaは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等))を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMSa全体を管理する装置(中央処理装置の一例)である。そして、本実施形態では、管理サーバ装置SVaは、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容の記録である看介護記録に関する所定の情報処理を実行する。このような管理サーバ装置SVaは、例えば、
図2に示すように、サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)21と、サーバ側制御処理部(SV制御処理部)22aと、サーバ側記憶部(SV記憶部)23aとを備える。
【0042】
SV通信IF部21は、SV制御処理部22aに接続され、SV制御処理部22aの制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部21は、SV制御処理部22aから入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSaのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAへ送信する。SV通信IF部21は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSV制御処理部22aが処理可能な形式のデータに変換してSV制御処理部22aへ出力する。SV通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0043】
SV記憶部23aは、SV制御処理部22aに接続され、SV制御処理部22aの制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、管理サーバ装置SVaの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSV制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSV監視処理プログラムや、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容の記録である看介護記録に関する所定の情報処理を実行するSV看介護記録処理プログラムや、年月日時分を計時する時計プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、管理サーバ装置SVaを特定し管理サーバ装置SVaを識別するための識別子であるサーバ識別子(サーバID)や、記録書式における看介護記録として看介護の内容を入力するための入力領域に、データを入力するためのデータ入力画面や、被監視者Obの前記監視情報や、前記所定のイベントの通知先等の装置SU、SP、TA間の情報を表す装置間情報や、センサ装置SUに関するセンサ情報や、前記記録書式に関する書式情報や、看介護記録の情報である看介護記録情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SV憶部23aは、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。SV記憶部23aは、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSV制御処理部22aのワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。そして、これら監視情報、装置間情報、センサ情報、書式情報および看介護記録情報それぞれを記憶するために、SV記憶部23aは、サーバ側監視情報記憶部(SV監視情報記憶部)231、装置間情報記憶部232、サーバ側センサ情報記憶部(SVセンサ情報記憶部)233、書式情報記憶部234および看介護記録情報記憶部235を機能的に備える。
【0044】
SV監視情報記憶部231は、各装置SU、SP、TAそれぞれとの間で送受信した被監視者Obの監視情報を記憶するものである。より具体的には、SV監視情報記憶部231には、本実施形態では、前記監視情報として、第1イベント通知通信信号等の通信信号に収容された各情報に基づいて、センサID、イベント情報(本実施形態では入床、起床、離床、転倒およびナースコール)、受信時刻、対象画像(静止画および動画)および対処の有無が互いに対応付けて記憶される。
【0045】
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でSV監視情報記憶部231に記憶されている。この監視情報を登録するサーバ側監視情報テーブル(SV監視情報テーブル)MT−SVは、例えば、
図3に示すように、各装置SU、SP、TAから受信した通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド2311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録するイベントフィールド2312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド2313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド2314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド2315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無を登録する対応フィールド2316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド2314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応フィールド2316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する所定の対応(対処、処置、措置)する意思が端末装置SP、TAを取り扱う監視者(ユーザ)にあるある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたか否かを表すフラグ(対応フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応フィールド2316には、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報(イベントフィールド2312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたことを意味する対応フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けていないことを意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応フィールド2316には、未受付を意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、第1イベント通知通信信号に、前記所定の行動を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
【0046】
装置間情報記憶部232は、前記装置間情報として、本実施形態では、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと報知先(再報知先)である端末IDとの対応関係(通知先対応関係)、および、各装置SU、SP、TAのID(センサID、端末ID)とその通信アドレスとの対応関係(通信アドレス対応関係)等を記憶するものである。端末ID(端末識別子)は、端末装置SP、TAを特定し端末装置SP、TAを識別するための識別子である。
【0047】
これら通知先対応関係および通信アドレス対応関係は、それぞれ、本実施形態では、テーブル形式で装置間情報記憶部232に記憶されている。この通知先対応関係を登録する通知先対応関係情報テーブルATは、例えば、
図4Aに示すように、送信元のセンサ装置SUのセンサIDを登録する送信元フィールド2321と、送信元フィールド2321に登録されたセンサIDに対応するセンサ装置SUから通知された通信信号を送信する送信先の端末装置SP、TAの端末IDを登録する通知先フィールド2322とを備え、センサID(センサ装置SU)ごとにレコードを備える。前記通信アドレス対応関係を登録する通信アドレス対応関係情報テーブルDTは、例えば、
図4Bに示すように、端末装置SP、TAの端末IDを登録する端末IDフィールド2323と、端末IDフィールド2323に登録された端末IDに対応する端末装置SP、TAの通信アドレスを登録する通信アドレスフィールド2324とを備え、端末ID(端末装置SP、TA)ごとにレコードを備える。
【0048】
なお、センサID、サーバIDおよび端末IDそれぞれは、例えば所定の記号列から成るシリアル番号等であって良く、また例えば通信アドレスであって良い(この場合通信アドレス対応関係は省略できる)。また、前記通知先対応関係は、1個のセンサ装置SUに対して複数の端末装置SP、TAが対応付けられて良く、また、前記通知先対応関係は、1個の端末装置SP、TAに対して複数のセンサ装置SUが対応付けられて良い。
【0049】
SVセンサ情報記憶部233は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサIDと被監視者Obの被監視者名とを互いに対応付けた情報である。
【0050】
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でSVセンサ情報記憶部233に記憶される。より具体的には、センサ情報を登録するサーバ側センサ情報テーブル(SVセンサ情報テーブル)ST−SVは、例えば、
図5に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド2331と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド2332と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド2333と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SU、その配設場所およびその被監視者Obに関する備考を登録する備考フィールド2334とを備え、センサID(すなわち、センサ装置SU)ごとにレコードを持つ。
【0051】
書式情報記憶部234は、前記書式情報を記憶するものである。前記書式情報は、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容を看介護記録として入力するための記録書式に関する情報であり、前記記録書式は、予め規定された所定の様式(フォーマット、入力フォーム)として、前記看介護の種類に応じて複数、予め用意されている。
【0052】
前記看介護の種類は、看護の実務や介護の実務等に応じて種々ある。例えば、前記看介護の種類として、定期性を有するケア、および、場所に依存するケア等が挙げられる。より具体的には、定期性を有するケアとして、日々実施される、モーニングケア(着替え、洗面および義歯装着等)、食事ケア(朝食ケア、昼食ケア、夕食ケア)、間食ケア、投薬ケア、歯磨きケア、水分補給ケア、バイタルチェック、イブニングケア(着替え、歯磨き、義歯外し、ベッド移乗等)、巡回、および、体位交換等、ならびに、曜日ごとや日にちごとに実施される、入浴ケア、リハビリ、レクリエーション、往診、身体清拭および体重測定等が挙げられる。場所に依存するケアとして、排泄ケア等が挙げられる。これら看介護は、例えばリビング、居室RM、トイレ、浴場およびナースステーション等の場所に依存したり、また例えば、看護師や介護士等、あるいは、当該看介護の担当者等の監視者に依存したりする。記録書式は、このような看介護の内容に応じて予め用意されており、例えば、モーニングケア用の記録書式、食事ケア用の記録書式、間食ケア用の記録書式、投薬ケア用の記録書式、歯磨きケア用の記録書式、水分補給ケア用の記録書式、その他ケア用記録書式、および、事故未然状況用記録書式等がある。その一例が後述の
図16(
図17)、
図18および
図19に示されている。
図16(
図17)には、食事ケア用の記録書式の一例が携帯端末装置TAに表示される画面で示されている。
図18には、水分ケア用の記録書式の一例が携帯端末装置TAに表示される画面で示されている。
図19には、排泄ケア用の記録書式の一例が携帯端末装置TAに表示される画面で示されている。このような記録書式は、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述された電子ファイルで書式情報記憶部234に記憶される。
【0053】
看介護記録情報記憶部235は、前記看介護記録情報を記憶するものである。前記看介護記録情報は、看介護記録に関する情報であり、実施した看介護の種類および被監視者Obに対応付けられた、前記実施した看介護の実施時刻およびその内容等である。
【0054】
このような看介護記録情報は、本実施形態では、テーブル形式で看介護記録情報記憶部235に記憶される。より具体的には、看介護記録情報を登録する看介護記録情報テーブルRTは、例えば、
図6に示すように、被監視者Obごとに用意され、被監視者Obの被監視者名に対応付けられた看介護記録情報セットRS(RS−1、RS−2、・・・)を備える。この看介護記録情報セットRSは、看介護の種類ごとに用意され、看介護の種類名に対応付けられた看介護記録サブテーブルRST(RST−11、RST−12、・・・、RST−21、RST−22、・・・)を備える。看介護記録サブテーブルRSTは、看介護を実施した時刻(実施時刻)を登録する実施時刻フィールド2351と、実施時刻フィールド2351に登録された時刻に実施した前記看介護の内容を登録する項目フィールド2352と、実施時刻フィールド2351に登録された時刻に実施した前記看介護に対するメモ(自由記述)を登録するメモフィールド2353と、実施時刻フィールド2351に登録された時刻、項目フィールド2352に登録された看介護の内容、および、メモフィールド2353に登録されたメモを、複数の端末装置SP、TA間で共有するか否かを示す共有化フラグを登録する共有化フィールド2354とを備え、実施した看介護ごとにレコードを持つ。項目フィールド2352は、看介護の内容が複数の項目を備える場合には、前記複数の項目に応じたサブ項目フィールド2352−nを備えて構成される。例えば、排泄ケアの看介護記録は、後述するように、被監視者Obの排尿の有無、ならびに、被監視者Obが排便した排便の量(排便量)およびその便質それぞれを記録するため、排泄ケアの内容を登録する看介護記録サブテーブルRSTは、排尿の有無を登録するA項目(排尿)サブフィールド2352−1と、排便量を登録するB項目(排便量)サブフィールド2352−2と、便質を登録するC項目(便質)サブフィールド2352−3とを備える。メモフィールド2353には、メモのテキストデータがそのまま登録されて良く、またメモのファイルのファイル名が登録されて良い。共有化フラグは、複数の端末装置SP、TA間で共有することを意味する共有化フラグ「1」と、複数の端末装置SP、TA間で共有しないことを意味する共有化フラグ「0」とから成り、デフォルトでは、共有化フィールド2354には、非共有を意味する共有化フラグ「0」が登録される。
【0055】
このように、本実施形態では、看介護記録情報記憶部235には、看介護の種類ごとにそれぞれ用意された看介護の各内容を登録するための複数のテーブルRSTのセット(組)RSが、被監視者Obごとに用意され、記憶される。
【0056】
SV制御処理部22aは、管理サーバ装置SVaの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMSa全体を管理するための回路である。そして、本実施形態では、SV制御処理部22aは、例えば所定の記憶書式の送信や前記所定の記録書式を用いて記入された看介護記録の記憶等の、前記看介護記録に関する所定の情報処理を実行する。SV制御処理部22aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部22aは、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SV制御部)221、サーバ側監視処理部(SV監視処理部)222、サーバ側看介護記録処理部(SV看介護記録処理部)223aおよび時計部224を機能的に備える。
【0057】
SV制御部221は、管理サーバ装置SVAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、管理サーバ装置SVAの全体制御を司るものである。
【0058】
SV監視処理部222は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知する。より詳しくは、SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記第1イベント通知通信信号を受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。そして、SV監視処理部222は、この受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通知先(再通知先、報知先、転送先、送信先)を装置間情報記憶部232に記憶された前記通知先対応関係から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この選定(検索処理)は、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて実施される。前記第2イベント通知通信信号には、前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(入床、起床、離床および転倒のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。この通信アドレスは、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて通信アドレス対応関係から選定(検索)される。前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記ナースコールである場合には、前記第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報(ナースコール)が収容される。
【0059】
SV看介護記録処理部223aは、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容の記録である看介護記録に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、SV看介護記録処理部223aは、前記端末装置SP、TAと当該管理サーバ装置SVaとの間で後述のように相互に所定の通信信号を送受信することで、看介護記録の対象者を選択する対象者選択処理、記録書式を選択する書式選択処理、および、記録書式を用いた看介護記録の記録処理の各処理を順次に実行する。
【0060】
より詳しくは、前記書式選択処理の際に、SV看介護記録処理部223aは、前記看介護の種類を指定して記録書式を端末装置SP、TAから要求された場合に、書式情報記憶部234に記憶されている複数の記録書式の中から、前記指定された看介護の種類に対応する記録書式を選択し、この選択した記録書式を、前記記録書式を要求した端末装置SP、TAへ送信する。そして、本実施形態では、SV看介護記録処理部223aは、前記記録書式に前記看介護記録として入力される前記看介護の内容の候補である入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定し、この設定した入力データ候補をさらに前記記録書式を要求した端末装置SP、TAへ送信する。
【0061】
前記所定のパラメータは、例えば、本実施形態では、看介護記録情報記憶部235に記憶され、前記指定された看介護の種類および前記看介護記録の対象者である被監視者Obに対応する過去の看介護記録の実績データにおける所定期間(例えば1週間や1カ月等)の代表値(例えば平均値または中央値または最頻の実績データ等)である。この過去の看介護記録の実績データは、例えば、本実施形態では、前記看介護の種類を指定して記録書式を端末装置SP、TAから要求された時点より過去の前記所定期間におけるデータである。
【0062】
このように設定された入力データ候補は、好ましくは、記録書式を端末装置SP、TAに表示した場合に、前記記録書式の入力領域に表示される。前記入力領域は、記録書式において、前記記録書式を端末装置Sp、TAに表示した場合に、看介護記録として看介護の内容を入力するための領域である。また好ましくは、前記設定された入力データ候補は、前記入力領域には表示されずに、データ入力画面を端末装置SP、TAに表示した場合に、前記データ入力画面に表示される。前記データ入力画面は、前記入力領域にデータを入力するための画面である。前記データ入力画面は、管理サーバ装置SVaから端末装置SP、TAへSV看介護記録処理部223aによって送信される。
【0063】
さらに、SV看介護記録処理部223aは、端末装置SP、TAから記録書式を用いた看介護記録を受信すると、その看介護記録を看介護記録情報記憶部235に記憶する。
【0064】
時計部224は、年月日時分を計時するものである。
【0065】
なお、管理サーバ装置SVAは、
図2に破線で示すように、必要に応じて、さらに、SV制御処理部22aに接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力するサーバ側入力部(SV入力部)24、SV入力部24で入力された各種コマンドや各種データおよび被監視者Obに対する監視に関する監視情報等を出力するサーバ側出力部(SV出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うサーバ側インターフェース部(SVIF部)26等を備えても良い。
【0066】
このような管理サーバ装置SVaは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
【0067】
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SVa、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVaや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSaのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAについて説明される。
【0068】
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SVa、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVaやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータ(看介護記録のデータを含む)を入力したり、管理サーバ装置SVaからの通知によってセンサ装置SUで得られた前記監視情報を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。このような携帯端末装置TAは、本実施形態では、例えば、
図7に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
【0069】
TA音入出力部34は、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。TA音入出力部34は、例えば、音の電気信号(音データ)を音の機械振動信号(音響信号)に変換するスピーカ等と、可聴領域の音の機械振動信号を電気信号に変換するマイクロフォン等とを備えて構成される。TA音入出力部34は、外部の音を表す電気信号をTA制御処理部32へ出力し、また、TA制御処理部32から入力された電気信号を音の機械振動信号に変換して出力する。
【0070】
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのIDの入力操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知されたイベントに関わる被監視者Obに対する例えば救命、看護、介護および介助等の対応(対処、処置、措置)を実行する意思が当該携帯端末装置TAを扱う監視者(ユーザ)にある旨(“対応する”)の入力操作や、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSaによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)や、看介護記録を入力するための記録書式等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。そして、本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAに入力される。
【0071】
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
【0072】
TA通信IF部31は、SV通信IF部21と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0073】
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するストリーミング処理プログラムや、看介護記録に関する所定の情報処理を実行するTA看介護記録処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、被監視者Obの前記監視情報、センサ装置SUに関するセンサ情報、および、TA表示部36に表示される画面情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。TA記憶部33は、例えばROMやEEPROM等を備える。TA記憶部33は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるTA制御処理部32のワーキングメモリとなるRAM等を含む。
【0074】
これら監視情報、センサ情報および画面情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331、端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332および画面情報記憶部333を機能的に備える。
【0075】
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報を記憶するものである。本実施形態では、TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、管理サーバ装置SVaから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(事象情報、本実施形態では入床、起床、離床、転倒およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻および対処の有無等を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TA監視情報記憶部331は、
図3に示すように、SV監視情報テーブルMT−SVと同様な端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MT−TAに前記監視情報を記憶する。
【0076】
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。TAセンサ情報記憶部332は、センサID、配設場所、被監視者名および備考を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TAセンサ情報記憶部332は、
図5に示すように、SVセンサ情報テーブルST−SVと同様な端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)ST−TAに前記センサ情報を記憶する。
【0077】
画面情報記憶部333は、前記画面情報を記憶するものである。画面情報記憶部333は、比較的多用する、例えば後述の待受け画面51等の電子ファイルを予め記憶したり、管理サーバ装置SVAから受信した所定の記録書式画面64等の電子ファイルを記憶したりする。
【0078】
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obの前記監視情報を受けて表示し、ナースコールの応答や声かけするための回路である。そして、本実施形態では、TA制御処理部32は、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力処理を実行する。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323、ストリーミング処理部324および端末側看介護記録処理部(TA看介護記録処理部)325を機能的に備える。
【0079】
TA制御部321は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAの全体制御を司るものである。
【0080】
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVaによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。そして、TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
【0081】
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、例えば、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
【0082】
ストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画(例えばライブの動画)の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
【0083】
TA看介護記録処理部325は、看介護記録に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA看介護記録処理部325は、SV看介護記録処理部223aに応じて、前記端末装置SP、TAと当該管理サーバ装置SVaとの間で後述のように相互に所定の通信信号を送受信することで、看介護記録の対象者を選択する対象者選択処理、記録書式を選択する書式選択処理、および、記録書式を用いた看介護記録の記録処理の各処理を順次に実行する。
【0084】
このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
【0085】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図8は、前記携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。
図9は、前記携帯端末装置に表示される監視情報画面の一例を示す図である。
図10は、前記携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
図11は、前記被監視者監視システムにおける看介護記録の動作を示すシーケンス図である。
図12は、前記被監視者監視システムにおける記録書式通知の処理を示すフローチャートである。
図13は、前記携帯端末装置に表示される対象者選択画面の一例を示す図である。
図14は、前記携帯端末装置に表示されるサブメニュー画面の一例を示す図である。
図15は、前記携帯端末装置に表示される書式選択画面の一例を示す図である。
図16は、前記携帯端末装置に表示される第1態様における食事ケア用記録書式画面およびデータ入力画面の一例を示す図である。
図16Aは、第1態様の食事ケア用記録書式画面を示し、
図16Bは、第1態様のデータ入力画面を示す。
図17は、前記携帯端末装置に表示される第2態様における食事ケア用記録書式画面およびデータ入力画面の一例を示す図である。
図17Aは、第2態様の食事ケア用記録書式画面を示し、
図17Bは、第2態様のデータ入力画面を示す。
図18は、前記携帯端末装置に表示される水分ケア用記録書式画面の一例を示す図である。
図19は、前記携帯端末装置に表示される排泄ケア用記録書式画面の一例を示す図である。
【0086】
以下では、第1に、
図8ないし
図10を用いて、被監視者を監視する監視動作について説明し、第2に、
図11ないし
図19を用いて、看介護記録の処理について説明する。
【0087】
上記構成の被監視者監視システムMSaでは、各装置SU、SVa、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。管理サーバ装置SVaでは、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部22aには、SV制御部211、SV監視処理部222、SVA看介護記録処理部223aおよび時計部224が機能的に構成される。携帯端末装置TAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323、ストリーミング処理部324およびTA看介護記録処理部325が機能的に構成される。
【0088】
(監視動作)
監視動作では、センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、また、ナースコールの受付の有無を判定している。まず、センサ装置SUは、前記画像センサから1フレーム分の画像(画像データ)を対象画像として取得し、この取得した対象画像に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知し、前記所定の行動を検知すると、その検知結果を所定の端末装置SP、TAへ通知するために、前記イベント情報として検知した前記所定の行動を収容した、前記所定の行動の検知にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。このように動作している間に、センサ装置SUは、ナースコールを受け付けているか否かを判定し、ナースコールを受け付けると、そのナースコールの受付を所定の端末装置SP、TAへ通知するために、センサ装置SUは、前記イベント情報として前記受け付けたナースコールを収容した、前記ナースコールの受付にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。
【0089】
管理サーバ装置SVは、第1イベント通知通信信号をネットワークNWを介してセンサ装置SUから受信すると、SV監視処理部222によって、この第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)する。そして、管理サーバ装置SVは、SV監視処理部222によって、前記通知先対応関係から、前記受信した第1イベント通知通信信号における送信元(通知元)のセンサ装置SUに対応する通知先の端末装置SP、TAを特定し、この通知先の端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。
【0090】
固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAは、前記第2イベント通知通信信号をネットワークNWを介して管理サーバ装置SVから受信すると、TA監視処理部322によって、この第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)し、前記監視情報を表示する。
【0091】
より具体的には、代表的に、携帯端末装置TAの動作について説明すると、上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログイン操作が受け付けられ、TA監視処理部322によって、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、
図8に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。ログイン操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA監視処理部322によって、自機の端末IDおよび自機にログインした監視者(ユーザ)の氏名を収容した通信信号(ログイン通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。管理サーバ装置SVは、このログイン通知通信信号を受信すると、SV監視処理部222によって、この受信したログイン通知通信信号に収容された端末IDと監視者の氏名(監視者情報)とを互いに対応付けてSV記憶部23aに記憶する。
【0092】
自機宛の通信信号を待ち受け中では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、通信信号を受信するまで繰り返し、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定し、通信信号を受信すると、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAは、この受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合には、前記受信した通信信号に応じた適宜な処理を行って本処理を終了し、次の自機宛の通信信号を待ち受ける。一方、前記受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合には、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)し、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。
【0093】
より詳しくは、TA監視処理部322は、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば
図9に示す監視情報画面52をTA表示部36に表示し、一方、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば
図10に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
【0094】
この監視情報画面52は、被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示するための画面である。前記監視情報画面52は、例えば、
図9に示すように、メニューバー領域511と、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、前記受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526とを備える。
【0095】
被監視者名領域521にセンサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを検索キーに、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前がTAセンサ情報記憶部332から検索され、表示される。検知情報表示領域522には、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、入床、起床、離床および転倒の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。
図9に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。「対応する」ボタン524は、監視情報画面52では、この監視情報画面52に表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(対処、処置、措置)を実施する意思が当該携帯端末装置TAのユーザにある旨を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。
【0096】
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、
図10に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、前記受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
【0097】
そして、このような監視情報画面52やナースコール受付画面53の表示中に、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作を受け付けるまで繰り返し、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを、判定する。入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了し、そして、次の自機宛の通信信号を待ち受ける。
【0098】
例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する。より具体的には、TA制御処理部32は、TA監視情報記憶部331に記憶されているTA監視情報テーブルMT−TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応フィールド3316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録する。そして、TA制御処理部32は、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサID、イベント情報および「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応有意思情報)を収容した通信信号(対応有意思通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この対応有意思通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、まず、SV制御処理部22によって、SV監視情報記憶部231に記憶されているSV監視情報テーブルMT−SVにおいて、前記受信した対応有意思通知通信信号に収容されているセンサIDおよびイベント情報それぞれをセンサIDフィールド2311およびイベントフィールド2312それぞれに登録し、かつ、対応フィールド2316に対応フラグ「0」を登録しているレコードの対応フィールド2316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録し、次に、前記受信した対応有意思通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対応有意思情報を収容した通信信号(対応有意思周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TA間で同期される。
【0099】
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
【0100】
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、そして、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAは、ライブでの動画の表示を終了する。
【0101】
このような動作によって、被監視者監視システムMSaは、各センサ装置SU、管理サーバ装置SVa、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAによって、大略、各被監視者Obにおける所定の行動を検知し、ナースコールを受け付けて、各被監視者Obを監視している。
【0102】
(看介護記録の処理)
看介護記録の処理では、
図11において、携帯端末装置TAは、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、待受け画面51、監視情報画面52およびナースコール受付画面53等におけるメニューバー領域511の対象者選択ボタン5111の入力操作を受け付けると、TA看介護記録処理部325によって、対象者の選択を要求するための通信信号(対象者選択要求通信信号)を管理サーバ装置SVaへ送信する(C11)。前記対象者選択要求通信信号には、対象者の選択を要求する命令(指示、コマンド、対象者選択要求命令)および自機の端末IDが収容される。前記対象者選択ボタン5111は、対象者選択画面61を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
【0103】
携帯端末装置TAから対象者選択要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVaは、SV制御処理部22aによって、看介護記録の対象者として選択可能な被監視者Obを表示し、看介護記録の対象者(被監視者Ob)を選択するための画面(対象者選択画面)のデータ(電子ファイル)を収容した通信信号(選択可能対象者通知通信信号)を前記携帯端末装置TAへ返信する(C12)。
【0104】
前記対象者選択画面61は、例えば、
図13に示すように、メニューバー領域511と、選択可能な1または複数の対象者を一覧で表示する対象者表示領域611(611−1〜611−5)と、「確定」ボタン612とを備える。対象者表示領域611に、選択可能な対象者を一覧で表示するために、SV制御処理部22aは、SVセンサ情報記憶部233に記憶されたSVセンサ情報テーブルST−SVにおける被監視者名フィールド3333および配設場所フィールド3332それぞれに登録されている被監視者名および配設場所それぞれを各レコードから取り出す。SV制御処理部22aは、この取り出した配設場所および被監視者名をセット(組)で、対象者表示領域611に、当該対象者選択画面61を表示する携帯端末装置TAのTA表示部36を正面視した場合に上から下へ順に所定の基準でソートされて一覧で表示されるように、配置する。ソートの基準は、任意であり、例えば、被監視者名の50音順(アルファベット順)や、配設場所の部屋番号順等である。
図13に示す例では、配設場所および被監視者名の各セットは、配設場所の部屋番号順でソートされている。そして、この対象者選択画面61が携帯端末装置TAのTA表示部36に表示された場合に、対象者表示領域611(611−1〜611−5)は、1人の対象者(被監視者Ob)を入力するために用いられ、監視者(携帯端末装置TAのユーザ)によって選択された対象者を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(対象者選択ボタン)でもある。「確定」ボタン612は、対象者表示領域611から入力された対象者を管理サーバ装置SVaへ通知するための通信信号(選択対象者通知通信信号)を管理サーバ装置SVaへ送信する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
【0105】
管理サーバ装置SVaから選択可能対象者通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、対象者選択画面61をTA表示部36に表示する。なお、TA表示部36の表示領域より、対象者表示領域611が広く、全ての対象者表示領域611がTA表示部36の表示領域に表示できない場合には、例えば「フリック(flick input)」によってTA表示部36の表示領域に表示される対象者表示領域611の領域部分が変更(例えばスクロール等)され、TA表示部36の表示領域に表示されていない対象者表示領域611の他の領域部分が表示できるようになっている。
【0106】
このような対象者選択画面61がTA表示部36に表示されている場合に、携帯端末装置TAのユーザ(監視者)は、1人の対象者を選択するために、いずれか1つの対象者表示領域611を入力操作し、「確定」ボタン612を入力操作する。例えば、監視者は、「101号室K田M雄様」を表示する対象者表示領域(対象者選択ボタン)611−1を入力操作し、「確定」ボタン612を入力操作する。
【0107】
前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、対象者表示領域611の入力操作を受け付けた後に、「確定」ボタン612の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、対象者表示領域611から入力された1人の対象者(被監視者Ob)を管理サーバ装置SVaへ通知するための通信信号(選択対象者通知通信信号)を管理サーバ装置SVaへ送信する(C13)。この選択対象者通知通信信号には、対象者表示領域611−1〜611−5の入力操作によって入力された1人の対象者の被監視者名および自機の端末IDが収容される。例えば、携帯端末装置TAの端末IDがTA−1である場合において、上述の例では、選択対象者通知通信信号には、「K田M雄」および「TA−1」が収容される。
【0108】
携帯端末装置TAから選択対象者通知通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVaは、SV制御処理部22aによって、前記選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名を、前記選択対象者通知通信信号の送信元である携帯端末装置TAの端末IDと対応付けてSV記憶部23aに記憶する。例えば、上述の例では、「TA−1」と「K田M雄」とが互いに対応付けられてSV記憶部23aに記憶される。そして、管理サーバ装置SVaは、SV制御処理部22aによって、選択可能なサブメニューを表示し、サブメニューを選択するための画面(サブメニュー画面)のデータ(電子ファイル)を収容した通信信号(サブメニュー通知通信信号)を前記携帯端末装置TAへ返信する(C14)。
【0109】
前記サブメニュー画面62は、例えば
図14に示すように、メニューバー領域511と、対象者選択画面61で選択された対象者名を表示する対象者名表示領域621と、選択可能な1または複数のサブメニューをその名称で一覧で表示するサブメニュー表示領域622(622−1〜622−5)とを備える。
図14に示す例では、
図13に示す対象者選択画面61で「101号室K田M雄」を表示する領域(対象者表示領域、対象者選択ボタン)611−1が携帯端末装置TAで監視者によって入力操作され、対象者名表示領域621には、「101号室K田M雄様」が表示されている。サブメニュー表示領域622は、
図14に示す例では、サブメニューとして、「ケア実施入力」ボタン622−1と、「話す」ボタン622−2と、「一時オフする」ボタン622−3と、「ログイン」ボタン622−4と、「ログアウト」ボタン622−5とを備える。「ケア実施入力」ボタン613は、端末装置SP、TAから監視者によって1人の対象者(被監視者Ob)に対する看介護記録を管理サーバ装置SVaに記録する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン622−2は、上述の「話す」ボタン525と同様に、音声通話を要求するためのボタンであって、対象者名表示領域621に表示されている被監視者Obを監視するセンサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「一時オフする」ボタン622−3は、対象者名表示領域621に表示されている被監視者Obに対するセンサ装置SUによる監視を一時的に止める指示を入力するためのボタンである。「ログイン」ボタン622−4は、当該携帯端末装置TAを取り扱う監視者(ユーザ)が当該携帯端末装置TAで当該被監視者監視システムMSaへログインするために、ログインを要求するための通信信号(ログイン通信信号)を管理サーバ装置SVAへ送信する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「ログアウト」ボタン622−5は、当該携帯端末装置TAを取り扱う監視者(ユーザ)が当該携帯端末装置TAで当該被監視者監視システムMSaからログアウトするために、ログアウトを要求するための通信信号(ログアウト通信信号)を管理サーバ装置SVAへ送信する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
【0110】
なお、前記対象者名表示領域621は、サブメニュー画面62が携帯端末装置TAのTA表示部36に表示された場合に、対象者選択画面61を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンでもあっても良い。したがって、この場合では、監視者は、対象者名表示領域621を入力操作することで、対象者選択画面61から対象者を変更できる。なお、このサブメニュー画面62は、待受け画面51、監視情報画面52およびナースコール受付画面53等におけるメニューバー領域511のサブメニューボタン5112の入力操作によっても表示される。メニューバー領域511は、携帯端末装置TAの起動後(稼働後、電源投入後)のいずれの画面にも表示される。
【0111】
管理サーバ装置SVaからサブメニュー通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、サブメニュー画面62をTA表示部36に表示する。
【0112】
このようなサブメニュー画面62がTA表示部36に表示されている場合に、携帯端末装置TAのユーザ(監視者)は、対象者に対する看介護記録を実施するために、「ケア実施入力」ボタン622−1を入力操作する。
【0113】
「ケア実施入力」ボタン622−1の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、看介護の種類(看介護記録の種類、記録書式の種類)の選択を要求するための通信信号(種類選択要求通信信号)を管理サーバ装置SVaへ送信する(C15)。前記種類選択要求通信信号には、看介護の種類(看介護記録の種類、記録書式の種類)の選択を要求する命令(指示、コマンド、種類選択要求命令)および自機の端末IDが収容される。
【0114】
携帯端末装置TAから種類選択要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVaは、SV看介護記録処理部223aによって、看介護の種類に応じて予め用意され選択可能な記録書式の種類を表示し、記録書式の種類を選択するための画面(書式選択画面)のデータ(電子ファイル)を作成し、この作成した書式選択画面の電子ファイルを収容した通信信号(選択可能種類通知通信信号)を前記携帯端末装置TAへ返信する(C16)。
【0115】
前記書式選択画面63は、例えば、
図15に示すように、メニューバー領域511と、対象者名表示領域621と、選択可能な1または複数の記録書式をその名称で一覧で表示する書式表示領域631(631−1〜631−4)とを備える。そして、この記録書式名を表示する個々の領域631−1〜631−4は、監視者によって選択された記録書式を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(書式選択ボタン)でもある。
図15に示す例では、書式表示領域631は、食事ケア用の記録書式名として「食事ケア」を表示する「食事ケア」領域631−1と、水分補給ケア用の記録書式名として「水分ケア」を表示する「水分ケア」領域631−2と、排泄ケア用の記録書式名として「排泄ケア」を表示する「排泄ケア」領域631−3と、バイタルチェック用の記録書式名として「バイタル」を表示する「バイタル」領域631−4とを備える。そして、前記「食事ケア」領域631−1は、食事ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「水分ケア」領域631−2は、水分補給ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「排泄ケア」領域631−3は、排泄ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「バイタル」領域631−4は、バイタルチェック用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。さらに、
図15に示す例では、前記記録書式名を表示する個々の領域631−1〜631−4には、看介護記録の内容も表示されている。例えば、対象者名(被監視者名)に対応する本日および前回における看介護記録の各内容が看介護記録情報記憶部235から取り出されて書式選択画面63に取り込まれることで、本日および前回における看介護記録の各内容が表示される。
【0116】
図11に戻って、管理サーバ装置SVaから選択可能種類通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、書式選択画面63をTA表示部36に表示する。なお、TA表示部36の表示領域より、書式表示領域631が広く、全ての書式表示領域631がTA表示部36の表示領域に表示できない場合には、例えば「フリック(flick input)」によってTA表示部36の表示領域に表示される書式表示領域631の領域部分が変更(例えばスクロール等)され、TA表示部36の表示領域に表示されていない書式表示領域631の他の領域部分が表示できるようになっている。
【0117】
前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、記録書式名を表示する領域(種類選択ボタン)631(631−1〜631−4)の入力操作を受け付けて記録書式名の選択を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、1人の被監視者に対して入力する看介護記録における記録書類名を通知するための通信信号(選択種類通知通信信号)を管理サーバ装置SVaへ送信する(C17)。前記選択種類通知通信信号には、前記選択された記録書式名および自機の端末IDが収容される。この選択種類通知通信信号を受信することによって、管理サーバ装置SVaは、前記看介護の種類を指定して記録書式を端末装置SP、TAから要求される。
【0118】
携帯端末装置TAから選択種類通知通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVaは、SV看介護記録処理部223aによって、この受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式の電子ファイルを書式情報記憶部234から取り出し、入力データ候補を設定し、この取り出した記録書式の電子ファイルおよび前記設定した入力データ候補を収容した、記録書式を通知するための通信信号(書式通知信通信信号)を、前記携帯端末装置TAへ返信する(C18)。
【0119】
より具体的には、
図12において、SV看介護記録処理部223aは、まず、前記看介護の種類を指定して記録書式を端末装置SP、TAから要求された時点として、現在の年月日時分を、時計部224から取得する(S11)。
【0120】
次に、SV看介護記録処理部223aは、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式に対し、入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定する(S12a)。より具体的には、SV看介護記録処理部223aは、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式における入力項目に対応した入力データ候補を、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録の実績データであって、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する看介護の種類と、前記受信した選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名に対応する被監視者Obとに対応する前記看介護記録の実績データ、のうちの、処理S11で取得した現在の時点より過去の所定期間におけるデータに基づいて設定する。より詳しくは、SV看介護記録処理部223aは、まず、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録情報テーブルRTから、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する看介護の種類と、前記受信した選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名に対応する被監視者Obとに対応する看介護記録サブテーブルRSTを選定(検索)する。次に、SV看介護記録処理部223aは、この選定した看介護記録サブテーブルRSTから、処理S11で取得した現在の時点より過去の所定期間におけるデータを取り出す。例えば過去1週間分のデータが取り出される。そして、SV看介護記録処理部223aは、この取り出した過去の実績データにおける代表値を求め、この求めた代表値を前記入力データ候補として設定する。なお、看介護の内容が複数の項目を備える場合には、項目ごとに代表値が求められ、項目ごとに求められた各代表値が当該項目の入力データ候補として設定される。例えば、前記代表値として平均値が求められる。また例えば、前記代表値として中央値が求められる。また例えば、前記代表値として最頻の実績データが求められる。前記最頻の実績データは、前記所定期間内で最も多く出現した実績データである。特に、入力データ候補が数値データである場合には、前記代表値として平均値や中央値が好ましく、入力データ候補が文字データである場合には、前記代表値として最頻の実績データが好ましい。なお、入力データ候補が整数である必要がある場合には、平均値や中央値は、例えば四捨五入等によって整数化される。また、看介護記録情報記憶部235に実績データが無い場合には、SV記憶部23aにデフォルト値が予め記憶され、入力データ候補は、このデフォルト値に設定されて良い。
【0121】
次に、SV看介護記録処理部223aは、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式の電子ファイルを書式情報記憶部234から取り出し、この取り出した記録書式における前記看介護記録として前記看介護の内容を入力するための入力領域に、前記処理S12aで設定した入力データ候補を入れ込み(嵌め込み、配置し)、前記入力データ候補を持つ記録書式の電子ファイルを生成する(S13)。なお、この処理S13において、前記処理S12aで設定した入力データ候補が前記入力領域に入れ込まれなくても良い。
【0122】
次に、SV看介護記録処理部223aは、記録書式の入力領域にデータを入力するためのデータ入力画面の電子ファイルをSV記憶部23aから取り出し、この取り出したデータ入力画面に、前記処理S12aで設定した入力データ候補を入れ込み、前記入力データ候補を持つデータ入力画面の電子ファイルを生成する(S14)。
【0123】
そして、SV看介護記録処理部223aは、前記処理C17で受信した選択種類通知通信信号の送信元の携帯端末装置TA宛に、処理S13で生成した記録書式の電子ファイルおよび処理S14で生成したデータ入力画面の電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を生成し、この生成した書式通知信通信信号を送信し(S15)、本処理を終了する。
【0124】
このように書式通知信通信信号を携帯端末装置TAに送信する処理C18が実施される。
【0125】
一方、管理サーバ装置SVaから書式通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式画面64をTA表示部36に表示する。
【0126】
例えば、処理C17で「食事ケア」を表示する領域(種類選択ボタン)631−1が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式名として「食事ケア」を収容した選択種類通知通信信号を管理サーバ装置SVAへ送信し、その返信として、食事ケア用の記録書式の電子ファイルおよび前記設定した入力データ候補を収容した書式通知信通信信号を受信し、例えば、
図16Aに示す食事ケア用記録書式画面64aをTA表示部36に表示する。
【0127】
この食事ケア用記録書式画面64aは、食事ケア用の記録書式を表示する画面であって、実施した食事ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記食事ケア用記録書式画面64aは、例えば、
図16Aに示すように、メニューバー領域511と、対象者名を表示する対象者名表示領域621と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641aと、この看介護記録を他の端末装置SP、TAから参照可能とするか否かの設定を入力する共有化チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
【0128】
食事ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として主食の摂取量(主食量)、副食の摂取量(副食量)、メモおよびケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641aは、主食量を入力するための主食量入力領域641a−1と、副食量を入力するための副食量入力領域641a−2と、メモを入力するための自由記述入力領域641a−3と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641a−4とを備える。
【0129】
看介護記録入力領域641a(641a−1〜641a−4)が前記タッチパネルを構成するTA入力部35で入力操作(例えば「タップ」等)されると、データを入力するためのデータ入力画面がTA表示部36に表示され、データ入力画面を用いて看介護の内容(
図16Aに示す例では食事ケアの内容)が入力される。例えば、主食量入力領域641a−1や副食量入力領域641a−2がタップされると、
図16Bに示す食事量のデータ入力画面71が表示される。このデータ入力画面71は、食事の全体量(主食の全体量や副食の全体量)に対する被監視者Obの摂取割合(摂食割合)を、監視者(ユーザ)の主観で判定して、当該携帯端末装置TAに選択入力するための画面である。前記食事量のデータ入力画面(摂取割合選択入力画面)71は、例えば
図16Bに示すように、選択入力可能な互いに異なる複数の摂取割合を表示する摂取割合選択領域711(711−1〜711−8)と、「戻る」ボタン712とを備える。摂取割合選択領域711における各摂取割合を表示する各領域それぞれには、前記複数の摂取割合の中から1個の摂取割合を指定して入力するためのラジオボタン(○)が備えられている。「戻る」ボタン712は、このデータ入力画面(
図16Bに示す例では食事量のデータ入力画面71)を閉じる指示を入力するためのボタンである。なお、図示を省略するが、自由記述入力領域641a−3用のデータ入力画面(例えばテキスト入力画面等)や、ケア実施時間入力領域641a−4用のデータ入力画面(例えば実施時刻選択入力画面やテンキー入力画面等)も用意され、SV記憶部23aに記憶されている。共有化チェックボックス642では、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、チェックの入力操作を受け付けると、共有化チェックボックス642内に「レ」が表示され、記録書式画面64(
図16Aに示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容を他の端末装置SP、TAから参照できるように設定する指示が入力される。一方、前記チェックの入力操作を受け付けないと、共有化チェックボックス642内は、空欄で表示され、記録書式画面64(
図16Aに示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容を他の端末装置SP、TAから参照できないように設定する指示が入力される。「送信する」ボタン643は、記録書式画面64(
図16Aに示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容(
図16Aに示す例では食事ケアの内容)を管理サーバ装置SVaへ送信する指示を入力するためのボタンである。
【0130】
そして、本実施形態では、このような食事ケア用記録書式画面64aがTA表示部36に最初に表示される際に既に、前記食事ケア用記録書式画面64aにおける看介護記録入力領域641aに入力データ候補が入れ込まれ、データ入力画面71がTA表示部36に最初に表示される際に既に、データ入力画面71にも入力データ候補が入れ込まれている。
【0131】
このために、SV看介護記録処理部223aは、処理S11で、現在の年月日時分を、時計部224から取得する。続いて、処理S12aで、SV看介護記録処理部223aは、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録情報テーブルRTから、この例では「食事ケア」および「K田M雄」に対応する看介護記録サブテーブルRSTを選定し、この選定した看介護記録サブテーブルRSTから、処理S11で取得した現在の時点より過去1週間分の主食量、副食量、メモおよび実施時刻を取り出し、これら取り出した主食量、副食量、メモおよび実施時刻それぞれの各代表値を求め、これら求めた主食量、副食量、メモおよび実施時刻の各代表値を主食量、副食量、メモおよび実施時刻の各入力データ候補として設定する。例えば、主食量の入力データ候補として、整数化した平均値が求められ、副食量の入力データ候補として、整数化した平均値が求められる。また例えば、メモの入力データ候補として、最頻の実績データが求められ、実施時刻の入力データ候補として、最頻の実績データが求められる。続いて、処理S13で、SV看介護記録処理部223aは、食事ケア用記録書式画面64aの電子ファイルを書式情報記憶部234から取り出し、この取り出した食事ケア用記録書式画面64aの看介護記録入力領域641a(641a−1〜641a−4)に、上述のように設定した入力データ候補を入れ込み(嵌め込み、配置し)、前記入力データ候補を持つ食事ケア用記録書式画面64aの記録書式の電子ファイルを生成する。続いて、処理S14で、SV看介護記録処理部223aは、データ入力画面の電子ファイルをSV記憶部23aから取り出し、この取り出したデータ入力画面に、前記処理S12aで設定した入力データ候補を入れ込み、前記入力データ候補を持つデータ入力画面71の電子ファイルを生成する。そして、処理S15で、SV看介護記録処理部223aは、前記処理C17で受信した選択種類通知通信信号の送信元の携帯端末装置TA宛に、これら処理S13および処理S14それぞれで生成した食事ケア用記録書式画面64aおよびデータ入力画面71の各電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を生成し、この生成した書式通知信通信信号を送信する。
【0132】
この書式通知信通信信号を受信した携帯端末装置TAでは、食事ケア用記録書式画面64aがTA表示部36に最初に表示される際に既に、
図16Aに示すように、前記食事ケア用記録書式画面64aにおける看介護記録入力領域641aに入力データ候補が入れ込まれて表示され、データ入力画面71がTA表示部36に最初に表示される際に既に、
図16Bに示すように、データ入力画面71にも入力データ候補が入れ込まれて表示されている。この
図16Aに示す例では、主食量入力領域641a−1に「8」が表示され、副食量入力領域641a−2に「5」と表示され、ケア実施時間入力領域641a−4に「現在」と表示される。また
図16Bに示す例では、主食量入力領域641a−1が入力操作されると、「8割」の摂取割合選択領域711−3におけるラジオボタンにチェックが入れられている。
【0133】
したがって、このような入力データ候補が入れ込まれて表示された食事ケア用記録書式画面64aを用いて、実施した「食事ケア」の内容を看介護記録として入力する場合、携帯端末装置TAを取り扱う監視者(ユーザ)は、この既に入れ込まれて表示された入力データ候補が、食事ケア用記録書式画面64aに看介護記録として入力しようとしている食事ケアの内容と一致している場合には、食事ケア用記録書式画面64aにデータを入力する必要が無く、そのまま「送信する」ボタン643を入力操作すればよい。一方、この既に入れ込まれて表示された入力データ候補が、食事ケア用記録書式画面64aに看介護記録として入力しようとしている食事ケアの内容と一致しない場合には、前記監視者(ユーザ)は、看介護記録入力領域641a(641a−1〜641a−4)を、前記タッチパネルを構成するTA入力部35で入力操作し、データ入力画面71を呼び出し、このデータ入力画面71を用いて、実施した食事ケアの内容を入力し、「送信する」ボタン643を入力操作すればよい。
【0134】
なお、上述において、この処理S13で、前記処理S12aで設定した入力データ候補が看介護記録入力領域641a(641a−1〜641a−4)に入れ込まれない場合には、この場合の書式通知信通信信号を受信した携帯端末装置TAでは、食事ケア用記録書式画面64aがTA表示部36に最初に表示される際に既に、
図17Aに示すように、前記食事ケア用記録書式画面64aにおける看介護記録入力領域641aに入力データ候補が入れ込まれずに表示されず、一方、データ入力画面71がTA表示部36に最初に表示される際に既に、
図17Bに示すように、データ入力画面71に入力データ候補が入れ込まれて表示される。このため、食事ケア用記録書式画面64aからデータ入力画面71を表示する(開く、呼び出す)というワンクッションがあるので、携帯端末装置TAを取り扱う監視者(ユーザ)に、入力データ候補が、食事ケア用記録書式画面64aに看介護記録として入力しようとしている食事ケアの内容と一致しているか否かの確認を促すことができる。
【0135】
また例えば、処理C17で「水分ケア」を表示する領域(種類選択ボタン)631−2が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式名として「水分ケア」を収容した選択種類通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信し、その返信として、水分ケア用の記録書式の電子ファイルおよび前記設定した入力データ候補を収容した書式通知信通信信号を受信し、例えば、
図18に示す水分ケア用記録書式画面64bをTA表示部36に表示する。
【0136】
この水分ケア用記録書式画面64bは、水分補給ケア用の記録書式を表示する画面であって、実施した水分補給ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記水分ケア用記録書式画面64bは、例えば、
図18に示すように、メニューバー領域511と、対象者名表示領域621と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641bと、共有化チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
【0137】
水分補給ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として水分の摂取量、水分の種類、メモおよびケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641aは、水分の摂取量を入力するための摂取量入力領域641b−1と、水分の種類を入力するための種類入力領域641b−2と、メモを入力するための自由記述入力領域641b−3と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641b−4とを備える。看介護記録入力領域641b(641b−1〜641b−4)が前記タッチパネルを構成するTA入力部35で入力操作されると、データを入力するための図略のデータ入力画面がTA表示部36に表示され、データ入力画面を用いて看介護の内容(
図18に示す例では水分補給ケアの内容)が入力される。
【0138】
そして、本実施形態では、このような水分ケア用記録書式画面64bがTA表示部36に最初に表示される際に既に、前記水分ケア用記録書式画面64bにおける看介護記録入力領域641bに入力データ候補が入れ込まれ、前記図略のデータ入力画面がTA表示部36に最初に表示される際に既に、前記図略のデータ入力画面にも入力データ候補が入れ込まれている。この
図18に示す例では、摂取量入力領域641b−1に「150」が表示され、種類入力領域641b−2に「コーヒー」と表示され、自由記述入力領域641b−3に「砂糖無し」が表示され、ケア実施時間入力領域641b−4に「現在」と表示される。
【0139】
また例えば、処理C17で「排泄ケア」を表示する領域(種類選択ボタン)631−3が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式名として「排泄ケア」を収容した選択種類通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信し、その返信として、排泄ケア用の記録書式の電子ファイルおよび前記設定した入力データ候補を収容した書式通知信通信信号を受信し、例えば、
図19に示す排泄ケア用記録書式画面64cをTA表示部36に表示する。
【0140】
この排泄ケア用記録書式画面64cは、排泄用の記録書式を表示する画面であって、実施した排泄ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記排泄ケア用記録書式画面64cは、例えば、
図19に示すように、メニューバー領域511と、対象者名表示領域621と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641cと、共有化チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
【0141】
排泄ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として排尿、便量、便質、メモならびにケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641cは、排尿の有無を入力するための排尿入力領域641c−1と、排便量を入力するための排便量入力領域641c−2と、便質を入力するための便質入力領域641c−3と、メモを入力するための自由記述入力領域641c−4と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641c−5とを備える。看介護記録入力領域641c(641c−1〜641c−5)が前記タッチパネルを構成するTA入力部35で入力操作されると、データを入力するための図略のデータ入力画面がTA表示部36に表示され、データ入力画面を用いて看介護の内容(
図19に示す例では排泄ケアの内容)が入力される。
【0142】
そして、本実施形態では、このような排泄ケア用記録書式画面64cがTA表示部36に最初に表示される際に既に、前記排泄ケア用記録書式画面64cにおける看介護記録入力領域641cに入力データ候補が入れ込まれ、前記図略のデータ入力画面がTA表示部36に最初に表示される際に既に、前記図略のデータ入力画面にも入力データ候補が入れ込まれている。この
図19に示す例では、排尿入力領域641c−1に「有り」が表示され、排便量入力領域641c−2に、監視者の主観で判定された割合として「8」が表示され、便質入力領域641c−3に「普通」が表示され、ケア実施時間入力領域641c−5に「現在」と表示される。
【0143】
なお、図示を省略するが、バイタル用記録書式画面、モーニングケア用記録書式画面およびイブニングケア用記録書式画面等が、予め用意され、書式情報記憶部234に記憶される。
【0144】
図11に戻って、次に、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、TA表示部36に表示された記録書式を用いて入力された看介護の内容を看介護記録として管理サーバ装置SVaへ送信するための通信信号(看介護記録通知通信信号)を管理サーバ装置SVaへ送信し(C19)、本処理を終了する。
【0145】
より具体的には、監視者(ユーザ)は、まず、TA表示部36に表示された記録書式を参照し、この記録書式の入力項目に応じた看介護の内容を入力する。この入力された看介護の内容は、TA看介護記録処理部325によって、看介護記録として、対象者名表示領域621に表示されている被監視者名と対応付けてTA記憶部33に一時的に記憶される。例えば、食事ケアの看介護記録では、監視者(ユーザ)は、TA表示部36に表示された食事ケア用記録書式画面64aを参照し、この食事ケア用記録書式画面64aの看介護記録入力領域641aにおける各領域641a−1〜641a−4に表示された入力データ候補を採用し、あるいは、各領域641a−1〜641a−4に必要に応じて食事ケアの内容を入力し、必要に応じて、共有化チェックボックス(□)642を入力操作する。そして、監視者(ユーザ)は、「送信する」ボタン643を入力操作する。
【0146】
そして、「送信する」ボタン643の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、自機の端末ID、対象者名(被監視者名)、ならびに、記録書式画面64を用いて入力されTA記憶部33に記憶された看介護記録のデータ(上述の例では食事ケア用記録書式画面64aを用いて入力された主食の摂取量、副食の摂取量、メモ、ケア実施時間および共有化の許否)を収容する看介護記録通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信する。送信すると、TA看介護記録処理部325は、TA記憶部33に記憶された前記看介護記録のデータを消去(削除)する。その後、TA看介護記録処理部325は、前記処理C11で受け付けた対象者選択ボタン5111を表示していた画面(待受け画面51、監視情報画面52およびナースコール受付画面53等)をTA表示部36に表示して本処理を終了する。
【0147】
一方、管理サーバ装置SVaは、この看介護記録通知通信信号を受信すると、SV看介護記録処理部223aによって、この受信した看介護記録通知通信信号に収容された、対象者名(被監視者名)と看介護記録のデータ(上述の例では主食の摂取量、副食の摂取量、メモ、ケア実施時間および共有化の許否)とを互いに対応付けて看介護記録情報記憶部235に記憶する。
【0148】
看介護記録に関し、携帯端末装置TAおよび管理サーバ装置SVaは、以上のように動作している。
【0149】
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムMSa、前記中央処理装置の一例である管理サーバ装置SVaおよびこれに実装された中央処理方法は、入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定し、この設定した入力データ候補をさらに記録書式を要求した端末装置SP、TAへ送信する。したがって、記録書式が端末装置SP、TAに表示される場合に、端末装置SP、TAは、入力データ候補を表示できる。このため、端末装置SP、TAを取り扱う監視者(ユーザ)は、入力データ候補が表示されているので、入力データ候補が、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容と一致している場合には、記録書式にデータを入力する必要が無く、その手間を省略できる。よって、上記被監視者監視システムMSa、管理サーバ装置SVaおよび中央処理方法は、看介護記録を付ける際における手間をより低減できる。
【0150】
また、上記被監視者監視システムMSa、管理サーバ装置SVaおよび中央処理方法は、入力データ候補を、その指定された看介護の種類および看介護記録の対象者である被監視者Obに対応する過去の看介護記録の実績データに基づいて設定する。したがって、前記入力データ候補が前記被監視者Obの実績データに応じてカスタマイズされ、前記入力データ候補が、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容とより一致し易くなり、このため、記録書式にデータを入力する必要が無くなる可能性がより高くなる。よって、上記被監視者監視システムMSa、管理サーバ装置SVaおよび中央処理方法は、看介護記録を付ける際における手間をより低減できる。
【0151】
看介護の内容は、被監視者の体調等に応じて変動することがある。上記被監視者監視システムMSa、管理サーバ装置SVaおよび中央処理方法は、前記入力データ候補を、看介護の種類を指定して記録書式を端末装置SP、TAから要求された時点より過去の所定期間における実績データに基づいて設定する。したがって、前記入力データ候補に、直近の実績データの傾向が反映され、前記入力データ候補が、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容とより一致し易くなり、このため、記録書式にデータを入力する必要が無くなる可能性がより高くなる。よって、上記被監視者監視システムMSa、管理サーバ装置SVaおよび中央処理方法は、看介護記録を付ける際における手間をより低減できる。
【0152】
次に、別の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
図20は、第2実施形態の被監視者監視システムにおける管理サーバ装置に記憶される入力データ候補情報テーブルの構成を示す図である。
【0153】
第1実施形態では、入力データ候補は、過去の実績データに基づいて設定されたが、第2実施形態では、入力データ候補は、1日における時間帯、月および季節のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
【0154】
このような第2実施形態における被監視者監視システムMSbは、例えば、
図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、管理サーバ装置SVbと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)と、構内交換機CXとを備え、これらは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。第2実施形態の被監視者監視システムMSbにおけるセンサ装置SU、固定端末装置SP、携帯端末装置TAおよび構内交換機CXは、それぞれ、第1実施形態の被監視者監視システムMSaにおけるセンサ装置SU、固定端末装置SP、携帯端末装置TAおよび構内交換機CXと同様であるので、その説明を省略する。
【0155】
第2実施形態における管理サーバ装置SVbは、第1実施形態における管理サーバ装置SVaと略同様に、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知し、看介護記録に関する所定の情報処理を実行し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMSa全体を管理する装置(中央処理装置の他の一例)である。本実施形態では、管理サーバ装置SVbは、例えば、
図2に示すように、SV通信IF部21と、SV制御処理部22bと、SV記憶部23bとを備える。第2実施形態の管理サーバ装置SVbにおけるSV通信IF部21は、第1実施形態の管理サーバ装置SVbにおけるSV通信IF部21と同様であるので、その説明を省略する。
【0156】
第2実施形態におけるSV記憶部23bは、入力データ候補情報記憶部236を備える点を除き、第1実施形態におけるSV記憶部22aと略同様に、SV制御処理部22bに接続され、SV制御処理部22bの制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。SV記憶部23bは、SV監視情報記憶部231、装置間情報記憶部232、SVセンサ情報記憶部233、書式情報記憶部234および看介護記録情報記憶部235を機能的に備え、さらに破線で示す入力データ候補情報記憶部236を機能的に備える。これら第2実施形態のSV記憶部23bにおけるSV監視情報記憶部231、装置間情報記憶部232、SVセンサ情報記憶部233、書式情報記憶部234および看介護記録情報記憶部235は、それぞれ、第1実施形態のSV記憶部23aにおけるSV監視情報記憶部231、装置間情報記憶部232、SVセンサ情報記憶部233、書式情報記憶部234および看介護記録情報記憶部235と同様であるので、その説明を省略する。
【0157】
入力データ候補情報記憶部236は、入力データ候補情報を予め記憶するものである。前記入力データ候補情報は、前記所定のパラメータに対応付けられた入力データ候補の情報である。本実施形態では、前記所定のパラメータは、1日における時間帯、月および季節のうちの少なくとも1つである。すなわち、1日における時間帯、月および季節のうちの少なくとも1つに対応付けられた入力データ候補が入力データ候補情報として入力データ候補情報記憶部236に記憶される。
【0158】
このような入力データ候補情報は、本実施形態では、テーブル形式で入力データ候補情報記憶部236に記憶される。より具体的には、入力データ候補情報を登録する入力データ候補情報テーブルPTは、例えば、
図20に示すように、被監視者Obごとに用意され、被監視者Obの被監視者名に対応付けられた入力データ候補サブテーブルPST−1、PST−2、・・・を備える。入力データ候補サブテーブルPSTは、冬季の入力データ候補を登録する冬フィールド2361と、春季の入力データ候補を登録する春フィールド2362と、夏季の入力データ候補を登録する夏フィールド2363と、秋季の入力データ候補を登録する秋フィールド2364とを備える。本実施形態では、例えば、冬季は、12月16日から3月15日までの期間であり、春季は、3月16日から6月15日までの期間であり、夏季は、6月16日から9月15日までの期間であり、秋季は、9月16日から12月15日までの期間である。なお、各季節は、月単位で定義されても良い。例えば、冬季は、12月から2月までの期間であり、春季は、3月から5月までの期間であり、夏季は、6月から9月までの期間であり、秋季は、10月および11月の期間である。そして、本実施形態では、各季節において、1日における複数の時間帯ごとに入力データ候補がそれぞれ設定されている。このため、これら各フィールド2361〜2364は、各時間帯の各入力データ候補を登録するサブフィールドを備えている。より詳しくは、冬フィールド2361は、例えば10時から15時までの日中時間帯等の第1時間帯に対する入力データ候補を登録する第1時間帯サブフィールド23611と、これ以外の第2時間帯(すなわち、15時から翌10時までの日中外時間帯である第2時間帯)に対する入力データ候補を登録する第2時間帯サブフィールド23612とを備える。同様に、春フィールド2362は、第1時間帯サブフィールド23621と、第2時間帯サブフィールド23622とを備え、夏フィールド2363は、第1時間帯サブフィールド23631と、第2時間帯サブフィールド23632とを備え、秋フィールド2364は、第1時間帯サブフィールド23641と、第2時間帯サブフィールド23642とを備える。そして、入力データ候補サブテーブルPSTは、食事ケアにおける主食量の入力データ候補を登録するための主食レコード2365と、食事ケアにおける副食量の入力データ候補を登録するための副食レコード2366と、水分補給ケアにおける摂取量の入力データ候補を登録するための水分レコード2367とを持つ。
図20に示す例では、例えば、冬季の第1時間帯における主食量の入力データ候補は、9割であり、夏季の第2時間帯における主食量の入力データ候補は、7割である。また例えば、春季の第1時間帯における副食量の入力データ候補は、9割であり、秋季の第2時間帯における主食量の入力データ候補は、10割である。また例えば、春季の第1時間帯における摂取量の入力データ候補は、150ccであり、夏季の第1時間帯における摂取量の入力データ候補は、200ccである。
【0159】
SV制御処理部22bは、SV看介護記録処理部223bを備える点を除き、SV制御処理部22aと略同様に、管理サーバ装置SVaの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知し、看介護記録に関する所定の情報処理を実行し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMSa全体を管理するための回路である。SV制御処理部22bは、SV制御部221、SV監視処理部222、SV看介護記録処理部223bおよび時計部224を機能的に備える。これら第2実施形態のSV制御処理部22bにおけるSV制御部221、SV監視処理部222および時計部224は、それぞれ、第1実施形態のSV制御処理部22aにおけるSV制御部221、SV監視処理部222および時計部224と同様であるので、その説明を省略する。
【0160】
SV看介護記録処理部223bは、入力データ候補を設定する処理の点を除き、SV看介護記録処理部223aと略同様に、看介護記録に関する所定の情報処理を実行するものである。SV看介護記録処理部223bは、入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定し、この設定した入力データ候補をさらに前記記録書式を要求した端末装置SP、TAへ送信する。
【0161】
ここで、本実施形態では、前記所定のパラメータは、1日における時間帯、月および季節のうちの少なくとも1つである。すなわち、SV看介護記録処理部223bは、入力データ候補情報記憶部236に記憶された入力データ候補から、前記所定のパラメータに対応する入力データ候補を求め、この求めた入力データ候補を、前記設定した入力データ候補とする。
【0162】
このような第2実施形態における被監視者監視システムMSbは、監視動作に関し、第1実施形態と同様に各処理を実行し、看介護記録に関し、処理S12aに代え、処理S12bを実行する点を除き、第1実施形態と同様に各処理を実行する。
【0163】
この処理S12bでは、SV看介護記録処理部223bは、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式に対し、入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定する。より具体的には、SV看介護記録処理部223bは、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式における入力項目に対応した入力データ候補を、入力データ候補情報記憶部236に記憶された入力データ候補情報であって、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する看介護の種類と、前記受信した選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名に対応する被監視者Obとに対応する前記入力データ候補情報、のうちの、処理S11で取得した現在の時点に基づいて設定する。より詳しくは、SV看介護記録処理部223bは、まず、入力データ候補情報記憶部236に記憶された入力データ候補情報テーブルPTから、前記受信した選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名に対応する被監視者Obに対応する入力データ候補サブテーブルPSTを選定(検索)する。そして、SV看介護記録処理部223bは、この選定した入力データ候補サブテーブルPSTから、処理S11で取得した現在の時点と、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する看介護の種類の各入力項目とに対応するデータを取り出し、この取り出したデータを入力データ候補に設定する。例えば、前記受信した選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名が「K田M雄」であり、処理S11で取得した現在の時点が7月28日11時5分であり、そして、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する看介護の種類が食事ケアである場合には、
図20に示す例では、主食量の入力データ候補は、7割に設定され、副食量の入力データ候補は、8割に設定される。なお、このように入力データ候補情報記憶部236から選定(検索)される入力データ候補が入力データ候補情報テーブルPTに無い場合には、前記入力データ候補は、第1実施形態と同様に設定されて良く、あるいは、SV記憶部23bにデフォルト値が予め記憶され、前記入力データ候補は、このデフォルト値に設定されて良い。
【0164】
このように設定された入力データ候補は、第1実施形態と同様に、好ましくは、記録書式を端末装置SP、TAに表示した場合に、前記記録書式の入力領域に表示される。また好ましくは、前記設定された入力データ候補は、前記入力領域には表示されずに、データ入力画面を端末装置SP、TAに表示した場合に、前記データ入力画面に表示される。
【0165】
このような第2実施形態における被監視者監視システムMSb、前記中央処理装置の他の一例である管理サーバ装置SVbおよびこれに実装された中央処理方法は、入力データ候補を、予め設定された所定のパラメータに基づいて設定し、この設定した入力データ候補をさらに記録書式を要求した端末装置SP、TAへ送信する。したがって、記録書式が端末装置SP、TAに表示される場合に、端末装置SP、TAは、入力データ候補を表示できる。このため、端末装置SP、TAを取り扱う監視者(ユーザ)は、入力データ候補が表示されているので、入力データ候補が、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容と一致している場合には、記録書式にデータを入力する必要が無く、その手間を省略できる。よって、上記被監視者監視システムMSb、管理サーバ装置SVbおよび中央処理方法は、看介護記録を付ける際における手間をより低減できる。
【0166】
例えば水分摂取量等の看介護の内容によっては時に応じて変動するものがある。上記被監視者監視システムMSb、管理サーバ装置SVbおよび中央処理方法は、前記入力データ候補を、1日における時間帯、月および季節のうちの少なくとも1つに基づいて設定する。したがって、前記入力データ候補に、時に応じた変動が反映され、前記入力データ候補が、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容とより一致し易くなり、このため、前記記録書式にデータを入力する必要が無くなる可能性がより高くなる。よって、上記被監視者監視システムMSb、管理サーバ装置SVbおよび中央処理方法は、看介護記録を付ける際における手間をより低減できる。
【0167】
なお、上述の第2実施形態では、入力データ候補は、1日における時間帯および季節(または月)に対応付けられているが、入力データ候補は、1日における時間帯に対応付けられて良く、また、入力データ候補は、季節(または月)に対応付けられて良い。例えば、水分の摂取量の入力データ候補は、季節(または月)に無関係に、第1時間帯では150ccに規定され、第2時間帯では100ccに規定される。また例えば、主食量の入力データ候補は、時間帯に無関係に、冬季では9割に規定され、春季では8割に規定され、夏季では7割に規定され、秋季では10割に規定される。
【0168】
また、上述の第1および第2実施形態では、データ入力画面は、管理サーバ装置SVa、SVbで生成され、書式通知通信信号に収容されたが、データ入力画面の基本データが端末装置SP、TAに予め記憶され、書式通知通信信号には入力データ候補が収容され、データ入力画面は、これらデータ入力画面の基本データと書式通知通信信号に収容された入力データ候補とから、端末装置SP、TAによって生成されても良い。
【0169】
また、上述の第1および第2実施形態において、データ入力画面71の摂取割合選択領域711は、入力データ候補の摂取割合を表示する領域を先頭(一番上)に配置し、他の摂取割合を表示する各領域を、入力データ候補の摂取割合を表示する前記領域を起点に昇順または降順でソートして配置することによって形成されても良い。これによれば、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容が見つけ易くなる。
【0170】
また、上述の第1および第2実施形態において、SV看介護記録処理部223a、223bは、前記設定した入力データ候補を、前記指定された看介護の種類における前回の看介護記録からの経過時間に基づいて補正してから、前記記録書式を要求した端末装置へ送信しても良い。例えば水分摂取量や摂食量等の看介護の内容によっては前回と今回との時間間隔(前回から今回までの経過時間)に応じて変動するものがある。これによれば、前記入力データ候補に、前記時間間隔(前記経過時間)に応じた変動が反映され、前記入力データ候補が、記録書式に看介護記録として入力しようとしている看介護の内容とより一致し易くなり、このため、前記記録書式にデータを入力する必要が無くなる可能性がより高くなる。よって、このような被監視者監視システムMSa、MSb、管理サーバ装置SVa、SVbおよび中央処理方法は、看介護記録を付ける際における手間をより低減できる。
【0171】
このようなSV看介護記録処理部223aは、
図12を用いて上述した第1実施形態における看介護記録の処理において、
図12に破線で示すように、処理S12aと処理S13との間に、前記補正を行う処理S21を実行し、SV看介護記録処理部223bは、
図12を用いて上述した第2実施形態における看介護記録の処理において、
図12に破線で示すように、処理S12bと処理S13との間に、前記補正を行う処理S21を実行する。
【0172】
この処理S21では、SV看介護記録処理部223a、223bは、前記設定した入力データ候補を、前記指定された看介護の種類における前回の看介護記録からの経過時間に基づいて補正する。より具体的には、SV看介護記録処理部223a、223bは、まず、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録情報テーブルRTから、前記受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する看介護の種類と、前記受信した選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名に対応する被監視者Obとに対応する看介護記録サブテーブルRSTを選定(検索)する。次に、SV看介護記録処理部223aは、この選定した看介護記録サブテーブルRSTから、前回(直近、最後)に実施した実施時刻を取り出し、この取り出した実施時刻から、処理S11で取得した現在の時点までの経過時間を求める。そして、SV看介護記録処理部223aは、この求めた経過時間に基づいて、処理S12a、S12bで設定した入力データ候補を補正する。例えば、水分補給ケアにおける摂取量の入力データ候補を補正する場合、基準となる経過時間(基準経過時間)が予め規定され、前記求めた経過時間が前記基準経過時間より短い場合には、処理S12a、S12bで設定した摂取量の入力データ候補は、より小さくなるように補正され、前記求めた経過時間が前記基準経過時間より長い場合には、処理S12a、S12bで設定した摂取量の入力データ候補は、より大きくなるように補正される。例えば、補正後の摂取量の入力データ候補は、前記求めた経過時間から前記基準経過時間を減算した減算結果に、予め設定された係数が乗算され、処理S12a、S12bで設定した摂取量の入力データ候補に乗算結果が加算されることによって求められる((補正後の摂取量の入力データ候補)=(処理S12a、S12bで設定した摂取量の入力データ候補)+(係数)×((前記求めた経過時間)−(前記基準経過時間)))。一例では、前記基準経過時間が90分であり、前記係数が1.5であり、前記処理S12a、S12bで設定した摂取量の入力データ候補が150ccである場合、前記求めた経過時間が70分では、補正後の摂取量の入力データ候補は、150−1.5×(90−70)=120ccとなり、一方、前記求めた経過時間が100分では、補正後の摂取量の入力データ候補は、150−1.5×(90−100)=165ccとなる。なお、上述において、前記減算結果のべき乗(例えば1/2乗や2乗等)が用いられても良い。
【0173】
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。