(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記露出面の前記情報表示部側の端部(43a)を通り、前記車両において乗員の眼の位置として想定される領域であるアイリプス(ELP)のうち前記壁部側に外接する仮想の外接線(CL)を定義し、
前記仮想の外接線に沿って前記端部に入射し、前記端部にて反射される仮想の光線(IR)を定義すると、
前記壁部は、反視認側から、前記仮想の光線と交差する位置に達するように、視認側へと沿設されて形成されている請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1に示すように、本開示の一実施形態による車両用表示装置100は、車両に搭載され、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている。車両用表示装置100は、乗員が位置することとなる視認側へ向けて情報を表示可能となっている。表示される情報としては、例えば車両の速度、エンジン回転数、燃料残量、エンジン冷却水の水温、電動モータの電流値、その他車両の異常等の車両の状態が挙げられる。その他表示される情報としては、例えば警報、道路情報、視界補助情報、電子メール等の各種情報が挙げられる。
【0012】
なお、本実施形態において上下は、水平面上の車両が基準となるように定義される。左右は、インストルメントパネルと対向する座席に着座した乗員を基準として定義される。
【0013】
車内には、乗員の眼の位置として想定される領域としてアイリプスELP(
図5も参照)が規定可能となっている。アイリプスELPは、車両の乗員としての運転者の眼の位置の分布を統計的に表したアイレンジに基づいて、車両用表示装置よりも視認側の空間に楕円体状に設定されている(詳細は、JISD0021:1998参照)。アイリプスELPとしては、90パーセンタイルアイリプス、95パーセンタイルアイリプス、99パーセンタイルアイリプス等の、90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプスが採用されることが多いが、本実施形態においては、例えば90パーセンタイルアイリプスが採用されているものとする。
【0014】
このような車両用表示装置100は、
図2〜4にも示すように、ケース部10、実装基板20、複数の情報表示部30,60a,60b、加飾リング40及び壁リング50等により構成されている。
【0015】
ケース部10は、背面側ケース11、視認側ケース12、見返し板13、及び透光板14を有している。背面側ケース11は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、実装基板20を視認側とは反対側の反視認側(背面側ともいう)から覆っている。視認側ケース12は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、実装基板20を視認側から部分的に覆っていると共に、複数の中空筒状の指針挿通筒部12a及び複数の壁状の反射区画部12b等を有している。
【0016】
見返し板13は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、視認側ケース12よりも視認側に配置されている。見返し板13は、視認側及び反視認側に開口部を有し、各情報表示部30,60a,60bを囲み込むように装置100の全体外周に沿った筒状に形成されている。
【0017】
透光板14は、例えば着色されたアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の半透光性樹脂により、見返し板13の視認側開口部の全面を塞ぐ曲面板状に形成されている。これにより、各情報表示部30,60a,60bは、透光板14を通して乗員に視認されることとなる。本実施形態の透光板14は、スモーク調の着色により、透過率が30%程度に設定されているが、30%以上の任意の値に設定されていてもよい。
【0018】
実装基板20は、例えば合成樹脂により平板状に形成されており、背面側ケース11と視認側ケース12との間に挟まれている。実装基板20には、発光素子21,22a、ステッピングモータ35等が実装及び保持されている。
【0019】
各情報表示部30,60a,60bは、本実施形態では左側の領域、中央の領域及び右側の領域の3箇所にそれぞれ設けられ、視認側へ向けて情報を表示する。ここで、各情報表示部30,60a,60b間で共通の表示板26が設けられている。
【0020】
表示板26は、一般的に文字板とも呼ばれており、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の透光性を有する基材の表面に、半透光性又は遮光性の印刷が全体的に又は部分的に施されて、平板状に形成されている。なお、印刷に代えて、塗装が施されていてもよい。こうした表示板26は、実装基板20等が乗員から視認されないように、視認側ケース12を視認側から覆っている。
【0021】
表示板26には、
図1に示すように、各情報表示部30,60a,60bに対応した指標27が形成されている。指標27は、部分円環状に複数配列された目盛27a及び当該目盛に対応する状態を表す数字等の文字を含んでいる。実装基板20に配置された発光素子21からの光が、反射区画部12b及び当該反射区画部12bに囲まれて配置された導光部材18により表示板26に反視認側から導光されることで照明されて、指標27が発光表示されるようになっている。
【0022】
まず、各情報表示部30,60a,60bのうち、中央の情報表示部30及びその周りの構成について説明する。中央の情報表示部30は、画像表示部31及び指針表示部34を有している。
図1,3に示す画像表示部31は、指針表示部34の指針36の回動範囲外に配置されている。具体的に、画像表示部31は、表示板26において印刷が施されないこと又は開口することにより設けられた小窓28に対して、反視認側に近接して配置されている。
【0023】
本実施形態の画像表示部31は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いた液晶パネルであって、二次元方向に配列された複数の液晶画素から形成されるアクティブマトリクス型の液晶パネルが採用された液晶表示器となっている。画像表示部31は、視認側に表示面32を形成している。表示面32に表示される画像が小窓28を透過して表示されるようになっている。ここで、画像表示部31により表示される情報としては、例えば走行距離等が挙げられる。
【0024】
なお、画像表示部31には、マトリクス型の他、セグメント型、ドットパターン型の液晶表示を採用することができる。また、画像表示部31には、液晶表示器以外の有機ELディスプレイ等を採用することができる。
【0025】
指針表示部34は、
図2〜4に示すように、ステッピングモータ35及び指針36等を有している。ステッピングモータ35は、実装基板20の反視認側にて保持され、指針挿通筒部12aの内部に回転軸35aを配置している。指針36は、ステッピングモータ35の出力に応じて回転軸35aまわりに回動するようになっており、指標27への指示位置に応じた車両の情報を表示するようになっている。以下の説明では、回転軸35aを基準として、「内周」「外周」「周方向」「径方向」の語を取り扱う。
【0026】
ここで
図4に拡大して示すように、指針36が表示板26の貫通穴29から挿通される指針挿通筒部12aの内部には、光源部22が設けられている。光源部22は、複数の発光素子22a及び各発光素子22aに対応して設けられたフィルタ部材22bを有している。各発光素子22aは、実装基板20の視認側に保持されている。本実施形態の各発光素子22aには、発光ダイオードが採用されており、各発光素子22aは、実装基板20の配線パターンを通じて電源と接続されることで、視認側へ向けて例えば白色光の光源光を発するようになっている。フィルタ部材22bは、各発光素子22aよりも視認側に配置され、各発光素子22aが発した光源光を、青色、赤色等の所定の色に変換するようになっている。
【0027】
指針36は、指針本体37及びボスキャップ38が一体的に回動するように、これらを組み合わせて形成されている。指針本体37は、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂からなる基材により、透光性の針状に形成されている。
【0028】
ボスキャップ38は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、指針本体37において指標27を指示する先端部37aとは反対側に設けられた基端部37bを収容している。ボスキャップ38は、連結部38a、開口部38b、及び照明部38cを一体的に形成している。
【0029】
連結部38aは、照明部38cから反視認側へ突出し、表示板26よりも背面側の指針挿通筒部12aの内部において、ステッピングモータ35の回転軸35aと連結されている。
【0030】
開口部38bは、表示板26よりも視認側にて、貫通穴29側を向いて開口することで、指針本体37の基端部37bを部分的に露出させている。基端部37bの露出により、指針挿通筒部12aの内部から貫通穴29における表示板26と連結部38aとの間の隙間を通じて視認側へ射出される光源光の一部は、指針本体37の内部に取り込まれるようになっている。こうして指針本体37の内部に取り込まれた光源光が、ボスキャップ38の外部に延伸する先端部37aにて射出されることで、乗員からは指針本体37が発光して視認される。
【0031】
さらに、加飾リング40を照明する照明部38cとして、連結部38aよりも視認側(連結部38aと開口部38bとの間)に、指針36の一部分である円錐反射面38dが設けられている。円錐反射面38dは、表示板26よりも視認側かつ指針本体37よりも反視認側において、貫通穴29に近接して配置され、視認側へ向かう程拡径する円錐面状に形成されている。円錐反射面38dは、指針挿通筒部12aの内部から貫通穴29における表示板26と連結部38aとの間の隙間を通じて視認側へ射出される光源光の一部を、外周側各方向へ反射するようになっている。こうして円錐反射面38dは、反射された光源光を表示板26と略平行に進行させることで、加飾リング40を全体照明する(
図4の矢印参照)。
【0032】
加飾リング40は、情報表示部30の周り、より詳細には情報表示部30の外周部に配置され、当該情報表示部30を加飾する加飾部として、部分円環状に形成されている。加飾リング40は、例えばアクリル樹脂ないしはポリカーボネイト樹脂からなる基材により、透光性を有するプリズム状に形成されている。
【0033】
加飾リング40は、内周縁部41、外周縁部42、露出面43及び背面44を有している。内周縁部41は加飾リング40の内周側の縁をなし、外周縁部42は加飾リング40の外周側の縁をなしている。露出面43は、加飾リング40の視認側において内周縁部41と外周縁部42とを接続しており、背面44は、加飾リング40の反視認側において内周縁部41と外周縁部42とを接続している。
【0034】
壁リング50は、加飾リング40を挟んで情報表示部30(特に指針表示部34)とは反対側において、加飾リング40に近接して配置された壁状の壁部として、略円環状に形成されている。壁リング50は、台座壁部51及び加飾壁部53を有している。
【0035】
台座壁部51は、例えば合成樹脂により遮光性を有し、その表面を暗色(例えば黒色)とすることで、光を吸収可能な光吸収性を有している。台座壁部51は、表示板26よりも視認側において、当該表示板26と当接する当接部51aから、加飾リング40の位置よりも視認側へ延設し、加飾壁部53の略円環状の台座として機能している。これと共に、台座壁部51は、加飾リング40の外周縁部42を収容する収容室52を有している。
【0036】
加飾壁部53は、例えば合成樹脂により遮光性を有し、その粗面状の表面を加飾性のある明色(例えば銀色)に形成されている。加飾壁部53は、台座壁部51よりも視認側に配置され、当該台座壁部51により保持されている。加飾壁部53は、三角形断面を以って周方向に延伸していることで、加飾リング40と共に、情報表示部30を加飾している。
【0037】
加飾リング40の内周縁部41は、半円状断面を以って周方向に延伸していることで、丸みを帯びて形成されている。こうした形状により、照明部38cから加飾リング40に光源光が入射すると、加飾リング40のうち内周縁部41が最も高い輝度で発光するようになっている。
【0038】
内周縁部41と接続された露出面43は、加飾リング40において視認側に露出している。ここで、露出面43は、外周側から内周側へ向かう程、表示板26と離間することにより、情報表示部30とは反対側の壁部側を向くように傾斜配置されている。本実施形態の露出面43は、凹状に湾曲する曲面状に形成されており、具体的には径方向(換言すると、情報表示部30と壁リング50とを結ぶ方向)に凹状に湾曲するトロイダル面状を呈している。露出面43は鏡面状に形成されていることで、照明部38cから入射する光源光の高い輝度での発光は規制されているが、その一方で露出面43に装置100の外部から入射し得る外光を正反射するようになっている。ここでいう外光とは、例えば車両の窓から入射する太陽光又は車内の照明光等が挙げられる。
【0039】
本実施形態では、上述の露出面43の形状及び向きにより、露出面43に反射された外光の大半が壁リング50の内周側の側壁50aに入射するようになっている。そして、上述の台座壁部51及び加飾壁部53の表面の構成により、壁リング50の側壁50aに入射した外光の正反射は規制され、当該外光の多くは吸収又は拡散される。
【0040】
ここで
図5に示すように、中央の情報表示部30に正対するアイリプスELPのうち、壁リング50側に外接すると共に、露出面43の情報表示部30側の端部43aを通る仮想の外接線CL(
図5破線)を定義する。そして、仮想の外接線CLに沿って係る端部43aに入射して、当該端部43aにて反射される仮想の光線IRを定義する。こうした仮想の光線IR(
図5二点鎖線)に対して、壁リング50は、反視認側から反射後の当該仮想の光線IRと交差する位置に達するように、視認側へと延設されて形成されている。特に本実施形態では、加飾リング40の周方向にずれた各端部43aについての仮想の光線IRと交差するそれぞれの位置まで、壁リング50が沿設されている。
【0041】
このように壁リング50の側壁50aの高さHwが設定されていると、乗員の眼がアイリプスELP内に位置している限りは、露出面43に正反射された外光が当該眼に入射することはない。このため、光源光により高い輝度で発光する内周縁部41と、外光の眼への反射が規制された露出面43との間で、高い輝度コントラストが演出されている。
【0042】
また露出面43を凹状に湾曲する曲面状に形成することで、端部43aの傾斜がより急勾配になり、仮想の光線IRと交差する位置まで壁リング50が沿設されている条件を満たしたまま、加飾リング40の高さHdを抑制することができる。こうして、本実施形態のように、指針本体37の先端部37aを加飾リング40と重ねて視認させる立体的配置構造を容易に実現できる。
【0043】
加飾リング40において露出面43とは反対側に位置し、表示板と対向する背面44は、当該加飾リング40の厚さを略一定とするように、露出面43と略平行に配置されている。すなわち、背面44は、凸状に湾曲する曲面状に形成されており、具体的には径方向に凸状に湾曲するトロイダル面状を呈している。
【0044】
表示板26のうち背面44と対向する位置には、例えば表示板26への半透光性の印刷により、目盛27aが加飾リング40に沿うように周方向に配列されている。目盛27aは、背面44及び露出面43を透過して表示されるが、背面44と露出面43を略平行に配置したことにより、加飾リング40がレンズとして機能すること、すなわち目盛27aの拡大又は縮小、若しくは位置ずれの発生が抑制されている。
【0045】
背面44及び露出面43と接続された外周縁部42は、
図4に示すように、台座壁部51の収容室52に収容されていることで隠されている。
図6,7に加飾リング40の部品単体形状が示されているが、外周縁部42は、周方向に間隔を空けた複数箇所(例えば3箇所)に、反視認側に突出する突出ピン42aを有している。
図8に示すように、各突出ピン42aは、視認側ケース12に設けられた凹部12cに嵌合されている。こうした嵌合と共に、
図9に示すように、収容室52入口にて加飾リング40が表示板26と台座壁部51との間に挟まれていることにより、加飾リング40は保持されている。
【0046】
次に、各情報表示部30,60a,60bのうち、左側の情報表示部60a及び右側の情報表示部60bについて説明する。ここで、左側の情報表示部60aと右側の情報表示部60bとは、主要構成が互いに同様となっているので、左側の情報表示部60aについて代表して説明する。
【0047】
情報表示部60aは、
図1,2に示すように、指針表示部61を有している。指針表示部61において指針62は、指針本体63及びボスキャップ64が一体的に回動するように、これらを組み合わせて形成されているが、ボスキャップ64に情報表示部30のような照明部38cが設けられていない。したがって、この指針表示部61に対応する指針挿通筒部12aの内部には、情報表示部30と同様に発光素子22aが配置されているが、この発光素子22aから発せられた光は、指針本体63を発光させるためだけに使用される。
【0048】
指針62に指示される目盛27aは、表示板26が開口した部分から導光部材18を突出させることで形成されている。
【0049】
情報表示部60aの周りには、加飾リング40及び壁リング50が設けられる代わりに、部分リング66が設けられている。部分リング66は、壁リング50のデザインに合わせた部分円環状に形成されている。
【0050】
(作用効果)
以上説明した本実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
【0051】
本実施形態によると、加飾部としての加飾リング40の露出面43が情報表示部30とは反対側の壁部としての壁リング50側を向くように傾斜配置されている。このようにすると、外光が露出面43に入射しても、当該外光は、加飾リング40を挟んで情報表示部30とは反対側に配置された壁リング50側へ反射され易くなる。換言すると、加飾リング40の露出面43から直接的に外光が乗員の眼に入射し難くなる。故に、視認側に露出する露出面43を、外光に邪魔されずに、加飾リング40の本来意図された見栄えで乗員が視認可能となるだけでなく、情報表示部30の周りに配置された加飾リング40が眩しい外光を反射することによる情報表示部30の視認性の悪化も抑制することができる。以上により、見え方が良好な車両用表示装置100を提供することができる。
【0052】
また、本実施形態によると、露出面43は、凹状に湾曲する曲面状に形成されている。このようにすると、露出面43により反射された外光が、様々な方向に発散し難くなり、壁リング50に集中して当たり易くなる。このため、露出面43から直接的に外光が乗員の眼に入射することは、より確実に抑制されるのである。
【0053】
また、本実施形態によると、加飾リング40は、透光性を有するプリズム状に形成され、照明部38cにより照明される。このようにすると、加飾リング40の加飾性が高まり、車両用表示装置100の見え方がより良好なものとなる。
【0054】
また、本実施形態によると、加飾リング40は、露出面43と接続され、当該加飾リング40の縁をなし、照明部38cにより照明されて発光する発光縁部としての内周縁部41を有する。このような構成では、内周縁部41が発光する一方で、内周縁部41に隣接する露出面43は、内周縁部41よりも発光が抑制され、乗員への外光の反射も抑制されている。したがって、内周縁部41と露出面43との高い輝度コントラストが実現され、内周縁部41が浮き上がって視認されることにより、加飾リング40の見栄えは格別なものとなる。
【0055】
また、本実施形態によると、内周縁部41は、丸みを帯びて形成されている。こうした形状により、照明部38cの照明を受けて、内周縁部41の発光輝度を容易に高めることができると共に、加飾リング40に曲線的で柔らかな印象を付与することができる。以上により、加飾リング40の見栄えが格別なものとなる。
【0056】
また、本実施形態によると、壁リング50は、反視認側から、仮想の光線IRと交差する位置に達するように、視認側へと沿設されて形成されている。したがって、露出面43で反射されてアイリプスELP内に到達し得る光の経路を、壁リング50が遮断することとなるので、アイリプスELP内に眼を位置させた乗員が露出面43に反射された外光を視認することは、確実に抑制される。こうして加飾リング40の見栄え及び情報表示部30の視認性はより良好なものとなる。
【0057】
また、本実施形態によると、壁リング50は、露出面43により反射された光を吸収する光吸収性を有する。壁リング50が光を吸収するので、壁リング50に二次反射された外光が乗員の眼に入射する事態が抑制される。こうして加飾リング40の見栄え及び情報表示部30の視認性はより良好なものとなる。
【0058】
(他の実施形態)
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
【0059】
具体的に変形例1としては、露出面43は、壁リング50側を向くように傾斜配置されていれば、凹状に湾曲する曲面状に形成されていなくてもよい。例えば
図10に示すように、露出面43は、互いに接続された複数の平面43bを、仮想の円弧面ASに沿って並べることにより形成されていてもよい。また例えば、露出面43は、壁リング側を向くように傾斜配置された部分円錐面状に形成されていてもよい。
【0060】
変形例2としては、加飾部は、円環状の加飾リング40に限られず、直線状に延伸する加飾部材等を採用することができる。同様に、壁部は、円環状の壁リング50に限られず、直線状に延伸する壁部材等を採用することができる。
【0061】
変形例3としては、壁部として、装置100の外周に沿った筒状に形成されている見返し板を利用してもよい。
【0062】
変形例4としては、加飾部は、透光性を有するプリズム状に形成されていなくてもよく、例えば遮光性の部材の表面を、めっき等により金属調にした部材ないしは印刷により加飾模様を施した部材であってもよい。