特許第6950672号(P6950672)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6950672
(24)【登録日】2021年9月28日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】端子台
(51)【国際特許分類】
   H01R 9/00 20060101AFI20210930BHJP
   H01R 9/22 20060101ALI20210930BHJP
【FI】
   H01R9/00 Z
   H01R9/22
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-243107(P2018-243107)
(22)【出願日】2018年12月26日
(65)【公開番号】特開2020-107426(P2020-107426A)
(43)【公開日】2020年7月9日
【審査請求日】2020年12月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 充夫
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】池田 朋和
(72)【発明者】
【氏名】松永 清和
【審査官】 山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第6392319(US,B1)
【文献】 国際公開第2018/198497(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0149074(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102013022222(DE,A1)
【文献】 特開平08−213077(JP,A)
【文献】 国際公開第2019/049533(WO,A1)
【文献】 特開2019−079653(JP,A)
【文献】 国際公開第2019/215953(WO,A1)
【文献】 特開2019−160643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 9/00
H01R 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面を有する絶縁性のベースと、
前記設置面上に設けられた絶縁性の支持体と、
前記支持体にそれぞれ支持された第1端子対、第2端子対および第3端子対と
を備え、
前記第1端子対、前記第2端子対および前記第3端子対の各々が、第1接続端子および第2接続端子をそれぞれ有し、前記第1端子対の前記第1接続端子および前記第2接続端子が、第1電線により相互の電気的に接続され、前記第2端子対の前記第1接続端子および前記第2接続端子が、第2電線により相互の電気的に接続され、前記第3端子対の前記第1接続端子および前記第2接続端子が、第3電線により相互の電気的に接続され、
前記第1端子対の前記第1接続端子、前記第2端子対の前記第1接続端子、前記第3端子対の前記第1接続端子、前記第3端子対の前記第2接続端子、前記第1端子対の前記第2接続端子および前記第2端子対の前記第2接続端子の順に、前記設置面に沿った第1方向に並んで配置され、
前記第1端子対、前記第2端子対および前記第3端子対が、相互に電気的に独立して配置されている端子台であって、
前記第1端子対の前記第1接続端子、前記第2端子対の前記第1接続端子および前記第3端子対の前記第1接続端子は、前記第1端子対の前記第1接続端子から前記第3端子対の前記第1接続端子に向かうに従って、前記設置面に交差する第2方向において前記設置面から遠くなる階段状に配置され、
前記第1電線、前記第2電線および前記第3電線の各々は、
前記第2方向に延びて前記第1接続端子に接続された第1接続線と、前記第2方向に延びて前記第2接続端子に接続された第2接続線と、前記第2方向において前記ベースと前記支持体との間に設けられた電線通路部に配置されていると共に前記第1方向に延びて前記第1接続線および前記第2接続線を連結する連結線とを有し、
前記第1電線の前記連結線が、前記第1方向に延びる第1直線に沿って配置され、前記第2電線の前記連結線が、前記第1直線に対して前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向に間隔を空けて配置された第2直線に沿って配置され、
前記第1電線の前記連結線と前記第3電線の前記連結線との間に前記第2電線の前記連結線が配置され、前記第1電線の前記連結線が、前記第3電線の前記連結線よりも前記第2方向において前記設置面の近くに配置され、
前記ベースが、前記設置面から前記第1電線の前記連結線と前記第2電線の前記連結線との間を通って前記第3電線の前記連結線まで延びて、前記第3電線の前記連結線を支持する支持突起を有している、端子台。
【請求項2】
前記第3電線の前記連結線は、第1接続線側の端部が前記第1直線上に配置され、第2接続線側の端部が前記第2直線上に配置されて、前記第1直線および前記第2直線に交差する方向に延びている、請求項1の端子台。
【請求項3】
前記支持突起が、前記第3電線の前記連結線に加えて、前記第2電線の前記連結線を支持する突出部を有している、請求項2の端子台。
【請求項4】
前記支持体が、
前記電線通路部に配置されて、前記第1電線の前記第2接続線まわりを取り囲む絶縁性の第1カバー壁部を有する、請求項1から3のいずれか1つの端子台。
【請求項5】
前記支持体が、
前記電線通路部に配置されて、前記第3電線の前記連結線の第2接続線側の端部を取り囲むと共に、前記第2方向において前記第2電線の前記連結線まで延びる絶縁性の第2カバー壁部を有している、請求項1から4のいずれか1つの端子台。
【請求項6】
前記第1電線、前記第2電線および前記第3電線の各々が棒状を有している、請求項1から5のいずれか1つの端子台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば、電磁継電器を接続可能な端子台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ソケット本体と、このソケット本体の内部に収容された複数の外部接続端子および複数の圧接端子とを備えている。各外部接続端子は、リレーの各端子が圧入されると共に、リード線を介して対応する1つの圧接端子に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−346939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の電磁継電器の多様化に伴って、リレーが接続されるソケット装置も多様化に対応することが要請されている。例えば、前記ソケット装置では、圧接端子が高さ方向に上下2段で配置されているが、圧接端子が上下3段以上に配置されたソケット装置の実現が要請されている。
【0005】
本開示は、接続端子が3段以上に配置された端子台を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例の端子台は、
設置面を有する絶縁性のベースと、
前記設置面上に設けられた絶縁性の支持体と、
前記支持体にそれぞれ支持された第1端子対、第2端子対および第3端子対と
を備え、
前記第1端子対、前記第2端子対および前記第3端子対の各々が、第1接続端子および第2接続端子をそれぞれ有し、前記第1端子対の前記第1接続端子および前記第2接続端子が、第1電線により相互の電気的に接続され、前記第2端子対の前記第1接続端子および前記第2接続端子が、第2電線により相互の電気的に接続され、前記第3端子対の前記第1接続端子および前記第2接続端子が、第3電線により相互の電気的に接続され、
前記第1端子対の前記第1接続端子、前記第2端子対の前記第1接続端子、前記第3端子対の前記第1接続端子、前記第3端子対の前記第2接続端子、前記第1端子対の前記第2接続端子および前記第2端子対の前記第2接続端子の順に、前記設置面に沿った第1方向に並んで配置され、
前記第1端子対、前記第2端子対および前記第3端子対が、相互に電気的に独立して配置されている端子台であって、
前記第1端子対の前記第1接続端子、前記第2端子対の前記第1接続端子および前記第3端子対の前記第1接続端子は、前記第1端子対の前記第1接続端子から前記第3端子対の前記第1接続端子に向かうに従って、前記設置面に交差する第2方向において前記設置面から遠くなる階段状に配置され、
前記第1電線、前記第2電線および前記第3電線の各々は、
前記第2方向に延びて前記第1接続端子に接続された第1接続線と、前記第2方向に延びて前記第2接続端子に接続された第2接続線と、前記第2方向において前記ベースと前記支持体との間に設けられた電線通路部に配置されていると共に前記第1方向に延びて前記第1接続線および前記第2接続線を連結する連結線とを有し、
前記第1電線の前記連結線が、前記第1方向に延びる第1直線に沿って配置され、前記第2電線の前記連結線が、前記第1直線に対して前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向に間隔を空けて配置された第2直線に沿って配置され、
前記第1電線の前記連結線と前記第3電線の前記連結線との間に前記第2電線の前記連結線が配置され、前記第1電線の前記連結線が、前記第3電線の前記連結線よりも前記第2方向において前記設置面の近くに配置され、
前記ベースが、前記設置面から前記第1電線の前記連結線と前記第2電線の前記連結線との間を通って前記第3電線の前記連結線まで延びて、前記第3電線の前記連結線を支持する支持突起を有している。
【発明の効果】
【0007】
前記端子台によれば、第1端子対の第1接続端子、第2端子対の第1接続端子および第3端子対の第1接続端子が階段状に配置されている。また、第1端子対の第1接続端子および第2接続端子を接続する第1電線の連結線と、第3端子対の第1接続端子および第2接続端子を接続する第3電線の連結線との間に、第2端子対の第1接続端子および第2接続端子を接続する第2電線の連結線が配置され、第1電線の連結線が、第3電線の連結線よりも第2方向において設置面の近くに配置されている。さらに、ベースが、設置面から第1電線の連結線と第2電線の連結線との間を通って第3電線の連結線まで延びて、第3電線の連結線を支持する支持突起を有している。このような構成により、各端子対の第1接続端子が、第2方向の位置が異なる3段以上に配置された端子台を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態の端子台を示す斜視図。
図2図1のII-II線に沿った断面図。
図3図1の端子台のハウジングを取り除いた状態の底面図。
図4図1の端子台のハウジングを取り除いた状態の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した本開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0010】
本開示の一実施形態の端子台1は、図1および図2に示すように、絶縁性のハウジング10と、絶縁性の支持体20とを備えている。ハウジング10は、例えば、略直方体の箱状で、その内部に支持体20が収容されている。支持体20には、相互に電気的に独立して配置された複数の端子対が支持されている。この実施形態では、端子台1は、複数の端子対として、2組の第1端子対30、第2端子対40および第3端子対50を有している。2組の第1端子対30、第2端子対40および第3端子対50は、ハウジング10の長手方向Xに延びる中心線CL(図3に示す)に対して対称に配置されている。
【0011】
ハウジング10は、図2に示すように、設置面13を有するベース11と、設置面13を覆うカバー12とを有している。
【0012】
ベース11は、略矩形の板状で、その設置面13に支持体20が設けられている。ベース11は、後述する第3電線63の連結線633を支持する支持突起111を有している。支持突起111は、略矩形の板状を有し、設置面13のその長手方向における第1端子対30の後述する第1接続端子31と第2接続端子32との間に配置され、設置面13から、第1電線61の連結線613と第2電線62の連結線623との間を通って(図3参照)、第3電線63の連結線633まで延びている。支持突起111には、板面から第2電線62の連結線623に向かって突出する2つの突出部112が設けられている。各突出部112は、設置面13に直交する方向に延びている。各突出部112は、設置面13から遠い方の端部で第2電線62の連結線623を支持可能に構成されている(図3および図4参照)。
【0013】
カバー12は、ハウジング10の内部の各端子対30、40、50に、電磁継電器100の端子を接続するための複数の第1開口14と、外部配線110を接続するための複数の第2開口15とを有している。この実施形態では、第1開口14および第2開口15は、カバー12の設置面13に対向する接続面16にそれぞれ6つずつ設けられている。第1開口14の各々は、接続面16の長手方向(すなわち、ハウジング10の長手方向X)の略中央部に配置され、接続面16の長手方向Xに沿って並んだ3つの第1開口14の列が、接続面16の短手方向Yに間隔を空けて2つ設けられている。第2開口15の各々は、接続面16の長手方向の一端部に配置され、第1開口14と同様に、接続面16の長手方向Xに沿って並んだ3つの第2開口15の列が、接続面16の短手方向Yに間隔を空けて2つ設けられている。
【0014】
各端子対30、40、50は、図2に示すように、第1接続端子31、41、51および第2接続端子32、42、52をそれぞれ有している。各第1接続端子31、41、51は、外部配線110が接続可能に構成され、カバー12の第2開口15近傍にそれぞれ配置されている。各第2接続端子32、42、52は、電磁継電器100の端子が接続可能に構成され、カバー12の第1開口14近傍にそれぞれ配置されている。
【0015】
第1端子対30の第1接続端子31および第2接続端子32は、第1電線61により相互の電気的に接続されている。第2端子対40の第1接続端子41および第2接続端子42は、第2電線62により相互の電気的に接続されている。第3端子対50の第1接続端子51および第2接続端子52が、第3電線63により相互の電気的に接続されている。
【0016】
図2に示すように、各端子対30、40、50の第1接続端子31、41、51および第2接続端子32、42、52は、第1方向X(すなわち、ハウジング10の長手方向)沿いをハウジング10の第1方向Xの一端から他端に向かって、第1端子対30の第1接続端子31、第2端子対40の第1接続端子41、第3端子対50の第1接続端子51、第3端子対50の第2接続端子52、第1端子対30の第2接続端子32および第2端子対40の第2接続端子42の順に並んで配置されている。また、第1端子対30の第1接続端子31、第2端子対40の第1接続端子41および第3端子対50の第1接続端子51は、第1端子対30の第1接続端子31から第3端子対50の第1接続端子に向かうに従って、第2方向Z(すなわち、設置面13に交差(例えば、直交)する方向)において設置面13から遠くなる階段状に配置されている。
【0017】
第1電線61、第2電線62および第3電線63の各々は、例えば、略C字の棒状で、図2に示すように、第2方向Zに直線的に延びる第1接続線611、621、631および第2接続線612、622、632と、第1方向Xに直線的に延びて第1接続線および第2接続線を連結する連結線613、623、633とを有している。各第1接続線611、621、631は、延在方向の一端が第1接続端子31、41、51に接続され、延在方向の他端が連結線613、623、633に接続されている。各第2接続線612、622、632は、延在方向の一端が第2接続端子32、42、52に接続され、延在方向の他端が連結線613、623、633に接続されている。
【0018】
第1電線61の連結線613は、ベース11の設置面13に沿って配置され、第3電線63の連結線633は、後述する電線通路部17を構成する支持体20の底面201に沿って配置されている。すなわち、第1電線61の連結線613と第3電線63の連結線633との間に第2電線62の連結線623が配置され、第2方向Zにおいて、第1電線61の連結線613が第3電線63の連結線633よりも設置面13の近くに配置されている。
【0019】
図2に示すように、ハウジング10内部の第2方向Zにおけるベース11と支持体20との間には、電線通路部17が設けられている。各電線61、62、63の連結線613、623、633は、この電線通路部17に配置されている。
【0020】
図3に示すように、第1電線61の連結線613は、第1方向Xに延びる第1直線L1に沿って配置されている。第2電線62の連結線623は、第1直線L1に対して第1方向Xおよび第2方向Zに交差(例えば、直交)する第3方向Yに間隔を空けて配置された第2直線L2に沿って配置されている。このように、第1電線61の連結線613を第1直線L1に沿って配置し、第2電線62の連結線623を第2直線L2に沿って配置することで、第1電線61の連結線613と第2電線62の連結線623との間の絶縁を確保している。
【0021】
第3電線63の連結線633は、第1接続線631側の端部が第1直線L1上に配置され、第2接続線632側の端部が第2直線L2上に配置されて、第1直線L1および第2直線L2に交差する方向に延びている。このように、第3電線63の連結線633を第1直線L1および第2直線L2に交差するように配置することで、ベース11の支持突起111の第3電線63に対する支持面積を大きくすることができる。なお、図3は、各端子対30、40、50を支持した支持体20を図2の矢印A方向から見た底面図である。
【0022】
図4に示すように、支持体20は、電線通路部17に配置されて、第1電線61の第2接続線612を取り囲む絶縁性の第1カバー壁部21と、第3電線63の連結線633の第2接続線632側の端部634を取り囲む絶縁性の第2カバー壁部22とを有している。なお、図4は、各端子対30、40、50を支持した支持体20を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【0023】
第1カバー壁部21は、略直方体状を有し、電線通路部17を形成する支持体20の底面201から、第2方向Z沿いをベース11に向かって、第1電線61の連結線613まで延びている。この第1カバー壁部21によって、第1電線61の移動を規制しつつ、第1電線61の第2接続線612と第2電線62の連結線623との間の絶縁を確保している。
【0024】
第2カバー壁部22は、略直方体状を有し、支持体20の底面201から、第2方向Z沿いをベース11に向かって、第2電線62の連結線623まで延びている。第2カバー壁部22には、第2方向Zに延びると共に第3電線63の第1接続線631に向かって開口する溝635を有している。この第2カバー壁部22によって、第3電線63の移動を規制しつつ、第2電線62の連結線623と第3電線63の連結線633との間の絶縁を確保している。
【0025】
また、支持体20は、電線通路部17に配置されて、第2電線62の第1接続線621を取り囲む絶縁性の第3カバー壁部23と、第2電線62の第2接続線622を取り囲む絶縁性の第4カバー壁部24とを有している。第3カバー壁部23および第4カバー壁部24の各々は、第1カバー壁部21と同様に、略直方体状を有し、支持体20の底面201から、第2方向Z沿いをベース11に向かって、第1電線61の連結線613まで延びている。第3カバー壁部23および第4カバー壁部24の各々には、第2方向Zに延びると共に第1方向Xにおいて相互に対向するように開口する溝624、625を有している。この第3カバー壁部23および第4カバー壁部24によって、第2電線62の移動を規制しつつ、第1電線61の連結線613と第2電線62の連結線623との間の絶縁を確保している。
【0026】
なお、図2に示すように、端子台1は、第1端子対30、第2端子対40および第3端子対50に加えて、第4端子対70を備えている。第4端子対70は、他の端子対30、40、50と同様に、第4電線64で接続された第1接続端子71および第2接続端子72を有している。ハウジング10の接続面16には、第4電線64の第1接続端子71に外部配線110を接続するための開口151と、第4電線64の第2接続端子72に電磁継電器100の端子を接続するための開口141(図1に示す)とが設けられている。
【0027】
前記端子台1によれば、第1端子対30の第1接続端子31、第2端子対40の第1接続端子41および第3端子対50の第1接続端子51が、第1端子対30の第1接続端子31から第3端子対50の第1接続端子51に向かうに従って、第2方向Zにおいて設置面13から遠くなる階段状に配置されている。また、第1端子対30の第1接続端子31および第2接続端子32を接続する第1電線61の連結線613と、第3端子対50の第1接続端子51および第2接続端子52を接続する第3電線63の連結線633との間に、第2端子対40の第1接続端子41および第2接続端子42を接続する第2電線62の連結線623が配置され、第1電線61の連結線613が、第3電線63の連結線633よりも第2方向において設置面13の近くに配置されている。さらに、ベース11が、設置面13から第1電線61の連結線613と第2電線62の連結線623との間を通って第3電線63の連結線633まで延びて、第3電線63の連結線633を支持する支持突起111を有している。このような構成により、各端子対30、40、50の第1接続端子31、41、51が、第2方向Zの位置が異なる3段以上に配置された端子台を容易に実現できる。
【0028】
また、第3電線63の連結線633は、第1接続線631側の端部634が第1直線L1上に配置され、第2接続線632側の端部が第2直線L2上に配置されて、第1直線L1および第2直線L2に交差する方向に延びている。このような構成により、支持突起111の第3電線63の連結線633に対する支持面積を大きくすることができるので、第3電線63の連結線633をより確実に位置決めすることができる。
【0029】
また、支持突起111が、第3電線63の連結線633に加えて、第2電線62の連結線623を支持する突出部112を有している。このような構成により、第3電線63の連結線633に加えて、第2電線62の連結線623をより確実に位置決めすることができる。
【0030】
また、支持体20が、電線通路部17に配置されて、第1電線61の第2接続線612まわりを取り囲む絶縁性の第1カバー壁部21を有している。このような構成により、第1電線61の移動を規制しつつ、第1電線61の第2接続線612と第2電線62の連結線623との間の絶縁を確保することができる。その結果、例えば、設計通りの絶縁性能を発揮できる端子台1を容易に実現できる。
【0031】
また、支持体20が、電線通路部17に配置されて、第3電線63の連結線633の第2接続線632側の端部を取り囲むと共に、第2方向Zにおいて第2電線62の連結線623まで延びる絶縁性の第2カバー壁部22を有している。このような構成により、第3電線63の移動を規制しつつ、第2電線62の連結線623と第3電線63の連結線633との間の絶縁を確保することができる。
【0032】
また、各電線61、62、63が棒状を有している。このような構成により、各電線61、62、63を位置決めし易くなるので、各電線61、62、63間の絶縁を容易に確保することができる。
【0033】
なお、各電線61、62、63、64は、例えば、約1.5mmの直径を有し、単一の金属材料で構成されている。各電線61、62、63、64の断面形状は、円形、楕円形および多角形のいずれの形状であってもよい。
【0034】
第3電線63の連結線633は、第1直線L1および第2直線L2に交差する方向に延びている場合に限らず、第1直線L1および第2直線L2のいずれかに平行に延びていてもよい。
【0035】
支持突起111は、ベース11の設置面13から、第1電線61の連結線613と第2電線62の連結線623との間を通って、第3電線63の連結線633まで延びて、第3電線63の連結線633を支持することができればよい。例えば、支持突起111は、略矩形の板状に限らず、円柱状あるいは角柱状であってもよい。また、突出部112を省略してもよい。
【0036】
第1カバー壁部21および第2カバー壁部22は、いずれか一方のみ設けてもよいし、両方とも省略してもよい。
【0037】
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。なお、以下の説明では、一例として、参照符号も添えて記載する。
【0038】
本開示の第1態様の端子台1は、
設置面13を有する絶縁性のベース11と、
前記設置面13上に設けられた絶縁性の支持体20と、
前記支持体20にそれぞれ支持された第1端子対30、第2端子対40および第3端子対50と
を備え、
前記第1端子対30、前記第2端子対40および前記第3端子対50の各々が、第1接続端子31、41、51および第2接続端子32、42、52をそれぞれ有し、前記第1端子対30の前記第1接続端子31および前記第2接続端子32が、第1電線61により相互の電気的に接続され、前記第2端子対40の前記第1接続端子41および前記第2接続端子42が、第2電線62により相互の電気的に接続され、前記第3端子対50の前記第1接続端子51および前記第2接続端子52が、第3電線63により相互の電気的に接続され、
前記第1端子対30の前記第1接続端子31、前記第2端子対40の前記第1接続端子41、前記第3端子対50の前記第1接続端子51、前記第3端子対50の前記第2接続端子52、前記第1端子対30の前記第2接続端子32および前記第2端子対40の前記第2接続端子42の順に、前記設置面13に沿った第1方向Xに並んで配置され、
前記第1端子対30、前記第2端子対40および前記第3端子対50が、相互に電気的に独立して配置されている端子台であって、
前記第1端子対30の前記第1接続端子31、前記第2端子対40の前記第1接続端子41および前記第3端子対50の前記第1接続端子51は、前記第1端子対30の前記第1接続端子31から前記第3端子対50の前記第1接続端子51に向かうに従って、前記設置面13に交差する第2方向Zにおいて前記設置面13から遠くなる階段状に配置され、
前記第1電線61、前記第2電線62および前記第3電線63の各々は、
前記第2方向Zに延びて前記第1接続端子31、41、51に接続された第1接続線611、621、631と、前記第2方向Zに延びて前記第2接続端子32、42、52に接続された第2接続線612、622、632と、前記第2方向Zにおいて前記ベース11と前記支持体20との間に設けられた電線通路部17に配置されていると共に前記第1方向Xに延びて前記第1接続線611、621、631および前記第2接続線612、622、623を連結する連結線613、623、633とを有し、
前記第1電線61の前記連結線613が、前記第1方向Xに延びる第1直線L1に沿って配置され、前記第2電線62の前記連結線623が、前記第1直線L1に対して前記第1方向Xおよび前記第2方向Zに交差する第3方向Yに間隔を空けて配置された第2直線L2に沿って配置され、
前記第1電線61の前記連結線613と前記第3電線63の前記連結線633との間に前記第2電線62の前記連結線623が配置され、前記第1電線61の前記連結線613が、前記第3電線63の前記連結線633よりも前記第2方向Zにおいて前記設置面13の近くに配置され、
前記ベース11が、前記設置面13から前記第1電線61の前記連結線613と前記第2電線62の前記連結線623との間を通って前記第3電線63の前記連結線633まで延びて、前記第3電線63の前記連結線633を支持する支持突起111を有している。
【0039】
第1態様の端子台1によれば、第1端子対30の第1接続端子31、第2端子対40の第1接続端子41および第3端子対50の第1接続端子51が、第1端子対30の第1接続端子31から第3端子対50の第1接続端子51に向かうに従って、第2方向Zにおいて設置面13から遠くなる階段状に配置されている。また、第1端子対30の第1接続端子31および第2接続端子32を接続する第1電線61の連結線613と、第3端子対50の第1接続端子51および第2接続端子52を接続する第3電線63の連結線633との間に、第2端子対40の第1接続端子41および第2接続端子42を接続する第2電線62の連結線623が配置され、第1電線61の連結線613が、第3電線63の連結線633よりも第2方向において設置面13の近くに配置されている。さらに、ベース11が、設置面13から第1電線61の連結線613と第2電線62の連結線623との間を通って第3電線63の連結線633まで延びて、第3電線63の連結線633を支持する支持突起111を有している。このような構成により、各端子対30、40、50の第1接続端子31、41、51が、第2方向Zの位置が異なる3段以上に配置された端子台を容易に実現できる。
【0040】
本開示の第2態様の端子台1は、
前記第3電線63の前記連結線633は、第1接続線631側の端部634が前記第1直線L1上に配置され、第2接続線632側の端部が前記第2直線L2上に配置されて、前記第1直線L1および前記第2直線L2に交差する方向に延びている。
【0041】
第2態様の端子台1によれば、支持突起111の第3電線63の連結線633に対する支持面積を大きくすることができるので、第3電線63の連結線633をより確実に位置決めすることができる。
【0042】
本開示の第3態様の端子台1は、
前記支持突起111が、前記第3電線63の前記連結線633に加えて、前記第2電線62の前記連結線623を支持する突出部112を有している。
【0043】
第3態様の端子台1によれば、第3電線63の連結線633に加えて、第2電線62の連結線623をより確実に位置決めすることができる。
【0044】
本開示の第4態様の端子台1は、
前記支持体20が、
前記電線通路部17に配置されて、前記第1電線61の前記第2接続線612まわりを取り囲む絶縁性の第1カバー壁部21を有する。
【0045】
第4態様の端子台1によれば、第1電線61の移動を規制しつつ、第1電線61の第2接続線612と第2電線62の連結線623との間の絶縁を確保することができる。
【0046】
本開示の第5態様の端子台1は、
前記支持体20が、
前記電線通路部17に配置されて、前記第3電線63の前記連結線633の第2接続線632側の端部を取り囲むと共に、前記第2方向Zにおいて前記第2電線62の前記連結線623まで延びる絶縁性の第2カバー壁部22を有している。
【0047】
第5態様の端子台1によれば、第3電線63の移動を規制しつつ、第2電線62の連結線623と第3電線63の連結線633との間の絶縁を確保することができる。
【0048】
本開示の第6態様の端子台1は、
前記第1電線61、前記第2電線62および前記第3電線63の各々が棒状を有している。
【0049】
第6態様の端子台1によれば、各電線61、62、63を位置決めし易くなるので、各電線61、62、63間の絶縁を容易に確保することができる。
【0050】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本開示の端子台は、例えば、リレーソケットとして用いることができる。
【符号の説明】
【0052】
1 端子台
10 ハウジング
11 ベース
111 支持突起
112 突出部
12 カバー
13 設置面
14、15、141、151 開口
16 接続面
17 電線通路部
20 支持体
201 底面
21、22、23、24 カバー壁部
30、40、50、70 端子対
31、41、51、71 第1接続端子
32、42、52、72 第2接続端子
61、62、63、64 電線
611、621、631 第1接続線
612、622、632 第2接続線
613、623、633 連結線
634 端部
624、625、635 溝
100 電磁継電器
110 外部配線
図1
図2
図3
図4