(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ウェブツール(404)に第1の高伸長性ポリマー材料(408)を配置するステップ(804、904)であって、前記ウェブツールが第1のロール(402)から提供される、前記配置するステップと、
第1の加熱工程により、前記第1の高伸長性ポリマー材料を(408)加熱するステップ(806、906)と、
前記第1の高伸長性ポリマー材料(408)に第2の高伸長性ポリマー材料(414)を配置するステップ(808、908)と、
第2の加熱工程により、前記第2の高伸長性ポリマー材料を(414)加熱するステップ(810、910)と、
積層ローラーにより、前記第2の高伸長性ポリマー材料(414)に支持層(308)を配置するステップ(812、912)と
を含み、
前記第1の高伸長性ポリマー材料(408)または第2の高伸長性ポリマー材料(414)の少なくとも一方がフルオロシリコーンを含む、多層リブレット構造(400)の作製方法。
前記支持層(422)が配置された後に巻戻しロール(424、514)上に前記多層リブレット構造(400)を配置するステップ(814)を更に含む、請求項1に記載の方法。
前記マスキング(510)または前記ライナー(710)の前記少なくとも一方を配置するステップ(918)の前に前記第1の高伸長性ポリマー材料(408)にマスキングポリマーコーティングを配置するステップ(916)を更に含む、請求項3に記載の方法。
前記第1の加熱工程または前記第2の加熱工程の少なくとも一方は、前記ウェブツール(404)が通って移動するオーブンを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
可能な限り、同じまたは類似の部分を指すように、図面(複数可)および添付の明細書全体を通して同じ参照番号が使用される。本特許で使用される場合、任意の部品が何らかの形で別の部品上に位置決めされる(例えば、位置決めされる、位置する、配置される、若しくは形成される)とは、基準部品が他の部品に接触すること、または1つ若しくは複数の中間部品(複数可)が基準部品と他の部品との間に位置する状態で、基準部品が他の部品よりも上にあることを意味する。任意の部品が別の部品に接触するとは、2つの部品間に中間部品が存在しないことを意味する。
【0013】
本明細書では、多層リブレットアップリケおよびその作製方法を開示する。例えば、リブレットなどの微細構造は、例えば、飛行特性を変更および/または改善して航空機の全抗力を低減するために、通常は航空機の空気力学的表面に使用され、これにより、全体的な燃料節約および/または二酸化炭素排出量の低減などをもたらし得る。特に、リブレットは、航空機の抗力および/または抗力係数を低減するために、航空機の翼、尾翼または機体の表面に使用され、その結果、全体的な燃料節約および/または二酸化炭素排出量の低減などをもたらすことができる。これらのリブレットは、例えば、多層構成を有することができ、且つ通常は接着剤を使用して(例えば、多層アップリケとして)航空機表面に接着される。リブレットは、美的、接地および/または幾何学的/物理的要件(例えば、流れ変更能力および/または耐久性)を含む様々な機能のために多層化され、且つ、例えば、飛行中に大きな荷重(例えば、風荷重など)にさらされる可能性がある。したがって、この多層構成の効果的な層間接合および/または組み立ては、例えば、飛行中に受ける大きな荷重に起因するリブレット自体の層間剥離若しくは航空機表面(例えば、航空機機体の表面)からのリブレットの分離を大幅に低減および/または防止することができる。
【0014】
本明細書に開示された例示的な方法は、層間剥離および/または層の分離に対する耐性がある多層リブレットアップリケ構造(例えば、多層リブレット構造)の作製を可能にする。特に、本明細書に開示された例は、リブレットアップリケ構造の層を相互に極めて効果的に接合する方法に関係するものである。更に、本明細書に開示された例はまた、これらの多層組立体/構成のより迅速且つ効率的な製造を可能にする。特に、本明細書に開示された例は、層をより効果的に接合し/硬化させるための多数の硬化工程を含む。いくつかの例において、多数の硬化工程は、(作製/組立ラインで実施される)インライン工程である。代替的に、いくつかの例では、硬化工程の少なくとも1つは、作製ラインが主に組み立てのために使用されることを可能にするために、ラインから離れて(例えば、作製/組立ラインから離れて)実施される。
【0015】
本明細書で使用される場合、「リブレット」、「リブレット構成」または「リブレット構造」という用語は、リブレットを規定し、形成し、結合し、且つ/または支持する、幾何学的形状、寸法、および/または幾何学的形状間の距離(例えば、周期的な距離、高さおよび/または幅など)を指す。それゆえ、「リブレット」、「リブレット構成」または「リブレット構造」という用語は、リブレット層、リブレット組立体および/または多層リブレット構成などのいずれを指してもよい。
【0016】
図1は、本明細書に開示された例が実施され得る例示的な航空機100を図示している。図示の例の航空機100は、背側フェアリング104に隣接する垂直尾翼102と、水平安定板106とを含む尾部分101と、機首部分(例えば、コックピット部分)110と、機体114に取り付けられた翼112とを含む。本明細書で説明される例は、尾部分101、機首部分110、安定板106、翼112および/または機体114のいずれかの表面および/または形状(例えば、リブレット)、或は航空機100の他の任意の外装構造若しくは機外構造(例えば、翼ストラット、エンジンストラット、先尾安定板など)および/または表面に適用されてもよい。
【0017】
図2は、本明細書に開示された例が実施され得る
図1の例示的な航空機100の外面の例示的なリブレット構造200である。図示の例のリブレット構造200は、互いに離間される、隆起部(例えば、楔部)202と、隆起部202を互いに離間させる基部面(例えば、谷部、航空機表面など)204とを含む。この例において、隆起部202の輪郭は、略三角形であり、それにより、略三角形断面を有する隆起部/楔部を規定する。隆起部202は、例えば、およそ10〜200ミクロンの距離だけ離間されてもよい。リブレット構造200の輪郭は、
図4から
図10に関連して以下により詳細に述べるように、リブレット構造200(例えば、リブレット構造200の所定の体積)を規定するためにキャスト/成形される。例示的なリブレット構造200がこの例ではキャスト/成形されるが、リブレット構造200は、押出加工、エンボス加工、プレス加工、熱成形、機械加工などにより形成されてもよい。他の例において、基部面204は、隆起部202および/または隆起部202よりも小さい他の形状/幾何学形状を有し得る。
【0018】
この例において、リブレット構造200は、航空機100のリブレットであり、且つ例えば、航空機100の全抗力を低減することにより航空機100の空力特性を変更するために使用され、且つ航空機100の任意の外面上に位置してもよい。図示の例のリブレット構造200は、
図1に関連して上で説明したように、乱流境界層を制御することにより、且つ/または、航空機100の外面付近の空気中での乱流境界層に伴う横断流を防止することにより空力抵抗を低減するために使用される。特に、例示的なリブレット構造200は、隆起部202を含み、且つ航空機100の外面上に設置され、且つ所望の気流方向に位置合わせされる。この位置合わせは、一列に並んだ乱流を強化して外面の外板摩擦を低減し、それにより、航空機100の全抗力を低減するために、隆起部202が、外面付近で横方向の気流の動きを分断して低減する小さなフェンスまたはガイドとしての役割を果たすことを可能にする。いくつかの例において、リブレット構造200は、航空機100の製造中または製造後に外面上に取り付けられるかまたは設置されるのではなく、むしろ外面と一体である。例えば、リブレット構造200は、外面に結合される(例えば、機械的に接着される)代わりに、外面内に若しくは外面上に予備形成されるかまたは埋め込まれ(例えば、外板面上に機械加工されるかまたは成形/キャストされ、複合硬化部品に組み込まれ、ロボットで配置され)てもよい。例示的なリブレット構造200が三角形の隆起部202を有するものとして示されているが、隆起部202は、円形、矩形などを含む他の任意の適切な形状であってもよい。
【0019】
図3は、本開示の教示に係る例示的な層状(例えば、多層)リブレット構造(例えば、リブレットアップリケ、リブレット構成、リブレット組立体、リブレットアップリケ構造、リブレットなど)300の詳細断面図である。
図3の図では、航空機表面に組み付けられ且つ/または接着される前のリブレット構造300が示されている。また
図3で分かるように、図示の例のリブレット構造300は、マスキング支持層(例えば、接着剤層)301と、マスキング境界部分(例えば、保護境界部分)302と、リブレット先端/楔部と谷部のパターンを規定する、第1のフルオロシリコーン層(例えば、リブレット先端構造、透明なリブレット先端構造)304と、この例では着色層であるが、他の例では透明であり得る、第2のフルオロシリコーン層306と、支持層(基部アップリケとして知られる)308とを含む多層を有する。図示の例の支持層308は、金属箔下層309と、この例では熱可塑性材料(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルアミド(PEI)など)である、第1のポリマー下層310と、この例では同じく熱可塑性材料である、第2のポリマー下層312と、感圧接着剤下層314とを含む。この例において、第1のフルオロシリコーン層304と第2のフルオロシリコーン層306とは、異なる材料である。しかしながら、他の例では、第1のフルオロシリコーン層304と第2のフルオロシリコーン層306が同一の材料であってもよい。
【0020】
図示の例の第1のフルオロシリコーン層304および第2のフルオロシリコーン層306はフルオロシリコーンであるが、他の例では、これらの層は、エポキシ、ポリウレタン、ポリウレア、ポリオレフィン、エチレンプロピレン、シリコーン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、塩素化ポリエチレン、およびフルオロシリコーン、フッ素化ポリウレタン、ペルフルオロポリエーテル、シリル化ポリウレタン、並びに多面体オリゴマシルセスキオキサンなどを含む他のハイブリッドポリマーなどの任意の高伸長性弾性体を含み得る。
【0021】
航空機および/またはビークルの表面にリブレット構造300を結合するために、リブレット構造300はまた、感圧接着剤
下層314を露出させるために除去される、除去可能なライナー316を含む。更に、図示の例のマスキング境界部分302は、製造、出荷および/または保管時にリブレット構造300および/または第1のフルオロシリコーン層304(例えば、第1のフルオロシリコーン層304のリブレット先端)を保護するために使用されるが、マスキングは、リブレット構造300の設置の際に(例えば、航空機の表面へのリブレット構造300の設置時に)除去される。
【0022】
図4は、
図3に示す例示的な層状リブレット構造300を作製するために使用され得る例示的なリブレット積層システム400を図示している。例示的なリブレット積層システム400は、巻出しロール402と、ウェブツール404と、第1のフルオロシリコーン材料ディスペンサー(例えば、塗布器)406と、第1のフルオロシリコーン材料408と、第1のオーブン410と、第2のフルオロシリコーン材料ディスペンサー412と、第2のフルオロシリコーン材料414と、第2のオーブン416と、支持層巻出しロール418と、支持層積層ローラー(例えば、積層ニップローラー、貼付ローラー、対向するニップローラー)420と、支持層422と、巻戻しロール(例えば、製品ロール)424とを含む。例示的なリブレット積層システム400は例示的な層状リブレット構造300を作製するために利用されるが、例示的なリブレット積層システム400は、使用される用途に適した所望の特徴を備えた異なる多層構成(例えば、異なる数のフルオロシリコーン層、異なる積層順など)を作製するために修正されてもよい。
【0023】
動作時に、多層リブレット構造の作製(例えば、組み立て)は、矢印で概ね表される移動方向426に沿って材料が移動するときに層および/またはサブ構成要素を提供する/組み付けることにより実現される。特に、例示の例のウェブツール404は、巻出しロール402から巻き解かれ、且つ、多層リブレット構造を作製するために種々のインライン工程(例えば、組立および/または硬化工程)が実施されるときに、矢印で表される方向426に沿って移動させられる。
図4で分かるように、ウェブツール404は、リブレット頂部および谷部を含むリブレットパターンの形状を規定するために使用される、断面輪郭428を含む。矢印は、概して、ウェブツール404の進行方向430をウェブツール404のそれぞれの断面輪郭428との関連で表している。追加的または代替的に、ウェブツール404は、所望の表面仕上げ、光学的特性および/またはテクスチャを規定する。
【0024】
多層リブレットアップリケ組立体を作製するために、ウェブツール404が巻出しロール402から提供された(例えば、巻き解かれた)後に、ウェブツール404が矢印方向426に沿って移動するときに、第1のフルオロシリコーン材料408がウェブツール404の輪郭形成面上に吐出される(例えば、液体/溶融形態で吐出される)。換言すれば、図示の例の第1のフルオロシリコーン材料408は、ウェブツール404が巻出しロール402から移動するときにウェブツール404の断面輪郭428により規定される輪郭形成面によりキャスト/成形される。この例において、
図2に関連して上で説明した隆起部202と基部面204の両方を規定するための、第1のフルオロシリコーン材料408の適切な量(例えば、リブレットの寸法および/またはリブレットアップリケの用途に適した量)。この例において、第1のオーブン410は、第1のフルオロシリコーン材料408が第1のオーブン410を通って移動するときに第1のフルオロシリコーン材料408を硬化させ且つ/または部分的に硬化させる。特に、第1のオーブン410は、少なくとも部分的に囲まれ、且つ第1のフルオロシリコーン材料408は、第1のオーブン410の内部長さに沿ってウェブツール404によりオーブン410内を移動させられる。第2のフルオロシリコーン材料414は、第1のフルオロシリコーン材料408に提供される(例えば、第1のフルオロシリコーン材料408上に液体形態でキャスト/成形される)。この例において、第2のオーブン416は、第2のフルオロシリコーン材料414を少なくとも部分的に硬化させるために、第1のフルオロシリコーン材料408および第2のフルオロシリコーン材料414に熱を与える。支持層巻出しロール418は、第2のフルオロシリコーン材料414に支持層422を提供する。特に、ローラー420は、第2のフルオロシリコーン材料414(例えば、第2のフルオロシリコーン材料414の露出面)に支持層422を積層するために使用される。最終的に、組み立てられ且つ硬化した(例えば、部分的に硬化した、完全に硬化した)多層リブレットアップリケが、巻戻しロール424上に巻き付け/巻き取られる。いくつかの例において、オーブン410、416の少なくとも一方は、多層リブレットアップリケ組立体が作製されるときに多層リブレットアップリケ組立体を移動させるためにコンベアを利用する。
【0025】
図4の例示的なリブレット積層システム400には多数のオーブンが描かれているが、いくつかの例では、第1のオーブン410および第2のオーブン416は単一体である。例えば、ウェブツール404は、単一のオーブンを2回通過する経路を進むように導かれる(例えば、ウェブツール404は、第2のフルオロシリコーン材料414が配置された後に再び第1オーブン410内に戻るように導かれる)。例えば、第1のオーブン410は、第1のフルオロシリコーン材料408と第2のフルオロシリコーン材料414の両方を異なるステップで硬化させるために使用されてもよい。同様に、第2のオーブン416は、第1のフルオロシリコーン材料408と第2のフルオロシリコーン材料414の両方を異なるステップで硬化(例えば、完全に硬化)させるために使用されてもよい。例えば、第1のフルオロシリコーン材料408と第2のフルオロシリコーン材料414の両方を完全に硬化させることにより、損傷の危険が少ない状態で第1のフルオロシリコーン材料408および/または第2のフルオロシリコーン材料414がマスキングおよび/またはマスキング組立体に結合されることを可能にしてもよい。追加的または代替的に、第1のオーブン410および第2のオーブン416は、例えば、輻射加熱および/または対流加熱を利用してもよい。いくつかの例において、第1のフルオロシリコーン材料408は、第1のオーブン410内で部分的に硬化され、且つ第2のオーブン416内で更に硬化される。いくつかの例において、ローラー/ロールのいずれかは、電動式であってもよく、且つ/またはモーターに動作可能に結合されてもよい。代替的に、第1のオーブン410および/または第2のオーブン
416は、室温硬化工程であってもよい。追加的または代替的に、いくつかの例では、それぞれのオーブン410、416の少なくとも1つ内に第1のフルオロシリコーン材料408および/または第2のフルオロシリコーン材料414を配置する前に、ウェブツール404が除去される。
【0026】
図5は、別の例示的なリブレット積層システム500を図示している。例示的なリブレット積層システム500は、
図4のリブレット積層システム400と同様であるが、巻戻しロール424の代わりに、リダイレクトリール504を含む。図示の例のリブレット積層システム500はまた、除去ロール/リール(例えば、ウェブツール除去リール)506と、マスキング支持層301および/若しくはマスキング境界部分302を含み且つ/または規定し得る、マスキング510を提供する、マスキング供給ロール/リール508と、マスキング配置ピンチローラー(例えば、ピンチローラー、マスキングローラー)512と、巻戻しロール514とを含む。
【0027】
動作時に、支持層422が追加/積層された後に第1のフルオロシリコーン
材料408の層および第2のフルオロシリコーン
材料414の層が支持層422と共に移動するときに、ウェブツール404が除去ロール506において除去され、それにより、第1のフルオロシリコーン
材料408の層の露出面を規定する。ウェブツール404が除去された後に、ローラー512は、完成品リブレットアップリケを規定するために、第1のフルオロシリコーン材料408にマスキング510を積層する。その後、この完成品リブレットアップリケは、巻戻しロール514上に保管される(例えば、巻戻しロール514に巻回)される。
【0028】
いくつかの例において、ウェブツール404は、リブレットアップリケの構成要素および/または層を搬送するための連続コンベアとしての役割を果たす。特に、図示の例のウェブツール404は、除去ロール506から巻出しロール402に供給されてもよい。いくつかの例において、リダイレクトリール504は、完成品リブレットアップリケを最終的に規定する1つまたは複数の構成要素の進行方向を変更し且つ/または変化させ、それにより、1つまたは複数の層間の層間力を変化させるために使用される。特に、第1のフルオロシリコーン材料408、第2のフルオロシリコーン材料414または支持層422の少なくとも1つは、層間力を変更するためにリダイレクトリール504の入口点と出口点との間で異なる方向に離れるように角度付けされてもよい。
【0029】
図6は、別の例示的なリブレット積層システム600を図示している。例示的なリブレット積層システム600の例は、
図5のリブレット積層システム500と同様であるが、例えば、リブレットアップリケが航空機に貼付されたときに取付補助具として使用され得るマスキングポリマーコーティング(例えば、湿潤コーティングマスキングポリマー)606を吐出するためのマスキングポリマーコーティングディスペンサー604をも含む。
【0030】
図6の図示の例では、除去ロール506によりウェブツール404が第1のフルオロシリコーン
材料408の層から除去された後に、マスキングポリマーコーティングディスペンサー604は、
図5に関連して上で説明したローラー512によりマスキング510が第1のフルオロシリコーン
材料408の層に配置され、それにより、完成品リブレットアップリケを規定する前に、第1のフルオロシリコーン
材料408の層の露出面にコーティングを配置する。いくつかの例において、コーティングは、ローラー512において第1のフルオロシリコーン材料408に配置される(例えば、コーティングはローラー512の少なくとも1つに直接配置される)。
【0031】
図4から
図6の図示の例には第1のフルオロシリコーン材料408および第2のフルオロシリコーン材料414がそれぞれ描かれているが、
図4に関連して上で説明したものなどの任意の適切な高伸長性弾性体が本明細書に開示された例において使用されてもよい。
【0032】
図7は、
図5、
図6および
図7のそれぞれの例示的なリブレット積層システム500、600、700の1段工程とは対照的に、多段工程(例えば、二重ライン組立工程)である、別の例示的なリブレット積層システム700を図示している。この例において、例示的なリブレット積層システム700は、ウェブツール404を供給するための巻出しロール402と、第1のフルオロシリコーン材
料408
または第1のフルオロシリコーン層を提供するための第1のフルオロシリコーン
材料ディスペンサー406と、リブレットライナー(例えば、後に除去するための保護ライナー)704を提供するリブレットライナー供給ロール702と、積層ニップローラー706と、第1の巻戻しロール708とを含む。例示的なリブレット積層システム700はまた、第1の
硬化工程(例えば、オーブン、保管、室温加熱など)710と、リブレットライナー704と、除去ローラー712と、第2のフルオロシリコーン材
料414
または第2のフルオロシリコーン層を提供するための第2のフルオロシリコーン材料ディスペンサー412と、支持層巻出しロール418と、第2のフルオロシリコーン材料414に支持層422を配置する支持層積層ローラー(例えば、ニップローラー)420と、巻戻しロール714と、第2の硬化工程716とを含む。
【0033】
図示の例の第1の段階/ステップにおいて第1のフルオロシリコーン材料408を規定し(例えば、キャストし、成形し)且つ硬化させるために、第1のフルオロシリコーン材料408が、巻出しロール402から到来するウェブツール404に配置される(例えば、液体形態で吐出される)。この例において、第1のフルオロシリコーン材料408は、対応する基部面を備えたリブレット隆起部のパターンを有する透明構造に成形される。図示の例のリブレットライナー供給ロール702は、ウェブツール404に隣接する第1のフルオロシリコーン材料408の第2の側とは反対側である第1のフルオロシリコーン材料408の第1の側に配置されるリブレットライナー704を提供する。リブレットライナー704を追加した結果として、第1の層状構成709が規定される。その後、第1の層状構成が第1の巻戻しロール708上に保管される。第1の層状構成が第1の巻戻しロール708上に配置された後に、第1の巻戻しロール708は、第1のフルオロシリコーン材料408を硬化させるために第1の硬化工程710へと移される。いくつかの例において、硬化工程710は、オーブンを含む。代替的に、第1の硬化工程710は、第1の層状構造が硬化することを可能にすること(例えば、室温または室温付近での非促進硬化工程など)を含む。第1の硬化工程710にどの工程が使用されるかに関わらず、ラインから離れてロール/リール上で第1の層状構造を硬化させる利点は、この硬化が、任意の追加のインライン加工ステップを遅延させることなく、現場外で(例えば、製造ラインから離れて)実現され得ることである。
【0034】
図示の例の第2の段階/ステップにおいて第2のフルオロシリコーン材料を規定し且つ硬化させるために、第1の層状構成を含む、前述の第1の巻戻しロール708が、第2の段階の開始部に提供される。換言すれば、図示の例の巻戻しロール708は、第2の段階/ステップにおいて巻出しロールとしての役割を果たす。この例では、第1のフルオロシリコーン材料408および/または第1の層状構成が硬化し且つ/または部分的に硬化するのに十分な時間を有した(例えば、第1の層状構成が保管中に硬化した)後に第1の巻戻しロール708が第2の段階に提供されてもよい。この例において、第2のフルオロシリコーン材料414は、リブレットライナー704が除去ローラー712により除去された後に、第2のフルオロシリコーン
材料ディスペンサー412により第1のフルオロシリコーン材料408の露出面に提供される(例えば、液体形態で吐出される)。図示の例の支持層422は、第2のフルオロシリコーン材料414の露出面に積層し、それにより、第2の層状構成713を規定するために、支持層巻出しロール418からローラー420に提供され、次いで、この支持層は、巻戻しロール714に提供され(例えば、ウェブツール404により巻戻しロール714に向けて移動させられ)、且つ巻戻しロール714上で保管される。第2の硬化工程716(例えば、オーブンによる硬化および/または室温硬化工程)は、第2の層状構造および/または第2のフルオロシリコーン材料414を硬化させるために使用される。例えば、第2の硬化工程716は、指定の温度、適用される熱および/または時間で巻戻しロール714を保管することを含み得る。追加的または代替的に、巻戻しロール714は、第1の硬化工程710に提供される。
【0035】
図8は、本明細書に開示された例を実施するために使用され得る例示的な方法を表すフローチャートである。
図8の例示的な方法は、除去可能なマスキング層を含む多層構成リブレットアップリケが作製されることになるブロック800で開始する(ブロック800)。特に、リブレットアップリケは後に、航空機の外面に組み付けられるべきである。
【0036】
ウェブツール(例えば、ウェブツール404)は、例えば、第1のロールをモーターにより回転させながら第1のロール(例えば、巻出しロール402)から引き出され、巻き解かれ且つ/または除去される(ブロック802)。
【0037】
次に、第1の高伸長性ポリマー材料(例えば、第1のフルオロシリコーン材料408)がウェブツールに配置される(ブロック804)。例えば、第1の高伸長性ポリマー材料は、ウェブツールの外形および/または形状に固化し、それにより、リブレット構造(例えば、隆起部/楔部と谷部などの繰り返しのパターン)を作製/規定するように、ディスペンサー(
例えば、第1の
フルオロシリコーン材料ディスペンサー406)から液体として(例えば、溶融形態で)ウェブツールの外形および/または形状に吐出/提供されてもよい。
【0038】
次いで、第1の高伸長性ポリマー材料がウェブツール上で硬化される(ブロック806)。いくつかの例において、第1の高伸長性ポリマー材料は、加熱工程なしに硬化してもよい(例えば、第1の高伸長性ポリマー材料は、第1の高伸長性ポリマー材料がウェブツールと共に移動するときに硬化されるかまたは部分的に硬化される)。追加的または代替的に、第1のフルオロシリコーン材料は、紫外線(UV)放射、赤外線(IR)および/またはマイクロ波などにより硬化される。しかしながら、この例において、ウェブツールは、第1の高伸長性ポリマー材料を硬化させるために、オーブン(例えば、第1オーブン410)を通して移動させられる。
【0039】
第2の高伸長性ポリマー材料(例えば、第2のフルオロシリコーン材料414)が、第1の高伸長性ポリマー材料に配置される(ブロック808)。例えば、第2の高伸長性ポリマー材料が、ディスペンサー(例えば、第2の
フルオロシリコーン材料ディスペンサー412)により硬化した第1のフルオロシリコーン材料に提供されてもよい。
【0040】
次いで、第2の高伸長性ポリマー材料が硬化される(ブロック810)。この例において、第2のオーブン(例えば、第2のオーブン416)は、第2の高伸長性ポリマー材料に熱を与え、それにより、第2の高伸長性ポリマー材料を硬化させるために使用される。いくつかの例において、第1の高伸長性ポリマー材料は、第2のオーブン内で少なくとも部分的に硬化される(例えば、第1の高伸長性ポリマー材料の完全な硬化は第2のオーブン内で起こる)。
【0041】
次に、支持層(例えば、支持層422)が、リブレットアップリケを規定するために積層ローラーにより第2の高伸長性ポリマー材料および/または最も外側の高伸長性ポリマー材料に(例えば、3つ以上の高伸長性ポリマー材料)に対して配置される(ブロック812)。この例において、支持層は、ピンチローラー(例えば、ローラー420)により第2の高伸長性ポリマー材料の露出面に配置(例えば、積層)される。次いで、図示の例のリブレットアップリケが巻戻しロール上に巻き取られ/配置され(ブロック814)、工程が終了する(ブロック816)。
【0042】
図9は、本明細書に開示された例を実施するために使用され得る例示的な方法を表す別のフローチャートである。
図9の例示的な工程は、保護マスキングがリブレットアップリケに配置される単一ライン工程を使用して多層リブレットアップリケが作製されるブロック900で開始する(ブロック900)。
【0043】
ウェブツール(例えば、ウェブツール404)は、電動式であり得る、第1のロール(例えば、巻出しロール402)から引き出され且つ/または提供される(ブロック902)。例えば、ウェブツールは、第1のロールを回転させるときに第1のロールから巻き出され/巻き解かれてもよい。
【0044】
第1の高伸長性ポリマー材料(例えば、第1のフルオロシリコーン材料408)は、ウェブツールに配置される(例えば、吐出される)(ブロック904)。この例において、第1の高伸長性ポリマー材料は、インライン硬化工程中にオーブン410などのオーブンにより硬化される(ブロック906)。特に、第1の高伸長性ポリマー材料は、所定の時間にわたって且つ/または所定の移動速度でウェブツールによりオーブン内を移動させられる。しかしながら、他の例において、第1の高伸長性ポリマー材料は、アップリケ作製工程の後半に硬化される。
【0045】
第2の高伸長性ポリマー材料が第1の高伸長性ポリマー材料に配置される(ブロック908)。例えば、第2の高伸長性ポリマー材料は、第2の高伸長性ポリマー材料が液体状態(例えば、溶融状態)にある間に、第1の高伸長性ポリマー材料に直接配置されてもよい。この例において、第2の高伸長性ポリマー材料は着色層である。
【0046】
この例において、第2の高伸長性ポリマー材料は、インラインオーブン(例えば、第2のオーブン416)内で硬化される(ブロック910)。しかしながら、他の例において、第2の高伸長性ポリマー材料は、組立工程の後半に硬化され、且つ/またはアップリケが後に保管されるときに硬化される。
【0047】
支持層(例えば、支持層422)は、積層ローラー(例えば、ローラー420)により第2の高伸長性ポリマー材料に配置される(ブロック912)。いくつかの例では、支持層を配置するためにニップローラーが使用される。次に、第1の高伸長性ポリマー材料の露出面を規定するために、ウェブツールが除去ロール(例えば、除去ロール506)により除去される(ブロック914)。
【0048】
いくつかの例では、マスキングポリマーコーティングが、
図6のマスキングポリマーコーティングディスペンサー604などのマスキングポリマーコーティングディスペンサーにより露出面に配置および/または圧縮される(ブロック916)。次に、例えば、リブレットアップリケを規定するために、ピンチローラー(例えば、ローラー512)により、マスキングフィルム(例えば、マスキン
グ510)が配置され(ブロック918)、工程が終了する(ブロック920)。
【0049】
図10は、本明細書に開示された例を実施するために使用され得る例示的な方法を表す別のフローチャートである。
図10の工程は、多数のライン/ステップ工程(例えば、多段硬化工程)により多層リブレットアップリケが作製されるブロック1000で開始する(ブロック1000)。
【0050】
ウェブツール(例えば、ウェブツール404)は、第1のロール(例えば、巻出しロール402)から引き出され且つ/または提供される(ブロック1002)。例えば、ウェブツールは、第1のロールを回転させるときに第1のロールから巻き出され/巻き解かれてもよい。
【0051】
第1の高伸長性ポリマー材料(例えば、第1のフルオロシリコーン材料408)がウェブツールに配置される(例えば、吐出される)(ブロック1004)。この例では、ライナーが第1のフルオロシリコーン材料に配置され、それにより、第1の段階のアップリケを規定する(ブロック1006)。次いで、第1の段階のアップリケが第1の巻戻しロール上に配置される(例えば、巻き取られる)(ブロック1008)。
【0052】
この例では、第1の段階のアップリケが第1の巻戻しロール上で硬化される(ブロック1010)。いくつかの例では、第1の巻戻しロールが熱にさらされる(例えば、第1の巻戻しロールがオーブン内に配置される)。追加的または代替的に、第1の巻戻しロールは、領域(例えば、筐体、温度制御された筐体など)内に配置され、且つ第1のフルオロシリコーン材料には、硬化または部分的な硬化を可能にするのに十分な時間が与えられる。
【0053】
この例では、第1の段階のアップリケの第1の高伸長性ポリマー材料が硬化した後に、第1の段階のアップリケが第1の巻戻しロールから除去される(ブロック1012)。特に、図示の例の第1の段階のアップリケが、巻き解かれて、更なる組み立ておよび/または積層のためにローラーシステムに提供される。
【0054】
次に、リブレットライナーが第1の段階のアップリケから除去される(ブロック1014)。特に、リブレットライナーの除去により、第1の高伸長性ポリマー材料の表面が露出される。
【0055】
第2の高伸長性ポリマー材料(例えば、第2のフルオロシリコーン材料414)が第1の高伸長性ポリマー材料に配置される(ブロック1016)。この例において、第2の高伸長性ポリマー材料は、第1の高伸長性ポリマー材料の露出面に液体/溶融状態で配置される。次に、第2の段階のアップリケを規定するために、ニップローラー(例えばローラー420)により、支持層が第2の高伸長性ポリマー材料に配置される(ブロック1018)。次いで、第2の段階のアップリケが第2の巻戻しロール上に配置される(ブロック1020)。
【0056】
この例では、第2の段階のアップリケが第2の巻戻しロール上で硬化され(ブロック1022)、工程が終了する(ブロック1024)。いくつかの例では、第2の巻戻しロールが、例えば、オーブン内に配置されてもよい。追加または代替的に、いくつかの例において、第2の段階のアップリケは、温度制御された環境内に保管されている間、例えば、航空機の表面に貼付される前に、少なくとも部分的に硬化される。いくつかの例では、その後、マスキングおよび/またはポリマーコーティングが第2の段階のアップリケに追加される。
【0057】
前述の内容から、上で説明した方法、装置および製造品が、リブレットアップリケの効率的(例えば、2段階の組立工程におけるラインから離れての硬化段階など)且つ効果的な層構成を可能にすることが認識されるであろう。特に、本明細書に開示された例は、分離(例えば、内層分離、層間剥離など)に対する耐性が高い多層リブレットアップリケの頑強な層形成を可能にする。特に、本明細書に開示された例の硬化/加熱工程および/または積層/ニップ/ピンチローラーの使用は、より大きな層間接合効果を可能にする。
【0058】
更に、本開示は、以下の条項に記載の実施形態を含む。
【0059】
条項1
ウェブツールに第1の高伸長性ポリマー材料を配置するステップであって、ウェブツールが第1のロールから提供される、配置するステップと、
第1の加熱工程により、第1の高伸長性ポリマー材料を加熱するステップと、
第1の高伸長性ポリマー材料に第2の高伸長性ポリマー材料を配置するステップと、
第2の加熱工程により、第2の高伸長性ポリマー材料を加熱するステップと、
積層ローラーにより、第2の高伸長性ポリマー材料に支持層を配置するステップと
を含む、多層リブレット構造の作製方法。
【0060】
条項2
支持層が配置された後に巻戻しロール上に多層リブレット構造を配置するステップを更に含む、条項1に記載の方法。
【0061】
条項3
支持層が配置された後にリダイレクトリール上に多層リブレット構造を配置するステップと、
多層リブレット構造からウェブツールを除去するステップと、
ピンチローラーにより多層リブレット構造にマスキングまたはライナーの少なくとも一方を配置するステップと
を更に含む、条項1に記載の方法。
【0062】
条項4
マスキングまたはライナーの少なくとも一方を配置するステップの前に第1の高伸長性ポリマー材料にマスキングポリマーコーティングを配置するステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
【0063】
条項5
ウェブツールが除去ロールにより除去される、条項3に記載の方法。
【0064】
条項6
第2の高伸長性ポリマー材料が着色層を含む、条項1に記載の方法。
【0065】
条項7
第1または第2の加熱工程の少なくとも一方は、ウェブツールが通って移動するオーブンを含む、条項1に記載の方法。
【0066】
条項8
第1または第2の高伸長性ポリマー材料の少なくとも一方がフルオロシリコーンを含む、条項1に記載の方法。
【0067】
条項9
条項1の方法に従って製造された多層リブレット構造。
【0068】
条項10
条項1の方法に従って製造された多層リブレット構造のロール。
【0069】
条項11
第1のロールからウェブツールを吐出するステップと、
ウェブツールに第1の高伸長性ポリマー材料を配置するステップと、
第1の層状構成を規定するために、第1のローラーにより、第1の高伸長性ポリマー材料にリブレットライナーを配置するステップと、
第1の巻戻しロール上に第1の層状構成を配置するステップと、
第1の層状構成を硬化させるステップと、
第1の巻戻しロールから第1の層状構成を吐出するステップと、
除去リールによりリブレットライナーを除去するステップと、
第1の高伸長性ポリマー材料に第2の高伸長性ポリマー材料を配置するステップと、
第2の層状構成を規定するために、第2のローラーにより、第2の高伸長性ポリマー材料に支持層を配置するステップと、
第2の巻戻しロール上に第2の層状構成を配置するステップと、
第2の層状構成を硬化させるステップと
を含む、多層リブレット構造の作製方法。
【0070】
条項12
第1の層状構成または第2の層状構成の少なくとも一方を硬化させるステップが、第1の層状構成または第2の層状構成の少なくとも一方をコンベアによりオーブンを通して移動させることを含む、条項11に記載の方法。
【0071】
条項13
第1の巻戻しロール上に第1の層状構成を配置する前に第1の高伸長性ポリマー材料を少なくとも部分的に硬化させるステップを更に含む、条項11に記載の方法。
【0072】
条項14
第2のローラーがニップローラーを含む、条項11に記載の方法。
【0073】
条項15
第1または第2の高伸長性ポリマー材料の少なくとも一方がフルオロシリコーンを含む、条項11に記載の方法。
【0074】
条項16
リブレット隆起部と、リブレット隆起部が延びる基部とを含むフルオロシリコーンリブレット構造と、
フルオロシリコーンリブレット構造に隣接するフルオロシリコーン層と、
基部に近接する支持層であって、金属下層と、接着剤下層と、少なくとも1つの熱可塑性下層とを含む支持層と
を含む多層リブレットアップリケ。
【0075】
条項17
フルオロシリコーンリブレット構造に隣接するマスキングを更に含む、条項16に記載の多層リブレットアップリケ。
【0076】
条項18
マスキングとフルオロシリコーンリブレット構造との間にポリマーコーティングを更に含む、条項17に記載の多層リブレットアップリケ。
【0077】
条項19
フルオロシリコーン層が着色層を含む、条項16に記載の多層リブレットアップリケ。
【0078】
条項20
フルオロシリコーンリブレット構造が、隆起部と谷部の繰り返しパターンを含む、条項16に記載の多層リブレットアップリケ。
【0079】
条項21
条項16に記載の多層リブレットアップリケが配置された航空機構成要素
【0080】
条項22
条項16に記載の多層リブレットアップリケが配置された複数の表面を有する航空機。
【0081】
条項23
第1のロールから提供されるウェブツールを使用してフルオロシリコーンリブレット先端構造をキャストするステップであって、
ウェブツールが第1のロールから巻き解かれるときにウェブツールに第1のフルオロシリコーン材料を配置することを含む、フルオロシリコーンリブレット先端構造をキャストするステップと、
フルオロシリコーンリブレット先端構造にフルオロシリコーン層を配置するステップであって、フルオロシリコーン層が第2のフルオロシリコーン材料を含む、配置するステップと、
積層ローラーにより、フルオロシリコーン層に隣接するように支持層を配置するステップと
を含む、方法。
【0082】
条項24
第2のフルオロシリコーン材料を配置する前に第1のフルオロシリコーン材料を少なくとも部分的に硬化させるステップを更に含む、条項23に記載の方法。
【0083】
条項25
ウェブツールを除去するステップと、フルオロシリコーンリブレット先端構造にマスキングまたはライナーの少なくとも一方を配置するステップを更に含む、条項23に記載の方法。
【0084】
条項26
フルオロシリコーン層がフルオロシリコーンリブレット先端構造に配置された後にオーブン内でフルオロシリコーンリブレット先端構造およびフルオロシリコーン層を硬化させるステップを更に含む、条項23に記載の方法。
【0085】
条項27
第1のロールから巻き解かれるウェブツールに第1のフルオロシリコーン材料を配置するための第1のディスペンサーと、
第1のフルオロシリコーン材料に第2のフルオロシリコーン材料を配置するための第2のディスペンサーと、
第2のフルオロシリコーン材料に支持層を結合するための積層ローラーと
を備える多層リブレットアップリケを作製するための装置。
【0086】
条項28
第1のフルオロシリコーン材料および第2のフルオロシリコーン材料の少なくとも一方を少なくとも部分的に硬化させるための少なくとも1つのオーブンを更に含む、条項27に記載の装置。
【0087】
条項29
少なくとも1つのオーブンは、多層リブレットアップリケが作製されるときに多層リブレットアップリケを移動させるためのコンベアを含む、条項28に記載の装置。
【0088】
条項30
積層ローラーがニップローラーを含む、条項27に記載の装置。
【0089】
条項31
ラインから離れての少なくとも1つの硬化工程を規定するための少なくとも1つの巻戻しロールを更に含む、条項27に記載の装置。
【0090】
条項32
積層ローラーが、第1の積層ローラーを含み、且つ多層リブレットアップリケにマスキングを配置するための第2の積層ローラーを更に含む、条項27に記載の装置。
【0091】
条項33
第1のロールから巻き解かれるウェブツールに第1の高伸長性ポリマー材料を配置するための第1のディスペンサーと、
第1の高伸長性ポリマー材料に第2の高伸長性ポリマー材料を配置するための第2のディスペンサーと、
第2の高伸長性ポリマー材料に支持層を結合するための積層ローラーと、
第1の高伸長性ポリマー材料および第2の高伸長性ポリマー材料の少なくとも一方を少なくとも部分的に硬化させるための少なくとも1つのオーブンと
を備える、多層リブレットアップリケを製造するための装置。
【0092】
条項34
第2のディスペンサーが第2の高伸長性ポリマー材料を提供する前に少なくとも1つが第1の高伸長性ポリマー材料を部分的に硬化させる、条項33に記載の装置。
【0093】
条項35
積層ローラーがニップローラーを含む、条項33に記載の装置。
【0094】
条項36
積層ローラーが、第1の積層ローラーを含み、且つ多層リブレットアップリケにマスキングを配置するための第2の積層ローラーを更に含む、条項33に記載の装置。
【0095】
ある例示的な方法、装置および製造品が本明細書に開示されているが、本特許の対象とする範囲はこれらに限定されない。それどころか、本特許は、本特許の特許請求の範囲内に適正に含まれる全ての方法、装置、および製造品を網羅する。本明細書に開示した例では航空機が説明されているが、本明細書に開示した例は、ビークル、空力構造などに適用されてもよい。