(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6951306
(24)【登録日】2021年9月28日
(45)【発行日】2021年10月20日
(54)【発明の名称】ディスク装置
(51)【国際特許分類】
G11B 33/02 20060101AFI20211011BHJP
G11B 33/12 20060101ALI20211011BHJP
G11B 33/14 20060101ALI20211011BHJP
【FI】
G11B33/02 301
G11B33/12 313T
G11B33/12 313U
G11B33/14 501Z
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-168876(P2018-168876)
(22)【出願日】2018年9月10日
(65)【公開番号】特開2020-42870(P2020-42870A)
(43)【公開日】2020年3月19日
【審査請求日】2020年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 泰彦
【審査官】
中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第09779779(US,B1)
【文献】
特開2008−165951(JP,A)
【文献】
特開2007−280555(JP,A)
【文献】
特開2007−328880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 33/02
G11B 33/12
G11B 33/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と、前記底壁の周縁部に沿って設けられた側壁と、前記側壁の上端面に設けられ前記側壁の全周に沿って延在するリブと、を有するベースと、
前記リブの内側に配置され、前記側壁の上端面に設けられた第1カバーと、
前記リブの第1面に設けられ、前記ベースおよび前記第1カバーを覆う第2カバーと、
前記ベース内に設けられたディスク状の記録媒体と、
データを処理するヘッドと、を備え、
前記リブは、第1幅を有する第1領域と、前記記録媒体から離れる方向に凹んだ凹所を有し前記第1幅よりも小さい第2幅を有する第2領域と、を有し、前記リブの前記第1面の幅は、前記リブの全周に亘って一定である
ディスク装置。
【請求項2】
前記リブは、前記リブの内側の側部に設けられた第2面と、前記第1面と前記第2面との間に設けられた第3面とを有する請求項1に記載のディスク装置。
【請求項3】
前記リブの前記第3面は、前記リブの第1領域のみに設けられている請求項2に記載のディスク装置。
【請求項4】
前記第2領域における前記第3面の幅は、前記第1領域における前記第3面の幅よりも小さい請求項2に記載のディスク装置。
【請求項5】
前記第1カバーは、外周形状において前記リブの前記凹所に対応する凸部を有し、
前記第1カバーは、シール材を挟んで前記ベースの前記側壁の上端面に取付けられ、前記凸部は前記凹所内に延出している請求項1に記載のディスク装置。
【請求項6】
前記ベースの側壁は、一対の長辺壁および一対の短辺壁を有し、前記リブの前記第2領域は、前記長辺壁上および前記短辺壁上にそれぞれ設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載のディスク装置。
【請求項7】
前記ベースの内部に、空気よりも密度の低い低密度ガスが封入されている請求項1から5のいずれか1項に記載のディスク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスク装置として、磁気ディスクドライブは、ベースおよびトップカバーを有する筐体を備え、この筐体内に、回転可能な磁気ディスクおよび磁気ヘッドを支持したアクチュエータ等が配設されている。ディスクドライブの性能を向上する方法として、筐体内に低密度ガスを封入し、磁気ディスクおよび磁気ヘッドの回転抵抗を低減する方法が提案されている。
このような磁気ディスクドライブでは、トップカバーを筐体のベースに溶接することにより、密閉型の筐体とし、筐体内の気密性を上げている。溶接は、トップカバーの外周の全周に沿って行われる。高い気密性を得るためには、全周に亘って安定した溶接品質を保つ必要がある。磁気ディスク外径を拡大する場合、ベースの壁部の厚さを薄くする必要があり、それに伴い、溶接部の面積が低減し、溶接品質が低下する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7957092号明細書
【特許文献2】特開2007−280555号公報
【特許文献3】特開2007−328880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の実施形態の課題は、ディスク径を拡大した場合でも高い溶接品質を維持することが可能なディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、ディスク装置は、底壁と、前記底壁の周縁部に沿って設けられた側壁と、前記側壁の上端面に設けられ前記側壁の全周に沿って延在するリブと、を有するベースと、前記リブの内側に配置され、前記側壁の上端面に設けられた第1カバーと、前記リブの第1面に設けられ、前記ベースおよび前記第1カバーを覆う第2カバーと、前記ベース内に設けられたディスク状の記録媒体と、データを処理するヘッドと、を備えている。前記リブは、第1幅を有する第1領域と、前記記録媒体から離れる方向に凹んだ凹所を有し前記第1幅よりも小さい第2幅を有する第2領域と、を有している。前記リブの前記第1面の幅は、前記リブの全周に亘って一定である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るハードディスクドライブ(HDD)を示す斜視図。
【
図2】
図2は、外カバーを分解して示す前記HDDの分解斜視図。
【
図3】
図3は、内カバーを分解して示す前記HDDの分解斜視図。
【
図4】
図4は、前記内カバーの内面側を示す斜視図。
【
図5】
図5は、ベースの凹所部分および内カバーの突出部分を拡大して示す分解斜視図。
【
図8】
図8は、第2の実施形態に係るHDDの側壁部分を拡大して示す斜視図。
【
図9】
図9は、前記側壁部分の加工工程を概略的に示す側壁部分の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下図面を参照しながら、実施形態に係るディスク装置ついて説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更であって容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
(第1の実施形態)
ディスク装置として、第1の実施形態に係るハードディスクドライブ(HDD)について詳細に説明する。
図1は、実施形態に係るHDDの外観を示す斜視図、
図2および
図3は、それぞれHDDを分解して示す分解斜視図である。
図1ないし
図3に示すように、HDDは、偏平なほぼ矩形状の筐体10を備えている。この筐体10は、上面の開口した矩形箱状のベース12と、複数のねじ15によりベース12にねじ止めされてベース12の上端開口を閉塞する内カバー(第1カバー)14と、内カバー14に重ねて配置され、周縁部がベース12に溶接された外カバー(第2カバー)16と、を有している。ベース12は、内カバー14と隙間を置いて対向する矩形状の底壁12aと、底壁12aの周縁に沿って立設された側壁12bとを有し、例えば、アルミニウムにより一体に成形されている。側壁12bは、互いに対向する一対の長辺壁13aと互いに対向する一対の短辺壁13bとを含んでいる。一方の短辺壁13bの内面および各長辺壁13aのほぼ2/3の領域の内側面は、後述する磁気ディスク18の外周縁に沿って湾曲した円弧状の内側面に形成されている。側壁12bの上端面38に、ほぼ矩形枠状の固定リブ12cが突設されている。固定リブ12cは、側壁12bと一体に成形され、側壁12bの一部を構成している。固定リブ12cについては、後で詳細に説明する。
【0009】
内カバー14は、例えば、ステンレスにより矩形板状に形成されている。内カバー14は、ベース12の固定リブ12cに対応する形状および寸法を有している。すなわち、内カバー14は、固定リブ12cの内周形状に対応した外周形状を有し、固定リブ12cの内径寸法よりも僅かに小さい外径寸法に形成されている。
図4に示すように、内カバー14の内面に矩形枠状のガスケット17あるいはシール材が固定されている。ガスケット17は、内カバー14の外周縁の近傍に、かつ、外周縁に沿って、全周に亘り延在している。ガスケット17は、シール材、例えば、UV硬化樹脂等、を内カバー14の内面に所定幅で塗布し、硬化させることにより形成されている。
【0010】
図2および
図3に示すように、内カバー14は、固定リブ12cの内側で、ベース12の側壁12bの上端面(載置面)38上に配置されている。内カバー14の周縁部は、ガスケット17を介して側壁12bの上端面38上に載置されている。内カバー14の周縁部の複数個所、例えば、4つの角部および長辺側中央部、は、ねじ15により側壁12bの上端面38にねじ止めされている。これにより、内カバー14は、ベース12の上部開口を閉じている。内カバー14の側縁(側面)は、固定リブ12cの内側面(第2面)に僅かな隙間を置いて対向している。
なお、固定リブ12cの高さは、内カバー14の板厚よりも大きく形成されている。
図2に示すように、内カバー14をベース12に取付けた状態において、固定リブ12cは、内カバー14を越えて上方に突出している。
【0011】
図1および
図2に示すように、外カバー16は、例えば、アルミニウムにより矩形板状に形成されている。外カバー16は、固定リブ12cの外周形状および寸法とほぼ等しい外周形状および外形寸法を有している。すなわち、外カバー16は、内カバー14よりも僅かに大きな寸法に形成されている。外カバー16は、固定リブ12c上に配置され、内カバー14を覆っている。外カバー16の周縁部は、全周に亘って、固定リブ12cに溶接され、ベース12に気密に固定されている。
【0012】
内カバー14および外カバー16のそれぞれには、筐体10内と外部とを連通する通気孔46、48が形成されている。筐体10内の空気は、通気孔46、48を通して排気され、更に、これらの通気孔46、48を通して、筐体10内に空気よりも密度の低い低密度ガス(不活性ガス)、例えば、ヘリウムが封入される。外カバー16の外面には、通気孔48を塞ぐように例えばシール(封止体)50が貼付される。
【0013】
図3に示すように、筐体10内に、記録媒体としての複数の磁気ディスク18、および磁気ディスク18を支持および回転させる駆動部としてのスピンドルモータ20が設けられている。スピンドルモータ20は、底壁12a上に配設されている。各磁気ディスク18は、例えば、直径95mmに形成され、その上面および/または下面に磁気記録層を有している。磁気ディスク18は、スピンドルモータ20の図示しないハブに互いに同軸的に嵌合されているとともにクランプばねによりクランプされ、ハブに固定されている。これにより、磁気ディスク18は、ベース12の底壁12aと平行に位置した状態に支持されている。複数の磁気ディスク18は、スピンドルモータ20により所定の回転数で回転される。
尚、
図3に示すように、本実施形態において例えば5枚の磁気ディスク18が筐体10内に収容されるが、磁気ディスク18の枚数は5枚に限定されることなく、増減可能である。また、単一の磁気ディスク18が筐体10内に収容されても良い。
【0014】
筐体10内に、磁気ディスク18に対して情報の記録、再生を行なう複数の磁気ヘッド31、および、これらの磁気ヘッド31を磁気ディスク18に対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータアッセンブリ22が設けられている。筐体10内に、ヘッドアクチュエータアッセンブリ22を回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)24、磁気ヘッド31が磁気ディスク18の最外周に移動した際、磁気ヘッド31を磁気ディスク18から離間したアンロード位置に保持するランプロード機構25、および変換コネクタ等の電子部品が実装された基板ユニット21が設けられている。
ヘッドアクチュエータアッセンブリ22は、軸受ユニット28を内蔵したアクチュエータブロックと、アクチュエータブロックから延出した複数のアーム30と、各アーム30から延出したサスペンション34と、を有し、各サスペンション34の先端部に磁気ヘッド31が支持されている。ヘッドアクチュエータアッセンブリ22は、軸受ユニット28を介して、底壁12aに立設された枢軸に回転自在に支持されている。
底壁12aの外面には、図示しないプリント回路基板がねじ止めされている。プリント回路基板は、スピンドルモータ20の動作を制御するとともに、基板ユニット21を介してVCM24および磁気ヘッド31の動作を制御する。
【0015】
次に、固定リブ12cの構成および溶接部の構成について詳細に説明する。
図5は、固定リブの凹所部分および内カバーの突出部分を拡大して示す分解斜視図、
図6は、
図1の線A−Aに沿った前記HDDの断面図、
図7は、
図1の線B−Bに沿った前記HDDの断面図である。
図3、
図5ないし
図7に示すように、側壁12bの上端面38に一体に設けられた矩形枠状の固定リブ12cは、全周に亘り、一定の高さT1、平坦な天井面(溶接面)(第1面)SWを有している。固定リブ12cは、その大部分が一定の第1幅W1を有する第1領域(幅広部)30aとして形成されている。固定リブ12cの少なくとも一部、本実施形態においては、3箇所は、第1幅W1よりも狭い第2幅W2を有する狭幅領域(第2領域)30bを構成している。3つの狭幅領域30bは、磁気ディスク18の外周縁に最も隣接して位置する長辺壁13aの左右2箇所と、一方の短辺壁13bの中央部と、の3箇所に設けられている。各狭幅領域30bは、固定リブ21cの磁気ディスク18側の内側面(第2面)に、例えば、細長い矩形状の凹所32を切削加工することにより、固定リブの幅を小さくし、狭幅領域としている。凹所32は、磁気ディスク18から離れる方向に凹んで形成され、凹所32の深さは、例えば、0.1〜0.3mm程度に形成されている。凹所32を設けることにより、凹所32の底面が固定リブ21cの設置面となり、内カバー14のガスケット17に当接する設置面38の幅を広くとることが可能となる。各狭幅領域30bの長手方向の長さL1は、例えば、20〜40mm程度に形成される。この長さL1は、任意に設定可能であり、必要に応じ増減可能である。
【0016】
固定リブ21cの内周側の角部、すなわち、天井面と内側面とが交差する角部は、所定の角度で面取りされ、所定幅を有するC面(面取り面)(第3面)CHを形成している。C面CHは、固定リブ21cの全周に亘って形成され、第1領域30aおよび第2領域30bの両方に形成される。この場合、第2領域30bにおけるC面CHの幅CW2は、第1領域30aにおけるC面CHの幅CW1よりも小さくなる。これにより、固定リブ21cに残る平坦な天井面(溶接面)(第1面)SWは、全周に亘って一定の幅W3に形成されている。すなわち、第1領域30aおよび各狭幅領域30bのいずれにおいても、幅W3の溶接面SWが確保されている。
【0017】
外カバー16の周縁部は、固定リブ21cの溶接面SWに載置され、例えば、レーザ溶接により溶接面SWに溶接されている。溶接面SWは、固定リブ21cの全周に亘って一定の幅W3に形成され、各狭幅領域30bにおいても一定幅W3の溶接面SWが確保されている。そのため、外カバー16の周縁部は固定リブ12cに安定して溶接することができ、第1領域30aおよび第2領域30bともに高い溶接品質を維持することができる。
【0018】
一方、
図2ないし
図5、および
図7に示すように、内カバー14は、固定リブ21cの凹所32にそれぞれ対応する3つの凸部40を一体に有している。すなわち、内カバー14の各長辺および短辺の中央部にそれぞれ凸部40が設けられている。各凸部40の長さおよび突出高さは、凹所(狭幅領域)32の長さおよび凹み量によりも僅かに小さく設定されている。突出高さは、例えば、0.1〜0.2mm程度に形成されている。
図4に示すように、内カバー14の内面に設けられたガスケット17は、凸部の位置で外側に屈曲し、凸部の端縁に沿って延在している。内カバー14を側壁12bの上端面(設置面)38にねじ止めした状態において、各凸部40は、対応する狭幅領域30bの凹所32内に位置し、更に、ガスケット17を介して設置面38に密着している。
【0019】
以上のように構成されたHDDによれば、磁気ディスク18の大径化に伴い、ベース12の側壁12bの厚さが薄くなった場合でも、厚さの薄い部分に対応する固定リブ21cに凹所32を設けて狭幅領域30bとすることにより、更に、狭幅領域30bの面取り幅を第1領域30aの面取り幅よりも狭くすることにより、固定リブに十分な幅の溶接面を維持することができる。これにより、外カバー16の周縁部を全周に亘って高い溶接品質でベース12の側壁12bに溶接することができる。従って、溶接品質を維持しつつ、磁気ディスクを大径化し、記憶容量の増大を図ることができる。また、凹所32を設けることにより、凹所32の深さ分だけ設置面の幅を拡大することができる。そのため、側壁12bの厚さが薄い領域においても、内カバー14のガスケット17を側壁の設置面に確実に接触させ、高い気密性を保持することが可能となる。同時に、ガスケット17を磁気ディスク18の外周縁から所定距離だけ離して配置することができる。
上述した実施形態では、固定リブ21cの全周に亘ってC面を形成することにより、製造時に生じるバリ等を除去することができ、溶接面SWの平坦性を確保することができる。従って、バリによる溶接面の平坦性の低下、溶接品質の低下を抑制することが可能となる。
【0020】
次に、他の実施形態に係るHDDについて説明する。以下に説明する他の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係るHDDのベースの一部を拡大して示す斜視図、
図9は、ベースの側壁の加工工程を概略的に示すベースの断面図である。
図8に示すように、側壁12bに設けられた固定リブ21cの第1領域30aのみを面取りしてC面(第3面)CHを形成し、狭幅領域30bは、面取りしない構成としてもよい、すなわち、狭幅領域30bはC面を持たない構成としてもよい。面取りしない場合、狭幅領域30bの角部にバリが残る場合が考えられる。そのため、
図9に示すように、ベース12の固定リブ12cを加工する際、狭幅領域30bにおいて、バリの出ている面を先に切削加工してバリを取り除いた後、他の面を切削加工することが望ましい。例えば、狭幅領域30bの溶接面SWにバリが出ている場合、先に溶接面CWを切削加工した後、固定リブ21cの内側面、ここでは、凹所32の底面を切削加工することが望ましい。逆に、固定リブ21cの内側面にバリが出ている場合、先に内側面を切削加工した後、溶接面CWを切削加工すればよい。
【0021】
本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
筐体の固定リブの狭幅領域の形成位置は、上述した実施形態に限らず、他の任意の位置に設けることが可能である。また、固定リブの狭幅領域は、3箇所に限らず、1箇所、2箇所、あるいは4箇所以上としてもよい。ディスクドライブを構成する要素の材料、形状、大きさ等は、必要に応じて変更可能である。ディスクドライブにおいて、磁気ディスクおよび磁気ヘッドの数は、必要に応じて増減可能であり、磁気ディスクのサイズも種々選択可能である。
【符号の説明】
【0022】
10…筺体、12…ベース、12a…底壁、12b…側壁、12c…固定リブ、
14…内カバー、16…外カバー、17…ガスケット、18…磁気ディスク、
30a…第1領域、30b…狭幅領域(第2領域)、32…凹所、
38…上端面(設置面)、40…凸部、SW…溶接面、CH…C面(面取り面)