特許第6951337号(P6951337)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6951337直接材料堆積用レーザ走査ヘッドを備えるノズル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6951337
(24)【登録日】2021年9月28日
(45)【発行日】2021年10月20日
(54)【発明の名称】直接材料堆積用レーザ走査ヘッドを備えるノズル
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/342 20140101AFI20211011BHJP
   B23K 26/082 20140101ALI20211011BHJP
【FI】
   B23K26/342
   B23K26/082
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-527855(P2018-527855)
(86)(22)【出願日】2016年8月13日
(65)【公表番号】特表2018-528082(P2018-528082A)
(43)【公表日】2018年9月27日
(86)【国際出願番号】US2016046941
(87)【国際公開番号】WO2017031015
(87)【国際公開日】20170223
【審査請求日】2019年8月8日
(31)【優先権主張番号】62/205,361
(32)【優先日】2015年8月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518051673
【氏名又は名称】ディーエムスリーディー テクノロジ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】デュッタ、バスカー
【審査官】 岩見 勤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−161903(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0133527(US,A1)
【文献】 特開2011−167768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/342
B23K 26/082
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上への直接材料堆積を行う方法であって、
基板に向けてレーザビームを発射することによって溶融プールを生成するレーザスキャナを含むプロセスヘッドを提供すると共に、粉末材料を前記溶融プールに供給するノズルを提供するステップと、
前記プロセスヘッドを第1経路に沿って動かすために移動システムに前記プロセスヘッドを搭載するステップと、
前記移動システムを導いて前記第1経路に沿って前記プロセスヘッドを動かすと共に、前記レーザスキャナを導いて前記レーザビームを前記第1経路に対して垂直な第2経路に沿って横方向に辿らせるようにプログラム可能なコントローラを提供するステップであって、前記第2経路は、交互、且つ、互いに平行な前記レーザビームの連続する通路を含み、前記レーザビームの前記連続する通路は、前記レーザビームの前記連続する通路が重ならないように、互いに離間して配置されており、前記コントローラが、前記移動システムを導いて前記プロセスヘッドを前記第1経路に沿って動かし前記レーザスキャナを導いて前記レーザビームを前記第2経路に沿って辿らせることによって、前記溶融プールが前記レーザビームの直径よりも広くなるように前記第2経路に沿って前記溶融プールを生成する、ステップと、
前記基板への直接材料堆積を行うために、前記ノズルに前記溶融プールへ前記粉末材料を送り込ませるステップと、
前記移動システムの動きを前記レーザスキャナと連動させるステップであって、前記基板上に第1付加層を生成するために、前記移動システムが前記レーザスキャナを前記第1経路に沿って動かしながら前記レーザスキャナが前記レーザビームを前記第2経路に沿って辿らせる、ステップと、
を備える、
方法。
【請求項2】
前記第1付加層を生成し、それにより三次元形態を有する物体を形成するために前記レーザスキャナの速度および前記粉末材料の注入速度を調整するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レーザビームは、ビーム直径を有、前記溶融プールは、前記ビーム直径より大きいプール直径を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記レーザビームは約50μm乃至500μmの直径を有し、前記溶融プールは、約0.1mm乃至25mmの直径を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ーザビームの直径対溶融プールの直径の比率が約0.5乃至0.02であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
記レーザスキャナが5m毎秒乃至20m毎秒の走査速度を有し、前記溶融プールが0.1mm毎分乃至5mm毎分の速度で進むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
記第1付加層の上に第2付加層を堆積することをさらに含み、前記第1付加層の堆積方向に対して直交する方向に前記第2付加層が堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
三次元物体を生成するために基板への直接材料堆積を行う装置であって、
移動システムと、
レーザビームを生成するレーザと、溶融プールを前記基板に生成するために前記レーザビームを前記基板上に導くレーザスキャナと、を含むプロセスヘッドと、
前記基板の上に材料ビードを生成するために前記レーザビームによって生成された前記溶融プールに粉末材料を供給するノズルと、
を備え、
前記溶融プールを徐々に生成するために、前記移動システムによって前記プロセスヘッドが第1経路に沿って可動であり、同時に前記レーザスキャナによって制御可能な前記レーザ前記第1経路に対して垂直な第2経路に沿って前記レーザビームを横方向に辿らせるために可動であり、前記溶融プールは、前記基板上の第1付加層の形成のための前記レーザビームの直径より広く、前記第2経路は、交互、且つ、互いに平行な前記レーザビームの連続する通路を含み、前記レーザビームの前記連続する通路は、前記レーザビームの前記連続する通路が重ならないように、互いに離間して配置されている、
装置。
【請求項9】
前記溶融プールに堆積した材料の複数の層から前記三次元物体を生成するために、前記移動システムおよび前記レーザスキャナの動きを導くように、前記三次元物体のデジタル版でプログラム可能なコントローラを含む、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記移動システムは、第1速度で可動であり、前記レーザスキャナは、第2速度で可動であり、前記第2速度は前記第1速度よりも大きい、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記レーザスキャナは、前記溶融プールのサイズおよび形状を調整するように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記レーザスキャナは、前記基板に前記溶融プールを生成しながら前記溶融プールのサイズおよび形状を調整するように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記レーザによって生成された前記レーザビームが、前記レーザスキャナによって前記ノズルに対して可動である、請求項に記載の装置。
【請求項14】
前記レーザによって生成された前記レーザビームは、約50μm乃至500μmの直径を有する、請求項に記載の装置。
【請求項15】
前記レーザは、約400ワットのレーザ出力を有する、請求項に記載の装置。
【請求項16】
前記レーザスキャナは、前記基板に生成された前記溶融プール内で複数の方向に前記レーザビームを動かすように構成されている、請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(先行出願)
本願は、2015年8月14日付で出願された米国仮特許出願第62/205,361号の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、概して、直接材料堆積を行うための、改善された方法および装置に係る。より具体的には、本発明は、処理速度を向上し、かつ、エネルギー消費を削減するために、直接材料堆積プロセスにおいてレーザスキャナを使用することに係る。
【背景技術】
【0003】
直接材料堆積が実用的な製造プロセスであることが判明している。直接材料堆積は、積層造形技術の一種であり、レーザを用いて溶融プールを金属基板上に生成し、そこに粉末またはワイヤを堆積させ、冷却して幾何学的形態を有する加工物に変化させる。現在は、溶融プールの所望のサイズに近い、大きなサイズのレーザスポットが使用されている。レーザスポットのサイズが増大するにつれて、溶融プールの生成に必要な熱を提供するためにより大きい電力消費が必要となる。例えば、レーザへの入力電力が6乃至8kWを超えて、例えば3mm×15mmの長方形の溶融プールを生成することは珍しくない。加えて、例えば、正方形、長方形および楕円形などの、異なる構成の溶融プールを生成するにあたって、付属する光学系に複雑な調整を行うことが必要となるという問題があることが判明している。
【0004】
これらの制限の結果として、大型の構成要素を製造するために直接材料堆積を使用することが非常に高価であることが証明されており、したがって多くの場合には商業的に実行不可能である。したがって、費用対効果が高い方法と、低減された電力要求で、大型加工物の製造を可能とする直接材料堆積プロセスを開発することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
基板上に直接材料堆積を行う方法は、レーザビームを照射するレーザスキャナを有するプロセスヘッドを使用することを含む。このレーザビームは、レーザスキャナによって基板上に溶融プールを生成するように導かれる。ノズルが、レーザビームによって生成された溶融プールに、材料を供給する。プロセスヘッドは、このプロセスヘッドを第1経路に沿って動かす移動システムに搭載されている。移動システムを導いて第1経路に沿って動かし、かつ、レーザスキャナを導いてレーザビームで第2経路を辿らせるようにプログラム可能なコントローラが提供されている。このコントローラは、同時にレーザスキャナを導いて第2経路を辿らせながら、移動システムを導いて第1経路に沿って動かして、第2経路に沿って溶融プールを生成する。材料が溶融プールに供給されて、直接材料堆積によって材料ビードが基板上に生成される。
【0006】
移動システムがプロセスヘッドを動かすのと同時に、第2経路を辿るレーザが、溶融プールに供給された粉末材料から材料ビードを生成するように、移動システムおよびレーザスキャナの動きは連動されている。レーザスキャナの速度と、材料ビードを生成するために使用される粉末材料の注入速度は、基板上の材料の所望の幾何学的形態を生成するように調整されている。
【0007】
移動システムおよびノズルとの組み合わせでレーザスキャナを使用することで、直接材料堆積プロセスが大幅に強化される。レーザスキャナは、移動システムがプロセスヘッドを第1経路に沿って動かすのと同時に、溶融プールの所望のフットプリントを辿るレーザビームに迅速な動きを提供する。細いレーザビームを基板上に集束させて所望の溶融プールを生成するレーザスキャナを用いることによって、レーザの出力要求を、現在の出力要求である6乃至8キロワットから、400ワットに低減させられると考えられている。さらに、レーザスキャナは、レンズその他を交換するなどしてプロセスヘッドを変更する必要性も無いまま、異なる形状の溶融プールを基板上に生成する能力をもたらす。レーザスキャナは、単に、溶融プールの所望の形態を辿るだけである。
【0008】
本発明のその他の利点は、容易に理解され得るが、下記の詳細な説明を参照し、添付図面と関連して考慮することによって、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明のアセンブリの概略図を示す。
図2図2は、本発明のプロセスヘッドの概略図を示す。
図3図3は、レーザスキャナによって生成される第2経路を示す。
図4図4は、レーザスキャナによって生成される別の第2経路を示す。
図5図5は、第1経路に沿って動くプロセスヘッドを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、本発明の装置の概略は、全体として10で示されている。プロセスヘッド12は、移動システム14に搭載されている。移動システム14は、矢印16で特定される第1経路(図5)に沿ってプロセスヘッド12を動かすことができる、マルチアクセスロボットアーム、線形2軸車、または、その他の同等の装置の形状を取る。
【0011】
プロセスヘッド12は、下記に説明するような方法でレーザビーム18を生成する。レーザビーム18は、その内容が参照によりここに組み込まれる米国特許第6,925,346号明細書に記載された方法における閉ループ工程を用いて、加工物22の上に溶融プール20を生成する。ノズル24は、材料供給源26から受け取った、例えば粉末金属、粉末セラミックス、ワイヤおよびテープ、などの材料を、溶融プール20に導く。
【0012】
図2にもっともよく示されるように、プロセスヘッド12は、例えば、加工物22の基板30上に溶融プールを生成するに十分なエネルギーを有するレーザビームを生成可能な光ファイバ、ダイオードレーザ、および、等価物などのレーザ光源28を含む。理解されるように、本発明では、加工物22の基板30上に溶融プール20を生成するために必要なエネルギー量を大幅に削減する。
【0013】
スキャナ32は、レーザ光源28で生成されたレーザビーム18を加工物22の基板30に向きを変えて導くために用いられる第1ガルバノメータ34を含む。スキャナ32は、ガルバノメータ34によって、第2経路36を辿るようにレーザビーム18を迅速に動かす。したがって、移動システム14がプロセスヘッド12を第1経路16に沿って動かす間に、ガルバノメータ34によりレーザビーム18が第2経路36を辿らされる、ということを理解されたい。レーザビーム18の直径は、溶融プール20のそれよりも大幅に細く、溶融プール20を生成するために必要なエネルギー量を大幅に低減させる。このように、溶融プール20の所望のフットプリントを生成するために、スキャナ32のガルバノメータ34が、図2に示す破線38で特定される、溶融プール20の所望のフットプリントを、辿る。所望の第2経路36を辿るスキャナ32の能力をさらに向上させるために、2つ以上のガルバノメータ34がスキャナ32内に含まれていても良いことと、2つのガルバノメータを用いることが本発明の範囲内であることとを、理解されたい。
【0014】
上記のとおり、ノズル24は、5軸ロボティックアームまたは2軸ヘッド(図示せず)の形状を取る移動システム16上に搭載されている。5軸ロボティックアームは、たとえ非水平表面上であったとしても加工物22の全スペクトルに沿って、ノズル24を動かす能力を提供する。ノズル24を所望の経路に沿って動かす能力をさらに容易にすることは、上記のとおり、同軸型または側面型の供給ノズル24のいずれかへの材料供給である。この種の材料供給に適するノズルの例は、米国特許第6,432,926号明細書および米国特許第6,534,745号明細書に開示されており、これらの内容は参照によりここに組み込まれるものとする。
【0015】
本発明の方法の一例として、図3は長方形の溶融プール40の概略図を示す。本実施形態において、長方形の溶融プール40は、移動システム14によって導かれて(図1)、第1経路16に沿って成長する。溶融プール40が成長する速度は、第1経路16に沿った移動システム14の速度によって決定されることを理解されたい。同時に、レーザスキャナ32は、レーザビーム18を導いて第2経路36を辿らせる。このように、移動システム14が第1経路16に沿って動く間に、レーザビーム18は溶融プール40の所望の形態内で複数の通路を辿る。上記のとおり、長方形の溶融プール40が成長すると、ノズル24を介して材料が溶融プールに供給される。長方形の溶融プール40の中の複数の通路を達成するために、スキャナの速度は、本実施形態では、約15m毎秒で動き、これはプロセスヘッド12の第1経路16に沿った移動システム14の動きよりも著しく速い。高速で動く能力は、約400ワットで動作する、低出力細幅レーザビームを使用することを可能とし、溶融プールの生成に必要なエネルギー量を大幅に削減する。実際に必要な出力は、部分的に、加工物22の基板と、第1経路16を横断する速度とで決定される。
【0016】
レーザスキャナ32をプロセスヘッド12に組み込む利点を、再度図4に示す。本実施形態では、円形の溶融プール42を生成することが望ましい。上記の場合と同様に、レーザスキャナ32がレーザビーム18を導いて円形溶融プール42内の第2経路36を辿らせる間、移動システム14はヘッド12を第1経路16に沿って動かす。当業者には明らかであるように、移動システム14がプロセスヘッド12を第1経路16に沿って動かす間に任意の所定の経路36を辿るレーザスキャナ32のおかげで、事実上いかなる形状または形態の溶融プールも成長され得る。
【0017】
加工物22の所望の形態を達成するために、所望の溶融プール20、40、42を達成するレーザスキャナ34の能力を十分に生かす、新しい手法が開発されている。こうして、所望の加工物22の形状は解析され、所望の溶融プールのサイズおよび形状が予め決定される。レーザスキャナ34は、処理サイクルの全体にわたって第2経路36に沿って辿ることを繰り返すことによって所望の溶融プール20、40、42を生成するようにプログラムされている。コンピュータ支援製造(CAM:Computer−Aimed Manufacturing)ソフトウェアは、コントローラ(図示せず)の内部にプログラムされており、溶融プール20、40、42のサイズ、形状および成長速度を考慮に入れて、所望のツール経路すなわち第1経路16を生成するために用いられる。ツール経路(第1経路16)およびスキャナ処理データは、第2経路36を開発するために用いられて、直接材料堆積を協働的に実行し、加工物22を連続的な層で、従来技術のシステムより大幅に低減されたエネルギーで、製造する。
【0018】
図5に最もよく示されるように、第1経路16は、第1材料層44を基板30の上に堆積し、続いて第1材料層44の上に第2材料層46を堆積するように、装置10の中にプログラムされている。この実施形態において、第1経路16は連続的な工程を経て横断され、第1材料層44を堆積するときと第2材料層46を堆積するときとでは直角に交わる。複数の材料層は連続的に堆積されて、加工物の所望の三次元形態を生成する。
【0019】
ノズル24が移動システム14と共に第1経路16に沿って動かされることを理解されたい。しかしながら、レーザスキャナ32(図1)はレーザビーム18を、ノズル24とは独立した第2経路36に沿って動かす。したがって、レーザビーム18が第2経路36に沿って溶融プール20を辿る間、ノズル24は、第1経路16を横断する移動システム14の移動速度だけで動く溶融プール20の上で、相対的に静止している。このように、材料26の流れは、第2経路36に沿ったレーザビーム18の動きではなく、溶融プール20の生成に合わせて調整される。
【0020】
本発明は、ここでは例示的な方法で説明されており、使用された用語が、限定のではなく、説明の言葉の性質を持つように意図されていることを理解されたい。上記の教示に照らせば、本発明のいかなる変更や変形も明らかに可能である。したがって、本明細書において、参照番号は単に便宜上のものあり、いかなる限定のためではなく、本発明は具体的な記載とは異なるように実施されてもよいことが理解される。
【0021】
(付記)
(付記1)
基板上への直接材料堆積を行う方法であって、
基板に向けてレーザビームを発射することによって溶融プールを生成するレーザスキャナを含むプロセスヘッドを提供すると共に、粉末材料を前記溶融プールに供給するノズルを提供するステップと、
前記プロセスヘッドを第1経路に沿って動かすために移動システムに前記プロセスヘッドを搭載するステップと、
前記移動システムを導いて前記第1経路に沿って動かすと共に、前記レーザスキャナを導いて第2経路を辿らせるようにプログラム可能なコントローラを提供するステップであって、前記コントローラが、前記移動システムを導いて前記第1経路に沿って動かしながら前記レーザスキャナを導いて前記第2経路を辿らせることによって前記第2経路に沿って溶融プールを生成する、ステップと、
前記基板への直接材料堆積を行うために前記溶融プールに材料を供給するステップと、
前記移動システムの動きを前記レーザスキャナと連動させるステップであって、前記溶融プールに供給された前記粉末材料から材料ビードを生成するために、前記移動システムが前記レーザスキャナを前記第1経路に沿って動かしながら前記レーザスキャナが前記第2経路を辿る、ステップと、
を備える、
方法。
【0022】
(付記2)
所望の幾何学的形態を有する材料ビードを生成するために前記レーザスキャナの速度および前記粉末材料の注入速度を調整するステップをさらに含む、付記1に記載の方法。
【0023】
(付記3)
溶融プールを生成する前記ステップは、前記レーザスキャナが前記溶融プール内の所定の経路に沿って前記レーザビームを動かすことを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0024】
(付記4)
レーザビームを発射する前記ステップは、ビーム直径を有するレーザビームを発射することを特徴とし、前記溶融プールを生成する前記ステップは、前記ビーム直径より大きいプール直径を有する溶融プールを生成することを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0025】
(付記5)
レーザビームを発射することによって溶融プールを前記基板上に生成する前記ステップは、約0.1mm乃至25mmの直径を有する溶融プールを生成するために約50μm乃至500μmの直径を有するレーザビームを発射することを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0026】
(付記6)
レーザビームを発射することによって溶融プールを前記基板上に生成する前記ステップは、レーザビームの直径対溶融プールの直径の比率が約0.5乃至0.02であることを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0027】
(付記7)
溶融プールを生成する前記ステップは、前記レーザスキャナが5m毎秒乃至20m毎秒の走査速度を有し、前記溶融プールが0.1mm毎分乃至5mm毎分の速度で進むことを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0028】
(付記8)
前記移動システムの動きを前記レーザスキャナと連動させる前記ステップは、前記レーザスキャナが前記第2経路を辿りながら前記移動システムが前記プロセスヘッドを前記第1経路に沿って同時に動かすことを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0029】
(付記9)
第1材料層を堆積すると共に、前記第1材料層の上に第2材料層を堆積するステップであって、前記第1材料層の堆積方向に対して直交する方向に前記第2材料層が堆積される、ステップをさらに含む、付記1に記載の方法。
【0030】
(付記10)
前記レーザスキャナが前記第2経路を辿る前記ステップは、前記第2経路に沿って進む前記ノズルによる動きとは独立に、前記レーザビームが前記第2経路に沿って進むことを特徴とする、付記1に記載の方法。
【0031】
(付記11)
三次元物体を生成するために基板への直接材料堆積を行う装置であって、
移動システムと、
レーザビームを生成するレーザと、溶融プールを前記基板に生成するために前記レーザビームを前記基板上に導くレーザスキャナと、を含むヘッドと、
前記基板の上に材料ビードを生成するために前記レーザビームによって生成された前記溶融プールに粉末材料を供給するノズルと、
を備え、
前記基板上に堆積した材料ビードを徐々に生成するために、前記レーザスキャナは前記移動システムと協働可能であり、前記移動システムが第1経路に沿って可動であり、同時に前記レーザスキャナが第2経路に沿って可動である、
装置。
【0032】
(付記12)
前記溶融プールに堆積した材料の複数の層から前記三次元物体を生成するために、前記移動システムおよび前記レーザスキャナの動きを導くように、前記三次元物体のデジタル版でプログラム可能なコントローラを含む、付記1に記載の装置。
【0033】
(付記13)
前記移動システムは、第1速度で可動であり、前記レーザスキャナは、第2速度で可動であり、前記第2速度は前記第1速度よりも大きい、付記1に記載の装置。
【0034】
(付記14)
前記レーザスキャナは、前記レーザビームのサイズおよび形状を調整するように構成されている、付記1に記載の装置。
【0035】
(付記15)
前記レーザスキャナは、前記基板に前記溶融プールを生成しながら前記レーザビームのサイズおよび形状を調整するように構成されている、付記1に記載の装置。
【0036】
(付記16)
前記レーザによって生成された前記レーザビームが、前記レーザスキャナによって前記ノズルに対して可動である、付記1に記載の装置。
【0037】
(付記17)
前記レーザによって生成された前記レーザビームは、約50μm乃至500μmの直径を有する、付記1に記載の装置。
【0038】
(付記18)
前記レーザは、約400ワットのレーザ出力を有する、付記1に記載の装置。
【0039】
(付記19)
前記レーザスキャナは、前記基板に生成された前記溶融プール内で複数の方向に前記レーザビームを動かすように構成されている、付記1に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5