特許第6951349号(P6951349)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6951349
(24)【登録日】2021年9月28日
(45)【発行日】2021年10月20日
(54)【発明の名称】観察装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/26 20060101AFI20211011BHJP
   G02B 21/06 20060101ALI20211011BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20211011BHJP
   G02B 21/34 20060101ALI20211011BHJP
   G01N 21/01 20060101ALI20211011BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20211011BHJP
【FI】
   G02B21/26
   G02B21/06
   G02B21/36
   G02B21/34
   G01N21/01 B
   G01N21/17 A
【請求項の数】19
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-542613(P2018-542613)
(86)(22)【出願日】2017年9月27日
(86)【国際出願番号】JP2017034826
(87)【国際公開番号】WO2018062215
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2020年9月15日
(31)【優先権主張番号】特願2016-192478(P2016-192478)
(32)【優先日】2016年9月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】望月 剛
(72)【発明者】
【氏名】高橋 晋太郎
(72)【発明者】
【氏名】松下 朗
(72)【発明者】
【氏名】谷川 洋平
(72)【発明者】
【氏名】水中 賢
(72)【発明者】
【氏名】瀧本 真一
【審査官】 殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−523577(JP,A)
【文献】 特開2010−085705(JP,A)
【文献】 特開2009−109566(JP,A)
【文献】 特表2013−521522(JP,A)
【文献】 特開2006−174764(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/158782(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/158780(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/115189(WO,A1)
【文献】 国際公開第2004/109361(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00 − 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を収容した容器を載置可能かつ照明光を透過可能な天板と、
前記試料の下方から上方に向けて前記照明光を射出する光源部と、
前記照明光が上方から前記試料を透過しかつ前記天板を透過した透過光を前記試料および前記天板の下方において集光する対物レンズと前記透過光を撮影する撮像部とを備え、
前記光源部が、前対物レンズの径方向外方から前記試料の上方に向けて前記照明光を射出し、
前記天板に前記撮像部の視野範囲を特定するマークが設けられており、
前記天板の一表面に着脱可能なシート部材を備え、
前記マークが前記シート部材に付されており、
前記マークの大きさが異なる複数の前記シート部材を備える観察装置。
【請求項2】
前記天板上に載置され、前記容器を保持するアダプタを備える請求項1に記載の観察装置。
【請求項3】
前記アダプタが、前記容器を載置する少なくとも一部が光学的に透明な材質からなる載置面を有する請求項に記載の観察装置。
【請求項4】
前記アダプタが、前記透過光を通過させる貫通孔を有する請求項に記載の観察装置。
【請求項5】
前記アダプタと前記天板の相対的な移動を制限する移動制限部を備える請求項から請求項のいずれかに記載の観察装置。
【請求項6】
前記移動制限部が、通電することにより前記アダプタと前記天板の相対的な移動を制限し、通電を停止することにより前記アダプタと前記天板の相対的な移動の制限を解除する電磁石である請求項に記載の観察装置。
【請求項7】
前記光源部が、前記対物レンズの径方向に異なる位置から前記照明光を射出可能である請求項1から請求項のいずれかに記載の観察装置。
【請求項8】
前記光源部が、前記対物レンズの周方向に異なる位置から前記照明光を射出可能である請求項1から請求項のいずれかに記載の観察装置。
【請求項9】
前記光源部が、前記対物レンズの周囲に配列され、点灯可能な複数の光源を備える請求項1から請求項のいずれかに記載の観察装置。
【請求項10】
前記光源部が、前記試料の下方に配置される光源と、該光源からの照明光のうち、特定の径方向位置の前記照明光のみを透過させる開口部を有する遮光部材とを備える請求項1から請求項のいずれかに記載の観察装置。
【請求項11】
前記光源部が、前記照明光を拡散させる拡散板を備える請求項1から請求項10のいずれかに記載の観察装置。
【請求項12】
前記容器の上方に配置され、前記光源部からの前記照明光を反射する反射部材を備える請求項1から請求項11のいずれかに記載の観察装置。
【請求項13】
前記反射部材が、前記容器の上方から退避可能に構成されている請求項12に記載の観察装置。
【請求項14】
前記試料の上方から下方に向けて前記照明光を射出する他の光源部を備え、
前記撮像部が、前記他の光源部から射出された前記照明光が前記試料および前記天板を透過した前記透過光を撮影する請求項1から請求項13のいずれかに記載の観察装置。
【請求項15】
前記他の光源部が、前記容器の上方から退避可能に構成されている請求項14に記載の観察装置。
【請求項16】
前記試料が、光学的に透明な材質からなる容器内に収容され、
前記照明光が前記試料の上方に配置されている前記容器の天板部内面によって反射される請求項1から請求項11のいずれかに記載の観察装置。
【請求項17】
前記試料が、溶液内に浸されており、
前記照明光が、前記溶液の上方の液面によって反射される請求項1から請求項13のいずれかに記載の観察装置。
【請求項18】
前記マークは、前記撮像部の視野範囲内における所望の試料位置を特定する請求項1から請求項17のいずれかに記載の観察装置。
【請求項19】
前記天板を有する筐体を備え、
前記筐体は、前記光源部と前記撮像部とを収容する請求項1から請求項18のいずれかに記載の観察装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クリーンベンチ内に設置される試料観察用の観察装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
ところで、容器に収容されている細胞のコロニーを顕微鏡で目視観察しながら採取する場合は、容器の底の裏面に所望のコロニーを囲むように○印(マーク)を付して、その○印を目印にして所望のコロニーを特定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−25387号公報
【特許文献2】特開2009−106305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、クリーンベンチ内のような限られたスペースでは、顕微鏡で目視観察しながら容器の底の裏面に所望のコロニーを囲むように正確に○印を付すことは困難であり、作業が煩わしいという不都合がある。
【0005】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、クリーンベンチのような限られたスペースで使用する場合にも、所望の試料を特定するマークを付す煩わしさが解消され、作業効率を向上することができる観察装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、試料を収容した容器を載置可能かつ照明光を透過可能な天板と、前記試料の下方から上方に向けて前記照明光を射出する光源部と、前記照明光が上方から前記試料を透過しかつ前記天板を透過した透過光を前記試料および前記天板の下方において集光する対物レンズと前記透過光を撮影する撮像部とを備え、前記光源部が、前記対物レンズの径方向外方から前記試料の上方に向けて前記照明光を射出し、前記天板に前記撮像部の視野範囲を特定するマークが設けられており、前記天板の一表面に着脱可能なシート部材を備え、前記マークが前記シート部材に付されており、前記マークの大きさが異なる複数の前記シート部材を備える観察装置である。
【0007】
本態様によれば、天板上に載置されている容器内の試料に上方から照明光が照射されると、試料を透過するとともに天板を透過した透過光が試料の下方で撮像部により撮影される。この場合において、天板に設けられた撮像部の視野範囲を特定するマークに容器内の観察対象とする試料を位置合わせすることで、所望の試料を周りの試料と区別して観察しながら採取することができる。
【0008】
このマークは容器を載置する天板に予め設けられているので、ユーザはマークの位置に合わせて容器を動かすだけでよく、容器ごとにユーザがマークを付す必要もない。したがって、クリーンベンチ内のような限られたスペースで使用する場合にも、所望の試料を特定するマークを付す煩わしさが解消され、作業効率を向上することができる。
【0009】
本発明の参考例の発明の一態様においては、前記マークが前記天板自体に付されていてもよい。
このように構成することで、部品点数を減らすことができる。
【0010】
上記態様においては、前記天板の一表面に着脱可能なシート部材を備え、前記マークが前記シート部材に付されている。
このように構成することで、天板上にシート部材を配置するだけの簡易な構成で、天板にマークを設けることができる。
【0011】
上記態様においては、前記マークの大きさが異なる複数の前記シート部材を備える
このように構成することで、注目する試料の大きさに合わせてシート部材を変更することにより、所望の試料を他の試料から確実に区別して注目し易くすることができる。
【0012】
上記態様においては、前記天板上に載置され、前記容器を保持するアダプタを備えることとしてもよい。
このように構成することで、ユーザはアダプタを把持等によって固定することにより、作業中に容器が動くのを防ぎ、注目している試料がマークからずれるのを防止することができる。
【0013】
上記態様においては、前記アダプタが、前記容器を載置する少なくとも一部が光学的に透明な材質からなる載置面を有することとしてもよい。
このように構成することで、試料を透過した透過光は、アダプタの載置面を透過して撮像部により撮影される。したがって、アダプタが撮像部による透過光の撮影の妨げになるのを防ぐことができる。
【0014】
上記態様においては、前記アダプタが、前記透過光を通過させる貫通孔を有することとしてもよい。
このように構成することで、試料を透過した透過光は、アダプタの貫通孔を通過して撮像部により撮影される。したがって、アダプタが撮像部による透過光の撮影の妨げになるのを防ぐことができる。
【0015】
上記態様においては、前記アダプタと前記天板の相対的な移動を制限する移動制限部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、移動制限部により、ユーザがアダプタを把持しなくても容器が動くのを防止することができ、作業効率をより向上することができる。
【0016】
上記態様においては、前記移動制限部が、通電することにより前記アダプタと前記天板の相対的な移動を制限し、通電を停止することにより前記アダプタと前記天板の相対的な移動の制限を解除する電磁石であってもよい。
このように構成することで、電磁石への通電を切り替えるだけの簡易な構成で、アダプタおよび天板の相対的な移動を制限したり制限を解除したりすることができる。
【0017】
上記態様においては、前記試料の下方から上方に向けて前記照明光を射出する光源部を備え、前記撮像部が、前記光源部から射出された前記照明光が前記試料の上方で反射されることにより前記試料および前記天板を透過した前記透過光を撮影することとしてもよい。
【0018】
このように構成することで、光源部および撮像部の両方を試料の下方に配置することにより、光源部および撮像部を試料を挟んで試料の上方と下方に分けて配置する場合と比較して、装置の高さを低く抑えることができる。これにより、クリーンベンチ内のような限られたスペースで使用する場合に作業の邪魔になるのを抑制し、作業効率の向上を図ることができる。
【0019】
上記態様においては、前記撮像部が、前記試料を透過した前記透過光を集光する対物レンズを備え、前記光源部が、前記対物レンズの径方向外方から前記試料の上方に前記照明光を射出することとしてもよい。
【0020】
このように構成することで、試料の下方に配置された対物レンズの径方向外方に配置された光源部から試料の上方に向けて射出された照明光が、試料の上方においては反射されて、対物レンズの光軸に対して斜め上方から試料に入射し、試料を透過した透過光が撮像部により撮影される。試料への入射角度を適切に設定することにより、試料の像に明暗を形成することができ、細胞等の透明な被写体についても見やすい像を取得することができる。
【0021】
上記態様においては、前記光源部が、前記対物レンズの径方向に異なる位置から前記照明光を射出可能であってもよい。
このように構成することで、光源部から射出される照明光の径方向位置を異ならせることで、試料の上方に配置された同一の反射面によって反射された反射光の試料への入射角度を変化させることができる。すなわち、対物レンズの径方向の近い位置から射出された照明光の反射光は、光軸に対して小さい角度をなして試料に入射する一方、対物レンズの径方向に遠い位置から射出された照明光の反射光は、光軸に対して大きな角度をなして試料に入射する。
【0022】
これにより、対物レンズの取り込み角よりも小さい入射角の場合は、照明ムラの少ない明視野照明とし、また対物レンズの取り込み角よりも大きい入射角の場合は、微細構造が強調される暗視野照明とし、さらに対物レンズの取り込み角と同等の入射角の場合は、試料が立体的に見える偏斜照明とすることができる。
【0023】
上記態様においては、前記光源部が、前記対物レンズの周方向に異なる位置から前記照明光を射出可能であってもよい。
このように構成することで、対物レンズの周方向に複数位置から同時に照明光が照射され、照明ムラを低減することができる。
【0024】
上記態様においては、前記光源部が、前記対物レンズの周囲に配列され、点灯可能な複数の光源を備えることとしてもよい。
このように構成することで、複数の光源の内のいずれかを点灯させることにより、照明光の周方向位置を決定することができる。そして、点灯させる光源の周方向位置を切り替えることにより、異なる方向から照明された試料の像を撮影することができる。特に、上記偏斜照明の像においては、異なる陰影の付き方の像を撮影することができる。
【0025】
上記態様においては、前記光源部が、前記試料の下方に配置される光源と、該光源からの照明光のうち、特定の径方向位置の前記照明光のみを透過させる開口部を有する遮光部材とを備えることとしてもよい。
【0026】
このように構成することで、光源からの照明光が遮光部材によって遮られ、開口部を通過する照明光のみが試料の上方において反射されて試料に入射させられる。したがって、光源の点灯位置を切り替えることなく、遮光部材の開口部の位置を調節することにより、試料に入射させる反射光の方向あるいは角度を変化させることができる。
【0027】
上記態様においては、前記光源部が、前記照明光を拡散させる拡散板を備えることとしてもよい。
このように構成することで、拡散板によって均一に拡散された照明光を試料に照射させることができる。
【0028】
上記態様においては、前記容器の上方に配置され、前記光源部からの前記照明光を反射する反射部材を備えることとしてもよい。
このように構成することで、反射部材により、容器に蓋がなくても、光源部からの照明光を試料の上方で反射させることができる。したがって、観察後に、容器から試料を採取する際に容器から蓋を外す手間が不要になる。
【0029】
上記態様においては、前記反射部材が、前記容器の上方から退避可能に構成されていてもよい。
このように構成することで、観察後は反射部材を容器の上方から退避させることにより、反射部材が作業の妨げになるのを防ぐことができる。
【0030】
上記態様においては、前記試料の上方から下方に向けて前記照明光を射出する他の光源部を備え、前記撮像部が、前記他の光源部から射出された前記照明光が前記試料および前記天板を透過した前記透過光を撮影することとしてもよい。
【0031】
このように構成することで、他の光源部により上方から試料に照射された照明光の透過光によって試料を観察することができる。したがって、他の光源部からの照明光を用いて試料を観察する場合は、試料の上方で照明光を反射させるための蓋や反射部材が不要となる。
【0032】
上記態様においては、前記他の光源部が、前記容器の上方から退避可能に構成されていることとしてもよい。
このように構成することで、観察後は他の光源部を容器の上方から退避させることにより、他の光源部が作業の妨げになるのを防ぐことができる。
【0033】
上記態様においては、前記試料が、光学的に透明な材質からなる容器内に収容され、前記照明光が前記試料の上方に配置されている前記容器の天板部内面によって反射されることとしてもよい。
このように構成することで、内部に試料を収容した天板部を有する容器を光源部および撮像部の上方に配置するだけで、光源部から射出された照明光を容器の天板部内面において反射させ、容器内の試料に照射させることができる。
【0034】
上記態様においては、前記試料が、溶液内に浸されており、前記照明光が、前記溶液の上方の液面によって反射されることとしてもよい。
このように構成することで、天板部を有しない容器や、反射部材を配置できない容器内に収容された試料を観察する場合において、光源部から射出された照明光を溶液の液面において反射させ、容器内の試料に照射させることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明に係る観察装置によれば、クリーンベンチのような限られたスペースで使用する場合にも、所望の試料を特定するマークを付す煩わしさが解消され、作業効率を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の第1実施形態に係る観察装置を示す概略構成図である。
図2図1の観察装置の縦断面図である。
図3A】試料の観察時の観察装置を上方から見た平面図である。
図3B図3Aの観察装置を筐体の天板に沿う方向に見た平面図である。
図4A】電磁石により容器の移動を制限した状態の観察装置を上方から見た平面図である。
図4B図4Aの観察装置を筐体の天板に沿う方向に見た平面図である。
図5A】試料の採取時の観察装置を上方から見た平面図である。
図5B図5Aの観察装置を筐体の天板に沿う方向に見た平面図である。
図6】本発明の第1実施形態の第2変形例に係る観察装置において、試料の観察時にアダプタの自重により容器を位置決め状態に固定している様子を示す図である。
図7】本発明の第1実施形態の第2変形例に係る観察装置において、試料の採取時にアダプタの自重により容器を位置決め状態に固定している様子を示す図である。
図8】本発明の第1実施形態の第4変形例に係る観察装置で用いられる樹脂シートの一例を示す図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る観察装置の反射部材を容器の上方から退避させた状態を示す図である。
図10】本発明の第2実施形態に係る観察装置の反射部材を容器の上方に配置した状態を示す図である。
図11】容器の上方に反射部材を配置した状態の観察装置を筐体の天板に沿う方向に見た平面図である。
図12】本発明の第2実施形態の変形例に係る観察装置の他の光源部を容器の上方から退避させた状態を示す図である。
図13】本発明の第2実施形態の変形例に係る観察装置の他の光源部を容器の上方に配置した状態を示す図である。
図14】円形の単一の開口部を有する遮光部材の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る観察装置について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る観察装置1は、例えば、図1に示すように、クリーンベンチ25内に設置して使用することができる。
【0038】
この観察装置1は、図1および図2に示すように、試料Xを収容した容器3を載置する天板5aを有する筐体5と、筐体5の天板5aに載置された容器3を嵌合状態に保持する貫通孔7aを有するアダプタ7と、筐体5内に収容された光源部9および撮像部11と、光源部9および撮像部11を制御するコントローラ13と、撮像部11により取得された画像を表示する表示部15と、コントローラ13に送る指示をユーザに入力させるフットペダル(操作部)17とを備えている。
【0039】
筐体5は、例えば、外面に凹凸が最小限の直方体に形成されている。このような外形により、筐体5の外面に対して70%エタノール等による拭き滅菌を容易にすることができる。筐体5の天板5aは、照明光を透過可能な光学的に透明な材質、例えばガラスからなり、光源部9および撮像部11の上方を覆うように配置されている。
【0040】
また、筐体5は、天板5aを除き、金属等のUV耐性を有する材質により形成されている。このような材質により、筐体5はクリーンベンチのUV殺菌灯による滅菌が可能になる。例えば、ステンレス、アルマイト等の過酸化水素ガス耐性の材質により筐体5を形成することとしてもよい。この場合、筐体5における配線を通す穴等の隙間は、シリコン等の過酸化水素ガス耐性を有する材質でシーリングすることとすればよい。このようにすることで、過酸化水素ガス滅菌に対応することができる。
【0041】
また、筐体5は、天板5aが略水平に配置されるようになっている。天板5aを略水平に配置することで、非観察時に筐体5の天板5aを作業台として使用することができる。天板5aには、その一表面に○印のようなマーク5bが付されている。このマーク5bは、撮像部11の後述する対物レンズ21の光軸上に配置されており、撮像部11の視野範囲を特定するようになっている。
【0042】
また、マーク5bは、ユーザが視認可能であればよく、天板5aの表面と裏面のどちらに付されていてもよい。マーク5bは、例えば、試料Xとして採取する細胞のコロニーをマーク5bに位置合わせすることで、他のコロニーと区別することができる大きさや形状であればよく、例えば、採取する細胞のコロニーが○印内に納まる大きさを有している。
【0043】
また、筐体5には、アダプタ7と天板5aの相対的な移動を制限する電磁石(移動制限部)5cが設けられている。電磁石5cは、例えば、アダプタ7の貫通孔7aの径方向外方に2つ配置されており、フットペダル17により通電されるようになっている。
【0044】
容器3は、例えば、蓋(天板部)3aを有する細胞培養フラスコであり、全体的に光学的に透明な樹脂により構成されている。試料Xとしては、例えば、培養中の細胞等が挙げられる。
【0045】
アダプタ7は、例えば、容器3よりも大きい略矩形の板状に形成されており、容器3を嵌合する上記貫通孔7aを有している。このアダプタ7は、貫通孔7aに嵌合した容器3をビスにより固定することができるようになっている。
【0046】
また、アダプタ7は磁性体により構成されている。筐体5の天板5aに載置されたアダプタ7は、筐体5の電磁石5cに通電されて磁力が発生することによって天板5a上での移動を制限され、電磁石5cの通電が停止されて磁力が消滅することによって天板5a上での移動の制限が解除されるようになっている。
【0047】
光源部9は、撮像部11の光軸に対して交差する方向に位置をずらして、天板5aに対向して配置された単一のLED光源19を備えている。LED光源19は、斜め上方に照明光を射出して天板5aおよび容器3の底面3bを透過させた後、容器3の蓋3aにおいて照明光を反射させて、容器3内の試料Xに対して斜め上方から照明光を照射するようになっている。
【0048】
撮像部11は、天板5aの下方に天板5aに対向して配置される上記対物レンズ21と、対物レンズ21により集光された光を撮影するカメラ23とを備えている。対物レンズ21は、LED光源19からの照明光が上方から試料Xに照射されることにより試料Xを上から下に透過し、かつ、天板5aを上から下に透過して筐体5内に入射する透過光を集光するようになっている。
【0049】
コントローラ13は、カメラ23の露光時間やゲインを自動制御するようになっている。また、コントローラ13は、カメラ23により取得された画像を表示部15に表示させたり、その画像を保存したりすることができるようになっている。
【0050】
また、コントローラ13は、画像を処理して明るさムラを除去したりコントラストを強調したりすることができるようになっている。これにより、試料Xの見やすさを向上することができる。また、コントローラ13は、画像を解析して試料Xの数を計数することができるようになっている。これにより、試料Xの定量解析を行うことができる。
【0051】
表示部15は、例えば液晶等のモニタである。液晶等のモニタを用いることで、試料Xの画像を良好な画質で表示することができる。この表示部15は、例えば図1に示すように、クリーンベンチ25内の壁に観察装置1を挟んでユーザに正対するように配置されている。
【0052】
フットペダル17は、例えば、ユーザが足で操作するフットスイッチである。ユーザは手で他の作業をしながらフットペダル17を操作することができ、作業効率を向上することができる。ユーザがフットペダル17を1度踏むと、コントローラ13を介して筐体5の電磁石5cに通電され、電磁石5cに通電されている状態でユーザがフットペダル17を再度踏むと、コントローラ13を介して電磁石5cの通電が解除されるようになっている。フットペダル以外のスイッチを採用してもよい。
【0053】
このように構成された観察装置1の作用について説明する。
本実施形態に係る観察装置1を用いて細胞のように透明な試料Xを観察しながら採取するには、まず、試料Xを容器3内に収容して底面3bに接着させた後、蓋3aを閉めて容器3をアダプタ7の貫通孔7aに嵌合させてアダプタ7にビスで固定する。そして、筐体5の天板5a上に、アダプタ7と共に容器3を底面3bが下側になるように載置する。
【0054】
次いで、LED光源19を作動させて照明光を発生させる。LED光源19から発せられた照明光は、図2に示すように、対物レンズ21の径方向外方から筐体5の天板5aおよび容器3の底面3bを下から上に向かって透過し、容器3の蓋3a内面において反射されて、試料Xに対して斜め上方から照射される。
【0055】
試料Xに照射された照明光の内、試料Xを透過した透過光は、容器3の底面3bおよび筐体5の天板5aを上から下に向かって透過し、筐体5内の対物レンズ21に入射する。この際、照明光は試料Xの形状や屈折率によって屈折、散乱され、あるいは、試料Xの透過率によって減光されることで、試料Xの情報を載せた透過光となって対物レンズ21により集光されてカメラ23により撮影される。カメラ23により取得された試料Xの画像は表示部15に送られて表示される。
【0056】
ユーザは、図3Aおよび図3Bに示すように、電磁石5cへの通電を停止したまま、手でアダプタ7を把持して天板5a上で容器3を移動させ、天板5aに付されているマーク5bの○印に容器3内の所望の試料X(細胞のコロニー)を位置合わせする。マーク5bは撮像部11の視野範囲を特定するので、マーク5bの○印の位置に所望の試料Xを容器3ごと移動させることで、採取する試料Xとしての細胞のコロニーが観察視野に入る。
【0057】
次いで、ユーザはフットペダル17を踏んで筐体5の電磁石5cに通電し、図4Aおよび図4Bに示すように、天板5a上の容器3をアダプタ7ごと位置決め状態に固定する。この状態で、図5Aおよび図5Bに示すように、ユーザは容器3の蓋3aを外し、マーク5bを目印にして容器3から所望の試料Xを吸引器27で採取し、別の容器に移す。
【0058】
この場合において、電磁石5cにより、ユーザが容器3を把持していなくても磁性体からなるアダプタ7の移動が制限されるので、天板5a上で容器3が動くのを防止して、所望の試料Xがマーク5bからずれるのを防ぐことができる。
【0059】
所望の試料Xを採取したら、ユーザは容器3の蓋3aを閉め、フットペダル17を踏んで電磁石5cの通電を停止し、天板5a上の容器3の位置決め状態を解除する。
次に採取する試料Xについても、図3Aおよび図3Bから図5Aおよび図5Bの作業を繰り返す。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る観察装置1によれば、天板5aに設けられた撮像部11の視野範囲を特定するマーク5bに容器3内の観察対象とする試料Xを位置合わせすることで、試料Xとしての細胞の所望のコロニーを周りのコロニーと区別して観察しながら採取することができる。
【0061】
この場合において、マーク5bは容器3を載置する天板5aに予め設けられているので、ユーザはマーク5bの位置に合わせて容器3を動かすだけでよく、クリーンベンチ25内で観察しながら容器3ごとにユーザがマーク5bを付す必要もない。したがって、クリーンベンチ25内の限られたスペースで使用する場合にも、所望の試料Xを特定するマーク5bを付す煩わしさが解消され、作業効率を向上することができる。
【0062】
また、試料Xの下方に光源部9および撮像部11を配置しているので、従来、試料を挟んだ両側に光源部と撮像部とを配置していた透過光の観察装置と比較すると、試料Xの片側のみに光源部9および撮像部11が集約される分だけ、筐体5を薄型化することができる。したがって、クリーンベンチ25の限られたスペース内で使用する場合にも、観察装置1が作業の邪魔になるのを抑制することができる。
【0063】
本実施形態は以下のように変形することができる。
第1変形例としては、アダプタ7が、貫通孔7aに代えて、容器3を載置する少なくとも一部が光学的に透明な材質からなる底面(載置面)を有する凹部(図示略)を有することとしてもよい。
【0064】
この場合、上方からの照明光の照射により試料Xの下方に透過した透過光は、アダプタ7の凹部の底面を透過して対物レンズ21により集光されるので、アダプタ7が撮像部11による透過光の撮影の妨げになるのを防ぐことができる。
【0065】
第2変形例としては、図6および図7に示すように、アダプタ7の自重によって、容器3を天板5a上に位置決め状態に固定することとしてもよい。この場合、アダプタ7は、容器3から蓋3aを外す作業を行う際に天板5a上で容器3の位置がずれないような重量を有するものとすればよい。
【0066】
このようにすることで、電磁石5cにより容器3と天板5aとの相対的な移動を制限しなくても、容器3から蓋3aを外す際に容器3が移動して所望の試料Xがマーク5bからずれるのを抑制することができる。これにより、例えば、ユーザは利き手で吸引器27を持ったまま、もう一方の手で容器3の蓋3aを外すことができ、簡易な構成で作業効率を向上することができる。
【0067】
第3変形例としては、ユーザがアダプタ7を把持し続けることにより、容器3を天板5a上に位置決め状態に固定することとしてもよい。この場合は、例えば、ユーザは利き手ではない方の手で容器3を把持したまま、利き手で吸引器27と容器3の蓋3aとを交互に持ち替えて作業することとすればよい。
【0068】
このようにすることで、電磁石5cにより容器3と天板5aとの相対的な移動を制限しなくて済み、また、アダプタ7の自重だけで容器3を位置決め状態に固定する場合よりも、ユーザの手間は増えるものの、容器3から蓋3aを外す際に容器3が移動して所望の試料Xがマーク5bからずれるのをより確実に防止することができる。
【0069】
第4変形例としては、天板5a自体にマーク5bを付すことに代えて、図8に示すように、天板5aの一表面に着脱可能な透明な樹脂シート(シート部材)29を採用し、この樹脂シート29にマーク5bを予め付しておくこととしてもよい。このようにすることで、天板5a上に樹脂シート29を配置するだけの簡易な構成で、天板5aにマーク5bを設けることができる。
【0070】
この場合、樹脂シート29における天板5aに接触させる面に透明な吸着層を設けることとしてもよい。このようにすることで、樹脂シート29が天板5a上でずれるのを防止することができる。また、図8に示すように、マーク5bの大きさが異なる複数の樹脂シート29を用意しておくこととしてもよい。このようにすることで、注目する試料Xの大きさに合わせて樹脂シート29を変更することにより、所望の試料Xを他の試料Xから確実に区別して注目し易くすることができる。
【0071】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る観察装置について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る観察装置31は、アダプタ7および電磁石5cを備えず、代わりに、図9および図10に示すように、容器3の上方に配置される反射部材33を備える点で第1実施形態に係る観察装置1と相違している。
本実施形態の説明において、上述した第1実施形態に係る観察装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
反射部材33は、図10に示すように、天板5aに対向して天板5aを覆うように配置され、光源部9から天板5aおよび容器3の底面3bを下から上に向かって透過してきた照明光を容器3内の試料Xに向けて反射するようになっている。反射部材33としては、例えば、ガラス、樹脂またはミラー等が用いられる。
【0073】
また、反射部材33は、図9に示すように、容器3の上方から退避可能に構成されている。観察・採取時は反射部材33を容器3の上方に配置する一方、観察・採取後は反射部材33を容器3の上方から退避させることにより、筐体5の天板5aを作業台として使用するような場合に反射部材33が作業の妨げになるのを防ぐことができる。
【0074】
このように構成された観察装置31の作用について説明する。
本実施形態に係る観察装置31を用いて細胞のように透明な試料Xを観察しながら採取するには、まず、図9に示すように、筐体5の天板5aの上方から反射部材33を退避させた状態で、試料Xを収容した容器3を筐体5の天板5aに載置する。そして、図10に示すように、容器3の上方に反射部材33を配置し、容器3の蓋3aを外して、LED光源19から照明光を発生させる。本実施形態では、容器3の蓋3aを外したまま試料Xを観察する。
【0075】
LED光源19から発せられた照明光は、図11に示すように、筐体5の天板5aおよび容器3の底面3bを下から上に向かって透過した後、反射部材33において反射されて、試料Xに対して斜め上方から照射される。試料Xを透過した透過光は、容器3の底面3bおよび筐体5の天板5aを上から下に向かって透過して筐体5に入射し、対物レンズ21により集光されてカメラ23により撮影される。
【0076】
ユーザは、手で容器3を把持して天板5a上を移動させ、天板5aに付されているマーク5bの○印に容器3内の所望の試料X(細胞のコロニー)を位置合わせする。これにより、採取する試料Xとしての細胞のコロニーが観察視野に入る。
【0077】
次いで、ユーザは、例えば利き手とは反対の手で容器3を把持したまま、利き手で吸引器27を把持し、マーク5bを目印にして容器3から所望の試料Xを吸引器27で採取し、別の容器に移す。
【0078】
同様にして、次に採取する試料Xに対しても、手で容器3を移動させてマーク5bの○印に位置合わせし、一方の手で容器3を把持しつつ他方の手で吸引器27を把持して、マーク5bを目印にして容器3から採取する。このようにして全ての所望の試料Xを採取し終えたら、図9に示すように、反射部材33を容器3の上方から退避させる。
【0079】
本実施形態に係る観察装置31によれば、LED光源19からの照明光を容器3の蓋3aではなく反射部材33により反射して試料Xに照射することで、容器3の種類によって照明条件が変化せず、画質を安定させることができる。また、観察時に容器3の蓋3aを閉めなくて済むので、試料Xを採取する際の蓋3aの開作業による容器3の位置のずれも回避することができる。したがって、アダプタ7や電磁石5cがなくても容器3が移動して所望の試料Xがマーク5bからずれるという心配がなく、構成を簡略化することができる。なお、より確実に容器3の移動を防止するため、アダプタ7や電磁石5cを採用してもよい。
【0080】
本実施形態は以下のように変形することができる。
本実施形態においては、反射部材33を採用することとしたが、シャーレ(蓋なし)のように蓋3aを有しない容器に試料Xを収容した場合は、容器3内に溶液(例えば、培養培地やリン酸緩衝液等)を入れて試料Xを溶液内に浸し、底面3bを下から上に向かって透過した照明光を溶液上方の液面によって反射することにしてもよい。蓋3aを有する容器3に試料Xを収容した場合も、容器3内に溶液(例えば、培養培地やリン酸緩衝液等)を入れて試料Xを溶液内に浸してもよい。
【0081】
また、例えば、図12および図13に示すように、試料Xの上方から下方に向けて照明光を射出する他の光源部35をさらに備え、他の光源部35から射出されて試料Xおよび天板5aを透過して筐体5に入射した透過光をカメラ23により撮影することとしてもよい。他の光源部35は、図12に示すように、容器3の上方から退避可能に構成されていることとしてもよい。
【0082】
この場合、観察時は、一方の手で容器3を移動させてマーク5bの○印に所望の試料Xを位置合わせし、採取時は、図13に示すように、その手で容器3を把持したまま、もう一方の手で吸引器27を把持して、マーク5bを目印にして容器3から所望の試料Xを採取すればよい。
【0083】
本変形例によれば、他の光源部35からの照明光を用いて試料Xを観察する場合は、試料Xの上方で照明光を反射させるための容器3の蓋3aや反射部材33が不要となる。また、観察・採取後は他の光源部35を容器3の上方から退避させることにより、他の光源部35が作業の妨げになるのを防ぐことができる。
【0084】
上記各実施形態は以下のように変形することができる。
例えば、光源部9が、LED光源19から発せられた照明光を拡散させる拡散板(図示略)を備えることとしてもよい。このようにすることで、LED光源19から発せられた照明光が拡散板により均一に拡散されるので、照明ムラの少ない均一な強度の照明光を試料Xに照射することができる。
【0085】
また、上記各実施形態においては、光源部9が単一のLED光源19を備えることとしたが、これに代えて、光源部が、対物レンズ21の周囲に周方向に間隔をあけて配置された複数のLED光源19を備えることとしてもよい。
【0086】
対物レンズ21の周方向に特定位置のLED光源19のみを点灯させることにより、試料Xに対して周方向の特定の方向からのみ照明することができる。また、対物レンズ21の周方向に2以上の方向、特に、対物レンズ21の光軸に対して軸対称の方向に配置されたLED光源19を同時に点灯させることにより、照明ムラを低減した照明光を試料Xに対して照射することができる。
【0087】
本変形例においては、対物レンズ21の周方向だけでなく、対物レンズ21の径方向にも間隔をあけて複数のLED光源19を配置することとしてもよい。この場合、特定のLED光源19を独立して点灯させることとしてもよい。例えば、対物レンズ21の径方向に異なる位置のLED光源19のみを点灯させることで、斜め上方から試料Xに照射する照明光の角度を切り替えることができる。
【0088】
上記変形例においては、複数のLED光源19を切り替えて照明光を射出させることとしたが、これに代えて、LED光源19の上方に配置して、LED光源19からの照明光を遮蔽する図14に示すような遮光部材37を採用することとしてもよい。
【0089】
遮光部材37は、図14に示すように、周方向の一部あるいは径方向の一部に開口する開口部37aと、容器3の蓋3a内面において反射して試料Xを透過した透過光を透過させる透過孔37bとが設けられている。透過孔37bの位置が異なる複数の遮光部材37を入れ替えることで、遮光部材37ごとの開口部37aの位置に応じて、照明光の照射角度や照射方向を変更することができる。
【0090】
この場合は、光源部9として、第1変形例と同様に複数のLED光源19を採用することとしてもよいが、照明光の発光位置を切り替える機能は不要であり、開口部37aよりも広い範囲から照明光を射出可能な光源であれば、任意の光源を備えるものを採用してもよい。
【0091】
図14では、円形の開口部37aを有する遮光部材37を例示したが、これに代えて、例えば、扇形状の開口部37aや円環状の開口部37aなど、開口部37aの大きさ、位置、形状および数は任意のものを採用することができる。
【0092】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0093】
1,31 観察装置
3 容器
3a 蓋(天板部)
5a 天板
5b マーク
5c 電磁石(移動制限部)
7 アダプタ
7a 貫通孔
9 光源部
11 撮像部
19 LED光源(光源)
29 樹脂シート(シート部材)
33 反射部材
35 他の光源部
37 遮光部材
37a 開口部
X 試料
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14