特許第6951629号(P6951629)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6951629
(24)【登録日】2021年9月29日
(45)【発行日】2021年10月20日
(54)【発明の名称】転送装置および転送方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20211011BHJP
【FI】
   G06F13/00 353B
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-169394(P2017-169394)
(22)【出願日】2017年9月4日
(65)【公開番号】特開2019-46227(P2019-46227A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2020年6月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 出
(72)【発明者】
【氏名】須加 純一
(72)【発明者】
【氏名】栗田 敏彦
(72)【発明者】
【氏名】福田 健一
(72)【発明者】
【氏名】藤井 泰希
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 章
【審査官】 岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−327123(JP,A)
【文献】 特開2017−038372(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
属性情報と、前記属性情報に属するデータのアクセス元にアクセスするためのアクセス情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記属性情報を所定契機で更新し、前記アクセス元へのアクセス要求を受信した場合、前記属性情報に関連付けられた前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記所定契機で更新した第1の属性情報のうちから、前記アクセス情報に関連付けられている第2の属性情報を検出し、検出した前記第2の属性情報に属する前記アクセス元に対して、前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送し、
前記アクセス情報と、前記アクセス元とを対応させて管理し、前記アクセス要求の受信時に前記第1の属性情報を取得して、前記アクセス情報と前記アクセス元との対応関係の更新処理を行う、
送装置。
【請求項2】
属性情報と、前記属性情報に属するデータのアクセス元にアクセスするためのアクセス情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記属性情報を所定契機で更新し、前記アクセス元へのアクセス要求を受信した場合、前記属性情報に関連付けられた前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記所定契機で更新した第1の属性情報のうちから、前記アクセス情報に関連付けられている第2の属性情報を検出し、検出した前記第2の属性情報に属する前記アクセス元に対して、前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送し、
前記アクセス情報と、前記アクセス元とを対応させて管理し、タイマ起動時に前記第1の属性情報を取得して、前記アクセス情報と前記アクセス元との対応関係の更新処理を行う
送装置。
【請求項3】
属性情報と、前記属性情報に属するデータのアクセス元にアクセスするためのアクセス情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記属性情報を所定契機で更新し、前記アクセス元へのアクセス要求を受信した場合、前記属性情報に関連付けられた前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記所定契機で更新した第1の属性情報のうちから、前記アクセス情報に関連付けられている第2の属性情報を検出し、検出した前記第2の属性情報に属する前記アクセス元に対して、前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送し、
前記アクセス情報と、前記アクセス元とを対応させて管理し、前記アクセス元から送信された属性情報更新メッセージの受信時に前記第1の属性情報を取得して、前記アクセス情報と前記アクセス元との対応関係の更新処理を行う
送装置。
【請求項4】
コンピュータが、
属性情報と、前記属性情報に属するデータのアクセス元にアクセスするためのアクセス情報とを関連付けてメモリに記憶し、
前記属性情報を所定契機で更新し、
前記アクセス元へのアクセス要求を受信した場合、前記属性情報に関連付けられた前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送
前記所定契機で更新した第1の属性情報のうちから、前記アクセス情報に関連付けられている第2の属性情報を検出し、検出した前記第2の属性情報に属する前記アクセス元に対して、前記アクセス情報を用いて前記アクセス要求を転送し、
前記アクセス情報と、前記アクセス元とを対応させて管理し、前記アクセス要求の受信時に前記第1の属性情報を取得して、前記アクセス情報と前記アクセス元との対応関係の更新処理を行う、
転送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転送装置および転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)等のデバイスを公開し、デバイスから様々なデータを収集、活用してアプリケーションを開発する共創(co creation)環境の構築が活発化している。例えば、通信機能を備えたセンサ機器を遠隔で監視・制御し、センサ機器で測定されたデータを収集して活用するセンシングデータ流通環境が実現されている。
【0003】
このような環境でアプリケーションを開発する場合、開発者は、所望のデバイスの型名、場所、特徴等を表す属性値を取得し、得られた属性値にもとづいてデバイスにアクセスして、アクセスしたデバイスからデータを収集する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2013−539617号公報
【特許文献2】特表2016−508299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来では、開発者がデバイスの属性値を得た後に、該属性値が変わってしまうと(例えば、デバイスが位置する場所が変わる等)、当初要求したアクセス元のデバイスにアクセスができなくなる可能性がある。
【0006】
1つの側面では、本発明は、属性に変化が生じても所定のアクセス元へのアクセスを可能にした転送装置および転送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、転送装置が提供される。転送装置は、記憶部と制御部を含む。記憶部は、属性情報と、属性情報に属するデータのアクセス元にアクセスするためのアクセス情報とを関連付けて記憶する。制御部は、属性情報を所定契機で更新し、アクセス元へのアクセス要求を受信した場合、属性情報に関連付けられたアクセス情報を用いてアクセス要求を転送する。制御部は、所定契機で更新した第1の属性情報のうちから、アクセス情報に関連付けられている第2の属性情報を検出し、検出した第2の属性情報に属するアクセス元に対して、アクセス情報を用いてアクセス要求を転送し、アクセス情報と、アクセス元とを対応させて管理し、アクセス要求の受信時に第1の属性情報を取得して、アクセス情報とアクセス元との対応関係の更新処理を行う。
【0008】
また、上記課題を解決するために、コンピュータが上記転送装置と同様の制御を実行する転送方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
1側面によれば、属性に変化が生じても所定のアクセス元へのアクセスが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】転送装置の構成の一例を示す図である。
図2】情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3】転送装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】転送装置の機能ブロックの一例を示す図である。
図5】転送装置の動作を説明するための図である。
図6】転送先テーブルの更新の一例を説明するための図である。
図7】アクセス情報生成部の動作を示すフローチャートである。
図8】アクセス情報生成時の転送先生成/更新処理部の動作を示すフローチャートである。
図9】転送先テーブルのエントリ生成時の動作を示すフローチャートである。
図10】属性情報更新要求を受信した場合の動作を示すフローチャートである。
図11】属性情報一致問合せを受信した場合の動作を示すフローチャートである。
図12】転送先テーブルの更新処理の動作を示すフローチャートである。
図13】転送先エントリ一覧取得の動作を示すフローチャートである。
図14】転送先エントリの更新の動作を示すフローチャートである。
図15】転送装置の適用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の転送装置について図1を用いて説明する。図1は転送装置の構成の一例を示す図である。転送装置1は、制御部1aと記憶部1bを備える。記憶部1bは、属性情報と、属性情報に属するデータのアクセス元(デバイス等)にアクセスするためのアクセス情報とを関連付けて記憶する。制御部1aは、属性情報を所定契機で更新し、アクセス元へのアクセス要求を受信した場合、属性情報に関連付けられたアクセス情報を用いてアクセス要求を転送する。
【0012】
図1に示す例を用いて動作について説明する。
〔状態st1〕場所P1にはデバイス#1、#2が配置されている。制御部1aは、デバイス#1、#2の属性情報として場所P1を取得し、属性情報に属するデータのアクセス元であるデバイスにアクセスするためのアクセス情報d1を生成する。
【0013】
制御部1aは、アクセス情報d1と、属性情報(場所P1)とを関連付ける。そして、制御部1aは、属性情報(場所P1)に属するデータのアクセス元をデバイス#1とした場合、アクセス情報d1と、デバイス#1とを対応付けて管理する。アクセス情報d1とデバイス#1との対応関係は、記憶部1bに記憶される。
【0014】
端末2(または端末2内のアプリケーション)は、属性情報(場所P1)に属するデータのアクセス元へのアクセス要求を行うものとする。制御部1aは、端末2から送信されたアクセス要求を受信すると、属性情報(場所P1)に関連付けられたアクセス情報d1を用いて、アクセス要求をデバイス#1に転送する。
【0015】
〔状態st2〕デバイス#1が場所P1から場所P2へ移動したとする。制御部1aは、所定契機において、属性情報(場所P1)および属性情報(場所P2)を新たな属性情報として更新する。
【0016】
制御部1aは、属性情報(場所P1)および属性情報(場所P2)のうちから、アクセス情報d1に関連付けられている属性情報(場所P1)を検出し、検出した場所P1に属するデバイス#2を抽出する。
【0017】
そして、制御部1aは、アクセス情報d1と、属性情報(場所P1)に属するデータのアクセス元であるデバイス#2とを対応付けて管理する。アクセス情報d1とデバイス#2との対応関係は、記憶部1bに記憶される。
【0018】
制御部1aは、端末2から属性情報(場所P1)に属するデータのアクセス元へのアクセス要求を受信すると、アクセス情報d1を用いて、アクセス要求をデバイス#2へ転送する。
【0019】
すなわち、制御部1aは、所定契機で更新した第1の属性情報(属性情報(場所P1)および属性情報(場所P2))のうちから、アクセス情報d1に関連付けられている第2の属性情報(属性情報(場所P1))を検出する。
【0020】
そして、制御部1aは、検出した第2の属性情報(属性情報(場所P1))に属するデータのアクセス元(デバイス#2)に対して、アクセス情報d1を用いてアクセス要求を転送する。
【0021】
このように、転送装置1では、属性情報に関連付けたアクセス情報を生成し、該アクセス情報を用いて、アクセス要求を属性情報に属するデータのアクセス元に転送する。これにより、転送装置1は、属性が変化しても所定のアクセス元へのアクセスを実行することが可能になる。
【0022】
すなわち、上記の例では、場所P1に位置するデバイス#1にアクセスしていた場合に、デバイス#1が場所P2に移動しても、場所P1に位置するアクセス元としてデバイス#2に対してアクセスすることが可能になる。
【0023】
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。まず、システム構成について説明する。図2は情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システム1−1は、転送装置10、端末2、IoTプラットフォーム3およびデバイス4−1、・・・、4−nを備える。
【0024】
転送装置10には、端末2およびIoTプラットフォーム3が接続し、IoTプラットフォーム3には、デバイス4−1、・・・、4−nが接続する。
端末2は、ユーザにGUI(Graphical User Interface)を提示して、転送装置10に対する操作入力およびシステム運用状態の表示等を行う。また、端末2はアプリケーションの開発に使用される端末としても使用される。
【0025】
転送装置10は、端末2とIoTプラットフォーム3との間に位置して、データ中継機能を有する。また、転送装置10は、デバイス4−1、・・・、4−nの内の所定デバイスで管理されるデータへのアクセス要求を端末2から受信した場合、アクセス要求の転送制御を行い、所定デバイスからデータを取得して端末2へ送信する。
【0026】
IoTプラットフォーム3は、デバイス4−1、・・・、4−nに接続して、デバイス4−1、・・・、4−nの属性や動作状態を検出して、検出結果を転送装置10に通知するモジュールである。デバイス4−1、・・・、4−nは例えば、IoT機器に該当する。
【0027】
<転送装置のハードウェア構成>
図3は転送装置のハードウェア構成の一例を示す図である。転送装置10は、プロセッサ100によって装置全体が制御されている。すなわち、プロセッサ100は、転送装置10の制御部として機能する。
【0028】
プロセッサ100には、バス103を介して、メモリ101および複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ100は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ100は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0029】
メモリ101は、転送装置10の主記憶装置として使用される。メモリ101には、プロセッサ100に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ101には、プロセッサ100による処理に要する各種データが格納される。
【0030】
また、メモリ101は、転送装置10の補助記憶装置としても使用され、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。メモリ101は、補助記憶装置として、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置やHDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体を含んでもよい。
【0031】
バス103に接続されている周辺機器としては、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104がある。入出力インタフェース102は、図2に示した端末2とのインタフェース制御を行う。または入出力インタフェース102は、プロセッサ100からの命令にしたがって転送装置10の状態を表示する表示装置として機能するモニタ(例えば、LED(Light Emitting Diode)やLCD(Liquid Crystal Display)等)が接続可能である。
【0032】
また、入出力インタフェース102は、キーボードやマウス等の情報入力装置を接続可能であって、情報入力装置から送られてくる信号をプロセッサ100に送信する。
さらにまた、入出力インタフェース102は、周辺機器を接続するための通信インタフェースとしても機能する。例えば、入出力インタフェース102は、レーザ光等を利用して、光ディスクに記録されたデータの読み取りを行う光学ドライブ装置を接続することができる。光ディスクは、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(Rewritable)等がある。
【0033】
また、入出力インタフェース102は、メモリ装置やメモリリーダライタを接続することができる。メモリ装置は、入出力インタフェース102との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタは、メモリカードへのデータの書き込み、またはメモリカードからのデータの読み出しを行う装置である。メモリカードは、カード型の記録媒体である。
【0034】
ネットワークインタフェース104は、図2に示したIoTプラットフォーム3とのインタフェース制御を行う。またはネットワークインタフェース104は、ネットワークとのインタフェース制御を行うことができ、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線LAN(Local Area Network)カード等が使用できる。ネットワークインタフェース104で受信されたデータは、メモリ101やプロセッサ100に出力される。
【0035】
以上のようなハードウェア構成によって、転送装置10の処理機能を実現することができる。例えば、転送装置10は、プロセッサ100がそれぞれ所定のプログラムを実行することで本発明の転送制御を行うことができる。
【0036】
転送装置10は、例えば、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、本発明の処理機能を実現する。転送装置10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
【0037】
例えば、転送装置10に実行させるプログラムを補助記憶装置に格納しておくことができる。プロセッサ100は、補助記憶装置内のプログラムの少なくとも一部を主記憶装置にロードし、プログラムを実行する。
【0038】
また、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えば、プロセッサ100からの制御により、補助記憶装置にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ100が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0039】
<転送装置の機能ブロック>
図4は転送装置の機能ブロックの一例を示す図である。転送装置10は、転送制御部11およびテーブル管理部12を備える。転送制御部11は、図1の制御部1aの機能を有し、テーブル管理部12は、図1の記憶部1bの機能を有する。また、転送制御部11は図3のプロセッサ100で実現され、テーブル管理部12は、図3のメモリ101で実現される。
【0040】
転送制御部11は、アクセス情報生成部11a、転送先生成/更新部11b、属性管理部11cおよびアクセス要求転送部11dを含む。また、テーブル管理部12は、転送先テーブル12aを管理する。
【0041】
アクセス情報生成部11aは、端末2(またはアプリケーション)から送信されたアクセス要求先のデバイスの属性に関連付けたアクセス情報を生成する。アクセス情報は例えば、URI(Uniform Resource Identifier)、またはURIを含むデータである。
【0042】
転送先テーブル12aは、アクセス情報名と、転送先デバイス情報とを対応付けて記憶するテーブルである。アクセス情報名は、アクセス情報を識別するための名称であり、転送先デバイス情報は例えば、属性情報に属するデータのアクセス元のURIである。
【0043】
転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cで管理されるデバイスの属性情報と、アクセス情報に関連付けられている属性情報との比較結果に応じて、転送先テーブル12aの登録内容の更新を行う。
【0044】
属性管理部11cは、アクセス要求先のデバイスの属性情報を、IoTプラットフォーム3を通じて取得して管理する。また、属性管理部11cは、IoTプラットフォーム3を通じて取得したデバイスの属性情報と、アクセス情報に関連付けられている属性情報との比較を行い、属性情報が一致するデバイスの検出を行う。
【0045】
アクセス要求転送部11dは、端末2から送信されたアクセス要求を受信すると、転送先テーブル12aを参照して転送先デバイスを検出し、転送先デバイスへ(または転送先デバイスが管理するデータへ)アクセス要求を転送する。
【0046】
<転送装置の動作>
次に転送装置10の全体動作の流れについて図5を用いて説明する。なお、転送装置10の各構成要素の動作については図7以降で説明する。図5は転送装置の動作を説明するための図である。
【0047】
〔ステップS11〕端末2は、開発対象のアプリケーションa1を有し、アプリケーションa1の開発に要するデバイスの属性を認識する。そして、端末2は、該属性を含めたアクセス情報生成指示を転送装置10へ送信する。なお、図5では、アプリケーションa1が端末2に含まれる構成としたが、操作端末と、アプリケーション開発端末とを分ける構成にしてもよい。
【0048】
〔ステップS12〕アクセス情報生成部11aは、端末2から送信された属性に関連付けるアクセス情報(アクセス情報Xとする)を生成する。
〔ステップS12a〕アクセス情報生成部11aは、転送先生成/更新部11bに転送先設定要求を送信する。
【0049】
〔ステップS13〕転送先生成/更新部11bは、アクセス情報生成部11aに対して、属性情報問合せを送信する。
〔ステップS14〕アクセス情報生成部11aは、属性情報問合せを受信すると、アクセス情報Xに関連付けられる属性情報を転送先生成/更新部11bに送信する。
【0050】
〔ステップS15〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cに対して、属性情報一致問合せを送信する。
〔ステップS15a〕属性管理部11cは、属性情報一致問合せを受信すると、IoTプラットフォーム3に対して属性情報一致問合せを送信する。
【0051】
〔ステップS15b〕IoTプラットフォーム3は、属性情報一致問合せを受信すると、デバイスの現時点の属性情報を取得し、属性管理部11cに送信する。
〔ステップS15c〕属性管理部11cは、IoTプラットフォーム3から取得した属性情報と、アクセス情報Xに関連付けられる属性情報とを比較して、属性情報が一致するデバイスを抽出する。
【0052】
〔ステップS16〕転送先生成/更新部11bは、転送先テーブル12aに対して、アクセス情報Xに対応する転送先デバイス情報の欄に、属性管理部11cで抽出されたデバイスのURIを登録してテーブル更新を行う。
【0053】
〔ステップS17〕アプリケーションa1は、アクセス情報生成部11aで生成されたアクセス情報XのURIに対してアクセス要求を送信する。
〔ステップS18a〕アクセス要求転送部11dは、アクセス要求受信時、転送先テーブル12aを参照して転送先デバイスを検出する。
【0054】
〔ステップS18b〕アクセス要求転送部11dは、検出した転送先デバイスへアクセス要求を転送する。
なお、複数の転送装置10が相互接続してネットワークを構成する場合、転送先テーブル12aの転送先デバイス情報には、他の転送装置が記述される場合も考えられる。このような構成の場合、属性管理部11cは、転送先テーブル12aの更新時にIoTプラットフォーム3にデバイスの属性を問い合わせるのと同様に、他の転送装置に対して問い合わせることができる。
【0055】
すなわち、属性管理部11cが他の転送装置から利用可能なデバイスの属性情報を問い合わせ、属性管理部11cによって、アクセス情報に関連付けられた属性と一致するデバイスが他の転送装置にあるか否かが判断されることになる。
【0056】
一方、転送装置10内の転送制御部11における上記のテーブル更新処理は、例えば、転送制御部11がアプリケーションa1から送信されたアクセス要求の受信時に行うことができる。
【0057】
または、転送制御部11がタイマを有し、タイマ起動時にテーブル更新処理を行うことができる。さらに、転送制御部11がIoTプラットフォーム3から送信された属性情報更新メッセージを受信した場合に、テーブル更新処理を行うこともできる。
【0058】
なお、上記では属性管理部11cがアクセス情報Xに関連付けられた属性情報に一致するデバイスを抽出するとしたが、転送先生成/更新部11bが属性管理部11cで管理される属性情報を受信して、デバイス抽出処理を実行する構成にしてもよい。
【0059】
<転送先テーブルの更新例>
図6は転送先テーブルの更新の一例を説明するための図である。時間T1において、場所Aにはデバイス#1、#2が位置しており、属性管理部11cは、デバイス#1、#2の属性情報を場所Aと管理する。
【0060】
また、アプリケーションa1は、場所Aに位置するデバイスへのアクセス要求を行うものとし、場所Aに関連付くアクセス情報がアクセス情報Yと生成されたとする。このとき、転送先テーブル12a−1には、例えば、(アクセス情報名、転送先デバイス情報)=(Y、デバイス#1)が登録される。
【0061】
すなわち、この場合、アプリケーションa1は、場所Aに位置するデバイスとして、デバイス#1に対してアクセス要求を送信して、デバイス#1から所定のデータを収集する。
【0062】
一方、時間T1から一定時間経過した時間T2では、デバイス#1の設置場所が場所Aから場所Bへ移動したものとする。
時間T2において、場所Aにはデバイス#2が位置し、場所Bにはデバイス#1が位置する。このため、属性管理部11cは、デバイス#2の属性情報を場所A、デバイス#1の属性情報を場所Bと管理する。
【0063】
属性管理部11cは、テーブル更新タイミングに達した場合、新たに取得して管理している属性情報と、アクセス情報Yに関連付けられている属性情報とを比較して、一致するデバイスを抽出する。
【0064】
この例では、アクセス情報Yに関連付けられている属性情報は、場所Aであるから、場所Aの属性情報を持つデバイスはデバイス#2であると判定され、デバイス#2が抽出されることになる。
【0065】
よって、この結果が転送先生成/更新部11bに送信されることで、転送先生成/更新部11bによって、転送先テーブル12a−1の更新が行われて、転送先デバイス情報がデバイス#1からデバイス#2へ書き替えられる。すなわち、更新後の転送先テーブル12a−2は、(アクセス情報名、転送先デバイス情報)=(Y、デバイス#2)と登録されたテーブルとなる。
【0066】
このような更新が行われることで、属性に変化が生じても要求通りのデータのアクセスが可能になる。すなわち、アクセス情報Yを通じてアクセスしていたデバイス#1の属性が場所Aから場所Bへ変化しても、アクセス情報Yには場所Aに位置するデバイス#2が登録される。これにより、アクセス情報Yを介してアクセス要求を送信するアプリケーションa1は、当初要求通りの場所Aに属するデータのアクセス元にアクセスすることができる。
【0067】
<アクセス情報生成処理>
以降、転送装置10の各構成要素の動作について、フローチャートを用いて詳しく説明する。図7はアクセス情報生成部の動作を示すフローチャートである。
【0068】
〔ステップS21〕アクセス情報生成部11aは、ユーザが操作する端末2から送信されたアクセス情報生成指示を受信する。アクセス情報生成指示には、ユーザ所望の属性情報のリストが含まれる。例えば、location=nakahara、type=temperature等と設定される。
【0069】
〔ステップS22〕アクセス情報生成部11aは、アクセス情報を生成する。生成されたアクセス情報には、ステップS21で受信した属性情報のリストが関連付けられる。また、生成されたアクセス情報は、URIを有し、アプリケーションa1がURIにリクエストを出すと、当該アクセス情報がリクエストを受ける。
【0070】
例えば、http://10.1.1.1/obj−rがURIとすると、アプリケーションa1が10.1.1.1にHTTP(Hypertext Transfer Protocol)接続して、GET/obj−rのコマンドを実行すると、リクエストが当該アクセス情報に送られてくる。
【0071】
〔ステップS23〕アクセス情報生成部11aは、転送先生成/更新部11bに転送先設定要求(アクセス情報名を含む)を送信する。
〔ステップS24〕アクセス情報生成部11aは、転送先生成/更新部11bから転送先生成完了を受信する。
【0072】
〔ステップS25〕アクセス情報生成部11aは、アクセス情報のURIを含むアクセス情報生成完了を端末2へ通知する。
<アクセス情報生成時の転送先生成/更新処理部の動作>
図8はアクセス情報生成時の転送先生成/更新処理部の動作を示すフローチャートである。テーブル更新前の転送先生成/更新部11bの動作を示す。
【0073】
〔ステップS30〕転送先生成/更新部11bは、アクセス情報生成部11aから送信された転送先設定要求を受信する(アクセス情報名がパラメタとして設定されている)。
〔ステップS31〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cにデバイスの属性情報の更新要求を送信する。
【0074】
〔ステップS32〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cから送信された、デバイスの属性情報更新完了通知を受信する。
〔ステップS33〕転送先生成/更新部11bは、アクセス情報生成部11aに対して、アクセス情報生成部11aで生成されたアクセス情報に関連付けられている属性情報のリストを要求する。
【0075】
〔ステップS34〕転送先生成/更新部11bは、アクセス情報に関連付けられている属性情報のリストを受信する。
〔ステップS35〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cに属性情報と一致するデバイスを問い合わせる。
【0076】
〔ステップS36〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cから送信された、属性情報と一致するデバイスを、ステップS35の問合せの応答によって受信する。
〔ステップS37〕転送先生成/更新部11bは、転送先テーブル12aに、転送先エントリ生成要求を送信する(転送先エントリのパラメタは、アクセス情報名と転送先デバイス名(転送先デバイス情報)である)。
【0077】
〔ステップS38〕転送先生成/更新部11bは、転送先テーブル12aを管理するテーブル管理部12から送信された、転送先エントリ生成完了の通知を受信する。
〔ステップS39〕転送先生成/更新部11bは、アクセス情報生成部11aに、転送先エントリ生成完了を送信する。
【0078】
<転送先テーブルのエントリ生成>
図9は転送先テーブルのエントリ生成時の動作を示すフローチャートである。
〔ステップS41〕テーブル管理部12は、転送先生成/更新部11bから送信された、転送先エントリ生成要求を受信する。
【0079】
〔ステップS42〕テーブル管理部12は、転送先テーブル12aに転送先エントリ(パラメタは、アクセス情報名および転送先デバイス情報)を生成する。
〔ステップS43〕テーブル管理部12は、転送先生成/更新部11bに、転送先エントリ生成完了を送信する。
【0080】
<属性管理部の動作>
次に属性管理部11cの動作について、図10図11を用いて説明する。図10は属性情報更新要求を受信した場合の動作を示すフローチャートである。
【0081】
〔ステップS51〕属性管理部11cは、転送先生成/更新部11bから送信された、デバイスの属性情報更新要求を受信する。
〔ステップS52〕属性管理部11cは、IoTプラットフォーム3に、デバイスの属性情報を問い合わせる。
【0082】
〔ステップS53〕属性管理部11cは、IoTプラットフォーム3から送信された、IoTプラットフォーム3に現在登録されているデバイスの属性情報を、ステップS52の問合せの応答によって受信する。
【0083】
〔ステップS54〕属性管理部11cは、受信した属性情報を記憶する。
〔ステップS55〕属性管理部11cは、転送先生成/更新部11bに、デバイスの属性情報更新完了を送信する。
【0084】
図11は属性情報一致問合せを受信した場合の動作を示すフローチャートである。
〔ステップS61〕属性管理部11cは、転送先生成/更新部11bから送信された、属性情報一致問合せ(属性情報に一致するデバイスの問合せ要求)を受信する(パラメタは、属性情報リストである)。
【0085】
〔ステップS62〕属性管理部11cは、転送先生成/更新部11bから送信された属性情報一致問合せに含まれる属性情報(アクセス情報に関連付けられた属性情報)と、属性情報の取得更新後に記憶している属性情報とを比較し、属性情報が一致するデバイスを検出する。
【0086】
〔ステップS63〕属性管理部11cは、転送先生成/更新部11bに対して、検出したデバイスの情報を、ステップS61の問合せの応答によって送信する。
<転送先テーブルの更新処理>
図12は転送先テーブルの更新処理の動作を示すフローチャートである。
【0087】
〔ステップS71〕転送先生成/更新部11bは、例えば、タイマ起動によって、転送先更新処理を開始する。
〔ステップS72〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cに、デバイスの属性情報更新要求を送信する。
【0088】
〔ステップS73〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cから送信された、デバイスの属性情報更新完了を受信する。
〔ステップS74〕転送先生成/更新部11bは、転送先テーブル12aに、転送先エントリの一覧を要求する。
【0089】
〔ステップS75〕転送先生成/更新部11bは、転送先エントリの一覧を、ステップS74の要求の応答によって受信する。
〔ステップS76〕転送先生成/更新部11bは、転送先テーブル12aのエントリ毎に以下のステップS76−1からステップS76−6を実行する。
【0090】
〔ステップS76−1〕転送先生成/更新部11bは、アクセス情報生成部11aに対して、エントリのアクセス情報名に対応するアクセス情報に関連付けられた属性情報のリストを要求する。
【0091】
〔ステップS76−2〕転送先生成/更新部11bは、エントリのアクセス情報名に対応するアクセス情報に関連付けられた属性情報のリストを受信する。
〔ステップS76−3〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cに対して、ステップS76−2で受信した属性情報を含む属性情報一致問合せを送信する。
【0092】
〔ステップS76−4〕転送先生成/更新部11bは、属性管理部11cから送信された、属性情報と一致するデバイスの情報をステップS76−3の問合せの応答によって受信する。
【0093】
〔ステップS76−5〕転送先生成/更新部11bは、転送先テーブル12aに、転送先エントリ更新要求を送信して転送先テーブル12aの登録内容を更新する。
〔ステップS76−6〕転送先生成/更新部11bは、テーブル管理部12から送信された、転送先エントリ更新完了の通知を受信する。
【0094】
<転送先エントリ一覧取得>
図13は転送先エントリ一覧取得の動作を示すフローチャートである。
〔ステップS81〕テーブル管理部12は、転送先生成/更新部11bから送信された転送先エントリ一覧要求を受信する。
【0095】
〔ステップS82〕テーブル管理部12は、転送先テーブル12aの転送先エントリ一覧を、ステップS81の要求の応答によって送信する。
<転送先エントリの更新>
図14は転送先エントリの更新の動作を示すフローチャートである。
【0096】
〔ステップS91〕テーブル管理部12は、転送先生成/更新部11bから送信された転送先エントリ更新要求を受信する。
〔ステップS92〕テーブル管理部12は、転送先テーブル12aの転送先エントリを更新する。
【0097】
〔ステップS93〕テーブル管理部12は、転送先生成/更新部11bに転送先エントリ更新完了を送信する。
<転送装置の適用例>
次に転送装置10の適用例について説明する。図15は転送装置の適用例を説明するための図である。A社は、アプリケーションa1を開発する端末2を有し、B社は、転送装置10および工作機械を有している。A社は、B社に対象物5の加工作業を依頼し、A社は加工作業の進捗度をモニタできるとする。
【0098】
また、B社は工作機械としてP社製の工作機械Mpと、Q社製の工作機械Mqを備えており、両方を使用して加工を行うものとする(どちらを使用するかは他社に公開しない)。
【0099】
〔状態st11〕B社は、工作機械Mpにより対象物5の加工を行っている。工作機械Mpの属性情報は、(場所、装置名、加工対象物)=(B社、Mp、5)とし、この属性情報にアクセス情報Zが関連付けられるとする。転送装置10は、転送先テーブル12a−3において、(アクセス情報名、転送先デバイス情報)=(Z、Mp)を登録する。
【0100】
A社内のアプリケーションa1は、対象物5の作業進捗度を知るためにアクセス情報Zにアクセス要求を送信する。転送装置10は、アクセス要求を受信すると、転送先テーブル12a−3を参照して、転送先デバイス情報が工作機械Mpであることを認識する。そして、転送装置10は、工作機械Mpにアクセス要求を送信して、工作機械Mpから対象物5の加工作業の進捗度データを取得し、取得した進捗度データをアプリケーションa1へ送信する。
【0101】
〔状態st12〕B社において、対象物5の加工が工作機械Mpから工作機械Mqに移り、工作機械Mqで加工作業が継続されるとする。工作機械の属性情報は、(場所、装置名、加工対象物)=(B社、Mq、5)となり、この属性情報にアクセス情報Zが関連付けられる。よって、転送装置10は、(アクセス情報名、転送先デバイス情報)=(Z、Mq)を登録した、更新後の転送先テーブル12a−4を生成する。
【0102】
A社内のアプリケーションa1は、対象物5の作業進捗度を知るためにアクセス情報Zにアクセス要求を送信する。転送装置10は、アクセス要求を受信すると、転送先テーブル12a−4を参照して、転送先デバイス情報が工作機械Mqであることを認識する。そして、転送装置10は、工作機械Mqにアクセス要求を送信して、工作機械Mqから対象物5の加工作業の進捗度データを取得し、取得した進捗度データを端末2へ送信する。
【0103】
このように、転送装置10の機能によって、A社はアクセス情報Zにアクセス要求を送信するだけで、B社内で対象物5を加工する工作機械が異なっても、対象物5の作業進捗度を取得することができる。
【0104】
なお、上記の例では、転送装置10はB社に設置するとしたが、A社にも設置してネットワークを構成してもよいし、ネットワーク上の集中ノードに転送装置10の機能を持たせてもよい。
【0105】
以上説明したように、転送装置10では、デバイスの属性に関連付けたアクセス情報を生成し、属性の変化に応じて属性とアクセス情報の対応関係を更新し、アクセス情報を用いてアクセス要求を転送する。これにより、属性が変化しても当初要求通りの属性情報を持つ所定デバイスへのアクセスが可能になる。
【0106】
上記で説明した本発明の転送装置1、10の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。この場合、転送装置1、10が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0107】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto Optical disk)等がある。
【0108】
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0109】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0110】
また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
【0111】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0112】
1 転送装置
1a 制御部
1b 記憶部
2 端末
st1、st2 状態
d1 アクセス情報
#1、#2 デバイス
P1、P2 場所
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15