特許第6951650号(P6951650)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 石原産業株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6951650
(24)【登録日】2021年9月29日
(45)【発行日】2021年10月20日
(54)【発明の名称】除草組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 47/30 20060101AFI20211011BHJP
   A01N 37/22 20060101ALI20211011BHJP
   A01N 43/70 20060101ALI20211011BHJP
   A01N 33/18 20060101ALI20211011BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20211011BHJP
【FI】
   A01N47/30 B
   A01N37/22
   A01N43/70
   A01N33/18 B
   A01P13/00
【請求項の数】4
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2020-90252(P2020-90252)
(22)【出願日】2020年5月25日
(62)【分割の表示】特願2016-555189(P2016-555189)の分割
【原出願日】2015年10月14日
(65)【公開番号】特開2020-122026(P2020-122026A)
(43)【公開日】2020年8月13日
【審査請求日】2020年6月22日
(31)【優先権主張番号】特願2014-215428(P2014-215428)
(32)【優先日】2014年10月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000354
【氏名又は名称】石原産業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山田 龍
(72)【発明者】
【氏名】岡本 啓之
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 良文
(72)【発明者】
【氏名】寺田 隆志
【審査官】 佐溝 茂良
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭50−069230(JP,A)
【文献】 ANGELOVA, S.,Residual effect of some methods for weed control in beans on the following wheat crop,Rastenievudni Nauki,1978年,Vol.15, No.9-10,pp.205-211,ISSN: 0568-465X、特に表2
【文献】 LAGOKE, S. T. O. et al.,Chemical weed control in rainfed cowpea (Vigna unguiculata (L.) Walp) in the Guinea savanna zone of,Weed Research,1982年,Vol.22, No.1,pp.17-22,ISSN: 0043-1737、特に表2
【文献】 TROPICAL PEST MANAGEMENT,1991年,Vol.37, No.2,pp.155-158
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 47/30
A01N 37/22
A01N 43/70
A01N 33/18
A01P 13/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)メトブロムロン又はその塩と、(B)S−メトラクロール、プロメトリン及びペンディメタリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物、又はその塩とを含有し、
(A)と(B)S−メトラクロールとの混合比率が重量比で8:1〜1.5:1、
(A)と(B)プロメトリンとの混合比率が重量比で20:1〜1.9:1、
(A)と(B)ペンディメタリンとの混合比率が重量比で8:1〜1.7:
ある、除草組成物。
【請求項2】
土壌処理用である、請求項1に記載の除草組成物。
【請求項3】
(A)メトブロムロン又はその塩の除草有効量と、(B)S−メトラクロール、プロメトリン及びペンディメタリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物、又はその塩の除草有効量とを、望ましくない植物又はそれらが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法であって、
(A)と(B)S−メトラクロールとを重量比で8:1〜1.5:1、
(A)と(B)プロメトリンとを重量比で20:1〜1.9:1、
(A)と(B)ペンディメタリンとを重量比で8:1〜1.7:
混合し施用する、方法。
【請求項4】
望ましい植物が生育する土壌に施用する、請求項3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草組成物及び望ましくない植物の防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メトブロムロンを含む式(I)の尿素誘導体と他の除草剤との組成物が記載されている。特許文献2には、ピロキサスルホンと他の除草剤との組成物が記載されている。特許文献3には、フラザスルフロン又はその塩と、テブチウロン、ジウロン及びメトブロムロンからなる群から選ばれる少なくとも1種の除草性化合物又はその塩とを含有する除草組成物が記載されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、(A)メトブロムロンと、(B)クロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、アイオキシニル、ペンディメタリン、トリフルラリン、プロスルホカルブ、チオベンカルブ及びインダノファンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物、そのアルキルエステル又はその塩とを組合せることにつき具体的な記載は見られない。また、それらを組み合わせた場合に、相乗的な除草効果を発揮することは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第163598号明細書
【特許文献2】国際公開第2009/115420号
【特許文献3】国際公開第2011/158843号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、数多くの除草組成物が開発され使用されているが、防除の対象となる雑草をはじめとする望ましくない植物を防除するには必ずしも十分でない場合があり、高活性な除草組成物の出現が望まれている。
本発明の目的は、望ましくない雑草に低薬量で高い除草効果を有し、且つ相乗的な除草効果を有する除草組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは種々検討を重ね、特定の化合物を組合せることにより高活性な除草組成物が得られるとの知見を得て、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、(A)メトブロムロン又はその塩(以下、化合物Aと略す)と(B)クロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、アイオキシニル、ペンディメタリン、トリフルラリン、プロスルホカルブ、チオベンカルブ及びインダノファンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物、そのアルキルエステル又はその塩(以下、化合物Bと略す)とを有効成分として含有する除草組成物に関する。また、本発明は、化合物Aの除草有効量と、化合物Bの除草有効量とを望ましくない植物又はそれらが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、望ましくない植物に対し、高活性で相乗的な除草効果を有し、かつ植物への高い安全性を有する除草組成物、および防除又は生育抑制方法を提供することができる。
【0009】
2種の有効成分を組み合わせた場合の除草活性が、その2種の有効成分各々の除草活性の単純な合計(期待される活性)よりも大きくなる場合、これを相乗作用という。2種の有効成分の組合せにより期待される活性は、次のようにして計算することができる(Colby S.R.、「Weed」15巻、20〜22頁、1967年を参照)。
【0010】
E=α+β−(α×β÷100)
α;除草剤Xをxg/haの量で処理した時の生育抑制率
β;除草剤Yをyg/haの量で処理した時の生育抑制率
E;除草剤Xをxg/ha及び除草剤Yをyg/haの量で処理した時に期待される生育抑制率
すなわち、実際の生育抑制率(実測値)が上記計算による生育抑制率(計算値)より大きい場合には、組合せによる活性は相乗作用を示すということができる。本発明の除草組成物は、上記式で計算した場合、相乗作用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
化合物Aのメトブロムロン(一般名、metobromuron)は、3−(4−ブロモフェニル)−1−メトキシ−1−メチルウレアである。
【0012】
化合物Bについて以下詳述する。
クロロプロファム(一般名、chlorpropham)は、イソプロピル 3−クロロカルバニレートである。
S−メトラクロール(一般名、S-metolachlor)は、2−クロロ−N−(6−エチル−o−トリル)−N−[(1S)−2−メトキシ−1−メチルエチル]アセトアミドである。
フルフェナセット(一般名、flufenacet)は、4’−フルオロ−N−イソプロピル−2−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イルオキシ]アセトアニリドである。
ピロキサスルホン(一般名、pyroxasulfone)は、3−[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イルメチルスルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−1,2−オキサゾールである。
ニコスルフロン(一般名、nicosulfuron)は、2−[(4,6-ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイル)スルファモイル]−N,N−ジメチルニコチンアミドである。
フルアジホップ−P−ブチル(一般名、fluazifop-P-butyl)は、(R)−2−[4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジルオキシ]フェノキシ]プロピオン酸ブチルである。
プロメトリン(一般名、prometryn)は、N,N−ジイソプロピル−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンである。
アイオキシニル(一般名、ioxynil)は、4−ヒドロキシ−3,5−ジイオドベンゾニトリルであり、そのアルキルエステルとしては、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)などが挙げられる。
ペンディメタリン(一般名、pendimethalin)は、N−(1−エチルプロピル)−2,6−ジニトロ−3,4−キシリジンである。
トリフルラリン(一般名、trifluralin)は、α,α,α−トリフルオロ−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−p−トルイジンである。
プロスルホカルブ(一般名、prosulfocarb)は、S−ベンジル ジプロピル(チオカーバメート)である。
チオベンカルブ(一般名、thiobencarb)は、S−4−クロロベンジル ジエチル(チオカーバメート)である。
インダノファン(一般名、indanofan)は、(RS)−2−[2−(3−クロロフェニル)−2,3−エポキシプロピル]−2−エチルインダン−1,3−ジオンである。
【0013】
化合物A又は化合物Bは、上述のもの以外にもアルキルエステルや塩を形成する場合や異性体が存在する場合があるが、農業上許容されるものであればいずれも本発明に含まれる。
【0014】
化合物Aと化合物Bの混合比率は、製剤形態、気象条件、望ましくない植物の種類や生育状況などに応じ、適宜調整する必要があり一概に定めることはできないが、例えば、重量比で200:1〜1:40であり、望ましくは60:1〜1:25であり、より望ましくは50:1〜1:6である。また、化合物Aと化合物Bとの更に詳細な混用比率を第1表に挙げる。
【0015】
【表1】
【0016】
化合物Aと化合物Bの除草有効量は、化合物Aと化合物Bの混合比率、製剤形態、気象条件、望ましくない植物の種類や生育状況などに応じ、適宜調整する必要があり一概に定めることはできないが、例えば、化合物Aは100〜4000g/ha、化合物Bは20〜4000g/haであり、望ましくは、化合物Aは60〜1500g/ha、化合物Bは25〜1500g/haである。
【0017】
本発明の除草組成物の施用は、望ましくない植物への施用又はそれらが生育する場所への施用のいずれでもよい。また、望ましくない植物の発生前後いずれの時期に施用してもよい。さらに、土壌処理、茎葉処理、灌水処理、湛水処理のような種々の散布形態を選択することができ、畑地、果樹園、水田等の農耕地、或いは畦畔、休耕田、運動場、ゴルフ場、空き地、森林、工場敷地、線路脇、道路脇等の非農耕地への適用が可能である。
【0018】
本発明の除草組成物は、一年生雑草や多年生雑草などの広範囲の望ましくない植物を防除することができる。具体的には、例えば、ヒメクグ(green kyllinga(Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis ))、カヤツリグサ属雑草(sedge(Cyperus spp.))〔カヤツリグサ属雑草としては、例えばハマスゲ(purple nutsedge(Cyperus rotundus L.))、タマガヤツリ(smallflower umbrella sedge(Cyperus difformis L.))、キハマスゲ(yellow nutsedge(Cyperus esculentus L.))、カヤツリグサ(amur cyperus(Cyperus microiria Steud.))などが挙げられる〕のようなカヤツリグサ科雑草(cyperaceae);イヌビエ(barnyardgrass(Echinochloa crus-galli L.、Echinochloa oryzicola vasing.))、シロヒエ(Japanese millet(Echinochloa utilis Ohwi et Yabuno))、メヒシバ属雑草(crabgrass(Digitaria spp.))〔メヒシバ属雑草としては、例えばメヒシバ(summergrass(Digitaria ciliaris (Retz.) Koel)、large crabgrass(Digitaria sanguinalis L.))、アキメヒシバ(violet crabgrass(Digitaria violascens Link))、ムレメヒシバ(Digitaria horizontalis Willd.)などが挙げられる〕、エノコログサ(green foxtail(Setaria viridis L.))、アキノエノコロ(giant foxtail (Setaria faberi Herrm.))、オヒシバ(goosegrass(Eleusine indica L.))、セイバンモロコシ(johnsongrass(Sorghum halepense (L.) Pers.))、バミューダグラス(bermudagrass(Cynodon dactylon (L.) Pers.))、カラスムギ(wild oat(Avena fatua L.))、スズメノカタビラ(annual bluegrass(Poa annua L.))、キビ属雑草(panic grass(Panicum spp.))〔キビ属雑草としては、例えばギニアキビ(guinea grass(Panicum maximum Jacq.))、オオクサキビ(fall Ppanicum(Panicum dichotomiflorum (L.) Michx.))などが挙げられる〕、ブラキャリア属雑草(signal grass(Brachiaria spp.))〔ブラキャリア属雑草としては、例えばplantain signal grass(Brachiaria plantaginea (LINK) Hitchc.)、palisade signal grass(Brachiaria decumbens Stapf)、mauritius signal grass(Brachiaria mutica (Forssk.) Stapf)などが挙げられる〕、スズメノヒエ(paspalum(Paspalum spp.))、ツノアイアシ(itchgrass(Rottboellia cochinchinensis (LOUR.) W.D.CLAYTON))、シンクリノイガ(southern sandbur (Cenchrus echinatus L.))、シャッターケイン(shattercane(Sorghum bicolor (L.) Moench.))、イタリアンライグラス(italian ryegrass(Lolium multiflorum Lam.))のようなイネ科雑草(gramineae);オオイヌノフグリ(persian speedwell(Veronica persica Poir.))、タチイヌノフグリ(corn speedwell(Veronica arvensis L.))のようなゴマノハグサ科雑草(scrophulariaceae);センダングサ属雑草(beggar ticks(Bidens spp.))〔センダングサ属雑草としては、例えばコセンダングサ(hairy beggarticks(Bidens pilosa L.))、アメリカセンダングサ (devils berggarticks(Bidens frondosa L.))、センダングサ(Bidens biternata (Lour.) Merr. et Sherff )、beggarticks(Bidens subalternans DC.)などが挙げられる〕、アレチノギク(hairy fleabane(Conyza bonariensis (L.) Cronq.))、ヒメムカシヨモギ(horseweed(Erigeron canadensis L.))、セイヨウタンポポ(dandelion(Taraxacum officinale Weber))、オナモミ(common cocklebur(Xanthium strumarium L.))のようなキク科雑草(compositae);タヌキマメ属雑草(rattlepod or rattlebox (Crotalaria spp.))〔タヌキマメ属雑草としては、例えばクロタラリア(sunn-hemp(Crotalaria juncea L.))などが挙げられる〕、ツノクサネム属雑草(poison bean(Sesbania spp.))〔ツノクサネム属雑草としては、例えばセスバニア(rostrate sesbania(Sesbania rostrata Bremek. & Oberm.))、キバナツノクサネム(sesbania pea(Sesbania cannabina (Retz.) Pers. ))などが挙げられる〕、シロツメクサ(white clover(Trifolium repens L.))のようなマメ科雑草(leguminosae);オランダミミナグサ(sticky chickweed(Cerastium glomeratum Thuill.))、ハコベ(common chickweed(Stellaria media L.))のようなナデシコ科雑草(caryophyllaceae);シマニシキソウ(garden spurge(Euphorbia hirta L.))、エノキグサ(threeseeded copperleaf(Acalypha australis L.))、ショウジョウソウ(fireplant(Euphorbia heterophylla L.))のようなトウダイグサ科雑草(euphorbiaceae);オオバコ(asiatic plantain(Plantago asiatica L.))のようなオオバコ科雑草(plantaginaceae);カタバミ(creeping woodsorrel(Oxalis corniculata L.))のようなカタバミ科雑草(oxalidaceae);チドメグサ(lawn pennywort(Hydrocotyle sibthorpioides Lam.))のようなセリ科雑草(apiaceae);スミレ(violet(Viola mandshurica W. Becker))のようなスミレ科雑草(violaceae);ニワゼキショウ(blue−eyedgrass(Sisyrinchium rosulatum Bicknell))のようなアヤメ科雑草(iridaceae);アメリカフウロ(carolina geranium(Geranium carolinianum L.))のようなフウロソウ科雑草(geraniaceae);ヒメオドリコソウ(purple deadnettle(Lamium purpureum L.))、ホトケノザ(henbit (Lamium amplexicaule L.))のようなシソ科雑草(labiatae);イチビ(velvetleaf(Abutilon theophrasti MEDIC.))、アメリカキンゴジカ(prickly sida (Sida spinosa L.))のようなアオイ科雑草(malvaceae);アメリカアサガオ(ivy-leaved morningglory(Ipomoeahederacea (L.) Jacq.))、マルバアサガオ(common morningglory(Ipomoea purpurea ROTH))、ルコウソウ(cypressvine morningglory(Ipomoea quamoclit L.))、Ipomoea grandifolia (DAMMERMANN) O'DONNELL、hairy merremia(Merremia aegyptia (L.) URBAN)、セイヨウヒルガオ(field Bindweed(Convolvulus arvensis L.))のようなヒルガオ科雑草(convolvulaceae);シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))のようなアカザ科雑草(chenopodiaceae);スベリヒユ(common purslane(Portulaca oleracea L.))のようなスベリヒユ科雑草(portulacaceae);ヒユ属雑草(pigweed(Amaranthus spp.))〔ヒユ属雑草としては、例えばアメリカビユ(prostrate pigweed(Amaranthus blitoides S. Wats.))、イヌビユ(livid amaranth(Amaranthus lividus L.)、purple amaranth(Amaranthus blitum L.))、ホソアオゲイトウ(smooth pigweed(Amaranthus hybridus L.)、Amaranthus patulus Bertol.)、イガホビユ(powell amaranth(Amaranthus powellii S.Wats.))、ホナガイヌビユ(slender amaranth(Amaranthus viridis L.))、オオホナガアオゲイトウ(palmer amaranth(Amaranthus palmeri S.Wats.))、アオゲイトウ(redroot pigweed(Amaranthus retroflexus L.))、ヒユモドキ(tall waterhemp (Amaranthus tuberculatus (Moq.) Sauer.))、タリホノアオゲイトウ(common waterhemp(Amaranthus tamariscinus Nutt.))、ハリビユ(thorny amaranth(Amaranthus spinosus L.))、ataco(Amaranthus quitensis Kunth.)、ホソバイヌビユ(Amaranthus rudis Sauer)などが挙げられる〕のようなヒユ科雑草(amaranthaceae);イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))のようなナス科雑草(solanaceae);オオイヌタデ(spotted knotweed(Polygonum lapathifolium L.))、サナエタデ(green smartweed(Polygonum scabrum MOENCH))、イヌタデ(Oriental lady's thumb (Persicaria longiseta))、タニソバ(Nepalese Smartweed (Persicaria nepalensis (Meisn.) H. Gross))のようなタデ科雑草(polygonaceae);タネツケバナ(flexuous bittercress(Cardamine flexuosa WITH.))のようなアブラナ科雑草(cruciferae);アレチウリ(burcucumber(Sicyos angulatus L.))のようなウリ科雑草(cucurbitaceae);ツユクサ(common dayflower(Commelina communis L.))のようなツユクサ科雑草(commelinaceae);ヘビイチゴ(mock strawberry(Duchesnea chrysantha ( Zoll. et Mor. ) Miq.))のようなバラ科雑草(rosaceae);クルマバザクロソウ(carpetweed(Mollugo verticillata L.))のようなザクロソウ科雑草(molluginacea);ヤエムグラ(false cleavers(Galium spurium var. echinospermon (Wallr.)Hayek))、シラホシムグラ(stickywilly(Galium aparine L.))のようなアカネ科雑草(rubiaceae);などが挙げられる。
【0019】
本発明の除草組成物は実用場面で非常に有用なものである。例えば、以下の様な場合がある。
(1)本発明の除草組成物は顕著な相乗効果を奏し、化合物A及び化合物Bの双方の施用量が少量であっても良好な除草効果を奏することから、周辺環境に与える影響が抑えられる。
(2)化合物A及び化合物Bのそれぞれを単独で施用する場合に比して、除草効果の持続性が長い、即ち、長期残効性を持った除草組成物を提供できる場合がある。
(3)化合物A及び化合物Bのそれぞれを単独で施用する場合に比して、イネ科草種及び広葉草種の両方に高い効果を示す、広スペクトルの除草組成物を提供できる場合がある。
(4)化合物Aと化合物Bは作用性の異なる組み合わせであるため、除草剤抵抗性雑草や低感受性雑草の出現を抑えられる場合がある。
(5)化合物A及び化合物Bのそれぞれを単独で施用する場合に比して、有用作物に対する安全性が向上する場合がある。
【0020】
本発明の除草組成物は、以下に列挙する公知除草性化合物(一般名など)を混用することができ、これにより適用草種の範囲、薬剤処理の時期、除草活性等を、より好ましい方向へ改良できる場合がある。特に記載がない場合であっても、これら化合物に塩、アルキルエステル、水和物、異なる結晶形態、各種構造異性体等が存在する場合は、当然それらも含まれる。
【0021】
(1)2,4−D、2,4−Dブトチル(2,4-D-butotyl)、2,4−Dブチル(2,4-D-butyl)、2,4−Dジメチルアンモニウム(2,4-D-dimethylammonimum)、2,4−Dジオールアミン(2,4-D-diolamine)、2,4−Dエチル(2,4-D-ethyl)、2,4−D−2−エチルヘキシル(2,4-D-2-ethylhexyl)、2,4−Dイソブチル(2,4-D-isobutyl)、2,4−Dイソオクチル(2,4-D-isoctyl)、2,4−Dイソプロピル(2,4-D-isopropyl)、2,4−Dイソプロピルアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4−Dナトリウム(2,4-D-sodium)、2,4−Dイソプロパノールアンモニウム(2,4-D-isopropanolammonium)、2,4−Dトロールアミン(2,4-D-trolamine)、2,4−DB、2,4−DBブチル(2,4-DB-butyl)、2,4−DBジメチルアンモニウム(2,4-DB-dimethylammonium)、2,4−DBイソオクチル(2,4-DB-isoctyl)、2,4−DBカリウム(2,4-DB-potassium)、2,4−DBナトリウム(2,4-DB-sodium)、ジクロロプロップ(dichlorprop)、ジクロロプロップブトチル(dichlorprop-butotyl)、ジクロロプロップジメチルアンモニウム(dichlorprop-dimethylammonium)、ジクロロプロップイソオクチル(dichlorprop-isoctyl)、ジクロロプロップカリウム(dichlorprop-potassium)、ジクロロプロップ−P(dichlorprop-P)、ジクロロプロップ−Pジメチルアンモニウム(dichlorprop-P-dimethylammonium)、ジクロロプロップ−Pカリウム(dichlorprop-P-potassium)、ジクロロプロップ−Pナトリウム(dichlorprop-P-sodium)、MCPA、MCPAブトチル(MCPA-butotyl)、MCPAジメチルアンモニウム(MCPA-dimethylammonium)、MCPA−2−エチルヘキシル(MCPA-2-ethylhexyl)、MCPAカリウム(MCPA-potassium)、MCPAナトリウム(MCPA-sodium)、MCPAチオエチル(MCPA-thioethyl)、MCPB、MCPBエチル(MCPB-ethyl)、MCPBナトリウム(MCPB-sodium)、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップブトチル(mecoprop-butotyl)、メコプロップナトリウム(mecoprop-sodium)、メコプロップ−P(mecoprop-P)、メコプロップ−Pブトチル(mecoprop-P-butotyl)、メコプロップ−Pジメチルアンモニウム(mecoprop-P-dimethylammonium)、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル(mecoprop-P-2-ethylhexyl)、メコプロップ−Pカリウム(mecoprop-P-potassium)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系化合物;2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジカンバブトチル(dicamba-butotyl)、ジカンバジグリコールアミン(dicamba-diglycolamine)、ジカンバジメチルアンモニウム(dicamba-dimethylammonium)、ジカンバジオールアミン(dicamba-diolamine)、ジカンバイソプロピルアンモニウム(dicamba-isopropylammonium)、ジカンバカリウム(dicamba-potassium)、ジカンバナトリウム(dicamba-sodium)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムジメチルアンモニウム(picloram-dimethylammonium)、ピクロラムイソオクチル(picloram-isoctyl)、ピクロラムカリウム(picloram-potassium)、ピクロラムトリイソプロパノールアンモニウム(picloram-triisopropanolammonium)、ピクロラムトリイソプロピルアンモニウム(picloram-triisopropylammonium)、ピクロラムトロールアミン(picloram-trolamine)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトチル(triclopyr-butotyl)、トリクロピルトリエチルアンモニウム(triclopyr-triethylammonium)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドオールアミン(clopyralid-olamine)、クロピラリドカリウム(clopyralid-potassium)、クロピラリドトリイソプロパノールアンモニウム(clopyralid-triisopropanolammonium)、アミノピラリド(aminopyralid)、アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)、ハロウキシフェン(halauxifen)のような芳香族カルボン酸系化合物;その他、ナプタラム(naptalam)、ナプタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ベナゾリン(benazolin)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ダイフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、フルオキシピル(fluroxypyr)、フルオキシピル−2−ブトキシ−1−メチルエチル(fluroxypyr-2-butoxy-1-methylethyl)、フルオキシピルメプチル(fluroxypyr-meptyl)、クロロフルレノール(chlorflurenol)、クロロフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされている化合物。
【0022】
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、ジメフロン(dimefuron)、イソウロン(isouron)、カルブチレート(karbutilate)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、ターブメトン(terbumeton)、トリエタジン(trietazine)のような尿素系化合物;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、ターブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、ターブトリン(terbutryn)、プロパジン(propazine)、メタミトロン(metamitron)、プロメトン(prometon)のようなトリアジン系化合物;ブロマシル(bromacil)、ブロマシルリチウム(bromacyl-lithium)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)のようなウラシル系化合物;プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系化合物;スエップ(swep)、デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)のようなカーバメート系化合物;ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルオクタノエート(bromoxynil-octanoate)、ブロモキシニルヘプタノエート(bromoxynil-heptanoate)、アイオキシニル(ioxynil)、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)、アイオキシニルカリウム(ioxynil-potassium)、アイオキシニルナトリウム(ioxynil-sodium)のようなヒドロキシベンゾニトリル系化合物;その他、ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-sodium)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)、ペンタノクロール(pentanochlor)、フェンメディファム(phenmedipham)などのように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0023】
(3)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされている、パラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系化合物。
【0024】
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、ホメサフェンナトリウム(fomesafen-sodium)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、アクロニフェン(aclonifen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)のようなジフェニルエーテル系化合物;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)のような環状イミド系化合物;その他、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェニジン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、チアフェナシル (thiafenacil)、ピラクロニル(pyrachlonil) などのように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされている化合物。
【0025】
(5)ノルフルラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系化合物;ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)のようなピラゾール系化合物;その他、アミトロール(amitrole)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione)、KUH−110、SW−065、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチルサルフェート(difenzoquat-metilsulfate)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ビシクロピロン(bicyclopyron)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)などのようにカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされている化合物。
【0026】
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ(diclofop)、ピリフェノップナトリウム(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップ-P(fluazifop-P)、フルアジホップ−P−ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ−P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ−P−メチル(haloxyfop-P-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ−P(quizalofop-P)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ−P−テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップ−P(fenoxaprop-P)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロジナホップ(clodinafop)、プロパキザホップ(propaquizafop)のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物;アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アロキシジム(alloxydim)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)のようなシクロヘキサンジオン系化合物;ピノキサデン(pinoxaden)のようなフェニルピラゾリン系化合物;などのように脂肪酸の生合成を阻害し、植物に除草効力を示すとされている
化合物。
【0027】
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロリムロン(chlorimuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルホメツロン(sulfometuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトスルフロン(metsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロスルフロン(halosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、イオドスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリベヌロン(tribenuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフルオキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソスルフロン(mesosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン (azimsulfuron)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron)、メタゾスルフロン (metazosulfuron)、メチオピルスルフロン (methiopyrsulfuron)、モノスルフロンメチル(monosulfuron-methyl)、オルソスルフロン(orsosulfuron) のようなスルフォニルウレア化合物;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、ペノクススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系化合物;イマザピル(imazapyr)、イマザピルイソプロピルアンモニウム(imazapyr-isopropylammonium)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゼタピルアンモニウム(imazethapyr-ammonium)、イマザキン(imazaquin)、イマザキンアンモニウム(imazaquin-ammonium)、イマザモックス(imazamox)、イマザモックスアンモニウム(imazamox-ammonium)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系化合物;ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)、トリアファモン(triafamone)のようなピリミジニルサリチル酸系化合物;フルカーバゾン(flucarbazone)、フルカーバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾン(propoxycarbazone)、チエンカルバゾンメチル(thiencarbazone-methyl)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系化合物;その他、グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートジアンモニウム(glyphosate-diammonium)、グリホサートイソプロピルアンモニウム(glyphosate-isopropylammonium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、グリホサートセスキナトリウム(glyphosate-sesquisodium)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、グルホシネート-P(glufosinate-P)、グルホシネート-Pアンモニウム(glufosinate-P-ammonium)、グルホシネート-Pナトリウム(glufosinate-P-sodium)、ビラナホス(bilanafos)、ビラナホスナトリウム(bilanafos-sodium)、シンメチリン(cinmethylin)などのように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0028】
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)のようなジニトロアニリン系化合物;ベンスリド(bensulide)、ナプロパミド(napropamide)、プロピザミド(propyzamide、プロナミド(pronamide))のようなアミド系化合物;アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系化合物;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)、カルベタミド(carbetamide)のようなフェニルカーバメート系化合物;ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)、メチルダイムロン(methyldymron)のようなクミルアミン系化合物;その他、アシュラム(asulam)、アシュラムナトリウム(asulam-sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルタール(chlorthal)、ジフェナミド(diphenamid)、フラムプロップ−M−メチル(flamprop-M-methyl)、フラムプロップ−M(flamprop-M)、フラムプロップ−M−イソプロピル(flamprop-M-isopropyl)などのように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0029】
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S-metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid−P)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメタクロール(dimethachlor)のようなクロロアセトアミド系化合物;モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、ペブレート(pebulate)、シクロエート(cycloate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(tri-allate)、オルベンカルブ(orbencarb)のようなチオカーバメート系化合物;その他、エトベンザニド(etobenzanid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(tridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、インダノファン(indanofan)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、フェノキサスルフォン(fenoxasulfone)、メチオゾリン(methiozolin)、ダラポン(dalapon)、ダラポンナトリウム(dalapon-sodium)、TCAナトリウム(TCA-sodium)、トリクロロ酢酸(trichloroacetic acid)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0030】
(10)ジクロベニル(dichlobenil)、トリアジフラム(triaziflam)、インダジフラム(indaziflam)、フルポキサム(flupoxam)などのように植物のセルロース生合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0031】
(11)MSMA、DSMA、CMA、エンドタール(endothall)、エンドタールジカリウム(endothall-dipotassium)、エンドタールナトリウム(endothall-sodium)、エンドタールモノ(N,N−ジメチルアルキルアンモニウム)(endothall-mono(N,N-dimethylalkylammonium))、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlorate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid、ノナン酸(nonanoic acid))、ホスアミン(fosamine)、ホスアミンアンモニウム(fosamine-ammonium)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)、アクロレイン(aclolein)、スルファミン酸アンモニウム(ammonium sulfamate)、ボラックス(borax)、クロロ酢酸(chloroacetic acid)、クロロ酢酸ナトリウム(sodium chloroacete)、シアナミド(cyanamide)、メチルアルソン酸(methylarsonic acid)、ジメチルアルソン酸(dimethylarsinic acid)、ジメチルアルソン酸ナトリウム(sodium dimethylarsinate)、ジノターブ(dinoterb)、ジノターブアンモニウム(dinoterb-ammonium)、ジノターブジオールアミン(dinoterb-diolamine)、ジノターブアセテート(dinoterb-acetate)、DNOC、硫酸第一鉄(ferrous sulfate)、フルプロパネート(flupropanate)、フルプロパネートナトリウム(flupropanate-sodium)、イソキサベン(isoxaben)、メフルイジド(mefluidide)、メフルイジドジオールアミン(mefluidide-diolamine)、メタム(metam)、メタムアンモニウム(metam-ammonium)、メタムカリウム(metam-potassium)、メタムナトリウム(metam-sodium)、イソチオシアン酸メチル(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールナトリウム(sodium pentachlorophenoxide)、ペンタクロロフェノールラウレート(pentachlorophenol laurate)、キノクラミン(quinoclamine)、硫酸(sulfuric acid)、ウレアサルフェート(urea sulfate)などのその他の除草剤。
【0032】
(12)ザントモナス キャンペストリス(Xanthomonas campestris)、エピココロシルス ネマトソルス(Epicoccosirus nematosorus)、エピココロシルス ネマトスペラス(Epicoccosirus nematosperus)、エキセロヒラム モノセラス(Exserohilum monoseras)、ドレクスレラ モノセラス(Drechsrela monoceras)などのように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
【0033】
本発明の除草組成物は、有効成分である化合物A及び化合物Bを、通常の農薬の製剤方法に準じて各種補助剤と配合し、粉剤、粒剤、顆粒水和剤(WG)、水和剤(WP)、錠剤、丸剤、カプセル剤(水溶性フィルムで包装する形態を含む)、水性懸濁剤(SC)、油性懸濁剤、マイクロエマルジョン製剤、サスポエマルジョン製剤、水溶剤、乳剤(EC)、液剤、ペースト剤などの種々の形態に製剤調製し、施用することができる。本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。
【0034】
製剤調製に際しては、化合物Aと化合物Bとを一緒に混合し製剤調製しても、或はそれらを別々に製剤調製し施用時に混合してもよい。
【0035】
製剤に使用する補助剤としては、カオリナイト、セリサイト、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉のような固形担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールのような溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンのような植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選んで使用することもできる。例えば、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、発泡剤、崩壊剤、結合剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明の除草組成物における有効成分と各種補助剤との配合割合は、重量%比で0.001:99.999〜95:5、望ましくは0.005:99.995〜90:10程度とすることができる。
【0036】
本発明の除草組成物の施用方法は、種々の方法を採用でき、施用場所、製剤形態、望ましくない植物の種類や生育状況などの各種条件に応じて適宜使い分けることができるが、例えば、以下のような方法が挙げられる。
1.化合物Aと化合物Bとを一緒に混合し、製剤調製したものをそのまま施用する。
2.化合物Aと化合物Bとを一緒に混合し、製剤調製したものを水等で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して施用する。
3.化合物Aと化合物Bとを別々に製剤調製し、各々をそのまま施用する。
4.化合物Aと化合物Bとを別々に製剤調製し、必要に応じて各々を水等で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して、各々施用する。
5.化合物Aと化合物Bとを別々に製剤調製したものを水等で所定濃度に希釈する時に混合し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して施用する。
【0037】
以下に本発明における望ましい態様の一例を記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
(1)(A)メトブロムロン又はその塩と、(B)クロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、アイオキシニル、ペンディメタリン、トリフルラリン、プロスルホカルブ、チオベンカルブ及びインダノファンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物又はその塩とを含有する除草組成物。
(2)(A)と(B)との混合比率が重量比で200:1〜1:40である、前記(1)に記載の除草組成物。
(3)(B)の除草性化合物がクロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、アイオキシニル、ペンディメタリン又はトリフルラリンである、前記(1)又は(2)に記載の除草組成物。
(4)(B)の除草性化合物がクロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット又はピロキサスルホンである、前記(1)又は(2)に記載の除草組成物。
(5)(B)の除草性化合物がクロロプロファム、S−メトラクロール、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、ペンディメタリン又はトリフルラリンである、前記(1)又は(2)に記載の除草組成物。
(6)(A)メトブロムロン又はその塩の除草有効量と、(B)クロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、アイオキシニル、ペンディメタリン、トリフルラリン、プロスルホカルブ、チオベンカルブ及びインダノファンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物又はその塩の除草有効量とを、望ましくない植物又はそれらが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法。
(7)(A)を100〜4000g/ha、(B)を20〜4000g/ha施用する前記(6)に記載の方法。
(8)(B)の除草性化合物がクロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、アイオキシニル、ペンディメタリン又はトリフルラリンである、前記(6)又は(7)に記載の方法。
(9)(B)の除草性化合物がクロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット又はピロキサスルホンである、前記(6)又は(7)に記載の方法。
(10)(B)の除草性化合物がクロロプロファム、S−メトラクロール、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、ペンディメタリン、トリフルラリンである、前記(6)又は(7)に記載の方法。
【0038】
(11)(A)がメトブロムロン又はその塩であり、(B)がクロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、ペンディメタリン、トリフルラリン、プロスルホカルブ、チオベンカルブ及びインダノファンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物又はその塩である、前記(1)に記載の除草組成物。
(12)(A)と(B)との混合比率が重量比で50:1〜1:6である、前記(11)に記載の除草組成物。
(13)(A)がメトブロムロン又はその塩であり、(B)がクロロプロファム、S−メトラクロール、フルフェナセット、ピロキサスルホン、ニコスルフロン、フルアジホップ−P−ブチル、プロメトリン、ペンディメタリン、トリフルラリン、プロスルホカルブ、チオベンカルブ及びインダノファンからなる群より選ばれる少なくとも1種の除草性化合物又はその塩である、前記(6)の方法。
(14)(A)と(B)とを重量比50:1〜1:6で混合し施用する、前記(13)に記載の方法。
【実施例】
【0039】
本発明をより詳しく述べるために、以下に実施例を記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
【0040】
試験例1
イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))の種子を播種した大豆圃場(1試験区あたり1.8平方メートル)において、大豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(商品名:メトブロムロン 500SC(Metobromuron 500SC)、Belchim Crop Protection社製)及びクロロプロファムを有効成分とするEC剤(商品名:クロロIPC「石原」(KURORO IPC ''ISHIHARA'')、石原産業株式会社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後19日目に、イヌビエの生育状態を肉眼で観察調査し、下記評価基準に従って評価した。生育抑制率(%)〔実測値〕及びコルビー(Colby)の方法により算出した生育抑制率(%)〔計算値〕を第2表に示す。
生育抑制率(%)=0(無処理区同等)〜100(完全枯殺)の抑草率(%)
【0041】
【表2】
【0042】
試験例2
オオイヌタデ(spotted knotweed (Polygonum lapathifolium L.))の種子を播種した大豆圃場(1試験区あたり1.8平方メートル)において、大豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びS−メトラクロールを有効成分とするEC剤(商品名:DualGold、Syngenta社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後50日目に、オオイヌタデの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第3表に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
試験例3
大豆圃場(1試験区あたり8.4平方メートル)において、大豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びS−メトラクロールを有効成分とするEC剤(前記試験例2に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後50日目に、自然発生したタニソバ(Nepalese Smartweed (Persicaria nepalensis (Meisn.) H. Gross))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第4表に示す。
【0045】
【表4】
【0046】
試験例4
大豆圃場(1試験区あたり8.4平方メートル)において、大豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びトリフルラリンを有効成分とするEC剤(商品名:トレファノサイド乳剤(TOREFANOCIDE NYUZAI)、Dow AgroScience社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後50日目に、自然発生したイヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第5表に示す。
【0047】
【表5】
【0048】
試験例5
小豆圃場(1試験区あたり9.6平方メートル)において、小豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びフルアジホップ−P−ブチルを有効成分とするEC剤(商品名:ワンサイドP乳剤(ONECIDE P NYUZAI)、石原産業株式会社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後39日目に、自然発生したイヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第6表に示す。
【0049】
【表6】
【0050】
試験例6
小豆圃場(1試験区あたり9.6平方メートル)において、小豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びS−メトラクロールを有効成分とするEC剤(前記試験例2に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後39日目に、自然発生したタニソバ(Nepalese Smartweed (Persicaria nepalensis (Meisn.) H. Gross))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第7表に示す。
【0051】
【表7】
【0052】
試験例7
菜豆圃場(1試験区あたり4.8平方メートル)において、菜豆及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びトリフルラリンを有効成分とするEC剤(前記試験例4に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後49日目に、自然発生したイヌタデ(Oriental lady’s thumb (Persicaria longiseta))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第8表に示す。
【0053】
【表8】
【0054】
試験例8
トウモロコシ圃場(1試験区あたり9.6平方メートル)においてトウモロコシ及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びS−メトラクロールを有効成分とするEC剤(前記試験例2に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後28日目に、自然発生したシロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第9表に示す。
【0055】
【表9】
【0056】
試験例9
トウモロコシ圃場(1試験区あたり9.6平方メートル)において、トウモロコシ及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びS−メトラクロールを有効成分とするEC剤(前記試験例2に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後49日目に、自然発生したアオゲイトウ(redroot pigweed (Amaranthus retroflexus L.))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第10表に示す。
【0057】
【表10】
【0058】
試験例10
トウモロコシ圃場(1試験区あたり9.6平方メートル)において、トウモロコシ及び雑草の発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びペンディメタリンを有効成分とするEC剤(商品名:ゴーゴーサン乳剤(GOGO SAN NYUZAI)、BASF社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後49日目に、自然発生したタデ科雑草の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第11表に示す。
【0059】
【表11】
【0060】
試験例11
メヒシバ(large crabgrass(Digitaria sanguinalis L.))の種子を播種したトウモロコシ圃場(1試験区あたり3.6平方メートル)において、メヒシバが1.5-2.0葉期に達したとき、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びニコスルフロンを有効成分とするSC剤の所定量を、農業用展着剤(商品名:Actirob B、Bayer CropScience社製)を0.67vol%含む水(1ヘクタールあたり300リットル相当)で希釈し、茎葉処理した。
薬剤処理後30日目に、メヒシバの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第12表に示す。
【0061】
【表12】
【0062】
試験例12
トウモロコシ圃場(1試験区あたり3.6平方メートル)において、雑草発芽前にメトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びニコスルフロンを有効成分とするSC剤の所定量を、農業用展着剤(前記試験例11に同じ)を0.67vol%含む水(1ヘクタールあたり300リットル相当)で希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後30日目に、自然発生したスベリヒユ(common purslane (Portulaca oleracea L.))の生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第13表に示す。
【0063】
【表13】
【0064】
試験例13
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イチビ(velvetleaf(Abutilon theophrasti MEDIC.))の種子を播種した。イチビの発芽前に、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びピロキサスルホンを有効成分とするWG剤(商品名:Sakura 850WG、Bayer CropScience社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後12日目に、イチビの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第14表に示す。
【0065】
【表14】
【0066】
試験例14
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))の種子を播種した。イヌホオズキの発芽前に、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びピロキサスルホンを有効成分とするWG剤(前記試験例13に同じ)の所定量を1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後12日目に、イヌホオズキの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第15表に示す。
【0067】
【表15】
【0068】
試験例15
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びクロロプロファムを有効成分とするEC剤(前記試験例1に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後21日目に、イヌビエの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第16表に示す。
【0069】
【表16】
【0070】
試験例16
イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))をアキノエノコロ(giant foxtail (Setaria faberi Herrm.))に代える以外は、前記試験例15と同様に試験を行い、第17表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第17表に記載の通りである。
【0071】
【表17】
【0072】
試験例17
イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))を、イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))に代える以外は、前記試験例15と同様に試験を行い、第18表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第18表に記載の通りである。
【0073】
【表18】
【0074】
試験例18
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びクロロプロファムを有効成分とするEC剤(前記試験例1に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後26日目に、イヌビエの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第19表に示す。
【0075】
【表19】
【0076】
試験例19
イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))を、スズメノカタビラ(annual bluegrass(Poa annua L.))に代える以外は、前記試験例18と同様に試験を行い、第20表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第20表に記載の通りである。
【0077】
【表20】
【0078】
試験例20
イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))を、シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))に代える以外は、前記試験例18と同様に試験を行い、第21表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第21表に記載の通りである。
【0079】
【表21】
【0080】
試験例21
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びプロメトリンを有効成分とするWP剤(商品名:ゲザガード50(Gesagard 50)、日本化薬株式会社製(Nippon Kayaku Co., Ltd.))の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後21日目に、イヌビエの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第22表に示す。
【0081】
【表22】
【0082】
試験例22
イヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.))を、メヒシバ(large crabgrass(Digitaria sanguinalis L.))に代える以外は、前記試験例21と同様に試験を行い、第23表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第23表に記載の通りである。
【0083】
【表23】
【0084】
試験例23
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びフルアジホップ−P−ブチルを有効成分とするEC剤(前記試験例5に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後20日目に、イヌホオズキの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第24表に示す。
【0085】
【表24】
【0086】
試験例24
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びトリフルラリンを有効成分とするEC剤(前記試験例4に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後21日目に、シロザの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第25表に示す。
【0087】
【表25】
【0088】
試験例25
シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))を、ハコベ(common chickweed(Stellaria media L.))に代える以外は、前記試験例24と同様に試験を行い、第26表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第26表に記載の通りである。
【0089】
【表26】
【0090】
試験例26
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びプロスルホカルブを有効成分とするEC剤(商品名:ボクサー乳剤(BOXER NYUZAI)、Syngenta社製)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後21日目に、イヌホオズキの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第27表に示す。
【0091】
【表27】
【0092】
試験例27
プロスルホカルブを有効成分とするEC剤を、フルフェナセットを有効成分とするSC剤(商品名:Cadou、Bayer CropScience社製)に代える以外は、前記試験例26と同様に試験を行い、第28表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第28表に記載の通りである。
【0093】
【表28】
【0094】
試験例28
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、メヒシバ(large crabgrass(Digitaria sanguinalis L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びペンディメタリンを有効成分とするEC剤(前記試験例10に同じ)の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後27日目に、メヒシバの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第29表に示す。
【0095】
【表29】
【0096】
試験例29
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、メヒシバ(large crabgrass(Digitaria sanguinalis L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びインダノファンを有効成分とするWP剤の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後20日目に、メヒシバの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第30表に示す。
【0097】
【表30】
【0098】
試験例30
1/300,000ヘクタールポットに土壌をつめ、シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))の種子を播種した。播種翌日、メトブロムロンを有効成分とするSC剤(前記試験例1に同じ)及びチオベンカルブを有効成分とするEC剤(商品名:サターン乳剤(Saturn NYUZAI)、クミアイ化学工業株式会社製(KUMIAI CHEMICAL INDUSTRY CO., Ltd.))の所定量を、1ヘクタールあたり1000リットル相当の水に希釈し、土壌処理した。
薬剤処理後20日目に、シロザの生育状態を肉眼で観察調査し、試験例1と同様に評価した。結果を第31表に示す。
【0099】
【表31】
【0100】
試験例31
シロザ(common lambsquarters(Chenopodium album L.))を、イヌホオズキ(black nightshade(Solanum nigrum L.))に代える以外は、前記試験例30と同様に試験を行い、第32表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第32表に記載の通りである。
【0101】
【表32】
【0102】
試験例32
前記試験例18と同様に試験を行い、第33表の結果を得た。但し、有効成分の薬量は第33表に記載の通りである。
【0103】
【表33】
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明の除草組成物、および防除又は生育抑制方法は、水田、畑地、果樹園などの農耕地、畦畔、休耕田、運動場、ゴルフ場、空き地、森林、工場敷地、線路脇、道路脇などの非農耕地等の種々の分野に適用される。
なお、2014年10月22日に出願された日本特許出願2014−215428号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。