【文献】
“くりぷ豚”,「月刊仮想通貨 11月号 2018 Vol.8」,日本,株式会社ブイシージー,2018年11月01日,第1巻,第11号,p.74
【文献】
森川 夢佑斗,「未来IT図解 これからのブロックチェーンビジネス」,初版第1刷,日本,株式会社エムディエヌコーポレーション,2018年11月01日,pp.096-099
【文献】
“VReS”,「月刊仮想通貨 2月号 2019 Vol.11」,日本,株式会社ブイシージー,2019年02月01日,第2巻,第2号,pp.66,67
【文献】
高 榮郁,「トークンエコノミービジネスの教科書」,初版,日本,株式会社KADOKAWA,2019年03月20日,pp.112-122,166-170,ISBN: 978-4-04-604214-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記キャラクタ生成部は、前記遺伝子情報のうち、ACTN3、ACE、PPARGC1Aのうちのいずれか1つまたは複数の型に基づき、パラメータの値が設定される、請求項2に記載のゲームサービス提供装置。
前記キャラクタを保有する前記ユーザまたは他の前記ユーザから、決済手段により決済することで前記対戦型プレイの結果を予測したベッティングを受け付けるベッティングサービス提供部を備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲームサービス提供装置。
前記キャラクタを保有する複数の前記ユーザの間で、決済手段により決済することで前記キャラクタを売買することが可能なマーケットを提供するキャラクタ売買提供部を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のゲームサービス提供装置。
前記報酬情報生成部は、前記キャラクタを保有する前記ユーザの間で行われる前記キャラクタの売買の決済に基づき、前記管理者への報酬情報を生成する、請求項7に記載のゲームサービス提供装置。
前記ゲームサービスにおける前記キャラクタのプレイ状況に基づき、前記パラメータの値を変更するパラメータ変更部を備える、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のゲームサービス提供装置。
前記パラメータ変更部は、前記ゲームサービスにおける前記キャラクタのプレイ状況に基づき、複数のユーザがそれぞれ保有する前記キャラクタに設定された前記パラメータの値を異なる値に変更する、請求項9に記載のゲームサービス提供装置。
前記キャラクタ生成部は、前記キャラクタデータをブロックチェーン上に1または複数生成し、前記管理者とスマートコントラクトの処理によりそれぞれ紐づける、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲームサービス提供装置。
前記ゲームサービス提供部は、前記キャラクタに設定された前記パラメータの値に基づき、人工知能の処理により自動的にプレイが行われる前記ゲームサービスを提供する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のゲームサービス提供装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0017】
(実施形態1)
<構成>
図1は、本開示の実施形態1に係るゲームサービス提供システム1を示す機能ブロック構成図である。このゲームサービス提供システム1は、限定ではなく例として、実在するスポーツ競技の選手や、競馬の競走馬等の実在する生物から提供を受けた遺伝子情報に基づき、キャラクタデータが生成され、そのキャラクタを使用して、例えばスポーツ競技を模した対戦型プレイのゲームのサービスをオンライン上で提供するシステムである。
【0018】
本実施形態におけるゲームサービス提供システム1は、ユーザに対してキャラクタデータを有償で提供する。このキャラクタデータの基になる、遺伝子情報を提供した選手等は、例えばスポーツ競技の現役の選手や、引退した元選手でも良く、遺伝子情報の取得が可能であれば故人でも良い。さらに、競馬の競走馬やドッグレースの犬のように、人間以外の生物であっても良い。
【0019】
このゲームサービス提供システム1のユーザは、1または複数のキャラクタデータを購入し、例えば、チームを構成することで自己のチームのメンバーとしてキャラクタをシステム上で保有する。チームを保有するユーザは、ゲームサービス提供システム1が提供するゲームサービスに参加し、他のユーザが保有するチームとの間で対戦型プレイのゲームを行う。そして、各キャラクタは、ゲームの過程でそのキャラクタの各種能力を示すパラメータを成長させることが出来るようになっている。なお、スポーツ競技を模したゲームは団体競技のものに限らず、個人(単独)競技でも良く、その場合、チームを構成せずにキャラクタ単体で対戦型プレイを行う。
【0020】
ゲームサービス提供システム1が提供する対戦型プレイのゲームは、当該スポーツ競技の種類に応じて、ユーザの操作により1または複数のキャラクタの配置や各種選定等を行えるようになっている。例えば、当該スポーツ競技がサッカーの場合における、各キャラクタのフィールド上の配置やスターティングメンバ―等であり、当該スポーツ競技が競馬の場合における、競走馬に騎乗するジョッキーの選定や出走レースの選定等である。このゲームのプレイ形式は、ユーザの操作により実際にキャラクタが動いて当該スポーツ競技を模したゲームが試合形式で展開されても良く、その他、例えば人工知能により、システム上で自動的にゲームの試合結果が展開されても良い。
【0021】
そして、ユーザがキャラクタデータを購入すると、その購入金額の一部が、遺伝子情報を提供した選手または元選手、またはその対象が競馬の競走馬やドッグレースの犬の場合における競走馬や犬の管理者(オーナー等)に報酬として支払われるようになっている。なお、この報酬の支払先は当該選手等に限られず、その選手が所属するチームや競技団体等であっても良い。
【0022】
ゲームサービス提供システム1は、ゲームサービス提供装置100と、ユーザ端末200と、ネットワークNWとを有している。ゲームサービス提供装置100と、ユーザ端末200とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。ネットワークNWは、通信を行うための通信網であり、限定ではなく例として、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)等を含む通信網により構成されている。
【0023】
ゲームサービス提供装置100は、ユーザ端末200からキャラクタデータ購入の入力を受け付け、ゲームにおける各キャラクタデータの配置や操作の入力を受け付けてゲームサービスを提供し、キャラクタデータのパラメータの変更を行い、キャラクタデータの基になる選手や管理者等への報酬情報を生成する装置である。このゲームサービス提供装置100は、限定ではなく例として、各種Webサービスを提供するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)や、サーバ装置を含む装置等により構成されている。なお、サーバ装置は単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNWを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバでも良い。
【0024】
ユーザ端末200は、ユーザが入力する、キャラクタデータ購入やゲームにおける各キャラクタデータの配置や操作を受け付ける装置であり、限定ではなく例として、スマートフォンや、携帯端末、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)等により構成されている。このユーザ端末200では、ゲームサービス提供システム1のサービスの提供を受けるためのアプリがインストールされ、またはゲームサービス提供装置100にアクセスするためのURL等が設定され、それらをタップまたはダブルクリック等して起動することにより、ゲームサービスが開始される。
【0025】
ゲームサービス提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0026】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行出来るのであればどのような通信プロトコルを用いても良い。この通信部110は、限定ではなく例として、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルにより通信が行われる。
【0027】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラムや入力データ等を記憶するものであり、限定ではなく例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含むメモリや、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含むストレージから構成される。また、記憶部120は、遺伝子情報DB121と、キャラクタDB122と、ユーザDB123と、報酬情報DB124とを記憶する。さらに、記憶部120は、ユーザ端末200との間で通信を行った際のデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶する。
【0028】
遺伝子情報DB121には、スポーツ競技の現役または引退した選手や、競馬の競走馬やドッグレースの犬から提供を受けた遺伝子情報が格納されている。この遺伝子情報は、例えば、人間の場合における身体の大きさ、運動能力、性格に影響するとされている遺伝子情報であり、例えば、ACTN3、ACE、PPARGC1Aの型を示す情報である。これらの情報は、例えば、既存の遺伝子検査キットにより、口腔粘膜から取得した当該選手等の検体から得られる情報である。
【0029】
ACTN3は、速筋の新陳代謝を司るたんぱく質の遺伝子であり、速筋の量によりR/R型、R/X型、X/X型のタイプに分類される。R/R型は、速筋線維の割合が高いタイプであり、瞬発力を要する運動に適している。R/X型は、速筋と遅筋とのバランスがとれているタイプであり、瞬発力及び持久力の両方を要する運動に適している。X/X型は、遅筋線維の割合が高いタイプであり、持久力を要する運動に適している。
【0030】
ACEは、血液供給量に影響を与えるアンジオテンシン変換酵素の活性の高低を示すものであり、アンジオテンシン変換酵素の活性量によりI/I型、I/D型、D/D型に分類される。I/I型は、アンジオテンシン変換酵素の活性量が低く、血管拡張機能が高いタイプであり、筋肉へ酸素や栄養を持続的に送り届ける力が優れている。I/D型は、アンジオテンシン変換酵素の活性量が中程度のタイプであり、筋肉へ酸素や栄養を送り届ける力は標準的である。D/D型は、アンジオテンシン変換酵素の活性量が高く、血管収縮機能が高いタイプであり、筋肉へ酸素や栄養を瞬間的に送り届ける力が優れている。
【0031】
PPARGC1Aは、骨格筋の中のミトコンドリア生成やその機能を調整するPGC−1aたんぱく質の遺伝子であり、このPGC−1aたんぱく質の活性量によりG/G型、G/S型、S/S型に分類される。G/G型は、ミトコンドリア増殖能が高いタイプであり、運動強度を高めても効率よく運動を行うことが可能である。G/S型は、ミトコンドリア増殖能が中程度のタイプであり、運動強度を徐々に高めることで楽に行えるようになる。S/S型は、ミトコンドリア増殖能が低いタイプであり、運動強度を高めるために長時間要する。
【0032】
キャラクタDB122には、例えば、キャラクタを識別する識別データや、キャラクタの基になる選手や動物の名前や名称、ゲームサービスにおけるそのキャラクタの各種能力を示すパラメータが格納されている。このパラメータは、例えば、キャラクタの基になるスポーツ競技の選手や競走馬等から提供を受け、遺伝子情報DB121に格納されている遺伝子情報に基づき、身体能力や特徴を数値化して表現したものである。例えば、遺伝子情報DB121の遺伝子情報のACTN3がR/R型であり、また、ACEがD/D型であり、瞬発力を要する運動に適するタイプである場合、瞬発力に関するパラメータが高く設定され、ACTN3がX/X型であり、また、ACEがI/I型であり、持久力を要する運動に適するタイプである場合、持久力に関するパラメータが高く設定される。
【0033】
ユーザDB123には、例えば、ゲームサービス提供システム1のユーザを識別する識別データや、当該ユーザが保有するキャラクタの識別データ、ゲームサービスにおけるそのキャラクタの各種能力を示すパラメータが格納されている。
【0034】
ここで、キャラクタDB122に格納されているキャラクタのパラメータと、ユーザDB123に格納されているキャラクタのパラメータとの違いについて説明する。スポーツ競技の選手や競走馬等から遺伝子情報の提供を受け、キャラクタデータとして使用するための許諾を本人や管理者等から得ると、遺伝子情報に基づく当該選手等の特徴がパラメータとして数値化され、キャラクタDB122に格納される。ユーザがキャラクタを購入すると、当初はキャラクタDB122に格納されているパラメータと同一の値が、ユーザDB123に格納される。その後、ユーザが当該キャラクタをゲームで選択して使用すると、各キャラクタデータが成長し、パラメータが変更される。そのため、ユーザDB123に格納されているパラメータは、同一のキャラクタデータであっても、ユーザごとに異なるパラメータ値となる。
【0035】
報酬情報DB124には、ユーザのキャラクタ購入による、その基になるスポーツ競技の選手や、競走馬等の管理者への報酬の情報が格納される。基になるスポーツ競技の選手や管理者等との取り決め等により、ユーザの購入金額における当該選手や管理者等への報酬の割合は異なるため、基になる選手や管理者等ごとに報酬情報が格納される。
【0036】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、ゲームサービス提供装置100の全体の動作を制御するものであり、限定ではなく例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む装置等から構成される。制御部130の機能として、キャラクタ生成部131と、ゲームサービス提供部132と、パラメータ変更部133と、報酬情報生成部134とを備えている。このキャラクタ生成部131、ゲームサービス提供部132、パラメータ変更部133、及び報酬情報生成部134は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてゲームサービス提供装置100にて実行される。
【0037】
キャラクタ生成部131は、スポーツ競技の現役または引退した選手や、競馬の競走馬やドッグレースの犬から遺伝子情報の提供を受け、その情報を遺伝子情報DB121に格納する。遺伝子情報は、選手等から提供を受けた遺伝子検査キットの検体を分析して得られた遺伝子タイプの情報である。
【0038】
また、キャラクタ生成部131は、遺伝子情報DB121に格納された遺伝子情報に基づき、当該選手や管理者等に紐づけてキャラクタデータを生成する。キャラクタ生成部131により生成されるキャラクタデータは、後述するゲームサービス提供部132が提供するゲームのスポーツ競技における選手に基づいても良く、他のスポーツ競技における選手に基づいても良い。このキャラクタデータは、キャラクタDB122に格納されて記憶される。
【0039】
キャラクタ生成部131で生成されたキャラクタデータは、例えば、人間の場合における身体の大きさ等の外見的特徴、運動能力、性格に関するパラメータからなるデータである。このパラメータは、基になる選手や動物等の遺伝子情報に基づき、身体の大きさ等の外見的特徴、運動能力、性格の特徴を数値化して表現して生成される。具体的には、遺伝子情報のうち、身体の外見的特徴、運動能力、性格に影響を与える情報について、それぞれのタイプごとに数値化し、パラメータとして設定する。例えば、遺伝子情報DB121の遺伝子情報が、瞬発力を要する運動に適するタイプである場合、瞬発力に関するパラメータが高く設定され、持久力を要する運動に適するタイプである場合、持久力に関するパラメータが高く設定される。なお、人間の特徴は遺伝子情報による先天的な特徴と、その後のトレーニング等による後天的な特徴とがあるので、遺伝子情報を数値化し、例えば確率的に得られる係数を掛けてパラメータを算出しても良い。
【0040】
また、選手等の外見的特徴は、例えば選手自身から提供を受けた測定データや、選手名鑑のデータ等から取得することも可能である。そのため、外見的特徴に関するパラメータ、具体的には身長、体重、リーチの長さ、足の長さといったパラメータは、例えば選手自身から提供を受けた測定データ等から数値化し、運動能力及び性格に関するパラメータ、例えばパンチの速度、前進や後退等の速度、瞬発力、スタミナといったパラメータは、例えば遺伝子情報から数値化しても良い。
【0041】
さらに、キャラクタ生成部131で生成されたキャラクタデータ同士を交配させて、そのキャラクタデータの子供として新たなキャラクタデータを生成しても良い。この場合、実際の生物同士の交配で起こり得るような、一定確率で親のキャラクタデータの特徴を引き継いだキャラクタデータを生成することが可能である。
【0042】
さらに、キャラクタ生成部131は、ゲームサービス提供システム1のユーザに対して生成したキャラクタを、所定の決済手段により決済することにより有償で、ユーザ端末200へ提供する。ユーザは、キャラクタ生成部131が提供するキャラクタを1または複数購入し、ゲームの種類によってはチームを構成する。なお、ユーザは異なるスポーツ競技における選手に基づくキャラクタを組み合わせてチームを構成しても良い。このキャラクタデータは、ユーザを識別する識別データに紐づいてユーザDB123に格納されて記憶される。
【0043】
ゲームサービス提供部132は、ゲームサービス提供システム1のユーザに対して、例えば、キャラクタデータの基になる選手や動物等のスポーツ競技を模した対戦型プレイのゲームのサービスを、オンライン上で通信部110を介してユーザ端末200へ提供する。具体的には、例えば当該スポーツ競技がサッカーの場合はサッカーゲームであり、競馬の場合は競馬ゲームである。ゲームサービス提供部132では、ユーザ端末200におけるユーザの操作により、1または複数のキャラクタの配置や各種選定等が行われる。なお、必ずしもキャラクタデータの基になる選手等のスポーツ競技を模したゲームである必要はなく、異なるスポーツ競技であっても良い。
【0044】
パラメータ変更部133は、ゲームサービス提供部132が提供するゲームサービスをユーザがプレイすることにより、キャラクタのプレイ状況に基づき、当該キャラクタデータに設定されたパラメータの値を変更する。具体的には、ユーザDB123に格納されているキャラクタデータのパラメータの値を変更する。
【0045】
報酬情報生成部134は、キャラクタ生成部131でキャラクタデータをユーザが購入するので、この決済に基づき、キャラクタデータの基になる選手や管理者等への報酬情報を生成する。キャラクタデータの基になる選手や管理者等との取り決めや、その選手等の所属先のチームとの取り決め等によりユーザの購入金額における当該選手や管理者等への報酬の割合は異なるので、その割合に従って報酬金額が算出され、報酬情報として生成される。生成された報酬情報は、報酬情報DB124に格納される。
【0046】
<処理の流れ>
ゲームサービス提供システム1のゲームサービス提供装置100が実行する、ゲームサービス提供方法の一例の処理の流れについて説明する。まず、
図2及び
図3を参照しながら、ゲームサービス提供装置100が実行するゲームサービス提供方法の一部であるキャラクタ生成の処理の流れについて説明する。
図2は、
図1のゲームサービス提供装置100におけるキャラクタ生成の動作を示すフローチャートである。また、
図3は、
図2のキャラクタ生成におけるアスリートAとユーザUとの関係の例を示す模式図である。
【0047】
ステップS101の処理として、ゲームサービス提供装置100のキャラクタ生成部131では、スポーツ競技の現役または引退した選手や、競馬の競走馬やドッグレースの犬から遺伝子情報の提供を受ける。提供された遺伝子情報は、遺伝子情報DB121に格納される。
【0048】
例えば、
図3に示すようにステップS101では、キャラクタ生成部131の処理により、スポーツ競技の選手や競走馬等の実在の生物であるアスリートAの遺伝子情報Dの提供を受ける。
【0049】
ステップS102の処理として、キャラクタ生成部131では、スポーツ競技の選手や管理者等に紐づけ、キャラクタデータが生成される。このとき、基になる選手や動物等の遺伝子情報に基づき、身体能力や特徴を数値化して表現したパラメータからなるデータが生成される。生成されたパラメータは、キャラクタDB122に格納される。
【0050】
ステップS103の処理として、キャラクタ生成部131では、ステップS102で生成されたキャラクタが、ユーザ端末200へ提供される。ユーザにより、提供されている1または複数のキャラクタが購入される。購入されたキャラクタは、ユーザDB123に格納される。
【0051】
例えば、
図3に示すようにステップS103では、キャラクタ生成部131の処理により、アスリートAの遺伝子情報Dに基づいて生成されたキャラクタが、ユーザ端末200を介してユーザUへ提供される。
【0052】
ステップS104の処理として、報酬情報生成部134では、ステップS103で購入されたキャラクタに対して所定の決済手段による決済が行われる。所定の決済手段は、例えばクレジットカード決済や電子マネー等によるキャッシュレス決済でも良く、仮想通貨や各種ポイント等による金銭以外の手段による決済でも良い。
【0053】
例えば、
図3に示すようにステップS104では、報酬情報生成部134の処理により、アスリートAに基づくキャラクタの購入に対する決済が、ユーザUに対して行われる。
【0054】
ステップS105の処理として、報酬情報生成部134では、ステップS104で行われたキャラクタの購入に対する決済の金額に基づき、キャラクタの基になる選手や管理者等への報酬情報が生成される。報酬情報は、キャラクタの基になる選手や管理者等との取り決め等により定められた、ユーザの購入金額における当該選手や管理者等への報酬の割合に従って算出され、報酬情報として生成される。生成された報酬情報は、報酬情報DB124に格納される。
【0055】
例えば、
図3に示すようにステップS105では、報酬情報生成部134の処理により、ユーザUのキャラクタの購入金額の一部が、アスリートA(またはその管理者)への報酬として報酬情報が生成され、アスリートAへ支払われる。このようにして、ユーザUのキャラクタの購入金額の一部が、アスリートAに対して利益還元される。
【0056】
次に、
図4を参照しながら、ゲームサービス提供方法の一部であるゲームサービス提供の処理の流れについて説明する。
図4は、
図1のゲームサービス提供装置100におけるゲームサービス提供の動作を示すフローチャートである。
【0057】
ステップS201の処理として、ユーザがユーザ端末200で所定の認証操作を行い、ゲームサービス提供装置100にログインするので、ゲームサービス提供部132では、ゲームサービスの提供が開始される。
【0058】
ステップS202の処理として、ゲームサービス提供部132では、ユーザの操作によりユーザ端末200を介して当該ゲームに使用するキャラクタの選択が行われる。具体的には、当該ゲームのスポーツ競技の種類に応じて、1または複数のキャラクタの配置や各種選定等が行われる。
【0059】
図5は、
図1のゲームサービス提供部132で提供されるゲームの例を示す画面表示図である。
図6は、
図1のキャラクタDB122の格納例を示す模式図である。また、
図7は、
図1のユーザDB123の格納例を示す模式図である。ここで、サッカーゲームを例として、ステップS202における複数のキャラクタの配置の決定について説明する。
【0060】
図5に示す画面フィールドGFは、ユーザ端末200の画面上に表示される、当該ゲームによるサッカーの試合が行われるグラウンドを模した画面表示である。ユーザは、ユーザ端末200の操作により、この画面フィールドGF上にキャラクタを示すキャラクタカードCを配置する。通常、サッカーの試合は11人のプレイヤにより行われるので、画面フィールドGF上にキャラクタカードCを、各ポジションに振り分けて合計11枚配置する。
【0061】
図5に示すキャラクタカードCは、
図7に示すようなユーザDB123に格納されている、ユーザが保有するキャラクタに対応している。
図7のユーザDB123には、例えば、ユーザを識別するユーザIDに紐づいて、当該ユーザが保有するキャラクタの一覧が格納されている。このキャラクタは、ステップS103においてユーザが購入したキャラクタであり、このキャラクタは、
図6に示すようなキャラクタDB122に格納されていたものである。
図6のキャラクタDB122には、例えば、キャラクタを識別するキャラクタIDに紐づいて、キャラクタ名及び当該キャラクタに設定されているパラメータの一覧が格納されている。
【0062】
通常、サッカーでは攻撃に強い選手をグラウンド上の敵陣側に配置し、守備に強い選手をグラウンド上の自陣側に配置する。そのため、例えばユーザは、画面フィールドGF上にキャラクタカードCを配置するとき、
図7のユーザDB123に示すパラメータのうち攻撃に関するパラメータである「シュート」、「ドリブル」等のパラメータが高いキャラクタを画面フィールドGF上の敵陣側(
図5上の上方)に配置し、守備に関するパラメータである「セービング」等のパラメータが高いキャラクタを画面フィールドGF上の自陣側(
図5上の下方)に配置する。その他、ゲームの局面に応じて、各パラメータの数値により各キャラクタデータの配置が決定される。
【0063】
ステップS203の処理として、ゲームサービス提供部132では、試合形式によるゲームの対戦型プレイが開始される。この対戦型プレイは、ユーザの操作により実際にキャラクタが動いて展開されても良く、人工知能によりシステム上で自動的にゲームの試合結果が展開されても良い。
【0064】
ステップS204の処理として、パラメータ変更部133では、キャラクタのプレイ状況に基づき、当該キャラクタに設定されたパラメータの値を変更するか否かが判定される。パラメータの値を変更すると判定された場合、ステップS205へ進み、パラメータの値を変更しないと判定された場合、ステップS206へ進む。
【0065】
ステップS103においてユーザがキャラクタを購入したとき、各キャラクタには、
図6に示すキャラクタDB122のように各キャラクタの能力を示すパラメータがあらかじめ設定されている。この値は、例えば選手や動物等の遺伝子情報に基づき、身体能力や特徴を数値化して表現したものである。ユーザがこのキャラクタを使用してゲームを行い、例えば、あるキャラクタが好適なプレイを行いチームが勝利したとする。この好適なプレイに従い、当該キャラクタを成長させるか否かがパラメータ変更部133で判定される。
【0066】
例えば、
図6に示すキャラクタDB122に格納されているキャラクタデータと、
図7に示すユーザDB123に格納されているキャラクタIDが共通するキャラクタデータとを比較すると、ユーザDB123に格納されているキャラクタデータの方が大きくなっている。これは、パラメータ変更部133の処理によりキャラクタの能力が成長したものである。
【0067】
このとき、ユーザによって各キャラクタの配置が異なるので、もとは同一のキャラクタであっても、ユーザにより異なるパラメータになっても良い。これにより、ユーザの好みによりキャラクタが変化するので、ゲームの嗜好性を向上させることが出来る。
【0068】
ステップS205の処理として、パラメータ変更部133では、当該キャラクタに設定された、ユーザDB123に格納されているキャラクタのパラメータの値を変更する。
【0069】
ステップS206の処理として、ユーザがユーザ端末200でゲームのプレイを終了するので、当該ユーザがゲームサービス提供装置100からログアウトされ、ゲームサービスの提供が終了される。
【0070】
<効果>
以上のように、本実施形態に係るゲームサービス提供装置及びゲームサービス提供方法は、キャラクタ生成部により、実在するスポーツ競技の選手や競走馬等の生物の遺伝子情報に基づいてキャラクタが生成される。そのため、その選手や競走馬等の特徴を表現した、より現実に即したリアルなキャラクタデータの生成が可能である。これにより、いわゆるドリームマッチをよりリアルに楽しむことが可能である。
【0071】
また、ユーザの決済により、ユーザに対してキャラクタが提供され、報酬情報生成部により、ユーザからの決済に基づいて、キャラクタの基になる選手や管理者等に対して、キャラクタの生成に対する報酬情報が生成される。そのため、ユーザの決済額の一部をその選手や管理者等への報酬情報とすることが可能である。これにより、スポーツ競技の選手のような実在する人物や、競走馬等をキャラクタとするキャラクタデータの取引において、当該選手や管理者等に対して利益を還元することが可能である。
【0072】
(実施形態2)
図8は、本開示の実施形態2に係るゲームサービス提供システム1Aを示す機能ブロック構成図である。このゲームサービス提供システム1Aは、実在するスポーツ競技の選手や競走馬等の実在する生物から提供を受けた遺伝子情報に基づくキャラクタを使用して、対戦型プレイのゲームサービスをオンライン上で提供するシステムである点において、実施形態1に係るゲームサービス提供システム1と同様であるが、ブロックチェーン分散ネットワーク400を備えている点において、実施形態1に係るゲームサービス提供システム1と異なる。本実施形態では、公知であるブロックチェーンの技術を用いて、実施形態1におけるキャラクタデータがブロックチェーン分散ネットワーク400上のトークンとして表現される。その他の構成及び処理の流れについては、実施形態1と同様である。
【0073】
ブロックチェーン分散ネットワーク400として、イーサリウム(Ethereum)等のスマートコントラクトを実現することが可能なブロックチェーンソフトウェアが用いられており、ブロックチェーン技術を用いて管理される分散台帳410が設けられている。
【0074】
なお、本実施形態では、ゲームサービス提供装置100が主体となって主な処理を実行する例を説明するが、後述するように、ゲームサービス提供装置100の機能は、ブロックチェーン分散ネットワーク400が果たしても良い。すなわち、ゲームサービス提供システム1Aが備えるゲームサービス提供装置100とユーザ端末200とのいずれか一つ以上がブロックチェーン分散ネットワーク400上で分散管理を行い、ゲームサービス提供装置100の機能を実現しても良い。
【0075】
本実施形態におけるキャラクタ生成部131は、ゲームサービス提供装置100が提供するブロックチェーン上に1または複数のキャラクタデータを生成し、当該選手や管理者等との間でブロックチェーン上において契約をプログラム化するスマートコントラクトの処理を行い、それぞれ紐づけて生成する。そのため、キャラクタデータはブロックチェーン上のトークンとして表現される。このトークンは、限定ではなく例として、固有で代替不可能なブロックチェーン上のトークン(例えば、イーサリアムのERC721トークン等)として実装されることが想定される。
【0076】
図9は、
図8の分散台帳410の内容を示す概念図である。分散台帳410は、エンティティとトランザクションとを含む。エンティティは複数のデータを示し、トランザクションはそれらのデータへの操作を示す情報である。エンティティの取得もトランザクションもすべてブロックチェーン上のスマートコントラクトとして実装される。
【0077】
ブロックチェーン上には、トークンの移動の対象となるエンティティと、各エンティティ間でのトークンの移動を伴うトランザクションが存在する。エンティティは、例えば、キャラクタデータ、ユーザID、チーム名、リーグ(例えば架空のリーグ内でゲームが展開している場合)、競技名等の階層データと、ゲーム結果と、提示された戦術と、指示内容とを含む。
【0078】
各エンティティは、基本的には、識別子とタイムスタンプのような最低限のデータで構成され、かつ識別子同士の関連性(階層構造、ゲームに参加したキャラクタデータ、ユーザID、チーム等)と、ゲーム結果(勝敗、スコア)、評価等のデータがブロックチェーン上に保持される。なお、ブロックチェーン外のゲームサービス提供装置100には、キャラクタデータの選手名、チーム名、プロフィール、イベント名等の情報や、勝率等の数値データ、チームアイコン、キャラクタデータ上の選手の写真等の画像データが保持される。
【0079】
トランザクションには、例えば、ゲームの管理、ゲームに対する戦術の指示、展開の予測、ゲーム結果の反映、及び戦術の指示による影響力の変化等がある。また、トランザクションには、ユーザによる戦術の選択肢(特定のキャラクタデータの採用、指示する内容の選択肢)を試合のどのタイミングで選択可能かも含めて登録される。
【0080】
本実施形態によれば、上記実施形態1の効果に加え、ブロックチェーン上に1または複数のキャラクタデータが生成され、キャラクタデータの基になる選手や管理者等との間でスマートコントラクトの処理が行われるので、キャラクタデータの基になる選手や管理者等とキャラクタデータを保有するユーザとを紐付けることが出来る。そのため、当該選手や管理者等に対して確実に利益を還元することが可能である。
【0081】
(実施形態3)
図10は、本開示の実施形態3に係るゲームサービス提供システム1を示す機能ブロック構成図である。このゲームサービス提供システム1は、実在するスポーツ競技の選手や競走馬等の実在する生物から提供を受けた遺伝子情報に基づくキャラクタを使用して、対戦型プレイのゲームサービスをオンライン上で提供するシステムである点において、実施形態1に係るゲームサービス提供システム1と同様であるが、本実施形態に備えるゲームサービス提供装置100Bの制御部130の機能として、ベッティングサービス提供部135を備えている点において、実施形態1に係るゲームサービス提供システム1と異なる。その他の構成については、実施形態1と同様である。
【0082】
本実施形態では、実施形態1におけるゲームサービスの提供に加えて、ユーザ間の対戦型プレイに対して、結果を予測してベット(賭け)を行うベッティングを受け付ける機能を備えている。
【0083】
ベッティングサービス提供部135は、ユーザ間の対戦型プレイに対して、対戦型プレイの結果、例えばどちらが勝つかを予測するベッティングを、当該ユーザまたは他のユーザのユーザ端末200から通信部110を介して所定の決済手段により受け付け、ベッティング内容が当たったユーザに対して所定の分配を行う。このときのベッティングは、所定の決済手段により行われ、例えばクレジットカード決済や電子マネー等によるキャッシュレス決済でも良く、仮想通貨や各種ポイント等による金銭以外の手段による決済でも良い。
【0084】
ベッティングサービス提供部135では、例えば、対戦前の状態である試合(プレイ)の一覧が表示され、ユーザはその中から選択してベッティングを行う。また、ベッティングサービス提供部135では、ベッティングの判断材料として、ユーザの過去の対戦結果や各キャラクタのパラメータを提供しても良い。なお、ベッティングの内容は、勝ち負けだけではなくスコアの差も対象として良い。さらに、ベッティングは他のユーザからだけではなく、対戦型プレイを行う当事者のユーザから受け付けても良い。
【0085】
本実施形態における報酬情報生成部134は、ユーザからのベッティングの決済に基づき、ベッティングの対象であるキャラクタの基になるスポーツ競技の選手や、競走馬等の管理者等への報酬情報を生成する。例えば、対戦型プレイの勝者であるユーザに対してベッティングの掛け金の一部が分配され、さらに、キャラクタの基になる選手や管理者等への分配も行われ、その報酬情報が生成される。生成された報酬情報は、報酬情報DB124に格納される。
【0086】
<処理の流れ>
図11及び
図12を参照しながら、ゲームサービス提供装置100Bが実行するベッティングサービス提供の処理の流れについて説明する。
図11は、
図10のゲームサービス提供装置100Bにおけるベッティングサービス提供の動作を示すフローチャートである。また、
図12は、
図11のベッティングサービス提供におけるアスリートAとユーザUとの関係の例を示す模式図である。
【0087】
ステップS301の処理として、ユーザがユーザ端末200で所定の認証操作を行い、ゲームサービス提供装置100Bにログインするので、ベッティングサービス提供部135では、ベッティングサービスの提供が開始される。
【0088】
ステップS302の処理として、ベッティングサービス提供部135では、対戦前の状態である試合(プレイ)の一覧が表示されるので、ユーザの選択によりベッティングを行う試合が選択され、ベッティング金額が入力されてベッティングが行われる。ユーザがベッティングを行うと、そのベッティングに対して所定の決済手段による決済が行われる。
【0089】
例えば、
図12に示すようにステップS302では、ベッティングサービス提供部135の処理により、ユーザUによるベッティングが行われる。
【0090】
ステップS303の処理として、報酬情報生成部134では、ステップS302で行われたベッティングに対する決済の金額に基づき、対戦型プレイで勝利したチームのキャラクタデータの基になる選手や管理者等への報酬情報が生成される。報酬情報は、例えば対戦型プレイのゲームに出場していた(ユーザにより選択されていた)キャラクタデータについて発生させても良く、チーム内のキャラクタ全体に発生させても良い。生成された報酬情報は、報酬情報DB124に格納される。
【0091】
例えば、
図12に示すようにステップS303では、報酬情報生成部134の処理により、対戦型プレイで勝利してベッティングの分配が発生した場合、ベッティングを行ったユーザUのベッティング金額の一部が、スポーツ競技の選手や競走馬等の実在の生物であるアスリートA(またはその管理者)への報酬として報酬情報が生成され、アスリートAへ支払われる。このようにして、ベッティング金額の一部が、アスリートAに対して利益還元される。
【0092】
本実施形態によれば、上記実施形態1及び2の効果に加え、ユーザからのベッティングの決済に基づき、ベッティングの対象であるキャラクタの基になる、実在するスポーツ競技の選手や競走馬の管理者等への報酬情報が生成される。これにより、スポーツ競技の選手や競走馬のような実在する生物に基づくキャラクタを対象とするベッティングにおいて、当該選手や管理者等に対して利益を還元することが可能である。
【0093】
(実施形態4)
図13は、本開示の実施形態4に係るゲームサービス提供システム1を示す機能ブロック構成図である。このゲームサービス提供システム1は、実在するスポーツ競技の選手や競走馬等の実在する生物から提供を受けた遺伝子情報に基づくキャラクタを使用して、対戦型プレイのゲームのサービスをオンライン上で提供するシステムである点において、実施形態1に係るゲームサービス提供システム1と同様であるが、本実施形態に備えるゲームサービス提供装置100Cの制御部130の機能として、キャラクタ売買提供部136を備えている点において、実施形態1に係るゲームサービス提供システム1と異なる。その他の構成については、実施形態1と同様である。
【0094】
本実施形態では、実施形態1におけるゲームサービスの提供に加えて、キャラクタをユーザ間で売買することが可能なマーケットを提供する機能を備えている。このような機能は、ユーザによりキャラクタの成長度合いが異なるため、成長度合いが高いキャラクタに価値が発生することがあるため、売買の対象となりうることから設けられている。
【0095】
キャラクタ売買提供部136は、ユーザ間におけるキャラクタの売買を、ユーザ端末200から通信部110を介して所定の決済手段により受け付け、売買が成立した場合、当該ユーザに対して決済が行われる。このときの売買は、所定の決済手段により行われ、例えばクレジットカード決済や電子マネー等によるキャッシュレス決済でも良く、仮想通貨や各種ポイント等による金銭以外の手段による決済でも良い。
【0096】
キャラクタ売買提供部136では、例えば、キャラクタデータを売りたいと希望するユーザとキャラクタデータの一覧が表示され、ユーザはその中から選択して売買の交渉を行う。この交渉は、自由交渉により行っても良く、オークション形式により行っても良い。
【0097】
本実施形態における報酬情報生成部134は、ユーザ間のキャラクタデータの売買の決済に基づき、売買の対象であるキャラクタデータの基になるスポーツ競技の選手や、競走馬等の管理者等への報酬情報を生成する。生成された報酬情報は、報酬情報DB124に格納される。
【0098】
<処理の流れ>
図14及び
図15を参照しながら、ゲームサービス提供装置100Cが実行するキャラクタ売買提供の処理の流れについて説明する。
図14は、
図13のゲームサービス提供装置100Cにおけるキャラクタ売買提供の動作を示すフローチャートである。また、
図15は、
図14のキャラクタ売買提供におけるアスリートAとユーザUとの関係の例を示す模式図である。
【0099】
ステップS401の処理として、ユーザがユーザ端末200で所定の認証操作を行い、ゲームサービス提供装置100Cにログインするので、キャラクタ売買提供部136では、キャラクタ売買の提供が開始される。
【0100】
ステップS402の処理として、キャラクタ売買提供部136では、キャラクタデータを売りたいと希望するユーザとキャラクタデータの一覧が表示されるので、ユーザの選択により購入を希望するキャラクタデータが選択される。自由交渉やオークション等により売買が成立すると、その売買に対して所定の決済手段による決済が行われる。
【0101】
例えば、
図15に示すようにステップS402では、キャラクタ売買提供部136の処理により、ユーザUによるキャラクタデータの購入が行われる。
【0102】
ステップS403の処理として、報酬情報生成部134では、ステップS402で行われたキャラクタデータの購入に対する決済の金額に基づき、売買が行われたキャラクタデータの基になる選手や管理者等への報酬情報が生成される。生成された報酬情報は、報酬情報DB124に格納される。
【0103】
例えば、
図15に示すようにステップS403では、報酬情報生成部134の処理により、キャラクタの売買が成立した場合、キャラクタを購入したユーザUの購入金額の一部が、スポーツ競技の選手や競走馬等の実在の生物であるアスリートA(またはその管理者)への報酬として報酬情報が生成され、アスリートAへ支払われる。このようにして、キャラクタの購入金額の一部が、アスリートAに対して利益還元される。
【0104】
本実施形態によれば、上記実施形態1ないし3の効果に加え、ユーザからのキャラクタの購入金額に基づき、売買の対象であるキャラクタの基になる、実在するスポーツ競技の選手や競走馬の管理者等への報酬情報が生成される。これにより、スポーツ競技の選手や競走馬のような実在する生物のキャラクタの売買において、当該選手や管理者等に対して利益を還元することが可能である。
【0105】
(実施形態5(プログラム))
図16は、コンピュータ(電子計算機)700の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ700は、CPU701、主記憶装置702、補助記憶装置703、インタフェース704を備える。
【0106】
ここで、実施形態1ないし4に係るキャラクタ生成部131と、ゲームサービス提供部132と、パラメータ変更部133と、報酬情報生成部134と、ベッティングサービス提供部135と、キャラクタ売買提供部136とを構成する各機能を実現するための制御プログラム(ゲームサービス提供プログラム)の詳細について説明する。これらの機能ブロックは、コンピュータ700に実装される。そして、これらの各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置703に記憶されている。CPU701は、プログラムを補助記憶装置703から読み出して主記憶装置702に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU701は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置702に確保する。
【0107】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ700において、実在する生物の遺伝子情報に基づき、パラメータの値を設定してキャラクタに係るキャラクタデータを生成し、ユーザに対してキャラクタを決済手段により決済することで提供するキャラクタ生成ステップと、ユーザに対してゲームサービスを提供するゲームサービス提供ステップと、ユーザにおけるキャラクタの保有に対する決済に基づき、生物に係る権利を保有する管理者への報酬情報を生成する報酬情報生成ステップと、をコンピュータによって実現する制御プログラムである。
【0108】
なお、補助記憶装置703は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース704を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ700に配信される場合、配信を受けたコンピュータ700が当該プログラムを主記憶装置702に展開し、上記処理を実行しても良い。
【0109】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置703に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0110】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。