特許第6952518号(P6952518)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6952518トリアセトンジアミンおよびその誘導体から還元的アミノ化を実施することによるトリアセトンジアミン化合物の合成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6952518
(24)【登録日】2021年9月30日
(45)【発行日】2021年10月20日
(54)【発明の名称】トリアセトンジアミンおよびその誘導体から還元的アミノ化を実施することによるトリアセトンジアミン化合物の合成
(51)【国際特許分類】
   C07D 211/58 20060101AFI20211011BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20211011BHJP
【FI】
   C07D211/58
   !C07B61/00 300
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】69
(21)【出願番号】特願2017-133711(P2017-133711)
(22)【出願日】2017年7月7日
(65)【公開番号】特開2018-21014(P2018-21014A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2020年1月16日
(31)【優先権主張番号】10 2016 212 378.5
(32)【優先日】2016年7月7日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】519414848
【氏名又は名称】エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カタリーナ ミンケ
(72)【発明者】
【氏名】ベンヤミン ヴィリー
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭53−039395(JP,A)
【文献】 特開昭64−050858(JP,A)
【文献】 特開平10−218860(JP,A)
【文献】 特開平01−190678(JP,A)
【文献】 特表2015−524829(JP,A)
【文献】 特開2009−191067(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 211/58
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−B)、(I−C)、(I−D)、(I−E)
【化1】
からなる群から選択され、
前記式中、nは、1〜20の範囲からの整数であり、
1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8、p9、p10、p11、p12、p13、p14、p15、p16は、それぞれ独立して0または1であり、
2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11、X12は、それぞれ独立して、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(i)、(ii)
【化2】
[式中、
1、Q2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
aは、1〜50の範囲から選択される整数であり、
bは、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
1は、p1およびp2の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
2は、p3およびp4の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
3は、p5およびp6の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
4は、p8およびp9の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
5は、p10およびp11の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化3】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化4】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)
【化5】
[式中、
3、J4は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
3、K4は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
4、V5、V6は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
4、W5、W6は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j、k、m、q、r、sは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化6】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよく、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)、(II−C)
【化7】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化8】
[式中、
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27、R28、R29基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化9】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cuからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【請求項2】
1=p2=p3=p4=p5=p6=p8=p9=p10=p11=0であり、かつp7、p12、p13、p14、p15、p16は、それぞれ独立して0または1である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化10】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、かつ
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化11】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(xvii)
【化12】
[式中、X14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化13】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよい、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
2=X3=X4=X5=X6=X7=X8=X9=X10=X11=X12=X13=X14=X15=水素である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−B)であり、かつR2基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−B)であり、かつR2基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)からなる群から選択される、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−B)であり、かつ前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)からなる群から選択され、前記式中、
1=p2=0であり、
2=X3=水素であり、
1およびZ1は、それぞれ独立して、1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基であり、
2は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記金属Mは、Ni、Co、Cu、Fe、Agからなる群から選択される、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(「トリアセトンジアミン(ricetoneiamine)」;TAD)または4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基を、カルボニル化合物と還元的アミノ化において反応させる方法に関する。本発明による方法は、特にTADの誘導体の製造のために適している。
【背景技術】
【0002】
「ヒンダードアミン光安定剤(HALS)」のグループは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンおよびポリプロピレンの、外的影響、例えば紫外光および高温の作用に対する安定化のために使用される。HALS誘導体は、機能的単位として、安定化作用の基礎を成す2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基を含む。安定化作用は、例えば安定化されるポリマーの光学的特性または機械的特性が、安定化されていないポリマーと比較してより長く保たれ、こうして例えばポリマーの黄変過程が遅滞されることを特徴としている。
【0003】
2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基の導入は、一般的に、合成反応における反応物として2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノン(トリアセトンアミン(ricetonmine);TAA)を使用することによって行われる。TAAの転化は、通常は、還元的アミノ化、すなわちアミンとの還元的条件下での反応により、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを得ることによって行われる。その際、これらは、HALSとして直接的にか、または更なる化学的変性の後に使用される。
【0004】
TAAのアミンによる還元的アミノ化によるTADの誘導体の製造は、先行技術において、例えば欧州特許第0857719号明細書(EP0857719B1)(連続法)および独国特許公報第69220708号(DE69220708T2)(不連続法)および欧州特許出願公開第0302202号明細書(EP0302202A2)に記載されている。先行技術の方法に共通することは、TAAを、アミン(RNH2;R基は、例えばヒドロカルビル基である)と反応させることである。これによりイミン中間体が得られ、その中間体を、分子水素の存在下で貴金属触媒もしくは卑金属触媒[M](例えばRu、Pd、Pt、Co、Ni)上での還元的アミノ化によって反応させることで、所望の目的生成物が得られる。これは、高い水素分圧(欧州特許第0857719号明細書(EP0857719B1))または低い水素分圧(独国特許公報第69220708号(DE69220708T2))を必要とし、相応のTAD誘導体が得られる。
【0005】
これらの従来の方法による反応スキーム<1>は、以下の通りにまとめることができる(式中、Rおよび[M]は、前記定義の通りである):
【化1】
【0006】
具体的には、欧州特許第0857719号明細書(EP0857719B1)に記載される方法により、幾つかの場合に99%を上回る純度を有する高収率のN−置換TAD誘導体が得られる。しかしながら、この方法は(およびもちろん独国特許公報第69220708号(DE69220708T2)に記載される方法も)、反応物としてTAAを基礎としており、最終生成物中でのTAAの一定の残留含分を、結果として避けることができない。
【0007】
このことは、特に先行技術によって製造されたTAD誘導体が使用される場合に、極めて重大な欠点をもたらす。こうして得られたTAD誘導体またはその転化生成物がポリオレフィンのための安定化添加剤として使用される場合に、その添加剤自身が材料の変色をもたらすという欠点を有する。この場合に、TAAが酸素の存在下に着色の強い分解生成物を形成し、それによりプラスチックのその着色特性に関する品質が大きく損なわれることが特に不利である。最終生成物中の微量のTAAでさえも、長い時間をかけて材料の顕著な変色を引き起こす。
【0008】
従って、TAAのあらゆる残留含分の完全な回避または少なくともできる限り大幅な低下は、2,2,6,6−ピペリジニル置換基を有する光安定剤が使用される場合には重要である。これは、先行技術の方法自体では達成することができない。それというのも、それらの方法は、反応物としてのTAAから実施することを避けられないからである。
【0009】
更に、原材料としてのTAAの使用は、特に工業的規模のプラントにおいて現れる更なる欠点をもたらす。例えば、TAAは室温で固体であり、約35℃まで融けない。このことは、TAAを加工可能な状態に変えるために、更に複雑な装置およびエネルギー費用を必要とする。
【0010】
更に、環外窒素原子で二置換されたTAD誘導体の還元的アミノ化による製造は、先行技術の方法によっては、たとえ可能であったとしても非常に低い転化率でしか可能でない。そのような二置換されたTAD誘導体も、光安定剤として関心が持たれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第0857719号明細書
【特許文献2】独国特許公報第69220708号
【特許文献3】欧州特許出願公開第0302202号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明により取り組まれる課題は、従って、前記欠点を有さないTAD化合物の製造方法を提供することであった。より具体的には、該方法は、より高い色安定性を有するTAD化合物の製造を可能にすべきであり、より広い範囲のTAD化合物を利用できるようにするべきである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決する方法が、驚くべきことに目下見出された。
【0014】
発明の簡単な説明
本発明は、第一の態様においては、以下の項目1.1〜1.14による方法に関する。
【0015】
1.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)、(I−B)、(I−C)、(I−D)、(I−E)
【化2】
からなる群から選択され、
前記式中、nは、1〜20の範囲からの整数であり、
1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8、p9、p10、p11、p12、p13、p14、p15、p16は、それぞれ独立して0または1であり、
1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11、X12は、それぞれ独立して、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(i)、(ii)
【化3】
[式中
1、Q2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
aは、1〜50の範囲から選択される整数であり、
bは、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
1は、p1およびp2の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
2は、p3およびp4の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
3は、p5およびp6の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
4は、p8およびp9の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
5は、p10およびp11の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化4】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化5】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)
【化6】
[式中、
3、J4は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
3、K4は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
4、V5、V6は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
4、W5、W6は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j、k、m、q、r、sは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化7】
[式中、X15は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよく、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)、(II−C)
【化8】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化9】
[式中、
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27、R28、R29基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルコキシ基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化10】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0016】
1.2 p1=p2=p3=p4=p5=p6=p8=p9=p10=p11=0であり、かつp7、p12、p13、p14、p15、p16は、それぞれ独立して0または1である、項目1.1に記載の方法。
【0017】
1.3 Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、
好ましくは、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基である、項目1.1または1.2に記載の方法。
【0018】
1.4 R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化11】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、かつ
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化12】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(xvii)
【化13】
[式中、X14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化14】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよい、項目1.1〜1.3の1つ以上に記載の方法。
【0019】
1.5 X1=X2=X3=X4=X5=X6=X7=X8=X9=X10=X11=X12=X13=X14=X15=水素である、項目1.1〜1.4の1つ以上に記載の方法。
【0020】
1.6 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)、(I−B)からなる群から選択され、かつR1、R2基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、項目1.1〜1.5の1つ以上に記載の方法。
【0021】
1.7 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)、(I−B)からなる群から選択され、かつR1、R2基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目1.1〜1.6の1つ以上に記載の方法。
【0022】
1.8 Z1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、
好ましくは、Z1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基である、項目1.1〜1.7の1つ以上に記載の方法。
【0023】
1.9 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)からなる群から選択される、項目1.1〜1.8の1つ以上に記載の方法。
【0024】
1.10 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)、(I−B)からなる群から選択され、かつ前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)からなる群から選択され、前記式中、
1=p2=0であり、
1=X2=X3=水素であり、
1およびZ1は、それぞれ独立して、1個〜12個の、好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基であり、
1、R2は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目1.1〜1.9の1つ以上に記載の方法。
【0025】
1.11 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)を有し、かつ前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有し、前記式中、
1=水素であり、
1は、
水素、
1個〜8個の、好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25は、
水素、
1個〜8個の、好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目1.1〜1.10の1つ以上に記載の方法。
【0026】
1.12 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)を有し、かつ前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有し、前記式中、
1=Hであり、R1=Hであり、R24は、水素、メチルからなる群から選択され、R25は、1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である、項目1.1〜1.11の1つ以上に記載の方法。
【0027】
1.13 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目1.1〜1.12の1つ以上に記載の方法。
【0028】
1.14 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目1.1〜1.13の1つ以上に記載の方法。
【0029】
本発明は、第二の態様においては、以下の項目2.1〜2.20による方法に関する。
【0030】
2.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)、(I−B)、(I−C)、(I−D)、(I−E)
【化15】
からなる群から選択され、
前記式中、nは、1〜20の範囲からの整数であり、
7、p12、p13、p14、p15、p16は、それぞれ独立して0または1であり、
1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11、X12は、それぞれ独立して、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化16】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化17】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)
【化18】
[式中、
3、J4は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
3、K4は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
4、V5、V6は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
4、W5、W6は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j、k、m、q、r、sは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化19】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよく、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)、(II−C)
【化20】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27、R28、R29基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化21】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0031】
2.2 Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜12個の炭素原子を有し、かつ3個〜12個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目2.1に記載の方法。
【0032】
2.3 Z1、Z2、Z3は、それぞれ独立して、
直接結合、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜12個の炭素原子を有し、かつ3個〜12個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目2.1または2.2に記載の方法。
【0033】
2.4 R24、R25、R26、R27、R28、R29基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目2.1〜2.3の1つ以上に記載の方法。
【0034】
2.5 R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化22】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、かつ
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化23】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(xvii)
【化24】
[式中、X14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化25】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよい、項目2.1〜2.4の1つ以上に記載の方法。
【0035】
2.6 R24、R25、R26、R27、R28、R29基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目2.1〜2.5の1つ以上に記載の方法。
【0036】
2.7 X1=X2=X3=X4=X5=X6=X7=X8=X9=X10=X11=X12=X13=X14=X15=水素である、項目2.1〜2.6の1つ以上に記載の方法。
【0037】
2.8 Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜6個の炭素原子を有し、かつ3個〜6個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目2.1〜2.7の1つ以上に記載の方法。
【0038】
2.9 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)、(I−B)からなる群から選択され、かつ、
1、R2基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、項目2.1〜2.8の1つ以上に記載の方法。
【0039】
2.10 R1、R2基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目2.9に記載の方法。
【0040】
2.11 R1、R2基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目2.10に記載の方法。
【0041】
2.12 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有する、項目2.1〜2.11の1つ以上に記載の方法。
【0042】
2.13 R24、R25基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目2.12に記載の方法。
【0043】
2.14 R24、R25基は、
水素、
1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目2.13に記載の方法。
【0044】
2.15 前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)を有し、かつ、
1基は、
水素、
1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目2.1〜2.14の1つ以上に記載の方法。
【0045】
2.16 R24基は、水素、メチル、エチルからなる群から選択され、かつR25基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルからなる群から選択される、項目2.1〜2.15の1つ以上に記載の方法。
【0046】
2.17 R24基は、水素、メチルからなる群から選択され、かつR25基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルからなる群から選択され、更により好ましくは、R24基=水素であり、かつR25基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルからなる群から選択される、項目2.16に記載の方法。
【0047】
2.18 R24基=メチルであり、かつR25基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルからなる群から選択される、項目2.16に記載の方法。
【0048】
2.19 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目2.1〜2.18の1つ以上に記載の方法。
【0049】
2.20 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目2.1〜2.19の1つ以上に記載の方法。
【0050】
本発明は、第三の態様においては、以下の項目3.1〜3.18による方法に関する。
【0051】
3.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−A)
【化26】
を有し、
前記式中、X1は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
1基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化27】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)
【化28】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化29】
[式中、
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化30】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0052】
3.2 R1基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化31】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択される、項目3.1に記載の方法。
【0053】
3.3 X1=X13=水素である、項目3.1または3.2に記載の方法。
【0054】
3.4 R1基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、項目3.1〜3.3の1つ以上に記載の方法。
【0055】
3.5 R1基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目3.1〜3.4の1つ以上に記載の方法。
【0056】
3.6 Z1基は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目3.1〜3.5の1つ以上に記載の方法。
【0057】
3.7 Z1は、
直接結合、
1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
からなる群から選択される、項目3.6に記載の方法。
【0058】
3.8 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有する、項目3.1〜3.7の1つ以上に記載の方法。
【0059】
3.9 X1=X13=水素であり、
1は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目3.8に記載の方法。
【0060】
3.10 X1=X13=水素であり、
1は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目3.9に記載の方法。
【0061】
3.11 X1=X13=水素であり、
1=水素であり、
24は、水素、メチルからなる群から選択され、
25=1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である、項目3.10に記載の方法。
【0062】
3.12 0.8モル当量〜4.0モル当量の、特に0.9モル当量〜3.0モル当量の、好ましくは1.2モル当量〜2.6モル当量の、より好ましくは1.3モル当量〜2.4モル当量の、更により好ましくは1.5モル当量〜2.0モル当量の、最も好ましくは1.6モル当量〜1.8モル当量の化学構造(II−A)のカルボニル化合物(II)が、化学構造(I−A)のトリアセトンジアミン化合物(I)につき使用される、項目3.8〜3.11の1つ以上に記載の方法。
【0063】
3.13 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目3.8〜3.12の1つ以上に記載の方法。
【0064】
3.14 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目3.8〜3.13の1つ以上に記載の方法。
【0065】
3.15 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−B)を有する、項目3.1〜3.7の1つ以上に記載の方法。
【0066】
3.16 0.4モル当量〜2.0モル当量の、特に0.45モル当量〜1.5モル当量の、好ましくは0.6モル当量〜1.3モル当量の、より好ましくは0.65モル当量〜1.2モル当量の、更により好ましくは0.75モル当量〜1.0モル当量の、最も好ましくは0.8モル当量〜0.9モル当量の化学構造(II−B)のカルボニル化合物(II)が、化学構造(I−A)のトリアセトンジアミン化合物(I)につき使用される、項目3.15に記載の方法。
【0067】
3.17 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目3.15および3.16の1つ以上に記載の方法。
【0068】
3.18 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目3.15〜3.17の1つ以上に記載の方法。
【0069】
本発明は、第四の態様においては、以下の項目4.1〜4.20による方法に関する。
【0070】
4.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−B)
【化32】
を有し、
前記式中、p1、p2は、それぞれ独立して0または1であり、
2、X3は、それぞれ独立して、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
1は、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(i)、(ii)
【化33】
[式中、
1、Q2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
aは、1〜50の範囲から選択される整数であり、
bは、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
1は、p1およびp2の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、
2基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化34】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)
【化35】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化36】
[式中
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化37】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0071】
4.2 p1=p2=0である、項目4.1に記載の方法。
【0072】
4.3 Y1は、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、
1は、好ましくは、1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基である、項目4.1または4.2に記載の方法。
【0073】
4.4 R2基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化38】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択される、項目4.1〜4.3の1つ以上に記載の方法。
【0074】
4.5 X2=X3=X13=水素である、項目4.1〜4.4の1つ以上に記載の方法。
【0075】
4.6 R2基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、項目4.1〜4.5の1つ以上に記載の方法。
【0076】
4.7 R2基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目4.6に記載の方法。
【0077】
4.8 Z1基は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目4.1〜4.7の1つ以上に記載の方法。
【0078】
4.9 Z1は、
直接結合、
1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
からなる群から選択される、項目4.8に記載の方法。
【0079】
4.10 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有する、項目4.1〜4.9の1つ以上に記載の方法。
【0080】
4.11 X2=X3=X13=水素であり、
2は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目4.10に記載の方法。
【0081】
4.12 X2=X3=X13=水素であり、
2は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目4.11に記載の方法。
【0082】
4.13 X2=X3=X13=水素であり、
2=水素であり、かつ
24は、水素、メチルからなる群から選択され、
25は、1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である、項目4.12に記載の方法。
【0083】
4.14 0.8モル当量〜4.0モル当量の、特に0.9モル当量〜3.0モル当量の、好ましくは1.2モル当量〜2.6モル当量の、より好ましくは1.3モル当量〜2.4モル当量の、更により好ましくは1.5モル当量〜2.0モル当量の、最も好ましくは1.6モル当量〜1.8モル当量の化学構造(II−A)のカルボニル化合物(II)が、化学構造(I−A)のトリアセトンジアミン化合物(I)につき使用される、項目4.10〜4.13の1つ以上に記載の方法。
【0084】
4.15 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目4.10〜4.14の1つ以上に記載の方法。
【0085】
4.16 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目4.10〜4.15の1つ以上に記載の方法。
【0086】
4.17 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−B)を有する、項目4.1〜4.9の1つ以上に記載の方法。
【0087】
4.18 0.4モル当量〜2.0モル当量の、特に0.45モル当量〜1.5モル当量の、好ましくは0.6モル当量〜1.3モル当量の、より好ましくは0.65モル当量〜1.2モル当量の、更により好ましくは0.75モル当量〜1.0モル当量の、最も好ましくは0.8モル当量〜0.9モル当量の化学構造(II−B)のカルボニル化合物(II)が、化学構造(I−A)のトリアセトンジアミン化合物(I)につき使用される、項目4.17に記載の方法。
【0088】
4.19 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目4.17および4.18の1つ以上に記載の方法。
【0089】
4.20 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目4.17〜4.19の1つ以上に記載の方法。
【0090】
本発明は、第五の態様においては、以下の項目5.1〜5.15による方法に関する。
【0091】
5.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−C)
【化39】
を有し、
前記式中、p3、p4、p5、p6は、それぞれ独立して0または1であり、
4、X5、X6は、それぞれ独立して、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
2、Y3は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(i)、(ii)
【化40】
[式中、
1、Q2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
aは、1〜50の範囲から選択される整数であり、
bは、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
2は、p3およびp4の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
3は、p5およびp6の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、
3基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化41】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)
【化42】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化43】
[式中、
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化44】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0092】
5.2 p3=p4=p5=p6=0である、項目5.1に記載の方法。
【0093】
5.3 Y2、Y3は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、好ましくは、Y2、Y3は、それぞれ独立して、1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基である、項目5.1または5.2に記載の方法。
【0094】
5.4 R3基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化45】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択される、項目5.1〜5.3の1つ以上に記載の方法。
【0095】
5.5 X4=X5=X6=水素である、項目5.1〜5.4の1つ以上に記載の方法。
【0096】
5.6 R3基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、項目5.1〜5.5の1つ以上に記載の方法。
【0097】
5.7 R3基は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目5.1〜5.6の1つ以上に記載の方法。
【0098】
5.8 Z1基は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目5.1〜5.7の1つ以上に記載の方法。
【0099】
5.9 Z1は、
直接結合、
1個〜12個の、好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
からなる群から選択される、項目5.8に記載の方法。
【0100】
5.10 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有する、項目5.1〜5.9の1つ以上に記載の方法。
【0101】
5.11 X4=X5=X6=X13=水素であり、
3は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目5.10に記載の方法。
【0102】
5.12 X4=X5=X6=X13=水素であり、
3は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目5.11に記載の方法。
【0103】
5.13 X4=X5=X6=X13=水素であり、R3=水素であり、
24は、水素、メチルからなる群から選択され、
25は、1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である、項目5.12に記載の方法。
【0104】
5.14 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目5.1〜5.13の1つ以上に記載の方法。
【0105】
5.15 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目5.1〜5.14の1つ以上に記載の方法。
【0106】
本発明は、第六の態様においては、以下の項目6.1〜6.16による方法に関する。
【0107】
6.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−D)
【化46】
を有し、
前記式中、nは、1〜20の範囲からの整数であり、
7、p8、p9、p10、p11、p12は、それぞれ独立して0または1であり、
7、X8、X9、X10、X11は、それぞれ独立して、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
4、Y5は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(i)、(ii)
【化47】
[式中、
1、Q2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
aは、1〜50の範囲から選択される整数であり、
bは、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
4は、p8およびp9の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、かつ
5は、p10およびp11の少なくとも1つが1の値を有する場合に、直接結合であってもよく、
4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)
【化48】
[式中、
1、J2は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
1、K2は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
1、V2、V3は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
1、W2、W3は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
c、d、e、f、g、hは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)
【化49】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化50】
[式中、
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化51】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0108】
6.2 p8=p9=p10=p11=0であり、かつp7、p12は、それぞれ独立して0または1である、項目6.1に記載の方法。
【0109】
6.3 Y4、Y5は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、好ましくは、Y4、Y5は、それぞれ独立して、1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基である、項目6.1または6.2に記載の方法。
【0110】
6.4 R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(ix)
【化52】
[式中、X13は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択される、項目6.1〜6.3の1つ以上に記載の方法。
【0111】
6.5 X7=X8=X9=X10=X11=X13=水素である、項目6.1〜6.4の1つ以上に記載の方法。
【0112】
6.6 R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
からなる群から選択される、項目6.1〜6.5の1つ以上に記載の方法。
【0113】
6.7 R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択される、項目6.6に記載の方法。
【0114】
6.8 Z1基は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目6.1〜6.7の1つ以上に記載の方法。
【0115】
6.9 Z1は、
直接結合、
1個〜12個の、好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
からなる群から選択される、項目6.8に記載の方法。
【0116】
6.10 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有する、項目6.1〜6.9の1つ以上に記載の方法。
【0117】
6.11 X7=X8=X9=X10=X11=X13=水素であり、
4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目6.10に記載の方法。
【0118】
6.12 X7=X8=X9=X10=X11=X13=水素であり、
4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24、R25は、
水素、
1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目6.11に記載の方法。
【0119】
6.13 X7=X8=X9=X10=X11=X13=水素であり、
4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、
24は、水素、メチルからなる群から選択され、
25は、1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である、項目6.12に記載の方法。
【0120】
6.14 X7=X8=X9=X10=X11=X13=水素であり、
4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、それぞれ独立して、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であり、
24は、水素、メチルからなる群から選択され、
25は、1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である
項目6.13に記載の方法。
【0121】
6.15 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目6.1〜6.14の1つ以上に記載の方法。
【0122】
6.16 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目6.1〜6.15の1つ以上に記載の方法。
【0123】
本発明は、第七の態様においては、以下の項目7.1〜7.13による方法に関する。
【0124】
7.1 N−置換されたトリアセトンジアミン化合物の製造方法であって、
少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)が、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、還元的条件下で反応され、
前記トリアセトンジアミン化合物(I)は、化学構造(I−E)
【化53】
を有し、
前記式中、p13、p14、p15、p16は、それぞれ独立して0または1であり、
12は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択され、
6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(i)、(ii)
【化54】
[式中、
1、Q2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
aは、1〜50の範囲から選択される整数であり、
bは、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、
12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化55】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアシル基、
(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)
【化56】
[式中、
3、J4は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
3、K4は、それぞれ独立して、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
4、V5、V6は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
4、W5、W6は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j、k、m、q、r、sは、それぞれ独立して、0〜50の範囲からの整数であり、
14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)において、炭素原子に結合されている少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化57】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよく、かつ
前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)、(II−B)
【化58】
からなる群から選択され、
前記式中、Z1は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基、
(xix)、(xx)
【化59】
[式中、
1、T2は、それぞれ独立して、−O−、−S−および−NR’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
a’およびb’は、それぞれ独立して、1〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する橋かけ基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27基は、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)
【化60】
[式中、
5、J6は、それぞれ独立して、CH、Nからなる群から選択され、
5、K6は、それぞれ独立して、−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され、
7、V8、V9は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR’’’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり、
7、W8、W9は、それぞれ独立して、H、メチル、エチルからなる群から選択され、
j’、k’、m’、q’、r’、s’は、それぞれ独立して、0〜50の範囲から選択される整数である]からなる群から選択される化学構造を有する基であって、化学構造(xxi)、(xxii)、(xxiii)、(xxiv)、(xxv)、(xxvi)において、少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25、R26、R27は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除き、かつ
前記還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cu、特にAg、Fe、Ni、Co、Cu、好ましくはNi、Co、より好ましくはNiからなる群から選択されることを特徴とする製造方法。
【0125】
7.2 Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択され、好ましくは、Y6、Y7、Y8、Y9は、それぞれ独立して、1個〜12個の炭素原子、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基である、項目7.1に記載の方法。
【0126】
7.3 R12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化61】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(xvii)
【化62】
[式中、X14は、水素、−OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]を有する基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化63】
[式中、X15は、水素、OH、−O、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基からなる群から選択される]の基であってもよい、項目7.1または7.2に記載の方法。
【0127】
7.4 X12=X14=X15=水素である、項目7.1〜7.3の1つ以上に記載の方法。
【0128】
7.5 R12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化64】
を有する基、
からなる群から選択され、かつ
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基であって、少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよいアルキル基、
化学構造(xvii)
【化65】
[式中、X14=水素である]を有する基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化66】
[式中、X15=水素である]の基であってもよい、項目7.1〜7.4の1つ以上に記載の方法。
【0129】
7.6 R12、R13、R14、R15、R16、R17基は、それぞれ独立して、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(x)
【化67】
を有する基、
からなる群から選択され、
18、R19、R20、R21、R22、R23基は、それぞれ独立して、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
化学構造(xvii)
【化68】
[式中、X14は水素である]を有する基、
からなる群から選択され、
但し、R12およびR17は、p13=p14=p15=p16=0の場合に、それぞれ独立して、化学構造(xviii)
【化69】
[式中、X15は水素である]の基であってもよい、項目7.1〜7.5の1つ以上に記載の方法。
【0130】
7.7 Z1基は、
直接結合、
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基、
からなる群から選択される、項目7.1〜7.6の1つ以上に記載の方法。
【0131】
7.8 Z1は、
直接結合、
1個〜12個の、より好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、
からなる群から選択される、項目7.7に記載の方法。
【0132】
7.9 前記カルボニル化合物(II)は、化学構造(II−A)を有する、項目7.1〜7.8の1つ以上に記載の方法。
【0133】
7.10 X12=X14=X15=水素であり、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目7.9に記載の方法。
【0134】
7.11 X12=X14=X15=水素であり、かつ、
24、R25は、
水素、
1個〜8個の炭素原子、好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
からなる群から選択され、かつ
24、R25は、それぞれ独立して選択されるが、R24=R25=水素の場合を除く、項目7.10に記載の方法。
【0135】
7.12 脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤中で行われる、項目7.1〜7.11の1つ以上に記載の方法。
【0136】
7.13 20℃から350℃までの範囲の温度および2barから500barまでの範囲の圧力で行われる、項目7.1〜7.12の1つ以上に記載の方法。
【0137】
第八の態様において、本発明は、前記項目1.1〜1.14、2.1〜2.20、3.1〜3.18、4.1〜4.20、5.1〜5.15、6.1〜6.16または7.1〜7.13で定義されているが、但し、
「少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい」という特徴が、「少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい」によって置き換えられており、かつ
「−O−、−NH−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され」という特徴が、「−O−、−N(CH3)−、−N(CH2CH3)−、−S−、−CH2−からなる群から選択され」によって置き換えられており、かつ
「−O−、−S−、−NH−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり」という特徴が、「−O−、−S−および−NR’−からなる群から選択され、ここで、R’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり」によって置き換えられており、かつ
「−O−、−S−、−NH−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり」という特徴が、「−O−、−S−、−NR’’−からなる群から選択され、ここで、R’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり」によって置き換えられており、かつ
「−O−、−S−、−NH−、−NR’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり」という特徴が、「−O−、−S−、−NR’’’−からなる群から選択され、ここで、R’’’は、1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり」によって置き換えられている、
方法に関する。
【0138】
一般的用語
本発明の文脈においては、「非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基」は、一般化学構造(a)
【化70】
の一価の飽和ヒドロカルビル基である。
【0139】
炭素原子の鎖「−Cw2w+1」は直鎖状であってよく、その場合に、該基は、非分枝鎖状のアルキル基である。あるいは、その炭素原子の鎖は分岐を有してよく、その場合に、該基は、分枝鎖状のアルキル基である。
【0140】
化学構造(a)中のwは、整数である。1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基中のwは、1〜30の範囲から選択される。1個〜29個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基中のwは、1〜29の範囲から選択される。1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基中のwは、1〜12の範囲から選択される。1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基中のwは、1〜10の範囲から選択される。1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基中のwは、1〜8の範囲から選択される。1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基中のwは、1〜6の範囲から選択される。
【0141】
本発明の文脈においては、「1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基」は、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、n−ヘンイコシル、n−ドコシル、n−トリコシル、n−テトラコシル、n−ペンタコシル、n−ヘキサコシル、n−ヘプタコシル、n−オクタコシル、n−ノナコシル、n−トリアコンチルから選択される。
【0142】
本発明の文脈においては、「1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基」は、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシルからなる群から選択される。
【0143】
本発明の文脈においては、「1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基」は、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルからなる群から選択される。
【0144】
本発明の文脈においては、「1個〜8個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基」は、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチルからなる群から選択される。
【0145】
本発明の文脈においては、「1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基」は、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピルからなる群から選択される。
【0146】
本発明の文脈における用語「非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキレン基」は、一般化学構造(b)
【化71】
によって記載することができる二価の飽和ヒドロカルビル基を示す。
【0147】
炭素原子の鎖「−Cx2x」は直鎖状であってよく、その場合に、該基は、非分枝鎖状のアルキレン基である。あるいは、その炭素原子の鎖は分岐を有してよく、その場合に、該基は、分枝鎖状のアルキレン基である。化学構造(b)中のxは、整数である。
【0148】
1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基中のxは、1〜30の範囲から選択される。
【0149】
1個〜12個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基中のxは、1〜12の範囲から選択される。
【0150】
1個〜6個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基中のxは、1〜6の範囲から選択される。
【0151】
本発明の文脈においては、「3個〜30個の炭素原子を有し、かつ3個〜30個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基」は、特に化学構造(c)
【化72】
[式中、z’は、0から27までの整数であり、z’’は、0から27までの整数であり、z’’’は、1から28までの整数であり、同時にz’+z’’+z’’’≦28である]である。
【0152】
本発明の文脈における「3個〜12個の炭素原子を有し、かつ3個〜12個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基」は、化学構造(c)を有し、式中、z’は、0から9までの整数であり、z’’は、0から9までの整数であり、z’’’は、1から10までの整数であり、同時にz’+z’’+z’’’≦10である。
【0153】
好ましくは、「3個〜12個の炭素原子を有し、かつ3個〜12個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基」は、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シクロオクチレン、シクロノニレン、シクロデシレン、シクロウンデシレン、シクロドデシレンからなる群から選択される。
【0154】
本発明の文脈における「3個〜6個の炭素原子を有し、かつ3個〜6個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基」は、化学構造(c)を有し、式中、z’は、0から3までの整数であり、z’’は、0から3までの整数であり、z’’’は、1から4までの整数であり、同時にz’+z’’+z’’’≦4である。
【0155】
好ましくは、「3個〜6個の炭素原子を有し、かつ3個〜6個の炭素原子から構成される少なくとも1個の飽和環を有する二価の飽和ヒドロカルビル基」は、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレンからなる群から選択される。
【0156】
本発明の文脈においては、「6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基」は、特に、「6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個、10個または14個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基」であり、より好ましくは、ナフチレン、アントリレン、フェナントリレンおよび以下の化学構造(d):
【化73】
[式中、y’は、0から24までの整数であり、y’’は、0から24までの整数であり、同時にy’+y’’≦24である]からなる群から選択される。
【0157】
更により好ましくは、前記基は、「6個〜30個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6個または10個の炭素原子が芳香族系中に存在し、かつその他の炭素原子は、存在するのであれば飽和炭素原子である、二価のヒドロカルビル基」であり、次いで最も好ましくは、この基は、ナフチレンおよび以下の化学構造(d):
【化74】
[式中、y’は、0から24までの整数であり、y’’は、0から24までの整数であり、同時にy’+y’’≦24である]からなる群から選択される。
【0158】
本発明の文脈においては、「非分枝鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基」は、化学構造
【化75】
[式中、R**は、非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基である]の有機基である。「1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基」においては、R**は、1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基である。
【0159】
「1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基」においては、R**は、1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基である。
【0160】
本発明の文脈においては、「1個〜10個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基」は、特に、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキソキシ、1−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−エチルブトキシ、2−エチルブトキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチル−1−メチルプロポキシ、1−エチル−2−メチルプロポキシ、n−ヘプトキシ、n−オクトキシ、n−ノノキシ、n−デコキシからなる群から選択される。
【0161】
本発明の文脈においては、「1個〜30個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアシル基」は、化学構造
【化76】
[式中、R*は、1個〜29個の炭素原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルキル基である]の有機基である。
【0162】
より具体的には、R*は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、n−ヘンイコシル、n−ドコシル、n−トリコシル、n−テトラコシル、n−ペンタコシル、n−ヘキサコシル、n−ヘプタコシル、n−オクタコシル、n−ノナコシルからなる群から選択される。
【0163】
本発明の文脈における「−O」は、酸素中心フリーラジカルを示す。
【0164】
本発明の文脈においては、文言「少なくとも1個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい」とは、その対象の基が非置換の形にあるか、またはその対象の基において、1個の炭素原子に結合された少なくとも1個の水素基、好ましくは1個以上の同じもしくは異なる炭素原子に結合された1個〜5個の、より好ましくは1個〜3個の、最も好ましくは1個〜2個の水素基が、−OH、−NH2、−OCH3、−OCH2CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−NH(CH2CH3)、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていることを意味する。
【0165】
本発明の文脈においては、文言「少なくとも1個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていてよい」とは、その対象の基が非置換の形にあるか、またはその対象の基において、1個の炭素原子に結合された少なくとも1個の水素基、好ましくは1個以上の同じもしくは異なる炭素原子に結合された1個〜5個の、より好ましくは1個〜3個の、最も好ましくは1個〜2個の水素基が、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−N(CH32、−N(CH2CH32、−N(CH3)(CH2CH3)からなる群から選択される基によって置き換えられていることを意味する。
【0166】
本発明による方法
本発明による方法は、カルボニル化合物(II)中のカルボニル基が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の窒素原子と反応する還元的アミノ化である。これは、トリアセトンジアミン化合物(I)中の第一級アミン基または第二級アミン基における水素基の、カルボニル化合物(II)におけるカルボニル基の酸素原子に結合された有機基による置き換えを伴う。従って、N−置換されたトリアセトンジアミン化合物は、トリアセトンジアミン化合物(I)中の第一級アミン基または第二級アミン基の、カルボニル化合物(II)のカルボニル基による還元的アミノ化の反応生成物である。
【0167】
本発明による方法は、驚くべきことに、先行技術の方法で論じられた欠点を解決する。従って、本発明による方法は、トリアセトンジアミンまたはトリアセトンジアミン化合物から出発する。こうして、本発明による方法により、不安定なトリアセトンアミン反応物の使用が回避されるため、該反応物の得られた生成物混合物中における存在は最初から除外され、先行技術の方法で得られる生成物の不適切な色安定性は劇的に改善される。
【0168】
その上、本発明による方法によって、従来法と比較して、トリアセトンジアミン化合物のより高い収率も可能である。また本発明による方法は、環外窒素原子上に分枝鎖状アルキル基を有するトリアセトンジアミン化合物の製造を可能にするが、そのようなトリアセトンジアミン化合物は、先行技術の方法によってはかなり不十分な収率でしか得られない。更にまた、環外窒素上で二置換された化合物は、本発明による方法によって、より簡単に得ることができる。
【0169】
例えば、本発明による方法においては、化学構造(I−A)のTAD化合物(I)は、構造(II−A)のカルボニル化合物(II)と、(I−A)および(II−A)を等モルで使用する場合においては、以下の通りに反応することとなる。
【0170】
【化77】
【0171】
当然のことながら、トリアセトンジアミン化合物(I)に対してカルボニル化合物(II)がモル過剰の場合には(トリアセトンジアミン化合物(I)が2つ以上のアミン基を有する場合)、このトリアセトンジアミン化合物(I)中の更なる第一級アミン基および/もしくは第二級アミン基を、それらの反応性の順序で還元的アミノ化に供することも可能であり、またはトリアセトンジアミン化合物(I)中の第一級アミン基を2回そのような反応に供することも可能である。
【0172】
当然のことながら、同様に、カルボニル化合物(II)に対してトリアセトンジアミン化合物(I)がモル過剰の場合には(カルボニル化合物(II)が2つ以上のカルボニル基を有する場合、例えば化学構造(II−B)または(II−C)がその場合である)、カルボニル化合物(II)中の更なるカルボニル基はまた、それらの反応性の順序で還元的アミノ基に供されることとなる。
【0173】
トリアセトンジアミン化合物(I)中の2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基の4−アミノ基の水素原子の更により具体的な置換は、本発明による方法が第八の態様において記載されるように行われる場合に可能である。
【0174】
本発明による方法は、溶剤を用いずに行うことも可能であり、さもなくば少なくとも1種の溶剤、好ましくは少なくとも1種の溶剤中で行うことも可能である。適切な溶剤は、反応物が良好な溶解性を有するとともに、本発明による方法に何ら妨害的な影響を及ぼさないあらゆる溶剤である。より具体的には、溶剤は、脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、ハロゲン化溶剤、アミド類、チオ化合物、カルボン酸、アルコール類、水からなる群から選択され、好ましくは溶剤は、脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エーテル類、アルコール類、水からなる群から選択され、より好ましくは、溶剤は、エーテル類、アルコール類、水からなる群から選択され、更により好ましくは、溶剤は、アルコール類(例えばメタノール)、水からなる群から選択される。
【0175】
脂肪族溶剤は、特に、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、石油エーテルからなる群から選択される。
【0176】
芳香族溶剤は、特に、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、フランからなる群から選択される。
【0177】
エーテル類は、特に、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、エチルグリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、テトラヒドロフランからなる群から選択される。
【0178】
ハロゲン化溶剤は、特に、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタンからなる群から選択される。
【0179】
アミド類は、特に、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドからなる群から選択される。
【0180】
チオ化合物は、特に、ジメチルスルホキシド、スルホランからなる群から選択される。
【0181】
カルボン酸は、特に、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸からなる群から選択される。
【0182】
アルコール類は、特に、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、グリセロール、ブタノール、s−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ブタン−1,2−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1−オール、ペンタン−2−オール、ペンタン−3−オール、t−アミルアルコール、ペンタン−1,2−ジオール、ペンタン−1,3−ジオール、ペンタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、シクロペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、フェノールからなる群から選択され、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールから選択される。
【0183】
使用される反応物のモル量の比率には原則的に制限はなく、どれ程のアルキル基が、TAD誘導体(I)中のどれ程の窒素原子に導入されるべきかに依存する。
【0184】
例えば、TADと化学構造(II−A)のカルボニル化合物(II)との反応の場合に、置換されるべきNH官能基に対して等モル量の(II−A)を使用することができる。
【0185】
TAD(環外の4−アミノ基が置換されるべき場合)と化学構造(II−A)のカルボニル化合物(II)との反応の場合に、以下の反応が得られることとなる。
【0186】
【化78】
【0187】
トリアセトンジアミン化合物(I)と化学構造(II−A)のカルボニル化合物(II)との反応の場合に、好ましくは0.8モル当量〜2.0モル当量の化合物(II−A)が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の置換されるべきNH官能基に対して使用され、より好ましくは0.8モル当量〜1.5モル当量の、更により好ましくは0.8モル当量〜1.3モル当量の、最も好ましくは0.9モル当量〜1.2モル当量の化合物(II−A)が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の置換されるべきNH官能基に対して使用される。
【0188】
トリアセトンジアミン化合物(I)と化学構造(II−B)のカルボニル化合物(II)との反応の場合に、好ましくは0.4モル当量〜1.0モル当量の化合物(II−B)が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の置換されるべきNH官能基に対して使用され、より好ましくは0.4モル当量〜0.75モル当量の、更により好ましくは0.4モル当量〜0.65モル当量の、最も好ましくは0.45モル当量〜0.6モル当量の化合物(II−B)が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の置換されるべきNH官能基に対して使用される。
【0189】
トリアセトンジアミン化合物(I)と化学構造(II−C)のカルボニル化合物(II)との反応の場合に、好ましくは0.27モル当量〜0.67モル当量の化合物(II−C)が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の置換されるべきNH官能基に対して使用され、より好ましくは0.27モル当量〜0.5モル当量の、更により好ましくは0.27モル当量〜0.43モル当量の、最も好ましくは0.3モル当量〜0.4モル当量の化合物(II−C)が、トリアセトンジアミン化合物(I)中の置換されるべきNH官能基に対して使用される。
【0190】
本発明による方法は、還元的条件下で行われる。「還元的条件」とは、反応スキーム<1>中に示されるイミンが、水素の付加によって相応のアミンへと転化されるときの条件を意味するものと理解される。
【0191】
本発明による方法においては、還元的条件は、少なくとも1種のトリアセトンジアミン化合物(I)を、少なくとも1種のカルボニル化合物(II)と、水素の存在下に、かつ非担持触媒の存在下で反応させることによって達成され、ここで、該非担持触媒は、少なくとも1種の金属Mを含み、該金属Mは、Ag、V、Cr、Mo、Mn、Ni、Pd、Pt、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Cuからなる群から選択され、特にAg、Fe、Cr、Mo、Mn、Ni、Co、Cu、Pd、Pt、Ru、Rhからなる群から選択され、好ましくはAg、Fe、Cr、Ni、Co、Cu、Pd、Ptからなる群から選択され、より好ましくはAg、Fe、Ni、Co、Cu、Pd、Ptからなる群から選択され、更により好ましくはAg、Fe、Ni、Co、Cuからなる群から選択され、更により好ましくはなおもCo、Niからなる群から選択され、最も好ましくはNiである。
【0192】
少なくとも1種の金属Mを含む非担持触媒の使用は、本発明による方法に必須である。
【0193】
「非担持触媒」は当業者に公知であり、触媒材料が全体に行き渡った成形体である。このように、非担持触媒は、触媒材料成分がその触媒活性成分とは異なる担体に適用されている「担持触媒」とは異なる。
【0194】
非担持触媒中の少なくとも1種の金属Mは、特に、元素状態で存在するか、または金属Mの化合物の形で、例えば酸化物または硫化物として存在するが、元素状態で存在することが好ましい。
【0195】
好ましくは、少なくとも1種の金属Mを含む非担持触媒は、Ag、Fe、Ni、Co、Cu、特にNi、Co、好ましくはNiから選択される金属Mを含む非担持触媒である。
【0196】
非担持触媒は、金属Mの合金であってよく(その場合に、金属Mは、合金の全質量に対して少なくとも50質量%超の程度で合金中に存在する)、例えばM以外に、Al、Si、Mg、Zn、Mo、Cr、特にAlから選択される少なくとも1種の金属または半金属を含んでもよい。
【0197】
更により好ましくは、少なくとも1種の金属Mを含む非担持触媒は、ラネーコバルト、ラネー銅、ラネー銀、ラネー鉄、ラネーニッケルからなる群から選択され、特にラネーニッケル、ラネーコバルトから選択され、最も好ましくはラネーニッケルから選択される。
【0198】
ラネーニッケルにおいて、ラネーニッケルの全含量に対するニッケルの割合は、特に少なくとも50質量%超であり、好ましくは少なくとも50質量%であり、より好ましくは少なくとも70質量%であり、更により好ましくは少なくとも80質量%であり、更により好ましくは少なくとも85質量%であり、更により好ましくはなおも少なくとも90質量%であり、その際、ラネーニッケルは、特に追加的に、ニッケル以外の更なる金属および/または半金属(例えばAl、Mo、Si、Mg、Zn、Mo、Cr)を、ニッケルとその他の金属および半金属の総合計が足して100質量%となるような量で含む。ラネーニッケルは、触媒特性を改善するために、特に、Zn、Mo、Cr、好ましくはMoでドープされていてよい。
【0199】
ラネーコバルトにおいて、ラネーコバルトの全含量に対するコバルトの割合は、特に少なくとも50質量%超であり、好ましくは少なくとも60質量%であり、より好ましくは少なくとも70質量%であり、更により好ましくは少なくとも80質量%であり、更により好ましくは少なくとも85質量%であり、更により好ましくはなおも少なくとも90質量%であり、その際、ラネーコバルトは、特に追加的に、コバルト以外の更なる金属および/または半金属(例えばAl、Mo、Si、Mg、Zn、Mo、Cr)を、コバルトとその他の金属および半金属の総合計が足して100質量%となるような量で含む。ラネーコバルトは、触媒特性を改善するために、特に、Zn、Mo、Cr、好ましくはMoでドープされていてよい。
【0200】
ラネー銅において、ラネー銅の全含量に対する銅の割合は、特に少なくとも50質量%超であり、好ましくは少なくとも60質量%であり、より好ましくは少なくとも70質量%であり、更により好ましくは少なくとも80質量%であり、更により好ましくは少なくとも85質量%であり、更により好ましくはなおも少なくとも90質量%であり、その際、ラネー銅は、特に追加的に、銅以外の更なる金属および/または半金属(例えばAl、Mo、Si、Mg、Zn、Mo、Cr)を、銅とその他の金属および半金属の総合計が足して100質量%となるような量で含む。ラネー銅は、触媒特性を改善するために、特に、Zn、Mo、Cr、好ましくはMoでドープされていてよい。
【0201】
ラネー銀において、ラネー銀の全含量に対する銀の割合は、特に少なくとも50質量%超であり、好ましくは少なくとも60質量%であり、より好ましくは少なくとも70質量%であり、更により好ましくは少なくとも80質量%であり、更により好ましくは少なくとも85質量%であり、更により好ましくはなおも少なくとも90質量%であり、その際、ラネー銀は、特に追加的に、銀以外の更なる金属および/または半金属(例えばAl、Mo、Si、Mg、Zn、Mo、Cr)を、銀とその他の金属および半金属の総合計が足して100質量%となるような量で含む。ラネー銀は、触媒特性を改善するために、特に、Zn、Mo、Cr、好ましくはMoでドープされていてよい。
【0202】
ラネー鉄において、ラネー鉄の全含量に対する鉄の割合は、特に少なくとも50質量%超であり、好ましくは少なくとも60質量%であり、より好ましくは少なくとも70質量%であり、更により好ましくは少なくとも80質量%であり、更により好ましくは少なくとも85質量%であり、更により好ましくはなおも少なくとも90質量%であり、その際、ラネー鉄は、特に追加的に、鉄以外の更なる金属および/または半金属(例えばAl、Mo、Si、Mg、Zn、Mo、Cr)を、鉄とその他の金属および半金属の総合計が足して100質量%となるような量で含む。ラネー鉄は、触媒特性を改善するために、特に、Zn、Mo、Cr、好ましくはMoでドープされていてよい。
【0203】
本発明による非担持触媒の製造は、当業者に公知である。ラネーニッケルの製造は、例えば米国特許第1,629,190号明細書(US1,629,190)、独国実用新案第202010007837号明細書(DE202010007837U1)に記載されている。このためには、Niは、Al、Si、MgまたはZnと(特にAlと、好ましくは1:1の比率で)合金化され、そして機械的粉砕後に、触媒不活性金属(Al)が、該合金からアルカリ(特にNaOH)を用いて少なくとも部分的に浸出される。
【0204】
ラネー銅、ラネーコバルト、ラネー銀またはラネー鉄も、相応の様式で(例えば独国実用新案第202010007837号明細書(DE202010007837U1)に記載される)製造される。
【0205】
そのような非担持触媒を用いないと、不所望な生成物だけしか得られないこととなる。C.Harriesは、例えばJustus Liebigs Annalen der Chemie、第417巻,1918,第107頁〜第191頁における彼の記事「環状アセトン塩基に関する調査(Untersuchungen ueber die cyclischen Acetonbasen)」[Studies of the Cyclic Acetone Bases]の第220頁〜第222頁で、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルアミノピペリジンと無水酢酸との非担持触媒(または担持触媒)を用いない反応を記載しており、該反応は、本明細書では望ましくない相応のアミド化合物を高い収率でもたらすことを記載している。
【0206】
本発明による方法は、連続的にまたは不連続的に、すなわち回分式に行うことができる。
【0207】
反応時間は、該方法の進捗と、望まれる転化率とに依存し、それは、一般的に転化率をできるだけ高くすることを目的とし、かつ本発明による方法は、該反応物の更なる転化が観察されなくなるまで継続される。
【0208】
本発明による方法における温度は、制限されず、好ましくは20℃から350℃までの範囲であり、より好ましくは50℃から300℃までの範囲であり、更により好ましくは50℃から250℃までの範囲であり、最も好ましくは70℃から200℃までの範囲である。
【0209】
本発明による方法における圧力は、制限されず、好ましくは2barから500barまでの範囲であり、より好ましくは5barから350barまでの範囲であり、更により好ましくは25barから300barまでの範囲である。
【0210】
前記温度範囲および圧力範囲は、もちろん組み合わせて存在してもよい。従って、該方法は、好ましくは、20℃から350℃までの範囲の[より好ましくは50℃から300℃までの範囲の、更により好ましくは50℃から250℃までの範囲の、最も好ましくは70℃から200℃までの範囲の]温度および2barから500barまでの範囲の[好ましくは2barから500barまでの範囲の、より好ましくは5barから350barまでの範囲の、更により好ましくは25barから300barまでの範囲の]圧力で実施することができる。
【0211】
本発明による方法は、全く意想外にも前記課題を解決する。本発明による方法によって製造された生成物は、先行技術の方法によって得られたTAD化合物よりも高い色安定性を有する。このことは、本発明による方法によって得られたN−置換されたTADが、製造直後と、より具体的には貯蔵後の両方で、従来法によって合成された同じTAD化合物に比べてより低いハーゼン色数を有するということで検証することができる。ハーゼン色数は、DIN EN ISO 6271(2005)に記載されるようにして測定することができる。
【実施例】
【0212】
本発明による例I1〜I7
100mlの圧力オートクレーブを、恒温槽を用いて60℃に予熱する。次いで、25mlのトルエンおよび39g(0.25モル)のトリアセトンジアミン(TAD)を反応器へと添加し、撹拌する。その後に、18g(0.25モル)のブタナールを添加する。触媒(TADに対して0.2モル%)を添加してから、反応器を閉じる。採用した触媒は、ラネーニッケル(I1)、Ru(I2)、Pt(I3)、Rh(I4)、Pd(I5)、Ir(I6)およびCo(I7)である。実験I2〜I7は、粉状触媒を要する。全ての触媒は、Sigma AldrichまたはStremから入手できる。
【0213】
水素を撹拌しながら注入し(10barのH2)、そして内部オートクレーブ温度を、1時間かけて60℃から90℃へと高め、次いで3時間にわたって90℃に保つ。これに引き続き、120℃で更に1時間にわたって転化させる。
【0214】
次いで反応器を冷却し、圧抜きをする。粗生成物を排出し、それを濾過して、次に溶剤をまずは除去する(80℃〜120℃、400mbar)。引き続き残留物を、ランダム充填物を有する0.5mのカラムを使用した真空蒸留によって精製する。蒸留された生成物の純度は、ガスクロマトグラフィー(例えば、Agilent 5890または7890,FID検出器)によって測定される。
【0215】
n−ブチル−TADの収率は、9%(I1)、8%(I2)、15%(I3)、10%(I4)、11%(I5)、4%(I6)および6%(I7)である。
【0216】
比較例C1〜C7
TADではなくトリアセトンアミン(TAA)が使用され、かつブタナールではなくブチルアミンが使用されることを除き、本発明による例I1〜I7を繰り返す。
【0217】
n−ブチル−TADの収率は、I1〜I7における収率に相当する。
【0218】
C1〜C7およびI1〜I7で得られた生成物を、閉じた試料バイアル中で貯蔵した後に分析し、そこでハーゼン色数が試験される。ここでは以下の区間:
a)蒸留後、
b)70℃で7日間にわたって貯蔵した後、
c)室温で30日間にわたって貯蔵した後、
d)室温で6ヶ月間にわたって貯蔵した後、
が使用される。
【0219】
結果
比較例C1〜C7と本発明による例I1〜I7との比較において、以下の驚くべき効果が見出される。
【0220】
C1とI1との比較、C2とI2との比較、C3とI3との比較、C4とI4との比較、C5とI5との比較、C6とI6との比較、またはC7とI7との比較は、実験I1〜I7で得られたトリアセトンジアミン化合物の色安定性が、C1〜C7で得られた同じトリアセトンジアミンと比較して明らかに高められることを示している(I1〜I7における色数がC1〜C7と比較してより小さいことによって認識できる)。