【文献】
Qualcomm Incorporated,Phase and frequency tracking reference signal considerations[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708599,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1708599.zip>,2017年05月06日,pp. 1-6
【文献】
IITH, CEWiT, IITM, Tejas Networks,Next Steps for pi/2 BPSK with spectrum shaping[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708222,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1708222.zip>,2017年05月05日,pp. 1-2
【文献】
Mitsubishi Electric,UL PTRS for DFTsOFDM waveform[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708997,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1708997.zip>,2017年05月05日,pp. 1-8
【文献】
Intel Corporation,On PT-RS for DFT-s-OFDM[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1707367,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1707367.zip>,2017年05月07日,pp. 1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを生成するステップであって、前記OFDMシンボルが、π/2(pi/2)-二位相偏移変調(BPSK)変調データ信号、およびpi/2-BPSK変調位相追跡参照信号(PTRS)を含む、ステップと、
前記OFDMシンボルを送信するステップと
を含む、情報送信方法であって、前記方法が、
前記pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせるステップであって、前記BPSK変調PTRSが、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックが、1つまたは複数の連続するBPSK変調シンボルを含む、ステップ
をさらに含み、
前記1つまたは複数のPTRSブロック内の各BPSK変調シンボルの位相シフト量が、シーケンス内の前記各BPSK変調シンボルの位置と関係があり、前記シーケンスが、BPSK変調データ信号、および前記BPSK変調PTRSを含む、
情報送信方法。
直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを生成するように構成された処理ユニットであって、前記OFDMシンボルが、π/2(pi/2)-二位相偏移変調(BPSK)変調データ信号、およびpi/2-BPSK変調位相追跡参照信号(PTRS)を含む、処理ユニットと、
前記OFDMシンボルを送信するように構成された送信ユニットと
を備える、情報送信装置であって、
前記処理ユニットが、
前記pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせるようにさらに構成され、前記BPSK変調PTRSが、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックが、1つまたは複数の連続したBPSK変調シンボルを含み、
前記1つまたは複数のPTRSブロックの各BPSK変調シンボルの位相シフト量が、シーケンス内の前記各BPSK変調シンボルの位置と関係があり、前記シーケンスが、BPSK変調データ信号、および前記BPSK変調PTRSを含む、情報送信装置。
前記1つまたは複数のPTRSブロック内の前記各BPSK変調シンボルが、piを法とする剰余演算の後、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる、請求項15に記載の装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、シングルキャリアの低PAPRの長所がうまく利用されるように、情報送信方法および装置を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、本出願は、情報
送信方法および装置を提供する。
【0006】
可能な設計において、本出願は情報
送信方法を提供する。方法は、送信側デバイスによって行われることが可能であり、ここで、送信側デバイスは、アップリンク方向において端末であり、送信側デバイスは、ダウンリンク方向において基地局である。方法は、1つまたは複数の直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)シンボルを生成することであって、OFDMシンボルのいくつかまたは全てのそれぞれが、pi/2(π/2)-二位相偏移変調(binary phase shift keying、BPSK)データ信号、およびpi/2-BPSK変調PTRSを含むことができる、生成することを含むことができる。この技術的解決策は、シングルキャリア送信シナリオに適用されることが可能である。この技術的解決策において、OFDMシンボル内のPTRSは、pi/2-BPSK変調PTRSであり、PTRSがQPSK変調PTRSである従来技術と比較して、PTRSのランダム性を増加させる。ランダム性が増加するにつれて、システム性能がより安定するようになり、その結果、シングルキャリアの低PAPR特性がうまく利用される。
【0007】
可能な設計において、方法は、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせることであって、PTRSが、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックが、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる、位相シフトさせること、をさらに含むことができる。
【0008】
可能な設計において、方法は、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせることであって、PTRSが、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックが、1つまたは複数のBPSKシンボル含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされる、位相シフトさせること、をさらに含むことができる。
【0009】
前述は、pi/2-BPSK変調PTRSを生成するための2つの技術的解決策を提供し、これらのどちらも、PTRSブロック間の位相シフト規則を限定しない。さらに、pi/2-BPSK変調PTRSは、例えば、pi/2-BPSK変調PTRSが予め設定されること、またはBPSK変調PTRS内のいくつかのPTRSブロックのそれぞれにおけるBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされ、他のPTRSブロックのそれぞれにおけるBPSKシンボルが、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされること、という手法で得られることが可能であるが、これらに限定されない。
【0010】
通常、PTRSブロック内のBPSKシンボルは、配置順序に基づいて、0、pi/2、pi、3pi/2ずつ順次位相シフトされるか、配置順序に基づいて、0、-pi/2、-pi/2、-pi/2ずつ順次位相シフトされるということに留意されたい。間違いなく、これは、このことに限定されない。したがって、PTRSブロックが1つのBPSKシンボルを含む場合、pi/2漸進的増加規則に従ってPTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせることと、pi/2漸進的減少規則に従ってPTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせることの両方は、ゼロずつPTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせることとして理解されることが可能である。言い換えると、PTRSブロック内のBPSKシンボルは、位相シフトされない。
【0011】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的増加規則に従って、シーケンス内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、シーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせることであって、シーケンスが、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスである、位相シフトさせること、を含むことができる。送信側デバイスは、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入する前のシーケンス内のBPSKシンボルの順序について知ることができる。本出願は、送信側デバイスが挿入および位相シフトを行う順序を限定しない。可能な設計は、データ信号およびPTRSを全体として位相シフトさせることとして考えられることが可能である。このようにして、受信側デバイスと送信側デバイスの両方の計算複雑性は、低減されることが可能である。
【0012】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的増加規則に従って、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。可能な設計は、データ信号およびPTRSを独立して位相シフトさせることとして考えられることが可能である。このようにして、受信側デバイスと送信側デバイスの両方の計算複雑性は、低減されることが可能である。
【0013】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的減少規則に従って、シーケンス内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、シーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせることであって、シーケンスが、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスである、位相シフトさせることを含むことができる。可能な設計は、データ信号およびPTRSを全体として位相シフトさせることとして考えられることが可能である。このようにして、受信側デバイスと送信側デバイスの両方の計算複雑性は、低減されることが可能である。
【0014】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的減少規則に従って、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。可能な設計は、データ信号およびPTRSを独立して位相シフトさせることとして考えられることが可能である。このようにして、受信側デバイスと送信側デバイスの両方の計算複雑性は、低減されることが可能である。
【0015】
可能な実施形態において、方法は、BPSK変調PTRSが位相シフトされる前に、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入することをさらに含む。
【0016】
可能な実施形態において、方法は、BPSK変調PTRSが位相シフトされた後に、pi/2-BPSK変調PTRSをpi/2-BPSK変調データ信号に挿入することをさらに含む。
【0017】
このことに対応して、本出願は、第1の態様における情報
送信方法を実行できる情報
送信装置をさらに提供する。例えば、情報
送信装置は、(ベースバンドチップもしくは通信チップなどの)チップ、または(基地局もしくは端末などの)送信側デバイスであることが可能である。前述の方法は、ソフトウェアもしくはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実行されることが可能である。
【0018】
可能な設計において、情報
送信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、前述の情報
送信方法における対応する機能を行う際に装置をサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに連結され、装置に必要なプログラム(命令)およびデータを格納するように構成される。任意選択で、情報
送信装置は、装置と別のネットワーク要素との間の通信をサポートするように構成された通信インターフェースをさらに含むことができる。通信インターフェースは、送受信器であることが可能である。
【0019】
可能な設計において、装置は、処理ユニットを含むことができる。処理ユニットは、1つまたは複数のOFDMシンボルを生成するように構成され、ここで、OFDMシンボルのいくつかまたは全てのそれぞれは、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含むことができる。
【0020】
可能な設計において、処理ユニットは、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせるようにさらに構成されることが可能であり、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる。任意選択で、処理ユニットは、具体的には、pi/2漸進的増加規則に従って、シーケンス内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、シーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能であり、ここで、シーケンスは、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスである。一方、処理ユニットは、具体的には、pi/2漸進的増加規則に従って、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能である。
【0021】
可能な設計において、処理ユニットは、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせるようにさらに構成されることが可能であり、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされる。任意選択で、処理ユニットは、具体的には、pi/2漸進的減少規則に従って、シーケンス内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、シーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能であり、ここで、シーケンスは、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスである。一方、処理ユニットは、具体的には、pi/2漸進的減少規則に従って、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能である。
【0022】
可能な設計において、処理ユニットは、BPSK変調PTRSが位相シフトされる前に、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入するようにさらに構成されることが可能である。
【0023】
可能な設計において、処理ユニットは、BPSK変調PTRSが位相シフトされた後に、pi/2-BPSK変調PTRSをpi/2-BPSK変調データ信号に挿入するようにさらに構成されることが可能である。
【0024】
第2の態様によれば、本出願は、情報送信方法および装置を提供する。
【0025】
可能な設計において、本出願は、情報送信方法を提供する。方法は、送信側デバイスによって行われることが可能である。方法は、1つまたは複数のOFDMシンボルを生成することであって、OFDMシンボルのいくつかまたは全てのそれぞれが、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含むことができる、生成することと、OFDMシンボルを送信すること(sending)とを含むことができる。pi/2-BPSK変調データ信号を生成する固有の実装形態および有益な効果については、第1の態様における対応する技術的解決策を参照されたい。詳細はここでは繰り返し説明されない。
【0026】
可能な設計において、方法は、変調および符号化方式(modulation and coding scheme、MCS)に基づいてデータ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることを判断することをさらに含むことができる。任意選択で、MCSが0以上かつ既定値以下のとき、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることが判断され、ここで、既定値は、4、6、または8である。
【0027】
このことに対応して、本出願は、第2の態様における情報送信方法を実行するように構成された情報送信装置をさらに提供する。装置は、ソフトウェアもしくはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実行されることが可能である。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0028】
可能な実装形態において、装置の構造は、プロセッサ、メモリ、および通信インターフェースを含む。プロセッサは、第2の態様における対応する機能を行う際に装置をサポートするように構成される。通信インターフェースは、装置と別のネットワーク要素との間の通信をサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに連結され、装置に必要なプログラム命令およびデータを格納するように構成される。通信インターフェースは、具体的には、送受信器であることが可能である。
【0029】
可能な設計において、装置は、処理ユニットおよび送信ユニットを含むことができる。処理ユニットは、1つまたは複数のOFDMシンボルを生成するように構成され、ここで、OFDMシンボルのいくつかまたは全てのそれぞれは、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含むことができる。送信ユニットは、OFDMシンボルを送信するように構成される。処理ユニットの機能については、第1の態様における対応する技術的解決策を参照されたい。詳細はここでは繰り返し説明されない。
【0030】
可能な設計において、処理ユニットは、MCSに基づいてデータ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることを判断するようにさらに構成される。任意選択で、MCSが0以上かつ既定値以下のとき、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることが判断され、ここで、既定値は、4、6、または8である。
【0031】
第3の態様によれば、本出願は、情報送信方法および装置をさらに提供する。
【0032】
可能な設計において、本出願は、情報送信方法を提供する。方法は、受信側デバイスによって行われることが可能であり、ここで、受信側デバイスは、アップリンク方向において基地局であり、受信側デバイスは、ダウンリンク方向において端末である。方法は、1つまたは複数のOFDMシンボルを受信することであって、OFDMシンボルのいくつかまたは全てのそれぞれは、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含む、受信することと、pi/2-BPSK変調PTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することと、を含むことができる。
【0033】
可能な設計において、pi/2-BPSK変調PTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することは、pi/2-BPSK変調PTRSを位相シフトさせること、および位相シフトされたPTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することを含むことができ、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる。
【0034】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的増加規則に従って、OFDMシンボル内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、OFDMシンボル内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。
【0035】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的増加規則に従って、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。
【0036】
可能な設計において、pi/2-BPSK変調PTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することは、pi/2-BPSK変調PTRSを位相シフトさせること、および位相シフトされたPTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することを含むことができ、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされる。
【0037】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的減少規則に従って、OFDMシンボル内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、OFDMシンボル内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。
【0038】
可能な設計において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされることは、pi/2漸進的減少規則に従って、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。
【0039】
受信側デバイスによって行われる位相シフトは、送信側デバイスによって行われる位相シフトと関係があるということが理解されよう。関連手法については、以下の固有の実装形態を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
【0040】
このことに対応して、本出願は、第3の態様における情報送信方法を実行するように構成された情報送信装置をさらに提供する。装置は、ソフトウェアもしくはハードウェアによって、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実行されることが可能である。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0041】
可能な実装形態において、装置の構造は、プロセッサ、メモリ、および通信インターフェースを含む。プロセッサは、第3の態様における対応する機能を行う際に装置をサポートするように構成される。通信インターフェースは、装置と別のネットワーク要素との間の通信をサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに連結され、装置に必要なプログラム命令およびデータを格納するように構成される。通信インターフェースは、具体的には、送受信器であることが可能である。
【0042】
可能な設計において、装置は、受信ユニットおよび処理ユニットを含むことができる。受信ユニットは、1つまたは複数のOFDMシンボルを受信するように構成され、ここで、OFDMシンボルのいくつかまたは全てのそれぞれは、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含む。処理ユニットは、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを復調するように構成される。
【0043】
可能な設計において、処理ユニットは、具体的には、pi/2-BPSK変調PTRSを位相シフトさせること、および位相シフトされたPTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することを行うように構成されることが可能であり、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる。任意選択で、処理ユニットが、具体的には、pi/2漸進的増加規則に従って、各PTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることは、pi/2漸進的増加規則に従って、OFDMシンボル内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、OFDMシンボル内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。一方、
処理ユニットは、具体的には、pi/2漸進的増加規則に従って、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能である。
【0044】
可能な設計において、処理ユニットは、具体的には、pi/2-BPSK変調PTRSを位相シフトさせること、および位相シフトされたPTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調することを行うように構成されることが可能であり、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的減少規則に従って位相シフトされる。任意選択で、処理ユニットが、具体的には、pi/2漸進的減少規則に従って各PTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能であることは、pi/2漸進的減少規則に従って、OFDMシンボル内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、OFDMシンボル内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。一方、プロセッサは、具体的には、pi/2漸進的減少規則に従って、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、pi/2-BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせるように構成されることが可能である。
【0045】
可能な設計において、処理ユニットは、MCSに基づいてデータ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることを判断するようにさらに構成される。任意選択で、MCSが0以上かつ既定値以下のとき、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることが判断され、ここで、既定値は、4、6、または8である。
【0046】
可能な設計において、送信側は、直交周波数分割多重OFDMシンボルを生成し、ここで、OFDMシンボルは、π/2 pi/2-二位相偏移変調BPSK変調位相追跡参照信号PTRSを含み、送信側は、OFDMシンボルを送信する。
【0047】
前述の可能な設計の実装形態において、方法は、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせることであって、PTRSが、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックが、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる、位相シフトさせることをさらに含むことができる。1つの実施形態において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、OFDMシンボル内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせること、またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせることを含む。任意選択で、送信側は、PTRSシンボルに対して電力増強(power boosting)をさらに行うことができ、送信側は、OFDMシンボル内のデータ信号の変調方式に基づいて電力増強値を判断することができる。送信側は、変調および符号化方式MCSに基づいてデータ信号の変調方式をさらに判断することができる。別の実施形態において、OFDMシンボルは、離散フーリエ変換拡散(discrete Fourier transform spread)DFT-s-OFDMシンボルである。送信側は、直交周波数分割多重OFDMシンボルを生成するように構成された処理ユニットを含むことができ、送信側は、OFDMシンボルを送信するように構成された送信ユニットをさらに含む。別の実施形態において、送信側は、OFDMシンボルを生成すること、およびOFDMシンボルを送信することを、それぞれ行うように構成されたプロセッサおよび送信器を含むことができる。別の実施形態において、送信側装置は、チップまたはチップシステムであることが可能である。
【0048】
前述の可能な設計の実装形態において、pi/2-BPSK変調PTRS受信信号は、BPSK変調PTRS受信信号を得るために位相シフトされ、ここで、PTRS受信信号は、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のpi/2-BPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のpi/2-BPSKシンボルは、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる。可能な実装形態において、各PTRSブロック内のpi/2-BPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、OFDMシンボル内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせること、またはPTRS受信信号内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせることを含む。
【0049】
可能な設計において、情報送信方法が含まれ、具体的には、直交周波数分割多重OFDMシンボルを受信側によって受信することであって、OFDMシンボルが、π/2 pi/2-二位相偏移変調BPSK変調位相追跡参照信号PTRSを含む、受信することと、pi/2-BPSK変調PTRSに基づいてデータ信号を受信側によって復調することと、を含む。1つの実施形態において、方法は、pi/2-BPSK変調PTRSシーケンスを得るためにBPSK変調PTRSシーケンスを位相シフトさせることをさらに含み、ここで、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる。1つの実施形態において、受信側が、pi/2漸進的増加規則に従って、各PTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせることは、OFDMシンボル内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせること、またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせることであることが可能である。OFDMシンボルは、離散フーリエ変換拡散DFT-s-OFDMシンボルである。受信側は、OFDMシンボルを受信するように構成された受信ユニットを含むことができ、受信側は、データ信号を復調するように構成された処理ユニットをさらに含むことができる。別の実施形態において、受信側は、OFDMシンボルを受信すること、およびデータ信号を復調することを、それぞれ行うように構成された受信器およびプロセッサを含むことができる。1つの実施形態において、送信側は、チップまたはチップシステムであることが可能である。
【0050】
上記で提供された可能な設計のうちの任意の1つにおいて、OFDMシンボルは、例えば、DFT-s-OFDMシンボル、ZT-DFT-s-OFDMシンボル、またはUW-DFT-s-OFDMのうちの任意の1つであることが可能であるが、これらに限定されず、あるいはDFT-s-OFDMが変化もしくは進化した波形のシンボル、または同様のものであることが可能であり、ここで、DFTは、discrete Fourier transform(離散フーリエ変換)の英語の頭字語であり、ZTは、zero tail(ゼロテイル)の英語の頭字語であり、UWは、unique word(ユニークワード)の英語の頭字語であり、sは、spread(拡散)の略である。
【0051】
本出願は、コンピュータプログラム(命令)を格納するコンピュータストレージ媒体をさらに提供する。プログラム(命令)がコンピュータ上で動くとき、コンピュータは、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を行うことを可能にされる。
【0052】
本出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動くとき、コンピュータは、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を行うことを可能にされる。
【0053】
上記で提供された装置、コンピュータ可読ストレージ媒体、またはコンピュータプログラム製品のうちの任意の1つは、上記で提供された対応する方法を行うように構成されるということが理解されよう。前述の方法によって実現されることが可能な有益な効果については、以下の実施形態における対応する解決策の有益な効果を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本出願において提供される技術的解決策は、既存の通信システム、5G通信システム、将来の進化型システム、または様々なタイプの通信を統合するシステムに基づく、例えばシングルキャリア送信技術を使用する通信システムといった、シングルキャリア送信技術を使用する様々な通信システムに利用されることが可能である。例えば、マシンツーマシン(machine to machine、M2M)、D2D、マクロ-マイクロ通信、拡張モバイルブロードバンド(enhance mobile broadband、eMBB)、超高信頼低遅延通信(ultra reliable & low latency communication、uRLLC)、および大規模マシン型通信(massive machine type communication、mMTC)といった、複数の応用シナリオが含まれることが可能である。これらのシナリオは、端末間通信のシナリオ、基地局間通信のシナリオ、基地局と端末の間の通信のシナリオ、または同様のものを含むことができるが、これらに限定されない。本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、5G通信システムにおける端末間通信のシナリオまたは基地局間通信のシナリオに利用されることが可能である。シングルキャリア送信は、アップリンクシングルキャリア送信であることが可能であり、またダウンリンクシングルキャリア送信であることが可能である。
【0056】
図1は、通信システムの概略図である。通信システムは、少なくとも1つの基地局100(ただ1つが示されている)および基地局100に接続された1つまたは複数の端末200を含むことができる。
【0057】
基地局100は、端末200と通信できるデバイスであることが可能である。基地局100は、中継局、アクセスポイント、または同様のものであることが可能である。基地局100は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(global system for mobile communication、GSM(登録商標))または符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)ネットワークにおけるトランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)であることが可能であり、また広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA(登録商標))システムにおけるNB(NodeB)であることが可能であり、またLTEシステムにおけるeNBまたはeNodeB(evolved NodeB)であることが可能である。一方、基地局100は、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであることが可能である。一方、基地局100は、5Gネットワークにおけるネットワークデバイス、または将来の進化型ネットワークにおけるネットワークデバイスであることが可能であり、またウェアラブルデバイス、車載デバイス、または同様のものであることが可能である。一方、基地局100は、小規模セル、送受信ポイント(transmission/reception point、TRP)、または同様のものであることが可能である。間違いなく、本出願はこれらに限定されない。
【0058】
端末200は、ユーザ機器(user equipment、UE)、アクセス端末、UEユニット、UE局、移動局、モバイルコンソール、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、UE端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、UEエージェント、UE装置、または同様のものであることが可能である。アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、ワイヤレス通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、ワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおける端末、将来の進化型PLMNネットワークにおける端末、または同様のものであることが可能である。間違いなく、本出願はこれらに限定されない。
【0059】
通信システムにおいて、位相誤差補償処理は、以下のようなものである。時間ドメイン内の1つまたは複数のOFDMシンボル内の各OFDMシンボルに対して、送信側デバイスは、PTRSをデータ信号に挿入し、その後、DFT、リソースマッピング、および逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transform、IFFT)などの演算後にデータ信号を送信する。信号を受信した後、受信側デバイスは、高速フーリエ変換(fast Fourier transform、FFT)、逆リソースマッピング、および逆離散フーリエ変換(inverse discrete Fourier transform、IDFT)などの演算後、PTRS(すなわち、受信されたPTRS)およびデータ信号(すなわち、受信されたデータ信号)を得る。PTRSの位相誤差は、元のPTRSおよび受信されたPTRSに基づいて得られる。その後、フィルタリングおよび/または内挿を通じてデータ信号の位相誤差が得られ、データ信号の位相誤差を使用することによって、受信されたデータ信号に対して位相誤差補償が行われる。最後に、位相誤差補償を通じて得られたデータ信号が、復調される。位相誤差は、位相ノイズ、キャリアオフセット、ドップラ、または同様のものによって引き起こされる信号位相変化を含む。
【0060】
本明細書におけるいくつかの用語および関連技術が、理解を容易にするために下記で説明される。
【0061】
(1)送信側デバイスおよび受信側デバイス
【0062】
送信側デバイスは、データ信号を送信するデバイスである。間違いなく、送信側デバイスは、参照信号をさらに送信することも、別の信号を送信することもできる。これは、本出願において限定されない。
【0063】
受信側デバイスは、データ信号を受信するデバイスである。間違いなく、受信側デバイスは、参照信号をさらに受信することも、別の信号を受信することもできる。これは、本出願において限定されない。
【0064】
アップリンク方向において、送信側デバイスは端末であり、受信側デバイスは基地局である。ダウンリンク方向において、送信側デバイスは基地局であり、受信側デバイスは端末である。参照信号は、例えばPTRSであるが、これに限定されない。
【0066】
PTRSは、送信側デバイスと受信側デバイスの両方に既知の信号である。一般に、送信側デバイスと受信側デバイスの両方によって予め合意されたPTRSは、変調シンボルシーケンスである。PTRSの変調方式は、例えば、BPSK、pi/2-BPSK、または四位相偏移変調(quadrature phase shift keying、QPSK)であるが、これらに限定されない。例えば、変調方式がBPSKまたはpi/2-BPSKである場合、PTRSは、BPSKシンボルシーケンスであり、ここで、BPSKシンボルシーケンスは、1つまたは複数のBPSKシンボル(すなわち、BPSK変調シンボル)を含む。変調方式がQPSKである場合、PTRSは、QPSKシンボルシーケンスであり、ここで、QPSKシンボルシーケンスは、1つまたは複数のQPSKシンボル(すなわち、QPSK変調シンボル)を含む。本出願において提供される技術的解決策をより明確に説明するために、「BPSK変調PTRS」および「pi/2-BPSK変調PTRS」などの用語が、本明細書において使用される。
【0067】
PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロック(またはパイロットブロックもしくはPTRSパイロットブロック)を含むことができ、各PTRSブロックは、1つまたは複数の変調シンボルを含む。本出願のいくつかの実施形態において、PTRSは、BPSKシンボルシーケンスがデータ信号に挿入される例を使用することによって説明される。したがって、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含む。
【0068】
データ信号は、送信側デバイスには既知であるが、受信側デバイスには未知の信号である。データ信号は、ビットシーケンスであることも可能であり、ビットシーケンスを変調することによって得られるシンボルシーケンスであることも可能である。データ信号が、ビットシーケンスまたはシンボルシーケンスを具体的に示すかどうかは、応用シナリオおよび背景説明に基づいて推定されることが可能である。例えば、「データ信号を変調する」際の「データ信号」はビットシーケンスである。「PTRSをデータ信号に挿入する」際の「データ信号」はシンボルシーケンスである。他の例は、1つずつ挙げられていない。データ信号の変調方式は、例えば、BPSK、pi/2-BPSK、QPSK、または16QAMであるが、これらに限定されない。例えば、変調方式がBPSKまたはpi/2-BPSKである場合、変調データ信号は、BPSKシンボルシーケンスである。
【0069】
元のPTRSは、受信側デバイスと送信側デバイスの両方によって合意されるPTRSであり、受信側デバイスと送信側デバイスの両方によって予め格納されるPTRSである。
【0070】
受信されたPTRSは、元のPTRSのチャネル送信後に得られるPTRSとして理解されることが可能である。
【0071】
受信されたデータ信号は、元のデータ信号のチャネル送信後に得られるデータ信号として理解されることが可能である。元のデータ信号は、送信側デバイスによって送信されるデータ信号として理解されることが可能である。
【0072】
信号は、チャネル送信中のノイズなどのファクタによる影響を受けるので、受信されたPTRSは、通常、元のPTRSとは異なり、受信されたデータ信号は、通常、元のデータ信号とは異なるということに留意されたい。
【0073】
(3)第1のシーケンスおよび第2のシーケンス
【0074】
本出願のいくつかの実施形態において、第1のシーケンスの概念が導入される。第1のシーケンスは、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスである。
【0075】
本出願のいくつかの実施形態において、第2のシーケンスの概念が導入される。第2のシーケンスは、pi/2-BPSK変調PTRSをpi/2-BPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスである。
【0076】
第1のシーケンス/第2のシーケンス内のデータ信号とPTRSの分布は、本出願において限定されない。
図2および
図3は、データ信号とPTRSの分布それぞれの概略図である。
【0077】
図2および
図3において、PTRSがマッピングされる2つの隣接したOFDMシンボルは、PTRSがマッピングされない1つのOFDMシンボルによって分離される。間違いなく、本出願はこれに限定されない。PTRSがマッピングされるOFDMシンボルに対して、データ信号のいくつかのBPSKシンボルごとに1つのPTRSブロックが挿入され、ここで、任意の2つのPTRSブロックに含まれるBPSKシンボル(すなわち、PTRSのBPSKシンボル)は、量が同じであっても異なっていてもよく、任意の2つの隣接したPTRSブロックの間のBPSKシンボル(すなわち、データ信号のBPSKシンボル)は、量が同じであっても異なっていてもよい。
図2および
図3において、PTRSがマッピングされる各OFDMシンボル内のPTRSおよびデータ信号を含むシーケンスは、第1のシーケンス/第2のシーケンスである。
【0078】
図2と
図3の間の相違は、
図3において、UWは、PTRSがマッピングされるOFDMシンボルの両側において、チャネル推定のためにさらにマッピングされるという点にある。
図2および
図3は、組み合わせて使用されることが可能であるということに留意されたい。例えば、PTRSがマッピングされるいくつかのOFDMシンボル上の信号分布については、
図2を参照されたい。PTRSがマッピングされる他のOFDMシンボル上の信号分布については、
図3を参照されたい。さらに、
図2と
図3の両方は、M個のPTRSブロックがデータ信号の間に挿入され、各PTRSブロックがN個のBPSKシンボルを含む例を使用することによって説明され、ここで、MとNの両方は1以上の整数である。
【0079】
(4)pi/2(すなわちπ/2)BPSK
【0080】
低PAPRを実現するためのデータ信号の変調方式は、pi/2-BPSKであることが可能である。データ信号に対してpi/2-BPSKを行う処理は、BPSKを使用することによってデータ信号を変調すること、および、その後、pi/2漸進的増加規則またはpi/2漸進的減少規則に従って、BPSK変調データ信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。
【0081】
PTRSの変調方式がBPSKであるとき、BPSK変調PTRSは、
図4の(a)に示されているように、第1のシーケンスを得るためにBPSK変調データ信号に挿入される。PTRSは、従来技術では位相シフトされない。したがって、位相シフト演算が行われるときの第1のシーケンス内のBPSKシンボルの位相シフト量が
図4の(b)において示されている。
図4におけるそれぞれの小さいボックスはBPSKシンボルを表す。
図4の(a)に示されているように、D
1、D
2、...、D
m、D
m+1、...、D
n、D
n+1、...、D
Nは、BPSK変調データ信号内のBPSKシンボルであり、P
1、P
2、...、P
k、P
k+1、...、P
tは、BPSK変調PTRS内のBPSKシンボルであり、ここで、1≦m<n≦Nであり、1≦k<tであり、m、n、N、k、およびtは、全て整数である。
図4の(b)におけるそれぞれの小さいボックス内の数字は、小さいボックスの上にあるBPSKシンボルの位相シフト係数を表す。BPSKシンボルの位相シフト量は、BPSKシンボルの位相シフト係数とpi/2の積である。例えば、
図4の(b)における2番目の小さいボックスの中の1は、D
2の位相シフト係数が1であること、および位相シフト量が1*pi/2=pi/2であることを表す。
【0082】
図4の(b)において得られたシーケンスは、BPSK変調PTRSをpi/2-BPSK変調データ信号に挿入することによって得られるシーケンスとして考えられることが可能である。このことがデータ信号のpi/2特性およびpi/2-BPSKの低PAPR特性を消滅させる可能性があり、通信システムのPAPRの増加をもたらすということが、
図4の(b)からわかる。さらに、PTRSブロックが大きければ大きいほど、通信システムのPAPRに対する影響が大きくなる。データ信号
の変調方式がpi/2-BPSKであるとき、
図5は、BPSK変調PTRSがデータ信号に挿入されるとき、およびPTRSがデータ信号に挿入されないときの通信システムのPAPRのシミュレーションの概略図である。
図5において、水平座標軸は単位dBでPAPRを表し、垂直座標軸は、相補累積分布関数(complementary cumulative distribution function、CCDF)を表し、ここで、CCDFは、統計学的量が水平座標軸上の対応するポイントより大きい確率を表す。例えば、水平座標軸におけるPAPRが3であるとき、垂直座標軸におけるCCDFはおよそ0.03であり、PAPR>3dBの確率が0.03であることを示す。通信システムのPAPRは、PTRSが挿入されないとき(
図5における実線を参照されたい)より、BPSK変調PTRSがデータ信号の間に挿入されるとき(
図5における破線を参照されたい)の方が0.5dB(デシベル)大きいということが
図5からわかる。
【0083】
従来技術において、PTRSの変調モードは、通常、QPSKであり、この場合、BPSK変調データ信号の間にQPSK変調PTRSを挿入する例は、
図4に基づいて得られることが可能であるということに留意されたい。詳細はここでは繰り返し説明されない。
【0085】
本明細書における「複数の」という用語は、2つ以上を示す。
【0086】
「第1」、「第2」という用語、および同様のものは、異なるオブジェクトを区別するためだけに使用され、これらの順序を限定しない。例えば、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスは、異なるシーケンスを区別するためだけに使用され、これらの順序を限定しない。
【0087】
本明細書において「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクトを説明するために関連付けの関係のみを説明し、3つの関係が存在することが可能であることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、Aだけが存在すること、AとBの両方が存在すること、およびBだけが存在すること、という3つのケースを表すことができる。さらに、本明細書における文字「/」は、全体的に、前の方にある関連付けられたオブジェクトと、後の方にある関連付けられたオブジェクトとの間の「または」の関係を表し、公式において、文字「/」は、前の方にある関連付けられたオブジェクトと、後の方にある関連付けられたオブジェクトとの間の「除算」の関係を表す。
【0088】
本出願において提供される技術的解決策が、情報送信方法の観点から下記で説明される。PTRSがマッピングされるOFDMシンボル上の信号を処理する過程が、説明のために例として下記で使用されるということに留意されたい。
【0089】
図6は、本出願による情報送信方法の概略図である。本実施形態において、送信側デバイスが挿入ステップを最初に行い、位相シフトステップを次に行うシナリオにおける情報
送信過程が主に説明され、これは、具体的には、以下のステップを含む。
【0090】
S102。送信側デバイスは、データ信号の変調方式、および予め設定されたPTRSの変調方式を判断する。
【0091】
アップリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、送信側デバイスが端末である。端末は、基地局によって送信された、受信されたMCS、およびMCSと変調方式の間の予め格納されたマッピング関係に基づいて、データ信号の変調方式を判断することができる。ダウンリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、送信側デバイスは基地局である。基地局は、現在のチャネル品質に基づいてMCSを判断すること、およびMCSと変調方式の間の予め格納されたマッピング関係に基づいてデータ信号の変調方式を判断することができる。本出願のいくつかの実施形態において、MCSが0以上かつ既定値以下のとき、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであることが判断され、ここで、既定値は、4、6、または8である。MCSは、0以上の整数である。
【0092】
S104。データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであり、予め設定されたPTRSの変調方式がBPSKである場合、送信側デバイスは、データ信号に対してBPSK変調を最初に行い、第1のシーケンスを得るために、BPSK変調PTRSをBPSK変調データ信号に挿入し、その後、S106を行う。
【0093】
本出願は、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであるとき、BPSK変調PTRSの挿入のために通信システムのPAPRが増加するという問題を主に解決する。したがって、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKである場合、本出願において提供される技術的解決策が行われる。データ信号の変調方式がpi/2-BPSKではない場合、従来技術において提供される技術的解決策が行われることが可能である。本出願は、これらに限定されない。
【0094】
S102の後、データ信号の変調方式と予め設定されたPTRSの変調方式の両方がpi/2-BPSKである場合、送信側デバイスは、データ信号に対してpi/2-BPSK変調を最初に行い、第1のシーケンスを得るために、pi/2-BPSK変調PTRSをpi/2-BPSK変調データ信号に挿入することができ、その後、S108を行う。
【0095】
S106。送信側デバイスは、第1の信号を得るために、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。
【0096】
PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含む。PTRSを位相シフトさせることは、pi/2漸進的増加規則またはpi/2漸進的減少規則に従って、各PTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせることを含むことができる。本出願は、PTRSブロック内のBPSKシンボルの位相シフト規則を限定しない。送信側デバイスと受信側デバイス両方の計算複雑性を低減させるために、任意選択で、ステップS106が、例えば、限定するものではないが、下記の手法1または手法2において実行される。
【0097】
手法1。送信側デバイスは、第1の信号を得るために、pi/2漸進的増加規則に従って、第1のシーケンス内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。一方、送信側デバイスは、第1の信号を得るために、pi/2漸進的減少規則に従って、第1のシーケンス内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。
【0098】
手法1は、送信側デバイスによって、データ信号およびPTRSを全体として位相シフトさせることとして考えられることが可能である。S106が手法1で実行されるときの本実施形態の実行処理が
図7に示されている。この手法において、データ信号およびPTRSは全体として位相シフトされるので、データ信号の位相シフト量とPTRSの位相シフト量の両方は、第1のシーケンス内のデータ信号とPTRSの間の相対位置と関連がある。第1のシーケンス内の各BPSKシンボルの位相シフト量は、第1のシーケンス内のBPSKシンボルの位置と関係があるということも理解されることが可能である。
【0099】
図8は、BPSK変調シンボルシーケンス(すなわち、手法1における第1のシーケンス)内のBPSKシンボルの位相シフト量の概略図である。
図8の(a)および(b)における関連内容の説明については、
図4における関連内容についての前述の説明を参照されたい。
図8の(b)は、BPSK変調シンボルシーケンス内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる位相シフト量を表すということに留意されたい。1つの実装形態において、位相シフト量は、mod((pi/2)*k, 2pi)として表されることが可能である。この場合、m=3の場合、P
1の位相シフト量は、(pi/2)*3=3pi/2であり、送信側デバイスは、P
1*exp(1j*3pi/2)=-j*P
1を得るために、P
1を位相シフトさせる。n=8かつk=2の場合、P
k+1の位相シフト量は、mod(pi/2*(8+2), 2pi)=piであり、送信側デバイスは、P
k+1*exp(1j*pi)=-P
k+1を得るために、P
k+1を位相シフトさせる。他の例は、1つずつ挙げられていない。
【0100】
送信側デバイスが、pi/2漸進的減少規則に従って、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせる場合、
図8の(b)におけるpi/2を-pi/2に変化させることによって得られる例は、BPSK変調シンボルシーケンス内のBPSKシンボルの例であるということが理解されよう。
【0101】
手法1において、送信側デバイスは、データ信号およびPTRSを全体として位相シフトさせる。言い換えると、PTRSがデータ信号の一部として使用され、その後、pi/2-BPSK変調が、データ信号に対して行われると考えられることが可能である。したがって、この手法における、通信システムのPAPRは、データ信号にPTRSが挿入されないときの通信システムのPAPRと同じである。
【0102】
手法2。送信側デバイスは、pi/2漸進的増加規則またはpi/2漸進的減少規則に従って、PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせ、第1の信号を得るために、pi/2漸進的増加規則またはpi/2漸進的減少規則に従って、BPSK変調データ信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。
【0103】
手法2は、送信側デバイスによって、データ信号およびPTRSを独立して位相シフトさせることとして考えられることが可能である。本出願は、送信側デバイスがPTRSを位相シフトさせる実行順序、およびデータ信号を位相シフトさせる実行順序を限定しない。S106が手法2で実行されるときの本実施形態の実行処理が
図9に示されている。
【0104】
この手法のいくつかの実装形態が、表1において示されている。
【0106】
表1における実装形態1の説明。送信側デバイスは、pi/2漸進的増加規則に従って、PTRS内のBPSKシンボルの順序に基づいて、PTRSを位相シフトさせ、pi/2漸進的増加規則に従って、データ信号内のBPSKシンボルの順序に基づいて、データ信号を位相シフトさせる。他の実装形態の説明は、1つずつ挙げられていない。
【0107】
手法2において、PTRS内のBPSKシンボルの位相シフト量は、PTRSとデータ信号の間の相対位置とは無関係であるが、PTRS内のBPSKシンボル間の相対位置と関係がある。データ信号の位相シフト量は、PTRSとデータ信号の間の相対位置とは無関係であるが、データ信号内のBPSKシンボル間の相対位置と関係がある。
【0108】
図10は、この手法における、BPSK変調シンボルシーケンス内のBPSKシンボルの位相シフト量の概略図である。
図10の(a)および(b)における関連内容の説明については、
図4または
図8における関連内容についての前述の説明を参照されたい。
図10の(b)は、データ信号およびPTRSが、pi/2漸進的増加規則に従って、独立して位相シフトされる位相シフト量の説明の例であるということに留意されたい(すなわち、表1における実装形態1)。
図10において、P
1の位相シフト量は0であり、k=2のとき、P
kの位相シフト量はpi/2であり、P
k+1の位相シフト量はpiである。他の例は、1つずつ挙げられていない。
【0109】
手法1と比較して、手法2は、データ信号の位相シフト量とPTRSの位相シフト量の両方が、PTRSとデータ信号の間の相対位置に無関係なので、複雑性が低くなる。
【0110】
図8および
図10からわかるように、位相シフト量がmod(pi/2*k, 2pi)である場合、PTRSブロック内のBPSKシンボルの量、およびPTRSブロック間のデータ信号内のBPSKシンボルの量が4の整数倍であるとき、
図8において提供される技術的解決策は、
図10において提供される技術的解決策と同等であるということが理解されよう。さらに、位相シフト量がmod(pi/2*k, pi)である場合、PTRSブロック内のBPSKシンボルの量、およびPTRSブロック間のデータ信号内のBPSKシンボルの量が2の整数倍であるとき、2つの位相シフト方向における技術的解決策(すなわち、pi/2漸進的増加およびpi/2漸進的減少)は同等である。例えば、上述の実装形態1から実装形態4は同等である。
【0111】
図11は、異なる技術的解決策におけるPAPRのシミュレーション比較の概略図である。水平座標軸は単位dBでPAPRを表し、垂直座標軸はCCDFを表す。
図11は、PTRSがデータ信号に挿入されない技術的解決策(
図11におけるPTRSなしに対応する破線を参照されたい)と、手法1または手法2で位相シフトが行われる技術的解決策とのPAPRのシミュレーション比較の概略図である。
図11において、PTRSがデータ信号に挿入されないことを示す破線は、
図11における一点鎖線を形成する手法1を示す点線と重なっているということに留意されたい。
【0112】
S108。送信側デバイスは、第1の信号に対して、DFT、リソースマッピング、およびIFFTなどの演算を行った後に第1の信号を送信する。受信側デバイスは信号を受信し、信号に対して、FFT、逆リソースマッピング、およびIDFTなどの演算を行った後、第2の信号を得る。第2の信号は、第1の信号のチャネル送信後に得られた信号として理解されることが可能である。第2の信号は、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含む。
【0113】
S110。受信側デバイスは、第2の信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。
S110が行われた後、得られたデータ信号は、受信されたデータ信号であり、得られたPTRSは、受信されたPTRSである。
【0114】
アップリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、受信側デバイスは基地局である。ダウンリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、受信側デバイスは端末である。端末は、基地局によって送信された、受信されたMCS、およびMCSと変調方式の間の予め格納されたマッピング関係に基づいて、データ信号の変調方式を判断することができる。
【0115】
送信側デバイスが、S106において手法1で第1のシーケンスを位相シフトさせる場合、受信側デバイスは、S110において手法1で逆方向に第2の信号を位相シフトさせる。具体的には、送信側デバイスが、pi/2漸進的増加規則に従って、第1のシーケンス内のBPSKシンボルの順序に基づいて、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせる場合、受信側デバイスは、pi/2漸進的減少規則に従って、第2の信号内のBPSKシンボルの順序に基づいて、第2の信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。送信側デバイスが、pi/2漸進的減少規則に従って、第1のシーケンス内のBPSKシンボルの順序に基づいて、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを位相シフトさせる場合、受信側デバイスは、pi/2漸進的増加規則に従って、第2の信号内のBPSKシンボルの順序に基づいて、第2の信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。言い換えると、送信側デバイスが、第1のシーケンス内のBPSKシンボルを、シータだけ位相シフトさせる場合、受信側デバイスは、第2の信号内の対応するBPSKシンボルを、-シータだけ位相シフトさせる。
【0116】
送信側デバイスが、S106において手法2で第1のシーケンスを位相シフトさせる場合、受信側デバイスは、S110において手法2で逆方向に第2の信号を位相シフトさせる。具体的には、送信側デバイスが、表1における実装形態iに従って位相シフトを行う場合、受信側デバイスは、表2における実装形態iaに従って位相シフトを行い、ここで、1≦i≦4であり、iは整数である。例えば、送信側デバイスが、表1における実装形態1に従って位相シフトを行う場合、受信側デバイスは、表2における実装形態1aに従って位相シフトさせることができる。
【0118】
送信側デバイスが第1のシーケンスを位相シフトさせる(手法1および手法2のどちらかを含む)実装形態は、プロトコルに従って送信側デバイスと受信側デバイスの両方によって予め合意されることが可能であり、またシグナリングを通じて相手側に通知されることが可能であるということが理解されよう。したがって、受信側デバイスは、第2の信号を位相シフトさせるために使用されることになる実装形態について知ることができる。
【0119】
任意選択で、S110の後、方法は、以下のステップをさらに含むことができる。
【0120】
S111: 受信側デバイスは、元のPTRSおよび受信されたPTRSに基づいてPTRSの位相誤差を得ること、フィルタリングおよび/または内挿などの動作を通じてデータ信号の位相誤差を得て、データ信号の位相誤差を使用することによって、受信されたデータ信号に対する位相誤差補償を行うこと、最後に位相誤差補償を通じて得られたデータ信号を復調することを行う。このステップは、受信側デバイスが、受信されたOFDMシンボル内のpi/2-BPSK変調PTRSに基づいてpi/2-BPSK変調データ信号を復調する、固有の実装形態として理解されることが可能である。
【0121】
第1の信号および第2の信号は、OFDM信号として理解されることが可能であり、OFDM信号は、1つまたは複数のOFDMシンボルを含むことができるということが理解されよう。
【0122】
本出願の本実施形態において提供される情報送信方法において、送信側デバイスによって送信されたOFDMシンボルは、pi/2-BPSK変調データ信号およびpi/2-BPSK変調PTRSを含み、OFDMシンボルがQPSK変調PTRSを含む従来技術と比較してPTRSのランダム性を増加させる。ランダム性が増加するにつれて、システム性能はさらに安定するようになり、その結果、シングルキャリアの低PAPR特性がうまく利用される。
【0123】
図12は、本出願による別の情報送信方法の概略図である。本実施形態において、送信側デバイスが位相シフトステップを最初に行い、その後、挿入ステップを行うシナリオにおける情報
送信過程が主に説明され、具体的には、以下のステップを含む。
【0124】
S202: S102を参照されたい。間違いなく、本出願はこれに限定されない。
【0125】
S204: データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであり、予め設定されたPTRSの変調方式がBPSKである場合、送信側デバイスは、BPSK変調PTRSおよびBPSK変調データ信号を位相シフトさせる。
【0126】
S206: 送信側デバイスは、第2のシーケンス(すなわち、第1の信号)を得るために、位相シフトされたPTRS(すなわち、pi/2-BPSK変調PTRS)をpi/2-BPSK変調データ信号に挿入する。
【0127】
ステップS204は、例えば、これらに限定されないが、手法3または手法4で実行される。
【0128】
手法3: 送信側デバイスは、pi/2漸進的増加規則に従って、第1の信号内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、第1の信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。一方、送信側デバイスは、pi/2漸進的減少規則に従って、第1の信号内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、第1の信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。
【0129】
手法3は、送信側デバイスによって、データ信号およびPTRSを全体として位相シフトさせることとして考えられることが可能である。S204が手法3で実行されるときの本実施形態の実行処理が
図13に示されている。この手法における関連内容の説明については、前述の説明を参照されたい。さらに、この場合、第1の信号内のBPSKシンボルの位相シフト量の概略図については、
図8を参照されたい。詳細はここでは繰り返し説明されない。
【0130】
挿入を行う前に、送信側デバイスは、データ信号のBPSKシーケンス内の各PTRSブロックの挿入位置について知ることができるということに留意されたい。したがって、挿入が行われる前に、データ信号およびPTRSは、全体として位相シフトされることが可能である。
【0131】
手法4: 送信側デバイスは、pi/2漸進的増加規則またはpi/2漸進的減少規則に従って、PTRS内のBPSKシンボルの配置順序に基づいて、PTRS内のBPSKシンボルを位相シフトさせ、第1の信号(すなわち、第2のシーケンス)を得るために、pi/2漸進的増加規則またはpi/2漸進的減少規則に従って、BPSK変調データ信号内のBPSKシンボルを位相シフトさせる。
【0132】
手法4は、送信側デバイスによって、データ信号およびPTRSを独立して位相シフトさせることとして考えられることが可能である。S204が手法4で実装されるときの本実施形態の実行処理が
図14に示されている。この手法における関連内容の説明については、前述の説明を参照されたい。さらに、この場合、第1の信号内のBPSKシンボルの位相シフト量の概略図については、
図10を参照されたい。詳細はここでは繰り返し説明されない。
【0133】
S208からS210: S108からS110を参照されたい。間違いなく、本出願はこれらに限定されない。
【0134】
任意選択で、方法は、S211をさらに含むことができる。S211については、S111を参照されたい。間違いなく、本出願はこれに限定されない。
【0135】
pi/2-BPSKに加えて、データ信号の変調方式は、QPSK、16QAM、または同様のものであることが可能である。BPSKまたはpi/2-BPSKに加えて、予め設定されたPTRSの変調方式は、QPSKまたは同様のものであることが可能である。
【0136】
本出願のいくつかの実施形態において、予め設定されたPTRSの変調方式はBPSKである。この場合、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであると送信側デバイスが判断すると、送信側デバイスは、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせる。固有の実行処理については、前述の説明を参照されたい。データ信号の変調方式がpi/2-BPSKではないことが判断される場合、BPSK変調PTRSは位相シフトされない。受信側デバイスは、送信側デバイスによって行われるステップに対応するステップを行い、詳細はここでは説明されない。この場合、実際に、データ信号の変調方式とPTRSの変調方式との間の対応関係の例が表3において示されている。
【0138】
本出願のいくつかの実施形態において、予め設定されたPTRSの変調方式はQPSKである。この場合、データ信号の変調方式がpi/2-BPSKであると送信側デバイスが判断すると、PTRSの変調方式は、QPSKからpi/2-BPSKに変更される。その後、PTRSのビットシーケンスを得るためにPTRSのQPSKシンボルシーケンスが復調され、新しいPTRSビットシーケンスを形成するためにビットシーケンスの一部がPTRSのビットシーケンスから取られ、新しいPTRSビットシーケンスに対してpi/2-BPSK変調が行われる。pi/2-BPSK変調処理については、前述の説明を参照されたい。さらに、PTRSビットシーケンスから取られることになる部分は、受信側デバイスと送信側デバイスの両方によって予め合意されることが可能であり、またシグナリングを通じて構成されることが可能であるが、これは、本出願において限定されない。データ信号の変調方式がpi/2-BPSKではないと送信側デバイスが判断すると、従来技術における手法で処理が行われる。このことに対応して、受信側デバイスは、送信側デバイスによって行われるステップに対応するステップを行うが、詳細はここでは説明されない。この場合、実際に、データ信号の変調方式とPTRSの変調方式との間の対応関係の例が、表4において示されている。
【0140】
以下は、本発明の別の実施形態を説明する。本実施形態は、情報送信方法を含む。具体的には、
【0141】
送信側は、直交周波数分割多重OFDMシンボルを生成し、ここで、OFDMシンボルは、π/2 pi/2-二位相偏移変調BPSK変調位相追跡参照信号PTRSを含み、送信側は、OFDMシンボルを送信する。1つの実施形態において、方法は、pi/2-BPSK変調PTRSを得るためにBPSK変調PTRSを位相シフトさせることであって、PTRSが、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックが、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる、位相シフトさせることをさらに含むことができる。1つの実施形態において、各PTRSブロック内のBPSKシンボルが、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされることは、OFDMシンボル内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせること、またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせることを含む。任意選択で、送信側は、PTRSシンボルに対して電力増強をさらに行うことができ、送信側は、OFDMシンボル内のデータ信号の変調方式に基づいて電力増強値を判断することができる。送信側は、変調および符号化方式MCSに基づいてデータ信号の変調方式をさらに判断することができる。別の実施形態において、OFDMシンボルは、離散フーリエ変換拡散DFT-s-OFDMシンボルである。送信側は、直交周波数分割多重OFDMシンボルを生成するように構成された処理ユニットを含むことができ、送信側は、OFDMシンボルを送信するように構成された送信ユニットをさらに含む。別の実施形態において、送信側は、OFDMシンボルを生成すること、およびOFDMシンボルを送信することをそれぞれ行うように構成されたプロセッサおよび送信器を含むことができる。別の実施形態において、
送信側は、チップまたはチップシステムであることが可能である。
【0142】
他の実施形態において、プロトコルに対するPTRSシーケンスの影響を低減させるために、一方で、基地局および/またはネットワークデバイスは、pi/2-BPSKとしてPTRSシーケンスを直接的に事前定義することができる。このステップは、シグナリング通知または別の構成手法であることも可能である。定義手法は、全ての変調方式シナリオにおいて使用されることが可能である。PTRSの位相シフト値は、DFTの前のPTRSの位置とは無関係であることが可能であり、またDFTの前のPRTSの位置と関係があることが可能である。1つの実施形態において、ネットワーク側デバイスもしくは端末デバイスまたは両方は、位相ごとにBPSKシーケンスの位相を増加または減少させるか、pi/2-BPSK PTRSシーケンスを判断するために、例えば、exp(1j*位相シフト値)といった、位相シフト値に対応する指数関数的な信号でBPSKシーケンスを乗算する。
【0143】
(1)位相シフト値は、DFTの前の変調シンボル内のPTRSの位置に無関係である。すなわち、i番目のPTRSの位相シフト値は、Δθ+(i-1)*pi/2、またはΔθ+i*pi/2、またはΔθ+(i+1)*pi/2であることが可能であり、ここで、Δθは、PTRSの初期位相シフト値であり、デフォルトで0であることが可能である。i番目のPTRSの位相シフト値は、別の方法を使用することによって得られることも可能である。例えば、各PTRSブロックにおける位相シフトが独立しているか、各PTRSブロックの初期位相シフト値が独立している。詳細に関しては、前述の説明を参照されたい。
【0144】
(2)位相シフト値は、DFTの前の変調シンボル内のPTRSの位置と関連がある。すなわち、DFTの前の変調シンボル/変調信号内のPTRSの位置は、最初に判断されることが可能である。例えば、DFTの前の変調シンボル/変調信号の総量はN
symであり、変調シンボル/変調信号は、0、1、...、N
sym-1と番号が付けられる。DFTの前のPTRSの位置が、集合S
PTRS={I
PTRS-1, I
PTRS-2, ...}である場合、位相シフト値は、Δθ+I
PTRS-i*pi/2であるか、位相シフト値は、Δθ+(I
PTRS-i-1)*pi/2であるか、位相シフト値は、Δθ+(I
PTRS-i+1)*pi/2であり、ここで、Δθは、DFTの前のデータの全ての変調シンボルの初期位相シフト値を含み、デフォルトで0であることが可能である。
【0145】
端末デバイスもしくはネットワークデバイスまたは両方が位相シフト値を判断した後の固有の位相シフト処理については、前述の説明を参照されたい。
【0146】
本出願の他の実施形態において、変調方式に基づいてPTRSシーケンスが選択される。例えば、データまたは物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Sharing Channel、PUSCH)の変調方式がpi/2-BPSKである場合、対応するPTRSシーケンスはpi/2-BPSKである。データまたはPUSCHの変調方式がpi/2-BPSKではない場合、対応するPTRSシーケンスはQPSKである。その後、PAPRを低減させるために、位相回転または位相シフトがQPSK変調PTRSに対してさらに行われる。例えば、端末デバイスもしくはネットワークデバイスまたは両方は、pi/2 QPSKシーケンスを判断するために、QPSK変調シンボルに基づいてpi/2位相シフトを行うか、pi/4 QPSKシーケンスを判断するために、QPSK変調シンボルに基づいてpi/4位相シフトを行う。
【0147】
1つの実施形態において、端末デバイスもしくはネットワークデバイスまたは両方は、pi/2位相シフトに対応するpi/2 QPSKシーケンスの構成を判断する。別の実施形態において、端末デバイスもしくはネットワークデバイスまたは両方は、一方で、pi/4位相シフトに対応するpi/4 QPSKシーケンスの構成を判断することができる。
【0148】
固有の位相シフト値の判断については、前述の説明を参照されたい。
【0149】
1つの実施形態において、データまたはPUSCHの変調方式がQPSKではない場合、対応するPTRSシーケンスは、時計回りに動かされた/回転されたQPSK変調シンボル、または反時計回りに動かされた/回転されたQPSK変調シンボルであることが可能である。一方、PTRSシンボルの振幅はQPSKの振幅と同じであり、それぞれの2つの隣接したPTRSシンボル間の位相差はpi/2である。一方、以下の表に示されているように、PTRSシンボルの振幅はQPSKの振幅と同じであり、それぞれの2つの隣接したPTRSシンボル間の位相差は-pi/2である。
【0151】
1つの実施形態において、PTRSシーケンスが、時計回りまたは反時計回りに動かされたQPSKである場合、初期位相値は、UEに基づいて構成されることが可能である。例えば、UE間のPTRSシーケンスのランダム性を増加させるように、様々な初期位相値が様々なUEに対して構成される。初期位相値は、DFTの前の全ての変調シンボル内のPTRSの位置とさらに関連があることが可能である。例えば、初期位相値が調節され、その結果、PUSCHまたはPTRSブロックに隣接したデータと、PTRSブロックに隣接したPTRSシンボルとの間の位相差は、piの整数倍に等しくないか、2つの間の位相差は、PAPRに対する位相差の影響を低減するために、低減される。
【0152】
別の実施形態において、QPSKシンボルは、固有の変調方式または変調順序で、最外配置点(Outer Most Constellation Point、OMCP)のシンボルによってさらに置き替えられることが可能である。最外配置点は、以下の表において示されているように、固有の変調方式または変調順序における最大振幅値を有する配置点である。
【0154】
本出願の他の実施形態において、前述の実施形態に基づけば、例えば、PTRSシーケンスは、pi/2 BPSKであり、変調方式または変調順序とは無関係であり、PTRSの推定の正確さを改善するために、電力増強(Power Boosting、PB)がPTRSの振幅に対して行われる。電力増強の固有の値は、変調方式もしくは変調順序またはMCSと関係があることが可能である。例えば、固有の変調方式または変調順序において、電力は、以下の表において示されているように、最外配置点の電力と同じになるように増強される。
【0156】
1つの実施形態において、DFT-s-OFDMシンボルの総電力が変更されないことを保証するために、PTRSに対して電力増強が行われた後、データまたはPUSCHの電力は低減されることが可能である。低減される必要があるデータまたはPUSCHの電力は、PTRSのオーバヘッドおよび/またはPTRSの電力増強値と関係があるということが理解されよう。例えば、PTRSの増強された電力が同じである場合、PTRSのオーバヘッドが大きくなることが、データ電力が低くなることにつながるか、PTRSのオーバヘッドが同じである場合、PTRSの電力増強値が大きくなることが、データ電力が低くなることにつながる。
【0157】
別の実施形態において、一方、表6は、表5に対する電力増強を通じて実行されることが可能であり、また最外配置点は、QPSK配置点に対する電力増強を通じて実行されることが可能であり、電力増強値は、表7において示されたものと同じであることが可能である。
【0158】
電力増強値は変調順序に基づいて固定されているが、これは説明のための例にすぎないということを理解されたい。1つの実施形態において、一方、電力増強値は、シグナリングを通じて構成されることも、表7における値からのオフセットを有することも可能であり、様々な変調方式におけるオフセットが、同じであることも、異なることも可能である。例えば、PTRSの電力は、OMCP電力値より小さい電力に増強されることが可能であり、これは、固有の変調方式におけるOMCP電力と同じ電力に電力が増強されるので、電力増幅器または別のハードウェアの非線形領域にPTRSが落ちることによってもたらされる性能損失を回避または低減することができる。以下は、本発明の別の実施形態を説明する。pi/2-BPSK PTRSを含む直交周波数分割多重信号を受信した後、受信側は、BPSK PTRS受信信号を得るために、受信されたpi/2-BPSK PTRS信号を位相シフトさせることができる。位相ノイズは、BPSK PTRSシーケンスでBPSK PTRS受信信号を除算することによって、またはBPSK PTRSシーケンスの共役でBPSK PTRS受信信号を乗算することによって、推定されることが可能であり、ここで、位相ノイズは、データ復調のために使用される。別の実施形態において、BPSK PTRSシーケンスは、pi/2-BPSK PTRSシーケンスを得るために、位相シフトされることが可能である。位相ノイズは、pi/2-BPSK PTRSシーケンスで、受信されたpi/2-BPSK PTRS信号を除算することによって、またはpi/2-BPSK PTRSシーケンスの共役で、受信されたpi/2-BPSK PTRS信号を乗算することによって、推定されることが可能であり、ここで、位相ノイズは、データ復調のために使用される。本明細書で、乗算することは、スカラ乗算演算であることが可能であり、除算することは、スカラ除算演算であることが可能である。
【0159】
1つの実施形態において、PTRS受信信号および/またはPTRSシーケンスの位相シフト値は、DFTの前のPTRS受信信号および/またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置に基づいて判断されることが可能である。例えば、DFTの前の変調シンボル/変調信号の総量は、N
symであり、変調シンボル/変調信号は、0、1、...、N
sym-1と番号が付けられる。DFTの前のPTRSの位置が、集合S
PTRS={I
PTRS-1, I
PTRS-2, ...}である場合、I
PTRS-1の位置におけるPTRS受信信号の位相シフト値は、-(Δθ+I
PTRS-i*pi/2)であるか、位相シフト値は、-(Δθ+(I
PTRS-i)*pi/2)であるか、位相シフト値は、-(Δθ+(I
PTRS-i+1)*pi/2)である。一方、PTRSシーケンス内のI
PTRS-1の位置におけるPTRSシンボルの位相シフト値は、Δθ+I
PTRS-i*pi/2であるか、位相シフト値は、Δθ+(I
PTRS-i-1)*pi/2であるか、位相シフト値は、Δθ+(I
PTRS-i+1)*pi/2であり、ここで、Δθは、DFTの前のデータの全ての変調シンボルの初期位相シフト値を含み、デフォルトで0であることが可能である。
【0160】
別の実施形態において、PTRS受信信号および/またはPTRSシーケンスの位相シフト値は、DFTの前のPTRS受信信号および/またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置とは無関係であることが可能であり、PTRS受信信号および/またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置によって判断される。例えば、i番目のPTRS受信信号の位相シフト値は、-(Δθ+(i-1)*pi/2)、または-(Δθ+i*pi/2)、または-(Δθ+(i+1)*pi/2)であることが可能である。一方、PTRSシーケンス内のi番目のPTRSシンボルの位相シフト値は、Δθ+(i-1)*pi/2、またはΔθ+i*pi/2、またはΔθ+(i+1)*pi/2であることが可能であり、ここで、Δθは、PTRSの初期位相シフト値であり、デフォルトで0であることが可能である。i番目のPTRSの位相シフト値は、他の方法によって得られることも可能である。例えば、各PTRSブロックにおける位相シフトが独立しているか、各PTRSブロックの初期位相シフト値が独立している。詳細に関しては、前述の説明を参照されたい。
【0161】
受信側によってPTRS受信信号および/またはPTRSシーケンスに対して行われる前述の2つのタイプの処理は、pi/2 QPSK、pi/4 QPSK、時計回りに回転されたQPSKまたは反時計回りに回転されたQPSK、pi/2 OMCP、pi/4 OMCP、時計回りに回転されたOMCPまたは反時計回りに回転されたOMCPなど、PTRSシーケンスが別のシーケンスであるシナリオにおいて使用されることも可能である。
【0162】
以下は、本発明の別の実施形態を説明する。本実施形態は、情報送信方法を含み、具体的には、直交周波数分割多重OFDMシンボルを受信側によって受信することであって、OFDMシンボルが、π/2 pi/2-二位相偏移変調BPSK変調位相追跡参照信号PTRSを含む、受信することと、pi/2-BPSK変調PTRSに基づいてデータ信号を受信側によって復調することと、を含む。1つの実施形態において、方法は、pi/2-BPSK変調PTRSシーケンスを得るためにBPSK変調PTRSシーケンスを位相シフトさせることをさらに含み、PTRSは、1つまたは複数のPTRSブロックを含み、各PTRSブロックは、1つまたは複数のBPSKシンボルを含み、各PTRSブロック内のBPSKシンボルは、pi/2漸進的増加規則に従って位相シフトされる。1つの実施形態において、受信側が、pi/2漸進的増加規則に従って、各PTRSブロック内のBPSKシンボルを位相シフトさせることは、OFDMシンボル内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせること、またはPTRSシーケンス内のPTRSシンボルの位置に基づいてPTRSを位相シフトさせることであることが可能である。OFDMシンボルは、離散フーリエ変換拡散DFT-s-OFDMシンボルである。受信側は、OFDMシンボルを受信するように構成された受信ユニットを含むことができ、受信側は、データ信号を復調するように構成された処理ユニットをさらに含むことができる。別の実施形態において、受信側は、OFDMシンボルを受信すること、およびデータ信号を復調すること、それぞれを行うように構成された受信器およびプロセッサを含むことができる。1つの実施形態において、送信側装置は、チップまたはチップシステムであることが可能である。
【0163】
前述は、ネットワーク要素間の相互作用の観点から本出願の実施形態において提供される解決策を主に説明する。ネットワーク要素は、例えば、送信側デバイスまたは受信側デバイスであることが可能であるということが理解されよう。前述の機能を実行するために、ネットワーク要素は、前述の機能を行うための、対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含む。本明細書において開示される実施形態において説明される例におけるユニットおよびアルゴリズムのステップと組み合わせて、本出願は、ハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組合せ形式によって実行されることが可能であるということを当業者は簡単に認識するであろう。ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアによって駆動するハードウェアによって機能が行われるかどうかは、特定の用途および技術的解決策の設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途に対する説明された機能を実行するために、様々な方法を使用することができるが、実装形態が本出願の範囲を超えると考えられてはならない。
【0164】
送信側デバイスまたは受信側デバイスは、本出願の実施形態における前述の方法の例に基づいて、機能モジュールに分割されることが可能である。例えば、機能モジュールは、対応する機能に基づいて分割されることが可能であり、また2つ以上の機能は、1つの処理モジュールに統合されることが可能である。前述の統合されたモジュールは、ハードウェアの形式で実行されることが可能であり、またソフトウェア機能モジュールの形式で実行されることが可能である。本出願の実施形態におけるモジュール分割は1つの例であり、論理機能分割にすぎないということに留意されたい。実際の実行中に、別の分割手法があってもよい。機能モジュールの分割が対応する機能に基づく例が、説明のために下記で使用される。
【0165】
本出願の1つの実施形態は、情報送信装置をさらに提供し、情報送信装置は、送信側デバイスであることが可能である。送信側デバイスは、
図6または
図12における送信側デバイスによって行われるステップを行うように構成されることが可能である。
【0166】
本出願の1つの実施形態は、情報送信装置をさらに提供し、情報送信装置は、受信側デバイスであることが可能である。受信側デバイスは、
図6または
図12において受信側デバイスによって行われるステップを行うように構成されることが可能である。
【0167】
アップリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、送信側デバイスは端末であることが可能である。
図15は、端末の簡素化された概略構造図である。理解および例証を容易にするために、
図15において、例えば端末は携帯電話である。
図15に示されているように、端末は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ、および入出力装置を含む。プロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理すること、端末を制御すること、ソフトウェアプログラムを実行すること、ソフトウェアプログラムのデータを処理すること、または同様のものを行うように構成される。メモリは、主に、ソフトウェアプログラムおよびデータを格納するように構成される。無線周波数回路は、主に、ベースバンド信号と無線周波数信号との間のコンバートを行うこと、および無線周波数信号を処理することを行うように構成される。アンテナは、主に、電磁波の形で無線周波数信号を受信すること、および送信することを行うように構成される。タッチスクリーン、ディスプレイ、またはキーボードなどの入出力装置は、主に、ユーザによって入力されたデータを受信すること、およびデータをユーザに出力することを行うように構成される。いくつかのタイプの端末は、入出力装置を有さないことがあるということに留意されたい。
【0168】
データが送信される必要があるとき、プロセッサは、送信されることになるデータに対してベースバンド処理を行った後、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。ベースバンド信号に対して無線周波数処理を行った後、無線周波数回路は、アンテナを通じて電磁波の形で無線周波数信号を送信する。端末に送信されるデータがあるとき、無線周波数回路は、アンテナを通じて無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号にコンバートし、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータにコンバートし、データを処理する。説明を容易にするために、ただ1つのメモリおよび1つのプロセッサが
図15に示されている。実際の端末製品において、1つまたは複数のプロセッサおよび1つまたは複数のメモリが存在することが可能である。メモリは、ストレージ媒体、ストレージデバイス、または同様のものと呼ばれることもある。メモリは、プロセッサから独立して配置されることが可能であり、またプロセッサと統合されることが可能である。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0169】
本出願の本実施形態において、送信機能または受信機能を有するアンテナおよび無線周波数回路は、端末の送受信器ユニットとみなされることが可能であり、処理機能を有するプロセッサは、端末の処理ユニットとみなされる。
図15に示されているように、端末は、送受信器ユニット1501および処理ユニット1502を含む。送受信器ユニットは、送受信器、送受信装置、または同様のものと呼ばれることもある。処理ユニットは、プロセッサ、処理基板、処理モジュール、処理装置、または同様のものと呼ばれることもある。任意選択で、送受信器ユニット1501内の受信機能を実行するための構成要素は、受信ユニットとみなされることが可能であり、送受信器ユニット1501内の送信機能を実行するための構成要素は、送信ユニットとみなされることが可能である。言い換えると、送受信器ユニット1501は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。時には、送受信器ユニットは、送受信器、送受信回路、または同様のものと呼ばれることもある。時には、受信ユニットは、受信器、受信回路、または同様のものと呼ばれることもある。時には、送信ユニットは、送信器、送信回路、または同様のものと呼ばれることもある。
【0170】
例えば、1つの実装形態において、処理ユニット1502は、
図6におけるS102からS106における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。送受信器ユニット
1501は、
図6におけるS108において送信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行う。別の例として、1つの実装形態において、処理ユニット1502は、
図12におけるS202からS206における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。送受信器ユニット1502は、
図12におけるS208おいて送信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行う。
【0171】
アップリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、受信側デバイスは、基地局であることも可能である。
図16は、基地局の簡素化された概略構造図である。基地局は、部分1601および部分1602を含む。部分1601は、主に、無線周波数信号を送信すること、または受信すること、および無線周波数信号とベースバンド信号との間のコンバートを行うこと、を行うように構成される。部分1602は、主に、ベースバンド処理を行うこと、および基地局を制御すること、または同様のものを行うように構成される。部分1601は、通常、送受信器ユニット、送受信器、送受信回路、または同様のものと呼ばれることが可能である。部分1602は、通常、基地局の制御中心であり、通常、処理ユニットと呼ばれることがあり、
図6または
図12における受信側デバイスによって行われるステップを行うように基地局を制御するように構成される。詳細に関しては、前述の関連部分の説明を参照されたい。
【0172】
部分1601の送受信器ユニットは、送受信器、送受信器、または同様のものと呼ばれることもあり、送受信器ユニットは、アンテナおよび無線周波数ユニットを含む。無線周波数ユニットは、主に、無線周波数処理を行うように構成される。任意選択で、部分1601における受信機能を実行するための構成要素は、受信ユニットとみなされることが可能であり、送信機能を実行するための構成要素は、送信ユニットとみなされることが可能である。言い換えると、部分1601は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。受信ユニットは、受信器、受信回路、または同様のものと呼ばれることもあり、送信ユニットは、送信器、送信器、送信回路、または同様のものと呼ばれることがある。
【0173】
部分1602は、1つまたは複数の基板を含むことができる。各基板は、1つまたは複数のプロセッサ、および1つまたは複数のメモリを含むことができる。プロセッサは、ベースバンド処理機能を実行し、基地局を制御するために、メモリ内のプログラムを読むこと、および実行することを行うように構成される。複数の基板が存在する場合、基板は、処理能力を向上させるために相互接続されることが可能である。任意選択の実装形態において、複数の基板は、1つもしくは複数のプロセッサを共有することができ、または複数の基板は、1つもしくは複数のメモリを共有するか、複数の基板は、1つまたは複数のプロセッサを同時に共有する。
【0174】
例えば、1つの実装形態において、送受信器ユニットは、
図6におけるS108において受信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。処理ユニットは、
図6におけるS110からS111における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。別の例として、1つの実装形態において、送受信器ユニットは、
図12におけるS208において受信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。処理ユニットは、
図12におけるS110からS111における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。
【0175】
ダウンリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、送信側デバイスは基地局であることが可能である。
図16は、基地局の簡素化された概略構造図である。関連説明については、前述の説明を参照されたい。例えば、1つの実装形態において、送受信器ユニットは、
図6におけるS108において送信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。処理ユニットは、
図6におけるS102からS106における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。別の例として、1つの実装形態において、送受信器ユニットは、
図12におけるS208おいて送信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。処理ユニットは、
図12におけるS202からS206における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。
【0176】
ダウンリンクシングルキャリア送信シナリオにおいて、受信側デバイスは端末であることが可能である。
図15は、端末の簡素化された概略構造図である。関連説明については、前述の説明を参照されたい。例えば、1つの実装形態において、送受信器ユニットは、
図6におけるS108において受信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。処理ユニットは、
図6におけるS110からS111における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。例えば、1つの実装形態において、送受信器ユニットは、
図12におけるS208において受信側デバイスによって行われるステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。処理ユニットは、
図12におけるS210からS211における任意の1つもしくは複数のステップ、および/または本出願における他のステップを行うように構成される。
【0177】
関連内容の説明、および上記で提供された
情報送信装置のうちの任意の1つの有益な効果については、上記で提供された対応する方法の実施形態を参照されたい。詳細はここでは繰り返し説明されない。
【0178】
前述の実施形態のうちの全てまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せによって実行されることが可能である。ソフトウェアプログラムが、実施形態を実行するために使用されるとき、実施形態は、コンピュータプログラム製品の形で完全にまたは部分的に実行されることが可能である。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令が、コンピュータ上にロードされて実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能が、完全にまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能装置であることが可能である。コンピュータ命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納されることが可能であり、またコンピュータ可読ストレージ媒体から別のコンピュータ可読ストレージ媒体に送信されることが可能である。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されることが可能である。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、または1つもしくは複数の使用可能媒体を使用することによって統合されるサーバまたはデータセンタなどのデータストレージデバイスであることが可能である。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートデバイス(solid state disk、SSD))、または同様のものであることが可能である。
【0179】
本出願は、実施形態を参照しながら説明されるが、保護を主張する本出願を実行する処理において、当業者は、添付の図面、開示の内容、および添付の特許請求の範囲を眺めることによって、開示の実施形態の別の変形形態を理解し、実行することができる。特許請求の範囲において、「備える」(comprising)は、別の構成要素または別のステップを除外せず、「1つ(a)」または「1つ(one)」は、複数のケースを除外しない。単一のプロセッサまたは別のユニットは、特許請求の範囲において列挙された、いくつかの機能を実行することができる。処置の中には、互いに異なる従属請求項において示されるものもあるが、これは、これらの処置が、より良い効果を生み出すために組み合わされることが不可能であるということを意味しない。
【0180】
本出願は、固有の特徴およびその実施形態を参照しながら説明されるが、明らかに、本出願の精神および範囲から逸脱することなく様々な修正および組合せが本出願に対して行われることが可能である。このことに対応して、明細書および添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって定義される本出願の説明の例にすぎず、本出願の範囲をカバーする修正、変形物、組合せ、または均等物のいずれか、または全てとみなされる。明らかに、当業者は、本出願の精神および範囲から逸脱することなく、本出願に対して様々な修正および変更を行うことができる。本出願は、これらの修正および変更が、以下の特許請求の範囲およびこれらの均等技術によって定義される保護の範囲に含まれることを定めた本出願のこれらの修正および変更をカバーすることを意図するものである。