(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
登録装置の制御部が、駐車場を利用する車両に対して発行された駐車場発行物に記録された、前記車両を識別可能な車両識別情報と、前記駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される媒体識別情報と、を関連付けて出力することが可能な登録モードと、前記駐車場の割引サービスの提携が可能であり前記店舗と同一又は異なる店舗で代金の精算時に発行された店舗発行物に記録された代金精算情報を出力することが可能な割引モードと、のいずれかに切り替えられたか否か判定し、
前記登録モードに切り替えられた場合、
前記制御部が、前記登録装置の第1の読み取り部によって前記車両識別情報が読み取られたか否か判定し、
前記車両識別情報が読み取られた場合、前記制御部が、前記登録装置の第2の読み取り部によって前記媒体識別情報が読み取られたか否か判定し、
前記媒体識別情報が読み取られた場合、前記登録装置の出力部が、読み取られた前記車両識別情報と読み取られた前記媒体識別情報とを関連付けて出力し、
前記割引モードに切り替えられた場合、
前記制御部が、前記第2の読み取り部によって、前記車両識別情報と関連付けて登録情報として登録された前記媒体識別情報が読み取られたか否か判定し、
登録された前記媒体識別情報が読み取られた場合、前記制御部が、前記登録装置の第3の読み取り部によって前記代金精算情報が読み取られたか否か判定し、
前記代金精算情報が読み取られた場合、前記出力部が、読み取られた前記代金精算情報と、読み取られた前記媒体識別情報に係る前記登録情報と、を関連付けて出力する
登録方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2に記載の駐車場管理システムでは、駐車料金を支払う場合や店舗において割引処理を受ける場合以外に、駐車場入場時にもユーザIDを読み取らせる処理が必要となり、円滑な駐車場入出場処理及び精算処理が難しいことがあった。
【0009】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、店舗での代金精算に応じた割引情報を駐車場の利用料金の精算に反映することが容易であり、かつ円滑な駐車場の入場及び出場が可能となる駐車場管理装置、駐車場管理方法、駐車場管理プログラム及び駐車場管理システム、並びにそれらに用いられる登録装置及び登録方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る駐車場管理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、記憶部と、第3の取得部と、要求部と、精算部とを具備する。
上記第1の取得部は、駐車場に入場する車両を識別可能な車両識別情報を取得する。
上記第2の取得部は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報を、上記第1の取得部により取得された上記車両識別情報に関連付けて取得する。
上記記憶部は、上記車両識別情報と上記媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する。
上記第3の取得部は、駐車場から出場する車両の上記車両識別情報を取得する。
上記要求部は、上記第3の取得部から取得された上記車両識別情報に関連して上記記憶部に記録された上記媒体識別情報に基づいて、店舗の代金精算情報を記憶する店舗装置に、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報を要求する。
上記精算部は、上記要求部による要求に応じて上記店舗装置から送信された、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報に基づいて、駐車場から出場する車両の駐車場の割引情報を含む利用金額を算出する。
【0011】
具体的には、上記車両識別情報は、車両に搭載されたETC(Electronic Toll Collection)車載器を識別するWCN(Wireless Call Number)を含み、
上記第1の取得部及び上記第3の取得部は、それぞれ、駐車場に設置された受信機によって受信された上記WCNを取得してもよい。
【0012】
また、上記第2の取得部は、駐車場を利用する車両に対して発行された駐車場発行物に記録された上記車両識別情報に関連付けて上記媒体識別情報を取得してもよい。
【0013】
さらに、上記第2の取得部は、上記駐車場発行物に記録された上記車両識別情報と、上記店舗用媒体の上記媒体識別情報とを読み取り可能な装置から、読み取られた上記車両識別情報と読み取られた上記媒体識別情報とを関連付けて取得してもよい。
【0014】
あるいは、上記駐車場発行物には、上記車両識別情報と上記媒体識別情報とを関連付けて登録するための登録画面のウェブページのURL(Uniform Resource Locator)が記録されており、
上記第2の取得部は、上記ウェブページを用いて登録が申請された上記媒体識別情報を、上記車両識別情報に関連付けて取得してもよい。
【0015】
また、上記記憶部は、上記車両識別情報と、複数の店舗用媒体からそれぞれ取得された複数の媒体識別情報各々とを関連付けて記憶することが可能に構成されてもよい。
【0016】
この場合において、上記複数の店舗用媒体は、異なる店舗の店舗用媒体を含んでいてもよい。
【0017】
上記駐車場管理装置は、
店舗での代金の精算時に発行された店舗発行物に記録された上記代金精算情報を、上記車両識別情報と関連付けて取得する第4の取得部をさらに具備し、
上記精算部は、上記第3の取得部から取得された上記車両識別情報に関連する上記第4の取得部から取得された上記代金精算情報に基づいて、駐車場から出場する車両の駐車場の割引情報を含む利用金額を算出してもよい。
【0018】
本発明の他の形態に係る駐車場管理方法は、駐車場管理装置の第1の取得部が、駐車場に入場する車両を識別可能な車両識別情報を取得するステップと、
上記駐車場管理装置の第2の取得部が、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報を、上記第1の取得部により取得された上記車両識別情報に関連付けて取得するステップと、
上記駐車場管理装置の記憶部が、上記車両識別情報と上記媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶するステップと、
上記駐車場管理装置の第3の取得部が、駐車場から出場する車両の上記車両識別情報を取得するステップと、
上記駐車場管理装置の要求部が、上記第3の取得部から取得された上記車両識別情報に関連して上記記憶部に記録された上記媒体識別情報に基づいて、店舗の上記代金精算情報を記憶する店舗装置に、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報を要求するステップと、
上記駐車場管理装置の精算部が、上記要求部による要求に応じて上記店舗装置から送信された、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報に基づいて、駐車場から出場する車両の駐車場の割引情報を含む利用金額を算出するステップと、を含む。
【0019】
本発明のさらに他の形態に係る駐車場管理プログラムは、第1の取得部と、第2の取得部と、記憶部と、第3の取得部と、要求部と、精算部と、として情報処理装置を機能させる。
上記第1の取得部は、駐車場に入場する車両を識別可能な車両識別情報を取得する。
上記第2の取得部は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報を、上記第1の取得部により取得された上記車両識別情報に関連付けて取得する。
上記記憶部は、上記車両識別情報と上記媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する。
上記第3の取得部は、駐車場から出場する車両の上記車両識別情報を取得する。
上記要求部は、上記第3の取得部から取得された上記車両識別情報に関連して上記記憶部に記録された上記媒体識別情報に基づいて、店舗の代金精算情報を記憶する店舗装置に、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報を要求する。
上記精算部は、上記要求部による要求に応じて上記店舗装置から送信された、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報に基づいて、上記駐車場から出場する車両の上記駐車場の割引情報を含む利用金額を算出する。
【0020】
本発明のさらに他の形態に係る登録装置は、第1の読み取り部と、第2の読み取り部と、出力部とを具備する。
上記第1の読み取り部は、駐車場を利用する車両に対して発行された駐車場発行物に記録された、車両を識別可能な車両識別情報を読み取る。
上記第2の読み取り部は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体に記録された媒体識別情報を読み取る。
上記出力部は、読み取られた上記車両識別情報と読み取られた上記媒体識別情報とを関連付けて出力する。
【0021】
上記登録装置は、
店舗で代金の精算時に発行された店舗発行物に記録された上記代金精算情報を読み取る第3の読み取り部をさらに具備し、
上記出力部は、上記第1の読み取り部によって読み取られた上記車両識別情報と上記第3の読み取り部によって読み取られた上記代金精算情報とを関連付けて出力してもよい。
【0022】
本発明のさらに他の形態に係る登録方法は、
駐車場を利用する車両に対して発行された駐車場発行物に記録された、車両を識別可能な車両識別情報を読み取るステップと、
駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体に記録された媒体識別情報を読み取るステップと、
読み取られた上記車両識別情報と読み取られた上記媒体識別情報とを関連付けて出力するステップと、を含む。
【0023】
本発明のさらに他の形態に係る駐車場管理システムは、店舗装置と、駐車場管理装置と、を具備する。
上記店舗装置は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗の代金精算情報を記憶する。
上記駐車場管理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、記憶部と、第3の取得部と、要求部と、精算部とを有する。
上記第1の取得部は、駐車場に入場する車両を識別可能な車両識別情報を取得する。
上記第2の取得部は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報を、上記第1の取得部により取得された上記車両識別情報に関連付けて取得する。
上記記憶部は、上記車両識別情報と上記媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する。
上記第3の取得部は、駐車場から出場する車両の上記車両識別情報を取得する。
上記要求部は、上記第3の取得部から取得された上記車両識別情報に関連して上記記憶部に記録された上記媒体識別情報に基づいて、店舗の上記代金精算情報を記憶する店舗装置に、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報を要求する。
上記精算部は、上記要求部による要求に応じて上記店舗装置から送信された、上記媒体識別情報に関連する上記代金精算情報に基づいて、駐車場から出場する車両の駐車場の割引情報を含む利用金額を算出する。
【0024】
上記駐車場管理システムは、
車両に対して発行された上記駐車場発行物に記録された、上記車両識別情報を読み取る第1の読み取り部と、
上記店舗用媒体に記録された上記媒体識別情報を読み取る第2の読み取り部と、
上記第1の読み取り部によって読み取られた上記車両識別情報と上記第2の読み取り部によって読み取られた上記媒体識別情報とを関連付けて出力する出力部と
を有する登録装置をさらに具備し、
上記第2の取得部は、上記登録装置の出力部から出力された上記車両識別情報と上記媒体識別情報とを関連付けて取得してもよい。
【発明の効果】
【0025】
以上のように、本発明によれば、店舗での代金精算に応じた割引情報を駐車場の利用料金の精算に反映することが容易であり、かつ円滑な駐車場の入場及び出場が可能となる駐車場管理装置、駐車場管理方法、駐車場管理プログラム及び駐車場管理システム、並びにそれらに用いられる登録装置及び登録方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0028】
<第1の実施形態>
[駐車場管理システムの概略構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの構成例を示す概略図である。
駐車場管理システム100は、駐車場管理装置10と、管理会社端末20と、店舗装置30A,30Bと、駐車場装置40A,40Bと、複数のユーザ端末50を備える。これらの端末及び装置は、インターネット、広域通信回線網等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0029】
駐車場管理装置10は、各駐車場A,Bの駐車場装置40A,40Bの全体的な管理を行い、駐車場装置40A,40Bから駐車場の全体的な管理に関する情報を収集する。具体的には、駐車場管理装置10は、複数の駐車場ごとに、各々の駐車場の情報を登録して保管したり、運営収支情報を記録して保管したり、各駐車場の満空車情報を収集して、別途情報出力したり、駐車場機器のエラー履歴や釣銭管理状況を収集して記録したり、駐車場管理センタのオペレータPCから駐車場機器を遠隔で操作する仲介をしたり、といった基本的機能を有する。
さらに、駐車場管理装置10は、本実施形態に係る駐車場管理サービスを提供可能に構成される。当該駐車場管理サービスは、詳細は後述するが、ユーザの店舗における代金精算情報を駐車場の利用料金の精算に反映して割引することが可能となり、さらに、所定の登録処理を行うことで、ノンストップで駐車場の入場、出場が可能になるものである。
ここでいう「ユーザ」とは、車両の搭乗者であって駐車場及び店舗の利用者をいうものとする。
【0030】
駐車場管理装置10は、本実施形態において、複数のサーバ装置11と、データベース(DB)12とを有する。サーバ装置11は、それぞれ、異なる処理を実行可能に構成されていてもよく、例えばメールサーバ、Web・APサーバ、各種のDBを包括的に管理するDBサーバ等であってもよい。例えばWeb・APサーバ(以下Webサーバ)は、駐車場ごとの会員登録情報や、駐車場ごとの満空データに加えて、店舗ごとの割引金額データ等を集計して駐車場装置40A,40Bに送信する。また、Webサーバは、ユーザ端末50からの要求に応じて駐車場に関する情報を提供するWebページを送信する。
各サーバ装置11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等のコンピュータの構成に必要なハードウェアを有する。
データベース12は、例えばサーバ装置11のDBサーバのメモリに格納されていてもよいし、サーバ装置11に接続された他のメモリ装置に格納されていてもよい。
【0031】
管理会社端末20は、駐車場を所有するオーナから駐車場の管理業務を委託された管理会社のオペレータにより使用される。オペレータにより、例えば日常の問合せ対応、ユーザ対応、駐車場装置40等の故障時の保守メンテナンス作業の情報提供等が行われる。
なお、図示はしないが、駐車場を所有するオーナにより使用される端末装置がネットワークNを介して管理会社端末20に接続可能に構成されていてもよい。
【0032】
ユーザ端末50は、ユーザにより使用される情報処理装置であり、
図1に示すようなノートPC(Personal computer)及びスマートフォンや、デスクトップPC、携帯型タブレット等で構成され得る。
ユーザ端末50は、例えば、ユーザがWebブラウザを介してアクセスすることで、駐車場管理装置10から提供される駐車場に関する情報を表示することが可能に構成される。さらに本実施形態において、ユーザ端末50は、ユーザの操作に基づいて、後述する駐車場利用料金の割引サービスを受けるための登録処理を実行すること等が可能である。
【0033】
店舗装置30A,30Bは、それぞれ店舗A,Bの精算業務等を管理することが可能に構成される。店舗装置30A,30Bは、少なくとも1種類の装置を含むが、
図1の店舗装置30A,30Bに示すように、複数の装置を含んでいてもよい。例えば、店舗装置30Aは、レジ31と、店舗サーバ32等を有し、店舗装置30Bも同様に構成され得る。なお、
図1では、各店舗装置30A,30Bに含まれる代表的な機器を示している。店舗装置の詳細な構成は後述する。
店舗装置30A,30Bの少なくとも一部は店舗内に設置され得るが、一部は店舗外に設置され、店舗内に設置された装置と所定のネットワークを介して接続されていてもよい。店舗外に設置される装置の例としては、例えば複数の支店やフランチャイズ店の業務を統括するサーバ装置が挙げられる。
【0034】
ここで、本実施形態において店舗とは、代金の精算が行われる施設をいい、商業施設の他、美容室、リラクゼーション施設、フィットネスクラブ、医療施設等でもよい。
【0035】
駐車場装置40A,40Bは、それぞれ異なる駐車場A,Bに設置されている。本実施形態において、駐車場Aは、店舗Aの提携駐車場又は併設された駐車場であり、例えば店舗Aに隣接している。駐車場Bは、店舗Bの提携駐車場又は併設された駐車場であり、例えば店舗Bに隣接している。また、駐車場Cは、店舗Bの提携駐車場であり、例えば店舗B及び駐車場Bに隣接し、駐車場装置40Cは駐車場Cに設置されている。
駐車場装置40A,40B,40Cは、少なくとも1種類の装置を含むが、
図1の駐車場装置40A,40Bに示すように、複数の装置を含んでいてもよい。
駐車場装置40Cは、いわゆるスタンドアローン型の装置であって、ネットワークNには接続されていないが、主に駐車券等を介して、本実施形態の駐車場管理サービスの一部を提供することが可能に構成される。
なお、
図1では、各駐車場装置40A,40B,40Cに含まれる代表的な機器を示している。駐車場装置の詳細な構成は後述する。
【0036】
[駐車場及び店舗の概略構成]
図2は、駐車場及び店舗の構成例を示す図である。同図では、駐車場Aと店舗Aの例を示し、店舗装置30Aを店舗装置30、駐車場装置40Aを駐車場装置40と称して説明する。なお、駐車場及び店舗の構成、並びに駐車場装置40及び店舗装置30の構成は、以下の構成に限定されない。
【0037】
駐車場Aは、入場レーンA1と、入場レーンA1の側方に設置された入場レーン側のアイランドA2と、出場レーンA3と、出場レーンA3の側方に設置された出場レーン側のアイランドA4と、駐車エリアA5とを有する。駐車場装置40を構成する複数の装置は、それぞれ所定のエリアに設置されており、通信ラインL1によって相互に接続されている。通信ラインL1は、例えば、有線又は無線のLAN(Local Area Network)で構成される。
【0038】
駐車場装置40は、駐車場入場レーンA1に設置された構成として、第1のループコイル411と、第2のループコイル412と、ゲートバー413とを有する。
第1のループコイル411及び第2のループコイル412は、入場レーンA1に埋設された車両センサの一例であり、車両が接近したことを検出可能に構成される。ゲートバー413は、後述するゲート開閉機421に接続される。
【0039】
駐車場装置40は、入場レーン側のアイランドA2に設置された構成として、駐車券発行機60と、ゲート開閉機421と、アンテナ装置422とを有する。
ゲート開閉機421は、駐車券発行機60によって制御され、ゲートバー413を駆動する。
【0040】
アンテナ装置422は、入口レーンA1のゲート開閉機421より進行方向に進んだ位置に設置され、本実施形態における受信機として機能する。なお、アンテナ装置422の設置位置は、上記に限定されず、ゲート開閉機421より進行方向手前であってもよい。アンテナ装置422は、車両に搭載されたETC車載器を識別するWCNを受信し、受信したWCNを通信ラインL1経由で駐車券発行機60等に送信することが可能に構成される。より具体的には、アンテナ装置422は、所定の電波を発信することにより、当該電波に応答したETC車載器から送信されたWCNを受信する。
アンテナ装置422は、例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communications)アンテナと路側機により構成されている。アンテナ装置422は、有料道路のETC料金所用途のWCN受信装置よりも簡易的で小型の機器であり、WCNの受信のみ行えるように機能が制限されていてもよい。アンテナ装置422は、ETC車載器との通信距離も比較的短く設定され得るが、少なくとも第1のループコイル411に車両が差し掛かった位置では、ETC車載器と通信可能に構成される。
【0041】
駐車券発行機60は、駐車券の発行およびゲート開閉機421の制御等を行う。駐車券発行機60は、所定の登録処理をしているETC車載器搭載車両に対しては駐車券の発行を行わないが、詳細は後述する。駐車券発行機60の前面部には、図示はしないが、駐車券発行釦、駐車券発行口、駐車券を抜き取るようにアナウンスするスピーカや、満空車情報等を表示する表示器等が設けられている。
【0042】
駐車場装置40は、出場レーンA3に設置された構成として、第1のループコイル431と、第2のループコイル432と、ゲートバー433とを有する。
第1のループコイル431及び第2のループコイル432は、出場レーンA3に埋設された車両センサであり、車両が接近したことを検出可能に構成される。ゲートバー433は、後述するゲート開閉機441に接続される。
【0043】
駐車場装置40は、出場レーン側のアイランドA4に設置された構成として、出口精算機70と、ゲート開閉機441と、アンテナ装置442とを有する。
ゲート開閉機441は、出口精算機70によって制御され、ゲートバー443を駆動する。
アンテナ装置442は、出場レーンA3のゲート開閉機441より進行方向に進んだ位置に設置され、本実施形態における受信機として機能する。アンテナ装置442は、車両に搭載されたETC車載器を識別するWCNを受信し、受信したWCNを通信ラインL1経由で出口精算機70等に送信することが可能に構成される。アンテナ装置442は、アンテナ装置422と同様に構成され得るため、詳細な説明を省略する。なお、アンテナ装置442の設置位置も上記に限定されず、ゲート開閉機441より進行方向手前であってもよい。
【0044】
出口精算機70は、駐車料金の精算処理およびゲート開閉機441の制御等を行う。出口精算機70の前面部には、図示はしないが、硬貨投入口、紙幣挿入口、駐車券挿入口、表示器、領収証釦、釣銭/領収証取出口等が設けられている。
【0045】
駐車場装置40は、駐車エリアA5外や店舗との通路等に設置された構成として、事前精算機451と登録装置80とを有する。事前精算機451及び登録装置80は、店舗のエレベータホール等にも設置されることができ、複数台運用されていてもよい。
事前精算機451は、出口で駐車券を挿入して精算することで渋滞するのを防止するため、事前に精算処理を可能にする装置である。事前精算機451は、ゲート開閉機やループコイルには接続されていないが、出口精算機70とほぼ同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0046】
さらに、駐車場装置40は、駐車場A構内又は構外の任意の場所に設置された、駐車場管理PC461と、駐車場サーバ462と、駐車場DB463とを有する。
駐車場管理PC461及び駐車場サーバ462は、通信ラインL1によって、駐車券発行機60、アンテナ装置422、出口精算機70、アンテナ装置442、事前精算機451及び登録装置80等と相互に接続される。さらに駐車場管理PC461及び駐車場サーバ462は、ネットワークNを介して外部の駐車場管理装置10と接続されている。
駐車場DB463は、駐車場の契約車両の情報を格納した契約車DB、駐車場の在車情報を格納した在車DB、アンテナ装置422,443が受信したWCNの情報を格納したWCN−DB等を有していてもよい。WCN−DBには、例えば、WCN毎に、後述する登録処理がされているか否かについての情報が記憶されている。駐車場DB463は、駐車場サーバ462に記憶されていてもよいし、駐車場サーバ462に接続された他の記憶装置に記憶されていてもよい。
【0047】
店舗装置30は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗の代金精算情報を記憶することができ、複数のレジ31と、店舗サーバ32と、店舗管理PC33と、店舗DB34とを有する。店舗管理PC33は、複数のレジ31と店舗用通信ラインL2を介して接続されており、さらにネットワークNを介して外部の駐車場管理装置10と接続されている。店舗用通信ラインL2は、例えばLANで構成される。店舗装置30は、一般的な店舗ネットワーク構成であり、上述の構成に限定されない。
【0048】
[駐車券発行機の機能的な構成]
図3は、駐車券発行機60の機能的な構成を示すブロック図である。
駐車券発行機60は、CPU611と、メモリ612と、これらとバス613を介して接続されるインターフェイス614とを有する。メモリ612は、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等から構成され、種々のプログラムや種々の駐車データ等が記憶される。
インターフェイス614には、駐車券リーダライタ615、駐車券フィーダ616、表示器/スピーカ617、操作釦618、ゲート制御部619、車両検出部620、及び通信部621が接続される。
CPU611は、メモリ612に格納されたプログラムに従って各ブロックの動作を制御する。
駐車券リーダライタ615は、供給されたブランク駐車券に駐車券番号や日時等を記録する。
駐車券フィーダ616は、駐車券を発行する際にブランクの駐車券を一枚ずつ供給する。
表示器/スピーカ617は、車両のドライバであるユーザに対して操作を案内する画面を表示し、音声を再生する。
ゲート制御部619は、ゲート開閉機421を制御する。
車両検出部620は、第1のループコイル411及び第2のループコイル412に接続され、車両の接近や車両の通過を検出する。
通信部621は、駐車場の通信ラインL1に接続され、アンテナ装置422や、出口精算機70に接続される。
【0049】
[出口精算機の機能的な構成]
図4は、出口精算機70の機能的な構成を示すブロック図である。
出口精算機70は、バス713を介して互いに接続されるCPU711、メモリ712、及びインターフェイス714を有する。インターフェイス714には、駐車券リーダライタ715、紙幣・硬貨管理部716、表示器/スピーカ717、領収証プリンタ718、操作釦719、ゲート制御部720、車両検出部721、及び通信部722が接続される。
CPU711は、メモリ712に格納されたプログラムに従って各ブロックの動作を制御する。
駐車券リーダライタ715は、挿入口に挿入された駐車券から駐車券情報を読み込み、駐車時間及び割引情報をもとに、精算金額を算出する。
紙幣・硬貨管理部716は、紙幣・硬貨投入口に投入された紙幣等を受け取り、投入金額を算出する。また精算により必要となった釣り銭等を準備し、紙幣・硬貨返却口に供給する。
領収証プリンタ718は、領収証に精算額や日時等をプリントする。
ゲート制御部720は、ゲート開閉機441を制御する。
車両検出部721は、第1のループコイル431及び第2のループコイル432に接続され、車両の接近や車両の通過を検出する。
通信部722は、駐車場の通信ラインL1に接続され、アンテナ装置442や、駐車券発行機60に接続される。
【0050】
[駐車券発行機の動作]
続いて、駐車券発行機60の動作の概略について説明する。
本実施形態の駐車券発行機60は、所定の登録処理を行っている場合には駐車券を発行せずに車両を通過させ、登録処理を行っていない場合は駐車券を発行して車両を通過させることができる。
【0051】
ここでいう登録処理とは、車両を識別可能な車両識別情報と店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する処理である。登録処理を行うことで、車両識別情報を基に、登録された媒体識別情報に関する店舗の代金精算情報を参照することが可能となり、当該代金精算情報に応じた駐車料金の割引サービスが自動的に適用され得る。
【0052】
車両識別情報とは、車両を識別可能な情報であればよく、例えば車両に搭載されたETC(Electronic Toll Collection)車載器を識別するWCN(Wireless Call Number)を含む情報、車両のナンバープレートを含む情報等であり得る。本実施形態では、車両識別情報は、WCNを含むものとして説明する。
【0053】
店舗用媒体とは、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される媒体であり、例えば当該店舗のポイントカードや会員カード、非接触型ICカード、当該店舗で用いられる電子マネー、クレジットカード、診察券等であり得る。
【0054】
図5は、駐車券発行機60の一動作例を示すフローチャートである。
まず、駐車券発行機60の車両検出部620は、第1のループコイル411からの出力により車両の接近を検出する(ステップ1)。
続いて、駐車券発行機60は、アンテナ装置422からWCNを受信したか否か判定する(ステップ2)。
WCNを受信しない場合は(ステップ2でNO)、ETC車載器を搭載していない車両として、駐車券を発行する(ステップ5)。駐車券には、駐車券リーダライタ615により、現在の日時や駐車場ID等が記録されている。なお、定期券を読み取って車両を入場させる運用形態の駐車場であれば、一旦「発券釦を押して駐車券をお取りください。定期券をお持ちの方は定期券を挿入してください。」といった表示やアナウンスを行う処理が追加される。
続いて、駐車券発行機60が発行された駐車券が抜き取られたか否か判定し(ステップ6)、抜き取られた場合は(ステップ6でYES)、ゲートバー413を開ける(ステップ7)。
続いて、駐車券発行機60の車両検出部620が、第2のループコイル412からの出力により車両の通過を検出し(ステップ8)、ゲートバー413を閉じる(ステップ9)。
最後に、発行した駐車券ID等を駐車場サーバ462に送信する(ステップ10)。
【0055】
一方、ステップ2でWCNを受信した場合(ステップ2でYES)、駐車券発行機60は、当該WCNが登録処理されているか判定する(ステップ3)。例えば、駐車券発行機60は、駐車場サーバ462のWCN−DBに、受信したWCNが登録されているか否か照会する。
登録されている場合には(ステップ3でYES)、駐車券を発行せずにゲートバー413を開け(ステップ7)、ステップ8以降の処理を行う。なお、この場合、ステップ10では、駐車券IDに替えて受信したWCNの情報を駐車場サーバ462に送信する。
登録されていない場合には(ステップ3でNO)、WCNを駐車券に記録できる状態に暗号化、若しくは単に符号化(セット)して(ステップ4)、駐車券リーダライタ615により現在の日時や駐車場ID等と併せて駐車券に記録し、駐車券を発行する(ステップ5)。なお、この場合、ステップ10では、駐車券IDに加えて、受信したWCNの情報を駐車場サーバ462に送信する。
【0056】
このように、本実施形態によれば、登録されていないWCNを受信した場合に、駐車場を利用する車両に対して発行された駐車券にその情報を記録することができる。
【0057】
図6Aは、駐車券発行機60により発行された駐車券Tの外観図である。
駐車券Tは、磁気ストライプ部T1と、複数の印刷文字領域T2と、余白部T3とを有する。
印刷文字領域T2には、例えば、駐車場名、駐車日時、及び駐車券を用いて割引サービスの会員登録ができる旨が記載されている。
磁気ストライプ部T1には、駐車券ID、駐車場ID、駐車券発行機60を識別する発券機ID、発行日時、WCNの情報、登録の有無、精算の有無等が記憶されている。
例えば
図6Bには、駐車券Tの磁気ストライプ部T1等に記録されている情報(以下、駐車券情報と称する)の一例を示している。
【0058】
[出口精算機の動作]
続いて、出口精算機70の動作の概略について説明する。
本実施形態の出口精算機70は、登録済みのWCN(車両識別情報)を受信した場合には所定の決済方法により利用料金を精算するものとして車両を通過させ、未登録のWCNを受信した場合又はETC車載器を搭載していない場合には、駐車券に記録された情報に基づいて駐車場の利用料金を精算することができる。
【0059】
図7は、出口精算機70の一動作例を示すフローチャートである。
まず、出口精算機70の車両検出部721は、第1のループコイル431からの出力により車両の接近を検出する(ステップ11)。
続いて、出口精算機70は、アンテナ装置442からWCNを受信したか否か判定する(ステップ12)。WCNを受信していないと判定された場合(ステップ12でNO)、出口精算機70は、駐車券リーダライタ715により駐車券が読み取られたか(即ち、挿入されたか)否かを判定する。本ステップにおいては、駐車券が読み取られたかだけでなく、駐車券に記録された入場時の日時等の整合性を確認してもよい。なお、適宜「駐車券を入れてください。定期券をお持ちの方は定期券を挿入してください。」といった表示やアナウンスを行う処理が追加されてもよい。
駐車券が読み取られたと判定された場合(ステップ13でYES)、駐車券に記録された発行日時等から駐車場の利用料金を算出し、利用料金を精算する(ステップ14)。本ステップでは、出口精算機70の表示器/スピーカ717が、「料金は○○円です。硬貨または紙幣でお支払ください。」といった表示やアナウンスを適宜行ってもよい。
続いて、出口精算機70はゲートバー433を開け(ステップ15)、第2のループコイル432からの出力により車両の通過を検出し(ステップ16)、ゲートバー433を閉じる(ステップ17)。
最後に、出口精算機70は、読み取った駐車券ID等を駐車場サーバ462に送信する(ステップ18)。
【0060】
一方、ステップ12でWCNを受信したと判定した場合は(ステップ12でYES)、さらに受信されたWCNが登録されているか否か判定する(ステップ19)。本ステップでは、
図5のステップ3と同様に、駐車場サーバ462のWCN−DBに受信したWCNが登録されているか否か照会することができる。
WCNが登録済みであると判定した場合は(ステップ19でYES)、駐車場サーバ462のDB463に照会することでWCNに関連付けられた情報をセット(抽出)し(ステップ20)、ETC車載器搭載車両として駐車場利用料金の精算をする(ステップ21)。ここで、WCNに関連付けられた情報は、WCNに対応する媒体識別情報に関連付けられた店舗での代金精算情報や、WCNに関連して登録された決済方法の情報、WCNに関連付けて記憶された駐車場の入場日時等を含む。
決済方法については、例えばETCカードによる決済であって、有料道路の利用に課金されたものを決済するのと同様に、予め登録したクレジット会社を介して料金の引き落としがなされるものであってもよい。また、これに限定されず、ETCカードとは異なるクレジットカードによる決済を登録してもよいし、現金による決済方法を登録することも可能である。
精算後、出口精算機70はゲートバー433を開け(ステップ15)、ステップ16以降の処理を実行する。なお、この場合、ステップ18では、駐車券IDに替えて、受信したWCNの情報を駐車場サーバ462に送信する。
【0061】
一方、ステップ19でWCNが登録されていないと判定された場合は、ステップ13,14と同様に駐車券の読み取り及び精算処理を行い(ステップ22,23)、その後、駐車券リーダライタ715により、駐車券にWCNの情報を含む登録処理に用いられる所定の情報が記録され(ステップ24)、駐車券が排出される(ステップ25)。
続いて、出口精算機70が、発行された駐車券が抜き取られたか否か判定し(ステップ26)、抜き取られた場合は(ステップ26でYES)、ゲートバー433を開け(ステップ15)、ステップ16以降の処理を実行する。なお、この場合、ステップ18では、駐車券IDに加えて、受信したWCNの情報を駐車場サーバ462に送信する。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、(1)ETC搭載車であり、WCNの登録処理を行っている場合(即ち、車両識別情報を取得でき、登録処理を行っている場合)は、駐車券を発行することなく入場処理を行い、駐車券を介することなく出場処理を行うことができる(ETC車決済)。これにより、ノンストップで入場及び出場処理を行うことが可能となる。
また、(2)ETC搭載車であり、WCNの登録処理を行っていない場合(即ち、車両識別情報を取得でき、登録処理を行っていない場合)、及び(3)ETC搭載車の場合(即ち、車両識別情報を取得できず、登録処理を行っていない場合)、は、いずれも駐車券を発行して入場処理を行い、駐車券を介して出場処理を行うことができる。これにより、登録処理を行っていない車両であっても、円滑に入場及出場処理を行うことが可能となる。
さらに、後述するように、(2)の場合は、入場時に発行される駐車券及び出場時に排出された駐車券にWCNの情報(車両識別情報)が記録され、駐車中及び出場後に登録処理を円滑に行うことができる。
【0063】
また、本実施形態において、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗における代金精算情報に基づいて、駐車場の割引情報を含む利用金額を算出することができる。駐車場の利用金額の算出にあたっては、駐車場管理装置10が、駐車場サーバ462を含む駐車場装置40から取得された車両識別情報等と、店舗装置30から送信された媒体識別情報に関連する代金精算情報とに基づいて、駐車場の割引情報を含む利用料金を算出することができる。
以下、駐車場管理装置の構成及び動作について詳細に説明する。
【0064】
[駐車場管理装置の機能的構成]
図8は、駐車場管理装置10の機能的構成を示すブロック図である。なお、
図8に示す構成は、複数のサーバ装置11及びデータベース12によって実現され得る。
駐車場管理装置10は、CPU111と、メモリ112と、これらとバス113を介して接続されるインターフェイス114とを有する。メモリ112は、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等から構成され、種々のプログラムや種々の駐車データ等が記憶される。
インターフェイス114には、第1の取得部115と、第2の取得部116と、記憶部117と、第3の取得部118と、要求部119と、精算部120と、通信部121とが接続される。
CPU111は、メモリ112に格納されたプログラムに従って各ブロックの動作を制御する。
第1の取得部115は、ネットワークNを介して駐車場装置40(例えば駐車場サーバ462)から、駐車場に入場する車両を識別可能な車両識別情報(WCN)を取得する。すなわち第1の取得部115は、駐車場に設置されたアンテナ装置422によって受信されたWCNを取得する。
第2の取得部116は、店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報を、第1の取得部115により取得された車両識別情報に関連付けて取得する。第2の取得部116は、本実施形態において、ネットワークNを介して登録装置80及びユーザ端末50に接続される。
記憶部117は、車両識別情報と媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する。記憶部117は、データベース12により実現され得る。
第3の取得部118は、ネットワークNを介して駐車場装置40(例えば駐車場サーバ462)に接続され、駐車場から出場する車両の車両識別情報(WCN)を取得する。すなわち第3の取得部118は、駐車場に設置されたアンテナ装置442によって受信されたWCNを取得する。
要求部119は、第3の取得部118から取得された車両識別情報に関連する媒体識別情報に基づいて、店舗の代金精算情報を記憶する店舗装置30に、媒体識別情報に関連する代金精算情報を要求する。要求部119は、ネットワークNを介して、店舗装置30にアクセスすることが可能に構成される。
精算部120は、要求部119による要求に応じて店舗装置30から送信された、媒体識別情報に関連する代金精算情報に基づいて、駐車場から出場する車両の駐車場の割引情報を含む利用金額を算出する。精算部120は、ネットワークNに接続され、算出した駐車場の利用金額を駐車場装置40に送信することが可能に構成される。
通信部121は、ネットワークNに接続される。
【0065】
[駐車場管理装置の動作]
図9は、駐車場管理装置10の一動作例を示すフローチャートである。
同図に示す例では、ETC車載器搭載車両であって未登録の車両が駐車場に入場し、駐車中に登録処理を行い、店舗で代金の精算をした後、ETC車載器搭載車両であって登録済みの車両として駐車場を出場する、という動作例を示す。
【0066】
まず、第1の取得部115が、駐車場装置40から、駐車場に入場する車両を識別可能な車両識別情報(WCN)を取得する(ステップ31)。第1の取得部115は、WCNの情報の他、駐車券発行機60が
図5のステップ10で駐車場サーバ462に送信された、駐車券ID、入場日時等を取得することができる。取得されたこれらの情報は、データベース12に記憶される。
【0067】
駐車場入場後、ユーザは、店舗用媒体と、WCNの情報が記録された駐車券とを用いて、媒体識別情報とWCNとを関連付けて登録するための所定の登録処理を実行する。登録処理の具体例については後述する。
【0068】
登録処理に伴い、第2の取得部116が、店舗用媒体を識別可能な媒体識別情報を、第1の取得部115により取得されたWCNに関連付けて取得する(ステップ32)。第2の取得部116は、WCNに紐付けられた媒体識別情報を取得できればよい。また、第2の取得部116は、上記情報に加えて決済方法の情報についても取得することができる。
続いて、記憶部117が、WCNと媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する(ステップ33)。登録情報は、例えばデータベース12の登録DBに記憶され、一部の情報が駐車場DB463にコピーされてもよい。
【0069】
ユーザは、駐車中、駐車場と提携している店舗で商品を購入等し、代金を支払う。この代金の精算時に、ユーザは、店舗用媒体を提示し、レジ31等が媒体識別情報を読み取る。これにより、店舗で支払った代金の金額及び精算日時等が、媒体識別情報に関連付けられて店舗サーバ32の店舗DB34等に記憶される。なお、ユーザの代金の精算に関する店舗装置30の一連の処理は、公知の方法で実行されればよい。
図10は、店舗装置30の店舗DB34の構成例を示す図である。
店舗装置30の店舗DB34には、媒体識別情報に関連付けられた精算情報が記憶されている。精算情報は、金額のみならず、精算の日時やレシートID等を含んでいてもよい。このような店舗DB34は、一般的な店舗ネットワーク構成に含まれるものでもよく、特に限定されない。
【0070】
そして、第3の取得部118が、駐車場装置40から、出場する車両の車両識別情報(WCN)を取得する(ステップ34)。第3の取得部118は、データベース12を参照して、取得されたWCNと入場時に取得したWCNとを照合するとともに、取得されたWCNが登録情報として記憶されているか否か判定してもよい。
続いて、要求部119が、第3の取得部118から取得されたWCNに関連する媒体識別情報に基づいて、店舗の代金精算情報を記憶する店舗装置30に、媒体識別情報に関連する代金精算情報を要求する(ステップ35)。要求部119は、記憶部117(データベース12)の登録情報を参照することで、取得されたWCNに関連する媒体識別情報を抽出することができる。また、要求部119は、車両の入場日時及び現在時刻を参照し、媒体識別情報に関連する代金精算情報のうち、当該入場日時から現在の時刻までの間の代金精算情報のみを要求してもよい。
店舗装置30は、要求部119の要求に応じて、媒体識別情報に関連する代金精算情報を上記DB34から抽出し、駐車場管理装置10に送信する。
【0071】
最後に、精算部120が、要求部119による要求に応じて店舗装置30から送信された媒体識別情報に関連する代金精算情報に基づいて、駐車場から出場する車両の駐車場の割引情報を含む利用金額を算出する(ステップ36)。
具体的には、精算部120は、店舗の代金精算情報に応じて駐車場の利用金額を割り引くことができる。割引方法等は特に限定されない。例えば、駐車場と提携する店舗との間で設定された割引プログラムが予めメモリ112等に記憶されており、精算部120は、当該プログラムに基づいて、店舗での精算金額から割引額を算出してもよい。あるいは、精算部120は、予め店舗装置30側で算出された割引金額を代金精算情報として取得し、用いてもよい。さらには、店舗での精算金額から割引時間を算出して実駐車時間から減算し、利用金額を算出してもよい。
精算部120は、算出された駐車場の割引情報を含む利用金額(割引情報を反映して算出された利用金額)を駐車場装置40に送信する。これにより、出口精算機70が、
図7のステップ21において駐車場の利用金額を精算することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態の駐車場管理装置10によれば、駐車場と提携する店舗における代金精算情報を駐車場の利用金額に反映させることができる。さらに、車両識別情報と媒体識別情報とを登録した場合、当該媒体識別情報に係る店舗における代金精算情報に関しては、ユーザによる特段の処理を必要とせずに駐車場の利用金額に反映させることができる。これにより、ユーザの手を煩わせることなく、円滑な割引処理が可能となる。
さらに、本実施形態によれば、要求部119が媒体識別情報を基に店舗装置30に代金精算情報を要求することから、既存の構成の店舗装置30を用いることができる。これにより、店舗各々に新たな装置を導入することなく、低コストで駐車場管理システム100を構築することができる。
【0073】
[登録処理の概要]
本実施形態において、第2の取得部116は、駐車場を利用する車両に対して発行された駐車場発行物に記録されたWCNに関連付けて媒体識別情報を取得することができる。
ここでいう駐車場発行物とは、駐車場を利用する車両に対して発行される券等をいい、例えば上述の駐車券、駐車場の利用料金に係る領収証、整理券等をいう。
【0074】
一例として、第2の取得部116は、駐車場発行物(例えば駐車券)に記録された車両識別情報(WCN)と、店舗用媒体の媒体識別情報とを読み取り可能な装置(登録装置80)から、読み取られたWCNと読み取られた媒体識別情報とを関連付けて取得することができる。
具体的には、登録装置80が、受信されたWCNの情報が記録された駐車券と店舗用媒体とを所定の処理によって読み取ることにより、第2の取得部116がこれらの情報を取得することができる。この例において、登録処理は、例えば駐車場の入場後であって出場前の駐車中に登録装置80を用いて実行され得る。
WCNは、例えば、番号が直接駐車券に印字されていてもよいし、駐車券の磁気ストライプ部等に記録されていてもよい。あるいは、WCNは、暗号化され、一次元バーコードや、QRコード(登録商標)のような二次元バーコード、その他の記号、文字、図形等として記録されていてもよい。
【0075】
[登録装置の構成]
図11は、本実施形態に係る登録装置80の外観の一例を示す斜視図であり、
図12は、登録装置80の機能的構成を示すブロック図である。
本実施形態の登録装置80は、登録処理が可能であり、さらに後述するように店舗用媒体やレシート等を用いて駐車場利用金額の割引処理も可能である。
【0076】
図12に示すように、登録装置80は、CPU811と、メモリ812と、これらとバス813を介して接続されるインターフェイス814とを有する。メモリ812は、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等から構成され、種々のプログラムや種々の駐車データ等が記憶される。
インターフェイス814には、駐車券リーダライタ815、ICカードリーダ816、ポイントカードリーダ817、レシートリーダ818、複数の操作釦819、スピーカ820、表示部821、及び通信部822が接続されている。
【0077】
駐車券リーダライタ815は、駐車場を利用する車両に対して発行された駐車場発行物(例えば駐車券)に記録された、車両を識別可能な車両識別情報(WCNの情報)を読み取ることができ、本実施形態において第1の読み取り部として機能する。駐車券リーダライタ815は、例えば
図11に示すように、登録装置80の正面に配置された駐車券挿入口823から挿入された駐車券を読み取ることが可能に構成される。
ICカードリーダ816及びポイントカードリーダ817は、駐車場の割引サービスの提携が可能な店舗で代金の精算時に提示される店舗用媒体(ここでは非接触型ICカード及びポイントカード)に記録された媒体識別情報を読み取ることができ、本実施形態において第2の読み取り部として機能する。例えば
図11に示すように、ICカードリーダ816は登録装置80の上面に配置され、ポイントカードリーダ817は、側面に配置される。
通信部822は、読み取られた車両識別情報(WCNの情報)と読み取られた媒体識別情報とを関連付けて出力することができ、本実施形態において出力部として機能する。
複数の操作釦819は、例えば、割引、取消、登録、決定等の各操作にそれぞれ対応しており、例えば
図11に示すように、登録装置80の上面に配置される。
スピーカ820は、ユーザの操作を音声により誘導する。
表示部821は、例えば
図11に示すように複数のLEDランプを含み、各ランプが「OK」「ERR(エラー)」等に対応している。
【0078】
レシートリーダ818は、店舗で代金の精算時に発行された店舗発行物に記録された代金精算情報を読み取ることができ、本実施形態において第3の読み取り部として機能する。
なお、店舗発行物とは、店舗で代金の精算時に発行されたレシート、領収証、割引券等をいうものとする。
レシートリーダ818は、
図11に示すように、登録装置80の前面凹部824に設けられたレシート置き台825に載せたレシートに記録された情報を前面凹部824の天井側からスキャンして読み取ることができる。
【0079】
図13は、本実施形態における店舗で発行されたレシートの一例を示す図である。
レシートRには、代金精算情報が暗号化されて記録された割引用バーコードR1が印刷されている。なお、代金精算情報は、図に示すような一次元バーコードに限定されず、QRコード(登録商標)のような二次元バーコード、その他の記号、文字、図形等として記録されていてもよい。あるいは、レシートリーダ818が文字を認識することが可能であれば、一般的なレシートに印字される代金の精算額(合計金額等)を代金精算情報として用いてもよい。
【0080】
[登録装置の動作]
続いて、上記登録装置80の典型的な動作例について説明する。
ここでは、登録装置80が割引モードと登録モードとを有しており、自動的に、あるいは操作釦819に対する操作等によってこれらのモードが切り替えられるものとして説明する。なお、登録装置80は、汎用性の観点から、デフォルトで割引モードに設定されていてもよい。
【0081】
(割引モードにおける動作)
図14は、本実施形態に係る登録装置80の割引モードにおける動作例を示すフローチャートである。
まず、登録装置80は、駐車券が駐車券挿入口823に挿入され、駐車券リーダライタ815によって駐車券が読み取られたか否か判定する(ステップ41)。
駐車券が読み取られた場合(ステップ41でYES)、登録装置80は、駐車券に未登録のWCNが記録されており駐車券リーダライタ815によって当該WCNが読み取られたか否か判定する(ステップ42)。未登録のWCNが読み取られた場合は(ステップ42でYES)、登録モードへ移行してもよく(ステップ43)、それについては後述する。
未登録のWCNが読み取られていない場合(ステップ42でNO)、登録装置80は、レシートリーダ818によってレシートが読み取られたか(ステップ44)、ポイントカードが読み取られたか(ステップ45)、あるいはICカードが読み取られたか(ステップ46)、を繰り返し判定する。この間、登録装置80は、スピーカ820により、適宜「店舗で発行されたレシートを読み取らせてください、また、ポイントカードやICカードを読み取らせてください」等と出力し、ユーザの操作を誘導してもよい。
そして、登録装置80は、これらのうちの1又は複数において読み取られたと判定された場合、操作釦819により決定操作がなされたか否か判定する(ステップ47)。
【0082】
続いて、登録装置80は、読み取られたポイントカード、非接触型ICカード、及びレシートの情報を店舗装置30の店舗DB34へ照会する(ステップ48)。照会内容は、例えば、店舗レシートの情報の整合性、及び既に同一の精算情報を用いた割引処理が行われていないか、等である。本実施形態において、登録装置80は、店舗装置30とは直接接続されていない。そこで、例えば、登録装置80は、駐車場サーバ462からネットワークNを介して駐車場管理装置10へ店舗DB34の必要な情報を要求し、駐車場管理装置10のDB12に一時的にコピーされた店舗DB34の情報を当該要求に応じて取得する。このとき、駐車場サーバ462が、送信された情報を照会し、その照会結果を登録装置80に送信することができる。
照会の結果、すでに割引に利用された精算情報であった場合や、店舗レシートの情報の整合性が確認できず、割引処理が適用できない場合には(ステップ49でNO)、登録装置80は、表示部821及びスピーカ820を用いてエラーを出力し(ステップ50)、例えば駐車券を排出して(ステップ52)、処理を終了する。この場合は、ステップ51の処理は行わなくてもよい。
【0083】
一方、照会の結果、割引処理が適用可能な場合は(ステップ49でYES)、登録装置80は、駐車券リーダライタ815によって駐車券に割引情報を記録する(ステップ51)。割引情報は、駐車場の利用金額の算出に必要な店舗での代金精算情報であればよく、例えば、駐車券に記録された割引処理の回数や、割引処理に係る代金の合計金額の情報等を含む。
【0084】
図15Aは、店舗での代金精算情報が記録された割引処理後の駐車券情報の例を示す図である。
図15Aに示すように、割引処理後の駐車券情報には、発行時の駐車券情報(
図6B参照)に加え、登録装置80のID(書込機ID)、割引処理の年月時分、割引種別や割引額等の情報が含まれる。また、登録装置80による割引処理を複数回行った場合には、処理毎にこれらの情報が追加される。さらに、この駐車券情報は、WCNの情報を含んでいる。
なお、
図15Bは、例えば事前精算機451における精算後に記録されている駐車券情報の例を示す図である。この駐車券情報では、
図15Aの駐車券情報において「精算前」と記録されていた精算ステータスが「精算後」に書き換えられており、精算額の情報が追加されている。
【0085】
そして、登録装置80は、駐車券挿入口823から駐車券を排出し(ステップ52)、駐車券IDと店舗での代金精算情報、読み取ったポイントカード等の媒体識別番号(カードID等)を駐車場サーバ462に送信する(ステップ53)。
これにより、割引処理を終了する。
【0086】
このように、上記動作例によれば、WCNが未登録の場合であっても、駐車券に店舗での代金精算情報を記録することができ、ETC車載器搭載の有無、及び登録の有無によらず、割引処理を実行することが可能となる。
また、駐車券に直接割引に関する情報を記録することにより、ネットワークNに接続された駐車場(例えば駐車場A,B)のみならず、出口精算機70又は事前精算機451と同様の精算機が設置されたスタンドアローン型の駐車場Cであっても、駐車場利用金額の割引サービスを提供することができる。
【0087】
(登録モードにおける動作)
一方、ステップ42で駐車券に記録された未登録のWCNが読み取られた場合(ステップ42でYES)、登録モードに移行する。
図16は、本実施形態に係る登録装置の登録モードにおける動作例を示すフローチャートである。
まず、登録装置80は、例えばスピーカ820によって登録案内を出力する(ステップ61)。具体的には、「ETC車載器の番号を登録しますか。登録する場合は登録釦を押してください。登録せずに割引処理をする場合は、割引釦を押して下さい。」等といったアナウンスが出力され得る。
続いて、登録装置80は、操作釦819の登録釦が押下操作されたか否か判定する(ステップ62)。
登録釦が操作されず(ステップ62でNO)、割引釦が押下操作された場合は(ステップ63でYES)、割引モードのステップ44へ移行し(ステップ64)、割引処理が実行される。
一方、登録釦が押下操作された場合は(ステップ62でYES)、
図14のステップ44,45と同様に、ポイントカードリーダ817がポイントカードを読み取り(ステップ65)又はICカードリーダ816が非接触型ICカードを読み取る(ステップ66)。
そして、登録装置80は、これらのうちのいずれかが読み取られたと判定された場合、操作釦819により決定操作がなされたか否か判定する(ステップ67)。
決定操作がなされたと判定された場合(ステップ67でYES)、登録装置80は、登録された情報を駐車券に記録し(ステップ68)、駐車券挿入口823から駐車券を排出する(ステップ69)。
例えば
図15Cに示すように、登録処理後であって駐車場利用料金の精算前の駐車券情報においては、
図15A,Bの駐車券情報で「未登録」と記載されていた登録ステータスが「登録」と書き換えられている。
そして、通信部822が、読み取ったWCNと、読み取ったポイントカード等の媒体識別番号(カードID等)、駐車券ID等を駐車場サーバ462に送信(出力)する(ステップ70)。これにより、登録処理を終了する。
【0088】
図17は、本実施形態に係る駐車場サーバ462の駐車場DB463の構成例を説明する図であり、Aは在車DB、Bは登録情報DBを示す。
図17Aに示すように、在車DBは、駐車券ID、WCN、登録の有無と、登録されている店舗媒体情報とを記録する。さらに、在車DBは、割引処理で用いたレシートの番号等も記憶することができる。また、図示はしないが、入場日時、レシートの読み込み日時等をさらに記憶していてもよい。
図17Bに示すように、登録DBは、WCNと媒体識別情報とを関連付けて登録情報として記憶する。また、登録DBは、在車DBと相互に接続されており、登録されたWCNの車両が在車した場合は、登録DBの該当するWCNの欄にフラグが立てられるように設定されていてもよい。これにより、登録DBを参照しても在車の有無を判定することができる。
これらのDBのうち、少なくとも登録DBは、駐車場管理装置10の記憶部117にバックアップされている。駐車場管理装置10の記憶部117には、複数の駐車場に設置された駐車場装置40の登録DBの情報が記憶され得る。
【0089】
以上のように、本実施形態によれば、登録装置80に駐車券と店舗用媒体とを読み取らせることで、WCNの情報と媒体識別情報とを関連付けて容易に登録することができる。
また、複数店舗において利用される店舗用媒体を登録しておくことにより、これらの店舗と提携する複数の駐車場においても、同様に割引サービスを提供することができる。
【0090】
さらに、本実施形態において、駐車場DB463の登録DB及び駐車場管理装置10の記憶部117は、1のWCNと、複数の店舗用媒体からそれぞれ取得された複数の媒体識別情報各々とを関連付けて記憶することが可能に構成される(
図17B参照)。さらに、複数の店舗用媒体は、異なる店舗の店舗用媒体を含んでいてもよい。この場合は、登録装置80に、1の駐車券に対して複数の店舗用媒体を読み取らせればよい。若しくは、1の店舗用媒体に続いて他の店舗用媒体を読取らせればよい(後述の変形例2を参照)。
これにより、例えば車両に複数の搭乗者がおり、各自が異なる店舗用媒体を所有している場合であっても、全ての搭乗者の異なる店舗における代金精算金額を合算し、駐車場の利用金額の割引処理を行うことができる。あるいは、車両の搭乗者が複数の店舗でそれぞれ異なる店舗用媒体を利用して買い物をした場合にも、それらの精算金額を合算し、駐車場の利用金額の割引処理を行うことができる。
【0091】
[登録装置を用いない登録処理の例]
上述の実施形態においては、登録装置80を用いて登録処理を行う例を示したが、これに限定されない。
例えば、駐車場発行物には、車両識別情報(WCN)と媒体識別情報とを関連付けて登録するための登録画面のウェブページのURL(Uniform Resource Locator)が記録されており、第2の取得部116は、ウェブページを用いて登録が申請された媒体識別情報を、WCNに関連付けて取得してもよい。
また例えば、登録画面のウェブページのURLが記録された駐車場発行物は、
図7のステップ25において排出された駐車券であってもよい。
【0092】
図18は、登録画面のウェブページのURLが記録された駐車券T'の外観図である。
駐車券T'は、
図6の駐車券Tと同様の磁気ストライプ部T1、複数の印刷文字領域T2、及び余白部T3を有し、さらに余白部T3に印刷された登録用二次元コードT4を有する。
印刷文字領域T2には、例えば、駐車場名、入場日時、出場日時、駐車場料金の精算金額、及び駐車券を用いて割引サービスの会員登録ができる旨、記載されている。
磁気ストライプ部T1には、駐車券ID、駐車場ID、駐車券発行機60を識別する発券機ID、発行日時、WCNの情報等が記憶されている。
登録用二次元コードT4には、例えば、WCNの情報と、WCNに対応する登録画面のウェブページのURLとが記録されている。ここでいうWCNに対応する登録画面とは、例えば、WCNが既に記入されており、ユーザにより媒体識別番号や決済方法を記入することが可能な登録画面や、URL等にWCNの情報が含まれており、WCNに1対1に対応している登録画面をいうものとする。
ユーザは、二次元コード読取り機能を有するスマートフォン、タブレット等のユーザ端末50により登録用二次元コードT4を読み取り、上記URLにアクセスすることができる。
【0093】
図19は、登録画面の一例を示す図である。
登録画面Gは、駐車場管理装置10が生成したものであり、例えば、駐車券T'に記録されたWCN、及び駐車場名等が自動的に入力されている。
ユーザは、登録を希望する店舗用媒体(カード)の名称や媒体識別番号(カード番号)、利用者名、決済情報等を入力し、「登録」キーをクリック、タップ等の操作により選択することで、WCNと関連付けられた媒体識別番号の登録が可能となる。
登録キーが選択された場合、入力された情報が駐車場管理装置10へ送信される。
駐車場管理装置10は、登録内容の整合性等を店舗装置30へ問合せることで確認し、確認ができた場合、登録処理を完了する。
【0094】
さらに、
図19に示すように、登録画面Gは、それぞれ異なる店舗用媒体の情報を入力するための複数のタブを有していてもよい。異なるタブをクリックすることで(例えばカードNo.2)、異なる店舗用媒体の情報を入力することができる。これにより、駐車場管理装置10の記憶部117が、1のWCNと、複数の店舗用媒体からそれぞれ取得された複数の媒体識別情報各々とを関連付けて記憶することができる。
【0095】
本実施例に用いられる駐車券T'は、
図7で説明した出口精算機の動作のステップ22において排出された駐車券であってもよい。
これにより、駐車場出場後廃棄される駐車券を有効活用できるとともに、駐車場の出場後のユーザの都合のよい時間に会員登録の手続が可能となる。
また、この登録画面GのURLは、登録装置80を用いて登録処理を行ったユーザに対しても、メール等で配信されてもよい。これにより、ユーザが、ユーザ端末50を用いて、決済手続の情報や、他の店舗用媒体の情報等を容易に追加登録することができる。
【0096】
なお、
図9に示した駐車場管理装置10の一動作例を、駐車場出場後に登録処理を行う場合に適用することも可能である。
すなわち、
図9のステップ31が1回目の駐車場入場時に行われ、その後取得されたWCNに係る車両が未登録車として出場する。
1回目の駐車場出場後、「登録装置を用いない登録処理の例」で説明したように、ユーザが、出場時に排出された駐車券等を用いて登録画面のウェブページのURLにアクセスし、登録処理を実行する。これにより、
図9のステップ32とステップ33が行われる。
2回目の駐車場入場時は、「登録車両」としてノンストップで入場し、提携店舗での代金の精算後、2回目の駐車場出場(精算)時に、ステップ35とステップ36とが行われる。
これによっても、上述の実施形態と同様に、駐車場と提携する店舗における代金精算情報を駐車場の利用金額に反映させることができ、ユーザの手を煩わせることなく、円滑な割引処理が可能となる。
【0097】
[変形例]
以下、本実施形態の変形例について説明する。
【0098】
(変形例1:駐車券以外の駐車場発行物を用いた登録処理)
登録画面Gを用いて登録処理を行う場合、駐車券発行物として駐車券T'を用いると説明したが、これに限定されない。
図20に示すように、駐車場発行物である駐車場利用金額が記載されたレシートR'(以下、駐車場レシートと称する)に登録用二次元コードT4が記録されていてもよい。
これによっても、駐車券T'を用いる場合と同様に、ユーザがユーザ端末50により登録用二次元コードT4を読み取り、上記URLにアクセスすることができ、登録手続を行うことができる。
【0099】
(変形例2:登録装置による登録処理の変形例)
図16に示す登録処理では、まず駐車券を登録装置80の駐車券挿入口823に挿入して駐車券リーダライタ815に駐車券を読み取らせ、その後店舗用媒体を読み取らせると説明したが、店舗用媒体の追加登録を行う場合には、これに限定されない。
例えば、登録装置80のICカードリーダ816又はポイントカードリーダ817が、登録済みの店舗用媒体の媒体識別情報を読み取り、続いて同様に未登録の店舗用媒体の媒体識別情報を読み取り、通信部822がこれらの媒体識別情報を関連付けて出力することで、店舗用媒体の追加登録が可能となる。
具体的に、まず登録装置80は、操作釦819の登録釦が押下操作されたか否か判定し、ICカードリーダ816又はポイントカードリーダ817が、登録済みの店舗用媒体の媒体識別情報を読み取る。登録装置80は、読み取られた媒体識別情報に基づいて駐車場サーバ462の登録DBに登録情報を問い合わせ、登録情報が確認できれば、ICカードリーダ816又はポイントカードリーダ817が未登録の店舗用媒体を読み取る。
【0100】
なお、読み取った登録済みの店舗用媒体が、複数のWCNの情報に関連付けられていることもある(例えば、ユーザが複数の車両を利用している場合等)。この場合は、登録装置80が駐車場サーバ462に問合せて、在車DBの情報から在車しているWCNを抽出し、上記複数のWCNのうち在車しているWCNと関連付けて登録するようにする。登録装置80は、駐車場又は店舗に設置されるため、登録装置80を用いた登録手続は、駐車中に行われたものであると推認できる。したがって、上記処理により、読み取った登録済みの店舗用媒体が複数のWCNの情報に関連付けられている場合でも、適切なWCNに対して登録処理を実行することができる。
【0101】
(変形例3:登録後のレシートによる割引適用)
上述の実施形態では、駐車場割引サービスに会員登録されている場合、店舗で代金の精算時に店舗用媒体を提示するだけで、駐車場利用金額の割引が適用され、かつノンストップで出場できると説明した。
一方で、駐車場と提携している店舗であっても店舗用媒体を発行していない場合や、会員登録しているユーザであっても店舗用媒体を携帯していない場合もある。
そこで、登録しているユーザであっても、登録装置80がレシート等の店舗発行物に記録された店舗での代金精算情報を読み取ることで、駐車場利用金額の割引を適用できるようにしてもよい。
【0102】
具体的に、まず登録装置80は、操作釦819の割引釦が押下操作されたか否か判定し、ICカードリーダ816又はポイントカードリーダ817が、登録済みの店舗用媒体の媒体識別情報を読み取る。登録装置80は、駐車場サーバ462に問い合わせ、読み取った店舗用媒体が登録DBに登録されているか確認してもよい。また、変形例2と同様に、読み取られた媒体識別情報に複数のWCNが関連付けられている場合は、在車DBを参照して在車している車両のWCNについての登録情報を選択することができる。続いて、レシートリーダ818が、レシートに記録された代金精算情報を読み取る。通信部822は、読み取った代金精算情報と、登録情報(又は当該登録情報に係るWCNの情報)とを関連付けて出力する。
【0103】
これにより、店舗用媒体を介さずとも、登録情報として記憶された決済方法によって駐車場料金を精算することが可能となり、ノンストップで出場することが可能となる。
さらに、店舗用媒体の発行されている店舗と、発行されていない店舗との双方の代金の精算額を合算して割引処理に適用することができる。
【0104】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態及び変形例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば本発明の実施形態は各変形例を組み合わせた実施形態とすることができる。
【0105】
例えば、車両識別情報は、WCNに限定されず、車両のナンバープレートであってもよい。この場合は、入場時又は駐車スペースにおける駐車時に、各車両のナンバープレートを撮像し、画像解析等することにより抽出された車両のナンバープレート上の陸運支局名、分類番号、ひらがな、一連指定番号、及びプレート色で構成されるナンバー情報を車両識別情報としてもよい。
あるいは、車両識別情報は、車両自体を撮像した画像、その他の車両を識別可能な情報であればよい。
【0106】
また、駐車場管理装置10は、複数のサーバ装置11及びDB12とで構成され得る旨、説明したが、駐車場管理装置10が、駐車場装置40の一部を含んで構成されてもよい。例えば、駐車場管理装置10は、複数のサーバ装置11、DB12及び駐車場サーバ462で構成され、精算部120が駐車場サーバ462によって実現されてもよい。あるいは、駐車場管理装置10の記憶部117が駐車場サーバ462の駐車場DB463によって実現されてもよい。