特許第6953008号(P6953008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6953008
(24)【登録日】2021年10月1日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】段ボールベッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 19/04 20060101AFI20211018BHJP
   A47C 19/12 20060101ALI20211018BHJP
   A47C 19/00 20060101ALN20211018BHJP
【FI】
   A47C19/04 Z
   A47C19/12 A
   !A47C19/00 B
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-6129(P2018-6129)
(22)【出願日】2018年1月18日
(65)【公開番号】特開2019-122644(P2019-122644A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2020年10月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】393020476
【氏名又は名称】東京コンテナ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八幡 有祐
【審査官】 齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−106743(JP,A)
【文献】 特開2001−327364(JP,A)
【文献】 実開昭55−57355(JP,U)
【文献】 特開平10−52338(JP,A)
【文献】 米国特許第4481684(US,A)
【文献】 特開2017−121420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 17/00−21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールからなる嵌め込み式の段ボールベッドであって、
ヘッド側板状脚(1)と、
フット側板状脚(2)と、
第1中間板状脚(3)と、
第2中間板状脚(4)と、
ヘッド側板状脚(1)と、第1中間板状脚(3)を連結して前方ベッド体(16)を形成する長尺桁(5)と、
第2中間板状脚(4)と、フット側板状脚(2)を連結して後方ベッド体(17)を形成する長尺桁(5’)と、
第1中間板状脚(3)と、第2中間板状脚(4)を連結する繋ぎ桁(12)と、
が備えられ、
繋ぎ桁(12)に設けられた複数の下係止溝(9)の中から、溝間の長さが異なる2つの溝を使用することにより、前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の間の長さを変更可能としたことを特徴とする段ボールベッド。
【請求項2】
段ボールからなる嵌め込み式の段ボールベッドであって、
ヘッド側板状脚(1)と、
フット側板状脚(2)と、
第1中間板状脚(3)と、
第2中間板状脚(4)と、
第1中間板状脚(3)の通し溝(8、10)を通して、ヘッド側板状脚(1)と第2中間板状脚(4)を連結し、前方ベッド体(16)を形成する長尺桁(5)と、
第2中間板状脚(4)の通し溝(8、10)を通して、フット側板状脚(2)と第1中間板状脚(3)を連結し、後方ベッド体(17)を形成する長尺桁(5’)と、
が備えられ、
前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)が、互いにスライド可能としたことを特徴とする段ボールベッド。
【請求項3】
ヘッド側板状脚(1)は、左右に綴じ代(20、21)を有し、中詰め板(1a)を挟んで、上下に折り畳まれ、ベッド面となる高さには、複数の係止孔(6)が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の段ボールベッド。
【請求項4】
フット側板状脚(2)と、第1中間板状脚(3)と、第2中間板状脚(4)と、はいずれも上綴じ代(18)、下綴じ代(19)、左綴じ代(20)、右綴じ代(21)を備えており、中詰め板(2a、3a、4a)を挟んで、上下に折り畳み、各綴じ代を内側に綴じ込むことを特徴とする請求項1又は2に記載の段ボールベッド。
【請求項5】
前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の上部に、天板(13)が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の段ボールベッド。
【請求項6】
長尺桁(5、5’)は、長手方向に並行な両側が、内側に折り畳まれて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の段ボールベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボールベッドに係り、より詳しくは、嵌め込み式で、伸縮可能に組み立てることができる段ボールベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の段ボール製の組立式ベッドは、段ボールからなり、井桁状の台座を枠体で挟み込み、ベッドを組み立てている。簡単に組み立てできるが、ベッドの長さを伸縮させることは示されていない。特許文献2の伸縮ベッドは、木製のもので、前床に対し後床をスライドさせ、ベッドを伸縮可能としている。段ボールのみからなるベッドで、テープ、糊、ビス等を使用せず、しかも堅固な作りで、伸縮可能に組み立てることができるベッドは、これまでなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3204236号公報
【特許文献2】実用新案登録第3145686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、テープ、糊、ビス等を使用せず、強度があって、伸縮可能に組み立てることができる段ボールベッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による段ボールベッドは、段ボールからなる嵌め込み式の段ボールベッドであって、ヘッド側板状脚(1)と、フット側板状脚(2)と、第1中間板状脚(3)と、第2中間板状脚(4)と、ヘッド側板状脚(1)と、第1中間板状脚(3)を連結して前方ベッド体(16)を形成する長尺桁(5)と、第2中間板状脚(4)と、フット側板状脚(2)を連結して後方ベッド体(17)を形成する長尺桁(5’)と、第1中間板状脚(3)と、第2中間板状脚(4)を連結する繋ぎ桁(12)と、が備えられ、繋ぎ桁(12)に設けられた複数の下係止溝(9)の中から、溝間の長さが異なる2つの下係止溝(9)を使用することにより、前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の間の長さを変更可能としたことを特徴とする。
【0006】
本発明による他の段ボールベッドは、段ボールからなる嵌め込み式の段ボールベッドであって、ヘッド側板状脚(1)と、フット側板状脚(2)と、第1中間板状脚(3)と、第2中間板状脚(4)と、第1中間板状脚(3)の通し溝(8、10)を通して、ヘッド側板状脚(1)と第2中間板状脚(4)を連結し、前方ベッド体(16)を形成する長尺桁(5)と、第2中間板状脚(4)の通し溝(8、10)を通して、フット側板状脚(2)と第1中間板状脚(3)を連結し、後方ベッド体(17)を形成する長尺桁(5’)と、が備えられ、前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)が、互いにスライド可能としたことを特徴とする。
【0007】
ヘッド側板状脚(1)は、左右に綴じ代(20、21)を有し、中詰め板(1a)を挟んで、上下に折り畳まれ、ベッド面となる高さには、複数の係止孔(6)が設けられることを特徴とする。
【0008】
フット側板状脚(2)と、第1中間板状脚(3)と、第2中間板状脚(4)と、はいずれも上綴じ代(18)、下綴じ代(19)、左綴じ代(20)、右綴じ代(21)を備えており、中詰め板(2a、3a、4a)を挟んで、上下に折り畳み、各綴じ代を内側に綴じ込むことを特徴とする。
【0009】
前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の上部に、天板(13)が設けられることを特徴とする。
【0010】
長尺桁(5、5’)は、長手方向に並行な両側が、内側に折り畳まれて形成されることことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明による段ボールベッドによれば、前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の間を繋ぎ桁(12)で連結したので、繋ぎ桁(12)に設けられたどの下係止溝(9)を使用するかによって、前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の間の長さを変更できる。つまり、ベッドの長さを変更できる。また、ヘッド側板状脚(1)とフット側板状脚(2)と第1中間板状脚(3)と第2中間板状脚(4)は、板状であるから、脚を堅固に構成できる。さらに、長尺桁(5、5’)を板状脚に交差するように架け渡したので、ベッド面を堅固な構造とできる。
【0012】
本発明による他の段ボールベッドによれば、前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)を重なるようにしかもスライド可能に配置したので、ベッドの長さ自在に設定して、組み立てることができる。また、ヘッド側板状脚(1)と、フット側板状脚(2)と第1中間板状脚(3)と第2中間板状脚(4)は、板状の脚であるから、脚を堅固に構成できる。さらに、長尺桁(5、5’)を板状脚に交差するように架け渡したので、ベッド面を堅固な構造とできる。
【0013】
ヘッド側板状脚(1)には、複数の係止孔(6)を設けたので、長尺桁(5)を挿入でき、長尺桁(5)の一端を堅固に支えることができる。
【0014】
フット側板状脚(2)と第1中間板状脚(3)と第2中間板状脚(4)には、いずれも上綴じ代(18)、下綴じ代(19)、左綴じ代(20)、右綴じ代(21)を設け、中詰め板(2a、3a、4a)を挟んで、上下に折り畳み、各綴じ代を内側に綴じ込むようにしたので、織り畳んだ状態では、矩形板状に保持できる。板厚は、段ボール紙4枚相当になるので、堅固な構造とできる。
【0015】
前方ベッド体(16)と後方ベッド体(17)の上部に、天板(13)を設けたので、ベッド面を平坦にできる。薄いマットを使用しても、長尺桁(5、5’)のゴツゴツ感がなく、使い勝手がよい。
【0016】
長尺桁(5、5’)は、長手方向に並行な両側が、内側に折り畳まれて形成されるので、強度を有するものにでき、また溝に係合して使用するので、束ねるためのテープが必要ない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による段ボールベッドの外観写真である。(実施例1)
図2図1の段ボールベッドの内部構造を示す写真である。
図3図2の段ボールベッドの分解写真である。
図4図1の天板の写真である。
図5図1の中敷きの写真である。
図6図2の段ボールベッドの構造を示す各部の写真である。
図7】フット側板状脚の段ボール切り出し図である。
図8】フット側板状脚用の中詰め板の段ボール切り出し図である。
図9】フット側板状脚の折り畳み状態を示す斜視図である。
図10】第1、第2中間板状脚の段ボール切り出し図である。
図11】第1、第2中間板状脚用の中詰め板の段ボール切り出し図である。
図12】ヘッド側板状脚の段ボール切り出し図である。
図13】ヘッド側板状脚用の中詰め板の段ボール切り出し図である。
図14】天板の他の構成を示す説明図である。
図15】長尺桁の段ボール切り出し図である。
図16】長尺桁の斜視図である。
図17】繋ぎ桁の斜視図である。
図18】本発明による他の段ボールベッドの斜視図である。(実施例2)
図19図18のスライド構造の説明図である。
図20図18のスライド構造の説明図である。
図21図18の第1中間板状脚の段ボール切り出し図である。
図22図18の第2中間板状脚の段ボール切り出し図である。
図23】長尺桁の他の段ボール切り出し図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明による段ボールベッドを詳しく説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明による段ボールベッド100の外観写真である。段ボールベッド100は、ヘッド側板状脚1と、フット側板状脚2と、第1中間板状脚3と、第2中間板状脚4と、を備える。外側には天板13が取り付けられ、ベッド面が平坦に形成される。天板13は、サイドカバー片14を有しており、ベッドの側面も覆っている。構成要素はすべて段ボールからなる。使用した段ボールは、表面と裏面と中芯からなる3層構造で、中芯には波形のボール紙が挟み込まれる。段ボール表面を木目調に印刷することで、木製のもと差のない見た目にできる。図1の段ボールベッド100は、長さが2m、幅が0.9m、高さが0.45mである。この寸法に限るものではなく、子供用のベッド寸法にもできる
【0020】
図2は、図1の段ボールベッド100の内部構造を示す写真である。ヘッド側板状脚1と第1中間板状脚3の上部が、5本の長尺桁5で連結される。一方、フット側板状脚2と第2中間板状脚4の上部が、5本の長尺桁5’で連結される。長尺桁5、5’は同じ構造のものである。なお、写真では見えにくいが、奥側の床に長尺桁5と長尺桁5’が各1本ずつ設けられるので、長尺桁5、5’は、全部で12本が使用される。第1中間板状脚3と第2中間板状脚4は、繋ぎ桁12で連結される。連結は、すべて嵌め込みである。ヘッド側板状脚1には、5個の係止孔6が設けられ、長尺桁5の一端が係止される。ヘッド側板状脚1と第1中間板状脚3と第2中間板状脚4とフット側板状脚2のいずれも、スリット11が形成されており、天板13の端部が差込まれる。
【0021】
図3は、図2の段ボールベッド100の分解写真である。前方ベッド体16と、後方ベッド体17の2つに分離できる。前方ベッド体16と後方ベッド体17の間は、4本の繋ぎ桁12で連結される。繋ぎ桁12’は、写真奥の第1中間板状脚3と第2中間板状脚4の底部を連結する。繋ぎ桁12には、複数の下係止溝9が設けられ、溝が下向きで使用されるので下係止溝9と表記しており、下係止溝9が、第1中間板状脚3と第2中間板状脚4の上係止溝7に係合する。図3では、繋ぎ桁12の下係止溝9は3個なので、これをa、b、cとすると、aとcの溝を使用するか、bとcの溝を使用するかで、前方ベッド体16と後方ベッド体17の間の長さを変更できる。つまり、ベッドの長さを伸縮可能にできる。ベッドの組み立て時に長さを決めて組み立てることができる。なお、繋ぎ桁12’では、溝が上向きとなるように使用されるので、上係止溝7と表記している。
【0022】
図4は、図1の天板13の写真である。天板13は3枚で構成した。前方のサイドカバー片14は、独立させているが、他のサイドカバー片14は天板13と一体に形成した。ベッドの長さが長くなる場合に備えて、図示しないが、短いサイドカバー片14が用意される。
【0023】
図5は、図1の中敷き15の写真である。天板13の下側に、中敷き15を設けてもよい。ベッド面のクッション性が向上できる。
【0024】
図6は、図2の段ボールベッド100の構造を示す各部の写真である。丸囲み数字1では、第2中間板状脚4に、長尺桁5’が係止されることを示す。丸囲み数字2では、長尺桁5が、ヘッド側板状脚1の係止孔6に係止されることを示す。丸囲み数字3では、繋ぎ桁12’が、第1中間板状脚3と第2中間板状脚4の底部を連結している。丸囲み数字4では、4本の繋ぎ桁12の取り付け状態を示す。丸囲み数字5では、第1中間板状脚3と第2中間板状脚4の底部に、長尺桁5と長尺桁5’が使用されることを示す。丸囲み数字6では、第2中間板状脚4に、長尺桁5’が係止されることを示す。
【0025】
図7は、フット側板状脚2の段ボール切り出し図である。円に縦スジの入った図形は、実際にはなく、段ボールの中芯の波形の方向を示す。この図では、上から下に向かって縦スジがあるので、上下方向に強度を有する板状脚にできる。上綴じ代18、下綴じ代19、左綴じ代20、右綴じ代21が設けられ、点線に沿って折り返す。下半分を上半分側に重ねるように折り返す。下係止溝9の位置が、床に当接することになる。スリット11は天板13を固定するためのものである。上係止溝7は折り返した状態では5個あって、5本の長尺桁5’の下係止溝9と係合させる。縦横の寸法は、実施例であり、これに限られるものではない。
【0026】
図8は、フット側板状脚2用の中詰め板2aの段ボール切り出し図である。下半分を上半分側に重ねるように折り返す。そして、折り返したフット側板状脚2の中に挿入する。フット側板状脚2は折り返した状態では、6層となる。
【0027】
図9は、フット側板状脚2の折り畳み状態を示す斜視図である。上綴じ代18と、下綴じ代19を内側に折り畳むので、折り畳んだ状態では、矩形板状に保持できる。ほどけて広がることがない。
【0028】
図10は、第1、第2中間板状脚3(4)の段ボール切り出し図である。上綴じ代18、下綴じ代19、左綴じ代20、右綴じ代21が設けられ、点線に沿って折り返す。下半分を上半分側に重ねるように折り返す。下係止溝9の位置が、床に当接することになる。スリット11は、天板13を固定するためのものである。上係止溝7は折り畳んだ状態では9個あって、5本の長尺桁(5又は5’)と、4本の繋ぎ桁12の合計9個の下係止溝9と係合させる。
【0029】
図11は、第1、第2中間板状脚3(4)用の中詰め板3a(4a)の段ボール切り出し図である。下半分を上半分側に重ねるように折り返す。そして、折り返したフット側板状脚2の中に挿入する。フット側板状脚2は、折り返した状態では6層となる。これににより、ベッドの上下方向の荷重を座屈せずに受け止めることができる。
【0030】
図12は、ヘッド側板状脚1の段ボール切り出し図である。上半分を下半分側に重ねるように折り返す。中央の部分が、ヘッド側板状脚1の頂部となる。左綴じ代20と右綴じ代21は、内側に折り曲げられる。係止孔6は、折り畳んだ状態で5個あって、5本の長尺桁5の下係止溝9と係合する。スリット11は、天板13を固定するためのものである。下係止溝9は、床置きの長尺桁5の溝と係合される。
【0031】
図13は、ヘッド側板状脚1用の中詰め板1aの段ボール切り出し図である。上半分を下半分側に重ねるように折り返す。そして、折り返したヘッド側板状脚1の中に挿入する。
【0032】
図14は、天板13の他の構成を示す説明図である。この例では、天板13が4枚で構成される。側面は、断面が四角となるように折り畳む。断面が四角の部分はホドけるおそれもあるので、図示しないが、スリットに差し込まれ、天板13の側面が広がらないようにする長尺な押え板が設けられる。
【0033】
図15は、長尺桁(5、5’)の段ボール切り出し図である。寸法(mm)は、実施例であり、これに限られるものではない。縦スジの入った円の図形は、実際にはなく段ボールの中芯の波形の方向を示す。点線に沿って折り畳み、長尺桁(5、5’)とされる。長尺桁(5、5’)は、長手方向に並行な両側が、内側に折り畳まれて形成される。
【0034】
図16は、長尺桁(5、5’)の斜視図である。長尺桁(5、5’)には、2個の下係止溝9が設けられる。長尺桁5では、一方の下係止溝9が、ヘッド側板状脚1の係止孔6に係止され、他方の下係止溝9は、第1中間板状脚3の上係止溝7に係止される。長尺桁5’では、一方の下係止溝9が、フット側板状脚2の上係止溝7に係止され、他方の下係止溝9は、第2中間板状脚4の上係止溝7に係止される。
【0035】
図17は、繋ぎ桁12の斜視図である。段ボール切り出し図は示さないが、図15に示す長尺桁(5、5’)の段ボール切り出し図と同様に作成できる。繋ぎ桁12には、3個の下係止溝9が設けられる。繋ぎ桁12の写真は、図3に示す。
【実施例2】
【0036】
図18は、本発明による他の段ボールベッド100斜視図である。段ボールベッド100は、ヘッド側板状脚1と、フット側板状脚2と、第1中間板状脚3と、第2中間板状脚4と、を備える。実施例1では、ヘッド側板状脚1が長尺桁5で第1中間板状脚3と連結されたが、実施例2では、ヘッド側板状脚1が長尺桁5で第2中間板状脚4と連結される。また、実施例1では、フット側板状脚2が長尺桁5’で第2中間板状脚4と連結されたが、実施例2では、フット側板状脚2が長尺桁5’で第2中間板状脚3と連結される。第1中間板状脚3と第2中間板状脚4の位置関係は変わらない。長尺桁5は第1中間板状脚3には係止されない。一方、長尺桁5’は第2中間板状脚4には係止されない。そのため、前方ベッド体16と、後方ベッド体17をスライド可能にできる。
【0037】
図19は、図18のスライド構造の説明図である。(A)に示す後方ベッド体17を左方向にスライドさせて押し込むと、(B)に示すように、ベッド長を短くできる。(B)の状態から、後方ベッド体17を右方向にスライドさせれば、(A)に示すようにベッド長を(B)より長くできる。
【0038】
図20は、図18のスライド構造の説明図である。(A)は、フット側板状脚2と第1中間板状脚3が係止される場合で、長尺桁5’と第1中間板状脚3の係止状態を示す。(A)に示すように、第1中間板状脚3の上係止溝7は、長尺桁5’の下係止溝9と第1中間板状脚3の上係止溝7に係止される。一方、(B)に示すように、長尺桁5’は、第2中間板状脚4に掛かるが、第2中間板状脚4の該当部分には、上通し溝8があるので、また長尺桁5’の該当部分には溝がないので、互いに係止することがない。そのため、後方ベッド体17が、第2中間板状脚4に邪魔されることなくスライドできる。
【0039】
図21は、図18の第1中間板状脚3の段ボール切り出し図である。第1中間板状脚3は、ヘッド側板状脚1から出た4本の長尺桁5が通るが、係止させないように上通し溝8が形成されている。
【0040】
図22は、図18の第2中間板状脚4の段ボール切り出し図である。第2中間板状脚4は、フット側板状脚2から出た3本の長尺桁5’が通るが、係止させないように3個の上通し溝8が形成されている。上通し溝8の個数は、ベッドサイズの寸法により、適宜、決めることができる。
【0041】
図23は、長尺桁の他の段ボール切り出し図である。図15では、長手方向に並行な両側を内側に折り畳んで長尺桁(5、5’)を形成したが、図23のように形成することもできる。具体的には、図23に示すように、一端(下端)を他端方向(上端方向)に折り返してゆくことで形成する。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明による段ボールベッドは、ベッドの長さが伸縮できるので、使い勝手がよい段ボールベッドとして好適である。
【符号の説明】
【0043】
1 ヘッド側板状脚
1a 中詰め板
2 フット側板状脚
2a 中詰め板
3 第1中間板状脚
3a 中詰め板
4 第2中間板状脚
4a 中詰め板
5、5’ 長尺桁
6 係止孔
7 上係止溝
8 上通し溝
9 下係止溝
10 下通し溝
11 スリット
12 繋ぎ桁
13 天板
14 サイドカバー片
15 中敷き板
16 前方ベッド体
17 後方ベッド体
18 上綴じ代
19 下綴じ代
20 左綴じ代
21 右綴じ代
100 段ボールベッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23