(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、第3の初期終端と第3の最終終端とを含み、前記第3のらせんは、前記第2のらせんからの更なるずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第2の最終終端が前記第3の最終終端と位置が合うようになっている、第3の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第2の最終終端と前記第3の最終終端とを相互接続する第2のビアと、を含む請求項1に記載の装置。
前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん、及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第3及び前記第4のらせんを結合する第1の線分が、前記第1及び前記第2のらせんを結合する第2の線分から第2のずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、第3及び第4の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続する第2のビアと、を含む請求項1に記載の装置。
前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である請求項7に記載の装置。
前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線を含んで前記軸に直交する第1の平面が、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線を含んで前記軸に直交する第2の平面と交わらない請求項7に記載の装置。
前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん、及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第1、第2、第3、及び第4のらせんは共通の線分上に配置されて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が、前記第4の導電性らせんの前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、第3及び第4の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続する第2のビアと、を含む請求項1に記載の装置。
前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である請求項11に記載の装置。
1つ以上の第3の平坦な導電性らせんであって、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、前記基板の前記法線に対して右回りで、前記基板内に埋め込まれていて、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、第3の導電性らせんと、
前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続する1つ以上の第2のビアと、
前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続する1つ以上の第3のビアと、を含む請求項1に記載の装置。
磁気追跡システムを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1及び第2の初期終端を相互接続したときに、前記第1及び第2の導電性らせんは、前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する請求項1に記載の装置。
前記基板の前記第1の側面上に形成された第3の導電線及び第4の導電線であって、前記第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電線は第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3の線は、前記基板に沿って前記第3の初期終端から前記第3の最終終端までの第3の半直線を規定し、前記第4の線は、前記基板に沿って前記第4の初期終端線から前記第4の最終終端までの第4の半直線を規定し、前記第3及び第4の半直線は共通の方向を有し、前記線は、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴う前記軸に平行なずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の最終終端が前記第4の初期終端と位置が合い、前記第1及び第2の線が前記軸に直交する第1の平面を規定し、前記第3及び第4の平面が、前記軸に直交して前記第1の平面と異なる第2の平面を規定するようになっている、第3及び第4の導電線と、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の最終終端を前記第4の初期終端と相互接続する第2のビアと、を含む請求項17に記載の装置。
1つ以上の第3の導電線であって、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の導電線は、前記基板内に埋め込まれて、前記対応する第3の初期終端から前記対応する最終終端までの対応する1つ以上の第3の半直線を内部に規定し、前記1つ以上の第3の半直線は共通の方向を有していて、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、1つ以上の第3の導電線と、
前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続する1つ以上の第2のビアと、
前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続する1つ以上の第3のビアと、を含む請求項17に記載の装置。
磁気追跡システムを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1の最終終端と前記第2の初期終端とを相互接続したときに、前記第1及び第2の導電線は前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する請求項17に記載の装置。
前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の前記法線に対して右回りで、第3の初期終端と第3の最終終端とを含む第3の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3のらせんは、前記第2のらせんからの更なるずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第2の最終終端が前記第3の最終終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第2の最終終端と前記第3の最終終端とを相互接続することと、を含む請求項24に記載の方法。
前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第3及び前記第4のらせんを結合する第1の線分が、前記第1及び前記第2のらせんを結合する第2の線分から第2のずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続することと、を含む請求項24に記載の方法。
前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である請求項30に記載の方法。
前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線を含んで前記軸に直交する第1の平面が、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線を含んで前記軸に直交する第2の平面と交わらない請求項30に記載の方法。
前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第1、第2、第3、及び第4のらせんは共通の線分上に配置されていて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が前記第4の導電性らせんの前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続することと、を含む請求項24に記載の方法。
前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である請求項34に記載の方法。
前記基板内に、1つ以上の第3の平坦な導電性らせんを埋め込むことであって、前記1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、前記基板の前記法線に対して右回りであって、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを、1つ以上の第2のビアによって相互接続することと、
前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを、1つ以上の第3のビアによって相互接続することと、を含む請求項24に記載の方法。
磁気追跡システムを設けることを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1及び第2の初期終端を相互接続したときに、前記第1及び第2の導電性らせんは前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する請求項24に記載の方法。
前記基板の前記第1の側面上に、第3の導電線及び第4の導電線を形成することであって、前記第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電線は第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3の線は、前記基板に沿って前記第3の初期終端から前記第3の最終終端までの第3の半直線を規定し、前記第4の線は、第4の半直線を前記基板に沿って前記第4の初期終端線から前記第4の最終終端まで規定し、前記第3及び第4の半直線は共通の方向を有し、前記線は、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴う前記軸に平行なずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の最終終端が前記第4の初期終端と位置が合い、前記第1及び第2の線が、前記軸に直交する第1の平面を規定し、前記第3及び第4の平面が、前記軸に直交して前記第1の平面とは異なる第2の平面を規定するようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の最終終端を前記第4の初期終端と相互接続することと、を含む請求項40に記載の方法。
前記基板内に、1つ以上の第3の導電線を埋め込むことであって、前記1つ以上の第3の導電線は、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の導電線は、前記対応する第3の初期終端から前記対応する最終終端までの対応する1つ以上の第3の半直線を内部に規定し、前記1つ以上の第3の半直線は共通の方向を有していて、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、ことと、
1つ以上の第2のビアによって、前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続することと、
1つ以上の第3のビアによって、前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続することと、を含む請求項40に記載の方法。
磁気追跡システムを設けることを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1の最終終端と前記第2の初期終端とを相互接続したときに、前記第1及び第2の導電線は前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する請求項40に記載の方法。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、装置であって、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板であって、基板に平行な軸の周りに巻かれた基板と、
基板の法線に対して右回りの第1の平坦な導電性らせん、及び法線に対して左回りの第2の平坦な導電性らせんであって、基板の第1の側面上に形成され、第1の導電性らせんは第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、第2の導電性らせんは第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、らせんは、それらの間に、予め設定された大きさを伴うずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第1の初期終端が第2の初期終端と位置が合うようになっている、第1及び第2の導電性らせんと、
基板を第1の側面から第2の側面まで貫通する第1の初期終端と第2の初期終端とを相互接続するビアと、を含む装置を提供する。
【0009】
典型的に、第1及び第2の導電性らせんのうち少なくとも一方は直線要素を含んでいる。その代わりに又はそれに加えて、第1及び第2の導電性らせんのうち少なくとも一方は曲線要素を含んでいる。
【0010】
典型的に、基板が軸の周りに巻かれたときに、第1の最終終端は第2の最終終端と位置が合っている。
【0011】
開示した実施形態において、第1の導電性らせんは第2の導電性らせんの鏡像である。
【0012】
更なる開示した実施形態において、装置は、
基板の第1の側面上に形成され、第3の初期終端と第3の最終終端とを含み、第3のらせんは、第2のらせんからの更なるずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第2の最終終端が第3の最終終端と位置が合うようになっている、第3の導電性らせんと、
基板を第1の側面から第2の側面まで貫通して、第2の最終終端と第3の最終終端とを相互接続する第2のビアと、を含んでいる。
【0013】
更にまた開示した実施形態において、装置は、
基板の法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん、及び法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんであって、基板の第1の側面上に形成され、第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、第3及び第4のらせんは、それらの間に、予め設定された大きさを伴うずれを有し、第3及び第4のらせんを結合する第1の線分が、第1及び第2のらせんを結合する第2の線分から第2のずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第3の初期終端が第4の初期終端と位置が合うようになっている、第3及び第4の導電性らせんと、
基板を第1の側面から第2の側面まで貫通して、第3の初期終端と第4の初期終端とを相互接続する第2のビアと、を含んでいる。
【0014】
基板が軸の周りに巻かれたときに、第1のらせんから軸までの第1の線と、第3のらせんから軸までの第2の線との間の角度が、90°であってもよい。
【0015】
基板が軸の周りに巻かれたときに、第1のらせんから軸までの第1の線を含んで軸に直交する第1の平面が、第3のらせんから軸までの第2の線を含んで軸に直交する第2の平面と交わらなくてもよい。
【0016】
第2のずれは軸に平行であってもよい。
【0017】
その上更にまた開示した実施形態において、装置は、
基板の法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん、及び法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんであって、基板の第1の側面上に形成され、第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、第3及び第4のらせんは、それらの間に、予め設定された大きさを伴うずれを有し、第1、第2、第3、及び第4のらせんは共通の線分上に配置されて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第3の初期終端が、第4の導電性らせんの第4の初期終端と位置が合うようになっている、第3及び第4の導電性らせんと、
基板を第1の側面から第2の側面まで貫通して、第3の初期終端と第4の初期終端とを相互接続する第2のビアと、を含んでいる。
【0018】
基板が軸の周りに巻かれたときに、第1のらせんから軸までの第1の線と、第3のらせんから軸までの第2の線との間の角度は、90°であってもよい。
【0019】
基板が基板に平行な軸の周りに巻かれたときに、第1及び第3のらせんは、基板に平行な軸に直交する共通面内にあってもよい。
【0020】
代替の実施形態において、この装置は、
1つ以上の第3の平坦な導電性らせんであって、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、基板の法線に対して右回りで、基板内に埋め込まれていて、対応する第3の初期終端が第1の初期終端と位置が合い、対応する第3の最終終端が第1の最終終端と位置が合うようになっている、第3の導電性らせんと、
対応する第3の初期終端と第1の初期終端とを相互接続する1つ以上の第2のビアと、
対応する第3の最終終端と第1の最終終端とを相互接続する1つ以上の第3のビアと、を含んでいる。
【0021】
典型的に、可撓性の絶縁基板は第1の可撓性の絶縁基板を含み、装置は更に、
第2の可撓性の絶縁基板であって、第1の可撓性の絶縁基板の第1の側面に隣接してこれを覆う第3の側面と第4の側面とを有し、軸の周りに巻かれた第2の可撓性の絶縁基板と、
法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせんであって、第2の基板の第3の側面上に形成され、第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、第3の初期終端と第3の最終終端とは、第1の初期終端と第1の最終終端とそれぞれ位置が合っている、第3の導電性らせんと、
第2の基板を第3の側面から第4の側面まで貫通して、第3の初期終端と第1の初期終端とを相互接続する第2のビアと、
第2の基板を第3の側面から第4の側面まで貫通して、第3の最終終端と第1の最終終端とを相互接続する第3のビアと、を含んでいる。
【0022】
更なる代替的な実施形態では、装置は、磁気追跡システムを含み、基板が軸の周りに巻かれてビアが第1及び第2の初期終端を相互接続したときに、第1及び第2の導電性らせんは、磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する。
【0023】
本発明のある実施形態により、装置が更に提供され、この装置は、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板であって、基板と平行な軸の周りに巻かれた基板と、
基板の第1の側面上に形成された第1の導電線及び第2の導電線であって、第1の導電線は第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、第2の導電線は第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、第1の線は、基板に沿って第1の初期終端から第1の最終終端までの第1の半直線(ray)を規定し、第2の線は、基板に沿って第2の初期終端から第2の最終終端までの第2の半直線を規定し、第1及び第2の半直線は共通の方向を有し、線は、それらの間に、予め設定された大きさを伴う軸に平行なずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第1の最終終端が第2の初期終端と位置が合うようになっている、第1及び第2の導電線と、
基板を第1の側面から第2の側面まで貫通して、第1の最終終端を第2の初期終端と相互接続するビアと、を含んでいる。
【0024】
第1及び第2の導電線のうち少なくとも一方は直線要素を含んでいてもよい。その代わりに又はそれに加えて、第1及び第2の導電線のうち少なくとも一方は曲線要素を含んでいてもよい。
【0025】
装置は、
基板の第1の側面上に形成された第3の導電線及び第4の導電線であって、第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、第4の導電線は第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、第3の線は、基板に沿って第3の初期終端から第3の最終終端までの第3の半直線を規定し、第4の線は、基板に沿って第4の初期終端線から第4の最終終端までの第4の半直線を規定し、第3及び第4の半直線は共通の方向を有し、線は、それらの間に、予め設定された大きさを伴う軸に平行なずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第3の最終終端が第4の初期終端と位置が合い、第1及び第2の線が軸に直交する第1の平面を規定し、第3及び第4の平面が、軸に直交して第1の平面と異なる第2の平面を規定するようになっている、第3及び第4の導電線と、
基板を第1の側面から第2の側面まで貫通して、第3の最終終端を第4の初期終端と相互接続する第2のビアと、を含んでいてもよい。
【0026】
装置は、
1つ以上の第3の導電線であって、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、1つ以上の第3の導電線は、基板内に埋め込まれて、対応する第3の初期終端から対応する最終終端までの対応する1つ以上の第3の半直線を内部に規定し、1つ以上の第3の半直線は共通の方向を有していて、対応する第3の初期終端が第1の初期終端と位置が合い、対応する第3の最終終端が第1の最終終端と位置が合うようになっている、1つ以上の第3の導電線と、
対応する第3の初期終端と第1の初期終端とを相互接続する1つ以上の第2のビアと、
対応する第3の最終終端と第1の最終終端とを相互接続する1つ以上の第3のビアと、を含んでいてもよい。
【0027】
開示した実施形態において、可撓性の絶縁基板は第1の可撓性の絶縁基板を含み、装置は更に、
第2の可撓性の絶縁基板であって、第1の可撓性の絶縁基板の第1の側面に隣接してこれを覆う第2の第3の側面と第4の側面とを有し、軸の周りに巻かれた第2の可撓性の絶縁基板と、
第2の基板の第3の側面上に形成された第3の導電線であって、第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、第3の初期終端と第3の最終終端とは、第1の初期終端と第1の最終終端とそれぞれ位置が合っている、第3の導電線と、
第2の基板を第3の側面から第4の側面まで貫通して、第3の初期終端と第1の初期終端とを相互接続する第2のビアと、
第2の基板を第3の側面から第4の側面まで貫通して、第3の最終終端と第1の線の第1の最終終端とを相互接続する第3のビアと、を含んでいる。
【0028】
装置は、磁気追跡システムを含んでいてもよく、基板が軸の周りに巻かれてビアが第1の最終終端と第2の初期終端とを相互接続したときに、第1及び第2の導電線は磁気追跡システム内で検知コイルとして動作してもよい。
【0029】
本発明の一実施形態により、次のことを含む方法が更に提供され、本方法は、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板を、基板と平行な軸の周りに巻くことと、
基板の第1の側面上に、基板の法線に対して右回りの第1の平坦な導電性らせん及び法線に対して左回りの第2の平坦な導電性らせんを形成することであって、第1の導電性らせんは第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、第2の導電性らせんは第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、らせんは、それらの間に、予め設定された大きさを伴うずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第1の初期終端が第2の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
基板をビアによって第1の側面から第2の側面まで貫通して、第1の初期終端と第2の初期終端とを相互接続することと、を含んでいる。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、方法であって、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板を、基板と平行な軸の周りに巻くことと、
基板の第1の側面上に、第1の導電線及び第2の導電線を形成することであって、第1の導電線は第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、第2の導電線は第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、第1の線は、基板に沿って第1の初期終端から第1の最終終端までの第1の半直線を規定し、第2の線は、基板に沿って第2の初期終端から第2の最終終端までの第2の半直線を規定し、第1及び第2の半直線は共通の方向を有し、線は、それらの間に、予め設定された大きさを伴う軸に平行なずれを有していて、基板が軸の周りに巻かれたときに、第1の最終終端が第2の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
基板をビアによって第1の側面から第2の側面まで貫通して、第1の最終終端を第2の初期終端と相互接続することと、を含む方法が更に提供される。
【0031】
以下の本開示の実施形態の詳細な説明を図面と併せ読むことで本開示のより完全な理解が得られるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0033】
概要
本発明の実施形態によって、コイルを形成するためのシステムであって、コイルは典型的に、互いに相互に直交する3つのコイルをフレキシブルプリント回路基板(PCB)上に含む、システムが提供される。PCBは、第1及び第2の側面を有する絶縁基板を含んでいる。コイルの導電要素は側面の一方上にのみ形成されているため、PCBは片面PCBとも言われる。コイルを形成するために、可撓性の片面PCBをスイスロール構成で巻いて、一方の側面に形成された導電要素の位置が合うようにする。要素を次に、基板を貫通するビアによって接続する。接続された要素はコイルを形成する。
【0034】
一実施形態では、第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板を、基板と平行な軸の周りに巻く。巻く前に、基板の法線に対して右回りの第1の平坦な導電性らせん、及び法線の左回りの第2の平坦な導電性らせんを、基板の第1の側面上に形成する。
【0035】
第1の導電性らせんは第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、第2の導電性らせんは第2の初期終端と第2の最終終端とを有する。らせんの間に予め設定された大きさを伴うずれが存在して、基板が軸の周りに巻かれたときに第1の初期終端が第2の初期終端と位置が合うようになっている。
【0036】
導電性ビアが基板を第1の側面から第2の側面まで貫通して、2つのらせんの第1の初期終端と第2の初期終端とを相互接続する。
【0037】
3つの相互に直交するコイルのセットを片面PCBから形成することによって、このようなコイルを調製するコストが、コイルを製造するための従来技術システムと比べて著しく下がる。
【0038】
システムの説明
以下の説明において、図面中の同様の要素は同様の数字により識別され、同様の要素は、必要に応じて識別数字に文字を添えることにより区別される。
【0039】
図1は、本発明の実施形態による、装置12を用いた侵襲性医療処置の概略図である。処置を医療専門家14が行なう。一例として、以下の説明における処置では、ヒト患者18の心臓の心筋16の一部の電極電位検査を含むものと仮定する。但し、当然のことながら、本発明の実施形態は、この特定の処置にだけ適用されるとは限らず、生物学的組織又は非生物学的材料に対する実質的に如何なる処置も包含し得る。
【0040】
検査を行なうために、専門家14はプローブ20を、患者の内腔に事前に配置されたシース21に挿入する。シース21の位置は、プローブの遠位端22が患者の心臓に入るように設けられている。遠位端22は、位置センサ24(以下でより詳細に説明する)を含んでいる。位置センサ24によって遠位端の位置及び配向を追跡することができる。遠位端22はまた、心筋16の電極電位を取得するために用いる電極26を含んでいる。
【0041】
センサ24は複数のコイルを含んでいる。本明細書での説明では、磁界を検知するためにコイルを用いると説明しているが、当然のことながらコイルを磁界を形成するために用いてもよい。
【0042】
装置12は、装置の操作コンソール48内に位置するシステムプロセッサ46により制御される。コンソール48は制御装置49を含み、専門家14はこの制御装置49を使用してプロセッサと通信する。プロセッサ46のソフトウェアは、例えば、ネットワークで、電子的な形でプロセッサにダウンロードすることができる。あるいは又は更には、ソフトウェアは、例えば、光学的、磁気的、又は電子的記憶媒体のような非一時的有形媒体上で提供され得る。遠位端22の追跡は典型的に、スクリーン62上に表示される患者18の心臓の三次元表現60上に表示される。
【0043】
装置12を操作するために、プロセッサ46は、装置を操作するためにプロセッサにより使用される幾つかのモジュールを有するメモリ50と通信する。そのため、メモリ50は、電極26から信号を取得して分析する心電計(ECG)モジュール56を含んでいる。メモリ50はまた、追跡モジュール52を含んでいる。追跡モジュール52はセンサ24から信号を受信し、信号を分析して遠位端24の位置及び配向を生成する。モジュール56及び54は、ハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントを含んでいてもよい。メモリ50は典型的に他のモジュールを含んでいる。例えば、端部24上の力を測定するための力モジュール、及び遠位端22用に与えられた灌注をプロセッサが制御できるようにする灌注モジュールである。簡潔化のために、かかる他のモジュールは、
図1に図示されていない。
【0044】
センサ24から信号を受信及び分析することに加えて、追跡モジュール52は放射器30、32、及び34も制御する。放射器が心筋16に近接して配置されていて、心筋に近接する領域内に交番磁界を放射するように構成されている。後述するように、センサ24は3つの直交するコイルを含んでいる。各コイルは、放射磁界がコイルを横断することに応答して信号を生成する。これらの信号がモジュール52によって受信及び分析されて、プロセッサ46による遠位端22の追跡が可能になる。Carto(登録商標)システム(製造元は、Biosense Webster、カリフォルニア州、ダイヤモンドバー)では、このような磁気追跡システムを用いている。
【0045】
図2A、2B、及び2Cは、センサ24を形成するために用いる可撓性シート80を例示する概略図であり、
図3、4A、4Bは、本発明の実施形態により、センサを形成するためにどのようにシートを巻くかを例示する概略図である。
図2Aに例示するのはシート80の頂部であり、
図2Bに例示するのはシートの底部である。両図ともシートの上方から見ている。
図2Cはシート80の側面図である。
図3は、形成されたセンサの概略斜視図であり、
図4Aは、センサの軸に沿って見たときのセンサの概略的な断面図であり、及び
図4Bは、センサ軸に直交して見たときのセンサの一部の概略的な断面図である。
【0046】
図2A、2B、及び2Cを参照して、シート80は、可撓性で絶縁性の略二次元(2D)の基板82を含んでいる。基板82は、第1の側面84と第2の側面86とを有している。一実施形態では、基板82はポリイミド材料から形成されているが、他の実施形態では、任意の好都合な可撓性の絶縁材料を含んでいてもよい。センサ24を製造する際、シート80は典型的に、当初は、第1の側面84は導電材料(典型的に銅)で覆われ、一方で、第2の側面86は何ら導電性被覆がない。したがって、以下の説明では、側面84は導電側84とも言い、側面86は非導電側86とも言う。
【0047】
シート80の説明を明瞭にするために、シートはxyz直交軸のセットを基準にすると仮定する。シートはxy平面内にあり、シートに垂直なz軸がある。
図2A及び2Bでは、z軸は紙の平面から外に向けられていると仮定する。
【0048】
導電側に3セットの導電要素が形成されている。導電要素は直線的である、すなわち、要素のすべての部分が直線で、2つの直交方向のうちの1つにある。方向は本明細書ではx軸又はy軸に平行であると仮定する。導電要素の第1のセット90は第1の複数のらせん導体92を含んでいる。一例として、
図2Aには4つのらせん導体を例示する。これらは、らせん導体92A、92B、92C、92Dとして特定されている。第2のセット94は第2の複数のらせん導体96を含んでいる。これらは、一例として、らせん導体96A、96B、96C、96Dとして例示されている。第3のセット100(
図2Bに例示する)は導電線102の第3のセットを含んでいる。
図2Bには、一例として、4つの線102A、102B、102C、及び102Dがある。
【0049】
第1のセット90のらせんはx軸に平行な線分に沿って位置しており、以下に説明するものを除いて、らせんほぼ同様である。セット90の各らせんは初期終端110と最終終端112とを有しているため、図の4つのらせん例は、初期終端110A、110B、110C、110Dと、最終終端112A、112B、112C、112Dとを有している。隣接するらせんは典型的に、らせんの間の中心に置かれたyz鏡面内で鏡像であるため、らせんは、シート80に対する法線の周りに右回り方向への回転と、法線の周りに左回り方向への回転との間で交互に変わる。したがって、
図2Aのらせんの周りの矢印によって例示したように、らせん導体92A、92Cは右回り方向に回転し、らせん導体92B、92Dは左回り方向に回転する。
【0050】
前述したように、セット90のらせんはx軸に平行な線分に沿って位置している。更に、らせんは線分に沿って互いに分離されている。分離は、シート80がそれ自体の周りに、y軸(本明細書ではセンサ軸とも言う)と平行な軸150の周りに巻かれたときに、セット90のらせんがそれら自体と位置が合うようになされる。これを
図3に概略的に例示する。加えて、初期終端110A、110B、110C、110Dはそれら自体と位置が合い、最終終端112A、112B、112C、112Dもそれら自体と位置が合っている。典型的に、導電側84の隣接するらせんの離隔距離は、ほぼ一定であるが、異なっている。なぜならば、シート80がそれ自体の周りに巻かれると、シート軸からのシートの距離が長くなるからである。
【0051】
シート80をそれ自体の周りに巻くことによってセンサ24を形成する際、
図3に例示するように、シートを形成具83の周りに巻いてもよい。代替的な実施形態では、シートをそれ自体の周りに巻くため、センサ24には形成具は存在しない。簡単にするために、本開示の他の略図では、形成具83を図示していない。一実施形態では、センサ24はほぼ円筒型で、直径は約2〜5mm、長さは約5〜10mmである。
【0052】
前述した巻き構成において、シート80はスイスロール構成と言われる構成である。スイスロール構成では、セット90内の任意の所定のらせん(「端部」らせん以外)に対して、第1の導電性ビア130が、シート80の第1の側面を通ってシートの第2の側面まで貫通して、所定のらせんの初期終端を、所定のらせんの真上にあるらせんの初期終端と相互接続する。加えて、第2の導電性ビア132がシート80の第1の側面を通ってシートの第2の側面まで貫通して、所定のらせんの最終終端を、所定のらせんの真下のらせんの最終終端と相互接続する。
図2Aでは、ビア130、132を破線で示している。
【0053】
図4Aは、センサ軸150に直交する平面内で取ったセンサ24の概略的な断面図である。
図4Bは、軸150に平行な平面内で取ったセンサのセット90の概略的な断面図である。
図4A及び4Bには、ビア130及び132がらせん92A、92B、92C、及び92Dを相互接続するときの位置決めを例示している。
図2Aでは、らせん92A及び92Dはセット90の端部らせんである。こうして、第1のビア130がらせん92B、92Cの初期終端110B及び110Cを接続し、第2のビア132が最終終端112C及び112Dを接続し、第2のビア132が最終終端112A及び112Bを接続する。
図2Aに示すように、端部らせんは、その端部らせんの一方の終端及びビアによって1つの他のらせんにのみ接続されており、端部らせんの他方の終端はどのらせんにも接続されていない。
【0054】
以下の違いを除いて、第2のセット94のらせんは、レイアウト及び構成において第1のセット90のらせんとほぼ同様である。したがって、セット94の各らせんは初期終端120と最終終端122とを有しているため、図の4つのらせん例は初期終端120A、120B、120C、120Dと、最終終端122A、122B、122C、122Dとを有している。セット90の場合と同様に、セット94内で、隣接するらせんは典型的に、らせんの間の中心に置かれたyz鏡面内で鏡像であるため、らせんは、シート80に対する法線の周りに右回り方向への回転と、法線の周りに左回り方向への回転との間で交互に変わる。
【0055】
またセット94のらせんはx軸に平行な線分に沿って位置しており、らせんの線分上の離隔距離はセット90のらせんと実質的に同じである。前述した巻き構成において、セット94のらせんも、実質的にセット90に対して前述したように、ビア130及び132によって接続されている。しかしセット94に対する線分はセット90の線分に対してずれている。ずれはx及びyの両方向にある。yずれ160によって、セット94はシート軸と平行にセット90に対してずれている。yずれ160を
図2A及び2C、並びに
図3に例示する。xずれ162は、センサ24において、軸150に対してセット90及び94によって範囲を定められる角度θが90°となるように選択する。xずれ162を
図2Aに例示し、対応する角度θを
図4Aに例示する。
【0056】
図2Bに例示するように、また前述したように、導電要素の第3のセット100は複数の導電線102を含み、それらの終端を除いて、線は典型的に軸と平行であり、典型的に長さが等しい。線はy軸に沿って互いにずれている。各線は初期終端と最終終端とを有し、両方ともy方向にそれらの対応する線からオフセットしている。したがって、図の4つの線例102A、102B、102C、及び102Dは、初期終端104A、104B、104C、104Dと、最終終端106A、106B、106C、106Dとを、それぞれ有している。
【0057】
各導電線102は、基板の第1の側面84上に、その初期終端からその最終終端まで延びる半直線を規定している。線は表面84上に、各線の半直線が共通の方向を有するように配置されている。
図2Bに、共通の方向を有する2つの半直線を例示する。第1の半直線108Aは初期終端104Aから最終終端106Aまでで、線102Aに対するものであり、第2の半直線108Dは初期終端104Dから最終終端106Dまでで、線102Dに対するものである。
【0058】
加えて、セット100の導電線は互いに対してずれていて、軸と平行であるため、前述した巻き構成において、所定の線102の初期終端は、隣接する線102の最終終端と位置が合っている。この位置合わせは、セット100の「第1の」線の初期終端と、セットの「最後の」線の最終終端とを除いて適用される。これらの終端はどの終端とも位置合わせされない。
【0059】
巻き構成において、セット100における位置合わせされた終端の各対は、対応する導電性ビア140によって接続されている。導電性ビア140は、シート80の第1の側面を通ってシートの第2の側面まで貫通して、所定の線の初期終端を隣接する線の最終終端と相互接続する。ビア140は
図2Bでは破線として例示している。
【0060】
いったんセンサ24が形成されると(前述したように、シート80を巻くことと、らせん及び線の別個のセットをビアによって接続することとによって)、当然のことながら、3つの直交するコイルがセンサ内に形成される。これを
図3に例示する。各セット90、94、及び100は、対応するコイルを形成する。各コイルは2つの「自由な」終端(すなわち、セットの他のどの終端とも接続されていない終端)を有している。すなわち、セット90のコイルは自由な終端110A及び110Dを有し、セット94のコイルは自由な終端120A及び120Dを有し、セット100のコイルは自由な終端104A及び106Dを有している。
【0061】
電流がコイルの自由な終端の一方に入力されると、それは他方の自由な終端から出る。これは、終端110A及び110D、120A及び120D、及び104A及び106D(
図2A、2B)における矢印によって例示される。各セット(らせん又は線)に対して、電流はセットのすべての要素を共通の方向に横断する。したがって、センサ24の各コイルは、コイルを横断する交番磁界に応答して、磁界中のワイヤのコイルと同じように動作して、コイルの2つの自由な終端の間で交番電位を発生させる。したがって、ビア接続されたセット90、94、及び100は、対応するワイヤコイルとして動作するため、ビア接続された状態において、セットを本明細書ではコイルとも言う。
【0062】
図5Aは、本発明の実施形態によるセンサ24の概略的な代替的な表現である。表現に示すのは、センサ軸150に沿って見たセンサの端面図と、センサ軸に直交して見たセンサの側面図である。端面図では、巻かれたシート80を円として示し、セット90、94を円上の円弧として示す。側面図では、シート80を矩形として示し、セット94及び100は矩形上又は矩形内の線であり、セット90も矩形として示す。
【0063】
図5Bは、本発明の実施形態によるセンサ224の概略的な表現である。センサ224の表現は
図5Aのセンサ24のそれと同様である。以下に説明する違いは別にして、センサ224の動作はセンサ24のそれ(
図1〜5A)とほぼ同様であり、両方のセンサ24及び224において同じ参照数字によって示す要素は、構造及び動作がほぼ同様である。
【0064】
センサ224では、導電要素100Aのセットは、
図2B及び
図3に対して前述したように、構造においてセット100とほぼ同様である。しかし、センサ224において、セット94A及び90Aは動作において、センサ24のセット94及び90にそれぞれ対応する一方で、セット94A及び90Aの構造は、セット94及び90のそれとは異なる。
【0065】
側面図に例示したように、セット94A及び90Aは、センサ軸150に直交する共通面内にあるが、セット94及び90は、センサ軸と直交する異なる交わらない平面内にある。したがって、センサ224を構築するときに、セット94A及び90Aは、その巻きを解いた状態で、シート80上のx軸と平行な異なる線分上に位置する(
図2A)のではなくて、2セットのらせんは共通の直線分上に位置する。共通の線分上で、2セットの異なるらせんが交互配置され、また線分上での配置は、シート80が巻かれたときにセット94Aのらせんが重なり合って回転方向が交互に変わるようになされる。同様に、セット90Aのらせんは重なり合っていて、回転方向が交互に変わる。らせんの両セットは、
図2Aに対して前述したように、ビアによって接続されている。
【0066】
図5Cは、本発明の実施形態によるセンサ324の概略的な表現である。センサ324の表現は
図5Aのセンサ24のそれと同様である。以下に説明する違いは別にして、センサ324の動作はセンサ224のそれ(
図1〜5A、5B)とほぼ同様であり、両方のセンサ224及び324において同じ参照数字によって示す要素は、構造及び動作がほぼ同様である。
【0067】
センサ224が、互いに直交する3つのコイルを有するのとは対照的に、センサ324は同様のコイルの3つの対を含む。所定の対のコイルは、共通の対称軸を有し、軸に沿って分離されている。3つの対の3つの軸は互いに直交している。したがって、センサ324において、一対の導電性コイル100B1、100B2はそれぞれ、セット100A(
図5B)とほぼ同様である。この対は、センサ軸150と一致する共通の対称軸を有しており、この対内の各コイルは、軸に直交する対応する平面であって、軸に沿って分離された平面を規定している。センサ324において、導電性コイル94B1、94B2の各対はセット94Aとほぼ同様であり、対は、センサ軸150と直交しこれと交差する共通の対称軸を有し、軸に沿って分離されている。またセンサ324において、導電性コイル90B1、90B2の対のそれぞれはセット90A(
図5B)とほぼ同様であり、対は、センサ軸150とコイル94B1、94B2の軸とに直交する共通の対称軸を有し、軸に沿って分離されている。
【0068】
センサではなく磁界発生器として用いるとき、センサ324内の各対を、ヘルムホルツ対のコイルとして働くように構成して、3つの対称軸の交点においてほぼ均一磁場の領域が存在するようにしてもよい。
【0069】
図5Dは、本発明の実施形態による複数のセンサ424の概略的な表現である。センサ424の表現は
図5Aのセンサ24のそれと同様である。以下に説明する違いは別にして、センサ424の動作はセンサ24のそれ(
図1〜5A)とほぼ同様であり、両方のセンサ24及び424において同じ参照数字によって示す要素は構造及び動作がほぼ同様である。
【0070】
1セットの直交コイルを含むセンサ24とは対照的に、センサ424は2セット以上の直交コイルを含んでいる。各セットは実質的にセンサ24と同様である。しかし、センサ424は単一のシート80A上に構築されている。シート80Aは、シート80(前述した)と実質的に同じ特性を有している。しかし、シート80Aの長さは、y軸(前述したようにセンサ軸150と平行)と平行な線に沿って測定した場合、典型的にシート80のそれよりも長く、長さは、複数の直交するセンサをシート80A上に収容するように選択する。
【0071】
図6A、6B、及び6Cは、本発明の実施形態により、センサ524を形成するために用いる可撓性シート80Cを例示する概略図であり、
図7は、本発明の実施形態により、センサを形成するためにどのようにシートを巻くかを例示する概略図である。
図6Aに例示するのはシート80Cの頂部であり、
図6Bに例示するのはシートの底部である。両図ともシートの上方から見ている。
図6Cはシート80Cの側面図である。
図7は、形成されたセンサの概略斜視図である。
【0072】
以下に説明する違いは別にして、センサ524の動作はセンサ24のそれ(
図1〜5A)とほぼ同様であり、両方のセンサ24及び524において同じ参照数字によって示す要素は、構造及び動作がほぼ同様である。センサ24の場合と同様に、センサ524は3つのコイルが互いに直交して配向されている。
【0073】
センサ24は単一のシート80から形成されている。シート80は、そのコイルのそれぞれに対して、シートの導電側84に導電要素の単層を有しており、シートの基板82内に非導電要素が存在する。センサ524も単一のシート80Cから形成されている。シート80Cも、シートの導電側84に導電要素の単層を有している。しかし、加えて、シート80Cでは、1つ以上の導電要素(導電側のものと同様でそれらと位置合わせされている)が、シートの基板82内の対応する層内に埋め込まれている。以下に説明するように、位置合わせされた導電要素の複数のセットがビアによって平行に接続されている。
【0074】
一例として、センサ524のシート80Cは、導電要素の2つの層が基板82内に埋め込まれているが、本発明の実施形態には、導電要素の任意の数の層が基板内に埋め込まれることが含まれている。
【0075】
導電要素のセット90Cが、複数のらせん導体92、同じ複数のらせん導体A92、及び同じ複数のらせん導体B92を含んでいる(
図6C)。
図2Aを参照して、らせん導体92について前述した。らせん導体A92及びB92はらせん導体92と一致しているが、導体92からz方向にずれている。3セットのらせん導体の初期終端は導電性ビア526によって接続され、3セットの最終終端も導電性ビア526によって接続されている。当然のことながら、セット90Cは、4つのグループのらせんが存在し、各グループは3つのらせんがビア526によって平行に接続されている。
【0076】
導電要素のセット94Cは、複数のらせん導体96、同じ複数のらせん導体A96、及び同じ複数のらせん導体B96を含んでいる。
図2Aを参照して、らせん導体96について前述した。らせん導体A96及びB96はらせん導体96と一致しているが、導体96からz方向にずれている。3セットのらせん導体の初期終端は導電性ビア526によって接続され、3セットの最終終端も導電性ビア526によって接続されている。セット90Cの場合と同様に、セット94Cは4つのグループのらせんが存在し、各グループは3つのらせんがビア526によって平行に接続されている。
【0077】
導電要素のセット100Cは、複数の導電線102、同じ複数の線A102、及び同じ複数の線B102を含んでいる。
図2Bを参照して、線102について前述した。線A102及びB102は線102と一致しているが、線102からz方向にずれている。3セットの導電線の初期終端は導電性ビア526によって接続され、3セットの最終終端も導電性ビア526によって接続されている。セット100Cは、線の4つのグループがあり、各グループは3つの線がビア526によって平行に接続されている。
【0078】
シート80Cを巻いてセンサ524を形成するときに、異なるグループのらせん及び線がビア132、130、及び140によって接続される。これを
図6A及び6Bに例示する。接続部は、センサ24を参照して前述したのと同様であり、違いは、センサ24では、ビア132及び130が単一のらせんを接続しているが、センサ524では、ビア132及び130がらせんのセットを接続していることである。各セットは、すでに平行に接続された3つのらせんを含んでいる。同様に、センサ524では、ビア140によって導電線のセットが接続されており、各セットには、すでに平行に接続された3つの線が含まれている。
【0079】
図8A、8B、及び8Cは、本発明の実施形態により、センサ624を形成するために用いる可撓性シート80、80D、及び80Eを例示する概略図であり、
図9は、本発明の実施形態により、センサを形成するためにどのようにシートを巻くかを例示する概略図である。
図8Aに例示するのは上部シート80の頂部であり、
図8Bに例示するのは上部シートの底部である。両図ともシートの上方から見ている。
図8Cは、3つのシート80、80D、及び80Eの側面図である。
図9は、形成されたセンサの概略斜視図である。
【0080】
以下に説明する違いは別にして、センサ624の動作はセンサ24のそれ(
図1〜5A)とほぼ同様であり、両方のセンサ24及び624において同じ参照数字によって示す要素は構造及び動作がほぼ同様である。センサ24の場合と同様に、センサ624は3つのコイルが互いに直交して配向されている。
【0081】
センサ24とは対照的に、センサ624は、複数の実質的に同様の単一のシートから形成されている。一例として、センサ624は、3つのシート80、80D、及び80Eから形成されていると仮定する。しかし本発明の実施形態では、センサを任意の数の実質的に同一のシートから形成してもよい。シート80D及び80Eは実質的に互いと及びシート80と同一である。これはセンサ24を参照して前述した通りである。
【0082】
したがって、シート80D及び80Eは、対応する導電側84D、84Eと非導電側86D、86Eとを有している(
図8C)。導電側84Dに、複数のらせん導体D92及びD96と、導電線D102のセットとが存在する。これらはらせん導体92、96及び線102とそれぞれ一致する。また、導電側84Eに、複数のらせん導体E92及びE96と、導電線E102のセットとが存在する。これらはらせん導体92、96及び線102とそれぞれ一致する。
【0083】
巻く前に、シート80、80D、及び80Eを互いに積層して、1つのシートの導電側が、隣接するシートの非導電側に接触し、各シート内の一致する要素の位置が合うようにする。したがって、
図8Cに示すように、シート80はシート80Dを覆っており、シート80D自体はシート80Eを覆っている。
【0084】
いったん位置合わせしたら、各シート内の一致する導電要素の初期及び最終終端をビアによって互いに接続して、平行な構成を形成する。こうして、らせん導体92、D92、及びE92の初期及び最終終端をビア526によって互いに接続して(
図8Cに例示する)、らせん導電要素のセット90Dを形成する。当然のことながら、セット90Dは4つのグループのらせんを含み、各グループは3つのらせんがビア526によって平行に接続されている。
【0085】
同様に、らせん導体96、D96、及びE96の初期及び最終終端はビア526によって互いに接続されて、らせん導電要素のセット94Dを形成している。セット94Dは4つのグループのらせんを含み、各グループは3つのらせんがビア526によって平行に接続されている。
【0086】
加えて、導電線102、D102、及びE102の初期及び最終終端をビア526によって互いに接続して、導電線要素のセット102Dを形成する。セット102Dは4つのグループの導電線要素を含み、各グループは3つの導電線要素がビア526によって平行に接続されている。
【0087】
センサ24が単一のシート80上に形成されている。シート80は、そのコイルのそれぞれに対して、シートの導電側84上に導電要素の単層を有し、シートの基板82内に非導電要素が存在する。センサ524は単一のシート80C上に形成されている。シート80Cも、シートの導電側84に導電要素の単層を有している。しかし、加えて、シート80Cでは、1つ以上の導電要素(導電側のものと同様でそれらと位置合わせされている)が、シートの基板82内の対応する層に埋め込まれている。以下に説明するように、位置合わせされた導電要素の複数のセットはビアによって平行に接続されている。
【0088】
シート80、80D、及び80Eを巻いてセンサ624を形成するときに、異なるグループのらせん及び線がビア132、130、及び140によって接続される。これを
図8A及び8Bに例示する。接続部は、センサ24を参照して前述したのと同様であり、違いは、センサ24では、ビア132及び130が単一のらせんを接続しているが、センサ624では、ビア132及び130がらせんのセットを接続していることである。各セットは、すでに平行に接続された3つのらせんを含んでいる。同様に、センサ624では、ビア140によって導電線のセットが接続されており、各セットには、すでに平行に接続された3つの線が含まれている。
【0089】
図10は、本発明の実施形態により、センサ724を形成するために用いる可撓性シート180を例示する概略図であり、
図11は、本発明の実施形態により、センサを形成するためにどのようにシートを巻くかを例示する概略図である。以下に説明する違いは別にして、センサ724の動作はセンサ24のそれ(
図1〜5A)とほぼ同様であり、両方のセンサ24及び724において同じ参照数字によって示す要素は構造及び動作がほぼ同様である。
【0090】
センサ24(センサの要素は、互いに直交する部分を有する直線的導電要素から形成されている)とは対照的に、センサ724のらせん導電要素の2セット90E、94Eの要素は、曲線要素から形成されている。また、センサ24とは対照的に、センサの導電線の第3のセット100Eの導電線は、初期終端と最終終端とが線からずれていない。むしろセンサ724の第3のコイルの各導電線は、その初期終端からその最終終端まで線(典型的に直線)である。
【0091】
セット90Eは、4つの曲線らせん192A、192B、192C、及び192Dを含んでいる。これらは、対応する初期終端210A、210B、210C、210Dと最終終端212A、212B、212C、212Dとを有している。センサ24のセット90の場合と同様に、セット90Eのらせんは、直線分上に位置し、隣接するらせんは互いの鏡像である。したがって、
図10のらせんの周りの矢印によって例示したように、らせん導体192A、192Cは右回り方向に回転し、らせん導体192B、192Dは左回り方向に回転する。
【0092】
センサ24の場合と同様に、センサ724の巻き構成において、セット90Eのらせんはそれら自体と位置が合っているため、初期終端210A、210B、210C、210Dはそれら自体と位置が合い、最終終端212A、212B、212C、212Dもそれら自体と位置が合っている。
【0093】
センサ24の巻き構成の場合と同様に、センサ724の巻き構成において、端部らせんを除いて、初期終端はビアによって、隣接するらせんの初期終端に接続され、最終終端はビアによって最終終端に接続されている。例示した例では、ビア130によって初期終端210A及び210B、210C及び210Dが接続され、ビア132によって最終終端212B及び212Cが接続されている。端部らせん192A、192Dはそれぞれ、対応する最終終端が別のらせんに接続されていない。
【0094】
以下の違いを除いて、セット94Eのらせんは、レイアウト及び構成においてセット90Eのらせんとほぼ同様である。したがって、図の4つのらせん例は、初期終端220A、220B、220C、220Dと最終終端222A、222B、222C、222Dとを有している。セット90Eの場合と同様に、セット94Eにおいて、隣接するらせんは典型的に、らせんの間の中心に置かれた鏡面内で鏡像であるため、らせんは、シート180に対する法線の周りに右回り方向への回転と、法線の周りに左回り方向への回転との間で交互に変わる。
【0095】
またセット94Eのらせんは、90E線分と平行な直線分に沿って位置し、らせんのそれらの線分上の離隔距離はセット90Eのらせんと実質的に同じである。センサ724の巻き構成では、セット94Eのらせんはそれら自体と位置が合っており、セットの初期及び最終終端も同様である。終端も、
図10に例示したように、ビア130及び132によって接続されている。
【0096】
センサ24の場合と同様に、セット94Eに対する線分はセット90Eの線分に対してずれている。ずれは、実質的にセンサ24に対して前述した通りであり、センサ724の巻き構成において、センサ軸150に対してセット90E及び94Eによって範囲を定められる角度が90°となるようなものである。
【0097】
前述したように、センサ724の導電線の第3のセット100Eは、初期終端と最終終端とが線からずれていない。むしろ第3のセットの各導電線(センサ724の第3のコイルを形成する)は、その初期終端からその最終終端まで線である(本明細書では直線であると仮定する)。したがって、導電線202A、202B、202C、及び202Dは、対応する初期終端204A、204B、204C、及び204Dと、対応する最終終端206A、206B、206C、及び206Dとの間の線である。
【0098】
センサ724では、セット100Eの所定の導電線の初期終端から最終終端までの半直線は、共通の方向を有している。
【0099】
センサ24の場合と同様に、センサ724では、セット100Eの導電線は互いに対してずれていて、センサ軸150と平行であるため、センサの巻き構成において、セット100E内の所定の線の初期終端は、セット上の隣接する線の最終終端と位置が合っている。この位置合わせは、セット100Eの「第1の」線の初期終端と、セットの「最後の」線の最終終端とを除いて適用される。これらの終端はどの終端とも位置合わせされない。加えて、位置合わせされた終端はビアによって接続されている。
【0100】
したがって、
図10に例示するように、センサ724の巻き構成において、初期終端204Bは、最終終端206Aと位置が合っているとともに、ビア140によって接続されている。初期終端204Cは、最終終端206Bと位置が合っているとともに、ビア140によって接続されている。また初期終端204Dは、最終終端206Cと位置が合っているとともに、ビア140によって接続されている。センサ24の場合と同様に、センサ724では、ビア140はシート180の第1の側面を通ってシートの第2の側面まで貫通して、所定の線の初期終端を隣接する線の最終終端と相互接続している。
【0101】
前述の説明及び
図10から明らかなように、セット90E、94E、及び100Eはそれぞれ、2つの「自由な」終端を有している。電流がコイルの自由な終端の一方に入力されると、それは他方の自由な終端から出る。これは、終端212A及び212D、222A及び222D、204A及び206Dにおける矢印によって例示される。電流は所定のセットのすべての要素を共通の方向に横断する。したがって、センサ24の場合と同様に、センサ724のビア接続されたセットは、対応するワイヤコイルとして動作する。
【0102】
前述した実施形態は直線的及び曲線導電線を含んでおり、それらはビアによって接続されてコイルを形成している。しかし、当然のことながら、本発明の実施形態は1つのタイプの導電線には限定されず、このような線の組み合わせを含んでいてもよい。更に、直線的導電線は互いに直交する部分を必ずしも含んでおらず、むしろ互いと任意の好都合な角度を作る部分を含んでいてもよい。例えば六角形又は八角形の部分である。加えて、導電線がセット(例えば、セット100)を含む場合、当然のことながら、このような線の少なくとも一部は曲線からなっていてもよい。
【0103】
したがって、上記に述べた実施形態は、例として引用したものであり、また本発明は、上記に詳細に示し説明したものに限定されないことが認識されよう。むしろ、本発明の範囲は、上記に述べた様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに上記の説明を読むことで当業者には想到されるであろう、先行技術に開示されていないそれらの変形例及び改変例を含むものである。
【0104】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板であって、前記基板に平行な軸の周りに巻かれた基板と、
前記基板の法線に対して右回りの第1の平坦な導電性らせん、及び前記法線に対して左回りの第2の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、前記第1の導電性らせんは第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、前記第2の導電性らせんは第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、前記らせんは、それらの間に、予め設定された大きさを伴うずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1の初期終端が前記第2の初期終端と位置が合うようになっている、第1及び第2の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第1の初期終端と前記第2の初期終端とを相互接続するビアと、を含む装置。
(2) 前記第1及び前記第2の導電性らせんのうち少なくとも一方は直線要素を含む実施態様1に記載の装置。
(3) 前記第1及び前記第2の導電性らせんのうち少なくとも一方は曲線要素を含む実施態様1に記載の装置。
(4) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1の最終終端は前記第2の最終終端と位置が合っている実施態様1に記載の装置。
(5) 前記第1の導電性らせんは前記第2の導電性らせんの鏡像である実施態様1に記載の装置。
【0105】
(6) 前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、第3の初期終端と第3の最終終端とを含み、前記第3のらせんは、前記第2のらせんからの更なるずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第2の最終終端が前記第3の最終終端と位置が合うようになっている、第3の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第2の最終終端と前記第3の最終終端とを相互接続する第2のビアと、を含む実施態様1に記載の装置。
(7) 前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん、及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第3及び前記第4のらせんを結合する第1の線分が、前記第1及び前記第2のらせんを結合する第2の線分から第2のずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、第3及び第4の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続する第2のビアと、を含む実施態様1に記載の装置。
(8) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である実施態様7に記載の装置。
(9) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線を含んで前記軸に直交する第1の平面が、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線を含んで前記軸に直交する第2の平面と交わらない実施態様7に記載の装置。
(10) 前記第2のずれは前記軸に平行である実施態様7に記載の装置。
【0106】
(11) 前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん、及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんであって、前記基板の前記第1の側面上に形成され、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第1、第2、第3、及び第4のらせんは共通の線分上に配置されて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が、前記第4の導電性らせんの前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、第3及び第4の導電性らせんと、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続する第2のビアと、を含む実施態様1に記載の装置。
(12) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である実施態様11に記載の装置。
(13) 前記基板が前記基板に平行な前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1及び第3のらせんは、前記基板に平行な軸に直交する共通面内にある実施態様11に記載の装置。
(14) 1つ以上の第3の平坦な導電性らせんであって、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、前記基板の前記法線に対して右回りで、前記基板内に埋め込まれていて、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、第3の導電性らせんと、
前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続する1つ以上の第2のビアと、
前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続する1つ以上の第3のビアと、を含む実施態様1に記載の装置。
(15) 前記可撓性の絶縁基板は第1の可撓性の絶縁基板を含み、前記装置は更に、
第2の可撓性の絶縁基板であって、前記第1の可撓性の絶縁基板の前記第1の側面に隣接してこれを覆う第3の側面と第4の側面とを有し、前記軸の周りに巻かれた第2の可撓性の絶縁基板と、
前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせんであって、前記第2の基板の前記第3の側面上に形成され、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第3の初期終端と前記第3の最終終端とは、前記第1の初期終端と前記第1の最終終端とそれぞれ位置が合っている、第3の導電性らせんと、
前記第2の基板を前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続する第2のビアと、
前記第2の基板を前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続する第3のビアと、を含む実施態様1に記載の装置。
【0107】
(16) 磁気追跡システムを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1及び第2の初期終端を相互接続したときに、前記第1及び第2の導電性らせんは、前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する実施態様1に記載の装置。
(17) 装置であって、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板であって、前記基板に平行な軸の周りに巻かれた基板と、
前記基板の前記第1の側面上に形成された第1の導電線及び第2の導電線であって、前記第1の導電線は第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、前記第2の導電線は第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、前記第1の線は、前記基板に沿って前記第1の初期終端から前記第1の最終終端までの第1の半直線を規定し、前記第2の線は、前記基板に沿って前記第2の初期終端から前記第2の最終終端までの第2の半直線を規定し、前記第1及び第2の半直線は共通の方向を有し、前記線は、それらの間に、予め設定された大きさを伴う前記軸に平行なずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1の最終終端が前記第2の初期終端と位置が合うようになっている、第1及び第2の導電線と、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第1の最終終端を前記第2の初期終端と相互接続するビアと、を含む装置。
(18) 前記第1及び前記第2の導電線のうち少なくとも一方は直線要素を含む実施態様17に記載の装置。
(19) 前記第1及び前記第2の導電線のうち少なくとも一方は曲線要素を含む実施態様17に記載の装置。
(20) 前記基板の前記第1の側面上に形成された第3の導電線及び第4の導電線であって、前記第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電線は第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3の線は、前記基板に沿って前記第3の初期終端から前記第3の最終終端までの第3の半直線を規定し、前記第4の線は、前記基板に沿って前記第4の初期終端線から前記第4の最終終端までの第4の半直線を規定し、前記第3及び第4の半直線は共通の方向を有し、前記線は、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴う前記軸に平行なずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の最終終端が前記第4の初期終端と位置が合い、前記第1及び第2の線が前記軸に直交する第1の平面を規定し、前記第3及び第4の平面が、前記軸に直交して前記第1の平面と異なる第2の平面を規定するようになっている、第3及び第4の導電線と、
前記基板を前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の最終終端を前記第4の初期終端と相互接続する第2のビアと、を含む実施態様17に記載の装置。
【0108】
(21) 1つ以上の第3の導電線であって、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の導電線は、前記基板内に埋め込まれて、前記対応する第3の初期終端から前記対応する最終終端までの対応する1つ以上の第3の半直線を内部に規定し、前記1つ以上の第3の半直線は共通の方向を有していて、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、1つ以上の第3の導電線と、
前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続する1つ以上の第2のビアと、
前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続する1つ以上の第3のビアと、を含む実施態様17に記載の装置。
(22) 前記可撓性の絶縁基板は第1の可撓性の絶縁基板を含み、前記装置は更に、
第2の可撓性の絶縁基板であって、前記第1の可撓性の絶縁基板の前記第1の側面に隣接してこれを覆う第3の側面と第4の側面とを有し、前記軸の周りに巻かれた第2の可撓性の絶縁基板と、
前記第2の基板の前記第3の側面上に形成された第3の導電線であって、前記第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第3の初期終端と前記第3の最終終端とは、前記第1の初期終端と前記第1の最終終端とそれぞれ位置が合っている、第3の導電線と、
前記第2の基板を前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続する第2のビアと、
前記第2の基板を前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の最終終端と前記第1の線の前記第1の最終終端とを相互接続する第3のビアと、を含む実施態様17に記載の装置。
(23) 磁気追跡システムを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1の最終終端と前記第2の初期終端とを相互接続したときに、前記第1及び第2の導電線は前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する実施態様17に記載の装置。
(24) 方法であって、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板を、前記基板に平行な軸の周りに巻くことと、
前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の法線に対して右回りの第1の平坦な導電性らせん及び前記法線に対して左回りの第2の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第1の導電性らせんは第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、前記第2の導電性らせんは第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、前記らせんは、それらの間に、予め設定された大きさを伴うずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1の初期終端が前記第2の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板をビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第1の初期終端と前記第2の初期終端とを相互接続することと、を含む方法。
(25) 前記第1及び前記第2の導電性らせんのうち少なくとも一方は直線要素を含む実施態様24に記載の方法。
【0109】
(26) 前記第1及び前記第2の導電性らせんのうち少なくとも一方は曲線要素を含む実施態様24に記載の方法。
(27) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1の最終終端は前記第2の最終終端と位置が合っている実施態様24に記載の方法。
(28) 前記第1の導電性らせんは前記第2の導電性らせんの鏡像である実施態様24に記載の方法。
(29) 前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の前記法線に対して右回りで、第3の初期終端と第3の最終終端とを含む第3の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3のらせんは、前記第2のらせんからの更なるずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第2の最終終端が前記第3の最終終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第2の最終終端と前記第3の最終終端とを相互接続することと、を含む実施態様24に記載の方法。
(30) 前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第3及び前記第4のらせんを結合する第1の線分が、前記第1及び前記第2のらせんを結合する第2の線分から第2のずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続することと、を含む実施態様24に記載の方法。
【0110】
(31) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である実施態様30に記載の方法。
(32) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線を含んで前記軸に直交する第1の平面が、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線を含んで前記軸に直交する第2の平面と交わらない実施態様30に記載の方法。
(33) 前記第2のずれは前記軸に平行である実施態様30に記載の方法。
(34) 前記基板の前記第1の側面上に、前記基板の前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせん及び前記法線に対して左回りの第4の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電性らせんは第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3及び前記第4のらせんは、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴うずれを有し、前記第1、第2、第3、及び第4のらせんは共通の線分上に配置されていて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の初期終端が前記第4の導電性らせんの前記第4の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第4の初期終端とを相互接続することと、を含む実施態様24に記載の方法。
(35) 前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1のらせんから前記軸までの第1の線と、前記第3のらせんから前記軸までの第2の線との間の角度が、90°である実施態様34に記載の方法。
【0111】
(36) 前記基板が前記基板に平行な前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1及び第3のらせんは、前記基板に平行な軸に直交する共通面内にある実施態様34に記載の方法。
(37) 前記基板内に、1つ以上の第3の平坦な導電性らせんを埋め込むことであって、前記1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の平坦な導電性らせんは、前記基板の前記法線に対して右回りであって、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを、1つ以上の第2のビアによって相互接続することと、
前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを、1つ以上の第3のビアによって相互接続することと、を含む実施態様24に記載の方法。
(38) 前記可撓性の絶縁基板は第1の可撓性の絶縁基板を含み、前記方法は更に、
前記第1の可撓性の絶縁基板の前記第1の側面に隣接してこれを覆う第3の側面と第4の側面とを有する第2の可撓性の絶縁基板を、前記軸の周りに巻くことと、
前記第2の基板の前記第3の側面上に、前記法線に対して右回りの第3の平坦な導電性らせんを形成することであって、前記第3の導電性らせんは第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第3の初期終端と前記第3の最終終端とは、前記第1の初期終端と前記第1の最終終端とそれぞれ位置が合っている、ことと、
前記第2の基板を第2のビアによって前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続することと、
前記第2の基板を第3のビアによって前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続することと、を含む実施態様24に記載の方法。
(39) 磁気追跡システムを設けることを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1及び第2の初期終端を相互接続したときに、前記第1及び第2の導電性らせんは前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する実施態様24に記載の方法。
(40) 方法であって、
第1の側面と第2の側面とを有する可撓性の絶縁基板を、前記基板に平行な軸の周りに巻くことと、
前記基板の前記第1の側面上に、第1の導電線及び第2の導電線を形成することであって、前記第1の導電線は第1の初期終端と第1の最終終端とを有し、前記第2の導電線は第2の初期終端と第2の最終終端とを有し、前記第1の線は、前記基板に沿って前記第1の初期終端から前記第1の最終終端までの第1の半直線を規定し、前記第2の線は、前記基板に沿って前記第2の初期終端から前記第2の最終終端までの第2の半直線を規定し、前記第1及び第2の半直線は共通の方向を有し、前記線は、それらの間に、予め設定された大きさを伴う前記軸に平行なずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第1の最終終端が前記第2の初期終端と位置が合うようになっている、ことと、
前記基板をビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第1の最終終端を前記第2の初期終端と相互接続することと、を含む方法。
【0112】
(41) 前記第1及び前記第2の導電線のうち少なくとも一方は直線要素を含む実施態様40に記載の方法。
(42) 前記第1及び前記第2の導電線のうち少なくとも一方は曲線要素を含む実施態様40に記載の方法。
(43) 前記基板の前記第1の側面上に、第3の導電線及び第4の導電線を形成することであって、前記第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第4の導電線は第4の初期終端と第4の最終終端とを有し、前記第3の線は、前記基板に沿って前記第3の初期終端から前記第3の最終終端までの第3の半直線を規定し、前記第4の線は、第4の半直線を前記基板に沿って前記第4の初期終端線から前記第4の最終終端まで規定し、前記第3及び第4の半直線は共通の方向を有し、前記線は、それらの間に、前記予め設定された大きさを伴う前記軸に平行なずれを有していて、前記基板が前記軸の周りに巻かれたときに、前記第3の最終終端が前記第4の初期終端と位置が合い、前記第1及び第2の線が、前記軸に直交する第1の平面を規定し、前記第3及び第4の平面が、前記軸に直交して前記第1の平面とは異なる第2の平面を規定するようになっている、ことと、
前記基板を第2のビアによって前記第1の側面から前記第2の側面まで貫通して、前記第3の最終終端を前記第4の初期終端と相互接続することと、を含む実施態様40に記載の方法。
(44) 前記基板内に、1つ以上の第3の導電線を埋め込むことであって、前記1つ以上の第3の導電線は、対応する第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記1つ以上の第3の導電線は、前記対応する第3の初期終端から前記対応する最終終端までの対応する1つ以上の第3の半直線を内部に規定し、前記1つ以上の第3の半直線は共通の方向を有していて、前記対応する第3の初期終端が前記第1の初期終端と位置が合い、前記対応する第3の最終終端が前記第1の最終終端と位置が合うようになっている、ことと、
1つ以上の第2のビアによって、前記対応する第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続することと、
1つ以上の第3のビアによって、前記対応する第3の最終終端と前記第1の最終終端とを相互接続することと、を含む実施態様40に記載の方法。
(45) 前記可撓性の絶縁基板は第1の可撓性の絶縁基板を含み、前記方法は更に、
前記第1の可撓性の絶縁基板の前記第1の側面に隣接してこれを覆う第3の側面と第4の側面とを有し、前記軸の周りに巻かれた第2の可撓性の絶縁基板を設けることと、
前記第2の基板の前記第3の側面上に、第3の導電線を形成することであって、前記第3の導電線は第3の初期終端と第3の最終終端とを有し、前記第3の初期終端と前記第3の最終終端とは前記第1の初期終端と前記第1の最終終端とそれぞれ位置が合っている、ことと、
前記第2の基板を第2のビアによって前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の初期終端と前記第1の初期終端とを相互接続することと、
前記第2の基板を第3のビアによって前記第3の側面から前記第4の側面まで貫通して、前記第3の最終終端と前記第1の線の前記第1の最終終端とを相互接続することと、を含む実施態様40に記載の方法。
【0113】
(46) 磁気追跡システムを設けることを含み、前記基板が前記軸の周りに巻かれて前記ビアが前記第1の最終終端と前記第2の初期終端とを相互接続したときに、前記第1及び第2の導電線は前記磁気追跡システム内で検知コイルとして動作する実施態様40に記載の方法。