特許第6953312号(P6953312)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6953312
(24)【登録日】2021年10月1日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】進歩したオーバーフロー材料移送ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04D 7/06 20060101AFI20211018BHJP
   F04D 29/16 20060101ALI20211018BHJP
   F04D 29/22 20060101ALI20211018BHJP
   F04D 29/42 20060101ALI20211018BHJP
【FI】
   F04D7/06 B
   F04D29/16
   F04D29/22 G
   F04D29/42 B
   F04D29/42 F
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-545546(P2017-545546)
(86)(22)【出願日】2016年2月26日
(65)【公表番号】特表2018-506681(P2018-506681A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】US2016019735
(87)【国際公開番号】WO2016138359
(87)【国際公開日】20160901
【審査請求日】2019年2月22日
(31)【優先権主張番号】62/121,805
(32)【優先日】2015年2月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515257689
【氏名又は名称】パイロテック インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】テトコスキー ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ヘンダーソン リチャード エス
(72)【発明者】
【氏名】ジェッテン ピーター シー
(72)【発明者】
【氏名】ハームズ ルネ
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−530217(JP,A)
【文献】 特開2002−228051(JP,A)
【文献】 特開平07−157384(JP,A)
【文献】 特開2004−011631(JP,A)
【文献】 特開平09−217158(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 7/06
F04D 29/16
F04D 29/22
F04D 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端および上端を有し、強化繊維材料で構成された細長い管と、前記管内に配置されたシャフトと、前記シャフトによって回転できるインペラーと、を含み、インペラーは、前記基端近くに配置され、前記基端は、流入口を含み、前記上端は、流出口を含み、
強化繊維材料で構成され、前記細長い管に取り付けられて前記流入口に配置される軸受けリングを更に含み、
前記細長い管は、複数の層から構成され、各層は、スラリーを入り込ませた織布を乾燥させることよって形成されており、前記スラリーは、ウォラストナイト、コロイドシリカ、及びガラス繊維の混合物である、溶融金属ポンプ。
【請求項2】
基端から突出する少なくとも3つの脚部を含む、請求項1の溶融金属ポンプ。
【請求項3】
前記軸受けリングを取り付けるために構成された少なくとも3つの穴を前記細長い管に更に含む、請求項1の溶融金属ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
この出願は、2015年2月27日提出の米国仮出願第62/121,805号の利益を請求し、その開示をここに組み込む。
【0002】
本発明の実施形態は、溶融金属をポンプ送りするためのポンプに関し、特にそれを参照して記載される。本ポンプの実施形態は、溶融アルミニウム,亜鉛,鉛,および又はマグネシウムおよびその合金を扱う特別な用途を見いだす。しかしながら、本例示態様はまた他の同様な適用に従順できることを理解すべきである。
【0003】
溶融金属をポンプ送りするこめのポンプは、金属物品の生産の炉に使用される。現在、多くの金属ダイキャスティング設備は、大多数の溶融金属を収容する主炉床を採用する。固形金属棒が主炉床で周期的に溶かされる。移送ポンプが主炉床に隣接した別の井戸内に置かれる。移送ポンプは、該移送ポンプの存在する井戸から溶融金属を吸い込んで、それをとり湾又は導管へ移送し、そこから、金属物品を形成するダイキャスターに移送する。本発明は、溶融金属を炉からダイキャスティング機、インゴット型,DCキャスターなどに移送するのにしようされるポンプに関する。本ポンプは、オンデマンド使用のためにおよび又は緊急くみ出し状況のために可搬型装置として簡単に使用される。
【発明の概要】
【0004】
本開示の種々の詳細は、基本的な理解を提供するために以下で要約される。この要約は、開示の完璧なあらましではなく、開示のある要素を特定するものではなくその範囲を明確に描写するものでもない。むしろ、この概要の主な目的は、以下に提示するもっと詳細な説明に先立って簡略形態で開示のある概念を提示することにある。
【0005】
本発明の1つの実施形態によれば、流入口を構成する基端および流出口を構成する上端を有する細長い管で構成された溶融金属ポンプを提供する。細長い管は、強化繊維材料で構成される。シャフトが管内に配置され、インペラーが、シャフトに固着され、基端近くに配置される。
【0006】
変形実施形態によれば、強化繊維材料の細長い本体で構成された溶融金属ポンプを提供する。本体は、渦領域直径を有する渦領域および流出口領域直径を有する流出口領域を含む。流出口領域の直径は、渦領域の直径よりも大きい。インペラーは、流入口合いに又はそれに隣接して配置される。強化繊維材料軸受けが流入口内に配置され、そしてインペラーに係合するように位置決めされる。シャフトは、流出口領域および渦領域を貫いて延び、そしてインペラーに係合する第1端部およびモータに係合するようになった第2端部を含む。
【0007】
更なる実施形態によれば、基端および上端を有する細長い管を有する溶融金属ポンプを提供する。細長い管は、強化繊維材料で構成される。基端は、開口を構成する。シャフトが、管内に配置され、インペラーは、開口を少なくとも実質的に閉じるように位置決めされた前記シャフトで回転される。インペラーは、該インペラーの半径方向縁が管の内壁と動的シールを形成する用に又は管の基部縁がインペラーの上方に向いた面と動的シールを形成するように配置される。
【0008】
以下の説明および図面は、開示の種々の原理を遂行するいくつかの例示的な方法を示す、開示のある実例実行を詳細に記載する。しかしながら、図示した例は、開示の多くの可能な実施形態を網羅していない。開示の他の目的、利点および新規な特徴を、図面と関連して考慮される時、開示の以下の詳細な説明に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】炉湾に配置されたポンプを含む溶融金属移送システムを示す斜視図である(このシステムは、米国出願第13/378,078号に開示されており、その開示をここに組み込む。)。
図2図1に示すシステムの部分断面斜視図である。
図3図1に示すシステムの側面断面図である。
図4】ポンプ室の趣旨図である。
図5】ポンプ室の平面図である。
図6図5の線A−Aに沿う図である。
図7】代表的なインペラー設計である。
図8(a)-8(b)】図8(a)および図8(b)は、それぞれ、断面斜視図および断面平面図から適当なポンプ室の底端部を示す。
図9】変更ポンプ構成の概略断面図である。
図10】さらに変更ポンプ構成の概略断面図である。
図11図10のポンプの詳細な断面斜視図である。
図12(a)】本ポンプの使用に適したインペラーを示す。
図12(b)】本ポンプの使用に適したインペラーを示す。
図13(a)-13(d)】図13(a)、図13(b)、図13(c)、図13(d)は、それぞれ、変更ポンプ構成の斜視図,渦室の詳細図,強化繊維材料ポンプ本体の斜視図,およびポンプ本体の端図である。
図14】更なる代替ポンプ室構成の側立面(部分断面)である。
図15図9のポンプ室の底面図である。
図16】本開示の移送ポンプを含むように構成された坩堝の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
例示的な実施態様が好ましい実施形態を参照して記載されている。変形および変更が、詳細な説明を読み、理解する時他人に思い浮かぶであろう。例示的実施形態は、添付の請求項又は均等の範囲内に入る限りにおいてかかる変形および変更をすべて含むものと解釈すべきである。
【0011】
坩堝又は溶融/保持炉から溶融金属をやさしく移送するために設計される。本ポンプは、炉から坩堝への溶融金属の移送、坩堝を空にすること、および又は、鋳造機/坩堝への移送および炉から炉への移送など鋳物および鋳造店適用について特に有用である。ポンプは、それを比較的コンパクト(例えばボウルの金属侵入深さ:1100又は800mm、ボウルの直径:275(頂)から235mm(底))であるように製造することができるから、小さい坩堝を空にすることができる。
【0012】
加えて、強化繊維材料製造のレイアップ技術を利用することによって十打つ敵に一定な直径、例えば、185mm又はより小さい内径および又は235mm又はより小さい外径を有する細長いポンプ室を構成することが可能である。強化繊維材料の高い強度および熱衝撃抵抗であれば、比較的薄壁ポンプ室(例えば50mm以下)を構成することが簡単に可能である。このように、狭い空間、例えば、直径が25cm以下の空間への挿入を可能にするポンプが可能である。
【0013】
ポンプは、有利には、タフで機械的酷使に強い複合セラミック材料で構成された主本体を有し、装置のボウルを非常に耐久性、剛性およびユーザーフレンドリーにする。これらの材料は、ここでは、強化繊維材料(RFM)と称される。
【0014】
ポンプ室を強化繊維材料で構成することの利点は、改善された安全性を含み、湯出し口を傾け又は使用する、手で空にする手順を排除し、溶融金属の品質の改善、生産性の増大、および予熱の必要を最小にする。
【0015】
強化繊維材料は、少なくとも次の追加の利点を提供する。
A.システムは、軽量のため、溶融金属取り出しが容易であり、溶融金属への挿入が容易である(システムは、恒久的に装着されるが、それは必要ではない)。
B.より薄い壁を設計できる(軽量および低熱質量に寄与する)。
C.良好な熱衝撃抵抗。
D.予熱不要−システムを(約100℃以上に)予熱して耐火物中の残留水分がなくなった後、強化繊維材料は、予熱なしに溶融金属の中へ直接沈めることができる。
E.溶融金属を鋳物坩堝から他の容器に移すのに使用することができる。
【0016】
有利には、本ポンプの構造は、細長い管の40%又はそれ以上を金属ラインより上に延ばせる。
【0017】
図1−3を参照すると、本発明の溶融金属ポンプ30が炉8と関連して示されている。ポンプ30は、炉湾34の壁に位置した金属枠組み32を介して吊り下げられ、(支持枠組みを要求しない移動可能な変形例を図13(c)−(d)に示す)。モータ35が(例えば、グラファイト又はセラミックで構成された)シャフト36及び付加したインペラー38を回転させる。強化繊維材料(RFM)本体40が全体的に細長い円筒形ポンプ室又は管41を形成する。ポンプ室及び管は、ここでは、円筒形として示されているが、他の形状も予想されることを特に言及する。例えば、円筒形は、楕円形シリンダ、放物線シリンダ及び双曲線シリンダなどの形状を含む。その上、ポンプは、長方形又は正方形のような横断面形状の室で機能することができることが予見される。加えて、横断面形状はポンプ室の長さ全体にわたって変化してもよいことが予見される。
【0018】
本体40は、インペラー38を受け入れる流入口43を含む。インペラー38の均一な摩損及び回転を容易にするため軸受けリング44を設けるのがよい。
操作中、溶融金属は流入口からインペラーへ吸い込まれ(矢印)、強制(平衡)渦の形で管41内で押し上げられる。管41の頂きには、インペラーの回転によって発生される溶融金属渦をトラフの中へ外方に差し向ける渦形室42が設けられている。トラフ44は、溶融金属を、当業者に知られているように、鋳造装置、とりべ、又は他の機構などの、その所望場所に差し向ける追加のトラフ部材又は管と接合され/連結される。
【0019】
渦キャビィティとして示したけれども、回転する溶融金属渦をトラフに差し向けるために代替機構を利用してもよい。事実、大きさの等しい、そして管41と同心の円筒渦から延びる接線流出口は、溶融金属の接線流れを達成することができる。しかしながら、流れパターンの中へ延びるウイング又は、溶融金属をトラフへ差し向ける他の要素などのダイバーターは有益である。
【0020】
加えて、ある環境では、管の基部を平坦以外の、ほぼベル形状に形成することが望ましい。この設計によりより深い渦を生じ、装置はスクラップ潜水ユニットとして進歩した機能を有する。
【0021】
ポンプ30は、強化繊維材料管41の頂部分(流出口室)を取り囲む金属フレーム108を含み、かつポンプ30に固着されるモータ取付台102を含む。スチールフレームと耐火ボウルとの間に、熱膨張率の変化に順応する圧縮可能な繊維ブランク(図示せず)を配置するのがよい。その上、流出口室は、トラフ44を塞ぐ下流障害の場合に溶融金属を炉に安全に戻すオーバーフロー切欠き123を備える。オーバーフロー切欠き123は、トラフ44よりも浅い深さを有する。
【0022】
図4−6に戻ると、本体40がより詳細に示されている。図4は、強化繊維材料本体の斜視図を示す。図5は、うず設計の上面図を示し、図6は、細長いほぼ円筒形のポンプ室の断面図を示す。これらの図は、一般的な設計パラメータを示し、ポンプ室41は、直径がインペラーの直径よりも少なくとも1.1倍大きく、好ましくは、少なくとも約1.5倍、最も好ましくは、少なくとも約2.0倍大きい。しかしながら、亜鉛のようなより大きい密度の金属では、ポンプ室の直径に対するインペラーの直径は、1.1乃至1.3の低い範囲にあるべきであることが望ましい。加えて、ポンプ室41は、長さすなわち高さがインペラーよりも著しく大きいことがわかる。好ましくは、ポンプ室の長さ(高さ)は、少なくとも91.44cm(3フィート)又は少なくとも152.40cm(5フィート)又は少なくとも213.36cm(7フィート)である。流入口から流出口までのポンプの高さは、609.6cm(20フィート)よりも小さく又は426.72cm(14フィート)よりも小さくてもよい。理論に縛られることなく、これらの寸法は、図6に線47で示すように、溶融金属の望ましい強制(平衡)渦の形成を容易にすると考えられる。
【0023】
図7は、溶融金属誘導流を供給するベーン65(又は通路)及びシャフト36と合うためのハブ50を有する頂部分68を含むインペラー38を示す。流入口案内部分70は中空中央部分54を構成する。軸受けリング56は、本体40内でインペラーの円滑な回転をもたらすために設けられるのがよい。インペラーはグラファイト又はセラミックのような適当な耐熱材料で構成される。底流入口及び側面流出口を有する伝統的な溶融金属インペラー設計は、本オーバーフロー渦移送システムにおいて機能することが考えられる。
【0024】
図8(a)及び8(b)は、ポンプ室41の1つの例の基端部の詳細図を提供する。これらの図において、基端部80は、側壁82、底壁84、及び強化繊維材料軸受けリング86(以前の図では示さず)を含む。底壁84及び軸受けリング86には、溶融金属を受け入れるインペラー受け入れ流入口88が形成されている。
【0025】
本体40を含む選択されたポンプ構成部品に使用される強化繊維材料は、繊維フィーラ材料とのセラミックマトリックス材料を含む。セラミックマトリックス材料は、例えば、ウォラストナイトとコロイドシリカの混合物であるのがよい。例示の繊維フィーラ材料はガラス繊維である。これらの材料は、一緒に混合されてスラリーを形成する。
【0026】
本体は、プリカット等級の織布をマンドレルの上に置き、スラリーを加え、織布の完全な湿りを確保するようにスラリーを織布に入り込ませことによって、一連の層に構成されるのがよい。これは、所望厚さガ達成されるまで、繰り返されて織布及びマトリックス材料の連続層を作り上げる。
【0027】
製品が所望厚さを達成したら、製品は、生(焼かれていない)形態で機械加工されて管状本体の外面を成形する。次いで管状本体は、マンドレルから取り外され、炉の中に置かれて乾燥する。例えば、窒化硼素の非粘着コーティングが塗られる。
【0028】
本ポンプは鋳物市場に特に適したポータブルオーバーフローポンプとして構成されるのがよい。ポンプは、溶融金属を小さな坩堝又は溶融炉若しくは保持炉から静かに引き揚げて移送するように設計されるのがよい。ポンプは、金属を炉から坩堝にポンプ送りし、坩堝を空にし、金属を鋳造機に移送し、金属を一方の炉から他方の炉に移動させるような、鋳物及び鋳造店適用に使用することができる。
【0029】
ポンプのコンパクトな大きさは、ポンプを一方の容器から他方の容器に容易に輸送し、その強化繊維材料構造は、予熱の要求を最小にすることにより、迅速な金属挿入を可能にする。ポンプの設計は、溶融金属を効率的に引き揚げて移送し、伝統的な移送法よりもドロスを少なくする。ポンプは、手で空にし、傾け又は湯出しポートを使用するのに作業者を必要とする伝統的な移送法よりも使用するのに安全である。
【0030】
強化繊維材料ポンプの設計利点は、移送工程中ドロスの形成の減少及び一定な金属流量を含む。ポンプは、小さい直径の設置面積を有するが、その設計により、ポンプは、約1分よりも短い間に約500kg(1100ポンド)の小さい坩堝を巧く空にする。
【0031】
ポンプは、軽量であり、優れた機械的強度を有し、溶融アルミニウムの滲み込みがなく、より良い熱の保持及び鋳鉄、繊維積層ボード材及び他のプレキャストセラミック材料と比較してより良い使用寿命を有する。強化繊維材料は、下流の酸化物及び介在物を減じ、ドロスの発生を防止するのを助け、より低い炉保持温度に寄与し、より高い品質の鋳造物を得ることができる。それはまた、複雑な設計に形成することができ、プレート熱交換器衝撃によく耐える。
【0032】
マトリックス(強化繊維材料)を作るのに使用される無機材料は、その中に埋設される繊維と混合しても化学反応を起こさない、成形又は熱成形することができ、剛性で強く、溶融金属を扱うのに十分耐熱性であり、溶融金属温度で剛性のままである、ことを条件にどんなタイプのものでもよい。
【0033】
無機材料は、ユニフラックスによって商標QF−150及び180のもとに販売されているもののようなコロイドシリカで作られた膠であるのがよい。無機材料はまたナトリウム又はカリウムシリカスラリー、若しくはパイロテックス社によって商標EZ400のもとに販売されているもののようなジルコン湾スコーティングでもよい。
【0034】
一例では、強化繊維材料は、バーミキュライトとの反応によって中和された50%までの一次酸性作用で40乃至85%の範囲の燐酸の濃度を有する8乃至25重量%の水性燐酸溶液を含むのがよい。それはまた、珪灰石含有混合物又は異なる等級の珪灰石の混合物の75乃至92重量%及びシグマ−アルドリッチによって商標LUDOX HS−40のもとに販売されているもののような、コロイドシリカの20乃至40%を含有する水性懸濁液を包含する。混合物中の珪灰石に対する水性懸濁液の重量比は、0.5乃至1.2の範囲であるのがよい。
【0035】
管を準備するために、選択された教科繊維材料のスラリーを準備し、目の荒い織布に、直塗りか侵漬のいずれかでスラリーをしみ込ませる。次いでできた製品を、マトリックスが硬化するまで予め選択された形状の型の中に入れる。周囲温度で10時間乾燥段階に続いて高温(375℃のような)で7時間の焼成が有利であるとしても、乾燥及び又は加熱段階の必要なしに、2時間以下で剛性管を型から外すことができる。
【0036】
図2−8(b)(第1実施形態)に示すポンプ及びインペラー設計は、炉から溶融金属の移送を達成するのに極めて効果的であるが、その実用性は、溶融金属が、例えば、760℃(1400°F)以上の高温である炉環境で最も効果的である。溶融金属の温度が例えば、移送される金属の融点以上の10℃(50°F)より低い環境では、代替設計が望ましいかもしれない。その上、比較的低温の溶融金属環境では、第1実施形態の比較的高い質量基部及びインペラー部品がポンプ本体内に溶融金属温度の減少を引き起し、その結果、金属の硬化及びポンプアセンブリーに潜在的な損傷をもたらす。
【0037】
例えば、基部領域に内外熱伝対を備えた第1ポンプ実施形態を使用して試験を行なった。ポンプを732℃(1350°F)の温度の溶融金属の中へ沈めた。下の表は、沈めた箇所からの記録温度を要約する。
【0038】
当業者が識別するように、溶融金属へのポンプの最初の挿入は、ポンプ室の内側の溶融金属温度の著しい低下を引き起こすことがある。この温度低下は、インペラーの存在によって高められる。移送される溶融金属が関連した炉によって、金属ナトリウム温度に比較的近い温度に維持されるならば、ポンプの凍結があり得る。
【0039】
第2の実施形態によれば、強化繊維材料底壁84(図8(a)及び(b)参照)が取り除かれている。強化繊維材料軸受けリング86も取り除かれ、インペラーの質量が減少された。
【0040】
特に図9を参照すると、ポンプ室100の基部領域はインペラー102を受け入れる。インペラーと細長い管の底壁との間に界面を形成しないで、動的シール104がインペラー主本体108の上面106と管本体112の底縁110との間に形成される。
【0041】
インペラー102はシャフト116を受け入れるハブ114を含むのがよい。湾ン118が上面105上でハブから延びる。底面122には流入口120が設けられ流入口の通路(図示せず)は、金属をポンプの外側からポンプ室100に移送するために主本体108を貫いて延びる。
【0042】
ここに利用されるように、用語「動的シール」は、回転するインペラーと管本体との間に形成されるシールを表す。動的シールは、インペラーと管本体との間に潤滑用溶融金属フィルムが形成されるが、運転中、それを通して実質的に溶融金属流れが起こらない、実質的に絶対から、計測可能な量の溶融金属がインペラーと管本体との間を通ることができる状況までの流動密着性を含むものである。しかしながら、動的シールを通してポンプ室に入る溶融金属の最大量は、インペラー流入口から入る量よりは少ないことが望ましい。その上、管本体がインペラーの回転中軸受け面として作用することが最も望ましい。
【0043】
図10及び11に目を向けると、代替形態が図示されており、この形態では、インペラー102の半径方向縁152と管本体112の内壁156との間に縁部の動的シール150が形成される。いずれの実施形態でも、インペラーは、半径方向軸受けリング158を含むがこのような軸受けリングは、特にインペラーがセラミック材料で構成されるならば、任意であると考えられる。また、インペラーの底に面したコーナーで動的シールを形成するように構成された管本体の僅かな下受け(例えば、「j」形ターミナル部分)が考えられるが、図示されない。
【0044】
今、図12(a)及び12(b)に目を向けると、軸受けリング(例えば、炭化珪素で構成された)を付けてないインペラー175(例えば、黒鉛又はセラミックで構成された)が示されている。インペラー175は、円板形本体177を含み、その上面179には複数のベーン181が配置されている。ベーン181は、シャフト(図示せず)を受け入れることができるハブ183から延びる。ハブ183は、シャフト(図示せず)を受け入れることができる界面を提供するダボを受け入れるための凹部185を含むように構成されるのがよい。インペラー175は、更に、底面188に、複数の通路189と流体連通する流入口187を含み、溶融金属は、これらの通路を介して円板形本体177を貫通し、上面に隣接して流出する。ここで溶融金属は、ベーン181によって作用されて、所望な半径方向流になり、高い位置の流出口での最後の流出を可能にするために溶融金属を管内で上方に持ち上げる渦を引き起こす。
【0045】
図7のインペラーと図12(a)及び(b)のインペラーの視覚的比較が教えるように、頂解放湾ン構造及び内方に窪んだ流入口とすることによってインペラー質量の著しい量が除去された。ある例では、インペラーに隣接した強化繊維材料管が約15cm乃至30cmの内径を有し、インペラーが、約500乃至1500立方cmの体積を有するのが望ましい。一例として、この関係を、約3:1以下のようなインペラーの体積と管の断面積との比として特徴付けることが望ましいかもしれない。その上、インペラーに隣接した強化繊維材料管の壁は、幅が1.27乃至3.81cmの範囲にあることが望ましい。加えて、ベーン内に内在する溶融金属の量を増大させるために、ベーンを、ポンプ管壁から、動的シールを形成するインペラーの部分よりも大きい程度に離隔させたインペラーを提供することが望ましいかもしれない。例えば、ベーンは、ハブと円板形本体の半径方向縁部との間の距離の75%程延びる。
【0046】
今、図13(a),(b)、(c)に目を向けると、強化繊維材料管を利用する利点は、容易に明らかである。特に、図示した設計では、ポンプ200は、溶融金属を揚げて移送することを要求する場所間で選択的に移動できるように構成される。特に、管201は、強化繊維材料の高い強度及び構造一体性により、例えば、約18乃至50mmの比較的薄い壁で構成されるのがよい。その上、管は、その長さ全体にわたって少なくとも実質的に均一な直径の円筒形状を有するように構成されるのがよい。これは、ポンプの、隙間のない空間への挿入にとって有利である。図示した実施形態では、モータ取付台03は、渦室205の上に位置し、ポスト207がモータ取付台を、渦室の上縁に結合された金属板209に固着する。モータ211は、モータ取付台203に固着される。シャフト212が、モータと基部領域214に配置されたインペラー(図示せず)との間に延びる。モータ取付台203には、ポンプ200の所望場所間の移動を容易にするため、つり上げアイ213が3個設けられている。その上、ポンプ200は、フォークリフト又は天井ホイストを使用して合い213を介してつり上げ、そして溶融金属の取り出しのための坩堝又は炉に運ばれる。ポンプ200は、所望量の溶融金属が取り出されたとき、空にされかつ取り出される装置の中に、リフト機構によって一時的に置かれるのがよい。
【0047】
図13(c)および(d)を参照すると、ポンプ本体は、基部領域214に流入口220を示す。流入口220は、強化繊維材料リング221を含む。ポンプ本体は、3つの脚部223を更に含み、これら脚部により、ポンプ200を、過剰な量の固形物の吸い込みを回避するために、流入口を床より上に位置させながら炉/坩堝の床の上における。ポンプの渦端部25も図示され、この渦端部は、渦室227および流出口229を含む。オーバーフロー路231も図示されている。
【0048】
操作中、動力モータ211はシャフト212および設けられたインペラーを回転させ、インペラーの回転は、流入口220から溶融金属を吸い込む。インペラーは、管201内で溶融金属を半径方向に噴射する(管の内径は、インペラー出口でインペラーの外径よりも大きい)。半径方向に噴射された溶融金属は、溶融金属の回転渦を形成し、回転渦は、管の壁を登り、渦室227に達する、溶融金属は、流出口229から水平方向外方に差し向けられる。
【0049】
次ぎに、図14および15に目を向けると、ポンプ室の代替構造が示されている。特に、ポンプ室300は、強化繊維材料で構成され、3つの脚部301を含み、これら脚部は、室300を溶融金属の入った容器の床より上に持ち上げるのに利用することができ、これは詰まり傾向を減少させると見られてきた。加えて、この実施形態では、室300は、インペラー(図示せず)の軸受けリングと合うように位置決めされた強化繊維材料軸受けリング307を保持するために設けられたボルト305を受け入れるように向けられた複数の穴303を備えている。
【0050】
次ぎに図16に目を向けると、この開示内に含まれる発明のポンプ概念は、設定された坩堝に適用される。その上、設けられる坩堝400は、側壁403に隣接して管状コラム401を含む。管状コラム401は、坩堝の主溶融金属収容領域404と流体連通した流入口402を含む。坩堝および又は管状コラムは強化繊維材料で構成される。管状コラム401は、坩堝から放出口を経て溶融金属の排出を容易にする渦頂部分405を備えている。
【0051】
選択的に取り外し可能なモータ409、モータ取付台410、シャフト411およびインペラー412、ひとまとめにしてアッセンブリー413は、管状コラム401に導入することができ、モータによるインペラーの回転で、管状コラム401内に溶融金属の渦を生じさせ、溶融金属を渦頂部分405まで上昇させ、ついには放出口407を経て排出させる。
【0052】
坩堝の側壁403は、モータ取付台410を受け、モータ取付台と解放可能に合うように構成されたポスト415を備えるのがよい。この方法で、アッセンブリー413は、溶融金属の取り出しのため坩堝と選択的に関連させ、次いで、希望通り、取り外すことができる。有利には、アッセンブリーは、多数の坩堝を使用するのに利用することができる。
【0053】
本発明は、その設計が強化繊維材料の低いインペラーで平衡渦を生じさせ、空気を吸い込まないしなやかな平滑面を生じさせる点で多くの利点を有する。したがって、渦は激しくなく、ドロスを殆ど又は全く生じさせない。その上、本ポンプは、回転する溶融金属の円柱が乱れの全くない固形体として回転するように一定角速度を有する強制渦を生じさせる。
【0054】
他の利点は、脆弱で、詰まりやすく損傷しやすい、伝統的な溶融金属ポンプでのライザー構成部品の除去を含む。加えて、設計は、伝統的な移送ポンプ基部に対して大変小さい設置面積を提供しかつインペラーを湾底に大変近くに設置する能力を有し、大変低い金属水位降下を可能にする。小さい設置面積の結果、装置は、現在の耐火炉設計に適しており、それに著しい変更を必要としない。
【0055】
ポンプは、優れた流れ調子能力を有し、そのオープン設計構造は、簡単かつ容易に清掃するアクセスに備える。有利には、シャフトおよびインペラー交換部品だけが一般的に要求される。事実、一般的には自己清掃である、すなわち、金属面が高いので、ライザー内のドロス形成は排除される。一般的には、エアモータのような低トルクモータが、経験される低トルクのために十分である。
【0056】
設計に対する任意の追加は、ポンプ室の流入口の基部に、フィルターの設置を含む。更に、ポンプは、大変長い引き(例えば14フィート)を要求する溶融亜鉛環境での用途に適している。このような設計は、モータとインペラーとの中間の、回転シャフトの位置に軸受け機構を設置することを含む。その上、亜鉛に適用する場合には、ポンプ室管および随意に、シャフトとインを含む、構造全体が、スチール又はステンレススチールなどの金属で製造されるのがよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9
図10
図11
図12(a)】
図12(b)】
図13(a)】
図13(b)】
図13(c)】
図13(d)】
図14
図15
図16