特許第6953558号(P6953558)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6953558
(24)【登録日】2021年10月1日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】アクティブ分散モードアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   H04R 17/00 20060101AFI20211018BHJP
   H04M 1/60 20060101ALI20211018BHJP
   H04M 1/19 20060101ALI20211018BHJP
【FI】
   H04R17/00
   H04M1/60 A
   H04M1/19 A
【請求項の数】20
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-563033(P2019-563033)
(86)(22)【出願日】2018年12月20日
(65)【公表番号】特表2021-508183(P2021-508183A)
(43)【公表日】2021年2月25日
(86)【国際出願番号】GB2018053704
(87)【国際公開番号】WO2019122886
(87)【国際公開日】20190627
【審査請求日】2020年7月1日
(31)【優先権主張番号】15/848,292
(32)【優先日】2017年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ランディック,グラハム・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ニール・ジョン
【審査官】 西村 純
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−252878(JP,A)
【文献】 特表2008−504772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00−31/00
H04M 1/00− 1/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散モード拡声器であって、前記分散モード拡声器はアクチュエータを備え、
前記アクチュエータは、
被支持部分と、
長さと第1の基本周波数とを有し、前記第1の基本周波数を用いて、負荷を振動させ音波を生成させる力を作り出すように適合されているカンチレバー部分とを含み、
前記分散モード拡声器は、さらに、
前記アクチュエータの前記被支持部分に接続される支持素子を備え、前記支持素子は、前記第1の基本周波数を、前記負荷が音波を生成する周波数である第2の基本周波数に変更するために、前記支持素子の形状の変化に基づいて前記カンチレバー部分の前記長さのサイズを調整するように適合されており、
前記分散モード拡声器は、さらに、
前記支持素子に形状を変化させる信号を前記支持素子に与えるように適合されている周波数選択モジュールを備える、分散モード拡声器。
【請求項2】
前記周波数選択モジュールは、前記支持素子に与えるための前記信号として電流量を選択するように適合されている、請求項1に記載の分散モード拡声器。
【請求項3】
前記周波数選択モジュールは、
前記分散モード拡声器のための出力モードを決定し、
前記決定された出力モードを用いて前記支持素子に与える前記信号を選択するように適合されている、請求項1または2に記載の分散モード拡声器。
【請求項4】
前記出力モードは、受信機モードまたはハンズフリーモードの1つを備える、請求項3に記載の分散モード拡声器。
【請求項5】
前記周波数選択モジュールは、前記周波数選択モジュールが前記出力モードが前記受信機モードであると決定することに基づいて、前記長さを増加させ、前記第2の基本周波数を前記第1の基本周波数よりも低くさせる前記信号を選択するように適合されており、および/または、
前記周波数選択モジュールは、前記周波数選択モジュールが前記出力モードが前記ハンズフリーモードであると決定することに基づいて、前記長さを減少させ、前記第2の基本周波数を前記第1の基本周波数よりも高くさせる前記信号を選択するように適合されている、請求項4に記載の分散モード拡声器。
【請求項6】
前記周波数選択モジュールは、
生成するオーディオコンテンツのタイプを決定し、
生成するコンテンツの前記タイプを用いて、前記支持素子に与える前記信号を選択するように適合されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の分散モード拡声器。
【請求項7】
生成するオーディオコンテンツの前記タイプは、音楽、通話、ビデオ再生、ゲームのためのオーディオ、または装置フィードバック音声の1つを備える、請求項6に記載の分散モード拡声器。
【請求項8】
前記周波数選択モジュールは、
前記負荷が生成する音声に対する出力音量が閾値音量を満たしているか否かを決定し、
前記負荷が生成する前記音声に対する前記出力音量が前記閾値音量を満たしているか否かの前記決定に基づいて、前記支持素子に与える前記信号を選択するように適合されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分散モード拡声器。
【請求項9】
前記周波数選択モジュールは、前記出力音量が前記閾値音量を満たさないことに基づいて、前記長さを増加させ、前記第2の基本周波数を前記第1の基本周波数よりも低くさせる前記信号を選択するように適合されている、請求項8に記載の分散モード拡声器。
【請求項10】
前記周波数選択モジュールは、前記閾値音量を満たす前記出力音量に基づいて、前記長さを減少させ、前記第2の基本周波数を前記第1の基本周波数よりも高くさせる前記信号を選択するように適合されている、請求項8または9に記載の分散モード拡声器。
【請求項11】
前記分散モード拡声器は、前記アクチュエータの前記被支持部分に隣接する前記支持素子の第2の表面と反対側の前記支持素子の第1の表面に隣接する基部を備え、
前記支持素子は、前記第1の表面を含む電気活性素子と、前記第2の表面を含む調整支持体とを備え、前記第1の表面と反対側の前記電気活性素子の第3の表面は、前記第2の表面と反対側の前記調整支持体の第4の表面へ接続し、
前記周波数選択モジュールは、前記電気活性素子に前記信号を与えることにより前記電気活性素子に前記調整支持体へ力を加えさせ、これにより前記調整支持体の前記形状を変化させ、前記長さの前記サイズを調整させ、前記第1の基本周波数を、前記負荷が音波を生成する周波数である前記第2の基本周波数へ変更させるように適合されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の分散モード拡声器。
【請求項12】
前記電気活性素子は、低レイテンシ反応を伴う材料を備える、請求項11に記載の分散モード拡声器。
【請求項13】
前記調整支持体はエラストマーを備える、請求項11または請求項12に記載の分散モード拡声器。
【請求項14】
前記アクチュエータは圧電材料を備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の分散モード拡声器。
【請求項15】
前記カンチレバー部分の前記長さと前記被支持部分の第2の長さとは、前記分散モード拡声器の同じ軸に沿っている、請求項1〜14いずれか1項に記載の分散モード拡声器。
【請求項16】
前記アクチュエータの全長は、実質的に固定され、前記全長は、前記長さと前記第2の長さの合計を備える、請求項15に記載の分散モード拡声器。
【請求項17】
前記周波数選択モジュールは、デジタル信号プロセッサを備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載の分散モード拡声器。
【請求項18】
コンテンツを表示するように構成されているディスプレイと、
分散モード拡声器とを備え、
前記分散モード拡声器はアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、
被支持部分と、
長さと第1の基本周波数とを有し、前記第1の基本周波数を用いて、負荷を振動させ音波を生成させる力を作り出すように適合されているカンチレバー部分とを含み、
前記分散モード拡声器は、さらに、
前記アクチュエータの前記被支持部分に接続される支持素子を備え、前記支持素子は、前記第1の基本周波数を、前記負荷が音波を生成する周波数である第2の基本周波数に変更するために、前記支持素子の形状の変化に基づいて前記カンチレバー部分の前記長さのサイズを調整するように適合されており、
前記分散モード拡声器は、さらに、
前記支持素子に形状を変化させる信号を前記支持素子に与えるように適合されている周波数選択モジュールを備える、スマートフォン。
【請求項19】
前記ディスプレイは前記負荷を備える、請求項18に記載のスマートフォン
【請求項20】
分散モード拡声器が、生成する音声を表す信号を受信することと、
前記分散モード拡声器における周波数選択モジュールが、前記分散モード拡声器に含まれるアクチュエータの現在の基本周波数を変更するか否かを決定することと、
前記周波数選択モジュールが、前記アクチュエータの前記現在の基本周波数を変更するか否かの前記決定に基づいて支持素子へ信号を送信することと、
前記支持素子に前記信号を送信した後、前記分散モード拡声器が、前記アクチュエータに作動信号を与え、前記音声を生成する負荷を振動させる力を前記アクチュエータに生成させることとを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
いくつかの装置は、音声を生成するために、分散モード拡声器(「DML」:distributed mode loudspeaker)を用いる。DMLは、パネルを振動させることにより音声を作り出すスピーカーである。DMLは、ボイスコイルアクチュエータの代わりに、パネルを振動させ音を生成させるために、分散モードアクチュエータ(「DMA」:distributed mode actuator)、例えば圧電変換器を用い得る。例えば、スマートフォンは、当該スマートフォンにおけるディスプレイパネル(例えば、LCDまたはOLEDパネル)に力を加えるDMAを含み得る。その力は、例えば人間の耳に聞こえる20Hzから20kHzの範囲の音波を生成するために周囲の空気と結合するディスプレイパネルの振動を作り出す。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
概要
分散モード拡声器(「DML」)が音波を生成するのに用いる基本周波数を調整できるように、DMLは、DMLに含まれる分散モードアクチュエータ(「DMA」)のカンチレバー部分の長さを調整する。これは、DMLが、出力モード、出力音声の音量、出力音声に含まれるコンテンツ、またはこれらの2つ以上の組み合わせに基づいて、より広い範囲の周波数を生成できるようにする。より広い範囲の周波数の生成は、DMLがより正確に音声を再現できるようにし得る。
【0003】
例えば、DMLは、被支持部分とカンチレバー部分とを備えるDMAを含み得る。DMAは、カンチレバー部分の第1の長さに基づく第1の基本周波数を有する。DMLは、第1の基本周波数によって定義される第1の周波数範囲内、例えば低周波数範囲内で音声を生成する。
【0004】
DMLが第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲内、例えばより高い周波数範囲内で音声を動的に生成できるように、DMLは、DMAの被支持部分の長さを変更し、これによってカンチレバー部分の第1の長さを変更させる、すなわち、DMAの全長が実質的に一定のままであるためである。例えば、DMLは、被支持部分の長さを増加させ、これによってカンチレバー部分の第1の長さを減少させ、DMAの基本周波数を増加させ得る。あるいは、DMLが被支持部分の長さを減少させると、第1の長さが増加し、DMAの基本周波数が減少する。
【0005】
DMLは、支持体に信号を与える周波数選択モジュール、例えばデジタル信号プロセッサ(「DSP」:digital signal processor)を含み得る。支持体が信号を受信すると、支持体の長さが変更し、これによってDMAの被支持部分の長さとカンチレバー部分の第1の長さとを変更させ、DMLの基本周波数を変更させる。
【0006】
周波数選択モジュールは、DMLの出力モード、DMLが生成する音声のコンテンツタイプ、DMLが生成する音声の音量、またはこれらの2つ以上の組み合わせを用いて、基本周波数への変更を決定し得る。一例として、周波数選択モジュールは、スマートフォンなどのDMLを含む装置が、例えばスピーカーフォンを用いる「ハンズフリー」モードにおいて、または出力モードとしての手持ちモードにおいて、音声を出力するか否かを決定し得る。周波数選択モジュールは、手持ちモードに対してより低い基本周波数を選択し、ハンズフリーモードに対してより高い基本周波数を選択し得る。いくつかの例において、周波数選択モジュールは、より低い音量の音声の生成のためにより低い基本周波数を選択するか、またはより高い音量の音声の生成のためにより高い基本周波数を選択し得る。
【0007】
一般に、本明細書において説明される主題の1つの革新的な態様は、以下の動作を含む方法において具現化され得る。その動作は、分散モード拡声器が、生成する音声を表す信号を受信すること;分散モード拡声器における周波数選択モジュールが、分散モード拡声器に含まれるアクチュエータの現在の基本周波数を変更するか否かを決定すること;周波数選択モジュールが、アクチュエータの現在の基本周波数を変更するか否かの決定に基づいて支持素子に信号を送信すること;および、信号を支持素子に送信した後、分散モード拡声器が、アクチュエータに作動信号を与え、音声を生成する負荷を振動させる力をアクチュエータに生成させることである。この態様の他の実施形態は、対応する、コンピュータシステム、機器、および1つ以上のコンピュータ記憶装置上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が当該方法の動作を行うように構成されている。1つ以上のコンピュータのシステムは、システム上にインストールされた、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを有することによって、特定のオペレーションまたは動作を行うように構成され得る。当該ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせは、作動中にシステムに当該動作を行わせる。1つ以上のコンピュータプログラムは、データ処理機器によって実行されると、当該機器に動作を行わせる命令を含むことによって、特定のオペレーションまたは動作を行うように構成され得る。
【0008】
一般に、本明細書において説明される主題の1つの革新的な態様は、以下を含むアクチュエータを備える分散モード拡声器を含むシステムにおいて具現化され得る。それは、被支持部分、および長さと第1の基本周波数とを有し、第1の基本周波数を用いて、負荷を振動させ音波を生成させる力を作り出すように適合されているカンチレバー部分;アクチュエータの被支持部分に接続され、支持素子の形状の変化に基づいて、第1の基本周波数を、負荷が音波を生成する周波数である第2の基本周波数に変更するためにカンチレバー部分の長さのサイズを調整するように適合されている支持素子;ならびに支持素子に形状を変化させる信号を支持素子に与える周波数選択モジュールである。この態様の他の実施形態は、対応する、コンピュータシステム、方法、および1つ以上のコンピュータ記憶装置上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々がオペレーションの動作を行うように構成されている。コンピュータシステムは、1つ以上のコンピュータを含んでもよく、システム上にインストールされた、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを有することによって、特定のオペレーションまたは動作を行うように構成され得る。当該ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせは、作動中にシステムに当該動作を行わせる。1つ以上のコンピュータプログラムは、データ処理機器によって実行されると、当該機器に動作を行わせる命令を含むことによって、特定のオペレーションまたは動作を行うように構成され得る。
【0009】
一般に、本明細書において説明される主題の革新的な一態様は、コンテンツを表示するように構成されているディスプレイ;および以下を備える分散モード拡声器を備えるスマートフォンを含む、システムまたは機器において具現化され得る。それは、被支持部と、長さ、第1の基本周波数を有し、第1の基本周波数を用いて、負荷を振動させ音波を生成させる力を作り出すように適合されているカンチレバー部分とを含むアクチュエータ;アクチュエータの被支持部分に接続され、支持素子の形状の変化に基づいて、カンチレバー部分の長さのサイズを調整するように適合されており、第1の基本周波数を、負荷が音波を生成する周波数である第2の基本周波数へ変更する支持素子;および、支持素子に形状を変化させる信号を支持素子へ与える周波数選択モジュールである。この態様の他の実施形態は、対応する、コンピュータシステム、方法、および1つ以上のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々がオペレーションの動作を行うように構成されている。コンピュータシステムは、1つ以上のコンピュータを含んでもよく、システム上にインストールされた、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを有することにより、特定のオペレーションまたは動作を行うように構成され得る。当該ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせは、作動中にシステムに動作を行わせる。1つ以上のコンピュータプログラムは、データ処理機器によって実行されると、当該機器に動作を行わせる命令を含むことにより、特定のオペレーションまたは動作を行うように構成され得る。
【0010】
前述の実施形態および他の実施形態はそれぞれ、以下の特徴の1つ以上を単独でまたは組み合わせて任意に含み得る。周波数選択モジュールは、支持素子に与える信号として電流量を選択し得る。周波数選択モジュールは、分散モード拡声器のための出力モードを決定してもよく、決定された出力モードを用いて、支持素子に与える信号を選択し得る。出力モードは、受信機モードまたはハンズフリーモードのうち1つであり得る。周波数選択モジュールは、周波数選択モジュールが出力モードが受信機モードであると決定することに基づいて、長さを増加させ、第2の基本周波数を第1の基本周波数よりも低くさせる信号を選択し得る。周波数選択モジュールは、周波数選択モジュールが出力モードがハンズフリーモードであると決定することに基づいて、長さを減少させ、第2の基本周波数を第1の基本周波数よりも高くさせる信号を選択し得る。
【0011】
いくつかの実施形態において、周波数選択モジュールは、生成するオーディオコンテンツのタイプを決定でき、生成するコンテンツのタイプを用いて、支持素子に与える信号を選択し得る。生成するオーディオコンテンツのタイプは、音楽、通話、ビデオの再生、ゲームのためのオーディオ、または装置のフィードバック音声のうちの1つであり得る。周波数選択モジュールは、負荷が生成する音声の出力音量が閾値音量を満たすか否かを決定し得る;そして、負荷が生成する音声の出力音量が閾値音量を満たすか否かの決定に基づいて、支持素子へ与える信号を選択し得る。周波数選択モジュールは、出力音量が閾値音量を満たさないことに基づいて、長さを増加させ、第2の基本周波数を第1の基本周波数よりも低くさせる信号を選択し得る。周波数選択モジュールは、閾値音量を満たす出力音量に基づいて、長さを減少させ、第2の基本周波数を第1の基本周波数よりも高くさせる信号を選択し得る。
【0012】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器は、アクチュエータの被支持部分に隣接する支持素子の第2の表面と反対側の支持素子の第1の表面に隣接する基部を含み得る。支持素子は、第1の表面を含む電気活性素子と、第2の表面を含む調整支持体とを含み得る。第1の表面と反対側の電気活性素子の第3の表面は、第2の表面と反対側の調整支持体の第4の表面へ接続する。周波数選択モジュールは、電気活性素子に調整支持体へ力を加えさせるために電気活性素子へ信号を与え、調整支持体の形状を変更し、長さのサイズを調整し、第1基本周波数を、負荷が音波を生成する周波数である第2基本周波数へ変更し得る。電気活性素子は、圧電材料であり得る。電気活性素子は、低レイテンシ反応を伴う材料であり得る。調整支持体は、エラストマーであり得る。エラストマーは、ネオプレンまたはシリコン化合物のうちの1つであり得る。アクチュエータは、圧電材料であり得る。カンチレバー部分の長さと被支持部分の第2の長さは、分散モード拡声器の同じ軸に沿い得る。アクチュエータの全長は、実質的に固定され得る。全長は、第1の長さと第2の長さとの合計であり得る。周波数選択モジュールは、デジタル信号プロセッサであり得る。ディスプレイは負荷を備え得る。
【0013】
他の利点の中でも、以下に説明するシステムおよび方法は、他のシステムと比較して、分散モード拡声器が、より広い範囲の周波数において、より高い音量で、または両方で音声を生成できるようにする。例えば、分散モード拡声器は、出力モード、音声に含まれるコンテンツ、音声の音量、またはこれらの2つ以上の組み合わせに基づいて音声を生成するときに用いる基本周波数を動的に選択し得る。より広い範囲の周波数における音声の生成、アクチュエータの基本周波数の動的選択、または両方は、分散モード拡声器がより正確に音声を再現できるように、例えば当該音声の元の表現により近い音声を再現できるように、より高い音量の音声を生成できるように、またはその両方を可能にし得る。
【0014】
本明細書において説明される主題の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明において記載されている。本主題の他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1A〜Cは、分散モード拡声器を含む装置の例を示す図である。
図2図2は、2つの異なる基本周波数に対する周波数対音圧レベルのグラフを示す図である。
図3A図3Aは、形状を変更すると、アクチュエータのカンチレバー部分の長さを変更する支持素子を備える分散モード拡声器の例を示す図である。
図3B図3Bは、形状を変更すると、アクチュエータのカンチレバー部分の長さを変更する支持素子を備える分散モード拡声器の例を示す図である。
図4図4は、アクチュエータの基本周波数を変更するためのプロセスのフローダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
様々な図面における同様の参照番号および名称は、同様の要素を示す。
詳細な説明
図1A〜Cは、分散モード拡声器102を含む装置100の例を示す。スマートフォンまたは別のタイプのコンピュータなどの装置100は、音声を生成するために、図1Cに示される分散モード拡声器102を用いる。音声は、通話、音楽、オーディオストリーム、ビデオの音声、ゲームの音声など、任意のタイプの音声であり得る。装置100は、分散モード拡声器102を含む、任意の適切なタイプの装置であり得る。
【0017】
分散モード拡声器102は、振動して音波を生成するパネル104を含む。パネル104は、音波を生成できる装置100に含まれる任意の適切なパネルであり得る。例えば、パネル104は、装置100に含まれるディスプレイパネルであり得る。ディスプレイパネルは、タッチスクリーンまたは他の任意の適切なタイプのディスプレイを含み得る。
【0018】
分散モード拡声器102は、パネル104をアクチュエータ110に、例えば分散モードアクチュエータに接続する支持成形物106を含む。例えば、支持成形物106は、パネル104、アクチュエータ110、または両方に強固に接続されており、支持成形物106がアクチュエータ110によって生成された力をパネル104に伝達できるようにし、パネルに音声を生成させる。疑念の回避のため、「支持成形物」という用語は、支持成形物が、全体または一部において、成形プロセスによって製造されなければならないことを意味すると解釈されるべきではない。
【0019】
いくつかの実施形態において、1つ以上の他の構成要素は、パネル104と支持成形物106との間の接続の一部であり得る。例えば、支持成形物106は、パネル104にしっかりと接続するシャーシ112に強固に接続し得る。いくつかの例において、シャーシ112は、分散モード拡声器102の一部ではない。いくつかの例において、シャーシ112は、分散モード拡声器の一部である。
【0020】
分散モード拡声器102は、支持素子108を用いてアクチュエータ110の共振モードを調整できる。支持素子108は、図3A〜Bを参照してより詳細に説明されるように、それぞれパネル104に平行である1つ以上の層を含み得る。1つ以上の層は、層全体に渡って一貫した特性、一定の特性、または両方を有し得る。例えば、入力信号を受信すると、支持素子108の空間体積、または支持素子108に含まれる層は、支持素子108全体に渡って均一に変化し得る。空間体積は、入力信号の受信に応じて均一に増加し得る。空間体積は、入力信号の受信に応じて均一に減少し得る。
【0021】
分散モード拡声器102は、支持素子108の長さを変更することにより、例えば、支持素子の空間体積を増加させることによりアクチュエータ110の共振モードを調整し得る。これは、今度はアクチュエータ110の被支持部分の第1の長さLおよびアクチュエータ110のカンチレバー部分の長さLを変更する。アクチュエータ110の共振モードの調整は、様々な周波数範囲における音声を生成するためのアクチュエータ110の性能を最適化し得る、例えば、アクチュエータ110が、特定の出力周波数に対してより大きなデシベルレベルを伴う音声を生成できるようにし得る。
【0022】
例えば、分散モード拡声器102が、支持素子108の長さとアクチュエータ110の被支持部分の長さLとを減少させるとき、分散モード拡声器102は、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さLを増加させることによりアクチュエータ110の基本周波数Fを減少させる。基本周波数Fにおけるこの減少は、分散モード拡声器102の低帯域幅拡張を増大させ得る、例えば、分散モード拡声器102が、より高い音量、より低い周波数の音声を生成できるようにし得る。低帯域幅拡張における増加の例は、減少した低帯域幅拡張を伴う第2の線204と比較した、図2に示されるグラフ200における第1の線202によって示される。分散モード拡声器102は、例えば、300Hz付近の音声を生成するとき、パネル104がユーザーの耳の近くにあるとき(例えば、ユーザーの耳に接触しているとき)、または両方のとき、受信機モードにおいてアクチュエータ110のより長い長さLのカンチレバー部分を用い得る。いくつかの例において、分散モード拡声器102は、200から300Hzの間の音声を生成するときに、より長いLのカンチレバー部分を用い得る。
【0023】
図2は、2つの異なる基本周波数に対する周波数対音圧レベルのグラフ200を示す。例えば、より低い基本周波数Fと、より長い長さLのカンチレバー部分とを備えるアクチュエータは、第1の線202によって表される周波数を有し得る。より高い基本周波数Fと、より短い長さLのカンチレバー部分とを備えるアクチュエータは、第2の線204によって表される周波数を有し得る。
【0024】
図1A〜Cに戻ると、図1Bにおける時間Tから図1Cにおける時間Tへの変化にて示されるように、分散モード拡声器102が支持素子108の長さを増加させると、アクチュエータ110の被支持部分の長さLはLへ増加し、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さLはLへ減少する。アクチュエータのカンチレバー部分の長さにおける、Lへのこの減少は、分散モード拡声器102の高帯域幅拡張を増大させるアクチュエータ110の基本周波数Fを増加させ、例えば、分散モード拡声器102が、より高い音量、より高い周波数の音声を生成できるようにする。高帯域幅拡張における増加の例は、減少した高帯域幅拡張を伴う第1の線202と比較した、図2に示されるグラフ200における第2の線204によって示される。分散モード拡声器102は、例えば、450Hz付近の音声を生成するとき、装置が「スピーカーフォン」モードにあるとき、または両方のとき、ハンズフリーモードにおけるアクチュエータのより短い長さLのカンチレバー部分を用い得る。いくつかの例において、分散モード拡声器102は、350から20kHzの間の音声を生成するときに、より短い長さLのカンチレバー部分を用い得る。
【0025】
分散モード拡声器102は、分散モード拡声器102が音声を生成するときに、アクチュエータ110のための所望の基本周波数Fを決定する周波数選択モジュールを含む。周波数選択モジュールは、所望の基本周波数Fを用いて、アクチュエータ110のカンチレバー部分に対する長さを決定する。周波数選択モジュールは、分散モード拡声器102が、分散モード拡声器102の出力モードおよびその出力モードに対応する最適な出力周波数範囲に応じてアクチュエータ110のカンチレバー部分の長さを自動的に調整できるようにし得る。
【0026】
アクチュエータ110のカンチレバー部分に対する所望の長さがカンチレバー部分の現在の長さと同じであるとき、周波数選択モジュールは、カンチレバー部分の長さを変更しないことを決定し得る。例えば、カンチレバー部分が長さLを有する期間Tの間、周波数選択モジュールは、分散モード拡声器102に対する入力信号を受信し得る。周波数選択モジュールは、入力信号を用いて、アクチュエータ110に対する所望の基本周波数Fと、アクチュエータ110に所望の基本周波数Fを有させるカンチレバー部分に対する長さとを決定する。決定された長さがアクチュエータ110のカンチレバー部分の現在の長さLと同じであるとき、周波数選択モジュールは、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さを変更しないと決定する。
【0027】
アクチュエータ110のカンチレバー部分の決定された長さが現在の長さと異なるとき、周波数選択モジュールは、支持素子108へ信号を送信して、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さを変更するために支持素子のサイズを変化させる。例えば、周波数選択モジュールは、カンチレバー部分が長さLを有する期間Tの間に、分散モード拡声器102に対する入力信号を受信し得る。周波数選択モジュールは、入力信号を用いて、カンチレバー部分が、入力信号に基づいて音声を生成する分散モード拡声器102のための長さLを有するべきであることを決定する。現在の長さLは、必要とされる長さLと異なるため、周波数選択モジュールは、支持素子108に信号を送信して、支持素子108に形状を変化させ、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さをLからLに変更させる。支持素子108が期間Tの間に信号を受信すると、支持素子108は、形状を変化させ、例えば長くなり、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さを変更させる。例えば、アクチュエータ110のカンチレバー部分の長さは、図1B〜Cにおいて示されるようにLからLへ減少し得る。
【0028】
図3A〜Bは、形状を変更すると、アクチュエータ308のカンチレバー部分308bの長さを変更する支持素子306を備える分散モード拡声器300の例を示す。分散モード拡声器300は、例えば分散モード拡声器102として、装置100において用いられ得る。分散モード拡声器300は、例えばパネル104などのパネル302を含む。
【0029】
分散モード拡声器300に含まれる基部ブラケット304は、支持成形物310とアクチュエータ308とをパネル302に接続する。例えば、基部ブラケット304は、分散モード拡声器300の製造中に支持成形物310に強固に接続され得る。基部ブラケット304は、分散モード拡声器300の製造中にパネル302に強固に接続され得る。基部ブラケット304とパネル302および支持成形物310の両方との間の接続は、基部ブラケット304が、アクチュエータ308によって生成された力を支持成形物310からパネル302へ伝達して、パネル302に音声を生成させるのに十分である。
【0030】
図3A〜Bに示すように、支持成形物310は、アクチュエータ308を固定するためにアクチュエータ308を取り囲み得る。支持成形物310は、アクチュエータ308に強固に接続され、アクチュエータ308によって生成された力をアクチュエータ308から基部ブラケット304およびパネル302へ伝達し得る。
【0031】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器300は、基部ブラケット304とパネル302との間に1つ以上の他の構成要素を含む。例えば、分散モード拡声器300は、基部ブラケット304とパネル302とを強固に接続するシャーシを含み得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器300を含むシステムは、基部ブラケット304とパネル302との間に1つ以上の他の構成要素を含む。例えば、システムはシャーシを含んでもよく、当該シャーシは、基部ブラケット304とパネル302とを強固に接続する。後者の2つは、分散モード拡声器300に含まれる。
【0033】
分散モード拡声器300は、支持素子306を含む。支持素子306は、支持素子306が、信号の受信に応じて形状、例えば空間体積を変化できるようにする1つ以上の層を含み得る。一例として、支持素子306は、例えば、支持素子306に含まれる1つ以上の層として、電気活性素子306aおよび調整支持体306bを含み得る。
【0034】
電気活性素子306aと調整支持体306bとの組み合わせは、支持素子306を可変な伸展性を有する支持アセンブリにさせ得る。例えば、分散モード拡声器300に含まれる周波数選択モジュールが制御電圧を電気活性素子306aに印加するとき、電気活性素子306aは、例えば印加された電圧に比例して調整支持体306bを圧縮するz次元の変位を有し得る。調整支持体306bの圧縮によって、調整支持体306bの形状が変化し、例えば、調整支持体306bの幅、長さ、または両方が増加する。調整支持体306bの形状の変化は、アクチュエータ308の被支持部分308aの第1の長さを増加させ、アクチュエータ308のカンチレバー部分308bの第2の長さを減少させる。アクチュエータ308のカンチレバー部分308bの第2の長さの変更は、アクチュエータ308の基本周波数Fを変更させる。一例として、伸展性の変化、例えば、支持素子306の、空間体積または形状または両方などの特性は、調整支持体306bの有効長さを変更し、アクチュエータ308の基本周波数Fが、分散モード拡声器300の動作限界内で調整できるようにし得る。
【0035】
分散モード拡声器300による、電気活性素子306aおよび調整支持体306bを備える支持素子306の使用は、分散モード拡声器が、分散モード拡声器300の出力モード、例えば最適な出力周波数範囲に基づいてその基本周波数Fを自動的に調整できるようにし得る。異なる出力モードが異なる出力周波数範囲を有し得るため、分散モード拡声器300は、特定の出力モードに対する最適な周波数範囲を用いて、その最適な周波数範囲に対してアクチュエータ308の基本周波数Fを調整し得る。例えば、ハンズフリー出力モードは、受信機出力モードよりも低い最適な周波数範囲を有し得る。分散モード拡声器300は、受信機出力モードに対するより高い基本周波数Fと比較して、ハンズフリー出力モードに対してより低い基本周波数Fを選択し得る。
【0036】
装置、一例として、分散モード拡声器300または分散モード拡声器300を含む装置は、例えば、当該装置が受信機モードまたはハンズフリーモードにあるとして用いられている場合、分散モード拡声器300により近接場において生成される音声の周波数応答を監視して、装置の機械的な結合を決定できる。分散モード拡声器300は、基本周波数Fを調整するために周波数応答を用いて、装置の機械的な結合に応じて分散モード拡声器300の性能を最適化できる。例えば、装置は、当該装置が手持ちかつ受信機モードである可能性が高いか、または装置が表面に接触しかつハンズフリーモードである可能性が高いか、を決定し得る。装置は、この決定の結果を用いて、アクチュエータ308の基本周波数Fを変更するか否かを決定し得る。
【0037】
いくつかの実装において、装置または分散モード拡声器300は、装置上で実行されている1つ以上のアプリケーション、例えば、電話アプリケーション、音楽アプリケーション、ビデオアプリケーションなどを監視することにより、装置の現在の出力モードを決定できる。装置上で実行されるアプリケーションは、分散モード拡声器300が生成する出力音声に含まれるコンテンツを示し得る。装置、例えば、分散モード拡声器300は、1つ以上のアプリケーションのためのデータを用いて、現在の出力モード、アクチュエータ308のための基本周波数F、または両方を決定し得る。1つ以上のアプリケーションのためのデータは、どのアプリケーションが装置上で実行されているか、どのアプリケーションが音声を生成しているか、どのアプリケーションがユーザー入力を最近受信したか、またはこれらの2つ以上の組み合わせを示し得る。例えば、分散モード拡声器300は、ハンズフリーモードにおいて提供されるべき音楽アプリケーションまたはビデオアプリケーションのための音声を生成するとき、カンチレバー部分308bの長さを増加させ得る。分散モード拡声器300は、受信機モードにおいて提供されるべき電話アプリケーションのための音声を生成するとき、カンチレバー部分308bの長さを減少させ得る。
【0038】
いくつかの例において、分散モード拡声器300は、例えば、装置上で実行されている1つ以上のアプリケーションのためのデータを用いることに加えて、またはその代わりに、分散モード拡声器300を含む装置のユーザーのための1つ以上の特性を用いて、アクチュエータ308のための出力基本周波数Fを決定し得る。例えば、装置が典型的に通話のために受信モードにあるとき、分散モード拡声器300は、ハンズフリーモードのために用いられるであろう長さと比較して、アクチュエータ308のより長い長さのカンチレバー部分308bを用い得る。装置が典型的に通話のためにハンズフリーモードにあるとき、分散モード拡声器300は、受信機モードにおいて用いられるであろう長さと比較して、アクチュエータ308のより短い長さのカンチレバー部分308bを用い得る。ユーザーのための1つ以上の特性は、ユーザー入力、装置とのユーザー対話の分析、例えば履歴データの分析、または両方に基づいて決定され得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器300は、分散モード拡声器300が生成する音声の音量に基づいて、アクチュエータ308の基本周波数Fを調整し得る。例えば、分散モード拡声器300は、より高い音量の音声の生成のために、より高い基本周波数Fを選択し得る。分散モード拡声器は、より低い音量の音声の生成のために、より低い基本周波数Fを選択し得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器300は、アクチュエータの現在の基本周波数Fをもって、分散モード拡声器300によって生成される音声が閾値音量を満たすであろうか否かを決定し得る。分散モード拡声器300によって生成された音声が閾値音量を満たすであろうとき、例えば、閾値音量以上であるとき、分散モード拡声器300は、現在の基本周波数Fに基づいて、カンチレバー部分308bの長さを変更しないことを決定し、またはカンチレバー部分308bの長さを減少させること、およびアクチュエータ308の基本周波数Fを増加させることを決定し得る。分散モード拡声器によって生成された音声が閾値音量を満たさないであろうとき、例えば閾値音量以下であるとき、分散モード拡声器300は、現在の基本周波数Fに基づいて、カンチレバー部分308bの長さを増加させること、およびアクチュエータ308の基本周波数Fを減少させることを決定し得る。
【0041】
電気活性素子306aは、入力信号に基づいて物理的に反応する素子から作られる。入力信号は、熱、電荷、または両方であり得る。電気活性素子306aは、低レイテンシ反応時間を有し得る。電気活性素子306aはポリマーであり得る。いくつかの例において、電気活性素子306aは圧電材料であり得る。例えば、電気活性素子306aは、セラミックまたは結晶圧電材料であり得る。セラミック圧電材料の例は、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコニウム酸鉛、ビスマスフェライト、およびニオブ酸ナトリウムを含む。結晶性圧電材料の例は、トパーズ、チタン酸鉛、ニオブ酸リチウム、およびタンタル酸リチウムを含む。
【0042】
調整支持体306bは、圧力に応答して空間体積形状を変える素子から作られ得る。例えば、調整支持体306bは、調整支持体306b全体に渡って一貫した、一定の、または両方の特性を備える材料から作られ、電気活性素子306aによる圧力の受け取りに際し、一貫して形状を変えることができ得る。調整支持体306bは、エラストマー、例えばネオプレンまたはシリコン化合物であり得る。
【0043】
図4は、アクチュエータの基本周波数を変更するためのプロセス400のフローダイアグラムである。例えば、プロセス400は、分散モード拡声器102または分散モード拡声器300によって用いられ得る。
【0044】
分散モード拡声器は、生成する音声を表す信号を受信する(402)。例えば、分散モード拡声器に含まれる周波数選択モジュールは、生成する音声を識別する信号を受信し得る。信号は、スピーカー、分散モード拡声器、または両方のための、任意の適切なタイプの信号であり得る。周波数選択モジュールは、装置上で実行されているアプリケーション、例えばスマートフォン上の電話または音楽アプリケーションから入力を受信し得る。装置は、分散モード拡声器、例えば、分散モード拡声器を含むスマートフォンを含み得る。分散モードの拡声器は、装置から分離され、例えば有線または無線で装置に接続され得る。
【0045】
分散モード拡声器は、出力モード、音声の音量、音声に含まれるコンテンツ、またはこれらの2つ以上の組み合わせを決定する(404)。例えば、周波数選択モジュールは、出力モード、音声の音量、または音声に含まれるコンテンツのうちの1つ以上を決定し得る。いくつかの例において、周波数選択モジュールは、受信信号を分析することにより、出力モード、音声の音量、または音声に含まれるコンテンツの1つ以上を決定し得る。周波数選択モジュールは、出力モード、音声の音量、または音声に含まれるコンテンツの1つ以上を識別するデータを受信し得る。例えば、周波数選択モジュールは、装置からデータを受信し得る。データは、受信信号に含まれるか、または信号と別個に受信され得る。
【0046】
分散モード拡声器は、出力モード、音声の音量、音声に含まれるコンテンツ、またはこれらの2つ以上の組み合わせに基づいて、アクチュエータの現在の基本周波数を変更するか否かを決定する(406)。例えば、周波数選択モジュールは、分散モード拡声器に含まれるアクチュエータの現在の基本周波数が、音声を生成するときに用いる最適な基本周波数であるか否かを決定する。分散モード拡声器、例えば周波数選択モジュールは、アクチュエータの現在の基本周波数が、音声を生成するときに用いる最適な基本周波数であるか否かを決定するときに、出力モード、音声の音量、または音声に含まれるコンテンツの1つ以上を用い得る。
【0047】
アクチュエータの現在の基本周波数を変更すると決定することに応答して、分散モード拡声器は、アクチュエータのための更新される基本周波数を決定する(408)。分散モード拡声器、例えば周波数選択モジュールは、出力モード、音声の音量、または音声に含まれるコンテンツの1つ以上を用いて、更新される基本周波数を決定し得る。いくつかの例において、分散モード拡声器は、更新される基本周波数を決定するために周波数または周波数範囲を用い得る。
【0048】
更新される基本周波数は、アクチュエータが音声を生成するときに用いる最適な基本周波数であり得る。例えば、最適な基本周波数は、他の基本周波数と比較して、分散モード拡声器が、より大きな音量の音声を生成し、音声をより正確に再現し、または両方を可能にし得る。
【0049】
分散モード拡声器は、支持素子に信号を送信して、支持素子に形状を変化させ、アクチュエータの現在の基本周波数を、更新される基本周波数に変更させる(410)。例えば、周波数選択モジュールは、支持素子に信号を送信して、支持素子に形状を変化させ得る。信号は、特定の電流、熱、または両方であり得る。
【0050】
分散モード拡声器、例えば周波数選択モジュールは、更新された基本周波数に基づいて支持素子に供給するための電流量、熱量、または両方を決定し得る。例えば、電流量は、アクチュエータが更新された基本周波数を有するように現在の基本周波数が変わらなければならない程度を示し得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器、例えば周波数選択モジュールは、更新された基本周波数に基づいて支持素子に供給するための、電流の変化、熱の変化、または両方を決定し得る。分散モード拡声器が、支持素子の形状、空間体積、または両方と、アクチュエータの対応する基本周波数とを維持するために支持素子に電流、熱、または両方を既に供給しているとき、分散モード拡声器は、アクチュエータが更新された基本周波数を有するように、支持素子に供給される電流、熱、または両方の増加または減少を決定し得る。
【0052】
分散モード拡声器は、アクチュエータに作動信号を与える(412)。例えば、分散モード拡声器は、アクチュエータに含まれる1つ以上の電極に、アクチュエータを作動させて力を発生させる作動信号を与え得る。信号は電流であり得る。分散モード拡声器が支持素子に信号を送信するとき、分散モード拡声器は、アクチュエータの現在の基本周波数を更新された基本周波数に変更した後、アクチュエータに作動信号を与え得る。
【0053】
分散モード拡声器がアクチュエータの現在の基本周波数を変更しないと決定すると、分散モード拡声器は、アクチュエータの基本周波数を変更することなくアクチュエータに作動信号を与える。例えば、分散モード拡声器は、生成する音声を表す信号を受信した後、当該信号に基づいて支持素子に信号を送信することなく、アクチュエータに電流を供給する。
【0054】
分散モード拡声器は、アクチュエータに含まれる1つ以上の電極に電流を供給する駆動モジュールを含み得る。駆動モジュールは、周波数選択モジュールと同じ構成要素であり得る。駆動モジュールは、分散モード拡声器に含まれる、周波数選択モジュールとは異なる構成要素であり得る。
【0055】
分散モード拡声器は、アクチュエータを用いて力を生成する(414)。例えば、アクチュエータは、作動信号を受信して作動し、アクチュエータに力を発生させる。アクチュエータに含まれる電極が電流を受信すると、アクチュエータは作動し、力を発生させ得る。
【0056】
分散モード拡声器は、負荷に力を与えて、音声を生成する(416)。例えば、アクチュエータと支持成形物との間の強固な接続は、アクチュエータに、生成された力の少なくとも一部を支持成形物に与えさせ得る。支持成形物とパネルとの間の強固な接続は、支持成形物に、生成された力の少なくとも一部をパネルに与えさせ得る。支持成形物とパネルとの間の強固な接続は、支持成形物からパネルへ力の少なくとも一部を伝達する基部ブラケットを含み得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、プロセス400は、追加のステップを含んでもよく、ステップがより少なくてもよく、またはステップのいくつかは複数のステップに分割され得る。例えば、分散モード拡声器は、アクチュエータの現在の基本周波数を変更するか否かを決定し、更新される基本周波数を決定し、プロセス400の他のステップを行うことなく、支持素子に現在の基本周波数を更新される基本周波数に変更させるために、支持素子に信号を送信し得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、この文書において説明される構成要素の1つ以上は、分散モード拡声器以外の装置に含まれ得る。一例として、触覚フィードバックシステムは、触覚フィードバックを生成するために、アクチュエータ、例えば、分散モードアクチュエータ、支持素子、周波数選択モジュール、またはこれらの2つ以上の組み合わせを用い得る。触覚フィードバックシステムは、アクチュエータを用いて、250Hzから300Hzの間の周波数範囲のエネルギーを生成し得る。触覚フィードバックシステムは、分散モード拡声器の装置、例えば上述された分散モード拡声器に含まれ得る。触覚フィードバックシステムは、例えば触覚フィードバックシステムと分散モード拡声器とが異なるタイプの出力に対して同じアクチュエータを用いるとき、音声を作り出すのに用いるためのエネルギーも生成するアクチュエータを用い得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、分散モード拡声器がスマートフォンに含まれるとき、スマートフォンは、ディスプレイ、例えばディスプレイパネル、1つ以上のプロセッサ、および1つ以上のメモリを含み得る。ディスプレイは、分散モード拡声器により音声を生成するために用いられる負荷であり得る。いくつかの例において、スマートフォンは、分散モード拡声器が音声を生成するときに用いるディスプレイとは異なる負荷を含み得る。
【0060】
メモリは、アプリケーションのための命令を格納し得る。例えば、分散モード拡声器は、出力する音声を識別する入力を当該アプリケーションから受信できる。1つ以上のプロセッサ、例えば1つ以上のアプリケーションプロセッサは、1つ以上のメモリ上に格納された命令を用いて、アプリケーションを実行し得る。例えば、電話アプリケーション、音楽アプリケーション、またはゲームなどのアプリケーションの実行中に、アプリケーションは、ユーザーに出力する音声を決定し得る。アプリケーションは、分散モード拡声器に音声のためのデータを提供する。
【0061】
分散モード拡声器に含まれる、周波数選択モジュールまたは駆動モジュールまたは両方は、入力として音声のためのデータを受信する。周波数選択モジュールは、スマートフォンにおいて駆動モジュールと同じ構成要素であり得る。いくつかの例において、周波数選択モジュールは、スマートフォンにおいて駆動モジュールとは異なる構成要素である。周波数選択モジュールは、音声のためのデータを用いて、分散モード拡声器に含まれるアクチュエータの現在の基本周波数を変更するか否かを決定し、必要ならば、分散モード拡声器に含まれる支持素子に信号を与える。駆動モジュールは、音声の生成のための現在の基本周波数への任意の変更後、分散モード拡声器に含まれる1つ以上の電極対に電流を供給する。
【0062】
いくつかの例において、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のメモリ、または両方は、駆動モジュール、周波数選択モジュール、または両方と切り離されている。例えば、周波数選択モジュール、駆動モジュール、または両方は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのメモリ、または両方を含み得る。当該少なくとも1つのプロセッサは、当該1つ以上のプロセッサと異なるセットのプロセッサであり得る。当該少なくとも1つのメモリは、当該1つ以上のメモリと異なるメモリであり得る。
【0063】
本明細書において説明される主題および機能的オペレーションの実施形態は、本明細書に開示される構造およびそれらの構造的等価物を含む、デジタル電子回路において、目に見える方法で具現化されるコンピュータソフトウェアもしくはファームウェアにおいて、コンピュータハードウェアにおいて、またはそれらの1つ以上の組合せにおいて実装され得る。本明細書において説明される主題の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理機器による実行のための、またはデータ処理機器のオペレーションを制御するための有形の非一時的なプログラムキャリア(program carrier)上でエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装され得る。あるいは、または加えて、プログラム命令は、データ処理装置による実行に対して好適な受信機器への伝達のために情報をエンコードするよう生成される、人工的に生成され伝搬される信号上で、例えば機械により生成された電気的、光学的、または電磁気的な信号上でエンコードされ得る。コンピュータ記憶媒体は、機械が読み取り可能な記憶装置、機械が読み取り可能な記憶基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリ装置、またはそれらの1つ以上の組合せであり得る。
【0064】
「データ処理機器」という用語は、データ処理ハードウェアを意味し、例としてプログラマブルプロセッサ、または複数のプロセッサを含む、データを処理するための全ての種類の機器、装置および機械を包含する。当該機器は、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)または特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)などの専用の論理回路でもあり得るか、またはそれらをさらに含み得る。当該機器は、ハードウェアに加えて、コンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコード、例えばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、オペレーティングシステム、または、それらの1つ以上の組合せを構成するコードを任意に含み得る。
【0065】
一例として、分散モード拡声器、例えば、周波数選択モジュールまたは駆動モジュールまたは両方は、データ処理機器を含み得る。分散モード拡声器は、少なくとも1つのメモリと共にデータ処理機器を用いて、この文書に説明されている1つ以上のオペレーションを行い得る。
【0066】
プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプトまたはコードとも称され、またはそれらとして説明され得るコンピュータプログラムは、コンパイラ型もしくはインタープリタ型言語、または宣言型もしくは手続き型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語において記述され得る。そして、それは、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュールとして、構成要素、サブルーチン、もしくはコンピューティング環境における使用に対して好適な他のユニットを含む任意の形態において展開され得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステムにおけるファイルに対応し得るが、対応しなくてもよい。プログラムは、当プログラムに専用の単一のファイルにおいて、もしくは複数の連携されたファイル、例えば1つ以上のモジュール、サブプログラムもしくはコードの一部を格納するファイルにおいて、他のプログラムまたはデータ、例えばマークアップ言語文書において格納される1つ以上のスクリプトを保持するファイルの一部に格納され得る。コンピュータプログラムは、1つの場所に位置されるかもしくは複数の場所に渡って分散され、かつ通信ネットワークによって相互に接続される、1つのコンピュータまたは複数のコンピュータ上で実行されるように展開され得る。
【0067】
本明細書に説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データ上で動作し出力を生成することにより機能を行うための、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルコンピュータによって行われ得る。当該プロセスおよび論理フローならびに装置は、専用の論理回路、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)もしくは特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)によってもそれぞれ行うことおよび実装ができる。
【0068】
コンピュータプログラムの実行に対して好適であるコンピュータは、例として汎用もしくは専用のマイクロプロセッサもしくは両方、または任意の他の種類の中央処理装置を含む。一般に、中央処理装置は、リードオンリーメモリまたはランダムアクセスメモリまたは両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの必須の素子は、命令を行うまたは実行するための中央処理装置、ならびに命令およびデータを格納するための1つ以上のメモリ装置である。一般に、コンピュータは、データを格納するための1つ以上の大容量記憶装置、例えば磁気ディスク、光磁気ディスクもしくは光ディスクも含むか、当該1つ以上の大容量記憶装置からデータを受信するかもしくは当該1つ以上の大容量記憶装置にデータを転送するよう動作可能に結合されるか、または両方の場合がある。しかしながら、コンピュータは、そのような装置を有していなくてもよい。さらに、コンピュータは、別の装置、例えばいくつか例を挙げると、携帯電話、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、モバイルオーディオもしくはビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)受信機、またはポータブル記憶装置、例えばユニバーサルシリアルバス(USB:universal serial bus)フラッシュドライブにおいて埋め込まれ得る。
【0069】
コンピュータプログラム命令およびデータを格納することに対して好適である、コンピュータ読み取り可能な媒体は、半導体メモリ装置、例えばEPROM、EEPROMおよびフラッシュメモリ装置;磁気ディスク、例えば内部のハードディスクまたはリムーバブルディスク;光磁気ディスク;ならびにCD−ROMおよびDVD−ROMディスクを例として含む、全ての形態の不揮発性メモリ、媒体ならびにメモリ装置を含む。プロセッサおよびメモリは、専用の論理回路によって補完され得る、または専用の論理回路において組み込まれ得る。
【0070】
分散モード拡声器は、分散モード拡声器によって実行されると、本文書で説明される1つ以上のオペレーションを分散モード拡声器に行わせる命令を格納する1つ以上のメモリを含み得る。例えば、当該命令は、分散モード拡声器、例えば周波数選択モジュールに、出力周波数サブセットを決定させ得るか、1つ以上の電極を通電させ得るか、または両方をさせ得る。いくつかの例において、周波数選択モジュールまたは駆動モジュールまたはその両方は、1つ以上のメモリまたは1つ以上のメモリの一部を含み得る。
【0071】
ユーザーとの対話を提供するために、本明細書において説明される主題の実施形態は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)モニタなどの、ユーザーに情報を表示するための表示装置と、例えばマウスまたはトラックボールなどの、ユーザーがコンピュータに入力を与えることができるキーボードおよびポインティング装置とを有するコンピュータ上で実装され得る。他の種類の装置は、同様に、ユーザーとの対話を提供するために用いられ得る;例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバックまたは触覚フィードバックであり得る;そして、ユーザーからの入力は、音響入力、音声入力、または触覚入力を含む任意の形態において受信され得る。
【0072】
本明細書が多くの特定の実施形態の詳細を含む一方で、これらは、特許請求の範囲に関する限定として解釈されるべきではなく、むしろ特定の実施形態に特有であり得る特徴の記載として解釈されるべきである。別個の実施形態のコンテクストで本明細書において説明されるある特徴は、単一の実施形態における組合せにおいて実現できる。逆に、単一の実施形態のコンテクストにおいて説明される様々な特徴は、複数の実施形態において別個に、または任意の好適な部分的な組み合わせにおいて実装できる。さらに、特徴は、ある組み合せにおいて作用するとして上述され、最初はそのように主張さえされ得るが、主張される組み合せからの1つ以上の特徴は、いくつかの場合において当該組み合せから削除でき、主張される組み合せは、部分的な組み合わせまたは部分的な組み合わせの変形例に向けられ得る。
【0073】
同様に、オペレーションが図において特定の順で示されているが、これは、そのようなオペレーションが、望ましい結果を達成するために、示された特定の順もしくは連続した順番で行われる、または全ての示されたオペレーションが行われることを要求すると理解されるべきではない。ある状況において、多重タスク処理および並列処理は有利であり得る。さらに、上述された実施形態における様々なシステムモジュールおよび構成要素の分離は、全ての実施形態においてそのような分離を要求するとして理解されるべきではなく、説明されるプログラム構成要素およびシステムが、単一のソフトウェア製品において一般に統合できるかまたは複数のソフトウェア製品にパッケージ化できると理解されるべきである。
【0074】
主題の特定の実施形態が説明された。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。例えば、請求項において記載される動作は、異なる順において行われてもよく、それでも所望の結果を達成し得る。一例として、添付の図において示されるプロセスは、所望の結果を達成するために、示される特定の順または連続的な順番を必ずしも要求しない。いくつかの場合において、多重タスク処理および並列処理は有利であり得る。
図1
図2
図3A
図3B
図4