特許第6953571号(P6953571)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6953571セミフレキシブルプリント回路基板アセンブリの曲げ治具及び支持部品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6953571
(24)【登録日】2021年10月1日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】セミフレキシブルプリント回路基板アセンブリの曲げ治具及び支持部品
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20211018BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20211018BHJP
【FI】
   H05K1/02 L
   H05K7/14 H
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-41819(P2020-41819)
(22)【出願日】2020年3月11日
(65)【公開番号】特開2020-205403(P2020-205403A)
(43)【公開日】2020年12月24日
【審査請求日】2020年3月11日
(31)【優先権主張番号】16/444,862
(32)【優先日】2019年6月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508018934
【氏名又は名称】廣達電腦股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Quanta Computer Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】叢 耀宗
(72)【発明者】
【氏名】郭 承堅
(72)【発明者】
【氏名】林 維新
【審査官】 齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0046437(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0266434(US,A1)
【文献】 実開昭59−44063(JP,U)
【文献】 実開昭49−104669(JP,U)
【文献】 特開平7−221418(JP,A)
【文献】 特開2001−3780(JP,A)
【文献】 特開2004−311813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K1/00―7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1要素及び第2要素を有するセミフレキシブルプリント回路基板アセンブリ(PCBA)であって、前記第1要素は、前記第2要素に対して非平面方向に移動するように構成されている、セミフレキシブルPCBAと、
前記セミフレキシブルPCBAの前記第1要素と前記第2要素とを接続する内部トレースと、
前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素に対する前記第1要素の相対的な移動を制限するように構成された支持機構と
取り外し可能な装着システムであって、前記装着システムは、前記内部トレースが最小曲げ半径を超えるのを抑制するように構成されており、前記装着システムは、ブラケットアセンブリと支持デバイスとを備える、装着システムと、を備え、
前記支持デバイスは、前記ブラケットアセンブリによって受容され、前記支持デバイスが前記ブラケットアセンブリに対して回転するのを可能にするように構成されたインターロック要素を備え、
前記ブラケットアセンブリは、
少なくとも1つの開口部を有する後部タブであって、前記セミフレキシブルPCBAの前記第1要素と同一平面上にある後部タブと、
少なくとも1つの開口部を有する少なくとも1つのベースタブであって、前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素と同一平面上にある少なくとも1つのベースタブと、
前記支持デバイスの前記インターロック要素を受容するように構成された少なくとも1つの開口部を有する側部タブと、を備える、
コンピューティングシステム。
【請求項2】
前記支持デバイスは、前記セミフレキシブルPCBAが前記最小曲げ半径を超えるのを制限するように前記内部トレースに当接するように構成された円弧要素を備える、請求項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項3】
前記支持機構は、前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素に対して前記第1要素を固定するように構成された少なくとも1つの支持ラッチを備え、
前記少なくとも1つの支持ラッチは、ベース要素を備え、前記ベース要素は、前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素の開口部とインターロックするように構成された少なくとも1つの固定要素を備える、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの支持ラッチは、
後部要素であって、前記セミフレキシブルPCBAの前記第1要素の開口部とインターロックするように構成された固定要素を備える後部要素と、
前記後部要素を前記ベース要素に接続する延長部と、
前記延長部の反対側にある円弧部であって、前記後部要素を前記ベース要素に接続する円弧部と、を備える、請求項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項5】
前記支持機構は、前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素に対して前記第1要素を固定するように構成された少なくとも1つの支持ケーブル及びストッパアセンブリを備える、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの支持ケーブル及びストッパアセンブリは、支持ケーブルを備え、前記支持ケーブルは、第1端部と第2端部とを有しており、前記第1端部は、前記セミフレキシブルPCBAの前記第1要素とインターロックするように構成されており、前記第2端部は、前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素とインターロックするように構成されている、請求項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの支持ケーブル及びストッパアセンブリは、ストッパデバイスを備え、
前記ストッパデバイスは、
前記セミフレキシブルPCBAの前記第1要素と同一平面上にある後面と、
前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素と同一平面上にあるベース面と、
前記後面及び前記ベース面に隣接する湾曲面と、を備える、請求項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項8】
前記支持機構は、前記セミフレキシブルPCBAの前記第2要素に対して前記第1要素を固定するように構成された少なくとも1つの支持アタッチメントアセンブリを備え、
前記少なくとも1つの支持アタッチメントアセンブリは、
前記第1要素の一部を受容するように構成された第1スロット要素を有する第1アタッチメント要素と、
前記第2要素の一部を受容するように構成された第2スロット要素を有する第2アタッチメント要素と、を備える、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、セミフレキシブルプリント回路基板アセンブリのライフサイクルを改善する固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サーバ及び他のコンピューティングデバイスは、一般に、ハウジング内に様々な電子部品を含む。例えば、サーバは、中央処理装置(CPU)又はグラフィックス処理ユニット(GPU)等の処理デバイス、ハードドライブ、ネットワーク又は通信コンポーネント、メモリデバイス等を含むことができる。これらのデバイスは、それ自体の個別のハウジングに装着することができるし、セミフレキシブルプリント基板アセンブリ(PCBA)の一部とすることができる。デバイスをセミフレキシブルPCBAに装着することにより、コネクタの数を減らすことができ、これにより、信号性能を向上させることができる。
【0003】
しかしながら、セミフレキシブルPCBAは、様々な機械的故障の影響を受けやすい。例えば、セミフレキシブルPCBAは、装着された全てのデバイスを接続する内部トレースの完全性を保持する最小曲げ半径を有する。セミフレキシブルPCBAが最小曲げ半径を超えると、内部トレースが破損し、これにより、セミフレキシブルPCBAの故障を引き起こす可能性がある。また、セミフレキシブルPCBAは、最小曲げライフサイクル、即ち、故障前にセミフレキシブルPCBAを何れかの方向に曲げることができる回数を有する。例えば、セミフレキシブルPCBAは、10サイクルを超えて曲げられた場合、内部トレースの破損により故障する可能性がある。本開示は、これらの問題及び他の問題を解決することに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セミフレキシブルプリント回路基板アセンブリのライフサイクルを改善する固定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
コンピューティングシステムが提供される。コンピューティングシステムは、第1要素及び第2要素を有するフレキシブルプリント回路基板アセンブリ(PCBA)を含む。第1要素は、第2要素に対して非平面(non-planar)方向に移動するように構成されている。コンピューティングシステムは、セミフレキシブルPCBAの第1要素及び第2要素を接続する内部トレースも含む。コンピューティングシステムは、フレキシブルPCBAの第2要素に対する第1要素の相対的な移動を制限するように構成された支持機構も含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、内部トレースが最小曲げ半径を超えるのを抑制するように構成された取り外し可能な装着システムを含むこともできる。取り外し可能な装着システムは、ブラケットアセンブリと支持デバイスとを含むことができる。支持デバイスは、セミフレキシブルPCBAの第1要素と第2要素との間に配置された延長体(elongated body)を含むことができる。支持デバイスは、タブ要素と円弧要素(rounded element)とを含むことができる。円弧要素は、タブ要素から延長体の反対方向に延在することができる。円弧要素は、セミフレキシブルPCBAが最小曲げ半径を超えるのを制限するように内部トレースに当接するように構成されてもよい。
【0007】
支持デバイスは、ブラケットアセンブリによって受容されるように構成されたインターロック要素も含むことができる。インターロック要素は、支持デバイスがブラケットアセンブリに対して回転するのを可能にすることができる。ブラケットアセンブリは、開口部を有する後部タブを含むことができる。後部タブは、セミフレキシブルPCBAの第1要素と同一平面上にあってもよい。ブラケットアセンブリは、開口部を有するベースタブも含むことができる。ベースタブは、セミフレキシブルPCBAの第2要素と同一平面上にあってもよい。ブラケットアセンブリは、支持デバイスのインターロック要素を受容するように構成された開口部を有する側部タブを含むことができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、セミフレキシブルPCBAの少なくとも第2要素に装着された電子部品を含むことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、支持機構は、セミフレキシブルPCBAの第2要素に対して第1要素を固定するように構成された支持ラッチを含むことができる。支持ラッチは、ベース要素を含むことができる。ベース要素は、セミフレキシブルPCBAの第2要素の開口部とインターロックするように構成された固定要素を含むことができる。ベース要素は、セミフレキシブルPCBAの第1要素の反対側に前向タブ(front facing tab)を含むことができる。支持ラッチは、後部要素を含むこともできる。後部要素は、セミフレキシブルPCBAの第1要素の開口部とインターロックするように構成された固定要素を含むことができる。支持ラッチは、後部要素をベース要素に接続する延長部分(elongated portion)も含むことができる。支持ラッチは、後部要素をベース要素に接続する円弧部(rounded portion)を含むこともできる。
【0010】
いくつかの実施形態では、支持機構は、セミフレキシブルPCBAの第2要素に対して第1要素を固定するように構成された支持ケーブル及びストッパアセンブリを含むことができる。支持ケーブル及びストッパアセンブリは、第1端部を有する支持ケーブルを含むことができる。第1端部は、セミフレキシブルPCBAの第1要素とインターロックするように構成されてもよい。支持ケーブルは、セミフレキシブルPCBAの第2要素とインターロックするように構成された第2端部を含むことができる。支持ケーブル及びストッパアセンブリは、セミフレキシブルPCBAの第1要素と同一平面上にある後面を有するストッパデバイスを含むことができる。ストッパデバイスは、セミフレキシブルPCBAの第2要素と同一平面上にあるベース面を含むことができる。ストッパデバイスは、後面及びベース面の両方に隣接する湾曲面も含むことができる。
【0011】
支持機構は、セミフレキシブルPCBAの第2要素に対して第1要素を固定するように構成された支持アタッチメントアセンブリを含むことができる。支持アタッチメントアセンブリは、第1要素の一部を受容するように構成されたスロット要素を有する第1アタッチメント要素を含むことができる。支持アタッチメントアセンブリは、第2要素の一部を受容するように構成されたスロット要素を有する第2アタッチメント要素を含むことができる。
【0012】
本発明の追加の特徴及び利点は、以下の説明に記載され、その一部は、説明から明らかになるか、本明細書に開示された原理を実施することによって知ることができる。本発明の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘された手段及び組み合わせによって実現し、取得することができる。本発明のこれらの特徴及び他の特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から十分に明らかになるか、本明細書に記載された原理を実施することにより知ることができる。
【0013】
上記の本発明並びにその利点及び特徴を得ることができる方法を説明するために、上記の原理を、添付の図面に示す具体的な実施形態を参照して具体的に説明する。これらの図面は、本発明の例示的な態様のみを示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本発明の原理を、以下の図面を使用して、より具体的且つ詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】本開示の一実施形態による、支持デバイス及びブラケットを有するプリント回路基板アセンブリを示す図である。
図1B】本開示の一実施形態による、図1Aのプリント回路基板アセンブリの湾曲を支持する支持デバイスを示す図である。
図1C】本開示の一実施形態による、図1Aのプリント回路基板アセンブリを支持するブラケットを示す図である。
図2】本開示の一実施形態による、例示的なプリント回路基板アセンブリを示す図である。
図3A】本開示の一実施形態による、支持ラッチを有するプリント回路基板アセンブリ(PCBA)の側面図である。
図3B】本開示の一実施形態による、複数の支持ラッチを組み込んだPCBAの上面斜視図である。
図3C】本開示の一実施形態による、図3AのPCBAに装着された支持ラッチを示す図である。
図3D】本開示の一実施形態による、図3AのPCBAに支持ラッチを装着する初期段階を示す図である。
図3E】本開示の一実施形態による、図3AのPCBAに支持ラッチを装着する第2段階を示す図である。
図3F】本開示の一実施形態による、固定要素とPCBAの第1要素の開口部とのラッチを示す図である。
図3G】本開示の一実施形態による、固定要素とPCBAの第2要素の開口部とのラッチを示す図である。
図4A】本開示の一実施形態による、支持ケーブル及びストッパアセンブリを有するプリント回路基板アセンブリの側面図である。
図4B】本開示の一実施形態による、複数の支持ケーブル及びストッパアセンブリを組み込んだプリント回路基板アセンブリの上面斜視図である。
図4C】本開示の一実施形態による、図4Aのプリント回路基板アセンブリを支持する支持ケーブル及びストッパアセンブリを示す図である。
図5A】本開示の一実施形態による、支持アタッチメントアセンブリ(support attachment assembly)を有するプリント回路基板アセンブリの側面図である。
図5B】本開示の一実施形態による、複数の支持アタッチメントアセンブリを組み込んだプリント回路基板アセンブリの上面斜視図である。
図5C】本開示の一実施形態による、図5Aのプリント回路基板アセンブリを支持するアタッチメントアセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付の図面を参照して本発明を説明するが、類似又は同等の要素を示すために、図面全体を通して同様の符号が使用される。図面は、縮尺通りに描かれておらず、単に本発明を説明するために提供されている。本発明のいくつかの態様は、説明のために、応用例を参照して以下に述べられる。本発明の十分な理解を提供するために、多数の特定の詳細、関係及び方法が記載されていることを理解されたい。しかしながら、当業者は、本発明を1つ以上の特定の詳細なしに又は他の方法を用いて実施できることを容易に認識するであろう。他の例では、本発明を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造又は動作を詳細に示していない。本発明は、いくつかの動作が異なる順序で及び/又は他の動作若しくはイベントと同時に起こり得るため、図示された動作又はイベントの順序によって限定されない。また、本発明による方法を実施するために、例示された全ての動作又はイベントが必要とされているわけではない。
【0016】
図1Aは、本開示の一実施形態による、取り外し可能な装着システムを有するセミフレキシブルプリント回路基板アセンブリ(PCBA)を含むコンピューティングシステム100を示す図である。セミフレキシブルPCBAは、第1要素120A及び第2要素120Bを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1要素120Aは、第2要素120Bに対して非平面方向に移動するように構成されている。第1要素120Aは、第2要素120Bに対して垂直又は実質的に垂直であってもよい。取り外し可能な装着システムは、支持デバイス130とブラケット140とを含むことができる。コンピューティングシステム100のいくつかの実施形態は、支持デバイス130を省略することができることを理解されたい。
【0017】
図2を一時的に参照すると、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aは、第2要素120Bに対して方向10に移動するように構成されている。第1要素120A及び第2要素120Bは、角度Δだけ離隔可能である。PCBAの第1要素120Aは、角度θとθの間で揺動(oscillate)可能である。第1要素120Aの揺動は、角度Δを増減させる。セミフレキシブルPCBAは、3.5mmの最小曲げ半径を有することができ、この最小曲げ半径が破られると(breached)、セミフレキシブルPCBAの故障を引き起こす可能性がある。
【0018】
図1Aを再度参照すると、セミフレキシブルPCBAの第2要素120Bは、コンピューティングシステム100のベース105に固定することができる。セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aは、コンピューティングシステム100の壁構造150に固定することができる。本開示は、自立型で上記構造に固定されたセミフレキシブルPCBAを示していることを理解されたい。第1要素120Aは、任意の構成で第2要素120Bに対して移動可能である。コンピューティングシステム100は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120A及び/又は第2要素120Bに装着された電子部品110nも含むことができる。各電子部品110nは、内部トレース(図1Bに示す)によって互いに接続することができる。支持デバイス130は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aと第2要素12Bとの間に配置された延長体(elongated body)を含むことができる。
【0019】
図1Bは、本開示の一実施形態による、図1Aの内部トレース125の湾曲を支持する支持デバイス130を示す図である。内部トレース125は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aと第2要素120Bとを相互接続するように構成されてもよい。支持デバイス130及びブラケット140は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120A及び第2要素120Bの任意の動きを制限するように構成することができる。いくつかの実施形態では、支持デバイス130は、タブ要素(tab element)133と円弧要素(rounded element)134とを含むことができる。円弧要素134は、タブ要素133から延長体の反対方向に延在することができる。円弧要素134は、内部トレース125に当接し、セミフレキシブルPCBAが最小曲げ半径を超えるのを制限するように構成することができる。いくつかの実施形態では、最小曲げ半径は3.5mmである。いくつかの実施形態では、円弧要素134は、金属板として構成することができる。円弧要素134は、マイラーコーティングで覆われた金属表面を含み、金属表面が内部トレース125に接触するのを抑制することができる。
【0020】
支持デバイス130は、インターロック要素(interlocking element)135も含むことができる。インターロック要素135は、ブラケットアセンブリ140によって受容されるように構成することができる。インターロック要素135は、支持デバイス130がブラケットアセンブリ140に対して回転するのを可能にすることができる。
【0021】
図1Cは、本開示の一実施形態による、図1AのセミフレキシブルPCBAを支持するブラケットアセンブリ140を示す図である。いくつかの実施形態では、ブラケットアセンブリ140は、少なくとも1つの開口部143を有する後部タブ(rear tab)146を含む。後部タブ146は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aと同一平面上にあってもよい。少なくとも1つの開口部143は、後部タブ146を壁構造150に固定するための締結要素(fastening element)(図示省略)を受容するように構成されている。代替の実施形態では、締結要素は、後部タブ146をセミフレキシブルPCBAの第1要素120Aに固定するように実装されてもよい。
【0022】
ブラケットアセンブリ140は、少なくとも1つの開口部142をそれぞれ有する少なくとも1つのベースタブ145も含む。ベースタブ145は、セミフレキシブルPCBAの第2要素120Bと同一平面上にあってもよい。開口部142は、ベースタブ145をベース105に固定するための締結要素(図示省略)を受容するように構成されてもよい。代替の実施形態では、締結要素は、ベースタブ145をセミフレキシブルPCBAの第2要素120Bに固定するように実装されてもよい。ブラケットアセンブリ140は、少なくとも1つの開口部141を有する側部タブ147も含むことができる。開口部141は、支持デバイス130のインターロック要素135を受容するように構成することができる。ブラケットアセンブリ140と支持デバイス130との組み合わせは、セミフレキシブルPCBAを故障させることになる公差を超えることなく、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aと第2要素120Bとを完全に支持する。ブラケットアセンブリ140及び支持デバイス130の両方は、第1要素120Aが第2要素120Bの周りを移動するのを可能にする。開口部141とインターロック要素135との間には間隙(clearance)がある。この間隙によって、支持デバイス130を可撓性にすることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、円弧要素134は、円弧要素134の両端に2つの圧入ピンを有する金属シート(sheet metal)で構成することができる。圧入ピンは、側部タブ147のスリット内にスライドするように配置されてもよい。円弧要素の圧入ピンと側部タブ147のスリットとの嵌合は、円弧要素134の回転を制限することができる。
【0024】
支持デバイス130は、折り畳みプロセス(folding process)中にプリント回路基板アセンブリの半径を形成するのに役立つ。折り畳みプロセスでは、曲げ角度を0度から90度に変更する。以下に説明する実施形態では、支持デバイス130が実装され、次いで、プリント回路基板アセンブリが突出した90度まで曲げられると、支持デバイス130が取り外される。次に、以下に詳細に説明する実施形態を使用して、曲げ角度を維持し、プリント回路基板アセンブリを損傷する可能性のある力に耐える。また、特定の実施形態では、プリント回路基板アセンブリの垂直部分間で電力を伝達する機能も提供する。
【0025】
図3Aは、本開示の一実施形態による、支持ラッチ200を有するセミフレキシブルPCBAの側面図である。支持ラッチ200は、セミフレキシブルPCBAの第2要素120Bに対して第1要素120Aを固定するように構成することができる。支持ラッチ200は、ベース要素250を含むことができる。ベース要素は、固定要素210を含むことができ、各固定要素は、セミフレキシブルPCBAの第2要素120Bの開口部とインターロックするように構成されている。固定要素210と第2要素120Bの開口部とのインターロックは、ベース要素250(及び支持ラッチ200)を第2要素120Bに固定する。
【0026】
支持ラッチ200は、ベース要素250と非平面である後部要素225も含むことができる。後部要素225は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aの開口部(図示省略)とインターロックするように構成された固定要素220を含むことができる。固定要素220と第1要素120Aの開口部とのインターロックは、後部要素225(及び支持ラッチ200)を第1要素120Aに固定する。
【0027】
図3Bは、本開示の一実施形態による、複数の支持ラッチ200を組み込んだセミフレキシブルPCBAの上面斜視図である。支持ラッチ200は、セミフレキシブルPCBAに安定性を提供するように構成されていることを理解されたい。支持ラッチ200は、第2要素120Bに対する第1要素120Aの移動を制限することによって、安定性を提供する。いくつかの実施形態では、この安定性を提供するために、1つの支持ラッチ200が実装される。代替の実施形態では、複数の支持ラッチ200を実装することができ、各支持ラッチ200は、互いに等間隔に配置される。
【0028】
図3Cは、本開示の一実施形態による、図3AのPCBAに装着された支持ラッチ200を示す図である。支持ラッチ200は、後部要素225をベース要素250に接続する延長部(elongated portion)230を含むことができる。支持ラッチ200は、延長部230の反対側に円弧部(rounded portion)240を含むこともできる。円弧部240は、後部要素225をベース要素250に接続することができる。ベース要素250は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aの反対側に前向タブ(front facing tab)251を含むこともできる。
【0029】
図3Dは、本開示の一実施形態による、図3AのPCBAに支持ラッチ200を装着する初期段階を示す図である。第2要素120Bは、開口部121nを含むことができる。支持ラッチ200を装着する初期段階の間に、固定要素210を開口部121nと位置合わせすることができる。位置合わせされると、支持ラッチ200は、方向14において第2要素120Bに向かって前進することができる。少なくとも1つの開口部121nは、主開口部に切り欠かれた(notched)より小さい開口部を有する。この構成により、固定要素210を、主開口部121nよりも小さい公差で当該より小さい開口部に固定することが可能になる。
【0030】
図3Eは、本開示の一実施形態による、図3AのセミフレキシブルPCBAに支持ラッチを装着する第2段階を示す図である。固定要素(図示省略)が開口部(図示省略)内に挿入されると、固定要素220は、第1要素120Aの開口部122nと位置合わせされる。前向タブ251に力20が加えられる。これにより、固定要素220は、開口部122nに向かって前進し、続いて開口部122nに係合する。図3Fは、固定要素(図示省略)と開口部(図示省略)とをラッチしたときに第1要素120Aに固定される支持ラッチ200を示す図である。図3Gは、固定要素210と第2要素120Bの開口部121nとのラッチを示す図である。
【0031】
図4Aは、本開示の一実施形態による、支持ケーブル及びストッパアセンブリを有するセミフレキシブルPCBAの側面図である。支持ラッチ200と同様に、支持ケーブル及びストッパアセンブリ300は、第2要素120Bに対して第1要素120Aを固定するように構成することができる。
【0032】
図4Bは、本開示の一実施形態による、複数の支持ケーブル及びストッパアセンブリを組み込んだセミフレキシブルPCBAの上面斜視図である。支持ケーブル及びストッパアセンブリ300は、支持ケーブル325及びストッパデバイス350(図4C)を含むことができる。支持ケーブル325は、第1端部327と第2端部326とを含むことができる。第1端部327は、第1要素120A内のコネクタとインターロックするように構成することができる。第2端部326は、第2要素120B内のコネクタとインターロックするように構成することができる。支持ケーブル325は、第1要素120Aと第2要素120Bとの間で電力を伝達するように構成されている。
【0033】
図4Cは、本開示の一実施形態による、図4AのセミフレキシブルPCBAを支持する支持ケーブル及びストッパアセンブリを示す図である。ストッパデバイス350は、セミフレキシブルPCBAの第1要素120Aと同一平面上にある後面351を含むことができる。ストッパデバイス350は、セミフレキシブルPCBAの第2要素120Bと同一平面上にあるベース面352も含むことができる。ストッパデバイス350は、後面351及びベース面352の両方に隣接する湾曲面353を含むことができる。
【0034】
ストッパデバイス350は、後面351と同一平面上にある前向面354を含むこともできる。前向面354は、ベース面352に隣接する。ストッパデバイス350は、後面351及び前向面354に隣接する上面355も含むことができる。
【0035】
図5Aは、本開示の一実施形態による、支持アタッチメントアセンブリ400を有するセミフレキシブルPCBAの側面図である。支持アタッチメントアセンブリ400は、セミフレキシブルPCBAの第2要素120Bに対して第1要素120Aを固定するように構成することができる。支持アタッチメントアセンブリ400は、第1アタッチメント要素440と第2アタッチメント要素420とを含むことができる。第1アタッチメント要素440は、湾曲要素460によって第2アタッチメント要素420に接続することができる。
【0036】
図5Bは、本開示の一実施形態による、複数の支持アタッチメントアセンブリ400を組み込んだセミフレキシブルPCBAの上面斜視図である。支持アタッチメントアセンブリは、セミフレキシブルPCBAの端部に装着することができることを理解されたい。支持アタッチメントアセンブリ400は、セミフレキシブルPCBA内にカスタム設計された開口部を必要としない。むしろ、支持アタッチメントアセンブリ400を、セミフレキシブルPCBAの第1要素120A及び第2要素120Bに直接取り付けることができる。
【0037】
図5Cは、本開示の一実施形態による、図5AのセミフレキシブルPCBAを支持するアタッチメントアセンブリ400を示す図である。第1アタッチメント要素440は、第1要素120Aの一部を受容するように構成されたスロット要素441を含むことができる。第2アタッチメント要素420は、第2要素120Bの一部を受容するように構成されたスロット要素421を含むことができる。いくつかの実施形態では、湾曲要素460は、第1要素120Aが第2要素120Bに対して移動できるように、可撓性であってもよい。第1アタッチメント要素440及び第2アタッチメント要素420は、剛性であってもよく、第1要素120A及び第2要素120Bの確実な装着を保証する。或いは、支持アタッチメントアセンブリ400は、その全ての構成要素において一定の可撓性を有する均一な構造として構成することができる。
【0038】
本発明の特定の実施形態を示し説明したが、より広い態様において本発明から逸脱することなく変更及び修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。したがって、添付の特許請求の範囲の目的は、本発明の真の趣旨及び範囲内にある全てのそのような変更及び修正を包含することである。前述の説明及び添付の図面に記載されている事項は、限定としてではなく、例示としてのみ提供されている。本発明の実際の範囲は、先行技術に基づいて適切な観点から見た場合に、特許請求の範囲で定義されることを意図している。
【0039】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」という単数形は、文脈が明確にそうでないことを示さない限り、複数形も含むことを意図している。さらに、「含む」、「有する」又はこれらの変形は、詳細な説明及び/又は特許請求の範囲で使用される限り、「備える」という用語と同様に包括的であることを意図している。
【0040】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈におけるこれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【符号の説明】
【0041】
100…コンピューティングシステム
105…ベース
110n…電子部品
120A…セミフレキシブルPCBAの第1要素
120B…セミフレキシブルPCBAの第2要素
121n…開口部
125…内部トレース
130…支持デバイス
133…タブ要素
134…円弧要素
135…インターロック要素
140…ブラケット
141,142,143…開口部
145…ベースタブ
146…後部タブ
147…側部タブ
150…壁構造
10…方向
Δ,θ,θ…角度
200…支持ラッチ
210…固定要素
220…固定要素
225…後部要素
230…延長部
240…円弧部
250…ベース要素
251…前向タブ
14…方向
300…支持ケーブル及びストッパアセンブリ
325…支持ケーブル
326…第2端部
327…第1端部
350…ストッパデバイス
351…後面
352…ベース面
353…湾曲面
354…前向面
355…上面
400…支持アタッチメントアセンブリ
420…第2アタッチメント要素
421…スロット要素
440…第1アタッチメント要素
441…スロット要素
460…湾曲要素
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C