特許第6953585号(P6953585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6953585
(24)【登録日】2021年10月1日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】楽器用拡声器スピーカー
(51)【国際特許分類】
   G10D 3/02 20060101AFI20211018BHJP
   G10D 3/01 20200101ALI20211018BHJP
   G10G 7/00 20060101ALI20211018BHJP
【FI】
   G10D3/02
   G10D3/01
   G10G7/00
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-103202(P2020-103202)
(22)【出願日】2020年6月15日
(65)【公開番号】特開2020-204768(P2020-204768A)
(43)【公開日】2020年12月24日
【審査請求日】2020年6月16日
(31)【優先権主張番号】201910513940.3
(32)【優先日】2019年6月14日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520214525
【氏名又は名称】ル,ユン−シン
【氏名又は名称原語表記】LU,YUN−HSIN
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ル,ユン−シン
【審査官】 菊池 智紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−139876(JP,A)
【文献】 特開2018−133780(JP,A)
【文献】 特開2016−161749(JP,A)
【文献】 特許第5737700(JP,B1)
【文献】 登録実用新案第3153830(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3197284(JP,U)
【文献】 米国特許第06127611(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10D 1/00−3/22
G10G 1/00−7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホーン型ユニットとボール型環状基部とを備えてなり、前記ホーン型ユニットの底面にはバンプ、前記ボール型環状基部の底部には浅い凹部が設けられ、
前記ホーン型ユニットの底面の前記バンプは、前記ボール型環状基部の底部の前記浅い凹
部に固定され、楽器用拡声器スピーカーの内部には中空環状キャビネット、前記ボー
ル型環状基部の開口と前記ホーン型ユニット縁部の間には、環状音出力穴が設けられ、
前記ボール型環状基部内部の周囲は、内凹曲面形状をした立体環状構造であることを特徴とする楽器用拡声器スピーカー。
【請求項2】
前記ボール型環状基部の底面には更に、前記楽器用拡声器スピーカー使用時に滑止め効果を高めるための滑止め構造が設けられることを特徴とする請求項1に記載の楽器用拡声器スピーカー。
【請求項3】
前記ホーン型ユニットは、プラスチック、金属又は木材で作られ、前記ボール型環状基部は、プラスチック、金属又は木材で作られることを特徴とする請求項1又は2に記載の楽器用拡声器スピーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器用拡声器スピーカーに関わり、特に、チェロ演奏の時に、チェロの音量を上げ、立体的な音響効果を生じるための楽器用拡声器スピーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のチェロ用スピーカーボックスは通常、内部に中空構造をなしてなり、チェロから出た音が、ボックス体周囲の板だけで振動され、音の響きを大きくするように反射されるように設けられる。しかし、板による平面構造で、チェロの音を反射して大きく響かせるには限られている。従来のスピーカーボックスは、ボックス体の周囲には、別途に少数の音出力穴だけを開けるように設けられるため、ボックス体から出たチェロの音に決まった方向性があり、立体的な音響効果を生み出すことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のチェロ用スピーカーボックスは通常、内部に中空構造をなしてなり、チェロから出た音が、ボックス体周囲の板だけで振動され、音の響きを大きくするように反射されるように設けられる。しかし、板による平面構造で、チェロの音を反射して大きく響かせるには限られること、従来のスピーカーボックスは、ボックス体の周囲には、別途に少数の音出力穴だけを開けるように設けられるため、ボックス体から出たチェロの音に決まった方向性があり、立体的な音響効果を生み出すことができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ボール型環状基部の開口とホーン型ユニット縁部の間には、環状音出力穴が設けられることを特徴とする本発明は、チェロ演奏の時、エンドピンから楽器用拡声器スピーカーのホーン型ユニットに伝送された音の周波数の振動により、楽器用拡声器スピーカー内部の中空環状キャビネットの特殊な幾何空間を利用して、チェロ音を反射、拡散し、チェロ音の響きを大幅に上げるように設けられ、環状音出力穴で、360度方向に向い、演奏される空間に広げて、奏者を中心とした立体的な音響効果を生み出される楽器用拡声器スピーカーである。
楽器用拡声器スピーカーは、ホーン型ユニットとボール型環状基部とを備えてなり、前記ホーン型ユニットの底面にはバンプ、前記ボール型環状基部の底部には浅い凹部が設けられ、前記ホーン型ユニット底面の前記バンプは、前記ボール型環状基部底部の前記浅い凹部に固定され、前記楽器用拡声器スピーカーの内部には中空環状キャビネット、前記ボール型環状基部の開口と前記ホーン型ユニット縁部の間には環状音出力穴が設けられ、前記ボール型環状基部内部の周囲は、内凹曲面形状をした立体環状構造に設けられ、前記ボール型環状基部の底面には、前記楽器用拡声器スピーカー使用時に滑止め効果を高めるための滑止め構造が設けられる。
【発明の効果】
【0005】
ボール型環状基部の開口とホーン型ユニット縁部の間には、環状音出力穴が設けられることを特徴とする本発明は、チェロ演奏の時、エンドピンから楽器用拡声器スピーカーのホーン型ユニットに伝送された音の周波数の振動により、楽器用拡声器スピーカー内部の中空環状キャビネットの特殊な幾何空間を利用して、チェロ音を反射、拡散し、チェロ音の響きを大幅に上げるように設けられ、環状音出力穴で、360度方向に向い、演奏される空間に広げて、奏者を中心とした立体的な音響効果を生み出される楽器用拡声器スピーカー。
【0006】
本発明では更に、異なる物理的特性を有するプラスチック、金属又は木材という媒介で、音声を伝送、反射、拡散させるように設けられ、チェロの音色や音の周波数により、適した材料で、前記楽器用拡声器スピーカーの前記ホーン型ユニットや前記ボール型環状基部を作ることができることで、前記楽器用拡声器スピーカーを用いて、チェロ演奏時の高中低音域をバランスを取るよう、補正、強化することができる。
【0007】
チェロの演奏中、前記楽器用拡声器スピーカーを用いて、演奏音を方向制限のない立体的な音響効果を生み出され、コンサートホールや演奏会場のどこにいても、抑揚のある、高中低音域のチェロのきれいなメロディーや、細やかな音の変化などが聞き手に届くようになり、従来のスピーカーボックスから再生された反射音不足、及び決った方向に広がるチェロ音の拡散という欠点を改善することができる。
【0008】
奏者は、前記楽器用拡声器スピーカーにより作り上げられたチェロ演奏音の立体的な音響効果から、速やかに、ライブの演奏効果をはっきりと耳にすることができ、そこで、チェロ演奏の音量が適当なのか、曲のリズムが正しいかを確実に把握して、それに応じたパフォーマンスの進みをタイムリーに修正、調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の立体図を示す。
図2】ホーン型ユニットの立体図を示す。
図3】ボール型環状基部の立体図を示す。
図4】本発明の部品分解図を示す。
図5】本発明の部品分解断面図を示す。
図6】本発明の断面図を示す。
図7】本発明の使用状態図を示す。
図8】本発明の実施例2の立体図を示す。
図9】本発明の実施例2の部品分解図(1)を示す。
図10】本発明の実施例2の部品分解図(2)を示す。
図11】本発明の実施例2の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜7に示す実施例1の楽器用拡声器スピーカー1は、ホーン型ユニット2とボール型環状基部3とを備えてなり、前記ホーン型ユニット2の底面にはバンプ21、前記ボール型環状基部3の底部には浅い凹部31が設けられ、前記ホーン型ユニット2底面の前記バンプ21は、前記ボール型環状基部3底部の前記浅い凹部31に固定され、前記楽器用拡声器スピーカー1の内部には中空環状キャビネット51、前記ボール型環状基部3の開口と前記ホーン型ユニット2縁部の間には環状音出力穴52が設けられ、前記ボール型環状基部3内部の周囲は、内凹曲面形状をした立体環状構造であり、前記ボール型環状基部3の底面には、前記楽器用拡声器スピーカー1使用時に滑止め効果を高めるための滑止め構造が設けられる。本発明の実施例2は、図8〜11を参照してください。
【0011】
前記楽器用拡声器スピーカー1の前記ホーン型ユニット2と前記ボール型環状基部3とはどれも、プラスチックで作られたものであり、金属や木材のような他の材料で作られてもよい。前記ホーン型ユニット2と前記ボール型環状基部3とはそれぞれ、異なった材料で作られてもよい。
【0012】
本発明では更に、異なる物理的特性を有するプラスチック、金属又は木材という媒介で、音声を伝送、反射、拡散させるように設けられ、チェロの音色や音の周波数により、適した材料で、前記楽器用拡声器スピーカー1の前記ホーン型ユニット2や前記ボール型環状基部3を作ることができることで、前記楽器用拡声器スピーカー1を用いて、チェロ演奏時の高中低音域をバランスを取るよう、補正、強化することができる。
【0013】
チェロは、奏者が両足でチェロ6を太ももの間に挟み、チェロ6先端のエンドピン61を、前記楽器用拡声器スピーカー1の前記ホーン型ユニット2内に突き当てて差し込み、チェロ6を地面に立て、奏者の体に斜めに傾けるようもたせるように安定して演奏されるものである。
【0014】
本発明では、チェロ6演奏の時、エンドピン61から前記楽器用拡声器スピーカー1の前記ホーン型ユニット2に伝送された音の周波数の振動により、前記楽器用拡声器スピーカー1内部の前記中空環状キャビネット51の共振を起こして、生成されたチェロ演奏時と同じ周波数の音波を、前記楽器用拡声器スピーカー1の前記ボール型環状基部3内部の周囲にある内凹形をした立体環状曲面を利用して反射し、チェロ音の響きを大幅に上げるように設けられ、前記環状音出力穴52で、演奏音を360度方向で、演奏される空間全体に広げ、奏者を中心とした立体的な音響効果を生み出される。前記ボール型環状基部3内部の周囲にある内凹曲面形状をした立体環状構造では従来の平面構造に対して、前記中空環状キャビネット51内部で生成されたチェロ演奏の音波を反射するとき、反射音波が集中するという物理的特性を有して行われ、内部で生成されたチェロ演奏の音波を大幅に向上し、速やかに、チェロ演奏音を演奏される空間で、大きく響かせるように設けられる。
【0015】
チェロの演奏中、前記楽器用拡声器スピーカー1を用いて、演奏音を方向制限のない立体的な音響効果を生み出され、コンサートホールや演奏会場のどこにいても、抑揚のある、高中低音域のチェロのきれいなメロディーや、細やかな音の変化などが聞き手に届くようになり、従来のスピーカーボックスから再生された反射音不足、及び決った方向に広がるチェロ音の拡散という欠点を改善することができる。
【0016】
奏者は、前記楽器用拡声器スピーカー1により作り上げられたチェロ演奏音の立体的な音響効果から、速やかに、ライブの演奏効果をはっきりと耳にすることができ、そこで、チェロ演奏の音量が適当なのか、曲のリズムが正しいかを確実に把握して、それに応じたパフォーマンスの進みをタイムリーに修正、調整することができる。
【符号の説明】
【0017】
1 楽器用拡声器スピーカー
2 ホーン型ユニット
21 バンプ
3 ボール型環状基部
31 浅い凹部
51 中空環状キャビネット
52 環状音出力穴
6 チェロ
61 エンドピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11