【実施例】
【0061】
本発明は、以下の非限定的な実施例によりさらに説明される。
【0062】
実施例1:抗体発現および精製
重鎖および軽鎖の可変領域のポリペプチド、抗体v3.2、v3.0、およびv13844の完全な重鎖および軽鎖アミノ酸配列、ならびにそれらをコードするヌクレオチド配列は、「アミノ酸およびヌクレオチド配列」と題するセクションにおいて以下に列挙される。加えて、抗体v3.2、v3.0、およびv13844の軽鎖、重鎖、軽鎖可変領域、および重鎖可変領域のアミノ酸配列の配列番号は、以下の表1(a)に示される。さらに、抗体v3.2、v3.0、およびv13844のPD−L1およびPD−1結合可変領域のCDRのアミノ酸配列の配列番号は、それぞれ、表1(b)および表1(c)に示される。
【0063】
これらに限定されないが、抗体v3.2、v3.0、およびv13844を含む、本発明の抗体は、本質的に以下のように作製および精製することができる。CHOなどの適切な宿主細胞は、クアッドベクター(すなわち、2つの軽鎖および2つの重鎖の発現をコードする単一ベクター)、デュアルベクター(すなわち、2つの異なる軽鎖および2つの異なる重鎖を一緒にコードする2つのベクター)、または4つの単一ベクター(その2つは異なる軽鎖をコードし、その2つは異なる重鎖をコードする)を使用して、抗体を分泌するための発現系で一時的または安定的のいずれかでトランスフェクトすることができる。抗体が分泌された培地は、多くの一般的に使用される技法のいずれかを使用して精製され得る。例えば、培地は、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)などの適合した緩衝液で平衡化された、Fabフラグメント用のMabSelectカラム(GE Healthcare)またはKappaSelectカラム(GE Healthcare)に適用され得る。カラムは、非特異的結合構成成分を除去するために洗浄され得る。結合抗体は、例えば、pH勾配(20mMのTris緩衝液pH7〜10mMクエン酸ナトリウム緩衝液pH3.0、またはリン酸緩衝生理食塩水pH7.4〜100mMグリシン緩衝液pH3.0など)によって溶出され得る。抗体画分は、SDS−PAGEなどによって検出され得、次いで、プールされてもよい。可溶性凝集体および多量体は、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、マルチモーダル、またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを含む一般的な技法によって効果的に除去され得る。抗体は、一般的な技法を用いて濃縮および/または滅菌濾過され得る。生成物は、−70℃ですぐに凍結されてもよく、または凍結乾燥されてもよい。
【表4】
【表5】
【表6】
【0064】
実施例2:ELISAによって測定されるヒトPD−L1およびPD−1の両方への結合
本発明の抗体がヒトPD−L1およびヒトPD−1の両方に結合する能力は、サンドイッチELISAアッセイにおいて測定され得る。PD−1結合アッセイについて、96ウェルプレート(Nunc)は、ヒトPD−1−Fc(R&D Systems、cat.#1086−PD)で一晩4℃でコーティングされ得る。ウェルは、ブロッキング緩衝液(5%脱脂粉乳を含むPBS)で2時間ブロックされ得る。ウェルは、0.1%Tween−20を含有するPBSで3回洗浄され得る。抗PD−1抗体または対照IgG(100μl)が次いで添加され得、プレートは次いで室温で1時間インキュベートされ得る。洗浄後、プレートは、100μlのヤギ抗ヒトIgG F(ab’)2−HRPコンジュゲート(Jackson Immuno Resaerch、cat.#109−035−097)と室温で1時間インキュベートされ得る。プレートは、洗浄され得、次いで100μlの3,3’,5,5’−テトラ−メチルベンジジンとインキュベートされ得る。450nmでの吸光度は、マイクロプレートリーダーで読み取られ得る。半数効果濃度(EC50)は、GraphPad Prism6ソフトウェアを用いて計算され得る。
【0065】
PD−L1結合アッセイについて、96ウェルプレート(Nunc)がヒトPD−L1−Fc(R&D Systems、cat#156−B7)で一晩4℃でコーティングでされ得ることを除いて、同様の手順が適用され得る。
【0066】
本質的に上記でこの実施例2に記載されるように実施される実験では、抗体v3.2は、0.0802nMのEC50でヒトPD−1に結合する。対照的に、親PD−1抗体(IgG4−PAAホモ二量体として)の結合親和性は、0.1318nMである。抗体v3.2は、0.4554nMのEC50でヒトPD−L1に結合する。対照的に、親PD−L1抗体(IgG1−ENホモ二量体として)の結合親和性は、0.4702nMである。
【0067】
実施例3:PD−1発現細胞とPD−L1発現細胞との架橋
本発明の抗体がPD−1およびPD−L1発現細胞を架橋する能力は、PD−1またはPD−L1のいずれかを発現するトランスフェクトCHO細胞を用いたフローサイトメトリー分析によって決定された。簡潔に言えば、CHO−PD1およびCHOK1−PDL1過剰発現細胞は、CFSE(カルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル)(BD Horizon)またはCell Tracker Deep Red(CTDR/Thermo)で差別的に標識され得る。CHO−PD1およびCHOK1−PDL1細胞は、抗体v3.2(PBS+1%BSA+0.09%アジ化ナトリウム中の氷上)などの試験抗体と2時間別々にインキュベートされる。未結合抗体は、洗浄(200μlのPBS+1%BSA+0.09%アジ化ナトリウムで2回)によって除去され得る。CHOK1−PDL1細胞は、PBS+1%BSA+0.09%アジ化ナトリウム中の氷上で45μg/mlの親PD−L1抗体またはhIgG1対照と2時間インキュベートされる。CHO−PD1細胞は、PBS+1%BSA+0.09%アジ化ナトリウム中の氷上で45μg/mlのPD−1抗体またはhuIgG4−PAAの親と2時間インキュベートされる。CHO−PD1/抗体v3.2細胞は、CHOK1−PDL1+親PD−L1抗体またはhIgG1と22.5ug/mlの最終濃度で混合され得る。CHOK1−PDL1/抗体v3.2細胞は、CHO−PD1+PD−1抗体またはhuIgG4−PAAの親と22.5μg/mlの最終濃度で混合され得る。約72時間のインキュベーション(4℃で)後、細胞は、CFSEおよびCTDRに適したチャネルにおいて(HTSサンプラーを備える)Fortessa X20で測定され得る。flowJo(登録商標)ソフトウェア(FlowJo,LLC、Ashland、OR)を使用して、二重陽性事象(CFSE+/CTDR+)はゲート制御され得、合計事象の%は(2つの複製ウェルについて)計算および報告され得る。あてはめおよび統計は、非線形回帰(可変傾斜、4つのパラメータ)を使用してGraphpad Prismで生成され得る。
【0068】
本質的に上記でこの実施例3に記載されるように実施される実験では、PD−1/PD−L1二重特異性抗体は、フローサイトメトリーによって二重陽性事象として検出され得る細胞架橋を媒介する。CHO−PD1またはCHOK1−PDL1細胞への抗体v3.2の(その後の未結合の除去を伴う)結合、およびそれぞれCHOK1−PDL1またはCHO−PD1細胞との混合は、バックグラウンドに対する二重陽性事象の用量依存的増加(緩衝液のみと比較して最大4倍の増加)を引き起こした。二重陽性事象のこの増加は、一致した非特異的IgG対照ではなく、高濃度の過剰な競合PD−L1および/またはPD−1 mAbの添加によってブロックされ、標的抗原発現に対する特異性および依存性を示す。
【0069】
実施例4:PD−L1とPD−L2、PD−L1とCD80、およびPD−L2とPD−1との相互作用のブロッキング
PD−L1/PD−1ブロッキングアッセイは、様々な量の抗PD−1抗体または対照IgGを固定量のビオチン化PD−1−Fc融合タンパク質(100ng/mL)と混合し、室温で約1時間インキュベートすることによって実施することができる。その後、混合物は、PD−L1−Fc(100ng/ウェル)またはPD−L2−Fc(100ng/ウェル)でプレコーティングされた96ウェルプレートに移され、次いで室温でさらに約1時間インキュベートされ得る。洗浄後、ストレプトアビジンHRPコンジュゲートが添加され得、450nmでの吸光度が読み取られ得る。IC50は、PD−L1へのPD−1結合またはPD−L2への結合の50%阻害に必要な抗体濃度を表す。
【0070】
同様に、PD−L1/B7−1ブロッキングアッセイは、1μg/mlのB7−1−Fcでコーティングされたプレート(R&D Systems、cat#140−B1−100)を使用して実施され得る。B7−1へのPD−L1結合の50%阻害に必要な抗体濃度(IC50)は、GraphPad Prism 6ソフトウェアを用いて計算される。
【0071】
本質的に上記でこの実施例4に記載されるように実施される実験では、抗体v3.2は、中および高濃度でPD−1受容体とPD−L1リガンドとの間の相互作用をブロックするように見え、低および中濃度で、天然リガンド−受容体相互作用よりも強い親和性で、受容体とリガンドとを二重結合で架橋するように見える。さらに、抗体v3.2は、0.75nMのIC50でのPD−L1とB7−1との相互作用、および2.27nMのIC50でのPD−L2とPD−1との相互作用をブロックするように見えた。
【0072】
実施例5:混合白血球反応(MLR)における抗体のインビトロ機能分析
CD14
+単球は、健康なドナーから得られた凍結ヒトPBMC(AllCells cat.#PB005F)からMACSビーズ(Miltenyi、cat.#130−091−153)で単離され得る。未成熟樹状細胞(DC)は、これらの単球を12mlの完全なRPMI−1640培地において1000IU/mlのhGM−CSFおよび500IU/mlのhIL−4の存在下で4日間培養することによって生成され得る。CD4
+T細胞は、異なる健康なドナーの新鮮なヒトPBMC(AllCells cat.#PB002)から陰性選択(Miltenyi 130−096−533)によって精製され得る。次いで、2つのタイプの細胞は、96ウェルプレートの個々のウェルにおいて、ウェルあたり5×10
4個のCD4
+T細胞および4×10
3個の未成熟DCを含む100μlの完全なAIM−V培地と混合され得る(E:T=12.5:1)。8複製(それぞれ32nMから3:1で段階希釈)においてヒトIgG1−EN、親抗PD−1抗体、親抗PD−1抗体、親抗体の組み合わせ、または抗体v3.2を含む100μlの完全なAIM−V培地が添加され得る。37℃、5%CO
2で72時間のインキュベーション後、上清は、採取され、次いでELISAキット(R&D cat#SIF50およびR&D cat#S2050)でヒトIFN−γおよびIL−2について測定され得る。
【0073】
本質的に上記でこの実施例5に記載されるように実施される実験では、同種CD4
+T細胞およびDCの共培養への抗体v3.2の添加は、それぞれ、親PD−L1 Ab、親PD−1 Ab、および2つの組み合わせについての0.026nM、0.029nM、および0.115nMと比較して、0.005nMのEC50でCD4 T細胞リンパ球に応答することによって、IFN−γの増加した産生をもたらした。同様に、抗体v3.2はまた、PD−L1 Ab、PD−1 Ab、およびPD−L1 Ab+PD−1 Abの組み合わせ(それぞれ0.034nM、0.023nM、および0.046nM)と比較して、0.011nMのEC50で共培養におけるIL−2の産生を増加させた。結果は、抗体v3.2が、親PD−L1 Ab単独、親PD−1 Ab単独、またはそれらの組み合わせよりもインビトロでT細胞活性化を増強するその能力において優れていることを示す。
【0074】
実施例6:T細胞の再活性化
PD−L1陽性ヒトTアクチベーターCHOK1細胞(Promega part#CS187108)およびPD−L1陰性ヒトTアクチベーターCHOK1細胞(Promega part#CS187110)は、Promegaから入手され得る。PD−L1/PD−L2二重陽性ヒトTアクチベーターCHOK1細胞は、PD−L1陽性ヒトTアクチベーターCHOK1細胞に完全長PD−L2をコードするベクターをトランスフェクトすることによって構築され得る。これらの細胞は、100μLの培地(10%FBS F−12、0.2mg/mlのハイグロマイシンB、および0.2mg/mlのG418)においてウェルあたり40,000個の細胞で96ウェルの白色不透明の組織培養プレートに播種され、一晩37℃、5%CO
2でインキュベートされ得る。培地が翌日にアッセイプレートから除去され得、アッセイ緩衝液(2%FBS RPMI)中の段階希釈試験および対照抗体がウェルあたり40μlで添加され得る。GloResponse NFAT−luc2/PD1 Jurkat細胞(Promega part#CS187102)は、1.25×10
6/mLの濃度でアッセイ緩衝液に再懸濁され、ウェルあたり40μlでプレートに添加され得る。6時間の誘導後、アッセイプレートは、インキュベーターから取り出され、室温で5〜10分間平衡化され得る。Bio−Glo(商標)Reagent(Promega G7941)は、製造業者の指示に従って調製され、ウェルあたり80μlで添加され得る。次いで、プレートは、5〜10分室温でインキュベートされ得る。発光は、プレートリーダーで測定され得、データは、GraphPad Prism 7を使用してデータを分析され得る。
【0075】
本質的に上記でこの実施例6に記載されるように実施されるPD−1/NFATレポーターJurkat T細胞アッセイでは、PD−L1陽性ヒトT細胞アクチベーターCHO細胞は、T細胞活性化を抑制することが観察された。PD−1 AbまたはPD−L1 Abは、PD−L1−PD−1媒介抑制を反転させることによってT細胞を再活性化した。しかしながら、抗体v3.2は、T細胞を再活性化するその能力において、親PD−L1 Ab単独(1.92nM)、親PD−1 Ab単独(1.01nM)、または親PD−1 Abおよびの親PD−L1 Ab(0.796nM)の組み合わせのいずれかよりも優れて見えた(EC50 0.12nM)。PD−L1/PD−L2二重陽性ヒトT細胞アクチベーターCHO細胞がこの系において使用された場合、PD−1陽性レポーターT細胞の活性化も抑制された。親PD−L1 Abではなく親PD−1 Abは、T細胞を再活性化することができた。しかしながら、抗体v3.2は、T細胞を再活性化するその能力において、親PD−1 Ab単独(0.946nM)、または親PD−1 Abおよび親PD−L1 Abの組み合わせ(1.251nM)のいずれかよりも優れている(EC50 0.181nM)。
【0076】
実施例7:インビボ有効性アッセイ
本発明の抗体の有効性は、同種抗原に対するT細胞応答の増強によってモデルにおいて構築された腫瘍を遅延または破壊する能力を評価するために、ヒト免疫細胞で再構成された免疫不全マウスにおける異種移植モデルにおいて試験され得る。全ての動物試験は、動物実験委員会によって承認され、米国農務省および国立衛生研究所の現在の規制および基準に従って実施される。
【0077】
パートA:NCI−H292ヒトNSCLC異種移植モデル
Jackson LaboratoriesからのNODscidガンマ(NSG)マウス(7週齢、雌、7〜8匹のマウス群で)の側腹部に、HBSS(総体積0.2ml)中の2×10
6個のNCI−H292細胞、または2×10
6個のNCI−H292細胞と1×10
6個のヒト新鮮単離PBMCの混合物のいずれかを皮下移植する。1日目に開始して、マウスを、ヒトIgG1−EN(対照)、親抗PD−L1抗体(0.25mg/kg)、もしくは親抗PD−1抗体(0.25mg/kg)、または親抗体の組み合わせ(それぞれ0.25mg/kg)、あるいは抗体v3.0、v3.2、またはv13844(0.5mg/kg)のいずれかの週1回、3回用量の腹腔内注射で治療する。グルーミングおよび歩行を含む動物の健康および行動を週に少なくとも2回モニタリングする。体重および腫瘍体積を週に2回測定する。
【0078】
本質的に上記で実施例7のパートAに記載されるように実施される実験では、10mg/kgでの抗体v3.0、v3.2、およびv13844は、体重および臨床観察によってモニタリングされるように十分に許容され、安全であった。NCI−H292腫瘍細胞とPBMCの混合物を移植したマウスでは、それぞれ10mg/kgの抗PD−L1抗体もしくは抗PD−1抗体、または抗PD−L1抗体および抗PD−1抗体の組み合わせでの治療は全て、対照分子であるヒトIgG1−ENでの治療と比較して、腫瘍成長を遅延させた。NCI−H292腫瘍細胞とPBMCの混合物を移植したマウスでは、10mg/kg qwのPD−1/PD−L1二重特異性抗体(v13844、v3.0、またはv3.2)での治療は全て、併用療法(親PD−L1抗体+親PD−1抗体)(2/8におけるCR)よりも、それぞれ7/8、5/8、および5/8において完全退縮(CR)でより有効であった。
【0079】
パートB:HCC827ヒトNSCLC異種移植モデル
Jackson LaboratoriesからのNSGマウス(7週齢、雌、8匹のマウス群で)の側腹部に、HBSS(総体積0.2ml)中の10×10
6個のHCC827細胞を皮下移植する。全血(New York Blood Center)から単離したバルクヒトT細胞を、Human T−Activator CD3/CD28 Dynabeads(登録商標)を使用して10日間増殖させ、凍結保存する。移植から44日目に、T細胞を解凍し、洗浄し、計数し、HCC827腫瘍保有マウスに静脈内注入する(マウスあたり0.2mlのPBS中の3.5×10
6個のT細胞)。翌日に開始して、マウスを、それぞれ2mg/kgでの、ヒトIgG1−EN(対照)、親抗PD−L1抗体、親抗PD−1抗体、もしくは親抗PD−L1抗体および親抗PD−1抗体の組み合わせ、または3つの用量レベル(0.02、0.2、または2mg/kg)での抗体v3.2の、週1回、4週間の腹腔内注射で治療する。56日目に、マウスに、増殖したT細胞(マウスあたり0.2mlのPBS中の2.5×10
6個のT細胞)の2回目の注入を与える。グルーミングおよび歩行を含む動物の健康および行動を週に少なくとも2回モニタリングする。体重および腫瘍体積を週に2回測定する。腫瘍体積を、IM−Tumor Growth Measurementと題されたSOPに記載されるように電子ノギスを使用して週に1回測定する。腫瘍体積を、式:腫瘍体積(mm
3)=π/6*長さ*幅
2を用いて計算する。
【0080】
本質的に上記で実施例7のパートBに記載されるように実施される実験では、全ての3つの用量レベル(0.02、0.2、または2mg/kg)の抗体v3.2は、構築されたHCC827腫瘍モデルにおいて増殖したT細胞の存在下で同様の抗腫瘍応答を共有した。さらに、0.02mg/kgの抗体v3.2は、腫瘍細胞移植後69日目に、抗PD−L1抗体(2mg/kg、p=0.05)、抗PD−1抗体(2mg/kg、p<0.001)、および両方の薬剤の組み合わせ(それぞれ2mg/kg、p<0.001)よりも有意に腫瘍成長を遅延した(表2を参照されたい)。
【表7】
【0081】
アミノ酸およびヌクレオチド配列
配列番号1 (ヒトPD−L1)
MRIFAVFIFMTYWHLLNAFTVTVPKDLYVVEYGSNMTIECKFPVEKQLDLAALIVYWEMEDKNIIQFVHGEEDLKVQHSSYRQRARLLKDQLSLGNAALQITDVKLQDAGVYRCMISYGGADYKRITVKVNAPYNKINQRILVVDPVTSEHELTCQAEGYPKAEVIWTSSDHQVLSGKTTTTNSKREEKLFNVTSTLRINTTTNEIFYCTFRRLDPEENHTAELVIPELPLAHPPNERTHLVILGAILLCLGVALTFIFRLRKGRMMDVKKCGIQDTNSKKQSDTHLEET
配列番号2 (ヒトPD−1)
MQIPQAPWPVVWAVLQLGWRPGWFLDSPDRPWNPPTFSPALLVVTEGDNATFTCSFSNTSESFVLNWYRMSPSNQTDKLAAFPEDRSQPGQDCRFRVTQLPNGRDFHMSVVRARRNDSGTYLCGAISLAPKAQIKESLRAELRVTERRAEVPTAHPSPSPRPAGQFQTLVVGVVGGLLGSLVLLVWVLAVICSRAARGTIGARRTGQPLKEDPSAVPVFSVDYGELDFQWREKTPEPPVPCVPEQTEYATIVFPSGMGTSSPARRGSADGPRSAQPLRPEDGHCSWPL
配列番号3 (PD−L1 AbのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARSPDYSPYYYYGMDVWGQGTTVTVSS
配列番号4 (PD−L1 AbのLCVR)
QSVLTQPPSASGTPGQRVTISCSGSSSNIGSNTVNWYQQLPGTAPKLLIYGNSNRPSGVPDRFSGSKSGTSASLAISGLQSEDEADYYCQSYDSSLSGSVFGGGIKLTVLG
配列番号5 (PD−1 Ab−XaaのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGLIIPXaaFDTAGYAQKFQGRVAITVDESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARAEHSSTGTFDYWGQGTLVTVSS
Xaa:MまたはS
配列番号6 (PD−1 Xaa−SのHCVR)
QVQLVQSGAE VKKPGSSVKV SCKASGGTFS SYAISWVRQA PGQGLEWMGL IIPSFDTAGY AQKFQGRVAI TVDESTSTAY MELSSLRSED TAVYYCARAE HSSTGTFDYW GQGTLVTVSS
【0082】
配列番号7 (PD−1 Xaa−MのHCVR)
QVQLVQSGAE VKKPGSSVKV SCKASGGTFS SYAISWVRQA PGQGLEWMGL IIPMFDTAGY AQKFQGRVAI TVDESTSTAY MELSSLRSED TAVYYCARAE HSSTGTFDYW GQGTLVTVSS
配列番号8 (PD−1 AbのLCVR)
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPGKAPKLLISAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQANHLPFTFGGGTKVEIK
配列番号9 (PD−L1 Ab v3.2およびv13844 HCのCH1ドメインからの領域)
SLKSV
配列番号10 (PD−L1 Ab HCのCH2ドメインからの領域)
AAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVS
配列番号11 (PD−1 v13844およびPD−L1 v3.2のHCのCH3ドメインの領域)
VYPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFALV
配列番号12 (PD−1 v3.2およびPD−L1 v13844のHCのCH3ドメインの領域)
VLPPSRDELTKNQVSLLCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYLTW
配列番号13 (PD−1 Ab v3.2およびPD−1 v13844 HCのCH1ドメインからの領域)
EAPSSKSTSGGTAALGCLVTDYFPEPVTVSWNSGALTSGV HTFPAVLE
配列番号14 (PD−L1 v3.2およびv13844 AbsのLC定常領域からの領域)
AAESELS
配列番号15 (PD−1 v3.2およびv13844 AbのLC定常領域からの領域)
RVGCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLR
配列番号16 (PD−L1 AbのHCDR1)
KASGGTFSSYAIS
【0083】
配列番号17 (PD−L1 AbのHCDR2)
GIIPIFGTANYAQKFQG
配列番号18 (PD−L1 AbのHCDR3)
ARSPDYSPYYYYGMDV
配列番号19 (PD−L1 AbのLCDR1)
SGSSSNIGSNTVN
配列番号20 (PD−L1 AbのLCDR2)
YGNSNRPS
配列番号21 (PD−L1 AbのLCDR3)
QSYDSSLSGSV
配列番号22 (PD−1 AbのHCDR1)
KASGGTFSSYAIS
配列番号23 (PD−1 Ab、v3.2のHCDR2)
LIIPSFDTAGYAQKFQG
配列番号24 (PD−1 Ab、v3.0のHCDR2)
LIIPMFDTAGYAQKFQG
配列番号25 (PD−1 AbのHCDR3)
ARAEHSSTGTFDY
配列番号26 (PD−1 AbのLCDR1)
RASQGISSWLA
配列番号27 (PD−1 AbのLCDR2)
SAASSLQS
配列番号28 (PD−1 AbのLCDR3)
QQANHLPFT
配列番号29 (PD−L1 Ab v13844のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARSPDYSPYYYYGMDVWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLKSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVSVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYVLPPSRDELTKNQVSLLCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYLTWPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0084】
配列番号30 (PD−L1 Ab v3.2、v3.0、およびv13844のLC)
QSVLTQPPSASGTPGQRVTISCSGSSSNIGSNTVNWYQQLPGTAPKLLIYGNSNRPSGVPDRFSGSKSGTSASLAISGLQSEDEADYYCQSYDSSLSGSVFGGGIKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAAESELSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPAECS
配列番号31 (PD−1 Ab v3.2のHC)
QVQLVQSGAE VKKPGSSVKV SCKASGGTFS SYAISWVRQA PGQGLEWMGL IIPSFDTAGY AQKFQGRVAI TVDESTSTAY MELSSLRSED TAVYYCARAE HSSTGTFDYW GQGTLVTVSS ASTKGPSVFP EAPSSKSTSG GTAALGCLVT DYFPEPVTVS WNSGALTSGV HTFPAVLESS GLYSLSSVVT VPSSSLGTQT YICNVNHKPS NTKVDKRVEP KSCDKTHTCP PCPAPEAAGG PSVFLFPPKP KDTLMISRTP EVTCVVVSVS HEDPEVKFNW YVDGVEVHNA KTKPREEQYN STYRVVSVLT VLHQDWLNGK EYKCKVSNKA LPAPIEKTIS KAKGQPREPQ VYVLPPSRDE LTKNQVSLLC LVKGFYPSDI AVEWESNGQP ENNYLTWPPV LDSDGSFFLY SKLTVDKSRW QQGNVFSCSV MHEALHNHYT QKSLSLSPGK
配列番号32 (PD−1 v3.0のHC)
QVQLVQSGAE VKKPGSSVKV SCKASGGTFS SYAISWVRQA PGQGLEWMGL IIPMFDTAGY AQKFQGRVAI TVDESTSTAY MELSSLRSED TAVYYCARAE HSSTGTFDYW GQGTLVTVSS ASTKGPSVFP EAPSSKSTSG GTAALGCLVT DYFPEPVTVS WNSGALTSGV HTFPAVLESS GLYSLSSVVT VPSSSLGTQT YICNVNHKPS NTKVDKRVEP KSCDKTHTCP PCPAPEAAGG PSVFLFPPKP KDTLMISRTP EVTCVVVSVS HEDPEVKFNW YVDGVEVHNA KTKPREEQYN STYRVVSVLT VLHQDWLNGK EYKCKVSNKA LPAPIEKTIS KAKGQPREPQ VYVLPPSRDE LTKNQVSLLC LVKGFYPSDI AVEWESNGQP ENNYLTWPPV LDSDGSFFLY SKLTVDKSRW QQGNVFSCSV MHEALHNHYT QKSLSLSPGK
【0085】
配列番号33 (PD−1 Ab v13844のHC)
QVQLVQSGAE VKKPGSSVKV SCKASGGTFS SYAISWVRQA PGQGLEWMGL IIPMFDTAGY AQKFQGRVAI TVDESTSTAY MELSSLRSED TAVYYCARAE HSSTGTFDYW GQGTLVTVSS ASTKGPSVFP EAPSSKSTSG GTAALGCLVT DYFPEPVTVS WNSGALTSGV HTFPAVLESS GLYSLSSVVT VPSSSLGTQT YICNVNHKPS NTKVDKRVEP KSCDKTHTCP PCPAPEAAGG PSVFLFPPKP KDTLMISRTP EVTCVVVSVS HEDPEVKFNW YVDGVEVHNA KTKPREEQYN STYRVVSVLT VLHQDWLNGK EYKCKVSNKA LPAPIEKTIS KAKGQPREPQ VYVYPPSRDE LTKNQVSLTC LVKGFYPSDI AVEWESNGQP ENNYKTTPPV LDSDGSFALV SKLTVDKSRW QQGNVFSCSV MHEALHNHYT QKSLSLSPGK
配列番号34 (PD−1 Ab v3.2、v3.0、およびv13844のLC)
DIQMTQSPSS VSASVGDRVT ITCRASQGIS SWLAWYQQKP GKAPKLLISA ASSLQSGVPS RFSGSGSGTD FTLTISSLQP EDFATYYCQQ ANHLPFTFGG GTKVEIKRTV AAPSVFIFPP SDEQLKSGTA RVGCLLNNFY PREAKVQWKV DNALQSGNSQ ESVTEQDSKD STYSLRSTLT LSKADYEKHK VYACEVTHQG LSSPVTKSFN RGEC
配列番号35 PD−L1 LCのDNA配列
CAGTCCGTCC TGACTCAGCC ACCTTCCGCT AGCGGTACCC CCGGCCAGAG AGTGACAATC TCATGCTCCG GTTCCAGCTC TAACATTGGC TCTAACACTG TCAATTGGTA CCAGCAGCTG CCAGGAACCG CACCAAAGCT GCTGATCTAT GGAAACTCAA ATAGGCCTAG CGGGGTGCCA GACCGGTTTA GCGGATCTAA AAGTGGGACT TCAGCTTCCC TGGCAATTTC TGGACTGCAG AGTGAGGACG AAGCTGATTA CTATTGCCAG TCCTACGATA GTTCACTGAG CGGTTCCGTG TTCGGCGGAG GGATCAAGCT GACAGTCCTG GGCCAGCCCA AGGTGAGTTC TAGAGGATCC ATCTGGGATA AGCATGCTGT TTTCTGTCTG TCCCTAACAT GCCCTGTGAT TATCCGCAAA CAACACACCC AAGGGCAGAA CTTTGTTACT TAAACACCAT CCTGTTTGCT TCTTTCCTCA GGCCGCTCCT TCCGTGACTC TGTTTCCCCC TTCCAGCGAG GAACTGCAGG CCAATAAGGC CACCCTGGTG TGCCTGATTA GCGACTTCTA TCCTGGAGCT GTGACAGTCG CATGGAAGGC CGATTCTAGT CCAGTGAAAG CAGGGGTCGA GACCACAACT CCCTCCAAGC AGAGCAACAA CAAGTACGCA GCCGAGTCTG AACTGAGTCT GACCCCAGAA CAGTGGAAGT CCCACAGGAG TTATTCATGC CAGGTGACCC ATGAGGGCTC CACAGTGGAG AAGACCGTGG CCCCTGCTGA GTGTAGC
【0086】
配列番号36 PD−1 LCのDNA配列
GACATTCAGATGACCCAGAGCCCAAGCAGCGTGAGCGCCAGCGTCGGGGA CCGAGTGACCATCACATGCAGGGCCAGCCAGGGTATTTCTAGTTGGCTGG CTTGGTACCAGCAGAAGCCAGGCAAAGCACCCAAGCTGCTGATCTCCGCC GCTTCAAGCCTGCAGTCCGGAGTGCCCTCTCGATTCTCTGGTAGTGGCTC AGGAACAGACTTTACTCTGACCATTTCCTCTCTGCAGCCTGAGGATTTCG CTACTTACTATTGCCAGCAGGCAAACCACCTGCCATTCACCTTTGGCGGA GGGACAAAAGTGGAGATCAAGAGAACCGTCGCGGCGCCCAGTGTCTTCAT TTTTCCCCCTAGCGACGAACAGCTGAAGTCTGGGACAGCCAGAGTGGGCT GTCTGCTGAACAACTTCTACCCTAGAGAGGCTAAAGTGCAGTGGAAGGTC GATAACGCACTGCAGTCCGGAAATTCTCAGGAGAGTGTGACTGAACAGGA CTCAAAAGATAGCACCTATTCCCTGAGAAGCACACTGACTCTGAGCAAGG CCGACTACGAGAAGCATAAAGTGTATGCTTGTGAAGTCACCCACCAGGGG CTGAGTTCACCAGTCACAAAATCATTCAACAGAGGGGAGTGC
配列番号37 PD−L1 HCのDNA配列
CAGGTCCAGC TGGTGCAGAG CGGAGCCGAA GTGAAGAAAC CCGGTAGCAG CGTCAAAGTG TCATGTAAAG CCTCAGGGGG AACATTCTCC AGCTACGCCA TCTCCTGGGT GAGACAGGCT CCAGGACAGG GACTGGAGTG GATGGGAGGA ATCATCCCTA TCTTCGGCAC CGCCAACTAC GCTCAGAAGT TTCAGGGCCG CGTGACCATC ACAGCCGACA AGAGCACCTC TACAGCTTAT ATGGAGCTGT CTTCCCTGAG AAGCGAGGAT ACAGCCGTGT ACTATTGCGC TCGCTCCCCC GACTACAGCC CTTACTATTA CTATGGCATG GACGTGTGGG GCCAGGGCAC CACAGTGACC GTGAGCTCTG CTAGCACAAA GGGCCCATCC GTGTTCCCAC TGGCTCCATC CAGCAAGTCC ACCAGCGGAG GAACAGCCGC TCTGGGCTGT CTGGTGAAGG ACTATTTCCC AGAGCCAGTG ACCGTGTCCT GGAACAGCGG CGCCCTGACC TCTGGAGTGC ACACATTTCC CGCTGTGCTG CAGTCTTCCG GCCTGTACTC TCTGAAGTCC GTGGTGACCG TGCCTAGCTC TTCCCTGGGC ACCCAGACAT ATATCTGCAA CGTGAATCAC AAGCCTTCCA ATACAAAGGT GGACAAGAGG GTGGAGCCAA AGAGCTGTGA TAAGACCCAT ACATGCCCCC CTTGTCCTGC TCCAGAGGCT GCTGGAGGAC CAAGCGTGTT CCTGTTTCCA CCCAAGCCCA AGGACACCCT GATGATCTCT AGGACCCCTG AGGTGACATG CGTGGTGGTG TCCGTGTCCC ACGAGGACCC AGAGGTGAAG TTTAACTGGT ACGTGGATGG CGTGGAGGTG CATAATGCTA AGACCAAGCC TAGGGAGGAG CAGTACAACA GCACCTATCG GGTGGTGTCT GTGCTGACAG TGCTGCATCA GGATTGGCTG AACGGCAAGG AGTATAAGTG CAAGGTGTCT AATAAGGCCC TGCCCGCTCC TATCGAGAAG ACCATCTCCA AGGCCAAGGG CCAGCCTAGG GAGCCACAGG TGTACGTGCT GCCTCCAAGC CGGGACGAGC TGACAAAGAA CCAGGTGTCT CTGCTGTGCC TGGTGAAGGG CTTCTATCCA TCTGATATCG CTGTGGAGTG GGAGTCCAAT GGCCAGCCCG AGAACAATTA CCTGACCTGG CCCCCTGTGC TGGACAGCGA TGGCTCTTTC TTTCTGTATT CCAAGCTGAC AGTGGATAAG AGCCGGTGGC AGCAGGGCAA CGTGTTCTCC TGTTCTGTGA TGCACGAGGC ACTGCACAAT CATTACACCC AGAAATCCCT GTCACTGAGC CCCGGCAAG
【0087】
配列番号38 PD−1 HCのDNA配列(v3.2)
CAGGTCCAGCTGGTGCAGAGCGGGGCAGAGGTCAAGAAACCCGGTAGCTC CGTGAAGGTCAGCTGCAAGGCTTCCGGCGGAACCTTCTCTAGTTACGCCA TCAGCTGGGTGAGACAGGCTCCTGGCCAGGGACTGGAATGGATGGGCCTG ATCATTCCATCTTTTGATACCGCTGGCTACGCACAGAAGTTTCAGGGACG GGTGGCAATTACAGTCGATGAGTCAACCAGCACAGCCTATATGGAGCTGT CAAGCCTGCGGTCCGAAGACACTGCCGTGTACTATTGCGCAAGGGCCGAA CACTCCTCTACTGGAACCTTCGATTACTGGGGGCAGGGTACCCTGGTGAC AGTCAGTTCAGCCAGCACTAAGGGACCCAGCGTGTTTCCAGAGGCCCCCT CTAGTAAATCCACTTCTGGAGGCACCGCTGCACTGGGCTGTCTGGTGACC GATTACTTCCCAGAGCCCGTCACAGTGAGCTGGAACTCCGGGGCCCTGAC CAGCGGAGTCCATACATTTCCTGCTGTGCTGGAGTCAAGCGGGCTGTACT CCCTGTCCTCTGTGGTCACCGTGCCAAGTTCAAGCCTGGGAACTCAGACC TATATCTGCAACGTGAATCACAAGCCTTCAAATACAAAAGTTGACAAACG TGTGGAACCCAAGAGTTGTGATAAAACCCATACATGCCCCCCTTGTCCGG CGCCAGAGGCTGCAGGAGGACCAAGCGTGTTCCTGTTTCCACCCAAGCCT AAAGACACACTGATGATTTCCCGAACCCCCGAAGTCACATGCGTGGTCGT GTCTGTGAGTCACGAGGACCCTGAAGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGATG GCGTCGAGGTGCATAATGCCAAGACTAAACCTAGGGAGGAACAGTACAAC TCAACCTATCGCGTCGTGAGCGTCCTGACAGTGCTGCACCAGGATTGGCT GAACGGCAAAGAATATAAGTGCAAAGTGAGCAATAAGGCCCTGCCCGCTC CTATCGAGAAAACCATTTCCAAGGCTAAAGGGCAGCCTCGCGAACCACAG GTCTACGTGCTGCCTCCATCCCGGGACGAGCTGACAAAGAACCAGGTCTC TCTGCTGTGCCTGGTGAAAGGCTTCTATCCATCAGATATTGCTGTGGAGT GGGAAAGCAATGGGCAGCCCGAGAACAATTACCTGACTTGGCCCCCTGTG CTGGACTCTGATGGGAGTTTCTTTCTGTATTCTAAGCTGACCGTGGATAA AAGTAGGTGGCAGCAGGGAAATGTCTTTAGTTGTTCAGTGATGCATGAAG CCCTGCATAACCACTACACCCAGAAAAGCCTGTCCCTGTCCCCCGGAAAA
【0088】
配列番号39 PD−1 HCのDNA配列(v13844)
CAGGTCCAGCTGGTGCAGAGCGGGGCAGAGGTCAAGAAACCCGGTAGCTC CGTGAAGGTCAGCTGCAAGGCTTCCGGCGGAACCTTCTCTAGTTACGCCA TCAGCTGGGTGAGACAGGCTCCTGGCCAGGGACTGGAATGGATGGGCCTG ATCATTCCAATGTTCGACACCGCTGGCTACGCACAGAAGTTTCAGGGACG GGTGGCAATTACAGTCGATGAGTCAACCAGCACAGCCTATATGGAGCTGT CAAGCCTGCGGTCCGAAGACACTGCCGTGTACTATTGCGCAAGGGCCGAA CACTCCTCTACTGGAACCTTCGATTACTGGGGGCAGGGTACCCTGGTGAC AGTCAGTTCAGCCAGCACTAAGGGACCCAGCGTGTTTCCAGAGGCCCCCT CTAGTAAATCCACTTCTGGAGGCACCGCTGCACTGGGCTGTCTGGTGACC GATTACTTCCCAGAGCCCGTCACAGTGAGCTGGAACTCCGGGGCCCTGAC CAGCGGAGTCCATACATTTCCTGCTGTGCTGGAGTCAAGCGGGCTGTACT CCCTGTCCTCTGTGGTCACCGTGCCAAGTTCAAGCCTGGGAACTCAGACC TATATCTGCAACGTGAATCACAAGCCTTCAAATACAAAAGTTGACAAACG TGTGGAACCCAAGAGTTGTGATAAAACCCATACATGCCCCCCTTGTCCGG CGCCAGAGGCTGCAGGAGGACCAAGCGTGTTCCTGTTTCCACCCAAGCCT AAAGACACACTGATGATTTCCCGAACCCCCGAAGTCACATGCGTGGTCGT GTCTGTGAGTCACGAGGACCCTGAAGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGATG GCGTCGAGGTGCATAATGCCAAGACTAAACCTAGGGAGGAACAGTACAAC TCAACCTATCGCGTCGTGAGCGTCCTGACAGTGCTGCACCAGGATTGGCT GAACGGCAAAGAATATAAGTGCAAAGTGAGCAATAAGGCCCTGCCCGCTC CTATCGAGAAAACCATTTCCAAGGCTAAAGGGCAGCCTCGCGAACCACAG GTCTACGTGTATCCTCCAAGCCGGGACGAGCTGACAAAGAACCAGGTCTC CCTGACTTGTCTGGTGAAAGGGTTTTACCCTAGTGATATCGCTGTGGAGT GGGAATCAAATGGACAGCCAGAGAACAATTATAAGACTACCCCCCCTGTG CTGGACAGTGATGGGTCATTCGCACTGGTCTCCAAGCTGACAGTGGACAA ATCTCGGTGGCAGCAGGGAAATGTCTTTTCATGTAGCGTGATGCATGAAG CACTGCACAACCATTACACCCAGAAGTCACTGTCACTGTCACCAGGAAAA
配列番号40 IgG1 CH wt
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGV HTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEP KSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVS HEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGK EYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTC LVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRW QQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0089】
配列番号41 v3.2 PD−L1 CH
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGV HTFPAVLQSSGLYSLKSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEP KSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVSVS HEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGK EYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYVYPPSRDELTKNQVSLTC LVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFALVSKLTVDKSRW QQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号42 v13844 PD−1 CH
ASTKGPSVFPEAPSSKSTSGGTAALGCLVTDYFPEPVTVSWNSGALTSGV HTFPAVLESSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEP KSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVSVS HEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGK EYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYVYPPSRDELTKNQVSLTC LVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFALVSKLTVDKSRW QQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号43 v3.2 PD−1 CH
ASTKGPSVFPEAPSSKSTSGGTAALGCLVTDYFPEPVTVSWNSGALTSGV HTFPAVLESSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEP KSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVSVS HEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGK EYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYVLPPSRDELTKNQVSLLC LVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYLTWPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRW QQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号44 v13844 PD−L1 CH
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGV HTFPAVLQSSGLYSLKSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEP KSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVSVS HEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGK EYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYVLPPSRDELTKNQVSLLC LVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYLTWPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRW QQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0090】
配列番号45 CL ラムダ−野生型
QPKANPTVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADGSPVKAGVETTKPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS配列番号46 CL PD−L1
QPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAAESELSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPAECS配列番号47 CL カッパ−野生型
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号48 CL カッパ−PD−1
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTARVGCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLRSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号49 (PD−L1 Ab v3.2のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARSPDYSPYYYYGMDVWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLKSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVSVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYVYPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFALVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0091】
配列番号50 PD−L1 LCのDNA配列(コドンバリアント1)
CAGTCTGTGC TGACTCAGCC ACCTTCCGCC TCTGGAACCC CAGGACAGAG GGTCACAATC AGTTGCTCAG GGAGCTCCTC TAACATTGGA AGCAACACTG TGAATTGGTA CCAGCAGCTG CCTGGGACCG CTCCAAAGCT GCTGATCTAT GGCAACTCCA ATCGACCATC TGGAGTGCCT GACCGGTTCA GCGGCTCCAA ATCTGGCACC AGTGCTTCAC TGGCAATTAG TGGCCTGCAG TCCGAGGACG AAGCCGATTA CTATTGCCAG AGCTACGATA GTTCACTGAG CGGCTCCGTG TTCGGCGGGG GAATCAAGCT GACAGTCCTG GGACAGCCAA AAGCGGCGCC CAGCGTGACT CTGTTTCCAC CCAGCTCCGA GGAACTGCAG GCCAATAAGG CTACCCTGGT CTGTCTGATT TCCGACTTCT ACCCCGGGGC TGTGACAGTC GCATGGAAGG CCGATTCTAG TCCTGTGAAA GCAGGAGTCG AGACCACAAC TCCATCAAAG CAGAGCAACA ACAAGTACGC AGCCGAGAGC GAGCTGTCTC TGACACCTGA ACAGTGGAAA AGCCACCGGT CTTATAGTTG TCAGGTGACT CACGAGGGCT CAACAGTGGA AAAGACAGTC GCACCCGCAG AATGCTCA
【0092】
配列番号51 PD−L1 HCのDNA配列(コドンバリアント1)
CAGGTCCAGC TGGTGCAGAG CGGAGCCGAA GTGAAGAAAC CAGGCAGCTC CGTCAAGGTG TCATGCAAAG CCAGCGGCGG GACTTTCTCT AGTTACGCTA TCTCCTGGGT GAGACAGGCA CCAGGACAGG GACTGGAGTG GATGGGAGGA ATCATTCCTA TCTTCGGGAC AGCTAACTAC GCACAGAAGT TTCAGGGAAG GGTGACTATT ACCGCCGACA AATCTACAAG TACTGCTTAT ATGGAGCTGT CAAGCCTGAG GAGCGAAGAT ACCGCAGTGT ACTATTGCGC CCGCTCCCCC GACTACTCTC CTTACTATTA CTATGGCATG GACGTGTGGG GGCAGGGAAC CACAGTCACA GTGTCCTCTG CCAGCACTAA GGGGCCTTCA GTGTTTCCAC TGGCACCCAG TTCAAAATCA ACAAGCGGAG GAACTGCCGC TCTGGGATGT CTGGTGAAGG ACTATTTCCC AGAGCCAGTC ACCGTGAGCT GGAACTCCGG CGCACTGACT TCCGGAGTCC ACACCTTTCC AGCCGTGCTG CAGAGCTCCG GACTGTACTC TCTGAAGAGT GTGGTCACAG TGCCTTCAAG CTCCCTGGGC ACCCAGACAT ATATCTGCAA CGTGAATCAC AAGCCTAGTA ATACTAAGGT TGACAAACGT GTGGAACCAA AGAGCTGTGA TAAAACTCAT ACCTGCCCCC CTTGTCCGGC GCCAGAGGCA GCAGGAGGAC CAAGCGTGTT CCTGTTTCCA CCCAAGCCCA AAGACACCCT GATGATTAGC CGAACCCCTG AAGTCACATG CGTGGTCGTG TCCGTGTCTC ACGAGGACCC AGAAGTCAAG TTCAACTGGT ACGTGGATGG CGTCGAGGTG CATAATGCCA AGACAAAACC CCGGGAGGAA CAGTACAACA GCACCTATAG AGTCGTGTCC GTCCTGACAG TGCTGCACCA GGATTGGCTG AACGGCAAGG AATATAAGTG CAAAGTGTCC AATAAGGCCC TGCCCGCTCC TATCGAGAAA ACCATTTCTA AGGCAAAAGG CCAGCCTCGC GAACCACAGG TCTACGTGTA TCCTCCAAGC CGGGACGAGC TGACAAAGAA CCAGGTCTCC CTGACTTGTC TGGTGAAAGG GTTTTACCCT AGTGATATCG CTGTGGAGTG GGAATCAAAT GGACAGCCAG AGAACAATTA TAAGACTACC CCCCCTGTGC TGGACAGTGA TGGGTCATTC GCACTGGTCT CCAAGCTGAC AGTGGACAAA TCTCGGTGGC AGCAGGGAAA TGTCTTTTCA TGTAGCGTGA TGCATGAAGC ACTGCACAAC CATTACACCC AGAAGTCACT GTCACTGTCA CCAGGAAAA
また、本発明は以下を提供する。
[1]
e)配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(HCVR)を含む第1の重鎖(HC1)と、
f)配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(LCVR)を含む第1の軽鎖(LC1)と、
g)配列番号5のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む第2の重鎖(HC2)と、
h)配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む第2の軽鎖(LC2)と、を含む、ヒトPD−L1(配列番号1)およびヒトPD−1(配列番号2)に結合する抗体。
[2]
a)N末端からC末端の順に、配列番号3のアミノ酸配列を含む前記HCVR、CH1ドメインに配列番号9のアミノ酸配列、CH2ドメインに配列番号10のアミノ酸配列、およびCH3ドメインに配列番号11または配列番号12のアミノ酸配列を含む、前記HC1と、
b)N末端からC末端の順に、配列番号4のアミノ酸配列を含む前記LCVRおよび定常領域に配列番号14のアミノ酸配列を含む、前記LC1と、
c)N末端からC末端の順に、配列番号5のアミノ酸配列を含む前記HCVR、CH1ドメインに配列番号13のアミノ酸配列、CH2ドメインに配列番号10のアミノ酸配列、および前記CH3ドメインに配列番号12のアミノ酸配列または配列番号11のアミノ酸配列を含む、前記HC2と、
d)N末端から順に、配列番号8のアミノ酸配列を含む前記LCVR、および定常領域に配列番号15のアミノ酸配列を含む前記LC2と、を含み、ただし、配列番号11のアミノ酸配列が、前記HC1のCH3ドメインに存在する場合、配列番号12のアミノ酸配列は、前記HC2の前記CH3ドメインに存在するか、または配列番号12のアミノ酸配列が、前記HC1の前記CH3ドメインに存在する場合、配列番号11のアミノ酸配列は、前記HC2の前記CH3ドメインに存在する、[1]に記載の抗体。
[3]
前記HC1が、前記CH3ドメインに配列番号11のアミノ酸配列を含み、前記HC2が、配列番号6のアミノ酸配列を含む前記HCVRを含み、前記HC2が、前記CH3ドメインに配列番号12のアミノ酸配列を含む、[2]に記載の抗体。
[4]
前記HC1、LC1、HC2、およびLC2が、それぞれ配列番号49、配列番号30、配列番号31、および配列番号34のアミノ酸配列を含む、[3]に記載の抗体。
[5]
前記HC1、LC1、HC2、およびLC2が、それぞれ配列番号29、配列番号30、配列番号33、および配列番号34のアミノ酸配列を含む、[3]に記載の抗体。
[6]
配列番号49、配列番号30、配列番号31、および配列番号34のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含むDNA分子を含む哺乳動物細胞であって、前記細胞が、[4]に記載の抗体を発現することができる、哺乳動物細胞。
[7]
配列番号29、配列番号30、配列番号33、および配列番号34のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含むDNA分子を含む哺乳動物細胞であって、前記細胞が、[5]に記載の抗体を発現することができる、哺乳動物細胞。
[8]
抗体が発現するような条件下で[6]または[7]に記載の哺乳動物細胞を培養することと、発現した抗体を回収することと、を含む、抗体を産生するためのプロセス。
[9]
[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む、薬学的組成物。
[10]
癌を治療することを必要とする患者に、有効量の[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体を投与することを含む、癌を治療する方法。
[11]
前記癌が、ホジキンもしくは非ホジキンリンパ腫、黒色腫、腎細胞癌、腎臓癌、肺癌、膀胱癌、胃および食道癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肝細胞癌、胆管癌、膵臓癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、中皮腫、頭頸部扁平上皮癌(SCCHN)、軟部組織肉腫、または多形性膠芽腫である、[10]に記載の方法。
[12]
前記肺癌が、NSCLC、小細胞肺癌、または中皮腫である、[11]に記載の方法。
[13]
シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、リポソーム化ドキソルビシン、ドセタキセル、シクロホスファミドおよびドキソルビシン、ナベルビン、エリブリン、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用のパクリタキセルタンパク質結合粒子、イクサベピロン、カペシタビン、FOLFOX(ロイコボリン、フルオロウラシル、およびオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、フルオロウラシル、およびイリノテカン)、ゲムシタビン、トポテカン、リポソームイリノテカン、ペメトレキセド、セツキシマブ、ニボルマブ、イピリムマブ、ピジリズマブ、ペンブロリズマブ、トレメリムマブ、ウレルマブ、リリルマブ、アテゾリズマブ、エパカドスタット、およびデュルバルマブからなる群から選択される1つ以上の抗腫瘍剤を同時、別々、または順次に投与することをさらに含む、[10]〜[12]のいずれか一項に記載の方法。
[14]
療法における使用のための、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体。
[15]
癌の治療における使用のための、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体。
[16]
前記癌が、ホジキンもしくは非ホジキンリンパ腫、黒色腫、腎細胞癌、腎臓癌、肺癌、膀胱癌、胃および食道癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肝細胞癌、胆管癌、膵臓癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、中皮腫、頭頸部扁平上皮癌(SCCHN)、軟部組織肉腫、または多形性膠芽腫である、[15]に記載の使用のための抗体。
[17]
前記癌が、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、または中皮腫である、[16]に記載の使用のための抗体。
[18]
シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、リポソーム化ドキソルビシン、ドセタキセル、シクロホスファミドおよびドキソルビシン、ナベルビン、エリブリン、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用のパクリタキセルタンパク質結合粒子、イクサベピロン、カペシタビン、FOLFOX(ロイコボリン、フルオロウラシル、およびオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、フルオロウラシル、およびイリノテカン)、ゲムシタビン、トポテカン、リポソームイリノテカン、ペメトレキセド、セツキシマブ、ニボルマブ、イピリムマブ、ピジリズマブ、ペンブロリズマブ、トレメリムマブ、ウレルマブ、リリルマブ、アテゾリズマブ、エパカドスタット、およびデュルバルマブからなる群から選択される1つ以上の抗腫瘍剤との同時、別々、または順次の組み合わせでの使用のための、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体。
[19]
有効量の[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体を含む、癌の治療における使用のための薬学的組成物。
[20]
前記癌が、ホジキンもしくは非ホジキンリンパ腫、黒色腫、腎細胞癌、腎臓癌、肺癌、膀胱癌、胃および食道癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肝細胞癌、胆管癌、膵臓癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、中皮腫、頭頸部扁平上皮癌(SCCHN)、軟部組織肉腫、または多形性膠芽腫である、[19]に記載の使用のための組成物。
[21]
前記癌が、NSCLC、小細胞肺癌、または中皮腫である、[20]に記載の使用のための組成物。
[22]
シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、リポソーム化ドキソルビシン、ドセタキセル、シクロホスファミドおよびドキソルビシン、ナベルビン、エリブリン、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用のパクリタキセルタンパク質結合粒子、イクサベピロン、カペシタビン、FOLFOX(ロイコボリン、フルオロウラシル、およびオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、フルオロウラシル、およびイリノテカン)、ゲムシタビン、トポテカン、リポソームイリノテカン、ペメトレキセド、セツキシマブ、ニボルマブ、イピリムマブ、ピジリズマブ、ペンブロリズマブ、トレメリムマブ、ウレルマブ、リリルマブ、アテゾリズマブ、エパカドスタット、およびデュルバルマブからなる群から選択される1つ以上の抗腫瘍剤との同時、別々、または順次の組み合わせで投与される、[19]〜[22]のいずれか一項に記載の組成物。