(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光源と、前記光源の輝度を測定する基準輝度計と、前記光源及び前記基準輝度計を支持する支持部とを有する校正ユニットと、校正対象となる輝度計とが遮光性の筐体で収容される工程と、
前記光源の輝度が測定される工程と、
前記基準輝度計の測定値を基準として、前記輝度計が校正される工程と
を具備する輝度計の校正方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
坑口輝度計は正確な輝度を測定するために、定期的に校正されることが必要である。しかしながら、従来の校正作業は、現地に設置されている坑口輝度計を取り外し、機器メーカーに送り返す必要がある。このため、坑口輝度計の取り外しや輸送、さらには、代替機を設置しなければならない等、校正に多大な労力と時間を費やさなければならない課題がある。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、坑口輝度計の校正作業にかかる手間を軽減可能な校正装置及び校正方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る輝度計の校正装置は、校正ユニットと、筐体と、制御部と、を有する。
上記校正ユニットは、光源と、上記光源の輝度を測定する基準輝度計と、上記光源及び上記基準輝度計を支持する支持部とを有する。
上記筐体は、遮光性であり、上記校正ユニットと、校正対象となる輝度計とを収容可能に構成される。
上記制御部は、上記基準輝度計及び上記輝度計の出力に基づき、上記基準輝度計の測定値を基準として、上記輝度計を校正する。
【0008】
この構成によれば、校正装置は遮光性の筐体で、校正ユニットと、校正対象となる輝度計を被覆した状態で、当該輝度計を校正する。これにより、上記輝度計が設置された現地にて、校正作業を完結させることができる。
【0009】
従って、従来の校正作業のように現地に設置されている輝度計を取り外し、機器メーカーに送り返す等の必要がなくなる。よって、本発明によれば、校正対象となる輝度計の校正作業にかかる手間を軽減可能な校正装置を提供することができる。
【0010】
上記筐体は、上記校正ユニットと連結可能に構成されてもよい。
これにより、校正装置の設置が完了すると同時に、校正対象となる輝度計に対する校正ユニットの位置決めが可能となる。従って、輝度計に校正装置を設置する設置時間を短縮することができる。
【0011】
上記光源は、上記基準輝度計及び上記輝度計に対向し、上記基準輝度計及び上記輝度計の光軸に直交する光出射面を有する面光源であってもよい。
【0012】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る輝度計の校正方法は、光源と、上記光源の輝度を測定する基準輝度計と、上記光源及び上記基準輝度計とを支持する支持部とを有する校正ユニットと、校正対象となる輝度計とが遮光性の筐体で収容される。
上記光源の輝度が測定される。
上記基準輝度計の測定値を基準として、上記輝度計が校正される。
【0013】
上記校正ユニットと上記輝度計とが上記筐体に収容される工程では、上記光源の光出射面が上記輝度計の光軸と直交するように、上記輝度計を上記校正ユニットに連結された上記筐体で収容してもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、坑口輝度計の校正作業にかかる手間を軽減可能な校正装置及び校正方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、例えば、トンネルの坑口を含む範囲の輝度を測定する坑口輝度計を対象とした校正装置及び校正方法について説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
図1は本実施形態に係る校正装置1が適用される坑口輝度計Lが、トンネルTの坑口Mを含む視野範囲E内の輝度を測定している状態を示す模式図である。
【0018】
坑口輝度計Lは、校正装置1の校正対象となる輝度計であり、特許請求の範囲の「輝度計」に相当する。坑口輝度計Lは、
図1に示すように、トンネルTの坑口Mから150m離れた位置に設置される。坑口輝度計Lは、坑口Mから150m離れた位置からトンネルTの坑口Mを見たときの、坑口M中央を中心とする20°の円形視野角の範囲E内の平均輝度を測定し、測定結果をトンネル照明制御機Cに出力する。
【0019】
本実施形態の坑口輝度計Lは、予め設定されている濃淡値と輝度値とが対応づけられた輝度変換テーブルに従い、視野範囲E内の濃淡値を輝度値に変換し、当該輝度値をトンネル照明制御機Cに出力する。なお、坑口輝度計Lが測定した濃淡値の階調段階は、例えば12ビット(4096段階)である。
【0020】
トンネル照明制御機Cは、後述する入口照明灯L1及び坑口輝度計Lと無線又は有線により電気的に接続される。トンネル照明制御機Cは、坑口輝度計Lの出力結果に基づき、入口照明灯L1を最適な明るさに制御可能に構成される。
【0021】
本実施形態のトンネルTは、その内壁に入口照明灯L1と基本照明灯L2とが設置される。入口照明灯L1は、
図1に示すように、トンネルTの坑口M付近において、基本照明灯L2の間に複数設置される。入口照明灯L1は、明るい屋外から暗いトンネルT内に進入した運転手の眼を順応させる機能を有する。
【0022】
基本照明灯L2は、トンネルTの全長に亘って所定の間隔を空けて複数設置され、トンネルT内を照明する。なお、基本照明灯L2及び入口照明灯L1の数やレイアウトは
図1に示すものに限定されず、実際はより多数の基本照明灯L2及び入口照明灯L1がトンネルT内に設置される。
【0023】
[校正装置の構成]
図2は、本実施形態に係る校正装置1の構成例を示す模式図である。なお、以下の図においてX、Y及びZ軸方向は相互に直交する3軸方向を示す。
【0024】
本実施形態に係る校正装置1は坑口輝度計Lを校正する校正装置であり、坑口輝度計LをZ軸方向から収容する。校正装置1は、
図2に示すように、校正ユニット100と、筐体40と、制御部50とを有する。なお、校正装置1の構成は、以下の説明に限定されるものではない。
【0025】
(校正ユニット)
校正ユニット100は、
図2に示すように、光源10と、基準輝度計20と、支持部30とを有する。光源10は、X軸方向に照明光を出射可能に構成された面光源である。光源10は、基準輝度計20及び坑口輝度計LとX軸方向に対向し、基準輝度計20及び坑口輝度計Lの光軸に直交する光出射面10aを有する。
【0026】
光源10は、例えば10cd/m
2以上100万cd/m
2以下の輝度の照明光を出力可能に構成される。光源10が出射する照明光の色は特に限定されないが、典型的には白色である。
【0027】
本実施形態の光源10は、複数個のLED(Light Emitting Diode)光源からなるアレイ状光源とすることができる。この場合、このアレイ状光源を構成するLED光源の種類は、特に限定されず、例えば砲弾タイプや表面実装タイプ(SMD)、あるいは、COBタイプ等が採用されてもよい。
【0028】
基準輝度計20は、光源10からX軸方向に所定距離離れた位置に設置され、支持部30(第1板部30a)の一端に支持される。基準輝度計20は、光出射面10aから出射された照明光の輝度を測定可能に構成される。
【0029】
基準輝度計20の輝度の測定範囲は、例えば10cd/m
2以上100万cd/m
2以下であり、坑口輝度計Lを校正する上で真値となる測定値(輝度値)を制御部50に出力可能に構成される。
【0030】
支持部30は、
図2に示すように、第1板部30aと第2板部30bとから構成される。第1板部30aはY軸方向に長手方向を取り、光源10を支持する。第2板部30bはX軸方向に長手方向を取り、一端が第1板部30aに接続され、他端が基準輝度計20を支持する。
【0031】
支持部30は、第1及び第2板部30a,30bから構成されたL字型の板状部材に限定されず、光源10及び基準輝度計20を支持可能な構成であれば、校正装置1の仕様及び用途に応じて適宜変更されてもよい。
【0032】
(筐体)
図3は、校正装置1をZ軸方向から見た平面図である。なお、
図3では制御部50の図示を省略する。筐体40は、
図3に示すように、校正ユニット100と坑口輝度計Lとを収容する箱型の容器である。本実施形態の筐体40は、図示を省略した連結部を介して校正ユニット100又は光源10と連結可能に構成される。
【0033】
筐体40は、
図3に示すように、光源10とX軸方向に対向し、且つ、基準輝度計20とY軸方向に対向する収容空間41を有する。本実施形態の坑口輝度計Lは、筐体40が有する収容空間41に収容される。
【0034】
筐体40は、その内面又は外面が例えば金属材料で被覆されるか、または外面が遮光性成形物で被覆されるか、あるいは、遮光性材料そのもので形成されることにより、外界からの光を遮光する性質を有する。
【0035】
金属材料としては、光を多く反射するものが好ましく、例えばアルミニウム、銀、チタン、クロムなどが挙げられる。ただし、筐体40の内面は迷光の影響を抑制するために、艶消しの黒色塗装が施されることが望ましい。
【0036】
遮光性成形物としては、例えば、遮光性合成樹脂等が採用される。遮光性合成樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル又はポリカーボネート等の合成樹脂をベースとし、それに酸化チタン、アルミナ等の白色系塗料やカーボンブラック、あるいは、上記で列挙した金属材料が配合された混合物等が採用される。
【0037】
遮光性材料としては、例えば遮光性成形物と同様に、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル又はポリカーボネート等の合成樹脂をベースとし、それに酸化チタン、アルミナ等の白色系塗料やカーボンブラック、あるいは、上記で列挙した金属材料が配合された混合物等が採用される。
【0038】
(制御部)
制御部50は、校正ユニット100及び筐体40の外部に配置され、光源10、基準輝度計20及び坑口輝度計Lと無線又は有線により電気的に接続される。制御部50は、基準輝度計20及び坑口輝度計Lの出力に基づき、基準輝度計20の測定値を基準として、坑口輝度計Lを校正する。
【0039】
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等のコンピュータに必要なハードウェアを有する。CPUが、ROMやHDDに格納されたプログラムをRAMにロードして実行することにより、光源10、基準輝度計20及び坑口輝度計Lの動作を制御する。
【0040】
プログラムは、例えば種々の記憶媒体(内部メモリ)を介して制御部50にインストールされる。あるいは、インターネット等を介してプログラムのインストールが実行されてもよい。本実施形態では、制御部50として、例えばラップトップPC(Personal Computer)やタブレット端末等が用いられるが、他の任意のコンピュータが用いられてもよい。
【0041】
[校正方法]
図4は、校正装置1が坑口輝度計Lを校正する方法を示すフローチャートである。以下、校正装置1の校正方法について、
図4を適宜参照しながら説明する。
【0042】
(ステップS01:校正装置設置)
ステップS01では、校正ユニット100と坑口輝度計Lが遮光性の筐体40に収容される。
【0043】
図5は、校正装置1を設置する様子を示す模式図である。なお、
図5では制御部50の図示を省略する。
【0044】
先ず、校正ユニット100が連結された筐体40を、坑口輝度計Lに取り付けられた載置板Bに載置する。この際、筐体40に設けられた複数の取付け孔H1と載置板Bに形成された複数の貫通孔H2とがZ軸方向にそれぞれ対向する。これにより、坑口輝度計Lが筐体の収容空間41に収容され、光出射面10aが坑口輝度計Lの光軸と直交する。
【0045】
次に、貫通孔H2を貫通したネジSやボルト等が、取付け孔H1に螺合する。これにより、載置板Bに筐体40が固定されると共に、坑口輝度計Lに対して校正ユニット100が位置決めされる。
【0046】
本実施形態では、上記したような設置方法が採用されることによって、校正装置1の設置が完了すると同時に、坑口輝度計Lに対して校正ユニット100が位置決めされる。これにより、坑口輝度計Lに校正装置1を設置する設置時間の短縮化が図られる。
【0047】
なお、ステップS01では、予め校正ユニット100に連結された筐体40で坑口輝度計Lを収容する方法に限定されず、例えば坑口輝度計Lに対して校正ユニット100を位置決めしてから、校正ユニット100と坑口輝度計Lが筐体40に収容されてもよい。
【0048】
(ステップS02:輝度測定)
ステップS02では、基準輝度計20が光源10から出射された照明光の輝度を測定し、坑口輝度計Lが光源10から出射された照明光の濃淡値を測定する。
【0049】
先ず、光源10が低レベルから限界値まで出力レベルを上げながら、多段階に亘って照明光を照射する。基準輝度計20及び坑口輝度計Lは、この照明光を受光する。ここで、基準輝度計20は光源10の出力レベル毎に応じた輝度値を測定し、これらの輝度値を制御部50に出力する。一方、抗口輝度計Lは光源10の出力レベルに応じた濃淡値を測定し、これらの濃淡値を制御部50に出力する。
【0050】
制御部50は、基準輝度計20から出力された輝度値と、坑口輝度計Lから出力された濃淡値に基づき、光源10の出力レベル毎に、基準輝度計20が測定した輝度値と、坑口輝度計Lが測定した濃淡値とが対応づけられた第1対応テーブルを作成する。
【0051】
なお、本実施形態の基準輝度計20は、光源10の輝度を測定する際に、その輝度値が真値となるように予め校正されているため、上記第1対応テーブルは、光源10の出力レベル毎に、坑口輝度計Lが測定した濃淡値と真値の輝度値とが対応づけられたものとなる。
【0052】
(ステップS03:坑口輝度計の校正)
ステップS03では、制御部50が基準輝度計20の測定値を基準として、坑口輝度計Lを校正する。具体的には、先のステップS02で作成された第1対応テーブルを坑口輝度計Lに適用することで、坑口輝度計Lを校正する。
【0053】
より詳細には、第1対応テーブルにおいて、光源10の出力レベル毎の濃淡値に対応する輝度値が真値の輝度値とずれている場合に、制御部50が基準輝度計20から出力された輝度値に基づき補正する。即ち、第1対応テーブルにおける光源10の出力レベル毎の濃淡値に対応する輝度値を、制御部50が基準輝度計20から出力された真値の輝度値となるように補正する。これにより、坑口輝度計Lの測定値が真値となるように校正される。
【0054】
[作用]
本実施形態の校正装置1は、遮光性の筐体40で校正ユニット100と坑口輝度計Lを収容した状態で、坑口輝度計Lを校正可能に構成される。これにより、坑口輝度計Lが設置された現地にて、校正作業を完結させることができる。
【0055】
即ち、本実施形態の校正装置1を坑口輝度計Lに適用させることによって、従来の校正作業のように現地に設置されている坑口輝度計Lを取り外し、機器メーカーに送り返す等の必要がなくなる。従って、本発明によれば、坑口輝度計Lの校正作業にかかる手間を軽減可能な校正装置1を提供することができる。
【0056】
<第2の実施形態>
図6は本実施形態の校正装置2の構成例を示す模式図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その説明は省略する。
【0057】
[校正装置の構成]
本実施形態の校正装置2は、
図6に示すように、基準輝度計20と支持部30とが省略された構成である点において、第1の実施形態と異なる。これにより、校正装置2を構成する上で部品点数が削減され、校正装置2のハンドリング性が向上する。従って、坑口輝度計Lが設置されている現地に校正装置2を運搬する際の運搬性の向上や運搬コストの削減が図られる。
【0058】
[校正方法]
図7は、本実施形態での坑口輝度計Lを校正する方法を示すフローチャートである。本実施形態の坑口輝度計Lの校正方法は、光源10が予め既知の輝度の照明光を出射するように校正されてから、光源20と筐体40のみを坑口輝度計Lが設置された現地に運び、校正するものである。以下、その詳細な校正方法について、
図7を適宜参照しながら説明する。
【0059】
(ステップS21:光源校正)
先ず、光源10が低レベルから限界値まで出力レベルを上げながら、多段階に亘って照明光を照射する。この際、制御部50により光源20に流れる電流値が制御される。
【0060】
これにより、光源20が各電流値に対応した真値の輝度の照明光を出射するように校正され、制御部50により、光源10に流れる電流値と真値の輝度値とが対応づけられた第2対応テーブルが作成される。
【0061】
なお、一般にLEDは周囲温度によって発光レベルが変動する。そこで、本実施形態のステップS21では、光源10を校正する際にLEDのある決められた箇所の温度を測定し、記録しておく。そして、後述のステップS24において、坑口輝度計Lの校正時に同じ箇所の温度を測定し、温度差から輝度を補正してもよい。
【0062】
また、本実施形態のステップS21は、校正ユニット100が筐体40に収容された状態で実行されてもよく、暗室等の外界からの光が遮断された環境下で実行されてもよい。
【0063】
(ステップS22:校正装置設置)
ステップS22では、光源10と坑口輝度計Lが筐体40に収容される。この際、典型的には、光出射面10aが坑口輝度計Lの光軸と直交するように、坑口輝度計LをZ軸方向から、光源10に連結された筐体40で覆う。
【0064】
なお、ステップS22では、予め光源10に連結された筐体40で坑口輝度計Lを収容する方法に限定されず、例えば坑口輝度計Lに対して光源10を位置決めしてから、光源10と坑口輝度計Lとが筐体40に収容されてもよい。
【0065】
(ステップS23:濃淡値測定)
ステップS23では、坑口輝度計Lが、光源10から出射された照明光の濃淡値を測定する。
【0066】
先ず、制御部50が第2対応テーブルに基づき、真値の輝度値に対応した電流値が光源10に流れるように制御することで、光源10が低レベルから限界値まで出力レベルを上げながら、多段階に亘って真値の輝度の照明光を照射する。坑口輝度計Lはこの照明光を受光し、光源10の出力レベルに応じた濃淡値を測定し、これらの濃淡値を制御部50に出力する。
【0067】
制御部50は、予め坑口輝度計Lに設定されている上述した輝度変換テーブルに従い、坑口輝度計Lから出力された濃淡値と、当該濃淡値に対応する輝度値とが対応づけられた第3対応テーブルを作成する。
【0068】
(ステップS24:坑口輝度計の校正)
ステップS24では、第3対応テーブルにおける光源10の出力レベル毎の輝度値が真値の輝度値とずれている場合に、制御部50が第2対応テーブルに基づき、第3対応テーブルの輝度値を補正する。
【0069】
即ち、制御部50は、第2対応テーブルと第3対応テーブルとを比較し、第3対応テーブルの輝度値が、第2対応テーブルの輝度値となるように補正する。これにより、坑口輝度計Lの測定値が真値となるように校正される。
【0070】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
【0071】
図8は本発明の変形例に係る校正装置1の構成例を示す模式図である。上記実施形態の校正装置1は、光源10の光出射面10aが基準輝度計20及び坑口輝度計Lの光軸と直交する構成であるが、これに限られない。例えば、校正装置1は
図8に示すように、基準輝度計20及び坑口輝度計Lの光軸が、光出射面10aに直交する方向に対して所定角度傾斜するように構成されてもよい。
【0072】
また、上記実施形態の校正装置1,2は、光源10の輝度を測定する輝度計を有する構成であるがこれに限られず、例えば光源10の光束、光度、照度又は光束発散度等を測定可能な測定機器を有する構成であってもよい。さらに、上記実施形態の基準輝度計20は、白黒カメラであるがこれに限られず、例えば光源10の輝度を測定可能な輝度センサ等であってもよい。
【0073】
加えて、以上の実施形態では、校正装置1,2は、トンネルの坑口を含む範囲の輝度を測定する坑口輝度計に適用されるがこれに限られない。校正装置1,2は、他の任意の輝度計に適用されてもよく、その用途は問わない。