【実施例1】
【0024】
以下に、本発明の第1実施例であるチャットシステム100について、
図1乃至
図5(B)に基づいて説明する。
ここで、
図1は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100を示す概念図であり、
図2は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100を示すチャート図であり、
図3(A)は、本発明の第1実施例の受信側である第1パーソナルコンピュータPC1のメールブラウザMB1を示す図であり、
図3(B)は本発明の第1実施例のスマートフォン端末110のチャット画面111を示す図であり、
図4は、本発明の第1実施例の変形例を示すチャット画面111を示す図であり、
図5(A)は、チャットユーザーがチャットデータを返信したときのチャット画面111を示す図であり、
図5(B)は、受信側である第1パーソナルコンピュータPC1のメールブラウザMB1を示す図である。
【0025】
本発明の第1実施例であるチャットシステム100は、
図1に示すように、チャットユーザーの端末の一例であるスマートフォン端末110と、チャット用サーバ120と、チャットボット130と、所定のアプリケーションソフトの一例である電子メールアプリケーションソフトのデータを蓄積するサーバやデータベースとしての受信メール用サーバ140とを備えている。
【0026】
また、スマートフォン端末110の表示部には、チャット画面111が表示される。
そして、チャット画面111に入力されたチャットデータを、チャットユーザーのスマートフォン端末110からチャット用サーバ120を介してチャットボット130へ送信するように構成されている。
また、チャットデータを、チャットボット130からチャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信するように構成されている。
【0027】
さらに、チャットシステム100は、電子メールアプリケーションソフトのデータを蓄積する受信メール用サーバ140において追加・更新されたデータが予め設定された所定条件に合致しているか否かを判定する判定手段の一例であるチャットボット130を有している。
そして、チャットボット130が、合致していると判定したとき、チャットボット130が、合致している受信メールのデータがある旨を、チャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信するように構成されている。
これにより、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げなくてもチャットボット130が、所定の重要なデータが追加・変更されたときにその旨をI/Oの結果を待たずに処理を進めるチャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信する。
その結果、チャットユーザーは、すぐにその旨を知ることができる。
【0028】
本実施例では、所定のアプリケーションソフトが電子メールアプリケーションソフトである例として以下に詳しく説明する。
チャットボット130は、常に受信メール用サーバ140へアクセスし、チャットユーザーのアカウントにおいて、新着メールを確認するように構成されている。
第1パーソナルコンピュータPC1は、チャットユーザーが使用するものであり、チャットユーザーが第1パーソナルコンピュータPC1を起動して電子メールアプリケーションソフトを立ち上げると、電子メールアプリケーションソフトが受信メール用サーバ140にアクセスして受信メールをメールブラウザMB1に表示させるように構成されている。
なお、電子メールアプリケーションソフトは、第1パーソナルコンピュータPC1にインストールされているものでもよいし、クラウド上のものでもよい。
【0029】
チャットユーザー以外のユーザーが使用する第2パーソナルコンピュータPC2から、チャットユーザーの第1パーソナルコンピュータPC1のメールアドレス宛に電子メールが送信されたとする。
このとき、先ず、第2パーソナルコンピュータPC2から送信メールサーバ(図示せず)を介して受信メール用サーバ140へ電子メールのデータが送られ、この電子メールのデータが受信メール用サーバ140に蓄積される。
【0030】
図2のステップS1に示すように、チャットボット130は、受信メール用サーバ140へアクセスし、新着メールのデータがあるか否かを判定する。
新着メールのデータがあると判定した場合は、ステップS2へ進み、他方で、否と判定した場合は、ステップS1を繰り返す。
なお、Webメールの場合は、受信メール用サーバ140と送信メールサーバとを区別せずに1つのサーバやデータベースで運用しているものもあるが、そのときは、そのサーバやデータベースにチャットボット130がアクセスして判定する。
【0031】
ステップS2では、判定ステップとして、チャットボット130が、新着メールのデータが予め設定された所定条件に合致しているか否かを判定する。所謂、フィルター機能である。
例えば、送り主のメールアドレス、キーワード、重要マークやスターなどのフラグの有無などの条件が予め設定され、1つでも合致すればチャットボット130が重要なメールのデータであると判定する。
例えば、送り主のメールアドレスがA社太田さんのメールや、スターが付いているメールを重要と判定するように設定されたとする。
そして、
図3(A)に示すように、第1パーソナルコンピュータPC1を起動して電子メールアプリケーションソフトを立ち上げてメールブラウザMB1に受信メールを表示させた場合、送り主がA社太田さんのメールアドレスのものでスターが付いている受信メールがあったとする。
【0032】
この場合、第1パーソナルコンピュータPC1を起動していない状態であっても、チャットボット130が、受信メール用サーバ140にアクセスして所定条件に合致しているか否かを判定する。
合致していると判定した場合はステップS3へ進み、否と判定した場合は、ステップS1へ戻る。
【0033】
ステップS3では、送信ステップとして、チャットボット130が、合致したデータがある旨を、チャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信する。
これにより、
図3(B)に示すように、チャットユーザーのスマートフォン端末110のチャット画面111に、合致したデータがある旨の一例として「A社太田様から重要なメールがきました。確認してね!」と表示される。
【0034】
その結果、チャットユーザーは自分宛の重要な受信メールがあることを知ることができる。
さらに、チャットユーザーは、チャットボット130からその旨の連絡を受けたときに電子メールアプリケーションソフトを立ち上げて受信した重要な電子メールの内容を確認することができる。
【0035】
ここで、第1パーソナルコンピュータPC1の電子メールアプリケーションソフトは、通常、所定時間毎に受信メール用サーバ140へアクセスして受信メールのデータを取得する構成であり、他方のチャットボット130は常に受信メール用サーバ130へアクセスしている構成である。
さらに、合致したデータがある旨は、I/Oの結果を待たずに処理を進めるチャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信され、チャットユーザーのスマートフォン端末110のチャット画面111には、電子メールアプリケーションソフトのメールブラウザMB1よりも早くその旨が表示される。
その結果、チャットユーザーは、従来の構成よりも早くその旨を知ることができる。
【0036】
図4に示すように、チャット画面111の内部に所謂、インラインフレームであるウインドウWDを設けて、ウインドウWDの内部に、合致したデータの内容を表示させるように構成してもよい。
例えば、Webメールの場合、チャットボット130が、サーバ(受信メール用サーバ140に相当)から、合致したデータのリソース特定情報であるURL(ユニフォーム・リソース・ロケータ)を抽出して、チャットデータとして合致したデータがある旨とともにURL情報も送信する。
すると、チャットユーザーのスマートフォン端末110のチャットアプリケーションソフトのアドオンプログラムであるリソース内容表示手段が、チャット画面111の内部に表示されようとするインターネット上のリソース特定情報であるURLを読み込む。
【0037】
そして、リソース内容表示手段が、チャット画面111の内部にウインドウWDを設けるとともにチャット画面111の内部のウインドウWDにURLのリソース内容である重要なメールの内容を表示させるように構成されている。
その結果、チャットユーザーは、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げずに、すぐに重要なメールの内容を確認することができる。
【0038】
なお、必要に応じてウインドウWDの辺にスクロールバーを設けてもよいのは勿論である。
また、チャットボット130が、サーバ(受信メール用サーバ140に相当)から、合致したデータのテキストデータを抽出して、合致したデータがある旨とともに抽出したテキストデータをチャットデータとしてチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信するように構成してもよい。
【0039】
そして、
図5(A)に示すように、チャットユーザーが、重要なメールを受信した旨を確認すると、チャットボット130に対して返信してもよい。
チャットボット130が、チャットユーザーのスマートフォン端末110からチャットデータを受信すると、チャットユーザーからのチャットデータに基づいて、送信メール用サーバまたは送信メール用データベースに元の発信者宛の送信メールを作成するように構成されている。
【0040】
これにより、第1パーソナルコンピュータPC1を立ち上げてメールブラウザMB1の送信済みトレイを表示させると、
図5(B)に示すように、A社太田さん宛のメールが既に作成されて送信された状態になる。
その結果、チャットユーザーは、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げずに元の発信者へ連絡することができる。
【0041】
なお、本実施例では、判定手段としてチャットボット130が、新着メールが所定条件に合致しているか否かを判定したが、電子メールアプリケーションソフトにおいてフィルター設定をして新着メールが所定条件に合致しているか否かを判定するように構成してもよい。
この場合、電子メールアプリケーションソフトのフィルター設定で新着メールが所定条件に合致していると判定したとき、この新着メールに重要ラベルのフラグを立てて、チャットボット130がフラグ付きの新着メールの有無を判定して、所定条件に合致したメールがある旨をチャットユーザーのスマートフォン端末110に送信する。
【0042】
このようにして得られた本発明の第1実施例であるチャットシステム100は、所定のアプリケーションソフトの一例である電子メールアプリケーションソフトの受信メールのデータを蓄積するサーバやデータベースとしての受信メール用サーバ140において追加・更新された受信メールのデータが予め設定された所定条件に合致しているか否かを判定する判定手段の一例であるチャットボット130を有し、チャットボット130が、合致していると判定したとき、チャットボット130が、合致しているデータがある旨を、チャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信することにより、チャットユーザーは、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げずに自分宛の重要な受信メールがあることを知ることができる。
さらに、チャットユーザーは、チャットボット130からその旨の連絡を受けたときに電子メールアプリケーションソフトを立ち上げて受信した重要な電子メールの内容を確認することができる。
【0043】
さらに、チャットボット130が、チャットユーザーのスマートフォン端末110からチャットデータを受信すると、チャットユーザーからのチャットデータに基づいて、送信メール用サーバまたは送信メール用データベースに元の発信者宛の送信メールを作成する構成であることにより、チャットユーザーは、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げずに元の発信者へ連絡することができる。
【0044】
また、チャットボット130が、合致しているデータがある旨とともに合致しているデータのインターネット上のリソース特定情報であるユニフォーム・リソース・ロケータを、チャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信する構成であり、チャットユーザーのスマートフォン端末110が、チャットユーザーのスマートフォン端末110のチャット画面111の内部に表示されようとするインターネット上のリソース特定情報であるユニフォーム・リソース・ロケータを読み込んでチャット画面111の内部にウインドウWDを設けるとともにウインドウWDにユニフォーム・リソース・ロケータのリソース内容を表示させるリソース内容表示手段を備えていることにより、チャットユーザーは、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げずに、すぐに重要なメールの内容を確認することができる。
【0045】
本発明の第1実施例であるチャットシステム100のプログラムは、所定のアプリケーションソフトの一例である電子メールアプリケーションソフトの受信メールのデータを蓄積するサーバやデータベースとしての受信メール用サーバ140において追加・更新された受信メールのデータが予め設定された所定条件に合致しているか否かを判定する判定ステップと、データが所定条件に合致していると判定したとき、チャットボット130が、合致しているデータがある旨を、チャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信する送信ステップとをコンピュータに実行させることにより、チャットユーザーは、電子メールアプリケーションソフトを立ち上げずに自分宛の重要な受信メールがあることを知ることができるなど、その効果は甚大である。
【実施例2】
【0046】
続いて、本発明の第2実施例であるチャットシステム100について、
図6(A)乃至
図7に基づいて説明する。
ここで、
図6(A)は、本発明の第2実施例のスケジュール管理アプリケーションソフト上でチャットユーザーの予定を表示するブラウザBRを示す図であり、
図6(B)は、チャットユーザーのチャット画面111を示す図であり、
図7は、本発明の第2実施例の変形例を示すチャット画面111を示す図である。
第2実施例のチャットシステム100は、第1実施例のチャットシステム100の所定のアプリケーションソフトの一例である電子メールアプリケーションソフトをスケジュール管理アプリケーションソフトに変更したものであり、多くの要素について第1実施例のチャットシステム100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略する。
【0047】
本発明の第2実施例であるチャットシステム100では、スケジュール管理アプリケーションの一例であるカレンダーアプリケーションソフト上において、例えば、チャットユーザーの秘書やチャットユーザーと同じグループのメンバーが、
図6(A)に示すように、チャットユーザーの予定に新たな予定として例えば、「2017年5月10日午前10:00〜営業会議」の予定を追加したとする。
すると、常にカレンダーアプリケーションソフトのデータベースにアクセスしているチャットボット130が、追加された新たな予定のデータがあると判定する。
【0048】
そして、判定ステップとして、チャットボット130が、新たな予定のデータについて、予め設定された所定の条件として、例えば、キーワード「会議」を含むことや、その予定時刻の3時間前に追加されたデータであることなどの条件に合致するか否かの判定をする。
この例では、キーワード「会議」を含むので、チャットボット130は、合致すると判定する。
そして、送信ステップとして、チャットボット130が、合致したデータがある旨を、チャット用サーバ120を介してチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信する。
【0049】
これにより、
図6(B)に示すように、チャットユーザーのスマートフォン端末110のチャット画面111に、合致したデータがある旨の一例として「2017年5月10日のあなたの予定が追加されました。確認してね!」と表示される。
その結果、チャットユーザーは、カレンダーアプリケーションソフトを立ち上げずに自分の重要な予定があることを知ることができる。
さらに、チャットユーザーは、チャットボット130からその旨の連絡を受けたときにカレンダーアプリケーションソフトを立ち上げて追加・更新された重要な予定を確認することができる。
【0050】
図7に示すように、チャット画面111の内部に所謂、インラインフレームであるウインドウWDを設けて、ウインドウWDの内部に、合致したデータの内容を表示させるように構成してもよい。
例えば、スケジュール管理アプリケーションソフトの一例であるカレンダーアプリケーションソフトがブラウザBRで予定を表示する場合、チャットボット130が、サーバから、合致したデータのリソース特定情報であるURL(ユニフォーム・リソース・ロケータ)を抽出して、チャットデータとしてURL情報も送信する。
【0051】
すると、チャットユーザーのスマートフォン端末110のチャットアプリケーションソフトのアドオンプログラムであるリソース内容表示手段が、チャット画面111の内部に表示されようとするインターネット上のリソース特定情報であるURLを読み込む。
そして、リソース内容表示手段が、チャット画面111の内部にウインドウWDを設けるとともにチャット画面111の内部のウインドウWDにURLのリソース内容である重要なメールの内容を表示させるように構成されている。
その結果、チャットユーザーは、カレンダーアプリケーションソフトを立ち上げずに、すぐに重要な予定の内容を確認することができる。
【0052】
なお、チャットボット130が、データベースやサーバから、合致したデータのテキストデータを抽出して、合致したデータがある旨とともに抽出したテキストデータをチャットデータとしてチャットユーザーのスマートフォン端末110へ送信するように構成してもよい。
【0053】
このようにして得られた本発明の第2実施例であるチャットシステム100は、所定のアプリケーションソフトが、スケジュール管理アプリケーションソフトの一例であるカレンダーアプリケーションソフトであることにより、チャットユーザーは、カレンダーアプリケーションソフトを立ち上げずに自分の重要な予定があることを知ることができるなど、その効果は甚大である。