特許第6954815号(P6954815)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6954815
(24)【登録日】2021年10月4日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】電源システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/633 20140101AFI20211018BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20211018BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20211018BHJP
   H01M 10/615 20140101ALI20211018BHJP
   H01M 10/6563 20140101ALI20211018BHJP
   H01M 10/627 20140101ALI20211018BHJP
   H01M 10/6571 20140101ALI20211018BHJP
【FI】
   H01M10/633
   H02J3/32
   H01M10/48 301
   H01M10/48 P
   H01M10/615
   H01M10/6563
   H01M10/627
   H01M10/6571
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-227690(P2017-227690)
(22)【出願日】2017年11月28日
(65)【公開番号】特開2019-96581(P2019-96581A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2020年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】中村 祐喜
(72)【発明者】
【氏名】木村 和明
(72)【発明者】
【氏名】竹野 和彦
【審査官】 高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−198837(JP,A)
【文献】 特表2014−510996(JP,A)
【文献】 特開2012−165526(JP,A)
【文献】 特開2012−054032(JP,A)
【文献】 特開2008−052997(JP,A)
【文献】 特開2010−097872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/00 −10/667
H01M 2/10
H02J 3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流の電流を直流の電流に変換して電力消費装置に電力を供給する整流装置と、充放電が可能であると共に放電することで電力消費装置に電力を供給する蓄電池とを備える電源システムであって、
前記蓄電池が設けられる空間の温度、及び当該蓄電池自体の温度を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された温度に応じて、前記整流装置の排熱を前記蓄電池に供給する制御を行う制御部と、
前記整流装置と前記蓄電池との間に設けられるファンと、
前記蓄電池を加温する加温装置と、
を備え
前記制御部は、前記検出部によって検出された前記蓄電池が設けられる空間の温度に応じて、前記整流装置の排熱が前記蓄電池に向かうように前記ファンを動作させ、
前記制御部は、前記ファンを動作させる場合には、前記検出部によって検出された前記蓄電池自体の温度に応じて、前記加温装置を動作させて当該蓄電池の加温の制御を行い、当該ファンを動作させない場合には、前記加温装置を動作させない、電源システム。
【請求項2】
前記検出部は、前記蓄電池の充電量を検出し、
前記制御部は、前記検出部によって検出された充電量に応じて、前記加温装置による前記蓄電池の加温の制御を行う、請求項に記載の電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、低温環境下での蓄電池の性能低下に対して、ヒーターで蓄電池を加温して性能低下を防ぐことが知られている。特許文献1では、効率的に加温を行うため、蓄電池の温度を測定してヒーターのオンオフを制御することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−160593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、激しい気象変動による影響等により、各地で災害と共に停電が発生している状況において、生活の重要インフラとの考えから施設及び住宅等においてもバックアップ電源手段の1つとして、高放電特性及び同じ蓄電容量に対し小型・軽量等の観点でリチウムイオン蓄電池が設置されはじめている。一方、無線基地局バックアップ電源は、以前より鉛蓄電池が主流として使用されているが、コストは安いものの複数回の停電により容量劣化が進みやすいこと、現状の容量劣化判定が難しいこと、温度環境によっては性能劣化が急激に進む特性等、災害対応力及び蓄電池交換タイミングの把握が難しい事等もあり、無線基地局にもリチウムイオン蓄電池が設置されることが多くなってきている。
【0005】
鉛蓄電池と比較し、リチウムイオン蓄電池は高コスト状況ではあるが、条件によっては数千回の充放電が可能であること、一般的に充放電制御ユニットを搭載し、蓄電容量の把握及び寿命予測等も比較的容易なことから信頼性が必要な比較的大きな重要無線基地局での採用が進んでいる。通常このような無線基地局では、無線設備の設置に際し、収容箱(収容函)と呼ばれる空調管理されたコンテナ状の部屋に機器設置して運用されている。
【0006】
リチウムイオン蓄電池の高放電特性及びコスト低下から小型の無線基地局への採用も検討されており、今後普及が見込まれている。通常、小型無線装置の設置においては、屋外対応ラックと呼ばれる屋外設置可能な収容箱に各装置を搭載している状況であるが、空調性能は限定的で通常、排熱用に熱交換器程度が備わる程度である。
【0007】
一般的にリチウムイオン蓄電池の性能劣化の大きな要因の一つに低温環境(0℃前後)における充電が挙げられている。そのため小型の無線基地局への展開に際し、この充電時の低温環境を改善する必要がある。
【0008】
低温環境の改善に際して、効率的に加温を行うため、特許文献1に示された方法を用いることが考えられる。しかしながら、特許文献1に示される方法においても、加温を行うためには、必ずヒーターを外部電力等によって動作させる必要があった。そこで、更に加温の効率を向上させることが求められていた。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、蓄電池の加温の効率を向上させることができる電源システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る電源システムは、交流の電流を直流の電流に変換して電力消費装置に電力を供給する整流装置と、充放電が可能であると共に放電することで電力消費装置に電力を供給する蓄電池とを備える電源システムであって、蓄電池が設けられる空間の温度、及び当該蓄電池自体の温度を検出する検出部と、検出部によって検出された温度に応じて、整流装置の排熱を蓄電池に供給する制御を行う制御部と、整流装置と蓄電池との間に設けられるファンと、蓄電池を加温する加温装置と、を備え、制御部は、検出部によって検出された蓄電池が設けられる空間の温度に応じて、整流装置の排熱が蓄電池に向かうようにファンを動作させ、制御部は、ファンを動作させる場合には、検出部によって検出された蓄電池自体の温度に応じて、加温装置を動作させて当該蓄電池の加温の制御を行い、当該ファンを動作させない場合には、加温装置を動作させない
【0011】
本発明に係る電源システムでは、蓄電池に係る温度に応じて、整流装置の排熱が利用されて蓄電池の加温が行われる。従って、蓄電池の加温を行うのに必ずしもヒーター等の加温装置を動作させなくてもよい。即ち、本発明に係る電源システムによれば、蓄電池の加温の効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、蓄電池の加温を行うのに必ずしもヒーター等の加温装置を動作させなくてもよく、蓄電池の加温の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る電源システムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る電源システムに含まれる整流装置及び蓄電池を収容する筐体の内部を模式的に示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る電源システムで実行される処理を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態に係る電源システムに含まれる蓄電池制御ユニットのハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面と共に本発明に係る電源システムの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1に本実施形態に係る電源システム1を示す。電源システム1は、負荷2に電力を供給するシステムである。負荷2は、電源システム1から、直流の電流による電力である直流電力を入力して、入力した直流電力を消費して動作する電力消費装置である。負荷2は、例えば、移動体通信網に用いられる無線基地局である。
【0016】
図1に示すように、電源システム1は、整流装置10と、蓄電池20と、太陽光パネル30と、DC(Direct Current)コンディショナー40とを備えて構成される。負荷2、整流装置10、蓄電池20及びDCコンディショナー40は、電力線によって互いに(並列に)接続されており、互いに直流電力の送受信を行うことができる。
【0017】
整流装置(整流器)10は、外部電源3に接続されており、外部電源3から交流の電流による電力である交流電力を入力し、交流の電流を直流の電流に変換する装置である。整流装置10は、変換した直流の電流による直流電力を負荷2に入力する。また、整流装置10は、直流電力を蓄電池20に供給して蓄電池20の充電を行う。整流装置10としては、従来の整流装置を用いることができる。
【0018】
蓄電池20は、充放電が可能な電池である。蓄電池20は、充電(蓄電)した電力を放電することで負荷2に電力を供給する。整流装置10からの電力及びDCコンディショナー40からの電力が負荷2に入力されない場合であっても、蓄電池20からの電力によって負荷2は動作することができる。即ち、蓄電池20は、バックアップ用の負荷2の電源として設けられるものである。蓄電池20は、整流装置10及びDCコンディショナー40から電力を入力して充電する。蓄電池20としては、従来のリチウムイオン蓄電池を用いることができる。蓄電池20は、複数のリチウムイオン蓄電池ユニットを備えて構成されている。なお、蓄電池20として、リチウムイオン蓄電池以外の蓄電池が用いられてもよい。後述するように、整流装置10と蓄電池20とは同一の筐体(収容箱)50内に設けられる。
【0019】
太陽光パネル30は、太陽光等の光によって発電する発電装置である。太陽光パネル30としては、PV(Photovoltaic)パネルが用いられる。太陽光パネル30は、太陽光があたる位置に設けられる。太陽光パネル30は、DCコンディショナー40に接続されており、発電した電力をDCコンディショナー40に入力する。
【0020】
DCコンディショナー40は、太陽光パネル30によって発電された電力を入力して、負荷2等で使用できるように所定の変換を行う装置である。DCコンディショナー40は、変換によって得られた直流電力を負荷2に供給する。DCコンディショナー40は、出力する電力が負荷2で必要な電力を超えていた場合には、蓄電池20に電力を供給する。DCコンディショナー40としては、従来のDCコンディショナーを用いることができる。
【0021】
上述したように負荷2には、整流装置10、蓄電池20及びDCコンディショナー40から電力が供給される。これらの電力のうち、DCコンディショナー40からの電力、即ち、太陽光パネル30によって発電された電力が優先して負荷2に供給される。DCコンディショナー40からの電力で足りない分については、時間帯及び蓄電池20の充電状態等に応じて、整流装置10及び蓄電池20の少なくとも何れかから供給される。時間帯及び蓄電池20の充電状態等に応じた負荷2への電力の供給の制御は、所定の装置(例えば、後述する蓄電池制御ユニット)によって従来と同様に行われ得る。
【0022】
負荷2は、無線基地局であるため、負荷2及び電源システム1の各装置10〜40は、屋外又は屋外に近い状況である場所に設けられる。上述したように蓄電池20は、充電時等の温度によっては大きく性能が劣化する。例えば、本実施形態のようなリチウムイオン蓄電池ユニットが用いられる蓄電池20では、5℃程度以下で充電を行うと大きく性能が劣化する。これに対して、本実施形態に係る電源システム1は、以下のような蓄電池20の温度制御を行う構成を備えている。
【0023】
図2に、整流装置10と蓄電池20とを収容する筐体50の内部を模式的に示す。筐体50の内部には仕切り51が設けられており、当該仕切り51によって2つの空間に分けられる。一方の空間には整流装置10が配置され、もう一方の空間には蓄電池20を構成する複数のリチウムイオン蓄電池ユニット21が配置される。例えば、筐体50の鉛直方向の上側が整流装置10側の空間となり、下側が蓄電池20側の空間となるように仕切り51が設けられる。仕切り51には、循環用のファン60が設けられている。ファン60が動作すると(オンになると)、整流装置10側の空間から蓄電池20側の空間に空気が流れる。通常、整流装置10は、動作中、交流電力を直流電力に変換する変換ロス熱である排熱を発する。排熱によって比較的高温になった空気が、ファン60によって整流装置10側の空間から蓄電池20側の空間に循環することで整流装置10の排熱が蓄電池20側の空間に伝わる。
【0024】
電源システム1は、それぞれリチウムイオン蓄電池ユニット21側の空間に配置される温度センサー70と、複数(例えば、図2に示すように2つ)のヒーターユニット80と、蓄電池制御ユニット(BMU:Battery Management Unit)90とを備えて構成される。
【0025】
温度センサー70は、筐体50内の蓄電池20側の空間の温度を検出するセンサーである。温度センサー70は、当該温度が適切に検出できる筐体50内の位置に位置決めされて配置される。温度センサー70は、検出した温度を示す情報を蓄電池制御ユニット90に出力する。温度センサー70としては、従来の温度センサーを用いることができる。
【0026】
ヒーターユニット80は、蓄電池20を加温する加温装置である。それぞれのヒーターユニット80は、各リチウムイオン蓄電池ユニット21を満遍なく加温できるように所定の間隔で筐体50内に位置決めされて配置される。例えば、図2に示すように、ヒーターユニット80はリチウムイオン蓄電池ユニット21に挟まれた位置に配置される。ヒーターユニット80は、整流装置10、蓄電池20及びDCコンディショナー40の少なくとも何れかと電力線によって接続されており、これらの少なくとも何れかから電力の供給を受けて動作する。なお、ヒーターユニット80は、上記以外から電力の供給を受けてもよい。ヒーターユニット80への電力の供給の制御は、負荷2に対する電力の供給の制御と同様に行われてもよい。ヒーターユニット80としては、蓄電池の加温に用いられる従来のヒーターを用いることができる。
【0027】
蓄電池制御ユニット90は、蓄電池20の温度に係る制御を行う装置である。蓄電池制御ユニット90は、例えば、小型のコンピュータによって構成される。蓄電池制御ユニット90は、リチウムイオン蓄電池ユニット21、ファン60、温度センサー70及びヒーターユニット80と接続されており、それらとの間で情報の送受信を行うことができる。リチウムイオン蓄電池ユニット21との間の情報の送受信は、例えば、従来の蓄電池制御ユニットにも備わっているリチウムイオン蓄電池ユニットとの間でリチウムイオン蓄電池ユニットによる取得情報及び警告の信号等を入出力するための汎用的な外部端子(接点端子)が制御用インターフェースとして利用されて行われてもよい。蓄電池制御ユニット90は、蓄電池20の温度に係る制御以外にも、蓄電池20の充放電の制御を行うこととしてもよい。図2に示すように、蓄電池制御ユニット90は、機能的には、検出部91と、制御部92とを備えて構成される。
【0028】
検出部91は、蓄電池20に係る温度を検出する機能部である。蓄電池20に係る温度は、具体的には、筐体50内の蓄電池20側の空間の温度、及び蓄電池20を構成する各リチウムイオン蓄電池ユニット21自体の温度である。本実施形態では、上記の両方の温度を用いるが、何れか一方が用いられてもよい。
【0029】
具体的には、検出部91は、温度センサー70から筐体50内の蓄電池20側の空間の温度を示す情報を受信して当該温度を検出する。また、検出部91は、各リチウムイオン蓄電池ユニット21から送信される自ユニットの温度を示す情報を受信して当該温度を検出する。各リチウムイオン蓄電池ユニット21は、従来のものと同様に自ユニットの温度を検出して、検出した温度を示す情報を出力する機能を有している。
【0030】
また、検出部91は、蓄電池20の充電量(蓄電容量)を検出する。具体的には、検出部91は、各リチウムイオン蓄電池ユニット21から送信される自ユニットのSOC(State of Charge)を示す情報を受信して当該SOCを充電量として検出する。各リチウムイオン蓄電池ユニット21は、従来のものと同様に自ユニットのSOCを検出して、検出したSOCを示す情報を出力する機能を有している。検出部91は、検出した温度及びSOCを示す情報を制御部92に出力する。
【0031】
制御部92は、検出部91によって検出された温度に応じて、整流装置10の排熱を蓄電池20に供給する制御を行う機能部である。制御部92は、当該制御として、整流装置10の排熱が蓄電池20に向かうようにファン60を動作させる。また、制御部92は、検出部91によって検出された温度に応じて、ヒーターユニット80による蓄電池20の加温の制御を行う。制御部92は、整流装置10の排熱を蓄電池20に供給する制御を行うと判断した後にヒーターユニット80による蓄電池20の加温の制御を行うか否かを判断する。制御部92は、検出部91によって検出されたSOCに応じて、ヒーターユニット80による蓄電池20の加温の制御を行う。具体的には、制御部92は、以下のように制御を行う。
【0032】
制御部92は、検出部91から温度及びSOCを示す情報を入力する。制御部92は、検出部91から入力された情報によって示される筐体50内の蓄電池20側の空間の温度(温度センサー70によって検出された温度)と予め設定された閾値とを比較して、温度が閾値以下であるか否か(即ち、筐体内温度が低下しているか否か)を判断する。この閾値は、蓄電池20の充電時の性能劣化が起きない(即ち、蓄電池20が5℃程度以下にならない)ような値に設定される。例えば、この閾値は、10℃とされる。なお、予め設定される情報は、電源システム1の管理者等によって設定されており、予め蓄電池制御ユニット90に記憶されている(以下の情報についても同様)。
【0033】
上記の温度が閾値以下であると判断された場合、制御部92は、ファン60がオフであればファン60をオンにして動作させ、整流装置10の排熱が蓄電池20に向かうようにさせる。ファン60が既にオンである場合には、制御部92は、特段の制御を行わない(即ち、ファン60をオンのままにさせる)。上記の温度が閾値を超えると判断された場合、制御部92は、ファン60がオンであればファン60をオフにして動作を止める。ファン60が既にオフである場合には、制御部92は、特段の制御を行わない(即ち、ファン60をオフのままにさせる)。
【0034】
ファン60がオンになっている場合、制御部92は、引き続いて、検出部91から入力された情報によって示される各リチウムイオン蓄電池ユニット21のSOCと予め設定された閾値とを比較して、SOCが閾値以下であるか否かを判断する。当該判断は、各リチウムイオン蓄電池ユニット21が、充電が必要な状態であるか否かを判断するものである。SOCが閾値以下であれば充電が必要であるとされ、SOCが閾値を超えていれば充電が必要でないとされる。例えば、この閾値は、50%とされる。制御部92は、リチウムイオン蓄電池ユニット21毎に当該判断を行う。
【0035】
何れかのリチウムイオン蓄電池ユニット21についてSOCが閾値以下であると判断された場合、制御部92は、引き続いて、検出部91から入力された情報によって示される各リチウムイオン蓄電池ユニット21の温度と予め設定された閾値とを比較して、温度が閾値以下であるか否か(即ち、電池温度が低下しているか否か)を判断する。この閾値は、蓄電池20の充電時の性能劣化が起きないような値に設定される。例えば、この閾値は、筐体50内の温度と比較される閾値より低い値である9℃とされる。なお、この閾値を、筐体50内の温度と比較される閾値と同じ値あるいは当該閾値よりも高い値とすることとしてもよい。
【0036】
SOCが閾値以下となったリチウムイオン蓄電池ユニット21については、充電が行われる制御がされてもよい。また、確実に温度制御が行われるようにSOCと比較される閾値は、充電が行われる閾値よりも高い値としてもよい。また、SOCが閾値以下となったリチウムイオン蓄電池ユニット21についてのみ、リチウムイオン蓄電池ユニット21の温度と閾値とを比較することとしてもよい。
【0037】
何れかのリチウムイオン蓄電池ユニット21について上記の温度が閾値以下であると判断された場合、制御部92は、ヒーターユニット80をオンにすると判断する。制御部92は、温度が閾値以下になったリチウムイオン蓄電池ユニット21に応じてオンにするヒーターユニット80を決定する。制御部92は、予め各リチウムイオン蓄電池ユニット21について、対応するヒーターユニット80(加温を担当するヒーターユニット80)を記憶している。例えば、リチウムイオン蓄電池ユニット21の最も近くに配置されたヒーターユニット80が対応付けられる。
【0038】
制御部92は、温度が閾値以下になったリチウムイオン蓄電池ユニット21に対応付けられたヒーターユニット80とオンすると決定する。制御部92は、オンすると決定したヒーターユニット80がオフであれば当該ヒーターユニット80をオンにして動作させ、リチウムイオン蓄電池ユニット21を加温させる。当該ヒーターユニット80が既にオンである場合には、制御部92は、特段の制御を行わない(即ち、当該ヒーターユニット80をオンのままにさせる)。オンにすると決定されなかったヒーターユニット80がある場合、制御部92は、当該ヒーターユニット80がオンであれば当該ヒーターユニット80をオフにして動作を止める。当該ヒーターユニット80が既にオフである場合には、制御部92は、特段の制御を行わない(即ち、当該ヒーターユニット80をオフのままにさせる)。蓄電池制御ユニット90と各ヒーターユニット80とは、制御線が独立して設けられており、ヒーターユニット80毎に個別に制御できるようになっている。
【0039】
制御部92は、ファン60をオフにした場合、全てのリチウムイオン蓄電池ユニット21についてSOCが閾値を超えていると判断した場合、及び全てのリチウムイオン蓄電池ユニット21について温度が閾値を超えていると判断した場合の何れかの場合、オンになっているヒーターユニット80があれば当該ヒーターユニット80をオフにして動作を止める。全てのヒーターユニット80が既にオフである場合には、制御部92は、特段の制御を行わない(即ち、ヒーターユニット80をオフのままにさせる)。
【0040】
制御部92は、予め設定された制御周期毎に上記のファン60及びヒーターユニット80のオンオフの制御を行う。制御周期は、例えば1分である。検出部91は、上記の制御周期のタイミングにあわせて検出を行えばよい(但し、常に検出を行ってもよい)。以上が、本実施形態に係る電源システム1の構成である。
【0041】
引き続いて、図3のフローチャートを用いて、本実施形態に係る電源システム1で実行される処理(電源システム1が行う動作方法)を説明する。本処理は、予め設定された制御周期毎に行われる。本処理では、まず、検出部91によって、筐体50内の蓄電池20側の空間の温度、並びに各リチウムイオン蓄電池ユニット21の温度及びSOCが検出される(S01)。続いて、制御部92によって、筐体50内の蓄電池20側の空間の温度が閾値以下であるか否か、即ち、筐体内温度が低下しているか否かが判断される(S02)。
【0042】
温度が閾値を超えると判断された場合、即ち、筐体内温度が低下していないと判断された場合(S02のNO)、制御部92によって、ファン60がオフにされる(S03)。温度が閾値以下であると判断された場合、即ち、筐体内温度が低下していると判断された場合(S02のYES)、制御部92によって、ファン60がオンにされる(S04)。
【0043】
S04の後、続いて、制御部92によって、各リチウムイオン蓄電池ユニット21のSOCが閾値以下であるか否か、即ち、各リチウムイオン蓄電池ユニット21が、充電が必要な状態であるか否かが判断される(S05)。何れかのリチウムイオン蓄電池ユニット21についてSOCが閾値以下である、即ち、何れかのリチウムイオン蓄電池ユニット21が、充電が必要な状態であると判断された場合(S05のYES)、続いて、制御部92によって、各リチウムイオン蓄電池ユニット21の温度が閾値以下であるか否か、即ち、電池温度が低下しているか否かが判断される(S06)。
【0044】
何れかのリチウムイオン蓄電池ユニット21について温度が閾値以下である、即ち、何れかのリチウムイオン蓄電池ユニット21について電池温度が低下していると判断された場合(S06のYES)、続いて、制御部92によって、温度が閾値以下になったリチウムイオン蓄電池ユニット21に応じてオンにするヒーターユニット80が決定される(S07)。続いて、制御部92によって、オンすると決定されたヒーターユニット80がオンにされる(S08)。
【0045】
S03の後、S05において全てのリチウムイオン蓄電池ユニット21が、充電が必要な状態でないと判断された場合(S05のNO)、及びS06において全てのリチウムイオン蓄電池ユニット21について温度が閾値以下であると判断された場合(S06のNO)には、制御部92によって全てのヒーターユニット80がオフにされる(S09)。以上が、本実施形態に係る電源システム1で実行される処理である。
【0046】
上述したように本実施形態では、蓄電池20に係る温度に応じて、整流装置10の排熱が利用されて蓄電池20の加温が行われる。従って、蓄電池20の加温を行うのに必ずしもヒーターユニット80を動作させなくてもよい。即ち、整流装置10の排熱を効率的に活用し、蓄電池20の加温のためのヒーターユニット80による電力の消費を防ぐことができる。即ち、本実施形態によれば、蓄電池20の加温の効率を向上させることができる。
【0047】
整流装置10の排熱を利用した加温は、具体的には、本実施形態のように整流装置10と蓄電池20とを収容する筐体50内にファン60を設けて動作させることとしてもよい。この構成によれば、ファン60によって蓄電池20側の空間に整流装置10の排熱によって温められた空気を循環させることで、確実に整流装置10の排熱を利用した万遍ない蓄電池20の加温を行うことができる。但し、整流装置10の排熱を利用した加温は、必ずしも上記の構成によって行われる必要はなく、任意の構成によって行われてもよい。
【0048】
また、本実施形態のように加温装置であるヒーターユニット80を設けて、ヒーターユニット80によっても加温できるようにしてもよい。この構成によれば、整流装置10の排熱だけでは十分に加温ができない場合であっても、確実に加温を行うことができる。また、複数のヒーターユニット80を設けることで過不足なく加温制御を行うことができる。これにより、各リチウムイオン蓄電池ユニット21の温度差を少なくすることができ、各リチウムイオン蓄電池ユニット21の品質を同程度に保つことができる。
【0049】
また、ヒーターユニット80を設けた場合、整流装置10の排熱を蓄電池20に供給する制御を行うと判断した後にヒーターユニット80による蓄電池20の加温の制御を行うか否かを判断することとしてもよい。この構成によれば、整流装置10の排熱による加温が十分でない場合のみ、即ち、必要な場合のみにヒーターユニット80による加温を行うことができる。
【0050】
また、本実施形態のように、ヒーターユニット80による加温は、蓄電池20の充電量に応じて行うこととするのがよい。蓄電池20の充電が必要でない場合には、蓄電池20の温度が低くなっていても性能の大きな劣化は招かない。従って、この構成によれば、充電が必要でない場合には、無駄な加温電力の消費を防ぐことができる。但し、電源システム1に必ずしもヒーターユニット80等の電力で動作する加温装置を設ける必要はなく、加温装置を設けた場合であっても、上記の構成を取る必要はない。
【0051】
なお、本実施形態では、負荷2は、無線基地局であることとしたが、必ずしも無線基地局である必要はない。例えば、無線基地局のように屋外に設置される等の低温の環境でも用いられ得る負荷及びその他の負荷に対して、本発明に係る電源システムが用いられてもよい。
【0052】
また、ファン60及びヒーターユニット80のオンオフは、上述した要素以外の要素が考慮されてもよい。例えば、温度の時間変化を考慮して、ファン60及びヒーターユニット80のオンオフを行うこととしてもよい。例えば、日射等も加算された急激な温度上昇では、リチウムイオン蓄電池ユニット21の熱量の大きさから電池温度が閾値に達する前にファン60及びヒーターユニット80をオフすることとしてもよい。
【0053】
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0054】
例えば、本発明の一実施の形態における蓄電池制御ユニット90などは、本実施形態の蓄電池制御ユニット90の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図4は、本実施形態に係る蓄電池制御ユニット90のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の蓄電池制御ユニット90は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0055】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。蓄電池制御ユニット90のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0056】
蓄電池制御ユニット90における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0057】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、蓄電池制御ユニット90の各機能は、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0058】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、蓄電池制御ユニット90の各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0059】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0060】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0061】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の蓄電池制御ユニット90の各機能は、通信装置1004で実現されてもよい。
【0062】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0063】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0064】
また、蓄電池制御ユニット90は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0065】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0066】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC ConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0067】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0068】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0069】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0070】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0071】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0072】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0073】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0074】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0075】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
【0076】
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0077】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
【0078】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
【0079】
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(accesspoint)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0080】
移動通信端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0081】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0082】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0083】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0084】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0085】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0086】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0087】
1…電源システム、2…負荷、3…外部電源、10…整流装置、20…蓄電池、21…リチウムイオン蓄電池ユニット、30…太陽光パネル、40…DCコンディショナー、50…筐体、51…仕切り、60…ファン、70…温度センサー、80…ヒーターユニット、90…蓄電池制御ユニット、91…検出部、92…制御部、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス。
図1
図2
図3
図4