特許第6954857号(P6954857)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6954857
(24)【登録日】2021年10月4日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】過給機
(51)【国際特許分類】
   F16C 17/04 20060101AFI20211018BHJP
   F16J 15/447 20060101ALI20211018BHJP
   F02B 39/00 20060101ALI20211018BHJP
   F02B 39/14 20060101ALI20211018BHJP
【FI】
   F16C17/04 Z
   F16J15/447
   F02B39/00 L
   F02B39/14 C
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-41581(P2018-41581)
(22)【出願日】2018年3月8日
(65)【公開番号】特開2019-157912(P2019-157912A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2020年12月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】二江 貴也
(72)【発明者】
【氏名】石崎 達也
(72)【発明者】
【氏名】大場 啓道
【審査官】 池田 匡利
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−080890(JP,A)
【文献】 特開2019−035435(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/069025(WO,A1)
【文献】 特開2016−011714(JP,A)
【文献】 特開2002−332864(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/129060(WO,A1)
【文献】 特開2003−232340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 17/04
F16J 15/447
F02B 39/00
F02B 39/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸の一端に設けられるコンプレッサホイールと、
前記回転軸に嵌合されるスラスト部材と、
前記回転軸の軸線方向において前記スラスト部材に隣接して配置されるとともに、前記回転軸をスラスト方向に支持するスラストベアリングと、
前記スラスト部材および前記スラストベアリングを収納するハウジングと、を備え、
前記軸線方向に直交する方向における前記スラスト部材の外周面と前記ハウジングとの間には前記回転軸の軸線方向および周方向の少なくとも一部にクリアランスが形成され、前記クリアランスにはオイルが流れ込むように構成され、
前記回転軸および前記スラスト部材が回転した際に、前記クリアランスに流れ込んだ前記オイルが、前記スラスト部材を前記軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させるように構成されており、
前記クリアランスは、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の少なくとも一部が前記スラストベアリングから離れた側に比べて大きく形成されている
過給機。
【請求項2】
前記ハウジングの前記クリアランスを形成する部分の内側寸法は、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の少なくとも一部が前記スラストベアリングから離れた側に比べて大きく形成されている
請求項に記載の過給機。
【請求項3】
前記スラスト部材の外側寸法は、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の少なくとも一部が前記スラストベアリングから離れた側に比べて小さく形成されている
請求項1又は2に記載の過給機。
【請求項4】
前記スラスト部材は、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の端部の少なくとも一部に面取り面を有する
請求項に記載の過給機。
【請求項5】
回転軸と、
前記回転軸の一端に設けられるコンプレッサホイールと、
前記回転軸に嵌合されるスラスト部材と、
前記回転軸の軸線方向において前記スラスト部材に隣接して配置されるとともに、前記回転軸をスラスト方向に支持するスラストベアリングと、
前記スラスト部材および前記スラストベアリングを収納するハウジングと、を備え、
前記軸線方向に直交する方向における前記スラスト部材の外周面と前記ハウジングとの間には前記回転軸の軸線方向および周方向の少なくとも一部にクリアランスが形成され、前記クリアランスにはオイルが流れ込むように構成され、
前記回転軸および前記スラスト部材が回転した際に、前記クリアランスに流れ込んだ前記オイルが、前記スラスト部材を前記軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させるように構成されており、
前記ハウジングは、前記回転軸の周方向において前記クリアランスが部分的に拡大される拡径部が均等に配置されるように構成されている
過給機。
【請求項6】
前記クリアランスの大きさをC、前記スラスト部材の外側寸法をDとした場合に、少なくとも一部における前記クリアランスは、クリアランス比C/Dが5/1000≦C/D≦10/1000の条件を満たす
請求項1乃至5の何れか1項に記載の過給機。
【請求項7】
前記ハウジングは、前記コンプレッサホイールの背面に対向する面に複数の凹部を含む非接触シールが設けられた
請求項1乃至の何れか1項に記載の過給機。
【請求項8】
前記回転軸の他端に設けられるタービンホイールをさらに備える
請求項1乃至の何れか1項に記載の過給機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転軸をスラスト方向に支持するスラストベアリングを備える過給機に関する。
【背景技術】
【0002】
回転軸と、該回転軸の外周に取付けられたスラストカラーと、該スラストカラーを介して回転軸に作用するスラスト荷重を支持するスラストベアリングと、を備える過給機が広く知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
近年、エンジンの小型化要求に伴い、エンジンに取付けられる過給機の大容量化が要求されている。過給機を大容量なものにすると、過給機の回転軸に作用するスラスト荷重が大きくなるので、回転軸の回転時における軸心の傾きが大きくなる。回転軸の軸心の傾きが大きくなると、スラストカラーとスラストベアリングとの間で片当たりが生じて、スラストベアリングやスラストカラーに片当たりによる急激な温度上昇や焼付きを生じる虞が高まる。
【0004】
特許文献1に記載の過給機は、スラストベアリングのスラストカラー側の端面に弾性変形可能な内周パッドを設けて、回転軸及びスラストカラーが傾いた際に、内周パッドがスラストベアリングから離れるように弾性変形することで、内周パッドとスラストカラーとの間にスラスト荷重を支持するための油膜厚さを確保して、内周パッドにスラスト荷重負担能力を発揮させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−232340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の過給機は、上述した弾性変形における変形と復元との繰り返しにより、スラストベアリングの内周パッドが疲労破壊する虞がある。また、内周パッドの疲労による弾性力の低下により、スラストベアリングとスラストカラーとの間の油膜厚さを確保することができずに、スラストベアリングやスラストカラーに急激な温度上昇や焼付きを生じる虞がある。
【0007】
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、長期間にわたり回転軸の回転時における傾きを抑制することができるとともに、回転軸やスラスト部材がスラストベアリングに接触することを防止することができる過給機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかる過給機は、
回転軸と、
前記回転軸の一端に設けられるコンプレッサホイールと、
前記回転軸に嵌合されるスラスト部材と、
前記回転軸の軸線方向において前記スラスト部材に隣接して配置されるとともに、前記回転軸をスラスト方向に支持するスラストベアリングと、
前記スラスト部材および前記スラストベアリングを収納するハウジングと、を備え、
前記軸線方向に直交する方向における前記スラスト部材の外周面と前記ハウジングとの間には前記回転軸の軸線方向および周方向の少なくとも一部にクリアランスが形成され、前記クリアランスにはオイルが流れ込むように構成され、
前記回転軸および前記スラスト部材が回転した際に、前記クリアランスに流れ込んだ前記オイルが、前記スラスト部材を前記軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させるように構成されている。
【0009】
上記(1)の構成によれば、過給機は、回転軸と、回転軸の一端に設けられるコンプレッサホイールと、回転軸に嵌合されるスラスト部材と、回転軸の軸線方向においてスラスト部材に隣接して配置されるとともに、回転軸をスラスト方向に支持するスラストベアリングと、スラスト部材およびスラストベアリングを収納するハウジングと、を備えている。回転軸の軸線方向に直交する方向におけるスラスト部材の外周面とハウジングとの間には回転軸の軸線方向および周方向の少なくとも一部にクリアランスが形成され、クリアランスにはオイルが流れ込むように構成されている。そして、回転軸およびスラスト部材が回転した際に、クリアランスに流れ込んだオイルがスラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させるように構成されている。
【0010】
このため、クリアランスに流れ込んだオイルは、回転軸およびスラスト部材が回転した際に潤滑膜を形成し、スラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って軸線に向かって押圧する油膜圧力を発生させるので、回転軸の回転時における軸線の傾きを抑制することができる。したがって、回転軸やスラスト部材がスラストベアリングに接触することを防止することもできる。回転軸やスラスト部材とスラストベアリングとの接触を防止することで、回転軸、スラスト部材およびスラストベアリングの摩耗による損傷を抑制することができ、過給機を長期間にわたり使用することが可能になる。
【0011】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記クリアランスの大きさをC、前記スラスト部材の外側寸法をDとした場合に、少なくとも一部における前記クリアランスは、クリアランス比C/Dが5/1000≦C/D≦10/1000の条件を満たす。
【0012】
上記(2)の構成によれば、少なくとも一部におけるクリアランスが上述した条件を満たすので、クリアランスに流れ込んだオイルが適切な油膜圧力を発揮することができる。なお、クリアランス比がC/D<5/1000の場合には、回転軸の回転時における傾きにより、回転軸やスラスト部材がスラストベアリングに接触する虞がある。また、クリアランス比が10/1000<C/Dの場合には、オイルが十分な油膜圧力を発揮できない虞がある。
【0013】
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記クリアランスは、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の少なくとも一部が前記スラストベアリングから離れた側に比べて大きく形成されている。
【0014】
上記(3)の構成によれば、オイルがクリアランスのスラストベアリング側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランスのスラストベアリングから離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。
【0015】
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記ハウジングの前記クリアランスを形成する部分の内側寸法は、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の少なくとも一部が前記スラストベアリングから離れた側に比べて大きく形成されている。
【0016】
上記(4)の構成によれば、オイルがクリアランスのスラストベアリング側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランスのスラストベアリングから離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。
【0017】
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)の構成において、
前記スラスト部材の外側寸法は、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の少なくとも一部が前記スラストベアリングから離れた側に比べて小さく形成されている。
【0018】
上記(5)の構成によれば、オイルがクリアランスのスラストベアリング側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランスのスラストベアリングから離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。
【0019】
(6)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記スラスト部材は、前記軸線方向における前記スラストベアリング側の端部の少なくとも一部に面取り面を有する。
【0020】
上記(6)の構成によれば、スラスト部材の軸線方向におけるスラストベアリング側の端部の少なくとも一部に面取り面を有しているので、オイルがクリアランスのスラストベアリング側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランスのスラストベアリングから離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。また、面取り面は切削などにより容易に形成可能である。
【0021】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(6)の構成において、
前記ハウジングは、前記回転軸の周方向において前記クリアランスが部分的に拡大される拡径部が均等に配置されるように構成されている。
【0022】
上記(7)の構成によれば、ハウジングによりクリアランスが部分的に拡大される拡径部と拡径部よりもクリアランスが小さい部分とを設けることで、オイルがクリアランスの拡径部に容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランスの拡径部よりもクリアランスが小さい部分から流れ出し難くなっている。このため、周方向における複数箇所に油膜圧力のピーク部を形成できるので、オイルによるスラスト部材を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。
【0023】
特に、軸線方向におけるスラストベアリング側の少なくとも一部のクリアランスがスラストベアリングから離れた側のクリアランスに比べて大きく形成されている場合には、周方向における複数箇所に形成された油膜圧力のピーク部における油膜圧力を上昇させることができる。
【0024】
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(7)の構成において、
前記ハウジングは、前記コンプレッサホイールの背面に対向する面に複数の凹部を含む非接触シールが設けられた。
上記(8)の構成によれば、複数の凹部を含む非接触シールにより、コンプレッサホイールの背面と当該背面に対向するハウジングの面との間に流れ込んだ圧縮気体は、回転軸およびコンプレッサホイールが回転した際に潤滑膜を形成し、コンプレッサホイールを軸線方向に沿って押圧する気体膜圧力を発生させるので、回転軸の回転時における軸線の傾きを抑制することができる。したがって、コンプレッサホイールがハウジングに接触することを防止することもできる。コンプレッサホイールとハウジングとの接触を防止することで、コンプレッサホイールおよびハウジングの摩耗による損傷を抑制することができ、過給機を長期間にわたり使用することが可能になる。
【0025】
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(8)の構成において、
前記回転軸の他端に設けられるタービンホイールをさらに備える。
上記(9)の構成によれば、過給機は、コンプレッサホイールおよびタービンホイールを備えるターボチャージャである。ターボチャージャは、コンプレッサホイールに作用する例えば圧縮空気などの気体の圧力が、タービンホイールに作用する例えば排ガスなどの気体の圧力よりも低いので、回転軸の回転時においてコンプレッサホイール側がタービンホイール側に比べて大きく触れ回ることになる。このようなターボチャージャの回転軸であっても、上述したようにクリアランスに流れ込んだオイルがスラスト部材に対して油膜圧力を作用させることで、回転軸の回転時における傾きを抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、回転軸の回転時における傾きを抑制することができるとともに、回転軸やスラスト部材がスラストベアリングに接触することを防止することができる過給機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態にかかる過給機の全体構造を説明するための概略図である。
図2図1に示す過給機の一部を拡大して示す概略断面図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる過給機におけるクリアランス比と油膜圧力との関係を概略的に示すグラフである。
図5】本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
図6】本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
図7】本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
図8】本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の周方向に沿った概略断面図である。
図9】本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の周方向に沿った概略断面図である。
図10】本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
図11】本発明の他の一実施形態にかかる過給機を説明するための図であって、コンプレッサホイールおよびハウジングを概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同様の符号を付し説明を省略することがある。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態にかかる過給機の全体構造を説明するための概略図である。図2は、図1に示す過給機の一部を拡大して示す概略断面図である。図3は、本発明の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。
【0030】
図1〜11に示される幾つかの実施形態にかかる過給機1は、船舶用のターボチャージャであり、図1、2に示されるように、軸線方向(図1、2中左右方向)に沿って延在する回転軸2と、回転軸2の軸線方向の一端に設けられるコンプレッサホイール11と、回転軸2の軸線方向の他端に設けられるタービンホイール12と、を備えている。そして、過給機1は、図2、3に示されるように、回転軸2に嵌合されるスラスト部材3(スラストカラー)と、回転軸2の軸線方向においてスラスト部材3に隣接して配置されるとともに回転軸2をスラスト方向に支持するスラストベアリング4と、スラスト部材3およびスラストベアリング4を収納するハウジング5と、をさらに備えている。
【0031】
過給機1のハウジング5は、図2に示されるように、コンプレッサホイール11を収納するコンプレッサハウジング5Aと、タービンホイール12を収納するタービンハウジング5Bと、スラストベアリング4を収納するベアリングハウジング5Cと、を含んでいる。ベアリングハウジング5Cは、図2に示されるように、回転軸2の軸線方向において、コンプレッサハウジング5Aとタービンハウジング5Bとの間に配置されて、例えばボルトを用いた螺合などによりコンプレッサハウジング5Aやタービンハウジング5Bに固定されている。また、ベアリングハウジング5Cは、図2に示されるように、スラスト部材3およびスラストベアリング4を回転軸2の径方向(回転軸2の軸線方向に直交する方向)の内側に収納している。
【0032】
また、過給機1は、図2に示されるように、回転軸2の軸線方向におけるスラスト部材3に対してスラストベアリング4とは反対側にスラストベアリング13をさらに備えている。スラストベアリング13は、スラストベアリング4と同様に、回転軸2の軸線方向においてスラスト部材3に隣接して配置されるとともに回転軸2をスラスト方向に支持している。
【0033】
また、過給機1は、図2に示されるように、ベアリングハウジング5Cの径方向の内側に収納されるとともに回転軸2を回転可能に支持する一対のジャーナルベアリング14、15をさらに備えている。図2に示されるように、ジャーナルベアリング14は、回転軸2の軸線方向におけるコンプレッサホイール11側に配置されており、ジャーナルベアリング15は、回転軸2の軸線方向におけるタービンホイール12側に配置されている。
【0034】
スラスト部材3は、図3に示されるように、外周面31と内周面32とを有し、回転軸2の外周面21に内周面32が嵌合することにより回転軸2に固定されている。このため、スラスト部材3は、回転軸2の回転に同期して回転するようになっている。スラスト部材3は、図3に示されるように外径寸法が一定の円管状に形成されたスラスト部材3Aを含んでいる。
【0035】
スラストベアリング4は、図3に示されるように、外周面41と内周面42とを有する円形状に形成されており、ハウジング5に外周面41が嵌合されてハウジング5に固定されるとともに回転軸2が内周面42に緩く挿通されている。
【0036】
ハウジング5は、図3に示されるように、スラスト部材3を回転軸2の径方向の内側に収納するスラスト部材収納部51と、スラストベアリング4を嵌合するスラストベアリング嵌合部52と、を少なくとも含んでいる。そして、回転軸2の径方向におけるスラスト部材3の外周面41とハウジング5との間には回転軸2の軸線方向および周方向の少なくとも一部にクリアランス6が形成されている。
【0037】
クリアランス6にはオイルが流れ込むように構成されており、且つ、クリアランス6に流れ込んだオイルは、回転軸2およびスラスト部材3が回転した際に、スラスト部材3を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させるように構成されている。具体的には、図3に示されるような、スラストベアリング4の内周面42と回転軸2の外周面21との間にオイルが供給されるように構成されている。スラストベアリング4の内周面42と回転軸2の外周面21との間に供給されたオイルは、スラストベアリング4の軸線方向におけるスラスト部材3側の端面43と、スラスト部材3の端面43に対向する第1端面33と、の間を通り、クリアランス6に流れ込むようになっている。クリアランス6に流れ込んだオイルは、図3に示されるように、回転軸2およびスラスト部材3が回転した際に、スラスト部材3を径方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させる。
【0038】
上述したように、幾つかの実施形態にかかる過給機1は、上述した回転軸2と、回転軸2の一端に設けられる上述したコンプレッサホイール11と、回転軸2に嵌合される上述したスラスト部材3と、回転軸2の軸線方向においてスラスト部材3に隣接して配置されるとともに、回転軸2をスラスト方向に支持する上述したスラストベアリング4と、スラスト部材3およびスラストベアリング4を収納する上述したハウジング5と、を備えている。そして、回転軸2の軸線方向に直交する方向におけるスラスト部材3の外周面31とハウジング5との間にはクリアランス6が形成され、クリアランス6にはオイルが流れ込むように構成されている。さらに、回転軸2およびスラスト部材3が回転した際に、クリアランス6に流れ込んだオイルがスラスト部材3を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を発生させるように構成されている。
【0039】
このため、クリアランス6に流れ込んだオイルは、図3に示されるように、回転軸2およびスラスト部材3が回転した際に潤滑膜を形成し、スラスト部材3を軸線方向に直交する方向に沿って軸線に向かって押圧する油膜圧力を発生させるので、回転軸2の回転時における軸線の傾きを抑制することができる。したがって、回転軸2やスラスト部材3がスラストベアリング4に接触することを防止することもできる。回転軸2やスラスト部材3とスラストベアリング4との接触を防止することで、回転軸2、スラスト部材3およびスラストベアリング4の摩耗による損傷を抑制することができ、過給機1を長期間にわたり使用することが可能になる。
【0040】
幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述したクリアランス6の大きさをC、上述したスラスト部材3の外側寸法をDとした場合に、回転軸2の軸線方向および周方向の少なくとも一部におけるクリアランス6は、クリアランス比C/Dが5/1000≦C/D≦10/1000の条件を満たす。ここで、図4は、本発明の一実施形態にかかる過給機におけるクリアランス比と油膜圧力との関係を概略的に示すグラフである。図4に示されるように、クリアランス比C/Dが小さくなるとクリアランス6内のオイルが発揮する油膜圧力が上昇する傾向がある。しかし、クリアランス比C/Dが小さすぎると回転軸2やスラスト部材3がスラストベアリング4に接触したり、焼付きが起こる可能性が高まる。よって、クリアランス比C/Dが上述した条件を満たす場合には、クリアランス6に流れ込んだオイルが適切な油膜圧力を発揮することができる。なお、クリアランス比がC/D<5/1000の場合には、回転軸2の回転時における傾きにより、回転軸2やスラスト部材3がスラストベアリング4に接触する虞がある。また、クリアランス比が10/1000<C/Dの場合には、図4に示されるように、オイルが十分な油膜圧力を発揮できない虞がある。
【0041】
図5〜7は、本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。図5〜7に示されるように、幾つかの実施形態では、上述したクリアランス6は、軸線方向におけるスラストベアリング4側の少なくとも一部がスラストベアリング4から離れた側に比べて大きく形成されている。この場合には、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4から離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材3を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。
【0042】
図5に示される実施形態では、上述したハウジング5のクリアランス6を形成する部分の内側寸法は、軸線方向におけるスラストベアリング4側の少なくとも一部がスラストベアリング4から離れた側に比べて大きく形成されている。ここで、ハウジング5のクリアランス6を形成する部分とは、スラスト部材3の外周面31に対向する内側面53を含むクリアランス形成部54を意味する。具体的には、クリアランス形成部54には、図5に示されるように、軸線方向におけるスラストベアリング4側に向かうにつれて軸方向における肉厚が徐々に薄くなるようなテーパ面55が形成されている。このため、クリアランス形成部54の内側寸法は、軸線方向におけるスラストベアリング4側がスラストベアリング4から離れた側に比べて大きく形成されている。この場合には、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4から離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材3を軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。
【0043】
図6に示される実施形態では、上述したスラスト部材3の外側寸法は、軸線方向におけるスラストベアリング4側の少なくとも一部がスラストベアリング4から離れた側に比べて小さく形成されている。具体的には、スラスト部材3は、図6に示されるように、円錐台形状に形成されたスラスト部材3Bを含んでいる。スラスト部材3Bは、上述した第1端面33における外径寸法が、軸線方向における第1端面33とは反対側の第2端面34における外径寸法よりも小さく形成されている。つまり、スラスト部材3Bには、図6に示されるように、軸線方向におけるスラストベアリング4側に向かうにつれて外径寸法が徐々に小さくなるようなテーパ面35が形成されている。この場合には、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4から離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材3Bを軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。また、スラスト部材3Bは、ハウジング5に比べて設計変更や加工が容易である。
【0044】
図7に示される実施形態では、上述したスラスト部材3は、回転軸2の軸線方向におけるスラストベアリング4側の端部の少なくとも一部に面取り面36を有するスラスト部材3Cを含んでいる。スラスト部材3Cは、図7に示されるように、円管状に形成されており、第1端面33の外周端部に面取り面36が形成されている。図7に示される実施形態では、面取り面36は、回転軸2の軸線方向に沿った断面視において外形輪郭が円弧状に形成されたR面取りが施されているが、回転軸2の軸線方向に沿った断面視において外形輪郭が直線状に形成されたC面取りが施されてもよい。この場合には、スラスト部材3Cの軸線方向におけるスラストベアリング4側の端部の少なくとも一部に面取り面36を有しているので、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4側から容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランス6のスラストベアリング4から離れた側から流れ出し難くなっている。このため、オイルによるスラスト部材3Cを軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。また、面取り面36は切削などにより容易に形成可能である。
【0045】
図8、9は、本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の周方向に沿った概略断面図である。図8、9に示されるように、幾つかの実施形態では、上述したハウジング5は、上述した回転軸2の周方向においてクリアランス6が部分的に拡大された拡径部62が均等に配置されるように構成されている。ここで、拡径部62が均等に配置されるとは、回転軸2の回転時にクリアランス6に発生する油膜圧力の合力が回転軸2を偏心させる偏心荷重として作用しないような配置されることを意味している。
【0046】
具体的には、図8に示される実施形態では、ハウジング5の内側面53は、回転軸2の径方向外側に向かって断面視における輪郭形状が円弧状になるように凹んだ凹部56が180°毎に設けられることにより、断面視における輪郭形状が楕円形状に形成されている。ハウジング5の内側面53とスラスト部材3の外周面31との間に形成されるクリアランス6は、回転軸2の周方向において、2つの小径部61と、小径部61よりもクリアランス6が大きく2つの拡径部62と、が交互に設けられている。図8、9において点線で示される円は、説明の便宜上設けたものであり、クリアランス6の大きさを小径部61と同じ大きさにしたものである。
【0047】
また、図9に示される実施形態では、ハウジング5の内側面53は、回転軸2の径方向外側に向かって断面視における輪郭形状が円弧状になるように凹んだ凹部56が120°毎に設けられることにより、断面視における輪郭形状が角部を丸めた三角形状に形成されている。ハウジング5の内側面53とスラスト部材3の外周面31との間に形成されるクリアランス6は、回転軸2の周方向において、3つの小径部61と、小径部61よりもクリアランス6が大きく3つの拡径部62と、が交互に設けられている。
【0048】
上記の構成によれば、ハウジング5によりクリアランス6が部分的に拡大された拡径部62と拡径部62よりもクリアランスが小さい部分(小径部61)とを設けることで、オイルがクリアランス6の拡径部62に容易に流れ込むことができ、且つ、オイルがクリアランス6の拡径部62よりもクリアランスが小さい部分(小径部61)から流れ出し難くなっている。このため、周方向における複数箇所に油膜圧力のピーク部を形成できるので、オイルによるスラスト部材3を回転軸2の軸線方向に直交する方向に沿って押圧する油膜圧力を増加させることができる。特に、回転軸2の軸線方向におけるスラストベアリング4側の少なくとも一部のクリアランス6がスラストベアリング4から離れた側のクリアランス6に比べて大きく形成されている場合には、周方向における複数箇所に形成された油膜圧力のピーク部における油膜圧力を上昇させることができる。
【0049】
図10は、本発明の他の一実施形態にかかる過給機におけるハウジング内部の主要な構成要素を概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。上述した幾つかの実施形態は、図10に示されるような、フローティングディスク7を備える過給機1についても適用可能である。すなわち、幾つかの実施形態では、上述した過給機1は、図10に示されるように、上述した回転軸2に緩く挿通されるフローティングディスク7であって、上述した回転軸2の軸線方向におけるスラスト部材3とスラストベアリング4との間に配置されるフローティングディスク7をさらに備えている。換言するとスラストベアリング4は、フローティングディスク7を介してスラスト部材3に隣接して配置されている。フローティングディスク7は、図10に示されるように、外周面71と内周面72とを有する円管状に形成されており、外周面71とハウジング5の内側面53との間にオイルが流れる隙間が設けられるとともに、回転軸2が内周面72に緩く挿通されている。このようなフローティングディスク7を備える過給機1であっても、クリアランス6にオイルが流れ込むので、クリアランス6に流れ込んだオイルがスラスト部材3に対して油膜圧力を作用させることができる。
【0050】
図11は、本発明の他の一実施形態にかかる過給機を説明するための図であって、コンプレッサホイールおよびハウジングを概略的に示す回転軸の軸線方向に沿った概略断面図である。図11に示されるように、幾つかの実施形態では、上述したハウジング5は、上述したコンプレッサホイール11の背面111に対向する面57に複数の凹部81を含む非接触シール8が設けられている。複数の凹部81は、回転軸2の周方向および径方向に沿って複数並んで配置され、面57よりも回転軸2の軸線方向に沿って半球状に凹んで形成されている。
【0051】
上記の構成によれば、複数の凹部81を含む非接触シール8により、コンプレッサホイール11の背面111とハウジング5の背面111に対向する面57との間に流れ込んだ圧縮気体は、回転軸2およびコンプレッサホイール11が回転した際に潤滑膜を形成し、コンプレッサホイール11を軸線方向に沿って押圧する気体膜圧力を発生させるので、回転軸2の回転時における軸線の傾きを抑制することができる。したがって、コンプレッサホイール11がハウジング5に接触することを防止することもできる。コンプレッサホイール11とハウジング5との接触を防止することで、コンプレッサホイール11およびハウジング5の摩耗による損傷を抑制することができ、過給機1を長期間にわたり使用することが可能になる。なお、図11に示される本構成は過給機に単独で用いられてもよいし、上述した幾つかの実施形態とともに用いられてもよい。
【0052】
上述したように、幾つかの実施形態では、上述した過給機1は、図1、2に示されるように、回転軸2の軸線方向における他端に設けられるタービンホイール12をさらに備えている。すなわち、上述した過給機1は、コンプレッサホイール11及びタービンホイール12を備えるターボチャージャである。この場合には、コンプレッサホイール11に作用する例えば圧縮空気などの気体の圧力が、タービンホイール12に作用する例えば排ガスなどの気体の圧力よりも低いので、回転軸2の回転時においてコンプレッサホイール11側がタービンホイール12側に比べて大きく触れ回ることになる。このようなターボチャージャの回転軸2であっても、上述したようにクリアランス6に流れ込んだオイルがスラスト部材3に対して油膜圧力を作用させることで、回転軸2の回転時における傾きを抑制することができる。
【0053】
なお、上述した幾つかの実施形態では、過給機1について船舶用のターボチャージャを例に説明したが、過給機1は船舶用のターボチャージャに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、過給機1は自動車用のターボチャージャであってもよく、ターボチャージャ以外の装置であってもよい。また、過給機1は上述したタービンホイール12を備えない構成にしてもよい。タービンホイール12を備えない過給機1としては、例えば、不図示の電動機によりコンプレッサホイール11を回転させる電動コンプレッサなどが挙げられる。
【0054】
また、上述した幾つかの実施形態では、スラスト部材3は、円管状や円錐台形状に形成されていたが、角管状や角錐台形状に形成されていてもよい。また、上述した幾つかの実施形態では、ハウジング5の内側面53は、スラスト部材3の外周面31の全周を連続的に覆うようになっていたが、スラスト部材3の外周面31の周方向における一部を断続的に覆うようにしてもよい。
【0055】
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【符号の説明】
【0056】
1 過給機
11 コンプレッサホイール
111 背面
12 タービンホイール
13 スラストベアリング
14,15 ジャーナルベアリング
2 回転軸
21 外周面
3,3A〜3C スラスト部材
31 外周面
32 内周面
33 第1端面
34 第2端面
35 テーパ面
36 面取り面
4 スラストベアリング
41 外周面
42 内周面
43 端面
5 ハウジング
5A コンプレッサハウジング
5B タービンハウジング
5C ベアリングハウジング
51 スラスト部材収納部
52 スラストベアリング嵌合部
53 内側面
54 クリアランス形成部
55 テーパ面
56 凹部
57 面
6 クリアランス
61 小径部
62 拡径部
7 フローティングディスク
71 外周面
72 内周面
8 非接触シール
81 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11