(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記挙動状態判定手段が判定する前記搬送車の挙動状態は、該搬送車の移動方向、旋回方向および移動速度を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送車の挙動計測システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1〜
図11を参照して、本発明の実施の形態に係る搬送車の挙動計測システムS1について説明する。
(搬送車の構成例)
図1を参照して、本実施の形態に係る搬送車の挙動計測システムS1を適用可能な搬送車(フォークリフト等)Fについて説明する。
【0010】
搬送車Fは、昇降するフォーク部103、駆動輪(後輪)104、走行用車輪(前輪)105、インスツルメントパネル116、ステアリング110、変速レバー111等を備えている。
【0011】
搬送車Fは、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関を駆動源(駆動手段)102とする所謂エンジン車であってもよいし、発電機等から充電可能な二次電池(バッテリ)などから供給される電力で駆動される電動モータを駆動源102とする所謂バッテリ車であってもよい。
【0012】
フォーク部103を支持するマスト部115の上方には、積載物501の画像および積載物501の背景画像を取得可能な撮影手段(車載カメラ)101が設けられている。なお、車載カメラ101の設置箇所は、マスト部115には限定されない。また、車載カメラ101の撮影範囲(周辺画像)500(後述する判定領域AL、ARを含む)は、フォーク部103、積載物501およびその背景等を撮影可能な範囲に設定される。
【0013】
インスツルメントパネル116内には、稼働管理システムS1の一部を構成する車載器としてのデジタルタコグラフDT1、搬送車Fの位置情報を取得する位置情報取得手段(GPSセンサ)202等が設けられている。なお、デジタルタコグラフDT1に代えて搬送車用ドライブレコーダ等を用いてもよい。デジタルタコグラフDT1等の詳細については後述する。
また、搬送車Fの車体には、移動時の加速度(前後G、左右Gおよび上下G)を検出する加速度センサ(Gセンサ)201が取り付けられている。
【0014】
そして、搬送車Fのオペレータは、ステアリング110、変速レバー111および図示されないアクセルペダル、ブレーキペダル等のペダル等を操作して、フォーク部103の昇降、搬送車Fの前進、後退、右折、左折等の動作を行わせる。
【0015】
そして、本実施の形態に係る搬送車の挙動計測システムS1によれば、記録されている周辺画像内に予め設定される判定領域AL、ARにおける変化状態に基づいて、搬送車Fの挙動状態を判定し、記録することができる。
これにより、搬送車Fの作業状況を把握し、安全対策等に活用することができる。
(搬送車の挙動計測システムの機能構成)
図2の機能ブロックを参照して、本実施の形態に係る搬送車の挙動計測システムS1の機能構成について説明する。
【0016】
図2に示すように、搬送車の挙動計測システムS1は、搬送車Fの積載物501の画像および積載物501の背景画像を取得可能な車載カメラ等で構成される撮影手段101等を備える。
【0017】
車載器としてのデジタルタコグラフDT1は、搬送車Fに搭載され、当該搬送車Fの周辺画像を取得可能な車載カメラ等で構成される撮影手段101と、撮影手段101で取得された周辺画像を記録するフラッシュメモリ等で構成される画像記録手段301と、画像記録手段301に記録されている周辺画像内に予め設定される判定領域(AL、AR)における変化状態に基づいて、搬送車Fの挙動状態を判定するCPU等で構成される挙動状態判定手段302と、挙動状態判定手段302による判定結果を時系列的に記録するフラッシュメモリ等で構成される挙動状態記録手段304とを備える。
なお、画像記録手段301と挙動状態記録手段304とを構成するフラッシュメモリ等は、一つの記憶装置の領域を分けて使用するようにしてもよい。
また、周辺画像は、フォーク部103の背景画像を含むようにできる。
挙動状態判定手段302が判定する搬送車Fの挙動状態としては、搬送車Fの移動方向、旋回方向および移動速度を含む。
【0018】
搬送車Fは、さらに加速度を検出する加速度センサ(Gセンサ)201を備える。これにより、検出した加速度を勘案して、搬送車Fの挙動を判定するようにできる。
(デジタルタコグラフの構成例)
図3および
図4を参照して、デジタルタコグラフDT1の構成例について説明する。
【0019】
図3は、搬送車Fの挙動計測システムS1に適用される車載器としてのデジタルタコグラフDT1の構成例を示すブロック図、
図4は、デジタルタコグラフDT1の概略構成を示す正面図である。
【0020】
図3に示す車載器としてのデジタルタコグラフDT1は、搬送車Fに搭載され、エンジン回転数オーバ、急発進、急加速、急減速等の運転状態を表す運転データを含む稼働データを時刻毎に記録するものである。
【0021】
デジタルタコグラフDT1は、CPU11、速度/エンジン回転数I/F12、外部入力I/F13、センサ入力I/F14、GPS受信部202、CAN_I/F16、記録手段301、カードI/F18、音声I/F19、スピーカ204、RTC(時計IC)21、出庫/入庫ボタンSW入力部22、表示コントローラ23、通信部24、電源部25、メモリ26、LED表示部403、陸送ON/OFFボタンSW入力部31を有している。
【0022】
CPU11は、マイクロコンピュータにより構成される制御部であり、プログラムに従ってデジタルタコグラフDT1の全体を制御する。CPU11が実行するプログラムや制御に必要な定数等のデータはメモリ26上に保持されている。メモリ26は不揮発性であり、所定のプログラム、データの読み出しおよび書き込みが可能である。
CPU11および所定のプログラムは、
図2に示したように、挙動状態判定手段302等を構成する。
メモリ26上には、定数のデータとして、2つの閾値テーブル26a、26bと、エリア情報テーブル26cとが格納されている。
画像記録手段301は、データの読み出しおよび書き込みが可能な不揮発性のメモリであり、周辺画像(背景画像)の記録および保持のために利用される。
【0023】
挙動状態記録手段304は、データの読み出しおよび書き込みが可能な不揮発性のメモリであり、挙動状態判定手段302で判定された挙動状態の記録および保持のために利用される。
【0024】
カードI/F(インタフェース)18は、所定の規格に適合するメモリカードをCPU11に接続するためのインタフェースであり、メモリカードを着脱自在に保持するカードスロットを備えている。このカードI/F18には、搬送車Fを運転する各オペレータが所持している所定のメモリカード55が装着される。このメモリカード55は、不揮発性のメモリを内蔵しており、各オペレータを特定するための番号などが登録された状態で使用される。
【0025】
音声I/F19は、疑似音声信号を合成して出力するためのインタフェースであり、CPU11の制御により様々なメッセージに対応する音声信号を出力することができる。音声I/F19の出力にはスピーカ204が接続されている。
【0026】
RTC(リアルタイムクロック)21は、所定のクロックパルスを常時計数することにより、現在時刻の情報を把握している。また、RTC21はタイマ(計時手段)303を兼ねている。CPU11は、RTC21を制御することにより、現在時刻の情報を取得したり、タイマ(計時手段)303を利用することができる。
【0027】
出庫/入庫ボタンSW入力部22には、出庫/入庫ボタンのON/OFF信号が入力される。したがって、CPU11は、出庫/入庫ボタンSW入力部22を介して出庫/入庫ボタンのON/OFF状態を監視し、自車両が出庫/入庫のいずれの状態であるかを把握することができる。
【0028】
表示コントローラ23は、表示器405の表示内容を制御する。表示器405は、例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置等で構成され、設問内容等の種々の情報をグラフィック表示を混じえて表示することができる。CPU11は、表示コントローラ23を介して表示器405に、挙動状態等を表示するように制御できる。
【0029】
LED表示部403は、複数のLED(発光ダイオード)を内蔵し、CPU11の制御により各LEDを点灯、消灯、または点滅し、通信や動作の状態を表示することができる。
陸送ON/OFFボタンSW入力部31は、オペレータ等により操作され、手動操作による陸送モードのオンオフ切り替えに使用される。
【0030】
速度/エンジン回転I/F12には、車速センサやエンジン回転数センサからそれぞれ速度パルスや回転パルスが入力される。速度/エンジン回転数I/F12は、入力された信号をCPU11の処理に適した信号に変換する。
外部入力I/F13は、外部装置をCPU11に接続するためのインタフェースであり、車載カメラ(撮影手段)101等が接続される。
【0031】
センサ入力I/F14は、様々なセンサをCPU11に接続するためのインタフェースである。センサ入力I/F14の入力には、エンジン温度を検知する温度センサ、燃料量を検知する燃料センサ、車両の加速度(G値)を感知するGセンサ201等の信号が入力される。
【0032】
GPS受信部(GPSセンサ)202は、複数のGPS(Global Positioning System)衛星からの電波をGPSアンテナ202aで受信し、所定の計算処理を行って受信信号から搬送車Fの現在位置を表す緯度、経度の情報を取得する。これにより、搬送車Fの位置情報を取得することができる。
【0033】
CAN_I/F16は、CAN(Controller Area Network)規格の通信ネットワークと接続するためのインタフェースである。CPU11は、車両上の通信ネットワークに接続されている様々な機器との間でCAN_I/F16を介して通信できる。実際には、速度、エンジン回転数、燃料量等および挙動状態判定手段302で判定された挙動状態のデータ等の通信を行うことができる。
通信部24は、所定の無線通信インタフェースを内蔵しており、車両の外部との間で無線通信回線を利用して挙動状態のデータ等の通信を行うことができる。
【0034】
電源部25は、車両のバッテリなどから供給される電力に基づき、CPU11等が動作するために必要な安定した電圧(例えば+5[V])を生成し、イグニッションスイッチがオンの時にデジタルタコグラフDT1の各回路に電力を供給するようになっている。
【0035】
図4において、符号401は、メインスイッチである。また、表示器405の下方には、各種機能の操作を選択するボタンスイッチB1〜B4が設けられている。
【0036】
表示器405内には、例えば、「右旋回中です。」等の各種メッセージ等を表示することができる。これにより、オペレータや管理者は、搬送車Fの挙動状態を確認することができる。
(搬送車の挙動および判定方法について)
搬送車Fの挙動および判定方法について、
図5〜
図8を参照して説明する。
【0037】
ここで、
図5は、搬送車Fの直進状態を示す説明図、
図6は、搬送車Fの左旋回状態を示す説明図、
図7は、搬送車Fの左急旋回状態を示す説明図、
図8は、挙動計測システムS1による搬送車Fの挙動判定の例を示す判定表である。
本実施の形態に係る搬送車Fにおいて、判定領域は、周辺画像(背景画像)内に設定される右側判定領域ALと左側判定領域ARとから構成されている。
【0038】
そして、挙動状態判定手段302は、左側判定領域AL内および右側判定領域AR内の画像の流れ方向に基づいて、搬送車Fが前進しているか、或いは後退しているかを判定している。
ここで、
図8の判定表を参照して、具体的な判定例について説明する。
【0039】
図8の判定表は、搬送車Fのハンドルの状態(中立位置、左に切った状態、右に切った状態)、車両挙動((a)前直進、(b)後直進、(c)前進左折、(d)後退左折、(e)前進右折、(f)後退右折)、右側判定領域AL、左側判定領域AR内のベクトルのパターン(パターン1およびパターン2)および判定状態(イ)〜(ヘ)との対応を示している。
なお、パターン2は、右側判定領域AL、左側判定領域AR内の画像の移動量の絶対値の比較を示す。
判定の具体例について、
図8を参照して説明する。
【0040】
まず、
図5および
図8の(a)に示すように、左側判定領域AL内の画像V1aおよび右側判定領域AR内の画像V2aが、上方から下方(「正の方向」と定義する)へ流れ、双方のベクトル量が同じ状態の場合には、搬送車FはD1方向(
図5参照)に前直進していると判定する(判定状態(イ))。
【0041】
図8の(b)に示すように、左側判定領域AL内の画像V1aおよび右側判定領域AR内の画像V2aが、下方から上方(「負の方向」と定義する)へ流れ、双方のベクトル量が同じ状態の場合には、搬送車Fは後直進していると判定する(判定状態(ロ))。
【0042】
また、
図8の(c)に示すように、右側判定領域AR内の画像V2bの変化量が、左側判定領域AL内の画像V1bの変化量より大きく、画像が共に正の方向に流れる場合には、搬送車Fは前進左折していると判定する(判定状態(ハ))。
【0043】
図8の(d)に示すように、右側判定領域AR内の画像V2bの変化量が、左側判定領域AL内の画像V1bの変化量より大きく、画像が共に負の方向に流れる場合には、搬送車Fは後退左折していると判定する(判定状態(ニ))。
【0044】
また、
図8の(e)に示すように、右側判定領域AR内の画像V2bの変化量が、左側判定領域AL内の画像V1bの変化量より小さく、画像が共に正の方向に流れる場合には、搬送車Fは前進右折していると判定する(判定状態(ホ))。
【0045】
図8の(f)に示すように、右側判定領域AR内の画像V2bの変化量が、左側判定領域AL内の画像V1bの変化量より小さく、画像が共に負の方向に流れる場合には、搬送車Fは後退右折していると判定する(判定状態(ヘ))。
【0046】
また、挙動状態判定手段302は、左側判定領域AL内の画像V1cが下側から上側に流れ、右側判定領域AR内の画像V2cが上側から下側に流れるように変化する場合には、搬送車Fは、例えば
図7に示すように左に急旋回していると判定する。
【0047】
逆に、右側判定領域AR内の画像が下側から上側に流れ、左側判定領域AL内の画像が上側から下側に流れるように変化する場合には、搬送車Fは、右に急旋回していると判定する。
また、挙動状態判定手段302は、右側判定領域AR内および左側判定領域AL内の画像の変化量に基づいて、搬送車Fの移動速度を算出することができる。
(挙動判定処理について)
次に、
図8〜
図11を参照して搬送車の挙動計測システムS1で実行される挙動判定処理の処理手順について説明する。
ここで、
図9A、
図9Bは、挙動計測システムS1で実行される挙動判定処理(その1)の処理手順を示すフローチャートである。
この処理が開始されると、まず、ステップS10で左右の判定領域AL、AR内の流れを検出して、ステップS11に移行する。
ステップS11では、判定領域AL、AR内の画像について判定を行ってステップS12に移行する。
【0048】
ステップS12では、判定領域AL、ARともに画像の移動量は「0」か否かが判定され、判定結果が「Yes」の場合にはステップS13で、搬送車(フォークリフト)Fは停止状態と判定してステップS10に戻る。
また、判定結果が「No」である場合には、ステップS14に移行して、搬送車(フォークリフト)Fは走行状態と判定してステップS15に移行する。
【0049】
ステップS15では、判定領域AL、ARの画像の移動量はAL=AR、且つAL、AR共に「正の方向」であるか否かが判定され、「Yes」の場合には、ステップS16に移行する。
【0050】
ステップS16では、
図8の判定表に従って状態(イ)(前直進)と判定してステップS19に移行する。ステップS19では、ベクトル量から速度を算出してステップS10に戻る。
【0051】
一方、ステップS15で「No」と判定された場合には、ステップS17に移行して、判定領域AL、ARの画像の移動量はAL=AR、且つAL、AR共に「負の方向」であるか否かが判定され、「Yes」の場合には、ステップS18に移行する。
【0052】
ステップS18では、
図8の判定表に従って状態(ロ)(後直進)と判定してステップS19に移行する。ステップS19では、ベクトル量から速度を算出してステップS10に戻る。
また、ステップS17で「No」と判定された場合には、ステップS20に移行して、判定領域画像の移動量はAL<ARか否かが判定される。
【0053】
判定結果が「Yes」の場合には、ステップS21に移行して、判定領域画像の移動量は、絶対値について|AL|<|AR|であるか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS22に移行して、
図8の判定表に従って状態(ハ)(前進左折)と判定してステップS27に移行する。なお、|AL|の絶対値が「0」の場合も同様の判定となる。
【0054】
また、「No」の場合にはステップS23に移行して、
図8の判定表に従って状態(ヘ)(後退右折)と判定してステップS27に移行する。なお、|AR|の絶対値が「0」の場合も同様の判定となる。
一方、ステップS20で「No」と判定された場合には、ステップS24に移行して、
【0055】
判定領域画像の移動量は、絶対値について|AL|>|AR|であるか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS25に移行して、
図8の判定表に従って状態(ホ)(前進右折)と判定してステップS27に移行する。なお、|AR|の絶対値が「0」の場合も同様の判定となる。
【0056】
また、「No」の場合にはステップS26に移行して、
図8の判定表に従って状態(ニ)(後退左折)と判定してステップS27に移行する。なお、|AL|の絶対値が「0」の場合も同様の判定となる。
【0057】
ステップS27では、ベクトル量から速度を算出してステップS28に移行して、判定領域AL、ARの画像の移動量の差が閾値以上か否かが判定され、「No」の場合にはステップS29で搬送車(フォークリフト)Fは比較的穏やかな旋回状態であると判定して、ステップS10に戻る。
また、判定結果が「Yes」の場合には、ステップS29Aで搬送車(フォークリフト)Fは急旋回状態であると判定してステップS10に戻る。
【0058】
なお、左側判定領域ALより右側判定領域ARの移動量が大きいか否かを判定して、大きい場合には、ハンドルを左に切った状態と判定し、小さい場合には、ハンドルを右に切った状態と判定するようにできる。
このような処理により、搬送車Fの挙動を正確に計測することができ、挙動状態を分析して、搬送車の安全運転等の対策などに活用することができる。
次に、
図10および
図11を参照して、実施の形態に係る搬送車の挙動計測システムで実行される挙動判定処理(その2)について説明する。
【0059】
ここで、
図10は、挙動計測システムS1で実行される挙動判定処理(その2)の処理手順を示すフローチャート、
図11は、挙動判定処理(その2)に適用される画像の例を示す説明図である。
【0060】
図11では、画像700内に、搬送車Fのフォーク部103、車載カメラ1011の拡張焦点(FOE:FocusOf Expansion)、左側判定領域ALおよび右側判定領域ARが写り込んだ状態を例示している。
【0061】
挙動判定処理(その2)では、撮影手段としての車載カメラ101の取り付け高さ、車載カメラ101のレンズのパラメータ、車載カメラ101の拡張焦点(FOE)、判定領域AL、ARの設定位置等に基づいて、搬送車Fの挙動と関連付けしたベクトル成分等のデータを予め算出して格納した参照テーブルを用いて、搬送車Fの挙動を判定する。
図10に示すように、この処理では、ステップS30で左右の判定領域AL、AR内の流れを検出して、ステップS31に移行する。
ステップS31では、判定領域AL、AR内の画像についてベクトル成分を算出してステップS32に移行する。
【0062】
ステップS32では、判定領域AL、AR内の画像それぞれのベクトル成分等を格納した参照テーブルと、ステップS31で算出されたベクトル成分とを照合してステップS33に移行する。
ステップS33では、搬送車FのFOE(例えば、
図11参照)の移動方向、速度、旋回量等を求めて、ステップS30に戻る。
【0063】
このような処理により、搬送車Fの挙動を正確且つより高速に計測することができ、挙動状態を分析して、搬送車の安全運転等の対策などに活用することができる。
【0064】
以上、本発明の搬送車の挙動計測システムを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。