特許第6954914号(P6954914)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6954914情報処理端末、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6954914
(24)【登録日】2021年10月4日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】情報処理端末、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/439 20110101AFI20211018BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20211018BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20211018BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20211018BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20211018BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20211018BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20211018BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20211018BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20211018BHJP
【FI】
   H04N21/439
   H04N21/431
   H04N5/93 050
   G06F3/16 620
   G06F3/16 610
   G06F3/16 540
   G06F3/0488
   G06F3/0481
   G09G5/00 510M
   G09G5/14 A
   G09G5/00 510Q
   G09G5/00 510H
   G09G5/00 550B
   G09G5/36 510M
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-542402(P2018-542402)
(86)(22)【出願日】2017年9月15日
(86)【国際出願番号】JP2017033526
(87)【国際公開番号】WO2018061836
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2020年7月20日
(31)【優先権主張番号】特願2016-190719(P2016-190719)
(32)【優先日】2016年9月29日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(72)【発明者】
【氏名】山田 宗平
(72)【発明者】
【氏名】藤井 将人
【審査官】 富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−1787(JP,A)
【文献】 特開2009−177595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 5/93
G06F 3/16
G06F 3/0488
G06F 3/0481
G09G 5/00
G09G 5/14
G09G 5/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像と音声を含むコンテンツを再生する再生部と、
ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させる再生制御部と、
再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる出力制御部と
を備える情報処理端末。
【請求項2】
前記再生制御部は、前記第2のアプリケーションが音の出力を伴わないアプリケーションであり、ユーザが前記第2のアプリケーションの操作を行った場合、再生中の前記コンテンツが記録済みのコンテンツであるときであっても、前記コンテンツの再生を継続させる
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記再生制御部は、記録済みの前記コンテンツの再生を停止している場合において、前記第1の表示領域に対する操作が行われたとき、記録済みの前記コンテンツの再生を再開し、
前記出力制御部は、再生が再開された前記コンテンツの映像の表示と音声の出力を再開させる
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記出力制御部は、記録済みの前記コンテンツの再生が停止されている間、再生が停止される前の1フレームの映像を、静止画として前記第1の表示領域に表示させ続ける
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記出力制御部は、ライブ試聴の前記コンテンツの音声をミュートさせている場合において、前記第1の表示領域に対する操作が行われたとき、音声の出力を再開させる
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項6】
映像と音声を含むコンテンツを再生し、
ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、
ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させ、
再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる
ステップを含む情報処理方法。
【請求項7】
映像と音声を含むコンテンツを再生し、
ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、
ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させ、
再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理端末、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、再生中のコンテンツの音声の出力を適切に制御することができるようにした情報処理端末、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末を使ってテレビジョン番組を視聴することがよく行われている。例えば、ユーザは、家にある録画装置で録画した番組を携帯端末に転送して内蔵のメモリに記憶させておくことによって、録画番組を外出先でも視聴することができる。
【0003】
また、ユーザは、録画装置が受信した放送中の番組を携帯端末にリアルタイムで転送させることによって、チューナなどが搭載されていない携帯端末をテレビジョン受像機のように用いて放送中の番組を視聴することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−062653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
携帯端末に搭載されたディスプレイの大型化や高解像度化によって、今後、携帯端末のディスプレイに複数のアプリケーションの画面を同時に表示させて用いることが一般的になるものと考えられる。
【0006】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、再生中のコンテンツの音声の出力を適切に制御することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一側面の情報処理端末は、映像と音声を含むコンテンツを再生する再生部と、ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させる再生制御部と、再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる出力制御部とを備える。
【0008】
前記再生制御部には、前記第2のアプリケーションが音の出力を伴わないアプリケーションであり、ユーザが前記第2のアプリケーションの操作を行った場合、再生中の前記コンテンツが記録済みのコンテンツであるときであっても、前記コンテンツの再生を継続させることができる。
【0009】
前記再生制御部には、記録済みの前記コンテンツの再生を停止している場合において、前記第1の表示領域に対する操作が行われたとき、記録済みの前記コンテンツの再生を再開させ、前記出力制御部には、再生が再開された前記コンテンツの映像の表示と音声の出力を再開させることができる。
【0010】
前記出力制御部には、記録済みの前記コンテンツの再生が停止されている間、再生が停止される前の1フレームの映像を、静止画として前記第1の表示領域に表示させ続けることができる。
【0011】
前記出力制御部には、ライブ試聴の前記コンテンツの音声をミュートさせている場合において、前記第1の表示領域に対する操作が行われたとき、音声の出力を再開させることができる。
【0012】
本技術の一側面においては、ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生が停止され、ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生が継続される。また、再生が継続された前記コンテンツの映像が前記第1の表示領域に表示され続け、音声がミュートされる。
【発明の効果】
【0013】
本技術によれば、再生中のコンテンツの音声の出力を適切に制御することができる。
【0014】
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本技術の一実施形態に係るコンテンツ視聴システムの構成例を示す図である。
図2】番組の視聴画面の例を示す図である。
図3】番組の視聴画面の他の例を示す図である。
図4】マルチウインドウモードでの表示例を示す図である。
図5】アプリケーションの例を示す図である。
図6】マルチウインドウモードでの他の表示例を示す図である。
図7】TV視聴アプリケーションによる番組再生中の表示例を示す図である。
図8】携帯端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図9】携帯端末の機能構成例を示すブロック図である。
図10】TV視聴アプリケーションの動作について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.コンテンツ視聴システムについて
2.表示画面について
3.携帯端末の構成例
4.携帯端末の動作
5.変形例
【0017】
<1.コンテンツ視聴システムについて>
図1は、本技術の一実施形態に係るコンテンツ視聴システムの構成例を示す図である。
【0018】
図1のコンテンツ視聴システムは、携帯端末1と録画装置2から構成される。携帯端末1は、スマートフォンやタブレット端末などの携帯型の情報処理端末である。携帯端末1の筐体の表面には、例えばタッチパネルの機能を有するディスプレイ11が設けられる。携帯端末1のユーザは、ディスプレイ11に表示された画面に指などで直接触れることによって、携帯端末1の操作を行うことができる。
【0019】
録画装置2は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの記録媒体を内蔵し、テレビジョン番組(以下、単に、番組という)の録画機能を有する装置である。例えば、録画装置2は、携帯端末1のユーザの自宅に設置される。録画装置2は、放送波を用いた伝送路、または、インターネットなどの通信を用いた伝送路を介して放送された番組のデータを受信し、記録媒体に記録する(録画する)。
【0020】
双方向の矢印に示されるように、携帯端末1と録画装置2は、家庭内のLAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介して通信を行うことができる。携帯端末1と録画装置2の間では、相互に通信を行うための設定が予め行われている。
【0021】
携帯端末1のユーザは、録画装置2により録画された録画済み番組のデータを携帯端末1に転送して携帯端末1の内部のメモリに記憶させておき、外出先などで、録画済み番組を視聴することができる。
【0022】
ユーザが携帯端末1を操作し、例えば録画済み番組のリストから所定の番組を選択したとき、番組のデータがメモリから読み出され、再生が開始される。録画済み番組の映像はディスプレイ11に表示され、音声は図示せぬスピーカから出力される。
【0023】
また、携帯端末1のユーザは、放送中の番組のデータを記録することなく録画装置2から携帯端末1にリアルタイムで転送させ、自宅や外出先で、放送中の番組を視聴することができる。
【0024】
ユーザが携帯端末1を操作し、例えば番組表から放送中の所定の番組を選択したとき、携帯端末1から録画装置2に制御コマンドが送信され、録画装置2において、番組の受信と、携帯端末1に対する番組の送信が開始される。携帯端末1においては、録画装置2から送信されてきた番組が受信され、番組の再生が開始される。放送中の番組の映像はディスプレイ11に表示され、音声はスピーカから出力される。
【0025】
このように、携帯端末1には、録画装置2により録画された録画済み番組の視聴を管理するとともに、録画装置2により受信された放送中の番組の視聴を管理するためのプログラムであるTV視聴アプリケーションがインストールされている。図1のディスプレイ11に表示されている録画済み番組または放送中の番組の映像は、起動中のTV視聴アプリケーションにより表示されている映像である。
【0026】
以下、適宜、放送波または通信の伝送路を介して放送された番組であって、録画装置2が録画しないでそのまま携帯端末1に送信することで携帯端末1において視聴することができるようにした番組を、ライブ視聴番組という。
【0027】
ライブ視聴番組は、放送側で予め決められたスケジュールに従って放送された番組である。放送側で予め決められたスケジュールに従って放送される番組であるので、一度、映像の再生を停止した後に、映像の再生を指示すると、停止した箇所から映像が再生されるのではなく、映像の再生を指示したときのライブ映像から再生されることになる。よって、ネットワーク上のサーバから通信の伝送路を介して配信された番組も、ライブで配信されている場合にはライブ視聴番組となる。なお、「配信」には「放送」も含まれる。
【0028】
<2.表示画面について>
図2は、番組の視聴画面の例を示す図である。
【0029】
図2の視聴画面は、携帯端末1をユーザが横向きで持っているときの画面である。ディスプレイ11の表示領域のうち、上縁と右縁に沿って所定幅の帯状の領域22A,22Bが形成され、それ以外の横長の領域である表示領域21全体に番組の映像が表示される。
【0030】
表示領域21の下方には、番組の映像に重ねて、操作パネル31が表示される。操作パネル31には、一時停止、早送り、巻き戻し、チャプタの移動などの各種の操作を行うときに操作されるボタンなどが表示される。すなわち、図2の表示領域21に表示されている番組は録画済み番組である。
【0031】
表示領域21に表示されている番組がライブ視聴番組である場合、操作パネル31には、チャンネルを切り替えるときに操作されるボタンなどが表示される。
【0032】
なお、領域22Aは時刻やインジケータなどが表示される領域である。領域22Bは、ホーム画面を表示させるときに操作されるアイコンなどが表示される領域である。
【0033】
図3は、番組の視聴画面の他の例を示す図である。
【0034】
図3の視聴画面は、携帯端末1をユーザが縦向きで持っているときの画面である。図3の視聴画面の例においては、ディスプレイ11の略中央に表示領域21が形成され、その下に操作パネル31が表示される。領域22Aと領域22Bは、それぞれ、ディスプレイ11の上下の縁に沿って形成される。
【0035】
このように、ユーザは、携帯端末1を横向きにした状態でも、縦向きにした状態でも、番組を視聴することができる。
【0036】
携帯端末1のOS(Operating System)には、領域22A,22Bを除く表示領域21を複数の表示領域に分割し、それぞれの表示領域に異なるアプリケーションの画面を表示させる、いわゆるマルチウインドウ機能が搭載されている。
【0037】
携帯端末1の表示モードには、図2,3に示すように1つのアプリケーションの画面を表示させるシングルウインドウモードと、複数のアプリケーションの画面を同時に表示させるマルチウインドウモードが用意されることになる。
【0038】
図4は、マルチウインドウモードでの表示例を示す図である。
【0039】
図4の例においては、太枠で囲んで示すように、ウインドウA1が画面の上方に形成され、ウインドウA2が画面の下方に形成されている。ウインドウA2は横×縦の画素数の比が16:9の表示領域であり、ウインドウA1は残りの縦長長方形の表示領域である。
【0040】
また、図4の例においては、ウインドウA1には所定のWebページが表示され、ウインドウA2には番組の映像が表示されている。ウインドウA1の表示はWebブラウザによるものであり、ウインドウA2の表示はTV視聴アプリケーションによるものである。
【0041】
ウインドウA1にWebページが表示されている間も、番組の再生は継続され、ウインドウA2には番組の映像が動画として表示され続ける。マルチウインドウモードの設定中、番組の映像には、操作パネル31が重ねて表示される。
【0042】
これにより、ユーザは、ウインドウA2で番組を見ながら、ウインドウA1にWebページを表示させて調べ物などの作業を行うことができる。なお、Webページの閲覧中、携帯端末1のスピーカからは、ウインドウA2の映像の表示に合わせて、番組の音声の出力も続けられている。
【0043】
図5に示すように、携帯端末1には、TV視聴アプリケーションとWebブラウザの他に、メール管理アプリケーション、音楽再生アプリケーション、Web動画再生アプリケーションなどの、OS上で動作する各種のアプリケーションがインストールされている。
【0044】
ユーザは、Webブラウザによる表示に代えて、他のアプリケーションの画面をウインドウA1に表示させることもできる。
【0045】
メール管理アプリケーションはメーラーであり、電子メールの送受信を管理する。
【0046】
音楽再生アプリケーションは、携帯端末1のメモリに記憶されている音楽データや、インターネットを介して受信した音楽データを再生し、携帯端末1のスピーカから音楽を出力させる。
【0047】
Web動画再生アプリケーションは、Web動画(動画コンテンツ)の配信サービスを提供するサーバにアクセスし、ストリーミングにより、またはダウンロードにより取得した動画コンテンツを再生する。再生したWeb動画の映像はディスプレイ11に表示され、音声はスピーカから出力される。
【0048】
図6は、マルチウインドウモードでの他の表示例を示す図である。
【0049】
図6のAの表示形式は、横×縦の画素数の比が16:9の表示領域であるウインドウA1を画面の上方に形成し、残りの縦長長方形の表示領域をウインドウA2として画面の下方に形成する形式である。図6のBの表示形式は、領域22Aと領域22Bを除く表示領域21全体を上下に2等分して、ウインドウA1とウインドウA2を形成する形式である。
【0050】
このように、マルチウインドウモードの表示形式には複数種類の形式が用意される。マルチウインドウモードとシングルウインドウモードの表示モードだけでなく、マルチウインドウモード設定時の表示形式もOSにより設定される。
【0051】
マルチウインドウモードの表示形式として、図6に示すように複数の表示領域を隙間なく並べる形成だけでなく、隙間を空けて、複数の表示領域を任意の位置に配置する形式が用いられるようにしてもよい。また、1つの表示領域の内側に、それより小さい他の表示領域を配置するいわゆるPinP形式が用いられるようにしてもよい。
【0052】
さらに、表示領域の数も2つに限定されるものではなく、3つ以上の表示領域が形成されるようにしてもよい。マルチウインドウモードでの画面表示は、携帯端末1が横向きで用いられているときにも行われる。
【0053】
図7は、TV視聴アプリケーションによる番組再生中の表示例を示す図である。
【0054】
図7の画面の上方に形成されたウインドウA1には、TV視聴アプリケーションの画面として、再生中の番組の映像が表示されている。一方、画面の下方に形成されたウインドウA2には、Web動画再生アプリケーションの画面が表示されている。図7の画面の表示形式は、図6のAに示す表示形式である。
【0055】
この状態において、ユーザがウインドウA2の表示を操作し、あるWeb動画の再生を開始させた場合、TV視聴アプリケーションによる再生中の番組が録画済み番組であるときには、矢印の先に示すように録画済み番組の再生が一時停止される(pause状態になる)。ウインドウA1には、最後に再生された1フレームの映像が静止画として表示された状態となり、音声の出力も停止する。
【0056】
ウインドウA2には、ユーザが再生を指示したWeb動画の映像が表示され、スピーカからは、映像の表示に合わせて、Web動画の音声が出力される。
【0057】
これにより、ユーザは、録画済み番組の視聴を中断して、Web動画を視聴することができる。
【0058】
一方、Web動画の再生を開始させた場合において、TV視聴アプリケーションによる再生中の番組がライブ視聴番組であるときには、ライブ視聴番組の再生は継続され、矢印の先に示すように音声がミュートされる。音声は出力されないものの、ウインドウA1にはライブ視聴番組の映像が動画として表示され続ける。
【0059】
ウインドウA2には、ユーザが再生を指示したWeb動画の映像が表示され、スピーカからは、映像の表示に合わせて、Web動画の音声が出力される。
【0060】
これにより、ユーザは、ライブ視聴番組の映像を表示させ続けながら、Web動画をも視聴することができる。
【0061】
すなわち、音の出力を伴うアプリケーションがTV視聴アプリケーションによる番組の再生中に実行されており、そのアプリケーションが音の出力を開始する場合、再生中の番組が、録画済み番組であるのかライブ視聴番組であるのかに応じて、携帯端末1の挙動が異なることになる。
【0062】
Web動画再生アプリケーションは、動画コンテンツの音の出力を伴うアプリケーションである。例えば、TV視聴アプリケーションとともに実行中のアプリケーションが音楽再生アプリケーションである場合も同様である。音楽再生アプリケーションも、音楽コンテンツの音の出力を伴うアプリケーションである。
【0063】
番組の再生中に、音楽再生アプリケーションの画面がウインドウA2に表示されており、音楽再生アプリケーションにより所定の音楽の再生が開始された場合、再生中の番組が録画済み番組であるときには、録画済み番組の再生が停止される。スピーカからは、録画済み番組の音声に代えて、新たに再生が開始された音楽が出力されることになる。
【0064】
一方、再生中の番組がライブ視聴番組であるときには、ライブ視聴番組の音声のみミュートされ、ウインドウA1のライブ視聴番組の映像の表示は継続される。スピーカからは、ライブ視聴番組の音声に代えて、新たに再生が開始された音楽が出力されることになる。
【0065】
TV視聴アプリケーションとともに実行されているアプリケーションがWebブラウザやメール管理アプリケーションのように音の出力を伴わないアプリケーションである場合は、以上のような制御は行われない。
【0066】
このようにTV視聴アプリケーションとともに実行中のアプリケーションが音の出力を伴うものであるのか否か、および、再生中の番組が録画済み番組であるのかライブ視聴番組であるのかに応じて動作を変えることにより、ユーザの意図に適した制御が可能になる。
【0067】
すなわち、複数のアプリケーションを同時に起動させている場合、ユーザは、後から操作したアプリケーションの方に、より注目しているものと考えられる。
【0068】
後から操作したアプリケーションの方に注目しているといっても、そのアプリケーションが音の出力を伴わないものである場合、音声の出力を含めて番組の再生を続けても、注目しているアプリケーションの操作に影響がないと考えられる。むしろ、音声の出力を含めて番組の再生を続けた方が、番組を視聴しながら作業を行うことができ、ユーザにとって好ましい。
【0069】
一方、後から操作したアプリケーションが音の出力を伴うものである場合、ユーザが注目している、そのアプリケーションによる音の出力を優先させるべきである。
【0070】
このとき、再生中の番組が録画済み番組である場合、録画してまで視聴しているということを考慮すると、番組を一部も見逃さないで済むことから、番組を視聴することに再び注目するまで、番組の再生を停止させた方が好ましい。また、再生中の番組がライブ視聴番組である場合、番組の雰囲気をつかみ続けることはできるから、音声はミュートさせるものの、映像は表示し続けた方が好ましい。
【0071】
以上のようにして停止した録画済み番組の再生は、ユーザが、例えばウインドウA1の表示を操作して一時停止の解除を指示したときに再開される。また、ミュートしたライブ視聴番組の音声の出力は、ユーザが、例えばウインドウA1の番組の映像をタップしたときに再開される。ユーザが番組の視聴に再度注目したとき、ウインドウA2の表示に対して操作を行う前と同じ状態に戻ることになる。
【0072】
以上のように、音声の出力が競合する場合に、後の操作を優先するようにして番組の再生を制御する携帯端末1の一連の処理についてはフローチャートを参照して後述する。
【0073】
<3.携帯端末の構成例>
図8は、携帯端末1のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0074】
CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103は、バス104により相互に接続されている。
【0075】
バス104には、さらに、入出力インタフェース105が接続される。入出力インタフェース105には、ディスプレイ11の他に、タッチパネル106、スピーカ107、カメラ108、フラッシュメモリ109、通信部110、およびドライブ111が接続される。
【0076】
タッチパネル106は、ディスプレイ11の表面に対するユーザの操作を検出し、ユーザの操作の内容を表す情報を出力する。
【0077】
スピーカ107は、再生中の番組の音声、Web動画の音声、音楽などの各種の音を出力する。
【0078】
カメラ108は、ユーザの操作に応じて撮影を行い、画像データを出力する。
【0079】
フラッシュメモリ109は、CPU101が実行するプログラム、録画装置2から転送された録画済み番組のデータなどの各種のデータを記憶する。
【0080】
通信部110は、無線通信のインタフェースである。通信部110は、録画装置2や、インターネットを介して接続されるサーバなどの外部の装置と通信を行う。
【0081】
ドライブ111は、メモリカードなどのリムーバブルメディア112を駆動し、リムーバブルメディア112に対するデータの書き込み、リムーバブルメディア112に記憶されているデータの読み出しを行う。録画装置2による録画済み番組のデータの提供が、リムーバブルメディア112を介して行われるようにしてもよい。
【0082】
図9は、携帯端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【0083】
図9に示す機能部のうちの少なくとも一部は、図8のCPU101によりTV視聴アプリケーションが実行されることによって実現される。携帯端末1においては、図5に示す各種のプログラムがCPU101により実行され、それにより、他の機能部も実現される。
【0084】
TV視聴アプリケーションが実行されることにより、携帯端末1においては、制御部131、番組データ取得部132、再生部133、および出力制御部134が実現される。再生部133は、ビデオデコーダ141とオーディオデコーダ142から構成される。また、出力制御部134は、表示制御部151、および音声出力制御部152から構成される。
【0085】
制御部131は、再生部133による番組データの再生、表示制御部151による番組の映像の表示、および、音声出力制御部152による番組の音声の出力をそれぞれ制御する。
【0086】
制御部131による制御は、例えば、TV視聴アプリケーションとともに実行中の他のアプリケーションの種類(音の出力を伴うアプリケーションであるか否か)に応じて行われる。また、制御部131による制御は、他のアプリケーションが音の出力を伴うものである場合に、そのアプリケーションから、音声の出力を開始することの通知を受けたことに応じて行われる。
【0087】
番組データ取得部132は、再生対象とする番組のデータを取得する。番組データ取得部132は、録画済み番組を再生する場合、録画済み番組のデータをフラッシュメモリ109やリムーバブルメディア112から読み出して取得する。また、番組データ取得部132は、ライブ視聴番組を再生する場合、録画装置2から送信されてきたライブ視聴番組のデータを通信部110を制御して受信し、取得する。
【0088】
番組データ取得部132は、録画済み番組またはライブ視聴番組のデータからビデオデータを抽出して再生部133のビデオデコーダ141に出力し、オーディオデータを抽出してオーディオデコーダ142に出力する。
【0089】
再生部133のビデオデコーダ141は、録画済み番組またはライブ視聴番組のビデオデータをデコードし、デコードして得られた番組の映像のデータを表示制御部151に出力する。
【0090】
オーディオデコーダ142は、録画済み番組またはライブ視聴番組のオーディオデータをデコードし、デコードして得られた番組の音声のデータを音声出力制御部152に出力する。
【0091】
表示制御部151は、ビデオデコーダ141から供給されたデータに基づいて、番組の映像をディスプレイ11に表示させる。
【0092】
音声出力制御部152は、オーディオデコーダ142から供給されたデータに基づいて、番組の音声をスピーカ107から出力させる。
【0093】
<4.携帯端末の動作>
次に、図10のフローチャートを参照して、ディスプレイ11の表示モードとしてマルチウインドウモードが設定されている場合のTV視聴アプリケーションの動作について説明する。
【0094】
ディスプレイ11の表示モードは、例えばユーザの操作に応じてOSにより設定される。マルチウインドウモードが設定されている場合、TV視聴アプリケーションの他に、他のアプリケーションがCPU101により実行される。
【0095】
ここでは、TV視聴アプリケーションとともに実行されている他のアプリケーションが、音の出力を伴うアプリケーションであるものとする。
【0096】
また、番組データ取得部132により番組のデータが取得され、その再生が再生部133により行われているものとする。再生中の番組の映像は、表示制御部151により、ディスプレイ11の例えばウインドウA1に表示され、番組の音声は、音声出力制御部152により、スピーカ107から出力される。
【0097】
この場合、TV視聴アプリケーションとともに実行中の、音の出力を伴う他のアプリケーションの画面はウインドウA2に表示される。TV視聴アプリケーションの画面がウインドウA2に表示され、他のアプリケーションの画面がウインドウA1に表示されるようにしてもよい。
【0098】
ステップS1において、制御部131は、他のアプリケーションから出力された、音の出力を開始することの通知を受信する。
【0099】
例えば、音の出力を伴うアプリケーションであるWeb動画再生アプリケーションからは、ユーザが、所定のWeb動画の再生を開始する操作を行った場合に、そのような通知が出力される。また、音楽再生アプリケーションからは、ユーザが、所定の音楽の再生を開始する操作を行った場合に、そのような通知が出力される。コンテンツを探すための操作などの、音の出力を開始させる操作以外の操作をユーザがウインドウA2の表示に対して行っている間は、音の出力を開始することの通知は出力されない。
【0100】
ステップS2において、制御部131は、再生中の番組が録画済み番組であるか否かを判定する。
【0101】
再生中の番組が録画済み番組であるとステップS2において判定した場合、ステップS3において、制御部131は、録画済み番組の再生を停止させる。制御部131は、ビデオデコーダ141にビデオデータのデコードを停止させ、オーディオデコーダ142にオーディオデータのデコードを停止させる。表示制御部151は、最後に出力した1フレームの映像を静止画としてウインドウA1に表示させ続ける。
【0102】
録画済み番組の再生が停止されることに応じて、他のアプリケーションは、スピーカ107から音を出力させることを開始する。
【0103】
ステップS4において、制御部131は、一時停止の解除(再生開始)が指示された否かを判定する。一時停止の状態は、例えば、ユーザが、TV視聴アプリケーションの画面に表示されている再生ボタンを押したときに解除される。制御部131は、一時停止の解除が指示されていないとステップS4において判定した場合、ステップS3に戻り、録画済み番組の再生を停止させ続ける。
【0104】
一方、ステップS4において、制御部131は、再生ボタンが押されたことから、一時停止の解除が指示されたと判定した場合、ステップS5に進み、録画済み番組の再生を再開させる。再生ボタンを押すのではなく、停止中の番組の映像をタップすることにより、一時停止の状態が解除されるようにしてもよい。
【0105】
制御部131は、ビデオデコーダ141にビデオデータのデコードを再開させ、オーディオデコーダ142にオーディオデータのデコードを再開させる。表示制御部151は、ビデオデコーダ141から供給されたデータに基づいて番組の映像を動画としてウインドウA1に表示させ、音声出力制御部152は、オーディオデコーダ142から供給されたデータに基づいて番組の音声をスピーカ107から出力させる。その後、処理は終了となる。
【0106】
再生中の番組が録画済み番組ではなく、ライブ視聴番組であるとステップS2において判定した場合、ステップS6において、制御部131は、ライブ視聴番組の映像の出力を継続させ、音声をミュートさせる。
【0107】
すなわち、制御部131は、ビデオデコーダ141にビデオデータのデコードを継続させ、表示制御部151に、ライブ視聴番組の映像を動画として表示させ続ける。また、制御部131は、オーディオデコーダ142にオーディオデータのデコードを継続させ、音声出力制御部152に音声をミュートさせる(遮断させる)。
【0108】
音声がミュートされることに応じて、他のアプリケーションは、スピーカ107から音を出力させることを開始する。
【0109】
ステップS7において、制御部131は、TV視聴アプリケーションの画面として表示されている番組の映像がタップされた否かを判定する。制御部131は、タップされていないとステップS7において判定した場合、ステップS6に戻り、ライブ視聴番組の音声のミュートを続ける。
【0110】
一方、ステップS7において、制御部131は、ライブ視聴番組の映像がタップされたと判定した場合、ステップS8に進み、音声出力制御部152を制御することによって、音声の出力を再開させる。音声出力制御部152により、音声のミュートが解除され、スピーカ107からは、映像に合わせて、ライブ視聴番組の音声が出力される。その後、処理は終了となる。
【0111】
以上の処理により、再生中の番組の音声の出力を、実行中の他のアプリケーションの種類と再生中の番組の種類に応じて適切に制御することができる。
【0112】
<5.変形例>
以上においては、番組の再生中に、Web動画や音楽の再生が開始された場合に、録画済み番組の再生を停止したり、ライブ視聴番組の音声をミュートしたりするものとしたが、再生を停止したり音声をミュートさせるコンテンツは番組に限られない。
【0113】
すなわち、Web動画、音楽、ゲームなどの音声を含むコンテンツの再生中に、番組の再生が開始された場合、コンテンツの再生を停止させたり、コンテンツの音声をミュートさせたりしてもよい。
【0114】
他のアプリケーションからの、音の出力を開始することの通知がない場合、複数のアプリケーションの音が同時に出力されるようにしてもよい。
【0115】
携帯型の情報処理端末で番組を視聴する場合について説明したが、上述した機能は、番組を視聴するのに用いることが可能な各種の端末に適用可能である。例えば、テレビジョン受像機、録画装置、据え置き型または携帯型のゲーム機、セットトップボックス、パーソナルコンピュータなどの端末に適用することが可能である。
【0116】
また、以上においては、記録装置2が携帯端末1のユーザの自宅に設置される装置であるものとしたが、これに限らず、インターネット上のサーバを記録装置2としてもよい。また、サーバから放送される番組がライブ視聴番組ではない場合、いつでも再生できるので、録画済み番組と同様に扱ってもよい。
【0117】
<プログラムの例>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
【0118】
インストールされるプログラムは、半導体メモリなどよりなる図8に示されるリムーバブルメディア112に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM102やフラッシュメモリ109に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0119】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0120】
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
【0121】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0122】
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0123】
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0124】
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0125】
<構成の組み合わせ例>
本技術は、以下のような構成をとることもできる。
(1)
映像と音声を含むコンテンツを再生する再生部と、
ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させる再生制御部と、
再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる出力制御部と
を備える情報処理端末。
(2)
前記再生制御部は、前記第2のアプリケーションが音の出力を伴わないアプリケーションであり、ユーザが前記第2のアプリケーションの操作を行った場合、再生中の前記コンテンツが記録済みのコンテンツであるときであっても、前記コンテンツの再生を継続させる
前記(1)に記載の情報処理端末。
(3)
前記再生制御部は、記録済みの前記コンテンツの再生を停止している場合において、前記第1の表示領域に対する操作が行われたとき、記録済みの前記コンテンツの再生を再開し、
前記出力制御部は、再生が再開された前記コンテンツの映像の表示と音声の出力を再開させる
前記(1)または(2)に記載の情報処理端末。
(4)
前記出力制御部は、記録済みの前記コンテンツの再生が停止されている間、再生が停止される前の1フレームの映像を、静止画として前記第1の表示領域に表示させ続ける
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の情報処理端末。
(5)
前記出力制御部は、ライブ試聴の前記コンテンツの音声をミュートさせている場合において、前記第1の表示領域に対する操作が行われたとき、音声の出力を再開させる
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理端末。
(6)
映像と音声を含むコンテンツを再生し、
ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、
ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させ、
再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる
ステップを含む情報処理方法。
(7)
映像と音声を含むコンテンツを再生し、
ディスプレイの表示モードとして、前記コンテンツの再生を管理する第1のアプリケーションを含む、実行中の複数のアプリケーションの画面をそれぞれ異なる表示領域に同時に表示するモードが設定され、再生中の前記コンテンツの映像を第1の表示領域に表示させるとともに、第2のアプリケーションの画面を第2の表示領域に表示させている場合において、前記第2のアプリケーションによる音の出力が開始されるとき、再生中の前記コンテンツが、記録済みのコンテンツであるときには前記コンテンツの再生を停止させ、
ライブ視聴のコンテンツであるときには、前記コンテンツの再生を継続させ、
再生が継続された前記コンテンツの映像を前記第1の表示領域に表示させ続け、音声をミュートさせる
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0126】
1 情報処理端末, 2 録画装置, 131 制御部, 132 番組データ取得部, 133 再生部, 134 出力制御部, 141 ビデオデコーダ, 142 オーディオデコーダ, 151 表示制御部, 152 音声出力制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10