特許第6955095号(P6955095)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6955095
(24)【登録日】2021年10月4日
(45)【発行日】2021年10月27日
(54)【発明の名称】集団知性収斂システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20211018BHJP
【FI】
   G06Q50/10
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-518376(P2020-518376)
(86)(22)【出願日】2018年4月20日
(65)【公表番号】特表2020-522833(P2020-522833A)
(43)【公表日】2020年7月30日
(86)【国際出願番号】KR2018004644
(87)【国際公開番号】WO2018225942
(87)【国際公開日】20181213
【審査請求日】2019年12月6日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0071620
(32)【優先日】2017年6月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519436965
【氏名又は名称】ソン・ミン・ユン
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ミン・ユン
【審査官】 上田 威
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−003880(JP,A)
【文献】 特開2011−113400(JP,A)
【文献】 特開2012−208728(JP,A)
【文献】 特開2010−055411(JP,A)
【文献】 米国特許第06347332(US,B1)
【文献】 中国特許出願公開第101311949(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
提示された案件について、少なくとも1人の専門家が参与して伝送された賛成または反対に係わる意見、その意見に係わる少なくとも1つの根拠及び説明などの専門家意見データを受信して保存するための専門家意見管理手段と、
前記専門家意見管理手段が受信した複数の専門家意見データを参加者らに提供し、前記参加者らが入力した専門家意見データへの同意及び非同意のデータ及びそれに付与した点数データを基に、少なくとも1つの必須閲覧意見データと、少なくとも1つの選択閲覧意見データとに区分し、それを、前記案件に係わる背景知識データとして保存するための背景知識管理手段と、
前記背景知識管理手段に保存された背景知識データを参与者らに提供し、前記参与者らが、前記背景知識データを閲覧して入力した、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データへの同意または非同意のデータ及びそれらに付与した共感度を示す点数データを含む参与者意見データを受信し、それら受信したデータを集団知性収斂データとして処理するための参与データ管理手段と、
前記参与データ管理手段に保存された前記参与者意見データの前記共感度を基に順位を決定し、前記順位を基に、高い順位の選択閲覧意見データと該選択閲覧意見データよりも順位の低い必須閲覧意見データを入れ替える形で、必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを更新し、前記背景知識管理手段に提供するための専門家意見順位管理手段と、を含む集団知性収斂システム。
【請求項2】
前記参加者らまたは参与者らにより、少数の同意しか受けていないものの、付与した点数が高い意見については、順位上昇地位を付与するための少数意見管理手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の集団知性収斂システム。
【請求項3】
前記少数意見管理手段が管理する意見は、少なくとも1つの前記選択閲覧意見データであることを特徴とする請求項2に記載の集団知性収斂システム。
【請求項4】
前記参与者らが、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを閲覧する過程において、当該意見データの出処、及び反論または補完意見などに係わる情報データを提供するための意見履歴管理手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の集団知性収斂システム。
【請求項5】
前記参与データ管理手段に保存された集団知性収斂データを基に、設定された形式の報告書を生成して、前記案件の提供者に提供し、前記案件の提供者が検証することができるように、前記報告書の基になった集団知性収斂データを提供するための結果検証管理手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の集団知性収斂システム。
【請求項6】
前記専門家意見順位管理手段による前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの更新は、リアルタイムでなされることを特徴とする請求項1に記載の集団知性収斂システム。
【請求項7】
前記専門家意見管理手段は、前記専門家らの専門家端末機に意見提示様式を提供し、前記意見提示様式は、前記案件に係わる賛成意見または反対意見について、所定の字数を入力することができる意見要約入力部と、設定された個数ほど前記賛成意見または反対意見に係わる核心的な根拠を入力するための核心根拠入力部と、前記案件に係わる賛成意見または反対意見の詳細な説明を入力するための詳細説明入力部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の集団知性収斂システム。
【請求項8】
前記集団知性収斂データは、前記案件に係わる賛成意見または反対意見の専門家意見データに係わる賛成意見と反対意見との必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データをそれぞれ所定の数に設定し、設定された数の参与者に提供し、各参与者らが入力した賛成意見及び反対意見に係わる必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの同意、非同意、並びにそれに係わる点数が表示され、各参与者の必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの点数の平均値を算出して形成されることを特徴とする請求項1に記載の集団知性収斂システム。
【請求項9】
管理コンピュータが、提示された案件に係わる所定の数の関連分野専門家から、前記案件に係わる賛成意見または反対意見を、その核心根拠と詳細説明とを含む専門家意見データとして提供される段階と、
前記管理コンピュータが、前記専門家意見データを参加者らに提供し、参加者からの、同意意見または非同意意見及び点数を含む参加者意見データを提供される段階と、
前記管理コンピュータが、前記参加者意見データを基に、専門家意見データの順位を決定し、その順位により、案件に係わる意見提示参与者らが必ず閲覧をしなければならない所定数の必須閲覧意見データを決定し、前記必須閲覧意見データに含まれていない専門家意見データ、及び前記参加者らの別途意見について、参与者らが選択的に閲覧することができる所定数の選択閲覧意見データを決定する段階と、
前記管理コンピュータが、参与者らに、前記必須閲覧意見データと選択閲覧意見データとを提供し、前記参与者らからの、前記必須閲覧意見データと選択閲覧意見データに対する同意意見または非同意意見と点数とを含む参与者意見データを提供される段階と、
前記管理コンピュータが、前記参与者意見データを基に、前記案件に係わる集団知性収斂データを導き出す段階と、を含む集団知性収斂方法。
【請求項10】
管理コンピュータが、受け付けられた案件に係わり、専門家プールから、少なくとも1人の専門家を照会し、専門家端末機に、前記案件に係わる意見提示要請を伝送する段階と、
前記専門家らが利用する専門家端末機が、前記管理コンピュータに接続し、専門家認証を行う段階と、
前記管理コンピュータが、専門家認証が完了した専門家らの前記専門家端末機に、専門家意見提示様式を提供する段階と、
前記専門家端末機が、前記管理コンピュータで提供する意見提示様式に、前記専門家らが入力する前記案件に係わる賛成意見または反対意見と、その根拠及び説明とのデータを含む専門家意見データを、前記管理コンピュータに伝送する段階と、
前記管理コンピュータが、前記専門家端末機から伝送された前記案件に係わる賛否意見の専門家意見データを保存する段階と、
前記管理コンピュータが、参加者会員らの参与者端末機に、案件関連意思決定情報を露出させる段階と、
前記参与者端末機が、前記管理コンピュータに接続し、参加者認証を行う段階と、
前記管理コンピュータが、参加者認証が完了した参加者らの前記参与者端末機に、所定の数の前記専門家意見データを提供する段階と、
前記参加者らが入力した前記専門家意見データに係わる同意、非同意データ、それに係わる点数データ、及び参加者の別途意見が提示された場合別途意見データを含む参加者意見データを、前記管理コンピュータに伝送する段階と、
前記管理コンピュータが、前記参与者端末機から伝送された前記参加者意見データを基に、前記専門家意見データに順位を付与して、設定された数の上位順位の専門家意見データを必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含まれていない専門家意見データ、及び前記参加者らの別途意見データを選択閲覧意見データとして決定し、背景知識データとして保存する段階と、
前記管理コンピュータが、参与者会員らの参与者端末機に、案件関連意思決定情報を露出させる段階と、
前記参与者端末機が、前記管理コンピュータに接続し、参与者認証を行う段階と、
前記管理コンピュータが、参与者認証が完了した参与者らの前記参与者端末機に、前記背景知識データを提供する段階と、
前記参与者らが入力した前記背景知識データに含まれた前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる同意及び非同意のデータ、それに係わる点数のデータを含む参与者意見データを、前記管理コンピュータに伝送する段階と、
前記管理コンピュータが、意見提示に参加した参与者の意見提示が終わったか否かを確
認する段階と、
前記管理コンピュータが、前記参与者らの意見提示が終わっていないと確認した場合、
前記参与者らの意見提示を続けて受信しながら、前記参与者意見データを基に、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位に変動があるか否かを確認する段階と、
前記管理コンピュータが、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位に変動があると確認した場合、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データ自体、またはそれらの順位を変更し、前記参与者端末機に提供する段階と、
前記管理コンピュータが、前記参与者らの意見提示が終わったと確認した場合、受信された前記参与者意見データを基に、集団知性収斂データを導き出す段階と、を含む集団知性収斂方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集団知性収斂システム及びその方法に係り、さらに詳細には、世論またはアンケートの調査などを行うとき、当該分野専門家の意見が必須に含まれ、一般人の意見を含む必須閲覧意見を利用して結果を算出する必須閲覧意見を基にする集団知性収斂システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の世論調査、アンケート調査、または意思決定方法は、調査対象者を相手になされるが、多数決原則により、その調査結果数値を提示し、調査に必要な十分な情報の提供を受けられていない状態で遂行されるので、調査対象者が考える時間や、意思決定に考慮する情報を提供されていない状態で、受動的に即興的な返答に依存することが一般的であった。従って、調査機関の意図通り、その結果が導き出される場合が多かった。
【0003】
大韓民国特許出願公開第10−2009−0095097号(公開日2009年09月09日)の特定主題に係わるユーザ集団世論事前測定運営システムが公開されている。
【0004】
前記公開発明は、依頼人側から依頼された特定主題が、世論調査機関側の必要以上の介在なしに、当該特定主題に係わる協力論議作業(CDW:cooperative discussion workrelatedwithaspecificsubject;以下、「CDW」と称する)に主体的に参与している各ユーザ間の自主的な集団論議流通手続き(同一チームをなす各ユーザの協力作業による論議流通手続き、互いに異なるチームをなす各ユーザの競争構図による論議流通手続きなど)を活発に経て、一連の合理的な結果物として、幅広く可視化されるようにし、それを介して、依頼人側において、当該主題に係わる信頼性高い市場(大衆)の反応度、当該主題に係わる信頼性高い市場(大衆)の選好度などを、その主題に係わる特定事業の執行以前、迅速にあらかじめ把握することができるということは言うまでもなく、質の高いアイディアの収集・発展及び活用を介して、大衆の選好度にかなう新たな製品、営業的イシュー、政治的イシュー、社会的イシューなどを効果的に開発・生産し出すことができるようにした特定主題に係わるユーザ集団世論事前測定運営システムに関する発明である。
【0005】
前記公開発明は、特定主題について、管理者が選定した集団のCDW結果を導き出し、利害関係人の評価を介して、報告書を導き出す特定主題に係わるユーザ集団世論事前測定に係わる発明である。
【0006】
しかし、前記公開発明は、CDW結果を、ユーザ、依頼人及び管理者をして評価させることにより、特定主題について選定された集団によって生成された世論を、利害関係人をして評価させて、終結果を導き出すものであるので、世論を形成する集団の選定誤謬が発生し、導き出された集団世論が、利害関係人によって汚染されるという問題がある。
【0007】
従って、提示された案件に係わる専門家らを参与させ、賛成意見または反対意見を収斂するものの、提示された案件に係わる賛成意見及び反対意見の根拠、及び詳細説明に係わる背景知識を、専門家らをして提示させ、提示された案件と、それに係わる専門家らの賛成意見及び反対意見に係わる背景知識とを参与者に提供し、専門家らの賛成意見及び反対意見に対する参与者の同意意見または非同意意見を抽出し、参与者が必ず閲覧しなければならない必須閲覧意見と、選択的に閲覧することができる選択閲覧意見との提供を介し、深度があって客観的な結果を導き出すことができる発明が要望される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許出願公開第2009−0095097号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためのものでり、本発明の目的は、提示された案件に係わる専門家らを参与させ、賛成意見または反対意見を収斂させるものの、提示された案件に係わる賛成意見及び反対意見の根拠、及び詳細説明に係わる背景知識を、専門家らをして提示させ、提示された案件と、それに係わる専門家らの賛成意見及び反対意見に係わる背景知識とを参与者に提供し、専門家らの賛成意見及び反対意見に対する参与者の同意意見または非同意意見を抽出し、参与者が必ず閲覧しなければならない必須閲覧意見と、選択的に閲覧することができる選択閲覧意見との提供を介し、深度あって客観的な結果を導き出すことができる集団知性収斂システム及びその方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記本発明の目的を達成するための技術的解決手段として、本発明の第1観点として、管理コンピュータと通信手段とに接続される少なくとも1つの専門家端末機、及び少なくとも1つの参与者端末機を介して設定された案件に係わる意見を収斂するシステムにおいて、
前記管理コンピュータは、提示された案件について、少なくとも1人の専門家が参与して伝送された賛成または反対に係わる意見、その意見に係わる少なくとも1つの根拠及び説明などの専門家意見データを受信して保存するための専門家意見管理手段と、
前記専門家意見管理手段が受信した少なくとも1つの専門家意見データを参加者らに提供して参加者らのうち参与者が入力した専門家意見データへの同意及び非同意のデータ、及び(その同意及び非同意のデータに追加して)付与した点数データを基に、少なくとも1つの必須閲覧意見データと、少なくとも1つの選択閲覧意見データとに区分し、それを、前記案件に係わる背景知識データとして保存するための背景知識管理手段と、
前記背景知識管理手段に保存された背景知識データを参与者に提供し、前記参与者が前記背景知識データを閲覧して入力した前記必須閲覧意見データと、選択閲覧意見データとに対する同意または非同意のデータ、並びに付与した点数データを含む参与者意見データを受信し、集団知性収斂データとして処理するための参与データ管理手段と、
前記参与データ管理手段に保存された前記参与者意見データを基に順位を決定し、前記順位を基に、必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを更新し、前記背景知識管理手段に提供するための専門家意見順位管理手段と、を含む集団知性収斂システムが提示される。
【0011】
また、本発明の第2観点として、管理コンピュータが、提示された案件に係わる所定数の関連分野専門家から、前記案件に係わる賛成意見または反対意見を、その核心根拠と詳細説明とを含む専門家意見データとして提供される段階と、前記管理コンピュータが、前記専門家意見データを参加者らに提供し、参加者らの同意意見または非同意意見、及び点数を含む参加者意見データを提供される段階と、前記管理コンピュータが、前記参加者意見データを基に、専門家意見データの順位を決定し、その順位により、案件に係わる意見提示参与者らが必ず閲覧しなければならない所定数の必須閲覧意見データを決定し、前記必須閲覧意見データに含められていない専門家意見データ、及び前記参加者らの別途意見について、参与者らが選択的に閲覧することができる所定数の選択閲覧意見データを決定する段階と、前記管理コンピュータが、参与者らに、前記必須閲覧意見データと選択閲覧意見データとを提供し、前記参与者らから、同意意見または非同意意見と、点数を含む参与者意見データを提供される段階と、前記管理コンピュータが、前記参与者意見データを基に、前記案件に係わる集団知性収斂データを導き出す段階と、を含む集団知性収斂方法が提示される。
【0012】
また、本発明の第3観点として、管理コンピュータが、受け付けられた案件に係わり、専門家プールから、当該分野の少なくとも1人の専門家を照会し、専門家端末機に、前記案件に係わる意見提示要請を伝送する段階と、前記専門家らが、専門家端末機を利用し、前記管理コンピュータに接続し、専門家認証を行う段階と、前記管理コンピュータが、専門家認証が完了した専門家らの前記専門家端末機に、専門家意見提示様式を提供する段階と、前記専門家端末機が、前記管理コンピュータで提供する意見提示様式に、前記専門家らが入力する前記案件に係わる賛成意見または反対意見と、その根拠及び説明とのデータを含む専門家意見データを、前記管理コンピュータに伝送する段階と、前記管理コンピュータが、前記専門家端末機から伝送されてきた前記案件に係わる賛否意見の専門家意見データを保存する段階と、前記管理コンピュータが、参加者会員の参与者端末機に、前記案件関連意思決定情報を露出させる段階と、前記参与者端末機が、前記管理コンピュータに接続し、参加者認証を行う段階と、前記管理コンピュータが、参加者認証が完了した参加者らの前記参与者端末機に、前記案件関連所定数の専門家データを提供する段階と、前記管理コンピュータが、前記参加者らが入力した前記案件関連専門家意見データに係わる同意データ、非同意データ、それに係わる点数データ、及び参加者の別途意見が提示された場合、別途意見データを含む参加者意見データを、前記管理コンピュータに伝送させる段階と、前記管理コンピュータが、前記参与者端末機から伝送されてきた前記参加者意見データを基に、前記専門家意見データに順位を付与して設定された数の上位順位の専門家意見データを必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含められていない専門家意見データ、及び前記参加者らの別途意見データを選択閲覧意見データとして決定し、背景知識データとして保存する段階と、前記管理コンピュータが、参与者会員の参与者端末機に、前記案件関連意思決定情報を露出させる段階と、前記参与者端末機が、前記管理コンピュータに接続し、参与者認証を行う段階と、前記管理コンピュータが、参与者認証が完了した参与者らの前記参与者端末機に、前記案件関連背景知識データを提供する段階と、前記管理コンピュータが、前記参与者らが入力した前記背景知識データに含まれた前記案件関連必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる同意及び非同意のデータ、それに係わる点数データを含む参与者意見データを、前記管理コンピュータに伝送させる段階と、前記管理コンピュータが、意見提示に参与した参与者の意見提示が終わったか否かを確認する段階と、前記管理コンピュータが、前記参与者らの意見提示が終わっていないと確認した場合、前記参与者らの意見提示を続けて受信しながら、前記参与者意見データを基に、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位に変動があるか否かを確認する段階と、前記管理コンピュータが、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位に変動があると確認した場合、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データ自体、またはそれらの順位を変更し、前記参与者端末機に提供する段階と、前記管理コンピュータが、前記参与者らの意見提示が終わったと確認した場合、受信された前記参与者意見データを基に、集団知性収斂データを導き出す段階と、を含む集団知性収斂方法が提示される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、提示された案件に係わる専門家らを参与させ、賛成意見または反対意見を収斂させるものの、提示された案件に係わる賛成意見及び反対意見の根拠、及び詳細説明に係わる背景知識を専門家らをして提示させ、提示された案件と、それに係わる専門家らの賛成意見及び反対意見に係わる背景知識を参与者らに提供し、専門家らの賛成意見及び反対意見に対する参与者らの同意意見または非同意意見を抽出し、参与者らが必ず閲覧しなければならない必須閲覧意見データと、選択的に閲覧することができる選択閲覧意見データとの提供を介し、深度あって客観的な案件に係わる集団知性の収斂データを導き出すことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の集団知性収斂システムの実施形態に係わる概略的な構成図である。
図2】本発明の集団知性収斂システムの実施形態のうち、主要部である管理者コンピュータの実施形態に係わる概略的な構成図である。
図3】本発明の集団知性収斂システムの実施形態のうち、主要部である管理者コンピュータの実施形態のうち、専門家意見提示様式の一例に係わる概略的な構成図である。
図4】本発明の集団知性収斂システムの実施形態によって導き出される集団知性収斂データの一例に係わる概略的な構成図である。
図5】本発明の集団知性収斂方法の実施形態について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明実施のための最善の形態として、本発明においては、提示された案件について、少なくとも1人の専門家が参与して伝送された賛成または反対に係わる意見、その意見に係わる少なくとも1つの根拠及び説明などの専門家意見データを受信して保存するための専門家意見管理手段と、前記専門家意見管理手段が受信した少なくとも1つの専門家意見データを参加者らに提供し、専門家意見データへの同意及び非同意のデータ、付与した点数データを基に、少なくとも1つの必須閲覧意見データと、少なくとも1つの選択閲覧意見データとに区分し、それを前記案件に係わる背景知識データとして保存するための背景知識管理手段と、前記背景知識管理手段に保存された背景知識データを参与者らに提供し、前記参与者らが前記背景知識データを閲覧して入力した前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データへの同意または非同意のデータ、及び付与した点数データを含む参与者意見データを受信し、集団知性収斂データとして処理するための参与データ管理手段と、前記参与データ管理手段に保存された前記参与者意見データを基に順位を決定し、前記順位を基に、必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを更新し、前記背景知識管理部に提供するための専門家意見順位管理手段と、を含む集団知性収斂システム及びその方法が提示される。
【0016】
以下では、本発明の実施形態について、添付した図面を参照しながら、詳細に説明する。
【0017】
本発明の実施形態の説明の便宜上、以下で記述される本発明の実施形態の説明に使用される用語において、発明の構成において、ハードウェア自体の構成をも指し、また、前記ハードウェア資源を活用して実行されるウェブプログラムまたはコンピュータプログラムの構成を指すことができる。例えば、本発明の構成のおける管理コンピュータは、コンピュータハードウェア自体でもあり、コンピュータのハードウェア資源を活用して実行されるウェブプログラムまたはコンピュータプログラムでもある。
【0018】
図1は、本発明の集団知性収斂システムの実施形態に係わる概略的な構成図である。図1に図示されているように、本発明の集団知性収斂システムは、案件に係わる集団知性の収斂データを導き出すために、参与する端末機にデータを提供して収集するための管理コンピュータ100と、前記管理コンピュータに、通信手段を利用して接続し、提示された案件に係わる専門家らが入力する専門家意見データを提供するための少なくとも1つの専門家端末機200と、前記管理コンピュータに、通信手段を利用して接続し、参与者らが提示された案件に係わる専門家らの専門家意見データを閲覧し、専門家意見に係わる参与者意見を提供するための少なくとも1つの参与者端末機300と、前記管理コンピュータに含まれているか、あるいは通信手段に接続し、前記専門家端末機及び参与者端末機に集団知性を収斂するために提供されるデータ、前記専門家意見データ、及び参与者意見データを保存するためのデータ保存部400と、前記管理コンピュータに含まれているか、あるいは通信手段に接続し、専門家会員らの情報、及び参与者会員らの情報を保存するための会員情報保存部500と、を含む構成である。
【0019】
前記管理コンピュータは、集団知性収斂のためのウェブプログラムまたはコンピュータプログラムを具備しており、前述の専門家端末機及び参与者端末機と通信することができる通信手段を具備しているサーバコンピュータとして構成することができる。
【0020】
また、前述の専門家端末機及び参与者端末機は、前記管理コンピュータに通信接続することができる通信手段を具備し、前記管理コンピュータが提供するウェブプログラムまたはコンピュータアプリケーションプログラムを実行させることができるデスクトップコンピュータ、ノート型パソコン、タブレットコンピュータ、スマートフォンのような移動通信端末機などによっても構成される。
【0021】
図2は、本発明の集団知性収斂システムの実施形態において、主要部である管理者コンピュータの実施形態に係わる概略的な構成図である。図2に図示されているように、本発明の管理コンピュータ100は、提示された案件について、少なくとも1人の専門家が参与して伝送された賛成または反対に係わる意見、その意見に係わる少なくとも1つの根拠及び説明などの専門家意見データを受信して保存するための専門家意見管理部110と、
前記専門家意見管理部110が受信した少なくとも1つの専門家意見データを参与者らに提供し、専門家意見データを、賛成及び反対に係わる意見それぞれに係わる少なくとも1つの必須閲覧意見データと、少なくとも1つの選択閲覧意見データとに区分して保存し、少なくとも1人の参与者らに、保存された賛成及び反対に係わる意見それぞれに係わる必須閲覧意見データと、選択閲覧意見データとを前記案件に係わる背景知識として提供するための背景知識管理部120と、
前記背景知識管理部120から提供された賛成及び反対に係わる意見それぞれに係わる必須閲覧意見データと、選択閲覧意見データとを閲覧して入力した同意または非同意の意思表示データ、並びに前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる点数データを含む集団知性データを受信して保存するための参与データ管理部130と、
前記参与データ管理部130に保存された前記集団知性データを基に順位を決定し、前記順位を基に、必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを更新し、前記背景知識管理部120に提供するための専門家意見順位管理部140と、
前記参加者らまたは参与者らの少数の同意しか受けていないが、点数が高い意見については、順位上昇地位を付与することができる少数意見管理部150と、
前記参与者らが前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを閲覧する過程において、意見が複雑にさまざまに相存する場合、当該意見がいかなる脈絡及び状況から出たものであるかということに係わる前後状況を容易に知ることができるするために、本文と前後する1段階ずつを詳細に示すために、当該意見データの出処、及び反論または補完意見などに係わる情報を提供するための意見履歴管理部160と、
前記参与データ管理部130に保存された集団知性データを基に、設定された形式の報告書を生成して、前記案件提供者に提供し、前記案件提供者の要請により、前記報告書の基になった集団知性データを提供するための結果検証管理部170と、を含む構成である。
【0022】
図3は、本発明の集団知性収斂システムの実施形態において、主要部である管理コンピュータの実施形態において、専門家意見提示様式の一例に係わる概略的な構成図である。図3に図示されているように、本発明の専門家意見提示様式は、前記管理コンピュータ100が、前記専門家端末機200に提供するデータであり、専門家が案件について、賛成意見または反対意見の要約を入力するための意見要約入力部111と、前記専門家が前記意見要約入力部111に入力した賛成意見または反対意見に係わる核心的な根拠を入力するための核心根拠入力部112,113,114と、前記専門家が賛成意見または反対意見を提示した理由に係わる詳細な説明を入力するための詳細内容入力部115と、を含む構成である。
【0023】
望ましくは、前記意見要約入力部111は、前記参与者端末機300に提供することができるように、例えば、前記案件について、賛成意見または反対意見を、50字以内の1行データを入力することができるように構成することができる。また、前記核心根拠入力部112,113,114は、前記案件に係わる賛成意見または反対意見に係わる核心になる根拠を、所定の項目、例えば、3個の項目で制限し、根拠の内容を、例えば、200字以内に記載することができるように構成することができる。また、前記詳細内容入力部115は、前記案件に係わる賛成意見または反対意見について、詳細に説明を行うことができるように入力される字数を制限しないようにも構成される。
【0024】
前述の図1ないし図3を参照し、本発明の集団知性収斂システムについてさらに詳細に説明する。
【0025】
前記管理コンピュータ100が、受け付けられた案件に係わり、前記会員情報保存部400に保存された専門家プールから、当該分野の少なくとも1人の専門家情報を照会し、望ましくは、6人以上の専門家情報を照会し、照会された専門家らの前記専門家端末機200に、前記案件に係わる意見提示要請メッセージを伝送する。前記管理コンピュータ100からメッセージを受信した前記専門家らが専門家端末機200を利用し、前記管理コンピュータ100に接続し、専門家の本人認証を行う。前記管理コンピュータ100が、本人認証が完了した前記専門家らの専門家端末機200に、前記案件に係わる専門家の意見を入力することができる意見提示様式を提供する。前記専門家らは、前記専門家端末機200に出力された意見提示様式に、前記案件に係わり、専門家の意見を入力する。前記専門家らは、まず、前記意見提示様式の意見要約入力部111に、前記案件に係わる賛成意見または反対意見を、例えば、50字以内の1行に要約して入力することができる。次に、前記核心根拠入力部112,113,114に、前記案件について、賛成する理由または反対する理由に係わる核心的な根拠を、望ましくは、3個の根拠にし、その説明を200字以内でそれぞれ入力することができる。それに限定されるものではなく、核心的な根拠を3個以上提示して入力することもできる。次に、前記詳細説明入力部115に、前記案件について、賛成または反対する理由について、詳細な説明を入力することができる。望ましくは、詳細説明は、字数を制限しないことが望ましい。前記管理コンピュータ100は、前記専門家端末機200から伝送されてきた専門家意見データを受信し、前記案件の賛成及び反対に係わる背景知識データとして保存する。前記管理コンピュータ100は、前記会員情報保存部500に保存された参与者会員情報を照会し、設定された数の参与者会員の参与者端末機300に、前記案件関連参加メッセージを伝送する。その場合、それに限定されるものではなく、前記管理コンピュータ100に接続された参与者らが案件を照会し、参与することもできる。前記管理コンピュータ100から、参与メッセージを受信した参与者らが、前記管理コンピュータ100に接続し、本人認証を行う。前記管理コンピュータ100は、本人認証が完了した参与者らの参与者端末機300に、前記案件と、前記案件に係わる専門家らの意見要約データとを伝送して出力させる。前記参与者らは、前記参与者端末機300に出力された案件と、専門家らの意見要約データとを選択し、提示意見の核心根拠及び詳細説明を含む背景知識データを確認し、確認した専門家意見データに係わる同意意見または非同意意見と専門家意見データとの共感度による点数を付与する。望ましくは、同意または非同意を、1つの専門家意見データに対し、1〜100点範囲内で点数を入力することができる。望ましくは、同意に対し、1つの専門家データには、51〜100点の範囲内で、非同意に対し、1つの専門家意見データには、0〜50点の範囲内で点数を入力することが望ましい。さらに望ましくは、前記背景知識データを確認する場合、専門家意見データの核心根拠及び詳細説明のいずれも閲覧した場合にのみ、当該専門家意見に対して、同意または非同意、及び点数を付与することができるようにも構成される。前記管理コンピュータ100は、前記参与者端末機300から伝送されてきた前記専門家意見データに係わる同意または非同意、及びそれに係わる点数データを参照し、前記専門家意見データに係わる順位を付与して設定された数の上位数の専門家意見データを、必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含まれていない下位職級専門家意見データの中で設定された数を、選択閲覧意見データとして決定して保存する。前記管理コンピュータ100は、前記会員情報保存部500に保存された参与者会員情報を照会し、設定された数の参与者会員の参与者端末機300に、前記案件関連参与メッセージを伝送する。その場合、それに限定されるものではなく、前記管理コンピュータ100に接続された参与者らが案件を照会し、参加することもできる。前記管理コンピュータ100から参与メッセージを受信した参与者らが、前記管理コンピュータ100に接続して本人認証を行う。前記管理コンピュータ100は、本人認証が完了した参与者らの参与者端末機300に、前記案件に係わり、保存された前記所定の数の必須閲覧意見データリスト及び選択閲覧意見データリストを伝送して出力させる。前記参与者らは、前記参与者端末機300に出力された前記必須閲覧意見データリスト、及び選択閲覧意見データリストにおいて、前記必須閲覧意見データは、必ず閲覧を行わなければならず、前記選択閲覧意見データは、参与者の選択によって閲覧することができるようにも構成される。前記参与者らは、閲覧した前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる同意意見及び非同意意見と、同意及び非同意を示すそれぞれの必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる点数とを含む参与者意見データを、前記参与者端末機300に入力し、前記参与者端末機300は、前記参与者意見データを、前記管理コンピュータ100に伝送する。前記管理コンピュータ100は、前記参与者端末機300から伝送されてきた前記参与者意見データを受信し、各参与者らが、専門家らの賛成意見及び反対意見に係わるそれぞれの前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに付与した点数の平均値を算出し、導き出される各参与者らの前記案件に係わる賛成と反対との意見を集団知性データとして生成する。
【0026】
また、本発明の実施形態において、前記参与者らが閲覧した前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる同意意見及び非同意意見と、同意及び非同意を示すそれぞれの必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる点数とを含む参与者意見データを、前記参与者端末機300に入力し、前記参与者端末機300が、前記参与者意見データを、前記管理コンピュータ100に伝送すれば、前記管理コンピュータ100は、前記参与者端末機300から伝送されてきた前記参与者意見データを基に順位を付与し、前記必須閲覧意見データと選択閲覧意見データとのリスト更新を行うことができる。提供された必須閲覧意見データよりも高い順位の選択閲覧意見データがある場合、高い順位の選択閲覧意見データが、必須閲覧意見データに更新され、前記選択閲覧意見データよりも低い順位の必須閲覧意見データは、選択閲覧意見データに更新され、そのための構成をさらに含んでもよい。
【0027】
また、本発明の実施形態において、前記管理コンピュータ100が、前記参与者端末機300から伝送されてきた前記専門家意見データに係わる同意または非同意、及びそれに係わる点数データを参照し、前記専門家意見データに係わる順位を付与して設定された数の上位数の専門家意見データを、必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含まれていない下位職級専門家意見データを、選択閲覧意見データとして決定して保存する過程において、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに含まれていない少数の同意を受けている専門家意見データのうち保存された必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データよりも点数が高い専門家意見データがある場合、設定された数の前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに更新し、そのための構成をさらに含んでもよい。このように前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データ自体、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位はリアルタイムに更新されることができる。
【0028】
また、参与者が、前記案件に係わる賛成または反対に係わる前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを閲覧しながら、反論意見または補完意見を入力することができるように構成することができる。望ましくは、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データについては、同意するものの、さらに補完する事項がある場合、補完意見を、または同意しない場合、反論意見を、前記意見提示様式に入力することが望ましい。
【0029】
前記管理コンピュータ100は、前記参与者端末機300に、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データを提供するとき、それに係わる補完意見及び反論意見を提供することができる。
【0030】
また、参与者が、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データのうち特定データを選択した場合、必須閲覧意見及び選択閲覧意見について形成された履歴を提供することができる手段をさらに含んでもよい。
【0031】
また、本発明の実施形態において、初期参加者らが、専門家意見データを閲覧し、同意意見または非同意意見と、点数とを付与した参加者意見データを基に、前記専門家意見データを、専門家らの前記案件の賛成及び反対に係わる必須閲覧意見データと選択閲覧意見データとに区分して保存し、その後、参与者らに、必須閲覧意見データと選択閲覧意見データとを提供し、最終集団知性収斂データを導き出すように説明したが、その場合、前記参加者と参与者とを区分してもよく、敢えて区分しなくてもよい。
【0032】
図4は、本発明の集団知性収斂システムの実施形態の集団知性収斂結果データの実施形態関連図面である。
【0033】
図4に図示されているように、本発明の集団知性収斂結果データは、特定案件に係わる賛成意見または反対意見の専門家意見データに係わる賛成意見と反対意見との必須閲覧意見データそれぞれ3個、選択閲覧意見データそれぞれ5個で設定し、10人の参与者に提供し、各参与者らが入力した賛成意見及び反対意見に係わる必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの同意及び非同意、それに係わる点数が表示され、各参与者の必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの点数の平均値が算出される。図4において、参与者1の賛成意見に係わる平均点数は、70.5であり、反対意見に係わる平均点数は、25.5であるので、参与者1の前記案件に係わる意見は、賛成であると導き出される。また、参与者10の賛成意見に係わる平均点数は、4.667であり、反対意見に係わる平均点数は、92.86であるので、参与者10の前記案件に係わる意見は、反対であると導き出される。そのような方法で、参与者10人による前記案件の集団知性は、賛成8人、反対2人と算出され、集団知性収斂データは、賛成80%、反対20%にも収斂される。
【0034】
また、本発明の集団知性収斂システムの実施形態の結果、検証管理部170は、前記集団知性収斂データを、前記案件の提供者に通知し、案件提供者が集団知性収斂結果を検証することができるようにするための構成である。
【0035】
図5は、本発明の集団知性収斂方法の実施形態について説明するためのフローチャートである。図5に図示されているように、本発明の集団知性収斂方法は、管理コンピュータが、受け付けられた案件に係わり、専門家プールから、当該分野の少なくとも1人の専門家を照会し、専門家端末機に、前記案件に係わる意見提示要請を伝送する段階(S100)と、前記専門家らが、専門家端末機を利用し、前記管理コンピュータに接続し、専門家認証を行う段階(S101)と、前記管理コンピュータが、専門家認証が完了した専門家らの前記専門家端末機に、専門家意見提示様式を提供する段階(S102)と、前記専門家端末機が、前記管理コンピュータで提供する意見提示様式に、前記専門家らが入力する前記案件に係わる賛成意見または反対意見と、その根拠及び説明とのデータを含む専門家意見データを、前記管理コンピュータに伝送する段階(S103)と、前記管理コンピュータが、前記専門家端末機から伝送されてきた前記案件に係わる賛否意見の専門家意見データを保存する段階(S104)と、前記管理コンピュータが、参加者会員らの参与者端末機に、前記案件関連意思決定情報を露出させる段階(S105)と、前記参与者端末機が、前記管理コンピュータに接続し、参与者認証を行う段階(S106)と、前記管理コンピュータが、参与者認証が完了した参与者らの前記参与者端末機に、前記案件関連所定数の専門家データを提供する段階(S107)と、前記管理コンピュータが、前記参与者らが入力した前記案件関連専門家意見データに係わる同意、非同意データ、それに係わる点数データ、及び参与者の別途意見が提示された場合、別途意見データを含む参与者意見データを、前記管理コンピュータに伝送させる段階(S108)と、前記管理コンピュータが、前記参与者端末機から伝送されてきた前記参与者意見データを基に、前記専門家意見データに順位を付与して設定された数の上位順位の専門家意見データを必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含まれていない専門家意見データ、及び前記参与者らの別途意見データを、選択閲覧意見データとして決定し、背景知識データとして保存する段階(S109)と、前記管理コンピュータが、参与者会員らの参与者端末機に、前記案件関連意思決定情報を露出させる段階(S110)と、前記参与者端末機が、前記管理コンピュータに接続し、参与者認証を行う段階(S111)と、前記管理コンピュータが、参与者認証が完了した参与者らの前記参与者端末機に、前記案件関連背景知識データを提供する段階(S112)と、前記管理コンピュータが、前記参与者らが入力した前記背景知識データに含まれた前記案件関連必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データに係わる同意及び非同意のデータ、それに係わる点数データを含む参与者意見データを、前記管理コンピュータに伝送させる段階(S113)と、前記管理コンピュータが、意見提示に参与した参与者の意見提示が終わったか否かを確認する段階(S114)と、前記管理コンピュータが、前記参与者らの意見提示が終わっていないと確認した場合、前記参与者らの意見提示を続けて受信しながら、前記参与者意見データを基に、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位に変動があるか否かを確認する段階(S115)と、前記管理コンピュータが、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データの順位に変動があると確認した場合、前記必須閲覧意見データ及び選択閲覧意見データ自体、またはそれらの順位を変更し、前記参与者端末機に提供する段階(S116)と、前記管理コンピュータが、前記参与者らの意見提示が終わったと確認した場合、受信された前記参与者意見データを基に、集団知性収斂データを導き出す段階(S117)と、を含む構成である。
【0036】
以上で説明した本発明の実施形態は、本発明の多様な実施形態において、その一部に過ぎない。本発明の提示された案件に係わる所定数の関連分野専門家が、賛成意見または反対意見を、その核心根拠と詳細説明とを含む専門家意見データとして提示し、前記専門家意見データを参加者らに提供し、参加者らが、同意意思または非同意意思と点数とを付与し、参加者らの別途意見を提示すれば、それを基に、専門家意見データの順位を決定し、その順位により、案件に係わる意見提示参与者らが、必ず閲覧をしなければならない所定数の必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含まれていない専門家意見データ、及び前記参加者らの別途意見について、参与者らが、選択的に閲覧することができる所定数の選択閲覧意見データを決定し、参与者らに、前記必須閲覧意見データと、選択閲覧意見データとを提供し、同意意見または非同意意見と点数とを付与し、参与者意見データを生成し、前記参与者意見データを基に、前記案件に係わる集団知性収斂データを導き出す本発明の技術的思想に含まれる多様な実施形態が、本発明の保護範囲に含まれることはということは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、世論調査などの社会的な産業に適用される。
【符号の説明】
【0038】
100 管理コンピュータ
110 専門家意見管理部
120 背景知識管理部
130 参与データ管理部
140 専門家意見順位管理部
150 少数意見管理部
160 意見履歴管理部
170 結果検証管理部
200,210,220,230 専門家端末機
300,310,320,330 参与者端末機
400 データ保存部
500 会員情報保存部
図1
図2
図3
図4
図5