(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のL字リブの各L字リブの内面が前記光学制御部材の外周形状に沿っており、前記複数のL字リブの各L字リブの根本の面には、各L字リブが配置された位置に対応した穴を有する請求項4に記載の照明器具。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、上、下、左、右、前、後、表、裏といった方向あるいは位置が示されている場合、それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品の配置および向きを限定するものではない。
【0010】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る照明器具1を下方から見た斜視図である。
図2は、本実施の形態に係る照明器具1を上方から見た斜視図である。
図3は、本実施の形態に係る照明器具1の5面図である。
図4は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。
図5は、本実施の形態に係る本体2の斜視図である。
図6は、本実施の形態に係る本体2の5面図である。
【0011】
本実施の形態に係る照明器具1は、取付面に形成された取付孔に埋め込まれて設置される埋め込み型の非常用照明器具である。取付面の具体例は、天井面である。
照明器具1は、本体2と、取付バネ3と、光源ユニット50と、枠14とを有する。
本体2には、端子台12と電源部4とが取り付けられる。端子台12と電源部4とは、取付金具13を用いて本体2の内部に配置される。蓄電池11は、電源部4に取り付けられる。
【0012】
<本体2>
本体2は、天面が塞がっている筒状であり、下面が開口している。下面の開口部22の周囲には、外側に向かって形成された本体鍔部21が設けられる。本体鍔部21は、取付面に設けられた取付孔の外周に引っかかる。本実施の形態では、本体2は板金により形成される。しかし、本実施の形態で説明する機能を有していれば、本体2の形成方法は、アルミダイキャストあるいは絞りといった形成方法でもよい。
【0013】
本体2には、取付バネ3と、枠14を保持する枠保持バネ141とが取り付けられる。
本体2の側面部には、平面状の平面部201が形成される。平面部201には、取付バネ3を取り付けるバネ取付部31が形成されている。バネ取付部31は筐体中心に対し、対向する2つの平面部201に設けられている。すなわち、バネ取付部31は本体2の筐体中心に対し、対称に設けられている。取付バネ3は、本体2の外側に向け円弧をつないだ形状である。取付面に本体2を取り付ける際は、取付バネ3を本体2に向けた方向に弾性変形させ、取付孔に取付バネ3とともに本体2を挿入する。その後、本体2の本体鍔部21が取付孔の縁部に当接する場所で取付バネ3が元の形状に戻る方向に変形することで、本体2が取付面に固定される。
【0014】
また、本体2の平面部201には、バネ取付部31の近傍に枠取付部32が形成されている。枠取付部32はバネ取付部31の両脇に形成される。枠取付部32は、バネ取付部31と干渉しない位置に配置される。枠取付部32には、枠14を保持する枠保持バネ141が取り付けられる。
このように、枠取付部32がバネ取付部31と同一の平面部201に形成されることで、本体2を製作する際に、枠取付部32とバネ取付部31を同時に加工することが可能となる。また、枠取付部32とバネ取付部31が同一の平面部201に形成されているため、平面部201の箇所のみ他部品との干渉を考慮すればよい。よって、本体2の内部の空間を有効に使用することができる。
本体2の天面には、端子台12に対応する開口23と、電源部4と取付金具13とを固定するための取付穴24,25と、ネジ穴26とが形成されている。
【0015】
<電源部4>
図7は、本実施の形態に係る電源部4をケース15の側から見た斜視図である。
図8は、本実施の形態に係る電源部4をカバー16の側から見た斜視図である。
図9は、本実施の形態に係る電源部4の6面図である。
図10は、本実施の形態に係る電源部4におけるケース15と回路基板17組み立てを示す図である。
図11は、本実施の形態に係る電源部4におけるケース15と回路基板17とカバーの組み立てを示す図である。
図12は、本実施の形態に係る電源部4の3面図である。
図13は、本実施の形態に係る電源部4のA−A断面図である。
【0016】
電源部4は、蓄電池11を充電する。電源部4は、ケース15、カバー16、および回路基板17を備える。電源部4は、電源ユニットともいう。ケース15およびカバー16はプラスチックで成型されており、具体的には、PC、PC+ABS、PBT、PPといったプラスチックが用いられる。ケース15およびカバー16は適切な絶縁処置が施されていれば、SGCC、アルミニウムといった金属で構成されていてもよい。回路基板17は、商用電源からの電力供給時に蓄電池11を充電する充電回路、および、商用電源が停電した際に蓄電池11の電力で光源5を点灯させる点灯回路を備える。また、回路基板17は、蓄電池11により規定時間の間、光源を点灯可能か否か判定する点検回路、点検動作を開始するためのスイッチ45、および、リモートコントローラにより点検動作を実行するための信号受信部41を備える。ケース15は回路基板17をケース15に乗せるためのガイド部153を有している。
【0017】
図14は、本実施の形態に係る蓄電池11の5面図である。
図15は、本実施の形態に係る蓄電池11の斜視図、および、蓄電池11と電源部4との取付構造を示す模式図である。
図8に示すように、カバー16は、蓄電池11のコネクタ部111が接続される接続部167を有している。また、カバー16は蓄電池11を取り付けるためのガイド部162を有している。蓄電池11はガイド部162に対応する蓄電池側ガイド部112を有しており、電源部4の下方向(
図15の下方向)より上方向にむけてスライドさせて、電源部4に嵌合させる。蓄電池11の固定部113がカバー16の溝部163に嵌ることで下方向への移動が規制され、蓄電池11が電源部4に固定される。また、固定部113を溝部163に対して反対方向に変形させること(
図15のP1方向)で電源部4から取り外すことが可能となる。
すなわち、電源部4は、蓄電池11を充電し、かつ、保持する。
また、
図11に示すように、カバー16は、ケース15に収納されている回路基板17の位置を固定するためのLED隔壁164を有している。LED隔壁164が回路基板17に当接することにより、ケース15とカバー16が組み合わされた場合において、回路基板17の位置が固定される。
【0018】
<<押しボタン43>>
図10および
図13に示すように、ケース15の側面には回路基板17に実装されたスイッチ45に対応する場所に押しボタン43が設けられている。
押しボタン43は、ケース15の底面側より開口面側に向かってケース15の側面にスリット44が設けられ、ケース15の開口面側に回路基板17に実装されたスイッチに対応する突起が設けられている。ここで、押しボタン43は、スリット44を長く設けるほど、小さい力でスイッチ45を押すことが可能になる。また、押しボタン43は、スイッチ45を押す際にスリット44の根元から変形するが、スリット44が長く設けられるほど、根元に発生する応力が小さくなり、破損しにくくなる。そこで、本実施の形態では、スリット44をケース15の底面側より設けることで、破損しにくく、また、小さい力でスイッチ45を押すことを可能としている。また、ケース15に対し、回路基板17のハンダ面側はケース15の底面側に配置されるため、スリット44を長く設けた場合においても、回路基板17の部品と干渉することが無い。
押しボタン43は回路基板17に対し、適当なクリアランスを設け、そのクリアランスに対し、スイッチ45を押すための突起部を設けている。よって、押しボタン43は、スイッチ45以外の部品に干渉することなく、小さい力でスイッチ45を操作することが可能となる。また、押しボタン43を折れにくくすることが可能となる。また、回路基板17の部品面に対して、垂直にスリット44を配置することにより、複数のスイッチ45が隣接する場合においても、容易に複数の押しボタン43を配置することが可能となる。
【0019】
<<モニタ用LED42>>
回路基板17の基板端部側にはスイッチ45と共に、モニタ用LED42が実装されている。モニタ用LED42は照明器具1の状態を示す機能を有しており、本実施の形態においては3個のモニタ用LED42が設けられている。モニタ用LED42はそれぞれ緑色、赤色、橙色となっている。
【0020】
図16は、本実施の形態に係るモニタ用LED42の色および状態と、照明器具1の状態との関係を示す表である。
ここで、自己点検とは、蓄電池11によって光源5を規定時間、点灯させることが可能であるか否かを、電源部4の点検回路によって点検する機能のことをいう。蓄電池11によって光源5を点灯させる規定時間は、非常用照明器具においては30分または60分である。なお、自己点検を実施するには、蓄電池11が規定時間、連続して充電されていることが必要である。規定時間は、非常用照明器具においては48時間である。
また、本実施の形態においては、リモートコントローラによる点検実施の際に、自己点検が可能であるか否かを表示する機能を有している。リモートコントローラで所定の操作を実施することにより、本体に以下の表示をすることができる。
・緑色LED+橙色LEDの点滅・・・自己点検可能であることを示す。
・橙色LED+赤色LEDの点滅・・・自己点検不可であることを示す。
なお、上述したモニタの個数および色、ならびに表示方法は一例であり、記載内容に限定するものではない。また、モニタ用LEDは1個以上搭載していればよく、機能に応じて適宜増減が可能である。
【0021】
<<LED隔壁164>>
ケース15には回路基板17に実装されたモニタ用LED42に対応し、側面に開口が設けられている。一方、カバー16には回路基板17に実装されたモニタ用LED42の間に対応するLED隔壁164が設けられている。このLED隔壁164は、回路基板17に実装されたモニタ用LED42が点灯した際に、電源部4の内部でモニタ用LED42の光が混ざり、色の判別がし難くなることを防止する。また、LED隔壁164は回路基板17に当接するように配置されており、ケース15とカバー16が組み合わさった時に、回路基板17の位置を固定する機能を有している。
【0022】
<光源ユニット50>
図17は、本実施の形態に係る光源ユニット50の斜視図である。
図18は、本実施の形態に係る光源ユニット50の5面図である。
また、
図36は、実施の形態2に係る光源ユニット50aの分解斜視図である。本実施の形態に係る光源ユニット50と、実施の形態2に係る光源ユニット50aとの相違点は、放熱板7の形状のみであり、その他の構成は同一である。よって、本実施の形態に係る光源ユニット50を説明するために、
図36の一部を参照する場合がある。
【0023】
図17,18,36に示すように、光源ユニット50は、光源5と、光学制御部材6と、放熱板7と、熱伝導シート8と、ホルダ9とを備える。光源ユニット50は、光軸方向が下方を向くように取り付けられる。すなわち、光軸方向は落下方向と同一である。なお、上述したように、本実施の形態では、放熱板の形状のみが
図36とは異なる。本実施の形態では、
図18に示すように、凹みの無い平板状である。光源5は、熱伝導シート8を介して放熱板7に接している。ホルダ9は、光源5が熱伝導シート8を介して放熱板7に接した状態で、光源5を放熱板7に押し付けながらネジ911により放熱板7に固定される。光学制御部材6は、光源5の光を所望の方向に制御する。光学制御部材6は、具体的には、レンズである。ホルダ9は、光源5を保持するとともに光学制御部材6を保持するレンズホルダである。また、放熱板7は、ヒートシンクともいう。
【0024】
<<光源5>>
図19は、本実施の形態に係る光源5の一例を示す図である。
図20は、本実施の形態に係る光源5の別例を示す図である。
光源5は、1個ないしは複数個のLED52と、LED52が実装される光源基板51と、光源基板51上に実装されるコネクタ53とを備えている。光源5は、電源部4からの電力供給により点灯する。また、非常時には、光源5は、蓄電池11を電源とする電源部4からの電力供給により点灯する。電源部4と光源5はハーネス10により電気的に接続される。光源5は、光源基板51のLED実装面の裏面が熱伝導シート8を介して放熱板7に接した状態で、ホルダ9により放熱板7に固定される。光源5はCOB(Chip
On Board)タイプのLEDを用いてもよい。その場合は光源基板51の代わりに、電源部4との電気的接続のためのソケットといった接続部材を用いる。
光源基板51は、電源部4から供給される電力により発光する発光素子であるLED52を実装面511に実装する。また、光源基板51は、実装面511の裏面である基板裏面512が本体2の方向を向くように配置されている。すなわち、光源基板51は、基板裏面512が上方を向くように配置されている。
【0025】
<<光学制御部材6>>
光学制御部材6は、発光素子と対向する光学部61と、光学部61の周囲に形成された鍔部62とを備える。光学部61は、光源5の光を所望の方向に制御する。鍔部62は、光学部61の周囲に設けられる。光学制御部材6は、ガラスといった不燃材、もしくはPMMA、PCといった透明樹脂で成型される。照明器具1を非常用照明器具とする場合は、外郭を難燃材料とする必要がある。このため、光学制御部材6はガラスであることが望ましい。非常用照明器具において、光学制御部材6を透明樹脂とする場合は、光学制御部材6の外側にガラスカバーといった不燃材を配設する必要がある。
図21は、本実施の形態に係る光学制御部材6の形状のバリエーションを示す図である。
【0026】
<<放熱板7>>
放熱板7は光源5より発生する熱を放熱する。放熱板7は、光源基板51の基板裏面512と接する。放熱板7の形状は光源5の出力に応じて適宜形状変更される。放熱板7はアルミニウム合金といった熱伝導率の高い金属とすることが望ましい。また、放熱板7は、本体2あるいは枠14に熱的に接続させることにより、他部材に放熱する構造とすることで、放熱板7そのものを小型化することが可能である。
本実施の形態では、放熱板7は光源5からの熱を受ける受熱部71と、熱を放熱する放熱部72を備えている。
【0027】
<<熱伝導シート8>>
熱伝導シート8はシリコン系材料あるいはアクリル系材料からなる。熱伝導シート8は光源5より発生する熱を放熱板7に伝えるために使用される。光源5と放熱板7が互いにアルミニウム合金といった金属で構成される場合、金属同士を直接接触させて熱的に接続すると、接触面における接触熱抵抗が生じてしまう。熱伝導シート8を光源5と放熱板7の間に挟むことにより、接触面における接触熱抵抗を下げることができる。また、熱伝導シート8が絶縁性能を有しているものとすることで、光源基板51と放熱板7の絶縁を確保することが可能である。
【0028】
<<ホルダ9>>
図22は、本実施の形態に係るホルダ9の斜視図であり、(a)はヒンジ部902が別部品となっているホルダ9、(b)はヒンジ部902を有しており、ヒンジ部902が開いた状態のホルダ9を示す図である。
図23は、
図22の(a)のホルダ9の5面図である。
図24は、ヒンジ部902を有しており、ヒンジ部902が開いた状態のホルダ9の4面図である。
なお、ヒンジ部902が別部品のホルダ9は、ヒンジ部902に相当する別部品を取り付けることにより、ヒンジ部902を有するホルダ9と同様の機能を有する。
ホルダ9は、光源基板51の基板裏面512を放熱板7に押し付けた状態で放熱板7に取り付けられる。
図17に示すように、ホルダ9は、光源基板51と光学制御部材6の光軸を合わせた状態で、光源基板51と光学制御部材6を保持している。
【0029】
ホルダ9は、発光素子を露出させるホルダ開口99が形成される。ホルダ9は、ホルダ開口99から露出した発光素子を覆う光学制御部材6を保持する。
図24の(a)に示すように、ホルダ9において、光源基板51が配置される側を光源配置面部910とする。また、
図24の(b)に示すように、ホルダ9において、光源配置面部910の裏面であり、光学制御部材6が配置される側を部材配置面部920とする。ホルダ9は、部材配置面部920の周縁部に、枠14の内側面に接する突起904を備えている。
また、ホルダ9は、一対の腕部91cと、一対の腕部91cの各腕部の端部から内側に向かって形成された軸部91aを備える。また、軸部91aの根元に軸台部91bを備える。軸台部91bは、軸部91aの根元に形成された台であり、軸部91aを補強する。軸部91aは、根元から挿入方向に向かってテーパー911aが形成されている。また、光源配置面部910から突き出した位置止め部97を備える。
図18に示すように、光源ユニット50において、位置止め部97は放熱板7から突き出ている。
【0030】
ホルダ9の構造について詳細に説明する。
ホルダ9は、光源5、光学制御部材6、熱伝導シート8、および放熱板7を保持する機能を備えている。また、光源5と電源部4を接続するハーネス10は、ホルダ9のハーネス保持部981,982,983に固定される。ホルダ9は、PC、PC+ABS、PPといった合成樹脂で成型される。ホルダ9は光源5、光学制御部材6、熱伝導シート8、および放熱板7を保持した状態で、電源部4のカバー16の長穴166に取り付けられる。ハーネス10はホルダ9が電源部4に取り付けられた状態で、回路基板17に接続される。
【0031】
ホルダ9は、軸部91a、軸台部91b、取付用爪92、基板位置決め部93、基板押圧部94、ハーネス保持部981,982,983、L字リブ901、およびヒンジ部902を有する。
軸部91aは、電源部4の軸受部155に取り付けられる。軸部91aは、根元から挿入方向にテーパー911aが形成されており、軸受部155に挿入し易い形状となっている。
取付用爪92は、放熱板7の角穴73へ差し込まれる。取付用爪92が角穴73へ差し込まれることで、ホルダ9に放熱板7が取り付けられる。ホルダ9の光源配置面部910に基板位置決め部93、基板押圧部94、ハーネス保持部981,982,983を有する。ハーネス10は、ハーネス保持部981,982,983により保持され、位置決めされる。
【0032】
ホルダ9は、部材配置面部920に、各々の断面がL字形状である複数のL字リブ901を有する。複数のL字リブの各L字リブ901の内面が、光学制御部材6の外周形状に沿っている。また、複数のL字リブの各L字リブ901の根本の面には、各L字リブ901が配置された位置に対応した穴が形成される。
図17、
図18および
図22の(b)に示すように、光学制御部材6は、発光素子の光軸方向と交差する方向にスライドすることによりホルダ9に保持される。具体的には、光学制御部材6は、発光素子の光軸方向と略直交する方向にスライドすることによりホルダ9に保持される。光学制御部材6は、光軸方向と交差する方向であるP2方向にスライドすることにより、鍔部62が複数のL字リブ901に嵌まり込んだ状態でホルダ9に保持される。
【0033】
ホルダ9は、複数のL字リブ901により囲まれた領域が凹んでいる凹部903を有する。光学制御部材6は、光軸方向と交差するP2方向にスライドすることにより凹部903に位置した状態でホルダ9に保持される。
また、ホルダ9は、光学制御部材6がスライドする経路に凸部905を備える。光学制御部材6は、凸部905を乗り越えてスライドする。そして、光学制御部材6は、凸部905に止められた状態でホルダ9に保持される。
また、ホルダ9は、部材配置面部920にヒンジ部902を有する。ヒンジ部902は、ホルダ9が光学制御部材を保持した状態で光学制御部材6の径方向に曲げられることで光学制御部材6を固定する。
また、
図24に示すように、ホルダ9は、凹部903の縁部近傍に弾性部930を有する。弾性部930は、光学制御部材6が配置される側に突部931が形成される。突部931が光学制御部材6に当接することで、光学制御部材6が弾性部930により押圧され、光学制御部材6がL字リブ901に押し当てられる。それにより、光学制御部材6の厚みを吸収するとともに、光学制御部材6の光軸方向の位置ずれを抑制することができる。
【0034】
以上のように、光学制御部材6はP2方向にスライドされ、L字リブ901に鍔部62が挿入される。L字リブ901は鍔部62を押さえて、光学制御部材6の上下方向を規制する。また、凹部903および凸部905は、挿入された光学制御部材6が外れることを防止する。
【0035】
<<光源ユニット50の組み立てについて>>
光源5、ホルダ9、放熱板7、熱伝導シート8、および光学制御部材6は光源ユニット50としてユニット化できるため、器具の組立作業を分け、前作業として行うことも可能であり組立作業方法の幅が広がる。
【0036】
光源5、ホルダ9、放熱板7、熱伝導シート8、および光学制御部材6から構成される光源ユニット50の組み立てについて説明する。
(1)まず、ホルダ9に、ハーネス10の一端側を挿し込んだ状態の光源5を配設する。その際に、基板位置決め部93と光源基板51の曲線部を合わせることで光源5の位置が決まる構造となっている。
(2)光源5を配置後、ハーネス10をハーネス保持部981へ押し込む。これにより、ハーネス10が固定され、光源5のコネクタ53へ応力がかかることを防止する。その後、ハーネス10を、ハーネス保持部982に引っ掛け、ハーネス保持部983に通す。これにより放熱板7を取り付ける際のハーネス10の挟み込み、放熱板7のエッジによるハーネス10の被覆の損傷を防ぐことができる。
(3)その後は、光源基板51の基板裏面512に熱伝導シート8を乗せ、ホルダ9の取付用爪92を放熱板7の角穴73に挿入する。これにより放熱板7と熱伝導シート8をホルダ9に仮止めすることができる。仮止めすることにより光源5の外れを防止するとともに作業性が向上する。
(4)次に、ホルダ9の部材配置面部920に光学制御部材6を取り付ける。光学制御部材6は水平方向(
図22の(b)のP2方向)にスライドさせることでL字リブ901へ嵌め込まれる。その際にホルダ9に設けられた凹部903および凸部905により、ホルダ9から不意に外れてしまうことを防止する。光学制御部材6を水平方向(P2方向)へスライドさせる取り付けとすることで、器具取付状態においては、L字リブ901に対し、垂直方向に自重がかかる状態となる。よって、L字リブ901が破損しない限り、光学制御部材6がホルダ9から外れて落下することがない。
(5)光学制御部材6の取付後、ヒンジ部902を折り曲げることで光学制御部材6の位置が固定され、スライド不可となり光学制御部材6がホルダ9から外れることはなくなる。ヒンジ部902は、
図22の(b)および
図24の(b)に示すように、ホルダ9と一体の樹脂ヒンジ構造とすることで部品点数を削減し、コスト削減を可能とした。なお、ヒンジ部902を別部材としてもよい。
(6)最後に、ネジ911を2本用いて、ホルダ9の側より放熱板7へ固定することで光源ユニット50の組み立てが完了する。ネジ911で固定することにより、ホルダ9の基板押圧部94が光源基板51を熱伝導シート8および放熱板7へ押さえつけ、効率よく放熱させる構造となっている。
【0037】
図19,20および
図21に示すように、光源5および光学制御部材6の各々が複数種類ある場合、光源5と光学制御部材6の組み合わせにより、複数種類の光源ユニット50ができあがる。また、電源部4が複数種類ある場合においても、同構造とすることで、作業者の組立効率を向上させる効果がある。
【0038】
<<光源ユニット50の回転について>>
図25は、本実施の形態に係る光源ユニット50の回転を示す図であり、光源ユニット50が開いた状態を示す斜視図である。
図26は、本実施の形態に係る光源ユニット50の回転を示す図であり、光源ユニット50が開いた状態を示す斜視図である。
図27は、本実施の形態に係る光源ユニット50の回転を示す図であり、光源ユニット50が開いた状態を示す側面図である。
ホルダ9は電源部4に取り付けられた状態において、ホルダ9の軸部91aを軸として回転運動が可能となっている。ホルダ9が回転運動をする場合において、ハーネス10に張力が係ることを防止するために、ハーネス10はホルダ9の軸部91aの近傍に保持あるいは固定されることが望ましい。よって、ホルダ9は、軸部91aの近傍の腕部91cにハーネス保持部983が形成されている。
光源ユニット50がP3方向に回転し、ホルダ9の位置止め部97が電源部4のカバー16の長穴166に挿入され、光源ユニット50が閉じた状態となる。このように光源ユニット50が閉じた状態では、光源ユニット50は、天井面といった取付面と略平行な水平方向で保持される。なお、この状態において、電源部4の信号受信部41が照明器具1の外郭から視認可能となるように、ホルダ9および、放熱板7にはそれぞれ信号受信部41に対応する場所に穴もしくはスリットが設けられている。蓄電池11の取付、交換作業時においては、光源ユニット50を天井面と垂直方向に回転させることで蓄電池11を着脱することが可能となる。このように、ホルダ9が可動することにより、本体2の内部をホルダ9に搭載する部品の形状に係らず、有効に利用することが可能となる。
【0039】
<取付金具13>
図28は、本実施の形態に係る取付金具13の斜視図である。
図29は、本実施の形態に係る取付金具13の6面図である。
取付金具13は、電源部4および端子台12を固定する機能を有する。取付金具13には、電源部4を取り付けるためのユニット取付穴131,132が設けられる。ユニット取付穴131に、電源部4の取付爪部152を嵌める。また、ユニット取付穴132に、電源部4の取付爪部161を嵌める。これにより、取付金具13に電源部4が固定される。また、端子台12は取付金具13の端子台取付部133にネジで固定される。取付金具13の引っ掛け部135は、本体2の天板の取付穴25(
図3参照)に引っ掛けられる。また、取付金具13は、本体2の天板のネジ穴26とネジ取付部134とをネジで固定することにより、本体2に取り付けられる。
【0040】
<SUB−ASSY60>
図30は、本実施の形態に係るSUB−ASSY60の斜視図である。
図31は、本実施の形態に係るSUB−ASSY60の斜視図である。
図32は、本実施の形態に係るSUB−ASSY60の5面図である。
SUB−ASSY60は、取付金具13に取り付けられた電源部4および端子台12と、電源部4に取り付けられた光源ユニット50とを備える。電源部4に光源ユニット50を取り付け、取付金具13に電源部4および端子台12を固定することで、本体2に内蔵される部品が一体に形成される。この一体に形成された状態をSUB−ASSY60とする。SUB−ASSY60は、本体2にSUB−ASSY60を固定するための引っ掛け部151とネジ取付部134と引っ掛け部135とが設けられている。引っ掛け部151は、電源部4のケース15に設けられている。ネジ取付部134と引っ掛け部135とは、取付金具13に設けられている。
【0041】
<枠14>
図4に示すように、枠14は本体2の開口部22を塞ぐように本体2に取り付けられる。また、枠14は、光源ユニット50の下面側を覆う。枠14は中央部に光学制御部材6に対応する枠開口143が設けられている。枠開口143は、光源ユニット50の光学制御部材6を露出させる。
また、枠14には、押しボタン43、モニタ用LED42、信号受信部41に対応する箇所にそれぞれに対応して穴が開けられている。枠14には本体2に取り付けるための枠保持バネ141が取り付けられている。枠保持バネ141が本体2の枠取付部32に嵌合することで、枠14が本体2に保持される。枠保持バネ141は本実施の形態においては2個同じものを使用しているが、1個ないしは3個以上としてもよい。また、複数個使用する場合において、同形状のものとする必要は無く、要求される機能に応じて別の形状としてもよい。別の形状の例としては、片側は本実施の形態と同様板バネとし、もう一方は線バネ(Vバネ)で構成し、仮保持を可能とするといった形状が挙げられる。
【0042】
<光源ユニット50における上下方向の可動について>
光源ユニット50は、
図30から
図32に示すように、基板裏面が上方を向くように電源部4に固定された状態で、上下方向に可動可能である。すなわち、光源ユニット50は、光源が下方を向くように電源部4に取り付けられた状態で、上下方向に可動可能である。上下方向に可動可能とは、光源ユニット50が
図30から
図32に示す状態で、上下方向にがたつきがあることである。また、上下方向は、落下方向あるいは鉛直方向ともいう。
【0043】
図9に示すように、電源部4のケース15は、ホルダ9の一対の軸部91aが取り付けられる一対の軸受部155を有する。
図12および
図18に示すように、軸受部155には、P5方向に軸部91aが押し込まれる。このとき、軸部91aのテーパー911a(
図18)と軸受部155の傾斜部155aとが接しながら、軸受部155に軸部91aが押し込まれる。このように、軸部91aにはテーパー911aが形成され、軸受部155には傾斜部155aが形成されているので、軸受部155に軸部91aを取り付け易い。
【0044】
位置止め部97は、軸部91aが軸受部155に取り付けられた状態で、基板裏面が上方を向くように、すなわち、光源が下方を向くように光源ユニット50を電源部4に止める。
図18に示すように、位置止め部97は、放熱板7から突き出ている。また、
図12に示すように、電源部4には、位置止め部97が挿入される長穴166が形成される。
図23に示すように、位置止め部97には、端部に幅が大きい止め部97aが形成されている。また、位置止め部97には、止め部97aをカットするスリットが形成されている。位置止め部97は、スリットを狭めながら長穴166に挿入され、止め部97aが長穴166を貫通すると、スリットが元に戻り、止め部97aが長穴から抜けなくなる。位置止め部97には、根元から止め部97aまでにL1のクリアランスがある。このため、位置止め部97は、長穴166に挿入された状態で、上下方向に可動可能である。すなわち、位置止め部97は、長穴166に挿入された状態で、上下方向にがたつきがある。
【0045】
図12の拡大図は、光源が下方を向くように光源ユニット50が電源部4に止められた状態において、軸受部155における軸部91aおよび軸台部91bを示した模式図である。
図12の拡大図に示すように、軸台部91bは、光源が下方を向くように光源ユニット50が電源部4に止められた状態において、上部が平面状の平面状部911bとなるように形成されている。軸受部155の上端部と平面状部911bとの間には、クリアランスL2を有するので、軸部91aおよび軸台部91bは、光源が下方を向くように光源ユニット50が電源部4に止められた状態で、上下方向に可動可能である。すなわち、軸部91aおよび軸台部91bは、光源が下方を向くように光源ユニット50が電源部4に止められた状態で、上下方向にがたつきがある。
【0046】
以上のように、光源ユニット50では、
図30から
図32の状態において、電源部4に取り付けられている軸部91a、軸台部91b、および位置止め部97が上下方向、すなわち落下方向に可動可能である。よって、光源ユニット50は、
図30から
図32の状態において、上下方向に可動可能、すなわち、上下方向にがたつきがある。
【0047】
図32に示すように、ホルダ9の部材配置面部920には、突起904が形成される。突起904は、ホルダ9の部材配置面部920の周縁部に4箇所形成されている。
光源ユニット50が上下方向に可動することにより、光源ユニット50が枠14に対し水平に規制され、所望の配光が高精度に得られる。また、光源ユニット50が上下方向に可動可能とするために、
図12の拡大図に示すようにホルダ9の軸台部91bの断面形状を円ではなく、略半円状としている。
【0048】
光源5の出力が少ない機種においては、本実施の形態のように、放熱板7が枠14へ接触しない場合がある。そういった機種については、枠14には接触させず、可能な限り小形化することが望まれる。放熱板7が枠14に接触しない場合でも、ホルダ9の突起904が枠14に接触することにより、枠14に対し光源ユニット50を水平方向に規制する機能を有する。
【0049】
<蓄電池11>
図14および
図15に示すように、蓄電池11は略直方体形状となっており、電源部4に嵌め合わされることで固定される。蓄電池11は、電源部4と当接する面に突出したコネクタ部111を有しており、電源部4のカバー16に設けられた接続部167と接続されることで電気的に接続される。略直方体形状のケース114には円筒状の蓄電池用セル115が収納されている。照明器具1に要求される光出力に応じて、ケース114に収納する蓄電池用セル115の本数を変更することが可能であり、1種類のケース114で様々な照明器具1の出力形態に対応が可能となる。
また、蓄電池11はコネクタ部111を有する面の反対側の面を電源部4と当接させて本体2の内部に収納可能となる様にコネクタ部111が形成されている。これは、照明器具1の輸送時に梱包に収納する際、電気的接続を行わずに本体2内に収納可能とすることにより、蓄電池11を本体2の外に別途配置して梱包する必要が無く、照明器具1の梱包形態を小型化する効果を奏する。
【0050】
<SUB−ASSY60の本体2への固定方法>
次にSUB−ASSY60を本体2に固定する方法について説明する。
図5,6に示すように、本体2には取付穴24、ネジ穴26が設けられている。まず、SUB−ASSY60の電源部4に取り付けられているホルダ9を電源部4の蓄電池取付面に対し、平行となる位置にセットする。次に、SUB−ASSY60の電源部4の引っ掛け部151を本体2の取付穴24の挿入部241に挿入し、取付穴24の固定部242の方向にSUB−ASSY60をスライドさせる。SUB−ASSY60をスライドした状態において、本体2のネジ穴26と取付金具13にネジ取付部134の位置が一致するので、その状態でネジを用いて固定する。
【0051】
上記のように、本実施の形態において、照明器具1は、本体2と、端子台12と、電源部4と、取付金具13と、枠14とを備える。本体2は、開口部22が一端に設けられた筒状である。端子台12は、外部電源と電気接続するために使用される。外部電源は、本実施の形態では商用電源である。電源部4は、点灯ユニットに相当する。電源部4は、端子台12と図示していない電線で電気接続される。取付金具13には、端子台12および電源部4が取り付けられる。取付金具13は、端子台12および電源部4ごと本体2に固定される。具体的には、取付金具13は、端子台12および電源部4ごと本体2の開口部22が設けられた端とは反対側の端に固定されて本体2に収納される。枠14は、本体2の開口部22が設けられた端に取り付けられ、本体2の開口部22を塞ぐ。
【0052】
照明器具1は、光源ユニット50をさらに備える。光源ユニット50は、電源部4に取り付けられ、電源部4から給電されて点灯する。そのため、取付金具13は、端子台12、電源部4および光源ユニット50ごと本体2に固定される。
【0053】
照明器具1は、蓄電池11をさらに備える。蓄電池11は、電源部4に取り付けられて、取付金具13の端子台取付部133に対して端子台12のある側とは反対側に配置され、電源部4により充電される。そのため、取付金具13は、端子台12、電源部4および蓄電池11ごと本体2に固定される。
【0054】
取付金具13は、端子台取付部133と、起立部136とを有する。端子台取付部133は、平板状である。端子台取付部133には、端子台12が取り付けられる。起立部136は、端子台取付部133の端縁から立ち上がるように平板状に形成されている。起立部136には、端子台取付部133のある側とは反対側から電源部4が取り付けられる。電源部4が取付金具13の起立部136に取り付けられる構造としては、任意の構造をとることができるが、本実施の形態では、取付金具13の起立部136に形成されたユニット取付穴132に電源部4の取付爪部161が嵌められる構造が採用されている。取付爪部161の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では2つである。そのため、起立部136には2つのユニット取付穴132が形成されている。
【0055】
取付金具13は、平板部137をさらに有する。平板部137は、起立部136の、端子台取付部133につながっている端縁とは反対側の端縁から端子台取付部133と離れる方向に延びている。電源部4は、引っ掛け部151を有する。引っ掛け部151は、取付金具13の平板部137に形成された穴137aを貫通して、本体2に形成された取付穴24に引っ掛けられる。引っ掛け部151の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では2つである。そのため、平板部137には2つの穴137aが形成され、本体2にも2つの取付穴24が形成されている。
【0056】
取付金具13は、引っ掛け部135をさらに有する。引っ掛け部135は、平板部137から突き出して、本体2に形成された取付穴25に引っ掛けられる。引っ掛け部135の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では1つである。そのため、本体2には1つの取付穴25が形成されている。
【0057】
取付金具13は、垂下部138をさらに有する。垂下部138は、平板部137の、起立部136につながっている端縁とは反対側の端縁から端子台取付部133に近づく方向に平板状に延びている。本実施の形態では、電源部4は、取付金具13の起立部136と垂下部138とで挟まれて取付金具13に固定される。すなわち、電源部4は、取付金具13の起立部136と垂下部138との両方に取り付けられる。電源部4が取付金具13の垂下部138に取り付けられる構造としては、任意の構造をとることができるが、本実施の形態では、取付金具13の垂下部138に形成されたユニット取付穴131に電源部4の取付爪部152が嵌められる構造が採用されている。取付爪部152の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では2つである。そのため、垂下部138には2つのユニット取付穴131が形成されている。
【0058】
取付金具13は、連結部139をさらに有する。連結部139は、端子台取付部133の、起立部136につながっている端縁とは別の端縁から立ち上がり、さらに折れ曲がって形成されている。連結部139は、本体2に連結される。連結部139が本体2に連結される構造としては、任意の構造をとることができるが、本実施の形態では、連結部139が本体2にネジ止めされる構造が採用されている。具体的には、連結部139に形成されたネジ取付部134と本体2の天板のネジ穴26とがネジで固定される構造が採用されている。連結部139の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では2つである。そのため、本体2には2つのネジ穴26が形成されている。
【0059】
本実施の形態では、端子台12および電源部4が取付金具13に取り付けられ、その取付金具13が端子台12および電源部4ごと本体2に固定される。そのため、端子台12、電源部4および取付金具13を、型違い、あるいは、径違いの器具に共通に適用しやすい1つの構造部品であるSUB−ASSY60として照明器具1に組み込むことができる。
【0060】
また、上記のように、本実施の形態において、照明器具1は、蓄電池11と、電源部4と、本体2とを備える。蓄電池11の1つの面には、平坦な第1平面部116と、充電用のコネクタ部111とが設けられている。蓄電池11の、第1平面部116が設けられた面とは向きが異なる面には、平坦な第2平面部117が設けられている。電源部4は、点灯ユニットに相当する。電源部4の1つの面には、平坦な第3平面部46と、蓄電池11への給電用の接続部167とが設けられている。電源部4には、蓄電池11の第1平面部116が第3平面部46に対向し蓄電池11のコネクタ部111が接続部167に電気接続された状態で蓄電池11が取り付けられる。本体2には、蓄電池11が電源部4に取り付けられた接続状態S1と蓄電池11の第2平面部117が電源部4の第3平面部46に対向した非接続状態S2とのいずれにおいても蓄電池11および電源部4を収納可能である。なお、非接続状態S2では、蓄電池11の第2平面部117が電源部4の第3平面部46に当接することが望ましい。
【0061】
照明器具1は、光源ユニット50と、枠14とをさらに備える。本体2は、蓄電池11を出し入れするための開口部22が一端に設けられた筒状である。光源ユニット50は、電源部4に取り付けられ、電源部4とともに本体2に収納される。光源ユニット50は、接続状態S1、かつ、蓄電池11および電源部4が本体2に収納されている状態において蓄電池11および電源部4と本体2の開口部22との間に位置し、電源部4から給電されて点灯する。本実施の形態では、光源ユニット50は、ヒンジ機構によって電源部4と連結されることで電源部4に開閉自在に取り付けられ、開いた状態において蓄電池11を本体2の開口部22に対して露出させる。枠14は、本体2の開口部22が設けられた端に着脱自在に取り付けられる。光源ユニット50は、枠14に形成された枠開口143を通して本体2の外側に光を放射する。
【0062】
蓄電池11は、任意の形状でよいが、本実施の形態では略直方体形状である。蓄電池11の第2平面部117が設けられた面は、蓄電池11の第1平面部116が設けられた面とは反対側の面である。すなわち、蓄電池11の第1平面部116が設けられた面を蓄電池11の前面としたとき、蓄電池11の第2平面部117が設けられた面は蓄電池11の背面に相当する。
【0063】
蓄電池11のコネクタ部111は、第1平面部116よりも突き出した凸部111aと、凸部111aから第1平面部116に対して平行に延びるコネクタ111bとを有する。電源部4の接続部167は、第3平面部46よりも窪んだ凹部167aと、凹部167aの中で第3平面部46に対して平行に延びるコネクタ167bとを有する。接続状態S1では、蓄電池11のコネクタ部111のコネクタ111bと電源部4の接続部167のコネクタ167bとのうち一方が他方に挿し込まれている。本実施の形態では、蓄電池11のコネクタ部111のコネクタ111bが電源部4の接続部167のコネクタ167bに挿し込まれる。
【0064】
蓄電池11の第1平面部116が設けられた面には、バネ性を持ち突起118が形成された固定部113が設けられている。電源部4の第3平面部46が設けられた面には、第3平面部46よりも窪んだ溝部163が設けられている。接続状態S1では、蓄電池11の固定部113の突起118が電源部4の溝部163に嵌っている。
【0065】
蓄電池11の固定部113は、第1平面部116よりも突き出した起立部113aと、起立部113aから第1平面部116に対して平行に延び、第1平面部116に近づく方向に弾性変形する長手状の板113bとを有する。蓄電池11の固定部113の突起118は、固定部113の板113bの、第1平面部116に対向する面とは反対側の面に形成されている。接続状態S1では、固定部113の板113bの弾性力によって突起118が電源部4の溝部163に嵌っている状態が維持される。本実施の形態では、このとき、固定部113の板113bの表面が電源部4の第3平面部46に当接している。
【0066】
蓄電池11の第1平面部116が設けられた面には、長手状の蓄電池側ガイド部112が設けられている。電源部4の第3平面部46が設けられた面には、長手状のガイド部162が蓄電池11の蓄電池側ガイド部112に対して摺動自在に設けられている。
【0067】
接続状態S1、かつ、蓄電池11および電源部4が本体2に収納されている状態では、蓄電池11の蓄電池側ガイド部112と電源部4のガイド部162とのそれぞれの長手方向が本体2の軸方向と平行である。本実施の形態によれば、蓄電池11を出し入れする方向と、蓄電池11の蓄電池側ガイド部112と電源部4のガイド部162との摺動方向が同じであるため、蓄電池11を着脱しやすくなる。
【0068】
接続状態S1、かつ、蓄電池11および電源部4が本体2に収納されている状態では、蓄電池11のコネクタ部111と電源部4の接続部167とのうち一方が本体2の軸方向に沿って他方に挿し込まれている。本実施の形態では、蓄電池11のコネクタ部111が電源部4の接続部167に挿し込まれる。本実施の形態によれば、蓄電池11を出し入れする方向と、電源部4の接続部167に対する、蓄電池11のコネクタ部111の挿抜方向が同じであるため、蓄電池11を着脱しやすくなる。
【0069】
本実施の形態では、蓄電池11と電源部4とを電気的に接続しない状態で本体2に収納できるため、照明器具1を輸送のために梱包する際に、蓄電池11を本体2の外に別途配置して梱包する必要がなくなり、梱包の小型化が可能になるとともに、梱包の手間およびコストを減らすことができる。
【0070】
***他の構成***
本実施の形態において、本体2は天井内に埋め込まれる形状としているが、天井内に埋め込まれる形状でなく、天井に直付される形状としてもよい、その場合は、本体2の形状はごく浅い筒状、あるいは円盤状に形成することができる。
【0071】
***本実施の形態に係る効果の説明***
本実施の形態に係る照明器具によれば、光学制御部材の取付が落下する方向に略直交する方向での取り付けとなるため、落下の恐れがなくなる。また、本実施の形態に係る照明器具によれば、組立性が向上するとともに、部品点数を削減することができるので、コスト削減を実現することができる。また、本実施の形態に係る照明器具によれば、位置止め部により光源ユニットを電源部に仮止めすることができ、施工性が向上する。
【0072】
本実施の形態に係る照明器具によれば、光源ユニットが上下方向に可動可能であるため、光源ユニットの自重により、ホルダが枠の内側面にきちんと当たり、水平出しを高精度にすることができる。また、ホルダの部材配置面部に突起を有しているので、突起が枠の内側面にきちんと当たり、より的確に水平出しをすることができる。よって、本実施の形態に係る照明器具によれば、光源ユニットの水平方向が出易く、所望の配光を高精度に得ることができる。
また、本実施の形態に係る照明器具によれば、1つの部品であるホルダ9により、光源基板51と光学制御部材6の光軸を合わせた状態で、光源基板51と光学制御部材6を保持している。よって、本実施の形態に係る照明器具によれば、光源基板51と光学制御部材6の光軸が正確に合い、所望の配光をより高精度に得ることができる。
【0073】
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1と異なる点について説明する。
本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0074】
図33は、本実施の形態に係る照明器具1aの分解斜視図である。
図34は、本実施の形態に係る光源ユニット50の回転を示す図であり、光源ユニット50が開いた状態を示す斜視図である。
図35は、実施の形態2に係る光源ユニット50の5面図である。
図36は、実施の形態2に係る光源ユニット50の分解斜視図である。
本実施の形態に係る光源ユニット50aでは、放熱板7aの形状が実施の形態1で説明した放熱板7の形状と異なる。
【0075】
光源ユニット50aの放熱板7aは、光源基板51を収容する凹みである光源収容部74を有する。放熱板7aは、光源収容部74の底面部と光源基板51の基板裏面512が熱伝導シート8を介して接する。
ホルダ9は、光源基板51の基板裏面512を放熱板7aに押し付けた状態で光源収容部74に収容されている。ホルダ9の形状および機能は、実施の形態1で説明したものと同様である。
放熱板7aは、光源収容部74の周囲において枠14に接している放熱部72aを備える。放熱部72aは、光源収容部74に収容されているホルダ9の枠側の部材配置面部920よりも、光源収容部74の底面部から離れている位置に形成されている。放熱部72aは、枠14の内側面に接している。
【0076】
枠14は放熱板7aの放熱部72aと接触するように本体2に取り付けられる。放熱板7aから伝えられた熱は枠14より、照明器具1の外部へと放熱される。放熱効果を向上するためには、枠14の材質をアルミニウム合金といった熱伝導率の大きい材質にする。あるいは、枠14を塗装することで放射率を大きくすることもできる。また、枠14と放熱部72aの接触面積を増やす、あるいは、枠14そのものの面積を大きくすることも効果的である。
【0077】
実施の形態1で説明したように、光源ユニット50が上下方向に可動することにより、放熱板7aが枠14に確実に接触し、より放熱板7aの放熱効果が向上する。また、光源ユニット50が上下方向に可動することにより、光源ユニット50が枠14に対し水平に規制され、所望の配光を高精度に得られる。
【0078】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具によれば、放熱性を保ちつつ、放熱部のコストおよび重量を低減させることができる。
【0079】
実施の形態3.
本実施の形態では、実施の形態1および2と異なる点について説明する。
本実施の形態において、実施の形態1および2と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0080】
***構成の説明***
図37は、本実施の形態に係る照明器具1bの斜視図である。
図38は、本実施の形態に係る照明器具1bの5面図である。
図39は、本実施の形態に係る照明器具1bの分解斜視図である。
本実施の形態に係る照明器具1bでは、本体2bおよび枠14bの形状が実施の形態1で説明した本体2および枠14の形状と異なる。
【0081】
本体2bは、一方の面に電源部4と蓄電池11とを取り付ける板状である。他方の面は取付面に取り付けられる。光源ユニット50aは、電源部4において本体2bの反対側に配置される。枠14bは、電源部4と蓄電池11と光源ユニット50aとを内部に収納する筒状を成す。光源ユニット50aに対向する端部に枠開口143が形成される。
【0082】
本実施の形態の照明器具1bは、天井面に開口を設けず、直接ネジといった締結部材を用いて固定するものである。本体2bは円盤状の形状となっており、内蔵される電気部品は実施の形態1と同じ構成となっている。すなわち、SUB−ASSY60が内蔵される。
本体2bには天井に取り付けるための取付穴25bが設けてある。この取付穴25bは66.7mmピッチおよび83.5mmピッチといったボックスの標準寸法に合わせたものとなっている。なお、SUB−ASSY60はこのピッチに取り付ける際の作業性を考慮し、ドライバーといった工具を使用してネジを取り付ける場合においても干渉しない様にレイアウトされている。
また、本体2bには枠14bを取り付けるための保持バネ26bが取り付けてある。保持バネ26bは線状のバネより構成されており、本体2bの側面バネ固定部27bに挿し込まれることにより固定される。
枠14bは円筒状となっており、内面に保持バネ26bが挿入されるバネ取付金具142bを有している。バネ取付金具142bは枠14の中心を軸として対称に配置されている。本実施の形態においては2個としているが、照明器具1bの大きさに応じて適宜変更してもよい。
枠14bの底面部は実施の形態1と同様の形状となっている。中央の枠開口143より光学制御部材6が露出し、その近傍にある開口からは押しボタン43、モニタ用LED42、および信号受信部41が視認可能となっている。
【0083】
上記のように、本実施の形態において、本体2bは、実施の形態1の本体2とは異なり、板状である。枠14bは、実施の形態1の枠14とは異なり、筒状であり、本体2bに取り付けられ、端子台12と電源部4と取付金具13とを覆う。
【0084】
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る照明器具によれば、取付面に直付けする直付けタイプの照明器具を提供することができる。直付けタイプの照明器具であっても、SUB−ASSYの部材が共通であることから、実施の形態1における効果と同様の効果が得られる。
【0085】
実施の形態4.
本実施の形態では、主に実施の形態1から3との差異を、
図40から
図43を用いて説明する。
【0086】
図40は、本実施の形態に係る照明器具1bの斜視図である。
図41は、本実施の形態に係る照明器具1bの5面図である。
図42は、本実施の形態に係る照明器具1bの分解斜視図である。
図43は、本実施の形態に係る電源線保護用ブッシュ12aの5面図および斜視図である。
本実施の形態では、実施の形態1において端子台取付部133を含む、取付金具13の端子台12が取り付けられる箇所に、端子台12の代わりに、電源線保護用ブッシュ12aが取り付けられる。端子台12を取付金具13に取り付けず、器具内の別の箇所に配置する場合に、電源線保護用ブッシュ12aを取り付けることで、当該箇所、すなわち、実施の形態1で端子台12の取り付けられている場所に対応する穴より電源線を引き込むことが可能となる。電源線保護用ブッシュ12aは、ガイド部12bと、取付部12cと、引っ掛け凸部12dとを有する。ガイド部12bは、湾曲した傾斜面によって、引き込まれてきた電源線を案内する。取付部12cは、両側に1つずつ設けられ、それぞれ取付金具13の対応する連結部139の端子台取付部133から立ち上がっている部分に形成された切り欠きに引っ掛けられる。引っ掛け凸部12dは、端子台取付部133に形成された穴に引っ掛けられる。
【0087】
レースウェイ等のレール形状の部材に器具を取り付ける場合においては、レール内に電線を収納することが困難なため、器具内に電線を収納できるようにすることが望ましい。このような構成とすることで、同一の取付金具13を用いた上で端子台12を器具内に配置し、電線を器具内に収納する構造とすることが可能となる。
【0088】
上記のように、本実施の形態において、取付金具13の端子台取付部133には、端子台12の代わりに、電源線保護用ブッシュ12aが取り付けられる。電源線保護用ブッシュ12aは、外部電源と電気接続するための電源線の一部を収納する。
【0089】
上述した実施の形態1から4のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明の範囲、本発明の適用物の範囲、および本発明の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。