(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記書類が、それに装着されたステープルを更に含み、前記書類の前記境界及び綴じ具の存在の少なくとも1つの識別が、前記ステープルの存在を識別することを含む、請求項1に記載の書類処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0036] 本発明のある実施形態が、本明細書で示され説明されたが、かかる実施形態が、単に例として提供されることが、当業者には明らかであろう。今や、多数の変形、変更及び代用が、本発明から逸脱せずに、当業者には思い浮かぶであろう。本明細書で説明される本発明の実施形態に対する様々な代替が、本発明を実施する際に用いられ得ることを理解されたい。
【0026】
[0037] 膨大な量の情報が、政府機関及び民間団体の両方によって、物理的な書類上に保存されることが多い。かかる書類は、大規模なアーカイブ、倉庫及び/又はボールトに維持することができる。書類は、予め分類されているか又はされていない可能性がある。書類スタックは、様々なサイズ、形状、厚さ、材料を含み得、且つ/又はスタックにおける他の書類と相異なる向きの書類を含む可能性がある。書類は、それに綴じ具が装着されているか又はされていない可能性がある。広範囲な相異なるタイプの綴じ具が、用いられる可能性がある。書類は、様々な方法で荷造りされ、且つ/又は相異なるタイプの容器内に保管され得る。例として、約10インチ(25.4cm)×12インチ(30.48cm)×15インチ(38.1cm)のサイズを有するBankers Box(登録商標)は、約2,500枚までの用紙を保管することができ、重さ約25ポンド(11.34kg)以上になり得る。アクセスするのが限りなく困難になり得る情報を自らに保存する書類を含む、推定で60億を超えるこれらのタイプのボックスが、保管中である可能性がある。
【0027】
[0038] 物理的な書類ファイルは、場所を突き止め、探索し、且つ/又は操作するのが難しくなり得る。書類から情報の場所を突き止め、アクセスし、操作し、且つ/又は抽出する人手による方法に対する依存は、費用が掛かり、信頼性が低く、且つ/又はプライバシの懸念にさらされる可能性がある。例えば、大量の書類の人間による処理は、遅く、間違いを起こしやすく、書類及び/若しくは綴じ具における化学薬品の暴露により人間の健康を損ない、且つ/又は機密情報を含む書類が含まれる場合に、セキュリティ上の懸念を引き起こす可能性がある。特定の書類の場所の特定及び/又はかかる書類の搬送は、労力を要し、費用が掛かる可能性がある。物理的な書類における情報の保存はまた、物理的な書類が、失われ、破壊され、且つ/又は違ったラベルを貼られた場合に、損失を受けやすくなり得る。
【0028】
[0039] 本明細書で説明される理由の少なくとも1つ又は複数のために、物理的な書類上に保存された情報の抽出は、困難であり、そのために膨大な量の保存情報へのアクセスを邪魔し妨げる可能性がある。
【0029】
[0040] 本明細書で説明されるシステム及び方法は、下記の1つ又は複数を自動化することに関する。即ち、(1)物理的な書類スタックなどから、物理的な書類の単一シートを識別することと、(2)物理的な書類の1つ又は複数のシートに装着された任意の綴じ具のタイプを識別することと、(3)綴じ具のタイプに基づき、適切な除去ツールを用いて、どんな綴じ具も除去することと、である。かかるシステム及び方法は、物理的な書類上に保存された情報のデジタル化を自動化するために用いられてもよい。システム及び方法は、例えば、容器からの書類の取り出しと、書類に保存された情報が抽出され得るように、書類を操作することと、書類から情報を抽出することと、更なる処理のために書類を再び荷造りすることと、を含む自動エンドツーエンドプロセスに組み込まれてもよい。自動エンドツーエンドプロセスは、より多数又は少数のステップを含んでもよく、ステップは、様々なシーケンスで実行することができる。
【0030】
[0041] 書類の単一シート、それに装着された任意の綴じ具、及び/又は綴じ具の除去の識別を自動化することに関する、本明細書で説明されるシステム及び方法は、書類上に保存された情報が、デジタルで走査されデジタルで保存され得るように、書類の単一シートの操作を容易にすることができる。物理的な書類上に保存された情報のデジタル情報への変換は、デジタル検索を介して情報を容易にアクセス可能にすることができる。デジタル化情報は、安全な場所における遠隔サーバ上に保存することができ、且つ/又は要求に応じて簡単に且つ確実に複写され得る。デジタル情報は、物理的な書類上に保存された情報より一層容易に検索され得、目的の宛先に容易に送信することができる。デジタル情報のアクセスは、人間のどんな仲介者も含まず、それによって、アクセス権のない個人の機密情報の偶然の又は望まれないアクセスを低減又は排除し得る。情報のデジタル化の自動化は、信頼性を改善し、コストを低減し、且つ/又は、ヒューマンエラーに対して機密情報の暴露を回避することができる。自動プロセスは、大量の書類を扱う際に、速度及び信頼性の向上を容易にすることができる。
【0031】
[0042] 綴じ具の存在を正確に検出し、且つ/又は綴じ具のタイプを識別し、続いて成功裡に綴じ具を除去することは、複雑な作業になり得る。綴じ具の人手による識別及び除去は、複雑で退屈であり、時間が掛かる可能性がある。相異なるタイプの綴じ具の除去は、多くのタイプの綴じ具除去ツールの使用を含む可能性があり、書類への損傷の回避は、困難になり得る。綴じ具の自動識別は、処理されている書類に現れる写真複写された綴じ具を正確に識別することなど、特徴が誤検出かどうかを正確に判定することを含み得る。
【0032】
[0043] 本明細書で説明されるような書類及び綴じ具識別システムは、書類スタックなどから書類の単一シートを識別するように、書類又は書類スタック上のどんな書類綴じ具装置の存在も識別するように、存在する綴じ具のタイプを識別するように、且つ/又は適切なツールを用いて綴じ具を除去するように構成することができる。システムは、書類の単一シート、任意の書類綴じ具の存在及びタイプ、並びに/又は綴じ具の除去の自動識別用に構成することができる。システムは、書類上に保存された情報がデジタルリポジトリに保存され得るように、撮像用に書類を準備するための書かれた且つ/又は印刷された情報を含む種々様々な書類タイプを操作するように構成することができる。例えば、書類における分離されたシートは、その上に印刷された且つ/又は書かれた情報をデジタル的に捕捉できるように、連続して走査することができる。ある実施形態において、本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、グループ化されたか、結び付けられたか、積み重ねられたか、且つ/又は縛られた記録を個別のシートに分離するように構成することができる。本明細書で説明される1つ又は複数のシステムによって処理できる書類のタイプは、限定するわけではないが、法律の、金融の且つ/又は歴史的な記録を含むことができる。本明細書で説明されるシステムの1つ又は複数は、様々なサイズ、形状及び/又は厚さを有する様々な材料で作製された書類を処理するように構成することができる。
【0033】
[0044] 本明細書で説明されるシステムは、様々な綴じ具を除去するために用いることができる。かかるシステムは、綴じ具の識別及び除去を自動化し、書類上に保存された情報がデジタル化され得るようにコスト効率が良く、時間効率的で信頼できる書類準備の方法を提供することができる。
【0034】
[0045] ある実施形態において、本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、ステープルの除去用に適切になり得る。ステープルは、その比較的小さなサイズ及び細かな構造故に、識別及び/又は除去が特に困難になり得る。その小さなサイズ故に、書類上に存在するステープルは、見落とされる可能性があり、且つ/又は検出システムにおける誤りは、実際には何も存在しない場合に、ステープルの存在を誤って示す可能性がある。ステープルの除去は、ステープルが、書類から引き抜かれるときに、ステープルの脚の1つ又は複数が壊れる傾向故に困難になり得る。本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、ステープルの正確な識別及び信頼できる除去を提供するように構成することができる。
【0035】
[0046]
図1を参照すると、識別システム100の例における概略図が示されている。ターゲット材料が、処理のために識別システムに提供され得る。ターゲット材料は、1つ又は複数の書類を含んでもよい。単一の書類が、提示されてもよい。代替又は追加として、多数の書類が、スタック、山積み又は任意の他の方法で提示されてもよい。識別システムは、ターゲット材料に関する情報を収集するための1つ又は複数のコンポーネントを含むことができる。識別システムは、ターゲット材料における書類のシート、並びに/又はターゲット材料上の任意の綴じ具の存在及び/若しくは特徴を識別するために、この情報を用いることができる。ある実施形態において、識別システムは、綴じ具の除去を達成するために、ターゲット材料に装着された任意の綴じ具を含むターゲット材料と相互作用するための1つ又は複数のコンポーネントを含むことができる。
【0036】
[0047] 識別システム100は、書類の1つ又は複数のシート及び/又は書類上の任意の綴じ具に関する情報を識別するように構成することができる。書類は、単一シートであってよく、又は1つ又は複数の綴じ具の助けを借りて一緒に留められ得る多数のシートを含んでもよい。シートは、本明細書の他のところで詳細に提示されるように、用紙又は任意の他の媒体タイプのシートであってもよい。書類は、他の書類から識別され且つ/又は区別され得る。書類の単一シートは、その書類内の他のシート又は他の書類の他のシートから識別され且つ/又は区別され得る。シートの境界(例えばエッジ)が、識別され得る。シートの境界は、他のシートからシートを検出及び区別するために有用になり得る。
【0037】
[0048] 書類は、1つ又は複数の綴じ具を含んでもよい。代替として、書類は、綴じ具がなくてもよい。識別システム100は、書類上の任意の綴じ具の存在又は欠如、綴じ具のタイプ、綴じ具の位置、綴じ具の寸法など、書類上の任意の綴じ具に関する情報、又は綴じ具に関する任意の他の情報を収集するように構成されてもよい。
【0038】
[0049] 識別システム100は、検出ユニット102、コントローラユニット104、及び/又は相互作用ユニット106を含むことができる。検出ユニットは、書類の単一シートを識別するために、ターゲット材料に関する情報を収集するように、且つ/又は綴じ具に関する情報を収集するように構成することができる。例えば、検出ユニットは、ターゲット材料及び/又はターゲット材料に装着された綴じ具に関する情報を収集するように構成された1つ又は複数の検出コンポーネントを含むことができる。検出ユニット及びコントローラユニットは、検出ユニットが、収集情報を解析用にコントローラユニットに提供できるように、互いに電気通信することができる。検出ユニットは、検出ユニットによって収集された情報に基づいて、コントローラユニットから命令を受信することができる。コントローラユニットはまた、コントローラユニットが、検出ユニットによって収集された情報に基づいて、1つ又は複数のタスクを実行するように相互作用ユニットに命令できるように、相互作用ユニットと電気通信してもよい。相互作用ユニットは、コントローラユニットから命令を受信するように、且つ書類の単一シート及び/若しくはターゲット材料に装着された1つ又は複数の綴じ具の識別、並びに/又は綴じ具の除去を可能にするために1つ又は複数のタスクを実行するように構成することができる。
【0039】
[0050] 検出ユニット102及び相互作用ユニット106が、一システムの一部として本明細書で説明されるが、検出ユニット及び相互作用ユニットが、別個のシステムの一部になり得ることが理解されよう。例えば、書類及び/又はその上の任意の綴じ具に関する情報の収集は、書類及び/又は綴じ具と相互作用するように構成された自動システムと相異なるシステムを用いて自動化することができる。
【0040】
[0051] ターゲット材料は、識別システム100に提示することができる。識別システムは、様々な形態で提示されたターゲット材料を受け入れるように構成することができる。ターゲット材料は、1つの書類又は書類スタックを含んでもよい。書類又は書類スタックは、システムのオペレータによって手動で且つ/又は自動プロセスを介して、識別システムに提示されてもよい。書類又は書類スタックは、書類の単一シート、書類の複数のシート、書類の単一のスタック、書類の複数のスタックとして提示されてもよい。書類又は書類スタックは、トレイ、ボックス(例えばBankers Box(登録商標))、ビン及び/又はフォルダなどの容器で提示されてもよい。例えば、書類スタックを含む容器は、識別システムの受け入れポートに載せることができ、容器は、容器の内部から書類の1つ又は複数を処理のために移すように、所望の高さにシステムによって移動することができる。システムは、容器が配置される軌道を介してなど、容器を垂直且つ又は横方向に移動させるための1つ又は複数の機械的コンポーネントを含んでもよい。容器の所望の高さは、予め設定されてもよく、且つ/又は当業者に周知の1つ又は複数のセンサを用いて決定されてもよい。ある実施形態において、書類又は書類スタックは、どんなタイプの容器もなしに提示されてもよい。識別システムに提示される書類スタックは、予め分類されなくてもよい。例えば、書類スタックは、積み重ねに特定の順序もなしに、垂直に積み重ねることができる。ある実施形態において、書類スタックは、予め分類されてもよい。
【0041】
[0052] 本明細書における書類スタックのどんな説明も、任意の方法で提示される複数の書類に当てはまり得る。ある実施形態において、書類スタックは、種々様々な特徴を有する書類を含むことができる。書類スタックは、相異なる材料形状、サイズ、及び/又は厚さの書類を含んでもよい。書類は、互いに相異なるタイプであってもよい。幾つかの例において、書類内の様々なシートは、互いに相異なるタイプであってもよい。相異なるタイプの書類は、相異なる特徴を有してもよい。書類スタックは、少なくともその一部に接着剤を有する1つ又は複数の書類を含んでもよい。ある実施形態において、識別システム100によって処理されるスタックの1つ又は複数の書類は、スタックにおける1つ又は複数の他の書類とは異なった向きにされてもよい。任意選択的に、書類内の1つ又は複数のシートは、書類内の1つ又は複数の他のシートとは、又は相異なる書類とは異なる向きにされてもよい。ある実施形態において、書類スタックは、同じか又はほぼ同じ特徴を有する書類を含むことができる。例えば、書類は、同じ材料、形状、サイズ、向き、及び厚さとすることができる。書類及び/又は書類のシートは、同じタイプであってもよい。
【0042】
[0053] 検出ユニット102は、自らに情報を保存した任意の数の可撓性材料の1つ又は複数を含む書類の単一シートにおける1つ又は複数のエッジを識別するために用いることができる。書類の単一シートの識別は、個別シートからの情報の走査用など、後続の処理のために、互いからのシートの分離を容易にすることができる。ある実施形態において、検出ユニットは、印刷用紙、筆記用紙、及び/又は画用紙を含む用紙の単一シートを識別するように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットは、ライスペーパ及び/又は感熱紙の単一シートを識別するように構成することができる。用紙の単一シートは、用紙のスタック又は他のタイプの可撓性材料を含むスタックを含む書類スタックに存在してもよい。単一シートは、一緒に留められ得る1つ又は複数のシートを含み得る書類内にあってもよい。ある実施形態において、書類の1つ又は複数は、カード用紙、ファイルフォルダ、ボール紙、アセテートフィルム、ポリエステルフィルム、合成紙、マイクロフィッシュ、ティッシュペーパ、X線フィルム、青写真、地図、布、羊皮紙、それらの組み合わせ等を含む他のタイプの可撓性材料とすることができる。ある実施形態において、可撓性材料は、紙を含む。単一の書類は、単一タイプの可撓性材料又は多数のタイプの可撓性材料を含んでもよい。複数の書類は、単一タイプの可撓性材料又は多数のタイプの可撓性材料を含んでもよい。可撓性材料は、様々なサイズ及び/又は形状を有してもよい。ある実施形態において、ターゲット材料は、可撓性材料の複数のシートを含むことができ、可撓性材料は、相異なるサイズ、形状、厚さ、及び/又は向きを含む。
【0043】
[0054] ある実施形態において、識別システム100は、約0.3ミリメートル(mm)、0.2mm、0.1mm、0.05mm、又は0.1mm未満の厚さを有する可撓性材料のシートを識別するように構成することができる。ある実施形態において、可撓性材料は、約5mm、約4mm、約3mm、約2mmまでの厚さを有することができる。ある実施形態において、識別システムは、約0.01mm〜約4mm、約0.01mm〜約3mm、又は約0.01mm〜約4mmを含む約0.01mm〜約5mmの厚さを有する可撓性材料のシートを識別するように構成することができる。識別システムは、本明細書で示される値のどれよりも小さいか、本明細書で示される値のどれよりも大きいか、又は本明細書で示される値のいずれか2つの間の範囲内に入る厚さを有するシートを検出及び/又は区別することができ得る。
【0044】
[0055] 本明細書で説明されるように、ある実施形態において、可撓性材料は、紙であってもよい。紙は、任意の数のサイズ、形状及び/又は厚さであってもよい。例えば、検出ユニット102は、約0.3mm、0.2mm、0.1mm、0.05mm、又は0.01mm未満の厚さを有する紙のシートのエッジを識別するように構成されてもよい。ある実施形態において、紙は、約5mm、約4mm、約3mm、約2mmまでの厚さを有することができる。ある実施形態において、識別システムは、約0.01mm〜約4mm、約0.01mm〜約3mm、又は約0.01mm〜約4mmを含む約0.01mm〜約5mmの厚さを有する紙のシートを識別するように構成することができる。検出ユニットは、本明細書で示される値のどれよりも小さいか、本明細書で示される値のどれよりも大きいか、又は本明細書で示される値のいずれか2つの間の範囲内に入る厚さを有する紙のシートを検出及び/又は区別することができ得る。ある実施形態において、検出ユニットは、紙の下の書類など、スタックにおけるすぐ隣接する書類と相異なる向きの紙シートを含む書類スタックにおいて紙の単一シートを識別するように構成することができる。
【0045】
[0056] ある実施形態において、書類は、本明細書で説明される1つ又は複数の可撓性材料を含む任意の数の相異なる生産物とすることができる。ある実施形態において、書類は、折り畳み可能なカード、名刺、1つの表面の少なくとも一部に接着剤を有するシート(例えばPost-it(登録商標)Noteノート)、封筒、フォルダ、書類の間仕切り、及び/又はラベルとすることができる。ある実施形態において、書類は、例えばリーガルサイズ、レターサイズ、元帳、サイズ、又はタブロイドサイズを含む任意の数のサイズを含むことができる。
【0046】
[0057] ある実施形態において、識別システム100は、例えば検出ユニット102によって収集された情報を用いて、書類又は書類スタック上に何かの綴じ具が存在するかどうかを判定するように構成することができる。ある実施形態において、識別システムは、どんなタイプの綴じ具が書類上にあるかを判定するように構成することができる。例えば、検出ユニットによって収集された情報を用いて、識別システムは、綴じ具が、本明細書で説明される綴じ具の1つ又は複数のタイプかどうかを判定するように構成することができる。ある実施形態において、識別システムは、書類又は書類スタック上の綴じ具の位置を判定するように構成することができる。例えば、識別システムは、書類又は書類スタックが、書類又は書類スタック上の様々な位置において、その上に装着された多数の綴じ具を含む場合を含めて、書類又は書類スタックのどこに1つ又は複数の綴じ具が置かれているかを判定するように構成することができる。ある実施形態において、識別システムは、書類又は書類スタック上の1つ又は複数の綴じ具の向きを判定するように構成することができる。例えば、識別システムは、綴じ具の横方向角度、及び/又は綴じ具が裏返しにされているかどうかを判定するように構成することができる。ある実施形態において、コントローラユニット104は、本明細書で説明される1つ又は複数の判定を行うために、検出ユニットによって収集された情報を処理するように構成することができる。
【0047】
[0058] 有利なことに、識別システム100は、(1)様々な組成及び/若しくは寸法の書類の単一シートを識別するように、且つ/又は(2)書類若しくは書類スタック上の任意の綴じ具のタイプ、位置及び/若しくは向きなど、任意の綴じ具に関する情報を識別するように構成されてもよい。識別システムはまた、単一タイプの材料、書類が配置される向き、及び/若しくは寸法に制限されない、且つ/又は様々な方法で1つ若しくは複数の綴じ具を装着された可能性がある書類を処理することができ得る。かかるシステムによって処理される書類の事前分類は、人手による介入なしに又はほぼなしに書類の自動処理を促進し、それによって書類処理の速度を向上させることで、低減又は削減され、関連コストを低減し、且つ/又は少なくとも部分的に減少されたヒューマンエラー故に書類プロセスの信頼性を改善することが可能である。本明細書で説明されるように、識別システムは、書類上に保存された情報が、デジタル的に抽出され保存されるデジタル化プロセス用に書類を準備するために書類を処理するように構成されてもよい。様々な方法で相異なる綴じ具を装着された書類を含む、様々な特徴の書類を扱うように構成できる識別システムは、情報のデジタルアクセスが低減されたコストで提供され得るように、書類上の情報のデジタル化を促進することができる。
【0048】
[0059] ある実施形態において、識別システム100は、任意の数の相異なるタイプの綴じ具を識別するように構成することができる。例えば、検出ユニットは、様々なタイプの綴じ具のどれが書類又は書類スタック上に存在するかを判定するために、綴じ具が書類又は書類スタックに装着される方法を含む、綴じ具の様々なタイプの間を区別するように構成することができる。綴じ具は、多数の書類を一緒に保持するように構成された様々なタイプの機械装置など、多数の書類を一緒に保持するように構成された任意の数の相異なる器具であってもよい。例えば、綴じ具は、それが一緒に保持するように構成される書類の対向面に配置されるように構成される1つ又は複数の部分を含んでもよい。ある実施形態において、綴じ具は、それが装着される書類のそれぞれにおける対応する部分を通して延びる1つ又は複数の部分を含むことができる。例えば、綴じ具は、それが、書類、即ち綴じ具が、一緒に束ねるように構成されている書類のそれぞれを通過する1つ又は複数の部分、及び綴じ具によって束ねられる多数の書類の上端の書類及び底部の書類の対向面にわたって配置されるように構成される1つ又は複数の他の部分を含んでもよい。識別システムは、ペーパクリップ、ばねクリップ、金属無頭釘、穿孔穴綴じ具、ラバーバンド、螺旋綴じ、バインダクリップ、ばねバインダクリップ、製本、2叉綴じ具(例えば2叉金属綴じ具)、螺旋リング、リングバインダ、ガチャッククリップ、プラスティクリップのプラスティッククリップ、コーナクリップ、蝶クランプ、フクロウクリップ、円形ペーパクリップ、papercloops、接着剤(例えばテープ)、それらの組み合わせなどの綴じ具を識別するように構成することができる。ある実施形態において、綴じ具は、アコーディオンフォルダを含むファイルフォルダを含むことができる。ある実施形態において、検出ユニット102は、プラスチックステープル及び非鉄金属ステープルを含むステープルを検出及び/又は識別するように構成することができる。本明細書で更に詳細に説明されるように、相互作用ユニット106は、識別された綴じ具を除去するように構成された1つ又は複数のエンドエフェクタを含むことができる。
【0049】
[0060] ある実施形態において、検出ユニット102は、書類及び/又は綴じ具などの物体を感知するために、1つ又は複数のコンポーネントを含む。1つ又は複数のコンポーネントは、光感知、温感、レーザ撮像、赤外線撮像、静電容量感知、質量感知、電磁スペクトルの少なくとも一部わたる振動感知、及び磁気誘導感知の1つ又は複数を提供してもよい。ある実施形態において、検出ユニットは、1つ又は複数の触覚手順を含む。触覚感知は、書類又は書類スタック上のどんな異常も検出するために用いることができる。ある実施形態において、検出ユニットは、人間の聴力の範囲を超える周波数を用いる感知を含む音響感知を提供するように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットによって収集された情報は、書類の境界を検出することによってなど、書類の形状を判定するために用いることができる。ある実施形態において、検出ユニットは、書類又は書類スタックにおける1つ又は複数の綴じ具の形状、材料、向き及び/又は位置を判定するために用いることができる。
【0050】
[0061] ある実施形態において、検出ユニット102は、金属材料を含む綴じ具を検出するためなど、金属材料を検出するように構成された1つ又は複数の技術を適用するように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットは、鉄、ニッケル、コバルト及び/又はそれらの組み合わせを含む強磁性材料の検出を容易にするように磁界を印加するように構成することができる。
【0051】
[0062] 検出ユニット102は、書類の単一シート及び/又はその上に存在する任意の綴じ具の存在及びタイプの識別を可能にするために、書類に関する情報を収集するように構成された様々な感知コンポーネントを含むことができる。検出ユニットは、書類の単一シート及び/又は綴じ具を検出及び/又は識別するために、様々な技術を用いるように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットは、1つ又は複数の触覚手順を介してなど、書類及び/又は綴じ具の1つ又は複数の特徴を測定するために、書類及び/又は綴じ具と接触するように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットは、書類及び/又は綴じ具と物理的に接触せずに、書類及び/又は綴じ具に関する情報を収集するように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットは、放射源及び測定装置の1つ又は複数を含むことができる。ある実施形態において、検出ユニットは、例えば電磁信号及び/又は音響信号を含む、書類及び/又は綴じ具を検査するように構成された検出信号を放射するように構成することができる。ある実施形態において、検出ユニットは、放射源及び測定装置の両方を含む。例えば、測定装置は、少なくとも部分的には、放射源によって放射された検出信号に対する書類及び/又は綴じ具の応答故に、書類及び/又は綴じ具によって放射され且つ/又は反射された電磁放射信号を測定するように構成されてもよい。本明細書で更に詳細に説明されるように、検出ユニットは、測光立体視システム用の1つ又は複数のコンポーネントを含む。ある実施形態において、検出ユニットは、測定用のどんな検出信号も放射せずに又はほぼ放射せずに、書類及び/又は綴じ具に関する情報を収集するための測定装置を含むことができる。例えば、本明細書で更に詳細に説明されるように、検出ユニットは、赤外線センサ及び/又は誘導センサ用の1つ又は複数のコンポーネントを含んでもよい。
【0052】
[0063] ある実施形態において、検出ユニット102は、1つ又は複数のタイプの電磁放射で書類又は書類スタックを照射するように構成された照射源を含んでもよい。ある実施形態において、電磁放射は、可視スペクトル、赤外線スペクトル、紫外線スペクトル、及び電離放射線スペクトルの1つ又は複数における照射を含むことができる。ある実施形態において、電離放射線は、X線を含むことができる。
【0053】
[0064] ある実施形態において、検出ユニット102は、測光立体視を用いる解析のために、書類又は書類スタックを照射するように構成されてもよい。検出ユニットは、ターゲット材料に関する三次元の(3D)情報の判定を可能にする情報を提供するように構成されてもよい。ある実施形態において、検出ユニットは、書類の単一シートの識別を容易にするために、書類のシートの境界を判定する情報を取得するように構成されてもよい。ある実施形態において、検出ユニットは、書類のシートのエッジ検出を提供するように構成することができる。
【0054】
[0065] 再び
図1を参照すると、相互作用ユニット106は、書類、書類スタック及び/又は綴じ具を操作するために様々なタスクを実行するように構成されてもよい。相互作用ユニットは、かかるタスクを実行するように構成された1つ又は複数のツールを含んでもよい。ある実施形態において、相互作用ユニットは、例えば、所望の位置及び/又は向きへの1つ又は複数のツールの移動を容易にするために、1つ又は複数のツールに結合するための1つ又は複数の位置決めコンポーネントを含んでもよい。例えば、1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、1つ又は複数のツールを書類、書類スタック及び/又は綴じ具に導くための、且つ/又は1つ又は複数のツールを書類、書類スタック及び/又は綴じ具に向けるための1つ又は複数の機械的アームを含んでもよい。ある実施形態において、1つ又は複数のコンポーネントは、1つ又は複数のロボットアームを含んでもよい。1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、所望のタスクを実行するためのツールに結合(着脱可能に結合など)することができる。ツールは、お互いに交換可能であってもよい。例えば、1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、所望のタスクに依存して、相異なるツール間で切り替わるように構成されてもよい。ツールは、交換され、取り替えられ、取り外され、且つ/又1つ又は複数の位置決めコンポーネントに再び装着されてもよい。ある実施形態において、ツールは、お互いに交換可能ではない。
【0055】
[0066] 相互作用ユニット106は、第1位置と第2位置との間で書類及び/又は書類スタックを搬送するためなど、書類及び/又は書類スタックを移動させる1つ又は複数のツールを含んでもよい。ある実施形態において、相互作用ユニットは、書類及び/又は書類スタックを回転させるためなど、書類及び/又は書類スタックの向きを変える1つ又は複数のツールを含んでもよい。ある実施形態において、相互作用ユニットは、書類及び/又は書類スタックをひっくり返すツールを含んでもよい。ある実施形態において、相互作用ユニットは、書類又は書類スタックを別の書類及び/又は書類スタックから分離する1つ又は複数のツールを含んでもよい。ある実施形態において、相互作用ユニットは、書類及び/又は書類スタックから綴じ具を除去するためなど、綴じ具を操作するための1つ又は複数のツールを含んでもよい。
【0056】
[0067] ある実施形態において、相互作用ユニット106は、検出ユニット102からの案内を用いることを含む様々な技術を用いて、書類又は書類スタックを別の書類及び/又は書類スタックから分離するように構成されてもよい。相互作用ユニットは、書類又は書類スタックを別の書類及び/又は書類スタックから、フォルダによる(例えばファイルフォルダ及び/又はアコーディオンフォルダによる)か、結び付けられたか且つ/若しくは縛りつけられたグループを含むグループへと、且つ/又は単一シートへと分離するように構成されてもよい。ある実施形態において、相互作用ユニットは、フォルダ(例えばアコーディオンフォルダ及び/又はファイルフォルダ)の開放及び/又はフォルダからの書類若しくは書類スタックの取り外しを含み、1つ又は複数のフォルダから書類又は書類スタックを分離するように構成することができる。ある実施形態において、相互作用ユニットは、書類又は書類スタックと物理的と接触することによって分離を実行するように構成することができる。ある実施形態において、相互作用ユニットは、大気圧より大きいか且つ/又は小さい空気圧を用いるなど、空気圧を用いることによって分離を実行するように構成することができる。ある実施形態において、相互作用ユニットは、重力が、書類又は書類スタックを任意の他の書類及び/又は書類スタックから分離できるようにするために、傾斜した平面に書類又は書類スタックを配置することによるなど、重力を用いることによって分離を実行するように構成することができる。ある実施形態において、相互作用ユニットは、重力を用いる分離を容易にするために使用できる機械的ローラを含むことができる。例えば、機械的ローラは、分離を容易にするために書類又は書類スタックと接触するために用いることができる。
【0057】
[0068] ある実施形態において、相互作用ユニット106の1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、1つ又は複数のロボットアームを含んでもよい。ロボットアームは、多軸ロボットアームとすることができる。ある実施形態において、ロボットアームは、2つ以上の動作軸を有することができる。ある実施形態において、ロボットアームは、2軸ロボットアーム、3軸ロボットアーム、4軸ロボットアーム、5軸ロボットアーム、又は6軸ロボットアームとすることができる。ある実施形態において、ロボットアームは、単軸ロボットアームであってもよい。
【0058】
[0069] ある実施形態において、相互作用ユニット106の1つ又は複数のツールは、ロボットアームなどの位置コンポーネントに結合されるように構成されたエンドエフェクタを含んでもよい。ある実施形態において、ロボットアームは、どの時点でも、1つのエンドエフェクタに結合されるように構成することができる。ある実施形態において、ロボットアームは、どの時点でも、1つを超えるエンドエフェクタに結合されるように構成することができる。ある実施形態において、ロボットアームは、相異なるエンドエフェクタ間で切り替わるように構成することができる。例えば、ロボットアームは、ひとたびエンドエフェクタを用いるタスクが完了されるとエンドエフェクタを解放するように、且つ後続のタスクを実行するのに適した相異なるエンドエフェクタに結合するように構成することができる。ある実施形態において、ロボットアーム全体が、切り替えられ得る。
【0059】
[0070] ある実施形態において、1つ又は複数のエンドエフェクタは、様々なタスクを実行するために、ロボットアームなどの位置コンポーネントに結合することができる。ある実施形態において、1つ又は複数のエンドエフェクタは、綴じ具除去用に構成することができる。ある実施形態において、1つ又は複数のエンドエフェクタは、書類の個別シート及び/又は書類の多数のシートを操作するためなど、書類の操作用に構成することができる。ある実施形態において、1つ又は複数のエンドエフェクタは、1つ又は複数の綴じ具、及び1つ又は複数の書類を操作するように構成することができる。1つ又は複数のエンドエフェクタは、ロボットアームに着脱可能に結合することができる。例えば、ロボットアームは、検出された綴じ具のタイプに基づいて、適切な除去ツール間で切り替わるように構成することができる。
【0060】
[0071] ある実施形態において、1つを超えるロボットアームを用いることができる。ある実施形態において、綴じ具除去用のロボットアームは、書類のシートの操作用に構成されたロボットアームと異なることができる。
【0061】
[0072] ある実施形態において、識別システム100は、書類上に保存された情報のデジタル化用に綴じ具を除去された書類を提供することなどの更なる処理用に書類を提供するように構成されてもよい。ある実施形態において、識別システムによって提供される処理された書類は、そこに保存された情報が抽出され得るように、走査することができる。例えば、書類上の情報は、1つ又は複数の光学走査技術を用いて抽出されてもよい。1つ又は複数の文字認識アルゴリズムが、情報をデジタルフォーマットに変換するために適用され得る。ある実施形態において、書類からの情報は、光学式文字認識(OCR)プロセスを用いて抽出することができる。
【0062】
[0073] 識別システム100は、書類の単一シート、綴じ具の存在及びタイプ、並びに/又は綴じ具の除去の完全な自動識別を可能にすることができる。識別システムは、物理的な書類上に保存された情報の自動デジタル化を可能にするように構成された流れ作業の一部とすることができる。ある実施形態において、検出ユニット102及び相互作用ユニット106のそれぞれは、人間の相互作用なしに、又はほぼなしに動作するように構成することができる。検出ユニット及び相互作用ユニットは、書類及び/若しくは綴じ具の識別、並びに/又は識別システムに提示された書類からの綴じ具の除去を完全に自動化するために、一緒に動作するように構成されてもよい。例えば、システムは、プロセスを開始するためにオペレータから入力を受信した後で、書類のシート、綴じ具の存在及びタイプ、並びに/又は綴じ具の除去を識別するためなど、書類又は書類スタックを処理するように構成することができる。ある実施形態において、識別システムは、半自動化することができる。例えば、識別システムは、プロセス中の1つ又は複数の時点においてなど、書類又は書類スタックの処理が開始された後で、オペレータから入力を受信するように構成することができる。オペレータは、確認コマンド、及び/又は処理されている書類若しくは書類プロセスに関する1つ若しくは複数のパラメータを入力するように、プロセス中にシステムによって促されてもよい。識別システム100は、書類又は書類スタック上に保存された情報のデジタル化を完全に自動化するか又は半自動化するように構成された流れ作業の一部とすることができる。
【0063】
[0074] コントローラユニット104は、書類のシート、綴じ具の存在及びタイプ、並びに/又は綴じ具の除去を識別するプロセスの自動化を可能にするためなど、識別システム100の1つ又は複数の他のコンポーネントを制御するように構成することができる。コントローラユニット104は、中央処理装置(CPU)を含む1つ又は複数のプロセッサを含んでもよい。ある実施形態において、プロセッサは、シングルコアプロセッサを含んでもよい。ある実施形態において、プロセッサは、マルチコアプロセッサを含んでもよい。ある実施形態において、コントローラユニットは、並列処理用に複数のプロセッサを含む。コントローラユニットは、メモリ(例えばランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、及び/又はフラッシュメモリ)並びに電子記憶ユニット(例えばハードディスク)の1つ又は複数を有してもよい。電子記憶ユニットは、データ記憶ユニット及び/又はデータを格納するためのデータレポジトリとすることができる。ある実施形態において、コントローラユニットは、1つ又は複数の他のコンポーネント及び/又はシステムと通信するための通信インターフェース(例えばネットワークアダプタ)を有することができる。例えば、本明細書で更に詳細に説明されるように、コントローラユニットは、検出ユニット102及び/又は相互作用ユニット106など、識別システム100の1つ又は複数の他のコンポーネントと通信するように構成されてもよい。ある実施形態において、コントローラユニットは、相異なる部屋、相異なる建物及び/又は相異なる設備に位置する遠隔サーバなどの1つ又は複数の遠隔システムと通信することができる。ある実施形態において、コントローラユニットは、キャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置、及び/又は電子ディスプレイアダプタなどの1つ又は複数の周辺装置を有することができる。メモリ、記憶ユニット、インターフェース、及び/又は周辺装置は、マザーボードなど、通信バスを介してコントローラユニットのプロセッサと通信することができる。
【0064】
[0075] コントローラユニットのプロセッサ及びメモリなどのコントローラユニット104は、検出ユニット102及び/又は相互作用ユニット106と通信することができる。コントローラユニットは、処理されている書類又は書類スタックに関する、検出ユニットによって収集された情報など、検出ユニットから情報を受信するように構成することができる。コントローラユニットのメモリは、検出ユニットから受信された情報、及び/又は本明細書で説明される解析を実行するための様々なアルゴリズムを格納するように構成されてもよい。ある実施形態において、コントローラユニットは、1つ又は複数のアルゴリズムを用いて、書類又は書類スタックに関する検出ユニットからの情報を処理するように構成することができる。例えば、コントローラユニットのプロセッサは、プログラム又はソフトウェアで具体化できる機械可読命令のシーケンスを実行することができる。命令は、コントローラユニットのメモリなどのメモリ位置に格納されてもよい。命令は、プロセッサに向けることができ、プロセッサは、その後、本開示の方法を実行するために、プロセッサをプログラムするか、又はそうでなければ構成することができる。プロセッサによって実行される操作の例は、フェッチ、復号、実行、及び/又はライトバックを含むことができる。ある実施形態において、プロセッサは、本明細書で説明されるような解析を実行するために、書類、書類スタック及び/又は綴じ具に関する情報を用いて、様々なアルゴリズムを実行するように構成することができる。
【0065】
[0076] ある実施形態において、コントローラユニットは、1つ又は複数の遠隔サーバと通信することができる。ある実施形態において、検出ユニット102からの情報の様々な解析の1つ又は複数は、遠隔で実行することができ、解析は、コントローラユニット104に送信される。コントローラユニットは、有線及び/又は無線ネットワークになどの通信インターフェースの助けを借りてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)に動作可能に結合することができる。ネットワークは、インターネット、インターネット及び/若しくはエクストラネット、又はイントラネット及び/若しくはインターネットと通信するエクストラネットとすることができる。幾つかの場合にネットワークは、電気通信及び/又はデータネットワークである。ある実施形態において、ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及び/又は広域ネットワーク(「WAN」)を含む。ネットワークは、1つ又は複数のコンピュータサーバを含むことができ、1つ又は複数のコンピュータサーバは、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる。ネットワークは、幾つかの場合にコンピュータシステムの助けを借りて、ピアツーピアネットワークを実現することができ、ピアツーピアネットワークは、コンピュータシステムに結合された装置が、クライアント又はサーバとして動作できるようにしてもよい。
【0066】
[0077] コントローラユニット104は、完全な自動又は半自動プロセスを可能にするためなど、本明細書で説明されるような識別及び操作プロセスの自動化を可能にするために、解析に基づいて、検出ユニット102及び/又は相互作用ユニット106の動作を制御する命令を検出ユニット又は相互作用ユニットに送信するように構成することができる。
【0067】
[0078] ある実施形態において、コントローラユニット104のプロセッサは、集積回路などの回路の一部とすることができる。コントローラユニットの1つ又は複数の他のコンポーネントは、回路に含むことができる。幾つかの場合に、回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)である。ある実施形態において、コントローラユニットの記憶ユニットは、ドライバ、ライブラリ、保存されたプログラムなどのファイルを格納することができる。コントローラユニットは、ユーザデータ、例えばユーザ嗜好、ユーザープログラムを格納することができる。幾つかの場合にコントローラユニットは、イントラネット又はインターネットを介してコントローラユニットと通信する遠隔サーバに置かれるなど、コントローラユニットの外部にある1つ又は複数の追加のデータ記憶ユニットを含むことができる。コントローラユニットは、本明細書で説明されるようなネットワークを介して1つ又は複数の遠隔コンピュータシステムと通信することができる。例えば、コントローラユニットは、ユーザの遠隔コンピュータシステムと通信することができる。遠隔コンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(例えばポータブルPC)、スレート若しくはタブレットPC(例えばApple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えばApple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android対応装置、Blackberry(登録商標))又は携帯情報端末を含む。ある実施形態において、オペレータは、ネットワークを介してコントローラユニットにアクセスすることができる。
【0068】
[0079] 本明細書で説明されるような方法は、例えばコントローラユニットのメモリ又は電子記憶ユニット上など、コントローラユニット104の電子記憶位置に格納された機械(例えばコンピュータプロセッサ)実行可能コードを介して実行することができる。機械実行可能又は機械可読コードは、ソフトウェアの形で提供することができる。使用中に、コードは、コントローラユニットのプロセッサによって実行することができる。幾つかの場合に、コードは、記憶ユニットから検索することができ、且つプロセッサによる素早いアクセス用にメモリ上に格納することができる。幾つかの状況において、電子記憶ユニットは、予め排除することができ、機械実行命令は、メモリ上に格納される。
【0069】
[0080] コードは、コードを実行するように適合されたプロセッサを有する機械で使用するためにプリコンパイルし構成することができるか、又は実行時間中にコンパイルすることができる。コードは、コードが、プリコンパイル又はアズコンパイルされた方式で実行できるように選択され得るプログラミング言語で提供することができる。
【0070】
[0081] コントローラユニット104など、本明細書で提供されるシステム及び方法の1つ又は複数の態様は、プログラミングにおいて具体化することができる。技術の様々な態様は、典型的には、あるタイプの機械可読媒体に担持又は具体化される機械(若しくはプロセッサ)実行可能コード及び/又は関連データの形の「製品」又は「製造物品」として考えられてもよい。機械実行可能コードは、メモリ(例えば読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクなど、コントローラユニットの電子記憶ユニット上に格納することができる。「記憶装置」タイプ媒体は、ソフトウェアプログラミング用にいつでも非一時的な記憶を提供し得る様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなど、コンピュータ、プロセッサ等の有形メモリのいずれか若しくは全て、又はそれらの関連モジュールを含むことができる。ソフトウェアの全て又は一部は、インターネット又は様々な他の通信ネットワークを介して時には通信してもよい。かかる通信は、例えば、コンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサへの、例えば管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへのソフトウェアのローディングを可能にし得る。従って、ソフトウェア要素を担持し得る別のタイプの媒体は、有線及び光地上通信線ネットワークを介して、且つ様々なエアリンクを通じて、ローカル装置間の物理インターフェースを横切って用いられるような光、電気及び電磁波を含む。有線又は無線リンク、光リンクなど、かかる波を搬送する物理的要素はまた、ソフトウェアを担持する媒体と見なされてもよい。本明細書で使用されているように、非一時的な、有形の「記憶」媒体に制限されていない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0071】
[0082] 従って、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、限定するわけではないが、有形記憶媒体、搬送波媒体又は物理的伝送媒体を含む多くの形態を取り得る。不揮発性記憶媒体は、例えば、図面に示されているデータベース等を実現するために使用され得るような、任意のコンピュータ等における記憶装置のいずれかなどの光又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、かかるコンピュータプラットフォームのメインメモリなどの動的メモリを含む。有形伝送媒体は、同軸ケーブル、即ちコンピュータシステム内におけるバスを含むワイヤを含む銅線及び光ファイバを含む。搬送波伝送媒体は、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるものなど、電気若しくは電磁信号、又は音波若しくは光波の形態を取ってもよい。従って、コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD−ROM、DVD若しくはDVD−ROM、任意の他の光媒体、パンチカード紙テープ、穴のパターンを備えた任意の他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROM及びEPROM、FLASH−EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはカートリッジ、データ若しくは命令を搬送する搬送波、かかる搬送波を伝達するケーブル若しくはリンク、又はコンピュータが、プログラミングコード及び/若しくはデータを読み出し得る任意の他の媒体を含む。コンピュータ可読媒体のこれらの形態の多くは、実行用のプロセッサに1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを搬送する際に含まれてもよい。
【0072】
[0083] コントローラユニット104は、ユーザインターフェース(UI)を含むか又はそれと通信することができる。UIの例は、限定するわけではないが、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)及びウェブベースのユーザインターフェースを含む。オペレータは、ユーザインターフェースを用いて、システムを制御するための情報を入力できてもよい。例えば、オペレータは、システムによって促された場合を含めて、プロセスを開始するために、且つ/又はプロセスの一部として、ユーザインターフェースを用いて1つ又は複数のパラメータを入力することができてもよい。ユーザインターフェースは、電子ディスプレイを含んでもよい。電子ディスプレイは、識別システム100の1つ又は複数のコンポーネントに関する情報、及び/又はシステムによって以前に完了されたか、現在完了されつつあるか、且つ/又は完了され得るプロセスの1つ又は複数のパラメータをオペレータが見ることができるように構成されてもよい。電子ディスプレイは、オペレータが、検出ユニット102によって収集された情報を見ることができるようにしてもよい。
【0073】
[0084] 本明細書で説明されるように、本明細書で説明されるような1つ又は複数のシステム及び/又はプロセスは、書類のシート、綴じ具の存在及びタイプ、及び/又は綴じ具の除去を識別するためなど、書類及び/又は書類スタックを処理するための完全な自動且つ/又は半自動プロセスを可能にすることができる。ある実施形態において、有利なことに、書類及び/若しくは綴じ具の識別、並びに/又は綴じ具の除去の自動化は、書類上に保存された情報をデジタル化するための書類の処理におけるスループットの増加をもたらすことができる。
【0074】
[0085] 検出ユニット102、コントローラユニット104及び相互作用ユニット106は、識別システム100の別個のコンポーネントとして
図1に関連して説明されるが、ある実施形態において、検出ユニット102、コントローラユニット104及び相互作用ユニットの1つ又は複数が、1つのコンポーネントの一部とされ得ることが理解されよう。
【0075】
[0086] ある実施形態において、検出ユニット及び相互作用ユニットの1つ又は複数は、相異なるシステムの一部であってもよい。例えば、検出ユニットは、相互作用ユニットを含む第2自動システムとは別個で、且つ/又は相異なる位置に置かれた第1自動システムの一部とすることができ、第1自動システムによって処理された書類は、更なる処理のために第2自動システムに搬送されてもよい。
【0076】
[0087]
図2は、書類及び綴じ具識別システム200の例における概略図である。書類及び綴じ具識別システム200は、
図1に関連して説明されたような識別システム100の例とすることができる。書類及び綴じ具識別システム200は、照射源210、画像捕捉装置230、ロボットアーム240、書類台250、第1書類プラットホーム260、及び第2書類プラットホーム270を含むことができる。書類及び綴じ具識別システム200は、1つ又は複数のコンポーネントを制御し、且つ/又はコンポーネントを制御するための情報を1つ又は複数のコンポーネントから受信するために、照射源210、画像捕捉装置230、ロボットアーム240、書類台250、第1書類マニピュレータ260、及び/又は第2書類マニピュレータ270など、書類及び綴じ具識別システム200の1つ又は複数のコンポーネントと電気通信するコントローラ202を含んでもよい。コントローラ202は、画像捕捉装置230から画像データを受信し処理するためのプロセッサを含んでもよい。
【0077】
[0088] 書類及び綴じ具識別システム200は、オペレータがシステムと対話できるようにするユーザインターフェース204を含んでもよい。例えば、オペレータは、ユーザインターフェースを用いてシステムを制御するために、システムの1つ又は複数のコンポーネント及び/又は入力情報を手動で制御できてもよい。ユーザインターフェースは、オペレータがシステムと対話できるようにし得る。オペレータは、プロセスを開始し且つ/又は制御するために、ユーザインターフェースを用いて値を入力してもよい。ある実施形態において、オペレータは、システムが自律的に動作できるように、ユーザインターフェースを用いて、1つ又は複数の値を入力してもよい。例えば、書類、書類スタック、多数の書類、及び/又は多数の書類スタックは、システムの投入口になど、(例えばオペレータ及び/又は自動プロセスによって)システムに供給することができ、システムは、更なるオペレータの入力なしに書類を処理するように構成されてもよい。ある実施形態において、オペレータは、プロセスを開始するために1つ又は複数のパラメータを入力してもよく、システムは、オペレータの更なる介入なしに、完全に自動化されたプロセスを完了するように構成することができる。ある実施形態において、システムは、開始命令を受信するように構成することができ、システムは、オペレータからの更なる命令なしに、プロセスを完了することができる。例えば、オペレータが「開始」コマンドを入力すると、システムは、引き続き照射源210を用いて書類又は書類スタックを照射し、画像捕捉装置230を用いて書類又は書類スタックの複数の画像を捕捉し、且つロボットアーム240、第1書類マニピュレータ260、及び第2書類マニピュレータ270の1つ又は複数を用いて、書類又は書類スタックを操作することができる。ある実施形態において、システムは、書類、書類スタック、多数の書類、及び/又は多数の書類スタックの1つ又は複数の特徴に関する1つ又は複数のパラメータなど、オペレータによって入力された1つ又は複数のパラメータに基づいて、書類、書類スタック、多数の書類、及び/又は多数の書類スタックを処理するように構成することができる。
【0078】
[0089] ある実施形態において、システム200は、システムが、開始後のシステムの動作中に1つ又は複数の時点で、オペレータから入力を受信するように構成されるように、半自動であるように構成することができる。例えば、システム200は、処理されている書類、書類スタック、多数の書類、及び/若しくは多数の書類スタックの1つ又は複数の特徴を入力するように、且つ/又は動作、及び/若しくは書類、書類スタック、多数の書類、及び/若しくは多数の書類スタックの特徴を確認するようにオペレータに促すように構成することができる。例えば、オペレータは、システムが更に進む前に、プロセスの1つ又は複数のステップ中に「確認」コマンドを入力するように要求され得る。ある実施形態において、システムは、完全な自動モード、及びオペレータからの入力に基づいてなどの半自動モードの両方で動作するように構成することができる。ある実施形態において、システムは、「休止」及び/又は「停止」コマンドを入力することによってなど、プロセス中にオペレータが介入できるように構成することがでる。
【0079】
[0090] ある実施形態において、オペレータは、照射源210、画像捕捉装置230、ロボットアーム240、書類台250、第1書類プラットホーム260、及び第2書類プラットホーム270の1つ又は複数など、ユーザインターフェースを用いてシステムの1つ又は複数のコンポーネントを手動で制御することができる。ある実施形態において、ユーザインターフェースは、システムと同じ位置に配置されてもよい。ある実施形態において、ユーザインターフェースは、例えば、システムの遠隔操作、及び/又はシステムによって実行されるプロセスの1つ又は複数のパラメータの遠隔視聴を可能にするために、システムから遠隔に存在してもよい。ある実施形態において、ユーザインターフェースは、相異なる部屋、建物及び/又は設備に存在してもよい。ある実施形態において、ユーザインターフェースは、同じ部屋、建物及び/又は設備に存在してもよい。
【0080】
[0091] ある実施形態において、ユーザインターフェース204は、視覚ディスプレイ206を含むことができる。ある実施形態において、視覚ディスプレイは、処理されている書類及び/又は書類スタックの1つ又は複数のパラメータを含む、システム200の様々なパラメータの表示を含むことができる。本明細書で更に詳細に説明されるように、視覚的再生は、画像捕捉装置230によって捕捉された画像などの未処理画像、及び/又は未処理画像からの情報を用いて、コントローラ202のプロセッサによって提供される処理済み画像などの処理済み画像をオペレータに表示するように構成することができる。ある実施形態において、視覚ディスプレイは、照射源210、画像捕捉装置230、ロボットアーム240、書類台250、第1書類プラットホーム260、及び第2書類プラットホーム270の1つ又は複数の状態表示器を含む、システムのコンポーネントの1つ又は複数における状態表示器を表示してもよい。視覚ディスプレイは、オペレータ又は前のオペレータによって入力された値をオペレータに表示するように構成されてもよい。視覚ディスプレイは、システムのプロセス履歴を示してもよい。
【0081】
[0092] ある実施形態において、書類及び綴じ具識別システム200は、少なくとも部分的に、書類及び綴じ具識別システム200によって捕捉された任意の影を解析することによって、単一の書類の1つ若しくは複数のエッジ、及び/又は書類若しくは書類スタック上の綴じ具の存在を識別するように構成することができる。ある実施形態において、書類及び綴じ具識別システム200は、書類又は書類スタックの測光立体視解析を提供するように構成することができる。解析は、単一の書類のエッジ、及び/又は存在する場合に綴じ具に関する情報を識別するために用いられてもよい。
【0082】
[0093] 書類台250は、書類及び綴じ具識別システム200によって解析された書類又は書類スタックを受け入れるように構成することができる。例えば、書類又は書類スタックは、書類台250の上面252上に受け入れることができる。書類又は書類スタックは、オペレータによってなど、手動で書類台に配置することができる。ある実施形態において、書類又は書類スタックは、自動プロセスによって書類台に配置することができる。例えば、書類又は書類スタックは、投入時に書類及び綴じ具識別システム200に提示することができ、書類又は書類スタックは、自動プロセスを介して書類台上に配置することができる。書類又は書類スタックは、書類の単一シート、書類の複数のシート、書類の単一スタック、書類の複数のスタックとして提示されてもよい。
【0083】
[0094] 書類又は書類スタックは、様々な形態でシステム200に提示することができる。ある実施形態において、システム200は、トレイ、箱、ビン、及び/又はフォルダなどの容器における書類又は書類スタックを受け入れるように構成することができる。例えば、書類スタックを含む容器は、識別システムの受け入れ口に入れることができ、容器は、容器内から台250へと書類の1つ又は複数を搬送するために、システムによって所望の高さに移動することができる。システムは、軌道を介してなど、容器を垂直且つ又は横方向に移動させるための1つ又は複数の機械部品を含んでもよい。例えば、容器は、容器から台250まで書類を搬送するための所望の位置に到達するために、システムによって上げられるか、下げられるか且つ/又は横方向に移動させることができる。ひとたび所望の位置が到達されると、システムは、容器からの書類の搬送を自動化するように構成されてもよい。本明細書で説明されるように、容器の所望の高さは、予め設定するか、且つ/又は1つ又は複数のセンサを用いて決定することができる。
【0084】
[0095] 照射源210は、台250に配置された書類又は書類スタックが、照射源210によって照射され得るように、書類台250に関連して配置することができる。照射源は、書類台250の上に配置され、且つ照射源からの照射が、台上の書類又は書類スタックの所望の照射を提供するように向けられる。例えば、照射源は、照射を提供する1つ又は複数の照射装置が、台の上面252の表面に面するように向けることができる。ある実施形態において、照射が放射される際に通る照射装置の表面は、約30°〜約80°、約30°〜約60°、約45°〜約90°、約45°〜約60°の角度を含む、台の上面に対して約30°〜約90°の角度に向けられる。照射源の配向角は、本明細書で説明される値のどれよりも小さいか、本明細書で説明される値のどれよりも大きいか、又は本明細書で説明される値の任意の2つの間の範囲内に入ってもよい。照射源210は、書類又は書類スタックが、照射源210によって照射される場合に、システム200の他のコンポーネントが、台250に配置された書類又は書類スタックのどの部分にも影を投げかけないように、台250に対して配置することができる。書類又は書類スタックに投げかけられた影は、綴じ具、及び/又は書類の1つ若しくは複数のエッジの識別における誤検出に帰着する可能性がある。
【0085】
[0096] 照射源210は、複数の照射モジュールを含むことができる。複数の照射モジュールは、台250上の書類又は書類スタックが、書類又は書類スタックに対して相異なる位置に配置された照射源によって照射され得るように、台250に対して相異なる位置にそれぞれ配置されてもよい。例えば、照射モジュールは、互いに相異なる位置に存在することができる。相異なる位置から書類又は書類スタックを照射することは、単一の書類のエッジ、及び/又は綴じ具などの書類又は書類スタックの上から突き出る任意の三次元物体など、三次元特徴の相異なる影プロファイルの捕捉をもたらすことができる。
【0086】
[0097] ある実施形態において、照射源210は、4つの照射モジュール212、214、216及び218を含むことができる。4つの照射モジュールは、台250の上方に配置され、且つそれを囲むことができる。例えば、照射モジュールの1つは、0°位置、90°位置、180°位置、及び270°位置のそれぞれに存在することができる。ある実施形態において、4つの照射モジュールは、台のまわりで相異なって配置することができる。4つの照射モジュールは、4つの照射モジュールのそれぞれにより同じ又は同様の照射強度で書類又は書類スタックを照射することを容易にするために、台から等距離又はほぼ等距離に存在することができる。4つの照射モジュールは、台の上面252からの様々な垂直距離に存在することができる。垂直距離は、台上の書類又は書類スタックが、照射モジュールによって十分に照射されるように選択することができる。ある実施形態において、台250の上面252から照射モジュールの1つ又は複数への垂直距離は、約4フィート(ft)(121.92cm)〜約8ft(243.84cm)又は約4ft〜約6ft(182.88cm)を含む約4ft〜約10ft(304.8cm)とすることができる。台の上面から照射モジュールの1つ又は複数への垂直距離は、本明細書で説明される値のどれよりも小さいか、本明細書で説明される値のどれよりも大きいか、又は本明細書で説明される値の任意の2つの間の範囲内に入ってもよい。
【0087】
[0098] ある実施形態において、異なる数の照射モジュールを用いることができる。ある実施形態において、2又は3など、4つ未満の照射モジュールが使用され得る。ある実施形態において、5、6、7、8又はそれを超えるなど、4つを超える照射モジュールが使用され得る。複数の照射モジュールは、それらのモジュールが、台250の上方で均一に又はほぼ均一に放射状に分散されるように配置されてもよい。nの数の照射モジュールを含む照射源は、台のまわりの多数の360°/nの位置のそれぞれにモジュールを有してもよい。例えば、5つの照射モジュールを含むシステムは、0°位置、72°位置、144°位置、216°位置及び288°位置のそれぞれにモジュールを含んでもよい。
【0088】
[0099] 本明細書で説明されるように、照射源210は、書類台250の上方に配置され、且つ照射源からの照射が、台上の書類又は書類スタックの所望の照射を提供するように向けられてもよい。例えば、照射源の複数の照射モジュールのそれぞれは、約30°〜約80°、約30°〜約60°、約45°〜約90°、約45°〜約60°の角度を含む、台250の上面252に対して約30°〜約90°の角度で向けられた照射の放射面を有することができる。照射モジュールの配向角は、本明細書で説明される値のどれよりも小さいか、本明細書で説明される値のどれよりも大きいか、又は本明細書で説明される値の任意の2つの間の範囲内に入ってもよい。
【0089】
[0100] 複数の照射モジュールそれぞれは、書類又は書類スタックの照射用に、書類又は書類スタックの方へ向けられた1つ又は複数の照射装置を含むことができる。ある実施形態において、複数の照射モジュールのそれぞれは、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)を含むことができる。LEDは、可視領域の光を放射するように構成されてもよい。ある実施形態において、照射モジュールは、バーライト、リングライト、及びライト列の1つ又は複数を含んでもよい。ある実施形態において、照射モジュールは、一次及び二次光学測定用の照射装置を含んでもよい。ある実施形態において、LEDは、可視領域の外部の光(例えば約400ナノメートル(nm)〜約700nmの範囲における波長を有する電磁放射)を放射するように構成することができる。ある実施形態において、照射モジュールは、蛍光照射、石英ハロゲン照射、メタルハライド照射、キセノン照射、及び/又は高圧ナトリウム照射の1つ又は複数を含むことができる。
【0090】
[0101] 複数の照射モジュールは、各個別照射モジュールが照射される場合に、書類又は書類スタックの1つ又は複数の画像が捕捉され得るように、個別に順に照射されてもよい。照射モジュールは、任意の順序で照射されてもよい。ある実施形態において、照射モジュールは、右回りに照射されてもよい。ある実施形態において、照射モジュールは、左回りに照射されてもよい。モジュールの順次的照射は、1つ又は複数のシステムパラメータ及び/又は処理されている書類の特徴に基づいてなど、手動で設定され且つ/又は自動で選択されてもよい。照射モジュールが、順に始動されるレートは、画像捕捉装置230が書類又は書類スタックを撮像するための十分な時間を可能にしながら、システム200のスループットを増加させるように選択することができる。照射モジュールが照射されるレートは、本明細書で説明される値のどれよりも小さいか、本明細書で説明される値のどれよりも大きいか、又は本明細書で説明される値の任意の2つの間の範囲内に入ってもよい。ある実施形態において、照射モジュールが照射されるレートは、人間の目によって知覚できるレートより速い。照射モジュールが始動されるレートは、例えば画像捕捉装置の露光時間を含む、画像捕捉装置が画像を捕捉できるレートなど、画像捕捉装置240の1つ又は複数のパラメータに基づいて、選択することができる。例えば、照射レートは、デジタルカメラの露光時間に基づいて選択することができる。照射レートは、デジタルカメラの露光時間と少なくとも同じ長さになるように選択することができる。ある実施形態において、各照射モジュールは、約0.1ミリ秒、約0.2ミリ秒、約0.5ミリ秒、約1ミリ秒、約5ミリ秒、又は約10ミリ秒を超える期間にわたって照射することができる。ある実施形態において、各照射モジュールは、約0.1ミリ秒〜約20秒、約1秒〜約15秒、約5秒〜約10の期間にわたって照射することができる。
【0091】
[0102] 画像捕捉装置230は、台250上の書類又は書類スタックの画像が、どんな障害物もなしに捕捉され得るように、台250の上方に配置することができる。ある実施形態において、画像捕捉装置230は、照射モジュール212、214、216及び218などの照射モジュールのいずれかが始動される場合に、自らの影が書類又は書類スタックに投じられないように配置することができる。ある実施形態において、画像捕捉装置230は、照射モジュールのそれぞれの上に配置される。ある実施形態において、画像捕捉装置230は、照射モジュールのそれぞれに対して等距離か又はほぼ等距離である。
【0092】
[0103] ある実施形態において、画像捕捉装置230は、デジタルカメラである。ある実施形態において、画像捕捉装置230は、5メガピクセルデジタルカメラである。カメラは、5メガピクセル以外の解像度値を有することができる。カメラは、約3メガピクセル、約8メガピクセル、又は約12メガピクセルなど、より低いか又は高い解像度を有することができる。デジタルカメラの解像度は、処理されている書類又は書類スタック上の所望の特徴の捕捉を提供するように選択することができる。ある実施形態において、画像捕捉装置230は、用いられる照射源210のタイプに基づいて選択された別のタイプの撮像装置とすることができる。
【0093】
[0104] 画像捕捉装置230は、書類又は書類スタックが、複数の照射モジュール212、214、216及び218などの複数の照射モジュールのそれぞれによって照射されるごとに、台250上の書類又は書類スタックの1つ又は複数の画像を捕捉するように構成することができる。本明細書で説明されるように、相異なる位置に配置された複数の照射モジュールは、書類又は書類スタックの画像が、相異なる角度から照射されながら捕捉され得るように、順に始動することができる。捕捉画像は、例えば書類の境界及び/又は綴じ具の1つ又は複数の特徴が識別され得るように、解析のために画像捕捉装置からコントローラ202に送信することができる。
【0094】
[0105] 本明細書で説明されるように、コントローラ202は、画像捕捉装置210からの情報及び/又は情報を処理するために用いられる1つ又は複数のアルゴリズムを格納するように構成されたメモリを含んでもよい。例えば、情報の処理を実行するための機械可読命令は、メモリに格納されてもよい。コントローラは、例えば、捕捉画像を解析する機械可読命令のシーケンスを実行するために、捕捉装置からの捕捉画像を処理するように構成されたプロセッサを含んでもよい。
【0095】
[0106] ある実施形態において、コントローラによって実行される解析は、画像におけるどんな影も識別するために、捕捉装置によって捕捉された書類又は書類スタックの画像を比較することを含む。例えば、コントローラは、どんな影の存在も識別するためのピクセルごとの比較など、画像におけるどんな変化も検出するために画像間の比較を実行するように構成することができる。影は、台の上面252上に、並びに/又は処理されている書類若しくは書類スタックの下の1つ若しくは複数の書類及び/若しくは書類スタック上に、書類又は書類スタックの1つ又は複数のエッジによって投じられる可能性がある。影は、書類又は書類スタック上に1つ又は複数の綴じ具によって投じられる可能性がある。例えば、コントローラは、捕捉画像を用いて、書類又は書類スタックの影プロファイルを生成するように構成することができる。
【0096】
[0107] ある実施形態において、コントローラ202は、影プロファイルに基づいて、書類、書類スタック、及び/又は書類若しくは書類スタック上の任意の綴じ具の1つ又は複数の特徴を判定するように構成することができる。書類又は書類スタックのサイズ、形状、向き及び/又は厚さは、影プロファイルを用いて判定することができる。ある実施形態において、影プロファイルは、紙の単一シートなどの書類の境界を識別するために用いることができる。ある実施形態において、影プロファイルは、処理されている書類又は書類スタック上の綴じ具のタイプを判定するために用いることができる。ある実施形態において、影プロファイルは、書類又は書類スタック上の綴じ具の位置及び/又は向きを判定するために用いることができる。
【0097】
[0108] コントローラ202は、1つ又は複数のパターン認識アルゴリズムを含む、自らに格納された1つ又は複数のアルゴリズムを用いて、書類、書類スタック及び/又は綴じ具に関する1つ又は複数の判定を行うように構成することができる。例えば、コントローラによって生成された影プロファイルは、書類のサイズ、形状、向き及び/若しくは厚さ、並びに/又は綴じ具のタイプ、位置及び/若しくは向きを判定するために、1つ又は複数の周知の且つ/又は基準のパターンと比較することができる。ある実施形態において、コントローラは、画像におけるどの特徴が三次元特徴かを判定するために、影プロファイルを用いるように構成することができる。ある実施形態において、コントローラは、存在する三次元特徴のどれが、書類の境界、及び/又は書類若しくは書類スタック上の実際の綴じ具に対応するかを判定するように構成することができる。コントローラは、実際の書類及び/又は綴じ具でない三次元特徴を廃棄するように構成されてもよい。例えば、コントローラは、画像に存在する影が、興味のある書類及び/又は実際の綴じ具の特徴によって投げかけられた影かどうかを判定するために、コントローラのメモリに格納された1つ又は複数のアルゴリズムを用いて、画像捕捉装置230によって収集された情報を処理するように構成することができる。コントローラは、どの三次元特徴が、書類の境界の特徴、及び/又は実際の綴じ具の特徴であるかの解析に基づいて、綴じ具を除去するために書類若しくは書類スタック及び/又は綴じ具を操作するように、システムの1つ又は複数のコンポーネントを制御するための命令信号を生成することができる。コントローラは、本明細書で説明される1つ又は複数の解析を実行するために、1つ又は複数のパターン認識アルゴリズムを用いてもよい。ある実施形態において、画像捕捉装置によって捕捉された画像に存在する影は、周知の綴じ具及び/若しくは綴じ具の一部の周知の基準パターン、並びに/又は可撓性材料及び/若しくは可撓性材料の一部のパターンなど、周知の基準パターンを含む1つ又は複数の閾値及び/又は基準と比較することができる。コントローラは、比較を用いて、実際の綴じ具が存在するかどうか、書類の境界、並びに/又は書類及び/若しくは綴じ具の向き及び/若しくは位置を判定するように構成することができる。ある実施形態において、解析の1つ又は複数は、システム200から遠隔のコントローラによって実行され、遠隔で実行される解析は、本明細書で説明されるような1つ又は複数の有線及び/又は無線ネットワークによってなど、システムの1つ又は複数のコンポーネントを制御するためのコントローラ202に送信される。例えば、遠隔コントローラは、システム200が位置する設備における相異なる位置に、又はシステム200の設備と相異なる設備に存在することができる。
【0098】
[0109] 本明細書で更に詳細に説明されるように、コントローラ202は、書類若しくは書類スタック、及び/又は書類若しくは書類スタック上のどんな綴じ具も操作するために、ロボットアーム240、書類台250、第1書類プラットホーム260、及び第2書類プラットホーム270の1つ又は複数に命令を送信するように構成することができる。
【0099】
[0110] 再び
図2を参照すると、本明細書で説明されるように、システム200は、1つ又は複数のエンドエフェクタなど、書類若しくは書類スタック、及び/又は綴じ具を操作するように構成された1つ又は複数のツール(図示せず)を含むロボットアーム240を含むことができる。1つ又は複数のエンドエフェクタは、ロボットアームの遠位部242などでロボットアームに分離可能に結合されるように構成することができる。コントローラ202は、ロボットアーム、及び/又はロボットアームに結合された1つ若しくは複数のエンドエフェクタの動作を制御するために、ロボットアームに命令を送信するように構成することができる。例えば、コントローラは、所望のタスクに適した1つ又は複数のエンドエフェクタに結合するようにロボットアームに命令するように構成することができる。所望のタスクは、本明細書で説明されるように、書類若しくは書類スタックのサイズ、形状、向き及び/若しくは厚さ、並びに/又は書類若しくは書類スタック上の任意の綴じ具のタイプ、位置及び/若しくは向きに関してなされた判定に少なくとも部分的に基づいて選択することができる。タスクが完了された後で、コントローラは、システムの保管コンポーネントに1つ又は複数のエンドエフェクタを配置するためなど、1つ又は複数のエンドエフェクタを解放するようにロボットアームに命令することができる。
【0100】
[0111] 本明細書で更に詳細に説明されるように、ある実施形態において、ロボットアーム240は、書類搬送エンドエフェクタ及び/又は綴じ具除去エンドエフェクタに着脱可能に結合されるように構成することができる。コントローラ202は、書類若しくは書類スタックのサイズ、形状、向き及び/若しくは厚さ、並びに/又は書類又は書類スタック上の任意の綴じ具のタイプ、位置及び/若しくは向きに関してなされた判定に基づいて、どのエンドエフェクタを使用すべきかに関する命令をロボットアームに送信するように構成することができる。
【0101】
[0112] システム200は、エンドエフェクタを保管するように構成された1つ又は複数のエンドエフェクタ保管コンポーネントを含むことができる。ロボットアーム240によって使用されていないエンドエフェクタが、保管されてもよい。例えば、ロボットアーム240は、第1エンドエフェクタを用いてタスクを実行し、続いてタスクの完了後に、エンドエフェクタ保管場所内の予め設定された位置に第1エンドエフェクタを配置するなど、第1エンドエフェクタを解放するためにエンドエフェクタ保管場所に移動する。次に、ロボットアームは、第2タスクを実行するために、エンドエフェクタ保管場所から第2エンドエフェクタを取り出してもよい。第1及び第2エンドエフェクタは、書類、書類スタック及び/又は綴じ具を操作するように構成された1つ又は複数のエンドエフェクタを含んでもよい。ひとたび第2タスクが完了されると、ロボットアームは、続いて第2エンドエフェクタを保管場所に戻すことができる。このプロセスは、書類又は書類スタックからの全ての綴じ具の除去など、書類又は書類スタックの所望の操作が完了するまで繰り戻すことができる。例えば、ロボットアームは、台250上で書類又は書類を他の書類及び/又は書類スタックから分離するために、最初に書類搬送エンドエフェクタを取り出してもよい。分離が完了していた後で、ロボットアームは、書類搬送エンドエフェクタを保管エリアに戻すようにコントローラ202によって命令され得る。次に、コントローラは、書類又は書類スタックから綴じ具を除去するために、綴じ具除去エンドエフェクタに結合するようにロボットアームに命令してもよい。綴じ具除去エンドエフェクタは、綴じ具に関して収集された情報に基づいて選択することができる。コントローラは、綴じ具除去ステップが完了された後で、綴じ具除去エンドエフェクタを戻すようにロボットアームに命令することができる。
【0102】
[0113] ある実施形態において、コントローラ202は、システム200によって処理されている書類又は書類スタックを操作するための第1書類プラットホーム260及び第2書類プラットホーム270の1つ又は複数を制御するように構成することができる。第1及び/又は第2プラットホームは、ロボットアーム240と組み合わせて用いることができる。ある実施形態において、コントローラは、ロボットアームに結合された1つ又は複数のエンドエフェクタと組み合わせてなど、台250上で書類又は書類スタックを任意の他の書類又は書類スタックから引き上げるか且つ/又は分離するように第1書類プラットホーム及び第2書類プラットホームに命令するように構成することができる。例えば、ロボットアームに結合されたエンドエフェクタは、書類又は書類スタックの少なくとも一部の上にかけられた吸引力を用いることによってなど、台から書類又は書類スタックを引き上げるように用いることができる。第1書類プラットホーム又は第2書類プラットホームの1つは、続いて、ロボットアーム上のエンドエフェクタによって引き上げられた書類又は書類スタックの真下に配置されるように移動させることができる。ある実施形態において、書類又は書類スタックの下の書類プラットホームの配置は、台上で書類又は書類スタックを任意の他の書類又は書類スタックから分離することを容易にし得る。ある実施形態において、書類又は書類スタックは、それに装着された綴じ具が除去される場合に、第1書類プラットホーム上に留まることができる。例えば、書類又は書類スタックは、ロボットアームに結合された1つ又は複数のエンドエフェクタを用いて綴じ具が除去される間に、第1書類プラットホーム上に留まることができる。
【0103】
[0114] ある実施形態において、第1書類プラットホーム260又は第2書類プラットホーム270の両方は、書類又は書類スタックをひっくり返すためなど、台250上で書類又は書類スタックを操作するために用いることができる。書類又は書類スタックは、それに装着された1つ又は複数の綴じ具の除去を容易にするために、ひっくり返されてもよい。ステープルなどの書類又は書類スタック上の綴じ具は、裏返しにされた位置にあってもよい。裏返しにされたステープルは、書類又は書類スタックの低面上に、その2つの脚部間のブリッジ部(例えばクラウン)を有してもよい。例えば、ブリッジ部は、台250の上面252の方へ向けられ、一方でその2つの脚部は、台の上方の照射源210の方など、上面から離れる向きにある。書類又は書類スタックは、裏返しにされたステープルの除去を容易にするために、2つの脚部間のブリッジ部が、照射源の方へ向けられるようにひっくり返されてもよい。書類又は書類スタックは、ブリッジ部が、照射源の方へ上に向くように、ひっくり返すことができる。書類又は書類スタックは、最初に、書類又は書類スタックの下に配置されるように第1書類プラットホーム又は第2書類プラットホームの1つを移動すること、次に2つのプラットホーム間に書類又は書類スタックを挟むために、第1書類プラットホーム又は第2書類プラットホームのもう一方を書類又は書類スタック上に移動することによって、ひっくり返すことができる。2つの書類プラットホームは、2つの書類プラットホーム間で書類又は書類スタックをひっくり返すために、水平軸を中心に回転させることができる。例えば、2つのプラットホームは、2つのプラットホームが回転されるときに書類又は書類スタックが2つのプラットホーム間に置かれたままであるように、書類又は書類スタックを2つのプラットホーム間に確実に配置するために、書類又は書類スタックと同時と接触することができる。プラットホームが回転される場合に、書類又は書類スタックが、プラットホームの間から滑り落ちないことを保証するために、プラットホームの両方によって圧力が書類又は書類スタックに加えられてもよい。
【0104】
[0115] ある実施形態において、第1書類プラットホーム260又は第2書類プラットホーム270の1つ又は複数は、例えば2軸又は3軸コンポーネントを含む多軸コンポーネントとすることができる。
【0105】
[0116] 第1及び第2書類プラットホーム260、270は、システム200によって扱われる書類又は書類スタックを収容するサイズにされてもよい。ある実施形態において、第1及び第2書類プラットホームのそれぞれは、書類又は書類スタックと接するように構成された表面が、書類又は書類スタックとの所望の摩擦を有することができるように、表面上に粗度を含んでもよい。第1及び/又は第2プラットホーム上の1つ又は複数の表面における所望の摩擦の程度を提供することは、書類若しくは書類スタックの操作、及び/又は書類若しくは書類スタックからの1つ若しくは複数の綴じ具の除去を容易にし得る。本明細書で説明されるように、書類スタックの書類からの1つ又は複数の綴じ具の除去中など、第1又は第2プラットホームの1つにおける所望の位置に書類又は書類スタックを維持又はほぼ維持することが有利になり得る。書類プラットホーム上の所望の位置に書類又は書類スタックを維持又はほぼ維持することは、綴じ具の成功裡の除去を可能にすることができる。書類又は書類をひっくり返すために2つのプラットホームを回転させる場合など、2つのプラットホーム間に書類又は書類スタックを確実に配置することが望ましくなり得る。所望の摩擦は、様々な技術を用いて達成することができる。例えば、摩擦は、例えば表面にエッチングされた様々な凹部パターンを含み、プラットホーム表面に形成された特徴によって書類又は書類スタックと接触するように構成されたプラットホームの1つ又は両方の表面に提供することができる。ある実施形態において、表面は、所望の摩擦を提供するためにコーティングを有することができる。ある実施形態において、プラットホームの材料は、所望の摩擦を提供するように選択することができる。ある実施形態において、摩擦は、追加の摩擦を提供するように構成された材料のストリップなど、表面に追加の材料を配置することによって提供することができる。ある実施形態において、書類又は書類スタックと接触するように構成されたプラットホームの1つ又は両方における表面は、約0.5、約0.6又は約0.7を超える摩擦係数を有することができる。ある実施形態において、摩擦係数は、約0.6〜約1又は約0.7〜約1を含む約0.5〜約1とすることができる。
【0106】
[0117] ある実施形態において、書類及び綴じ具識別システム200は、約15秒、約10秒、約5秒、又は3秒未満で、書類又は書類スタックの照射を開始して綴じ具の除去を完了するなど、自らに綴じ具を装着した書類又は書類スタックを処理するように構成することができる。ある実施形態において、プロセスは、約3〜約10秒、約5秒〜約15秒、又は約10秒〜約15秒を含む約3秒〜約15秒とすることができる。例えば、プロセスは、自動プロセスとすることができる。プロセスは、書類若しくは書類スタックが、システムの投入口で台250に配置された後で、又は書類若しくは書類スタックの照射プロセスが開始した後で、オペレータの入力を含まなくてもよい。ある実施形態において、システムは、書類又は書類スタックの照射の開始から、約20秒、約15秒、約10秒又は約5秒未満での綴じ具の除去の完了までなど、裏返しにされた綴じ具が装着された書類又は書類スタックを処理するように構成することができる。ある実施形態において、プロセスは、約5〜約15秒を含む約5秒〜約20秒とすることができる。例えば、プロセスは、自動プロセスとすることができる。プロセスは、書類又は書類スタックがシステムの投入口で台に配置された後で、又は書類又は書類スタックの照射プロセスが開始した後で、オペレータの入力を含まなくてもよい。
【0107】
[0118] ただ1つのロボットアーム240だけが、
図2に示されている。ある実施形態において、単一ロボットアームの使用は、書類及び綴じ具識別システム200の設置面積を低減し、操作及び/若しくは保守のコストを低減し、且つ/又は起こり得る機能不全の源を低減し、それによってシステム信頼性を向上させることができる。しかしながら、ある実施形態において、単一の書類、書類若しくは書類スタックに装着された綴じ具、及び/又は綴じ具の除去を識別するためのシステムが、1つを超えるロボットアームを含み得ることが理解されよう。ある実施形態において、多数のロボットアームを含むことができる。エンドエフェクタなどの様々なツールが、例えば綴じ具を除去することを含んで書類及び/又は綴じ具を操作するために、ロボットアームに結合され得る。ある実施形態において、かかるシステムは、書類又は書類スタックを操作するための1つ又は複数のロボットアーム、及び書類又は書類スタック上の綴じ具を操作するための1つ又は複数の他のロボットアームを含むことができる。
【0108】
[0119]
図3A〜
図3Dは、
図2の書類及び綴じ具識別システム200などの書類及び綴じ具識別システムの撮像装置によって捕捉された未処理画像の例である。一方で、
図3Eは、例えば
図3A〜
図3Dの未処理画像の情報を用いて、書類及び綴じ具識別システムによって生成された処理済み画像の例である。書類スタックが、書類スタックに対して相異なる位置で照射モジュールによって照射される間に捕捉された書類スタックの
図3A〜
図3Eの複数の未処理画像が、
図3E示されている処理済み画像を生成するために用いることができる。
図3Dの未処理画像は、デジタルカメラによって捕捉されるような画像とすることができる。
図3Eの処理済み画像は、書類及び識別システムによって生成された画像とすることができ、且つ書類及び綴じ具識別システムによって識別されるように、書類スタックにおける物理的な綴じ具及び/又は1つ若しくは複数の書類のエッジなどの三次元特徴であると判定される特徴を示す。
【0109】
[0120] 例えば、当業者が適用可能であると理解し得る様々なパターン認識アルゴリズムを用いることを含む1つ又は複数の測光立体視アルゴリズムが、未処理画像からの情報を処理するように利用され得る。本明細書で説明されるように、書類スタックの影プロファイルは、画像捕捉装置によって捕捉された未処理画像を比較することによって生成することができる。例えば、比較は、3D特徴が、書類スタックの表面、及び/又は書類スタックが置かれる台上に影を投じ得るときに、どんな3D特徴が画像に存在するかどうかを判定するために行うことができる。例えば、
図3Eは、どの特徴が、画像における実際の三次元特徴であるかを判定することによって、生成することができる。ある実施形態において、
図3Eの画像などの処理済み画像に含まれる情報は、三次元特徴のどれが実際の綴じ具及び/又は書類の境界かを判定するためにシステムによって更に処理することができ、その結果、綴じ具及び/又は書類は、適切に操作することができる。ある実施形態において、1つ又は複数の測光立体視アルゴリズムは、様々なタイプの紙など、本明細書で説明されるような様々なタイプの可撓性材料の影プロファイルを認識するように構成されたアルゴリズムを含むことができる。1つ又は複数の測光立体視アルゴリズムは、例えば本明細書で説明される様々なタイプのステープルを含む様々なタイプの綴じ具を認識するように構成されてもよい。1つ又は複数の測光立体視アルゴリズムは、綴じ具及び/又は可撓性材料の位置及び/又は向きを認識するように構成されてもよい。ある実施形態において、処理済み画像は、例えば、実際の綴じ具並びに/又は書類及び/若しくは書類スタックの境界ではない他の三次元特徴を示さずに、実際の綴じ具及び/又は書類若しくは書類スタックを示す画像を含む。
【0110】
[0121]
図3A〜
図3Dにおいて、未処理画像は、台350に配置された書類320を示す。書類320は、外側エッジ322を含む第1境界、及び内側エッジ324を含む第2境界を含むことができる。画像は、書類320上の第1ステープル302、第2ステープル304、第3のステープル306、ペーパクリップ308、バインダクリップ310の外観の存在を示す。画像はまた、書類310上の一対の穴312を示す。例えば、一対の穴312は、除去されたステープルによって作られた穴である可能性がある。
図3A〜
図3Dのそれぞれは、書類が、書類に対して相異なる位置で照射モジュールによって照射された場合の書類の捕捉画像である。
【0111】
[0122]
図3Eは、画像捕捉装置によって捕捉された三次元特徴を示す、書類及び識別システムによって生成された処理済み画像である。
図3Eにおいて、第2ステープル304は、第2ステープルが三次元特徴でないと判定されたので、処理済み画像には示されていない。例えば、第2ステープルは、写真複写されたステープルであり得る。
図3Eは、第1ステープル302、第3のステープル306、ペーパクリップ308、バインダクリップ310、書類320上の一対の穴312、並びに書類の内側エッジ324及び外側エッジ322を示す。何故なら、これらの特徴が、画像において捕捉された三次元特徴であると判定されるからである。
図3Eは、綴じ具の様々な位置及び/又は向き、並びに書類のエッジを示す。処理済み画像は、三次元である台350からの特徴を示してもよい。本明細書で説明されるように、書類及び綴じ具識別システムは、
図3Eに示されている情報を更に処理するように構成することができる。
図3Eに示されている情報は、三次元特徴のどれが、書類の境界の一部であるか、且つ/又は実際の綴じ具の特徴に対応するかを判定するために、例えば1つ又は複数のパターン認識アルゴリズムを用いて、更に処理することができる。情報は、存在する可撓性材料のタイプ、存在する綴じ具のタイプ、並びに/又は存在する書類及び/若しくは綴じ具の様々な他の特徴(例えば位置及び/若しくは向き)を判定するために処理することができる。例えば、システムは、一対の穴が、書類上の実際の綴じ具の一部ではないこと、及び台350の特徴が、書類上の特徴ではないことを判定するように構成することができる。ある実施形態において、書類及び綴じ具識別システムのコントローラは、綴じ具除去用にシステムの1つ又は複数の他のコンポーネントを制御するための命令信号を生成する際に、書類の境界に対応しない、且つ/又は実際の綴じ具の一部に対応しない三次元特徴に関する情報を廃棄するように構成することができる。例えば、一対の穴及び台に関する情報は、システムの1つ又は複数の他のコンポーネント用の制御命令を決定する際に、コントローラによって廃棄されてもよい。
【0112】
[0123] ある実施形態において、書類及び綴じ具識別システムは、書類及び綴じ具を操作するための1つ又は複数のロボットアームに命令を提供するために、書類及び綴じ具に関する、書類及び綴じ具識別システムによって生成された情報を用いることができる。例えば、ロボットアームに結合するためのエンドエフェクタなどの適切なツールが選択され得、ロボットアームの動作は、用紙の所望の移動及び/又は綴じ具の除去を達成するように制御することができる。
【0113】
[0124]
図4は、書類搬送エンドエフェクタ400の例における概略側面図である。書類搬送エンドエフェクタ400は、上部404及び底部406を含むボディ402を有することができる。上部は、
図2に関連して説明されたロボットアーム240などのロボットアームに書類搬送エンドエフェクタを着脱可能に結合するように構成されたロボット結合コンポーネント408を含んでもよい。ロボット結合コンポーネントは、書類搬送エンドエフェクタとロボットアームとの間の着脱可能な結合を可能にするために、当業者によって理解される多数の機械的結合機構(図示せず)の1つ又は複数を含んでもよい。ロボット結合コンポーネントは、書類処理速度の向上を可能にするために、ロボットアームからの迅速な解放及び/又はロボットアームとの迅速な係合を可能にするように構成することができる。ある実施形態において、結合コンポーネントは、書類搬送エンドエフェクタの1つ又は複数のコンポーネントの制御用に、ロボットアームへの/からなど、書類搬送エンドエフェクタへの/からの電気信号の送信用の1つ又は複数の電気インターフェース(図示せず)を含む。電気インターフェースは、コンポーネントの動作を制御するためなど、コントローラから書類搬送エンドエフェクタの1つ又は複数のコンポーネントに制御信号を伝達するように構成されてもよい。書類搬送エンドエフェクタは、書類搬送エンドエフェクタが使用されていない場合に、本明細書で説明される1つ又は複数の書類及び綴じ具識別システム上のエンドエフェクタ保管装置に保管することができる。
【0114】
[0125] 底部406は、書類又は書類スタックの少なくとも一部を引き上げるように構成された吸引アプリケータ410を含んでもよい。吸引アプリケータは、書類又は書類スタックが、台上の任意の他の書類及び/又は書類スタックから引き上げられ分離され得るように、
図2に関連して説明された台208などの書類台に配置された書類又は書類スタックの一部に十分な吸引力を付加するように構成されてもよい。例えば、吸引アプリケータは、吸盤を含んでもよい。
【0115】
[0126] 吸引アプリケータ410は、書類搬送エンドエフェクタボディ402の下面412から延びてもよい。吸引アプリケータ410によって加えられる吸引力は、他の書類又は書類スタックからの書類又は書類スタックの分離を可能にするために、台上の他の書類又は書類スタックを引き上げることなしに、1つの書類又は書類スタックの引き上げを可能にするように選択されてもよい。吸引アプリケータによって付加される吸引力は、1つの書類及び/又は複数の書類を引き上げるように構成することができる。ある実施形態において、書類又は書類スタックに関して書類及び識別システムによって収集された情報は、例えば書類スタックにおける多数の書類に基づいて、付加される吸引力を決定するために用いることができる。
【0116】
[0127] 書類又は書類スタック上に吸引力を付加するために、書類搬送エンドエフェクタ400は、吸引アプリケータ410が、書類又は書類スタックと接触できるように、書類又は書類スタックのすぐ近くに導くことができる。吸引アプリケータの下面414は、所望の吸引力が、書類又は書類スタックに付加され得るように、書類又は書類スタックと接触させることができる。吸引アプリケータは、1つ又は複数の識別された綴じ具のすぐ近くで且つ/又はその綴じ具において書類又は書類スタックと接触するように構成することができる。ある実施形態において、吸引アプリケータは、識別された綴じ具のすぐ近くの且つ/又はその綴じ具における書類又は書類スタックの一部など、書類又は書類スタックを引き上げるために、書類又は書類スタックの少なくとも一部と接触する。例えば、書類又は書類スタックは、書類又は書類スタックの隅に付加された吸引力により、書類搬送エンドエフェクタによって引き上げることができる。ステープルなどの1つ又は複数の綴じ具は、隅で書類又は書類スタックに装着される可能性がある。書類又は書類スタック上の所望の位置における吸引アプリケータの位置決めは、書類又は書類スタックに関して収集された情報を用いて達成することができる。例えば、書類及び綴じ具識別システムのコントローラは、書類搬送エンドエフェクタと書類又は書類スタックとの間の所望の接触を行うために、書類搬送エンドエフェクタが結合されるロボットアーム及び/又は書類搬送エンドエフェクタ自体の動作を制御するために収集された収集情報を用いるように構成することができる。
【0117】
[0128] ある実施形態において、吸引アプリケータ410は、吸引アプリケータと書類又は書類スタックとの間の接触を容易にするために、ボディ402に対して延ばし且つ/又は後退させることができる。例えば、吸引アプリケータは、吸引アプリケータを書類又は書類スタックのより近くに導くために、ボディから離れるように延ばすことができ、吸引アプリケータは、それがもはや必要されなくなった後で、ボディの方へ逆に後退させることができる。
【0118】
[0129]
図4を参照すると、書類搬送エンドエフェクタ400は、書類台からの書類又は書類スタックの引き上げ、及び/又は相異なる位置への書類又は書類スタックの搬送を容易にするように構成された書類挟持部420を含むことができる。本明細書で説明されるように、書類又は書類スタックは、それに装着された任意の綴じ具の除去用に、書類プラットホーム上に移動させることができる。書類挟持部は、書類搬送エンドエフェクタボディ402に挟持部を回転自在に結合するために、回転可能な結合器422を含むことができる。書類挟持部は、回転可能な結合器から延びるアーム424を含むことができる。アームは、回転可能な結合器に結合された第1端部426と、第2端部428であって、そこから延びる書類グリッパ430を含む第2端部428と、を有することができる。回転可能な結合器は、アームが、ボディの方へ又はボディから離れるようにグリッパを導くためにボディに対して回転されるように、回転させることができる。書類グリッパは、書類搬送エンドエフェクタの1つ又は複数の部分に対する書類又は書類スタックの固定を容易にするために、ボディの方へ回転させることができる。例えば、吸引アプリケータ410は、書類又は書類スタックが引き上げられ得るように、書類又は書類スタック上に吸引力を付加することができる。書類挟持部のアームは、書類又は書類スタックが、書類グリッパと、書類搬送エンドエフェクタの1つ又は複数の部分との間に配置され得るように、ボディの方に導くように書類グリッパを回転させることができる。書類搬送エンドエフェクタは、書類接触プラットホーム416を含んでもよく、書類接触プラットホーム416対して書類又は書類スタックは、グリッパによって配置され得る。ある実施形態において、書類搬送エンドエフェクタは、接触プラットホームを含む。ある実施形態において、書類接触プラットホーム416は、ボディの下面412から延びてもよい。ある実施形態において、書類又は書類スタックは、書類グリッパと書類接触プラットホームの下面418との間など、書類グリッパと書類接触プラットホームとの間に挟むことができる。ある実施形態において、書類又は書類スタックは、書類グリッパと、書類搬送エンドエフェクタボディの下面の1つ又は複数の部分を含む、書類搬送エンドエフェクタの1つ又は複数の他の部分との間に挟むことができる。
【0119】
[0130] グリッパ430の使用は、有利なことに、書類又は書類スタックが、任意の他の書類又は書類スタック(その上に書類又は書類スタックが配置される)から確実に分離され得るように、書類又は書類スタックの安全な引き上げを提供することができる。グリッパを用いた書類又は書類スタックの固定は、グリッパなしに吸引アプリケータ410を用いるシステムと比較されるように、書類又は書類スタックの分離における更なるレベルの信頼性を提供する。
【0120】
[0131] 書類グリッパ430は、書類搬送エンドエフェクタ400のボディ402に対して、書類又は書類スタックを維持するのに適した様々な構成を含んでもよい。ある実施形態において、書類グリッパは、ロッドを含む。例えば、書類グリッパの少なくとも一部は、ロッドを含んでもよい。ある実施形態において、書類グリッパは、ボディ402の方へ向けられた平面を有する例えばパッド構成を含む相異なる構成を含むことができる。書類グリッパは、書類又は書類スタックの所望の搬送が達成され得るように、ボディの下面412に対して書類又は書類スタックを維持する1つ又は複数の構成を有してもよい。ある実施形態において、書類グリッパは、書類挟持部が、台から書類又は書類スタックを持ち上げ、且つまた書類又は書類スタックをプラットホームに搬送するために用いられるように、書類又は書類スタックの保持を維持するように構成することができる。書類又は書類スタックは、綴じ具除去が実行される場合に、プラットホームに配置することができる。
【0121】
[0132] 書類グリッパ430は、アーム424の第2端部428から約180°未満の角度に向けられる部分を少なくとも含んでもよい。ある実施形態において、書類グリッパは、アームの第2端部から約90°の角度に向けられる部分を少なくとも含む。書類グリッパ430は、ボディの幅など、ボディ402の寸法を部分的に横切って延びてもよい。書類グリッパは、ボディの全体又はほぼ全体の寸法にわたって延びてもよい。ある実施形態において、書類グリッパは、アームの第2端部から垂直に又はほぼ垂直に延びるロッドを含む。ある実施形態において、ロッドは、ボディの全体又はほぼ全体の幅にわたって延びてもよい。例えば、ロッドは、2つのアーム及び2つの回転可能な結合器422を介してボディに結合されてもよく、各アーム及び回転可能な結合器は、ボディの対向部分にある。ある実施形態において、ボディの全体又はほぼ全体の幅にわたって延びるロッドは、1つのアーム及び1つの回転可能な結合器を介してボディに結合されてもよい。ある実施形態において、ロッドは、アームに垂直又はほぼ垂直であり、且つボディの幅に部分的に沿って延びてもよい。
【0122】
[0133]
図5A及び
図5Bは、綴じ具除去エンドエフェクタ500の例における概略図である。綴じ具除去エンドエフェクタは、書類スタックからステープルを除去するように構成されてもよい。綴じ具除去エンドエフェクタは、
図2に関連して説明されたロボットアーム240などのロボットアームに結合されてもよい。
図5Aは、綴じ具除去エンドエフェクタの正面図であり、
図5Bは、綴じ具除去エンドエフェクタの側面図である。
図5Aを参照すると、綴じ具除去エンドエフェクタは、上部504及び底部506を含むボディ502を有することができる。上部は、
図2に関連して説明されたロボットアームなどのロボットアームに綴じ具除去エンドエフェクタを着脱可能に結合するように構成されたロボット結合コンポーネント508を含んでもよい。ロボット結合コンポーネントは、綴じ具除去エンドエフェクタとロボットアームとの間の着脱可能な結合を可能にするために、当業者によって理解される多数の結合機構の1つ又は複数を含んでもよい。例えば、ロボット結合コンポーネント508は、
図4に関連して説明されたロボット結合コンポーネント408の1つ又は複数の特徴を有することができる。ロボット結合コンポーネントは、書類処理速度の向上を可能にするために、ロボットアームからの迅速な解放及び/又はロボットアームとの迅速な係合を可能にするように構成することができ、その結果、ロボットアームは、完了されるべきタスクに基づいて、相異なるエンドエフェクタ間で切り替わることができる。ある実施形態において、結合コンポーネントは、綴じ具除去エンドエフェクタの1つ又は複数のコンポーネントの制御用のロボットアームへの/からなど、綴じ具除去エンドエフェクタへの/からの電気信号の送信用に1つ又は複数の電気インターフェース(図示せず)を含む。
【0123】
[0134] 綴じ具除去エンドエフェクタ500は、第1及び第2は脚構造510、綴じ具除去挿入部530、及び綴じ具挟持部540を含むことができる。第1及び第2脚構造、綴じ具除去挿入部、及び綴じ具挟持部は、ボディ502の底部506から延びることができる。綴じ具除去挿入部は、綴じ具挟持部の下に配置することができる。綴じ具除去挿入部及び綴じ具挟持部は、ボディの中心又はほぼ中心部から延びることができる。第1及び第2脚構造は、綴じ具除去挿入部及び綴じ具挟持部の両側に配置することができる。ある実施形態において、第1脚構造及び第2脚構造は、表面、即ち書類又は書類スタックが上に配置される表面に対して書類又は書類スタックがしっかり保持されるように、書類又は書類スタックと接触するために用いることができる。綴じ具除去挿入部は、ステープルなど、書類又は書類スタックに装着された綴じ具の間に挿入することができる。綴じ具挟持部は、綴じ具挟持部と綴じ具除去挿入部との間で綴じ具をしっかりつかむために、綴じ具除去挿入部に対して配置することができる。次に、綴じ具挟持部及び除去挿入部は、書類又は書類スタックから離れるように移動されてもよく、一方で第1及び第2脚構造は、綴じ具が書類又は書類スタックから除去され得るように、書類又は書類スタックが載っている表面に対して書類又は書類スタックを保持する。次に、例えば、綴じ具挟持部及び除去挿入部は、書類又は書類スタック上のステープルがひき抜かれるように、書類又は書類スタックから離れるように移動されてもよい。
【0124】
[0135]
図5Aを参照すると、第1及び第2脚構造510は、それぞれ、ボディ502から延びる一対の長尺状の部分512を含むことができる。綴じ具除去エンドエフェクタ500の
図5Bにおける側面図は、第1又は第2脚構造の1つのための一対の長尺状の部分を示す。長尺状の部分は、それぞれ、ボディに近い第1端部514、及びボディから離れた第2反対端部516を有することができる。脚構造の第2反対端部は、それぞれの書類接触部518に結合することができる。長尺状の部分は、書類接触部を書類又は書類スタックと接触させるために、ボディから離れるように延びることができ、且つ書類又は書類スタックを解放するために、ボディの方へ後退させることができる。例えば、長尺状の部分は、書類又は書類スタックが、接触部の底面と書類又は書類スタックが載っている表面との間でしっかり適所に保持され得るように、延びることができる。ある実施形態において、第1及び第2脚構造は、ばね仕掛けとすることができる。
【0125】
[0136] 書類接触部518は、綴じ具が書類又は書類スタックから除去される間に書類又は書類スタックが適所にしっかり保持され得るように、書類接触部と書類又は書類スタックとの間の所望の接触を提供する様々な構成を有することができる。ある実施形態において、接触部は、ボディ502から離れるように、且つ書類又は書類スタックの方へ向けられた書類接触面520を含むことができる。
図5Bに示されているように、ある実施形態において、接触部は、脚構造510の両方の長尺状の部分512に結合することができる。接触部は、矩形又はほぼ矩形の構成を含んでもよい。例えば、書類接触面は、矩形又はほぼ矩形の形状を有することができる。ある実施形態において、接触面は、例えばボディの全体又はほぼ全体の対応する長さに延びる、ボディの対応する寸法全体と同じ又はほぼ同じ長さを有することができる。ある実施形態において、書類接触面は、曲線エッジを含む形状などの1つ又は複数の他の形状を有することができる。
【0126】
[0137] 綴じ具除去挿入部530は、綴じ具と書類又は書類スタックとの間に挿入するのに適した構成を有するタブ532を含むことができる。例えば、タブは、ステープルと書類又は書類スタックとの間の挿入用に構成することができる。ある実施形態において、タブは、薄い平坦な突部を含むことができる。綴じ具除去挿入部は、タブの少なくとも一部が綴じ具と書類又は書類スタックとの間に挿入されるように、書類又は書類スタックに対して移動させることができる。ある実施形態において、タブは、約2mm又は約1mm未満を含む、厚さ約3ミリメートル(mm)未満の厚さを有する部分を少なくとも含むことができる。ある実施形態において、タブは、綴じ具の部分、即ちその下にタブの一部が挿入される綴じ具の部分の幅と同じ又はほぼ同じ幅を有する部分を含むことができる。ある実施形態において、タブは、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、又は約95%超を含む、綴じ具の対応する寸法の約55%を超える幅を有することができる。例えば、タブは、綴じ具の部分、即ちその下にタブが挿入される綴じ具の部分の幅の約95%を超える幅を有することができる。例えば、タブは、ステープルの一部の下に挿入されるように構成することができ、ステープルの真下に挿入されるように構成されたタブの部分は、ステープルの部分の約95%を超える幅を有することができる。ある実施形態において、タブは、タブがステープルと書類又は書類スタックとの間に挿入される場合に、タブが、書類又は書類スタックの中に延びるステープルの2つの端部と接触するような幅を有することができる。ある実施形態において、綴じ具の対応する幅の部分と同様の幅を備えた部分を含むタブを用いることは、綴じ具の所望の除去を容易にすることができる。例えば、ステープルのクラウンなど、ステープルの対応する幅の部分と同様の幅を備えた部分を含むタブを用いることは、ステープルを破壊せずに、ステープルの除去を容易にし得る。ステープルは、書類又は書類スタックの中に延びるステープルのどんな部分も破壊せずに除去され得る。
【0127】
[0138] 綴じ具挟持部540は、綴じ具と接触するように構成された綴じ具グリッパ542を有してもよい。例えば、綴じ具グリッパは、ひとたび綴じ具除去挿入部530のタブ532が、綴じ具と書類又は書類挿入部との間に挿入されると、綴じ具グリッパが綴じ具と接触するように、動かすことができる。綴じ具グリッパは、綴じ具の対応する面と接触するように構成された平らな又はほぼ平らな面を含む、綴じ具とのしっかりした接触を行うことに適した様々な構成を有することができる。ある実施形態において、綴じ具と接触する綴じ具グリッパの部分は、綴じ具の対応する寸法と同じ又は同様の寸法を有することができる。ある実施形態において、綴じ具と接触する綴じ具グリッパの部分は、約55%、約60%、約70%、約80%、約90%、又は約95%超を含む、綴じ具の対応する寸法の約50%を超える幅を有することができる。例えば、綴じ具グリッパの部分は、グリッパが接触している綴じ具の部分の幅の約95%より大きい幅を有することができる。ある実施形態において、綴じ具の対応する幅の部分と同様の幅を備えた部分を含むグリッパを用いることは、綴じ具の所望の除去を容易にすることができる。例えば、ステープルのクラウンの幅など、ステープルの対応する幅の部分と同様の幅を備えた部分を含むグリッパを用いることは、ステープルを破壊せずに、ステープルの除去を容易にし得る。ステープルは、書類又は書類スタックの中に延びるステープルのどんな部分も破壊せずに除去され得る。
【0128】
[0139] ある実施形態において、ステープルのクラウンなどの綴じ具の部分は、綴じ具除去挿入部530と綴じ具挟持部540との間に確実に挟むことができる。例えば、書類接触部518によって適所に保持された書類又は書類スタックから離れるような綴じ具除去タブ及び綴じ具グリッパの移動が、ステープルを破壊せずに又はほぼ破壊せずにステープルを除去できるように、ステープルのクラウンは、クラウン同様の又は同じ幅を有する綴じ具除去タブ及び綴じ具グリッパを含む綴じ具除去タブ532及び綴じ具グリッパ542によって確実に締め付けることができる。例えば、ステープル全体は、どんな部分も書類又は書類スタックに残さずに除去することができる。ある実施形態において、タブ及びグリッパを用いてステープルのクラウンをしっかり挟むことは、同じ又は同様の速度で書類又は書類スタックからのステープルの両方の脚部の除去を容易にし、それによって、除去プロセス中にステープルの破損を低減又は排除する。ステープルのかかる信頼できる除去の達成は、エラーの低減、運転コストの低下を証明し、且つ/又はオペレータ介入の低下を伴うことができる書類処理システムを提供することができる。
【0129】
[0140]
図6は、マルチタスクエンドエフェクタ600の例における概略断面図である。マルチタスクエンドエフェクタは、
図4及び5に関連して説明されたような書類搬送及び綴じ具除去など、書類搬送及び綴じ具除去の両方を実行するように構成することができる。マルチタスクエンドエフェクタは、書類搬送エンドエフェクタ400及び綴じ具除去エンドエフェクタの両方の機能を含むように構成することができる。ある実施形態において、マルチタスクエンドエフェクタは、ステープルを除去するように構成することができる。例えば、書類又は書類スタックを搬送するためのマルチタスクエンドエフェクタの1つ又は複数のコンポーネントは、
図4の書類搬送エンドエフェクタの1つ又は複数の特徴を有することができる。綴じ具除去用のマルチタスクエンドエフェクタの1つ又は複数のコンポーネントは、
図5の綴じ具除去エンドエフェクタの1つ又は複数の特徴を有することができる。マルチタスクエンドエフェクタに結合されたロボットアームは、書類搬送及び綴じ具除去の両方を達成するために、相異なるエンドエフェクタ間で切り替わらず、それによって、エンドエフェクタを取り出し且つ/又は戻すために用いられる処理時間を低減する。
【0130】
[0141] マルチタスクエンドエフェクタは、ボディ602、吸引アプリケータ604、書類挟持部620、書類接触プラットホーム610、綴じ具除去挿入部630、綴じ具挟持部640、及び書類接触脚650を有することができる。マルチタスクエンドエフェクタは、ロボットアームに結合するための結合コンポーネント(図示せず)を含むことができる。結合コンポーネントは、例えばロボットアームに結合するための1つ若しくは複数の機械的及び/又は電気的特徴を含む、本明細書で説明されるような1つ又は複数の特徴を含む。書類接触プラットホームは、ボディから延びることができる。ある実施形態において、ボディは、書類接触プラットホームを含む。例えば、ボディの下面は、書類接触プラットホームの下面612を含む。吸引アプリケータは、書類接触プラットホーム及び/又はボディから離れる方向での移動など、書類又は書類スタックの方へ移動することができる。吸引アプリケータは、吸引アプリケータの下面606が、書類又は書類スタック上に吸引力を付加するために、書類又は書類スタックと接触できるように、移動させることができる。ある実施形態において、本明細書で説明されるように、吸引力は、綴じ具に近く又は綴じ具において書類又は書類スタックの1つ又は複数の部分に付加することができる。十分な吸引力は、例えばシステムの台上で書類又は書類スタックを任意の他の書類及び/又は書類スタックから分離するために、書類又は書類スタックを引き上げるように付加することができる。吸引アプリケータは、吸引力が、書類又は書類スタックに付加され、書類又は書類スタックをボディ及び/又は書類接触プラットホーム方へ導いた後で、ボディ及び/又は書類接触プラットホームの下面の方へ後退させることができる。
【0131】
[0142] 書類挟持部620は、続いて、書類又は書類スタックが、挟持部とマルチタスクエンドエフェクタの1つ又は複数の他の表面との間で確実に配置され得るように書類挟持部の少なくとも一部が、引き上げられた書類又は書類スタックの下に配置されるように、始動することができる。例えば、書類挟持部は、第1端部622及び第2端部624を含むことができ、第2端部は、吸引アプリケータの近くに存在する。書類挟持部は、第2端部に結合された書類グリッパ626を含むことができる。書類グリッパは、グリッパと、吸引アプリケータ604の下面606、書類接触プラットホーム610の下面612、及び/又はエンドエフェクタのボディの1つ若しくは複数の他の表面を含む、エンドエフェクタの1つ若しくは複数の他の表面の1つ若しくは複数との間で、書類又は書類スタックをしっかり配置するために、引き上げられた書類又は書類スタックの下に書類グリッパが配置されるように移動させることができる。
【0132】
[0143] 書類が所望の位置に搬送された後で、マルチタスクエンドエフェクタ600の綴じ具除去コンポーネントは、書類又は書類スタック上の1つ又は複数の綴じ具を除去するために用いることができる。マルチタスクエンドエフェクタは、綴じ具と書類又は書類スタックの上面との間に挿入するための綴じ具除去挿入部630を含むことができる。例えば、綴じ具除去挿入部は、ステープルの除去用の本明細書で説明されるような1つ又は複数のコンポーネント及び/又は寸法を含んでもよい。マルチタスクエンドエフェクタは、綴じ具の上に且つ綴じ具と接触して位置するための綴じ具挟持部640を含むことができる。例えば、綴じ具挟持部は、ステープルの除去用の本明細書で説明されるような1つ又は複数のコンポーネント及び/又は寸法を含んでもよい。綴じ具除去挿入部及び綴じ具挟持部は、書類又は書類スタックから離れるような綴じ具挟持部及び綴じ具除去挿入部の移動が、書類又は書類スタックから綴じ具を除去するように、ステープルなどの綴じ具を締め付けるように構成されてもよい。ある実施形態において、マルチタスクエンドエフェクタは、除去用に適所での書類又は書類スタックの保持を容易にするために、綴じ具が除去されている間に書類又は書類スタックと接触するように構成された書類接触脚650を含む。例えば、書類接触脚は、綴じ具除去中に書類又は書類スタックの上面と接触するように構成された下面562を含むことができる。書類接触脚は、書類接触脚と、書類又は書類スタックが配置される台の上面との間に書類又は書類スタックが確実に挟まれるように、書類又は書類スタックに圧力を付加するように構成することができる。
【0133】
[0144] ある実施形態において、書類接触脚650の下面652は、書類又は書類スタック上に所望の力を提供するように構成された形状を有することができる。例えば、下面は「U」形状又はほぼ「U」形状を有することができる。ある実施形態において、書類接触脚は、「U」形状又はほぼ「U」形状を含む底部を有することができる。例えば、U形状の底部の3辺は、書類接触脚が、書類又は書類スタックを適所に保持する間に、綴じ具除去挿入部630及び綴じ具挟持部640が、3辺内のスペース内の綴じ具にアクセスできるように、綴じ具の近くに配置される。
【0134】
[0145]
図7は、赤外線綴じ具識別システム700の例における概略図である。赤外線綴じ具識別システムは、書類又は書類スタック上の自らの位置及び/又は向きを識別するために、綴じ具からの赤外線エネルギを用いることができる。赤外線綴じ具識別システムは、書類台702及び赤外線カメラ704を含むことができる。書類又は書類スタックは、書類台上に受け入れることができる。赤外線カメラは、書類又は書類スタックの赤外線エネルギを捕捉するために用いることができる。赤外線エネルギ画像は、書類又は書類スタックに装着された1つ又は複数の綴じ具の熱エネルギを含む、書類又は書類スタックの熱エネルギ情報を生成するために、システムによって処理することができる。
【0135】
[0146] 赤外線カメラ704は、綴じ具の検出に適していると当業者が理解し得る任意の数の赤外線カメラとすることができる。綴じ具によって放射された熱エネルギは、書類の熱エネルギとは異なり得る。赤外線カメラは、書類又は書類スタックに装着された任意の綴じ具の熱エネルギを含む、処理されている書類又は書類スタックの熱エネルギを収集するように構成することができる。赤外線綴じ具識別システム700は、任意の綴じ具の存在を識別し、且つ/又は存在する任意の綴じ具のタイプを識別するために、書類の可撓性材料と綴じ具との間の熱エネルギにおける差を用いるように構成することができる。システムは、処理されている書類に装着された任意の数の相異なるタイプの綴じ具の識別を容易にするために、処理される書類及び/又は綴じ具の熱エネルギを正確に定量化するように構成することができる。
【0136】
[0147]
図8は、リフト及び走査綴じ具識別システム800の例における概略図である。リフト及び走査綴じ具識別システムは、書類台802、リフタ804及びスキャナ806を含むことができる。処理される書類又は書類スタックは、書類台上で受け入れられ得る。リフタは、書類又は書類スタックを書類台から引き上げるように構成することができる。リフタは、様々な機械的技術を用いることを含む様々な技術を用いて、書類又は書類スタックを引き上げるように構成されてもよい。ある実施形態において、リフタは、書類又は書類スタック上に吸引力を付加するように構成された複数の吸引アプリケータを含むことができる。ある実施形態において、リフタは、台に配置された書類又は書類スタックの上面の4つの相異なる部分と接触させられるように構成された4つの吸引アプリケータを含む。4つの吸引アプリケータは、書類又は書類スタックを引き上げるように用いることができる。続いて、スキャナは、任意の綴じ具の存在及び/又は存在する綴じ具の位置を識別するために、書類の真下の平面における任意の障害物、又は書類スタックの第1書類を走査するために用いることができる。ある実施形態において、スキャナは、2Dレーザスキャナなどのレーザスキャナを含んでもよい。例えば、2Dレーザスキャナは、スキャナが、吸引アプリケータによって引き上げられた書類の1つ又は複数の部分の真下の平面における障害物を走査することができるように向けられてもよい。
【0137】
[0148] 自らに綴じ具のない単一書類は、4つの吸引アプリケータによって引き上げられ、それによって、書類の真下に障害物を残さないであろう。自らに綴じ具を含む書類スタックは、第1書類の真下の平面に1つ又は複数の障害物を含み得る。例えば、スタックの第1書類の一部又は全てが、吸引アプリケータによって引き上げられてもよい。綴じ具の重量故に、且つ/又は綴じ具によってその他の書類に装着されている故に垂れ下がり得る第1書類のどの部分も、スキャナ706によって検出することができる。例えば、綴じ具の重量及び/又は綴じ具に装着された他の書類故に垂れ下がる第1書類の1つ又は複数の部分、並びに/又は綴じ具による装着故の、引き上げられているスタックにおける他の書類の1つ又は複数の部分からの障害のせいなどで、スキャナは、障害物が、吸引アプリケータによって引き上げられている第1書類の平面の真下の平面に存在し得ることを検出することができる。かかる技術は、他のタイプの解析には見えない可能性がある綴じ具を含む、どの象限に綴じ具が位置するかなどの綴じ具の位置の正確な判定を可能にすることができる。ある実施形態において、かかるリフト及び走査技術は、有利なことに、書類又は書類スタックにおけるトップダウン表面解析では見えない可能性がある接着剤などの綴じ具の識別を容易にし得る。ある実施形態において、リフト及び走査技術は、本明細書で説明される1つ又は複数の他の方法と組み合わせて用いることができる。例えば、リフト及び走査技術は、後続の一層堅固な綴じ具識別解析が、識別された位置に集中するために用いられ得るように、綴じ具の位置を正確に判定するために用いることができる。ある実施形態において、リフト及び走査技術は、本明細書で説明される1つ又は複数の立体視プロセスと組み合わせることができる。例えば、立体視プロセスは、綴じ具のタイプ及び/又は向きを判定するために、リフト及び走査技術によって識別された書類スタックの特定の部分に解析を集中させるために用いられてもよい。
【0138】
[0149]
図9は、誘導感知綴じ具識別システム800の概略図である。誘導感知綴じ具識別システムは、書類台902及び誘導センサ904を含むことができる。誘導センサは、誘導センサアレイを含んでもよい。誘導センサは、台に配置された書類又は書類スタックの近くに導かれるように構成することができる。誘導センサ及び/又は書類台902は、何か綴じ具が存在するかどうかを判定するために、誘導センサが、書類又は書類スタック上を通過されるように、移動されてもよい。誘導センサ902は、書類又は書類スタック上のどんな金属綴じ具の存在も判定するために用いられてもよい。ある実施形態において、誘導センサは、綴じ具の位置の推定を提供するために用いることができる。例えば、誘導センサアレイにおけるセンサが、綴じ具の存在を示すためにトリガされた場合に、綴じ具は、トリガされたセンサから特定の距離に概算することができる。ある実施形態において、綴じ具又は綴じ具の一部は、トリガされたセンサから約3cm、約2cm、又は約1cm未満を含む、センサから約4センチメートル(cm)未満とすることができる。
【0139】
[0150] ある実施形態において、本明細書で説明されるような誘導感知技術は、本明細書で説明される1つ又は複数の他の方法と組み合わせて用いることができる。例えば、誘導感知技術は、後続の一層堅固な綴じ具識別解析が、識別された位置に集中するために用いられ得るように、綴じ具の位置を概算するために用いることができる。ある実施形態において、誘導感知技術は、本明細書で説明される1つ又は複数の立体視プロセスと組み合わせることができる。例えば、立体視プロセスは、綴じ具のタイプ及び/又は向きを判定するために、誘導感知技術によって識別された書類スタックの特定の部分に解析を集中させるために用いられてもよい。
【0140】
[0151] ある実施形態において、綴じ具識別システム700、800及び900は、例えば、書類又は書類スタックを操作するように構成された1つ又は複数のコンポーネントを含む、本明細書で説明されるような1つ又は複数の他の特徴を含むことができる。ある実施形態において、綴じ具識別システム700、800及び900は、1つ又は複数の書類プラットホーム、及び/又は綴じ具の除去用に本明細書で説明されるような1つ又は複数のエンドエフェクタに着脱可能に結合されるように構成されたロボットアームなどのロボットアームを含むことができる。
【0141】
[0152] 本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、書類の単一シート及び/又は綴じ具の識別のためのプロセスを完全に自動化するために用いられてもよい。ある実施形態において、本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、物理的な書類上に保存された情報をデジタル化するために用いられる自動倉庫における流れ作業の一部など、より大きな自動プロセス内で動作することができる。例えば、本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、ロボット作業セル又はロボット作業セルの一部を形成することができる。物理的な書類上に保存された情報をデジタル化するための流れ作業は、複数のロボット作業セルを含むことができる。かかる流れ作業は、多量の書類を扱うために設置することができる。例えば、自動設備は、1日当たり何千もの書類ボックスを処理することができ得る。書類処理の自動化は、例えば細断に先立って、デジタル化されたが、しかし処理済みページの品質保証を待っているボックス用の保存と同様に、処理される書類ボックス用の在庫待ち行列システムを可能にするなど、利用効率を改善することができる。かかる自動設備は、ボックスの未走査のバックログが、長年の走査を表し得る大きなアーカイブにとって望ましくなり得る。かかる設備は、選択されたボックスのオンデマンドでの迅速な走査、及び永久的なアーカイブ用のアーカイブにボックスを戻すことを可能にするであろう。
【0142】
[0153]
図10は、書類の単一シート、及び/又は書類若しくは書類スタックに装着された1つ又は複数の綴じ具を識別するための書類及び綴じ具識別プロセス1000の例である。ある実施形態において、書類及び綴じ具識別プロセス1000は、測光立体視技術を含む。ある実施形態において、プロセス1000の少なくとも一部は、
図2に関連して説明された書類及び綴じ具識別システム200など、本明細書で説明される1つ又は複数の書類識別システムを用いて実行することができる。ブロック1002において、書類又は書類スタックは、書類及び綴じ具識別システムの台上に配置することができる。ブロック1004において、書類及び識別システムの照射源及び画像捕捉装置は、書類又は書類スタックの多数の画像を捕捉するために始動させることができる。照射源は、複数の照射モジュールを含んでもよく、モジュールのそれぞれは、連続して個々に照射されるように構成される。例えば、照射源は、4つの照射モジュールを含んでもよく、4つの照射モジュールのそれぞれは、複数のLEDを含む。4つの照射モジュールは、照射モジュールのそれぞれが照射される場合に、書類スタックの1つ又は複数の画像が撮像装置によって捕捉され得るように、連続して照射されてもよい。4つの照射モジュールは、相異なる位置から書類又は書類スタックを照射するために、書類又は書類スタックに対して相異なる位置に配置することができる。書類又は書類スタック上の任意の三次元特徴の影プロファイルは、相異なる位置から照射された書類又は書類スタックの画像を用いて判定することができる。
【0143】
[0154] ブロック1006において、書類スタックの画像は、書類の単一シートのエッジ、並びに/又は書類若しくは書類スタック上に存在する任意の綴じ具の向き及び位置を識別するために処理される。例えば、書類の単一シートの1つ若しくは複数のエッジ、及び/又は書類若しくは書類スタック上の綴じ具の捕捉画像から得られた影プロファイルは、書類の単一シートのエッジ、並びに/又は綴じ具の向き及び位置を識別するために用いることができる。
【0144】
[0155]
図11は、書類又は書類スタックに装着された綴じ具を除去するための綴じ具除去プロセス1100の例である。例えば、書類又は書類スタックに装着されたステープルは、除去することができる。綴じ具除去プロセス1100は、例えば
図2に関連して説明された書類及び綴じ具識別システム200を含む、本明細書で説明される1つ又は複数の書類及び綴じ具識別システムを用いて実行することができる。ブロック1102において、書類又は書類スタックは、書類及び綴じ具識別システムの台に配置することができる。ブロック1104において、書類及び識別システムの照射源及び画像捕捉装置は、書類又は書類スタックの多数の画像を捕捉するために始動させることができる。ブロック1106において、書類又は書類スタック上の綴じ具の向き及び位置は、識別することができる。例えば、捕捉画像から得られた書類又は書類スタック上の1つ又は複数の綴じ具の影プロファイルは、綴じ具の向き及び位置を判定するために、書類及び綴じ具識別システムによって用いることができる。
【0145】
[0156] ブロック1108において、書類搬送エンドエフェクタを含むロボットアームが、台から書類又は書類スタックを引き上げるために使用され得る。書類又は書類スタックの引き上げは、台上で書類又は書類スタックを任意の他の書類又は書類から分離することができる。ある実施形態において、例えば、
図4に関連して説明されたような書類搬送エンドエフェクタ400含む、本明細書で説明されるような1つ又は複数の書類搬送エンドエフェクタは、書類スタックを持ち上げるために用いられてもよい。書類搬送エンドエフェクタは、ロボットアームを用いて、綴じ具の上に配置することができる。書類搬送エンドエフェクタの吸引アプリケータは、吸引力が、書類又は書類スタックに加えられ得るように、書類又は書類スタックと接触させられて始動され得る。吸引力は、書類又は書類スタックが台から引き上げられ得るように、書類又は書類スタックと吸引アプリケータとの間の接触を維持するために用いることができる。ある実施形態において、書類搬送エンドエフェクタは、書類又は書類スタックの引き上げを更に容易にするように構成された書類挟持部を含む。書類挟持部は、挟持部の書類グリッパが、エンドエフェクタの底面に対して書類又は書類スタックを固定するために、書類又は書類スタックと接触させられ得るように、始動させることができる。例えば、書類挟持部は、書類又は書類スタックが、書類グリッパとエンドエフェクタの下面との間で押さえ付けられるように、アームが回転される場合に、書類グリッパを書類又は書類スタックと接触させるように構成された回転可能なアームを含むことができる。
【0146】
[0157] ブロック1110において、書類プラットホームは、書類又は書類スタックの下に配置することができる。書類又は書類スタックの下における書類プラットホームの配置は、台上で書類又は書類スタックの、任意の書類又は書類スタックからの分離を維持することができる。
【0147】
[0158] ブロック1112において、綴じ具除去エンドエフェクタを含むロボットアームは、書類又は書類スタックから綴じ具を除去するために用いることができる。
図5に関連して説明されたような綴じ具除去エンドエフェクタ500を含む、本明細書で説明される1つ又は複数の綴じ具除去エンドエフェクタが使用され得る。例えば、綴じ具除去エンドエフェクタの一対の書類接触部は、書類又は書類スタックの上面と接触させることができる。書類又は書類スタックは、書類接触部を用いて、書類プラットホームに対して適所に保持されてもよい。ある実施形態において、エンドエフェクタの綴じ具除去挿入部は、綴じ具の一部と書類又は書類スタックの上面との間に挿入することができる。例えば、綴じ具除去挿入部のタブ部は、ステープルのクラウンの部分と書類又は書類スタックの上面との間に配置することができる。エンドエフェクタの綴じ具グリッパは、続いて、ステープルのクラウンの少なくとも一部など、綴じ具の少なくとも一部と接触させることができる。綴じ具グリッパは、クラウンの部分など、綴じ具の一部に対して押しつけることができる。次に、エンドエフェクタの綴じ具グリッパ及びタブ部は、ステープルが引き抜かれ得るように、書類又は書類スタックから離れるように移動させることができる。
【0148】
[0159] ある実施形態において、綴じ具グリッパ及び/又はタブ部は、ステープルが、ステープルの破壊なしに確実に引き抜かれ得るように、ステープルのクラウンの部分の全体的な又はほぼ全体的な幅に接触することができる。
【0149】
[0160]
図12は、綴じ具除去プロセス1200の別の例である。綴じ具除去プロセス1100は、例えば、
図2に関連して説明された書類及び綴じ具識別システム200を含む、本明細書で説明される1つ又は複数の書類及び綴じ具識別システムを用いて実行することができる。綴じ具除去プロセス1200は、裏返しにされた綴じ具を除去するために用いることができる。例えば、プロセス1200は、2つの脚部間に延びるクラウンの部分ではなく、書類及び綴じ具識別システムの照射源に面して自身の2つの屈曲脚を有するステープルなど、書類又は書類スタックに装着された裏返しにされたステープルを除去するために用いることができる。ブロック1202において、書類又は書類スタックは、書類及び綴じ具識別システムの台に配置することができる。ブロック1204において、書類及び識別システムの照射源及び画像捕捉装置は、書類又は書類スタックの多数の画像を捕捉するために始動させることができる。ブロック1206において、綴じ具は、捕捉画像を用いて、裏返しにされていると識別することができる。ブロック1208において、書類又は書類スタックは、台から引き上げることができる。書類又は書類スタックの引き上げは、台上で書類又は書類スタックを任意の他の書類又は書類スタックから分離することができる。ブロック1210において、第1書類プラットホームは、書類又は書類スタックの下に配置することができる。書類又は書類スタックの下における第1書類プラットホームの配置は、台上で他の書類及び/又は書類スタックからの書類又は書類スタックの分離を維持することができる。例えば、書類又は書類スタックは、第1書類プラットホーム上で、第1書類プラットホームと接触して配置することができる。ブロック1212において、第2書類プラットホームが、書類又は書類スタックの上に配置され得る。第2プラットホームは、書類又は書類スタックが、第1書類プラットホームと第2書類プラットホームとの間で、それらのプラットホームに接触して挟まれるように、書類又は書類スタックと接触することができる。
【0150】
[0161] ブロック1214において、第1書類プラットホーム及び第2書類プラットホームは、それらの間の書類又は書類スタックがひっくり返されるように、水平軸を中心に回転させることができる。書類又は書類スタックをひっくり返すことは、綴じ具の向きを変え、その結果、綴じ具は、もはや裏返しにされてはなく、それによって綴じ具の除去を容易にする。ブロック1216において、綴じ具除去エンドエフェクタに結合されたロボットアームが、書類又は書類スタックから綴じ具を除去するために使用され得る。例えば、
図5に関連して説明された綴じ具除去エンドエフェクタ500などの綴じ具除去エンドエフェクタは、ステープルを除去するために用いることができる。
【0151】
[0162] 本発明のある実施形態が、本明細書で示され説明されたが、かかる実施形態が、単に例として提供されることが、当業者には明らかであろう。今や、多数の変形、変更、及び代用が、本発明から逸脱せずに当業者の心に浮かぶであろう。本明細書で説明される本発明の実施形態の様々な代替が、本発明を実施するために用いられ得ることを理解されたい。更に、次の請求項及びそれらの均等物の範囲内の方法及び構造が、それによってカバーされることが意図されている。