【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は
、半導体パワーデバイスを組み立てる方法を提供する。効果的な実施形態が、従属請求項において定義される。
【0009】
本発明の第1の態様によ
り組み立てられた半導体パワーデバイスは、第1の基板と、第2の基板と、相互接続構造とを備える。第1の基板は、スイッチング半導体素子を備える。第1の基板は、第1の表面を有し、第1の導電層と第1の受け要素とを局所的に備える。スイッチング半導体素子は、第1の表面上に提供される。第2の基板は、第1の表面に面した第2の表面を備える。第2の基板は、第2の受け要素を備え、第2の導電層を局所的に備える。相互接続構造は、一方の側における第1の導電層の少なくとも1つと他方の側における第2の導電層の少なくとも1つとの間に少なくとも1つの電気的接続を提供するためのものである。相互接続構造は、導電性材料である複数の相互接続要素を備えている。複数の相互接続要素の少なくとも1つは、アライメント相互接続要素である。アライメント相互接続要素は、第2の基板に対して第1の基板の相対位置のアライメントをとるために、第1の受け要素によって部分的に受けられ、第2の受け要素によって部分的に受けられる。前記受け要素は、アライメント相互接続要素を少なくとも部分的に受けるための形状を有する窪みを有しており、前記受け要素とアライメント相互接続要素とが相互に当てられる場合、およびアライメント相互接続要素または前記受け要素の一方が力を受ける場合に、アライメント相互接続要素の形状は、受け要素に対して一意的で固定された相対位置へのアライメント相互接続要素の位置決めに影響を及ぼすように選択される。以上により、第1の基板が、第2の基板に対して、アライメントがとられる。
【0010】
上で論じられた実施
例によるパワー半導体デバイスでは、第2の基板に対する第1の基板のアライメントは、以下のようにして提供される。第1の基板上の適切な位置と、第2の基板上の適切な対応する位置とにおいて、アライメント相互接続要素を受けるように構成された受け要素が、提供される。第1の受け要素がアライメント相互接続要素の一部を受け、第2の受け要素もアライメント相互接続要素の一部を受けて、第2の基板に対する第1の基板の相対位置が(要求される)アライメントのとれた位置となるときに、適切な位置が選択され、アライメント相互接続要素の特定のサイズおよび形状が選択される。受け要素がアライメント相互接続要素の部分を受けるため、アライメント相互接続要素の位置が、受け要素の位置に対して固定され、結果的に、第2の基板に対する第1の基板の相対位置が固定される。さらに、受け要素の窪みの形状とアライメント相互接続要素の形状とは、ある力の影響下でそれらが相互に当てられる場合に、それらが、受け要素に対するアライメント相互接続要素の一意的で固定された位置に向かって協働するように、共に選択されるので、受け要素に対するアライメント相互接続要素の可能性がある特定の相対的な配列はただ1つだけ存在する。以上により、受け要素は、相互に対して適切に定義され固定された相対位置に向かって強制され、それによって、基板は、相互に対して適切に定義され固定された相対位置に向かって強制される。ほとんどの実施
例において、受け要素またはアライメント相互接続要素に加えられる力は重力であり得るが、それらの要素の一方に積極的に加えられる力でもあり得る。これらの基板を相互に対して一意的で固定された相対位置に向かってアライメントをとることの結果として、第1の導電層のパターンを第2の導電層のパターンに対してアライメントをとることになる、ということが注意されるべきである。こうして、本出願においては、受け要素とアライメント相互接続要素とが前記導電層のパターンを相互に対してアライメントをとる機能を有する、ということも読み取れるであろう。
【0011】
背景技術に関する議論によると、デカルト座標系が、半導体パワーデバイスにおいて画定され得る。本発明によ
り組み立てられた半導体パワーデバイスでは、受け要素とアライメント相互接続要素との形状およびサイズが、2つの基板の間の距離を画定し、結果的に、第2の基板に対する第1の基板のz次元における相対位置を画定する。第1の基板の上の第1の受け要素の位置と、第2の基板の上の第2の受け要素の位置とが、x次元およびy次元における2つの基板の相対的なアライメントを画定する。
【0012】
一実施
例によると、アライメント相互接続要素と受け要素の両方の要素が相互の頂部の上に配置され、これらの要素の一方によって力が受けられ、他方の要素が固定された位置にある場合には、アライメント相互接続要素の一部が、受け要素によって、自動的に受けられる。たとえば、アライメント相互接続要素が、固定された位置を有する受け要素の上に配置されると、重力がアライメント相互接続要素によって受けられ、この力の結果として、アライメント相互接続要素がそれぞれの受け要素によって部分的に受けられ、重力が、アライメント相互接続要素を、一意的で固定された位置に向かって強制する。ある例では、アライメント相互接続要素は球形の形状を有し、受け要素は穴であり:球形の形状が穴の頂部に配置されると、球形の形状は、自動的に、少なくとも部分的に、穴によって受けられ、この球体は、それが受け要素によって最適に部分的に受けられるように、1つの一意的な位置に向かって、回転する。これは、パワー半導体デバイスの組立ての間にアライメントが自動的に行われ、受け要素に強制的にアライメント相互接続要素の一部を受けらせるために、別個のステップは何も要求されない、という効果を有する。
【0013】
スイッチング半導体素子は、トランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)、MOS電界効果トランジスタ(MOSFET)、サイリスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ダイオードまたはそれ以外の適切なタイプの半導体スイッチング素子であり得る。第1の基板および/または第2の基板は、また、シリコン、シリコンカーバイド、ガリウムヒ素、窒化ガリウム、ダイアモンドベースの半導体材料またはそれ以外の適切な半導体材料などの半導体材料で作られた他の素子を含む他の電子素子も備え得る。他の電子素子の例は、抵抗、コンデンサ、インダクタ、集積回路、またはそれ以外の適切な電子素子である。
【0014】
基板は、ルーティングのために、熱伝導性かつ電気絶縁性の材料(たとえば、セラミック)と高導電性の材料(たとえば、金属)との複数の層で製造され得る。セラミックの例は、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)および窒化シリコン(Si
3N
4)である。基板の他の例は、たとえば銅またはアルミニウムの薄層である2つの薄い金属層の間に挟まれたSi
3N
4である。典型的には、関連する分野では、そのような基板は、ダイレクトボンド銅(DBC)基板または活性金属ボンディング/ブレージング(AMB)基板と称される。導電層および/または相互接続要素は、銅またはアルミニウムなどの金属で作られ得るが、他の金属または他の導電性材料で作られることもあり得る。オプションで、導電層および/または相互接続要素が作られる材料は、優れた熱伝導体であり、前記層と前記相互接続要素とが、熱を半導体パワーデバイスから遠ざかる方向へ伝導させることが可能である所(たとえば、ヒートシンクへのインターフェース)への熱の分配および伝導に寄与する。この文書の以下の記載では、導電層の代わりに「電極」と読むことも可能であり得るが、導電層が定義により特定の電圧または信号に結合されていることはなく、導電層は、また、そのような材料の孤立した島であり得ることが留意されるべきである。
【0015】
オプションで、第1の基板が、複数の第1の受け要素を備え、第2の基板が、複数の第2の受け要素を備え、前記相互接続要素が、複数のアライメント相互接続要素を備えており、複数のアライメント相互接続要素のそれぞれ1つが、第2の基板に対する第1の基板の相対位置のアライメントをとるために、第1の受け要素のそれぞれ1つによって部分的に受けられ、第2の受け要素のそれぞれ1つによって部分的に受けられる。換言すると、複数の3タプルがあり、それら複数の3タプルのそれぞれが、第1の受け要素と、第2の受け要素と、アライメント相互接続要素とを備えている。第1の基板の上における3タプルの第1の受け要素の位置は、特定の3タプルのアライメント相互接続要素が3タプルの受け要素によって少なくとも部分的に受けられる場合には、受け要素とアライメント相互接続要素との組合せが、xおよびy次元において、要求されるアライメントを提供するという効果を取得するために、第2の基板の上におけるある位置と一致する。先に論じられた半導体パワーデバイスは、少なくとも1つのそのような3タプルを備えているが、他方で、この実施
例は、複数のそのような3タプルを備える。複数のそのような3タプルを提供することにより、アライメント機構は、より正確になり、より信頼性が高くなる。
【0016】
オプションで、第1の基板は、少なくとも3つの第1の受け要素と、少なくとも3つの第2の受け要素と、少なくとも3つのアライメント相互接続要素とを備える。換言すると、先に論じられた実施
例では、受け要素とアライメント相互接続要素との3タプルが少なくとも2つ存在していたが、他方で、この実施
例は、少なくとも3つのそのような3タプルを提供する。この結果として、少なくともz次元において、第2の基板に対して第1の基板の安定的な位置決めが得られる。テーブルとの比較を行うことが可能であり、すなわち、あるテーブルが少なくとも3つの脚を有する場合には、このテーブルは、地面の上で安定的な位置に位置決めされ得、他方で、2つの脚を有するテーブルは、倒れてしまう。
【0017】
オプションで、第1の受け要素と第2の受け要素との少なくとも一方が、前記第1の導電層のうちの1つと、前記第2の導電層のうちの1つとのそれぞれにおける穴または窪みである。穴または窪みは、比較的容易に製造され得る。さらに、受け要素が穴または窪みである場合は、受け要素のために追加的な要素は要求されず、よって、コストが節約される。さらに、穴または窪みが導電層のみに作られる場合には、そのような穴または窪みは第1および第2の基板の中には延長せず、いくつかの電気的接続が基板の内部に提供されているので、これは、ほとんどの現代の電子回路においては有利であり、換言すると、基板に提供されている他の電気的接続が損傷されず、または、穴や窪みを回避するように設計される必要がない。さらに、穴または窪みは、特定のアライメント相互接続要素の一部を、比較的容易に、部分的に受けることが可能である。たとえば、アライメント相互接続要素が球形の形状を有する、または卵形である場合には、それは、そのようなアライメント相互接続要素を部分的に受けるのに適切なサイズを有する導電層における穴によって、自動的に、部分的に受けられる。
【0018】
オプションで、第1の受け要素は、第1の導電層のうちの1つに電気的に結合される。オプションで、第2の受け要素は、第2の導電層のうちの1つに電気的に結合される。オプションで、アライメント相互接続要素は、前記受け要素に電気的に結合される。よいアライメントを提供することに加えて、アライメント相互接続要素は、第1の基板と第2の基板との間に電気的接続を提供する導体としての役割を有し得る。この役割を充足するために、相互接続アライメント要素は、基板の導電層に電気的に結合され得る受け要素に、電気的に結合され得る。受け要素が基板の上に提供された別個の要素である場合には、受け要素は、また、アライメント相互接続要素と導電層との間に電気的接続を提供するために、導電層に電気的に結合され得る。受け要素と相互接続要素とは、導電層と受け要素とにそれぞれ取り付けられ得(たとえば、ハンダ付け)、受け要素と相互接続要素とは、また、導電層と受け要素とのそれぞれと直接的に物理的に接触し得る。
【0019】
受け要素は導電層における穴であり得るということ、そして、アライメント相互接続要素は球形の形状の物体であるということに注意されたい。球形の形状をした物体が穴の中に部分的に提供されると、この球形の形状をした物体は、穴のエッジに接触し得、それによって、導電性の結合を取得する。さらに、穴によって部分的に受けられた球形の形状の物体は、導電層に取り付けられ得る(たとえば、ハンダ付け)。
【0020】
オプションで、第1の受け要素は、第1の導電層のうちの1つに、熱的に結合される。オプションで、第2の受け要素は、第2の導電層のうちの1つに、熱的に結合される。オプションで、相互接続アライメント要素は、前記受け要素に、熱的に結合される。よいアライメントを提供することに加えて、アライメント相互接続要素は、第1の基板から第2の基板に、または、第2の基板から第1の基板に(およびオプションとして、さらに、たとえばヒートシンクなどのインターフェースに)、熱を伝えるための熱伝導体としての役割を有し得る。
【0021】
オプションで、複数の相互接続要素は、相互に異なる深さであって前記導電層の間の距離に適合された深さを有する少なくとも2つの相互接続要素を備え、その間に、前記相互接続要素が配置されており、深さが、第1の基板から前記相互接続要素の位置における第2の基板への最短の直線の方向で測定される。この実施
例では、少なくとも2つの相互接続要素が、異なる深さを有する。これらの2つの相互接続要素は、アライメント相互接続要素であり得るが、また、第2の基板に対する第1の基板のアライメントについて何も役割を有していない2つの相互接続要素でもあり得る。理想的な半導体パワーデバイスにおいては、相互接続要素は、基板の導電層と非常によい接触を有しており、これは、相互接続要素のサイズ/深さを、それぞれの相互接続要素が配列されている位置における第1の基板と第2の基板との間の距離に適合させることによって、達成され得る。追加的に、相互接続要素は、導電層に取り付けされ得(たとえば、ハンダ付け)、それにより、電気的接続の断面積を増加させる。
【0022】
多くの現実の応用例では、第1の基板は第2の基板と平行に配置されると思われるが、第1の基板と第2の基板との間の距離は、実質的に数マイクロメートルのオーダーで、変動し得る。たとえば、第1の基板および/または第2の基板は、反りを受けることがあり得、この結果として、相互接続要素の深さがこのような距離の変動に適合しない場合には、直ちに、最適ではない電気的接続が生じる。その結果として、接続ではなく、開回路が生じる場合さえあり得る。追加的に、第1の基板および/または第2の基板は、製造による公差を被り、その結果として、たとえば、基板の厚さの変動および/または平坦でない表面が生じる。導電層は、また、たとえば異なる量のエッチングまたはそれ以外の製造における公差の結果として、一様でない厚さを有することがあり得る。さらに、導電層は、たとえば導電層を基板に接着させる特定の材料により、基板に取り付けられ得るが、この特定の材料の量も、基板の表面に沿って変動し得る。追加的に、電気的要素のあるもの(スイッチング半導体素子だけでなく、抵抗などの受動素子もある)は、相互接続要素が電気的接続を提供する表面電極を有し得、そのような電気的要素は、それらの電気的要素と接触する相互接続要素のための特定の深さを選択する場合に考慮されなければならない一定の厚さを有する。
【0023】
半導体パワーデバイスの実際の組立て方法においては、1つまたは複数のアライメント相互接続要素がその1つまたは複数の位置に提供されると想定して、第1の基板をいかにして第2の基板に対して厳密にアライメントをとるのかが、最初に測定または決定される。その後で、相互接続要素のどの要求される位置でも、それぞれの相互接続要素が位置決めされなければならない導電層の間の距離がどのくらいであるのかが、測定され決定される。その次に、測定されたまたは決定された距離に従って、異なる相互接続要素が選択され、これらの異なる相互接続要素はそれらの要求される位置に配置される。
【0024】
オプションで、アライメント相互接続要素の形状は、球体、四角の箱、立方体、直方体、円筒、管、卵形、ラグビーボール、ひし形のボール、およびひし形のうちの1つである。これらの形状は、アライメント相互接続要素を部分的に受けることが可能な対応する形状を有する受け要素と共に用いられる場合には、よいアライメント特性を提供する。オプションとして、アライメント相互接続要素ではない相互接続要素が、球体、四角の箱、立方体、直方体、円筒、管、卵形、ラグビーボール、ひし形のボール、またはひし形のうちの1つである形状を有する場合もあり得る。オプションとして、異なる相互接続要素および/または異なるアライメント相互接続要素が、球体、四角の箱、立方体、直方体、円筒、管、卵形、ラグビーボール、ひし形のボール、またはひし形のうちの1つから選択された異なる形状を有することもあり得る。オプションとして、前記受け要素は、導電層のそれぞれ1つにおける穴であり、前記アライメント相互接続要素は球体である。球体の半径は、前記穴の半径よりも大きい。穴が導電層に作られ、その穴が球形のアライメント相互接続要素の半径よりも小さな半径を有する場合には、その穴は、球形のアライメント相互接続要素が穴の中/上に置かれるか、または、逆に重力の影響の下にある場合には、ある固定された位置において、球形のアライメント相互接続要素を自動的に部分的に受けることになる。よって、アライメント相互接続要素は、x方向またはy方向に相当な力を加えることによってしか、x方向またはy方向に移動できず、こうして、アライメント相互接続要素の位置は、受け要素の位置に対して比較的よく固定される。結果的に、純粋に機械的/物理的効果に基づいて、アライメントは、ほとんど自動的に、うまく自ら実行される。
【0025】
さらに、穴のエッジは、球形の形状のアライメント相互接続要素に接触し、それにより、(アライメント相互接続要素もまた導電性を有すると想定すると)アライメント相互接続要素と導電層との間に、よい電気的接触を提供する。
【0026】
アライメント相互接続要素ではない相互接続要素も球形の形状を有し得るということが注意されるべきである。
【0027】
穴の半径が球形の形状のアライメント相互接続要素の予測される半径に対して相対的に小さい場合には、異なる半径を有する広い範囲の球形の形状のアライメント相互接続要素が、比較的小さな穴と共に用いられ得る。たとえば、穴の予測される半径は、アライメント相互接続要素の予測される半径の約半分である。これは、半導体パワーデバイスを組み立てる間に、異なる球形の形状のアライメント相互接続要素を用いる自由度を提供する。たとえば、アライメント相互接続要素のための特定の半径が、第1の基板と第2の基板との間の特定の距離を取得するために、選択され得る。アライメント相互接続要素の半径は、また、第1の基板もしくは第2の基板の可能性があり得る反りによって、または、導電層の厚さの変動もしくはそれ以外の製造時の公差によって、影響され得る。
【0028】
アライメント相互接続要素が卵形、ラグビーボールまたはひし形であり穴の半径よりも大きな「半径」(第1の基板と第2の基板との中間で測定される)を有する場合にも、同一の効果が得られる。
【0029】
オプションとして、球体の半径は、穴の半径と比較すると、特に穴がそれほどには深くない場合には、相対的に大きい。穴の半径は、球体が穴の中に位置決めされる場合に、球体が全体の底部には接触せず、穴のエッジと接触することを保証するのに十分な程度に小さい。たとえば、球体の半径は、穴の半径の1.3倍から2.5倍大きい。
【0030】
オプションで、第2の基板は、半導体素子を備える。この半導体素子は、また、その例が先に論じられたスイッチング半導体素子であり得るが、ダイオードのような受動半導体素子でもあり得るし、または、半導体材料で作られた抵抗でもあり得る。第1の基板および/または第2の基板は、また、抵抗、インダクタまたはコンデンサなど、他の電気的要素を備えることもあり得る。半導体素子は、また、集積回路でもあり得る。
【0031】
オプションで、1つまたは複数の第1の導電層が、第1の表面の上に、または、第1の表面に配置される。オプションとして、1つまたは複数の第1の導電層が、第1の表面から遠ざかる方向を向いたスイッチング半導体素子の表面の上に、または、その表面に配置される。オプションとして、1つまたは複数の第2の導電層が、第2表面の上に、または、第2表面に配置される。オプションとして、1つまたは複数の第2導電層が、半導体素子の表面の上に、または、その表面に配置される。導電層と、前記基板、スイッチング半導体素子または半導体素子の間には、何らかの他の材料が存在している場合があり得ることが注意されるべきであり、そのような他の材料の例は、ある種の接着剤、ゲル、エポキシ樹脂またはブレージングである。スイッチング半導体素子の表面の上に、または、別の電気的要素の表面の上に提供されている導電層は、「表面電極」とも称されることがあり得る。
【0032】
本発明の
第1の態様により、パワー半導体デバイスを組み立てる方法が提供される。この方法は:i)スイッチング半導体素子を備えた第1の基板を取得するステップであって、第1の基板は、第1の表面を有し、第1の導電層と第1の受け要素とを局所的に備え、スイッチング半導体素子は第1の表面の上に提供されている、取得するステップと、ii)第1の表面に面する第2の表面を備えた第2の基板を取得するステップであって、第2の基板は、第2の受け要素を備え、第2の導電層を局所的に備えている、取得するステップと、vi)アライメント相互接続要素を取得するステップと、v)前記受け要素によるアライメント相互接続要素の部分的な受けに影響を及ぼすために、アライメント相互接続要素を、第1の受け要素と第2の受け要素との一方に提供するステップと、vi)前記受け要素によるアライメント相互接続要素の部分的な受けに影響を及ぼすために、アライメント相互接続要素を、第1の受け要素と第2の受け要素との一方に提供するステップと、を備える。
【0033】
本発明の上述の態様による方法は、本発明の第1の態様によ
り組み立てられたパワー半導体デバイスと同じ長所を提供し、
パワー半導体デバイスの対応する実施
例と類似の効果を備えた類似の実施形態を有する。よって、この方法は、第1の基板が第2の基板に対して適切にアライメントがとれているパワー半導体デバイスを製造するための効率的で有効な方法である。特に、先に論じられたように、受け要素とアライメント相互接続要素とが、(受け要素が正しい位置に提供されていることを想定して)第1の基板と第2の基板との間のアライメントが正確であることを保証するための、有効な機械的な手段を提供する。導電性のアライメント相互接続要素を、第1の受け要素と第2の受け要素との別の1つに固定する段階において、第1の基板に対する第2の基板の正確な位置決めを保証するために、追加的なセンサおよび/またはアクチュエータはまったく要求されず、すなわち、受け要素によってアライメント相互接続要素が部分的に受けられることによって、正しいアライメントが自動的に保証される。アライメントの前段階が比較的脆弱な場合であっても、この機構は、これが、最終的な正しいアライメントに向かって自ら補正されることを保証する。
【0034】
この方法では、第1の基板と第2の基板とが取得される。オプションである実施形態では、第1の基板を取得すること、および/または、第2の基板を取得することが、第1の基板および/または第2の基板の製造を含む。
【0035】
パワー半導体デバイスを組み立てる方法は、a)第2の基板に対する第1の基板の要求される位置決めを記述するデータを取得するステップと、b)第1の受け要素と第2の受け要素との特性を測定するステップと、c)取得されたデータと測定された特性とに基づいて、アライメント相互接続要素の特性を決定するステップとをさらに備えており、アライメント相互接続要素を取得する段階において、アライメント相互接続要素が、決定された特性に基づいて取得される。
【0036】
第2の基板に対する第1の基板の要求される位置決めを記述するために得られるデータは、第1の基板と第2の基板との間の要求される距離を含み得るが、特定の位置では、基板の間の距離は特定の値でなければならず、別の特定の位置では、基板の間の距離は別の特定の値でなければならないなど、より多くの情報を含み得る。
【0037】
第1の受け要素と第2の受け要素との特性を測定する段階では、たとえば、それぞれの受け要素の形状がどのようなものであるかが決定される。他の特性は、受け要素がある種の突出である場合に、受け要素が基板の表面から突出する距離であり得る。特性を測定することは、受け要素の厳密な位置の決定も、含み得る。
【0038】
アライメント相互接続要素の特性を決定する段階では、取得されたアライメント相互接続要素が決定された特性を有しており、第1の受け要素によって少なくとも部分的に受けられ、第2の受け要素によって部分的に受けられる場合には、第1の基板は第2の基板に対して要求されたデータに記述されているように位置決めされること、換言すると、第1の基板が第2の基板に対して適切にアライメントがとられていることが保証される。たとえば、この段階では、アライメント相互接続要素の形状が選択される、および/または、アライメント相互接続要素の長さ/深さが選択される。たとえば、利用可能なアライメント相互接続要素が球体であり、受け要素が穴である場合には、球形の形状のアライメント相互接続要素のために、特定の半径が選択される。特定の実施形態において、たとえば、第1の基板が第2の基板に対して取得されたデータに記述されているように位置決めされている場合に、受け要素が、厳密には、相互に対向していない場合に、アライメント相互接続要素の特性を決定する間に、受け要素が厳密には相互に対向していないながら、依然としてよいアライメントを結果的に生じる特定の形状が選択されることがあり得る。
【0039】
アライメント相互接続要素を受け要素の1つに提供する段階とは、アライメント相互接続要素を、それが受け要素によって部分的に受けられるように、受け要素と接触させるようにすることを意味する。これは、アライメント相互接続要素を受け要素の上に単純に配置することによって、または、受け要素をアライメント相互接続要素の上に配置し、重力を用いて、アライメント相互接続要素または受け要素を、アライメント相互接続要素が受け要素によって部分的に受けられる位置まで移動させることによって、なされ得る。特定の実施形態では、それは、アライメント相互接続要素が受け要素によって部分的に受けられることを保証するために、ある力を提供することを含み得る。
【0040】
この方法において用いられるアライメント相互接続要素は、導電材料から製造され得る。
【0041】
オプションとして、導電性のアライメント相互接続要素を前記受け要素に提供する前記段階の少なくとも1つが、i)前記導電性のアライメント相互接続要素を前記受け要素にハンダ付けすることと、ii)前記導電性のアライメント相互接続要素を前記受け要素に焼結することとの一方を備える。これらの固定技術の1つを用いることにより、受け要素からアライメント相互接続要素へ、よい電気的接続および/またはよい熱経路が取得されることが保証される。
【0042】
パワー半導体デバイスを組み立てる方法により、前記受け要素が穴または窪みであ
り、第1の受け要素と第2の受け要素との特性を測定する段階が、前記受け要素の半径を決定することと前記受け要素の深さを決定することとの少なくとも一方を備えて
いる。第1の受け要素の半径が、第1の表面と実質的に平行な平面において測定され、第2の受け要素の半径が、第2の表面と実質的に平行な平面において測定され、第1の受け要素の深さが、第1の表面と実質的に垂直な平面において測定され、第2の受け要素の深さが、第2の表面と実質的に垂直な平面において測定される
ことが理解される。穴または窪みが、導電層の中にのみ延長し得る、または、基板の中へ延長し得る、または、導電層と基板との組合せの中へ延長し得る、ということが注意されるべきである。
【0043】
本発明のこれらのおよびそれ以外の態様は、これ以降に説明される実施形態から明らかであり、また、これ以降に説明される実施形態を参照することにより明瞭になるであろう。
【0044】
以上で言及されたオプション、実装例、および/または本発明の諸態様のうちの2つまたはそれより多くが、いずれかの有益であると考えられる方法で組み合わされ得る、ということは当業者によって理解されるであろう。
【0045】
デバイスおよび/または方法の修正および改変は、デバイスについて説明される修正および改変に対応し、本明細書に基づいて、当業者によって実行され得る。