特許第6957143号(P6957143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6957143
(24)【登録日】2021年10月8日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】撮像装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20211021BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20211021BHJP
【FI】
   H04N5/232 411
   H04N5/232 930
   G03B15/00 H
【請求項の数】13
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-221251(P2016-221251)
(22)【出願日】2016年11月14日
(65)【公開番号】特開2018-82228(P2018-82228A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100131532
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 浩一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125357
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(74)【代理人】
【識別番号】100155871
【弁理士】
【氏名又は名称】森廣 亮太
(72)【発明者】
【氏名】庄田 良介
【審査官】 吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−142197(JP,A)
【文献】 特開2016−186518(JP,A)
【文献】 特開2015−041908(JP,A)
【文献】 特開2012−182526(JP,A)
【文献】 特開2006−093867(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G03B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
表示手段と、
設定されたインターバル時間おきに前記撮像手段で撮像を行い、撮像された画像を記録媒体に記録する繰り返し記録処理が行われる期間において、
前記インターバル時間が特定の時間以上である場合には、各撮像が終了したことに応じて前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にするとともに前記撮像手段の駆動を停止し、前記撮像手段の駆動が停止した後、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮像の前に、前記撮像手段を駆動し、前記撮像手段で撮像された画像に基づく特定の準備処理を行い、前記特定の準備処理の後に撮像を行い、
前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合には、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にしても前記撮像手段の駆動は停止せずに、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮影の前に、前記撮像手段で撮像された画像に基づく前記特定の準備処理を行い、前記特定の準備処理の後に撮像を行う
ように制御する制御手段と、
前記特定の準備処理を前記各撮像の際に行うか否かを設定する設定手段を有し、
前記制御手段は、
前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合には、前記インターバル時間が前記特定の時間以上である場合よりも、前記特定の準備処理を、前記繰り返し記録処理における記録のための各撮像から近いタイミングで行うように制御し、
前記設定手段によって前記特定の準備処理を前記各撮像の際に行わないように設定されている場合は、前記繰り返し記録処理の1回目の撮像の前に前記特定の準備処理を行い、前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合にも、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にするとともに前記撮像手段の駆動を停止し、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮影の前に、前記特定の準備処理を行わずに撮像を行うように制御する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記繰り返し記録処理が行われる期間における特定のタイミングで、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示とするように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記特定のタイミングは、前記繰り返し記録処理における記録あるいは該記録のための撮像から所定時間が経過したタイミングを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記特定のタイミングは、ユーザによる非表示とする操作が行われたタイミングを含むことを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記特定のタイミングは、最後に行われた操作から無操作の状態で所定時間が経過したタイミングを含む
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記繰り返し記録処理が行われる期間において、前記表示手段においてライブビュー表示が非表示の状態でユーザからの表示指示操作があると、前記表示手段におけるライブビュー表示が再開されるように制御する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記特定の準備処理は露出パラメータを自動的に決定する自動露出処理である
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記特定の時間は、前記撮像手段が駆動していない状態から駆動するまでに要する時間と、前記特定の準備処理に要する時間の最大時間として想定された時間との和以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記繰り返し記録処理における記録のための撮像の際に、前記撮像手段が駆動していない場合には、撮像の前に前記撮像手段の駆動を開始してから撮像を行うように制御する
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にした場合に前記表示手段を消灯または輝度低減するように制御する
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
撮像手段と表示手段とを有する撮像装置の制御方法であって、
設定されたインターバル時間おきに前記撮像手段で撮像を行い、撮像された画像を記録媒体に記録する繰り返し記録処理が行われる期間において、
前記インターバル時間が特定の時間以上である場合に、各撮像が終了したことに応じて前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にするとともに前記撮像手段の駆動を停止し、前記撮像手段の駆動が停止した後、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮像の前に、前記撮像手段を駆動し、前記撮像手段で撮像された画像に基づく特定の準備処理を行い、前記特定の準備処理の後に撮像を行い、
前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合に、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にしても前記撮像手段の駆動は停止せずに、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮影の前に、前記撮像手段で撮像された画像に基づく前記特定の準備処理を行い、前記特定の準備処理の後に撮像を行う
ように制御する制御ステップと、
前記特定の準備処理を前記各撮像の際に行うか否かを設定する設定ステップを有し、
前記制御ステップにおいては、
前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合には、前記インターバル時間
が前記特定の時間以上である場合よりも、前記特定の準備処理を、前記繰り返し記録処理における記録のための各撮像から近いタイミングで行うように制御し、
前記設定ステップにおいて前記特定の準備処理を前記各撮像の際に行わないように設定されている場合は、前記繰り返し記録処理の1回目の撮像の前に前記特定の準備処理を行い、前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合にも、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にするとともに前記撮像手段の駆動を停止し、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮影の前に、前記特定の準備処理を行わずに撮像を行うように制御する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置の処理(機能)として、撮像処理と撮像された画像を記憶部に記録する記録処理を、設定された時間おきに行う繰り返し記録処理が知られている。繰り返し記録処理は、「インターバル撮影」、「タイムラプス撮影」、等と呼ばれる。繰り返し記録処理では、例えば、撮像画像が、動画の1フレームとして記録される。繰り返し記録処理によって生成された動画は、「タイムラプス動画」などと呼ばれる。繰り返し記録処理によれば、例えば、タイムラプス動画として、雲、風景、等が実際よりも高速に時間変化する動画を生成することができる。
【0003】
繰り返し記録処理に関する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術では、今回の記録処理から次回の記録処理までの時間が所定時間以下である場合において、次回の記録処理のタイミングが遅れないように、撮像装置の消費電力を一時的に低減する低減処理が省略される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−29188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タイムラプス動画を生成する場合などにおいて、繰り返し記録期間(繰り返し記録処理が行われる期間)は長い。そのため、繰り返し記録期間において、撮像装置の消費電力は小さいことが好ましい。しかしながら、特許文献1に開示の技術では、今回の記録処理から次回の記録処理までの時間が所定時間以下である場合において低減処理が省略される。そのため、特許文献1に開示の技術では、撮像装置の消費電力が十分に低減されない虞がある。また、今回の記録処理から次回の記録処理までの時間が所定時間以下であるか否かに拘らずに低減処理が行われると、次回の記録処理のタイミングが所望のタイミングから遅れる虞がある。
【0006】
本発明は、繰り返し記録期間において、撮像装置の消費電力の低減と、所望のタイミングでの記録処理の実行とをより好適に両立させることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、
撮像手段と、
表示手段と、
設定されたインターバル時間おきに前記撮像手段で撮像を行い、撮像された画像を記録媒体に記録する繰り返し記録処理が行われる期間において、
前記インターバル時間が特定の時間以上である場合には、各撮像が終了したことに応じて前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にするとともに前記撮像手段の駆動を停止し、前記撮像手段の駆動が停止した後、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮像の前に、前記撮像手段を駆動し、前記撮像手段で撮像された画像に基づく特定の準備処理を行い、前記特定の準備処理の後に撮像を行い、
前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合には、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にしても前記撮像手段の駆動は停止せずに、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮影の前に、前記撮像手段で撮像された画像に基づく前記特定の準備処理を行い、前記特定の準備処理の後に撮像を行う
ように制御する制御手段と、
前記特定の準備処理を前記各撮像の際に行うか否かを設定する設定手段を有し、
前記制御手段は、
前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合には、前記インターバル時間が前記特定の時間以上である場合よりも、前記特定の準備処理を、前記繰り返し記録処理における記録のための各撮像から近いタイミングで行うように制御し、
前記設定手段によって前記特定の準備処理を前記各撮像の際に行わないように設定されている場合は、前記繰り返し記録処理の1回目の撮像の前に前記特定の準備処理を行い、前記インターバル時間が前記特定の時間未満である場合にも、前記表示手段で行われていたライブビュー表示を非表示にするとともに前記撮像手段の駆動を停止し、前記繰り返し記録処理における記録のための次の撮影の前に、前記特定の準備処理を行わずに撮像を行うように制御する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、繰り返し記録期間において、撮像装置の消費電力の低減と、所望のタイミングでの記録処理の実行とをより好適に両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係るデジタルカメラの外観図
図2】本実施形態に係るデジタルカメラの構成例を示すブロック図
図3】本実施形態に係る繰り返し記録処理の設定画面の一例を示す図
図4】本実施形態に係る繰り返し記録処理の待機画面と撮影画面の一例を示す図
図5】本実施形態において解決される課題と本実施形態の効果との一例を示す図
図6】本実施形態に係る繰り返し記録処理の処理フローの一例を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1(A),1(B)は、本実施形態に係る電子機器の一例としてのデジタルカメラ100の外観図である。図1(A)は斜視図であり、図1(B)は背面図である。
【0011】
表示部111は、撮像された画像、各種情報、等を表示する。例えば、バックライトユニットと液晶パネルの組み合わせを、表示部111として用いることができる。また、自発光型の表示素子を有する表示パネルを、表示部111として用いることもできる。具体的には、有機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、等を、表示部111として用いることができる。
【0012】
シャッターボタン116、モードダイアル117、Menuボタン124、Infoボタン125、及び、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ユーザによる操作を受け付ける操作部である。
【0013】
シャッターボタン116は、シャッターボタン116に対する操作に応じて、撮影の準備のための指示、撮影の実行のための指示、等を出力する。
【0014】
モードダイアル117は、モードダイアル117に対する操作に応じて、デジタルカメラ100の動作モードの切り替えのための指示を出力する。動作モードとして、静止画記録モード、動画記録モード、等がある。
【0015】
Menuボタン124は、Menuボタン124に対する操作に応じて、各種情報の設定のための指示を出力する。Infoボタン125も、Infoボタン125に対する操作に応じて、各種情報の設定のための指示を出力する。
【0016】
ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対する操作に応じて、設定されている動作モードに対応する指示を出力する。例えば、静止画記録モードが設定されている場合には、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示の開始/終了のための指示を出力する。ライブビュー表示は、ライブビュー画像を表示部111がリアルタイムで表示する処理である。ライブビュー表示が行われることにより、表示部111を電子ビューファインダとして用いることができる。動画記録モードが設定されている場合には、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、動画撮影の開始/終了のための指示を出力する。
【0017】
図2は、デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【0018】
バリア103は、デジタルカメラ100の撮像系を覆うことにより、撮像系の汚れや破損を防止する。撮像系は、少なくとも撮像レンズ104を含む。例えば、撮像系は、撮像レンズ104、シャッター105、撮像部106、等を含む。撮像レンズ104は、ズームレンズ、フォーカスレンズ、等を含むレンズ群である。シャッター105は、絞り機能を有するシャッターである。
【0019】
撮像部106は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子(イメージセンサ)である。
【0020】
A/D変換器107は、撮像部106から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、得られたデジタル信号を出力する。
【0021】
画像処理部102は、A/D変換器107から出力された撮像画像データ、メモリ制御部108から出力された画像データ、等に対して所定の画像処理を施す。所定の画像処理として、例えば、画素間を補う補間画素を生成する補間処理、画像を縮小または拡大するリサイズ処理、画像の色を変換する色変換処理、等がある。また、画像処理部102は、撮像画像データを用いた所定の演算処理を行い、演算結果(所定の演算処理の結果)をシステム制御部101へ出力する。システム制御部101は、画像処理部102から出力された演算結果に基づいて所定の制御処理を行う。
【0022】
所定の演算処理として、例えば、撮像部106に対する露光量を算出する処理、被写体までの距離を算出する処理、撮像画像の色調を判断する処理、等がある。システム制御部101は、これら演算処理の結果に基づいて、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、TTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理、等を行う。これら制御処理では、レンズ104の位置、シャッター105のシャッター速度、シャッター105の絞り、撮像部106の変換特性、A/D変換器107の変換特性、画像処理部102の所定の画像処理で使用されるパラメータ、等が制御される。
【0023】
メモリ制御部108は、メモリ109に対する画像データの書き込み、メモリ109からの画像データの読み出し、記録媒体122に対する画像データの書き込み、記録媒体122からの画像データの読み出し、等を行う。メモリ制御部108は、メモリから読み出した画像データに所定の画像処理を施す必要がある場合に、読み出した画像データを画像処理部102へ出力する。
【0024】
A/D変換器107から出力された撮像画像データは、画像処理部102とメモリ制御部108を介して、または、メモリ制御部108を介して、メモリ109に書き込まれる。メモリ109は、デジタル信号である各種画像データ(撮像画像データ、表示部111で表示される他の画像データ、等)を記憶する。メモリ109は、所定枚数の静止画、所定時間の動画、所定時間の音声、等を記憶するのに十分な記憶容量を有する。また、メモリ109は、表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
【0025】
D/A変換器110は、メモリ109から、メモリ制御部108を介して、表示用の画像データであるデジタル信号を取得し、取得したデジタル信号をアナログ信号に変換し、得られたアナログ信号を表示部111に供給する。そして、表示部111は、D/A変換器110から供給されたアナログ信号に応じて画像を表示する。即ち、メモリ109に書き込まれた表示用の画像データに基づく画像が、表示部111で表示される。
【0026】
ライブビュー表示の実現方法を説明する。まず、撮像部106によって所定の撮像レー
トで撮像され、A/D変換器107によってA/D変換されたデジタル信号がメモリ109に記録される。次に、D/A変換器110が、メモリ109から、メモリ制御部108を介して、撮像画像のデジタル信号を取得し、取得したデジタル信号をアナログ信号に変換し、得られたアナログ信号を表示部111に供給する。そして、表示部111は、D/A変換器110から供給されたアナログ信号に応じて画像(ライブビュー画像)を表示する。これらの処理がリアルタイムで逐次行わることにより、ライブビュー表示が実現される。
【0027】
A/D変換器107から出力された撮像画像データは、画像処理部102、メモリ制御部108、及び、記録媒体I/F121を介して、または、メモリ制御部108と記録媒体I/F121を介して、記録媒体122に書き込まれる。記録媒体I/F121は、メモリカード、ハードディスク、等である記録媒体122をデジタルカメラ100に接続するためのインターフェースである。記録媒体122として、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、等を用いることができる。
【0028】
不揮発性メモリ114は、電気的にデータを記憶したり、記憶しているデータを電気的に消去したりすることのできるメモリである。不揮発性メモリ114として、例えば、EEPROMなどを用いることができる。不揮発性メモリ114には、システム制御部101の動作用のパラメータ、システム制御部101の動作用のプログラム、等が格納される。システム制御部101の動作用のプログラムは、例えば、後述する処理フローを実現するためのプログラムである。
【0029】
本実施形態では、メモリ制御部108は、設定されたインターバル時間おきに記録処理を行う繰り返し記録処理を実行可能である。繰り返し記録処理は、「インターバル撮影」、「タイムラプス撮影」、等と呼ばれる。繰り返し記録処理では、例えば、1回の撮像で得られた画像が、動画の1フレームとして記録される。繰り返し記録処理によって生成された動画を「タイムラプス動画」と称する。
【0030】
不揮発性メモリ114は、繰り返し記録処理に関する設定値(設定された値)を記憶する。繰り返し記録処理に関する設定値として、繰り返し記録処理を行うか否かの設定値、インターバル時間の設定値、及び、繰り返し記録処理における記録処理の回数の設定値がある。さらに、繰り返し記録処理に関する設定値として、フレーム毎にAE処理(第2処理)を行うか否かの設定値、繰り返し記録処理において表示部111の消灯を自動で行うか否かの設定値、等がある。設定値の詳細については後述する。デジタルカメラ100の状態、デジタルカメラ100の周囲の環境(撮像環境)、等に応じて自動で設定値が設定されてもよいが、本実施形態では、ユーザによる操作に応じて設定値が設定される。
【0031】
なお、繰り返し記録処理に関する設定値は、上記複数の設定値に限られない。例えば、繰り返し記録処理に関する設定値として、上記複数の設定値のいずれかが使用されなくてもよい。繰り返し記録処理に関する設定値として、繰り返し記録処理によって生成されるタイムラプス動画のフレームレートの設定値が使用されてもよい。繰り返し記録処理に関する設定値として、繰り返し記録処理によって生成されるタイムラプス動画の画像解像度の設定値(記録処理によって記録される撮像画像の画像解像度の設定値)が使用されてもよい。繰り返し記録処理に関する設定値として、繰り返し記録処理を行う期間の長さ(時間)の設定値、表示部111を自動で消灯するまでの時間の設定値、AE処理(自動露出処理)の実行頻度の設定値、等が使用されてもよい。
【0032】
また、第2処理はAE処理(露出値を自動で調整する処理)に限られない。例えば、第2処理は、露出値とは異なる撮像パラメータ(フォーカス値、シャッター速度値、絞り値、ISO感度値、等)を自動で調整する処理であってもよいし、複数の撮像パラメータを
自動で調整する処理であってもよい。第2処理は、現在までに生成された1つ以上の撮像画像に基づく処理であり、次の記録処理の対象である撮像画像の生成に関する処理であればよい。
【0033】
システム制御部101は、デジタルカメラ100が有する各機能部の処理、デジタルカメラ100が有する各機能部の状態、等を制御する。例えば、システム制御部101は、メモリ制御部108、D/A変換器110、表示部111、等に対する制御を行うことにより、表示部111の表示を制御する。システム制御部101は、不揮発性メモリ114に記録されたプログラムを実行することで、後述する各処理を実現する。
【0034】
システムメモリ113は、データを一時的に記憶するメモリ(ワークメモリ)である。システムメモリ113として、例えば、RAMを用いることができる。システムメモリ113には、システム制御部101の動作用のパラメータ(定数や変数)、不揮発性メモリ114から読み出されたプログラム、等が展開される。
【0035】
システムタイマー112は、各種制御に用いる時間(例えば、繰り返し記録処理のための時間)、内蔵された時計の時刻、等を計測する計時部である。
【0036】
Menuボタン124は、Menuボタン124に対してユーザが行った操作に応じて、各種情報の設定のための指示を、システム制御部101へ出力する。Infoボタン125も、Infoボタン125に対してユーザが行った操作に応じて、各種情報の設定のための指示を、システム制御部101へ出力する。
【0037】
モードダイアル117は、モードダイアル117に対してユーザが行った操作に応じて、デジタルカメラ100の動作モードの切り替えのための指示を、システム制御部101へ出力する。システム制御部101は、モードダイアル117からの指示に応じて、設定されている動作モードを、静止画記録モードと動画記録モードを含む複数の動作モードの間で切り替える。静止画記録モードは、例えば、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、複数のシーン(撮像環境)に対応する複数のシーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード、等を含む。モードダイアル117に対する操作により、静止画記録モードに含まれる上記複数の動作モードのいずれかを設定することができる。モードダイアル117に対する操作に応じて静止画記録モードが設定された後、他の操作部に対する操作に応じて、静止画記録モードに含まれる上記複数の動作モードのいずれかが設定されてもよい。同様に、動画記録モードに複数の動作モードが含まれてもよい。
【0038】
ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対してユーザが行った操作に応じて、設定されている動作モードに対応する指示を、システム制御部101へ出力する。
【0039】
静止画記録モードが設定されており、且つ、ライブビュー表示が行われていない場合を考える。その場合には、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対する操作に応じて、ライブビュー表示開始通知をシステム制御部101へ出力する。そして、システム制御部101は、ライブビュー表示開始通知に応じて、ライブビュー表示を開始する処理を行う。静止画記録モードが設定されており、且つ、ライブビュー表示が行われている場合を考える。その場合には、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対する操作に応じて、ライブビュー表示終了通知をシステム制御部101へ出力する。そして、システム制御部101は、ライブビュー表示終了通知に応じて、ライブビュー表示を終了する処理を行う。
【0040】
動画記録モードが設定されており、且つ、動画撮影が行われていない場合には、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対する操作に応じて、動画撮影開始通知をシステム制御部101へ出力する。そして、システム制御部101は、動画撮影開始通知に応じて、動画撮影を開始する処理を行う。具体的には、現在の撮像画像を動画の一部として記録媒体122に記録する記録処理の繰り返しが開始される。動画記録モードが設定されており、且つ、動画撮影が行われている場合には、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対する操作に応じて、動画撮影終了通知をシステム制御部101へ出力する。そして、システム制御部101は、動画撮影終了通知に応じて、動画撮影を終了する処理を行う。具体的には、上記繰り返しが終了され、上記繰り返しの間に得られた複数の撮像画像に基づく動画像が、記録媒体122に記録される。
【0041】
シャッターボタン116は、シャッターボタン116に対してユーザが行った操作に応じて、撮影の準備のための指示、撮影の実行のための指示、等を、システム制御部101へ出力する。シャッターボタン116は、第1シャッタースイッチ116aと第2シャッタースイッチ116bを有する。
【0042】
第1シャッタースイッチ116aは、シャッターボタン116に対してユーザが行った第1の操作に応じて、第1シャッタースイッチ信号SW1(撮影の準備のための指示)をシステム制御部101へ出力する。第1の操作は、例えば、シャッターボタン116の状態を半押し状態にする操作である。システム制御部101は、第1シャッタースイッチ信号SW1に応じて、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理、等を行う。
【0043】
第2シャッタースイッチ116bは、シャッターボタン116に対してユーザが行った第2の操作に応じて、第2シャッタースイッチ信号SW2(撮影の実行のための指示)をシステム制御部101へ出力する。第2の操作は、例えば、シャッターボタン116の状態を全押し状態にする操作である。システム制御部101は、第2シャッタースイッチ信号SW2に応じて、撮影のための処理を行う。即ち、第2シャッタースイッチ信号SW2に応じて撮影が行われる。
【0044】
なお、第2シャッタースイッチ信号SW2に応じた撮影は、撮像された画像を静止画(静止画ファイル)として記録媒体122に記録する記録処理であってもよいし、撮像された画像を動画ファイルとして記録媒体122に記録する処理であってもよい。
【0045】
操作部115は複数の操作部材を有する。各操作部材は、操作部材に対してユーザが行った操作に応じた指示を、システム制御部101へ出力する。表示部111によって表示された各種機能アイコンを選択する操作などに応じて、各操作部材に機能が割り当てられたり、各操作部材に割り当てられた機能が変更されたりする。操作部材に機能が割り当てられることにより、例えば、操作部材は、割り当てられた機能を有する機能ボタンとして作用する。機能ボタンとして、例えば、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン、等がある。例えば、Menuボタン124に対する操作に応じて、各種設定のためのメニュー画面が表示部111で表示される。そして、操作部115に対する操作に応じて、シャッター速度値の設定、絞り値の設定、露出値の設定、等の各種設定が行われる。
【0046】
電源制御部119は、必要な電力(電圧、電流、等)を、デジタルカメラ100の各機能部へ供給する。本実施形態では、電源制御部119は、必要な電力を記録媒体122へも供給する。具体的には、電源制御部119は、電源検出回路、DC−DCコンバータ、電力が供給される機能部を切り替えるスイッチ回路、等を有する。電源検出回路は、デジ
タルカメラ100に対する電源120の装着の有無、デジタルカメラ100に装着された電源120の種類、デジタルカメラ100に装着された電源120である電池(バッテリー)の残容量、等を検出する。また、電源制御部119は、上記検出の結果、システム制御部101からの指示、等に基づいてDC−DCコンバータを制御することにより、必要な期間に、必要な電圧を、記録媒体122を含む各機能部へ供給する。
【0047】
なお、デジタルカメラ100の機能部とは異なる機能部によって、記録媒体122への電力の供給が行われてもよい。例えば、記録媒体(記憶装置)122が、自身のための電源を有していてもよい。
【0048】
電源120は、デジタルカメラ100に対して着脱可能な電源である。電源120として、例えば、一次電池、二次電池、ACアダプター、等を用いることができる。一次電池として、アルカリ電池、リチウム電池、等があり、二次電池として、NiCd電池、NiMH電池、Li−ion電池、等がある。
【0049】
電源スイッチ118は、電源スイッチ118に対してユーザが行った操作に応じて、デジタルカメラ100の状態の切り替えのための指示を、システム制御部101へ出力する。具体的には、デジタルカメラ100が起動していない場合には、電源スイッチ118は、電源スイッチ118に対する操作に応じて、デジタルカメラ100の起動のための指示を、システム制御部101へ出力する。そして、システム制御部101は、デジタルカメラ100を起動する処理を行う。例えば、システム制御部101は、電力供給の開始を電源制御部119へ出力する。そして、電源制御部119は、デジタルカメラ100の各機能部に対する電力の供給を開始する。デジタルカメラ100が起動している場合には、電源スイッチ118は、電源スイッチ118に対する操作に応じて、デジタルカメラ100の停止のための指示を、システム制御部101へ出力する。そして、システム制御部101は、デジタルカメラ100を停止する処理を行う。例えば、システム制御部101は、電力供給の終了を電源制御部119へ出力する。そして、電源制御部119は、デジタルカメラ100の各機能部に対する電力の供給を終了する。
【0050】
上述したように、デジタルカメラ100は、設定されたインターバル時間おきに記録処理を行う繰り返し記録処理を実行可能である。図3(A)〜3(G)を用いて、繰り返し記録処理に関する設定の一例について説明する。図3(A)〜3(G)は、繰り返し記録処理に関する設定画面の一例を示す。例えば、Menuボタン124、操作部115、等から出力された指示に応じてシステム制御部101がメモリ制御部108の処理を制御することにより、図3(A)〜3(G)の設定画面が表示される。
【0051】
ユーザがMenuボタン124を押下すると、図3(A)の設定画面(メニュー画面)が表示される。図3(A)の設定画面は、1種類以上の設定のための項目(大まかな項目)を複数含む。具体的には、AF処理の方式に関する設定のための項目である「AF方式」、繰り返し記録処理に関する設定のための項目である「タイムラプス動画(300)」、各種撮像パラメータに関する設定のための項目である「撮影情報表示設定」、等を含む。
【0052】
ユーザが、操作部115を用いて、タイムラプス動画300を選択する操作を図3(A)の設定画面に対して行うと、表示された設定画面が、図3(A)の設定画面から図3(B)の設定画面へ切り替えられる。図3(B)の設定画面は、繰り返し記録処理に関する複数の設定にそれぞれ対応する複数の項目を含む。具体的には、「タイムラプス撮影(301)」、「撮影間隔(302)」、「撮影回数(303)」、「自動露出(304)」、「液晶の自動消灯(305)」、等を含む。タイムラプス撮影301は、繰り返し記録処理を行うか否かの設定のための項目である。撮影間隔302は、インターバル時間の設
定のための項目である。撮影回数303は、繰り返し記録処理における撮影(記録処理)の回数の設定のための項目である。自動露出304は、フレーム毎にAE処理を行うか否かの設定のための項目である。液晶の自動消灯305は、繰り返し記録処理において表示部111の消灯を自動で行うか否かの設定のための項目である。
【0053】
ユーザが、操作部115を用いて、タイムラプス撮影301を選択する操作を図3(B)の設定画面に対して行うと、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面から図3(C)の設定画面へ切り替えられる。ユーザが、操作部115を用いて、図3(C)の設定画面における操作領域306に対して操作を行うと、当該操作に応じた指示が操作部115からシステム制御部101へ出力される。そして、システム制御部101が、操作部115からの指示に応じて、繰り返し記録処理を行うか否かがを設定する。
【0054】
所定の条件が満たされた場合に、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面へ戻される。例えば、表示された設定画面を用いた設定が行われた場合、前の設定画面へ表示を戻す操作が行われた場合、設定画面が表示されてから所定時間が経過した場合、等において、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面へ戻される。
【0055】
ユーザが、操作部115を用いて、撮影間隔302を選択する操作を図3(B)の設定画面に対して行うと、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面から図3(D)の設定画面へ切り替えられる。ユーザが、操作部115を用いて、図3(D)の設定画面における操作領域307に対して操作を行うと、当該操作に応じた指示が操作部115からシステム制御部101へ出力される。そして、システム制御部101が、操作部115からの指示に応じて、インターバル時間を設定する。インターバル時間の範囲は特に限定されないが、本実施形態では、1秒から99時間59分59秒までのインターバル時間を設定できる。
【0056】
ユーザが、操作部115を用いて、撮影回数303を選択する操作を図3(B)の設定画面に対して行うと、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面から図3(E)の設定画面へ切り替えられる。ユーザが、操作部115を用いて、図3(E)の設定画面における操作領域308に対して操作を行うと、当該操作に応じた指示が操作部115からシステム制御部101へ出力される。そして、システム制御部101が、操作部115からの指示に応じて、繰り返し記録処理における撮影の回数(繰り返し記録処理における記録処理の回数;繰り返し撮影回数)を設定する。本実施形態では、設定された繰り返し撮影回数の撮影が繰り返し記録処理で行われると、繰り返し記録処理が自動で終了する。繰り返し撮影回数の範囲は特に限定されないが、本実施形態では、1回から3600回までの繰り返し撮影回数を設定できる。
【0057】
繰り返し記録処理に関する設定画面(図3(B)の設定画面など)では、繰り返し記録処理に要する時間(繰り返し撮影時間)が、撮影時間表示領域311に表示される。繰り返し撮影時間は、インターバル時間の設定値と繰り返し撮影回数の設定値とに応じて決まる。具体的には、設定されたインターバル時間を、設定された繰り返し撮影回数から1を減算した回数を乗算することにより、繰り返し撮影時間が算出される。繰り返し撮影時間は、例えば、システム制御部101によって算出される。設定画面において、インターバル時間の設定値と繰り返し撮影回数の設定値との少なくともいずれかが更新されると、繰り返し撮影時間の表示も更新される。
【0058】
ユーザが、操作部115を用いて、自動露出304を選択する操作を図3(B)の設定画面に対して行うと、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面から図3(F)の設定画面へ切り替えられる。ユーザが、操作部115を用いて、図3(F)の設定画面における操作領域309に対して操作を行うと、当該操作に応じた指示が操作部115からシ
ステム制御部101へ出力される。そして、システム制御部101が、操作部115からの指示に応じて、フレーム毎にAE処理を行うか否かを設定する。
【0059】
ユーザが、操作部115を用いて、液晶の自動消灯305を選択する操作を図3(B)の設定画面に対して行うと、表示された設定画面が、図3(B)の設定画面から図3(G)の設定画面へ切り替えられる。ユーザが、操作部115を用いて、図3(G)の設定画面における操作領域310に対して操作を行うと、当該操作に応じた指示が操作部115からシステム制御部101へ出力される。そして、システム制御部101が、操作部115からの指示に応じて、繰り返し記録処理において表示部111の消灯を自動で行うか否かを設定する。本実施形態では、表示部111を自動で消灯するまでの時間は5秒である。具体的には、表示部111の消灯を自動で行う設定がされている場合に、撮影(記録処理)が終了したタイミングから5秒が経過したタイミングで、表示部111が自動で消灯される。表示部111の消灯を自動で行わない設定がされている場合には、表示部111は自動では消灯されない。なお、表示部111を自動で消灯するまでの時間は5秒より長くても短くてもよい。
【0060】
図4(A)を用いて、繰り返し記録処理の実行のための操作を待つ状態で表示される画面(待機画面)の一例を説明する。動画記録モードが設定されており且つ繰り返し記録処理を行う設定がされている場合に、図4(A)の待機画面が表示される。例えば、動画記録モードが設定されており且つ繰り返し記録処理を行う設定がされている状態で、設定画面を消去するための操作がユーザによって行われると、設定画面から図4(A)の待機画面へ表示が切り替えられる。図4(A)の待機画面では、ライブビュー画像に重ねて、モードアイコン401、設定された繰り返し撮影回数402、設定された繰り返し撮影時間403、設定されたインターバル時間404、等が表示される。モードアイコン401は、繰り返し記録処理を行う設定がされていることを示す。
【0061】
繰り返し記録処理について、大まかに説明する。図4(A)の待機画面が表示されている状態で、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123からの動画撮影開始通知をシステム制御部101が受けると、システム制御部101は、繰り返し記録処理に関する各種設定値を、不揮発性メモリ114から読み出す。そして、システム制御部101は、読み出した各種設定値(インターバル時間、繰り返し撮影回数、フレーム毎のAE処理の実行/非実行、表示部111の自動消灯の実行/非実行、等)に基づく繰り返し記録処理を開始する。
【0062】
繰り返し記録処理が開始された後、システム制御部101が、システムタイマー112を用いた計時に基づいた制御をすることにより、インターバル時間おきに画像取り込み通知を発行し、撮影(記録処理)を行う。すなわち、インターバル時間おきに撮影が行われる。各撮影では、撮像部106での露光、撮像部106からの撮像画像データ(アナログ信号)の読み出し、記録媒体122への撮像画像(デジタル信号)の書き込み、等が行われる。本実施形態では、所定のフレームレートのタイムラプス動画が生成されるように、撮像画像が、タイムラプス動画の1フレームとして記録媒体122に書き込まれる。
【0063】
繰り返し記録処理での各撮影(各フレーム画像の撮像)では、フレーム毎のAE処理の実行/非実行の設定に応じた露出値を用いた撮影を行う。
【0064】
フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合には、繰り返し記録処理における1回目の撮影において、AE処理によって自動的に露出値が決定され、決定された露出値を用いて撮影を行う。そして、繰り返し記録処理における2回目以降の撮影において、繰り返し記録処理における1回目の撮影において使用された露出値を用いて撮影を行う。なお、フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合において、1回目の撮影の
露出値は、予め設定された露出値であってもよい。
【0065】
フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合には、繰り返し記録処理における各撮影において、AE処理によって露出値が決定され、決定された露出値を用いて撮影を行う。AE処理では、ライブビュー画像に対して測光を行い(すなわち、ライブビュー画像における測光範囲の明るさを取得する)、測光結果に基づいて絞り、シャッター速度等の露出値を決定する。本実施形態では、繰り返し記録処理における各撮影の少し前に画像取り込み前通知が発行される。そして、画像取り込み前通知の発行に応じてAE処理が行われる。画像取り込み前通知は、撮影(記録処理)が行われないインターバル期間に発行される。具体的には、画像取り込み前通知は、画像取り込み通知が発行されたタイミングから、次の画像取り込み通知が発行されるタイミングまでの期間に発行される。画像取り込み通知が発行されたタイミングで、AE処理が完了しておらず、露出値が決定されていない場合には、意図した露出値での撮像が行われないため、撮影がスキップされる。即ち、画像取り込み通知に応じた撮影が省略される。
【0066】
撮影の後に、表示部111の自動消灯の実行/非実行の設定に応じた処理が行われる。表示部111の消灯を自動で行う設定がされている場合には、撮影が終了したタイミングから5秒が経過したタイミングで、表示部111を消灯する処理が行われる。表示部111の消灯を自動で行わない設定がされている場合には、表示部111を自動で消灯する上記処理は行われない。
【0067】
また、本実施形態では、繰り返し記録期間(1回の撮影開始操作による繰り返し記録処理における最初の撮影から最後の撮影までの期間)において、Infoボタン125に対する操作に応じて、表示部111の点灯状態と消灯状態とを切り替える。点灯状態は、表示部111が点灯している状態であり、消灯状態は、表示部111が消灯している状態である。本実施形態では、点灯状態で行われたInfoボタン125に対する操作(第1操作)に応じて、表示部111を消灯する消灯処理が行われる。そして、消灯状態で行われたInfoボタン125に対する操作(第2操作)に応じて、表示部111を点灯する点灯処理が行われる。消灯処理は、「点灯状態から消灯状態へ表示部111の状態を切り替える処理」とも言え、点灯処理は、「消灯状態から点灯状態へ表示部111の状態を切り替える処理」とも言える。なお、第1操作は、第2操作のための操作部とは異なる操作部を用いた操作であってもよい。
【0068】
そして、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123が操作された場合、または、繰り返し記録処理で行われた撮影の回数が繰り返し撮影回数に達した場合に、繰り返し記録処理が終了される。
【0069】
図4(B)を用いて、繰り返し記録期間に表示される画面(撮影画面)の一例を説明する。繰り返し記録処理が開始されると、図4(A)の待機画面から図4(B)の撮影画面へ表示が切り替えられる。図4(B)の撮影画面では、ライブビュー画像に重ねて、繰り返し記録処理における残りの撮影(記録処理)の回数405と、通知画像(テキスト)406とが表示される。通知画像406は、Infoボタン125に対する操作に応じて表示部111の状態が点灯状態と消灯状態との間で切り替えられることを示す。
【0070】
図5(A),5(B)を用いて、本実施形態において解決される課題の一例を説明する。タイムラプス動画を生成する場合などにおいて、繰り返し記録期間が長かったり、繰り返し撮影回数が多かったりする。そのため、繰り返し記録期間において、デジタルカメラ100の消費電力は小さいことが好ましい。特に、デジタルカメラ100が電池で駆動される場合において、繰り返し記録期間における消費電力は小さいことが好ましい。デジタルカメラ100が電池で駆動される場合には、デジタルカメラ100の消費電力の増加に
より、実行可能な撮影(記録処理)の回数が低減されたり、デジタルカメラ100を連続して駆動できる時間が低減されたりする。そのため、デジタルカメラ100の消費電力の増加により、繰り返し撮影回数の上限、繰り返し撮影時間の上限、等が低減される。その結果、デジタルカメラ100の消費電力が大きい場合に、所望の繰り返し記録処理が行えない虞がある。例えば、1日の雲の流れを表すタイムラプス動画を得るためには、10数時間といった長い時間の繰り返し記録処理を行う必要がある。しかしながら、デジタルカメラ100の消費電力が大きい場合には、10数時間の繰り返し記録処理が完了する前に電池の残容量が無くなり、10数時間の繰り返し記録処理が行えない虞がある。したがって、繰り返し記録期間における電力消費の低減は極めて重要である。
【0071】
表示部111が消灯している場合には、ライブビュー画像が表示されない。そのため、デジタルカメラ100の消費電力をより低減するために、撮像部106の駆動を停止することが好ましい。しかしながら、撮影を行うためには、撮像部106が駆動していることが必要である。撮像部106の駆動が停止された場合には、インターバル時間おきの撮影のために、画像取り込み通知の発行前に、画像取り込み前通知に応じて撮像部106を起動する必要がある。さらに、フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合には、画像取り込み前通知に応じてAE処理を行う必要があるため、撮像部106の起動とAE処理とのための処理時間が撮影前に必要となる。
【0072】
図5(A)に示すように、インターバル時間(インターバル期間の長さ)が十分に長い場合には、インターバル期間において、撮像部106の起動とAE処理との両方を行うことができる。そのため、問題無く撮影を行うことができる。しかしながら、図5(B)に示すように、インターバル時間が短い場合には、撮影(画像取り込み通知の発行)が開始するタイミングまでに、撮像部106の起動とAE処理とが完了しない。そのため、撮影を行うことができない。図5(B)には、撮影が開始するタイミングまでに撮像部106の起動が完了しない例が示されているが、撮影が開始するタイミングまでに撮像部106の起動が完了しても、撮影が開始するタイミングまでにAE処理が完了しなければ、上記課題は生じる。そのため、表示部111を消灯する場合であっても、撮像部106の駆動は停止しないことが好ましい。しかしながら、撮像部106の駆動を停止しないことにより、デジタルカメラ100の消費電力は増加する。そのため、時間が長い繰り返し記録処理、繰り返し撮影回数が多い繰り返し記録処理、等が行えない虞がある。
【0073】
図6を用いて、本実施形態に係る繰り返し記録処理の一例を詳細に説明する。図6は、本実施形態に係る繰り返し記録処理の処理フローの一例を示すフローチャート(フロー図)である。図6の処理フローは、不揮発性メモリ114に記録されたプログラムをシステム制御部101がシステムメモリ113に展開し、システムメモリ113に展開された当該プログラムをシステム制御部101が実行することによって実現される。繰り返し記録処理に関する各種設定が行われた後、繰り返し記録処理を開始するための操作に応じて、図6の処理フローが開始される。本実施形態では、繰り返し記録処理を開始するための操作は、待機画面が表示されている状態における、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123に対する操作である。以下では、繰り返し記録処理において記録媒体122に撮像画像が記録される例を説明するが、メモリ109に撮像画像が記録されてもよい。
【0074】
まず、S600にて、システム制御部101は、繰り返し記録処理における1回目の撮影(記録処理)を行う。具体的には、システム制御部101は、現在撮像しているライブビュー画像(以下、LV画像)に基づくAE処理を行い、露出値(露出パラメータ)を決定する。露出値は、シャッター速度(露光時間)、絞り、ISO感度を含む。システム制御部101は、決定した露出値で、シャッター105、撮像部106を制御して撮影処理を行い、静止画像を撮像する。また、システム制御部101は、記録媒体122内に動画ファイル(フレームの画像データが存在しない動画データ)を生成し、撮像された静止画
像を、生成した動画ファイルの1番目のフレームの画像として記録する。2回目以降の撮影では、撮像された画像が、同じ動画ファイルの2番目以降のフレームの画像として、記録媒体122に記録される。このように、撮像画像が動画ファイルに逐次追加される。
【0075】
また、システム制御部101は、決定した露出値をシステムメモリ113に記録する。また、システム制御部101は、決定した露出値を、S600の処理により記録される動画ファイルの1フレーム目の属性情報として、記録媒体122の動画ファイルに記録する。フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合には、システム制御部101は、2回目以降の撮影において、S600の処理において決定された露出値を、システムメモリ113から読み出して使用(流用)する。フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合には、システム制御部101は、システムメモリ113に記録された露出値を、逐次更新する。また、システム制御部101は、後述するS613〜S618の処理と同様の処理により、自動消灯通知のタイマーの設定、画像取り込み通知のタイマーの設定、画像取り込み前通知のタイマーの設定、等を行う。その後、S601へ処理が進められる。
【0076】
S601にて、システム制御部101は、ライブビュー表示/動画撮影ボタン123を押下することによる動画撮影終了操作があったか否かを判断する。動画撮影終了操作があった場合はS602へ処理が進められ、そうでない場合にはS603へ処理が進められる。
【0077】
S602にて、システム制御部101は、繰り返し記録処理を終了するための処理を行う。例えば、撮像部106からの撮像画像の読み出しを停止する処理、動画ファイルの生成を完了する処理(動画ファイルのクローズ処理)、等が行われる。そして、本処理フローが終了される。
【0078】
S603にて、システム制御部101は、画像取り込み前通知が発行されたか否かを判断する。画像取り込み前通知は、繰り返し記録処理における次回の撮影の少し前に発行されるコマンドである。前回の撮影からの経過時間をシステムタイマー112を用いて計測し、経過時間が設定されたタイマー時間(後述する(D−Tl)または(D−Ts))に達するとシステム制御部101が画像取り込み前通知を発行する。画像取り込み前通知が発行された場合(すなわち、前回撮影からタイマー時間(D−Tl)または(D−Ts)が経過した場合)はS604へ処理が進められ、そうでない場合にはS610へ処理が進められる。
【0079】
S604にて、システム制御部101は、AE処理を行うか否かを判断する。フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合には、AE処理を行うと判断され、S605へ処理が進められる。フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合には、AE処理を行わないと判断され、S606へ処理が進められる。
【0080】
S605にて、システム制御部101は、システムメモリ113が記憶している露出値をクリア(消去)して、S606へ処理を進める。
【0081】
S606にて、システム制御部101は、撮像部106が起動しているか否かを判断する。撮像部106が起動していない場合には、S607へ処理が進められる。撮像部106が起動している場合には、S608へ処理が進められる。
【0082】
S607にて、システム制御部101は、撮像部106を起動する起動処理(第1処理)を行う。例えば、システム制御部101は、撮像部106に対する電力の供給を開始する指示を、電源制御部119へ出力する。そして、電源制御部119は、システム制御部
101からの指示に応じて、撮像部106に対する電力の供給を開始する。それにより、撮像部106が起動され、撮像部106が駆動され、LV画像の撮像が開始される。その後、S608へ処理が進められる。起動処理は、「撮像部106が駆動されていない状態から撮像部106が駆動されている状態へ撮像部106の状態を切り替える処理」とも言える。
【0083】
S608にて、システム制御部101は、AE処理を行うか否かを判断する。フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合には、AE処理を行うと判断され、S609へ処理が進められる。フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合には、AE処理を行わないと判断され、S601へ処理が戻される。
【0084】
S609にて、システム制御部101は、撮像されたLV画像基づくAE処理を行う。これにより、現在の撮像画像(LV画像)に基づく露出値が決定される。そして、システム制御部101は、決定した露出値をシステムメモリ113に記録する。それにより、システムメモリ113に記録された露出値が更新される。その後、S601へ処理が戻される。なお、S609の処理において、AE処理で使用される撮像画像は、S609の処理が開始したタイミングで生成された撮像画像に限られない。例えば、S609の処理が開始したタイミングから所定時間が経過したタイミングで生成された撮像画像、S609の処理が開始したタイミングから所定時間を遡ったタイミングで生成された撮像画像、等が、AE処理で使用されてもよい。
【0085】
上述したように、画像取り込み前通知はインターバル期間に発行される。そのため、本実施形態では、インターバル期間において、撮像部106が駆動されていない場合に、システム制御部101は、起動処理、または、起動処理とAE処理の組み合わせである第1準備処理を実行する。また、インターバル期間において、撮像部106が駆動されている場合に、システム制御部101は、AE処理である第2準備処理を実行し得る。なお、第1準備処理と第2準備処理のそれぞれは、起動処理およびAE処理とは異なる処理を含んでもよい。第2準備処理は、起動処理を含まない処理であればよい。撮像部106が駆動されている場合に、フレーム毎のAE処理を行うか否かに拘らずに、AE処理を含まない第2準備処理が行われてもよい。
【0086】
S610にて、システム制御部101は、画像取り込み通知が発行されたか否かを判断する。画像取り込み通知は、繰り返し記録処理における次回の撮影の直前に発行されるように、前回の撮影からの経過時間をシステムタイマー112を用いて計測し、経過時間が設定されたインターバル時間Dに達するとシステム制御部101が発行するコマンドである。画像取り込み通知が発行された場合(すなわち、前回撮影からインターバル時間Dが経過した場合)はS611へ処理が進められ、そうでない場合はS620へ処理が進められる。
【0087】
S611にて、システム制御部101は、システムメモリ113が露出値を記憶しているか否かを判断する。システムメモリ113が露出値を記憶している場合にはS612へ処理が進められ、そうでない場合にはS615へ処理が進められる。なお、システムメモリ113が露出値を記憶していない場合には、S613へ処理が進められてもよい。
【0088】
S612にて、システム制御部101は、繰り返し記録処理における撮影(記録処理)を行う。具体的には、システム制御部101は、システムメモリ113が記憶している露出値で、シャッター105、撮像部106を制御して撮影処理を行い、静止画像を撮像する。そして、システム制御部101は、撮像された静止画像を、S600で生成した既存の動画ファイルの2番目以降の続きのフレームとして、記録媒体122に追加記録する。また、システム制御部101は、S612の処理で使用した露出値を、S612の処理に
より記録される動画ファイルのフレームの属性情報として、記録媒体122の動画ファイルに記録する。その後、S613へ処理が進められる。
【0089】
S613にて、システム制御部101は、表示部111の自動消灯の実行/非実行の設定値に基づいて、表示部111の自動消灯のための処理を行うか否かを判断する。表示部111の自動消灯を行う設定がされている場合には、S614へ処理が進められる。表示部111の自動消灯を行わない設定がされている場合には、S615へ処理が進められる。
【0090】
S614にて、システム制御部101は、次の自動消灯通知のタイマーを設定して、計測を開始する(タイマーをスタートする)。本実施形態では、「5秒」が自動消灯通知のタイマーとして設定される。それにより、撮影(S612の処理)が終了したタイミングから5秒が経過したタイミングで、自動消灯通知が発行されることとなる。そして、S615へ処理が進められる。なお、既に前回以前の撮影で自動消灯通知のタイマーがスタートしていた場合はこの処理は行わず、前回以前からのタイマーのカウントを継続する。すなわち、5秒未満のインターバル時間であっても、撮影の度に自動消灯通知のタイマーが更新されることはない。表示部111が点灯状態である状態での最初の撮影から5秒後に消灯するようにタイマーのカウントが行われる。一方で、点灯状態において操作部115に対する何らかの操作があった場合は、その時点で自動消灯通知のタイマーをリセットし、再度カウントする(更新する)。すなわち、表示部111が点灯状態でのN回目の撮影後に自動消灯通知のタイマーのカウント(5秒)を開始し、5秒のカウント途中で次のN+1回目の撮影が行われても、N回目の撮影から無操作の状態で5秒が経過したら消灯する。表示部111が点灯状態でのN回目の撮影後に自動消灯通知のタイマーのカウント(5秒)を開始し、5秒のカウント途中で操作部115に対する何らかの操作があった場合は、その操作から更に無操作の状態で5秒が経過したら消灯する。この場合は、N回目の撮影から5秒を超えた時間が経過してからの消灯となる。すなわち、繰り返し記録処理における記録処理あるいは記録処理のための撮像から所定時間が経過したタイミングで自動消灯通知が発行され、表示部111が消灯する。あるいは、最後に行われた操作から無操作の状態で所定時間が経過したタイミングで自動消灯通知が発行され、表示部111が消灯する。
【0091】
S615にて、システム制御部101は、インターバル時間Dの設定値に基づいて、次の画像取り込み通知のタイマーを設定して計測を開始する。本実施形態では、設定されているインターバル時間Dが、画像取り込み通知のタイマーとして設定される。それにより、撮影(S612の処理)のタイミングからインターバル時間Dが経過したタイミングで、画像取り込み通知が発行されることとなる。そして、S616へ処理が進められる。
【0092】
S616にて、システム制御部101は、インターバル時間Dが閾値Tth以上であるか否かを判断する。インターバル時間Dが閾値Tth以上である場合には、S617へ処理が進められる。インターバル時間Dが閾値Tth未満である場合には、S618へ処理が進められる。本実施形態では、閾値Tthは4000msec(4秒)である。なお、閾値Tthは4000msecより長くても短くてもよい。閾値Tthは、撮像起動時間(起動処理に要する時間)と、AE想定最大時間(AE処理に要する時間の最大時間として想定された時間)との和以上であり、且つ、後述する時間Tl以上であればよい。閾値Tthは時間Tlと等しくてもよい。AE想定最大時間は、例えば、撮像画像における最大輝度差が上限に一致する場合のAE処理に要する時間として想定された時間である。閾値Tthは、予め定められた固定時間であってもよいし、ユーザによって行われた操作、デジタルカメラ100の状態、等に応じた時間であってもよい。
【0093】
S617にて、システム制御部101は、時間(D−Tl)を、次の画像取り込み前通
知が発行されるまでのタイマーとして、設定し、計測を開始する。それにより、撮影(S612の処理)のタイミングから時間(D−Tl)が経過したタイミングで、画像取り込み前通知が発行されることとなる。換言すれば、次の撮影が開始するタイミングから時間Tlを遡ったタイミングで、画像取り込み前通知が発行されることとなる。そして、S619へ処理が進められる。本実施形態では、時間Tlは3000msecである。なお、時間Tlは3000msecより長くても短くてもよい。時間Tlは、撮像起動時間とAE想定最大時間との和以上であり、且つ、閾値Tth以下であればよい。時間Tlは、予め定められた固定時間であってもよいし、ユーザによって行われた操作、デジタルカメラ100の状態、等に応じた時間であってもよい。
【0094】
S618にて、システム制御部101は、時間(D−Ts)を、次の画像取り込み前通知が発行されるまでのタイマーとして、設定し、計測を開始する。それにより、撮影(S612の処理)のタイミングから時間(D−Ts)が経過したタイミングで、画像取り込み前通知が発行されることとなる。換言すれば、次の撮影が開始するタイミングから時間Tsを遡ったタイミングで、画像取り込み前通知が発行されることとなる。そして、S619へ処理が進められる。本実施形態では、時間Tsは、通常AE想定時間以上であり、且つ、時間Tl未満である。具体的には、時間Tsは600msecである。なお、時間Tsは600msecより長くても短くてもよい。時間Tsは、予め定められた固定時間であってもよいし、ユーザによって行われた操作、デジタルカメラ100の状態、等に応じた時間であってもよい。通常AE想定時間は、ほとんどの場合においてAE処理に要する時間が通常AE想定時間以下となるように定められた時間である。通常AE想定時間は、「発生確率が閾値以上であるAE処理に要する時間の最大時間として想定された時間」とも言える。
【0095】
このように、本実施形態では、インターバル時間Dが長い場合に、インターバル時間Dが短い場合に比べ、準備処理が開始するタイミングから次の撮影が開始するタイミングまでの時間が長くなるように、画像取り込み前通知のタイマーが制御される。具体的には、インターバル時間Dが閾値未満(閾値Tth未満)である場合には、準備処理が開始するタイミングから次の撮影が開始するタイミングまでの時間として600msecが設定される。そして、インターバル時間Dが閾値以上(閾値Tth以上)である場合には、準備処理が開始するタイミングから次の撮影が開始するタイミングまでの時間として4000msecが設定される。このように、本実施形態では、準備処理が極力行えるように、インターバル時間Dに応じて、画像取り込み前通知のタイマーが制御される。準備処理は、第1準備処理または第2準備処理である。
【0096】
S619にて、システム制御部101は、繰り返し撮影回数の設定値に基づいて、繰り返し記録処理で行われた撮影の回数が繰り返し撮影回数に達したか否かを判断する。繰り返し記録処理で行われた撮影の回数が繰り返し撮影回数に達した場合には、S602へ処理が進められ、そうでない場合には、S601へ処理が戻される。
【0097】
S620にて、システム制御部101は、自動消灯通知が発行されたか否かを判断する。自動消灯通知は、システムタイマー112で計測されているS614からの経過時間が、自動消灯通知のタイマーの時間(5秒)に達するとシステム制御部101が発行するコマンドである。自動消灯通知が発行された場合(すなわち、前回撮影から自動消灯通知のタイマー時間が経過した場合)はS623へ処理が進められ、そうでない場合はS621へ処理が進められる。
【0098】
S621にて、システム制御部101は、Infoボタン125が押下されたか否かを判断する。Infoボタン125が押下されると、S622へ処理が進められ、そうでない場合にはS601へ処理が戻される。
【0099】
S622にて、システム制御部101は、表示部111が点灯しているか否か(点灯状態であるか否か)を判断する。表示部111が点灯している場合にはS623へ処理が進められ、そうでない場合(表示部111が消灯している場合)にはS627へ処理が進められる。
【0100】
S623にて、システム制御部101は、撮像部106が起動しているか否かを判断する。撮像部106が起動している場合には、S624へ処理が進められ、そうでない場合にはS626へ処理が進められる。
【0101】
S624にて、システム制御部101は、設定されているインターバル時間Dが閾値Tth(4000msec、特定の時間)以上であるか否かを判断する。インターバル時間Dが閾値Tth以上(特定の時間以上)である場合には、S625へ処理が進められる。インターバル時間Dが閾値Tth未満(特定の時間未満)である場合には、S626へ処理が進められる。
【0102】
S625にて、システム制御部101は、撮像部106の駆動を停止する処理(停止処理)を行う。例えば、システム制御部101は、撮像部106に対する電力の供給を停止する指示を、電源制御部119へ出力する。そして、電源制御部119は、システム制御部101からの指示に応じて、撮像部106に対する電力の供給を停止する。それにより、撮像部106の駆動が停止され、撮像部106が駆動されなくなり、ライブビュー画像の撮像等は行われなくなる。これにより、撮像部106の駆動のための消費電力の分、デジタルカメラ100の消費電力を低減することができる。その後、S626へ処理が進められる。停止処理は、「撮像部106が駆動されている状態から撮像部106が駆動されていない状態へ撮像部106の状態を切り替える処理」とも言える。
【0103】
S626にて、システム制御部101は、表示部111を消灯する消灯処理を行う。そして、S601へ処理が戻される。S626の処理により、表示部111で行われていたライブビュー表示が非表示となる。またこの処理により、表示部111の駆動のための消費電力の分、デジタルカメラ100の消費電力を低減することができる。このように、ユーザによるライブビュー表示を非表示とする操作(消灯操作)が行われたタイミングでも表示部111は消灯する。なお、S626の処理は、表示部111におけるライブビュー表示を非表示として表示部111の消費電力を低減した状態(省電力状態)とする処理であればよく、消灯でなくとも、表示輝度(バックライト輝度)の低減(輝度低減)などでもよい。また、自動消灯通知の発行に応じてS626の処理が行われる場合などにおいて、S626の処理のタイミングで表示部111の状態が既に消灯状態(省電力状態)であることがある。その場合には、S626の処理は省略される。
【0104】
このように、本実施形態では、設定されているインターバル時間Dが閾値Tth以上である場合に、撮像部106の駆動停止処理と表示部111の消灯処理(省電力状態への移行処理)が行われる。それにより、デジタルカメラ100の消費電力を大幅に低減することができる。さらに、設定されているインターバル時間Dが閾値Tth未満である場合にも、表示部111の消灯処理が行われる。それにより、表示部111の駆動のための消費電力の分、デジタルカメラ100の消費電力を低減することができる。したがって、本実施形態では、設定されているインターバル時間Dが閾値Tth以上である場合にも、閾値Tth未満である場合にも、デジタルカメラ100の消費電力を低減することができる。
【0105】
また、本実施形態では、設定されているインターバル時間Dが閾値Tth未満である場合には、撮像部106の駆動の停止処理は行われずに、現在のタイミングがインターバル期間であっても撮像部106の駆動が継続される。そのため、インターバル時間Dが閾値
Tth未満である場合には、インターバル期間における起動処理(S607の起動処理)は省略される。それにより、次の撮影のためにAE処理を行う場合に、画像取り込み前通知の発行後に、起動処理を待たずに速やかにAE処理を開始することができる。従って準備処理(S609のAE処理)が次の撮影までに完了されない可能性を低減することができる。また、次の撮影のタイミングで撮像部106が起動されていない可能性も無くなる。設定されているインターバル時間Dが閾値Tth以上である場合には、画像取り込み前通知が発行されてから次の撮影までの時間が時間Tlと十分に長い。そのため、準備処理(S607の起動処理、S609のAE処理、または、それら両方)が次の撮影までに完了されない可能性は低い。
【0106】
なお、本実施形態では、撮像起動時間(撮像部106を起動する起動処理に要する時間)が500msecであるとし、AE想定最大時間が1800msecであるとする。そのため、本実施形態では、撮像起動時間500msecとAE想定最大時間1800msecとの和である2300msec以上である時間を、時間Tlとして用いている。なお、撮像起動時間は500msecより長くても短くてもよい。AE想定最大時間は1800msecより長くても短くてもよい。
【0107】
なお、撮像起動時間と時間Tsとの和以上である時間を、時間Tlとして用いてもよい。撮像起動時間と時間Tsとの和以上であり、且つ、時間Tlは、撮像起動時間とAE想定最大時間との和未満である時間を、時間Tlとして用いてもよい。撮像起動時間と時間Tsとの和未満であり、且つ、時間Tlは、撮像起動時間とAE想定最大時間との和以上である時間を、時間Tlとして用いてもよい。
【0108】
時間Tlが短いほど、撮像部106の駆動が停止される期間は長い。即ち、時間Tlが短いほど、撮像部106の消費電力が低減される期間は長い。そのため、時間Tlが、撮像起動時間とAE想定最大時間との和または撮像起動時間と時間Tsとの和以上であれば、時間Tlは短いことが好ましい。
【0109】
S627にて、システム制御部101は、撮像部106が起動しているか否かを判断する。撮像部106が起動していない場合にはS628へ処理が進められ、そうでない場合にはS629へ処理が進められる。
【0110】
S628にて、システム制御部101は、撮像部106を起動する起動処理を行う。これによりライブビュー画像の撮像が開始される。そして、S629へ処理が進められる。
【0111】
S629にて、システム制御部101は、表示部111を点灯する点灯処理を行う。それにより、ライブビュー表示が開始(再開)される。このように、表示部111が消灯状態であった場合にInfoボタン125の押下(表示指示操作)があると、表示部111が点灯する。なお、省電状態として消灯ではなく表示部111が輝度低減状態であった場合にInfoボタン125の押下(表示指示操作)があった場合は、表示部111の輝度を復帰させるものとする。
【0112】
このように、本実施形態では、表示部111が点灯している期間において、ライブビュー表示が行われる。そして、ライブビュー表示を開始すべきタイミングで撮像部106が起動していない場合に、S628の処理により、撮像部106が起動される。そのため、ライブビュー表示が行われるライブビュー期間において、現在のタイミングがインターバル期間に含まれていても、撮像部106が駆動される。その結果、ライブビュー期間にライブビュー表示を行うことができる。
【0113】
本実施形態では、S620〜S629の処理は、インターバル期間に行われる。具体的
には、撮像(記録処理)が完了したタイミングから、次の画像取り込み前通知が発行されるタイミングまでの期間において、S620〜S629の処理が行われる。
【0114】
本実施形態の効果の一例を、図5(C)を用いて説明する。図5(C)は、インターバル時間Dが閾値Tth以上である場合の例を示し、図5(D)は、インターバル時間Dが閾値Tth未満である場合の例を示す。
【0115】
インターバル時間Dが閾値Tth以上である場合には、図5(C)に示すように、表示部111の消灯とともに、撮像部106の駆動も停止される。そのため、デジタルカメラ100の消費電力を大幅に低減することができる。そして、インターバル時間Dが閾値Tth以上である場合には、起動処理とAE処理のための時間として、十分に長い時間を取れるように、次回撮影から時間Tl前に画像取り込み前通知を発行する。その結果、インターバル期間に起動処理とAE処理を(高確率で)完了することができ、所望のタイミングでの撮影を(高確率で)行うことができる。
【0116】
また、インターバル時間Dが閾値Tth未満である場合にも、図5(D)に示すように、表示部111が消灯される。そのため、デジタルカメラ100の消費電力を低減することができる。そして、インターバル時間Dが閾値Tth未満である場合には、表示部111が消灯されても、撮像部106の駆動は停止されない。そのため、インターバル期間に起動処理を行う必要は無い。従って、撮像部106の起動処理を除いたAE処理のために十分な時間を取れるように、次回撮影から時間Ts(時間Tlより短い)前に画像取り込み前通知を発行する。その結果、インターバル期間にAE処理を(高確率で)完了することができ、所望のタイミングでの撮影を(高確率で)行うことができる。
【0117】
以上述べたように、本実施形態によれば、インターバル時間Dが閾値Tth以上である繰り返し記録処理が行われる場合に、表示部111の消費電力が低減され、インターバル期間に撮像部106の駆動が停止される。そして、インターバル時間Dが閾値Tth未満である繰り返し記録処理が行われる場合に、表示部111の消費電力が低減され、現在のタイミングがインターバル期間に含まれるか否かに拘らずに撮像部106が駆動される。それにより、繰り返し記録期間において、デジタルカメラ100の消費電力の低減と、所望のタイミングでの撮影(記録処理)の実行とを好適に両立させることができる。
【0118】
なお、本実施形態では、時間Tsは、AE想定最大時間1800msecよりも短い600msecである。そのため、時間Tsよりも長い時間がAE処理に必要とされ、次回の撮影までにAE処理が完了されないこともあり得る。しかしながら、インターバル時間DがTth未満と短い場合は、インターバル時間Dが長い場合よりは被写体の明るさの変化が少ないことがほとんどである。例えば、インターバル時間Dが12時間と長ければ、N回目の撮影が昼で明るく、次回のN+1回目の撮影が夜であり暗く、輝度差が大きいためAE処理に時間がかかることがあり得る。しかしインターバル時間DがTth(本実施形態では4秒)未満である場合には、昼と夜のように輝度差の大きい被写体を撮影しているケースであることは少ない。すなわち、インターバル時間DがTth未満である場合は、ほとんどの場合において、AE処理に要する時間は時間Ts以下で済むため、AE処理に要する時間が時間Tsよりも長い状況が頻繁に生じることはない。さらに、時間Tsが使用される場合には、インターバル時間Dが閾値Tth未満であるため、撮像部106の駆動は停止されない。そのため、AE処理に要する時間が時間Tsよりも長い状況が生じたとしても、ほとんどの場合において、次々回の撮影までにAE処理が完了する。したがって、何フレームも撮影がスキップされること極めて稀であり、AE処理に要する時間が時間Tsよりも長い状況が繰り返し記録処理に及ぼす影響は軽微である。
【0119】
なお、S623の処理とS624の処理との間に、システム制御部101が、フレーム
毎のAE処理を行う設定がされているか否かを判断してもよい。そして、フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合に、S624へ処理が進められ、フレーム毎のAE処理を行わない設定されている場合に、S624の処理が省略され、S625へ処理が進められてもよい。即ち、AE処理(第2処理)が行われない場合に、インターバル時間Dが閾値Tth以上であるか否かに拘らずに、インターバル期間に撮像部106の駆動の停止処理が行われてもよい。それにより、デジタルカメラ100の消費電力をより低減することができる。AE処理が行われない場合には、準備処理(起動処理)に要する時間は短いため、インターバル時間Dが閾値Tth以上であるか否かに拘らず、インターバル期間に準備処理を高確率で完了することができ、所望のタイミングでの撮影を高確率で行うことができる。
【0120】
なお、S615の処理とS616の処理との間に、システム制御部101が、フレーム毎のAE処理を行う設定がされているか否かを判断してもよい。そして、フレーム毎のAE処理を行う設定がされている場合に、S616へ処理が進められ、フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合に、S616〜S618の処理の代わりに他の処理が行われてもよい。
【0121】
具体的には、フレーム毎のAE処理を行わない設定がされている場合に、システム制御部101が、インターバル時間Dが閾値Tth以上であるか否かに拘らずに、時間(D−Tx)を、次の画像取り込み前通知のタイマーとして設定してもよい。それにより、次の撮影が開始するタイミングから時間Txを遡ったタイミングで、画像取り込み前通知が発行され、必要に応じて準備処理が開始されることとなる。ここで、時間Txとしては、時間Tlよりも短い時間が使用される。時間Txは時間Tsと同じであっても異なっていてもよい。これにより、S609のAE処理が行われない場合において、AE処理のための早めのタイミング(撮影が開始するタイミングから時間Tlを遡ったタイミング)でS607の起動処理が行われることを抑制することができる。その結果、起動処理が早めに行われることによる消費電力の増大を防ぐことができる。
【0122】
なお、時間Tlと時間Tsの少なくとも一方が、インターバル時間Dに応じて変更されてもよい。例えば、インターバル時間Dが長い場合に、インターバル時間Dが短い場合に比べ長い時間が、時間Tsとして使用されてもよい。具体的には、インターバル時間Dが閾値Tth未満である場合には、なるべく早めにAE処理が開始されることにより、次の撮影までにAE処理がされない可能性を低減することができる。そのため、S618において、時間Ts=D−dが使用されてもよい。即ち、S618において、時間dが、次の画像取り込み前通知のタイマーとして設定されてもよい。時間dは、0msec以上の時間であり、例えば約50msecである。時間dは、例えば、次のAE処理の開始までに要する時間である。時間dは、0msecであってもよい。時間dが0msecである場合には、システムタイマー112は、画像取り込み前通知のタイマーが設定された後、カウント(時間の計測)を行わずに、直ちに画像取り込み前通知を発行する。そして、S604へ処理が進められ、早めのタイミングでAE処理が開始される。時間Tlについても、同様である。
【0123】
なお、本実施形態では、繰り返し記録処理によってタイムラプス動画が記録媒体122に記録される例を説明したが、これに限られない。例えば、繰り返し記録処理における複数の撮影(記録処理)のそれぞれにおいて、撮像画像が静止画として記録媒体122に記録されてもよい。即ち、繰り返し記録処理における複数の撮影に対応する複数の撮像画像が、複数の静止画(複数の静止画ファイル、あるいは複数の静止画を含む単一の画像ファイル)として記録媒体122に記録されてもよい。
【0124】
なお、本実施形態では、ユーザによる操作が行われたタイミングと、撮影が終了したタ
イミングから5秒が経過したタイミングとで、S625の停止処理、S626の消灯処理、等が行われる例を説明した。具体的には、自動消灯通知の発行に応じたタイミングと、Infoボタン通知の発行に応じたタイミングとで、S625の停止処理、S626の消灯処理、等が行われる例を説明した。しかしながら、S625の停止処理、S626の消灯処理、等が行われるタイミングは、これらに限られない。S625の停止処理、S626の消灯処理、等が行われるタイミングは、自動消灯通知の発行に応じたタイミングと、Infoボタン通知の発行に応じたタイミングとの少なくとも一方を含んでいなくてもよい。S625の停止処理、S626の消灯処理、等が行われるタイミングは、他の所定のタイミングを含んでいてもよい。S625の停止処理は、S626の消灯処理のための通知とは異なる通知に応じて実行されてもよい。ライブビュー表示が行われない場合には、インターバル期間とは異なる期間に消灯処理が行われてもよい。ライブビュー表示が行われない場合には、撮影(記録処理)が行われる度に、撮影が終了したタイミングで停止処理が行われてもよい。それにより、デジタルカメラ100の消費電力をより低減することができる。
【0125】
なお、本実施形態では、表示部111の消費電力の低減が、表示部111の消灯である例を説明したが、これに限られない。例えば、表示部111の消費電力の低減は、表示部111の輝度(表示輝度)の低減であってもよい。発光部と変調パネルとの組み合わせが表示部111として使用される場合には、発光部の発光輝度を低減することにより、表示輝度を低減することができる。自発光型の表示素子を有する表示パネルが表示部111として使用される場合には、表示素子の発光輝度を低減することにより、表示輝度を低減することができる。表示部111の消費電力の低減は、表示部111によって表示された画像(表示画像)の色数、輝度数、コントラスト、階調性、等の低減であってもよい。
【0126】
なお、システム制御部101が行うものとして説明した各種制御は、1つのハードウェアによって行われてもより、複数のハードウェアによって分担されて実行されてもよい。また、上記実施形態はあくまで一例であり、本発明は上記実施形態に限られない。本発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0127】
なお、本実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合の例を説明したが、本発明は、撮像部と表示部を有する撮像装置であれば適用可能である。例えば、撮像部と表示部を有するパーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話端末(スマートフォン含む)等に本発明を適用可能である。また、撮像部と表示部を有する携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、タブレット端末、投影装置、家電装置、車載装置、等にも本発明は適用可能である。
【0128】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0129】
100:デジタルカメラ 101:システム制御部 106:撮像部
108:メモリ制御部 111:表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6