(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記第1駆動処理において、前記シート検知手段がシートを検知した状態である計測開始状態から所定のサンプリング時間が経過する前に前記規制手段が前記移動状態になると時間の計測をリセットすると共に前記サンプリング時間の計測を再び行い、
前記第1のタイミングは、前記計測開始状態からの一回目の前記サンプリング時間の計測が終了したことに基づくタイミングであり、
前記第2のタイミングは、前記計測開始状態からの複数回目の前記サンプリング時間の計測が終了したことに基づくタイミングである、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
前記位置検知手段は、前記シート検知手段がシートを検知して前記計測開始状態になった際の前記規制手段の位置である第1位置と、前記計測開始状態になってから前記サンプリング時間が経過した際の前記規制手段の位置である第2位置と、を検知可能であり、
前記制御手段は、前記第1駆動処理において前記第1位置と前記第2位置との差が所定値以上の場合には前記規制手段が前記移動状態になったと判断し、前記差が所定値未満の場合には前記規制手段が停止状態であると判断する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
前記位置検知手段は、前記画像形成ジョブが入力された際の前記規制手段の位置である第3位置と、前記シート検知手段がシートを検知した状態である計測開始状態になった際の前記規制手段の位置である第4位置と、を検知可能であり、
前記制御手段は、前記第1駆動処理において前記第3位置と前記第4位置との差が所定値以上の場合には前記規制手段が移動状態になったと判断し、前記差が所定値未満の場合には前記規制手段が停止状態であると判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施の形態>
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置100を含むシステムの概略構成を示している。
図2及び
図3を用いて後述される画像形成装置100は、制御部101によって制御されており、制御部101は、ネットワークインターフェイス105によって、ネットワーク108を介してコンピュータ107との間で双方向の通信が可能となっている。
【0014】
制御部101には、スキャナ102と、プリンタエンジン103と、操作部106と、が接続されている。スキャナ102は、原稿の画像を読み取って、その画像に対応する画像データを出力する。プリンタエンジン103は、本実施の形態ではレーザビームプリンタエンジンであり、スキャナ102若しくはコンピュータ107によって出力された画像データに基づいてシートに画像形成を行う。操作部106は、タッチパネル機能を備えた表示部と各種ハードキー等を備えており、制御部101からの上方に従って画像やメッセージを表示部に表示可能である。プリンタエンジン103には、プリンタエンジン103から排出されたシートに対してステイプルや製本等の後処理を行うフィニッシャ104が接続されており、フィニッシャ104も制御部101によって制御される。
【0015】
[画像形成装置のハード構成]
次に、画像形成装置100のハード構成について説明する。
図2は、画像形成装置100を示す正面図である。
図3は、プリンタエンジン103を示す模式図である。画像形成装置100は、
図2に示すように、プリンタエンジン103と、プリンタエンジン103の上方に接続されるスキャナ102と、プリンタエンジン103の側方に接続されるフィニッシャ104と、を備えている。スキャナ102は、給送された原稿上の画像を照明し、CCDラインセンサにより原稿を走査することにより、その原稿の画像を電気的な画像データに変換し、この画像データから原稿のカラー判定やシートサイズ判定などを行う。なお、シートとは、普通紙の他にも、コート紙等の特殊紙、封筒やインデックス紙等の特殊形状からなる記録材、及びオーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックフィルムや布などを含む。
【0016】
プリンタエンジン103は、フルカラーのレーザビームプリンタであり、
図3に示すように、シートを給送するシート給送部720と、シート給送部720から給送されたシートに画像を形成する画像形成部730と、定着器706と、を備えている。画像形成手段としての画像形成部730は、露光装置712と、感光ドラム701と、帯電器711と、クリーニング装置704と、現像装置702と、中間転写ベルト703と、一次転写ローラ710と、2次転写ローラ709と、を有している。
【0017】
画像形成部730の画像形成プロセスが開始されると、帯電器711によって感光ドラム701の表面が一様に帯電処理される。そして、露光装置712が、制御部101からの画像信号に基づいて、感光ドラム701にレーザ光を照射し、感光ドラム701の表面に第一色成分に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置702の中にある1つの現像器によって現像され、第一色成分のトナー像が形成される。この第一色成分のトナー像は、一次転写ローラ710によって中間転写ベルト703に転写される。中間転写ベルト703にトナー像が転写された後に感光ドラム701上に残ったトナーは、クリーニング装置704によって回収される。画像形成部730は、このような転写処理を順次繰り返し、四色の画像が中間転写ベルト703上に重ね合されてカラー画像が形成される。なお、単色の画像を形成する場合には、一度だけ転写処理を行う。
【0018】
シート給送部720は、複数段(本実施の形態では4段)のカセット705と、シート積載手段としての手差しトレイ304と、シートを給送可能な給送手段としてのピックアップローラ304a,705aと、を有している。なお、ピックアップローラ304aによって給送されるシートが案内される搬送路とピックアップローラ705aによって給送されるシートが案内される搬送路の合流部には、シート長さセンサ110が配置されている。シート長さセンサ110は、後述するフリーサイズが確定サイズ情報として設定された場合に、搬送されているシートの長さを検知する。画像形成プロセスに並行してこれらカセット705及び手差しトレイ304のいずれかからピックアップローラ304a,705aによってシートが給送される。そして、中間転写ベルト703に形成されたカラー画像は、シート給送部720によって給送されたシートに対して2次転写ローラ709によって転写される。カラー画像が転写されたシートは、定着器706によって熱及び圧力が付与され、カラー画像がシートに定着される。定着器706を通過したシートは、排出ローラ対707によって排出トレイ713に排出される。
【0019】
両面印刷が行われる場合には、第1面に画像が形成されたシートは、排出ローラ対707によってスイッチバックされて両面搬送パス708に案内される。そして、シートは、画像形成部730によって第2面に画像が形成された後、排出ローラ対707によって排出トレイ713に排出される。なお、排出トレイ713にシートを排出せずに、フィニッシャ104にシートを排出してもよい。
【0020】
図4は、画像形成装置100に設けられた操作部106を示す模式図である。操作部106は、
図4に示すように、表示部203と、キーボード204と、を有しており、表示部203は、画像を表示可能な液晶パネルと、液晶パネル上に貼り付けられたタッチパネルシートと、を有している。このため、表示部203は、画像によって各種の情報をユーザに知らせると共に、ユーザからタッチ入力によって各種設定を行うことができる。
【0021】
キーボード204は、スタートキー402と、ストップキー404と、テンキー405と、ユーザモードキー406と、を有している。スタートキー402は、原稿画像の読取動作の開始をする場合等に用いられ、スタートキー402の中央部には緑と赤の2色のLED403が配置されている。LED403が緑色に点灯している場合には、スタートキー402が使用可能な状態を示し、LED403が赤色に点灯している場合には、スタートキー402が使用不可能な状態を示している。ストップキー404が押下されると、制御部101は、シートの給送や画像書出し等の稼働中のジョブ動作を停止させる。テンキー405は、数字と文字のボタン群で構成されており、コピー部数の設定や、ファクシミリ番号などの入力に使用される。ユーザモードキー406は、機器設定を行う場合等に使用される。
【0022】
図5(A)〜(C)は、手差しトレイ304を示す平面図である。
図5(A)はシートが載置されていない状態の手差しトレイ304を示し、
図5(B)はA4サイズのシートが縦置きされた状態の手差しトレイ304を示す。
図5(C)はA4サイズのシートが横置きされた状態の手差しトレイ304を示す。手差しトレイ304は、プリンタエンジン103(
図2参照)の側面において開閉可能に支持されており、
図5(A)に示すように、シート給送方向に直交する幅方向に延びる2本のレール503a,503bが設けられている。レール503a,503bには、1対の規制手段としてのガイド板502F,502Rが幅方向に移動可能に支持されており、ガイド板502F,502Rは、一方のガイド板を移動させることで他方のガイド板が連動するように構成されている。ガイド板502F,502Rは、シートの幅方向における端部の位置を規制可能に構成されている。
【0023】
また、手差しトレイ304には、シート検知手段としてのシート有無センサ504が設けられており、シート有無センサ504は、手差しトレイ304にシートが積載されたことを検知可能である。なお、シート有無センサ504は、例えば積載されたシートに押圧されることで移動するフラグ部材と、フラグ部材によって光路が遮蔽されることによって検知信号を出力する光センサと、から構成されている。
【0024】
図5(B)に示すように、手差しトレイ304にシートが積載されると、ユーザは、ガイド板502F,502Rをシートの幅方向における端部に合わせて移動させる。これにより、シートは幅方向における端部の位置が規制され、ピックアップローラ304aによって斜行が低減された状態で給送される。なお、手差しトレイ304には、ガイド板502F,502Rの位置を検知可能なガイド幅センサ109(
図6参照)が設けられており、このガイド幅センサ109の検知結果に応じて制御部101は手差しトレイ304に積載されたシートのサイズを判断する。このため、制御部101は、
図5(B)のように縦置きされたA4サイズのシートや
図5(C)のように横置きされたA4サイズのシートを区別して認識することができる。
【0025】
[制御部]
図6は、本実施の形態に係る制御ブロックを示すブロック図である。制御部101は、中央処理装置であるCPU201、メモリ202、ディスク211、タイマ212及びネットワークインターフェイス105を含む制御回路によって構成されている。CPU201が実行可能な各種プログラム及びデータは、ハードディスクやフロッピーディスク等のディスク211に記憶されており、これらプログラムは必要に応じて順次メモリ202に読み出され、CPU201によって実行される。メモリ202は、各種の情報を記憶可能である。なお、ディスク211は、画像形成装置100に着脱可能であっても画像形成装置100に内蔵されたものでも良い。更に、各種プログラムは、他の画像形成装置やコンピュータ等からダウンロードされてディスク211に記憶される構成でも良い。また、メモリ202は、DRAMのような不揮発メモリ、SRAMのような揮発メモリの双方の機能を備えてもよく、揮発メモリの機能をメモリ202が受け持ち、不揮発メモリの機能をディスク211が受け持つ構成でも良い。また、メモリ202は、取り外し可能なメモリメディアでもよい。
【0026】
制御部101には、プリンタエンジン103と、スキャナ102と、フィニッシャ104と、シート有無センサ504と、位置検知手段としてのガイド幅センサ109と、シート長さセンサ110と、操作部106と、が電気的に接続されている。CPU201は、表示部203にデータを出力して表示部203に画像を表示させることができ、タッチパネル機能を有する表示部203又はキーボード204によってユーザから指示を受け付けることができる。操作部106から入力された情報は、メモリ202及びディスク211のいずれかに転送、蓄積され、様々な処理に使用される。
【0027】
CPU201は、プリンタエンジン103、スキャナ102及びフィニッシャ104に対してデータの読み書きを行うことにより、これら各デバイスの動作を制御したり各種ステータスを取得したりすることができる。スキャナ102又はネットワークインターフェイス105から取得した画像データは、メモリ202又はディスク211に保存することができる。また、取り外し可能なメモリ202に予め画像データを蓄積しておき、そのメモリを制御部101に接続することでメモリ内の画像データを読み込むこともできる。ディスク211に蓄積されている画像データは、メモリ202に移動もしくはコピーすることが可能で、操作部106から指示された内容によって、メモリ202の画像データに様々な付加画像(例えばページ番号の数字部分)を合成することができる。
【0028】
なお、スキャナ102、プリンタエンジン103及びフィニッシャ104は、画像形成装置100の一部に含まれずネットワーク上にそれぞれ単体の周辺機器として存在してもよく、それらを画像形成装置100の制御部101が制御してもよい。また、画像形成装置100は、スキャナ102及びフィニッシャ104を有さなくてもよく、プリンタエンジン103は、電子写真方式のプリンタに限らず、インクをノズルから吐出してシートに画像形成するインクジェットプリンタでもよい。
【0029】
CPU201は、画像形成ジョブを実行してプリンタエンジン103に画像形成動作を行わせる制御手段の一例である。ただし、画像形成ジョブとは、制御部101が実行すべき画像形成動作のタスクであり、具体的には、各ページの画像データ、部数、シートのサイズ及び種類、両面/ステイプリング等の機能設定等が含まれるデータ列を指すものとする。画像形成ジョブには、スキャナ102によって取得した画像データに基づいて制御部101によって生成されるコピージョブと、外部のコンピュータ107(
図1参照)等から画像データが入力されるジョブと、が含まれる。
【0030】
また、以下では、書き換えが行われる情報については、記憶手段の一例としてのメモリ202に記憶されるものとして説明するが、ディスク211や外部のコンピュータ等にこの情報を記憶してもよい。
【0031】
[シート情報の設定]
次に、画像形成装置100におけるシート情報の設定方法を説明する。
図7(A)はサイズ設定画面651が表示された表示部203を示す図であり、
図7(B)は種類設定画面652が表示された表示部203を示す図であり、
図7(C)はユーザ設定画面653が表示された表示部203を示す図である。なお、表示部203には画像として各種のボタンが表示されるが、以下では、ユーザがこのボタンを選択することを、物理的ボタンのように押下という。また、表示部203のタッチパネルで表現されるボタンではなく、物理的ボタンを用いても良いことはもちろんである。
【0032】
後述する毎回設定モードが選択されている状態で手差しトレイ304にシートが積載されたことをシート有無センサ504が検知すると、
図7(A)に示すように、表示部203にサイズ設定画面651が表示される。サイズ設定画面651は、定形サイズボタン群601と、ユーザ設定ボタン602と、フリーサイズボタン604と、次へボタン605と、を有している。定形サイズボタン群601は、定形のシートサイズを設定するためのボタン群である。
【0033】
ユーザ設定ボタン602は、ユーザが任意のシートサイズを設定したい場合に押下される。ユーザによってユーザ設定ボタン602が押下されると、
図7(C)に示すように、表示部203にユーザ設定画面653が表示される。ユーザ設定画面653は、Xボタン610と、Yボタン611と、数字ボタン群612と、キャンセルボタン613と、OKボタン614と、を有している。Xボタン610は、ユーザがシートの横方向、すなわち幅方向における長さを設定する場合に押下され、Yボタン611は、ユーザがシートの縦方向、すなわちシート搬送方向における長さを設定する場合に押下される。これら横方向及び縦方向の具体的な長さは、数字ボタン群612によってユーザに指定される。キャンセルボタン613は、ユーザがユーザ設定画面653でのサイズ設定をやめたい場合に押下され、キャンセルボタン613が押下されると、表示部203にサイズ設定画面651が再び表示される。
【0034】
また、ユーザ設定画面653においてOKボタン614が押下されるか、サイズ設定画面651において次へボタン605が押下されると、設定されたシートサイズが選択サイズ情報としてメモリ202に記憶される。そして、CPU201は、メモリ202に選択サイズ情報が記憶されると、ガイド幅センサ109によってガイド板502F,502Rの幅方向における位置を検知する。以下、ガイド板502F,502Rの間隔をガイド幅と言い、ガイド幅センサ109は、このガイド幅を検知可能である。そして、CPU201は、ガイド幅センサ109によって検知されたガイド幅と、メモリ202に記憶された選択サイズ情報と、が合致しているか比較するチェック処理を実行する。メモリ202に記憶された選択サイズ情報に対してガイド幅が大きく異なる場合には、CPU201は、ユーザに警告を発する。この警告の種類としては、表示部203にエラー画面を表示すること、警告音を発すること、等があるが、これらが組み合わされて行われても良い。これにより、ユーザは確定サイズ情報の再設定が促される。
【0035】
シートサイズとガイド幅とが大きく異ならない場合には、
図7(B)に示すように、表示部203に種類設定画面652が表示される。種類設定画面652は、シート種類設定ボタン群606と、戻るボタン607と、OKボタン608と、を有している。各種のシート種類に対応したシート種類設定ボタン群606のいずれかのボタンが押下されると、対応するシート種類が選択種類情報としてメモリ202に記憶される。戻るボタン607は、種類設定画面652での設定をやめたい場合に押下され、戻るボタン607が押下されると表示部203にサイズ設定画面651が表示される。OKボタン608が押下されると、選択サイズ情報及び選択種類情報がそれぞれ確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶される。なお、確定サイズ情報は、手差しトレイ304に対応付けられたシートのサイズに関する第1の情報である。
【0036】
また、
図7(A)に示すフリーサイズボタン604は、ユーザがシートサイズの縦及び横の長さを指定しない不定形サイズを使用するためのボタンである。そして、フリーサイズボタン604が選択された状態で次へボタン605が押下されると、第1の情報としての確定サイズ情報の入力を省略可能とする省略設定が有効であるとする第3の情報がメモリ202に記憶される。選択サイズ情報としてフリーサイズがメモリ202に記憶された場合には、上述した選択サイズ情報とガイド幅とのチェック処理は実行されない。そして、搬送路上に配置されたシート長さ検知センサ110(
図3参照)によってシート給送後にシートサイズが検知され、この検知結果に応じてシートに画像が形成される。フリーサイズの設定は、定形サイズボタン群601又はユーザ設定ボタン602が押下されることで解除される。
【0037】
[デフォルト設定]
次に、手差しトレイ304で使用されるシートのデフォルト設定の登録方法について説明する。
図8(A)は固定モードが選択された状態のデフォルト設定画面654を示す図であり、
図8(B)は毎回設定モードが選択された状態のデフォルト設定画面655を示す図である。これらデフォルト設定画面654,655は、ユーザが操作部106の設定ボタン等を操作した場合に表示される。
【0038】
ユーザは固定モードを選択する場合には
図8(A)に示すように固定ボタン628を押下し、毎回設定モードを選択する場合には毎回設定ボタン629を押下する。固定ボタン628が選択された状態でOKボタン632が押下されると、デフォルト設定として固定モードがメモリ202に記憶される。毎回設定ボタン629が選択された状態でOKボタン632が押下されると、デフォルト設定として毎回設定モードがメモリ202に記憶される。すなわち、OKボタン632が押下されると、手動設定モードとしての毎回設定モード及び固定モードのいずれが選択されているかを示す第2の情報がメモリ202に記憶される。
【0039】
固定モードが設定された状態では、ユーザが手差しトレイ304にシートを積載してシート有無センサ504がシートを検知しても
図7(A)に示すサイズ設定画面651が表示部203に表示されない。そして、
図8(A)に示すシート情報表示エリア630に示されるシートサイズとシートタイプ(シート種類)が自動的に選択サイズ情報及び選択種類情報としてメモリ202に記憶される。シート情報表示エリア630の情報を変更する場合には、ユーザは登録ボタン631を押下する。すると、
図7(A)に示すサイズ設定画面651が表示部203に表示され、上述した手順を実施することによりサイズ情報及び種類情報の設定を行うことができる。
【0040】
図9(A)は、メモリ202に記憶される確定サイズ情報としてのシートサイズ(用紙サイズ)及び確定種類情報としてのシート種類(用紙種類)の一例であり、
図9(A)は、手差しトレイ304にシートが積載されていない状態である。
図9(B)乃至
図9(D)は、メモリ202に記憶されたデフォルト設定に関する情報を示す。
図8(A)に示すように、デフォルト設定として固定モードが選択され、かつシートサイズがフリーサイズ、シート種類が普通紙に設定されている場合には、デフォルト設定に関する情報は
図9(B)に示すようになる。また、
図8(B)に示すように、デフォルト設定として毎回設定モードが選択されている場合には、デフォルト設定に関する情報は
図9(C)に示すようになる。また、デフォルト設定として固定モードが選択され、かつシートサイズがA4サイズ、シート種類が再生紙に設定されている場合には、デフォルト設定に関する情報は
図9(D)に示すようになる。
【0041】
[手差しシート情報の設定]
次に、手差しトレイ304に積載されたシートに関する情報(以下、手差しシート情報とする)の設定処理について
図10に示すフローチャートに沿って説明する。この設定処理を実行するためのプログラムはディスク211にインストールされており、実行時にメモリ202に展開されCPU201の制御の下に実行される。
【0042】
まず、CPU201は、シート有無センサ504の検知結果に基づいて、手差しトレイ304にシートが積載されたか否かを判断する(ステップS11)。シートが積載されたと判断されると(ステップS11:YES)、CPU201は、メモリ202に記憶されている手差しトレイ304のデフォルト設定を確認する(ステップS12)。デフォルト設定が毎回設定モードの場合(ステップS12:毎回設定モード、例えば
図9(C)に示す)には、CPU201は、表示部203にサイズ設定画面651を表示させる(ステップS13)。サイズ設定画面651において次へボタン605が押下されると(ステップS14:YES)、CPU201は、選択サイズ情報がフリーサイズか否かを判断する(ステップS15)。選択サイズ情報がフリーサイズではなかった場合(ステップS15:NO)には、CPU201は、選択サイズ情報とガイド幅センサ109によって検知されたガイド幅とが合致しているかのチェック処理を行う(ステップS16)。
【0043】
このチェック処理において選択サイズ情報とガイド幅とが大きく異なる場合(ステップS16:NG)には、CPU201は表示部203に選択サイズ情報の再設定を促すガイド幅エラー画面を表示させる(ステップS17)。なお、本実施の形態では、選択サイズ情報におけるシート幅とガイド幅との差が10mm以上の場合には、チェック処理をNGとし、その差が10mm未満の場合には、チェック処理をOKとするが、適宜この閾値を設定してよい。チェック処理において選択サイズ情報とガイド幅とが大きく異ならない場合(ステップS16:OK)には、CPU201は、表示部203に種類設定画面652を表示させる。そして、ユーザがOKボタン608を押下した場合(ステップS19:YES)には、選択サイズ情報及び選択種類情報がそれぞれ確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶され、設定処理が終了する。
【0044】
一方、手差しトレイ304のデフォルト設定が固定モードの場合(ステップS12)には、CPU201は、選択サイズ情報がフリーサイズか否かを判断する(ステップS21)。選択サイズ情報がフリーサイズではないと判断された場合(ステップS21:NO)には、CPU201は、上記チェック処理を行う(ステップS22)。チェック処理がNGの場合(ステップS22:NG)には、CPU201は、ステップS17と同様に表示部203に選択サイズ情報の再設定を促すガイド幅エラー画面を表示させる(ステップS23)。
【0045】
チェック処理がOKの場合(ステップS22:OK)には、選択サイズ情報及び選択種類情報、すなわちシート情報表示エリア630(
図8(A)参照)の情報がそれぞれ確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶される。
【0046】
また、ステップS21において選択サイズ情報がフリーサイズであると判断された場合(ステップS21:YES)には、CPU201は、ガイド幅センサ109の検知結果に基づいてこの時のガイド幅をメモリ202に一時保存する(ステップS25)。そして、CPU201は、タイマ212(
図6参照)による計時を開始する(ステップS26)。本実施の形態では、タイマ212が計測するサンプリング時間は500msecに設定されるが、サンプリング時間は適宜変更してもよい。
【0047】
そして、CPU201は、タイマ212に設定されたサンプリング時間が経過したかを判断(ステップS27)し、サンプリング時間が経過した場合(ステップS27:YES)、ステップS28に進む。ステップS28では、CPU201は、ステップS25においてメモリ202に一時保存したガイド幅と、サンプリング時間が経過した時点でのガイド幅と、を比較する移動判断処理を実行する。これらのガイド幅の差が所定値(本実施の形態では5mm)以上の場合(ステップS28:所定値以上)には、ステップS25に戻る。ガイド幅の差が所定値未満の場合(ステップS28:所定値未満)には、CPU201は、選択サイズ情報及び選択種類情報(例えば
図9(B)に示す)を確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶させ、設定処理を終了する。従って、
図9(B)に示す例では、確定サイズ情報としてフリーサイズ、確定種類情報として普通紙がメモリ202に記憶される。
【0048】
[ジョブ中断時における手差しシート情報の設定]
次に、ジョブ中断時における手差しシート情報の設定処理について
図11に示すフローチャートに沿って説明する。画像形成ジョブの中断は、例えば連続印刷中に途中でシートが無くなった場合、すなわちシート有無センサ504がシートを検知しない場合や、ジャムが発生した場合等に行われる。なお、この設定処理を実行するためのプログラムはディスク211にインストールされており、実行時にメモリ202に展開されCPU201の制御の下に実行される。
【0049】
まず、ユーザによって手差しトレイ304が指定された状態で画像形成ジョブが実行され(ステップS30)、CPU201は、画像形成ジョブが中断しているか否かを判断する(ステップS31)。画像形成ジョブが中断していないと判断され(ステップS31:NO)かつ手差しトレイ304にシートがセットされた場合(ステップS32:YES)には、CPU201は、画像形成ジョブが完了しているか否かを判断する(ステップS43)。すそして、画像形成ジョブが完了している場合(ステップS43:YES)には、処理を終了する。画像形成ジョブが完了していない場合(ステップS43:NO)には、ステップS31に戻る。
【0050】
ステップS31において画像形成ジョブが中断していると判断された場合(ステップS31:YES)には、ステップS33に進む。当該処理は、CPU201が、画像形成手段に画像を形成させる画像形成ジョブが中断している状態にあることを示す情報を取得する中断状態取得工程を含む。ここで、ステップS33〜ステップS41は、
図10に示すステップS12〜ステップS20と同様であり、ステップS44〜ステップS47は、
図10に示すステップS21〜ステップS24と同様であるため、これらの説明は省略する。また、ステップS48〜ステップS52は、
図10に示すステップS25〜ステップS29と同様であるが、ステップS48〜ステップS52における処理は本発明の要部であるため、今一度説明する。
【0051】
すなわち、ステップS33においてデフォルト設定が毎回設定モードに設定されている場合や、固定モードに設定されかつステップS44においてフリーサイズに設定されていない場合には、ステップS37,S45におけるチェック処理が実行される。このチェック処理では、選択サイズ情報とガイド幅センサ109の検知結果に応じたガイド幅とが合致しているか確認されるため、たとえユーザがガイド板502F,502Rの位置調整を行う前にシートを手差しトレイ304に積載しても問題ない。つまり、選択サイズ情報とガイド板502F,502Rのガイド幅とが合致していない場合には、表示部203にガイド幅エラー画面(ステップS38,S46参照)が表示される。そして、選択サイズ情報とガイド板502F,502Rのガイド幅とが合致するまで画像形成ジョブは再開されない。
【0052】
しかしながら、デフォルト設定が固定モードに設定され、かつ選択サイズ情報がフリーサイズに設定されている場合には、選択サイズ情報においてシート幅の情報が存在しないため、上記チェック処理が行われない。また、ユーザによっては、シートを手差しトレイ304に積載した後にガイド板502F,502Rの位置を調整する場合がある。このため、例えば画像形成ジョブの中断時に手差しトレイ304にシートが積載されることで、即座に確定サイズ情報としてフリーサイズがメモリ202に記憶され画像形成ジョブが再開してしまうと、シートが斜行してしまう虞がある。これは、ユーザにガイド板502F,502Rを調整する時間的猶予が無く、ガイド板502F,502Rとシートとが大きく離れた状態でシートが給送されてしまうためである。
【0053】
一方で、例えば手差しトレイ304にシートを積載してから一定時間後に予め設定されているシートサイズ及びシート種類をそれぞれ確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶する場合には、シートの斜行は低減される。しかし、手差しトレイ304にシートのセットが完了しているにも関わらず一定時間、画像形成ジョブが再開されるまでユーザが待たされる場合があり、生産性が低減するという問題がある。そこで、本発明は、これらの課題を解決しようとするものである。
【0054】
図11に示すように、ステップS33においてデフォルト設定として固定モードが選択され(ステップS33:固定モード)、ステップS44において選択サイズ情報としてフリーサイズが選択されている場合(ステップS44:YES)を想定する。すなわち、この時、固定モードに選択され、第3の情報が省略設定(フリーモード)の有効を示し、かつシート有無センサ504がシートを検知した状態である計測開始状態となっている。CPU201は、ガイド幅センサ109の検知結果に基づいてこの時のガイド幅をメモリ202に一時保存する(ステップS48)。この時のガイド板502F,502Rの位置は、第1位置である。そして、CPU201は、タイマ212(
図6参照)による計時を開始する(ステップS49)。
【0055】
そして、CPU201は、タイマ212に設定されたサンプリング時間が経過したかを判断(ステップS50)し、サンプリング時間が経過した場合(ステップS50:YES)、ステップS51に進む。ステップS51では、CPU201は、ステップS48においてメモリ202に一時保存したガイド幅と、サンプリング時間が経過した時点でのガイド幅と、を比較する移動判断処理を実行する。サンプリング時間が経過した時点でのガイド板502F,502Rの位置は、第2位置である。これらのガイド幅の差が所定値(本実施の形態では5mm)以上の場合(ステップS51:所定値以上)には、ステップS48に戻る。これは、ガイド板502F,502Rがユーザにより位置調整中であると判断されたためである。ガイド幅の差が所定値未満の場合(ステップS51:所定値未満)には、CPU201は、選択サイズ情報及び選択種類情報(例えば
図9(B)に示す)を確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶させる。これは、ガイド板502F,502Rがユーザによって位置調整完了していると判断されたためである。なお、ステップS48〜S51は、移動判断工程である。
【0056】
また移動判断処理では、ガイド幅の差が所定値(本実施の形態では5mm)以上の場合に、CPU201はガイド板502F,502Rが移動状態になったと判断し、ガイド幅の差が所定値(本実施の形態では5mm)未満の場合に、停止状態であると判断する。このように、閾値としての所定値を設けているのは、振動等によってガイド板502F,502Rが少し動いただけでも移動状態になったと判断されないためである。
【0057】
そして、CPU201は、所定のサンプリング時間が経過する前にガイド板502F,502Rが移動状態となった場合には、確定サイズ情報及び確定種類情報をメモリ202に記憶させない。また、CPU201は、所定のサンプリング時間が経過する前にガイド板502F,502Rが移動状態にならないことを条件に、確定サイズ情報及び確定種類情報をメモリ202に記憶させる。
【0058】
ステップS41,S47,S52において確定サイズ情報及び確定種類情報がメモリ202に記憶されると、CPU201は、画像形成ジョブの再開指示を行う(ステップS42)。これにより、例えばピックアップローラ304aが駆動される駆動処理が実行され、手差しトレイ304に積載されたシートが給送される。なお、ステップS42は、駆動工程である。ステップS43において画像形成ジョブが完了したと判断されると(ステップS43:YES)、処理を終了する。
【0059】
以上説明したように、画像形成ジョブが中断している状態では、デフォルト設定が固定モードに設定され、かつ選択サイズ情報がフリーサイズに設定されている場合においては、以下のような処理が実行される。所定のサンプリング時間が経過する前にガイド板502F,502Rが移動状態にならなかった場合に、確定サイズ情報及び確定種類情報がメモリ202に記憶される。これにより、画像形成ジョブが再開しシートが給送される。このとき、一回目のサンプリング時間の計測が終了したことに基づいてシートが給送されるタイミングを第1のタイミングとする。第1のタイミングでシートが給送されるのは、CPU201によって一度もガイド板502F,502Rが移動状態になったと判断されなかった場合である。
【0060】
また、所定のサンプリング時間が経過する前にガイド板502F,502Rが移動状態となった場合には、タイマ212がリセットされ、再度サンプリング時間が計測された後、移動状態になったか否かが判断される。そして、このような移動判断処理において複数回目のサンプリング時間の計測が終了したことに基づいてシートが給送されるタイミングを第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングとする。第2のタイミングでシートが給送されるのは、少なくとも一度、ガイド板502F,502Rが移動状態になったと判断された場合である。
【0061】
このため、少なくとも一度目の上記サンプリング時間が計測されるまで、更にユーザがガイド板502F,502Rを移動させガイド板502F,502Rを位置調整している間は、シートの給送が再開されない。このため、ユーザが手差しトレイ304にシートを積載してからガイド板502F,502Rの位置調整を行う時間が確保され、確実にガイド板502F,502Rによってシートの幅方向における位置を規制することができる。これにより、シートの斜行が低減され、印字精度を向上したりジャムの発生を低減したりすることができる。
【0062】
また、ガイド板502F,502Rが移動している間にシートが給送されてしまったり、シートのセットが完了しているにも拘らず一定時間画像形成ジョブが再開されなかったりするといった問題を低減することができる。
【0063】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、ステップS48(
図11参照)におけるガイド幅の検知タイミングを別のタイミングにしたものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0064】
以下、本実施の形態におけるジョブ中断時の手差しシート情報の設定処理について
図12に示すフローチャートに沿って説明する。なお、
図12に示すフローチャートでは、手差しトレイ304に対応するデフォルト設定が固定モードに設定され、選択サイズ情報がフリーサイズに設定されているものとする。なお、この設定処理を実行するためのプログラムはディスク211にインストールされており、実行時にメモリ202に展開されCPU201の制御の下に実行される。
【0065】
まず、ユーザによって手差しトレイ304が指定された状態で画像形成ジョブが実行され(ステップS60)、CPU201は、ガイド幅センサ109の検知結果に基づいてこの時のガイド幅をメモリ202に一時保存する(ステップS61)。この時、CPU201は、
図9(E)に示すように、ガイド幅をジョブの識別子と共にメモリ202に保存する。この時のガイド板502F,502Rの位置は、第3位置である。そして、CPU201は、画像形成ジョブが中断しているか否かを判断し(ステップS62)、画像形成ジョブが中断していないと判断された場合(ステップS62:NO)には、ステップS68に進む。そして、CPU201は、ステップS68において画像形成ジョブが完了したか否かを判断する(ステップS68)。画像形成ジョブが完了している場合(ステップS68:YES)には、処理を終了する。画像形成ジョブが完了していない場合(ステップS68:NO)には、ステップS62に戻る。
【0066】
ステップS62において画像形成ジョブが中断していると判断された場合には、CPU201は、シート有無センサ504の検知結果に基づいて、手差しトレイ304にシートが積載されたか否かを判断する(ステップS63)。シートが積載されたと判断されると(ステップS63:YES)、CPU201は、ガイド幅センサ109の検知結果に基づいてこの時、すなわちジョブ中断中のガイド幅を取得する。そして、CPU201は、ステップS61においてメモリ202に一時保存されたジョブ中断前のガイド幅と、ジョブ中断中のガイド幅とが合致しているかのチェック処理を行う(ステップS64)。ジョブ中断中のガイド板502F,502Rの位置は、第4位置である。
【0067】
このチェック処理においてジョブ中断前のガイド幅とジョブ中断中のガイド幅とが大きく異なる場合(ステップS64:所定値以上)には、CPU201は表示部203に選択サイズ情報の再設定を促すガイド幅エラー画面を表示させる(ステップS65)。ジョブ中断前のガイド幅とジョブ中断中のガイド幅とが大きく異ならない場合(ステップS64:所定値未満)には、選択サイズ情報及び選択種類情報がそれぞれ確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶される(ステップS66)。なお、本実施の形態では、ジョブ中断前のガイド幅とジョブ中断中のガイド幅との差が10mm以上の場合には、チェック処理をNGとし、その差が10mm未満の場合には、チェック処理をOKとするが、適宜この閾値を設定してよい。
【0068】
そして、CPU201は、画像形成ジョブの再開指示を行う(ステップS67)。これにより、例えばピックアップローラ304aが駆動され、手差しトレイ304に積載されたシートが給送される。ステップS68において画像形成ジョブが完了したと判断されると(ステップS68:YES)、処理を終了する。
【0069】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ジョブ中断が発生しても、ジョブ投入時のガイド幅と合致したフリーサイズのシートのみを給送させることができる。このため、例えばユーザが画像形成ジョブの途中でガイド板502F,502Rを誤って操作してしまった場合でも、ガイド板502F,502Rを正しい位置に合わせることができる。これにより、ジョブ中断の前後で整合性のとれた成果物を生成することができる。
【0070】
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、第1の実施の形態のジョブ中断時における手差しシート情報の設定に対して1つ処理を追加したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0071】
図13は、本実施の形態におけるジョブ中断時の手差しシート情報の設定処理を示すフローチャートであり、第1の実施の形態の
図11に示すフローチャートに対して、ステップS48の前にステップS80が追加されている。このステップS80以外は、
図11に示すフローチャートと同一であるので、ステップS80に関することのみ説明する。
【0072】
ステップS44において選択サイズ情報がフリーサイズであると判断されると(ステップS44:YES)、CPU201は、例えばタイマ212(
図6参照)を用いて所定時間を計測する(ステップS80)。この所定時間は、ユーザがシートを手差しトレイ304に積載してからガイド板502F,502Rを操作するまでにかかる時間に設定されるのが好ましく、例えば1000msecに設定される。そして、所定時間経過したと判断されると(ステップ80:YES)、CPU201は、ガイド幅センサ109の検知結果に基づいてこの時のガイド幅をメモリ202に一時保存する(ステップS48)。そして、CPU201は、タイマ212(
図6参照)による計時を開始する(ステップS49)。本実施の形態では、タイマ212が計測するサンプリング時間は200msecに設定されるが、サンプリング時間は適宜変更してもよい。
【0073】
そして、CPU201は、タイマ212に設定されたサンプリング時間が経過したかを判断(ステップS50)し、サンプリング時間が経過した場合(ステップS50:YES)、ステップS51に進む。ステップS51では、CPU201は、ステップS48においてメモリ202に一時保存したガイド幅と、サンプリング時間が経過した時点でのガイド幅と、を比較する移動判断処理を実行する。これらのガイド幅の差が所定値(本実施の形態では5mm)以上の場合(ステップS51:所定値以上)には、ステップS48に戻る。ガイド幅の差が所定値未満の場合(ステップS51:所定値未満)には、CPU201は、選択サイズ情報及び選択種類情報(例えば
図9(B)に示す)を確定サイズ情報及び確定種類情報としてメモリ202に記憶させる。(ステップS52)そして、CPU201は、画像形成ジョブを再開させる(ステップS42)。
【0074】
以上のように、本実施の形態では、シート有無センサ504がシートを検知して計測開始状態になってから、ステップS80において所定時間の経過を待ち、その後サンプリング時間の計測を行う。このため、シートが手差しトレイ304に載置されてから、ユーザがガイド板502F,502Rを操作するまでにかかる時間を所定時間として想定し、サンプリング時間をより短く設定することができる。すなわち、サンプリング時間はあくまでもガイド板502F,502Rが振動によって移動したのか、ユーザによって移動されたのかを判断するための時間として機能する。
【0075】
これにより、ユーザがガイド板502F,502Rを移動させたことを判断する際に、より応答性良く構成することができ、印刷精度の向上と生産性の向上を両立することができる。
【0076】
なお、既述の全ての実施の形態において、サンプリング時間は自由に設定してもよい。また、手差しトレイ304に積載されたシートの後端の位置を規制する後端規制板を設け、規制手段としての後端規制板の移動に基づいて確定サイズ情報の設定タイミングを変更してもよい。
【0077】
<他の実施の形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。