(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記給送装置の周囲の環境情報から空気中の水分量を求め、前記水分量が第1の水分量である場合、前記第1の制御を実行し、前記水分量が前記第1の水分量よりも少ない第2の水分量である場合、前記第2の制御を実行することを特徴とする請求項3に記載の給送装置。
前記制御手段は、記録材の種類が第1の種類である場合、前記第1の制御を実行し、記録材の種類が前記第1の種類よりも厚い、もしくは坪量が大きい第2の種類である場合、前記第2の制御を実行することを特徴とする請求項5に記載の給送装置。
トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体からトナー像を前記給送回転体によって給送された記録材に対して転写する転写部材と、を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の給送装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施例1]
(画像形成装置の概要)
本実施例における画像形成装置の概要として、
図1を用いて説明する。本実施例では、画像形成装置として、電子写真方式のカラーレーザプリンタを示す。
【0013】
図1に示すレーザビームプリンタ100(以下、プリンタ100と表記する)は、用紙P(記録材)に対してカラー画像を形成する。プリンタ100の画像形成動作について説明する。まずプリンタ100は、コントローラ部201(
図2に記載)から送信された画素信号に基づいて複数の像担持体それぞれを露光し、静電潜像を形成する。そして、プリンタ100は静電潜像をトナーで現像して、複数の像担持体それぞれにトナー像を形成する。各色のトナー像は中間転写体に重畳転写され、中間転写体にカラーのトナー像が形成される。プリンタ100は、このカラーのトナー像を用紙Pへ転写し、その用紙P上のカラーのトナー像を用紙Pに定着させることで画像形成を行う。
【0014】
プリンタ100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のステーション毎に、像担持体である感光体ドラム5、帯電ユニット7、現像ユニット8、一次転写ローラ4を有している。
図1においては、部材に対応する符号の後に、色を表す符号(Y、M、C、K)のいずれかを付けることで特定の色の部材を表している。例えば、イエローの感光体ドラムは5Yで表される。以下、特定の色の部材を表す必要がない場合は、色を表す符号(Y、M、C、K)は省略する。プリンタ100は、さらに中間転写体である中間転写ベルト12を有している。感光体ドラム5、帯電ユニット7、現像ユニット8は、カートリッジ22としてまとめられており、プリンタ100の本体(筐体ともいう)に対して着脱可能な構成となっている。
【0015】
感光体ドラム5は、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、ドラムモータ(
図2に記載)の駆動力が伝達されて回転するもので、ドラムモータは感光体ドラム5を画像形成動作に応じて時計周り方向に回転させる。帯電ユニット7には感光体ドラム5を帯電させるための帯電ローラ7Rがそれぞれ設けられている。帯電ローラ7Rによって帯電された感光体ドラム5はスキャナユニット10によって露光される。スキャナユニット10は、感光体ドラム5の表面を選択的に露光することにより、感光体ドラム5に静電潜像を形成する。現像ユニット8には、感光体ドラム5に形成された静電潜像をトナーで可視化するための現像ローラ8Rがそれぞれ設けられている。
【0016】
画像形成時に、中間転写ベルト12は感光体ドラム5に接触した状態で反時計周り方向に回転している。現像ローラ8Rによって感光体ドラム5に形成されたトナー像は、一次転写ローラ4に印加された一次転写バイアスによって、中間転写ベルト12に重畳転写される。中間転写ベルト12に転写されたカラートナー像は、二次転写ローラ9と対向ローラ18によって形成される転写ニップ部において、二次転写ローラ9に印加された二次転写バイアスによって用紙Pに転写される。一次転写ローラ4および二次転写ローラ9は、中間転写ベルト12の回転に伴って回転する。
【0017】
給紙カセット1(載置部)は、用紙Pが収容(載置)される給紙口の一つであり、様々なサイズの用紙Pを収容することができる。給紙カセット1に収容された用紙Pはピックアップローラ32と給紙ローラ33(まとめて給送回転体と呼ぶ)によって給紙(給送)され、引き抜きローラ対34へと搬送される。その後、用紙Pはレジストレーションローラ対3によって搬送される。レジストレーションローラ対3は中間転写ベルト12に形成されたカラートナー像とタイミングが合うように、用紙Pを転写ニップ部へ搬送する。給紙カセット1からの給紙動作について詳しくは後述する。また、紙有無センサ59は給紙カセット1に用紙Pが収容されているか否かを検知するためのセンサである。
【0018】
定着ユニット13は、用紙Pを搬送させながら、転写されたカラートナー像を用紙Pに定着させるものであり、用紙Pを加熱する定着ローラ14と、用紙Pを定着ローラ14に圧接させるための加圧ローラ15とを備えている。定着ローラ14と加圧ローラ15は中空状に形成され、定着ローラ14の内部にはヒータと温度を測定するセンサが内蔵されている。ヒータは、トナー像を定着するために適した温度になるよう制御される。カラートナー像を保持した用紙Pは定着ローラ14と加圧ローラ15により搬送されるとともに、熱および圧力が加えられることによりトナーが表面に定着される。トナー像が定着された後の用紙Pは、排紙ローラ31によって排紙トレイ27に排出され、画像形成動作が終了する。
【0019】
(画像形成装置のシステム構成)
次に、プリンタ100の制御部全体のシステム構成について
図2のブロック図を用いて説明する。
図2において、200はホストコンピュータ、201はコントローラ部、203はエンジン制御部である。また、エンジン制御部203は、ビデオインタフェース部204、CPU205(中央演算処理装置)、用紙サイズ検知部220、給紙搬送制御部221を有している。
【0020】
コントローラ部201は、ホストコンピュータ200から画像情報と印刷命令を受け取り、受け取った画像情報を解析してビットデータに変換する。そして、コントローラ部201は、ビデオインタフェース部204を介して、印刷予約コマンド、印刷開始コマンド及びビデオ信号をエンジン制御部203へ送信する。エンジン制御部203のCPU205は各種センサから取得した情報に基づいて、各種アクチュエータを動作させることによって画像形成動作を完了させる。各種センサとしては、例えば規制板検知機構57や紙有無センサ59がある。また、各種アクチュエータとしては、例えば中間転写ベルトモータ211、モノクロ用ドラムモータ212、カラー用ドラムモータ213、給紙搬送モータ215、給紙クラッチ216がある。CPU205は、プログラムコード及びデータを記憶したROM206及び一時的なデータ記憶に用いるRAM207を備えている。
【0021】
中間転写ベルトモータ211は中間転写ベルト12を回転させるために対向ローラ18を駆動する。モノクロ用ドラムモータ212は感光体ドラム5Kを、カラー用ドラムモータ213は感光体ドラム5Y、5M、5Cをそれぞれ駆動して回転させる。
【0022】
規制板検知機構57は、給紙カセット1の内部に設けられた後端規制板42(
図5、
図6に記載)の位置情報をCPU205に出力する。紙有無センサ59は、給紙カセット1に用紙Pが収容されているか否かを検知し、紙有無情報をCPU205に出力する。用紙サイズ検知部220では、規制板検知機構57の出力したセンサ出力値から給紙カセット1に収容された用紙Pの後端位置を検知する。給紙搬送制御部221では、紙有無センサ59の出力から給紙カセット1に収容されている用紙Pの有無を判断し、給紙搬送モータ215、給紙クラッチ216を制御して給紙カセット1に収容された用紙Pの給紙搬送を行う。
【0023】
(給紙カセットからの給紙動作)
次に、給紙搬送制御部221が行う給紙カセット1から用紙Pを給紙搬送する動作について、
図3、
図4を使用して説明する。
【0024】
図3は、給紙カセット1付近の給紙機構を示す構成図である。レジストレーションローラ対3と引き抜きローラ対34は、給紙搬送モータ215から直接的に駆動力が供給されて回転する。一方、ピックアップローラ32と給紙ローラ33は給紙クラッチ216を介して給紙搬送モータ215の駆動力が供給される。
【0025】
図4は、給紙カセット1から用紙Pを給紙搬送する際のタイミングチャートである。給紙搬送制御部221は印刷ジョブを開始するタイミングT1で給紙搬送モータ215の駆動を開始する。次に給紙搬送モータ215の回転が安定し、用紙Pの給紙を開始するタイミングT2で給紙クラッチ216を駆動して、ピックアップローラ32と給紙ローラ33により用紙Pのピックアップ及び給紙を開始する。給紙カセット1から給紙された用紙Pの先端(搬送方向における下流側の端)は、タイミングT3で引き抜きローラ対34によって狭持され、タイミングT4でレジストレーションローラ対3によって狭持搬送される。そして所定距離搬送後のタイミングT5で給紙クラッチ216を停止する。次にタイミングT6で次の用紙Pを給紙するために給紙クラッチ216を再度駆動し、同様の動作を繰り返す。
【0026】
本実施例では、用紙Pの給紙が開始されるタイミングT1から、用紙Pの先端が引き抜きローラ対34に到達するタイミングT3に相当する距離は60mmである。また、用紙Pの先端が引き抜きローラ対34に到達したタイミングT3から、用紙Pの先端がレジストレーションローラ対3に到達するタイミングT4に相当する距離は20mmである。プリンタ100が印刷可能な最小用紙の長さは148mmであり、これは各ローラ間の距離の中で最も長い距離を基準に設定されている。
【0027】
(給紙カセットの構成)
次に、給紙カセット1の構成について
図5、
図6を用いて説明する。ここで、
図5は、給紙カセット1の斜視図、
図6(a)は、給紙カセット1の平面図、
図6(b)は、伝達部材43の斜視図、
図6(c)は、カセットコマ55の斜視図である。
【0028】
ここで、40、41は、用紙Pの幅方向(給送方向に対して直交する方向)において用紙Pの位置を規制する側端規制板であり、42は用紙Pの長さ方向(給送方向)において用紙Pの位置を規制する後端規制板である。側端規制板40、41は互いに連動して用紙Pの幅方向に移動可能であり、後端規制板42は用紙Pの長さ方向に移動可能である。給紙カセット1に用紙Pをセットするとき、側端規制板40、41、後端規制板42が用紙Pの端部に合致するように、ユーザは側端規制板40、41、後端規制板42の位置をそれぞれ移動させる。これにより、収容されている用紙Pの位置が揃い、斜行遅延することなく、給紙カセット1から用紙Pが給紙される。
【0029】
43は、後端規制板42の位置を伝達するための伝達部材である。ユーザが後端規制板42の位置を変更すると、リンク機構46、47を介して、伝達部材43の位置が切り替わる。
図6(b)に示すように、伝達部材43には、上段、下段にそれぞれ穴が開いており、後端規制板42の位置により穴の位置が変化する構成となっている。
【0030】
44は、側端規制板40と側端規制板41の位置を伝達するための伝達部材である。ユーザが、側端規制板41の位置を変更すると、カセットコマ55が回転する構成となっている。
図6(c)に示すように、カセットコマ55は、回転位置毎に、伝達部材44を押す箇所が変化し、伝達部材44の上段、中段、下段のいずれかの凹凸が、物理的に突出する構成となっている。また、45は、ピックアップローラ32によって用紙Pが給紙可能な位置に用紙Pを上昇させるための中板である。
【0031】
(給紙カセットと画像形成装置の関係)
図7は給紙カセット1と、プリンタ100の本体との構成を示す斜視図である。ここで、57は、伝達部材43の凹凸を検知するための規制板検知機構であり、58は、伝達部材44の凹凸を検知するための規制板検知機構である。
【0032】
ユーザにより、給紙カセット1がプリンタ100の本体に装着されると、伝達部材43の凹凸および伝達部材44の凹凸をそれぞれの規制板検知機構が検知することにより、側端規制板40、側端規制板41、後端規制板42の位置が検知される。また、59は、給紙カセット1に収容された用紙Pの有無を検知するための紙有無センサであり、フォトインタラプタ60と、センサフラグ61により構成されている。
【0033】
図8は、規制板検知機構57の構成と、給紙カセット1との関係を示した断面図である。規制板検知機構57は、スイッチ70、スイッチ71から構成されている。給紙カセット1が装着されると、伝達部材43の凸が、スイッチ70、スイッチ71を押す構成となっている。なお、規制板検知機構58も同様の構成となっている。
【0034】
図9(a)、
図9(b)を用いて、規制板検知機構57が検知した値と、給紙カセット1の後端規制板42の位置関係について説明する。後端規制板42は、不図示のストッパーにより移動位置を規制され、
図9(a)の位置A、位置Bの間で移動させることが可能である。この間の移動範囲は、範囲1101、1102、1103、1104の4つに区分され、それぞれの範囲と規制板検知機構57の出力値は
図9(b)の関係となる。
【0035】
例えば、範囲1101では規制板検知機構57の出力値は、スイッチ70:オフ、スイッチ71:オンとなり、この範囲1101に対応する用紙Pの最小サイズは148.0mm、最大サイズは277.9mmである。範囲1102では規制板検知機構57の出力値は、スイッチ70:オフ、スイッチ71:オフとなり、この範囲1102に対応する用紙Pの最小サイズは278.0mm、最大サイズは289.9mmである。範囲1103では規制板検知機構57の出力値は、スイッチ70:オン、スイッチ71:オフとなり、この範囲1103に対応する用紙Pの最小サイズは290.0mm、最大サイズは305.9mmである。範囲1104では規制板検知機構57の出力値は、スイッチ70:オン、スイッチ71:オンとなり、この範囲1104に対応する用紙Pの最小サイズは306.0mm、最大サイズは457.0mmである。
【0036】
用紙サイズ検知部220は、スイッチ70、スイッチ71の出力信号から後端規制板42が、範囲1101から1104のうちのいずれの位置にあるかを判別し、用紙Pのサイズ範囲を検知する。なお、
図9(b)に記載された用紙Pのサイズ範囲(最小サイズ、最大サイズ)の設定方法について詳しくは後述する。
【0037】
(印刷時の記録材のサイズ指定)
ユーザがホストコンピュータ200上で作成したドキュメントは、プリンタドライバを介して印刷が開始され、プリンタドライバによって設定された印刷命令とドキュメントの画像情報がコントローラ部201に伝えられる。
【0038】
図10を用いて印刷時の用紙Pのサイズ指定について説明する。
図10(a)は、プリンタドライバのプロパティ設定画面であり、ページ設定画面1001で原稿サイズや出力用紙サイズ、印刷部数等の設定が可能である。出力用紙サイズのプルダウン1002を選択すると、
図10(b)のサイズ選択肢1003が表示される。サイズ選択肢1003では、定形サイズであるA4、B4と並んでユニバーサル1004、フリーサイズ1005が表示される。ここで、ユニバーサル1004は、ユーザが給紙カセット1に入っている用紙Pのサイズを意識することなく印刷を行うための指定である。フリーサイズ1005は例えば、ユーザが任意のサイズにカットした用紙Pを使用したい場合の設定である。ユーザがフリーサイズ1005を選択すると、
図10(c)のサイズ設定画面1006が表示される。ユーザは、使用する用紙Pの幅と高さをそれぞれ幅入力欄1007、高さ入力欄1008へ入力する。
【0039】
このようにして指定された用紙サイズはコントローラ部201に印刷命令として通知される。コントローラ部201では、ドライバで設定された用紙幅情報をプリンタ100が給紙搬送する用紙Pの幅情報として、用紙高さ情報を用紙Pの長さ情報としてエンジン制御部203へ通知する。ここで、ユニバーサル1004が指定されている場合、エンジン制御部203には幅情報、長さ情報共に「不定」を示すコードが送信される。また、フリーサイズ1005が指定されている場合、幅情報として幅入力欄1007で入力された距離が、長さ情報として高さ入力欄1008で入力された距離が送信される。定形サイズが選択された場合は、定形サイズに対応する幅と長さが送信される。CPU205は、ビデオインタフェース部204を介して受け取った幅情報と長さ情報をRAM207へ記憶する。
【0040】
(従来の給紙制御の問題点)
ここで、
図3を用いて従来の給紙制御の問題点について説明する。従来の給紙制御では、給紙搬送モータ215を駆動して給紙クラッチ216を駆動することにより用紙Pの給紙を開始した後、用紙Pの先端がレジストレーションローラ対3に挟持されたタイミングで給紙クラッチ216を停止していた。これにより、ピックアップローラ32と給紙ローラ33に対する給紙搬送モータ215からの駆動力が遮断されるが、引き抜きローラ対34とレジストレーションローラ対3によって用紙Pは搬送される。用紙Pが搬送されることに伴い、ピックアップローラ32と給紙ローラ33は連れ回りする。従来の給紙制御では、プリンタ100の印刷可能な用紙Pの長さが148mm〜457mmに対し、ピックアップローラ32の位置からレジストレーションローラ対3までの距離80mmを搬送する間、給紙クラッチ216を駆動していた。
【0041】
しかしながら、近年、装置の小型化のために搬送路の屈曲部の曲率が大きくなる傾向があり、用紙Pの先端がレジストレーションローラ対3に挟持された後もピックアップローラ32と給紙ローラ33で上流側の搬送をアシストする必要がある。従って、用紙Pの給紙時はできるだけ給紙クラッチ216を駆動し続ける制御が行われている。
【0042】
一方、ユーザの利便性のために設けたユニバーサル1004では給紙カセット1に任意の長さの用紙Pをセットしてもよく、エンジン制御部203には用紙サイズ情報として「不定」を示すコードが送信される。そのため、CPU205はプリンタ100で印刷可能な最大の長さの用紙Pが収容されているものとして動作する。
【0043】
ここで、用紙Pの搬送をアシストするために、給紙クラッチ216を最大長さの用紙Pに対応する457mmの距離を搬送するまで駆動したとする。この場合、例えば給紙カセット1に長さ420mmの用紙Pが収容されていると、1ページ分の給紙動作で次の用紙Pも37mm搬送してしまい、紙詰まりの原因となる。また、フリーサイズ1005の場合には、ユーザが用紙Pの長さを設定するため、設定ミス等によりCPU205が受け取った長さ情報と実際に給紙カセット1に収容されている用紙Pの長さが異なる場合があり、用紙Pを正しく給紙できないという問題がある。
【0044】
(実施例1の給紙動作)
本発明の給紙クラッチ216による給紙搬送制御について、
図11のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートはROM206に記憶され、CPU205によって実行される。
【0045】
印刷ジョブを開始すると、ステップ1101(以下、S1101と表記する)においてCPU205は、給紙カセット1の後端規制板42の位置情報として規制板検知機構57のスイッチ70、スイッチ71の出力値を取得する。次にS1102において、CPU205は給紙搬送モータ215を駆動し、S1103へ移行する。S1103においてCPU205は、紙有無センサ59によって、給紙カセット1内の用紙Pの有無を検知する。用紙Pがない場合、S1112へ移行し、CPU205は給紙搬送モータ215を停止して印刷ジョブを終了する。用紙Pがある場合、S1104へ移行し、CPU205は
図10(b)のページ設定画面においてユーザが指定し、RAM207に記憶されている用紙長さ情報を取得する。次に、S1105においてCPU205は、取得した用紙長さ情報が「不定」コードであるかを判断する。
【0046】
S1105において用紙長さ情報が「不定」である場合には、S1106においてCPU205は給紙クラッチ216を駆動する時間を決定する。駆動時間を決定するために、
図12(a)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル1を使用する。本テーブルはROM206に記憶される。ここで、給紙クラッチ216の駆動時間とは、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による給送動作の実行時間に対応する。
【0047】
スイッチ70:オフ、スイッチ71:オンの場合、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1101の最小サイズに対応する148.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。スイッチ70:オフ、スイッチ71:オフの場合、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1102の最小サイズに対応する278.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。スイッチ70:オン、スイッチ71:オフの場合、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1103の最小サイズに対応する290.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。スイッチ70:オフ、スイッチ71:オフの場合、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1104の最小サイズに対応する306.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。
【0048】
S1105において用紙長さ情報が「不定」ではない場合には、S1107においてCPU205は給紙クラッチ216を駆動する時間を決定する。駆動時間を決定するために、
図12(b)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル2を使用する。本テーブルはROM206に記憶される。
【0049】
スイッチ70:オフ、スイッチ71:オンの場合、指定された用紙長さが148.0mm〜277.9mmの範囲内であれば、CPU205は指定された用紙長さを搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。指定された用紙長さが278.0mm以上であれば、CPU205はユーザが誤った用紙長さを指定したと判断する。これは、指定された用紙長さが後端規制板42の位置をこえるため、給紙カセット1に物理的に収容できないためである。そして、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1101の最小サイズに対応する148.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。
【0050】
スイッチ70:オフ、スイッチ71:オフの場合、指定された用紙長さが148.0mm〜289.9mmの範囲内であれば、CPU205は指定された用紙長さを搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。指定された用紙長さが290.0mm以上であれば、CPU205はユーザが誤った用紙長さを指定したと判断する。これは、指定された用紙長さが後端規制板42の位置をこえるため、給紙カセット1に物理的に収容できないためである。そして、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1102の最小サイズに対応する278.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。
【0051】
スイッチ70:オン、スイッチ71:オフの場合、指定された用紙長さが148.0mm〜305.9mmの範囲内であれば、CPU205は指定された用紙長さを搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。指定された用紙長さが306.0mm以上であれば、CPU205はユーザが誤った用紙長さを指定したと判断する。これは、指定された用紙長さが後端規制板42の位置をこえるため、給紙カセット1に物理的に収容できないためである。そして、CPU205は
図9(b)に記載された範囲1103の最小サイズに対応する290.0mmの距離を搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。
【0052】
スイッチ70:オン、スイッチ71:オンの場合、CPU205は指定された用紙長さを搬送する時間を給紙クラッチ駆動時間とする。
【0053】
また、
図12(a)や
図12(b)のテーブルに記載されている値はあくまで距離であるため、実際に給紙クラッチ216を駆動させる時間はピックアップローラ32や給紙ローラ33による用紙Pの給紙速度によって変化する。そのため、CPU205は用紙Pの給紙速度に応じて給紙クラッチ駆動時間を設定する。
【0054】
次に、S1108においてCPU205は給紙クラッチ216の駆動を開始し、S1109においてCPU205はS1106あるいはS1107で決定した時間が経過するのを待つ。時間が経過するとS1110に移行して、CPU205は給紙クラッチ216の駆動を停止する。そして、S1111においてCPU205は次のページの給紙要求があるかどうかを判断し、要求がある場合には、S1103に移行して給紙動作を繰り返す。要求がない場合にはS1112へ移行して、給紙搬送モータ215を停止し印刷ジョブを終了する。
【0055】
ここで、
図9(b)に記載された用紙Pのサイズ範囲(最小サイズ、最大サイズ)の設定方法、および
図11に記載されたフローチャートを実行することにより得られる効果について説明する。
【0056】
まず、
図9(b)における後端規制板42の位置に対応する最大サイズとは、後端規制板42の位置をこえずに物理的に給紙カセット1に収容可能な用紙Pの最大サイズを示している。そして、
図9(b)における後端規制板42の位置に対応する最小サイズとは、後端規制板42の位置をこえずに物理的に給紙カセット1に収容可能な用紙Pの最小サイズを示しているのではない。
【0057】
範囲1101における最小サイズは、プリンタ100が印刷可能な最小用紙の長さに対応しており、これは上述した通り、各ローラ間の距離の中で最も長い距離を基準に設定されている。範囲1102における最小サイズは以下の考え方に基づいて設定される。つまり、後端規制板42が範囲1102にある場合、範囲1101にある場合に比べて、長さ278.0mm〜289.9mmの用紙Pを新たに収容できることになる。この範囲の長さをもつ用紙Pを、例えば給紙クラッチ駆動時間148.0mmで給紙すると、アシスト力が足りず途中で用紙Pが滞留し、紙詰まりにつながるおそれがある。そのため、範囲1102における最小サイズは、長さ278.0mm〜289.9mmの用紙Pを十分にアシストできるように、278.0mmに設定されている。範囲1103以降も同様の考え方に基づいて設定されている。
【0058】
これを受けて、指定された用紙長さが「不定」の場合、本実施例においては
図12(a)に記載された給紙クラッチ駆動距離テーブル1を選択して、給紙クラッチ駆動時間を決定している。
図12(a)では、後端規制板42の位置に対応する最小サイズを給紙クラッチ駆動時間として採用している。これにより、ピックアップローラ32と給紙ローラ33によって給紙対象でない次の用紙Pが誤ってピックアップ、給紙されることを抑制できる。さらに、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による搬送アシスト力を高めることで用紙Pの紙詰まりを低減できるという効果がある。
【0059】
また、指定された用紙長さが「不定」でない場合、本実施例においては
図12(b)に記載された給紙クラッチ駆動距離テーブル2を選択して、給紙クラッチ駆動時間を決定している。
図12(b)では、ユーザが指定した用紙サイズが後端規制板42の位置に対応する最大サイズよりも大きい場合に、後端規制板42の位置に対応する最小サイズを給紙クラッチ駆動時間として採用している。これにより、ピックアップローラ32と給紙ローラ33によって給紙対象でない次の用紙Pが誤ってピックアップ、給紙されることを抑制できる。さらに、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による搬送アシスト力を高めることで用紙Pの紙詰まりを低減できるという効果がある。
【0060】
以上より、本実施例によれば、指定された用紙サイズと載置部に載置されている用紙サイズが異なる場合に、用紙の紙詰まりを低減させ、ユーザビリティを向上させる給送装置を提供することが可能となる。
【0061】
なお、本実施例において、
図12(a)が採用する給紙クラッチ駆動時間は、後端規制板42の位置に対応する最小サイズに限らない。後端規制板42の位置に対応するサイズ範囲に含まれる所定のサイズであればよい。例えば、範囲1101の場合、紙詰まりが発生しないようにアシストできればよいので、最小サイズである148.0mmではなく、200mmなどを給紙クラッチ駆動時間として採用してもよい。また、このことはユーザが指定した用紙サイズが後端規制板42の位置に対応する最大サイズよりも大きい場合に、
図12(b)が採用する給紙クラッチ駆動時間についても同様である。
【0062】
[実施例2]
実施例2では、プリンタ100の周囲の環境情報や、用紙Pの種類に関する情報に基づいて、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による搬送アシスト力を重視すべきか否かを判断し、給紙クラッチ駆動時間を決定するテーブルを選択する。主な部分の説明は実施例1と同様であり、ここでは実施例1と異なる部分のみを説明する。
【0063】
(画像形成装置の概要)
本実施例における画像形成装置の概要として、
図13を用いて説明する。なお、実施例1と同じ部材については同じ符号をつけており、説明を省略する。
【0064】
実施例1のプリンタ100と異なる点は、新たに環境センサ39とメディアセンサ45が搭載されている点である。環境センサ39は、プリンタ100が設置された場所の温度や湿度などの環境情報を検知するためのセンサである。メディアセンサ45は、用紙Pの種類に関する情報を検知するためのセンサであり、用紙Pの搬送路上に設けられている。用紙Pの種類とは、例えば用紙Pの厚みや坪量などである。用紙Pの厚みは、例えば用紙Pの表面に光を照射し、用紙Pを透過した光を受光するセンサ構成によって検知できる。また、用紙Pの坪量は、例えば用紙Pの表面に超音波を照射し、用紙Pを介して減衰した超音波を受信するセンサ構成によって検知できる。
【0065】
(画像形成装置のシステム構成)
次に、プリンタ100の制御部全体のシステム構成について
図14のブロック図を用いて説明する。なお、実施例1と同じ部材については同じ符号をつけており、説明を省略する。
【0066】
環境センサ39は、環境情報である温度データ、湿度データを検知し、CPU205に出力する。環境検知部222では、環境センサ39からの出力をもとに印刷時の周囲の環境判断を行う。CPU205は、環境センサ39によって得られた検知結果に基づいて、画像形成のための各種高圧(転写バイアス等)を補正する。また、メディアセンサ45は、用紙Pの種類に関する情報、つまり透過光量データや減衰した超音波の振幅値データ等を検知し、CPU205に出力する。CPU205は、メディアセンサ45によって得られた検知結果に基づいて、用紙Pの種類を判別し、判別した種類に応じて転写バイアスや定着温度などの画像形成条件を変更する。
【0067】
(環境センサの構成)
環境センサ39の構成について、
図15を用いて説明する。温度検出部901はセンサ付近の温度を検出し、検出信号はA/D変換部903に入力される。湿度検出部902はセンサ付近の湿度を検出し、検出信号はA/D変換部903に入力される。A/D変換部903は入力された信号をA/D変換して出力し、CPU205によって読み出される。CPU205は、所定時間おきに選択的に温度データと湿度データを読み出し、読み出したデータは、RAM207に記憶される。
【0068】
環境検知部222は、RAM207に記憶された温度データに基づいた飽和水蒸気量と、湿度データから得られた相対湿度を用いて以下の式により空気中の水分量を算出する。
【0069】
空気中の水分量[g/m3]=飽和水蒸気量[g/m3]×相対湿度[%]
算出された空気中の水分量はRAM207に記憶され、後述する給紙制御で用いられる。
【0070】
(印刷時の記録材のサイズ指定)
図16を用いて印刷時の用紙Pのサイズ指定について説明する。
図16は、プリンタドライバのプロパティ設定画面であり、ページ設定画面1601で原稿サイズや出力用紙サイズ、印刷部数等の設定が可能である。出力用紙サイズのプルダウン1602を選択すると、サイズ選択肢1603が表示される。サイズ選択肢1603では、定形サイズであるA4、B4等と並んでフリーサイズ1605が表示される。フリーサイズ1605は例えば、ユーザが任意のサイズにカットした用紙Pを使用したい場合の設定である。ユーザがフリーサイズ1605を選択すると、
図10(c)のサイズ設定画面1006が表示される。ユーザは、使用する用紙の幅と高さをそれぞれ幅入力欄1007、高さ入力欄1008へ入力する。
【0071】
このようにして指定された用紙サイズはコントローラ部201に印刷命令として通知される。コントローラ部201では、ドライバで設定された用紙幅情報をプリンタ100が給紙搬送する用紙Pの幅情報として、用紙高さ情報を用紙Pの長さ情報としてエンジン制御部203へ通知する。ここで、フリーサイズ1605が指定されている場合、幅情報として幅入力欄1007で入力された距離が、長さ情報として高さ入力欄1008で入力された距離が送信される。定形サイズが選択された場合は、定形サイズに対応する幅と長さが送信される。CPU205は、ビデオインタフェース部204を介して受け取った幅情報と長さ情報をRAM207へ記憶する。
【0072】
また、
図16の給紙画面1610では、薄紙、普通紙、厚紙といった用紙Pの種類をユーザが設定することができる。設定された用紙Pの種類に関する情報は、印刷開始時にコントローラ部201を介してエンジン制御部203へ通知される。CPU205は、ビデオインタフェース部204を介して受け取った用紙Pの種類に関する情報をRAM207へ記憶する。このように、用紙Pの種類に関する情報は、メディアセンサ45が用紙Pを検知することによって取得できる一方、ユーザがプリンタドライバ上で設定することによっても取得できる。
【0073】
(実施例2の給紙動作)
本発明の給紙クラッチ216による給紙搬送制御について、
図17のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートはROM206に記憶され、CPU205によって実行される。
【0074】
実施例2では、環境情報と用紙Pの種類に関する情報からピックアップローラ32と給紙ローラ33による搬送アシストが必要かどうかを判断し、給紙クラッチの駆動時間を決定する。本実施例では、用紙Pの坪量が大きいもしくは厚みがある場合や、空気中の水分量が少ない環境においては、用紙Pのコシが強いため搬送アシストが必要であると判断する。
【0075】
印刷ジョブを開始すると、ステップ1701(以下、S1701と表記する)において、CPU205は、給紙カセット1の後端規制板42の位置情報として規制板検知機構57のスイッチ70、スイッチ71の出力値を取得する。次にS1702において、CPU205は給紙搬送モータ215を駆動し、S1703へ移行する。S1703においてCPU205は、紙有無センサ59によって、給紙カセット1内の用紙Pの有無を検知する。用紙Pがない場合、S1713へ移行し、CPU205は給紙搬送モータ215を停止して印刷ジョブを終了する。用紙Pがある場合、S1704へ移行し、CPU205は
図16のページ設定画面1601によりユーザが指定し、RAM207に記憶された用紙長さ情報を取得する。次に、S1705においてCPU205は、
図16の給紙画面1610によりユーザが設定した、もしくはメディアセンサ45により検知された用紙Pの種類に関する情報をRAM207から取得し、S1706へ移行する。S1706においてCPU205は、環境センサ39の出力値から求められた空気中の水分量をRAM207から取得し、S1707へ移行する。S1707においてCPU205は、給紙クラッチ216の駆動時間を決定するための給紙クラッチ駆動距離テーブルを選択する。
【0076】
図18は、給紙クラッチ駆動距離テーブルを選択するためのテーブルであり、ROM206に記憶される。用紙Pの種類が薄紙の場合、CPU205は空気中の水分量にかかわらず
図12(a)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル1を選択する。用紙Pの種類が普通紙の場合、CPU205は空気中の水分量が0から5.8g/m
3の範囲では
図12(b)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル2を選択し、5.9g/m
3以上の範囲では
図12(a)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル1を選択する。用紙Pの種類が厚紙の場合、CPU205は空気中の水分量にかかわらず
図12(b)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル2を選択する。
【0077】
次に、S1708においてCPU205は、選択した給紙クラッチ駆動距離テーブルとスイッチ70、スイッチ71の出力値、および指定された用紙長さ情報から給紙クラッチ駆動時間を決定する。次に、S1709においてCPU205は給紙クラッチ216の駆動を開始し、S1710においてCPU205はS1708で決定した時間が経過するのを待つ。時間が経過するとS1711に移行して、CPU205は給紙クラッチ216の駆動を停止する。そして、S1712においてCPU205は次のページの給紙要求があるかどうかを判断し、要求がある場合には、S1703に移行して給紙動作を繰り返す。要求がない場合にはS1713へ移行して、給紙搬送モータ215を停止し印刷ジョブを終了する。
【0078】
ここで、
図18のようにテーブルを選択する理由について説明する。用紙Pの坪量が小さいもしくは厚みが比較的薄い用紙Pである場合、用紙Pのコシが弱いため、CPU205は搬送アシストが必要ないと判断する。そのため、ピックアップローラ32と給紙ローラ33によって給紙対象でない次の用紙Pが誤ってピックアップ、給紙されることを抑制する点を重視し、CPU205は
図12(a)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル1を選択する。一方、用紙Pの坪量が大きいもしくは厚みが比較的厚い用紙Pである場合、用紙Pのコシが強いため、CPU205は搬送アシストが必要であると判断する。そのため、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による搬送アシスト力を高める点を重視し、CPU205は
図12(b)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル2を選択する。
【0079】
また、空気中の水分量が多い場合、給紙カセット1に収容されている用紙Pは吸湿していると予想される。吸湿している用紙Pはコシが弱いため、CPU205は搬送アシストが必要ないと判断する。そのため、ピックアップローラ32と給紙ローラ33によって給紙対象でない次の用紙Pが誤ってピックアップ、給紙されることを抑制する点を重視し、CPU205は
図12(a)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル1を選択する。一方、空気中の水分量が少ない場合、給紙カセット1に収容されている用紙Pはそれほど吸湿していないと予想される。吸湿していない用紙P、例えば開直紙などのコシは強いため、CPU205は搬送アシストが必要であると判断する。そのため、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による搬送アシスト力を高める点を重視し、CPU205は
図12(b)に示す給紙クラッチ駆動距離テーブル2を選択する。
【0080】
以上より、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて以下の効果がある。すなわち、環境情報や用紙Pの種類に関する情報を用いることで、より用紙Pの給紙搬送力を保ちつつ、用紙Pの紙詰まりを低減させることができる。
【0081】
上記の実施例1及び2においては、給紙クラッチ216の駆動時間を変更することによって、ピックアップローラ32と給紙ローラ33による給送動作の実行時間を変更していた。しかし、本発明はこれに限定されない。給紙搬送モータ215の駆動時間を変更してもよい。つまり、
図12や
図18に記載されたテーブルによって求められた時間が経過したタイミングで、CPU205は給紙搬送モータ215の駆動を停止させる。この場合、引き抜きローラ対34やレジストレーションローラ対3は、給紙搬送モータ215とは別のモータで駆動させる構成にしてもよい。
【0082】
また、上記の実施例1及び2において、用紙Pの種類に関する情報は、プリンタ100に設けられたオペレーションパネル(不図示)からユーザが入力することによって取得できる構成であってもよい。
【0083】
また、上記の実施例1及び2においては、画像形成装置の例を示したが、本発明を適用する給送装置はこれに限られるものではなく、画像形成装置に対して着脱可能な給紙オプション装置などに適用してもよい。
【0084】
また、上記の実施例1及び2においては、レーザビームプリンタの例を示したが、本発明を適用する画像形成装置はこれに限られるものではなく、インクジェットプリンタ等、他の印刷方式のプリンタ、又は複写機でもよい。