特許第6957327号(P6957327)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6957327
(24)【登録日】2021年10月8日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】燃料供給装置
(51)【国際特許分類】
   F23K 5/08 20060101AFI20211021BHJP
   B01F 15/04 20060101ALI20211021BHJP
   B01F 15/02 20060101ALI20211021BHJP
   C10L 1/02 20060101ALI20211021BHJP
   F02M 37/00 20060101ALI20211021BHJP
【FI】
   F23K5/08 Z
   B01F15/04 D
   B01F15/02 C
   C10L1/02
   F02M37/00 341F
   F02M37/00 341C
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-231871(P2017-231871)
(22)【出願日】2017年12月1日
(65)【公開番号】特開2019-100618(P2019-100618A)
(43)【公開日】2019年6月24日
【審査請求日】2020年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】石川 敬郎
【審査官】 礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−152812(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0053162(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02204433(EP,A1)
【文献】 特開2013−204572(JP,A)
【文献】 特開2009−074439(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0264162(US,A1)
【文献】 特開2004−231296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23K 5/00 − 5/22
B01F 1/02 − 1/04
C10L 1/02
F02M 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を含むエタノール溶液を取得し、このエタノール溶液に添加剤を加えてエタノール燃料を調製し、輸送し、供給する装置であって、当該装置は、移動手段であり、
前記エタノール溶液を移入する回収部と、
前記添加剤を貯蔵する添加剤タンクと、
前記エタノール燃料の発熱量が所定の値となるように前記添加剤の流量を調整する流量制御部と、
前記エタノール溶液と前記添加剤とを混合する混合部と、
前記エタノール燃料を貯留する燃料貯留タンクと、を含み、
前記添加剤は、飲用防止のための薬剤又は前記エタノール溶液の発熱量を高めるための添加燃料である、燃料供給装置。
【請求項2】
前記回収部は、前記エタノール溶液の濃度を計測する密度計を含む、請求項1記載の燃料供給装置。
【請求項3】
前記回収部は、前記エタノール溶液の流量を計測する流量計を含む、請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
【請求項4】
前記流量制御部は、前記密度計により計測された前記エタノール溶液の前記濃度から前記エタノール溶液の前記発熱量を算出し、算出された前記エタノール溶液の前記発熱量から前記エタノール燃料の前記発熱量が所定の値とするために必要な前記添加剤の量を算出し、算出された前記添加剤の量に基づき、前記添加剤の前記流量を調整する、請求項2記載の燃料供給装置。
【請求項5】
さらに、前記エタノール溶液のエタノール濃度を高くする蒸留部を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
【請求項6】
さらに、移動の動力源であるエンジンを含み、
前記蒸留部は、前記エンジンのエネルギーを熱源として用いる、請求項5記載の燃料供給装置。
【請求項7】
さらに、前記エタノール燃料とは濃度が異なるエタノール燃料を貯留するもう一つの燃料貯留タンクを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
【請求項8】
複数の前記燃料貯留タンクのうち、一つは移動体用であり、もう一つは分散電源用である、請求項7記載の燃料供給装置。
【請求項9】
前記エタノール燃料は、前記添加剤の混合により、危険物に該当しない濃度となるように調整される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
【請求項10】
前記エタノール溶液の代金及び前記エタノール燃料の価格のうち少なくともいずれか1つを決定する演算部と、
無水換算のエタノール1リットル当たりの価格を記憶する記憶部と、を更に含み、
前記演算部は、前記密度計の計測値から算出した無水換算のエタノール量に応じて、前記記憶部に記憶された前記無水換算のエタノール1リットル当たりの価格から前記エタノール溶液の前記代金を決定し、前記エタノール溶液の前記代金と前記添加剤の添加量とから前記エタノール燃料の前記価格を決定する、請求項2記載の燃料供給装置。
【請求項11】
水を含むエタノール溶液を取得し、このエタノール溶液に添加剤を加えてエタノール燃料を調製する装置であって、
前記添加剤は、飲用防止のための薬剤又は前記エタノール溶液の発熱量を高めるための添加燃料であり、
前記エタノール溶液を移入する回収部と、
前記添加剤を貯蔵する添加剤タンクと、
前記エタノール溶液と前記添加剤とを混合する混合部と、
前記エタノール燃料を貯留する燃料貯留タンクと、
前記エタノール溶液の密度を計測する密度計と、
前記密度計により計測された前記エタノール溶液の濃度から前記エタノール溶液の前記発熱量を算出し、算出された前記エタノール溶液の前記発熱量から前記エタノール燃料の前記発熱量が所定の値とするために必要な前記添加剤の量を算出し、算出された前記添加剤の量に基づき、前記添加剤の流量を調整する流量制御部と、を含み、
前記エタノール燃料の前記濃度は、質量基準で20%以上60%未満である、燃料供給装置。
【請求項12】
さらに、前記エタノール溶液のエタノール濃度を高くする蒸留部を含む、請求項11記載の燃料供給装置。
【請求項13】
前記エタノール溶液の代金及び前記エタノール燃料の価格のうち少なくともいずれか1つを決定する演算部と、
無水換算のエタノール1リットル当たりの価格を記憶する記憶部と、更に含み、
前記演算部は、前記密度計の計測値から算出した無水換算のエタノール量に応じて、前記記憶部に記憶された前記無水換算のエタノール1リットル当たりの価格から前記エタノール溶液の前記代金を決定し、前記エタノール溶液の前記代金と前記添加剤の添加量とから前記エタノール燃料の前記価格を決定する、請求項11又は12に記載の燃料供給装置。
【請求項14】
前記エタノール燃料とは濃度が異なるエタノール燃料を貯留するもう一つの燃料貯留タンクを含む、請求項13記載の燃料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バイオマスは、再生可能エネルギーの中でも比較的安定したエネルギー供給が期待されている。バイオマスには、木質、メタン発酵などのバイオガス、直物から抽出されるバイオオイル、発酵等により得られるバイオエタノールなどがある。このうち、バイオエタノールは、液体燃料であり、貯蔵・輸送が容易である。このため、バイオエタノールを利用した分散電源や燃料電池自動車の開発・実証が進められている。
【0003】
バイオエタノールは、ガソリンに混合してE3、E10と呼ばれる混合燃料として用いられることが多い。しかし、エタノールの濃度を90%以上にしないとガソリンと混合できないため、高純度化のためにエネルギーや設備にかかることが大きく、高額な燃料となっている。そのため、低価格なエタノール燃料を製造し利用する方法として、従来のガソリン混合のエタノール利用とは異なり、水を含む低濃度エタノールを燃料とするものが検討されている。
【0004】
水を含むエタノール(含水エタノール)の燃料供給システムについては、燃料の規格や、流通の方法などの十分な検討がされておらず、燃料供給方法を含めた含水エタノール燃料のインフラ整備が喫緊の課題として求められている。
【0005】
バイオエタノールは、サトウキビからの廃糖蜜、トウモロコシ、イモ類などの食糧系の発酵の他、草木、紙などのセルロースの糖化、発酵などにより製造される。大型のバイオ燃料製造プラントであれば、製造プラントの設備回収も可能であるが、小型分散系で燃料を製造すると、十分なコストをかけることができない。未利用資源としてセルロースやゴミなど不純物の多いバイオマスでは、発酵液の濃度が低いものが多く、より高濃度の発酵液を回収できるプロセスの開発が進められている。
【0006】
低濃度の含水エタノールの燃料は、燃えない安全な燃料であり、危険物でない。このため、この燃料を製造するためのインフラ設備のコストがガソリンより低くなると考えられるため、コスト低減の期待も大きい。エタノールは、日本国内においては、濃度が60%未満であれば、危険物に該当しないが、飲用可能であるため、密造酒の原料となるおそれや、酒税の適用対象といった別の問題が発生する。このため、低濃度エタノールに添加剤を加え、非飲用化して供給する供給装置が必要となる。
【0007】
特許文献1には、焼酎や味醂などのアルコール飲料あるいはジュースなどの甘味飲料を製造するにあたり、原液と水とを連続的に混合して、所定のアルコール度数や糖度、つまり所定の濃度に希釈する濃度調整用混合装置に関するもので、混合する2つの液のタンクを備え、密度計を用いて、2つの液の混合割合を調整することが記載されている。
【0008】
また、特許文献2には、化粧板の製造時に使用する塗装用シーラーの濃度調整装置に関するもので、2つの比重検出器を用いて、溶剤又はシーラー用原料の投入量を変更し、シーラーの濃度を調整することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−200031号公報
【特許文献2】特開平9−206573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
バイオエタノールは、原料バイオマス資源や発酵工程などの違いにより、発酵液の濃度に大きなばらつきが生じる。発酵液の濃度がばらつくほか、蒸留装置の運転方法によっても濃度にばらつきが生じる。特に、小型分散系の燃料製造所で燃料を製造した場合、各製造所のエタノール濃度にばらつきが生じ、燃料の発熱量(カロリー)が変動するという課題がある。
【0011】
そこで、本発明は、設備投資を抑えつつ、エタノール燃料の発熱量のばらつきを調整できる燃料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の燃料供給装置は、水を含むエタノール溶液を取得し、このエタノール溶液に添加剤を加えてエタノール燃料を調製し、輸送し、供給する装置であって、エタノール溶液を移入する回収部と、添加剤を貯蔵する添加剤タンクと、エタノール燃料の発熱量が所定の値となるように添加剤の流量を調整する流量制御部と、エタノール溶液と添加剤とを混合する混合部と、エタノール燃料を貯留する燃料貯留タンクと、を含み、添加剤は、飲用防止のための薬剤又はエタノール溶液の発熱量を高めるための添加燃料である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、エタノール燃料の発熱量のばらつきを調整できる燃料供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】混合機を含む燃料供給装置を示す概略構成図である。
図2】濃度による分別供給をする燃料供給装置を示す概略構成図である。
図3】発酵液を回収し燃料を供給する燃料供給装置を示す概略構成図である。
図4】燃料供給方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、燃料インフラに関する。
【0016】
発酵で製造されるエタノールの濃度は、原料やプロセスにより異なるが、概ね2〜10%程度である。また、製造された発酵液は、不純物が多く、そのままで飲用とすることができるものは限られる。しかし、この発酵液を1回蒸留することで、2%エタノールで25%程度、6%エタノールで40%程度のエタノール水まで高濃度化することができる。1回蒸留したエタノール水を燃料として回収する場合、発酵液と異なり、不純物の多くは除去され、透明できれいな飲用可能なエタノール水が得られる。このために、蒸留したエタノール水を燃料とする場合は、製造所で添加剤を添加することにより、飲料として用いられることを防止する必要がある。
【0017】
以下、図面を用いて、蒸留されたエタノール水を回収する場合及び発酵液を回収する場合について、それぞれ実施例で説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、混合機を含む燃料供給装置(実施例1)を示す概略構成図である。図中、波線の内側の部分が燃料供給装置に含まれる構成要素である。本図は、製造所からエタノールの回収から添加剤を添加する基本的な構成を示したものである。
【0019】
実施例1では、1回蒸留したエタノール水を燃料として回収する場合について説明する。
【0020】
図1において、燃料供給装置100は、製造所タンク50から含水エタノール(エタノール溶液)を回収し、燃料を供給する装置であって、製造所タンク50から含水エタノールを送液するポンプ1、製造所タンク50からの含水エタノールの回収量を計測する流量計2、製造所タンク50のエタノールの濃度を計測する密度計3、添加剤を貯蔵する添加剤タンク4、添加剤を送液するポンプ5、エタノール燃料の発熱量が所定の値となるように添加剤の流量を制御する流量制御装置6(流量制御部)、製造所タンク50から回収した含水エタノールと添加剤とを混合する混合機7(混合部)、添加剤を混合し飲用防止化した含水エタノール燃料(単に「エタノール燃料」ともいう。)を貯蔵するタンク8(燃料貯留タンク)、エタノール燃料を利用機器タンク60に送液するポンプ9、及び利用機器タンク60に供給した燃料の量を計測する流量計10を備えている。
【0021】
エタノール濃度の低いエタノール溶液からエタノール燃料を調整し、供給するためには、酒類と差別化し飲用することを防止し、危険物に該当しない範囲(質量基準で60%未満の濃度)で燃料の発熱量の向上させる必要がある。
【0022】
飲用することを防止するためには、着色、臭い、味、変性などの効果を有する添加剤を添加する。
【0023】
着色については、着色剤を添加するが、染料、顔料など特に限定はない。臭いについては、アンモニアや塩素、硫黄などの成分を含むものを用いる。ただし、塩素系及び硫黄系の添加剤の場合、燃料電池への影響が懸念される場合は、その添加量を最小限に抑えることになる。このため、燃料電池に適用する場合は、脱塩素装置又は脱硫装置を備えた燃料電池に限定される。一方、内燃機関に供給する場合は、塩素系及び硫黄系の添加剤に関しては、特に限定されない。味については、辛み、苦味など特に限定はないが、塩などの固形物を原料とした添加剤の場合は、利用機器の燃料供給装置に分離器を設けて直接利用機器に供給しないようにする構成が必要である。変性は、メタノール、プロパノールなど、飲用できない液体の有機化合物を添加することができる。
【0024】
燃料の発熱量を向上させるためには、発熱量を高めるための添加剤を添加すればよい。上述した添加剤のうち、着色剤、臭い、味の成分は大きな熱量を有するものでない場合が多いため、着色、臭い、味で熱量を調整することは困難である。そこで、発熱量の大きな液体の有機化合物を加える変性と併用することができる。着色、味といった効果を期待する場合、発熱量を定義しにくい場合は、変性の飲用できない液体の有機化合物で発熱量を調整する。例えば、ローダミンBで薄く着色をし、プロパノールを適量添加して、資源や製造法によるエタノールの濃度ばらつきによる発熱量の差異を補正する。
【0025】
まとめると、添加剤としては、飲用防止のための薬剤又は含水エタノール(エタノール溶液)の発熱量を高めるための添加燃料を用いることができる。引用防止のための薬剤が発熱量を高めるための添加燃料を兼ねていてもよい。上述した添加剤の中でも非飲料化及び発熱量の調整のためには、メタノールやプロパノール等の引用できない液体の有機化合物を添加することが好ましい。
【0026】
利用機器タンク60は、含水エタノール燃料をエネルギー源とする利用機器に設けられた燃料タンクである。また、ポンプ1、流量計2及び密度計3は、まとめて、エタノール溶液を移入する「回収部」の構成要素とする。混合部においては、スターラ等による攪拌、含水エタノールと添加剤との合流による乱流形成等の方式で、二液の混合を促進する。
【0027】
流量制御装置6は、密度計3により計測されたエタノール溶液の密度から、エタノール濃度及び熱量を計算する。その後、算出された熱量から、所定の熱量とするために必要な添加剤の量を計算する。必要な添加剤の量に基づき、エタノール燃料の発熱量が所定の値となるように、添加剤の流量を調整する。なお、添加剤は、エタノール燃料が危険物に該当しない濃度を保持するように添加される。具体的には、エタノール燃料は、エタノール濃度は質量基準で60%未満となるように調製される。なお、本明細書においては、「濃度」の単位である「%」は、質量基準とする。
【0028】
次に、回収から混合までの手順について説明する。
【0029】
ポンプ1を稼働し、製造所タンク50から水を含む低濃度エタノールを回収する。この際、流量計2により回収している含水エタノールの毎分流量を計測しながら、密度計3で含水エタノールの密度と温度を計測しエタノール濃度を算出する。このとき、あらかじめ燃料規格として設定されている燃料1リットル当たりの発熱量に不足分の熱量を算出する。
【0030】
例えば、燃料規格の発熱量がエタノール水の濃度40%相当となっている場合で、回収液の濃度が38%であった場合、エタノール2%分の熱量に相当する添加剤を添加して、燃料1リットル当たりの発熱量を補正する。したがって、製造所タンク50から回収された含水エタノールの濃度と量に応じて、添加剤の流量を調整して供給し、混合する。
【0031】
添加剤タンク4には、所定の添加剤を貯蔵している。添加剤は、市販の試薬等で対応できるが、そのまま使用しても、薄めて使用してもよい。あらかじめ添加剤タンク4に貯蔵している添加剤の濃度、発熱量などの物性値を制御装置に入力しておけばよい。添加剤を添加剤タンク4から送液するためにポンプ5を稼働し、回収している含水エタノールの発熱量の補正に必要な添加剤の量に応じた添加剤を流量制御装置6により混合機7に供給する。混合機7で回収した含水エタノール燃料と添加剤を混合し、飲用防止対策と発熱量補正を行い、調製した含水燃料をタンク8に貯蔵し輸送し供給する。タンク8は、本発明の燃料が危険物にあたらないので、その貯蔵量やタンク材質に制限はない。タンク8は、金属製であってもプラスチック製であってもよい。
【0032】
燃料供給装置100は、製造所に支払うエタノール溶液の代金、及びエタノール燃料の価格のうち、少なくともいずれかを決定する演算装置(演算部)を備えていてもよい。
【0033】
演算装置は、無水換算のエタノール1リットル当たりの価格及びエタノール溶液の代金を記憶する記憶部を備え、密度計の計測値から算出した無水換算のエタノール量に応じて、記憶部に記憶された無水換算のエタノール1リットル当たりの価格からエタノール溶液の代金を決定する。このような代金決定の代わりに、エタノール溶液の代金と添加剤の添加量とから、エタノール燃料の価格を決定してもよい。
【0034】
回収した無水換算のエタノール量(エタノール含有量すなわちエタノール濃度)は、流量計2及び密度計3の計測値から算出できる。記憶部に記憶された無水換算のエタノール1リットル当たりの価格は、あらかじめ契約等で設定された値などである。
【0035】
なお、無水換算のエタノール1リットル当たりの価格は、燃料供給装置100を操作する者等の携帯端末等によりインターネットを介して取得したエタノールのその時点における市場価格の情報を用いてもよい。
【0036】
利用機器に供給する際の価格については、製造所に支払った含水エタノール価格と添加した添加剤の量に応じた課金を行い、発熱量を補正した燃料価格として設定すればよい。
【0037】
なお、本実施例の燃料供給装置は、製造所に設置し直接利用機器等に供給すること、利用者が持ち込んだタンクに供給することなどが可能である。さらに、タンクローリーなどの車両や、船舶などの移動手段自体を燃料供給装置とし、製造所から輸送し、利用機器等に燃料を供給することができる。
【0038】
以上のように、実施例1に係る燃料供給装置は、分散プラントでエタノール燃料の発熱量のばらつきを、分散プラント側ではなく流通側で管理することができるため、製造コストを低減することができる。また、水を含むエタノールを燃料として用いる場合において、設備投資を抑え、製造したばらつきの大きいエタノールについて飲用防止の処理及び規格化をすることができ、低価格の燃料を分散電源や自動車に供給することができる。
【0039】
なお、エタノール燃料を提供する際に、エタノール及び添加剤の濃度の証明書を発行してもよい。エタノール濃度の証明により、適正な価格でエタノール燃料の供給・販売をすることができる。
【実施例2】
【0040】
密度及び発熱量は、それぞれの材料に固有の物性値であり、混合比率に応じて両者は同じように変化する。すなわち、密度に応じて混合比率が変化すれば、それに対応して発熱量も変化する。したがって、密度によりエタノールの混合比率を定めれば、発熱量は必然的に定まるものである。しかし、燃料用のエタノール、特に発酵法により製造した含水エタノール燃料は、高純度のエタノールとは異なり、原料や蒸留操作によるばらつきが大きいことから、濃度を特定し発熱量を規格化するだけでは、価格の上昇を抑制するためには、燃料濃度に応じた利用方法を選定することが好ましい。
【0041】
本実施例では、製造所にて発酵液を1回蒸留して精製した20%以上のエタノール水を回収し、飲用防止対策と発熱量補正を行い、38%未満の低濃度含水エタノール燃料と、38%以上の高濃度の含水エタノール燃料とに分別し、低濃度を分散電源に、高濃度を自動車用の燃料ステーションに供給するケースについて説明する。
【0042】
図2は、実施例2に係る燃料供給装置の構成を示したものである。
【0043】
実施例2に係る燃料供給装置は、燃料貯留タンクを2つ備える。それぞれの燃料貯留タンクは、貯留されるエタノール燃料のエタノール濃度が異なる。
【0044】
図2において、燃料供給装置200は、製造所タンク50から含水エタノールを回収し、燃料を供給する装置であって、製造所タンク50から含水エタノールを送液するポンプ101、製造所タンク50からの含水エタノールの回収量を計測する流量計102、その含水エタノールの濃度を計測するための密度計103、添加剤を貯蔵する添加剤タンク104、添加剤を送液するポンプ105、添加剤の流量を制御する流量制御装置106、製造所タンク50から回収した含水エタノールと添加剤とを混合する混合機107、切換え弁108、添加剤を混合し飲用防止化した38%未満の含水エタノール燃料(低濃度含水エタノール燃料)を貯蔵するタンク109、添加剤を混合し飲用防止化した38%以上の含水エタノール燃料(高濃度含水エタノール燃料)を貯蔵するタンク112(燃料貯留タンク)、低濃度含水エタノール燃料を利用機器タンクに送液するポンプ110、高濃度含水エタノール燃料を利用機器タンクに送液するポンプ113、低濃度含水エタノール燃料の量を計測する流量計111、及び高濃度含水エタノール燃料の量を計測する流量計114を備えている。
【0045】
次に、回収から混合までの手順について示す。
【0046】
まず、ポンプ101を稼働させ、製造所タンク50から含水の低濃度エタノールを回収する。この際、流量計102により回収している含水エタノールの毎分流量を計測しながら、密度計103で含水エタノールの密度と温度を計測し、エタノール濃度を算出する。このとき、密度計103の値から算出された含水エタノールの濃度が38%未満であれば、切換え弁108によりタンク109側に流路を接続する。含水エタノールの濃度が38%以上であれば、切換え弁108によりタンク112側に流路を接続する。このようにして、燃料濃度により分別して回収タンクを選択する。
【0047】
38%未満の含水エタノール燃料の場合は、分散電源への供給を想定している。このため、燃料の発熱量が異なっていても、サポート燃料として使用する。よって、発電機の出力は、ベース燃料の供給量で調整できる。したがって、添加剤は、飲用防止対策のために、含水エタノールの量に対して1%程度に相当する濃度になるように流量制御装置106で添加量を調整して混合すればよい。
【0048】
一方、自動車用の燃料になる38%以上の含水エタノールは、あらかじめ燃料規格として設定されている燃料1リットル当たりの発熱量に不足分の熱量を算出する。例えば、燃料規格の発熱量がエタノール水の濃度40%相当となっている場合で、回収液の濃度が38%であった場合、エタノール2%分の熱量に相当する添加剤を添加して、燃料1リットル当たりの発熱量を補正する。したがって、製造所タンク50から回収された含水エタノールの濃度と量に応じて、添加剤の流量を調整して供給し、混合する。
【0049】
添加剤タンク104には、所定の添加剤を貯蔵している。添加剤は、市販の試薬等で対応できるが、そのまま使用しても、薄めて使用してもよい。あらかじめ添加剤タンク104に貯蔵している添加剤の濃度、発熱量などの物性値を流量制御装置106に入力しておけばよい。
【0050】
添加剤を添加剤タンク104から送液するため、ポンプ105を稼働し、回収している含水エタノールの発熱量の補正に必要な添加剤の量を流量制御装置106で混合機107に供給する。混合機107で回収した含水エタノール燃料と添加剤を混合し、飲用防止対策や発熱量補正を行い、調製した含水燃料をタンク109あるいはタンク112に貯蔵し、輸送し供給する。なお、タンク109、112は、本発明の燃料が危険物にあたらないので、その貯蔵量やタンク材質に制限はなく、金属製であっても、プラスチック製であってもよい。
【0051】
利用機器タンク61に低濃度の含水エタノール燃料を供給する場合は、ポンプ110を稼働させ、タンク109の燃料を供給する。一方、利用機器タンク62に高濃度の含水エタノール燃料を供給する場合は、ポンプ113を稼働させ、タンク112の燃料を供給する。なお、供給量の計測はそれぞれ、流量計111、114で計測する。
【0052】
バイオエタノール燃料は、燃料濃度に応じて利用方法を選定することが好ましい。
【0053】
燃料の利用機器が自動車、船舶などの移動体であれば、エタノール濃度の高い燃料を、燃料の利用機器が分散電源、非常用発電機などの定置型であれば、エタノール濃度の低い燃料を、それぞれ分配して共有することが好ましい。エタノール水溶液は、濃度が高いほどコストがかかっているケースが多い。定置型の利用機器は、できるだけ安い燃料を利用することが望まれるため、低濃度の燃料で用いる。一方、移動体は、保有するタンクの大きさが小さいため、エネルギー密度が高い燃料が好まれる。そのため、エタノール濃度の高い燃料を利用することが好ましい。
【0054】
実施例2に係る燃料供給装置は、実施例1と同様に、製造所に支払うエタノール溶液の代金、及びエタノール燃料の価格のうち、少なくともいずれかを決定する演算装置を備えていてもよい。
【0055】
なお、本実施例の燃料供給装置は、製造所に設置し、直接利用機器等に供給すること、利用者が持ち込んだタンクに供給することなどが可能である。さらに、タンクローリーなどの車両や、船舶などの移動手段自体を燃料供給装置とし、製造所から輸送し、利用機器等に燃料を供給することができる。
【0056】
実施例2によれば、エタノール濃度に応じた利用先の選択性などを加味して、低濃度のエタノールとして製造・流通を行うことにより、低価格な燃料として供給することができる。なお、添加剤の添加は、輸送しない場合にも、装置内にて行ってもよい。
【実施例3】
【0057】
本実施例は、製造所にて発酵だけを行い、2〜10%程度の発酵液を回収し、飲用防止対策と発熱量補正を行い、燃料を供給する供給装置とその運用方法を示す。
【0058】
小規模分散系では、蒸留装置を設置してエタノール製造を行っても、設備投資を回収することが困難となっている。さらに、発酵しにくい未利用資源では、2%程度の発酵液しか製造できない場合もあり、蒸留を数回実施するなど、更にコストがかかってしまう。
【0059】
本実施例は、このような状況でも、未利用のバイオ資源を有効に活用しようとするものである。農家などの生産者やゴミ回収業者などに発酵までの設備を導入し、回収車両などで回収に回り、発酵液をそのまま回収する。回収車両には、蒸留装置が設けてある。これにより、回収車両で高濃度化及び発熱量調整を実施することができる。これにより、製造者の設備負担を低減し、蒸留等の設備を共有化することができ、低価格の燃料供給が可能となる。
【0060】
図3は、実施例3に係る燃料供給装置の構成を示したものである。
【0061】
10%以下のエタノール水を回収蒸留し、38%未満の低濃度含水エタノール燃料と、38%以上の高濃度の含水エタノール燃料とに分別し、低濃度のものを分散電源に、高濃度のものを自動車用の燃料ステーションに供給するケースについて説明する。
【0062】
燃料供給装置300は、製造所から発酵液を回収し、燃料を供給する装置であって、製造所タンク50から発酵液を送液するポンプ201、一次回収タンク202、エタノール溶液のエタノール濃度を高くする蒸留装置203(蒸留部)、製造所タンク50の含水エタノールの回収量を計測する流量計204、製造所タンク50のエタノールの濃度を計測するための密度計205、添加剤を貯蔵する添加剤タンク206、添加剤を送液するポンプ207、添加剤の流量を制御する流量制御装置208、製造所タンク50から回収した含水エタノールと添加剤とを混合する混合機209、切換え弁210、添加剤を混合し飲用防止化した38%未満の含水エタノール燃料を貯蔵するタンク211、添加剤を混合し飲用防止化した38%以上の含水エタノール燃料を貯蔵するタンク214、低濃度含水エタノール燃料を利用機器タンク61に送液するポンプ212、高濃度含水エタノール燃料を利用機器タンク62に送液するポンプ215、低濃度含水エタノール燃料の量を計測する流量計213、高濃度含水エタノール燃料の量を計測する流量計216、及び蒸留残渣回収タンク217を備えている。蒸留装置203は、小型化の観点から、単式蒸留装置を用いることが好ましい。
【0063】
次に、回収から混合までの手順について説明する。
【0064】
まず、ポンプ201を稼働させ、製造所タンク50から発酵液を一次回収タンク202に回収する。次に、一次回収タンク202を所定の温度まで加熱し、発酵液の蒸気を蒸留装置203に供給する。蒸留装置203は、エンジンのエネルギーを熱源として用いることが望ましい。燃料供給装置を車両や船などに設置する場合、蒸留に必要な熱源として移動の動力源であるエンジンの排熱を利用することができる。これにより、輸送中に蒸留を行うことができる。この場合に、エンジンの排気管に熱交換器を設け、回収液を加熱する方式、回収タンクの外側に直接排熱を供給し、タンク全体を加熱する方式など、その排熱の使い方に特に限定はない。また、エンジン発電機を有している場合は、エンジンの排熱の他、発電機で生じる電力を用いることもできる。エンジン排熱を併用して、回収タンクに設けた電気加熱ヒータにより加熱してもよいし、回収タンク内部でマイクロ波を照射して回収液を直接加熱してもよい。
【0065】
蒸留装置203から得られた留分について、流量計204により流出した含水エタノールの毎分流量を計測しながら、密度計205で含水エタノールの密度と温度を計測し、エタノール濃度を算出する。なお、発酵液には相当量の不純物が混在している。そのため、エタノール濃度の測定のための密度計測は、蒸留後の回収液の密度を回収することが好ましい。蒸留は、初期においては高濃度で留分を回収できるが、後半になるほど濃度が低くなる。そのため、回収留分の密度を計測しながら、所定の密度になったとき、流路を切り替え、自動車用の燃料タンクから分散電源用の燃料タンクに回収ラインを切り替えて分別回収することが好ましい。また、セルロース系の発酵液でその濃度が2%程度であっても、蒸留後に分散電源用のタンクに回収すればよい。
【0066】
密度計205の値から算出された含水エタノールの濃度が38%未満であれば、切換え弁210により混合機209をタンク211側に接続する。38%以上であれば、混合機209は、切換え弁210によりタンク214側に接続する。このように、燃料濃度により分別して、タンク211、214を選択する。
【0067】
38%未満の含水燃料の場合は、分散電源への供給を想定している。このため、燃料の発熱量が異なっていてもサポート燃料として使用することになる。このため、発電機の出力は、ベース燃料の供給量で調整できる。したがって、添加剤は、飲用防止対策のために、含水エタノールの量に対して1%程度に相当する濃度になるように、流量制御装置208で添加量を調整して混合すればよい。
【0068】
一方、自動車用の燃料になる38%以上の含水エタノールの場合は、あらかじめ燃料規格として設定されている燃料1リットル当たりの発熱量に不足分の熱量を算出する。例えば、燃料規格の発熱量がエタノール水の濃度40%相当となっている場合で、回収液の濃度が38%であった場合、エタノール2%分の熱量に相当する添加剤を添加して、燃料1リットル当たりの発熱量を補正する。したがって、一次回収タンク202から回収された含水エタノールの濃度と量に応じて、流量制御装置208により添加剤の流量を調整して、含水エタノールと添加剤とを混合し、供給する。
【0069】
添加剤タンク206には、所定の添加剤を貯蔵している。添加剤は、市販の試薬等で対応できるが、そのまま使用しても、薄めて使用してもよい。あらかじめ添加剤タンク206に貯蔵している添加剤の濃度、発熱量などの物性値を制御装置に入力しておけばよい。添加剤を添加剤タンク206から送液するためにポンプ207を稼働し、回収している含水エタノールの発熱量の補正に必要な添加剤の量に応じた添加剤を流量制御装置208で混合機209に供給する。混合機209で回収した含水エタノール燃料と添加剤を混合し、飲用防止対策や発熱量補正を行い、調製した含水燃料をタンク211あるいはタンク214に貯蔵し、輸送し、供給する。なお、タンク211、214は、本発明の燃料が危険物にあたらないので、その貯蔵量やタンク材質に制限はない。金属製であってもプラスチック製であってもよい。
【0070】
利用機器タンク61、62に供給する際は、低濃度の含水エタノール燃料を供給する場合は、ポンプ212を稼働させ、タンク211の燃料を供給する。一方、高濃度の燃料を供給する場合は、ポンプ215を稼働させ、タンク214の燃料を供給する。なお、供給量の計測はそれぞれ、流量計213、216で計測する。
【0071】
実施例3に係る燃料供給装置は、実施例1と同様に、製造所に支払うエタノール溶液の代金、及びエタノール燃料の価格のうち、少なくともいずれかを決定する演算装置を備えていてもよい。
【0072】
なお、本実施例の燃料供給装置は、分散した発酵液を回収するものであって、車両や船舶などの移動型の供給装置である。本装置からは、利用者が持ち込んだタンクに供給することなどが可能である。さらに、タンクローリーなどの車両や、船舶などの移動手段自体を燃料供給装置とし、製造所から輸送し、利用機器等に燃料を供給することができる。
【0073】
図4は、本発明の燃料供給方法を示すフロー図である。
【0074】
本図に示す燃料供給方法は、含水エタノールを回収する工程(S110)と、含水エタノールに添加剤を加える工程(S120)と、含水エタノールを利用機器に供給する工程(S130)と、を含む。これらの工程(S110〜S130)は、上記の燃料供給装置を用いて行うことが望ましい。
【0075】
本発明の燃料供給方法は、これらの工程(S110〜S130)に加えて、上述のような燃料の供給に伴う料金の計算、徴収等の工程を含むものであってもよい。
【0076】
なお、本発明の燃料供給方法についてまとめると、次のようになる。
【0077】
水を含むエタノール溶液を取得し、このエタノール溶液に添加剤を加えてエタノール燃料を調製し、エタノール燃料を供給する方法であって、添加剤は、飲用防止のための薬剤又はエタノール溶液の発熱量を高めるための添加燃料であり、エタノール燃料の発熱量が所定の値となるように、添加剤の量を調整し、取得したエタノール溶液の代金は、エタノール溶液のエタノール濃度に応じて決定し、エタノール燃料の価格は、エタノール溶液の代金と添加剤の量とに基いて設定する、燃料供給方法である。
【0078】
さらに、エタノール溶液のエタノール濃度を高くするためにエタノール溶液の蒸留をすることが望ましい。
【0079】
なお、エタノール溶液の代金及びエタノール燃料の価格は、無水換算のエタノール1リットル当たりの価格に基いて決定してもよい。その際、燃料供給装置を操作する者等が携帯端末等を用いてインターネットを介して取得したエタノールのその時点における市場価格の情報を用いてもよい。この場合に、携帯端末等は、燃料供給装置に備えられたものであってもよいし、燃料供給装置を操作する者等が所有するものであってもよい。
【0080】
本発明の燃料供給方法によれば、品質の低い含水エタノール溶液からエタノール燃料を調製し、供給する場合に、エタノール及び添加剤の濃度を証明したエタノール燃料の販売(供給)を適正な価格で行うことができる。
【符号の説明】
【0081】
1:ポンプ、2:流量計、3:密度計、4:添加剤タンク、5:ポンプ、6:流量制御装置、7:混合機、8:タンク、9:ポンプ、10:流量計、50:製造所タンク、60、61、62:利用機器タンク、100、200、300:燃料供給装置、101:ポンプ、102:流量計、103:密度計、104:添加剤タンク、105:ポンプ、106:流量制御装置、107:混合機、108:切換え弁、109:タンク、110:ポンプ、111:流量計、112:タンク、113:ポンプ、114:流量計、201:ポンプ、202:一次回収タンク、203:蒸留装置、204:流量計、205:密度計、206:添加剤タンク、207:ポンプ、208:流量制御装置、209:混合機、210:切換え弁、211:タンク、212:ポンプ、213:流量計、214:タンク、215:ポンプ、216:流量計、217:蒸留残渣回収タンク。
図1
図2
図3
図4