(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成を示す図である。情報処理システム1は、情報処理装置10と、端末20とを有する。情報処理装置10と端末20とはネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、有線のネットワークと、無線のネットワークとを含む。
【0013】
情報処理装置10は、例えばサーバにより実現される。端末20は、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、携帯電話機、ゲーム用コンソール、タッチパッド、電子書籍リーダ、又はウェアラブル端末等である。
【0014】
情報処理装置10は、端末20のユーザに、端末20に表示された地図と対応付けられた情報提供サービスを提供する。また、情報処理装置10は、SNS(Social Network Service、ソーシャルネットワークサービス)を提供する。端末20のユーザは、端末20に地図のアプリケーションをインストールし、情報処理装置10に接続することにより、情報処理装置10から地図と対応付けられた情報提供サービスの提供を受けることができる。また、端末20のユーザは、端末20に地図アプリケーションに加えてSNSのアプリケーションをインストールすることにより、地図と対応付けられた情報提供サービスと、SNSとを連携させることができる。連携方法については、後述する。
【0015】
<表示制御例1>
図2乃至
図4を用いて表示制御例1を説明する。表示制御例1では、端末20の位置等の基準位置からの距離に応じて、端末20に表示される地図上の店舗や観光名所等の施設を示すPOI(Point Of Interest)の表示形態を変更することを特徴としている。
【0016】
図2は、第1の実施形態に係る動作シーケンスを示す図である。
図2を用いて第1の実施形態に係る情報提供サービスについて説明する。
【0017】
ステップS201で、端末20は、ユーザからの指示を受けて地図アプリケーションを起動する。次に、端末20は、POIの表示要求を受け付ける。ここでは、表示要求としてユーザから「洋風レストラン」の入力を受け付けたものとする。
【0018】
ステップS202で、端末20は、情報処理装置10に表示要求を送信する。表示要求には、端末20の現在位置等の基準となる位置情報(基準位置情報)、及び入力されたキーワード(検索ワード)「洋風レストラン」を含む。基準となる位置情報として、緯度経度情報、住所、又は地名等が用いられる。
【0019】
端末20は、基準位置情報をユーザから受け付けてもよい。例えば、端末20が、「○○駅」といった地名の入力を受け付けた場合、端末20は、「○○駅」を基準位置情報として表示要求を送信する。
【0020】
ステップS203で、情報処理装置10は、キーワード「洋風レストラン」に関連付けられて記憶されているPOIの情報を、POI管理テーブルから抽出する。つまり、情報処理装置10は、キーワードに関連付けられたPOIを「検索結果」として抽出する。
図3に、POI管理テーブルの一例を示す。
図3のPOI管理テーブルでは、「POI名」、「組織識別子」、「関連キーワード」、「位置情報」、及び「POI属性情報」が対応付けられて記憶されている。
【0021】
「POI名」は、地図上に表示されるPOIの名称であり、例えば、POIに対応する店舗名が設定される。「組織識別子」は、POIの属する組織を示す識別子である。例えば、店舗が所属するチェーンストアやブランドの識別子が設定される。POIに対応する店舗が所定のブランド「AAA Sports」の店舗の場合、「AAA Sports」の識別子が設定される。「関連キーワード」には、POIに関連するキーワードが設定され、情報処理装置10は、関連キーワードを、表示要求の対象となるPOIを抽出するために用いる。「位置情報」は、POIの位置情報が設定される。設定される情報は、基準位置情報と同様である。
【0022】
POI属性情報には、POIの属性が設定される。
図3では、属性1にPOIの属する組織のアイコン(「組織アイコン」)が設定され、属性2にPOIの営業時間が設定され、属性3にPOIのクーポン情報が設定され、属性4にPOIの写真が設定される例を示している。
図3の例では、4つの属性が設定されている例を示しているが、記憶される属性の数は任意の数に設定可能である。
【0023】
ステップS204で、情報処理装置10は、受信した基準位置情報と、抽出されたPOIの位置情報とから、基準となる位置とPOIとの距離を算出する。次に、情報処理装置10は、基準位置から所定の距離に存在するPOIを端末20に表示させることを決定する。また、情報処理装置10は、算出された距離に応じて、端末20の画面に表示するPOIの属性の種類を調整する。
【0024】
例えば、情報処理装置10は、基準位置から1km以内のPOIを表示することを決定する。そして、情報処理装置10は、基準位置から300m以内に存在するPOIについては、属性1〜属性4を示す情報を、端末20のユーザに認識可能な表示態様で地図に表示させ、基準位置から500m以内に存在するPOIについては、属性1及び属性2を示す情報を、端末20のユーザに認識可能な表示態様で地図に表示させ、基準位置から500mより離れて存在するPOIについては、属性を示す情報を地図に表示させず、POIの存在を認識可能なマークを表示するように調整してもよい。
【0025】
ステップS205で、情報処理装置10は、抽出されたPOIの属性を示す情報を表示することを、端末20に指示する。この際に、情報処理装置10は、端末20の画面に表示するのに必要な、組織アイコン(属性1)、及び写真(属性4)等を端末20に送信する。
【0026】
ステップS206で、端末20は、画面の地図上にPOIの属性を示す情報を表示する。ここで、属性を示す情報は、アイコンやマーク等を用いて、端末20のユーザに認識可能なように表現されてもよい。
【0027】
なお、端末20は、端末20の移動や、ユーザからの入力により、基準位置が変更されたことを検知すると、基準位置の変更を情報処理装置10に通知する。情報処理装置10は、通知を受けると、再度、ステップS203〜ステップS205の処理を実行する。
【0028】
図4は、端末20の画面の地図上にPOIの属性が端末20のユーザに認識可能な表示形態で表示されている様子を示す図である。
【0029】
図4において、基準位置はマーク30で示されている。基準位置から300mの範囲は範囲33で示され、基準位置から500mの範囲は範囲35で示されている。
【0030】
基準位置から300mの範囲にあるPOIは、属性1〜属性4を示す情報を用いて表示されている。具体的には、POI40は、組織アイコン40(属性1)と、開店中であることを示すマーク60又は閉店中であることを示すマーク61(属性2)と、クーポン配布中であることを示すマーク62(属性3)と、POI40に関する写真63(属性4)と共に地図上に表示される。なお、POI管理テーブルにおいて、POI40の属性3に値が設定されていない場合、POI40はクーポン配布中である旨のマークと共に表示されない。
【0031】
基準位置から300mより離れ、基準位置から500m以内にあるPOIは、組織アイコン45(属性1)と、開店中であることを示すマーク61又は閉店中であることを示すマーク62(属性2)と、共に表示される。
【0032】
基準位置から500mより離れているPOIは、POIが存在することを示すマーク50を用いて表示される。
【0033】
なお、開店中であることを示すマーク61又は閉店中を示すマーク62のいずれを表示するかは、情報処理装置10が端末20に指示してもよいし、端末20が情報処理装置10からPOIの営業時間を取得し、判断してもよい。
【0034】
また、情報処理装置10は、クーポンの割引率や割引額等といったクーポンのお得度合いによって、クーポン配布中であることを示すマーク62の表示形態を変更することを、端末20に指示してもよい。例えば、情報処理装置10は、お得度合いが大きい程、マーク62を、ハイライト等して表示してもよい。
【0035】
実施例1によれば、ユーザが訪問する可能性の高い基準位置から近いPOI程、地図上に多くの種類のPOIの属性を示す情報を用いて表示されるため、端末20のユーザは、訪問先のPOIを選択し易くなる。また、基準位置から近いPOIは多くの種類のPOIの属性を示す情報を用いて表示されるものの、基準位置から離れる程、POIの属性を示す情報の種類は少なくなる。このため、端末20のユーザが地図を確認するときの視認性を損なうことがない。
【0036】
<表示制御例2>
表示制御例1では、情報処理装置10は、表示要求に含まれるキーワードを基に、POIを抽出し、基準位置との距離に応じて、POIの地図上の表示形態を決定し、端末20の画面に表示させていた。表示制御例2では、表示制御例1の実施形態に加えて、ソーシャルネットワークサービスと地図上の情報提供サービスとを連携させる。
【0037】
具体的には、端末20のユーザのPOIとの関係を基に、POIの地図上の表示形態を決定する。
図5乃至
図7を用いて、表示制御例2に係る実施形態について説明する。なお、表示制御例1と重複する部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0038】
図5を用いて、表示制御例2の動作シーケンスについて説明する。
【0039】
ステップS501の処理は、ステップS201と同様である。
【0040】
ステップS502で、端末20は、情報処理装置10に表示要求を送信する。表示要求には、基準位置情報、入力されたキーワード、及び端末20のユーザの識別子を含む。
【0041】
ステップS503及びステップS504の処理は、ステップS203及びステップS204の処理と同様である。
【0042】
ステップS505で、情報処理装置10は、友達管理テーブルを参照し、ステップS504で、地図上に表示することが決定されたPOIとユーザとが関係を有するか否かを特定する。関係を有するとは、POI又はPOIの所属する組織がユーザの端末20に「お気に入り」として登録されている、会員として登録されている、又は端末20のユーザとPOI又はPOIの所属する組織がSNS上で「友達」の関係を有すること等を含む。ここで、SNS上で「友達」の関係を有するとは、例えば、端末20のユーザのSNSのアカウントにPOIに対応する店舗又は店舗が属する組織が「友達」として登録されていることである。
【0043】
POIに対応する店舗又は店舗の属する組織と、ユーザとが関係を有することが特定された場合、情報処理装置10は、端末20の画面に「POIがユーザと関係を有する旨」を、表示させるか否かを判断する。
【0044】
ユーザと関係を有するPOIの位置が、基準位置から所定の距離に含まれる(例えば、500m以内)場合、情報処理装置10は、「POIがユーザと関係を有する旨」を、端末20に表示させることを決定する。
【0045】
図6に、友達管理テーブルの一例を示す。
図6の友達管理テーブルでは、ユーザがSNS上で「友達」の関係を有する組織の識別子がユーザ識別子と対応付けられて記憶されている。また、対応付けられている組織が、サービスの利用、又は物品の購入等を基にポイントをユーザに付与している場合、ポイント獲得数、ポイント引換単位、ポイント獲得率、及びポイント有効期限が組織毎に記憶される。ここで、ポイント獲得数は、ユーザに付与されたポイント数であり、ポイント引換単位は、ポイントの対価としてサービスの提供や、景品の引換等を受けることができるポイント数である。ポイント獲得率は、ポイント獲得数をポイント引換単位で割った値である。ポイント有効期限は、店舗等においてポイントの使用可能な期限を示す情報である。情報処理装置10は、「POIがユーザと関係を有する旨」に加えて、これらのポイントを示す情報を、端末20に表示させることを決定してもよい。
【0046】
ステップS506で、情報処理装置10は、抽出されたPOIの属性を示す情報を、端末20のユーザに認識可能なように、表示することを端末20に指示する(ステップS205と同様)。また、情報処理装置10は、「POIがユーザと関係を有する旨」を示す情報と、POIの属する組織のポイントに関する情報とを地図上に、端末20のユーザに認識可能なように、表示することを指示する。この指示には、表示するポイントを示す情報、例えば、ポイント獲得率を含んでもよい。
【0047】
ステップS507で、端末20は、画面の地図上にPOIの属性を示す情報に加えて、「POIがユーザと関係を有する旨」を示す情報、及びポイントに関する情報を、表示する。
【0048】
情報処理装置10は、基準位置から所定の範囲の距離(例えば、500m)のPOIにおける顧客の対応状況を基に、画面の地図上のPOIの表示を調整するように端末20に指示してもよい。
【0049】
例えば、情報処理装置10は、
図7に示す顧客対応テーブルを保持し、抽出されたPOIの顧客の対応状況を基に、POIの地図上の表示形態を決定する。
【0050】
図7の顧客対応テーブルには、「POI名」、POIの「組織識別子」、「チャット対応」、及び「対応実績」が対応付けられて記憶される。
【0051】
「チャット対応」には、POIが1対1のSNSのチャットを用いての問い合わせに対応しているか否かを示す情報が設定される。
【0052】
「対応実績」は他のユーザのPOIに対応する店舗への評価が記録される。
図7に例では、「対応実績」に、「応答時間」、「応答テキスト数」、及び「ユーザ満足度」が記憶される。なお、「対応実績」は店舗の属する組織毎に記憶されてもよい。
【0053】
情報処理装置10は、ステップS505で、「POIがユーザと関係を有する旨」を示す情報を、表示させるか否かを判断することに加えて、顧客対応テーブルを参照し、チャット対応の可否や、対応実績の内容に応じて表示形態を変更することを決定してもよい。この場合、決定された内容が、ステップS506で端末20に通知され、ステップS507で端末20の画面の地図上に、端末20のユーザが認識可能な表示形態で表示される。
【0054】
図8に、表示制御例2に係る端末20の画面に表示される地図の一例を示す。
【0055】
図8は、基準位置(マーク30)から500m以内のPOIについて、「POIがユーザと関係を有する」場合には、その旨を示す情報と、ポイントの獲得率とが、POIに関する属性と共に、端末20の地図に表示される様子を。この場合、組織アイコン40B、45B、及び45Dで示されるPOIが、ユーザと関係を有しており、その旨を示すマーク(友達マーク64)と、ポイント獲得率65とが組織アイコン(40、45)と共に表示される。
【0056】
また、
図8では、基準位置(マーク30)から500m以内のPOIについて、組織アイコン40等と共に、チャットの可否や顧客の評価の高い旨を示すマークが端末20の画面に表示される様子を表している。この場合、組織アイコン40A及び40Bで示されるPOIが、チャット対応している旨のマーク66と共に表示され、組織アイコン40B及び45Cで示されるPOIが、ユーザ満足度が高いことを示すマーク67と共に表示されている。
【0057】
図8には示されていないが、ポイント有効期限が友達マーク64と共に表示されてもよい。この場合、ポイントが失効するまでの期間に応じて、ポイント有効期限の表示形態が変更されてもよい。例えば、ポイント失効まで1週間未満の場合、端末20のユーザの注意を促すためポイントの有効期限を赤字で表してもよい。また、ユーザ満足度が低いことを示すマークが、地図上に表示されてもよいし、応答時間の長短や、応答テキストの長さを示すマークが地図上に表示されてもよい。
【0058】
図6の友達管理テーブルでは店舗の属する組織とユーザとの関係が管理されているが、友達管理テーブルで店舗とユーザとの関係が管理されてもよい。
【0059】
表示制御例2によれば、表示制御例1の効果に加えて、端末20のユーザとPOIとの関係が表示されるため、ユーザは関係を有するPOIに対応する店舗等、例えば頻繁に訪問する店舗を特定し易くなる。また、店舗等のポイントを示す情報が地図上に表示されるため、端末20のユーザの店舗への来訪を促し易くなる。
【0060】
<表示制御例3>
表示制御例3では、表示制御例1又は表示制御例2の実施形態に加えて、情報処理装置10は、端末20のユーザの属性と、POIのターゲットとしているユーザとのマッチングの処理を行い、表示形態を決定する。
図9乃至
図11を用いて、表示制御例3に係る実施形態について説明する。なお、表示制御例1及び2と重複する部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0061】
図9は表示制御例3に係る動作シーケンスを示す図である。
【0062】
ステップS901乃至ステップS904の処理は、ステップS501乃至ステップS504と同様である。
【0063】
ステップS905で、情報処理装置10は、ターゲット管理テーブルと、ユーザ属性管理テーブルとを参照し、基準距離から所定の距離の範囲内(例えば500m以内)にあることが特定されたPOIに対応する店舗や店舗の属する組織がターゲットとする顧客層と、端末20のユーザの属性とが一致するか否かを判断する処理(マッチング処理)を行う。
【0064】
図10の(A)にターゲット管理テーブルの一例を示す。
図10の(A)のターゲット管理テーブルには、組織識別子と、各組織がサービスの提供や商品の販売のターゲットとする顧客の「年齢」、「性別」、及び関心事項(「関心1」、「関心2」、「関心3」)とが対応付けられて記憶される。ここで、関心事項は、組織の運営者が想定するターゲットとする顧客の関心事項である。関心事項は、サービスを提供した顧客や、商品を販売した顧客の関心事項を基に設定されてもよい。関心事項の数は任意の数に設定可能である。
図10の(A)では、ターゲットが組織毎に設定される場合を示しているが、ターゲットは、店舗毎に設定されてもよいことは勿論である。
【0065】
図10の(B)にユーザ属性管理テーブルの一例を示す。
図10の(B)のユーザ属性管理テーブルには、「ユーザ識別子」と、「ユーザ名」と、ユーザの「年齢」と、ユーザの「性別」、ユーザの関心事項(「関心1」、「関心2」、「関心3」)とが対応付けられて記憶される。ここで、関心事項には、ユーザが自身の趣味、好きな食べ物、及び関心のある事柄等が設定される。
【0066】
図10に示すターゲット管理テーブルと、ユーザ管理テーブルとを用いてマッチング処理について、具体的に説明する。
【0067】
情報処理装置10は、ステップS904の結果抽出された、POIに対応する店舗の属する組織のターゲットとする顧客の情報を、ターゲット管理テーブルを用いて特定する。ここでは、ステップS904の結果、組織識別子「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、及び「EEE」がPOIの属する組織として抽出されたものとする。
【0068】
また、情報処理装置10は、ユーザ属性管理テーブルを用いて、表示要求を送信した端末20のユーザの属性を特定する。ここでは、ユーザ識別子「abcdef」のユーザの端末20から表示要求が送信されたものとする。
【0069】
情報処理装置10は、ターゲット管理テーブルと、ユーザ管理テーブルとを参照し、ユーザ識別子「abcdef」のユーザは、組織識別子「CCC」のターゲットとする顧客と一致すると判断する。
【0070】
ステップS906で、情報処理装置10は、抽出されたPOIを、POIの属性を示す情報を用いて、端末20のユーザに認識可能なように、表示することを端末20に指示する。また、情報処理装置10は、マッチング処理の結果、一致すると判断されたPOIを、その旨を示す情報を用いて表示することを指示する。
【0071】
なお、
図10の(A)のターゲット管理テーブルは組織毎に生成されているが、ターゲット管理テーブル組織毎に記憶されてもよいし、店舗等のPOIごとに記憶されてもよい。
【0072】
ステップS907で、端末20は、画面の地図上にPOIの属性を示す情報に加えて、関心が一致する旨を示す情報(マーク等)を表示する。ここで、関心が一致する旨を示す情報とは、店舗等のターゲットとするユーザの属性が、端末20のユーザの属性と一致することである。
【0073】
図11に、表示制御例3に係る端末20の画面に表示される地図の一例を示す。
【0074】
図11は、情報処理装置10が、基準位置(マーク30)から500m以内のPOIであって、マッチング処理の結果、一致すると判断されたPOIについて、関心が一致する旨を示すマーク(関心マッチマーク)と共に表示される様子を示している。この場合、組織アイコン45A及び45Eで示されるPOIがマッチング処理の結果、関心が一致すると判断され、関心がマッチする旨のマーク(関心マッチマーク68)と共に表示される。
【0075】
表示制御例3によれば、表示制御例1の効果に加えて、端末20のユーザとPOIに対応する店舗等との間でマッチング処理を行うことにより、ユーザのニーズに合ったPOIを表示させることが可能になり、ユーザが訪問先となるPOIを選択し易くなる。
【0076】
<表示制御例4>
上述した表示制御例では、ユーザとPOIとの関係の表示(表示制御例2)と、マッチング処理結果の表示(表示制御例3)とを別々に行う例について説明したが、これらの制御は、同時に実行されてもよい。
【0077】
例えば、ステップS201乃至ステップS204が実行された後に、ステップS505とステップS905とを実行してもよい。そして、情報処理装置10は、抽出されたPOIを、POIの属性を示す情報を用いて表示することを端末20に指示すると共に、端末20のユーザとが関係を有するPOIについては「POIがユーザと関係を有する旨」を示す情報を用いて表示すること、及び関心が一致するPOIについて、「関心が一致する旨」を示す情報を用いて表示することを指示する。
【0078】
これにより、端末20に表示されている地図上にPOIの属性を示すアイコン、マーク、及び写真等(40、45、60、61、62、63)と共に、友達マーク64、及び関心マッチマーク66等を表示させることができる。
【0079】
上述した表示制御例では、地図上にPOIの属性等をアイコン、マーク及び写真で表示する例について説明したが、端末20のユーザにPOIの属性等を認識させることができればよく、表示方法はアイコンやマークに限定されない。例えば、アイコンをハイライトさせたり、色を区別したり、アニメーションを用いたりして、属性等を認識させてもよいし、テキストを用いてもよいし、これらを組み合わせて認識させてもよい。また、ユーザとPOIとの関係やマッチング処理の結果を基に、アイコンの拡大/縮小、POIの地図上の表示/非表示等の表示制御が実行されてもよい。
【0080】
上述した表示制御例では、表示されるPOIの属性の種類が基準位置からの距離に応じて変更される場合について説明したが、POIの属性に関する情報の量が調整されてもよいし、情報の種類と量とが調整されてもよい。ここで、情報の量とは、例えば、POIに対応する店舗等の営業時間、キャンペーン情報、及び提供メニュー等である。
【0081】
多数のPOIが抽出された場合、情報処理装置10は、端末20のユーザとの関係の有無、クーポンの有無、及びユーザ満足度等に応じて端末20の画面に表示されるPOIの数が所定の数以下になるように、端末20に通知する表示要求の応答を調整してもよい。
【0082】
なお、情報処理装置10は、地図上に表示するマーク、及びアイコン等の表示部品等を、予め端末20に通知し、表示要求の応答時には表示部品の識別子を通知してもよいし、表示要求の応答時に、通知してもよい。
【0083】
<POI選択時の動作>
次に、端末20の地図上に表示されているPOIが選択されたときの動作について説明する。
【0084】
端末20は、ユーザからタップ等の動作によりPOIの選択を受け付けたことに応じて、SNSとの連携を開始してもよい。例えば、POIの選択を受け付けたことに応じて、POIに対応する店舗との間でメッセージを交換するためのSNSのチャットメニューを起動してもよいし、予約メニューを起動してもよい。また、端末20は、POIに対応する店舗のSNSアカウントからクーポンを取得してもよい。端末20のユーザが選択したPOIに対応する店舗又は店舗の属する組織と関係を有さない場合、例えばSNS上で「友達」の関係が確立されてない場合、端末20はSNS上で関係を確立するメニューを起動してもよい。
【0085】
端末20が、ユーザからPOIの選択を受け付けたことを情報処理装置10に通知し、情報処理装置10は通知を受けたことに応じて、選択されたPOIに対応する店舗又は組織と関係を有し、かつ端末20とのユーザと関係を有するユーザを抽出し、抽出されたユーザのリストを端末20に通知してもよい。端末20が通知されたリストを表示することにより、端末20のユーザに、他のユーザの店舗等との関係を認識させ、店舗への訪問を促すことができる。
【0086】
端末20の地図アプリケーションは、POIの選択を受け付けたことに応じて、目的地へのナビゲーションを開始してもよい、この際に、端末20は、POIに対応する店舗とのチャットメニューを起動してもよい。これにより、端末20のユーザは、移動中に店舗への問い合わせ等を行うことができる。
【0087】
端末20は、POIの選択を受け付けたことに応じて、POIに対応する店舗等のSNSのアカウントにアクセスし、詳細な情報を画面に表示してもよい。
【0088】
上述したように、POIの選択に応じて、SNSのアプリケーションを動作させることにより、端末20のユーザの店舗等の訪問の判断を容易にすると共に、SNSのアプリケーションの使用の促進を図ることが可能となる。
【0089】
<ハードウェア構成>
次に、情報処理システム1に含まれる各装置のハードウェア構成について説明する。
【0090】
(1)情報処理装置
情報処理装置10は、一般的なコンピュータの構成有している。
図12は、第1の実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図12において、コンピュータ300は、例えば、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、ストレージ装置304、入力装置305、表示装置306、通信I/F(Interface)307、外部I/F308、及びバス309等を有する。
【0091】
CPU301は、ROM303やストレージ装置304等のメモリからプログラムやデータをRAM302上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ300の制御や機能を実現する演算装置である。ROM303は、コンピュータ300の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS(Operating System)の設定、及び各種設定等のプログラムやデータが格納されている。RAM302は、プログラムやデータを一時保持する揮発性のメモリである。ストレージ装置304は、プログラムやデータを格納している大容量の記憶装置である。
【0092】
入力装置305は、例えばキーボードやマウス等であり、ユーザが各種操作信号を入力するのに用いられる。表示装置306は、例えばディスプレイ等であり、コンピュータ300による処理結果を表示する。なお、入力装置305又は/及び表示装置306は、必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0093】
通信I/F307は、コンピュータ300をネットワーク2に接続するためのインタフェースである。外部I/F308は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、外部記憶媒体308a等がある。これにより、コンピュータ300は外部I/F308を介して外部記憶媒体308aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部記憶媒体308aには例えば、各種の光学ディスクや、各種のメモリカード等が含まれる。
【0094】
CPU301が、ROM303等に格納されているプログラムを実行することにより、情報処理装置10の各機能を実現することができる。
【0095】
(2)端末
図13は、第1の実施形態における端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0096】
端末20は、CPU201、ROM202、RAM203、記憶装置204、入出力装置205、通信I/F206及びディスプレイ207(表示装置)を備える。なお、端末20のハードウェアの各構成要素は、バス208を介して相互に接続される。
【0097】
記憶装置204は各種プログラムを記憶する。CPU201は、記憶装置204に記憶された各種プログラムを実行するコンピュータである。
【0098】
ROM202は不揮発性メモリである。ROM202は、記憶装置204に記憶された各種プログラムをCPU201が実行するために必要な各種プログラムやデータ等を記憶する。
【0099】
RAM203は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM203は、各種プログラムがCPU201によって実行される際に展開される作業領域として機能する。
【0100】
入出力装置205は、端末20に対する各種指示を入力する入力装置、及び端末20で処理された処理結果を出力する出力装置の機能を含む。入出力装置205は、ディスプレイ207に接続される。本実施形態において、ディスプレイ207は、タッチ反応型ディスプレイ(タッチパネル)とすることができる。通信I/F206は、ネットワーク2を介して端末20と情報処理装置10との通信を行う。
【0101】
CPU201が、記憶装置204等に格納されているプログラムを実行することにより、端末20の各機能を実現することができる。
【0102】
<機能構成>
(1)情報処理装置の機能構成
図14を用いて情報処理装置10の機能構成について説明する。情報処理装置10は、送受信部110、POI抽出部120、距離算出部130、表示制御部140、SNS処理部150、情報管理部160を有する。表示制御部140は、表示属性決定部141、SNS表示情報決定部142、及びマッチング処理部143を有する。また、情報管理部160は、POI管理テーブル161、友達管理テーブル162、顧客対応テーブル163、ターゲット管理テーブル164、及びユーザ属性管理テーブル165を有する。
【0103】
送受信部110は、ネットワーク2を介して端末20との間でデータの送受信を行う。
【0104】
POI抽出部120は、POI管理テーブル161を参照し、端末20の表示要求に含まれるキーワード(検索ワード)に対応するPOIを抽出する。
【0105】
距離算出部130は、抽出されたPOIと、表示要求に含まれる基準位置との距離を算出する。
【0106】
POI抽出部120は、基準位置との距離が所定の範囲内のPOIを、抽出されたPOIとして表示制御部140に通知してもよい。
【0107】
表示制御部140は、端末20の画面の地図に表示するPOIの表示態様を決定し、決定されたPOIの表示態様を、送受信部110を介して、端末20に通知する。
【0108】
表示属性決定部141は、抽出されたPOIと基準位置との距離に基づいて、地図上に表示するPOIの属性の種類を決定する。表示制御部140は、POI管理テーブル161を参照し、地図上に表示するPOIの属性の種類を決定する。例えば、表示制御部140は、基準位置からの距離が第1の距離の範囲内の場合、属性1乃至属性4を示す情報であるアイコンやマークと共にPOIを端末20の画面の地図上に表示することを決定し、基準位置からの距離が第1の距離から第2の距離の範囲内の場合(第1の距離<第2の距離)、属性1及び属性2を示す情報であるアイコンやマークと共にPOIを端末20の画面の地図上に表示することを決定し、基準位置からの距離が第2の距離より大きい場合、POIの存在を端末20の画面の地図上に表示することを決定してもよい。
【0109】
SNS表示情報決定部142は、基準位置から所定の距離の範囲内、例えば第2の距離の範囲内に存在するPOIに対応する店舗や店舗の属する組織が、端末20のユーザと関係を有するか否かを判断する。判断の際には、表示要求に含まれるユーザの識別子と、友達管理テーブル162が用いられる。関係を有する場合、SNS表示情報決定部142は、POIに対応する店舗又は店舗の属する組織と関係を有する旨を示す情報を、端末20の画面の地図上に表示することを決定する。さらに、SNS表示情報決定部142は、これらの店舗又は店舗の属する組織のポイントに関連する情報を、友達管理テーブル162から取得し、表示することを決定してもよい。
【0110】
また、SNS表示情報決定部142は、基準位置から所定の距離の範囲内に存在するPOIに対応する店舗等のSNSのチャットにより問い合わせの可否や、対応実績等を示す情報を、端末20の画面の地図上に表示することを決定してもよい。
【0111】
マッチング処理部143は、基準位置から所定の距離の範囲内、例えば第2の距離の範囲内に存在するPOIに対応する店舗や店舗の属する組織と、端末20のユーザのマッチング処理を行う。具体的には、マッチング処理部143は、ターゲット管理テーブル164とユーザ属性管理テーブル165とを参照して、ユーザの関心と一致すると判断される店舗等を特定し、端末20の画面の地図上にその旨を示す情報を、表示することを決定する。
【0112】
SNS処理部150は、端末20からのSNSのサービス提供要求を受けてSNSサービスを提供する。例えば、端末20がユーザからPOIの選択を受け付けたことに応じて、SNSサービスが起動された場合、端末20からの要求を受けてSNS処理部150は、SNSサービスを提供する。なお、SNS処理部150は、情報処理装置10と別の情報処理装置上に配置されてもよい。
【0113】
情報管理部160は各種テーブルを記憶する。POI管理テーブル161には、
図3に示される情報要素が記憶される。友達管理テーブル162には、
図6に示される情報要素が記憶される。顧客対応テーブル163には、
図7に示される情報要素が記憶される。ターゲット管理テーブル164には、
図10の(A)に示される情報要素が記憶される。ユーザ属性管理テーブル165には、
図10の(B)に示される情報要素が記憶される。
【0114】
(2)端末
図15を用いて、端末20の機能構成について説明する。端末20は、送受信部210、入力受付部220、表示制御部230、SNS連携制御部240、及び情報管理部250を有する。
【0115】
送受信部210は、ネットワーク2を介して端末20との間でデータの送受信を行う。
【0116】
入力受付部220は、端末20のユーザから、地図アプリケーションの表示の指示、キーワードの入力、表示要求の送信指示等を受け付ける。
【0117】
表示制御部230は端末20の画面に地図アプリケーションにより生成された地図を表示させる。また、情報処理装置10から表示要求の応答を受信したことに応じて、表示制御部230は、応答に含まれる指示に従った表示態様でPOIを地図上に表示させる。表示制御部230は、表示部品管理テーブル251を参照し、地図上にPOIを表示させる際に用いるアイコン、マーク等を特定する。
【0118】
SNS連携制御部240は、入力受付部220が地図上に表示されたPOIの選択を受け付けたことに応じて、SNSアプリケーションを起動し、情報処理装置10にSNSサービスの提供要求を送信する。SNS連携制御部240は、POIの選択を受け付けたことに応じてSNSアプリケーションの所定のメニュー、例えば、チャットメニューや、友達追加メニューを起動してもよい。
【0119】
情報管理部250は、表示部品管理テーブル251を有する。表示部品管理テーブル251は、POIに対応する店舗又は店舗の属する組織のアイコン(40、45)開店中を示すマーク60、閉店中を示すマーク61、クーポン配布中を示すマーク62等の表示部品と、表示部品の識別子とを対応付けて記憶する。
【0120】
<動作フロー>
図16を用いて、第1の実施形態に係る情報処理装置10の動作フローについて説明する。
【0121】
ステップS1601で、情報処理装置10の送受信部210が、端末20から基準位置とキーワードとを含む表示要求を受信したことに応じて、POI抽出部120は、POI管理テーブル161を参照し、所定のエリア内に存在し、キーワードに対応するPOIを抽出する。所定のエリアとは、例えば○○区、○○駅周辺等である。
【0122】
ステップS1602で、距離算出部130は、抽出されたPOIの基準位置からの距離を算出する。
【0123】
ステップS1603で、表示属性決定部141は、抽出されたPOIが、第1の距離(例えば500m)以下であるか否か判断する。抽出されたPOIと基準位置との距離が、所定の距離以下の場合、ステップS1604に進む。一方、抽出されたPOIと基準位置との距離が、所定の距離より長い場合、ステップS1609に進む。
【0124】
ステップS1604で、表示属性決定部141は、抽出されたPOIと基準位置との距離に基づいて、地図上に表示するPOIの属性の種類を決定する。表示属性決定部141は、POI管理テーブル161を参照して表示する属性を決定する。例えば、表示属性決定部141は、POIと基準位置との距離が第2の距離(例えば300m)以下の場合、属性1乃至属性4を示す情報を用いてがPOIを地図上に表示することを決定する。表示属性決定部141は、POIと基準位置との距離が第2の距離より離れている場合、属性1及び属性2を示す情報を用いてPOIを地図上に表示することを決定する。
【0125】
ステップS1605で、SNS表示情報決定部142は、友達管理テーブル162を参照し、POIに対応する店舗又は組織と、端末20のユーザとが関係を有するか否かを判断する。関係を有すると判断された場合(ステップS1605 Yes)、ステップS1605に進む。一方、関係を有さないと判断された場合(ステップS1605 No)、ステップS1607に進む。
【0126】
ステップS1606で、SNS表示情報決定部142は、POIに対応する店舗又は店舗の属する組織と関係を有する旨を示す情報を、端末20の画面の地図上に表示することを決定する。
【0127】
ステップS1607で、マッチング処理部143は、ターゲット管理テーブル164と、ユーザ属性管理テーブル165とを用いてマッチング処理を行う。マッチング処理の結果、POIに対応する店舗又は店舗の属する組織が、ユーザの関心と一致すると判断された場合(ステップS1607 Yes)、ステップS1608に進む。一方、ユーザの関心と一致しないと判断された場合、ステップS1609に進む。
【0128】
ステップS1608で、マッチング処理部143は、ユーザの関心と一致すると判断されるPOIを特定し、端末20の画面の地図上にその旨を示す情報を、表示することを決定する。
【0129】
「ステップS1603 No」の場合、ステップS1609で、表示属性決定部141は、POIが存在することを示す表示をすることを決定する。
【0130】
ステップS1610で、表示制御部140は、抽出された全てのPOIについて、ステップS1602乃至ステップS1609の手順が実行されたか否かを確認する。抽出された全てのPOIについてこれらの手順が実行された場合(ステップS1601 Yes)、ステップS1611に進む。一方、抽出された全てのPOIについてこれらの手順が実行されていない場合(ステップS1601 No)、ステップS1602に戻る。
【0131】
ステップS1611で、送受信部110は、決定されたPOIの表示態様を端末20に通知する。
【0132】
次に、
図17を用いて端末20における動作フローについて説明する。
【0133】
ステップS1701で、端末20の送受信部210が、表示要求の応答を受信する。
【0134】
ステップS1702で、表示制御部230は、応答に含まれる指示に従った表示態様でPOIを端末20の画面の地図上に表示させる。
【0135】
ステップS1703で、入力受付部220は、POIの選択を受け付けたことに応じて、SNS連携制御部240は、SNSアプリケーションを起動する。ここで、SNS連携制御部240は、SNSの所定のメニューを起動させてもよい。
【0136】
ステップS1704で、SNS連携制御部240の指示を受けて、送受信部210は、情報処理装置10に、SNSサービスの提供要求を送信する。
【0137】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0138】
第1の実施形態では、端末20は、情報処理装置10からの指示に従った表示態様でPOIを表示していたが、端末20で、POIの表示態様を決定してもよい。
【0139】
<機能構成>
図18を用いて、第2の実施形態に係る情報処理装置10の機能構成について説明する。
【0140】
第2の実施形態に係る情報処理装置10は、第2の実施形態では、端末20でPOIの表示態様の決定を行うため、情報処理装置10は、表示制御部140を有さない。
【0141】
距離算出部130は、抽出されたPOIと基準位置との距離とを算出する。
【0142】
送受信部110は、抽出されたPOIと、距離の算出結果とを、端末20に送信する。ここで、送受信部110は、算出された距離が所定の距離以内のPOIと、該POIと基準位置との距離とを、端末20に送信してもよい。
【0143】
図19を用いて、第2の実施形態に係る端末20の機能構成について説明する。
【0144】
第2の実施形態に係る端末20の表示制御部230Aは、表示属性決定部231、SNS表示情報決定部232、及びマッチング処理部233を有する。
【0145】
送受信部210が、表示要求の応答として、抽出されたPOIと、これらのPOIと基準位置との距離とを受信したことに応じて、表示制御部230は、基準位置から第1の距離(例えば500m)以下のPOIを特定する。表示制御部230Aは、第1の距離より離れているPOIについては、POIが存在することを示すマークを地図上に表示させることを決定する。一方、基準位置から第1の距離以下のPOIについては、POIの属性等と共に表示することを決定する。
【0146】
表示属性決定部231、SNS表示情報決定部232、及びマッチング処理部233の機能については、第1の実施形態の表示属性決定部141、SNS表示情報決定部142、及びマッチング処理部143の機能の有する機能と同じである。これらの機能ブロックは、第1の距離以下のPOIの表示態様を、情報処理装置10の情報管理部160に記憶されている各種テーブルを、送受信部110を介して、参照して決定する。
【0147】
なお、第2の実施形態では距離算出部130は、情報処理装置10に配置されているが、同様の機能を端末20に配置してもよい。
【0148】
[その他]
上述した実施形態では、主にPOIとして店舗を例に挙げて説明したが、POIは、神社、寺、及びランドマーク等の観光スポットや、図書館、及び体育館等公共施設でもよい。SNSのユーザが観光地とSNS上で友達関係を有する場合や、公共施設の属する公共団体と友達関係を有する場合は、観光スポットや、公共施設が、ユーザの端末20に表示される地図上に、関係を有する旨が表示されるように、端末20及び/又は情報処理装置により制御されてもよい。
【0149】
送受信部110は、受信部の一例である。POI抽出部120及び距離算出部130は、抽出部の一例である。送受信部210は、送信部、及び取得部の一例である。また、検索結果は、店舗等の施設の一例である。
【0150】
上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、情報処理装置10及び端末20に供給してもよい。そして、情報処理装置10及び端末20が、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、上述の実施形態が、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体には、上述した表示制御方法を、情報処理装置10及び端末20に実行させるプログラムが記憶される。
【0151】
具体的には、端末から、基準位置の情報と、検索ワードとを含む表示要求を受信するステップと、前記基準位置と、前記検索ワードとを基に検索結果を抽出するステップと、抽出された前記検索結果に対応付けられている属性を特定し、前記属性を示す情報を、前記端末の画面に表示された地図上の前記検索結果に対応する位置に表示するように前記端末に指示するステップと、を情報処理装置に実行させるプログラムであって、表示される前記属性を示す情報の種類及び/又は量は、前記基準位置と抽出された前記検索結果に対応する位置との距離に応じて調整される、ことを特徴とする、プログラムが、記憶媒体に記憶される。
【0152】
また、基準位置の情報と、検索ワードとを含む表示要求を、情報処理装置に送信するステップと、前記情報処理装置により、前記基準位置と、前記検索ワードとを基に抽出された検索結果と該検索結果に対応する位置とを取得するステップと、取得した前記検索結果に対応する位置に対応付けられている属性を特定し、前記属性を示す情報を、画面に表示された地図上の前記位置に表示するステップと、を端末に実行させるプログラムであって、表示される前記属性を示す情報の種類及び/又は量は、前記基準位置と抽出された前記検索結果に対応する位置との距離に応じて調整される、ことを特徴とする、プログラムが、記憶媒体に記憶される。
【0153】
そして、これらの記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになる。
【0154】
また、コンピュータ装置が読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に従って、コンピュータ装置上で動作しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部または全部を行ってもよい。さらに、その処理によって前述した実施形態の機能が実現されてもよいことは言うまでもない。
【0155】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。