(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0003】
長距離射撃は、直近の十年で米国および世界中でますます一般的になっている。長距離射撃の形態には、長距離狩猟、目標射撃、競技、法執行、および、軍事的適用がある。長距離射撃がより一般的になっているので、射手は、より射撃に熟練するようになり、射撃産業全体が前進してきた。
【0004】
過去十年に亘る長距離射撃における1つの前進は、弾道技術である。射撃が前進するにつれて、射手は、長距離の弾丸の真の打撃点のために自身の十字線を正確に補償する方法を有することを望むようになってきた。これにより、使用者は、軌道(弾丸落下)補償のために目標を「延長して保持する」必要なく、十字線を自己の意図した打撃点上に直接置くことが可能になる。十字線補償方法は、通常、タレットシステムより達成される。
【0005】
タレットは、ライフルスコープ本体の外側中央部分上の1つまたはそれ以上のダイアルの1つである。タレットは、割分でマーキングされ、打撃点変更のために上昇(仰角)および偏流を調節するのに使用される。在来のタレットは、いくつの調節クリックがタレット上にダイアルインされているか、または、角度的上昇、または、一定のカートリッジのための補償距離を指示するマークングをタレット上に有する。1クリックは、スコープの偏流または上昇タレット上の1つの触覚調節割分である。
【0006】
タレットは、通常、射手がタレットをダイアルするときに「0」で始まり、増加するように各目盛りにマーキングされている。しばしば、常にでないが、タレットは、1回転より多く回転することができる。一般的なタレットの例は、タレットの1回転で、全体で60位置(またはクリックデテント)のために1/4MOA割分で目盛り付けされた15調節MOAを備えるタレットであるだろう。各1/4MOA割分のデテントが、1つのデテントから次のデテントにダイアルするときに人が通常共に聞き、感じることができるクリッカ(clicker)である。タレットが、1回転で15移動MOAを有する場合には、タレット上での代表的なマーキングスキームは、ハッシュマークで各フルMOA数を示すことであるだろうが、各中間1/4MOAマーキングでは、射手は、数のないハッシュマークを有するだけであろう。その結果、使用者は、タレット上に0から14が振られているのを見、15MOAは、実際には、まる1回転でゼロに戻るであろう。
【0007】
射手が、タレットに15MOAよりも多くダイアルする必要がある場合には、不利益が生じる。この場合には、使用者は、1回転より多く回転させなければならず、いくつのMAOをダイアルしなければならないかを決定するための計算を実行しなければならない。例えば、2回転時、タレットを数5で停止させる場合には、射手は、20MOA(15MOA+5MOA=20MOA)にすることになるだろう。
【0008】
大変長距離の射撃のために、射手は、弾丸軌道のために十字線を適当に調節するために、タレットに30MOA以上の補償をダイアルする必要があり得る。タレットで十分な移動を与える1つの方法は、タレットの1回転で30MOA以上を備えるタレットを作ることであるだろう。もう1つの方法は、タレットを1回転よりも多く回転させることであるだろう。当業界では、タレット上で機械的に全「移動」をしきる前に、3または4を超える回転をするタレットを見ることは一般的ではない。
【0009】
1回転で30移動MOAを有する利点は、射手が1回転よりも多い回転を必要とする見込みが少ないことであり、したがって、数だけを見ればよく、いかなる計算もする必要なくダイアルした位置を知ることができることである。1回転で30MOAを有する不利益は、タレットの一定の径に対して、1/4MOA目盛りが互いにより近い間隔を隔てていることである。かかる近接した目盛りは、使用者が、各個々のクリックを感じることを困難にし、誤って1クリックを「スキップ」してしまうことがより起こりがちになることである。
【0010】
クリックをよりよく感じることができる唯一の方法は、機械的デテントがより大きく
なるように、タレットの径をより大きくすることである。しかしながら、多くのタレットにとって、これは、不利である。なぜならば、目的は、スコープを、小さく、ストリームライン化され、かつ、軽量に保つことであるからである。多くの狩猟用スコープは、理想的なタレット寸法、クリック感、および、回転あたり移動を有し、これは、15MOAあたりが、通常、1回転あたりの最良のタレット調節量であることを意味する。
【0011】
加えて、新しいライフルスコープをライフル上に設置するときに、ライフルを「ゼロ化する」ことが一般的である。さらに、多くのスマートホンアプリおよび他の装置が、一定の距離および環境のために弾道補償を計算するのを助けることができ、これは、タレットにダイアルされるであろう。1000ヤード射撃で308口径は、弾丸の軌道を補償すべく、ライフルスコープにおいて十字線を正しいスポットに置くために30MOA補償がタレットにダイアルされる必要があり得る。長距離目標めがけて射撃した後に、射手は、通常、タレットを「ゼロ」位置に下降するようにダイアルして戻すであろう。
【0012】
理解すべき重要なもう1つのファクタは、多くの状況で、射手は、長距離の目標めがけて射撃をしているが、次いで、もう1つの「機会目標」がより近い距離に突然出現することがあり得る。多くの「ストレスに満ちた」状況で、人間は細かい運動技能能力を失い、多くは、粗い運動技能運動を保持する。
【0013】
上記の理由により、「ゼロストップ」タレットを有することは、大きな利点である。かくして、これらの関心に対処することができるゼロストップタレットに対する大きなニーズがある。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用が、以下の説明に示され、または、図面に示されている構造の詳細および構成要素の構成に制限されないことを理解すべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、種々の仕方で実施することができる。本願で使用されている句法および用語法は、説明の目的のためのものであり、制限的であるとみなされるべきでないことも理解すべきである。
【0036】
本開示における数値範囲は、近似的なものであり、かくして、他の仕方で示されなければ、その範囲の外側の値を含み得る。数値範囲は、より低い値およびより高い値、より高い値とより低い値との間に少なくとも2つの単位の分離がある場合には、1つの単位の割分(increments)による値を含む、すべての数値形態を含む。例として、例えば、分子量、メルトインデックス、温度等のような組成的、物理的、または他の特性が100から1000までである場合には、100、101、102のようなすべての値、並びに、100から144まで、155から170まで、197から200まで等の副範囲は、明示的に数値化される。1より小さい値、または、1より大きい小数を含む範囲のために、1つの単位は、0.0001、0.001、0.01、または、0.1が適当であると考えられる。10よりも小さい1桁の数字を含む範囲(例えば、1から5まで)のために、1つの単位は、代表的には、0.1であると考えられる。これらは、特定的に意図されたものの例にすぎず、数値化される最も低い値と最も高い値の間の数値のすべての可能な組み合わせが、本開示に明示的に記述されることが考えられ得る。本開示内では、なかんずく、混合物における成分の相対量、種々の温度、および、方法において記述される他のパラメータ範囲のための数値範囲が、提供される。
【0037】
本願で使用されているように、「弾道術」は、多くのファクタに基づいて弾丸の軌道を大変正確に計算する方法である。
【0038】
本願で記載されているように、「軌道」は、重力、空気密度、弾丸形状、弾丸重量、銃口速度、銃筒よじり方向、銃筒よじり率、飛行経路の真の方角、銃口の鉛直方向角度、風、および、多くの他の雑多なファクタによって影響される距離に亘る弾丸飛行経路である。
【0039】
本願で使用されているように、「タレット」は、代表的には、ライフルスコープ上の回転式ダイアルである。通常、上昇タレット、および、偏流タレットがある。上昇タレットは、十字線を鉛直方向に調節し、偏流タレットは、十字線を水平方向に調節する。関連して使用される上昇タレットおよび偏流タレットは、ライフルスコープ十字線を、距離に亘る弾丸軌道を補償する正しい量だけ移動させることができる。
【0040】
タレットは、代表的には、正確な補償量、ダイアルできるようなデテント割分を有する。タレットデテントは、代表的には、範囲に亘る弾丸の軌道変化量に相関されることができる角度的測定単位であるミニットオブアングル(MOA)またはミリラジアン(MRAD)で目盛り付けされる。MOAおよびMRADはともに使用されることができ、測定距離に対してインチ対センチメートルの差に似ている。
【0041】
「並進」タレットは、ダイアルされている間にスクリュー軸線に沿って並進する。例えば、上昇タレットは、木材にスクリューインおよびスクリューアウトするスクリューのように、スクリューが木材にスクリューインおよびスクリューアウトする間にスクリューが上昇および下降するように、ダイアルされる間に物理的に上昇および下降するであろう。
【0042】
「非並進」タレットは、外側からタレットをダイアルするときに、タレットは上昇および下降しないようにみえるが、タレット内でスクリューが上昇および下降しているように、内部で、外側タレットノブを、内側タレットスクリューに結合する機構を有する。この内側タレットスクリューは、機構部品を押しており、したがって、ダイアルする間に、レクチルすなわち十字線は、正しい位置に移動される。非並進タレットは、ダイアルされるときに、上昇および下降しないので、通常、よりコンパクトで、ストリームライン化され、目に嬉しい。
【0043】
本願で使用されているように、「レクチル」は、1つの実施形態では、弾丸のための十字線目標点である。本願で使用されているように、「レクチル」は、弾丸のための目標パターンである。
【0044】
本願で使用されているように、ゼロ化は、十字線が意図した弾丸打撃点上に丁度あるようにタレットを調節することを意味し、タレットは、所定範囲、通常100ヤード(91.4m)にある「0」位置に調節される。目標が、100ヤード(91.4m)を越えているときには、射手は、容易に知られた弾道術計算に基づいて補償するように「0」位置からタレットを「上昇させる(up)」ようにダイアルするであろう。
【0045】
本願で使用されているように、ゼロストップは、使用者が自身のライフルを100ヤード(91.4m)、または、自身の望むいかなる範囲にゼロ化した後に、使用者が自身のタレットの機械的ストップの設定を可能にする機構である。900ヤード(823m)の目標を射撃する場合、目標は、突然100ヤード(91.4m)に現われ、使用者は、タレットがゼロストップに当たって機械的に停止するまで「下降する(down)」ように単純にタレットをダイアルすることができる。使用者は、タレット上の数に注意し、元のゼロ位置の微細クリック位置で停止すように試みる心配をする必要はない。これにより、使用者は、感じ、および、微モータ技能でなく粗モータ技能のみに頼ることができる。
【0046】
1つの実施形態では、本開示は、ゼロストップを備えたタレットに関する。1つの実施形態では、タレットは、頂部部分および底部部分を備えた2部品構造の本体である。1つの実施形態では、タレットは、頂部部分と底部部分の間に位置するゼロストップリングを有する。もう1つの実施形態では、ゼロストップリングは、各面上に、終端を備えた同心状カムトラックを有する。カムトラックの各側の終端は、わずかにオフセットされているのがよい。
【0047】
図1Aは、ライフルスコープの種々の部品を示している。
図1Bは、本開示の実施形態による例示的な見るための光学系10を示している。さらに詳しくは、ライフルスコープ10は、エレクタ管(erector tube)である可動光学素子を包囲するスコープ本体38を有する。スコープ本体38は、前端40のより大きな開口部から後端42のより小さな開口部までテーパする細長い管である。アイピース56が、スコープ本体の後部に取り付けられており、対物レンズ54が、スコープ本体の前部に取り付けられている。可動光学素子の中心軸線は、ライフルスコープの光軸44を構成する。
【0048】
上昇タレット12および偏流タレット48は、スコープ本体38の外側中央部分の2つのダイアルである。上昇タレット12および偏流タレット48は、周囲14上のしるし20によって割分的にマーキングされており、打撃点の変更のために可動光学素子の仰角および偏流を調節するために使用される。これらのダイアルは、タレットハウジング50から突出している。2つのタレットは、上昇タレットの回転軸線46が偏流タレットの回転軸線52と垂直であるように配置されている。
【0049】
可動光学素子は、1またはそれ以上のクリック、タレットを回転させることによって調節される。タレットが回転されるときに、タレットスクリューは、スコープの内外に移動し、エレクタ管を押す。エレクタ管は、タレットスクリューが調節されるときに、タレットスクリューがエレクタ管をタレットスクリューの底面に当てて位置決めするように、ばねによって付勢されている。エレクタ管は、全体像のより小さな視野を提供する。エレクタ管が調節されるときに、レクチルの位置が像に対して変更される。
【0050】
クリックは、ライフルスコープの偏流タレットまたは上昇タレット上の1レクチル調節割分であり、偏流タレットおよび上昇タレットの各々は、1つのしるし20に対応している。1クリックは、100ヤード(91.4m)でスコープの打撃点を1/4インチ(6.35mm)だけ変更することができるが、1クリックは、1/2インチ(12.7mm)、OAミリラジアン等のような他の値を取ってもよい。ミニットオブアングル(MOA)は、円の測定単位であり、100ヤード(91.4m)で1.0472インチ(27.229mm)である。在来的には、ミニットオブアングル(MOA)は、100ヤード(91.4m)で1インチ(25.4mm)、200ヤード(182.8m)で2インチ(50.8mm)、500ヤード(457m)で5インチ(127mm)、50ヤード(45.7)mで1/2インチ(12.7mm)等と呼ばれる。
【0051】
1つの実施形態では、本開示は、(1)ピンを備えたタレットノブと、(2)両側に溝またはトラックを備えたゼロストップリングと、(3)ピンを備えたタレットベースと、を含み、ゼロストップリングは、タレットノブとタレットベースの間に位置する、タレットに関する。
【0052】
1つの実施形態では、本開示は、(1)ピンを備えたタレットノブと、(2)両側に溝またはトラックを備えたゼロストップリングと、(3)ピンを備えたタレットベースと、を含み、ゼロストップリングは、タレットノブとタレットベースの間に位置する、タレット組立体に関する。
【0053】
図2は、本願に開示されているタレット200の分解図を示している。さらに詳しくは、タレット200は、頂部部分210および底部部分220を備えた2部品構造の円筒形本体である。1つの実施形態では、頂部部分は、タレットノブ210である。もう1つの実施形態では、底部部分は、タレットベース220である。1つの実施形態では、頂部部分と底部部分は、ねじによって互いに結合されるのがよい。
【0054】
1つの実施形態では、タレットベース220は、中央部分222を有するのがよい。もう1つの実施
形態では、タレットベースは、スクリューのような装置を挿入するための中空の円形内部を有するのがよい。タレットベース220は、底部に装置の挿入のための開口部226を有するのがよい。1つの実施形態では、スクリューは、タレットスクリューである。
【0055】
1つの実施形態では、タレットノブ210は、タレットベース220に嵌合するようになった円形形状を有する。タレットノブ210は、タレットノブピン230を有する。1つの実施形態では、タレットノブピン230は、タレットノブ210の底部に位置している。1つの実施形態では、タレットピン230は、タレットノブ210の内周上に位置している。タレットノブ210の外側部分は、しるしまたはマーキングを有するのがよい。
【0056】
図2に示されているように、タレットは、タレットノブ210とタレットベース220の間に位置するリング240を有する。1つの実施形態では、リング240は、タレットベース220の中央部分222上にスライドまたは嵌合する。リング240は、タレットベース220の中央部分222にきつく圧縮するのがよい。もう1つの実施形態では、リング240とタレットベースの中央部分222の間には間隙がある。
【0057】
1つの実施形態では、リング240は、ゼロストップリングであるのがよい。1つの実施形態では、ゼロストップリングの周囲は、少なくとも85mmである。もう1つの実施形態では、ゼロストップリングの周囲は、少なくとも90mmである。さらにもう1つの実施形態では、ゼロストップリングの周囲は、少なくとも90.47mmである。
【0058】
もう1つの実施形態では、ゼロストップリングの周囲は、80〜95mm、または、85〜95mm、または、90〜95mmからなる群から選択される。
【0059】
1つの実施形態では、リング240は、頂部部分(
図3参照)および底部部分242を備えたカムトラック250を有する。1つの実施形態では、リング240は、各側にカムトラックを有する。もう1つの実施形態では、カムトラック250は、同心状である。
【0060】
もう1つの実施形態では、カムトラック250は、終端260を有する。1つの実施形態では、終端は、オフセットされている。もう1つの実施形態では、終端は、ノブの最大の回転を可能にするようにオフセットされている。
【0061】
1つの実施形態では、トラックまたは溝の径は、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27.28、29、30、31、32、33、34、35、または、35mmよりも大きいからなる群から選択される。
【0062】
もう1つの実施形態では、トラックまたは溝の径は、少なくとも18mm、または、少なくとも20mm、または、少なくとも23mm、または、少なくとも25mmからなる群から選択される。
【0063】
さらにもう1つの実施形態では、トラックまたは溝の径は、18〜30mm、または、20〜30mm、23〜30mm、または、25〜30mmからなる群から選択される。
【0064】
図3は、タレットのもう1つの分解図である。タレットベース220は、タレットベースピン310を有する。1つの実施形態では、タレットベースピン310は、タレットベース220の頂部340に位置する。タレットベースピン310の一定の割合、5〜10%、または、10〜20%、または、20〜30%、または、30〜40%、または、40〜50%、または、50〜60%、または、60〜70%、または、70〜80%、または、80%よりも大きい等が、タレットベース320の上方に延びるのがよい。
【0065】
リング230は、各側に終端260を備えた同心状カムトラック250を有する。トラックまたは溝320が、リング240の頂部側に位置する。タレットノブ210は、外側タレットキャップ330を有するのがよい。
【0066】
図4は、タレットノブ210、ノブピン230、タレットベース220およびタレットベースピン310、並びに、ゼロストップリングとして機能するリング240を示すもう1つの分解図である。リング240は、頂部トラック320、および、底部トラック242を有する。
【0067】
1つの実施形態では、ベースタレット220のベースピン310は、リング240の外側242上の同心状カムトラック250に乗り、タレットノブピン230は、リング240の上部側320上のカムトラック250に乗る。
【0068】
1つの実施形態では、カムトラック250の終端260は、わずかにオフセットされており、それによって、タレットノブ210は、ゼロストップリング240を回転させることなく、ノブピン230が頂部トラックに乗っている間に、まる1回転移動することができる。
【0069】
一旦、ノブピン230がストップリングカムトラック250の終端26に達した後、タレットノブ230およびゼロストップリング240は、ゼロストップリング240の底部側上の同心状カムトラックに乗るベースピン310と共に一緒に回転するようになり、それによって、タレットの第2のほとんどまる回転が可能になる。
【0070】
図5は、タレット200の組立切取図である。タレットノブピン230は、ゼロストップリング240の頂部トラック320または頂部320内に乗る。タレットベースピン310は、ゼロストップリング240の底部トラック242または底部242内に乗る。終端26により、第2のまる回転がほとんど達成され、それによって、タレット上でのほとんど2回転でのほとんど30移動MOAが提供される。上記の設定は、タレットが、1回転当たり15MOAしか有しないので、大きなデテントクリック感を可能にする。
【0071】
上記の設計は、軽量で、コンパクトで、使用が簡単で、製造が簡単で、かつ、大変費用効率的である。
【0072】
図6は、タレット200の組立図である。タレットノブの外側は、しるしまたはマーキングを有する。1つの実施形態では、数が、タレットノブの外側に存在し、使用者に見える。1つの実施形態では、タレットノブの外側に、使用者に見える14個の数が存在する。
【0073】
もう1つの実施形態では、タレットノブの外側上の各数の間に4つのマーキングがある。1つの実施形態は、マークングは、ハッシュマークである。
【0074】
図7は、終端260を示す、本願で記載されているタレットの分解図である。タレット200は、リングの各側に同心状カムトラックを備えるゼロストップリング240を有する。リング240の各側上のカムトラックは、終端260を有する。
図7では、終端は、わずかにオフセットされている。ゼロストップは、各側上にトラックまたは溝を有するときに、終端がわずかにオフセットされることで、最大の回転が可能にされる。
【0075】
さらにもう1つの実施形態では、タレットは、(1)底部に位置するピンを備えたタレットノブと、頂部側上の溝および外部側上のピンを備えたゼロストップリングと、頂部上に溝またはトラックを備えたタレットベースと、を含む。ピンは、内周に沿ってまたは外周上に位置するのがよい。ピンは、永久的に取り付けられても、あるいは、取り外し可能でもよい。ピンは、単一部品でも、あるいは、多部品であってもよい。
【0076】
図8は、1つの溝またはトラック820を備えたリングを有するタレット800の切取図である。リングは、リングの底部にピン830を有する。タレットノブ840の底部は、ピン850を有する。ピン850は、永久的に取り付けられてもよく、あるいは、酉一氏可能であってもよい。タレットノブピン850は、リングの頂部側上の溝またはトラック820に載る。タレットベース860は、上部側上にトラック870を有する。リングの底部側上のピン830は、タレットベース860の頂部側上のトラック870に載る。
【0077】
タレットノブの第1の回転時に、タレットノブ840の底部に結合されたピン850は、ゼロストップリングが静止したままである間に、ゼロストップリングの頂部の溝820を周回する。第2の回転時に、タレットノブ840の底部に結合されたピン850は、ゼロストップリングの頂部上の溝の終端に接触し、それによって、ゼロストップリングを回転させる。
【0078】
第2の回転時に、ゼロストップリングの底部に結合されたピン830は、タレットベース860の溝870を周回する。第2の回転の終わりに、ゼロストップリングの底部に結合されたピン830は、タレットベース860の溝の終端に接触し、それによって、タレットのすべての回転を停止させる。
【0079】
図9は、ピンのためのキャビティ920を備えたリング910の代表図である。キャビティ920は、リングのいずれの側に位置してもよい。リング910は、タレットノブ、あるいは、タレットベースのいずれかが、ピンを受容するための溝またはトラックを有するときに使用されることができる。
【0080】
図10は、キャビティ920内に挿入されるピン930を備えたリング910の図である。ピン930は、もう1つのリング、タレットベース、または、タレットノブのいずれか上に位置するトラックまたは溝に載ることができる。
【0081】
さらにもう1つの実施形態では、本願で開示されているタレットは、(1)底部に溝を備えたタレットノブと、(2)頂部側上のピンおよび底部側上の溝を備えたゼロストップリングと、(3)ピンを備えたタレットベースと、を含む。
【0082】
さらにもう1つの実施形態では、本願で開示されているタレットは、(1)底部に溝またはトラックを備えたタレットノブと、(2)頂部側上のピンおよび外部側上のピンを備えたゼロストップリングと、(3)頂部上の溝またはトラックを備えたタレットベースと、を含む。
【0083】
1つの実施形態では、タレットノブの底部上の溝またはトラックは、タレットノブの内周上に位置している。もう1つの実施形態では、タレットベースの底部上の溝またはトラックは、タレットベースの内周上に位置している。
【0084】
もう1つの実施形態では、タレットノブ上の溝またはトラックは、終端を有する。さらにもう1つの実施形態では、タレットベース上の溝またはトラックは、終端を有する。さらにもう1つの実施形態では、ゼロストップリング上の1つまたはそれ以上の溝またはトラックは、1つまたはそれ以上の終端を有する。
【0085】
さらにもう1つの実施形態では、終端は、オフセットされている。さらにもう1つの実施形態では、終端は、タレットの最大の回転量を可能にするようにオフセットされている。
【0086】
さらにもう1つの実施形態では、終端は、オフセットされていない。さらにもう1つの実施形態では、終端は、互いに整合している。
【0087】
1つの実施形態では、タレットノブは、1つまたはそれ以上の溝またはトラックを有する。さらにもう1つの実施形態では、タレットベースは、1つまたはそれ以上の溝またはトラックを有する。
【0088】
もう1つの実施形態では、2回転よりもさらに多くの回転を得るために、1つまたはそれ以上のゼロストップリングが使用されるのがよい。これは、より多くの回転/移動が代表的には望まれる、競技、戦術、法執行、または、軍事射撃のために有用であることができる。この実施形態では、ゼロストップリングは、一方の側に終端を備えた同心状カムトラック、および、他方の側に固定されたピンを有するであろう。第2のゼロストップリングは、第1のゼロストップリングの頂部上に着座し、底部ゼロストップリング上の特徴と干渉する対向組み合い特徴を有するのがよいであろう。同心状カムトラックの終端の幾何学的形状が正しく設計されている限り、タレットの追加の回転が、使用者のゼロ位置での確実なゼロストップを可能にしながらもなお、移動しきる前に達成されることができる。
【0089】
1つの実施形態では、2以上のゼロストップリングを使用するときに、(a)頂部側上に溝またはトラックを備え、底部側上にピンを備えたゼロストップリング、または、(b)頂部側上にピンを備え、底部側上に溝またはトラックを備えたゼロストップリングのいずれかを使用することが有用であり得る。
【0090】
本願で開示されているタレットおよびライフルスコープは、さらに以下の段落に記載されている。
【0091】
1. (a)ノブと、(b)頂部および/または底部に位置する1つまたはそれ以上のトラックを備えたリングと、(c)ベースと、を含み、少なくとも前記ノブまたは前記ベースが、前記リングの前記1つまたはそれ以上のトラック内に挿入されるピンを有する、装置。
【0092】
2. (a)ノブと、(b)頂部および/または底部に位置する1つまたは2つのトラックを備えたゼロストップリングと、(c)ベースと、を含み、少なくとも前記ノブまたは前記ベースが、前記リングの前記1つまたは2つのトラック内に挿入されるピンを有する、装置。
【0093】
3. (a)ノブと、(b)頂部および/または底部に位置する1つまたは2つのトラックを備えたリングと、(c)ベースと、を含み、少なくとも前記ノブまたは前記ベースが、前記1つまたはそれ以上のリングの前記1つまたは2つのトラック内に挿入されるピンを有し、さらに、前記リングは前記ベース上に載り、前記ノブおよびベースは互いに取り付けられている、装置。
【0094】
4. 前記リングは、2つのトラックを有し、1つのトラックは、前記リングの頂部上に位置し、第2のトラックは、前記リングの底部上に位置する 段落1〜3のいずれか1に記載の装置。
【0095】
5. 前記ノブは、該ノブの底部にピンを有する、段落1〜4のいずれか1に記載の装置。
【0096】
6. 前記ノブピンは、該ノブの内周上に位置する、段落1〜5のいずれか1に記載の装置。
【0097】
7. 前記ノブピンは、該ノブの外周上に位置する、段落1〜6のいずれか1に記載の装置。
【0098】
8. 前記ベースは、頂部に位置するピンを有する、段落1〜7のいずれか1に記載の装置。
【0099】
9. 前記ベースピンは、前記ノブの内周上に位置する、段落1〜8のいずれか1に記載の装置。
【0100】
10. 前記ベースピンは、前記ノブの外周上に位置する、段落1〜9のいずれか1に記載の装置。
【0101】
11. 前記1つまたは2つのトラックは、カムトラックである、段落1〜10のいずれか1に記載の装置。
【0102】
12. 前記リング上の前記1つまたは2つのカムトラックは、終端を有する、段落1〜11のいずれか1に記載の装置。
【0103】
13. 前記リング上の前記1つまたは2つのカムトラックは、前記ノブの最大の回転を可能にするようにオフセットされている終端を有する、段落1〜12のいずれか1に記載の装置。
【0104】
14. 1つまたは2つのトラックを備えた第2のリングをさらに含み、前記1つまたは2つのトラックは、前記リングの頂部および/底部上に位置する、段落1〜13のいずれか1に記載の装置。
【0105】
15. 前記リングは、該リングの頂部側に1つのトラックまたは溝を有する、段落1〜14のいずれか1に記載の装置。
【0106】
16. さらに、前記リングは、該リングの底部上に位置するピンを有する、段落1〜15のいずれか1に記載の装置。
【0107】
17. さらに、前記ノブは、底部にピンを有する、段落1〜16のいずれか1に記載の装置。
【0108】
18. さらに、前記ノブピンは、前記リングの頂部側上の前記トラックまたは溝内に載る、段落1〜17のいずれか1に記載の装置。
【0109】
19. さらに、前記ベースは、頂部側上に溝またはトラックを有する、段落1〜18のいずれか1に記載の装置。
【0110】
20. さらに、前記リングの底部側上に位置する前記リングピンは、前記ベースの頂部側上の前記溝またはトラック内に載る、段落1〜19のいずれか1に記載の装置。
【0111】
21. 前記リングは、該リングの底部側上に1つのトラックまたは溝を有する、段落1〜20のいずれか1に記載の装置。
【0112】
22. 前記リングは、該リングの頂部側上に位置するピンを有する、段落1〜21のいずれか1に記載の装置。
【0113】
23. さらに、前記ノブは、底部に溝またはトラックを有する、段落1〜22のいずれか1に記載の装置。
【0114】
24. さらに、前記トラックまたは溝の頂部側上位置する前記リングピンは、前記ノブの底部上の前記溝またはトラックに載る、段落1〜23のいずれか1に記載の装置。
【0115】
25. さらに、前記ベースは、頂部側上にピンを有する、段落1〜24のいずれか1に記載の装置。
【0116】
26. さらに、前記ベースの頂部側上に位置する前記ベースピンは、前記リングの底部上の前記溝またはトラック内に載る、段落1〜25のいずれか1に記載の装置。
【0117】
27. 前記装置は、タレットである、段落1〜26のいずれか1に記載の装置。
【0118】
28. 前記装置は、偏流タレットである、段落1〜27のいずれか1に記載の装置。
【0119】
29. 前記装置は、上昇タレットである、段落1〜28のいずれか1に記載の装置。
【0120】
30. 前記装置は、タレット組立体である、段落1〜29のいずれか1に記載の装置。
【0121】
31. 段落1〜30のいずれか1に記載の装置を含むライフルスコープ。
【0122】
32. 底部に結合されたピンを備えたノブと、
頂部に結合されたピンを備えたベースと、
各面上に終端を備えた同心状カムトラックを備えたゼロストップリングと、を含み、前記ベースピンは、前記ゼロストップリングの頂部側上の前記同心状カムトラックに載り、前記ノブピンは、前記ゼロストップリングの頂部側上の前記同心状カムトラックに載る、装置。
【0123】
33. 底部に結合されたピンを備えたノブと、
頂部に結合されたピンを備えたベースと、
頂部側上にトラックまたは溝、および、底部側上にピンを備えたリングと、を含み、前記ノブピンは、前記リングの頂部側上の前記トラックまたは溝に載り、前記リングの底部側上のピンは、前記ベースの頂部側上の前記トラックまたは溝に載る、装置。
【0124】
34. 前記リングは、ゼロストップリングである、段落31に記載の装置。
【0125】
35. 前記ベース上の前記トラックまたは溝は、同心状カムトラックである、段落31に記載の装置。
【0126】
36. 前記ベース上の前記トラックまたは溝は、終端を備えた同心状カムトラックである、段落31に記載の装置。
【0127】
37. 前記リングの頂部側上の前記トラックまたは溝は、同心状カムトラックである、段落31に記載の装置。
【0128】
38. 前記リングの頂部側上の前記トラックまたは溝は、終端を備えた同心状カムトラックである、段落31に記載の装置。
【0129】
39. 前記トラックまたは溝は、前記ベースの頂部の内周上に位置する、段落31に記載の装置。
【0130】
40. 底部側に結合されたトラックまたは溝を備えたノブと、
頂部側上に結合されたピンを備えたベースと、
頂部側上にピン、および、底部側上にトラックまたは溝を備えたリングと、を含み、前記リングピンは、前記ノブの頂部側上の前記トラックまたは溝に載り、前記ベースピンは、前記リングの底部側上の前記トラックまたは溝に載る、装置。
【0131】
41. 前記リングは、ゼロストップリングである、段落37に記載の装置。
【0132】
42. 前記ノブ上の前記トラックまたは溝は、同心状カムトラックである、段落37に記載の装置。
【0133】
43. 前記ノブ上の前記トラックまたは溝は、終端を備えた同心状カムトラックである、段落37に記載の装置。
【0134】
44. 前記リングの底部上の前記トラックまたは溝は、同心状カムトラックである、段落37に記載の装置。
【0135】
45. 前記リングの底部上の前記トラックまたは溝は、終端を備えた同心状カムトラックである、段落37に記載の装置。
【0136】
46. 前記トラックまたは溝は、前記ノブの底部の内周上に位置する、段落37に記載の装置。
【0137】
47. 底部側に結合されたピンを備えたノブと、ピンが結合されたベースと、各面に終端を備えた同心状カムトラックを備えたストップリングと、を含む装置。
【0138】
48. 前記ノブは、ほとんど2回のまる回転を行うことができる、段落1〜47のいずれか1に記載の装置。
【0139】
49. 前記ノブは、2回のまる回転を行うことができる、段落1〜48のいずれか1に記載の装置。
【0140】
50. ライフルスコープであって、該ライフルスコープは、スコープ本体と、光軸を構成し、前記スコープ本体に作動的に連結された可動な光学素子と、スクリューであって、該スクリューの回転に応じて前記光軸を調節するために前記光学素子に作動的に連結されたスクリューを有するタレットと、を含み、前記タレットは、(a)ノブと、(b)1つまたは2つのカムトラックを備えたリングと、を含み、前記1つまたは2つのカムトラックは、前記リングの頂部および/または底部上に位置し、(c)ベースをさらに含み、前記ノブまたは前記ベースの少なくとも1つは、前記リングの前記1つまたは2つのトラック内に挿入されるピンを有する、ライフルスコープ。
【0141】
51. ライフルスコープであって、該ライフルスコープは、スコープ本体と、光軸を構成し、前記スコープ本体に作動的に連結された可動な光学素子と、スクリューであって、該スクリューの回転に応じて前記光軸を調節するために前記光学素子に作動的に連結されたスクリューを有するタレットと、を含み、前記タレットは、底部側に結合されたピンを備えたノブと、頂部側にトラックまたは溝を備えたベースと、頂部側にトラックまたは溝、および、底部側上にピンを備えたリングと、を含み、前記ノブピンは、前記リングの頂部側上の前記トラックまたは溝に載り、前記リングの底部側上のピンは、前記ベースの頂部側上の前記トラックまたは溝に載る、ライフルスコープ。
【0142】
52. ライフルスコープであって、該ライフルスコープは、スコープ本体と、光軸を構成し、前記スコープ本体に作動的に連結された可動な光学素子と、スクリューであって、該スクリューの回転に応じて前記光軸を調節するために前記光学素子に作動的に連結されたスクリューを有するタレットと、を含み、前記タレットは、底部側に結合されたトラックまたは溝を備えたノブと、頂部側にピンを備えたベースと、頂部側にピン、および、底部側上にトラックまたは溝を備えたリングと、を含み、前記リングピンは、前記ノブの頂部側上の前記トラックまたは溝に載り、前記ベースピンは、前記リングの底部側上の前記トラックまたは溝に載る、ライフルスコープ。
【0143】
53. ライフルスコープであって、該ライフルスコープは、スコープ本体と、タレットと、を含み、前記タレットは、(a)ノブと、(b)1つまたは2つのトラックを備えたリングと、を含み、前記1つまたは2つのトラックは、前記リングの頂部および/または底部上に位置し、(c)ベースをさらに含み、少なくとも前記ノブまたはベースは、前記リングの前記1つまたは2つのトラック内に挿入されるピンを有する、ライフルスコープ。
【0144】
54. ライフルスコープであって、該ライフルスコープは、
スコープ本体と、タレットと、を含み、前記タレットは、底部側に結合されたピンを備えたノブと、頂部側上にトラックまたは溝を備えたベースと、頂部側上にトラックまたは溝、および、底部側上にピンを備えたリングと、を含み、前記ノブピンは、前記リングの頂部側上の前記トラックまたは溝に載り、前記リングの底部側上のピンは、前記ベースの頂部側上の前記トラックまたは溝に載る、ライフルスコープ。
【0145】
55. ライフルスコープであって、該ライフルスコープは、
スコープ本体と、タレットと、を含み、前記タレットは、底部側に結合されたトラックまたは溝を備えたノブと、頂部側上にトラックまたは溝を備えたベースと、頂部側上にピン、および、底部側上にトラックまたは溝を備えたリングと、を含み、前記リングピンは、前記ノブの頂部側上の前記トラックまたは溝に載り、前記ベースのピンは、前記リングの底部側上の前記トラックまたは溝に載る、ライフルスコープ。
【0146】
例1:銃器
ゼロストップを所定距離、例えば、100ヤード(91.4m)に設定するために、使用者は、第1に、ライフルスコープを自身のライフルに取り付けるであろう。次いで、使用者は、目標めがけて射撃するであろう。各射撃の間に、使用者は、打撃点が所望の位置に丁度くるまでタレットを調節するであろう。一旦打撃点が、所望の位置にきた後は、使用者は、外側タレットノブを取り外し、次いで、ゼロストップリングのすべてを、ベースピンがゼロストップ底部側同心状カムトラック上の終端に接触するまで、それらの完全時計廻り方向位置(タレットスクリューピッチが反対方向である場合、反時計廻り方向で有り得、このことは、時として他の国では望ましい)に回転させるであろう。
次いで、使用者は、タレットノブを直接面する「ゼロ」に置き換え、その後、ノブピンは、ゼロストップリングの頂部側上のカムトラックの「始め」に整合するようになる。この時点で、ゼロストップは、それ以上の時計廻り方向の回転(「下降方向」回転)を可能にせず、反時計廻り方向の回転だけを可能にし、ほとんどまる2回転の回転を可能にするようになる。長距離狩猟スコープのために、24MOA移動のものであれば、ほとんどの状況のためには十分であろうし、このゼロストップは、大雑把に29MOAを可能にするであろう。このゼロストップが、さらにより多くの移動を必要とするより長距離の適用例で使用しようとする場合には、第2のゼロストップリング、あるいは、それ以上のストップリングを設計に付加して追加の回転を可能にすることができるであろう。
【0147】
例2
本願で開示されている装置の1つの形態では、タレットノブの第1の回転時に、ノブのピンは、ゼロストップリングの頂部側上の同心状カムトラック内に載るであろう。ゼロストップリングは、第1の回転時に静止したままである。第1の回転の終了時に、ノブのピンは、カムトラックの終端に接触し、その結果、第2の回転が始まるときに、ノブとゼロストップは一緒に回転する。第2の回転時に、ベースのピンは、第2の回転の終了近くで、ベースのピンが底部側のカムトラックの終端に接触し、かくして、タレットのすべての運動を終了させるまで、ゼロストップリングの底部側上の同心状カムトラックを周回する。方向を逆にすることにより、タレットは、元の位置、または、「ゼロストップ」に戻ることが可能になる。
【0148】
例3
本願で開示されている1つの形態では、第1の回転時に、ゼロストップリングとノブのピンは、ベースのピンが、終端に接触するまで、底部の同心状カムトラック内を辿るベースのピンと共に一緒に回転する。この時点で、第2の回転が始まり、ノブのピンは、第2の回転の終了近くで終端に接触するまで、ゼロストップリングの頂部側上の同心状カムトラックを周回するであろう。
【0149】
本願で、特定の実施形態を示し、説明してきたけれども、当業者は、同じ目的を達成するように計算される任意の構成が、示された特定の実施形態に代替することができることを理解するであろう。本願は、記載された本発明の原理に従い作動する任意の適合および変形を包含することを意図している。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ制限されることを意図している。米国特許第9,435,609号、第8,919,026号、および、第8,166,696号等の本願で引用されている特許、引用文献、および、刊行物の開示は、出典を明示することによってそれらの開示内容全体が本願の一部とされる。