(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グリップ部の中央の断面の外周は約1/2インチ(1.27cm)であり、前記第1延在部及び前記第2延在部のそれぞれの断面の外周は約3/8インチ(0.953cm)である、請求項16に記載のアセンブリ。
垂直側壁が、外周ベース底部において前記閉鎖した底部ベースと接続するよう接触し、前記外周ベース底部がその外周に沿う湾曲部を備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
定義
用語の定義が一般的に使用される意味から逸脱する場合、出願人は、特に示さない限り、以下に示す定義を利用するものとする。
【0010】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的及び説明的なものに過ぎず、請求された主題を限定するものではないことを理解されたい。本出願において、特に断りのない限り、単数形の使用は複数形を含む。明細書並びに添付の請求項において、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈によって他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。本出願において、「又は」の使用は、他に記載がない限り、「及び/又は」を意味する。さらに、「含んでいる」という用語及び「含む」及び「含まれる」等の他の形態の使用は限定的ではない。
【0011】
本発明の目的のために、用語「備える(comprising)」、用語「有する(having)」、用語「含む(including)」、及びこれらの語の変形は、非限定的に解釈されることを意図しており、従って列挙した要素以外の追加的な要素を備えうることを意味する。
【0012】
本発明の目的のために、「頂部」、「底部」、「上部」、「下部」、「上」、「下」、「左」、「右」、「水平」、「垂直」、「上方」、「下方」等の方向を表す用語は、本発明の様々な実施形態を説明する上で便宜のためにのみ用いられている。本発明の実施形態は、様々な方向に向けることができる。例えば、図面に示した図形、装置等は、裏返したり、任意の方向に90°回転されたり、反転されたりしてもよい。
【0013】
本発明の目的のために、ある値又は特性について、その値が、その値、特性、その他の要素を用いて算術計算あるいは論理的決定を実行することにより導かれた場合、その値又は特性は特定の値、特性、条件の成立等の要素に「基づく」といえる。
【0014】
本発明の目的のために、より簡潔な記述とするため、本明細書における幾つかの定量的表現は、用語「約(about)」で修飾していない。用語「約」が明示的に使用されていてもいなくても、本明細書におけるあらゆる所定量は、実際の所定量を指すものであって、また、このような所定値についての実験条件及び/又は測定条件による近似値を含む、当該技術分野における通常の技術に基づき合理的に推論されるこのような所与の値への近似をも指すものとする。
【0015】
本発明の目的のために、「バケツ」又は「ペール(pail)」という用語によって、防水された、略鉛直円筒形又は円錐台であって、頂部が開放されて底部が略平坦であるものを指す。開示する幾つかの実施形態において、一般的には取っ手(bail)と呼ばれる運搬用ハンドルを備える場合がある。
【0016】
本発明の目的のために、「外周」という用語によって、曲線状の幾何学的図形を囲う境界線を指す。
【0017】
本発明の目的のために、「容器」という用語によって、物体や材料を収容、貯蔵、及び輸送するために使用可能な部分的又は完全に囲われた空間を作り出す任意の装置からなる道具を指す。
【0018】
本発明の目的のために、「人間工学」という用語によって、オペレータの疲労や不快感を低減することによって生産性を最大限にすることを意図した機器設計を指す。更なる態様として、ユーザと機器とが作業環境において最も効率的、安全かつ快適に相互作用可能なような使用時の機器設計及び配置を含む。
【0019】
本発明の目的のために、「フランジ」という用語によって、追加的な強度、剛性、又は支持面積を得るために又は他の物体を取り付けるための場所を確保するために鋳造又は成形されるシャフト、パイプ、装置筐体上の突出したリム、カラー、リング又は板状部を指す。フランジは、強度を得るために外部又は内部リッジ部又はリム(リップ)として提供又は形成してもよい。
【0020】
本発明の目的のために、「グリップ」という用語によって、物体を手で保持するための部分やアタッチメントを指す。
【0021】
本発明の目的のために、「ハンドル」という用語によって、手で移動、保持、携帯又は使用可能とする物体の一部又はそのアタッチメントを指す。幾つかの実施形態では、ハンドルが人間工学的デザインを備えうる。
【0022】
本発明の目的のために、「一体型」という用語によって、全体の一部として関連する又は属することを指し、構成要素又は部品であって、即ち、全体の完全性のために必要であって、共に全体を構成する部分からなる又は備えることを指す。
【0023】
本発明の目的のために、「滑り止め」という用語によって、摺動又は滑りを防ぐような設計を指す。
【0024】
本発明の目的のために、「熱可塑性エラストマー(TPE)」という用語によって、従来の熱硬化性ゴムとは違って、熱可塑性材料のような、製造プロセス内で加工及びリサイクル可能なゴム状材料の多様な群を指す。
【0025】
本発明の目的のために、「サントプレーン(Santoprene)(商標)」という用語によって、ポリプロピレン(PP)の熱可塑性マトリックス中の完全に動的加硫されたエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)を指す。サントプレーン(商標)は、ゴムのような見た目や感触を有しそのような挙動をするが、PP含有量のために、簡便で柔軟な部品設計及び製造を可能とする材料である。サントプレーン(商標)は本来、プラスチックの加工し易さを備え、ゴムの特性を示す高性能なエラストマーである。サントプレーンは、長期性能が要求される弾力性のある工業部品として信頼性の高いポリマーであることが証明されている。サントプレーン(商標)は、熱硬化性ゴム等の材料と比較してシステムコストを削減し、持続可能性のメリットをもたらす可能性がある。幾つかの異なるグレードのサントプレーン(商標)TPV(熱可塑性加硫物)を入手可能である。PPに対するEPDMゴムの比率に応じて、硬度、係数(modulus)及び柔軟性等の物理的特性が変化する。サントプレーン(商標)は、EPDMゴムの外観、感触を有しそのように挙動するが、従来の熱可塑性加工装置で加工可能である。これにより、EPDMゴムに比べて、簡便でより柔軟な部品設計が可能となり、製造がより容易となる。EPDMゴムに対してTPVの主な利点は、同様の設計を有する場合に部品の重量が軽いことである。その減量は30%にもなる。
【0026】
本発明の目的のために、「防水」という用語によって、水が入らない又は通過しないように、密閉、締結、又は嵌め込むことを指す。
【0027】
本発明の目的のために、ザイテル(Zytel)(登録商標)」という用語は、デュポン(商標)が所有する商標を指し、より一般的にはナイロンとして知られる群である異なる高強度、耐磨耗性及び耐衝撃性を有する多くの熱可塑性ポリアミド配合物に使用される。ザイテル(登録商標)ナイロン樹脂の一般的な特徴の例として、高い機械的強度、優れた剛性と靭性のバランス、良好な高温性能、良好な電気及び燃焼特性、良好な摩耗及び耐薬品性等の機械的及び物理的特性が挙げられる。さらに、特定のプロセス及び最終用途に合わせた特性を備えた幅広い製品を作成するために、様々な改質及び強化グレードのザイテル(登録商標)ナイロン樹脂を利用可能である。ほとんどの難燃性グレードのものを含むザイテル(登録商標)ナイロン樹脂は、着色が可能である。ザイテル(登録商標)ナイロン樹脂は良好な溶融安定性を備えており、物性処理された生産廃棄物のリサイクルが通常可能である。ザイテル(登録商標)ナイロン樹脂は一般的に、自動車、家具、家庭用電化製品、スポーツ用品、建設業などの要求の厳しい用途で使用される。ザイテル(登録商標)ST801AW NC010は、超強靱で高性能なポリアミド66樹脂であって、UV安定化されており、適切に着色されていると間接太陽光に対する最適な耐性が得られる。
【0028】
説明
本発明について様々な変更及び代替的な形態が可能であるが、特定の実施形態が図面に例示的に示されており、以下に詳細に説明する。但し、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は、本発明の精神及び範囲内の全ての変更、等価物、及び代替物を包含する。
【0029】
既存のバケツ(又はペール)はありふれた物理的容器である。一般的な構成では、バケツは閉じた底表面及び開いた頂表面を有する円筒形状である。さらに、バケツは低品位の金属又はプラスチック材料で形成されることが多い。安価な材料が最もよく使用されるので、得られるバケツはあまり耐久性がない。加えて、不十分な構造がバケツのハンドルや本体の他の部位での故障につながることが多い。バケツは、至る所に存在するにも関わらず、グリップの選択肢が不足しているために非常に制限されている。
【0030】
従って、本発明の実施形態は、従来技術の制限や欠点に起因する一以上の課題を実質的になくす、改善された容器アセンブリを対象とする。本明細書にはバケツの構成が記載されているが、当業者であれば、本発明の実施形態を様々な容器アセンブリに適用できることを容易に理解される。ハンドル位置を改善し、ハンドルの位置を増やすことによって、バケツ及びその内容物はより容易に制御され、又は操作される。また、多層断熱コアの使用によりその構造の組成を改善することによって、バケツの有用性、弾力性、及び寿命が向上する。
【0031】
図1から
図3及び
図8から
図9を参照すると、本発明が開示する一実施形態に係るバケツ100が示される。例示的な実施形態において、バケツ本体は、略平坦な閉鎖底部202から上方に延びてバケツ100の開口部に頂部リムを形成する垂直側壁102を有する。幾つかの構成では、頂部リムは、開口部の側壁102の周辺付近に配置する縁104内に形成可能である。縁104によって、蓋2200(
図22参照)を開口部でバケツ100の頂部に固定しやすくなる。蓋2200の実施形態において、例えば、バケツ100の縁104に外側リム2202を取り付けて固定するための密閉可能なスナップ式の設計を組み込むことができる。このようにスナップ式に嵌める、又は外す設計であれば、密閉可能な蓋2200を迅速に取り外したり交換したりできる。
【0032】
底面斜視
図2300に示すように、
図23には蓋2200の下側2304上に受け入れ溝2302が示される。蓋2200の外側リム2202をバケツ100の縁104に沿わせて、縁104を受け入れ溝2302内へと押し込むことができる。このようにして、バケツ内に内容物を保持し及び/又は内容物がこぼれ出ないように、蓋2200を密閉可能な状態でバケツ100に対して保持可能である。加えて、バケツ100に対する蓋2200のこのような密閉作用により、外部物質がバケツ100の内部領域に入らないようにする、又は内容物を外部要素から単に保護するのに役立つ。さらに、外側リム2202は、受け入れ溝2302からリップ部104を外す際に外側へと曲がるように、しっかりとした柔軟性を有してもよい。
【0033】
さらに、蓋2200の開示された実施形態は、蓋の取り外し及び再取り付けを容易にする内蔵ハンドル(図示せず)を備えて構成してもよい。この場合、蓋2200はバケツとは別であり、バケツ100の付属品と見なすことができる。さらに、縁104によって、バケツ100の開口部端に注入のための輪郭が得られると共に、開口部周辺付近でバケツ100の縁部に沿った強度が上がる。従って、縁104により、応力が掛かった状態でバケツ100の開口部が形状を維持し易くなる。
【0034】
蓋2200は、バケツ100の頂部でのユーザの着座領域として機能することができる。蓋2200は、ユーザを受け入れる着座領域2204を組み込むよう構成することができる。幾つかの実施形態では、着座領域2204は、蓋2200の頂部2210のほぼ中央の窪んだ領域として設計することができる。着座領域2204によってさらに、配置された任意の数及び様々なものを保持/支持するためのテーブル領域として機能する等の追加的な機能を得てもよい。例えば、開示された実施形態は、着座領域2204の窪んだ領域に沿って内側リム2206を備えてもよく、着座領域2204に配置された上述の様々なものを通常保持及び/又は支持する。着座領域2204はさらに、ユーザの快適性を向上させるための様々な人間工学的な輪郭を有してもよい。
【0035】
蓋2200の下側2304に沿って背骨(spines)又は補強用リッジ2306等の追加的な支持構造を組み込んでもよい。補強用リッジ2306は、(例えば着座した場合又はその上に立っている場合の)ユーザの重量に適応し、又は蓋2200の頂部2210上に配置した材料に適応するための、蓋に対する増加した支持力を提供する。幾つかの実施形態において、着座領域2204は取り付け領域2208等を備えてもよく、着座領域2204のユーザを支持するためのクッション等の(図示しない)別途適用する支持材料を受け入れるよう構成する。この取り付け領域2208には、別途適用する支持材料を保持するための任意の種類の固定手段を用いてもよく、固定手段としては、接着剤、フック及び歯状(hook and tooth)材料、ネジ、釘等が挙げられるがこれらに限定されない。幾つかの実施形態において、着座領域2204の窪んだ領域等の蓋2200の一部にて滑り止めパッド2400等の他の例示的な材料を受け入れてもよい。
図24を参照すると、例示的な滑り止めパッド2400は、ユーザがバケツ100の上に立つ必要がある場合等に摩擦の助けとなるように、頂部表面2404内等において滑り止め用の設計2402を組み込んでもよい。滑り止めパッド2400がさらに所定の厚さを有して、座席として使う必要がある場合等にユーザがより快適になるような機能を有してもよい。
【0036】
開示された一実施形態において、垂直側壁102は、バケツ100の外周ベース底部126において閉鎖底部202と接する。外周ベース底部126は、その両端部内でアーチを備えるように(卵殻のように)外周に沿って湾曲させてもよい。このように、外周ベース底部126にてこのような接合による連結を行うことは、バケツ100の亀裂を防止して保護を容易とする曲率(又はアーチ)を提供する。それは、湾曲した表面積の広い領域に亘って外周ベース底部126に加わる応力を分散することと、衝撃を緩和する材料とによって得られる。開示された一実施形態において、前述の外周ベース底部126の曲率は、半径約1/8インチである。この追加の保護層は、バケツ100の長寿命化に役立つ。幾つかの実施形態において、外周ベース底部126の底部リム138が平坦な閉鎖底部202の外側底部表面200を超えて延び、これによって縁140を形成してもよい。縁140の外周は、バケツ100の平坦な閉鎖底部202の周辺に略延在する湾曲形状を備えてもよい。
【0037】
ハンドル106をバケツ100に取り付けることによって、ユーザがバケツ内の内容物を処理したり、運んだり、取り扱ったりするためにバケツ100を操作可能とすることができる。開示される一実施態様において、ハンドル106は、延在するアーム間に配置したグリップ部112を備え、これによって一体型の一つの部品であって略硬質な設計のハンドル106を形成する。延在するアームは、(グリップ部112の一端から延びる)第一延在部108と(グリップ部112の別の端部から延びる)第二延在部110とを備える。第一延在部108と第二延在部110とは、後述するように、それぞれの取り付け端部120で終端してもよい。開示される一実施態様において、ハンドル106の第一延在部108と、第二延在部110と、グリップ部112とが略半円形のデザインを形成する。ハンドル106の第一延在部108と、第二延在部110と、グリップ部112とによってバケツを使用及び運ぶのに十分な任意の形状又はデザインを形成し得ることが容易に理解される。
【0038】
グリップ部112は、頂部側114と、底部側又は下側116と、を備える。底部又は下側116に沿った溝、指用のくぼみ、若しくは指を受け入れるための凹部118等の人間工学的特徴が、グリップ部112に組み込まれてもよい。選択された一実施形態において、グリップ部112は、4つの溝、指用のくぼみ、若しくは指を受け入れるための凹部118を備える。開示された設計によれば、頂部側114からグリップ部112をつかむ場合等に、ユーザの指が溝、指用のくぼみ、若しくは指を受け入れる凹部118内に自然に入るようになっている。グリップ部112の頂部表面114の丸みをおびた人間工学的輪郭は、ユーザがグリップ部112をつかむ際にユーザの手のひらの領域の自然の曲線に略一致する。
【0039】
ハンドル106には取り外し可能な肩ストラップ(図示せず)を取り付けてもよい。開示される一実施態様において、ハンドル106の第一延在部108と第二延在部110とに肩ストラップを取り付ける。例えば、開示される一実施態様において、第一延在部108と第二延在部110とが肩ストラップを取り外し可能に取り付けるためのクリップ穴を備える。選択された実施形態において、肩ストラップがパッドを備えてもよい。このように、取り外し可能な肩ストラップによって、バケツ100を肩の上で支える等、バケツの搬送の別の選択肢がユーザに与えられることになる。
【0040】
選択された実施形態において、内側に曲がってハンドル106の取り付け端部120で終端するようハンドル106の各端部を構成する。取り付け端部120は、(後述の)取り付けプラグアセンブリの雄側取り付け端部として設計する。このように、開示された実施形態において、ハンドル106の端部は、垂直側壁102の外側表面136等にハンドル106を固定するための雄側取り付け端部120で終端可能である。以下にさらに説明するように、雄側取り付け端部120の一部は、バケツ100の側面122を通り抜けるよう配置可能である。
【0041】
図3は、バケツ100の斜視図であって、バケツ100の内壁300及び内部底部302がバケツ100の内容物を保持するよう構成する。バケツ100の内部には、相補的な雌側受け入れキャップ304が配置される。後述のように、雌側受入れキャップ304の一部が内壁300を介して受け入れられて雄側取付け端部120と接続するよう設計されており、ハンドル106をバケツ100に固定する。
【0042】
図4及び
図5を参照すると、雄型取り付け端部120と雌側受け入れキャップ304とを含む取り付けプラグアセンブリ400が示されている。雄側取り付け端部120は、ハンドル106と一体成形されてもよい。雄側取り付け端部120がフランジ部402へと広がるよう構成してもよい。フランジ部402の内表面404から雄側延在部406が突出している。雄側延在部は側壁408を有し、端部表面410で終端する。雌側受け入れキャップ304がフランジ状のヘッド部412を備えてもよい。フランジ状ヘッド部412の内表面414から中空の延在部416が突出しており、端部表面418で終端する。中空の延在部416は、雄側の延在部406を受け入れるための中空内部420を有する。
【0043】
開示される一実施態様において、雄側延在部406の側壁408は、円筒形状に設計され、中空内部420の内表面422の相補的な構造内に受け入れられる。開示される実施態様によれば、雄側延在部406の円筒形構造の円形寸法は、中空内部420の内表面422と密着した嵌め合い配置となるような寸法である。雄側延在部406の端部表面410は、中空内部420の奥側の壁表面426に向かって付勢される。例えば内表面422と奥側の壁表面426とを含む内部領域と接触するように、中空内部420内に接着剤を配置する。開示される一実施態様において、接着剤の例として、3MのScotch-Weld Plastic & Rubber Instant Adhesive PR100が挙げられる。但し、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー(M−クラス))ゴム、ナイロン、ポリプロピレン及びポリエチレン又は任意の低粘度瞬間接着剤用途のような、基材を結合させるのに十分な任意の適切な接着剤を使用することができる。
【0044】
雄側延在部406は中空内部420内に押し込まれるが、雄側延在部406をその中で固定するために、端部表面410及び側壁408に接着剤を塗布してもよい。側壁408と内部表面422との間及び/又は端部表面410と奥側の壁表面426との間のように中空内部420にはわずかな隙間領域があり、接着剤が硬化したり広がったり及び/又は膨張したりするのを許容することができる。最終的に組み立てられると、雌側受け入れキャップ304の端部表面418は、フランジ部402の内表面404に略当接する。この配置により、接着剤は中空内部420内部で固定され、バケツ100の表面領域には接触しない。接着剤が一旦硬化すれば、雄側取り付け端部120と雌受入れキャップ304とが嵌め合って固定され、ハンドル106が穴600を中心に旋回可能となる。従って、最終的なハンドルアセンブリは、第一延在部108と、第二延在部110と、グリップ部112と、雄側取り付け端部120と、雌側受け入れキャップ304とを備える。
【0045】
図5に取り付けプラグアセンブリ400の代替
図500を示す。フランジ部分402上の外側表面502が示されている。フランジ付きヘッド部分412の外側表面504は、略キノコ形状の構成の様であってよい。フランジ付きヘッド部分412の縁部506は、湾曲面508を含みうる。雌側受け入れキャップ304には材料を介して内側側壁300に対して外部から加えられる力が分散されてハンドル106を介して応力が伝達される。湾曲面508は、雌側受け入れキャップに加わるこのような応力を低減するために設けられる。
【0046】
図6、
図7A及び
図7Bは、ハンドル106のバケツ100への連結について詳細に示す図である。垂直側壁102の穴600を介して雄側取り付け端部120を雌側受け入れキャップ304へと接続することによって、ハンドル106をバケツ100に取り付ける。組み立ての際、雄側延在部406と中空延在部416とをバケツ100の穴600(
図6)の相対する側からそれぞれ挿入し互いに嵌め合わせる。穴600の寸法は、中空延在部416の外側表面424と密着した嵌め合い配置となるよう設計される。開示される一実施態様において、外側表面424は円形で穴600の丸い形状と相補的であって、上述のような密着した嵌め合い配置が形成される。但し、このような密着した嵌め合い配置は、雌側受け入れキャップ304の外側表面424が穴600内部で回転可能とするのに十分である。
【0047】
最終的な構成では、ハンドル106がバケツ100に接続されると、フランジ部402の内表面404が垂直側壁102の外側表面136に当接する。さらに、フランジ付きヘッド部412の内側表面414は、垂直側壁102の内側側壁300に当接する。雄側取り付け端部120のフランジ部402及び雌側受け入れキャップ304のフランジ付きヘッド部412によって、穴600を介して異物が侵入したり内部内容物が失われたりするのを防止する。さらに、雄側取り付け端部120のフランジ部402と雌側受け入れキャップ304のフランジ付きヘッド部412によって、バケツ100の垂直側壁102からハンドル106が抜けないようになる。さらに、フランジ部402とフランジ付きヘッド部412とは、穴600から液体がそのまま流れ出てしまわないようにするバッフルプレートとしても作用しうる。
【0048】
別の例示的な実施形態では、ハンドル106をバケツに取り付けるために、別のタイプの取り付けシステムを使用することができる。例えば、ハンドルをバケツに固定するためのハンドルの設計にツイストロック接続アセンブリを設けて組み込むことができる。さらに、他の構造的特徴をバケツ100の設計に組み込んで、ツイストロック接続アセンブリを収容することもできる。
図25を参照すると、例示的に開示したハンドル2500は、ハンドル106として実用上全ての方法で形成、設計及び構成されうる。即ち、ハンドル2500は、延在するアーム同士の間に配置されたグリップ部112を備え、これによって一体型の一つの部品であって略硬質な設計のハンドル2500を形成する。延在するアームは、(グリップ部112の一端から延びる)第一延在部108と(グリップ部112の別の端部から延びる)第二延在部110とを備える。第一延在部108と第二延在部110とは、後述するように、それぞれの取り付け端部で終端してもよい。開示される一実施態様において、ハンドル106の第一延在部108と、第二延在部110と、グリップ部112とが略半円形のデザインを形成する。ハンドル2500の第一延在部108と、第二延在部110と、グリップ部112とによってバケツを使用及び運ぶのに十分な任意の形状又はデザインを形成され得ることが容易に理解される。
【0049】
選択された実施形態において、内側に曲がってハンドル2500の取り付け端部で終端するようハンドル2500の各端部を構成する。この実施形態において、取り付け端部は、ツイストロック接続アセンブリの連結コネクタ2502を備える。相補的に嵌合する保持キャップによって、ツイストロック接続アセンブリの各連結コネクタを収容し、以下に詳述するように、ハンドル2500をバケツに保持する。
【0050】
図26から
図28を参照すると、連結コネクタ2502と接続保持キャップ2602とを備えるツイストロック接続アセンブリ2600が示される。連結コネクタ2502は、ハンドル2500と一体成形されてもよい。連結コネクタ2502は、ヘッド部2606で終端する延在突起部2604を備えうる。幾つかの実施形態において、ヘッド部2606は、延在突起部2604の幅を超えて延在する延在部を備え、これによって、L字型構成等の切欠き領域若しくは溝2610を形成する、切欠き領域若しくは溝2610は、連結コネクタ2502のフランジ部2614の内側表面2612から延びる突起部2604に沿って延在することができる。それぞれ一体化した延在突起部2604とヘッド部2606とは、その設計内に湾曲部を含むことができる。例示的な実施形態では、延在突起部2604同士は、フランジ部2614の内側表面2612の中心に関して対称となるよう突出可能である。延在突起部2604同士間には、以下に述べるような相補的な嵌合支持構造を収容するための空間2624が形成される。
【0051】
接続保持キャップ2602は、内表面2618を有するフランジ部2616を備える。内表面2618のほぼ中心から、雄側取り付け端部2502の一体化した延在突起部2604とヘッド部2606とを収容するための相補的な嵌合部2620が突出する。相補的な嵌合部2620は、主支持構造2626と延在ロック部2630とを備えうる。幾つかの実施形態において、主支持構造2626と延在ロック部2630とが一体的な設計構造を形成する。延在ロック部2630は、ベース部2628としてフランジ部2616の内表面2618から突出し、より広いヘッド部2632へと延在するが、これによってベース部2628には相補的な切欠き領域若しくは溝2622が形成され、嵌合後のアセンブリにおいてヘッド部2606の対応する延在部2608を受け入れる部分である。開示される実施形態では、ベース部2628の構造は、略L字型構造を形成するより広いヘッド部2630まで延在する。主支持構造2626は、概して、接続保持キャップ2602の内表面2618のほぼ中心から延在しており、嵌合後のアセンブリにおける連結コネクタ2502の相補形状の空間2624内へと延びる。延在ロック部2630は、その設計構造内に湾曲部を含むことができる。
【0052】
接続保持キャップ2602の別の図が
図28に示される。フランジ部2616の外側表面2802は、略キノコ形状と類似していてもよい。フランジ2616の縁部2804は、湾曲面2806を含みうる。接続保持キャップ2602には材料を介してバケツの内側側壁に対して外部から加えられる力が分散されハンドル2500を介して応力が伝達される。湾曲面2806は、接続保持キャップに加わるこのような応力を低減するために設けられる。
【0053】
最終アセンブリでは、連結コネクタ2502と接続保持キャップ2602とは、相補的な嵌合部分2620を空間2624に挿入することによって互いに嵌合する。嵌合後は、延在ロック部2630とヘッド部2632とをツイストして保持キャップ2602を連結コネクタ2502に接続及び固定することによって、保持キャップ2602をロック位置に回転させる。開示される一実施態様において、接続保持キャップ2602の頂部側2810外表面2802に溝2808を設けることができる。溝2808は、マイナスドライバー等の工具を収容するのに十分な大きさであってもよく、接続保持キャップ2602の回転を容易にするためのものである。略細長い形状の溝が溝2808として設けられているが、接続保持キャップ2602の頂部側2810の外側表面2802に回転力を与えるのに十分な、任意の幾何学的に設計された形状の溝2808の形状(例えば、六角形状、星型、フィリップス工具設計形状等)とすることができる。接続保持キャップ2602のこのような回転運動によって、ヘッド部分2632を連結コネクタ2502の切欠き領域若しくは溝2610に係合させることができる。さらに、ヘッド部分2608は、接続保持キャップ2602の相補的な切欠き領域若しくは溝2622と係合する。開示される実施形態において、連結コネクタ2502の切欠き領域若しくは溝2610は、係合するヘッド部2632と密着した嵌め合いの関係となるような大きさとする。さらに、相補的な切欠き領域若しくは溝2622は、ヘッド部2608と密着した嵌め合いの関係となるような大きさとする。従って、接続保持キャップ2602を回転させて連結コネクタ2502と係合させると、ヘッド部2608、2632がそれぞれ切欠き領域若しくは溝2622及び切欠き領域若しくは溝2610内部で、摩擦による密着した嵌め合い(close-frictional fit)によって所定の位置にロックされる。連結コネクタ2502に接続保持キャップ2602を固定するために追加的に塗布を行ってよく、接着剤や結合剤を塗布してもよいが、これに限定されない。開示される一実施態様において、接着剤の例として、3MのScotch-Weld Plastic & Rubber Instant Adhesive PR100が挙げられる。但し、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー(M−クラス))ゴム、ナイロン、ポリプロピレン及びポリエチレン又は任意の低粘度瞬間接着剤用途のような、基材を結合させるのに十分な任意の適切な接着剤を使用することができる。
【0054】
図29を参照すると、別の開示されたバケツ2900の例示的な実施形態が示されている。幾つかの開示される実施形態において、バケツ2900は、ハンドル2500及びツイストロック接続アセンブリ2600を収容するように設計される。多くの点で、バケツ2900は、バケツ10の実施形態で説明したような多くの設計上の特徴を採用しており、例えば、垂直側壁102、縁104、外側底部200、底部リム138を備える。従って、バケツ2900は、バケツ100のように実用上全ての方法で形成、設計及び構成されうる。但し、バケツ2900は、本明細書で開示されるような追加の支持構造の特徴を提供する。例えば、開示された実施形態では、(穴2904及びその周りの垂直壁102に沿った)バケツ2900の外側領域2902及び(穴2904及びその周りの内側壁2908に沿った)内側領域2906が厚くなっており、ツイストロック接続アセンブリ2600、従ってバケツ2900に対するハンドル2500についてのより強い接続点とするためのものである。その結果、連結コネクタ2502のフランジ部分2614と接続保持キャップ2602のフランジ部分2616は拡張された設計を有し、より厚い材料を備えることができる。ハンドル2500が取り付けられる垂直側壁102上の点(即ち、取り付け領域2902)がより厚くなっており、フランジ接触領域(例えば、連結コネクタ2502のフランジ部分2614、及び、接続保持キャップ2602のフランジ部分2616)と同様の形状(例えば円形)であって、垂直側壁102における取り付け領域2902を補強し、側壁を介してハンドル2500を引く際の垂直側壁102の抵抗が増加する。幾つかの実施形態において、バケツ2900は、前述のように厚さが増加する垂直側壁102の点からバケツ2900の頂部へと向かって厚さが維持され、先細り形状になってバケツ100のリムと接するように構成することができる。開示される一実施態様において、この先細り形状がバケツ2900の全体の壁が頂部から底部へと続くのと同じ程度に続く。
【0055】
垂直側壁102の穴2904を介して連結コネクタ2502と接続保持キャップ2602とを接続することで、ハンドル2500をバケツ2900に取り付ける。組み立ての際、(上述のように)連結コネクタ2502の延在突起部2604と相補的な嵌合部2620とをバケツ2900の穴2904の相対する側からそれぞれ挿入し互いに嵌め合わせる。穴2904の寸法は、延在突起部2604の外側表面2634及び延在ロック部2630の外側表面2636の嵌合接続部と、密着した嵌め合い配置となるよう設計される。開示される一実施態様において、延在突起部2604の外側表面2634と延在ロック部2630の外側表面2636とは円形であって、穴2904の丸い形状と相補的であって、上述のような密着した嵌め合い配置が形成される。なお、このような密着した嵌め合い配置は、延在突起部2604の外側表面2634と外側表面2636との嵌合接続部が穴2904内で回転可能とするのに十分である。
【0056】
最終的な構成では、ハンドル2500がバケツ2900に接続されると、フランジ部2614の内表面2612が垂直側壁102の厚くなった外側領域2902に当接する。さらに、フランジ部2616の内側表面2618は、内側側壁2908の厚くなった内側領域2906に当接する。連結コネクタ2502のフランジ部分2614と接続保持キャップ2602のフランジ部分2616とによって、穴2904を介して異物が侵入したり内部内容物が失われたりするのを概ね防止する。さらに、連結コネクタ2502のフランジ部分2614と接続保持キャップ2602のフランジ部分2616とによって、バケツ2900の垂直側壁102からハンドル2500が抜けてしまうことを防げる。さらに、フランジ2614とフランジ部2616とは、穴2900から液体がそのまま流れ出てしまわないようにするバッフルプレートとしても作用しうる。
【0057】
図1〜
図2、
図8〜
図9及び
図11を再び参照すると、バケツ100は、バケツ100の外側底部表面200上に配置した一以上の足部124を備えてもよい。一以上の足部124は、一以上の足部の外表面に滑り止め面128を備え、それによって一以上の滑り止め用足部設計を形成することができる。滑り止め面128は、一以上の足部123の材料内で成形される等、一以上の足124上での一体設計であってもよい。従って、幾つかの実施形態において、滑り止め面12は、一以上の足部124の表面内で一体成型されたものとすることができる。或いは、滑り止め面128は、別途塗布する滑り止め材料であってもよく、濡れた状態と乾いた状態の両方でのグリップ性を向上させる。このように別途塗布する滑り止め材料は、除去可能で交換可能であってもよい。従って、滑り止め足部124によって、濡れた即ち滑りやすい表面上等でのバケツ100の位置を維持する働きをする。幾つかの実施形態において、滑り止め足部124の外表面は、隆起した設計パターン、ラグ又はトレッドパターン等の設計パターン130を備えてもよい。このような隆起した設計パターン、ラグ又はトレッドパターンによって、(水等の)液体が設計パターン130を通過することが可能となり、それにより、滑り止め足部124の下から液体を排出してハイドロプレーニング効果を防止する。このように設計パターン130によって濡れた条件でのバケツ100の安定性が高まる。
【0058】
特に、滑り止め足部124は、一以上の溝、指用の窪み、若しくは指受け入れ用の凹部132等の人間工学的デザインを備えるように構成して、オペレータがしっかりと快適に把持でき、例えばバケツを充填するか空にするかに関わらず、バケツ100の機能とその内容物を制御しやすくすることができる。選択された実施形態では、滑り止め足部124は、4つの溝又は指用の窪み、若しくは指受け入れ用の凹部132を備える。加えて、滑り止め足部124によって、バケツの底部をつかんで操作したりすることが必要な作業(注入作業や汲み出し作業)が行いやすくなる。
【0059】
例示的な実施形態によれば、滑り止め足部124は、バケツ100の外部底表面200に取り付けられる。幾つかの例において、滑り止め足部124は、バケツ100の外部底表面200に取り外し可能に接続してもよい。例えば、1/4インチの船舶(マリン)グレードのステンレス製ネジ等のコネクタを介して滑り止め足部124を取り付けて固定してもよい。別の実施形態では、船舶グレードのステンレス製ボルト及びナット等の接続アセンブリを利用して、滑り止め足部124をバケツ100の外部底表面200に固定してもよい。別の開示される実施形態において、滑り止め足部124は、接着剤によりバケツ100の外部底表面200に固定してもよい。開示される一実施態様において、接着剤の例として、3MのScotch-Weld Plastic & Rubber Instant Adhesive PR100が挙げられる。但し、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー(M−クラス))ゴム、ナイロン、ポリプロピレン及びポリエチレン又は任意の低粘度瞬間接着剤用途のような、基材を結合させるのに十分な任意の適切な接着剤を使用することができる。さらに、一以上の滑り止め足部124をバケツ100の外部底表面200に取り外し可能に接続するために他の任意の装置又は方法を利用可能であることが容易に理解される。開示される一実施態様において、滑り止め足部124は、溝又は指用の窪み、若しくは指受け入れ用の凹部132がバケツ100の中心に向かうように取り付ける。滑り止め足部124の背面142の輪郭は、一般に、平坦な閉鎖底部202の外縁外周及び/又は底部リム138と同じ輪郭に一致するように設計することができる。
【0060】
幾つかの開示される実施形態において、滑り止め足部124の厚さは、外周ベース底部126の底部リム138から突出し、あるいは底部リム138を越えて延在していてもよい。例えば、選択された実施形態において、滑り止め足部124は短い距離(例えば、約1/8インチ)突出してもよく、全体の厚さ(例えば、約3/8インチ)を有してもよい。滑り止め足部124が底部202を越えて延在する場合、例えば、バケツ100が落下した場合等に、通常はバケツ100の外部底面200の前に滑り止め足部124にてバケツ100下の部分が接触するので、滑り止め足部124が衝撃に対する緩衝材としての役目を果たすことができる。従って、主接触点としての一以上の滑り止め足部124に取り付けられてバケツ100が高くなっているので、一以上の滑り止め足部124は、バケツ100自体よりも早く摩耗する可能性がある。
【0061】
選択された実施形態では、滑り止め足部124は取り外し可能であって交換可能であり、これによってバケツ100の摩耗寿命が長くなる。滑り止め足部124は、全長(例えば、約4インチ)が変化してもよい。他の構成では、バケツ100の一部として滑り止め足部124を一体成形することができる。開示された実施形態では、滑り止め足部124を外部底面200に沿って対称に配置し、2つの滑り止め足部124がバケツ100の前後にそれぞれ略整列し、2つの滑り止め足部124が、バケツ100の側方側(左右)にそれぞれ略整列する。このように、少なくとも2つの滑り止め足部124が、ハンドル106、2500の略揺動方向に取り付けられる。別の2つの滑り止め足部124は、ハンドル106、2500の揺動方向に取り付けた方の2つの滑り止め足部124に垂直に取り付けてもよい。
【0062】
当業者であれば、より多く又はより少ない滑り止め足部124を個々の設計上の好みに応じてバケツ100の外側底面200に貼り付け及び取り付けてもよいことを容易に理解するであろう。一般に、バケツ100の安定性及びその保護を好ましいものとするために、場合に応じて任意の数/別の数の滑り止め足部124を利用することを考慮して、代替的な滑り止め足部の構成を達成可能であろう。例えば、
図12を参照すると、この滑り止め足部1200は一つの部品からなる設計1202として構成される。滑り止め足部1200の背面1202の輪郭は、一般に、平坦な閉鎖底部202の外縁の外周及び/又は底部リム138と同じ輪郭に一致するように設計することができる。先に述べた滑り止め足部124のように、滑り止め足部1200の外表面に(例えば隆起設計パターンを含む)滑り止め面128を組み込み、バケツ100の外側底部表面200に同じような方法で固定してもよい。他の構成では、バケツ100の一部として滑り止め足部1200を一体成形することができる。滑り止め足部124のように、例えば大きく擦り減った後や損傷後に、滑り止め足部1200も同様に交換可能である。
【0063】
別の実施形態において、
図13に二つの部品からなる足部の設計1302である滑り止め足部1300を示す。滑り止め足部1300の背面1304の輪郭は、一般に、平坦な閉鎖底部202の外縁の外周及び/又は底部リム138と同じ輪郭に一致するように設計することができる。先に述べた滑り止め足部124のように、滑り止め足部1300の外表面に(例えば隆起設計パターンを含む)滑り止め面128を組み込み、バケツ100の外側底部表面200に同じような方法で固定してもよい。他の構成では、バケツ100の一部として滑り止め足部1300を一体成形することができる。滑り止め足部124のように、例えば大きく擦り減った後や損傷後に、滑り止め足部1300を同様に交換可能である。
【0064】
図14に、バケツ100の底部202に沿ったより少ない滑り止め足部を利用した構成を示す。なお、このような滑り止め足部は、互いに略等間隔で配置し、バケツ100の安定性と外側底部表面200の保護を得るものとする。従って、滑り止め足部1400は、外側底部表面200又は底部リム138の外周周辺に3つの部品からなる足部の設計として配置される。先に述べた滑り止め足部124を滑り止め足部1400として機能させてもよいことが容易に理解でき、従って、滑り止め足部1300の外表面に(例えば隆起設計パターンを含む)滑り止め面128を組み込み、バケツ100の外側底部表面200に同じような方法で固定してもよい。他の構成では、バケツ100の一部として滑り止め足部1400を一体成形することができる。滑り止め足部124のように、例えば大きく擦り減った後や損傷後に、滑り止め足部1400を同様に交換可能である。
【0065】
図15〜
図20に、開示されたバケツの別の実施形態を示す。別の実施形態において、バケツ1500のバケツ本体の構造(即ち、略平坦な閉鎖底部202から上方に延びて開口部に頂部リムを形成する垂直側壁102)はあらゆる点でバケツ100と類似しているが、代替的な実施形態であるバケツ1500は、垂直側壁102の外表面136に導入及び取り付けた一以上のサイドハンドル1518を備える。幾つかの実施形態において、一以上のサイドハンドル1518を垂直壁102に取り外し可能に接続する。バケツ1500の前と後、即ち取り付け端部120の設置位置の略中間であってハンドル106の揺動方向に、一以上のサイドハンドル1518を配置可能である。このようにバケツ1500に搭載した一以上のサイドハンドル1518によれば、バケツの使用中又は操作中にバケツ1500の取り扱いや制御が容易となり、ハンドルの構造が改善される。
【0066】
幾つかの例では、一以上のサイドハンドル1518は、固定サイドハンドル1504及び非固定サイドハンドル1506を含むツーインワン(2in1)ハンドルの構造を備える。非固定サイドハンドル1506は、ロープ1508とロープハンドル即ちグリップ1512を備えてもよい。開示された実施形態では、固定サイドハンドル1504の各端部は、ロープ1508(例えば、約1/4インチのロープ)を収容するよう設計した貫通孔を備える。固定サイドハンドル1504の箇所を通ってロープ1508を固定するように結び目1510を作り、非固定サイドハンドル1506を保持してもよい。固定サイドハンドル1504は、(船舶グレードのステンレス製ネジ、船舶グレードのステンレス製ボルト及びナットアセンブリ、接着剤等のような一以上のサイドハンドル1518を垂直壁102に保持するのに十分な任意の適切な固定装置等の)一以上のコネクタ1514を介してバケツ1500の側壁102に取り外し可能に接続されてもよい。
【0067】
固定サイドハンドル1504は、例えば、溝、指用の窪み、若しくは指受け入れ凹部1516を装備した人間工学に基づく設計を固定サイドハンドル1504の底部側に備えてもよく、これによってバケツ1500をさらに制御及び操作するための固定グリップを形成する。固定サイドハンドル1504の頂部表面1502には、ユーザの手のひらの自然の湾曲に合うような人間工学的デザインを採用することができる。選択された一実施形態において、固定サイドハンドル1504は、4つの溝、指用のくぼみ即ち指を受け入れるための凹部1516を備える。開示された設計によれば、頂部表面1502から固定サイドハンドル1504をつかむ場合等に、ユーザの指が溝、指用のくぼみ即ち指を受け入れ用の凹部1516内に自然に入るようになっている。このように、開示される実施形態は、一以上のサイドハンドル1518及び/又はバケツの底面に配置された一以上の滑り止め足部124を提供する。例示的な実施形態において、一以上の滑り止め足部124は、一以上のサイドハンドル1518の直下に位置決めされる。(例えば、溝、指用の窪み、若しくは指を受け入れる凹部1516又はロープハンドル即ちグリップ1512を備える)バケツの側面に沿って配置したツーインワンハンドルの構成と共にハンドル106又は滑り止め足部124を使用して、バケツ1500とその内容物を制御したり操作したりすることができる。
【0068】
幾つかの実施形態において、ツーインワンハンドルは、約5インチの全長を有し、バケツ1500の側面から(例えば、約3/4インチだけ)突出させてもよい。このように突出していても、バケツ1500の実際の部分(例えば、型に組み込まれる)として固定サイドハンドル1504を一体形成してもよい。
【0069】
構造及び材料
開示された実施形態によれば、視覚的に魅力的でありミニマリストの魅力を備え、材料及び機能性において優れた性能の製品として、ハンドルを備えた改良されたバケツを提供する。バケツ100、1500、2900について開示された実施形態は、(金属に取って代わるために自動車部品によく使用され、10年〜20年持続するように設計され、極限環境において数十万のエンジンサイクルにまで耐えるように設計される)高性能ポリマー(performance polymer)を備える。バケツ本体(即ち垂直側壁102及び平坦な閉鎖底部202断面)の厚さは、約1/8インチである(一方、従来のバケツ本体の厚さは約1/16インチである)。
【0070】
バケツ100、1500、2900が滑り止め足部124によって地面から持ち上げられることに関して、バケツにより広いベース設計を取り入れることで不安定さを克服する。開示された実施形態では、バケツ100、1500、2900の本体は、若干先細りの形状を有し、バケツを積み重ねることができる。バケツ100、1500、2900の頂部の幅は、約11.5インチであり、外周ベース底部126では約10.5インチとなるよう先細り形状になっている。バケツ100、1500、2900は、約13.225インチの全高があり、約5.01USガロンの容量となる。バケツ100、1500、2900の本体形状の追加的な実施形態によれば、他の略垂直な円筒形状又は円錐台形状を備えてもよい。
【0071】
バケツ100、1500、2900の垂直側壁102の二つの穴600、2904は、頂部リップの1.5インチ下方に位置し、ハンドル106、2500の取り付け位置として機能することができる。一つの部品である一体型のハンドル106、2500は、バケツ100、1500、2900の本体と同じ工業樹脂(engineered resin)で構成可能である。開示された実施形態では、ハンドル106、2500の第1の延在部108及び第2の延在部110のそれぞれの断面の外周は、約3/8インチである。グリップ部112の中央の断面の外周は、約1/2インチである。グリップ部112の上記のような外周の設計によって、バケツ100、1500、2900内の荷物を運ぶための長期間及び短期間のユーザの快適性が向上する。このような快適性の向上は、グリップ部112のより広い表面積に負荷の重さを分散できることと、指が溝、指の窪み、若しくは指受け入れ用の凹み118に自然にはまるようになっていることとによって達成される。
【0072】
上述のように、バケツ100、1500、2900の頂部リムは、密閉可能なスナップ式の蓋を収容するように意図された縁104を備える。蓋2200の設計によってバケツ100、1500、2900を素早く取り付けたり取り外したりすることができる。開示される実施態様において、蓋2200の断面の厚さは約1/8インチである(即ち、垂直側壁102及び平坦な閉鎖底部202の断面と同様の厚さである)。選択された実施形態では、蓋の開示されたような滑り止めパッドは、滑り止め足部124と同じ材料であってもよく、また、カスタマイズを可能にするために色やパターンを配列した形式であってもよい。
【0073】
本発明の開示された実施形態は簡略化に焦点を当てており、選択された実施形態では、合計2つの別々の材料が、開示された発明に利用される材料の構成に組み込まれる。例えば、その耐久性及び弾力性のために選択されたのが、デュポン(商標)による高性能ポリマーであって、バケツ100、1500の本体及びハンドルアセンブリに利用され得る。従って、ザイテル(登録商標)等のナイロン樹脂材料を、バケツ100、1500のバケツ本体や(第1延在部108、第2延在部110、グリップ部112、雄側取り付け端部120、及び雌側受け入れキャップ304を含む)ハンドルアセンブリの形状を射出成型するのに使用可能である。開示された一実施形態では、射出成形材料としてザイテル(登録商標)ST801AW NC010を選択する。このように、バケツ100、1500の本体、及びハンドル106、2500、及び固定サイドハンドル1504は、射出成形によって形成されてもよい。ザイテル(登録商標)ST801AW NC010の自然色は簡単に色付けが可能であって、スペクトル内のほぼすべての色が利用可能となる。ザイテル(登録商標)ST801AW NC010は、完成した状態で金型から得られ、組み立て段階へと送る前の成形後の処理の必要がない。ザイテル(登録商標)ST801AW NC010の材料特性及び製品情報について、以下の表1及び表2に示す。
【0074】
表1
デュポン(商標)ザイテル(登録商標) ST801AW NC010
ナイロン樹脂
製品情報
ザイテル(登録商標)ナイロン樹脂の一般的な特徴の例として、高い機械的強度、優れた剛性と靭性のバランス、良好な高温性能、良好な電気及び燃焼特性、良好な摩耗及び耐薬品性等の機械的及び物理的特性が挙げられる。さらに、特定のプロセス及び最終用途に合わせた特性を備えた幅広い製品を作成するために、様々な改質及び強化グレードのザイテル(登録商標)ナイロン樹脂を利用可能である。ほとんどの難燃性グレードのものを含むザイテル(登録商標)ナイロン樹脂は、着色が可能である。
ザイテル(登録商標)ナイロン樹脂は良好な溶融安定性を備えており、物性処理された生産廃棄物のリサイクルが通常可能である。リサイクルが不可能な場合、デュポンによれば、適切に装備された設備でエネルギーを回収(−31kJ/gのベースポリマー)しながらの焼却が好ましい選択肢として推薦されている。廃棄については、各地の規制を遵守しなければならない。
ザイテル(登録商標)ナイロン樹脂は一般的に、自動車、家具、家庭用電化製品、スポーツ用品、建設業などの要求の厳しい用途で使用される。
ザイテル(登録商標)ST801AW NC010は、超強靱で高性能なポリアミド66樹脂である。UV安定化されており、適切に着色されていると自動車内装用途における間接太陽光に対する最適な耐性が得られる。
【0076】
図21は、ザイテル(登録商標)ST801AW NC010の引張係数と温度との関係を示す図である。
【0077】
材料の選択は、ザイテル(登録商標)に限定されず、優れた耐衝撃性、高温及び低温弾力性、良好な電気特性及び燃焼特性、良好な耐摩耗性及び耐薬品性、BPAフリーであって良好なUV安定性を備え、軽量かつ超靭性であって、開示された本発明の上記部品を形成するよう設計された任意の適切な工業樹脂を利用することができることが容易に理解される。
【0078】
滑り止め足部124の材料を選択する際、第二の材料を含むことができる。選択された実施形態では、第二の材料はサントプレーン(商標)を含むことができる。従って、滑り止め足部124は、射出成形によって成形することができる。材料の選定は、サントプレーン(商標)に限定されず、開示した発明に応じた高性能なグリップ性及び摩擦性を得る/達成するのに十分な(例えば、隆起した設計パターン、ラグ又はトレッド状のパターン)設計パターン130を含む滑り止め足部124の全体的な形状を生成するために、任意のゴム材料化合物を利用することができることが容易に理解される。バケツ100、1500、2900のカスタマイズを可能にするために、滑り止め足部124に幾つかの色を利用可能である。
【0079】
このように、本発明の実施形態によれば、ユーザがバケツ100、1500、2900について有する制御性及びバケツの側面及び底面に戦略的に配置された多機能ハンドル及びグリップを追加して利用することによるタスクが劇的に向上する。バケツの有用性、弾力性及び寿命が向上することに加えて、工業的ナイロン樹脂コアによって氷を保持し冷却器としての機能も持たせることによって、容器の有用性を高めることができる。他の開示された態様では、加熱した食品及び/又は飲料のような熱を保持する能力をバケツが備える。
【0080】
バケツ100、1500、2900を持ち上げたり操作したりする点では、ハンドル106、2500のグリップ部112を握ると、指が溝、指の窪み、若しくは指受け入れ用の凹み118に自然にはまるようになっており、グリップ部112のより広い表面積に負荷の重さを分散できることで即座により快適に荷物を運んだり操作が行える。従って、バケツのベース部を自然に握り、滑り止め足部124のグリップ部や指用の窪み、若しくは指受け入れ用の凹み132を利用するので、バケツ100、1500、2900の内容物を充填したり注いだりする際等に、ユーザの制御感や快適さが増すことになる。このことはオペレータの労力が減ることと同じであって、内容物及び/又はバケツ100、1500、2900が握りしめている手から落ちしまい損傷したり怪我をしたりする危険性が最小限となる。開示される実施態様において、バケツ100、1500、2900の設計上の特徴は、垂直側壁102に緩やかな先細り形状を含むが、この形状はすぐには分からず、即ち実質的に目立たない。結果的な見栄えはすっきりとしたラインとなり、性能を利用することに対するより洗練されたアプローチに沿ったものとなる。
【0081】
本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、本発明の改良された断熱容器において様々な変更及び変形が可能であることが当業者には明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に入るならば、本発明はその変形及び変種を包含することが意図される。
【0082】
多層構造
本発明の別の実施形態に係るバケツは、多層断熱コアを備えるよう形成してもよい。バケツの有用性、弾力性及び寿命が向上することに加えて、多層断熱コアによって氷を保持し冷却器としての機能も持たせることによって、容器の有用性を高めることができる。他の開示された態様では、加熱した食品及び/又は飲料のような熱を保持する能力をバケツが備える。
【0083】
例示的な開示された実施形態によれば、バケツの蓋及び本体の内部及び外部は、紫外線阻害剤を含む中密度の粉末ポリエチレンのベースを使用して二軸回転成形のプロセスを使用して構築することができる。例えば、バケツの内壁及び外壁の両方は、厚さ1/8インチであってもよい。バケツの中間層又はコアは、PUR現場発泡体又はポリウレタン発泡体のような様々な断熱材料で作成してもよい。断熱材は、紫外線阻害剤を用いてポリエチレンの内外の2つの硬質層の間に形成された空隙に噴霧してもよいし堆積させてもよい。幾つかの例では、絶縁層は、厚さ1/4インチであり、シームレス構造を有するよう堆積させる。
【0084】
成形態様
本発明の幾つかの実施形態によれば、回転成形機で使用するバケツ用の金型は、アルミニウム棒状ハンドルの固定点並びにツーインワン形式のロープのサイドハンドルの固定点用の適切な箇所を備えうる。滑り止め足部の固定点は、バケツ底部に取り付けられる場所となるように金型内に配置することができる。その結果バケツ本体及び蓋は、それに応じて、ハンドル取り付け部、滑り止め足部、密閉可能な蓋、及び取り外し可能な肩ストラップを備えて構成されてもよい。バケツの本体及び蓋は、二軸回転成形のプロセスを介して構成することができる。回転成形された多層構造の断熱コア本体は、バケツの対向する側面にグリップを有するアルミニウム棒状のハンドルが固定されてもよい。指用のくぼみ付きツーインワンロープのサイドハンドルがさらにバケツの対向する側面に取り付けられてもよい。指のくぼみを有する滑り止め足部は、様々な構成でバケツの底部に固定されてもよい。密閉可能な多層構造の断熱コア蓋は、回転成形されたバケツ本体の頂部に取り付けることができる。グリップ部を備えたアルミニウム製の棒状ハンドルを構成してバケツに取り付けることができる。例えば、グリップ部分を有するアルミニウム製の棒状ハンドルのクリップ穴に肩ストラップを取り付けることができる。
【0085】
追加的な態様
本発明の実施形態は、バケツの本体の組成を多層断熱コア構造に変更することにより、比類のない強度と寿命が得られ、氷を保持して冷却器として使用するという機能も有することができる等、以前に見られなかった有用性の新たな領域を開くものである。
【0086】
本明細書で説明した発明は、バケツの本体を飛躍的により強く且つ使いやすくする材料を使用することにより、バケツの寿命及び有効性を大幅に向上させる。ハンドルシステムは、オペレータがバケツに充填したいと望むものの重量を収容するだけでなく、様々な材料や状況によって求められることが多い、幾つかの様々な選択肢をユーザに与えることで制御性を向上させることができる。滑り止め足部によって、置かれている場所からバケツが滑ることが防止でき、取り付け可能な蓋によって内容物の漏出を防止し、容器の断熱性を高める。その結果、機能性が向上し、寿命が長くなる優れた製品となる。
【0087】
本発明について特定の実施形態を参照して開示したが、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、記載された実施形態に対する多くの修正、変形、及び変更が可能である。従って、本発明は、記載された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の文言及びその均等物によって定義される全範囲を有することが意図される。