特許第6957757号(P6957757)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6957757柱間コネクタにより相互接続された2つのスイッチキャビネットラックから構成される配置構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6957757
(24)【登録日】2021年10月8日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】柱間コネクタにより相互接続された2つのスイッチキャビネットラックから構成される配置構造
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/30 20060101AFI20211021BHJP
   H05K 7/18 20060101ALI20211021BHJP
【FI】
   H02B1/30 A
   H05K7/18 J
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-530951(P2020-530951)
(86)(22)【出願日】2018年12月17日
(65)【公表番号】特表2021-506211(P2021-506211A)
(43)【公表日】2021年2月18日
(86)【国際出願番号】DE2018101026
(87)【国際公開番号】WO2019149300
(87)【国際公開日】20190808
【審査請求日】2020年6月5日
(31)【優先権主張番号】202018100613.4
(32)【優先日】2018年2月5日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512086138
【氏名又は名称】リッタル ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー
【氏名又は名称原語表記】Rittal GmbH & Co.KG
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】特許業務法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロイター,ウォルフガンク
(72)【発明者】
【氏名】シンドラー,ティモ
(72)【発明者】
【氏名】ホーフ,ミハエル
【審査官】 太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−148306(JP,A)
【文献】 特開平11−127507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/00− 1/38
H02B 1/46− 7/08
H05K 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱間コネクタ(1)により相互接続された2つのスイッチキャビネットラック(100)から構成される配置構造であって、前記スイッチキャビネットラック(100)はそれぞれ、第1共通平面内に位置して前記スイッチキャビネットラック(100)をお互いに隣接させているプロファイル腹板(101)を有し、前記スイッチキャビネットラック(100)はそれぞれ、第2共通平面内に位置して相互接続された前記スイッチキャビネットラック(100)のそれぞれの内部スペースに面している取付面(102)を有し、前記第1共通平面および前記第2共通平面は、互いに平行に延びていて、互いに離れて間隔を空けられており、前記柱間コネクタ(1)が完全に前記第1共通平面と前記第2共通平面との間に配置され、前記柱間コネクタ(1)が、追加プロファイル面(103)にそれぞれ掛かり、それぞれ反対側に位置する接触面(3)を備える本体(2)を有し、前記本体(2)が、前記第1共通平面および前記第2共通平面との間に、かつ前記第1共通平面および前記第2共通平面に平行に延び、少なくとも1つのラッチング突起(6)が、少なくとも1つの前記接触面(3)から、前記追加プロファイル面(103)のうちの1つ内にある締結孔(104)を通って延び、前記締結孔(104)に押し入れられることで、前記柱間コネクタ(1)を前記追加プロファイル面(103)に固し、
前記ラッチング突起(6)は、前記接触面(3)の1つから、前記接触面(3)に垂直に延び、前記ラッチング突起(6)のフック(8)の反対側に配置される摺動面(7)を有し、前記摺動面(7)は、前記ラッチング突起(6)が通って延びる前記締結孔(104)の端に対してぴったり合うように位置することを特徴とする配置構造。
【請求項2】
少なくとも1つのねじ通路(4)が、前記接触面(3)の間に、かつ前記接触面(3)を通って、前記柱間コネクタ(1)の全長に亘って延びる、請求項1に記載の配置構造。
【請求項3】
センタリングピン(5)が、少なくとも1つの前記接触面(3)から、前記接触面(3)に垂直に延びる、請求項1または2に記載の配置構造。
【請求項4】
少なくとも1つのねじ通路(4)が、前記接触面(3)の間で、かつ前記接触面(3)を通って、前記柱間コネクタ(1)の長さ全体に亘って延び、前記少なくとも1つのねじ通路(4)は、少なくとも1つの前記ラッチング突起(6)と一直線になっていて、前記ラッチング突起(6)を通って続いている、請求項1に記載の配置構造。
【請求項5】
ねじボルト(200)が、前記追加プロファイル面(103)と平行に間隔を空けて配置される外側プロファイル面(105)から、前記スイッチキャビネットラック(100)の閉プロファイル部分(106)を通って通過させられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構造。
【請求項6】
前記ねじボルト(200)が、前記外側プロファイル面(105)を介して前記閉プロファイル部分(106)に入り、前記追加プロファイル面(103)を介して前記閉プロファイル部分(106)から出て、前記柱間コネクタの反対側にそれぞれ位置する2つの前記接触面(3)のうちの1つを介して前記柱間コネクタに入る、請求項に記載の配置構造。
【請求項7】
前記ねじボルト(200)が、少なくともねじボルト頭部からみて離れる方にある端部に雄ねじを有し、雌ねじを有する少なくとも1つのねじ通路(4)内に雄ねじによりねじ込まれる、請求項に記載の配置構造。
【請求項8】
前記ねじボルト(200)は、ねじボルト頭部で前記外側プロファイル面(105)に重みが掛かる、請求項のいずれか1項に記載の配置構造。
【請求項9】
前記柱間コネクタ(1)が、前記取付面(102)の前記第2共通平面内に位置して等距離で間隔を置かれた締結孔(9)の孔の列を備える取付平面(E)を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構造。
【請求項10】
前記締結孔(9)が、お互いに対して、前記スイッチキャビネットラック(100)のシステム穿孔の格子寸法に対応する距離を有する、請求項に記載の配置構造。
【請求項11】
前記柱間コネクタ(1)の前記締結孔(9)が、直線状の孔の列に沿って配置されて、前記システム穿孔の前記締結孔(104)に対して直線に沿って配置され、前記柱間コネクタ(1)の前記締結孔(9)のそれぞれと、前記システム穿孔の少なくとも1つの前記締結孔(104)との間の距離が、格子寸法の整数倍である、請求項10に記載の配置構造。
【請求項12】
前記プロファイル腹板(101)が、シーリング間隙(107)の形成の下で互いに隣接し、前記シーリング間隙(107)に向かって幅が広くなるシーリング腹板として形成され、プッシュオン式シール(108)が前記シーリング腹板の1つに押し付けられ、前記プッシュオン式シール(108)が前記シーリング間隙(107)を流体密封に密封する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の配置構造。
【請求項13】
前記柱間コネクタ(1)の前記接触面(3)が、前記プロファイル腹板(101)の長さの合計よりもわずかに大きい間隔を有し、前記プッシュオン式シール(108)は、前記追加プロファイル面(103)が前記柱間コネクタ(1)の反対側にそれぞれ位置する前記接触面(3)に隣接する場合に、規定された圧縮を有する、請求項12に記載の配置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱間(湾内)コネクタにより相互接続された2つのスイッチキャビネットラックから構成される配置構造であって、スイッチキャビネットはそれぞれ、第1共通平面内に位置し、それによりスイッチキャビネットラックをお互いに隣接接触させるプロファイル腹板(ウェブ)を有する、配置構造に関する。スイッチキャビネットラックはそれぞれ、第2共通平面内に位置し、相互接続された各スイッチキャビネットラックの内部スペースに面している取付面を有し、第1および第2平面は、互いに平行に延びていて、互いに離れて間隔を空けられている。このような配置構造は、DE 10 2014 101 401 A1から周知である。
【背景技術】
【0002】
先行技術から周知の配置構造は、柱間コネクタが湾曲スイッチキャビネットラックのシール領域の外側に配置され、それゆえに配置構造の外側からアクセス可能であったために、妨害行為から守られない、という不利益を有する。さらに、柱間コネクタは、スイッチキャビネットラックの内側から取り付けられるが、その後、スイッチキャビネット配置構造の設置空きスペース内に延び、スイッチキャビネットラックの内側の貴重な設置スペースを部分的に使用できない状態にすることが知られている。
【0003】
したがって、一方で妨害行為に耐え、他方でスペースを節約するような方法で、上述したような配置構造のさらなる開発を行うことが本発明の目的である。
【発明の概要】
【0004】
当該目的は請求項1の特徴を有する配置構造により達成される。各従属請求項は本発明の有利な実施形態に関する。
【0005】
それに応じて、柱間コネクタが完全に第1平面と第2平面との間に配置されるということになる。これにより、柱間コネクタを、両スイッチキャビネットラックの内部に面していて、スイッチキャビネットラックの取付面の第2共通平面内に位置するスイッチキャビネットラックの最も後ろの取付面の後ろに配置されたままとすることができるので、柱間コネクタはラック内部の設置スペースを制限することがない。
【0006】
柱間コネクタは、追加プロファイル面にそれぞれ掛かり、それぞれ反対側に位置する接触面を備える本体を有してもよく、当該本体は、第1平面と第2平面との間に、それらに垂直に延びる。特に、追加プロファイル面が取付面をプロファイル腹板に接続するようになる。取付面は、追加プロファイル面から90°の折曲縁で曲げられることができる。さらに、プロファイル腹板は、別のプロファイル面から90°の折曲縁で曲げられることができる。特に、取付面およびプロファイル腹板は、追加プロファイル面から反対方向に曲げられることができる。プロファイル腹板および取付面は、プロファイル腹板および取付面に垂直に延びる追加プロファイル面の寸法で、互いに間隔を空けられることができる。プロファイルの他側は、一定の間隔を空けた締結孔から構成されるシステム穿孔を有することができる。特に、スイッチキャビネットラックは、周方向に同一の形状で作製されることができる。適切なスイッチキャビネットラックは、DE 10 2015 121 192 A1から周知である。
【0007】
少なくとも1つのねじ通路が、接触面の間に、および、接触面を通って、柱間コネクタの全長に亘って延びることができる。特に、ねじ溝が、接触面の間に全長に亘って連続して、すなわち途切れなく形成され、ねじボルトを精密に誘導することができるようになる。
【0008】
柱間コネクタはまた、少なくとも1つの接触面からそれに垂直に延びる少なくとも1つのセンタリングピンを有してもよい。センタリングピンは、特にその外周上に、スイッチキャビネットラックの追加プロファイル面を通って開口部または締結孔の輪郭に対応する輪郭を有することができる。特に、センタリングピンは、開口部または締結孔にぴったり合うように収容されることができる。センタリングピンは、追加プロファイル面内の追加開口部に対して柱間コネクタのねじ通路の定義されたアラインメントが達成されるように、少なくとも1つのねじ通路に関連して配置されることができ、ねじ通路がねじボルトの挿入のために開口部に一直線になる。
【0009】
少なくとも1つのラッチング突起が、少なくとも1つの接触面から、追加プロファイル面の1つ内の締結孔を通って延び、柱間コネクタを追加プロファイル面に固定し特に掛け金を掛けることができる。締結孔は、追加プロファイル面のシステム穿孔の一部であり得る。システム穿孔は、固定格子寸法(グリッド ディメンション)の直線に沿って延びる締結孔を有することができる。いくつかのラッチング突起は、少なくとも1つの接触面から延び、お互いから格子寸法の整数倍に対応する距離を有してもよい。適切なシステム穿孔は、DE 10 2015 121 192 A1に記載されている。
【0010】
ラッチング突起は、少なくとも1つの接触面から当該接触面に垂直に延びて、ラッチング突起のフックの反対側に配置される摺動面を有してもよく、摺動面は、ラッチング突起が通って延びる締結孔の端に対してぴったり合うように位置する。
【0011】
少なくとも1つのねじ通路は、接触面の間で、かつ、接触面を通って、柱間コネクタの長さ全体に亘って延びてよく、少なくとも1つのねじ通路は、少なくとも1つのラッチング突起と一直線になっていて、ラッチング突起を通って続いている。
【0012】
ねじボルトは、スイッチキャビネットラックの外側プロファイル面からスイッチキャビネットラックの閉プロファイル部分を通って通過することができ、外側プロファイル面は、追加プロファイル面と平行に間隔を空けて配置される。この目的のために、スイッチキャビネットラックは、DE 10 2015 121 192 A1から周知の形状をさらに有することができる。
【0013】
ねじボルトは、外側プロファイル面を介して閉プロファイル部分に入り、追加プロファイル面を介して閉プロファイル部分から出て、柱間コネクタの反対側にそれぞれ位置する2つの接触面の1つを介して柱間コネクタに入ることができる。
【0014】
この場合、ねじボルトは、少なくともねじボルト頭部からみて離れる方にある端部に雄ねじを有することができ、雄ねじにより少なくとも1つのねじ通路内にねじ込まれ、ねじ通路は雌ねじを有する。
【0015】
ねじボルトは、ねじボルト頭部で外側プロファイル面に重みが掛かることができる。
【0016】
柱間コネクタは、取付面の第2共通平面内に位置し、または取付面の第2共通平面から延びる、等距離で間隔を置かれた締結孔の孔の列を備える取付平面を有してもよい。
【0017】
その場合、締結孔は、スイッチキャビネットラックのシステム穿孔の格子寸法に対応する互いに対する距離を有することができる。
【0018】
柱間コネクタの締結孔は、直線状の孔の列に沿って配置されても、システム穿孔の締結孔と全く一致して形成されてもよく、柱間コネクタの締結孔、および、システム穿孔の少なくとも1つの一致した締結孔は、直線に沿って配置され、柱間コネクタの各締結孔と、システム穿孔の少なくとも1つの締結孔との間の距離は、格子寸法の整数倍である。
【0019】
プロファイル腹板は、シーリング間隙の形成の下で互いに隣接し、それらの自由端に向かって広くなる同一のシーリング腹板(ウェブ)として形成されることができ、プッシュオン式シールがシーリング腹板の1つに押し付けられ、プッシュオン式シールはシーリング間隙を流体密封に密封する。
【0020】
柱間コネクタの接触面は、プロファイル腹板の長さの合計よりもわずかに大きい間隔を有することができ、プッシュオン式シールには、追加プロファイル面が柱間コネクタの反対側にそれぞれ位置する接触面に隣接する場合に、規定された圧縮がある。
【0021】
ラックを互いに結びつけるために、センタリングピンは、互いに接続する2つのラックのうちの第1ラック上、例えばラックの第1鉛直プロファイル上に柱間コネクタを置くために使用されることができ、外側プロファイル面を介して挿入され、軸ねじとして形成され、ねじ山をつけられた2つのボルトが、柱間コネクタのねじ通路内にねじ込まれることができる。このようにして、柱間コネクタは、2つのラックのうちの第1ラックに固定される。
【0022】
そして、2つのラックのうちの第2ラックは、柱間コネクタの2つのラッチング突起を各締結孔に押し込むことにより、第1ラックとぴったりと合わせられる。
【0023】
ラッチング突起がねじ通路を伸ばす場合、それらは追加のねじボルトの挿入を補助する機能を有し、追加のねじボルトは第2ラックの外側プロファイル面を介して挿入される。ラッチング突起は、この目的のための寸法で閉プロファイル部分内に延びることができる。この寸法は、第2ラックの柱間コネクタへの締結を簡単に行えるように、ねじボルトの十分な誘導案内が確保されるような方法で、外側プロファイル面と追加プロファイル面との間の距離にしたがって調整されることができる。
【0024】
センタリングピンは、センタリングピンが延び始める接触面に垂直な長さを有することができ、その寸法は、柱間コネクタも据え付けられるような寸法であり、すなわち、ラックが柱間場所でお互いに近い場合、そこにあるもう一方の柱間コネクタは、それらのねじボルトで事前に取り付けられるが、ボルトはまだ堅く締められていないのでシーリング要素はまだ圧縮されておらず、したがって、お互いに向かい合う追加プロファイル面の間に柱間コネクタを挿入するための十分なスペースがある。
【0025】
これは、ラッチング突起が1次元だけで締結孔にぴったり合うように収容されることにより、さらに容易になり得る。締結孔に平行な寸法で、ラッチング突起は締結孔よりも小さくてもよく、ラッチング突起は、締結孔の平面に垂直な面内の回転運動により、締結孔に回し入れられることができる。
【0026】
そのボルト頭部に隣接して、締結ボルトのシャフトは、締結ボルトがラックに挿入される外側プロファイル面内の締結孔の反対側の間の距離に対応する直径を有してもよい。この広がったシャフト部は、追加プロファイル面には延びないが、外側プロファイル面上の長方形の孔とすることができる締結孔内の締結ボルトの位置決めを容易にする補助としてのみ機能する。
【0027】
発明のさらなる詳細について、以下の図面とともに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施形態に係る本発明の配置構造の内側の図を示す透視図である。
図2図1に係る柱間コネクタの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1および図2において、本発明に係る配置構造の実施形態が示される。この場合、2つのスイッチキャビネットラック100が、スイッチキャビネットラック100の内側に面する側面で、すなわち、スイッチキャビネットラック100の設置スペースの方向に向かう側面で、柱間コネクタ1により相互接続される。スイッチキャビネットラック100は、向かい合うプロファイル腹板101を介してお互いに隣接し、当該プロファイル腹板101は第1共通平面に配置される。プロファイル腹板101は、それらの間に配置されるシーリング要素8を備えるシーリング腹板として形成されるので、第1共通平面は配置構造のシーリング平面を形成する。その結果、柱間コネクタ1は、外部環境の影響、および、シーリング平面を介するアクセスから保護される。
【0030】
柱間コネクタ1は、特に、上述のシーリング平面と、スイッチキャビネットラックの取付面102の第2共通平面との間に、スペースを取らない方法で配置される。第2共通平面は、取付面102により定義されるものであり、スイッチキャビネットラック100のまさに最後尾の取付平面である。柱間コネクタ1はそれぞれ、第2共通平面により形成される取付平面の完全に後ろに設置され、または、その前面が完全に第2共通平面内に設置されるので、柱間コネクタ1は、スペースを取らない方法で配置され、特に、柱間コネクタ1の上に置かれる構成要素(部品)が柱間コネクタ1にぶつかることなく、重ね合わされることもできる。
【0031】
スイッチキャビネットラック100は、DE 10 2015 121 192 A1から周知のスイッチキャビネットラックにしたがって形成される。相互接続されたスイッチキャビネットラック100の各々は追加プロファイル面103を有し、当該追加プロファイル面103は、90°の折曲縁を介して各取付面102を各プロファイル腹板101に接続する。追加プロファイル面103の反対側に、外側プロファイル面105が、取付面102からさらに90°の折曲縁を介して、取付面102から折り曲げられる。ねじボルト200は、外側プロファイル面105を介して、ボルト200が追加プロファイル面103を介して閉プロファイル部分106から離れ、その自由端が柱間コネクタ1のねじ通路4の1つに直接入るところまで、スイッチキャビネットラック100の閉プロファイル部分106を通される。ねじ通路4は雌ねじを有し、圧力ばめ接続がスイッチキャビネットラック100と柱間コネクタ1との間でなされることができる。柱間コネクタ1の長さ、すなわち、柱間コネクタ1の接触面3の間の距離が、柱間コネクタ1がその反対の接触面3を介して、スイッチキャビネットラック100の追加プロファイル面103に掛かるときに、規定されたシーリング間隙107がシーリング腹板103の自由端の間に形成されるような寸法にされる方法のねじ接続で、プッシュオン式シール108の規定された圧力が達成される。
【0032】
柱間コネクタ1はまた、格子寸法で間隔をおかれた円形の締結孔9のシステム穿孔を備えた取付平面Eを有する。柱間コネクタ1の締結孔9は、直線に沿って配置され、さらにスイッチキャビネットラック100の取付面102の一致する締結孔104までの距離を有し、当該締結孔104は同じ直線に位置し、当該距離は格子寸法の整数倍に対応する。便宜上、柱間コネクタ1の締結孔9の格子寸法は、正確にスイッチキャビネットラック100の締結孔104の格子寸法に対応する値を有し、スイッチキャビネットラック100の格子寸法も柱間コネクタ1の取付面Eにわたって維持され、結果として隣接するスイッチキャビネットラック100と交わるように維持される。これは、締結手段がスイッチキャビネットラック100のシステム穿孔に固定されるように設計された設置部品も、隣接するスイッチキャビネットラック100にわたって取り付けられる利点を有する。例えば、スイッチキャビネットライトが、配置構造の隣接するスイッチキャビネットラック100の間に延び、第1スイッチキャビネットラック100の第1反対端、および、第1スイッチキャビネットラック100に隣接する第2スイッチキャビネットラック100の第2反対端に締結され、柱間コネクタ1により固定されることができる。
【0033】
図2に示すように、柱間コネクタ1は、基本的に、反対側にそれぞれ位置する接触面3を有する本体2を備える。ねじ通路4は、接触面3の間の距離全体にわたって、接触面3に垂直に延び、接触面3の間のねじボルト200(図1を参照)の連続的な誘導案内が確保される。ラッチング突起6は、接触面3から延び、ねじ通路4と一直線になっていて、ねじ通路4がラッチング突起6を通って続く。各接触面3に垂直に延びる反対側では、ラッチング突起6が摺動面7を有し、この摺動面の反対側にフック8を有する。フック8は、柱間コネクタ1の取付状態で端領域の締結孔104(図1を参照)の後ろにはめ込まれるように構成され、このようにして柱間コネクタ1の取り付けを簡単にしている。
【0034】
ラッチング突起6のある接触面3の反対側に配置される追加接触面3上には、センタリングピン5が形成され、当該センタリングピン5は、追加接触面3に垂直に延び、その外周に、追加プロファイル面103の締結孔104(図1を参照)の内側の輪郭に対応する輪郭を有する。センタリングピン5は、特に、追加プロファイル面103の追加締結孔104に関連したねじ通路4の事前調整(プレアラインメント)のために使用される。
【0035】
ラック100をお互いに締結する際に、センタリングピン5は、お互いに接続される2つのラック100のうちの第1ラック上に柱間コネクタ1を位置づけるために使用されることができ、外側プロファイル面105を介して挿入され、軸ねじとして形成された2本のねじボルト200が、柱間コネクタ1のねじ通路4にねじ込まれることができ、柱間コネクタ1が2つのラック100のうちの第1ラックに固定される。
【0036】
その後、柱間コネクタ1の2つのラッチング突起6が締結孔104にそれぞれ押し入れられることで、2つのラック100のうちの第2ラックが第1ラック100にぴったりと合わせられることができる。ラッチング突起6はねじ通路4を長くするので、第2ラック100の外側プロファイル面105を介して挿入される追加のねじボルトの挿入の補助としての機能を有する。この目的のために、ラッチング突起は閉プロファイル部分にある寸法で延び、当該寸法は、外側プロファイル面105と追加プロファイル面103との間の距離にしたがって、第2ラック100を柱間コネクタ1に容易に締結するために十分なねじボルトの誘導案内が確保されるような方法で調整される。
【0037】
センタリングピン5は、その延び始める接触面3に垂直に長さを有し、その長さは、ラック100が柱間場所でお互いに近い場合、柱間コネクタ1も据え付けられることができる寸法とされるが、そこにあるであろう他の柱間コネクタ1がそれらのボルト200で事前に取り付けられ、しかし、これらのボルトはまだ堅く締められていないので、シーリング要素108はまだ圧縮されておらず、したがって、お互いに向かい合う追加プロファイル面103の間に柱間コネクタを挿入するための十分なスペースがある。これは、ラッチング突起6が1次元だけで締結孔104にぴったり合うように収容されることにより、さらに容易になる。締結孔104に平行な寸法で、ラッチング突起6は締結孔104よりも小さく、ラッチング突起6は、締結孔104の平面に垂直な面内の回転運動により、締結孔104に回し入れられることができる。
【0038】
そのボルト頭部に隣接して、締結ボルト200のシャフトは、締結ボルト200がラックに挿入される外側プロファイル面105内の締結孔104の反対側の間の距離に対応する直径を有してもよい。この広がったシャフト部は、追加プロファイル面103には延びないが、外側プロファイル面105の長方形の孔において、締結ボルト200の位置決めを容易にするための補助としてのみ機能する。
【0039】
上記記載、図面および請求の範囲に開示された発明の特徴は、単独で、または組み合わせて、発明の実現に必須のものとすることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 柱間コネクタ
2 本体
3 接触面
4 ねじ通路
5 センタリングピン
6 ラッチング突起
7 摺動面
8 フック
9 締結孔
100 スイッチキャビネットラック
101 プロファイル腹板(ウェブ)/シーリング腹板(ウェブ)
102 取付面
103 追加プロファイル面
104 締結孔
105 外側プロファイル面
106 閉プロファイル部分
107 シーリング間隙
108 プッシュオン式シール
200 ねじボルト
E 取付平面
図1
図2