特許第6957772号(P6957772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6957772棚の管理方法およびシステム、ピッキングエリアと在庫ピッキングシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6957772
(24)【登録日】2021年10月8日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】棚の管理方法およびシステム、ピッキングエリアと在庫ピッキングシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20211021BHJP
【FI】
   B65G1/137 A
【請求項の数】17
【全頁数】45
(21)【出願番号】特願2020-568239(P2020-568239)
(86)(22)【出願日】2019年6月6日
(65)【公表番号】特表2021-520329(P2021-520329A)
(43)【公表日】2021年8月19日
(86)【国際出願番号】CN2019090424
(87)【国際公開番号】WO2019233484
(87)【国際公開日】20191212
【審査請求日】2020年12月4日
(31)【優先権主張番号】201810577628.6
(32)【優先日】2018年6月6日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910354343.0
(32)【優先日】2019年4月29日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518227142
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEEKPLUS TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】王 梦迪
【審査官】 寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−055963(JP,A)
【文献】 特表2015−522493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚を搬送するように設定された、移動ロボットと、
商品の保管場所として備え、且つ前記移動ロボットによって搬送されるように設定された、棚と、
棚を保管するように設定された、棚エリアと
業員の作業ポジションであるワーキングステーションと、
業員の作業ポジション付近に設置された、移動ロボットが棚を搬送しキューイングし、作業員がワーキングステーションのキューイングエリアで作業することを待つためのエリアを備える、ワーキングステーションのキューイングエリアと、
移動ロボットを通信により接続するように設定された、サーバーと、を備え、
前記サーバーはさらに、
ワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースが有るか否かを予測し、
ワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースが有ると予測した場合、
前記ワーキングステーションに割り当てられた未搬送の棚から1つ棚を選択し、移動ロボットに選択した棚を搬送させるように制御し、
前記移動ロボットが選択した棚と連結した後、前記選択した棚を必要とする全てのワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースが有るか否かを改めて予測し、
全ての前記ワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースが有ると予測した場合、前記移動ロボットに選択した棚を空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ搬送させるように制御し、且つ前記移動ロボットが選択した棚を空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリア周辺の想定エリア内に搬送した場合、空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースができているか否かを決定し、
前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースがあると決定した場合、前記移動ロボットを空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ進入させるように制御することを特徴とする棚の管理システム。
【請求項2】
前記ワーキングステーションのキューイングエリアのレイアウト方式は、
ダブルワーキングステーション対称レイアウト方式、並列レイアウト方式および特定回転エリアを持たないキューイング方式のうちの1つを含むことを特徴とする前記請求項1に記載の棚の管理システム。
【請求項3】
前記ワーキングステーションのキューイングエリアのレイアウト方式がダブルワーキングステーション対称レイアウト方式を含む場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアは、2つの回転エリアと前記2つの回転エリア四方をそれぞれ取り囲む2つのキューイング用通路を含み、前記2つのキューイング用通路と重なり、前記2つの回転エリア間に位置する通路エリアを形成し、
且つ各キューイング用通路に入口ポジション、操作ポジション、複数の回転エリア進入ポジション、複数のキューイングリターンポジションおよび出口ポジションを設置し、
ここで、前記操作ポジションとは移動ロボットが棚を搬送し、作業員の作業を待つポジションであり
転エリア進入ポジションとは移動ロボットが前記キューイング用通路から回転エリアへ進入することを許すポジションであり、
キューイングリターンポジションとは移動ロボットが前記回転エリアから前記キューイング用通路へ進入することを許すポジションであり、
入口ポジションを前記通路エリアに設置し、前記2つのキューイング用通路は1つの入口ポジションを共有し、前記2つのキューイング用通路の回転エリア進入ポジション、キューイングリターンポジションおよび出口ポジションを前記通路エリアの両側に対称に設置することを特徴とする請求項2に記載の棚の管理システム。
【請求項4】
前記ワーキングステーションのキューイングエリアのレイアウト方式が並列レイアウト方式を含む場合、ワーキングステーションのキューイングエリアは2つの回転エリアと前記2つの回転エリア四方をそれぞれ取り囲む2つのキューイング用通路を備え、各キューイング用通路に入口ポジション、操作ポジション、複数の回転エリア進入ポジション、複数のキューイングリターンポジションおよび出口ポジションを設置し、前記2つのキューイング用通路を並列設置し、ここで、操作ポジションとは移動ロボットが棚を搬送し、作業員の作業を待つポジションであり、回転エリア進入ポジションとは移動ロボットが前記キューイング用通路から回転エリアへの進入することを許すポジションであり、キューイングリターンポジションとは移動ロボットが前記回転エリアから前記キューイング用通路へ進入することを許すポジションであることを特徴とする請求項2に記載の棚の管理システム。
【請求項5】
前記ワーキングステーションのキューイングエリアのレイアウト方式が特定回転エリアを持たないキューイング方式を含む場合、ワーキングステーションのキューイングエリアは、キューイング用通路を備え、且つキューイング用通路を回転エリアとし、前記キューイング用通路に操作ポジション、出口ポジションおよび複数入口ポジションを設置し、
前記複数入口ポジションは前記操作ポジションと前記出口ポジション間に位置することを特徴とする請求項2に記載の棚の管理システム。
【請求項6】
前記出口ポジションに複数の方向を設定し、前記移動ロボットが操作完了後前記棚を再度回転させる必要がある場合、前記移動ロボットが前記出口ポジションからワーキングステーションのキューイングエリアに再度進入することもでき、前記出口ポジションからワーキングステーションのキューイングエリアを離れることもでき、または外部経路を通ってワーキングステーションのキューイングエリア内に再度戻ることもできることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1つに記載の棚の管理システム。
【請求項7】
前記ワーキングステーションのキューイングエリアのレイアウト方式が複数操作ポイントレイアウト方式を含む場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアは複数操作ポジションを備え、複数操作ポジションは「一」文字に並び、各操作ポジションを入口ポジションと出口ポジションとし、操作ポジションとは移動ロボットが棚を搬送し、作業員の作業を待つポジションであることを特徴とする請求項1に記載の棚の管理システム。
【請求項8】
前記移動ロボットは車輪駆動の小型車であり、前記棚を持ち上げるリフト機構を備え、
リフト機構と小型車本体は独立して動作し、小型車が動作しなくても、リフトは上下し、小型車が動作しなくても、リフトは回転し、小型車本体と前記リフト機構をロックすると、同じ速度で回転し、小型車本体と前記リフト機構異なる速度で同時に回転させることを特徴とする請求項に記載の棚の管理システム。
【請求項9】
前記サーバーはさらに、全ての前記ワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースが無いと予測した場合、前記移動ロボットをその場でキューイングして待たせるように制御することを特徴とする請求項1に記載の棚の管理システム。
【請求項10】
前記サーバーはさらに、前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアにまだ空きスペースができていない場合、前記移動ロボット周辺の設定エリア内における前記移動ロボットに周辺の設定エリア内における移動数を設定より少なくさせ、他の移動ロボットの経路を邪魔しない位置でキューイングして待たせるように制御し、または前記移動ロボットに選択した棚を必要とするもう1つのワーキングステーションへ搬送させるように制御することを特徴とする請求項1または請求項9に記載の棚の管理システム。
【請求項11】
前記サーバーはさらに、前記移動ロボットを空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ進入させるように制御した後、前記移動ロボットの前方に空きスペースができているかをリアルタイムで判断し、前記移動ロボットの前方に空きスペースができていると決定した場合、前記移動ロボットを前方の空きスペースに移動させるように制御し、前記移動ロボットの前方にまだ空きスペースができていない場合、前記移動ロボットをその場で待機させるように制御することを特徴とする請求項1または請求項9または請求項10に記載の棚の管理システム。
【請求項12】
前記サーバーはさらに、ワーキングステーションへ棚を搬送中の移動ロボット数が前記ワーキングステーションのキューイングエリアの容量より小さい場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアには空きスペースが有ると決定し、
前記ワーキングステーションへ棚を搬送中の移動ロボット数が前記ワーキングステーションのキューイングエリアの容量より大きいまたは等しい場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアに空きスペースができるまでの時間を計算し、その時間が新しい移動ロボットが前記ワーキングステーションのキューイングエリアまで到着する時間より短い場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアには空きスペースが有ると決定することを特徴とする請求項1または請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の棚の管理システム。
【請求項13】
前記サーバーはさらに、前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路において、
前記移動ロボットに選択した棚の周辺環境をリアルタイムで探測させるように制御し、前記選択した棚の周辺環境が回転条件を満たすと探測した場合、前記移動ロボットに前記選択した棚を以下3つの位置の少なくとも1つの位置で回転するように制御し、
搬送の経路において回転し、前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアに対応するワーキングステーションの回転エリアで回転し、および前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアの操作ポジションの場で回転することを特徴とする請求項1または請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の棚の管理システム。
【請求項14】
前記サーバーはさらに、前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路において、
前記移動ロボットに前方経路ポイント周辺の所定範囲内のセルが占用されるか否かを探測させるように制御し、前方経路ポイントの周辺の所定範囲内のセルに移動するよう申請した場合前記前方経路ポイントを回転ポイントし、
前記移動ロボットが所定の回転ポイントに到着した場合、前方経路ポイント周辺の所定範囲内のセルを占有して回転エリアとするが、前記前方経路ポイント周辺の所定範囲内のセルを未だ占有できていない場合、前記移動ロボットに走行を続けるように制御することを特徴とする請求項13に記載の棚の管理システム。
【請求項15】
前記サーバーはさらに、前記移動ロボットが前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアの操作ポジションに到着する前、且つ前記移動ロボットが前記選択した棚を搬送する走行経路上にて前記選択した棚を回転させていない場合、前記移動ロボットを空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアに対応するワーキングステーションの回転エリアへ進入して前記選択した棚に対して回転操作を行うように制御することを特徴とする請求項13に記載の棚の管理システム。
【請求項16】
前記サーバーはさらに、回転した前記選択した棚がさらに回転する必要が有る場合、前記移動ロボットのその場周辺の所定範囲内のセルを占有できるか否かを判断し、前記移動ロボットのその周辺の所定範囲内のセルを占有できる場合は、相応するセルを占有し回転エリアとし、前記移動ロボットのその周辺の所定範囲内のセルを占有できない場合、前記移動ロボットに再度前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアに進入させ、キューイングを続けさせて、対応するワーキングステーションの回転エリアに進入させるように制御することを特徴とする請求項15に記載の棚の管理システム。
【請求項17】
前記サーバーはさらに、前記回転エリア内において、前記移動ロボットを直線と折れ線による経路上にて前記選択した棚に対して回転操作を行うように制御することを特徴とする請求項13から請求項16のいずれか一項に記載の棚の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、出願日が2018年06月06日であり、出願番号が201810577628.6、さらに出願日が2019年4月29日であり、出願番号が201910354343.0であり、発明名称は「棚の管理方法およびシステム、ピッキングエリアと在庫ピッキングシステム」である中国出願特許を基に提出するものであり、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容を参考のため本出願に援用する。
【0002】
本出願は物流の自動化分野に関し、特に棚の管理方法およびシステム、ピッキングエリアと在庫ピッキングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
物流自動化技術は著しく成長しており、ロボットによるG2P(GoodS To PerSon)システムとその強い柔軟性ならびに低コストという利点があるため、西洋先進国における倉庫業界で広く普及している。従来の倉庫作業では、棚が固定されるため、作業員は指定の保管場所まで歩いて行き作業しなければならなかった。ロボットによるG2Pシステムは従来の作業方法とは異なり、棚を移動ロボットがワーキングステーションまで搬送し、キューイングするため作業員はワーキングステーションで操作するだけで歩く必要が無くなったことにより、ロボットによるG2Pは作業員の作業効率を大幅に高めた。
【0004】
ロボットによるG2Pシステムにおいて、移動棚は多面的に貨物を保管できる。例えば、前後左右4面いずれもが保管場所となるが、人が操作する場合は一度に1面しか操作できないため、棚を回転させ、操作面を作業員へ向けなければならない。同時に、ピッキング効率を高めるため、ワーキングステーションに複数の棚を設置するが、作業員は一度に1つの棚しか操作できないため、ロボットは操作する前の棚を携帯したまま、ワーキングステーションでキューイングし、作業員が操作するのを待たなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロボットによるG2Pシステムは固定のキューイングエリアを設け、操作面を回転させるための操作面回転エリアを固定化すると同時に操作面回転エリアへの円弧進入方式を採用している。しかしながら、固定のキューイングエリア内に収容できるロボット数には限りがあるため、収容されないロボットは通路に留まり、他のロボットの経路を塞いでしまう。さらにキューイング経路が比較的固定されることもあり、経路のデッドロックを起こしやすく、操作面回転エリアの固定化は効率向上のボトルネックになり易く、複数ロボットが操作面を回転させたい場合、キューイングしているロボット等は操作面回転エリアが空くまで待つため、流動性が悪くなる。回転エリアへの円弧進入は棚間のスペースが大きくなければならないため、倉庫全体のスペース利用率向上に役立たない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本出願は少なくとも1つの前記問題を解決し、システムピッキング効率を高める棚の管理方法およびシステムを提供する。
【0007】
本出願における1つの技術的解決手段として、棚の管理方法を提供する。前記管理方法は、
ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースが有るか否かを予測するステップと、
ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースが有ると予測した場合、前記ワーキングステーションに割り当てられた未搬送の棚から1つ棚を選択し、移動ロボットに選択した棚を搬送させるように制御するステップと、
前記移動ロボットが選択した棚と連結した後、選択した棚を必要とする全てのワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースが有るか否かを改めて予測するステップと、
全ての前記ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースが有ると予測した場合、前記移動ロボットに選択した棚を空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ搬送させるように制御し、前記移動ロボットが選択した棚を空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリア周辺の想定エリア内に搬送した場合、空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースができているか否かを決定するステップと、
前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースがあると決定した場合、前記移動ロボットを空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ進入させるように制御するステップとを含む。
【0008】
一実施例では、前記方法はさらに、全ての前記ワーキングステーションキューイングエリア内に空きスペースが無いと予測した場合、前記移動ロボットをその場でキューイングして待機するように制御するステップを含む。
【0009】
一実施例では、前記方法はさらに、前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリア内にまだ空きスペースができていない場合、前記移動ロボットに周辺の設定エリア内における移動数を設定より少なくさせ、他の移動ロボットの経路を邪魔しない位置でキューイングして待機するように制御し、または前記移動ロボットに選択した棚を必要とするもう1つのワーキングステーションへ搬送させるように制御するステップを含む。
【0010】
一実施例では、前記方法はさらに、前記移動ロボットを空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ進入させるように制御した後、前記移動ロボットの前方に空きスペースができているかをリアルタイムで判断し、前記移動ロボットの前方に空きスペースができていると決定した場合、前記移動ロボットを前方の空きスペースに移動させるように制御し、前記移動ロボットの前方にまだ空きスペースができていない場合、前記移動ロボットをその場で待機させるように制御するステップを含む。
【0011】
一実施例では、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースが有るか否かを予測するステップは、ワーキングステーションへ棚を搬送中の移動ロボット数が前記ワーキングステーションキューイングエリアの容量より小さい場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリア内には空きスペースが有ると決定するステップと、前記ワーキングステーションへ棚を搬送中の移動ロボット数が前記ワーキングステーションキューイングエリアの容量より大きいまたは等しい場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースができるまでの時間を計算し、その時間が新しい移動ロボットが前記ワーキングステーションのキューイングエリアまで到着する時間より短い場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリア内には空きスペースが有ると決定するステップを含む。
【0012】
一実施例では、前記方法はさらに、前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路において、前記移動ロボットに選択した棚の周辺環境をリアルタイムで探測させるように制御するステップと、前記選択した棚の周辺環境が回転できる条件を満たすと探測した場合、前記移動ロボットに選択した棚に対して回転操作を行うように制御するステップを含む。
【0013】
一実施例では、前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路において、前記移動ロボットに選択した棚の周辺環境をリアルタイムで探測させるように制御し、前記選択した棚の周辺環境が回転できる条件を満たすと探測した場合、前記移動ロボットに選択した棚に対して回転操作を行うように制御する。
【0014】
一実施例では、前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路において、前記移動ロボットに選択した棚の周辺環境をリアルタイムで探測させるように制御するステップは、前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路において、前記移動ロボットに前方経路ポイント周辺の所定範囲内のセルが占用されるか否かを探測させるように制御し、前方経路ポイントの周辺の所定範囲内のセルに移動するよう申請した場合、前記前方経路ポイントを回転ポイントさせるように制御するステップと、前記移動ロボットが所定の回転ポイントに到着した場合、前方経路ポイント周辺の所定範囲内のセルを占有し、回転エリアとするが、前記前方経路ポイント周辺の所定範囲内のセルを未だ占有できていない場合、前記移動ロボットに走行を続けるように制御するステップとを含む。
【0015】
一実施例では、前記選択した棚の周辺環境が回転できる条件を満たすと探測した場合、前記移動ロボットに選択した棚に対して回転操作を行うように制御するステップは、前記移動ロボットが前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションキューイングエリアの操作ポジションに到着する前、且つ前記移動ロボットが選択した棚を搬送する走行経路上にて前記選択した棚を回転させていない場合、前記移動ロボットに空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリア内に対応するワーキングステーションの回転エリアへ進入して前記選択した棚に対して回転操作を行うように制御するステップを含む。
【0016】
一実施例では、前記方法はさらに、回転した前記選択した棚がさらに回転する必要が有る場合、前記移動ロボットのその場周辺の所定範囲内のセルを占有できるか否かを判断し、前記移動ロボットのその場周辺の所定範囲内のセルを占有できる場合、相応するセルを占有し回転エリアとし、前記移動ロボットのその場周辺の所定範囲内のセルを占有できない場合、前記移動ロボットに再度前記空きスペースが有ると予測したワーキングステーションのキューイングエリアへ進入させ、キューイングを続けさせて対応するワーキングステーションの回転エリアへ進入させるように制御するステップを含む。
【0017】
一実施例では、前記移動ロボットに選択した棚に対して回転操作を行うように制御するステップは、前記回転エリア内において、前記移動ロボットに直線と折れ線による経路上で前記選択した棚に対して回転操作を行うように制御するステップを含む。
【0018】
本出願におけるもう一つの技術的解決手段として、さらに棚の管理システムを提供する。前記方法は、
棚を搬送するように設定された、移動ロボットと、
商品の格納場所であり、移動ロボットが搬送できるように設定された、棚と、
棚を保管するように設定された、棚エリアと、
作業員の作業ポジションであるワーキングステーション、および作業員の作業ポジション付近に設置された、移動ロボットが棚を搬送しキューイングし、作業員がワーキングステーションのキューイングエリアで作業することを待つためのワーキングステーションのキューイングエリアを備える、ワーキングステーション・ワーキングステーションのキューイングエリアと、
移動ロボットを通信により接続し、前記棚の管理方法を実行するように設定された、サーバーと、を備える。
【0019】
一実施例では、ワーキングステーションキューイングエリアのレイアウト方式は、ダブルワーキングステーション対称レイアウト方式、並列レイアウト方式、特定回転エリアを持たないキューイング方式うちの1つを含む。
【0020】
一実施例では、前記ワーキングステーションキューイングエリアのレイアウト方式がダブルワーキングステーション対称レイアウト方式を含む場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアは、2つの回転エリアと前記2つの回転エリア四方をそれぞれ取り囲む2つのキューイング用通路を含み、この2つのキューイング用通路が部分的に重なり前記2つの回転エリア間に位置する通路エリアを形成し、且つ各キューイング用通路に入口ポジション、操作ポジション、複数の回転エリア進入ポジション、複数のキューイングリターンポジションおよび出口ポジションを設置し、ここで、操作ポジションとは移動ロボットが棚を搬送し、作業員の作業を待つポジションであり、回転エリア進入ポジションとは移動ロボットが前記キューイング用通路から前記回転エリアへの進入することを許すポジションであり、キューイングリターンポジションとは移動ロボットが前記回転エリアから前記キューイング用通路へ進入することを許すポジションであり、入口ポジションを前記通路エリア内に設置し、前記2つのキューイング用通路は1つの入口ポジションを共有する。前記2つのキューイング用通路上の回転エリア進入ポジション、キューイングリターンポジションおよび出口ポジションを前記通路エリアの両側に対称に設置する。
【0021】
一実施例では、前記ワーキングステーションキューイングエリアのレイアウト方式が並列レイアウト方式を含む場合、ワーキングステーションのキューイングエリアは2つの回転エリアと前記2つの回転エリア四方をそれぞれ取り囲む2つのキューイング用通路を備え、各キューイング用通路に入口ポジション、操作ポジション、複数の回転エリア進入ポジション、複数のキューイングリターンポジションおよび出口ポジションを設置し、2つのキューイング用通路を並列設置する。ここで、操作ポジションとは移動ロボットが棚を搬送し、作業員の作業を待つポジションである。回転エリア進入ポジションとは移動ロボットが前記キューイング用通路から前記回転エリアへの進入することを許すポジションである。キューイングリターンポジションとは移動ロボットが前記回転エリアから前記キューイング用通路へ進入することを許すポジションである。
【0022】
一実施例では、前記ワーキングステーションキューイングエリアのレイアウト方式が特定回転エリアを持たないキューイング方式を含む場合、ワーキングステーションのキューイングエリアはキューイング用通路を備え、且つキューイング用通路を回転エリアとする。前記キューイング用通路に操作ポジション、出口ポジションおよび複数の入口ポジションを設置し、前記複数の入口ポジションは前記操作ポジションと前記出口ポジション間に位置する。
【0023】
一実施例では、出口ポジションに複数の方向を設定し、前記移動ロボットが操作完了後に前記棚を再度回転させる必要がある場合、前記移動ロボットは前記出口ポジションからワーキングステーションのキューイングエリア内に再度進入することもでき、前記出口ポジションからワーキングステーションのキューイングエリアを離れることもでき、または外部経路を通ってワーキングステーションのキューイングエリア内に再度戻ることもできる。
【0024】
一実施例では、前記ワーキングステーションキューイングエリアのレイアウト方式が複数操作点レイアウト方式を含む場合、前記ワーキングステーションのキューイングエリアは複数操作ポジションを備える。複数操作ポジションは「一」文字に並び、各操作ポジションを入口ポジションと出口ポジションとする。操作ポジションとは移動ロボットが棚を搬送し、作業員の作業を待つポジションである。
【0025】
一実施例では、前記移動ロボットは車輪駆動の小型車であり、前記棚を持ち上げるリフト機構を有する。
【0026】
一実施例では、前記リフト機構と小型車主体は独立して動作する。小型車が動作しなくても、リフトは上下し、小型車が動作しなくても、リフトは回転する。小型車主体とリフト機構をロックすると、同じ速度で回転し、小型車主体とリフト機構はまた同時に異なる速度で回転する。
【0027】
また、ロボットの自動在庫ピッキングシステムにおいて、G2Pは広く使用される方式である。ピッキングロボットに基づいており、ロボットはオーダーと在庫情報に基づき、ターゲットパレット/ターゲット在庫容器の下まで自動運転で進み、ターゲットパレット/ターゲット在庫容器をピッキングポイントまで持ち上げて搬送する。ピッキングポイントには配送が必要な貨物の保管場所情報を表示するモニター等のディスプレイ装置を設置し、ピッキング人員は表示に基づき必要な貨物を取り、指定の容器に置き、ピッキングタスクを完了する。ピッキングタスク完了後にロボットはパレット/在庫容器を指定位置に戻す。
【0028】
前記G2P解決手段は全過程において人が歩く必要が無く、大幅にピッキング効率を高め、作業員の労働負荷を下げる。しかし、前記G2Pロボット解決手段は通常1つのピッキングポイントに1つのピッキング人員が対応する方式を採用しており、人がロボットを待つ空き時間が一定程度生じるためピッキング効率を高められない。
【0029】
本出願はさらにピッキングエリア内でピッキングロボットがキューイングして待つ時間を減らし、ピッキング効率を高めるピッキングエリアを提供する。
【0030】
本出願はさらに、ピッキングロボットがキューイングして待つ時間を減らし、ピッキング効率を高める在庫ピッキングシステムを提供する。
【0031】
本出願は以下の技術的解決手段を採用し、
1つまたは複数のピッキングワーキングステーションを備え、各ピッキングワーキングステーションは2つのピッキング通路と2つのピッキング通路にそれぞれ位置する2つのピッキングポイントを備える、ピッキングエリアを含み、
各ピッキングポイントは、ピッキング主体にターゲット貨物をピッキングさせるように構成され、
各ピッキング通路は、ピッキングロボットを各ピッキングワーキングステーション内に進入させ、前記各ピッキングワーキングステーション内の各ピッキング通路上のピッキングポイントを通過させた後、前記各ピッキングワーキングステーションを離れさせる通行経路を提供する、ように構成される。
【0032】
ピッキングエリアのオプション案として、2つの前記ピッキング通路はそれぞれU型であり、横並びまたは並列に設置する。2つの前記ピッキングポイントはそれぞれ2つの前記ピッキング通路U型底部に位置し、2つの前記ピッキング通路の前記U型開口部一端から離れて前記ピッキング主体が動くためのピッキングワークエリアを形成する。
【0033】
一実施例では、2つの前記ピッキング通路を隣り合わせて設置する。
【0034】
一実施例では、2つの前記ピッキングポイントを隣り合わせて設置する。
【0035】
一実施例では、前記ピッキングワークエリア内に2面の対面したプットウォールを設置し、各プットウォール上に複数のオーダー容器を収容し、2つの前記ピッキングポイントは2つの前記プットウォールにより形成された延伸空間に位置する。
【0036】
一実施例では、各前記ピッキングワーキングステーションにおける2つの前記ピッキング通路はそれぞれU型であり、比較的間隔を空けるように設置する。2つの前記ピッキングポイントはそれぞれ2つの前記ピッキング通路のU型側面に位置し、対面に設置する。2つの前記ピッキング通路間に前記ピッキング主体を動かすピッキングワークエリアが形成する。
【0037】
一実施例では、2つの前記ピッキング通路は対面しており間隔を空けるように設置される。
【0038】
一実施例では、2つの前記ピッキングポイントは対面しており間隔を空けるように設置される。
【0039】
一実施例では、2つの前記ピッキング通路において1つは時計回り方向の通行経路を提供し、もう1つは反時計回り方向の通行経路を提供する。
【0040】
一実施例では、各ピッキング通路は前記ピッキング通路の入口を形成する入口グリッドと前記ピッキング通路の出口を形成する出口グリッドを備え、前記入口グリッドと前記出口グリッドの通行幅は在庫容器の最大外径より大きい。
【0041】
一実施例では、各ピッキング通路は前記U型両側面を形成する進入通路と出口通路を備え、前記出口通路は前記各ピッキング通路に隣接する別の前記ピッキングワーキングステーションの側に位置し、隣接する2つのピッキングワーキングステーションは前記出口通路を共有する。
【0042】
一実施例では、前記ピッキングエリアは論理上二次元グリッドを備え、ここで、1つの二次元グリッドが1つの前記ピッキングポイントに対応する。
【0043】
一実施例では、各ピッキング通路における前記各ピッキング通路上のピッキングポイント上流に位置する前記二次元グリッドは前記ピッキングロボット通過および待機用エリアを形成する。
【0044】
一実施例では、少なくとも1つの前記二次元グリッドの中心に前記ピッキングロボットがポジショニングする基準マークを備える。
【0045】
在庫ピッキングシステムは、
複数在庫容器を格納するように設定された、在庫容器エリアと、
前記在庫容器を搬送するように設定された、ピッキングロボットと、
ピッキング主体が前記ピッキングロボットの搬送した前記在庫容器からターゲット貨物をピッキングするように設定された、ピッキングエリアとを含み、
前記ピッキングエリアが1つまたは複数のピッキングワーキングステーションを備え、各ピッキングワーキングステーションが2つのピッキング通路と2つのピッキング通路にそれぞれ位置する2つのピッキングポイントを備え、
各ピッキングポイントは、ピッキング主体が前記ターゲット貨物をピッキングするように設定され、
各ピッキング通路は、前記ピッキングロボットが前記各ピッキングワーキングステーションに入り、前記各ピッキングワーキングステーションにおける前記各ピッキング通路上のピッキングポイントを通過後に前記各ピッキングワーキングステーションを離れるための通行経路を提供するように設定される。
【0046】
一実施例では、2つの前記ピッキング通路はそれぞれU型であり、横並びまたは並列に設置する。2つの前記ピッキングポイントはそれぞれ前記ピッキング通路のU型底部に位置する。2つの前記ピッキング通路が前記在庫容器エリアの一端から離れて前記ピッキング主体が動くためのピッキングワークエリアを形成する。
【0047】
一実施例では、2つの前記ピッキング通路を隣り合わせて設置する。
【0048】
一実施例では、2つの前記ピッキングポイントを隣り合わせて設置する。
【0049】
一実施例では、前記ピッキングワークエリア内に2面の対面したプットウォールを設置し、各プットウォール上に複数のオーダー容器を収容する。2つの前記ピッキングポイントは2つの前記プットウォール間に位置する。
【0050】
一実施例では、各ピッキングワーキングステーションにおける2つの前記ピッキング通路はそれぞれU型であり、比較的間隔を空けるように設置する。2つの前記ピッキングポイントはそれぞれ2つの前記ピッキング通路のU型側面に向かい合って設置され、2つの前記ピッキング通路間に前記ピッキング主体を動かすピッキングワークエリアを形成する。
【0051】
一実施例では、前記ピッキングエリア内に位置する前記在庫容器のピッキング面は各ピッキング通路のU型側面と平行である。
【0052】
一実施例では、2つの前記ピッキング通路において1つは時計回り方向の通行経路を提供し、もう1つは反時計回り方向の通行経路を提供する。
【0053】
一実施例では、各ピッキング通路は前記ピッキング通路の入口を形成する入口グリッドと前記ピッキング通路の出口を形成する出口グリッドを備え、前記入口グリッドと前記出口グリッドの通行幅は在庫容器の最大外径より大きい。
【0054】
一実施例では、各ピッキング通路は前記U型両側面を形成する進入通路と出口通路を備え、前記出口通路は前記各ピッキング通路に隣接する別の前記ピッキングワーキングステーションの側に位置し、隣接する2つのピッキングワーキングステーションは前記出口通路を共有する。
【0055】
一実施例では、前記ピッキングエリアは論理上二次元グリッドを備え、ここで、1つの二次元グリッドが1つの前記ピッキングポイントに対応する。
【0056】
一実施例では、各ピッキング通路における前記各ピッキング通路上のピッキングポイント上流に位置する前記二次元グリッドは前記ピッキングロボット通過および待機用エリアを形成する。
【0057】
一実施例では、少なくとも1つの前記二次元グリッドの中心に前記ピッキングロボットがポジショニングする基準マークを備える。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】本出願の実施例による前記棚のキューイングと回転方法のフローチャートである。
図2】本出願の実施例によるオーダー要求に基づき、搬送ツールのために棚搬送経路を計画し、且つ前記搬送ツールの走行経路をリアルタイムに調整するフローチャートである。
図3】本出願の実施例による前記棚の回転操作を行うフローチャートである。
図4】本出願の実施例による前記棚の平面構造概略図である。
図5】本出願の実施例による前記ダブルワーキングステーションの対称レイアウトの構造概略図である。
図6】本出願の実施例による前記並列レイアウトの構造概略図である。
図7】本出願の実施例による前記特定回転エリアを持たないキューイングの構造概略図である。
図8】本出願の実施例による前記マルチ操作ポイントワーキングステーションの構造概略図である。
図9】本出願の実施例による前記直線および円弧経路を採用して回転エリアで回転する概略図である。
図10】本出願の実施例による前記棚の管理装置のブロック図である。
図11】本出願の実施例による前記棚の管理システムのブロック図である。
図12】本出願の実施例が提供する在庫ピッキングシステムの構造概略図である。
図13】本出願の実施例が提供する在庫容器の構造概略図である。
図14】本出願の実施例が提供するピッキングロボットの構造概略図である。
図15図12におけるピッキングワーキングステーションの構造概略図である。
図16】本出願の実施例が提供するピッキングワーキングステーションと在庫容器の構造概略図である。
図17】本出願の実施例が提供するピッキングワーキングステーションと在庫容器の構造概略図である。
図18】本出願の実施例が提供するピッキングワーキングステーションと在庫容器の構造概略図である。
図19】本出願の実施例が提供する在庫ピッキングシステムの構造概略図である。
図20図19におけるピッキングワーキングステーションと在庫容器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
通路とは、フィールドにおけるロボットが棚を搬送する際に走行可能なエリアである。
【0060】
ワーキングステーションのキューイングエリアとは、作業員の作業ポジション付近に設置され、ロボットが棚を搬送し当該エリア内においてキューイングし作業員が作業することを待つエリアである。
【0061】
棚とは、移動ロボットによって搬送可能な正方形または長方形の棚である。棚は複数層に分けられ、各層の4つの方向(即ち棚の4面)いずれも保管場所を設置することができる。
【0062】
図1に示すように、棚のキューイングと回転方法は以下のステップS110からS140を含む。
【0063】
S110では、搬送タスクを割り当てると同時に、棚を搬送する搬送ツールに対してキューイングスケジューリングを行い、タスクが割り当てられた時点からキューイングスケジューリングを開始する。
【0064】
S120では、オーダー要求に基づき、搬送ツールのために棚搬送経路を計画し、前記搬送ツールの走行経路をリアルタイムに調整する。
【0065】
S130では、搬送タスクの割り当てから搬送タスク完了までの走行経路において、前記棚の周辺環境をリアルタイムで探測する。
【0066】
S140では、前記棚の周辺環境が回転できる条件を満たすと探測した場合、棚に対して回転操作を行う。
【0067】
好ましい実施形態として、搬送ツールは移動ロボットである。
【0068】
好ましい実施形態として、搬送タスクを割り当てると同時に、移動ロボットに対してキューイングスケジューリングを行うステップは、ワーキングステーションのキューイングエリアの移動ロボットのタスク時間と数量をリアルタイムに監視し、前記ワーキングステーションのキューイングエリアの移動ロボットのタスク時間と数量に基づいて新たな移動ロボットを割り当てて棚をワーキングステーションに搬送するか否かを決定するステップを含む。もし、ワーキングステーションのキューイングエリアの移動ロボットのタスク時間と数量がフル稼働状態にある場合、新たな移動ロボットを割り当てず、即ち新たな搬送タスク割り当てを一時停止する。
【0069】
好ましい実施形態として、前記搬送タスクを割り当てる際、優先度が高いまたは棚を回転する必要のない搬送ツールに対して優先的なキューイングスケジューリングを行うステップを含む。即ち棚に対して転面操作する必要のない移動ロボット、または優先度が高い移動ロボットは、操作ポジションから直近のセルに入る直近の経路を直接計画することができ、優先度の低いロボットは待つ。
【0070】
好ましい実施形態として、搬送タスクを割り当てる際、棚の回転操作スケジューリングを減らすステップを含む。即ちワーキングステーションレイアウト方式が対称の場合である。図4に示すように、タスクを割り当てる際、ある棚のR面を作業員に提示する必要がある場合、第1ワーキングステーションにおいて棚に対して回転操作を行う必要があるが、第1ワーキングステーションとミラーリングした第ダブルワーキングステーションは棚に対して回転操作を行う必要がなく、生成した当該棚タスクのオーダーをダブルワーキングステーションに割り当てられることができる。
【0071】
好ましい実施形態として、前記搬送タスクを割り当てる際、搬送タスクにおけるタスクの属性に基づいて搬送タスクに対応するワーキングステーションキューイング経路レイアウト方式を割り当てるステップを含む。
【0072】
本出願の実施例の具体的な実現形態に基づき、ワーキングステーションキューイング経路レイアウト方式は、ダブルワーキングステーション対称レイアウト方式、並列レイアウト方式と特定回転エリアを持たないキューイング方式および複数操作ポイントレイアウト方式を含む。
【0073】
図5に示すように、ダブルワーキングステーション対称レイアウトにおいて、1〜12セル間のエリアは回転エリアである。8または9セルは移動ロボットが作業員の操作を待つポジションである。10セルはワーキングステーションのキューイングエリアの出口である。非回転棚移動ロボットの経路は、1→4→7→9または12→5→7→9である。移動ロボットが棚を携帯して11、12、2または3セルから回転エリア内に入り、回転エリア内において棚の回転を完了し、回転エリアから5、6、8または9セルに入り、回転エリアからキューイングエリア内に戻り、具体的なセルはキューイングの空きスペースによって決定する。移動ロボットは4セルで回転することもでき、ワーキングステーションのキューイングエリアの2番目の回転ポイントとして複数移動ロボットの回転する必要がある時の効率を向上させる。4セルで回転する前にシステムは4セルの前後左右のセルをロックし、棚が安全に回転するように保証する。
【0074】
図6に示すように、並列レイアウトでは1〜12はキューイング経路であり、時計回りキューイングであってもよく、反時計回りキューイングであってもよい。1〜12セルの間は回転エリアである。回転しない棚の移動ロボットの経路は1→4→6であり、または12→5→6である。移動ロボットが棚を携帯して2、11または12セルから回転エリア内に入り、回転エリア内において棚の回転を完了し、回転エリアから3、5または6セルに入り、回転エリアからキューイングエリア内に戻る。6セルの位置において、移動ロボットは作業員の作業を待つ。10セルはワーキングステーションのキューイングエリアの出口である。ワーキングステーションのキューイングエリアは隣接して設置してもよく、いくつかのセルを離して設置してもよい。ワーキングステーションのキューイングエリアの2番目の回転ポイントとして、移動ロボットは4セルで回転してもよく、複数移動ロボットの回転する必要がある時の効率を向上させる。4セルで回転する前に、システムは4セルの前後左右のセルをロックし、棚が安全に回転するように保証する。
【0075】
図7に示すように、特定回転エリアを持たないキューイング方式では、操作ポジションは8セルにある。10はワーキングステーションのキューイングエリアの出口である。1〜8セルはいずれもワーキングステーションのキューイングエリアの棚の回転位置とする。移動ロボットが棚に対して回転操作を行う前に、システムが周りの前後左右4つのセルをロックし、他の移動ロボットが入るのを防ぎ、安全に回転するように保証する。特定回転エリアを持たないキューイング方式は2行5列のレイアウトに限らず、必要に応じて増減することができる。
【0076】
好ましい実施形態として、図8に示すように、マルチ操作ポイントのワーキングステーション設計は直線型を採用し、移動ロボットは各操作ポイントを単独で出入りできる。このような操作位置では、移動ロボットが操作ポイントに到達する間にキューイングしてもう1つの移動ロボットを待つ必要がない。操作ポイントの数には制限がない。周りのセルが占用されていない場合、移動ロボットは操作ポイントで棚に対して回転操作を行うことができる。移動ロボットが操作ポイントに到達する間に移動ロボットは周りのセルに申請して棚回転タスクを完了させることができる。棚の操作時間に基づいて移動ロボットが棚を置くか、操作が完了するのを待つかを決定する。棚の操作時間が移動ロボットの次のタスクを実行する時間を超えた場合、移動ロボットは棚を置いて次のタスクの実行を続ける。棚の操作完了後、システムは移動ロボットを割り当てて棚を移動させる。
【0077】
好ましい実施形態として、図5図6および図7に示すように、ダブルワーキングステーション対称レイアウト方式、並列レイアウト方式および特定回転エリアを持たないキューイング方式においては、キューイングする移動ロボットが端から端までデッドロック状況を避ける。出口ポジション10セルは複数方向を設定し、操作が終了後、再度棚に対して回転操作を行う必要がある場合、移動ロボットは出口ポジション10セルから再度ワーキングステーションのキューイングエリア内に入ることができ、出口ポジション10セルからワーキングステーションのキューイングエリアを離れることもでき、外部経路を通って再度ワーキングステーションのキューイングエリア内に戻る。
【0078】
好ましい実施形態として、搬送タスク割り当てから完了までの過程で棚に対して回転操作を行う。即ち搬送タスクの割り当てから完了までの過程であり、リアルタイムに棚が位置する環境を検査し、棚が置かれた環境が回転条件を満たした時に回転する。
【0079】
好ましい実施形態として、図2に示すように、オーダー要求に基づき搬送ツールのために棚搬送経路を計画し、前記搬送ツールの走行経路をリアルタイムに調整するステップは以下のステップS210からS250を含む。
【0080】
S210では、ワーキングステーションのキューイングエリア空きスペースを予測する。
【0081】
S220では、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースがあると予測した場合、即ちワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースまたはワーキングステーションの存在可能性があると予測した場合、当該ワーキングステーションのキューイングエリア内における未搬送の棚から1つ選択し、1つの移動ロボットに割り当てて当該棚を移動させる。
【0082】
S230では、移動ロボットが棚を取得した後(棚取得即ち移動ロボットが棚に連結したが棚をまだ搬送していない)、ワーキングステーションのキューイングエリアの空きスペースを再予測し、当該棚を必要とする全てのワーキングステーションを予測し、空きスペースがあると予測した場合は棚の搬送を開始し、空きスペースがないと予測した場合はその場でキューイングして待つ。
【0083】
S240では、棚がワーキングステーションのキューイングエリア付近に到達した時、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースができていない場合、移動ロボットの密度が低く、他の移動ロボットの経路を邪魔しない位置を選択してキューイングして待機し、またはもう1つの当該棚を必要とするワーキングステーションに棚を搬送し、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースができた場合はワーキングステーションのキューイングエリア内に入る。
【0084】
S250では、ワーキングステーションのキューイングエリアの前方に空きスペースができたとリアルタイムに判断すると、ワーキングステーションへ移動し、前方に空きスペースができていない場合、その場でキューイングして待つ。
【0085】
好ましい実施形態として、ワーキングステーションのキューイングエリアの空きスペースを予測するステップS210は、目下あるワーキングステーションへ棚を搬送中の移動ロボットの数が(ワーキングステーションのキューイングエリア内にある移動ロボット数を含む)当該ワーキングステーションのキューイングエリアサイズより小さい場合、空きスペースがあると決定できる。目下あるワーキングステーションへ棚を搬送中の移動ロボットの数が当該ワーキングステーションのキューイングエリアサイズより大きいまたは等しい場合、ワーキングステーションのキューイングエリアの端にある移動ロボットが1つ空きスペースを開ける時間を計算し、その時間はその前方に並んでいる全ての移動ロボットが1ステップの移動時間と列の先頭の棚の停留操作時間の合計であり、この時間が新しい移動ロボットがワーキングステーションのキューイングエリア内に到達する時間より短い場合、空きスペースの可能性があると予測する。
【0086】
好ましい実施形態として、もし前記棚の回転できる条件を満たすと探測した場合、棚に対して回転操作を行う。棚に対して回転操作を行う操作は、搬送の経路において回転させる方式と、ワーキングステーションのキューイングエリア内に設定された回転ポイントにおいて回転させる方式と、操作ポイントにおいて回転させる方式の3方式を含む。
【0087】
好ましい実施形態として、図3に示すように、搬送タスクの割り当てから搬送タスク完了までの走行経路において、棚の周辺環境をリアルタイムで探測し、前記棚の回転できる条件を満たすことを探測された場合、棚に対して回転操作を行い、以下のステップS310からS350を含む。
【0088】
ステップS310では、棚に対して回転操作を行う必要があるかどうかを決定し、回転が不要な場合は直接経路を優先して計画し、回転させる必要がある場合は、ステップS320に進む。
【0089】
ステップS320では、移動ロボットが経路に沿って走行する過程において、前方経路ポイント付近のセルが占用されるか否かを探測し、前方経路周りの隣接するセルを同時に申請できる場合は、当該経路ポイントを回転ポイントとする。
【0090】
ステップS330では、移動ロボットが所定の回転ポイントに到達する時、周りのセルを占用する。占用に成功した場合は棚の回転を行い、棚が回転した後に周りセルの占用を解放する。占有が成功しなければ走行を続ける。
【0091】
ステップS340では、移動ロボットがワーキングステーションに到達する前に、経路において棚が回転していない場合はワーキングステーションに設定した回転エリア内に入り回転する。
【0092】
ステップS350では、回転した棚がさらに回転する必要がある場合、その場で周りのセルを占用できるか否かを判断し、占用できればその場で回転させる。占用できなければ再度ワーキングステーションのキューイングエリア内に入り、キューイングし続けて設定した回転ポイントに入り棚に対して回転操作を行う。
【0093】
好ましい実施形態として、図9に示すように、回転エリア内において直線と円弧との相接する経路または折れ線経路を採用して棚に対して回転操作を行う。特定回転エリア内に入る際、円弧セクション全体を採用すれば、棚の間の余裕を大きくする必要がある。直線と円弧との接線を採用すると、直線部分では棚は隣接する棚の角度と平行に保てる。折れ線経路を採用すると、棚は常に隣接する棚と平行する。直線プラス円弧方式または折れ線方式を採用すると、棚に正常に回転ポイントに入らせる際に純粋な円弧経路の状況下の棚と棚との間に残った隙間を減らし、同じ大きさのセルで、棚のサイズを大きくすることができ、倉庫スペースの利用率を高めることができる。
【0094】
本出願におけるもう一つの技術的解決手段として、図10に示すように、棚の管理装置を提供し、搬送タスクを割り当てると同時に、棚を搬送する搬送ツールに対してキューイングスケジューリングを行うように設定されたキューイングスケジューリングユニットと、オーダー要求に基づき、前記搬送ツールのために棚搬送経路を計画し、リアルタイムに前記搬送ツールの走行経路を調整するように設定された経路調整ユニットと、搬送タスクの割り当てから搬送タスク完了までの走行経路において、前記棚の周辺環境をリアルタイムで探測するように設定された環境探測ユニットと、前記棚の周辺環境が回転に適したことを探測した場合、棚に対して回転操作を行うように設定された回転操作ユニットと、を備える。
【0095】
好ましい実施形態として、搬送ツールは移動ロボットである。
【0096】
好ましい実施形態として、キューイングスケジューリングユニットは、リアルタイムにワーキングステーションのキューイングエリア内における搬送ツールのタスク時間と数量を監視し、ワーキングステーションのキューイングエリア内における搬送ツールのタスク時間と数量に基づいて新たな搬送ツールを割り当ててステーションに搬送するか否かを決定するように設定された搬送割り当てモジュールを備える。
【0097】
好ましい実施形態として、キューイングスケジューリングユニットは、優先度の高いまたは棚を回転する必要がない搬送ツールに対して優先的なキューイングスケジューリングを行うように設定されたキュー挿入モジュールを備える。
【0098】
好ましい実施形態として、キューイングスケジューリングユニットは、搬送タスクを割り当てる際、棚の回転操作のスケジューリングを減らすように設定された最適化スケジューリングモジュールを備える。
【0099】
好ましい実施形態として、キューイングスケジューリングユニットは、搬送タスクにおけるタスクの属性に基づいて搬送タスクに対応するワーキングステーションキューイング経路レイアウト方式を割り当てるように設定されたキューイング経路レイアウト割り当てモジュールをさらに備える。
【0100】
好ましい実施形態として、ワーキングステーションキューイング経路レイアウト方式は、ダブルワーキングステーション対称レイアウト方式、並列レイアウト方式と特定回転エリアを持たないキューイング方式および複数操作ポイントレイアウト方式を含む。
【0101】
好ましい実施形態として、複数操作ポイントレイアウト方式において、搬送ツールが操作ポイントに到達する過程で、もう1つの搬送ツールをキューイングして待つ必要が無く、搬送ツールの周りのセルが占用されていない場合、搬送ツールは操作ポイントにて棚に対して回転操作を行うことができる。搬送ツールが操作ポイントに到達する経路過程において、搬送ツールは周りのセルに申請して棚回転タスクを完了させることができる。棚の操作時間に基づいて搬送ツール次の動作が棚を置くか、操作が完了するのを待つかを判断する。もし棚を操作する時間が搬送ツールの次のタスクを行うまでの時間を超える場合、搬送ツールは棚を置き、次のタスクを実行し続け、棚の操作完了を待って搬送ツールを再度割り当て棚を取る。もし棚を操作する時間が搬送ツールの次のタスクを行うまでの時間を超えない場合、搬送ツールは操作完了を待つ。
【0102】
好ましい実施形態として、ダブルワーキングステーション対称レイアウト方式、並列レイアウト方式および特定回転エリアを持たないキューイング方式において、出口ポジションに複数の方向を設定する。もし操作完了するために再度棚を回転する必要がある場合、搬送ツールは出口ポジションからワーキングステーションのキューイングエリア内に再度進入することもでき、出口ポジションからワーキングステーションのキューイングエリアを離れることもでき、外部経路を通ってワーキングステーションのキューイングエリア内に再度戻ることができる。
【0103】
好ましい実施形態として、回転操作ユニットは搬送タスク割り当てから搬送タスク完了までの過程において、棚が位置する環境をリアルタイムに検査し、棚が位置する環境回転できる条件を満たす場合、回転するリアルタイム検査モジュールを備える。
【0104】
好ましい実施形態として、経路調整ユニットは、ワーキングステーションのキューイングエリア空きスペースを予測するように設定された予測モジュールと、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースがあると予測した場合、当該ワーキングステーションのキューイングエリア内における未搬送の棚から1つ選択し、1つの搬送ツールを割り当てて当該棚を搬送するように設定された選択モジュールと、搬送ツールが棚を取得した後、ワーキングステーションのキューイングエリアの空きスペースを再予測し、当該棚を必要とする全てのワーキングステーションを予測し、空きスペースが有ると予測した場合は棚の搬送を開始し、空きスペースがないと予測した場合はその場でキューイングして待つように設定された評価モジュールと、棚がワーキングステーションのキューイングエリア付近に到達した時、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースができていない場合、搬送ツールの密度が低く、他の搬送ツールを邪魔しない位置を選択してキューイングして待機し、またはもう1つの当該棚を必要とするワーキングステーションに棚を搬送し、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースができた場合はワーキングステーションのキューイングエリア内に入る第1経路計画モジュールと、ワーキングステーションのキューイングエリアの前方に空きスペースができたとリアルタイムに判断すると、ワーキングステーションへ移動し、前方に空きスペースができていない場合、その場でキューイングして待つ判断モジュールと、を備える。
【0105】
好ましい実施形態として、予測モジュールは、目下あるワーキングステーションへ棚を搬送中の搬送ツールの数が当該ワーキングステーションのキューイングエリアサイズより小さい場合、ワーキングステーションのキューイングエリア内に空きスペースがあると予測し、目下あるワーキングステーションへ棚を搬送中の搬送ツール数が当該ワーキングステーションのキューイングエリアサイズより大きいまたは等しい場合、ワーキングステーションのキューイングエリアの端にある搬送ツールが1つ空きスペースを開ける時間を計算し、その時間が新たに割り当てられた搬送ツールがワーキングステーションのキューイングエリア内に到達する時間より短い場合、空きスペースが存在すると予測するように設定される。
【0106】
好ましい実施形態として、回転操作ユニットは、搬送の経路において回転させる方式と、ワーキングステーションのキューイングエリア内に設定された回転ポイントにおいて回転させる方式と、操作ポイントにおいて回転させる方式の3方式を含む。
【0107】
好ましい実施形態として、環境探測ユニットは、探測モジュール、第1回転判断モジュール、第2回転判断モジュールおよび第3回転判断モジュールを備える。
【0108】
搬送ツールが経路に沿って走行する過程において、前方経路ポイント付近のセルが占用されるか否かを探測し、前方経路周りの隣接するセルを同時に申請できる場合は、当該経路ポイントを回転ポイントとする。搬送ツールが所定の回転ポイントに到達する時、周りのセルを占用し、占用に成功した場合は棚の回転を行い、棚が回転した後に周りセルの占用を解放する。占有が成功しなければ走行を続ける。
【0109】
搬送ツールがワーキングステーションに到達する前に、経路において棚が回転していない場合はワーキングステーションに設定した回転エリア内に入り回転する。回転した棚がさらに回転する必要が有る場合、その場で周りのセルを占用できるか否かを判断し、占用できればその場で回転させる。占用できなければ、再度ワーキングステーションのキューイングエリア内に入り、キューイングし続け、設定した回転ポイントに入り棚に対して回転操作を行う。
【0110】
好ましい実施形態として、回転エリア内において直線と円弧との相接する経路または折れ線経路を採用して棚に対して回転操作を行う。
【0111】
本出願におけるもう一つの技術的解決手段として、図11に示すように、棚の管理システムを提供し、棚を搬送するように設定された、搬送ツールと、貨物の格納場所であり、搬送ツールにより搬送されるように設定された、棚と、棚を保管するように設定された、棚エリアと、本技術的解決手段における棚の管理方法を実行し、搬送ツールと棚に対してスケジューリングを行うように設定されたサーバーとを備える。
【0112】
好ましい実施形態として、搬送ツールは移動ロボットである。
【0113】
本出願の実施例に基づく具体的に実施形態では、移動ロボットは、車輪駆動の小型車であり、リフト機構を有し、直線走行、円弧走行およびその場回転する動作能力を有する。
【0114】
好ましい実施形態として、リフト機構と小型車主体は独立して動作する。小型車が動作しなくても、リフトは上下し、小型車が動作しなくても、リフトは回転する。小型車主体とリフト機構をロックすると、同じ速度で回転し、小型車主体とリフト機構はまた同時に異なる速度で回転する。
【0115】
好ましい実施形態として、作業員の作業ポジションであり、ワーキングステーションと作業員の作業ポジション付近に設置された搬送ツールが棚を搬送し、キューイングし作業員が作業することを待つワーキングステーションのキューイングエリアとをさらに備える。
【0116】
本出願の技術的解決手段は以下の有益な効果を有する。
【0117】
1、本出願の技術的解決手段として、全体的な効率を鑑み、全エリアキューイングストラテジャーを採用する。即ちタスクを割り当てると同時にロボットのキューイングスケジューリングを全エリア内に拡張し、キューイングはロボットにタスクを割り当てたらすぐに開始し、ワーキングステーションのキューイングエリアの移動ロボットのタスク時間と数量をリアルタイムに監視し、新たな移動ロボットを割り当てて棚をワーキングステーションに搬送するか否かを決定する。これにより固定のキューイングエリア内に収容できるロボット数には限りがあるという欠点を克服でき、同時に棚回転を1つタスクになるよう改善し、必要に応じて経路の回転ポイントを動的に設置したり、複数の位置で棚を回転させたりできるよう柔軟性を持つことができる。さらに、ワーキングステーションの対称設計により、棚回転タスクニーズを減らすことができる。これにより回転エリアの固定化がボトルネックなり易く、複数ロボットが操作面を回転させたい場合、キューイングしているロボット等は操作面回転エリアが空くまで待つため、流動性が悪くなるという欠点を克服できる。したがって、棚搬送効率を高めるという目的を達成できる。
【0118】
2、キューイング経路複数の方向を追加し、デッドロックを避ける。
【0119】
3、キューイングにはキュー挿入メカニズムがあり、優先度が高いまたは回転する必要がない棚にキュー挿入経路を設置し、さらに効率を高める。
【0120】
4、ワーキングステーションエリア内に複数の操作ポイントを設置し、操作時間が長い棚に対してロボットはこれを置き、他の作業を続ける。操作完了後にロボットは再度棚を取りに行き、同時にもう1つ棚を補充するため効率がさらに高まる。
【0121】
5、ワーキングステーション対称レイアウトは、タスクを割り当てる時に棚回転タスクの発生を避けるため、効率がさらに高まる。
【0122】
6、回転エリア内において直線と円弧との相接する経路または折れ線経路を採用して棚に対して回転操作を行うと、棚に正常に回転ポイントに入らせる際に純粋な円弧経路の状況下の棚と棚との間に残った隙間を減らし、同じ大きさのセルで、棚のサイズを大きくすることができ、倉庫スペースの利用率を高めることができる。
【0123】
説明すべきものとして、本文では、第1および第2などの関係用語は、1つのエンティティまたは操作を他のエンティティまたは操作と区別するために用いられ、必ずしもこれらのエンティティまたは操作の間にある実際の関係または順序を示すものではない。さらに、用語「含む」、「備える」、またはその他のいずれかの変形は、非排他的な含み、カバーすることを意図する。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、貨物、または機器は、それらの要素を含むだけでなく、明確にリストされていないその他の要素、またはそのようなプロセス、方法、貨物、または機器固有の要素も含まれる。より多くの制限がない条件下で、1つを含む・・・」という文によって限定された要素は、前記要素のプロセス、方法、貨物、または機器の中に他の同じ要素が含まれることを除外しない。
【0124】
本明細書における複数の実施例はいずれも関連する方式を採用して説明し、複数の実施例との間で同様または類似する部分は互いに参照し、各実施例において重点的に説明した部分は別の実施例との相違点である。
【0125】
フローチャート中の表示またはその他の方式に説明されたロジックおよび/またはステップは例えば、ロジック機構実現に用いる命令を実行できるシーケンスリストであると見なすことができ、コンピュータで読み取り可能な任意の媒体で具体化することができ、命令実行システム、装置または設備(例えばコンピュータに基づくシステム、プロセッサを含むシステムまたは他の命令実行システム、装置または設備から命令を受けて、実行するシステム)によって使用され、またはこれらの命令実行システム、装置または設備とグループみ合わせて使用する。本明細書において、「コンピュータ可読媒体」は、記憶、通信、伝送または伝送プログラムを含める命令実行システム、装置または設備、またはこれらの命令実行システム、装置または設備とグループみ合わせて使用される任意の装置であってもよい。コンピュータ可読媒体のより具体例(非網羅的リスト)は、1つまたは複数の配線を有する電気接続部(電子装置)と、ポータブルコンピュータカートリッジ(磁気装置)と、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)と、読み取り専用メモリ(Read−OnLy Memory、ROM)と、消去・編集可能読み取り専用メモリ(ErasabLe ProgrammabLe Random Access Memory、EPROM)またはフラッシュメモリと、光ファイバー装置およびコンパクトディス読み取り専用メモリ(Compact Disc Read−OnLy Memory、CDROM)と、を備える。また、コンピュータ可読媒体は、その上で打印前記プログラムを印刷できる紙または他の適切な媒体であってもよい。なぜなら、例えば紙または他の媒体を介して光学的にスキャンし、編集、解釈または必要に応じて、他の適切な方法で処理することにより、電子方式で前記プログラムを獲得し、それをコンピュータのメモリに保存することができるからである。
【0126】
本出願の複数の部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらのグループみ合わせで実装できることを理解されるべきである。
【0127】
前記実施形態において複数ステップまたは方法は、メモリに格納され、適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェアまたはファームウェアで実現されることができる。例えば、もしハードウェアによって実現される場合は、別の実施形態と同様、当技術分野で知られている以下の技術のいずれか1つまたはグループみ合わせによって実現することができる。つまり、データ信号にロジック機構を実現するためのロジックゲート回路を備えた離散ロジック回路であり、適切なグループみ合わせのロジックゲート回路を備えた特別な集積回路であり、プログラマブルゲートアレイ(ProgrammabLe Gate Array 、PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FieLd ProgrammabLe Gate Array、FPGA)などである。
【0128】
理解されたいことは、用語「一」は「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」と理解すべきであり、1つの実施例において、1つの要素の数は1つであってもよく、他の実施例においては、当該要素の数は複数であってもよく、用語「1」は数の制限として理解されるべきではない。
【0129】
例えば「第1」、「第2」などの序数は複数のコンポーネントを説明するために使用されるが、ここでそれらのコンポーネントを制限しない。
【0130】
この用語は、あるコンポーネントを別のコンポーネントと区別するためにのみ使用される。例えば、第1コンポーネントは第2コンポーネントと呼ぶことができ、同様に、第2コンポーネントは第1コンポーネントと呼ぶこともでき、本発明の概念の教示から逸脱することない。本明細書で使用される「および/または」という用語は、1つまたは複数の関連するリストされた項目のありとあらゆるグループの組み合わせを含む。
【0131】
本明細書で使用される用語は多くの実施例を説明することのみを目的とし、限定することを意図するものではない。例えば本明細書で使用されるように、文脈が明らかに例外を示さない限り、単数形は複数形も含むことが意図される。さらに「含む」および/または「有する」という用語は当該明細書において使用される時に前記の特徴、数、ステップ、操作、コンポーネント、要素またはそのグループの組み合わせの存在を指定することが理解される。1つまたは複数のその他の特徴、数、ステップ、操作、コンポーネント、要素またはそのグループの存在または付け加えを排除するものではない。
【0132】
本明細書で使用される用語は、専門用語および科学用語を含め、用語が別に限定されていない限り、当業者によって一般に理解される用語と同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で限定される用語は、関連技術の用語と同じ意味を持つことを理解されたい。
【0133】
図12は本出願の実施例における在庫ピッキングシステムの構造概略図である。図12に示すように、本実施例は在庫ピッキングシステムを提供し、当該在庫ピッキングシステムは主に倉庫保管物流システムに応用され、オーダー貨物を在庫容器202からオーダーボックスまでの「G2P」式ピッキングに使用される。本実施例は当該在庫ピッキングシステムにおける「G2P」式ピッキング作業を例として当該在庫ピッキングシステムを説明しているが、本実施例における在庫ピッキングシステム貨物的ピッキング作業の実現に限らず、貨物積み込み、在庫棚卸等通常の倉庫保管物流操作を実現できることは明らかである。
【0134】
図12に示すように、本実施例における在庫ピッキングシステムは、在庫容器エリア20、ピッキングエリア10、共通通路30およびピッキングロボット40を備える。在庫容器エリア20は在庫容器202を格納し、在庫容器202に貨物を保管する保管容器50を設置し、保管容器50に貨物を格納する。ピッキングエリア10と在庫容器エリア20を離して設置し、ピッキング主体はオーダー貨物をピッキングし、ピッキング後にオーダー貨物をオーダーボックスに格納させる。ピッキングロボット40は在庫容器エリア20における在庫容器202をピッキングエリア10まで搬送する。またはピッキング済みの在庫容器202を在庫容器エリア20まで戻す。共通通路30を在庫容器エリア20とピッキングエリア10との間に設置し、ピッキングロボット40を高速通行させ、ピッキングロボット40が在庫容器エリア20とピッキングエリア10との間で走行させる。
【0135】
オーダー管理センターは貨物取得オーダーを受信すると、オーダー管理センターはオーダー貨物がある在庫容器202は在庫容器エリア20に位置することを決定し、ピッキングロボット40を作動させる。オーダー管理センターはターゲット在庫容器202がある位置をピッキングロボット40に送信する。ピッキングロボット40は当該位置に基づき自律的にターゲット在庫容器202の底部まで移動し、当該ターゲット在庫容器202をピッキングエリア10まで搬送する。ピッキングエリア10のピッキング主体は貨物取得オーダーに基づき当該ターゲット在庫容器202におけるオーダー貨物をピッキングし、オーダーボックスに格納する。ピッキング済みの在庫容器202はピッキングロボット40によりピッキングエリア10から共同通路を走行して在庫容器エリア20まで戻る。
【0136】
図12に示すように、ピッキングロボット40が在庫容器エリア20において在庫容器202を搬送でき、在庫容器エリア20において走行できるよう、在庫容器エリア20内に複数在庫容器群201を備え、隣接する2つの在庫容器群201との間にピッキングロボット40が走行できる通路を形成する。在庫容器エリア20に対する合理的、整合性ある計画を実行し、ピッキングロボット40の走行障碍を減らすために、一実施例では、在庫容器エリア20において在庫容器群201を列状に設置する。各行の在庫容器群201は少なくとも1つの在庫容器群201を備え、隣接する2行の在庫容器群201との間に第1方向に沿って設置された横向き通路204を形成する。各列の在庫容器群201は少なくとも1つの在庫容器群201を備え、隣接2列の在庫容器群201との間に第2方向に沿って設置された縦向き通路203を形成する。第1方向と第2方向は垂直であり、横向き通路204と縦向き通路203の交差点は形成「十」字路または「T」字路を形成する。
【0137】
本実施例において、各在庫容器群201は全て少なくとも1つの在庫容器202を備え、在庫容器エリア20の利用効率を高めるために、一実施例では、各在庫容器群201に複数在庫容器202を備え、複数在庫容器202は在庫容器群201を列状に設置する。
【0138】
図13は本出願の実施例が提供する在庫容器202の構造概略図である。図13に示すように、在庫容器202は縦向きに間隔を空けて設置した複数スペーサ層2022および4つの着地支援柱2024を備える。各スペーサ層2022には数種の貨物を直接格納でき、貨物もまた在庫容器202内または在庫容器202上のフックまたはポール等のいずれか適切な方法により在庫容器202内部または外面に設置できる。在庫容器202のスペーサ層2022は保管容器50を備えることもでき、当該保管容器50は在庫容器202と離すこともでき、在庫容器202と一体化する構造を採用することもでき、保管容器50に1つまたは複数の貨物を格納できる。
【0139】
本実施例において、在庫容器202の開口方向は単一でよく、スペーサ層2022の奥行方向に沿って1つ貨物または保管容器50を格納できる。別の一実施例において、在庫容器202開口方向は双方向でよく、在庫容器202はスペーサ層2022の奥行方向に沿って2つの貨物または保管容器50を格納できる。即ち、各開口方向に1つ貨物または保管容器50を格納する。また別の一実施例において、在庫容器202の開口方向は4方向でもよく、在庫容器202の4面に沿っていずれも貨物または保管容器50を格納できる。
【0140】
後続の説明を容易にするため、在庫容器202のスペーサ層2022に設置した保管容器50を例として説明する。貨物を在保管容器50に格納する。貨物が在庫容器202に直接格納されても、保管容器50が在在庫容器202に格納されても、本実施例の在庫ピッキングシステムの作業に影響しないことは理解される。
【0141】
後続のピッキング説明を容易にするため、本実施例では、在庫容器202の1つ開口部を保管容器50を取得し、保管するピッキング面と呼ぶ。ピッキング主体は在庫容器202のピッキング面を介して在庫容器202における保管容器50にある貨物を操作できる。即ち、開口部が双方向である在庫容器202は対面に設置された2つのピッキング面を備え、在庫容器202のいずれか1つのピッキング面に対応する保管容器50に格納される可能性がある。開口方向が単一である在庫容器202は、1つのピッキング面を有し、ピッキング作業は当該ピッキング面に対応する保管容器50に対してのみ行われる。開口方向が4方向である在庫容器202は、4つのピッキング面を有し、ピッキング作業は4つピッキング面のいずれか1つのピッキング面に対応する保管容器50に対して行われる。
【0142】
ピッキングロボット40が在庫容器202を搬送し易くするため、本実施例において、ピッキングロボット40による在庫容器202の搬送を例を挙げて説明する。図14は本出願の実施例が提供するピッキングロボット40の構造概略図である。図12図14に示すように、ピッキングロボット40は駆動機構402とリフト機構401を備え、当該駆動機構402により、ピッキングロボット40はピッキングエリア10、在庫容器エリア20および共通通路30にて移動できる。リフト機構401は在庫容器202を持ち上げ、在庫容器202を地面と接触しないように離すことにより在庫容器202を移動させる。ピッキングロボット40が在庫容器202を搬送する際、ピッキングロボット40は横向き通路204および/または縦向き通路203を通って搬送を待つ在庫容器202の底部まで移動する。リフト機構401頂部はパレットと接続しており、リフト機構401の動作はパレットを上昇させ在庫容器202の底部と接触させ、在庫容器202の支援柱2024を地面から離す。これにより、ピッキングロボット40にターゲット在庫容器202全体を地面から持ち上げさせ、在庫容器202をターゲット位置まで移動させる。ピッキングロボット40が在庫容器202を搬送した際、リフト機構401は動作し、パレットを下す。これにより在庫容器202を降ろし地面と接触させる。パレットが下降し続け在庫容器202から離れた後に、ピッキングロボット40は駆動機構402により在庫容器202の底部から移動し、在庫容器202はピッキングロボット40と分離する。
【0143】
別の一実施例において、在庫容器202の搬送は潜入式でもよく、在庫容器202底部またはピッキングロボット40頂部は在庫容器202とピッキングロボット40を連結する連結装置を備える。ピッキングロボット40は在庫容器エリア20内の横向き通路204および/または縦向き通路203に沿って走行し、在庫容器202の底部まで走行し、連結装置により庫容器202とピッキングロボット40との間で連結した後に、在庫容器202を引っ張り、ターゲット位置まで移動する。
【0144】
また別の一実施例において、ピッキングロボット40による在庫容器202の搬送は牽引式でもよい。ピッキングロボット40は牽引機構により在庫容器202を連結し、ピッキングロボット40の移動により在庫容器202を移動させる。別の実施例において、ピッキングロボット40による在庫容器202の搬送は他の形式を採用してもよく、ここでは実施例に対して1つ1つ例を挙げない。
【0145】
本実施例において、ピッキングロボット40はパレットと接続した回転機構をさらに備え、回転機構はパレット回転させる。これによりピッキングロボット40の走行方向を変えないという基礎のもと在庫容器202を回転させ、在庫容器202の搬送過程における方向を変更できる。即ち、本実施例において、ピッキングロボット40の回転運動は在庫容器202の回転運動と分離してもよく、ピッキングロボット40の運動は前進、後退、自律的な方向転換、カーブ等でもよい。且つ、ピッキングロボット40が前進、後退、自律的な方向転換等の動作を行う際、在庫容器202の方向は変更しなくてよい。在庫容器202の方向を変更する必要がある場合、回転機構動作によりパレットを回転させ、在庫容器202の回転をする。
【0146】
本実施例において、ピッキングロボット40は自主ナビゲーション機能をさらに備える。自主ナビゲーションにおける二次元コードナビゲーションを例とすると、ピッキングロボット40は、地面に設置した二次元コードマークを識別するように設定されたナビゲーション識別コンポーネントをさらに備える。ピッキングロボット40は下向きのカメラをさらに備え、ピッキングロボット40は下向きのカメラが撮影した二次元コード情報(他の地面上のマークでもよい)に基づき、ナビゲーションを行い、前方へ走行でき、制御システムが決定したルートに従い、制御システムが提示したターゲット在庫容器202下部まで走行できる。別の実施例において、ピッキングロボット40は二次元コードナビゲーションを採用できる他、慣性ナビゲーション、即ち自己位置推定とマッピングの同時実行(SimULtaneoUS LocaLization And MappinG、SLAM)、ナビゲーション等の別のナビゲーション方式も採用できる。また、同時に二次元コードナビゲーションと慣性ナビゲーション、SLAMナビゲーションと二次元コードナビゲーション等の2種類またはそれ以上のナビゲーション方式を組み合わせることができる。
【0147】
一実施例では、ピッキングロボット40はスキャンヘッドが上向きのスキャナ装置403をさらに備える。図14に示すように、ターゲット在庫容器202底部中央にラベルコード2023を設置し、ピッキングロボット40がターゲット在庫容器202下部まで移動した後、上向きのスキャナ装置403によりラベルコード2023を正確に撮影し、ピッキングロボット40がターゲット在庫容器202の下に位置することを確保し、ピッキングロボット40がターゲット在庫容器202を安定して持ち上げ、搬送することを保証する。本実施例において、ラベルコード2023は二次元コードであり、スキャナ装置403はカメラである。別の実施例において、ラベルコード2023はバーコード、無線識別(Radio FreqUency Identification、FRID)タグ等でもよく、スキャナ装置403のタイプとラベルコード2023のタイプは対応している。
【0148】
本実施例において、ピッキングロボット40による在庫容器202の搬送障害を軽減するために、本実施例では、各在庫容器群201はいずれも2列の在庫容器202を設置し、各列の在庫容器202には第2方向に沿って複数在庫容器202を横1列に並べて設置する。即ち、各在庫容器202はみな1つの縦向き通路203に面し、ピッキングロボット40が当該在庫容器群201内の任意の在庫容器202を搬送する際、全ての当該在庫容器202が面した縦向き通路203を通って該在庫容器202の底部に入ることができ、在庫容器202を上昇させた後、当該在庫容器202を移動させて当該縦向き通路203に入ることより、在庫容器202の搬出を実現する。または在庫容器202を在庫容器群201の初期位置に戻す必要がある際、ピッキングロボット40は在庫容器202を移動させ当該縦向き通路203通って初期位置に搬入し、在庫容器202のリセットを実現する。即ち、各在庫容器群201内に2列の在庫容器202を設置することにより避けるピッキングロボット40が在庫容器202を搬送する際、当該在庫容器群201内の他の在庫容器202を干渉することを避け、搬送効率を高めることができる。別の一実施例において、各在庫容器群201内に2行の在庫容器202を設置することもでき、各列の在庫容器202は複数の在庫容器202を備える。即ち、在庫容器群201内の各在庫容器202はいずれも1つ横向き通路204に隣接し、ピッキングロボット40は対応する横向き通路204を通ってターゲット在庫容器202を在庫容器群201に搬出または搬入することができる。別の実施例において、在庫容器エリア20設置の緊密性を改善し、在庫容器202のスペースを節約するため、各在庫容器群201内に2列以上および2行以上の在庫容器202を設置することができる。この時、在庫容器群201内の一部の在庫容器202の周囲には在庫容器202を設置し、ターゲット在庫容器202を搬送する際、もう1つまたは複数のピッキングロボット40を同時にスケジューリングしてターゲット在庫容器202側の在庫容器202を移動してからターゲット在庫容器202を搬送する必要がある。
【0149】
在庫容器エリア20の利用率を高めるため、在庫容器エリア20のピッキングエリア10の3つの端に隣接しないところに1つの在庫容器群201をそれぞれ設置する。ここで、在庫容器エリア20は第1方向に沿って設置され、在庫容器エリア20の端から遠く離れている在庫容器群201は1行の在庫容器202を備え、在庫容器エリア20は第2方向に沿って設置された2つの端に2列の在庫容器202をそれぞれ設置し、当該行の在庫容器202の両端は当該2列の在庫容器202の両端にドッキングすることにより、在庫容器エリア20がピッキングエリア10に向いて開口し半閉鎖空間を形成する。
【0150】
本実施例において、共通通路30は第1方向に沿って設置され、ピッキングエリア10と在庫容器エリア20との間に位置する。ピッキングロボット40は共通通路30を通って在庫容器エリア20に入り、またはピッキングエリア10を出入りし、またはピッキングエリア10と在庫容器エリア20との間を移動する。そのため、共通通路30において、ピッキングロボット40の密度は在庫容器エリア20とピッキングエリア10におけるピッキングロボット40の密度より大きい。ピッキングロボット40の走行障害を減少するため、共通通路30には障害物を設置しない。
【0151】
本実施例において、共通通路30は4本の第1方向に沿って設置された走行通路を備え、隣接する2本の走行通路にあるピッキングロボット40の走行方向が相反することを許すことにより、ピッキングロボット40が共通通路30の走行過程における衝突を避け、同時に共通通路30における交通量を緩和できる。別の実施例において、共通通路30における走行通路の本数は2本であってもよく、6本またはそれ以上でもよく。一実施例では、共通通路30おける走行通路の本数は偶数であり、ピッキングロボット40は隣接する2本の走行通路における走行方向は対向している。
【0152】
ピッキングエリア10は在庫容器エリア20側に設置され、ピッキングエリア10は在庫容器エリア20に向いて開口する。本実施例において、ピッキングは手動で行われる。即ち、ピッキング主体はピッキングエリア10に搬送された在庫容器202におけるオーダー貨物をピッキングする。別の実施例において、自動ピッキング方式を採用することもできる。即ち、ロボットアームを使ってピッキングエリア10に移動した在庫容器202におけるオーダー貨物をピッキングする。本実施例では手動ピッキングを例としてピッキングエリア10のピッキング作業について説明する。
【0153】
ピッキングエリア10は第1方向に沿って並列設置された複数ピッキングワーキングステーション1を備え、各ピッキングワーキングステーション1では1つのピッキング主体によりオーダー貨物をピッキングする。本実施例において、ピッキングエリア10内のピッキングワーキングステーション1の数量は必要に応じて自ら設置できる。
【0154】
図15は本出願の実施例が提供するピッキングワーキングステーションと在庫容器の構造概略図である。図12図15に示すように、本実施例において、各ピッキングワーキングステーション1に2つのピッキングポイント122と2つのピッキング通路121を設置し、ピッキング通路121とピッキングポイント122を一つ一つ対応して設置し、各ピッキング通路121はピッキングロボット40に対応するピッキングポイント122を走行させる経路を提供する。且つ、各ピッキングワーキングステーション1の2つのピッキングポイント122はいすれも同一ピッキング主体にターゲット貨物をピッキングさせることができる。
【0155】
本実施例において、各ピッキングワーキングステーション1に2つのピッキングポイント122およびピッキングポイント122に対応するピッキング通路121を設置することにより、各ピッキング通路121はピッキングロボット40を対応するピッキングポイント122に進入させ、同一ピッキング主体に2つのピッキングポイント122をピッキングさせることができる。ピッキング主体は1つのピッキングポイント122における在庫容器202がピッキング完了後、且つ当該ピッキング通路121から進入したピッキングロボット40がまだ在庫容器202を当該ピッキングポイント122まで搬送していない場合、ピッキング主体は別のピッキングポイント122上にてピッキング待機中の在庫容器202をピッキングし、ピッキング主体の待機時間を減らし、ピッキング効率を高める。
【0156】
本実施例において、ピッキング通路121は開口部が在庫容器エリア20に面したU型であり、ピッキング通路121の入口と出口はいずれも在庫容器エリア20に面する。一実施例では、ピッキング通路121は矩形配列に設置された二次元グリッド計画により形成され、ピッキング通路121の規則性を高める。これによりピッキングエリア10全体の計画の整合性とレイアウト緊密性を高める。
【0157】
本実施例において、ピッキングロボット40の走行経路を減らし、ピッキングエリア10のスペース利用率を高めるため、ピッキング通路121は第1方向に沿って2列並列に設置された二次元グリッドグループを計画敵に形成し、各列二次元グリッドグループは第2方向に沿って並列設置された複数二次元グリッド123を備える。ここで、1列の二次元グリッドグループは第2方向中心線に沿って当該U型通路の進入通路1211を形成し、進入通路1211と連結する共通通路30の二次元グリッド123は入口グリッド1231とする。別の列の二次元グリッドグループは第2方向中心線に沿って当該U型通路の出口通路1212を形成し、出口通路1212と連結する共通通路30の二次元グリッド123を出口グリッド1232とする。2列の二次元グリッドグループから離れた共通通路30の末端二次元グリッド123の中心線は当該U型通路の方向転換用通路1213を形成し、方向転換用通路1213を第1方向に沿って設置し、方向転換用通路1213の両端はそれぞれ出口通路1212と進入通路1211の末端と接続する。ピッキングロボット40が方向転換用通路1213と進入通路1211または出口通路1212との交差点まで走行する場合、自律的な方向転換を行い、ピッキングロボット40の走行方向を変更する。
【0158】
一実施例では、各列二次元グリッドグループはいずれも4つの二次元グリッド123を備え、ピッキングエリア10のスペース利用率を高め、在庫ピッキングシステムの空間緊密性を高める。
【0159】
本実施例において、二次元グリッド123は在庫ピッキングシステムのコントローラ内で仮想論理分割により形成でき、実際のフィールド内でグリッド分割により形成できる。ピッキングロボット40に対するピッキング通路121走行のためのナビゲーションをより良い形で実現するため、本実施例において、少なくとも1つの二次元グリッドの中心にピッキングロボット40がポジショニングできる基準マークを貼る。一実施例では、各二次元グリッド123の中心いずれにもピッキングロボット40をナビゲーションする基準マークを貼る。一実施例では、基準マークは二次元コードであり、ピッキングロボット40上に二次元コードをスキャンするカメラを設置する。二次元コードを用いたピッキングロボット40のナビゲーションは当該分野における通常技術手段であり、本実施例ではこれの原理や具体的な操作の説明を繰り返さない。
【0160】
本実施例において、ピッキングポイント122をピッキング通路121のU型底部に設置し、ピッキング通路121の在庫容器エリア20から離れた一端にピッキング主体が動くためのピッキングワークエリア11を設置する。スペース利用率とレイアウト緊密性を高めるために、一実施例では、同一ピッキングワーキングステーション1の2つのピッキング通路121を隣り合わせて設置する。且つ、ピッキング主体がピッキングポイント122に切り替える際の移動距離を減らすため、本実施例において、ピッキング通路121を形成する2列の二次元グリッドグループにおいて、底部に位置し、もう1つのピッキング通路121に隣接する二次元グリッドはピッキングポイント122を形成し、2つのピッキングポイント122を並列に隣り合わせて設置し、2つのピッキングポイント122との間の距離を減らす。別の実施例において、2つのピッキングポイント122を形成する二次元グリッドも間隔を空けて設置できる。本実施例において、各ピッキング通路121の出口通路1212はいずれも同一ピッキングワーキングステーション1の別のピッキング通路121に隣接する。即ち、本実施例において、ピッキングポイント122は出口通路1212と方向転換用通路1213の交差点の二次元グリッド123を占拠する。ピッキングロボット40が進入通路1211と方向転換用通路1213を通ってピッキングポイント122まで走行する際、ピッキングポイント122にてピッキングロボット40が搬送した在庫容器202はピッキング主体によりピッキングされる。ピッキング完了後、ピッキングロボット40は出口通路1212に沿ってピッキングワーキングステーション1から移動する。
【0161】
ピッキングロボット40との間に、またはピッキングロボット40が搬送した在庫容器202との間に接触干渉が生じることを避けるため、本実施例において、各二次元グリッド123は1つのピッキングロボット40にのみ占拠される。ピッキング効率を高めるため、ピッキングポイント122にピッキングされたピッキングロボット40が存在する際、ピッキング通路121の入口グリッド1231とピッキングポイント122との間の二次元グリッドはピッキングロボット40を走行させ、待機させる待機エリアを形成し、各待機エリアはいずれも待機エリア内でピッキングポイント122への移動を待つ1つのピッキングロボット40を収容する。且つ、ピッキングポイント122に位置するピッキングロボット40がピッキング完了し、ピッキングポイント122から移された後、次に待機しているピッキングロボット40は在庫容器202を搬送し、当該ピッキングポイント122まで移動し、ピッキングされることを待つ。ピッキング通路121の渋滞発生を避けるため、出口通路1212に対応する二次元グリッド123には、ピッキングポイント122が占拠する二次元グリッド123以外に待機中のピッキングロボット40は存在させず、ピッキングロボット40はピッキングされた後、直接出口通路1212を通ってピッキングワーキングステーション1から移動する。出口通路1212には停留するピッキングロボット40は存在しないため、2つのピッキング通路121の出口通路1212を隣接して設置し、ピッキングロボット40との間の走行干渉を減らすことができる。
【0162】
本実施例において、ピッキング効率を高めるため、ピッキングワークエリア11内において両面にオーダーコンテナを置くプットウォール112を設置する。プットウォール112の両面は対向して設置され、2つのピッキングポイント122は両面のプットウォール112が形成する空間の拡張側に位置し、プットウォール112に複数のオーダーボックスを保管するオーダー容器を設置する。当該設置方法は、ピッキングワークエリア11内にてオーダーボックス保管数を増やすことができる。即ちピッキング主体が同時に処理できるオーダー量を増やす。
【0163】
ピッキング主体のピッキングをより容易にするため、ピッキングワークエリア11にモニターを設置する。モニターと在庫ピッキングシステムのコントローラは通信連携しており、当該ピッキングワーキングステーション1がピッキングしたオーダー情報とピッキング情報を表示し、ピッキング主体オーダー情報を参照して貨物のピッキングを容易にする。オーダー情報は少なくとも各貨物取得オーダーにおけるオーダー貨物の種類、各種オーダー貨物の数量、各種オーダー貨物に対応する在庫容器202および在庫容器202における位置を含む。ピッキング情報は現在のピッキング在庫容器202、現在のピッキング在庫容器202内のターゲット貨物の種類、各ターゲット貨物内の現在のピッキング在庫容器202の位置、現在のピッキング在庫容器202内の各ターゲット貨物のピッキング数量、各ターゲット貨物に対応する1つまたは複数のオーダーボックスのプットウォール112における位置等を含むことができる。
【0164】
本実施例において、ピッキング主体は1回で1つのオーダーのみピッキングできる。即ち、各オーダーにおけるターゲット貨物が全てピッキングされた後、次のオーダーを再度ピッキングする。しかし通常は複数オーダーには異なる貨物が存在し、または複数オーダーに同一在庫容器202に位置する貨物が存在することから、ピッキング効率を高めるために、一実施例では、ピッキング主体は同時に複数オーダーに対してピッキングを実行できる。単一オーダーピッキングまたはマルチオーダー同時ピッキングのいずれも本分野の通常な技術手段であるため、本実施例では説明を繰り返さない。
【0165】
本実施例において、在庫容器202を在庫容器エリア20に置く際、在庫容器202のピッキング面2021はピッキングエリア10に面し、在庫容器202のピッキング面2021はピッキングポイント122の作業面の方向と一致し、ピッキングポイント122の作業面はつまりピッキングポイント122に面するピッキングワークエリア11の1面のである。即ち、ピッキングロボット40が在庫容器202をピッキングポイント122まで移動させる過程において、在庫容器202は回転して方向を変える必要が無い。即ち、ピッキング主体は貨物のピッキングを行うことができる。当該状況は次の場合に適用する。在庫容器202は対向する両側に開口部を有し、在庫容器202の各スペーサ層2022に第1方向に沿って少なくとも1つの保管容器50を並列に設置でき、第2方向に沿っては保管容器50を1つしか設置できない。または在庫容器202は四方に開口部を有するが、在庫容器202の各スペーサ層2022には保管容器50を1つしか設置できない。
【0166】
本実施例において、在庫容器202の第1方向に沿った長さはLであり、在庫容器202の第2方向に沿った幅はWであり、在庫容器202が在庫容器エリア20において搬送されることを保証するため、横向き通路204の幅をL>Lをとし、縦向き通路203の幅をW>Wとする。在庫容器202がピッキングエリア10において移動されることを保証し、ピッキングロボット40の走行過程においての接触発生を避けるため、各二次元グリッド123の第1方向に沿った長さをL>Lとし、各二次元グリッド123の第2方向に沿った幅をW>Wとする。且つ、スペース利用率を高めるため、WはWより若干大きく、LはLより若干大きい。一実施例では、スペース利用率と経路計画の利便性を高めるため、各二次元グリッド123の大きさは異なる。
【0167】
本実施例における在庫ピッキングシステムは在庫ピッキングシステムにおける複数コンポーネントの動作を制御する制御システムをさらに含む。制御システムはオーダー受信およびピッキングロボットとピッキングワーキングステーションに向けてオーダーを送信するオーダー管理センターを備える。
【0168】
本実施例は前記在庫ピッキングシステムに応用するピッキング方法を提供する。本実施例におけるピッキング方法は以下のステップS1010からS1120を含む。
【0169】
ステップS1010では、オーダー管理センターは貨物取得オーダーを受信し、貨物取得オーダーにおいてオーダー貨物に対応するターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置を分析し、同時に貨物取得オーダーに対応するターゲットピッキングワーキングステーション1を計画する。
【0170】
ステップS1020では、オーダー管理センターはピッキングロボット40をスケジューリングし、ピッキングロボット40の初期設定位置およびターゲット在庫容器202の所在位置に基づき、ピッキングロボット40の第1走行経路を計画する。
【0171】
ステップS1030では、ピッキングロボット40は第1走行経路に従いターゲット在庫容器202の底部まで走行する。
【0172】
ステップS1040では、ピッキングロボット40のリフト機構401の動作により、パレットはターゲット在庫容器202底部に接触し、ターゲット在庫容器202が地面から離れるまで上昇する。
【0173】
ステップS1050では、制御システムはターゲットピッキングワーキングステーション1の2つのピッキング通路121におけるピッキングロボット40の渋滞情况に基づき、ピッキングロボット40が進入しなければならないターゲットピッキング通路121を決定する。
【0174】
ステップS1060では、制御システムはターゲットピッキング通路121の入口グリッド位置およびターゲット在庫容器202位置により、ピッキングロボット40の第2走行経路を計画する。
【0175】
ステップS1060では、ピッキングロボット40は第2走行経路に従いターゲットピッキング通路121入口グリッドまで走行し、この過程において、ターゲット在庫容器202には回転運動は発生せず、ピッキングロボット40は前進、後退、自律的な方向転換等の動作を行うことができる。
【0176】
ステップS1070では、ピッキングロボット40は入口通路に従い第2方向に沿って入口通路末端まで前進し、自律的に90°回転後方向転換用通路1213に沿ってピッキングポイント122まで走行する。
【0177】
ステップS1080では、ピッキング主体はターゲット在庫容器202におけるターゲット貨物をピッキングする。
【0178】
ステップS1090では、ピッキング完了後、ピッキングロボット40が自律的に90°回転後在庫容器202を出口通路1212に沿って出口グリッド1232まで移動させる。
【0179】
ステップS1100では、制御システムは出口グリッド1232とターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置に基づき、第3走行経路を計画し、ピッキングロボット40は第3走行経路に従い、在庫容器202を在庫容器エリア20まで戻す。
【0180】
ステップS1110では、ピッキングロボット40のリフト機構401の動作により、パレットは在庫容器202が地面に接触し、在庫容器202の底部から離れるまで下降する。
【0181】
ステップS1120では、ピッキングロボット40の駆動機構402の動作により、ピッキングロボット40は在庫容器202底部から移動し、在庫容器202から離れる。
【0182】
本実施例は、前記在庫ピッキングシステムを含む倉庫保管物流システムを提供する。
【0183】
図16は本出願の実施例が提供する在庫ピッキングシステムの構造概略図である。図16に示すように、本実施例は在庫ピッキングシステムを提供し、当該在庫ピッキングシステムは主にオーダー貨物に対する「G2P」式ピッキングを実現し、積み込み、貨物棚卸等の通常の倉庫保管物流操作を実現できる。本実施例において、在庫ピッキングシステムは在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40を備える。ここで、在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40の配置は基本的に実施例と同じであるが、ピッキングワーキングステーション1におけるピッキング通路121の設置方法のみ異なるが、本実施例については実施例一と同じ構造であるためここでは説明を繰り返さない。
【0184】
本実施例において、同一ピッキングワーキングステーション1では、各ピッキング通路121の進入通路1211を別のピッキング通路121と隣接するよう設置し、各ピッキング通路121の出口通路1212をもう1つのピッキングワーキングステーション1と隣接するよう設置する。
【0185】
本実施例において、ピッキングエリアスペース利用率をさらに高めるため、隣接する2つのピッキングワーキングステーション1では、隣接する2つのピッキング通路1211は1つの出口通路1212を共用する。
【0186】
本実施例において、隣接する2つのピッキングワーキングステーション1に1つのプットウォール112を共有させることができ、プットウォール112は開口部が両側にあり、各開口部にオーダー容器を設置する。または1つのピッキングワーキングステーション1のピッキングワークエリア11内に1面のプットウォール112を設置でき、プットウォール112に対向してピッキングポイント122の間隔を空けて設置でき、ピッキング主体をプットウォール112とピッキングポイント122との間で活動させる。
【0187】
図17は本出願の実施例が提供する在庫ピッキングシステムの構造概略図である。図17に示すように、本実施例は在庫ピッキングシステムを提供し、当該在庫ピッキングシステムは主にオーダー貨物に対する「G2P」式ピッキングを実現し、積み込み、貨物棚卸等の通常の倉庫保管物流操作を実現できる。本実施例において、在庫ピッキングシステムは在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40を備え、ここで、在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40の配置は基本的に実施例と同じであるが、在庫容器202の在庫容器エリア20における設置方法および二次元グリッド123の設置方法には差異があるが、本実施例については実施例一と同じ構造であるためここでは説明を繰り返さない。
【0188】
本実施例において、在庫容器202は開口部が両側にあり、在庫容器202の開口部片側はピッキングエリア10に面し、開口部のもう片側はピッキングエリア10に背離する。在庫容器202の各スペーサ層2022の第2方向に沿って2列の保管容器50を並列配置し、各列保管容器50は少なくとも1つの保管容器50を備える。即ち、在庫容器202は2つの対向するピッキング面2021を有し、各ピッキング面2021は対応する開口部側の保管容器50に対してのみ貨物を保管したり取り出したりできる。この場合、もしターゲット貨物がピッキングエリア10面したピッキング面2021に設置されれば、ピッキングロボット40が在庫容器202を搬送する際、在庫容器202を回転せずにピッキングできる。もしターゲット貨物がピッキングエリア10に背離するピッキング面2021に設置されれば、ピッキングロボット40が在庫容器202をピッキングポイント122まで搬送する過程において、在庫容器202を180°回転しなければならず、ターゲット貨物に対応するピッキング面2021はピッキングワークエリア11に面する。
【0189】
本実施例において、在庫容器202の第1方向に沿った長さはLであり、在庫容器202の第2方向に沿った幅はWであり、ピッキングロボット40が在庫容器202を在庫容器エリア20およびピッキングエリア10に搬送し、他のピッキングロボット40または在庫容器202との干渉接触発生を避けることを保証するため、横向き通路204の幅L>Lをとし、縦向き通路203の幅をW>Wとする。各二次元グリッド123第1方向に沿った長さL>Lとし、各二次元グリッド123の第2方向に沿った幅をW>Wとする。且つ、スペース利用率を高めるため、WはLより若干大きく、LはLより若干大きい。
【0190】
本実施例において、各ピッキング通路121に在庫容器202が方向転換する回転エリアを設置する。在庫容器202がピッキングポイント122に移動するまでに方向転換しなければならないため、回転エリアは進入通路1211に対応する二次元グリッド123における1つとして形成される。一実施例では、各ピッキング通路121の入口グリッド1231は前記回転エリアを形成し、後続の二次元グリッド123の一致性を保証し、計画難度を減らし避けるピッキングロボット40間の走行干渉を避ける。別の実施例において、進入通路1211の二次元グリッド123におけるいずれか1つの前記回転エリアを形成する。
【0191】
本実施例において、在庫容器202が方向転換する際に当該回転エリア周囲のピッキングロボット40の走行を干渉することを避け、ピッキングエリア10の計画一致性を保持するため、回転エリア内に対応する二次元グリッド123の第1方向に沿った長さをLとし、非回転エリア内に対応する二次元グリッド123の第1方向に沿った長さLを一致させ、回転エリア内に対応する二次元グリッド123の第2方向に沿った幅を在庫容器202の最大外径より大きくさせる。即ち、
【0192】

【数1】
【0193】
本実施例において、経路セル計画の一致性を保証するため、出口グリッド1232と入口グリッド1231の大きさは同じである。即ち、出口グリッド1232においても在庫容器202を回転させ、回転した在庫容器202を元の方向に戻すことができる。即ち、本実施例において、各ピッキング通路121において二次元グリッド123の第1方向に沿った長さは一致するが、出口グリッド1232と入口グリッド1231の第2方向に沿った幅はピッキング通路121における他の二次元グリッド123の幅より大きい、これにより在庫容器202が方向転換するための空間を提供すると同時に、ピッキングエリア10のスペース利用率を高める。
【0194】
本実施例は在庫容器の両面ピッキングを実現するピッキング方法をさらに提供する。本実施例におけるピッキング方法は以下のステップS2010からステップS2150を含む。
【0195】
ステップS2010では、オーダー管理センターは貨物取得オーダーを受信し、貨物取得オーダーにおいてオーダー貨物に対応するターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置を分析し、同時に貨物取得オーダーに対応するターゲットピッキングワーキングステーション1を計画する。
【0196】
ステップS2020では、オーダー管理センターはピッキングロボット40をスケジューリングし、ピッキングロボット40の初期設定位置およびターゲット在庫容器202の所在位置に基づき、ピッキングロボット40の第1走行経路を計画する。
【0197】
ステップS2030では、ピッキングロボット40は第1走行経路に従いターゲット在庫容器202の底部まで走行する。
【0198】
ステップS2040では、ピッキングロボット40はリフト機構401の動作により、パレットはターゲット在庫容器202底部に接触し、ターゲット在庫容器202が地面から離れるまで上昇する。
【0199】
ステップS2050では、制御システムはターゲットピッキングワーキングステーション1の2つのピッキング通路121におけるピッキングロボット40の渋滞情况に基づき、ピッキングロボット40が進入しなければならないターゲットピッキング通路121を決定する。
【0200】
ステップS2060では、制御システムはターゲットピッキング通路121の入口グリッドの位置およびターゲット在庫容器202の位置に基づき、ピッキングロボット40の第2走行経路を計画する。
【0201】
ステップS2070では、ピッキングロボット40は第2走行経路に従いターゲットピッキング通路121入口グリッドまで走行し、この過程において、ターゲット在庫容器202には回転運動は発生せず、ピッキングロボット40は前進、後退、自律的な方向転換等の動作を行うことができる。
【0202】
ステップS2080では、制御システムはオーダー情報判断に基づき、当該ターゲット在庫容器202に対して両面ピッキングまたは単面ピッキングを行い、当該ターゲット在庫容器202に対するピッキングが単面ピッキングであり、ピッキング面2021がピッキングポイント122に背離していればステップS2090を実行する。当該ターゲット在庫容器202に対して単面ピッキングを行い、ピッキング面2021がピッキングポイント122に面していればステップS21100を実行する。
【0203】
ステップS2090では、ピッキングロボット40のパレット回転は、ターゲット在庫容器202を回転180°回転させた後に、ステップS2100を実行する。
【0204】
ステップS2100では、ピッキングロボット40は入口通路に従い1211の第2方向に沿って入口通路末端まで前進し、自律的に90°回転した後に方向転換用通路1213に沿ってピッキングポイント122まで走行する。
【0205】
ステップS2110では、ピッキング主体はターゲット在庫容器202におけるターゲット貨物をピッキングする。
【0206】
ステップS2120では、ピッキング完了後、ピッキングロボット40は自律的に90°回転した後、ターゲット在庫容器202を出口通路1212に沿って出口グリッド1232まで移動させる。
【0207】
ステップS2130では、制御システムは出口グリッド1232とターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置に基づき、第3走行経路を計画し、ピッキングロボット40は第3走行経路に基づき、在庫容器202を在庫容器エリア20まで戻す。
【0208】
ステップS2140では、ピッキングロボット40はリフト機構401の動作により、パレットはターゲット在庫容器202が地面と接触し、ターゲット在庫容器202底部を離れるまで下降する。
【0209】
ステップS2150では、ピッキングロボット40は駆動機構402の動作により、ピッキングロボット40は在庫容器202底部から移動し、在庫容器202から離れる。
【0210】
本実施例において、単面ピッキングした在庫容器202は、もし在庫容器202が入口グリッド1231にあり、方向転換を行えれば、在庫容器202は出口グリッド1232にて方向転換し在庫容器202の方向の初期位置に戻し、方向転換を行わなくても良い。この時、制御システムにおいて在庫容器202が面する位置を更新しなければならない。
【0211】
両面ピッキングする在庫容器202は、本実施例において、ピッキングを1回完了した後、出口グリッド1232に進入し、方向転換後にもう1つのピッキング面2021をピッキングする。別の実施例において、ピッキングを1回完了した後、ピッキング通路121の入口グリッド1231に再度進入して、再度方向転換する。
【0212】
本実施例において、回転エリアを設置することにより、在庫容器202に対する両面ピッキング操作を実現し、単独の回転エリア設置による空間の占用を減らし、構造緊密性とピッキングエリアのスペース利用率を高める。
【0213】
本実施例は前記在庫ピッキングシステムを含む倉庫保管物流システムをさらに提供する。
【0214】
図18は本出願の実施例が提供する在庫ピッキングシステムの構造概略図である。図18に示すように、本実施例は主にオーダー貨物に対する「G2P」式ピッキングを実現し、積み込み、貨物棚卸等の通常の倉庫保管物流操作を実現できる在庫ピッキングシステムを提供する。本実施例において、在庫ピッキングシステムは在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40を備える。ここで、在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40の配置は基本的に実施例2と同じであり、在庫容器202の在庫容器エリア20における設置方法および二次元グリッド123の設置方法には差異があるが、本実施例については実施例1と同じ構造であるためここでは説明を繰り返さない。
【0215】
本実施例において、在庫容器202が在庫容器エリア20にある際、在庫容器202のピッキング面2021は縦向き通路203に面するか、縦向き通路203に背離する。この時、在庫容器202のピッキング面2021ピッキングエリア10に背離するため、ターゲット貨物がどのピッキング面2021に位置していても、在庫容器202を回転させて、ピッキング面2021をピッキングワークエリア11に向ければならない。かつ、在庫容器202に対して両面ピッキングを行う必要がある際、1面からピッキングした後、在庫容器202を回転させ、在庫容器202の別の面からピッキングしなければならない。
【0216】
本実施例において、在庫容器202を在庫容器エリア20に保管する際、在庫容器202の第1方向に沿った長さをL0とし、在庫容器202の第2方向に沿った幅をW0とし、ピッキングロボット40が在庫容器202を在庫容器エリア20まで正常に搬送することを保証するため、横向き通路204の幅L>Lをとし、縦向き通路203の幅をW>Wとする。在庫容器202が回転エリアにて回転することを保証するため、回転エリア内に対応する二次元グリッド123の第1方向に沿った長さをL>Wとし、第2方向に沿った幅を

【数2】
とする。各ピッキング通路121は回転エリアを除いた二次元グリッド123の第1方向に沿った長さをL1>W0とし、第2方向に沿った幅をW>Lとし、スペース利用率を高めるため、WはLより若干大きく、LはWより若干大きい。
【0217】
本実施例は上記在庫ピッキングシステムに応用するピッキング方法を提供する。本実施例におけるピッキング方法は以下のステップS3010からステップS3090を含む。
【0218】
ステップS3010では、オーダー管理センターは貨物取得オーダーを受信し、貨物取得オーダーにおいてオーダー貨物に対応するターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置を分析し、同時に貨物取得オーダーに対応するターゲットピッキングワーキングステーション1を計画する。
【0219】
ステップS3020では、オーダー管理センターはピッキングロボット40をスケジューリングし、ピッキングロボット40の初期設定位置およびターゲット在庫容器202の所在位置に基づき、ピッキングロボット40の第1走行経路を計画する。
【0220】
ステップS3030では、ピッキングロボット40は第1走行経路に従いターゲット在庫容器202の底部まで走行する。
【0221】
ステップS3040では、ピッキングロボット40はリフト機構401の動作により、パレットはターゲット在庫容器202底部に接触し、ターゲット在庫容器202が地面から離れるまで上昇する。
【0222】
ステップS3050では、制御システムはターゲットピッキングワーキングステーション1の2つのピッキング通路121におけるピッキングロボット40の渋滞情况に基づき、ピッキングロボット40が進入しなければならないターゲットピッキング通路121を決定する。
【0223】
ステップS3060では、制御システムはターゲットピッキング通路121の入口グリッド位置およびターゲット在庫容器202の位置に基づき、ピッキングロボット40の第2走行経路を計画する。
【0224】
ステップS3070では、ピッキングロボット40は第2走行経路に従いターゲットピッキング通路121の入口グリッド1232まで走行し、この過程において、ターゲット在庫容器202には回転運動は発生せず、ピッキングロボット40は前進、後退、自律的な方向転換等の動作を行うことができる。
【0225】
ステップS3080では、制御システムはターゲット貨物のターゲット在庫容器202に対応するピッキング面2021の初期方向とピッキングポイント122の操作面との間の関係に基づき、在庫容器202回転角度を決定する。
【0226】
ステップS3090では、ピッキングロボット40のパレット回転は、在庫容器202を所定回転角度でパレットを回転させる。
【0227】
本実施例において、ピッキングロボット40は入口グリッド1231にて在庫容器202を方向転換させ、ピッキング面2021とピッキングポイント122の操作面を一致させる。別の実施例において、ピッキングロボット40が在庫容器202を共通通路30に搬送する際、在庫容器202を方向転換させ、在庫容器202の1つのピッキング面2021とピッキングポイント122の操作面を一致させる。即ち、本実施例において、在庫容器202における、1つのピッキング面2021とピッキングポイント122の操作面を一致させるための初めての方向転換は共通通路30において行ってもよく、ピッキング通路121の入口グリッド1231で行ってもよい。
【0228】
ステップS3100では、ピッキングロボット40は入口通路に従い第2方向に沿って入口通路末端まで前進し、自律的に90°回転した後、方向転換用通路1213に沿ってピッキングポイント122まで走行する。
【0229】
ステップS3110では、ピッキング主体はターゲット在庫容器202におけるターゲット貨物をピッキングする。
【0230】
ステップS3120では、ピッキング完了後、ピッキングロボット40は自律的に90°回転した後、在庫容器202を出口通路1212に沿って出口グリッド1232まで移動させる。
【0231】
ステップS3130では、制御システムは当該ターゲット在庫容器202に対して両面ピッキングするか否かを判断する。ターゲット在庫容器202が両面ピッキングする場合、ステップS3140を実行し、ターゲット在庫容器202に対して両面ピッキングしない場合、S3160を実行する。
【0232】
ステップS3140では、ピッキングロボット40のパレット回転は、ターゲット在庫容器202を回転180°回転させる。
【0233】
ステップS3150では、制御システムはターゲットピッキングワーキングステーション1の2つのピッキング通路121におけるピッキングロボット40の渋滞情况に基づき、ピッキングロボット40が再度進入しなければならないターゲットピッキング通路121を決定し、所在する出口グリッド1232からターゲットピッキング通路121の入口グリッド1231に進入した後、入口通路1212を通ってピッキングポイント122に進入してピッキングされることを決定する。ピッキング完了後、出口通路1212を通って当該ターゲットピッキング通路121の出口グリッド1232まで移動する。
【0234】
ステップS3160では、ピッキングロボット40のパレット回転は、在庫容器202を所定回転角度でパレットを回転させ、在庫容器202を初期方向に戻す。
【0235】
本実施例において、ピッキング通路121の出口グリッド1232にて、在庫容器202を初期方向に戻す。別の実施例において、ピッキングロボット40は在庫容器202をピッキングワーキングステーション1から移動させて共通通路30に進入した後、在庫容器202を初期方向まで回転させる。
【0236】
ステップS3170では、制御システムは出口グリッド1232とターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置に基づき、第3走行経路を計画する。ピッキングロボット40は第3走行経路に従い在庫容器202を在庫容器エリア20まで戻す。
【0237】
ステップS3180では、ピッキングロボット40はリフト機構401の動作により、パレットは在庫容器202が地面に接触し、在庫容器202の底部から離れるまで下降する。
【0238】
ステップS3190では、ピッキングロボット40の駆動機構402動作により、ピッキングロボット40は在庫容器202底部から移動し、在庫容器202から離れる。
【0239】
両面ピッキングする在庫容器202に対して、本実施例において、1回ピッキングした後、出口グリッド1232に進入して回転した後、もう1つのピッキング面2021をピッキングする。別の実施例において、1回ピッキングした後、ピッキング通路121における入口グリッドに再度進入した後、再度回転する。
【0240】
本実施例において、回転エリアを設置することにより、在庫容器202に対する両面ピッキング操作を実現し、単独の回転エリア設置による空間の占用を減らし、構造緊密性とピッキングエリアのスペース利用率を高める。
【0241】
本実施例は前記在庫ピッキングシステムを含む倉庫保管物流システムをさらに提供する。
【0242】
図19は本出願の実施例が提供する在庫ピッキングシステムの構造概略図であり、図20は本出願の実施例が提供するピッキングワーキングステーションと在庫容器の構造概略図である。図19図20に示すように、本実施例は在庫ピッキングシステムを提供し、当該在庫ピッキングシステムは主にオーダー貨物に対する「G2P」式ピッキングを実現し、積み込み、貨物棚卸等の通常の倉庫保管物流操作を実現できる。本実施例において、在庫ピッキングシステムは在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40を備える。ここで、在庫容器エリア20、共通通路30、ピッキングエリア10およびピッキングロボット40の配置は基本的に実施例と同じで、ピッキングエリア10の設置方法のみ異なるが、本実施例については実施例一と同じ構造であるためここでは説明を繰り返さない。
【0243】
本実施例において、在庫容器202には2つの対面に設置されたピッキング面2021を有し、2つのピッキング面2021の1つは縦向き通路203に面し、もう1つは隣接した縦向き通路203に背離する。在庫容器202の各スペーサ層2022は第2方向に沿って1つまたは並列して複数保管容器50を設置できる。
【0244】
本実施例において、各ピッキングワーキングステーション1は2つのピッキングポイント122と2つのピッキング通路121を備える。ピッキング通路122はU型であり、ピッキング通路122の入口と出口はいずれも在庫容器エリア20に面する。2つのピッキング通路は比較的間隔を空けて設置され、2つのピッキング通路間にピッキング主体が動くためのピッキングワークエリア11を形成する。ピッキングポイント122はピッキング通路121のU型の片側に位置し、ピッキングポイント122はピッキングワークエリア11に面する。
【0245】
当該設置方法において、ピッキングポイント122はピッキングワークエリア11の片側に位置するため、ピッキングロボット40が在庫容器202を在庫容器エリア20からピッキングポイント122まで搬送する際、在庫容器202回転する必要がない。即ち、在庫容器202のピッキング面2021をピッキングワークエリア11に向かせることができ、ピッキング効率を高める、想定外の回転エリアを設置することによる空間拡大を避けることができる。且つ、ピッキングワークエリア11の両側にいずれもピッキングポイント122とピッキング通路121を設置し、同一ピッキング主体に2つのピッキングポイント122をピッキングさせ、1つのピッキングポイント122にて在庫容器202をピッキングした後、当該ピッキング通路121から進入したマシン選択ロボットが在庫容器202を当該ピッキングポイント122まで搬送していない際、ピッキング主体は別のピッキングポイント122にてピッキング待機中の在庫容器202をピッキングでき、ピッキング主体の待機時間を減らし、ピッキング効率を高める。
【0246】
一実施例では、2つのピッキング通路121における1つのピッキング通路121は時計回りに設置され、別のピッキング通路121は反時計まわりに設置される。即ち、2つのピッキング通路121の進入通路1211はいずれも当該ピッキング通路121が隣接するピッキングワークエリア11の片側に位置する。または、2つのピッキング通路121の出口通路1212はいずれも当該ピッキング通路121が隣接するピッキングワークエリア11の片側に位置する。当該設置方法において、ピッキングロボット40が在庫容器202を異なるピッキング通路121のピッキングポイント122まで搬送する際、ピッキングワークエリア11に面するピッキング面2021は異なる。即ち、ターゲット貨物が在庫容器202上に対応するピッキング面2021の方向に基づき、2つのピッキング通路121から1つを選択してピッキングワーキングステーション1に進入して、在庫容器202をピッキングポイント122に位置させることができる場合、ターゲット貨物があるピッキング面2021はピッキングワークエリア11の正面向いており、ピッキング者は容易にピッキングできる。両面ピッキングの在庫容器202に対するピッキングを容易にし、在庫容器202のピッキングロボット40搬送過程おける方向転換を避け、ピッキング効率を高める。
【0247】
本実施例において、ピッキングワーキングステーション1では、ピッキングワークエリア11の在庫容器エリア20に面する片側には、2つのピッキング通路121に繋がる連結通路124が設置され、連結通路124は論理分割により2つの二次元グリッドを形成できる。且つ、連結通路の2つの二次元グリッドは入口グリッド1231と出口グリッド1232に並列設置され、2つのピッキング通路121との間の連結を実現する。これにより、ピッキングロボット40はピッキングワーキングステーション1から移動する必要が無く、同一ピッキングワーキングステーション1における2つのピッキング通路122との間の移動を実現できる。これにより、在庫容器202に対する両面ピッキング操作を実現する。
【0248】
一実施例では、2つのピッキング通路121の進入通路1211はいずれも当該ピッキング通路121に隣接するピッキングワークエリア11の片側に位置し、隣接する2つのピッキングワーキングステーション1に隣接する2つのピッキング通路121は1つの出口通路1212を共有する。当該設置方法において、ピッキングエリア10におけるピッキングワーキングステーション1の配置緊密性を高める、空間を節約することができる。
【0249】
一実施例では、各列二次元グリッドグループはいずれも4つの二次元グリッド123を備え、ピッキングエリア10のスペース利用率を高め、在庫ピッキングシステムの空間緊密性を高める。一実施例では、進入通路1211の方向に沿って第3二次元グリッド123はピッキングポイント122を形成する。当該設置方法において、一方で前の2つの二次元グリッド123はピッキングロボット40をピッキング通路121に進入させ、ピッキング通路121にて待機させ、高めるピッキング通路121にて待機中のピッキングロボット40の数量を増やすために使用される。もう一方で、ピッキングポイント122の第2方向に沿った両側にプットウォール112の設置を容易にし、ピッキング主体はピッキング操作中に在庫容器202におけるターゲット貨物をプットウォール112のオーダーボックスから迅速に取得したり、オーダーボックスに保管したりできる。別の一実施例において、進入通路1211の入口グリッド1231末端から離れた二次元グリッド123はピッキングポイント122を形成できる。
【0250】
在庫容器202の第1方向に沿った長さをL0とし、在庫容器202の第2方向に沿った幅はWとし、在庫容器202の在庫容器エリア20における搬送を保証するため、横向き通路204の幅をL>Lをとし、縦向き通路203の幅をW>Wとする。在庫容器202がピッキングエリア10で移動でき、ピッキングロボット40の走行過程において接触が発生することを避けるため、各二次元グリッド123の第1方向に沿った長さをL>Lとし、各二次元グリッド123の第2方向に沿った幅をW>Wとする。且つ、スペース利用率を高めるため、WはWより若干大きく、LはLより若干大きい。
【0251】
一実施例では、ピッキングエリア10の計画一致性を高めるため、各二次元グリッド123いずれも同じとする。
【0252】
一実施例では、ピッキングワークエリア11に単面プットウォール112を設置し、プットウォール112は2つのピッキングポイント122との間に位置し、プットウォール112の方向は在庫容器エリア20に背離し設置される。別の実施例において、ピッキングワークエリア11に両面プットウォール112を設置でき、両面プットウォール112は対向するように設置でき、それぞれピッキングポイント122の第2方向に沿った両側に位置する。
【0253】
本実施例において、在庫容器エリア20では在庫容器202のピッキング面2021は縦向き通路203に面するか背離するため、在庫容器エリア20では在庫容器202のピッキング面2021の初期方向はピッキングポイント122の操作面方向と同じになる。即ち、ピッキングロボット40は在庫容器202を搬送する過程において、在庫容器202は方向転換する必要が無い。別の実施例において、在庫容器エリア20における在庫容器202設置位置を限定する必要がなく、ピッキングロボット40が在庫容器202をピッキングワーキングステーション1まで搬送する前に、在庫容器202を方向転換させ、在庫容器202のピッキング面2021とピッキングポイント122の操作面を同じ方向に向かせることができる。
【0254】
本実施例は、前記在庫ピッキングシステムに応用し、在庫容器202に対する両面ピッキングを実現するピッキング方法をさらに提供する。ピッキング方法は以下のステップS4010からステップS4070を含む。
【0255】
ステップS4010では、オーダー管理センターは貨物取得オーダーを受信し、貨物取得オーダーにおいてオーダー貨物に対応するターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置を分析し、同時に貨物取得オーダーに対応するターゲットピッキングワーキングステーション1を計画する。
【0256】
ステップS4020では、オーダー管理センターはピッキングロボット40をスケジューリングし、ピッキングロボット40の初期設定位置およびターゲット在庫容器202の所在位置に基づき、ピッキングロボット40の第1走行経路を計画する。
【0257】
ステップS4030では、ピッキングロボット40は第1走行経路に従いターゲット在庫容器202の底部まで走行する。
【0258】
ステップS4040では、ピッキングロボット40のリフト機構401の動作により、パレットはターゲット在庫容器202底部に接触し、ターゲット在庫容器202が地面から離れるまで上昇する。
【0259】
ステップS4050では、制御システムは当該ターゲット在庫容器202に対して両面ピッキングするか否かを判断する。ターゲット在庫容器202が両面ピッキングする場合、ターゲットピッキングワーキングステーション1における2本のピッキング通路121の渋滞状況に基づき、進入しなければならないターゲットピッキング通路121を決定する。ターゲット在庫容器202に対して両面ピッキングしない場合、ターゲット在庫容器202ピッキング面2021の方向に基づき、進入しなければならないターゲットピッキング通路121を決定する。
【0260】
ステップS4060では、制御システムは、ターゲットピッキング通路121の入口グリッド位置およびターゲット在庫容器202の位置に基づき、ピッキングロボット40の第2走行経路を計画する。
【0261】
ステップS4070では、ピッキングロボット40は第2走行経路に従いターゲットピッキング通路121の入口グリッド1232まで走行し、この過程において、ターゲット在庫容器202には回転運動は発生せず、ピッキングロボット40は前進、後退、自律的な方向転換等の動作を行うことができる。
【0262】
本実施例において、在庫容器202の在庫容器エリア20における初期方向はこのうち1つのピッキングポイント122の操作面の方向が一致している。これにより、在庫容器202を方向転換させる必要がない。別の実施例において、もし在庫容器202在庫容器エリア20における初期方向が2つのピッキングポイント122の操作面の方向いずれとも一致しなければ、ピッキングロボット40が在庫容器202をピッキングワーキングステーション1に進入させる前に、在庫容器202を方向転換させ、庫容器202のピッキング面2021のうちの1つのピッキングポイント122の操作面の方向を同じにできる。
【0263】
ステップS4080では、ピッキングロボット40は入口通路に従い第2方向に沿ってピッキングポイント122まで前進する。
【0264】
ステップS4090では、ピッキング主体はターゲット在庫容器202におけるターゲット貨物をピッキングする。
【0265】
ステップS4100では、ピッキング完了後、ピッキングロボット40は方向転換用通路1213と出口通路1212に沿って出口グリッド1232まで走行する。
【0266】
ステップS4110では、制御システムは在庫容器202に対して両面ピッキングするか否かを判断する。ターゲット在庫容器202が両面ピッキングする場合、ステップS4120を実行し、ターゲット在庫容器202に対して両面ピッキングしない場合、S4130を実行する。
【0267】
ステップS4120では、ピッキングロボット40は連結通路124により別のピッキング通路121に進入し、ターゲット在庫容器202を対応するピッキングポイント122まで搬送し、ピッキング主体によりピッキングさせる。ピッキング完了後、出口通路1212を通って当該ターゲットピッキング通路121の出口グリッド1232でまで搬送する。
【0268】
ステップS4130では、制御システムは出口グリッド1232とターゲット在庫容器202の在庫容器エリア20における位置に基づき、第3走行経路を計画し、ピッキングロボット40は第3走行経路に従いターゲット在庫容器202を在庫容器エリア20まで戻す。
【0269】
ステップS4140では、ピッキングロボット40はリフト機構401の動作により、パレットは在庫容器202が地面に接触し、在庫容器202の底部から離れるまで下降する。
【0270】
ステップS4150では、ピッキングロボット40の駆動機構402動作により、ピッキングロボット40は在庫容器202底部から移動し、在庫容器202から離れる。
【0271】
本実施例は前記在庫ピッキングシステムを含む倉庫保管物流システムをさらに提供する。
【符号の説明】
【0272】
1−ピッキングワーキングステーション
10−ピッキングエリア
11−ピッキングワークエリア
12−ピッキング待機エリア
20−在庫容器エリア
30−共通通路
40−ピッキングロボット
50−保管容器
112−プットウォール
121−ピッキング通路
122−ピッキングポイント
123−二次元グリッド
201−在庫容器群
202−在庫容器
203−縦向き通路
204−横向き通路
401−リフト機構
402−駆動機構
403−スキャナ装置
1211−進入通路
1212−出口通路
1213−方向転換用通路
1231−入口グリッド
1232−出口グリッド
2021−ピッキング面
2022−スペーサ層
2023−ラベルコード
2024−支援柱
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20