特許第6957780号(P6957780)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6957780
(24)【登録日】2021年10月8日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】異形棒材の把持装置
(51)【国際特許分類】
   B23Q 3/06 20060101AFI20211021BHJP
   B23D 47/04 20060101ALI20211021BHJP
【FI】
   B23Q3/06 304C
   B23Q3/06 301C
   B23D47/04 F
   B23D47/04 H
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2021-96955(P2021-96955)
(22)【出願日】2021年6月9日
【審査請求日】2021年6月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004293
【氏名又は名称】株式会社ノリタケカンパニーリミテド
(74)【代理人】
【識別番号】100085361
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸
(74)【代理人】
【識別番号】100147669
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 光治郎
(72)【発明者】
【氏名】白水 孝明
(72)【発明者】
【氏名】高橋 英二
【審査官】 中里 翔平
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−121023(JP,U)
【文献】 実開平5−70841(JP,U)
【文献】 特開昭61−117071(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0114410(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 3/06
B23D 47/04
B25B 1/02
B25B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対向し且つ相互に接近離隔可能な一対の固定バイス爪および可動バイス爪を用いて、前記一対の固定バイス爪および可動バイス爪の間の支持面に載置された、凸起が長手方向に複数個形成されている複数本の異形棒材を横方向から把持する異形棒材の把持装置であって、
1又は2以上の中間板を有し、前記支持面に載置された前記複数本の異形棒材のうち前記把持装置により把持が予定された部位間である下降位置と、前記複数本の異形棒材の前記把持装置により把持が予定された部位間の上方の退避位置との間で前記中間板を移動させる中間板上下移動装置と、
前記中間板が下降位置にあるときに前記中間板を前記横方向に移動可能に支持する中間板横移動支持装置と、
前記一対の固定バイス爪および可動バイス爪による把持に先立って、前記中間板上下移動装置により前記中間板を前記下降位置へ移動させた状態で、前記可動バイス爪を前記固定バイス爪に向かって移動させるバイス駆動制御装置と、を含む
ことを特徴とする異形棒材の把持装置。
【請求項2】
前記複数本の異形棒材の間に下方から挿入する1又は2以上の拡開部材を備え、前記中間板上下移動装置により前記中間板を前記下降位置へ移動させる前に、前記拡開部材を前記複数本の異形棒材の間に挿入して拡開させる棒材拡開装置を、含む
ことを特徴とする請求項1の異形棒材の把持装置。
【請求項3】
前記把持装置は、棒材切断機から送り出された端面の揃った前記複数本の異形棒材の先端部を把持し、
前記把持装置は、前記複数本の棒材の長手方向に沿って設けられたレールにより案内される移動台に設けられ、前記移動台の移動により、前記複数本の異形棒材を予め定められた切断長さで前記棒材切断機で切断を行なうための切断位置まで引き出す
ことを特徴とする請求項1又は2の異形棒材の把持装置。
【請求項4】
前記レールと平行にラックが設けられており、
前記移動台には、前記ラックとかみ合うピニオンを回転駆動することで前記移動台を移動させる移動台駆動装置と、前記把持装置を支持した状態で上位置と下位置との間に移動可能に設けられた把持装置支持台と、前記把持装置支持台を前記上位置と下位置との間で駆動する上下駆動装置とが、設けられている
ことを特徴とする請求項3の異形棒材の把持装置。
【請求項5】
前記把持装置は、前記把持装置を前記レールと直交する前記横方向に移動させて位置決めする横方向位置決め装置を介して、前記把持装置支持台に設けられている
ことを特徴とする請求項4の異形棒材の把持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋等の節、リブなど凸起が長手方向に複数個形成されている異形棒材を複数本並べて切断するに際して、それら複数本の異形棒材を水平方向において把持する異形棒材の把持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
切断効率を高めるために、棒材切断機において複数本の棒材を同時に切断することが望まれる。このために、切断位置に隣接した部位において2本の棒材を把持する把持装置が提案されている。たとえば、特許文献1に記載されたクランプ装置がそれである。
【0003】
このクランプ装置は、2本の棒材を受け入れる一対のV溝が形成されたクランプブロックと、クランプブロックの上方に配置された押圧部材とを備え、クランプブロックの一対のV溝内に受け入れられることでそれぞれ位置決めされた2本の棒材を圧下バイスが押圧することで、2本の棒材をクランプする。
【0004】
上記クランプブロックでは、それにより位置決めされた2本の棒材の端部の形状が前工程である成形工程の影響でばらついても、2本の棒材の端部から離れた位置において相互に離隔した状態で2本の棒材がそれぞれ確実に把持されるように、一対のV溝が所定の間隔で形成されていて、2本の棒材が切断中に動かないようにされている。
【0005】
しかしながら、上記従来のクランプ装置が把持する棒材は、成形を終えた段階で端部において異形を示すが、その端部以外は基本的には同径であることを前提としている。このため、棒材が鉄筋のような、周方向において径が一定でない異形の棒材や棒材間で径のバラツキが大きい棒材を切断しようとする場合には、2本の棒材のうちの一方の棒材がクランプブロックと押圧部材との間で挟持されると、他方の棒材はクランプブロックと押圧部材との間に隙間が形成されて充分に挟持されないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07−112316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに対して、2本の棒材に径のばらつきがあっても、2本の棒材を確実に把持するために、2本の異形棒材を横方向から把持する把持装置(横バイス)を用いることが考えられる。この切断装置を用いて、端面の揃った2本の異形棒材を把持し、2本の棒材を切断位置近傍で固定した状態で、或いは2本の棒材を予め定められた切断長さで切断を行なうための切断位置へ移動させて位置決めした状態で、2本の棒材を切断する。しかし、このような2本の異形棒材の切断に際して、把持装置によって2本の棒材の凸起の先端同士が当接した状態で挟圧力が加えられると、一方の棒材の凸起の先端が他方の棒材の凸起間の谷へすべり落ちて、2本の棒材が長手方向において相互にずれる場合がある。このため、予め定められた切断長さで2本の棒材を切断しようとしても、2本の棒材の切断長に差が発生するという問題があった。このような問題は、3本以上の棒材を切断しようとする場合でも、発生する。
【0008】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、節、リブなど凸起が複数形成された鉄筋等の異形棒材であっても、棒材間に切断長さに差が生じないようにした異形棒材の把持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、(a)相対向し且つ相互に接近離隔可能な一対の固定バイス爪および可動バイス爪を用いて、前記一対の固定バイス爪および可動バイス爪の間の支持面に載置された、凸起が長手方向に複数個形成されている複数本の異形棒材を横方向から把持する異形棒材の把持装置であって、(b)1又は2以上の中間板を有し、前記支持面に載置された前記複数本の異形棒材のうち前記把持装置により把持が予定された部位間である下降位置と、前記複数本の異形棒材の前記把持装置により把持が予定された部位間の上方の退避位置との間で前記中間板を移動させる中間板上下移動装置と、(c)前記中間板が下降位置にあるときに前記中間板を前記横方向に移動可能に支持する中間板横移動支持装置と、(d)前記一対の固定バイス爪および可動バイス爪による把持に先立って、前記中間板上下移動装置により前記中間板を前記下降位置へ移動させた状態で、前記可動バイス爪を前記固定バイス爪に向かって移動させるバイス駆動制御装置と、を含むことにある。
【0010】
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記複数本の異形棒材の間に下方から挿入する1又は2以上の拡開部材を備え、前記中間板上下移動装置により前記中間板を前記下降位置へ移動させる前に、前記拡開部材を前記複数本の異形棒材の間に挿入して拡開させる棒材拡開装置を、含むことにある。
【0011】
第3発明の要旨とするところは、第1発明又は第2発明において、前記把持装置は、棒材切断機から送り出された端面の揃った前記複数本の異形棒材の先端部を把持し、前記把持装置は、前記複数本の棒材の長手方向に沿って設けられたレールにより案内される移動台に設けられ、前記移動台の移動により、前記複数本の異形棒材を予め定められた切断長さで前記棒材切断機で切断を行なうための切断位置まで引き出すものであることにある。
【0012】
第4発明の要旨とするところは、第3発明において、前記レールと平行にラックが設けられており、前記移動台には、前記ラックとかみ合うピニオンを回転駆動することで前記移動台を移動させる移動台駆動装置と、前記把持装置を支持した状態で上位置と下位置との間に移動可能に設けられた把持装置支持台と、前記把持装置支持台を前記上位置と下位置との間で駆動する上下駆動装置とが、設けられていることにある。
【0013】
第5発明の要旨とするところは、第4発明において、前記把持装置は、前記把持装置を前記レールと直交する前記横方向に移動させて位置決めする横方向位置決め装置を介して、前記把持装置支持台に設けられていることにある。
【発明の効果】
【0014】
第1発明の異形棒材の把持装置によれば、前記一対の固定バイス爪および可動バイス爪による把持に先立って、前記中間板上下移動装置により前記中間板が前記下降位置へ移動させられた状態で、前記可動バイス爪が前記固定バイス爪に向かって移動させられることで、複数本の異形棒材が把持される。前記複数本の異形棒材は、それらの間に中間板が介在させられることで、直接接触しないので、一方の異形棒材の凸起の先端が他方の異形棒材の凸起間の谷へすべり落ちて、複数本の異形棒材が長手方向において相互にずれることがなく、複数本の異形棒材に切断長さに差が生じない。
【0015】
第2発明の異形棒材の把持装置によれば、前記中間板上下移動装置により前記中間板を前記下降位置へ移動させる前に、棒材拡開装置により前記拡開部材が前記複数本の異形棒材の間に下方から挿入して拡開させられる。これにより、中間板が複数本の異形棒材の間に、円滑に挿入される。
【0016】
第3発明の異形棒材の把持装置によれば、前記把持装置は、棒材切断機から送り出された端面の揃った前記複数本の異形棒材の先端部を把持するものであり、前記把持装置は、前記複数本の棒材の長手方向に沿って設けられたレールにより案内される移動台に設けられ、前記移動台の移動により、前記複数本の棒材を予め定められた切断長さで前記棒材切断機で切断を行なうための切断位置まで引き出すものである。これにより、長尺の異形棒材の切断が正確に行なわれ、それら長尺の異形棒材の切断長さに差が生じない。
【0017】
第4発明の異形棒材の把持装置によれば、前記レールと平行にラックが設けられており、前記移動台には、前記ラックとかみ合うピニオンを回転駆動することで前記移動台を移動させる移動台駆動装置と、前記把持装置を支持した状態で上位置と下位置との間に移動可能に設けられた把持装置支持台と、前記把持装置支持台を前記上位置と下位置との間で駆動する上下駆動装置とが、設けられている。これにより、把持装置は、複数本の棒材を予め定められた切断長さで棒材切断機で切断を行なうための切断位置まで引き出した後は、上位置へ引き上げられた状態で当初の引き出し開始位置へ速やかに戻される。
【0018】
第5発明の異形棒材の把持装置によれば、前記把持装置は、前記把持装置を前記レールと直交する前記横方向に移動させて位置決めする横方向位置決め装置を介して、前記把持装置支持台に設けられている。これにより、横方向位置決め装置により、棒材切断機から送り出された端面の揃った複数本の異形棒材と把持装置の固定バイス爪とが干渉しない位置へ、把持装置の固定バイス爪が位置させられる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施例の把持装置が適用された棒材切断装置を示す斜視図である。
図2図1の棒材切断装置に備えられた棒材引出装置の要部を示す平面図である。
図3図2の棒材引出装置の要部を示す正面図である。
図4図2の棒材引出装置の中間板上下移動装置および中間板横移動支持装置を除いた要部を示す側面図である。
図5図2の中間板上下移動装置および中間板横移動支持装置を示す正面図である。
図6図1の電子制御装置による把持装置の把持作動を説明するタイムチャートである。
図7図2の棒材引出装置に備えられている把持装置の把持前の状態を示す概略平面視図である。
図8図2の棒材引出装置に備えられている把持装置の把持前の状態を示す概略断面図である。
図9図2の棒材引出装置に備えられている把持装置の把持後の状態を示す概略平面視図である。
図10図2の棒材引出装置に備えられている把持装置の把持後の状態を示す概略断面図である。
図11】中間板を用いない比較例の把持装置の把持前の状態を示す概略平面視図であって、図7に相当する図である。
図12】中間板を用いない比較例の把持装置の把持後の状態を示す概略平面視図であって、図9に相当する図である。
図13】中間板を退避させた状態で1本の異形棒材を把持した状態を示す概略平面視図であって、図9に相当する図である。
図14】中間板を退避させた状態で1本の異形棒材を把持した状態を示す概略断面図であって、図10に相当する図である。
図15】本発明の他の実施例の中間板上下移動装置および中間板横移動支持装置を示す正面図であって、図5に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の一実施例の異形棒材14の把持装置48(図4参照)が適用された棒材切断装置12を示す斜視図である。棒材切断装置12は、節、リブなど凸起14a(図7参照)が長手方向に複数個形成されている異形棒材14を所定の寸法に2本ずつ切断するものである。異形棒材14の切断長は、数十センチから十数メートルに及ぶため、比較的短い切断長で異形棒材14を送り込む棒材送込み機能を有する棒材切断機16と、棒材切断機16に隣接して設けられ、比較的長い切断長で切断するために異形棒材14を棒材切断機16から引き出すための棒材引出装置38とを備えている。上記の把持装置48は、棒材引出装置38に備えられている。
【0022】
棒材切断機16は、異形棒材14の一部を把持してその異形棒材14をその軸線方向(長手方向)、すなわち送り方向に所定の切断長ずつ切断位置A1へ向かって送り込むための送込バイス18と、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動モータアクチュエータなどから構成されてその送込バイス18を往復駆動する図示しない送込み駆動装置とが、備えられている。送込バイス18は、基台26に位置固定に設けられた複数本(本実施例では2本)のレール19により異形棒材14と平行な方向に案内されることで移動可能に設けられている。
【0023】
棒材切断機16には、切断工具として、図示しない丸鋸駆動モータにより連続的に回転駆動される金属用の丸鋸20が設けられており、異形棒材14の切断時には図示しない上下機構によってその元位置から下降或いは上昇させられるようになっている。この丸鋸20が下降させられたときに異形棒材14と交差する位置が、上記切断位置A1である。
【0024】
送込バイス18は、送込固定バイス爪18aと、送込固定バイス爪18aに対して接近離隔可能に設けられた送込可動バイス爪18bとを備え、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動モータなどから構成された送込バイスアクチュエータ18cにより送込可動バイス爪18bが駆動されることで、送込バイス18により異形棒材14が把持されるようになっている。送込バイス18において、送込固定バイス爪18aの内側面は、送り込まれる異形棒材14に直交する水平方向(横方向)の位置の基準である横基準面として機能し、送込固定バイス爪18aと送込可動バイス爪18bとの間の水平な受面18dは、送り込まれる異形棒材14の高さ方向(縦方向)の位置の基準である高さ基準面として機能している。
【0025】
本実施例の棒材切断機16では、丸鋸20による切断時に異形棒材14の先端部を把持する主バイスが、切断位置A1に対して送込バイス18側に位置する入側バイス22と、切断位置A1に対して送込バイス18とは反対側に位置する出側バイス24とに分割されている。
【0026】
入側バイス22は、基台26上に位置固定に設けられた複数本のレール19により異形棒材14と平行な方向に案内され、送込バイス18と連結された場合に、その送込バイス18と共に所定のストロークで往復移動されるとともに、レール19を空圧により把持して入側バイス22を所定位置に固定する図示しないクランパを備えている。
【0027】
送込バイス18の送込固定バイス爪18a及び送込可動バイス爪18bは、入側バイス22側に突き出す一対の把持突部18e及び把持突部18fを備えるとともに、入側バイス22では、その入側固定バイス爪22a及び入側可動バイス爪22bの送込バイス18側の端部が一部削除されていて、送込バイス18の一対の把持突部18e及び把持突部18fによる把持或いは挟持が可能な被把持部22eが段付状に形成されている。この被把持部22eの被把持方向寸法は、異形棒材14の最大寸法よりも大きくされている。これにより、入側バイス22の被把持部22eが送込バイス18の一対の把持突部18e及び把持突部18fにより把持されると、相互に連結された入側バイス22及び送込バイス18は、前記図示しない送込み駆動装置により一体的に往復移動することが可能とされている。上記一対の把持突部18e及び把持突部18fと、それらにより把持される被把持部22eとがバイス連結装置として機能している。
【0028】
入側バイス22は、基台26に位置固定に設けられた支持台32に一体的に形成された入側固定バイス爪22aと、入側固定バイス爪22aに対して接近離隔可能に設けられた入側可動バイス爪22bとを備えた横方向把持装置として機能する。入側バイス22は、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動モータなどから構成された入側バイスアクチュエータ22cにより入側可動バイス爪22bが水平方向に駆動されることで、送込バイス18により送り込まれた異形棒材14が把持されるようになっている。入側バイス22において、入側固定バイス爪22aの内側面は、送り込まれる異形棒材14に直交する水平方向(横方向)の位置の基準である前記横基準面として機能し、入側固定バイス爪22aと入側可動バイス爪22bとの間の水平な受面32aは、送り込まれる異形棒材14の高さ方向(縦方向)の位置の基準である前記高さ基準面として機能している。
【0029】
また、出側バイス24は、基台26に位置固定に設けられた出側固定バイス爪24aと、出側固定バイス爪24aに対して接近離隔可能に設けられた出側可動バイス爪24bとを備え、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動モータなどから構成された出側バイスアクチュエータ24cにより出側可動バイス爪24bが駆動されることで、送込バイス18或いは入側バイス22により送り込まれた2本の異形棒材14が横方向から把持されるようになっている。出側バイス24において、出側固定バイス爪24aの内側面は、送り込まれる異形棒材14の水平方向(横方向)の位置の基準である前記横基準面として機能し、出側固定バイス爪24aと出側可動バイス爪24bとの間の水平な受面24dは、送り込まれる異形棒材14の高さ方向(縦方向)の位置の基準である前記高さ基準面として機能している。この受面24dは、送り方向の幅寸法が小さく設定され、切断された異形棒材14の一部が容易に落下させられるようになっている。
【0030】
また、入側バイス22には、2本の異形棒材14を上側から押圧して2本の異形棒材14を受面32aとの間で縦方向に固定するための縦バイス30が設けられている。この縦バイス30は、一対の異形棒材14を支持する支持面として機能する水平な受面32aを有する支持台32と、支持台32上の2本の異形棒材14を均等に押圧する均等押圧機構34と、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動モータアクチュエータなどから構成されてその均等押圧機構34を縦方向にそれぞれ駆動する単一の駆動アクチュエータ36とを備えている。
【0031】
縦バイス30により、例えば切断時において異形棒材14の長手方向の部位のうち入側バイス22により把持された部位の送り方向において隣接した部位が水平な受面32aと均等押圧機構34との間で縦方向に挟圧されるようになっている。本実施例では、図1に示すように、2本の異形棒材14の入側バイス22により把持された部位の送り方向の送込バイス18側が縦バイス30により挟圧されて、入側バイス22と出側バイス24との間の異形棒材14の切断部位が丸鋸20により切断される。
【0032】
図2は、棒材引出装置38の要部を示す平面図、図3は棒材引出装置38の要部を示す正面図、図4は、棒材引出装置38の中間板上下移動装置72および中間板横移動支持装置74を除いた要部を示す側面図、図5は、中間板上下移動装置72および中間板横移動支持装置74を示す正面図である。
【0033】
棒材引出装置38は、比較的長い予め設定された切断長で切断するために異形棒材14の先端部を把持して棒材切断機16から引き出し、異形棒材14を予め設定された切断長で切断するための切断部位を、棒材切断機16の切断位置A1へ位置決めする装置である。
【0034】
図4に示すように、棒材引出装置38は、位置固定のフレーム40に2本の異形棒材14の長手方向すなわち水平な送り方向に沿って互いに平行に設けられた一対のレール42およびラック44と、レール42にスライダ45を介して支持され且つ案内される移動台46と、移動台46に搭載された異形棒材14の把持装置(横バイス)48とを備え、把持装置48により棒材切断機16から送り出された端面の揃った2本の異形棒材14の先端部を横方向(水平方向)から把持した状態で、移動台46の移動により、2本の異形棒材14を予め定められた切断長さで棒材切断機16により切断を行なうための切断位置まで水平方向に引き出す。
【0035】
図3に示すように、移動台46には、前述のラック44とかみ合うピニオン50を有するピニオン軸52と、ピニオン軸52をタイミングベルト54を介して回転駆動することで移動台46を移動させる駆動モータ56とを備える移動台駆動装置58が設けられている。また、図4に示すように、移動台46には、把持装置48が支持され、スライド装置60を介して上位置と下位置との間に移動可能に設けられた把持装置支持台62と、把持装置支持台62を上位置と下位置との間で油圧又は空圧により駆動するシリンダからなる上下駆動装置64とが、設けられている。スライド装置60は、把持装置支持台62に上下方向に固定されたレール60aと、移動台46に固定され、レール60aにより案内されるスライダ60bとを備えている。
【0036】
把持装置支持台62には、把持装置48が、把持装置48をレール42と直交する水平(横)方向の2位置間に移動させて位置決めする横方向位置決め装置66を介して設けられている。横方向位置決め装置66は、レール42と直交する水平(横)方向に把持装置48に固定されたレール66aと、把持装置支持台62に固定され、レール66aにより案内されるスライダ66bと、固定バイス爪48bを異形棒材14と干渉しない位置へ逃がす逃げシリンダ66cとを備えている。
【0037】
図4に示すように、棒材引出装置38には、棒材切断機16から送り出された一対の異形棒材14の先端部を受ける受けローラ68が備えられている。受けローラ68の外周面68aが、一対の異形棒材14の先端部を支持する支持面として機能している。
【0038】
把持装置48は、レール66aが上面に固定された本体板48aと、本体板48aの下面に固定された固定バイス爪48bと、固定バイス爪48bに対して相対向し且つ相互に接近離隔可能な可動バイス爪48cと、可動バイス爪48cを油圧又は空圧を用いて駆動するシリンダであるバイスアクチュエータ48dとを備え、受けローラ68の外周面68aに載置された2本の異形棒材14を横方向から把持する。
【0039】
図3及び図5に示すように、把持装置支持台62には、中間板70を有し、支持面として機能する受けローラ68の外周面68aに載置された2本の異形棒材14のうち把持装置48により把持が予定された部位間である下降位置と、2本の異形棒材14の把持装置48により把持が予定された部位間の上方の退避位置との間で中間板70を移動させる中間板上下移動装置72と、中間板70が下降位置にあるときに中間板70を横方向に移動可能に支持する中間板横移動支持装置74とが、設けられている。
【0040】
中間板上下移動装置72は、把持装置支持台62から突設された支持板76に、横方向に移動可能に支持されたベース板78およびガイドブロック80と、ガイドブロック80を上下方向に貫通する一対のガイドロッド82の下端に固定され、中間板70が下方へ突設されたガイドプレート84と、ベース板78に固定され、ガイドロッド82の上端部をジョイント85を介して上下方向に駆動する上下シリンダ86と、を備えている。
【0041】
中間板横移動支持装置74は、ベース板78およびガイドブロック80を横方向に移動可能に支持する上記の支持板76と、把持装置支持台62に固定され、フローティングジョイント88を介してガイドブロック80に連結されたロッド90を有する横シリンダ92と、を備えている。
【0042】
図3に示すように、棒材引出装置38は、把持装置48による2本の異形棒材14の把持に先立って、2本の異形棒材14の把持装置48による把持部位を相互に離間させる棒材拡開装置94を備えている。棒材拡開装置94は、図2および図3に示すように、2本の異形棒材14の間に下方から挿入する楔状の拡開部材96が先端部に設けられ、水平な軸線まわりに回動する回動軸98に固定された回動アーム100と、回動アーム100の先端部を上下動させるように回動軸98を往復回動させる回動シリンダ102とを有し、中間板上下移動装置72により中間板70を下降位置へ移動させる前に、拡開部材96を2本の異形棒材14の間に挿入して拡開させる。
【0043】
図1に示すように、棒材切断装置12は、棒材切断機16による2本の異形棒材14の切断作動および棒材引出装置38による2本の異形棒材14の引き出しおよび位置決め作動を制御する電子制御装置110を備えている。電子制御装置110は、図5に示す一対の固定バイス爪48bおよび可動バイス爪48cによる把持に先立って、中間板上下移動装置72により中間板70を前記下降位置へ移動させた状態で、可動バイス爪48cを固定バイス爪48bに向かって移動させるバイス駆動制御装置としても機能している。以下において、電子制御装置110の指令に従う、棒材引出装置38の把持装置48の制御作動を図6のタイムチャートを用いて説明する。
【0044】
先ず、初期区間(A)では、把持装置48が棒材引出装置38の受けローラ68の外周面68a上に位置させられ、把持装置48の可動バイス爪48cが固定バイス爪48bから離間されて把持装置48が開かれ、把持装置48の固定バイス爪48bが棒材切断機16から送り出される2本の異形棒材14と干渉しない逃げ位置に把持装置48が逃げシリンダ66cにより位置させられる。
【0045】
次いで、送込バイス18にクランプされた2本の異形棒材14が棒材切断機16から送り出され、異形棒材14の先端部が棒材引出装置38の受けローラ68の外周面68a上に到達すると、その送りが停止される。図6の区間(B)はこの状態を示している。続く区間(C)では、棒材拡開装置94の楔状の拡開部材96が2本の異形棒材14の間に下方から挿入され、2本の異形棒材14の間が広げられる。
【0046】
次の区間(D)では、横シリンダ92によって2本の異形棒材14の間の位置であって固定バイス爪48b側に位置させられた中間板70が、上下シリンダ86により下降させられ、2本の異形棒材14の間に位置させられる。図7及び図8は、この状態を示している。次に続く区間(E)では、2本の異形棒材14の間に下降させられた中間板70が、横シリンダ92によって可動バイス爪48c側へ移動させられる。
【0047】
次いで区間(F)では、楔状の拡開部材96が2本の異形棒材14の間から下降させられ、続く区間(G)では、横シリンダ92の推力が零とされることで中間板70の水平方向の移動が自由とされ、2本の異形棒材14と干渉しない逃げ位置に位置していた把持装置48が逃げシリンダ66cにより掴み位置へ移動させられ、バイスアクチュエータ48dにより可動バイス爪48cが固定バイス爪48bへ向かって移動させられることで把持装置48により2本の異形棒材14が把持(クランプ)される。図9および図10は、この状態を示している。
【0048】
この把持装置48による把持過程では、可動バイス爪48cが2本の異形棒材14のうちの可動バイス爪48c側の異形棒材14に当接し、その可動バイス爪48c側の異形棒材14が中間板70に当接し、中間板70が2本の異形棒材14のうちの固定バイス爪48b側の異形棒材14に当接し、固定バイス爪48b側の異形棒材14が固定バイス爪48bに当接することで、それらが密着状態で挟圧され且つ固定される。
【0049】
そして、区間(H)では、送込バイス18にアンクランプされることで2本の異形棒材14が送込バイス18から解放され、把持装置48によって先端部が把持された2本の異形棒材14が、予め設定された切断長で切断するための切断部位が棒材切断機16の切断位置A1へ位置決めするように棒材切断機16から引き出された後、2本の異形棒材14が棒材切断機16の切断位置A1で切断される。
【0050】
因みに、図11は、中間板70を用いない比較例の把持装置148の把持前の状態を示し、図12は、中間板70を用いない比較例の把持装置148の把持後の状態を示している。中間板70を用いない場合は、固定バイス爪148bと可動バイス爪148cとによって2本の異形棒材14が相互に圧接せられるので、一方の異形棒材14の凸起14aの先端が他方の異形棒材14の凸起14a間の谷へすべり落ちて、2本の異形棒材14が長手方向において相互にずれが生じ、2本の異形棒材に切断長さに差Δtが生じる。
【0051】
図13は、中間板70を退避させた状態で1本の異形棒材14を把持装置48が把持した後の状態を示す概略平面視図である。図14は、中間板70を退避させた状態で1本の異形棒材14を把持装置48が把持した後の状態を示す概略断面図である。
【0052】
上述のように、本実施例の異形棒材14の把持装置48は、相対向し且つ相互に接近離隔可能な一対の固定バイス爪48bおよび可動バイス爪48cを用いて、一対の固定バイス爪48bおよび可動バイス爪48cの間の支持面68aに載置された、凸起14aが長手方向に複数個形成されている2本の異形棒材14を横方向から把持する異形棒材の把持装置48であって、中間板70を有し、支持面68aに載置された2本の異形棒材14のうち把持装置48により把持が予定された部位間である下降位置と、2本の異形棒材14の把持装置48により把持が予定された部位間の上方の退避位置との間で中間板70を移動させる中間板上下移動装置72と、中間板70が下降位置にあるときに中間板70を横方向に移動可能に支持する中間板横移動支持装置74と、一対の固定バイス爪48bおよび可動バイス爪48cによる把持に先立って、中間板上下移動装置72により中間板70を下降位置へ移動させた状態で、可動バイス爪48cを固定バイス爪48bに向かって移動させる電子制御装置(バイス駆動制御装置)110と、を含む。
【0053】
このため、中間板上下移動装置72により中間板70が下降位置へ移動させられた状態で、可動バイス爪48cが固定バイス爪48bに向かって移動させられることで、2本の異形棒材14が把持される。2本の異形棒材14は、それらの間に中間板70が介在させられることで、直接接触しないので、一方の異形棒材14の凸起14aの先端が他方の異形棒材14の凸起14a間の谷へすべり落ちて2本の異形棒材14が長手方向において相互にずれることがなく、2本の異形棒材14間に切断長さに差Δtが生じない。
【0054】
本実施例の異形棒材14の把持装置48によれば、中間板上下移動装置72により中間板70を下降位置へ移動させる前に、棒材拡開装置94により楔状の拡開部材96が2本の異形棒材14の間に下方から挿入して拡開させられる。これにより、中間板70が2本の異形棒材14の間に、円滑に挿入される。
【0055】
本実施例の異形棒材14の把持装置48によれば、把持装置48は、棒材切断機16から送り出された端面の揃った2本の異形棒材14の先端部を把持するものであり、把持装置48は、2本の異形棒材14の長手方向に沿って設けられたレール42により案内される移動台46に設けられ、移動台46の移動により、2本の異形棒材14を予め定められた切断長さで棒材切断機16で切断を行なうための切断位置まで引き出すものである。これにより、長尺の異形棒材14の切断が正確に行なわれ、それら長尺の異形棒材14の切断長さに差Δtが生じない。
【0056】
本実施例の異形棒材14の把持装置48によれば、レール42と平行にラック44が設けられており、移動台46には、ラック44とかみ合うピニオン50を回転駆動することで移動台46を移動させる移動台駆動装置58と、把持装置48を支持した状態で上位置と下位置との間に移動可能に設けられた把持装置支持台62と、把持装置支持台62を上位置と下位置との間で駆動する上下駆動装置64とが、設けられている。これにより、把持装置48は、2本の異形棒材14を予め定められた切断長さで棒材切断機16で切断を行なうための切断位置まで引き出した後は、上位置へ引き上げられた状態で当初の引き出し開始位置へ速やかに戻される。
【0057】
本実施例の異形棒材14の把持装置48によれば、把持装置48は、把持装置48をレール42と直交する横方向に移動させて位置決めする横方向位置決め装置66を介して、把持装置支持台62に設けられている。これにより、横方向位置決め装置66により、棒材切断機16から送り出された端面の揃った2本の異形棒材14と把持装置48の固定バイス爪48bとが干渉しない位置へ、把持装置48の固定バイス爪48bが位置させられる。
【実施例2】
【0058】
次に、本発明の他の実施例を説明する。以下の説明において前述の実施例1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
図15は、本実施例の中間板上下移動装置172および中間板横移動支持装置174を説明する図であって、図5に相当する図である。本実施例では、異形棒材の把持装置48は3本の異形棒材14を把持する点、中間板上下移動装置72および中間板横移動支持装置74に替えて、中間板上下移動装置172および中間板横移動支持装置174が備えられている点で、前述の実施例1と相違している。中間板上下移動装置172は、2つの中間板70および170を有し、支持面に載置された3本の異形棒材14のうち把持装置48により把持が予定された部位間である下降位置と、3本の異形棒材の前記把持装置48により把持が予定された部位間の上方の退避位置との間で2つの中間板70および170を移動させるものである。また、中間板横移動支持装置174は、中間板70および170が下降位置にあるときにそれら中間板70および170を前記横方向に移動可能すなわち移動自在に支持するものである。本実施例の棒材拡開装置94には2つの拡開部材96が備えられる。
【0060】
中間板70が下方へ突設されたガイドプレート84にはレール176が固定されており、中間板170は、レール176により横方向に移動可能に支持されたスライダ178に固定されている。これにより、中間板170は、中間板70とは独立に横方向に移動自在に支持されている。これにより、把持装置48によって3本の異形棒材14が横方向から把持されるとき、一対の中間板70および170が3本の異形棒材14のうちの中間に位置する異形棒材14と右側に位置する異形棒材および左側に位置する異形棒材14との間に、それぞれ介在させられるので、前述の実施例1と同様の効果が得られる。
【0061】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0062】
例えば、前述の実施例において、一対の異形棒材14をそれらの間にずれを生じさせることなく横方向から把持できる把持装置48は、棒材切断機16の送込バイス18、入側バイス22、出側バイス24のいずれか1つに適用されてもよい。
【0063】
また、棒材切断機16は、丸鋸20を切断工具として用いたものであったが、他の形式の切断工具、例えば鋸歯が直線状である棒状の金鋸や切断砥石が用いられたものであってもよい。
【0064】
また、前述の実施例において、棒材切断機16は、入側バイス22及び出側バイス24を備えたものであったが、入側バイス22及び出側バイス24の少なくとも一方を備えないものであってもよい。
【0065】
また、前述の実施例1の異形棒材の把持装置48は2本の異形棒材14を把持するものであり、前述の異形棒材の把持装置48は3本の異形棒材14を把持するものであったが、把持装置48は4本以上の異形棒材14を把持するものであってもよい。
【0066】
その他一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0067】
12:棒材切断装置
14:異形棒材
14a:凸起
16:棒材切断機
38:棒材引出装置
42:レール
44:ラック
48:異形棒材の把持装置
48b:固定バイス爪
48c:可動バイス爪
50:ピニオン
58:移動台駆動装置
62:把持装置支持台
68:受けローラ
68a:外周面(支持面)
70、170:中間板
72、172:中間板上下移動装置
74、174:中間板横移動支持装置
94:棒材拡開装置
96:拡開部材
110;電子制御装置(バイス駆動制御装置)
【要約】      (修正有)
【課題】節、リブなど凸起が複数形成された鉄筋等の異形棒材であっても、棒材間に切断長さに差が生じないようにした異形棒材の把持装置を提供する。
【解決手段】中間板上下移動装置72により中間板70が下降位置へ移動させられた状態で、可動バイス爪48cが固定バイス爪48bに向かって移動させられることで、2本の異形棒材14が把持される。2本の異形棒材14は、それらの間に中間板70が介在させられることで、直接接触しないので、一方の異形棒材14の凸起の先端が他方の異形棒材14の凸起間の谷へすべり落ちて2本の異形棒材14が長手方向において相互にずれることがなく、2本の異形棒材14間に切断長さに差Δtが生じない。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15