(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、カット針の量が満載であることを検知した回数を計数し、カット針の量が満載であることを検知した回数が所定の回数以上である満載検知閾値に到達すると、カット針の量が満載であると判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の後処理装置。
前記制御手段は、前記ステープラでカット針の量が満載であるか否かの検知を行う満載検知条件が設定され、満載検知条件を満たすと判断すると、カット針の満載検知を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
前記満載検知条件は振動収束時間であり、前記制御手段は、前記ステープラで用紙を綴じる動作の後、または、前記ステープラの移動の後、振動収束時間が経過すると、カット針の量が満載であるか否かの検知を行う
ことを特徴とする請求項10に記載の後処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明のステープラが搭載された後処理装置、後処理装置を備えた画像形成システムの実施の形態について説明する。
【0018】
<画像形成システム及び後処理装置の構成例>
図1は、本実施の形態の画像形成システムの概要を示す構成図、
図2は、本実施の形態の後処理装置の一例を示す構成図である。
【0019】
本実施の形態の画像形成システム500Aは、画像形成装置501Aと、少なくとも1種類の処理が可能な後処理装置502Aを備える。画像形成装置501Aは、装置内または外部の図示しない給紙部から繰り出した用紙Pに画像を形成して出力する。画像形成装置501Aは、本例では、走査露光による静電潜像の形成、トナーによる静電潜像の現像、トナーの用紙への転写及び定着により用紙Pに画像を形成する。
【0020】
本実施の形態の後処理装置502Aは、綴じ部503Aに、後述する各実施の形態のステープラ1Rの何れかを備える。綴じ部503Aは、画像形成装置501Aから出力された用紙Pを積載する積載部504Aを備える。
【0021】
図2は、後処理装置502Aの綴じ部503Aを上側から見た図である。ステープラ1Rは、
図2に示すように、積載部504Aに積載された用紙Pの一方の角部を綴じる第1の位置Pp1、用紙Pの辺PLに沿った任意の箇所を綴じる第2の位置Pp2、用紙Pの他方の角部を綴じる第3の位置Pp3に、図示しない移動部により移動する。本例では、第1の位置Pp1は、ホームポジション(HP)である基準位置を兼ねる。
【0022】
<針で用紙を綴じる動作例>
図3は、針で用紙を綴じる動作の一例を示す説明図である。ステープルと称す針10Aは、
図3(a)に示すように、針クラウン11Aの両端が一の方向に折り曲げられて、針足12Aが形成される。
【0023】
針10Aは、針クラウン11Aが押圧されることで、
図3(b)に示すように、針足12Aが用紙Pを貫通し、針クラウン11Aが用紙Pに接する。針足12Aが用紙Pを貫通した針10Aは、
図3(c)に示すように、針足12Aを折り曲げた際に互いに重なり合う針足12Aの余剰分がカットされる。なお、針足12Aからカットされたカット針13Aを収納する構成については後述する。
【0024】
針足12Aが所定の長さにカットされた針10Aは、
図3(d)に示すように、用紙Pを貫通した針足12Aが折り曲げられて、用紙Pが針10Aで綴じられる。
【0025】
<カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの構成例>
図4〜
図5は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの一例を示す斜視図、
図6〜
図7は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの一例を示す側面図、
図8は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの一例を示す背面図、
図9は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの動作例を示す構成図である。
【0026】
第1の実施の形態のステープラ1Raは、針10Aの供給及び打ち出しが行われる針打出ユニット2Rと、針打出ユニット2Rとの協働で、
図3(c)に示す針10Aの針足12Aのカット及び
図3(d)に示す針足12Aの折り曲げを行って、用紙Pを針10Aで綴じる綴じユニット3Rを備える。
【0027】
針打出ユニット2Rは針打出部の一例で、針10Aが収納された針収納部である針カートリッジ100Rが着脱可能に取り付けられる収納部20Rと、針カートリッジ100Rから針10Aを繰り出す繰り出し部21Rと、針10Aを用紙Pに打ち込む打出部22Rを備える。
【0028】
針10Aは、本例では、直線状の複数本の針10Aが接着により一体とされた針シートとして提供され、複数の針シートが積載されて針カートリッジ100Rに収納される。打出部22Rは、針シートの搬送方向の最先端の1本の針10Aを打ち出す動作に連動して、2本目もしくは3本目の針10Aを成形する。なお、針カートリッジ100Rは、針シートが着脱可能なリフィルに収納される形態で供給されても良い。
【0029】
綴じユニット3Rは綴じ部の一例で、用紙Pを貫通した針10Aの針足12Aを、所定の長さでカットするカット部30Rと、用紙Pを貫通し、所定の長さにカットされた針10Aの針足12Aを、用紙Pの方向へ折り曲げるクリンチャ部31Rを備える。
【0030】
ステープラ1Raは、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rとの間に、用紙Pを挟持する用紙挟持部4Rを備える。用紙挟持部4Rは、針打出ユニット2Rの打出部22Rと、綴じユニット3Rのクリンチャ部31Rが設けられたステープラ1Raの一方の側に設けられる。
【0031】
後処理装置502Aでは、
図1に示すように、積載部504Aで傾斜を利用して用紙Pを整列させて積載するため、ステープラ1Raは、用紙挟持部4Rにおいて用紙Pが挿抜される開口側が、上側となる向きに傾斜させて、もしくは、水平に実装される。
【0032】
ステープラ1Raは、
図2に示すように、綴じ位置の切り替え等で後処理装置502A内を移動することにより、向きは一定しない。そこで、用紙挟持部4Rが設けられる側をステープラ1Raの正面側とし、用紙挟持部4Rが設けられる側と反対側を背面側とする。また、綴じユニット3Rが設けられる側をステープラ1Raの上面側とし、針打出ユニット2Rが設けられる側をステープラ1Raの下面側とする。
【0033】
用紙挟持部4Rは、針10Aによる用紙Pの綴じ位置が、打出部22Rとクリンチャ部31Rとの間に位置できるようにするため、ステープラ1Raの正面側と、左右の両側面の3方向が開口した形状である。
【0034】
ステープラ1Raは、針打出ユニット2Rの繰り出し部21R及び打出部22Rと、綴じユニット3R、綴じユニット3Rのカット部30R及びクリンチャ部31Rを駆動する駆動部5Rを備える。
【0035】
駆動部5Rは、針打出ユニット2Rに設けられた図示しないモータに駆動されるカム51Rと、カム51Rの動作を各部に伝達するリンク部53Rを備える。
【0036】
ステープラ1Raは、カム51Rの動作がリンク部53R等を介して綴じユニット3Rに伝達されることで、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rが離接する方向に相対移動する。本例は、軸32Rを支点とした回転動作で、綴じユニット3Rが針打出ユニット2Rに対して離接する方向に移動する。
【0037】
ステープラ1Raは、カム51Rが一方向に回転する動作で、綴じユニット3Rが針打出ユニット2Rに近づく方向に移動して、所定のタイミングで用紙Pを用紙挟持部4Rで挟持する。また、ステープラ1Raは、カム51Rが更に一方向に回転する動作で、所定のタイミングで綴じユニット3Rが針打出ユニット2Rから離れる方向に移動して、用紙挟持部4Rでの用紙Pの挟持を解除する
【0038】
また、ステープラ1Raは、カム51Rの動作がリンク部53R等を介して繰り出し部21R及び打出部22Rに伝達され、カム51Rが1方向に回転する動作で、針カートリッジ100Rに収納された針10Aを繰り出し部21Rにより繰り出し、繰り出された針10Rの最先端の1本を、用紙挟持部4Rで挟持された用紙Pに打出部22Rで打ち込んで、針10Aの針足12Aを用紙Pに貫通させる。また、2本目もしくは3本目の針10Aを成形する。
【0039】
更に、ステープラ1Raは、カム51Rの動作がリンク部53R等を介してカット部30R及びクリンチャ部31Rに伝達され、カム51Rが一方向に回転する動作で、用紙Pを貫通した針10Aの針足12Aをカット部30Rで所定の長さでカットし、所定の長さにカットされた針10Aの針足12Aをクリンチャ部31Rで折り曲げる。
【0040】
ステープラ1Raは、カット部30Rでカットされたカット針13Aを収納するカット針収納部6Rを備える。カット針収納部6Rは、用紙挟持部4Rが設けられた側と反対のステープラ1Raの背面側に、ステープラ1Raに対して着脱可能に取り付けられる。
【0041】
カット針収納部6Rは、2本の回収路60R
L、60R
Rを備え、ステープラ1Raに取り付けられると、収納部20Rに着脱される針カートリッジ100Rの着脱経路を塞がないように、2本の回収路60R
L、60R
Rが収納部20Rの両側に配置される。
【0042】
カット針収納部6Rは、針カートリッジ100Rに収納可能な本数の針10Aの針足12Aを最大の長さでカットした場合においても、全てのカット針13Aを収納可能な大きさを有する。
【0043】
また、カット針収納部6Rは、後処理装置502A内におけるステープラ1Raの位置によらず、カット針収納部6Rの本体部分が、回収路60R
Lあるいは回収路60R
Rの一方あるいは両方より下側に位置するように構成される。
【0044】
ステープラ1Rは、カット部30Rでカットされたカット針13Aをカット針収納部6Rに誘導する排出路33Rを綴じユニット3Rに備える。排出路33Rは、収納部20Rに着脱される針カートリッジ100Rの着脱経路を塞がないように、本例では、カット部30Rに連通した1本の排出路33Rが2本の排出路33R
L、33R
Rに分かれて、収納部20Rの左右両側に配置される。
【0045】
ステープラ1Raは、一方の排出路33R
Lの排出口34R
Lと、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
Lの回収口61R
Lが連通し、他方の排出路33R
Rの排出口34R
Rと、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
Rの回収口61R
Rが連通する。
【0046】
これにより、カット部30Rから一方の排出路33R
Lを通るカット針13Aが、回収口61R
Lから回収路60R
Lを通りカット針収納部6Rに収納される。また、カット部30Rから他方の排出路33R
Rを通るカット針13Aが、回収口61R
Rから回収路60R
Rを通りカット針収納部6Rに収納される。
【0047】
排出路33Rは、後処理装置502A内におけるステープラ1Raの位置によらず、排出路33R
Lと排出路33R
Rの少なくとも一方が、カット部30Rより排出口34R
L、34R
Rが低くなるように構成される。
【0048】
排出路33R(33R
L、33R
R)は、綴じユニット3Rに設けられることで、軸32Rを支点とした綴じユニット3Rの回転動作で移動する。これに対し、カット針収納部6Rは、針打出ユニット2Rに取り付けられることで、綴じユニット3Rに対して移動しない。
【0049】
そこで、一方の排出路33R
Lの排出口34R
L及び他方の排出路33R
Rの排出口34R
Rを、軸32Rの近傍に配置して、軸32Rを支点とした綴じユニット3Rの回転動作での排出口34R
L、34R
Rの移動量を少なく抑える。
【0050】
また、カット針収納部6Rの一方の回収口61R
Lに、一方の排出路33R
Lの排出口34R
Lが入り込む形態とし、かつ、回収口61R
Lの開口の範囲内で排出口34R
Lが移動できる構成とする。同様に、カット針収納部6Rの他方の回収口61R
Rに、他方の排出路33R
Rの排出口34R
Rが入り込む形態とし、かつ、回収口61R
Rの開口の範囲内で排出口34R
Rが移動できる構成とする。
【0051】
ステープラ1Ra及び後処理装置502Aは、カット針量検知部94Rを備える。カット針量検知部94Rはカット針量検知部であるカット針満載検知手段の一例で、接触可動部95Ra
L、95Ra
Rと、接触可動部95Ra
L、95Ra
Rを検知するセンサ96R
L、96R
Rと、接触可動部95Ra
L、95Ra
Rを付勢するバネ97Ra
L、97Ra
Rを備える。
【0052】
接触可動部95Ra
Lは、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
Lに側方から突出し、カット針13Aの積載方向に沿った上下方向に移動可能に設けられる。接触可動部95Ra
Lは、バネ97Ra
Lにより下方に向けて押圧される。センサ96R
Lは、接触可動部95Ra
Lの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Lは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Ra
Lを検知する位置に設けられる。
【0053】
接触可動部95Ra
Rは、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
Rに側方から突出し、カット針13Aの積載方向に沿った上下方向に移動可能に設けられる。接触可動部95Ra
Rは、バネ97Ra
Rにより下方に向けて押圧される。センサ96R
Rは、接触可動部95Ra
Rの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Rは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Ra
Rを検知する位置に設けられる。
【0054】
接触可動部95Ra
Lは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
Lを介して伝達され、カム51Rの動作で昇降する。接触可動部95Ra
Rは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
Rを介して伝達され、カム51Rの動作で昇降する。
【0055】
<カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの作用効果例>
後処理装置に搭載される従来のステープラでは、カット針収納部は後処理装置側に設けられ、ステープラに設けたカット針の排出路にカット針を一時的に貯めておき、所定のタイミングでステープラをカット針収納部の位置に移動させ、ステープラからカット針収納部へカット針を排出していた。
【0056】
このように、従来は、カット針の回収のため、ステープラを後処理装置側に設けられているカット針収納部の位置に移動させる必要があり、針で用紙を綴じる冊子の生産性が低下する。また、ステープラに設けられた排出路に一時的に貯められたカット針の本数が多いと、ステープラがカット針収納部の位置に移動していない状態で、排出路からカット針が後処理装置内に漏れる可能性があった。
【0057】
これに対し、ステープラ1Raでは、カット針収納部6Rをステープラ1Raに備えたことで、後処理装置502A内でのステープラ1Raの位置によらず、カット針13Aをカット針収納部6Rに収納することができる。これにより、カット針の回収のため、ステープラ1Raを特定の位置に移動させる動作が不要であり、針で用紙を綴じる冊子の生産性が向上する。
【0058】
また、カット針収納部6Rは、針カートリッジ100Rに収納可能な本数の針10Aの針足12Aを最大の長さでカットした場合においても、全てのカット針13Aを収納可能な大きさで、十分な容量を持つので、針10Aを補充するタイミングまで、カット針13Aの回収を行う必要がない。これにより、ステープラ1Raからカット針13Aを回収する回数を減らすことができ、カット針13Aの回収のために画像形成システム500Aの動作を停止させる回数を減らすことができるので、針で用紙を綴じる冊子の生産性が向上する。
【0059】
ステープラ1Raでは、針で用紙を綴じる動作でカム51Rが回転すると、リンク部53R
Lの動作で接触可動部95Ra
Lが昇降すると共に、リンク部53R
Rの動作で接触可動部95Ra
Rが昇降する。
【0060】
カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が少ない場合、接触可動部95Ra
Lは、バネ97Ra
Lにより下方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Lで検知される。また、接触可動部95Ra
Rは、バネ97Ra
Rにより下方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Rで検知される。よって、カット針13Aの量が満載ではないことが検知できる。
【0061】
カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が満載となると、接触可動部95Ra
Lは非満載検知位置まで下降できずに上昇した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。また、接触可動部95Ra
Rは非満載検知位置まで下降できずに上昇した位置で停止し、センサ96R
Rで非検知となる。よって、カット針13Aの量が満載であることが検知できる。
【0062】
図2等で説明した後処理装置502Aでは、ステープラ1Raの位置によって、
図9に示すように、ステープラ1Raが傾斜した状態となる。このような場合、本例では、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
L側では、カット針13Aの積載高さが低くなる。このため、接触可動部95Ra
Lは非満載検知位置まで下降し、センサ96R
Lで検知される。一方、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
R側では、カット針13Aの積載高さが高くなる。このため、接触可動部95Ra
Rは非満載検知位置まで下降できずに上昇した位置で停止し、センサ96R
Rで非検知となる。よって、ステープラ1Raが傾斜した場合でも、カット針13Aの量が満載であるか否かを正確に検知できる。
【0063】
また、センサ96R
L、96R
Rを後処理装置502Aに備えることで、カット針収納部6Rがステープラ1Raに取り付けられていないと、接触可動部95Ra
L、95Ra
Rが非検知となる。これにより、カット針の量が満載であることを検知する満載検知と、カット針収納部6Rの有無の検知を、同一の検知部で兼用できる。
【0064】
カット針収納部6Rは、
図5に示すように、ステープラ1Raに対して着脱可能な構成としたことで、カット針13Aの回収を、カット針収納部6Rをステープラ1Raから取り外して行える、これにより、カット針13Aの回収時に、カット針13Aを後処理装置502A内にこぼれ落とす等の不具合の発生を抑制できる。
【0065】
カット針収納部6Rの着脱は、本例では、
図2に示す第1の位置Pp1にステープラ1Raを移動させ、扉505Aを開くことで行われる。また、カット針13Aの回収は、カット針収納部6Rの回収口61R
L、61R
Rから、または、図示しない開閉可能な排出口から行われる。また、カット針収納部6R自体を交換しても良い。
【0066】
ステープラ1Raでは、カット針収納部6Rを取り付けた状態で、針カートリッジ100Rの着脱が可能である。これにより、
図2に示す第1の位置Pp1にステープラ1Raを移動させ、扉505Aを開くことで、カット針収納部6Rを取り外すことなく、針カートリッジ100Rを着脱して、針10Aの補充等を行うことができる。
【0067】
また、カット針収納部6Rは、ステープラ1Raの背面側に取り付けられるので、カット針収納部6Rの容量を増やしても、針カートリッジ100Rの大きさに制約を及ぼすことが抑制され、カット針収納部6Rを備えていない構成と比較して、針10Aの収納本数を維持あるいは増加させることができる。
【0068】
なお、
図2に示すように、ステープラ1Raを所定の綴じ位置に移動させる動作で、ステープラ1Raが往復移動することにより、カット針収納部6Rに収納されたカット針13Aには、左右方向の力が掛かる。これにより、カット針収納部6R内で、カット針13Aの片寄りを抑制して、カット針13Aを略均等な高さに均して収納できる。
【0069】
収納されているカット針13Aが片寄ることにより嵩が増えると、カット針13Aの満載検知で処理を停止する構成では、カット針収納部6Rにまだ残容量があっても、カット針13Aを収納することができず、カット針収納部6Rを有効に使用できない。これに対し、カット針13Aの片寄りを抑制して、カット針13Aを略均等な高さに均して収納できることで、収納されているカット針13Aの片寄りに起因する誤検知等を抑制することができ、カット針収納部6Rを有効に使用することができる。
【0070】
後処理装置502Aに搭載されたステープラ1Raは、
図1に示すように、用紙挟持部4R側が上向きとなるように傾斜し、かつ、
図2に示すように、綴じ位置に合わせて移動する。このため、ステープラ1Raの位置により、排出路33R
Lと排出路33R
Rの傾斜、排出路33R
Lと排出路33R
Rとの間の高さ、カット針収納部6Rの傾斜、回収路60R
Lと回収路60R
Rとの間の高さが変化する。
【0071】
そこで、ステープラ1Raは、
図2に示す第1の位置Pp1、第2の位置Pp2あるいは第3の位置Pp3の何れに移動しても、排出路33R
Lと排出路33R
Rの少なくとも一方が、カット部30Rより排出口34R
L、34R
Rが低くなるように構成される。また、カット針収納部6Rは、後処理装置502A内におけるステープラ1Raの位置によらず、カット針収納部6Rの本体部分が、回収路60R
Lあるいは回収路60R
Rの一方あるいは両方より下側に位置するように構成される。
【0072】
これにより、ステープラ1Raが綴じ動作で第1の位置Pp1、第2の位置Pp2あるいは第3の位置Pp3の何れに移動しても、カット部30Rでカットされたカット針13Aが、カット部30Rと、排出路33R
L及び排出路33R
Rに滞留することを抑制できる。また、排出路33R
L及び排出路33R
Rから排出されたカット針13Aが、回収路60R
L及び回収路60R
Rに滞留することを抑制できる。よって、カット部30Rでカットされたカット針13Aを、カット針収納部6Rに収納できる。
【0073】
ステープラ1Raで用紙Pを綴じる動作では、軸32Rを支点とした回転動作で綴じユニット3Rが移動することで、排出路33R
L及び排出路33R
Rが移動する。排出路の排出口の移動量が大きくなると、排出口が連結されるカット針収納部の回収口が、排出口の移動範囲に合わせた大きさとする必要があるので、ステープラが大型化する。
【0074】
これに対し、一方の排出路33R
Lの排出口34R
L及び他方の排出路33R
Rの排出口34R
Rを、軸32Rの近傍に配置することで、排出口34R
L及び排出口34R
Rの移動量を少なく抑えることができ、ステープラ1Raの小型化を図ることができる。
【0075】
また、カット針収納部6Rの一方の回収口61R
Lに、一方の排出路33R
Lの排出口34R
Lが入り込む形態とし、かつ、回収口61R
Lの開口の範囲内で排出口34R
Lが移動できる構成とした。同様に、カット針収納部6Rの他方の回収口61R
Rに、他方の排出路33R
Rの排出口34A
Rが入り込む形態とし、かつ、回収口61R
Rの開口の範囲内で排出口34R
Rが移動できる構成とした。これにより、カット針収納部6Rと排出路33Rとの連結部分でのカット針13Aの外部への漏れを抑制することができる。
【0076】
<カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの変形例>
図10〜
図11は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの変形例を示す側面図、
図12は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの変形例を示す背面図、
図13は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態の変形例のステープラの動作例を示す構成図である。
【0077】
変形例のステープラ1Rbは、ステープラ1Raと同様に、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rを備え、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rとの間に、用紙Pを挟持する用紙挟持部4Rを備える。
【0078】
ステープラ1Rbは、カット針量検知部94Rを備える。カット針量検知部94Rはカット針満載検知手段の一例で、接触可動部95Rb
L、95Rb
Rと、接触可動部95Rb
L、95Rb
Rを検知するセンサ96R
L、96R
Rと、接触可動部95Rb
L、95Rb
Rを付勢するバネ97Rb
L、97Rb
Rを備える。
【0079】
接触可動部95Rb
Lは、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
Lに回収口61Rから入り込んで上方から突出し、カット針13Aの積載方向に沿った上下方向に移動可能に設けられる。接触可動部95Rb
Lは、バネ97Rb
Lにより下方に向けて押圧される。センサ96R
Lは、接触可動部95Rb
Lの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Lは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Rb
Lを検知する位置に設けられる。
【0080】
接触可動部95Rb
Rは、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
Rに回収口61Rから入り込んで上方から突出し、カット針13Aの積載方向に沿った上下方向に移動可能に設けられる。接触可動部95Rb
Rは、バネ97Rb
Rにより下方に向けて押圧される。センサ96R
Rは、接触可動部95Rb
Rの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Rは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Rb
Rを検知する位置に設けられる。
【0081】
接触可動部95Rb
Lは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
Lを介して伝達され、カム51Rの動作で昇降する。接触可動部95Rb
Rは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
Rを介して伝達され、カム51Rの動作で昇降する。
【0082】
<カット針満載検知を行う第1の実施の形態の変形例のステープラの作用効果例>
ステープラ1Rbでは、針で用紙を綴じる動作でカム51Rが回転すると、リンク部53R
Lの動作で接触可動部95Rb
Lが昇降すると共に、リンク部53R
Rの動作で接触可動部95Rb
Rが昇降する。
【0083】
カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が少ない場合、接触可動部95Rb
Lは、バネ97Rb
Lにより下方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Lで検知される。また、接触可動部95Rb
Rは、バネ97Rb
Rにより下方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Rで検知される。よって、カット針13Aの量が満載ではないことが検知できる。
【0084】
カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が満載となると、接触可動部95Rb
Lは非満載検知位置まで下降できずに上昇した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。また、接触可動部95Rb
Rは非満載検知位置まで下降できずに上昇した位置で停止し、センサ96R
Rで非検知となる。よって、カット針13Aの量が満載であることが検知できる。
【0085】
図2等で説明した後処理装置502Aでは、ステープラ1Rbの位置によって、
図13に示すように、ステープラ1Rbが傾斜した状態となる。このような場合、本例では、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
L側では、カット針13Aの積載高さが低くなる。このため、接触可動部95Rb
Lは非満載検知位置まで下降し、センサ96R
Lで検知される。一方、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
R側では、カット針13Aの積載高さが高くなる。このため、接触可動部95Rb
Rは非満載検知位置まで下降できずに上昇した位置で停止し、センサ96R
Rで非検知となる。よって、ステープラ1Rbが傾斜した場合でも、カット針13Aの量が満載であるか否かを正確に検知できる。
【0086】
<カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの他の変形例>
図14〜
図15は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの他の変形例を示す側面図、
図16は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態のステープラの他の変形例を示す下面図、
図17は、カット針満載検知を行う第1の実施の形態の他の変形例のステープラの動作例を示す構成図である。
【0087】
他の変形例のステープラ1Rcは、ステープラ1Raと同様に、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rを備え、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rとの間に、用紙Pを挟持する用紙挟持部4Rを備える。
【0088】
ステープラ1Rcは、カット針量検知部94Rを備える。カット針量検知部94Rはカット針満載検知手段の一例で、接触可動部95Rc
L、95Rc
Rと、接触可動部95Rc
L、95Rc
Rを検知するセンサ96R
L、96R
Rと、接触可動部95Rc
L、95Rc
Rを変位させるリンク98Rc
L、98Rc
Rと、接触可動部95Rc
L、95Rc
Rをリンク98Rc
L、98Rc
Rを介して付勢するバネ97Rc
L、97Rc
Rを備える。
【0089】
接触可動部95Rc
Lは、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
Lに側方から突出し、前後方向に移動可能に設けられる。リンク98Rc
Lは、軸99Rc
Lを支点に回転し、接触可動部95Rc
Lを前後方向に移動させる。接触可動部95Rc
Lは、リンク98Rc
Lを介してバネ97Rc
Lにより後方に向けて押圧される。センサ96R
Lは、接触可動部95Rc
Lの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Lは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Rc
Lを検知する位置に設けられる。
【0090】
接触可動部95Rc
Rは、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
Rに側方から突出し、前後方向に移動可能に設けられる。リンク98Rc
Rは、軸99Rc
Rを支点に回転し、接触可動部95Rc
Rを前後方向に移動させる。接触可動部95Rc
Rは、リンク98Rc
Rを介してバネ97Rc
Rにより後方に向けて押圧される。センサ96R
Rは、接触可動部95Rc
Rの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Rは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Rc
Rを検知する位置に設けられる。
【0091】
接触可動部95Rc
Lは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
L及びリンク98Rc
Lを介して伝達され、カム51Rの動作で前後移動する。すなわち、リンク98Rc
Lがカム51R、リンク部53R
Lによって回動されたとき、接触可動部95Rc
Lは、バネ100R
Lによって前方に押圧されて移動する。なお、バネ97Rc
Lのバネ力は、バネ100R
Lのバネ力より大きく設けられており、カム51Rが待機位置へ戻ることで、バネ100R
Lのバネ力により、接触可動部95Rc
Lが後方に待機する。また、接触可動部95Rc
Rは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
R及びリンク98Rc
Rを介して伝達され、カム51Rの動作で前後移動する。すなわち、リンク98Rc
Rがカム51R、リンク部53R
Rによって回動されたとき、接触可動部95Rc
Rは、バネ100R
Rによって前方に押圧されて移動する。なお、バネ97Rc
Rのバネ力は、バネ100R
Rのバネ力より大きく設けられており、カム51Rが待機位置へ戻ることで、バネ100R
Rのバネ力により、接触可動部95Rc
Rが後方に待機する。
【0092】
<カット針満載検知を行う第1の実施の形態の他の変形例のステープラの作用効果例>
ステープラ1Rcでは、針で用紙を綴じる動作でカム51Rが回転すると、リンク部53R
Lの動作で接触可動部95Rc
Lが前後方向に移動すると共に、リンク部53R
Rの動作で接触可動部95Rc
Rが前後方向に移動する。
【0093】
カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が少ない場合、接触可動部95Rc
Lは、バネ97Rc
Lにより後方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Lで検知される。また、接触可動部95Rc
Rは、バネ97Rc
Rにより後方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Rで検知される。よって、カット針13Aの量が満載ではないことが検知できる。
【0094】
カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が満載となると、接触可動部95Rc
Lは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。また、接触可動部95Rc
Rは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止し、センサ96R
Rで非検知となる。よって、カット針13Aの量が満載であることが検知できる。
【0095】
図2等で説明した後処理装置502Aでは、ステープラ1Rdの位置によって、
図17に示すように、ステープラ1Rcが傾斜した状態となる。このような場合、本例では、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
L側では、カット針13Aの積載高さが低くなる。このため、接触可動部95Rc
Lは非満載検知位置まで移動し、センサ96R
Lで検知される。一方、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
R側では、カット針13Aの積載高さが高くなる。このため、接触可動部95Rc
Rは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止し、センサ96R
Rで非検知となる。よって、ステープラ1Rcが傾斜した場合でも、カット針13Aの量が満載であるか否かを正確に検知できる。
【0096】
<カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの構成例>
図18〜
図19は、カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの一例を示す側面図、
図20は、カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの一例を示す背面図、
図21〜
図25は、カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの動作例を示す構成図である。
【0097】
ステープラ1Rdは、ステープラ1Raと同様に、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rを備え、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rとの間に、用紙Pを挟持する用紙挟持部4Rを備える。
【0098】
ステープラ1Rdは、カット針量検知部94Rを備える。カット針量検知部94Rはカット針満載検知手段の一例で、接触可動部95Rd
L、95Rd
Rと、接触可動部95Rd
Lを検知するセンサ96R
Lと、接触可動部95Rd
L、95Rd
Rを変位させるリンク98Rd
L、98Rd
Rと、接触可動部95Rd
L、95Rd
Rを付勢するバネ97Rd
L、97Rd
Rを備える。
【0099】
接触可動部95Rd
Lは、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
Lに側方から突出し、カット針13Aの積載方向に沿った上下方向に移動可能に設けられる。リンク98Rd
Lは、軸99Rd
Lを支点に回転し、接触可動部95Rd
Lを上下方向に移動させる。接触可動部95Rd
Lは、バネ97Rd
Lにより下方に向けて押圧される。センサ96R
Lは、接触可動部95Rd
Lの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Lは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Rd
Lを検知する位置に設けられる。
【0100】
接触可動部95Rd
Rは、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
Rに側方から突出し、カット針13Aの積載方向に沿った上下方向に移動可能に設けられる。リンク98Rd
Rは、軸99Rd
Rを支点に回転し、接触可動部95Rd
Rを上下方向に移動させる。接触可動部95Rd
Rは、バネ97Rd
Rにより下方に向けて押圧される。
【0101】
接触可動部95Rd
Lは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
L及びリンク98Rd
Lを介して伝達され、カム51Rの動作で昇降する。接触可動部95Rd
Rは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
R及びリンク98Rd
Rを介して伝達され、カム51Rの動作で昇降する。リンク98Rd
Lとリンク98Rd
Rは、軸98R
1で連結されて連動する。
【0102】
<カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの作用効果例>
ステープラ1Rdでは、カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が少ない場合、接触可動部95Rd
Lは、バネ97Rd
Lにより下方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Lで検知される。また、リンク98Rd
Lとリンク98Rd
Rが軸98R
1で連結されて連動するので、接触可動部95Rd
Rは、バネ97Rd
Rにより下方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動する。よって、カット針13Aの量が満載ではないことが検知できる。
【0103】
針で用紙を綴じる動作でカム51Rが回転すると、
図21に示すように、リンク部53R
L、リンク98Rd
Lの動作で接触可動部95Rd
Lが上昇する。また、
図22に示すように、リンク部53R
R、リンク98Rd
Rの動作で接触可動部95Rd
Rが上昇する。
【0104】
針で用紙を綴じる動作でカム51Rが更に回転すると、カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が満載である場合、
図23に示すように、接触可動部95Rd
Lは非満載検知位置まで下降できずに上方に移動した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。また、
図24に示すように、接触可動部95Rd
Rは非満載検知位置まで下降できずに上方に移動した位置で停止する。よって、カット針13Aの量が満載であることが検知できる。
【0105】
図2等で説明した後処理装置502Aでは、ステープラ1Rdの位置によって、
図25に示すように、ステープラ1Rdが傾斜した状態となる。このような場合、本例では、カット針収納部6Rの回収路60R
R側では、カット針13Aの積載高さが高くなる。このため、接触可動部95Rd
Rは非満載検知位置まで移動できずに上に移動した位置で停止する。
【0106】
これに対し、カット針収納部6Rの回収路60R
L側では、カット針13Aの積載高さが低くなる。但し、リンク98Rd
Lとリンク98Rd
Rが軸98R
1で連結されて連動するので、カット針13Aの積載高さによらず、接触可動部95Rd
Lは非満載検知位置まで移動できずに上に移動した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。これにより、ステープラ1Rdの傾斜の向きによらず、1つのセンサでカット針13Aの量が満載であるか否かを正確に検知できる。
【0107】
<カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの変形例>
図26〜
図27は、カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの変形例を示す側面図、
図28は、カット針満載検知を行う第2の実施の形態のステープラの変形例を示す背面図、
図29〜
図33は、カット針満載検知を行う第2の実施の形態の変形例のステープラの動作例を示す構成図である。
【0108】
ステープラ1Reは、ステープラ1Raと同様に、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rを備え、針打出ユニット2Rと綴じユニット3Rとの間に、用紙Pを挟持する用紙挟持部4Rを備える。
【0109】
ステープラ1Rdは、カット針量検知部94Rを備える。カット針量検知部94Rはカット針満載検知手段の一例で、接触可動部95Re
L、95Re
Rと、接触可動部95Re
Lを検知するセンサ96R
Lと、接触可動部95Re
L、95Re
Rを変位させるリンク98Re
L、98Re
Rと、接触可動部95Re
L、95Re
Rをリンク98Re
L、98Re
Rを介いて付勢するバネ97Re
L、97Re
Rを備える。
【0110】
接触可動部95Re
Lは、カット針収納部6Rの一方の回収路60R
Lに側方から突出し、前後方向に移動可能に設けられる。リンク98Re
Lは、軸99Re
Lを支点に回転し、接触可動部95Re
Lを前後方向に移動させる。接触可動部95Re
Lは、リンク98Re
Lを介してバネ97Re
Lにより後方に向けて押圧される。センサ96R
Lは、接触可動部95Re
Lの有無を検知することで、カット針13Aの量が満載か否かを検知する。センサ96R
Lは、本例では、非満載位置に移動した接触可動部95Re
Lを検知する位置に設けられる。
【0111】
接触可動部95Re
Rは、カット針収納部6Rの他方の回収路60R
Rに側方から突出し、前後方向に移動可能に設けられる。リンク98Re
Rは、軸99Re
Rを支点に回転し、接触可動部95Re
Rを前後方向に移動させる。接触可動部95Re
Rは、リンク98Re
Rを介してバネ97Re
Rにより後方に向けて押圧される。
【0112】
接触可動部95Re
Lは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
L及びリンク98Re
Lを介して伝達され、カム51Rの動作で前後移動する。すなわち、リンク98Re
Lがカム51R、リンク部53R
Lによって回動されたとき、接触可動部95Re
Lは、バネ100R
Lによって前方に押圧されて移動する。なお、バネ97Re
Lのバネ力は、バネ100R
Lのバネ力より大きく設けられており、カム51Rが待機位置へ戻ることで、バネ100R
Lのバネ力により、接触可動部95Re
Lが後方に待機する。また、接触可動部95Re
Rは、用紙の挟持、針の打出し、クリンチを行う駆動部を構成するカム51Rの動作がリンク部53R
R及びリンク98Re
Rを介して伝達され、カム51Rの動作で前後移動する。すなわち、リンク98Re
Rがカム51R、リンク部53R
Rによって回動されたとき、接触可動部95Re
Rは、バネ100R
Rによって前方に押圧されて移動する。なお、バネ97Re
Rのバネ力は、バネ100R
Rのバネ力より大きく設けられており、カム51Rが待機位置へ戻ることで、バネ100R
Rのバネ力により、接触可動部95Re
Rが後方に待機する。リンク98Re
Lとリンク98Re
Rは、軸98R
1で連結されて連動する。
【0113】
<カット針満載検知を行う第2の実施の形態の変形例のステープラの作用効果例>
ステープラ1Reでは、カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が少ない場合、接触可動部95Re
Lは、リンク98Re
Lを介してバネ97Re
Lにより後方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動しており、センサ96R
Lで検知される。また、リンク98Re
Lとリンク98Re
Rが軸98R
1で連結されて連動するので、接触可動部95Re
Rは、リンク98Re
Rを介してバネ97Re
Rにより後方に向けて押圧されて非満載検知位置に移動する。よって、カット針13Aの量が満載ではないことが検知できる。
【0114】
針で用紙を綴じる動作でカム51Rが回転すると、
図29に示すように、リンク部53R
L、リンク98Re
Lの動作で接触可動部95Re
Lが前方に移動する。また、
図30に示すように、リンク部53R
R、リンク98Re
Rの動作で接触可動部95Re
Rが前方に移動する。
【0115】
針で用紙を綴じる動作でカム51Rが更に回転すると、カット針収納部6Rに収納されているカット針13Aの量が満載である場合、
図31に示すように、接触可動部95Re
Lは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。また、
図32に示すように、接触可動部95Re
Rは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止する。よって、カット針13Aの量が満載であることが検知できる。
【0116】
図2等で説明した後処理装置502Aでは、ステープラ1Reの位置によって、
図33に示すように、ステープラ1Reが傾斜した状態となる。このような場合、本例では、カット針収納部6Rの回収路60R
R側では、カット針13Aの積載高さが高くなる。このため、接触可動部95Re
Rは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止する。
【0117】
これに対し、カット針収納部6Rの回収路60R
L側では、カット針13Aの積載高さが低くなる。但し、リンク98Re
Lとリンク98Re
Rが軸98R
1で連結されて連動するので、カット針13Aの積載高さによらず、接触可動部95Re
Lは非満載検知位置まで移動できずに前方に移動した位置で停止し、センサ96R
Lで非検知となる。これにより、ステープラ1Reの傾斜の向きによらず、1つのセンサでカット針13Aの量が満載であるか否かを正確に検知できる。
【0118】
<本実施の形態の画像形成システムの制御機能例>
図34は、本実施の形態の画像形成システムの制御機能の一例を示す機能ブロック図である。画像形成システム500Aは、画像形成装置501Aと、上述したカット針量検知部94Rを備えたステープラ1Rが搭載された後処理装置502Aを備える。
【0119】
画像形成装置501Aは、システム全体を制御する制御手段としての主制御部600と、ユーザが作業情報等の設定入力を行う操作部602と、情報を表示する表示部603と、点灯、点滅等による通知を行う表示灯604と、警告音を鳴らすブザー605を備える。
【0120】
本実施の形態において、表示部603、表示灯604及びブザー605は、ユーザに情報を通知する通知手段の一例を示しており、これらに限られない。例えば、操作部602と表示部603は一体形成されたオペレーションパネルであってもよい。表示灯604は、表示部603の画面が点灯する構成であってもよいし、表示部603とは異なる部材が点灯する構成であってもよい。
【0121】
後処理装置502Aは、後処理装置502Aを制御する制御手段としての副制御部601と、ステープラ1Rを移動させる移動部606と、扉505Aの開閉を検知する安全検知部607を備える。また、後処理装置502Aは、ステープラ1Rを備え、ステープラ1Rは、駆動部5Aと、カット針量検知部94Rと、針カートリッジ100Rに収納された針10Aの有無及び残量を検知する針検知部608を備える。
【0122】
<本実施の形態の画像形成システムの動作例>
画像形成装置501Aは、本例では、走査露光による潜像の形成、トナーによる潜像の現像、トナーの用紙への転写及び定着により用紙に画像を形成する。
【0123】
後処理装置502Aは、針10Aの打出し、用紙枚数等に基づく針足12Aのカット、針足12Aの折り曲げにより用紙を綴じる動作が行われる。
【0124】
後処理装置502Aでは、主制御部600及び副制御部601により、針10Aの残量、カット針13Aの量が満載であることを検知する満載検知により所定の制御が行われる。また、カット針13Aの量が満載であることを検知する満載検知を正確に行うための制御が行われる。
【0125】
後処理装置502Aでは、用紙を綴じる動作を所定回数実行すると、ステープラ1Rを移動させる動作を行う。例えば、
図2に示す第1の位置Pp1で綴じ動作を行う場合、ステープラ1Rは左右方向に傾斜している。このため、カット針収納部6Rが傾斜しているので、カット針収納部6Rに収納されるカット針13Aが片寄り、嵩に左右で差が生じる。
【0126】
そこで、用紙を綴じる動作を所定回数実行すると、移動部606を駆動して、ステープラ1Rを、本例では第2の位置Pp2で往復移動させることで、カット針収納部6Rに収納されたカット針13Aを均す動作を行う。往復移動の回数は、1回以上であれば良い。
【0127】
また、ステープラ1Rで用紙を綴じる動作の停止中、または、後処理装置502Aの待機中の任意のタイミングで、ステープラ1Rを往復移動させることとしても良い。この場合、用紙を綴じる動作の実行回数によらず、ステープラ1Rを往復移動させても良い。
【0128】
ステープラ1Rを往復移動させると、カット針収納部6Rに収納されたカット針13Aには、左右方向の力が掛かる。これにより、カット針収納部6R内で、カット針13Aの片寄りを抑制して、カット針13Aを略均等な高さに均して収納できる。よって、カット針収納部6Rの容量を有効に活用することができる。
【0129】
なお、上述したステープラ1Ra等では、一方の回収路60R
L側と他方の回収路60R
R側で、接触可動部95Ra
Lと接触可動部95Ra
Rが独立して動作できるので、センサ96R
L、センサ96R
Rの出力からカット針13Aの片寄の有無を判断できる。これにより、カット針13Aが片寄っていると判断すると、上述したステープラ1Rの往復移動による片寄りを均す動作を行っても良い。
【0130】
また、後処理装置502Aでは、ステープラ1Rが左右方向に傾斜しておらず、カット針13Aの量が満載であるか否かの検知を行うのに好適な位置である満載検知位置、本例では第2の位置Pp2にステープラ1Rを移動させて、カット針量検知部94Rによりカット針13Aの量が満載であるか否かを検知して、カット針13Aの満載検知を行う。
【0131】
まず、カット針収納部6R内でのカット針13Aの片寄りを解消するため、上述したように、用紙を綴じる動作を所定回数実行すると、ステープラ1Rを第2の位置Pp2で往復移動させる動作を行う。
【0132】
次に、ステープラ1Rを停止させる位置を判断し、本例では、ステープラ1Rを第2の位置Pp2に停止させ、カット針量検知部94Rによる満載検知を行う。これにより、カット針収納部6R内でのカット針13Aの片寄りを解消した状態で、カット針13Aの満載検知を行うことができるので、カット針13Aの量が満載であるか否かを検知する満載検知が正確に行える。
【0133】
なお、カット針13Aの満載検知が行われる第2の位置Pp2では、ステープラ1Rに対してカット針収納部6Rを着脱することができない。そこで、後処理装置502Aでは、ステープラ1Rの待機位置を、カット針収納部6Rの着脱可能位置とする。例えば、ステープラ1Rのホームポジションがカット針収納部6Rの着脱可能位置であれば、ステープラ1Rをホームポジション等、カット針収納部6Rの着脱可能位置まで移動させて待機する。これにより、カット針13Aの満載検知後等の所定のタイミングだけではなく、満載検知前の任意のタイミングであっても、カット針収納部6Rを着脱してカット針の回収が可能である。
【0134】
更に、ステープラ1Rが左右に傾斜した状態で綴じ動作を行うことで、カット針13Aの量が満載であることが検知された後、上述したカット針収納部6R内でのカット針13Aの片寄りを解消する動作によりカット針13Aの量が満載であることが非検知になる場合がある。
【0135】
そこで、複数回の綴じ動作の後、上述したようにステープラ1Rを往復移動させる動作を行ってカット針13Aの量が満載であるか否かの検知を行い、カット針13Aの量が満載であることを検知した回数を計数して、カット針13Aの量が満載であることを検知した回数が所定の回数以上である満載検知閾値以上となると、カット針13Aの量が満載であると判断する。これにより、カット針13Aの収容量が増加した段階で、より正確にカット針13Aの量が満載であるか否かの満載検知を行うことができる。
【0136】
なお、カット針13Aの満載検知は、ステープラ1Rを第2の位置Pp2等の所定の位置に移動させて行うのみならず、常時行っても良い。ここでの常時とは、ステープラ1Rの位置によらず、所定の時間毎に行う場合も含む。
【0137】
後処理装置502Aでは、針カートリッジ100Rに収納された針10Aの残量が針検知部608で所定数となったと判断すると、動作を停止する、または所定枚数の綴じ動作を行う等の針残数に応じた制御が行われる。針カートリッジ100Rに収納された針10Aが減ると、カット針収納部6R内のカット針13Aの収容量が増加していると考えられる。そこで、針検知部608により、針カートリッジ100Rに収納された針10Aの残量が減ったことを検知するニアエンド検知や、針10Aの残量が尽きたことを検知するエンド検知が行われると、表示部603、表示灯604、ブザー605の何れか、または組み合わせで、カット針の回収を促す通知を行う。
【0138】
針10Aのエンド、ニアエンド検知が行われると、針10Aを補充する動作が行われることから、一度装置を停止して、扉505Aを開ける操作が行われる。カット針量検知部94Rによる満載検知の有無によらず、針10Aを補充するタイミングに合わせてカット針13Aの回収を促すことで、装置を停止させる回数を減らすことができる。
【0139】
カット針13Aを回収する動作では、カット針収納部6Rをステープラ1Rに対して着脱する動作が行われる。そこで、カット針収納部6Rが着脱される間隔と、カット針収納部6Rが着脱される間隔の間の実打回数、綴じ処理の回数、枚数等に基づき、カット針の残量を予測できる。これにより、カット針量検知部94Rによる満載検知の前の所定のタイミングで、カット針の回収を促す通知ができ、装置が稼働していないタイミングを利用して、カット針の回収を行うことができる。また、カットした針足の長さに基づき、カット針の量を予測しても良い。
【0140】
また、ジョブの設定時に、綴じる用紙の枚数、綴じ部数等から発生し得るカット針13Aの量を予測し、かつ、カット針収納部6Rに収納可能なカット針13Aの残量を予測して、ジョブの実行中にカット針13Aが満載になると判断すると、カット針13Aの満載検知の前の所定のタイミングで、カット針の回収を促す通知を行っても良い。
【0141】
後処理装置502Aでは、安全検知部607で扉505Aが開いたことを検知すると、電源の供給を停止する。但し、カット針収納部6Rでの検知が行えなくなると、満載検知の有無を出力できないので、安全検知部607で扉505Aが開いたことを検知すると、副制御部601とカット針量検知部94Rへの電源供給を継続する。これにより、扉505Aが開いた状態でも、満載検知を通知できる。
【0142】
また、安全検知部607で扉505Aが開いたことを検知すると、カット針の回収を促す通知を行っても良く、扉505Aの開閉回数と、カット針収納部6Rが着脱される回数、間隔から、カット針の残量を予測しても良い。更に、カット針13Aを満載と検知するカット針13Aの量を、操作部602でユーザが設定できるようにしても良い。
【0143】
このように、カット針収納部6Rに収納されるカット針の量を検知するカット針量検知部は、センサに限るものではなく、所定の動作をしたことの計数、検知等により主制御部600、副制御部601が判断することができる。
【0144】
また、カット針収納部6Rの重量、ステープラ1Rの重量を検知し、カット針の量を予測しても良い。
【0145】
更に、カット針量検知部94Rでカット針の満載検知と、カット針収納部6Rの着脱検知を行う構成では、カット針が満載であることの通知、カット針収納部6Rの取付が不十分であることの通知、カット針収納部6Rが取り付けられていないことの通知を合わせて行う。
【0146】
なお、カット針量検知部94Rでの所定の状態の検知と、実行中のジョブ、あるいは、状態の検知の前後の動作に基づき、カット針の満載検知かカット針収納部6Rの着脱状態の検知であるかを判断して、通知内容を変更する制御を行っても良い。
【0147】
すなわち、用紙を綴じるジョブの実行中に、カット針量検知部94Rでの検知があった場合、カット針の満載検知であると判断して、カット針が満載であると通知する。これに対し、後処理装置502Aの扉505Aが閉じたことを検知した直後に、カット針量検知部94Rでの検知があった場合、カット針収納部6Rの取付が不十分であること、カット針収納部6Rが取り付けられていないことも想定される。そこで、カット針が満載であることの通知、カット針収納部6Rの取付が不十分であることの通知、カット針収納部6Rが取り付けられていないことの通知を合わせて行う。
【0148】
カット針の満載が検知されると、画像形成システム500Aでは、実行中の用紙処理のジョブについて、残りの用紙処理のジョブを実行するか判断し、用紙処理のジョブの実行、停止を制御する。実行中のジョブは完了させ、カット針の回収を判断するまで、次のジョブは実行しない制御としても良い。実行中のジョブを完了させると、カット針の回収を促す通知を行う。また、実行中のジョブの残綴じ回数から、ジョブの実行が可能であるか判断しても良い。さらに、針足のカットを行わないジョブであれば、カット針の満載検知後もジョブを継続しても良い。また、カット針の満載が検知された後、何等かの要因でジョブが中断したと判断すると、カット針の回収を促す通知を行っても良い。
【0149】
更に、カット針の満載が検知されると、上述したように、ステープラ1Rを所定の位置で往復移動させることで、カット針収納部6Rに収納されたカット針13Aを均す動作を行って、実行中の用紙処理のジョブについて、残りの用紙処理のジョブを継続しても良い。
【0150】
これに対し、カット針の満載が検知された後、上述したカット針収納部6R内でのカット針13Aの片寄りを解消する動作により、カット針13Aの量が満載であることが非検知になる場合であっても、カット針の回収を判断するまで、ジョブは実行しない制御としても良い。
【0151】
カット針の満載が検知されると、ジョブ停止後、ステープラ1Rをホームポジション等、カット針収納部6Rの着脱可能位置まで移動させて待機する。
【0152】
後処理装置502Aでは、上述したように、カット針収納部6Rに収納されたカット針13Aの片寄を解消してから満載検知を行う、また、ステープラ1Rにおいて左右の傾きが生じない位置で満載検知を行う等、満載検知に適した条件が設定される。
【0153】
後処理装置502Aでは、ステープラ1Rで用紙を綴じる動作を行うと、ステープラ1Rが振動する。また、綴じ動作終了後も、ステープラ1Rの振動が所定の時間継続する。ステープラ1Rが振動していると、カット針収納部6Rに収納されたカット針13Aの上面が振動することで、カット針13Aの上面が一時的に満載位置に到達して、満載であると誤検知される可能性がある。
【0154】
そこで、満載検知条件として、ステープラ1Rで満載検知の誤検知の要因となる振動が発生し得る状態であるか判断し、ステープラ1Rで用紙を綴じる動作中、ステープラ1Rを綴じ位置等に移動中は、満載検知条件を満たさないとして満載検知を行わない。また、満載検知の誤検知の要因となる振動が、誤検知の要因とならない程度にまで低減する時間である振動収束時間が設定され、ステープラ1Rの動作開始後の所定のタイミングから、振動収束時間が経過するまでは満載検知を行わない。
【0155】
例えば、ステープラ1Rで用紙を綴じる動作の終了後、ステープラ1Rをホームポジション等に移動後、振動収束時間が経過すると、満載検知条件を満たすと判断し、カット針量検知部94Rでの検知を行う。ここで、カット針の満載検知位置がホームポジションと異なる場合は、ステープラ1Rを満載検知位置へ移動後、振動収束時間が経過すると、カット針量検知部94Rでの検知を行う。
【0156】
なお、後処理装置502Aに振動を検知する振動検知センサを備え、満載検知の誤検知の要因となる振動が検知されると、満載検知を行わないようにしても良い。
【0157】
また、後処理装置としては、ステープラ以外に、用紙に穴あけを行う装置、用紙を揃える装置、用紙を切断する装置、用紙を曲げる装置等がある。そこで、これらステープラ以外の後処理装置の動作が終了していない間に、カット針量検知部94Rでの検知を行う。また、これらステープラ以外の後処理装置についても振動収束時間を設定し、ステープラ以外の後処理装置の動作終了後、振動収束時間が経過すると、カット針量検知部94Rでの検知を行うようにしてもよい。