(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
可燃ガスセンサは一般に使用(通電)により劣化(熱劣化)し易いことが知られており、上述した燃料電池システムでは、可燃ガスセンサの頻繁なメンテナンスや交換を必要とし、コスト増を招いてしまう。
【0005】
本発明の燃料電池システムは、可燃ガスセンサを用いることなく、ガス漏れの発生を適切に検知可能とすることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の燃料電池システムは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の燃料電池システムは、
燃料系ガスと酸化剤ガスとに基づいて発電可能な燃料電池を備える燃料電池システムであって、
前記燃料系ガスを供給する燃料系ガス供給装置と、
前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
前記燃料系ガス供給装置により供給される燃料系ガスの流量を検出する燃料系ガス流量センサと、
前記燃料系ガス供給装置と前記酸化剤ガス供給装置とを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記燃料系ガス流量センサにより検出される流量がシステム要求に基づく目標流量となるよう操作量を設定して前記燃料系ガス供給装置を制御するフィードバック制御を行なうと共に、前記燃料系ガス供給装置の前記フィードバック制御において設定した操作量が基準範囲内にないときにガス漏れが発生したと判定する、
ことを要旨とする。
【0008】
この本発明の燃料電池システムでは、燃料系ガス流量センサにより検出される流量がシステム要求に基づく目標流量となるよう操作量を設定して燃料系ガス供給装置を制御するフィードバック制御を行なうと共に、燃料系ガス供給装置のフィードバック制御において設定した操作量が基準範囲内にないときにガス漏れが発生したと判定する。燃料ガス供給装置のフィードバック制御において、ガス漏れが発生すると、流路内の圧力が大きく変化するため、燃料系ガス供給装置の操作量は、通常の使用範囲とは異なる操作量となる。この現象を利用して、燃料系ガス供給装置の設定した操作量が基準範囲内にないときにガス漏れが発生したと判定することで、可燃ガスセンサを用いることなく、ガス漏れの発生を適切に検知することができる。
【0009】
こうした本発明の燃料電池システムにおいて、前記酸化剤ガス供給装置の複数の操作量に対して、それぞれ異なる前記基準範囲に関する情報を対応付けて記憶する記憶装置を備え、前記制御装置は、前記燃料系ガス流量センサにより検出される流量が前記目標流量となるよう操作量を設定して前記燃料系ガス供給装置を制御すると共に前記燃料系ガスと前記酸化剤ガスの流量比が所定比となるよう操作量を設定して前記酸化剤ガス供給装置を制御し、前記燃料系ガス供給装置の前記フィードバック制御において設定した操作量が前記酸化剤ガス供給装置の設定した操作量に対応する基準範囲内にないときにガス漏れが発生したと判定するものとしてもよい。密閉空間において供給される酸化剤ガスが増量されると、その内部圧力が上昇して燃料系ガスの流れが悪くなるため、酸化剤ガス供給装置の操作量の増量は、燃料系ガス供給装置の操作量の増量要因となる。したがって、酸化剤ガス供給装置の操作量に応じて異なる基準範囲を適用することで、酸化剤ガスの流量に拘わらず、ガス漏れの発生を適切に検知することができる。この場合、前記制御装置は、システム起動前に、前記酸化剤ガス供給装置の前記複数の操作量に対して、それぞれ、爆発下限界以上とならない範囲内で前記燃料系ガス供給装置の操作量を設定して前記燃料系ガス供給装置を制御し、前記燃料系ガス供給装置の設定した操作量と前記燃料系ガス流量センサにより検出される流量とに基づいて前記基準範囲を設定して前記記憶装置に記憶する基準範囲登録処理を実行するものとしてもよい。燃料電池システムに個体差があっても、適切な基準範囲を定めることができる。更にこの場合、前記制御装置は、前回に前記基準範囲登録処理を実行してからのシステムの運転時間が所定時間以上の状態でシステム起動が要求されたときに、前記基準範囲登録処理を実行するものとしてもよい。こうすれば、燃料電池システムの経年変化に適切に対応することができる。
【0010】
また、本発明の燃料電池システムにおいて、水蒸気を生成する気化部と、前記気化部により生成された水蒸気を用いて前記燃料系ガスを改質して改質ガスを生成する改質部と、前記気化部または前記改質部の内部温度を検出する第1温度センサと、を備え、前記燃料電池は、前記改質ガスと前記酸化剤ガスとにより発電し、前記制御装置は、前記第1温度センサにより検出される温度に基づいて前記基準範囲を補正するものとしてもよい。気化部(改質部)において水蒸気が発生すると、その内部圧力が上昇して燃料系ガスの流れが悪くなるため、気化部(改質部)の内部温度上昇は、燃料系ガス供給装置の操作量の増量要因となる。したがって、気化部(改質部)の内部温度に応じて異なる基準範囲を適用することで、気化部(改質部)の温度に拘わらず、ガス漏れの発生を適切に検知することができる。
【0011】
さらに、本発明の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の内部温度を検出する第2温度センサを備え、前記制御装置は、前記第2温度センサにより検出される温度に基づいて前記基準範囲を補正するものとしてもよい。密閉空間において燃料電池の内部温度が上昇すると、その内部圧力が上昇して燃料系ガスの流れが悪くなるため、燃料電池の内部温度上昇は、燃料系ガス供給装置の操作量の増量要因となる。したがって、燃料電池の内部温度に応じて異なる基準範囲を適用することで、燃料電池の内部温度に拘わらず、ガス漏れの発生を適切に検知することができる。
【0012】
また、本発明の燃料電池システムにおいて、システム内部を換気する換気装置を備え、前記制御装置は、ガス漏れが発生したと判定した場合、前記システム内部の換気量が増量されるよう前記換気装置を制御して、前記ガス漏れの発生の有無を再判定するものとしてもよい。こうすれば、安全性を担保しながら、ガス漏れの発生の有無を判定することができる。この場合、前記制御装置は、前記システム内部の換気量を増量させたにも拘わらず、前記再判定においても、前記設定した操作量が基準範囲内にないときにシステムを停止させるものとしてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は本発明の実施形態としての燃料電池システム10の構成の概略を示す構成図である。本実施形態の燃料電池システム10は、
図1に示すように、水素を含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガス(エア)との供給を受けて発電する燃料電池スタック36を有する発電ユニット20と、発電ユニット20の発電に伴って発生する熱を回収して給湯する貯湯タンク101を有する給湯ユニット100と、システム全体を制御する制御装置80と、を備える。
【0016】
発電ユニット20は、水蒸気を生成する気化器32と、原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)と水蒸気とから水素を含む燃料ガス(改質ガス)を生成する改質器33と、燃料ガスとエアとにより発電する燃料電池スタック36とを含む発電モジュール30と、気化器32に原燃料ガスを供給する原燃料ガス供給装置40と、燃料電池スタック36にエアを供給するエア供給装置50と、改質水を気化器32に供給する改質水供給装置55と、発電モジュール30で発生した排熱を回収する排熱回収装置60と、を備える。これらは、筐体22に収容されている。筐体22には、吸気口22aと排気口22bとが設けられており、吸気口22a付近には、外気を取り込んで筐体22の内部を換気するための換気ファン24が設けられている。
【0017】
気化器32は、改質水を蒸発させて水蒸気を生成すると共に原燃料ガスを予熱するものである。気化器32の内部には、気化器32の温度(気化器温度Tev)を検出するための温度センサ91が設けられている。
【0018】
改質器33は、セラミックなどの担体に改質触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が担持されて構成され、気化器32から供給された原燃料ガスと水蒸気との混合ガスを水蒸気改質反応によって燃料ガス(改質ガス)に改質する。
【0019】
気化器32、改質器33および燃料電池スタック36は、断熱性材料により形成された箱型のモジュールケース31内に収容されている。モジュールケース31内には、燃料電池スタック36の起動や、気化器32における水蒸気の生成、改質器33における水蒸気改質反応に必要な熱を供給するための燃焼部34が設けられている。燃焼部34には燃料電池スタック36を通過した燃料オフガス(アノードオフガス)と酸化剤オフガス(カソードオフガス)とが供給され、これらの混合ガスを点火ヒータ35により点火して燃焼させることにより、燃料電池スタック36や気化器32、改質器33を加熱する。燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの燃焼により生成される燃焼排ガスは、燃焼触媒37を介して熱交換器62へ供給される。燃焼触媒37は、燃焼部34で燃え残った燃料ガスを触媒によって再燃焼させる酸化触媒である。
【0020】
排熱回収装置60は、発電モジュール30から燃焼排ガスが供給される熱交換器62と貯湯水を貯蔵する貯湯タンク101とを接続して貯湯水の循環路を形成する循環配管61を有する。循環配管61には、循環ポンプ63が設けられており、循環ポンプ63を駆動することにより、熱交換器62による貯湯水と燃焼排ガスとの熱交換により貯湯水を加温して貯湯タンク101へ貯湯する。熱交換器62は、凝縮水供給管66を介して改質水タンク57に接続されると共に排気ガス排出管67を介して外気と接続されている。熱交換器62に供給された燃焼排ガスは、貯湯水との熱交換によって水蒸気成分が凝縮されて改質水タンク57に回収される。また、残りの排気ガスは、排気ガス排出管67を介して外気へ排出される。
【0021】
原燃料ガス供給装置40は、ガス供給源1と気化器32とを接続する原燃料ガス供給管41を有する。原燃料ガス供給管41には、ガス供給源1側から順に、原燃料ガス供給弁(電磁弁)42,43、オリフィス44、原燃料ガスポンプ45、脱硫器46が設けられており、原燃料ガス供給弁42,43を開弁した状態で原燃料ガスポンプ45を駆動することにより、ガス供給源1からの原燃料ガスを脱硫器46を通過させて気化器32へ供給する。気化器32へ供給された原燃料ガスは、気化器32を経て改質器33へ供給され、燃料ガスへと改質される。原燃料ガス供給弁42,43は、直列に接続された2連弁である。脱硫器46は、原燃料ガスに含まれる硫黄分を除去するものであり、例えば、硫黄化合物をゼオライトなどの吸着剤に吸着させて除去する常温脱硫方式を採用することができる。なお、脱硫方式は、常温脱硫方式に限られず、種々の脱硫方式を採用し得る。また、原燃料ガス供給管41の原燃料ガス供給弁43とオリフィス44との間には、当該原料ガス供給管41内の原燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ47が設けられ、オリフィス44と原燃料ガスポンプ45との間には、原料ガス供給管41を流れる原燃料ガスの単位時間当たりの流量を検出する流量センサ48が設けられている。
【0022】
エア供給装置50は、外気と連通するフィルタ52と燃料電池スタック36とを接続するエア供給管51を有する。エア供給管51には、エアブロワ53が設けられており、エアブロワ53を駆動することにより、フィルタ52を介して吸入したエアを燃料電池スタック36へ供給する。また、エア供給管51には、エアブロワ53の下流側に、当該エア供給管51を流れるエアの単位時間当たりの流量を検出する流量センサ54が設けられている。
【0023】
改質水供給装置55は、改質水を貯蔵する改質水タンク57と気化器32とを接続する改質水供給管56を有する。改質水供給管56には、改質水ポンプ58が設けられており、改質ポンプ58を駆動することにより、改質水タンク57の改質水を気化器32へ供給する。気化器32へ供給された改質水は、気化器32で水蒸気とされ、改質器33における水蒸気改質反応に利用される。また、改質水タンク57には、貯蔵される改質水を精製するための図示しない水精製器が設けられている。
【0024】
燃料電池スタック36は、酸素イオン伝導体からなる固体電解質と、固体電解質の一方の面に設けられたアノードと、固体電解質の他方の面に設けられたカソードとを備える固体酸化物燃料電池セルが積層されたものとして構成されており、アノードに供給される燃料ガス中の水素とカソードに供給されるエア中の酸素とによる電気化学反応によって発電する。燃料電池スタック36の内部には、燃料電池スタック36の温度(燃料電池内部温度Tfc)を検出するための温度センサ92が設けられている。燃料電池スタック36の出力端子にはDC/DCコンバータとインバータとを含むパワーコンディショナ71を介して商用電源2から負荷4への電力ライン3が接続されており、燃料電池スタック36からの直流電力は、パワーコンディショナ71による電圧変換および直流/交流変換を経て商用電源2からの交流電力に付加されて負荷4に供給される。パワーコンディショナ71から分岐した電力ラインには電源基板72が接続されている。電源基板72は、原燃料ガス供給弁42,43や原燃料ガスポンプ45、エアブロワ53、改質水ポンプ58、循環ポンプ63、圧力センサ47、流量センサ48,54、表示パネル90、温度センサ91,92などの補機類に直流電力を供給する直流電源として機能する。
【0025】
制御装置80は、CPU81を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU81の他に処理プログラムを記憶するROM82と、データを一時的に記憶するRAM83と、書き換え可能な不揮発性メモリとしてのフラッシュメモリ84と、計時を行なうタイマ85と、図示しない入出力ポートと、を備える。制御装置80には、圧力センサ47や流量センサ48,54、温度センサ91,92などからの各種検出信号が入力ポートを介して入力されている。また、制御装置80からは、換気ファン24のファンモータへの駆動信号や原燃料ガス供給弁42,43のソレノイドへの駆動信号、原燃料ガスポンプ45のポンプモータへの駆動信号、エアブロワ53のブロワモータへの駆動信号、改質水ポンプ58のポンプモータへの駆動信号、循環ポンプ63のポンプモータへの駆動信号、パワーコンディショナ71のインバータやDC/DCコンバータへの制御信号、点火ヒータ35への駆動信号、各種情報を表示する表示パネル90への表示信号などが出力ポートを介して出力されている。
【0026】
次に、こうして構成された燃料電池システム10の動作、特に、システム起動中あるいはシステム運転中に可燃ガスのガス漏れを検知(判定)するための動作について説明する。
図2は、制御装置80のCPU81により実行されるガス漏れ判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、システム起動が要求されたときに実行される。
【0027】
ガス漏れ判定ルーチンが実行されると、制御装置80のCPU81は、まず、今回の実行がシステム設置後、初回の実行であるか、燃料電池システム10の運転時間が所定時間以上であるかを判定し(S100)、初回の実行であるか運転時間が所定時間以上であると判定すると、ガス漏れ判定基準線DLを設定し(S110)、運転時間をリセットして(S120)、S130の処理に進み、初回の実行でなく、運転時間が所定時間以上でもないと判定すると、S110,S120の処理をスキップしてS130の処理に進む。なお、燃料電池システム10の運転時間(システム起動からシステム停止までの時間の累積値)は、タイマ85により計時することができる。ここで、ガス漏れ判定基準線DLの設定は、
図3に例示するガス漏れ判定基準線設定ルーチンを実行することにより行なわれる。以下、ガス漏れ判定ルーチンの説明を中断し、ガス漏れ判定基準線設定ルーチンについて説明する。
【0028】
ガス漏れ判定基準線設定ルーチンでは、まず、目標エア流量Fa*を予め定められた所定値に設定する(S300)。所定値は、本実施形態では、システム運転中において使用される使用範囲(例えば、20〜60NL/min)内で定められるが、使用範囲内に限られず、他の如何なる値に定めてもよい。続いて、設定した目標エア流量Fa*に基づいてエアデューティDaを設定して(S310)、エアブロワ53のブロワモータを制御する(S320)。なお、S310の処理は、目標エア流量Fa*と流量センサ54により検出されるエアの流量(エア流量Fa)との偏差が小さくなるようにエアデューティDaを設定することにより行なわれる。次に、原燃料ガスの流量に対するエアの流量が所定の空燃比A’となるように目標エア流量Fa*に対する目標ガス流量Fg*を設定する(S330)。所定の空燃比A’は、可燃ガスの濃度が爆発下限界(LEL:Lower Explosion Limit)以上とならない範囲内で定められる。そして、流量センサ48により検出される原燃料ガスの流量(ガス流量Fg)を入力し(S340)、設定した目標ガス流量Fg*と入力したガス流量Fgとの偏差が小さくなるようにガスデューティDgを設定して(S350)、原燃料ガスポンプ45のポンプモータを制御するフィードバック制御を行なう(S360)。
【0029】
原燃料ガスポンプ45をフィードバック制御により制御すると、フィードバック制御が収束(例えば、ガス流量Fgと目標ガス流量Fg*との偏差の絶対値が所定値未満となった状態が所定時間以上継続)するのを待って(S370)、S340で入力したガス流量FgとS350で設定したガスデューティDgとに基づいてガス漏れ判定基準線DLを設定し(S380)、設定したガス漏れ判定基準線DLを現在設定中のエアデューティDaに対応付けてフラッシュメモリ84に記憶(登録)する(S390)。
図4は、各エアデューティに対するガス漏れ判定基準線DLを示す説明図である。なお、
図4(a)は、エアデューティとエア流量との関係を示し、
図4(b)は、各エアデューティに対するガスデューティとガス流量との関係(ガス漏れ判定基準線DL)を示す。ガス漏れ判定基準線DLは、図示するように、各エアデューティ毎に原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御におけるガス流量FgとガスデューティDgとの関係を直線で表わしたものであり、エアデューティが大きいほど、即ちエア流量が多いほど直線の傾きが大きくなる。これは、モジュールケース31内の燃料電池スタック36へ供給されるエアの流量が多くなるほど、モジュールケース31の内部圧力が大きく上昇し、その内部圧力によって燃料電池スタック36へ向かう原燃料ガス供給管41内の原燃料ガスの流れが悪くなるため、エア流量の増量が原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御におけるガスデューティ上昇の要因となることに基づく。
【0030】
現在設定中のエアデューティDaに対応付けてガス漏れ判定基準線DLを記憶すると、全てのガス漏れ判定基準線DLの登録が完了したか否かを判定し(S400)、登録が完了していないと判定すると、目標エア流量Fa*を変更して(S410)、S310に戻り、次の目標エア流量Fa*に基づいてエアデューティDaを設定すると共に設定したエアデューティDaに対してガス漏れ判定基準線DLを設定・登録するS320〜S390の処理を繰り返す。そして、全ての目標エア流量Fa*(エアデューティDa)に対してガス漏れ判定基準線DLの登録が完了したと判定すると、これでガス漏れ判定基準線設定ルーチンを終了する。システム起動前は、燃料電池スタック36の内部温度が低く、気化器32において水蒸気が発生しないため、このタイミングでエアブロワ53と原燃料ガスポンプ45とを制御することで、上記温度や水蒸気の影響を受けずに、正確なガス漏れ判定基準線DLを設定・登録することができる。
【0031】
ガス漏れ判定ルーチンに戻って、次に、システムを起動する起動処理を開始する(S130)。起動処理は、例えば、対応する補機類を順次制御し、脱硫器46に燃料成分を吸着させて混合ガスの空燃比ずれを抑制する燃料吸着処理、燃焼部34のパージ処理、燃焼部34におけるオフガスの着火処理、水蒸気改質処理などを順次実行することにより行なう。なお、これらの起動処理は、一例であり、燃料電池システム10の構成や補機類の状態等によっては、一部の処理を省略することもできる。また、起動処理の開始に伴い、換気ファン24を駆動して、筐体22内の換気を開始する。起動処理が完了すると、発電処理を開始する。発電処理は、システム要求量(負荷4の負荷指令)を入力し、入力したシステム要求量に応じて原燃料ガス供給装置40やエア供給装置50等を制御することにより行なわれる。具体的には、原燃料ガス供給装置40の制御は、入力したシステム要求量に基づいて原燃料ガス供給装置40が供給すべき目標ガス流量Fg*を設定し、設定した目標ガス流量Fg*と流量センサ48により検出されるガス流量Fgとの偏差に基づいてフィードバック制御によりガスデューティDgを設定し、設定したガスデューティDgに基づいて原燃料ガスポンプ45のポンプモータを制御することにより行なわれる。エア供給装置50の制御は、原燃料ガスの目標ガス流量Fg*に対し発電効率が良好な所定の空燃比Aとなるようにエア供給装置50が供給すべき目標エア流量Fa*を設定し、設定した目標エア流量Fa*と流量センサ54により検出されるエア流量との偏差に基づいてフィードバック制御によりエアデューティDaを設定し、設定したエアデューティDaに基づいてエアブロワ53のブロワモータを制御することにより行なわれる。なお、エアブロワ53の制御は、フィードバック制御によらず、オープンループ制御により行なうものとしてもよい。この場合、流量センサ54を省略するものとしてもよい。
【0032】
システム起動を開始すると、ガス漏れ判定基準値Drefを設定する(S140)。ガス漏れ判定基準値Drefは、原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御において現在設定中のガスデューティDgに基づいてガス漏れを判定するための基準値であり、ガス漏れ判定基準線DLを用いて設定される。ガス漏れ判定基準値Drefの設定は、
図5に例示するガス漏れ判定基準値設定ルーチンを実行することにより行なわれる。以下、ガス漏れ判定基準値設定ルーチンについて説明する。
【0033】
ガス漏れ判定基準値設定ルーチンでは、エアブロワ53の現在設定中のエアデューティDaと流量センサ48により検出されるガス流量Fgとを入力し(S500)、入力したエアデューティDaに対応するガス漏れ判定基準線DLを読み出す(S510)。この処理は、本実施形態では、フラッシュメモリ84に記憶(登録)されているエアデューティDaおよびガス漏れ判定基準線DLのうち、入力したエアデューティDaに最も近いエアデューティDaに対応するガス漏れ判定基準線DLを読み出すことにより行なうことができる。また、フラッシュメモリ84に記憶(登録)されているエアデューティDaおよびガス漏れ判定基準線DLに基づいて補間処理を用いて現在設定中のエアデューティDaに対応するガス漏れ判定基準線DLを生成してもよい。続いて、読み出したガス漏れ判定基準線DLを用いて入力したガス流量Fgに基づいて導出されるガスデューティを仮基準値Dtmpに設定する(S520)。次に、温度センサ91により検出される気化器32の温度(気化器温度Tev)と温度センサ92により検出される燃料電池スタック36の内部温度(燃料電池内部温度Tfc)とを入力し(S530)、入力した気化器温度Tevに基づいて補正値k1を設定すると共に入力した燃料電池内部温度Tfcに基づいて補正値k2を設定する(S540)。そして、仮基準値Dtmpに補正値k1と補正値k2とを加えたものをガス漏れ判定基準値Drefに設定して(S550)、ガス漏れ判定基準値設定ルーチンを終了する。ここで、補正値k1の設定は、実施形態では、気化器温度Tevと補正値k1との関係を予め求めて第1補正値設定用マップとしてROM82に記憶しておき、気化器温度Tevが与えられると、マップから対応する補正値k1を導出することにより行なわれる。また、補正値k2の設定は、実施形態では、燃料電池内部温度Tfcと補正値k2との関係を予め求めて第2補正値設定用マップとしてROM82に記憶しておき、燃料電池内部温度Tfcが与えられると、マップから対応する補正値k2を導出することにより行なわれる。
図6に、補正値設定用マップの一例を示す。なお、
図6(a)は、第1補正値設定用マップを示し、
図6(b)は、第2補正値設定用マップを示す。第1補正値設定用マップは、
図6(a)に示すように、気化器温度Tevが所定温度Tref未満(水蒸気の発生しない温度帯)のときには補正値k1が値0となり、気化器温度Tevが所定温度Tref以上のときには補正値k1が値0よりも大きな値となるよう定められている。これは、気化器温度Tevが高くなると、気化器32で生成される水蒸気により気化器32の内部圧力が上昇し、その内部圧力によって気化器32へ向かう原燃料ガス供給管41内の原燃料ガスの流れが悪くなるため、気化器温度Tevの上昇が原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御におけるガスデューティ上昇の要因となることに基づく。また、第2補正値設定用マップは、
図6(b)に示すように、燃料電池内部温度Tfcが高いほど補正値k2が大きくなるように定められている。これは、燃料電池内部温度Tfcが高くなると、圧力×体積/温度=一定の関係(ボイル・シャルルの法則)から燃料電池スタック36の内部圧力も高まり、その内部圧力によって燃料電池スタック36へ向かう原燃料ガス供給管41内の原燃料ガスの流れが悪くなるため、燃料電池内部温度Tfcの上昇が原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御におけるガスデューティ上昇の要因となることに基づく。
【0034】
ガス漏れ判定ルーチンに戻って、こうしてガス漏れ判定基準値Drefを設定すると、現在設定中のガスデューティDgを入力し(S150)、入力したガスデューティDgがガス漏れ判定基準値Drefから所定値αを減じた下限値(Dref−α)とガス漏れ判定基準値Drefに所定値αを加算した上限値(Dref+α)とにより定まる基準範囲内にあるか否かを判定する(S160)。ここで、所定値αは、ガス漏れが発生していないと認められるガスデューティDgの上下限幅を規定するパラメータであり、予め実験などにより求めることができる。なお、下限値を定める所定値αと上限値を定める所定値αは、それぞれ異なる値を用いてもよい。また、下限値を、ガス漏れ判定基準値Drefに値1よりも小さく値0よりも大きい係数を乗じて算出してもよく、上限値を、ガス漏れ判定基準値Drefに値1よりも大きな係数を乗じて算出してもよい。現在設定中のガスデューティDgが基準範囲内にあると判定すると、ガス漏れは発生していないと判断し、S140に戻る。また、現在設定中のガスデューティDgが基準範囲内にないと判定すると、基準範囲内にない状態が所定時間継続したか否かを判定し(S170)、所定時間継続していないと判定すると、S140に戻る。
【0035】
一方、現在設定中のガスデューティDgが下限値(Dref−α)と上限値(Dref+α)とにより定まる基準範囲内にない状態が所定時間継続していると判定すると、ガス漏れが発生したと仮判定する(S180)。
図7は、ガス漏れ箇所を説明する説明図である。図示するように、ガスデューティDgが上限値(Dref+α)よりも大きいときには、上流側の配管内で負圧が抜けた状態であり、流量センサ48の上流側でガス漏れが発生し(
図7(a)参照)、ガスデューティDgが下限値(Dref−α)よりも小さいときには、下流側の配管内の圧力損失が規定よりも小さい状態であり、流量センサ48の下流側でガス漏れが発生する(
図7(b)参照)。そして、換気ファン24による換気量が増量されるよう換気ファン24を制御する(S190)。これにより、筐体22内で可燃ガスのガス漏れが発生していても、可燃ガスの濃度が爆発下限界以上となるのを防止し、安全性を確保することができる。なお、ガスデューティDgが基準範囲(下限値または上限値)から大きく乖離しているほど、換気量を大きく増量するものとしてもよい。次に、上述したS140と同様の処理によりガス漏れ判定基準値Drefを設定すると共に(S200)、現在設定中のガスデューティDgを入力し(S210)、入力したガスデューティDgがガス漏れ判定基準値Drefから所定値βを減じた下限値(Dref−β)とガス漏れ判定基準値Drefに所定値βを加算した上限値(Dref+β)とにより定まる基準範囲内にあるか否かを判定してガス漏れが発生しているか否かを再判定する(S220)。ここで、所定値βは、実施形態では、所定値αよりも大きな値に定められるが、同じ値を用いてもよい。現在設定中のガスデューティDgが基準範囲内にあると判定すると、ガス漏れは発生していないと判断し、S200に戻る。現在設定中のガスデューティDgが基準範囲内にないと判定すると、基準範囲内にない状態が所定時間継続したか否かを判定し(S230)、所定時間継続していないと判定すると、S200に戻る。
【0036】
一方、現在設定中のガスデューティDgが下限値(Dref−β)と上限値(Dref+β)とにより定まる基準範囲内にない状態が所定時間継続していると判定すると、ガス漏れが発生したとの判定を確定させ(S240)、燃料電池システム10を停止させて(S250)、ガス漏れ判定ルーチンを終了する。
【0037】
以上説明した実施形態の燃料電池システム10は、流量センサ48により検出されるガス流量Fgがシステム要求に基づく目標ガス流量Fg*となるようガスデューティDgを設定して原燃料ガスポンプ45を制御するフィードバック制御において、現在設定中のガスデューティDgがガス漏れ判定基準値Drefに基づく基準範囲内にないときにガス漏れが発生したと判定する。これにより、可燃ガスセンサを用いることなく、ガス漏れの発生を適切に検知することができる。したがって、可燃ガスセンサを省略することも可能となり、省スペース化やイニシャルコストの低減、メンテナンスコストの低減、消費電力の低減などを図ることができる。また、燃料電池システム10に可燃ガスセンサを設ける場合であっても、リレーによって可燃ガスセンサへの通電をオンオフできるように構成することで、例えば、
図2のガス漏れ判定ルーチンのS180でガス漏れが発生したと判定したタイミングで可燃ガスセンサに通電し、可燃ガスセンサを用いてガス漏れが発生しているか否かを確認することができる。可燃ガスセンサは一般に通電によって劣化(熱劣化)が進むため、通電時間を限定することで、可燃ガスセンサの寿命を延ばすことができ、そのメンテナンスや交換の頻度を少なくすることができる。
【0038】
また、実施形態の燃料電池システム10は、システム起動前の初期動作として、エアが供給されるよう目標エア流量Fa*(エアデューティDa)を複数の流量に変更しつつエアブロワ53を制御すると共に、各目標エア流量Fa*(各エアデューティDa)に対してそれぞれ爆発下限界以上とならない範囲で原燃料ガスが供給されるようガスデューティDgを設定して原燃料ガスポンプ45を制御し、各エアデューティDaに対してそれぞれ設定したガスデューティDgと流量センサ48により検出されたガス流量Fgとに基づいてガス漏れ判定基準線DLを設定して登録しておく。そして、システム起動の開始後に行なわれる原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御において、登録したガス漏れ判定基準線DLのうち現在設定中のエアデューティDaに対応するガス漏れ判定基準線DLを読み出して読み出したガス漏れ判定基準線DLと流量センサ48により検出されるガス流量Fgとに基づいてガス漏れ判定基準値Drefを設定し、現在設定中のガスデューティDgが設定したガス漏れ判定基準値Drefに基づく基準範囲内にあるか否かによりガス漏れの発生の有無を判定する。これにより、モジュールケース31内(燃料電池スタック36)に供給されるエアに基づくモジュールケース31の内部圧力の上昇に対してガス漏れ判定基準値Dref(基準範囲)を適切に設定することができ、ガス漏れの誤判定を抑制することができる。また、システム起動前の初期動作として行なわれるガス漏れ判定基準線の設定・登録は、システム設置後、初めてシステム起動が要求された場合と燃料電池システム10の運転時間が所定時間以上となった状態でシステム起動が要求された場合とに行なわれるため、処理負担を考慮しつつ、燃料電池システム10の経年変化に対応することができる。
【0039】
さらに、実施形態の燃料電池システム10は、気化器温度Tevに基づいてガス漏れ判定基準値Drefを補正してガス漏れの発生の有無を判定する。これにより、気化器32で生成される水蒸気に基づく気化器32の内部圧力の上昇に対してガス漏れ判定基準値Dref(基準範囲)を適切に設定することができ、ガス漏れの誤判定を抑制することができる。
【0040】
また、実施形態の燃料電池システム10は、燃料電池内部温度Tfcに基づいてガス漏れ判定基準値Drefを補正してガス漏れの発生の有無を判定する。これにより、燃料電池スタック36の温度上昇に伴う内部圧力の上昇に対してガス漏れ判定基準値Dref(基準範囲)を適切に設定することができ、ガス漏れの誤判定を抑制することができる。
【0041】
実施形態では、システム起動前の初期動作として、予め複数のエアデューティDa(目標エア流量Fa*)でエアブロワ53を制御しながら、各エアデューティDaに対して所定の空燃比A’でガスデューティDgを設定して原燃料ガスポンプ45をフィードバック制御し、フィードバック制御において設定したガスデューティDaと流量センサ48により検出されるガス流量Fgとに基づいてガス漏れ判定基準線DLを設定・登録するものとした。しかし、複数のエアデューティDaに対してそれぞれ予め実験などにより求めたガス漏れ判定基準線DLを登録するものとしてもよい。また、ガス漏れ判定基準線DLは、複数のエアデューティDaに対してそれぞれ登録するものとしたが、エアデューティDaに拘わらず1つだけ登録するものとしてもよい。
【0042】
実施形態では、気化器温度Tevと燃料電池内部温度Tfcとに基づいてガス漏れ判定基準値Dref(基準範囲)を補正するものとしたが、いずれか一方または両方でガス漏れ判定基準値Drefの補正を省略してもよい。
【0043】
実施形態では、気化器32に温度センサ91を設け、温度センサ91により検出される気化器温度Tevに基づいてガス漏れ判定基準値Dref(基準範囲)を補正するものとした。しかし、気化器32に代えて改質器33の内部に温度センサを設け、当該温度センサにより検出される改質器の温度に基づいてガス漏れ判定基準値Drefを補正するものとしてもよい。
【0044】
実施形態では、目標ガス流量Fg*と流量センサ48により検出されるガス流量Fgとの偏差に基づいてガスデューティDgを設定して原燃料ガスポンプ45を制御するフィードバック制御において、現在設定中のガスデューティDgが基準範囲にあるか否かに基づいてガス漏れの発生の有無を判定するものとした。しかし、例えば、目標ガス流量Fg*と流量センサ48により検出されるガス流量Fgとの偏差に基づいて目標回転数を設定して原燃料ガスポンプ45のポンプモータを制御する場合において、ガスデューティに代えて現在設定中の目標回転数が基準範囲にあるか否かに基づいてガス漏れの発生の有無を判定するなど、フィードバック制御における操作量に基づいてガス漏れの発生の有無を判定するものであればよい。
【0045】
実施形態では、システム設置後、初めてシステム起動が要求された場合と燃料電池システム10の運転時間が所定時間以上となった状態でシステム起動が要求された場合とに、ガス漏れ判定基準線DLの設定・登録を実行するものとした。しかし、システム設置後、初回に限ってガス漏れ判定基準線DLの設定・登録を実行するものとしてもよく、システム起動が要求される毎にガス漏れ判定基準線DLの設定・登録を実行するものとしてもよい。
【0046】
実施形態では、原燃料ガスポンプ45のフィードバック制御において現在設定中のガスデューティDgが下限値(Dref−α)と上限値(Dref+α)とにより定まる基準範囲内にないときに、ガス漏れが発生したと判定するものとした。しかし、2つの閾値(Dref−α),(Dref+α)の一方を考慮せずに、ガス漏れの発生の有無を判定するものとしてもよい。即ち、現在設定中のガスデューティDgが閾値(Dref+α)よりも大きいときにガス漏れが発生(流量センサ48の上流側の配管でガス漏れが発生)したと判定してもよい。また、現在設定中のガスデューティDgが閾値(Dref−α)よりも小さいときにガス漏れが発生(流量センサ48の下流側の配管でガス漏れが発生)したと判定してもよい。
【0047】
実施形態では、ガス漏れ判定ルーチンのS180でガス漏れが発生したと仮判定すると、換気ファン24の換気量を増量した上で、ガス漏れの有無を再判定し、再判定においてもガス漏れが発生したと判定すると、システムを停止させるものとした。しかし、再判定を何回実行してもよい。この場合、再判定ごとに基準範囲(所定値α,β)を変更するものとしてもよい。また、S180でガス漏れが発生したと判定したときに、再判定を行なうことなく、システムを停止させるものとしてもよい。
【0048】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、燃料電池スタック36が燃料電池に相当し、原燃料ガス供給装置40が燃料系ガス供給装置に相当し、エア供給装置50が酸化剤ガス供給装置に相当し、流量センサ48が燃料系ガス流量センサに相当し、制御装置80が制御装置に相当する。また、フラッシュメモリ84が記憶装置に相当する。また、気化器32が気化部に相当し、改質器33が改質部に相当し、温度センサ91が第1温度センサに相当する。また、温度センサ92が第2温度センサに相当する。また、換気ファン24が換気装置に相当する。
【0049】
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0050】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。