(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記セキュリティレベルは、前記データ処理装置の本体情報の一切を外部に持ち出さず、外部からの特定の指示のみを受け付ける第1のセキュリティレベルと、前記データ処理装置の本体情報の一部の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付ける第2のセキュリティレベルと、前記データ処理装置内の登録情報の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付ける第3のセキュリティレベルの少なくとも何れかを含む請求項1に記載のデータ処理システム。
前記セキュリティレベル指定手段によって指定されたセキュリティレベルにより、前記第2のアプリケーションを利用できないときは、前記エージェント手段は第2のアプリケーションを利用できないことを前記表示手段に表示する請求項1または2に記載のデータ処理システム。
前記サーバは、前記第2のアプリケーション利用時の管理情報をデータ処理装置毎に管理し、前記第2のアプリケーションの利用後の前記第1のアプリケーションのデータ処理装置へのインストールに際しては、インストールするデータ処理装置に、当該データ処理装置の管理情報を引き継ぐことが可能である請求項1〜3のいずれかに記載のデータ処理システム。
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用状態をユーザー毎に管理すると共に、利用可能な第2のアプリケーションを示す画面をユーザー毎に前記表示手段に表示可能である請求項1〜4のいずれかに記載のデータ処理システム。
前記表示手段に表示される利用可能な第2のアプリケーションを示す前記画面には、第2のアプリケーションの利用中止ボタンと、第2のアプリケーションの新規利用ボタンが表示される請求項5に記載のデータ処理システム。
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記データ処理装置にログインしたユーザーと関連付けて、前記第2のアプリケーションを利用するためのURLを管理する請求項1〜6のいずれかに記載のデータ処理システム。
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用者のコメントを前記サーバに通知し、前記サーバは、通知されたコメントを対応する第2のアプリケーションに関連付けられた保存領域に保存する請求項1〜8のいずれかに記載のデータ処理システム。
前記セキュリティレベルは、自装置の本体情報の一切を外部に持ち出さず、外部からの特定の指示のみを受け付ける第1のセキュリティレベルと、自装置の本体情報の一部の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付ける第2のセキュリティレベルと、自装置内の登録情報の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付ける第3のセキュリティレベルの少なくとも何れかを含む請求項10に記載のデータ処理装置。
前記セキュリティレベル指定手段によって指定されたセキュリティレベルにより、前記第2のアプリケーションを利用できないときは、前記エージェント手段は第2のアプリケーションを利用できないことを前記表示手段に表示する請求項10または11に記載のデータ処理装置。
前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用状態をユーザー毎に管理すると共に、利用可能な第2のアプリケーションを示す画面をユーザー毎に前記表示手段に表示可能である請求項10〜12のいずれかに記載のデータ処理装置。
前記表示手段に表示される利用可能な第2のアプリケーションを示す前記画面には、第2のアプリケーションの利用中止ボタンと、第2のアプリケーションの新規利用ボタンが表示される請求項13に記載のデータ処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、アプリケーションのインストール前にインストール可能かどうかを判定する技術であって、アプリケーションを実際に動作させるものではなく、試し用等のアプリケーションによる動作を確認することはできない。
【0009】
このため、アプリケーションをインストールする権限のないユーザーがアプリケーションに興味を持っていたとしても、管理者等の許可が得られなければアプリケーションを試すことができず、不便であるという問題に対して、特許文献1は解決策を提供しうるものではなかった。
【0010】
このように、従来では、データ処理装置にインストールして使用される第1のアプリケーションのインストール前に、第1のアプリケーションに対応する第2のアプリケーションを利用したい場合であっても、アプリケーションをインストールする権限のないユーザーは利用することができない、という課題があった。
【0011】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、データ処理装置にインストールして使用される第1のアプリケーションをインストールする前に、第1のアプリケーションに対応する第2のアプリケーションを利用したい場合に、第2のアプリケーションをデータ処理装置にインストールしなくてもこれを利用することができるデータ処理システム、データ処理装置、サーバ及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)相互に接続可能なデータ処理装置とサーバとを備え、前記サーバは、前記データ処理装置にインストールされて使用可能な第1のアプリケーションと
、該第1のアプリケーション
によって実現される機能のうちの少なくとも一部の機能またはこれに類似する機能を実現できる試し用の第2のアプリケーションとを保有するデータ処理システムであって、前記データ処理装置は、前記サーバで公開されHTMLで記述された前記第2のアプリケーションに基づく操作画面を、ウェブブラウザにて表示する表示手段と、データ処理を実行するための装置本体部と、を備え、前記サーバは、前記データ処理装置の前記表示手段に表示された前記操作画面上でデータ処理の実行要求が指示されたときに、前記第2のアプリケーションが指示された前記実行要求に応じて前記データ処理装置の前記装置本体部に対して使用するAPIを、前記データ処理装置に提供する提供手段を備え、前記データ処理装置はさらに、前記サーバの前記提供手段により提供された前記APIを解釈するとともに、前記装置本体部をコールして前記APIに対応する処理を実行させるエージェント手段
と、前記第2のアプリケーションの利用によるデータ処理装置内の情報のデータ処理装置外への持ち出しに関するセキュリティレベルを指定するセキュリティレベル指定手段を備え、前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用に際し、前記セキュリティレベル指定手段により指定されたセキュリティレベルに応じて、前記装置本体部をコールするかどうかを決定することを特徴とするデータ処理システム。
(2)
前記セキュリティレベルは、前記データ処理装置の本体情報の一切を外部に持ち出さず、外部からの特定の指示のみを受け付ける第1のセキュリティレベルと、前記データ処理装置の本体情報の一部の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付ける第2のセキュリティレベルと、前記データ処理装置内の登録情報の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付ける第3のセキュリティレベルの少なくとも何れかを含む前項1に記載のデータ処理システム。
(3)
前記セキュリティレベル指定手段によって指定されたセキュリティレベルにより、前記第2のアプリケーションを利用できないときは、前記エージェント手段は第2のアプリケーションを利用できないことを前記表示手段に表示する前項1または2に記載のデータ処理システム。
(4)
前記サーバは、前記第2のアプリケーション利用時の管理情報をデータ処理装置毎に管理し、前記第2のアプリケーションの利用後の前記第1のアプリケーションのデータ処理装置へのインストールに際しては、インストールするデータ処理装置に、当該データ処理装置の管理情報を引き継ぐことが可能である前項1〜3のいずれかに記載のデータ処理システム。
(5)
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用状態をユーザー毎に管理すると共に、利用可能な第2のアプリケーションを示す画面をユーザー毎に前記表示手段に表示可能である前項1〜4のいずれかに記載のデータ処理システム。
(6)
前記表示手段に表示される利用可能な第2のアプリケーションを示す前記画面には、第2のアプリケーションの利用中止ボタンと、第2のアプリケーションの新規利用ボタンが表示される前項5に記載のデータ処理システム。
(7)
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記データ処理装置にログインしたユーザーと関連付けて、前記第2のアプリケーションを利用するためのURLを管理する前項1〜6のいずれかに記載のデータ処理システム。
(8)
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用頻度を前記データ処理装置の管理者に通知する通知手段を備えている前項1〜7のいずれかに記載のデータ処理システム。
(9)
前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用者のコメントを前記サーバに通知し、前記サーバは、通知されたコメントを対応する第2のアプリケーションに関連付けられた保存領域に保存する前項1〜8のいずれかに記載のデータ処理システム。
(10)
サーバと接続可能なデータ処理装置であって、前記サーバは、前記データ処理装置にインストールされて使用可能な第1のアプリケーションと、該第1のアプリケーションによって実現される機能のうちの少なくとも一部の機能またはこれに類似する機能を実現できる試し用の第2のアプリケーションとを保有し、前記サーバで公開されHTMLで記述された前記第2のアプリケーションに基づく操作画面を、ウェブブラウザにて表示する表示手段と、データ処理を実行するための装置本体部と、前記表示手段に表示された前記操作画面上でデータ処理の実行要求が指示されたときに、前記第2のアプリケーションが指示された前記実行要求に応じて前記装置本体部に対して使用するAPIであって、前記サーバから提供されたAPIを解釈するとともに、前記装置本体部をコールして前記APIに対応する処理を実行させるエージェント手段と、前記第2のアプリケーションの利用によるデータ処理装置内の情報のデータ処理装置外への持ち出しに関するセキュリティレベルを指定するセキュリティレベル指定手段を備え、前記データ処理装置の前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用に際し、前記セキュリティレベル指定手段により指定されたセキュリティレベルに応じて、前記装置本体部をコールするかどうかを決定することを特徴とするデータ処理装置。
(11)
前記セキュリティレベルは、自装置の本体情報の一切を外部に持ち出さず、外部からの特定の指示のみを受け付ける第1のセキュリティレベルと、自装置の本体情報の一部の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付ける第2のセキュリティレベルと、自装置内の登録情報の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付ける第3のセキュリティレベルの少なくとも何れかを含む前項10に記載のデータ処理装置。
(12)
前記セキュリティレベル指定手段によって指定されたセキュリティレベルにより、前記第2のアプリケーションを利用できないときは、前記エージェント手段は第2のアプリケーションを利用できないことを前記表示手段に表示する前項10または11に記載のデータ処理装置。
(13)
前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用状態をユーザー毎に管理すると共に、利用可能な第2のアプリケーションを示す画面をユーザー毎に前記表示手段に表示可能である前項10〜12のいずれかに記載のデータ処理装置。
(14)
前記表示手段に表示される利用可能な第2のアプリケーションを示す前記画面には、第2のアプリケーションの利用中止ボタンと、第2のアプリケーションの新規利用ボタンが表示される前項13に記載のデータ処理装置。
(15)
前記エージェント手段は、前記データ処理装置にログインしたユーザーと関連付けて、前記第2のアプリケーションを利用するためのURLを管理する前項10〜14のいずれかに記載のデータ処理装置。
(16)
前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用頻度を自装置の管理者に通知する通知手段を備えている前項10〜15のいずれかに記載のデータ処理装置。
(17)
前記エージェント手段は、前記第2のアプリケーションの利用者のコメントを前記サーバに通知する前項10〜16のいずれかに記載のデータ処理装置。
(18)
データ処理を実行するための装置本体部を備えたデータ処理装置のコンピュータに、前記データ処理装置にインストールされて使用可能な第1のアプリケーションと、該第1のアプリケーションによって実現される機能のうちの少なくとも一部の機能またはこれに類似する機能を実現できる試し用の第2のアプリケーションとを保有するサーバと接続するステップと、接続された前記サーバで公開されHTMLで記述された前記第2のアプリケーションに基づく操作画面を、ウェブブラウザにて表示手段に表示するステップと、前記表示手段に表示された前記操作画面上でデータ処理の実行要求が指示されたときに、前記第2のアプリケーションが指示された前記実行要求に応じて前記装置本体部に対して使用するAPIであって、前記サーバから提供されたAPIを解釈するとともに、前記装置本体部をコールして前記APIに対応する処理を実行させるステップと、前記第2のアプリケーションの利用によるデータ処理装置内の情報のデータ処理装置外への持ち出しに関するセキュリティレベルを指定するセキュリティレベル指定ステップを実行させ、前記APIに対応する処理を実行させるステップでは、前記第2のアプリケーションの利用に際し、前記セキュリティレベル指定ステップにより指定されたセキュリティレベルに応じて、前記装置本体部をコールするかどうかを決定する処理を実行させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0013】
前項(1)に記載の発明によれば、サーバは、データ処理装置にインストールされて使用可能な第1のアプリケーションと
、該第1のアプリケーション
によって実現される機能のうちの少なくとも一部の機能またはこれに類似する機能を実現できる試し用の第2のアプリケーションとを保有している。サーバで公開されHTMLで記述された第2のアプリケーションに基づく操作画面が、ウェブブラウザにてデータ処理装置の表示手段に表示される。この表示手段に表示された操作画面上で、ユーザーがデータ処理の実行要求を指示すると、サーバは、第2のアプリケーションが指示された実行要求に応じてデータ処理装置の装置本体部に対して使用するAPIをデータ処理装置に提供する。データ処理装置のエージェント手段は、サーバにより提供されたAPIを解釈し、データ処理を実行するための装置本体部をコールしてAPIに対応する処理を実行させる。
【0014】
従って、第2のアプリケーションをデータ処理装置にインストールすることなく、データ処理装置で第2のアプリケーションに基づくデータ処理を実行できるから、第1のアプリケーションをインストールする前に第2のアプリケーションによる動作を確認したいユーザーは、管理者等によるインストールの許可を得なくてもその動作を確認することができ、便利である。
【0015】
また、データ処理装置の管理者等は、第2のアプリケーションの利用
によるデータ処理装置内の情報のデータ処理装置外への持ち出しに関するセキュリティレベルを指定することができ、データ処理装置は、
第2のアプリケーションの利用に際し、指定されたセキュリティレベルに応じて、装置本体部をコールするかどうかを決定するから、データ処理装置のセキュリティを確保しつつ試し用アプリケーションの利用が可能となる。
【0016】
前項(
2)に記載の発明によれば、データ処理装置の本体情報の一切を外部に持ち出すこと無く、外部からの特定の指示のみを受け付ける第1のセキュリティレベルと、データ処理装置の本体情報の一部の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付ける第2のセキュリティレベルと、データ処理装置内の登録情報の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付ける第3のセキュリティレベル、の少なくとも何れかを含むセキュリティレベルを、データ処理装置の管理者等が設定できる。
【0017】
前項(
3)に記載の発明によれば、指定されたセキュリティレベルにより、第2のアプリケーションを利用できないときは、第2のアプリケーションを利用できないことがデータ処理装置の表示手段に表示されるから、ユーザーは第2のアプリケーションを利用できないことを認識することができる。
【0018】
前項(
4)に記載の発明によれば、サーバは、第2のアプリケーション利用時の管理情報をデータ処理装置毎に管理しているから、第2のアプリケーションの利用後の第1のアプリケーションのデータ処理装置へのインストールに際しては、インストールするデータ処理装置に、当該データ処理装置の管理情報を引き継ぐことが可能となり、第1のアプリケーションのインストールに際してのデータ処理装置側の作業を簡素化できる。
【0019】
前項(
5)に記載の発明によれば、データ処理装置において、第2のアプリケーションの利用状態がユーザー毎に管理されると共に、利用可能な第2のアプリケーションを示す画面がユーザー毎に表示手段に表示されるから、ユーザーは自身が利用可能な第2のアプリケーションを認識することができる。
【0020】
前項(
6)に記載の発明によれば、データ処理装置の表示手段にユーザー毎に表示される利用可能な第2のアプリケーションを示す画面には、第2のアプリケーションの利用中止ボタンと、第2のアプリケーションの新規利用ボタンが表示されるから、ユーザーはこれらのボタンを使用することにより、第2のアプリケーションの利用を中止でき、あるいは第2のアプリケーションを新規に利用することができる。
【0021】
前項(
7)に記載の発明によれば、データ処理装置では、データ処理装置にログインしたユーザーと関連付けて、第2のアプリケーションを利用するためのURLが管理される。
【0022】
前項(
8)に記載の発明によれば、第2のアプリケーションの利用頻度がデータ処理装置の管理者に通知されるから、管理者は第2のアプリケーションの利用頻度を認識することができ、第1のアプリケーションをインストールするかどうかの参考に資することができる。
【0023】
前項(
9)に記載の発明によれば、データ処理装置は、第2のアプリケーションの利用者のコメントをサーバに通知し、サーバは、通知されたコメントを対応する第2のアプリケーションに関連付けられた保存領域に保存するから、第1及び第2のアプリケーションの開発者あるいは販売者等は保存領域に保存されたコメントの閲覧が可能となり、コメントに基づいてアプリケーションの修正や新たなアプリケーションの開発等に資することができる。
【0024】
前項(
10)に記載の発明によれば、サーバに保有されている第2のアプリケーションを、インストールすることなく利用することができるデータ処理装置となる。
【0025】
また、データ処理装置のセキュリティを確保しつつ試し用アプリケーションの利用が可能となる。
【0026】
前項(
11)に記載の発明によれば、データ処理装置の本体情報の一切を外部に持ち出すこと無く、外部からの特定の指示のみを受け付ける第1のセキュリティレベルと、データ処理装置の本体情報の一部の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付ける第2のセキュリティレベルと、データ処理装置内の登録情報の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付ける第3のセキュリティレベル、の少なくとも何れかを含むセキュリティレベルを、データ処理装置の管理者等が設定できる。
【0027】
前項(
12)に記載の発明によれば、指定されたセキュリティレベルにより、第2のアプリケーションを利用できないときは、第2のアプリケーションを利用できないことがデータ処理装置の表示手段に表示されるから、ユーザーは第2のアプリケーションを利用できないことを認識することができる。
【0028】
前項(
13)に記載の発明によれば、第2のアプリケーションの利用状態がユーザー毎に管理されると共に、利用可能な第2のアプリケーションを示す画面がユーザー毎に表示手段に表示されるから、ユーザーは自身が利用可能な第2のアプリケーションを認識することができる。
【0029】
前項(
14)に記載の発明によれば、データ処理装置のユーザーは、第2のアプリケーションの利用中止ボタンや、第2のアプリケーションの新規利用ボタンを使用することにより、第2のアプリケーションの利用を中止でき、あるいは第2のアプリケーションを新規に利用することができる。
【0030】
前項(
15)に記載の発明によれば、データ処理装置にログインしたユーザーと関連付けて、第2のアプリケーションを利用するためのURLが管理される。
【0031】
前項(
16)に記載の発明によれば、管理者は第2のアプリケーションの利用頻度を認識することができ、第1のアプリケーションをインストールするかどうかの参考に資することができる。
【0032】
前項(
17)に記載の発明によれば、第2のアプリケーションの利用者のコメントをサーバに通知することができる。
【0036】
前項(
18)に記載の発明によれば、サーバと接続し、サーバで公開されHTMLで記述された第2のアプリケーションに基づく操作画面を、ウェブブラウザにて表示手段に表示し、前記操作画面上でデータ処理の実行要求が指示されたときに、第2のアプリケーションが指示された前記実行要求に応じて前記装置本体部に対して使用するAPIであって、サーバから提供されたAPIを解釈するとともに、データ処理装置の装置本体部をコールしてAPIに対応する処理を実行させる処理を、データ処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0040】
図1は、この発明の一実施形態に係るデータ処理システムの構成を示す図である。このデータ処理システムは、ネットワーク4を介して相互に接続されたデータ処理装置1とサーバ2を備えている。
【0041】
データ処理装置1として、この実施形態では、画像形成装置特にコピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等の機能を有する多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripheral)が用いられている。以下の説明では、データ処理装置をMFPともいう。
【0042】
図2は、MFP1の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、MFP1は、制御部100、固定記憶装置110、画像読取装置120、操作パネル130、画像出力装置140、プリンタコントローラ150及びネットワークインターフェイス(ネットワークI/F)160、無線通信インターフェース(無線通信I/F)170、認証部180等を備え、互いにシステムバス175を介して接続されている。
【0043】
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、S−RAM(Static Random Access Memory)103、NV−RAM(Non Volatile RAM)104及び時計IC105等を備えている。
【0044】
CPU101は、ROM102等に保存されている動作プログラムを実行することにより、MFP1の全体を統括的に制御する。例えばコピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等を実行可能に制御する。更にこの実施形態では、サーバ2に保存されている試し用のアプリケーションを使用するための処理を行うが、詳細は後述する。
【0045】
ROM102は、CPU101が実行するプログラムやその他のデータを格納する。
【0046】
S−RAM103は、CPU101がプログラムを実行する際の作業領域となるものであり、プログラムやプログラムを実行する際のデータ等を一時的に保存する。
【0047】
NV−RAM104は、バッテリでバックアップされた不揮発メモリであり、画像形成に係わる各種の設定等を記憶するものである。
【0048】
時計IC105は、時刻を計時すると共に、内部タイマーとして機能し処理時間の計測等を行う。
【0049】
固定記憶装置110は、ハードディスク等からなり、プログラムや各種データ等を保存する。特にこの実施形態では、ユーザーがサーバ2に保有されている試し用のアプリケーションを利用する場合の管理情報が保存されている。この管理情報については後述する。
【0050】
画像読取装置120は、スキャナ等を備え、プラテンガラス上にセットされた原稿を走査することによって読み取り、読み取った原稿を画像データに変換する。
【0051】
操作パネル130は、ユーザーがMFP1へジョブ等の指示や各種設定を行う際に用いられるものであり、リセットキー131、スタートキー132、ストップキー133、表示部134及びタッチパネル135等を備えている。
【0052】
リセットキー131は、設定をリセットする際に使用されるものであり、スタートキー132はスキャン等の開始操作に使用されるものであり、ストップキー133は動作を中断する場合等に押下されるものである。
【0053】
表示部134は、例えば液晶表示装置からなりメッセージや各種の操作画面等を表示するものであり、タッチパネル135は表示部134の画面上に形成され、ユーザーのタッチ操作を検出する。また、表示部134は、HTMLで記述されたサーバ2側のデータを、ウェブブラウザを介して表示できるようになっている。
【0054】
画像出力装置140は、画像読取装置120で読み取られた原稿の画像データや、端末装置3から送信されたプリントデータから生成された複写画像を用紙上に印字し印刷物として出力するものである。
【0055】
プリンタコントローラ150は、ネットワークインターフェース160によって受信されたプリントデータから複写画像を生成するものである。
【0056】
ネットワークI/F160は、サーバ2等の外部装置との間でネットワーク4を介してデータの送受信を行う通信手段として機能し、無線通信I/F170は近距離無線通信により外部装置と通信を行うためのインターフェースである。
【0057】
認証部180はログインするユーザーの認証用情報を取得し、この認証用情報を予め固定記憶装置110等に保存されている照合用の情報と比較照合して認証を行うものである。なお、ユーザーの認証用情報と照合用の情報との比較照合は、外部の認証サーバーにより行い、認証部180が認証サーバーから認証結果を受信することにより認証が行われても良い。
【0058】
サーバ2はパーソナルコンピュータによって構成され、
図3の構成図に示すように、CPU210、ROM220、RAM230、記憶部240、表示装置250、入力装置260、ネットワークインターフェース部(ネットワークI/F部)270等を備え、システムバス280を介して互いに接続されている。
【0059】
CPU210は、ROM220や記憶部240等に保存されているプログラムをRAM230にロードして実行することにより、サーバ2の全体を統括的に制御する。特に、この実施形態では、第1のアプリケーションの一例であるMFP1の機能拡張用アプリケーションをMFP1にインストールする前に、第2のアプリケーションの一例である試し用アプリケーションによる動作をMFP1に実行させるための処理を行うが、詳細は後述する。
【0060】
ROM220は、CPU210が実行するためのプログラムやその他のデータを保存する記憶媒体である。
【0061】
RAM230は、CPU210が動作用プログラムに従って動作する際の作業領域を提供する記憶媒体である。
【0062】
記憶部240は、ハードディスク等の記憶媒体からなり、各種の管理データ、アプリケーション等が記憶されている。
【0063】
表示装置250は液晶表示装置等からなり、各種のメッセージ及びユーザに対する入力受付画面、選択画面等を表示する。
【0064】
入力装置260は、ユーザによる入力操作に用いられるもので、キーボードやマウス等からなる。
【0065】
ネットワークインターフェース部270は、MFP1等との間で、ネットワーク4を介してデータの送受信を行う通信手段として機能する。
【0066】
図4は、MFP1及びサーバ2のソフトウェア構成を示す図である。以下の説明では、アプリケーションを単にアプリともいう。
【0067】
MFP1は、ウェブ(Web)サーバ12としての機能を有し、HTML(HyperText Markup Language)で記述された情報を閲覧するためのウェブブラウザ11が搭載されている。
【0068】
また、予めエージェントアプリ13がインストールされているとともに、アプリA、アプリBもインストールされている。
【0069】
エージェントアプリ13は、サーバ2に保存されている試し用のアプリをMFP1にインストールすることなく、試し用のアプリに基づいて印刷ジョブ等のデータ処理を装置本体部14に実行させるアプリである。具体的には、サーバ2から提供された、装置本体部14にデータ処理を実行させるためのWebAPI(API:Application Program Interface)を解釈して、装置本体部14で実行できるシステムAPIに変換したうえで、装置本体部14をコールし、装置本体部14に対応する処理を実行させる。また、エージェントアプリ13は、試し用アプリの利用に関する管理も行う。
【0070】
装置本体部14は、
図2に示した制御部100、固定記憶装置110、画像読取装置120、画像出力装置140等、MFP1側の機能を実行するためのハードウェア及びOS(Operating System)等のソフトウェアを含むものであり、CPU101がエージェントアプリ13に従って動作することにより、装置本体部14を構成するMFP1の各部が動作する。
【0071】
アプリA、アプリBはMFP1の印刷機能やスキャン機能等の機能を拡張するために、サーバ2からインストールされた正式版の機能拡張用アプリである。
【0072】
一方、サーバ2はウェブサーバ21として機能するものであり、MFP疑似本体部22を有し、試し用のアプリC1を保有すると共に、サーバ2を動作させるためのOS(Operating System)を保有している。なお、試し用アプリC1はMFP1の機能を拡張するための正式版アプリCによる機能や動作を確認したいユーザーが試し用に使用するものであり、正式版アプリによって実現される機能のうちの少なくとも一部の機能またはこれに類似する機能を実現できるアプリである。サーバ2は、図示は省略したがアプリCを含む各種の正式版アプリと正式版アプリに対応するアプリC1を含む試し用アプリを保有している。試し用アプリは正式版アプリとは別に構成されていても良いし、正式版アプリの一部として構成されていても良い。
【0073】
MFP疑似本体部22は、試し用アプリの一例であるアプリC1を使用したデータ処理の実行要求がMFP1からあったときに、試し用アプリC1が指示された実行要求を実行するためにMFP1の装置本体部14に対して使用するAPIを、WebAPIとしてMFP1に提供する。このMFP疑似本体部22は、サーバ2のCPU210が、試し用アプリC1の製造者や販売者等によって作成された、WebAPIを提供するためのソフトウェアである管理アプリに従って動作することにより、CPU210の機能の一部として実現される。
【0074】
次に、
図1に示したデータ処理システムにおいて、MFP1のユーザーがサーバ2に保有されている試し用アプリC1を利用する場合のデータ処理システムの動作を、
図5を参照して説明する。
図5に示された動作のうち、サーバ2側の動作は、サーバ2のCPU210がMFP疑似本体部22を実現する管理アプリ等に従って動作することにより実行され、MFP1側の動作は、MFP1のCPU101がエージェントアプリ13等に従って動作することにより実行される。
【0075】
MFP1とサーバ2との接続後、MFP1のユーザーが表示部134からサーバー2に対して、試し用アプリC1のコンテンツの要求操作を指示すると、ブラウザ11を介して試し用アプリC1のコンテンツの要求がウェブサーバ21に送信される(ステップS01)。ウェブサーバ21は、要求された試し用アプリC1のHTMLにて記述されたコンテンツをMFP1に送信する(ステップS02)。MFP1は受信したコンテンツをブラウザ11を介して表示部134に表示する(ステップS03)。コンテンツには、試し用アプリC1に基づいてMFP1を操作するための操作画面が含まれている。
【0076】
表示部134に表示された操作画面から、ユーザーがデータ処理としてジョブの実行(例えば印刷ジョブの実行)を指示すると(ステップS04)、ジョブの実行要求がブラウザを介してMFP1からウェブサーバ21に送信される(ステップS05)。ジョブの実行要求を受信したウェブサーバ21は、サーバ2内のMFP疑似本体部22にジョブ実行要求を送る(ステップS06)。
【0077】
ジョブ実行要求を受け取ったMFP疑似本体部22は、ジョブ実行要求に対応するWebAPIを、MFP1にSOAP(Simple Object Access Protocol)等の汎用の通信プロトコルにて送信する(ステップS07)。MFP1のエージェントアプリ13は受信したWebAPIを解釈して、装置本体部14が実行できるMFPシステム関数に変換し、ジョブ実行要求として装置本体部14をコールする(ステップS08)。
【0078】
コールされた装置本体部14は、ジョブ実行要求を受け付けたことを示すジョブ実行応答をエージェントアプリ13に返すとともに(ステップS09)、ジョブ実行要求に応じた処理を実行する。
【0079】
装置本体部14からジョブ実行応答を受領したエージェントアプリ13は、ジョブ実行応答をWebAPIに変換してサーバ2のMFP疑似本体部22に返す(ステップS10)。MFP疑似本体部22は、ジョブ実行応答に対応するジョブ実行中であることを示すコンテンツを、ウェブサーバ21に送信する(ステップS11)。ウェブサーバ21は、送られてきたジョブ実行中であることを示すコンテンツを、MFP1のブラウザ11に送信する(ステップS12)。MFP1のブラウザ11は、ジョブ実行中であることを示すコンテンツを表示部134に表示する。
【0080】
このように、この実施形態では、サーバ2で公開されHTMLで記述された、正式版アプリ(例えばアプリC)の試し用アプリ(例えばアプリC1)に基づく操作画面を、ウェブブラウザ11にてMFP1の表示部134に表示し、この表示部134に表示された操作画面上で、ユーザーがジョブの実行要求を指示すると、サーバ2のMFP疑似本体部22は、試し用アプリC1がMFP1の装置本体部14に対して使用するWebAPIをMFP1に提供する。MFP1のエージェントアプリ13は、サーバ2により提供されたWebAPIを解釈しMFP側のシステム関数に変換して、ジョブを実行するMFP装置本体部14をコールすると、MFP装置本体部14は指示されたジョブを実行する。
【0081】
従って、試し用アプリC1をMFP1にインストールすることなく、MFP1で試し用アプリC1によるデータ処理を実行できるから、試し用アプリC1による動作を確認したいユーザーは、管理者等による試し用アプリC1のインストールの許可を得なくても、試し用アプリC1によるMFP1の動作を確認することができ、極めて利便性の高いシステムとなる。
【0082】
ところでこの実施形態では、MFP1のエージェントアプリ13は、管理者等の設定操作に基づいて、試し用アプリの利用に関するセキュリティレベルを設定できるようになっている。
【0083】
即ち、管理者モードにおいて表示部134に表示されたメニュー画面中の「設定」ボタンを押し、セキュリティモードの設定を選択すると、
図6に示すようなセキュリティモードの選択画面が表示部134に表示される。この選択画面において、管理者等がセキュリティレベル強、中、小のうちの何れかを選択して「OK」ボタンを押すと、選択されたセキュリティレベルが設定される。「キャンセル」ボタンを押すと、前の画面に戻る。
【0084】
この実施形態において、セキュリティレベル強は、MFP本体の情報の一切を外部に持ち出さず、外部からの特定の指示のみ受け付けるレベルである。例えば試し用アプリによるスキャン動作の場合はスキャンされたデータがサーバ2に送信されるので、受け付けない。
【0085】
セキュリティレベル中は、MFP本体のオプション情報等、一部の情報の外部への持ち出しを許容するが、外部からの特定の指示のみを受け付けるレベルである。
【0086】
セキュリティレベル小は、MFP1内の登録情報(例えば宛先一覧等)の外部への持ち出しを許容し、外部からほぼ全ての指示を受け付けるレベルである。
【0087】
このようなセキュリティレベルが設定されていると、ユーザーの試し用アプリの利用に際し、エージェントアプリ13は、サーバ2の疑似MFP本体部22から送信されたWebAPIに基づいてMFP装置本体部14をコールするかどうかを、セキュリティレベルに応じて決定し、設定されたセキュリティレベルで許可されている場合にのみ、MFP装置本体部14をコールする。
【0088】
このようにセキュリティレベルの設定が可能であることにより、MFP1のセキュリティを確保しつつ試し用アプリの利用が可能となる。
【0089】
なお、セキュリティレベルの設定により試し用アプリの利用ができないときは、エージェントアプリ13に基づいて、試し用アプリの利用ができないことを示す
図7に示すようなメッセージが、表示部134に表示される。
図7の画面において、ユーザーが「OK」ボタンを押すと、後述する
図10に示す画面に戻る。
【0090】
さらにこの実施形態では、MFP1のエージェントアプリ13は、試し用アプリの利用状態をユーザー毎に管理する管理機能をも有している。即ち、
図8のテーブルに示すように、エージェントアプリ13はログインしたユーザーの試し用アプリの利用状況とサーバ2内の試し用アプリのURL(Uniform Resource Locator)等をユーザーと関連付けて保存し管理している。
【0091】
例えばユーザー1については、試し用アプリC1を試し中であり、アプリD1、アプリE1等が試し可能となっている。試し可能なアプリについての情報は、サーバ21から取得されている。
【0092】
そして、ログインしたユーザーが試し用アプリを利用するときは、
図8に示したテーブルに基づいて、操作画面を表示するようになっている。
【0093】
即ち、ユーザー1がMFP1にログインすると、表示部134に
図9に示す初期メニュー画面が表示される。この初期メニュー画面にはコピー機能を使用するための「コピー」ボタン、スキャン機能を使用するための「スキャン」ボタン、ボックス機能を使用するための「ボックス」ボタンと共に、既にインストールされている機能拡張用アプリA、Bを使用するための「アプリA」ボタンと「アプリB」ボタン表示され、更に試し用のアプリを使用するための「お試しアプリ」ボタンが表示される。既にインストールされているアプリA、アプリBは、全てのユーザーが利用でき、全てのユーザーの初期メニュー画面に表示される。なお、「APP」ボタンはその他のアプリを使用するためのボタンであり、「設定」ボタンは各種の設定を行うためのボタンである。
【0094】
ユーザー1が「お試しアプリ」ボタンを押すと、エージェントアプリ13は
図8のテーブルに示す管理情報に基づいて、
図10に示す画面を作成し表示部134に表示する。
図10の画面では、ユーザー1についての管理情報に従い、お試し中アプリとして「アプリC1」ボタンが表示され、お試し可能アプリとして「アプリD1」、「アプリE1」、「アプリF1」、「アプリG1」等のボタンが表示されている。
【0095】
ユーザー1が試し可能なアプリを使用するために例えば「アプリG1」ボタンを押すと、画面中に矢印Y1で示すように新規利用のための「お試し利用」ボタンと、「詳細情報」ボタンが表示される。ユーザー1が「お試し利用」ボタンを押すと、「アプリG1」ボタンはお試し中アプリの欄に移動表示される。なお、ユーザー1が「詳細情報」ボタンを表示すると、アプリG1の詳細情報が表示される。
【0096】
また、ユーザー1がお試し中アプリの欄に表示されているアプリボタン、例えば「アプリC1」ボタンを押すと、
図5で説明した手順に従って、アプリC1によるジョブの実行が可能となる。
【0097】
また、お試し中アプリの欄に表示されている例えば「アプリC1」ボタンを長押しすると、画面中の矢印Y2に示すように、アプリC1の利用中止を示す「削除」ボタンと、「コメント」ボタンが表示される。ユーザーが「削除」ボタンを押すと、「アプリC1」ボタンはお試し中アプリの欄から削除され、お試し可能アプリの欄に移動表示される。ユーザーが「コメント」ボタンを押すと、
図11に示すコメント記入画面に遷移する。コメント記入画面では、「試し用アプリC1についてのコメントを記入し、送信ボタンを押して下さい」というメッセージと共に、コメント記入欄134aが表示される。ユーザーがコメント記入欄134aに例えば試し利用時の感想等を記入し、「送信」ボタンを押すと、エージェントアプリ13に基づいて、コメントがサーバ2のMFP疑似本体部22に通知される。通知されたコメントは、対応する試し用アプリC1に関連付けられた保存領域に保存され、試し用アプリC1の開発元や販売元が閲覧できるようになっている。このようなコメントにより、開発元や販売元はアプリの修正や新たなアプリの開発等の参考にすることができる。
【0098】
また、MFP1のエージェントアプリ13は、ユーザー全体による試し用アプリの利用頻度も管理しており、MFP1の管理者等に各試し用アプリの利用頻度を通知できるようになっている。通知は、管理者モードにおいて、例えば
図12に示すような一定期間内の各試し用アプリの利用頻度を示す画面を、表示部134に表示することによって行われても良い。あるいは管理者のメール宛先に電子メールにて通知しても良い。このような試し用アプリの利用頻度の管理者への通知により、管理者は試し用アプリに対応する正式版アプリをインストールするかどうかの判断の参考とすることができる。
【0099】
更にこの実施形態では、サーバ2は、MFP1から試し用アプリCが利用されるときの管理情報、例えばアプリC1の設定ファイル、使用履歴、内ブログ等を、MFP1毎に管理している。そして、試し用アプリC1の利用後に正式版アプリCをMFP1へインストールするときは、これらの管理情報を対応するMFP1に提供し、MFP1はエージェントアプリ13に基づいて、提供された管理情報を、インストールされた正式なアプリCの管理情報として引き継ぐようになっている。
【0100】
このように、MFP1から試し用アプリが利用されるときのサーバ2側の管理情報が、正式版アプリのMFP1へのインストールに際して、正式版アプリの管理情報として引き継がれるから、正式版アプリのインストールに際してのMFP1側の作業を簡素化できる。
【0101】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。例えばデータ処理装置が画像形成装置1である場合について説明したが、データ処理装置はユーザーの端末装置等であっても良い。
【0102】
また、第1のアプリがMFP1の機能拡張用アプリの正式版アプリ、第2のアプリが試し用アプリである場合を示したが、これに限定されることはなく、データ処理装置にインストールされて使用可能な第1のアプリと、この第1のアプリに対応しデータ処理装置にインストールされることなく利用可能な第2のアプリであれば良い。