特許第6958021号(P6958021)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6958021
(24)【登録日】2021年10月11日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】現像カートリッジ
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20211021BHJP
【FI】
   G03G21/16 176
【請求項の数】20
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-122904(P2017-122904)
(22)【出願日】2017年6月23日
(65)【公開番号】特開2019-8101(P2019-8101A)
(43)【公開日】2019年1月17日
【審査請求日】2020年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】板橋 奈緒
【審査官】 飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−242084(JP,A)
【文献】 特開2014−170144(JP,A)
【文献】 特開2012−234190(JP,A)
【文献】 特開平09−190058(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0139688(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容可能な筐体と、
第1方向における前記筐体の端部に位置する現像ローラであって、第2方向に延びる第1軸について回転可能な現像ローラと、
電気的接触面を有する記憶媒体と、
前記筐体に対して、前記第1方向に移動可能な第1ホルダであって、外表面に前記電気的接触面を保持する第1ホルダと、
前記筐体に対して前記第1方向に、前記第1ホルダと共に移動可能な第2ホルダであって、前記電気的接触面に交差する第3方向について、前記第1ホルダと離れて位置する第2ホルダと、
前記第2方向に延びる第2軸について回転可能なカップリングであって、前記現像ローラと共に回転可能なカップリングと、
を備え、
前記第1ホルダと前記第2ホルダとは、
前記筐体および前記カップリングに対して、前記第1方向における第1位置と、前記第1方向における第2位置であって、前記第1位置よりも前記現像ローラの近くに位置する第2位置との間で移動可能であり、
前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第2位置の場合、前記カップリングの一部は、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項2】
請求項1に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する弾性部材であって、第1状態と第2状態との間で前記第3方向に伸縮可能であり、前記第1状態における前記第3方向の長さは、前記第2状態における前記第3方向の長さよりも長い弾性部材
を備え、
前記第1ホルダは、
前記弾性部材の伸縮に伴い、前記第2ホルダに対して、第3位置と第4位置との間で前記第3方向に移動可能であり、前記弾性部材が前記第1状態のときに、前記第1ホルダは前記第3位置に位置し、前記弾性部材が前記第2状態のときに、前記第4位置に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダおよび前記第2ホルダが前記第1位置にある場合、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記第3方向に延び、前記第1ホルダと前記第2ホルダとを連結する連結部であって、前記第1方向の長さが前記第1ホルダおよび前記第2ホルダよりも短い連結部
を備え、
前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第2位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記カップリングの一部は、前記連結部と離れて位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項5】
請求項4に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第1位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記カップリングの一部は、前記連結部と離れて位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項6】
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記カップリングは、前記第2方向における前記筐体の外表面から、前記第2方向に離れて位置し、
前記現像カートリッジは、さらに、
前記筐体の前記外表面に位置し、前記現像ローラと共に回転可能な現像ローラギアと、
前記現像ローラギアと噛み合うカップリングギアと、
前記第2方向に延びるシャフト軸であって、前記カップリングと前記カップリングギアとを連結するシャフト軸と、
を備え、
前記シャフト軸の径は、前記カップリングの径および前記カップリングギアの径より短く、
前記カップリングと前記カップリングギアとの間に、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの一部が位置することで、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項7】
請求項6に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの一方は、前記第2方向に貫通する開口を有し、
前記シャフト軸が前記開口に挿入されることで、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項8】
請求項6に記載の現像カートリッジであって、
前記第3方向に延び、前記第1ホルダと前記第2ホルダとを連結する連結部であって、前記第1方向の長さが前記第1ホルダおよび前記第2ホルダよりも短い連結部、
を備え、
前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第2位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記シャフト軸は、前記連結部と離れて位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項9】
請求項8に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第1位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記シャフト軸は、前記連結部と離れて位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項10】
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの一方は、
前記第2方向に貫通する開口であって、第1方向および第2方向の長さが、前記カップリングの外径よりも長い開口を有し、
前記カップリングが前記開口に挿入されることで、前記カップリングが、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項11】
現像剤を収容可能な筐体と、
第1方向における前記筐体の端部に位置する現像ローラであって、第2方向に延びる第1軸について回転可能な現像ローラと、
電気的接触面を有する記憶媒体と、
前記筐体に対して、前記第1方向に移動可能な第1ホルダであって、外表面に前記電気的接触面を保持する第1ホルダと、
前記筐体に対して前記第1方向に、前記第1ホルダと共に移動可能な第2ホルダであって、前記電気的接触面に交差する第3方向について、前記第1ホルダと離れて位置する第2ホルダと、
前記第2方向に延びる第2軸について回転可能なカップリングであって、前記現像ローラと共に回転可能なカップリングと、
を備え、
前記第1ホルダと前記第2ホルダのいずれかは、前記第2方向に貫通した貫通孔を有し、
前記カップリングが前記貫通孔に挿入された状態で、前記第1ホルダと前記第2ホルダとは、前記筐体および前記カップリングに対して前記第1方向に移動可能である
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項12】
請求項11に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダと前記第2ホルダとは、
前記筐体および前記カップリングに対して、前記第1方向における第1位置と、前記第1方向における第2位置であって、前記第1位置よりも前記現像ローラの近くに位置する第2位置との間で移動可能である、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項13】
請求項11または請求項12に記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する弾性部材であって、第1状態と第2状態との間で前記第3方向に伸縮可能であり、前記第1状態における前記第3方向の長さは、前記第2状態における前記第3方向の長さよりも長い弾性部材
を備え、
前記第1ホルダは、
前記弾性部材の伸縮に伴い、前記第2ホルダに対して、第3位置と第4位置との間で前記第3方向に移動可能であり、前記弾性部材が前記第1状態のときに、前記第1ホルダは前記第3位置に位置し、前記弾性部材が前記第2状態のときに、前記第4位置に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項14】
現像剤を収容可能な筐体と、
第1方向における前記筐体の端部に位置する現像ローラであって、第2方向に延びる第1軸について回転可能な現像ローラと、
電気的接触面を有する記憶媒体と、
前記筐体に対して、前記第1方向に移動可能な第1ホルダであって、外表面に前記電気的接触面を保持する第1ホルダと、
前記筐体に対して前記第1方向に、前記第1ホルダと共に移動可能な第2ホルダであって、前記電気的接触面に交差する第3方向について、前記第1ホルダと離れて位置する第2ホルダと、
前記第2方向に延びる第2軸について回転可能なカップリングであって、前記現像ローラと共に回転可能なカップリングと、
前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する弾性部材であって、第1状態と第2状態との間で前記第3方向に伸縮可能であり、前記第1状態における前記第3方向の長さは、前記第2状態における前記第3方向の長さよりも長い弾性部材と、
を備え、
前記第1ホルダと前記第2ホルダのいずれかは、前記第2方向に貫通した貫通孔を有し、
前記カップリングが前記貫通孔に挿入された状態で、前記第1ホルダは、前記弾性部材の伸縮に伴い、前記第2ホルダに対して、第3位置と第4位置との間で前記第3方向に移動可能であり、
前記第1ホルダは、前記弾性部材が前記第1状態のときに、前記第3位置に位置し、前記弾性部材が前記第2状態のときに、前記第4位置に位置する、
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項15】
請求項11から請求項14のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記第1ホルダが前記貫通孔を有する
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項16】
請求項11から請求項14のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記第2ホルダが前記貫通孔を有する
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項17】
請求項11から請求項16のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記カップリングは、前記第2方向に凹む凹部を有する
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項18】
請求項1から請求項17のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記カップリングは、駆動力を受けることが可能であり、
前記カップリングが受けた駆動力に基づいて、前記現像ローラは回転する
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項19】
請求項1から請求項18のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記現像ローラと共に回転可能な現像ローラギアを備え、
前記カップリングは、さらに、
前記現像ローラギアと噛み合うカップリングギアであって、前記カップリングと共に回転可能なカップリングギアを備える
ことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項20】
請求項1から請求項19のいずれか一つに記載の現像カートリッジであって、
前記記憶媒体は、前記第1ホルダの前記外表面に位置する、ことを特徴とする現像カートリッジ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザプリンタ、LEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置が知られている。画像形成装置には、現像カートリッジが用いられる。現像カートリッジは、トナーを供給するための現像ローラを有する。特許文献1に記載の現像カートリッジは、ドロアユニットに対して装着される。ドロアユニットは、画像形成装置の内部に収容され、画像形成装置から引き出される。ドロアユニットは、感光ドラムを有する。ドロアユニットに現像カートリッジが装着されると、感光ドラムと現像ローラとが向かい合う。
【0003】
また、特許文献2に記載の現像カートリッジは、ドラムカートリッジに対して装着される。ドラムカートリッジは、感光ドラムを有する。ドラムカートリッジに現像カートリッジが装着されると、感光ドラムと現像ローラとが向かい合う。そして、現像カートリッジがドラムカートリッジに装着された状態で、現像カートリッジは、画像形成装置に装着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−59510号公報
【特許文献2】特開2013−54058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、従来、記憶媒体を有する現像カートリッジも知られている。記憶媒体は、例えば、ICチップである。記憶媒体は電気的接触面を有する。現像カートリッジは、記憶媒体を保持するホルダを有している。例えば、現像カートリッジの他の部品であるカップリングと、ホルダとの両方が、カートリッジの側面に設けられる場合、ホルダとカップリングとが、側面に並んで配置されると、現像カートリッジが大型化するおそれがある。
【0006】
本発明は、現像カートリッジを小型化できる構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、現像カートリッジであって、現像剤を収容可能な筐体と、第1方向における前記筐体の端部に位置する現像ローラであって、第2方向に延びる第1軸について回転可能な現像ローラと、電気的接触面を有する記憶媒体と、前記筐体に対して、前記第1方向に移動可能な第1ホルダであって、外表面に前記電気的接触面を保持する第1ホルダと、前記筐体に対して前記第1方向に、前記第1ホルダと共に移動可能な第2ホルダであって、前記電気的接触面に交差する第3方向について、前記第1ホルダと離れて位置する第2ホルダと、前記第2方向に延びる第2軸について回転可能なカップリングであって、前記現像ローラと共に回転可能なカップリングと、を備え、前記第1ホルダと前記第2ホルダとは、前記筐体および前記カップリングに対して、前記第1方向における第1位置と、前記第1方向における第2位置であって、前記第1位置よりも前記現像ローラの近くに位置する第2位置との間で移動可能であり、前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第2位置の場合、前記カップリングの一部は、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する。
【0008】
本願の第2発明は、第1発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する弾性部材であって、第1状態と第2状態との間で前記第3方向に伸縮可能であり、前記第1状態における前記第3方向の長さは、前記第2状態における前記第3方向の長さよりも長い弾性部材を備え、前記第1ホルダは、前記弾性部材の伸縮に伴い、前記第2ホルダに対して、第3位置と第4位置との間で前記第3方向に移動可能であり、前記弾性部材が前記第1状態のときに、前記第1ホルダは前記第3位置に位置し、前記弾性部材が前記第2状態のときに、前記第4位置に位置する。
【0009】
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダが前記第1位置にある場合、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する。
【0010】
本願の第4発明は、第1発明から第3発明の現像カートリッジであって、前記第3方向に延び、前記第1ホルダと前記第2ホルダとを連結する連結部であって、前記第1方向の長さが前記第1ホルダおよび前記第2ホルダよりも短い連結部を備え、前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第2位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記カップリングの一部は、前記連結部と離れて位置する。
【0011】
本願の第5発明は、第4発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第1位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記カップリングの一部は、前記連結部と離れて位置する。
【0012】
本願の第6発明は、第1発明第3発明の現像カートリッジであって、前記カップリングは、前記第2方向における前記筐体の外表面から、前記第2方向に離れて位置し、前記現像カートリッジは、さらに、前記筐体の前記第1端部に位置し、前記現像ローラと共に回転可能な現像ローラギアと、前記現像ローラギアと噛み合うカップリングギアと、前記第2方向に延びるシャフト軸であって、前記カップリングと前記カップリングギアとを連結するシャフト軸と、を備え、前記シャフト軸の径は、前記カップリングの径および前記カップリングギアの径より短く、前記カップリングと前記カップリングギアとの間に、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの一部が位置することで、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する。
【0013】
本願の第7発明は、第6発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの一方は、前記第2方向に貫通する開口を有し、前記シャフト軸が前記開口に挿入されることで、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する。
【0014】
本願の第8発明は、第6発明の現像カートリッジであって、前記第3方向に延び、前記第1ホルダと前記第2ホルダとを連結する連結部であって、前記第1方向の長さが前記第1ホルダおよび前記第2ホルダよりも短い連結部、を備え、前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第2位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記シャフト軸は、前記連結部と離れて位置する。
【0015】
本願の第9発明は、第8発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダと前記第2ホルダが前記第1位置の場合、前記カップリングの一部が前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する状態で、前記シャフト軸は、前記連結部と離れて位置する。
【0016】
本願の第10発明は、第1発明から第9発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの一方は、前記第2方向に貫通する開口であって、第1方向および第2方向の長さが、前記カップリングの外径よりも長い開口を有し、前記カップリングが前記開口に挿入されることで、前記カップリングが、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する。
【0017】
本願の第11発明は、現像カートリッジであって、現像剤を収容可能な筐体と、第1方向における前記筐体の端部に位置する現像ローラであって、第2方向に延びる第1軸について回転可能な現像ローラと、電気的接触面を有する記憶媒体と、前記筐体に対して、前記第1方向に移動可能な第1ホルダであって、外表面に前記電気的接触面を保持する第1ホルダと、前記筐体に対して前記第1方向に、前記第1ホルダと共に移動可能な第2ホルダであって、前記電気的接触面に交差する第3方向について、前記第1ホルダと離れて位置する第2ホルダと、前記第2方向に延びる第2軸について回転可能なカップリングであって、前記現像ローラと共に回転可能なカップリングと、を備え、前記第1ホルダと前記第2ホルダのいずれかは、前記第2方向に貫通した貫通孔を有し、前記カップリングが前記貫通孔に挿入された状態で、前記第1ホルダと前記第2ホルダとは、前記筐体および前記カップリングに対して前記第1方向に移動可能である。
【0018】
本願の第12発明は、第11発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する弾性部材であって、第1状態と第2状態との間で前記第3方向に伸縮可能であり、前記第1状態における前記第3方向の長さは、前記第2状態における前記第3方向の長さよりも長い弾性部材を備え、前記第1ホルダは、前記弾性部材の伸縮に伴い、前記第2ホルダに対して、第3位置と第4位置との間で前記第3方向に移動可能であり、前記弾性部材が前記第1状態のときに、前記第1ホルダは前記第3位置に位置し、前記弾性部材が前記第2状態のときに、前記第4位置に位置する。
【0019】
本願の第13発明は、第11発明または第12発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダが前記第1位置にある場合、前記カップリングの一部が、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する。
【0020】
本願の第14発明は、第11発明または第12発明の現像カートリッジであって、現像剤を収容可能な筐体と、第1方向における前記筐体の端部に位置する現像ローラであって、第2方向に延びる第1軸について回転可能な現像ローラと、電気的接触面を有する記憶媒体と、前記筐体に対して、前記第1方向に移動可能な第1ホルダであって、外表面に前記電気的接触面を保持する第1ホルダと、前記筐体に対して前記第1方向に、前記第1ホルダと共に移動可能な第2ホルダであって、前記電気的接触面に交差する第3方向について、前記第1ホルダと離れて位置する第2ホルダと、前記第2方向に延びる第2軸について回転可能なカップリングであって、前記現像ローラと共に回転可能なカップリングと、前記第1ホルダと前記第2ホルダとの間に位置する弾性部材であって、第1状態と第2状態との間で前記第3方向に伸縮可能であり、前記第1状態における前記第3方向の長さは、前記第2状態における前記第3方向の長さよりも長い弾性部材と、を備え、前記第1ホルダと前記第2ホルダのいずれかは、前記第2方向に貫通した貫通孔を有し、前記カップリングが前記貫通孔に挿入された状態で、前記第1ホルダは、前記弾性部材の伸縮に伴い、前記第2ホルダに対して、第3位置と第4位置との間で前記第3方向に移動可能であり、前記第1ホルダは、前記弾性部材が前記第1状態のときに、前記第3位置に位置し、前記弾性部材が前記第2状態のときに、前記第4位置に位置する。
【0021】
本願の第15発明は、第11発明から第14発明の現像カートリッジであって、前記第1ホルダが前記貫通孔を有する。
【0022】
本願の第16発明は、第11発明から第14発明の現像カートリッジであって、前記第2ホルダが前記貫通孔を有する。
【0023】
本願の第17発明は、第11発明から第16発明の現像カートリッジであって、前記カップリングは、前記第2方向に凹む凹部を有する。
【0024】
本願の第18発明は、第1発明から第17発明の現像カートリッジであって、前記カップリングは、駆動力を受けることが可能であり、前記カップリングが受けた駆動力に基づいて、前記現像ローラは回転する。
【0025】
本願の第19発明は、第1発明から第18発明の現像カートリッジであって、前記現像ローラと共に回転可能な現像ローラギアを備え、前記カップリングは、さらに、前記現像ローラギアと噛み合うカップリングギアであって、前記カップリングと共に回転可能なカップリングギアを備える。
【0026】
本願の第20発明は、第1発明から第19発明の現像カートリッジであって、前記記憶媒体は、前記第1ホルダの前記外表面に位置する。
【発明の効果】
【0027】
本願の第1発明から第20発明によれば、第1ホルダおよび第2ホルダと、カップリングとが第3方向において重なるため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第1方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジを小型化できる。
【0028】
また、本願の第6発明から第9発明によれば、カップリングとカップリングギアとの間に、第1ホルダおよび第2ホルダの一部が位置することで、カップリングの一部が、第1ホルダと第2ホルダとの間に位置する。このため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第3方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジを小型化できる。
【0029】
また、本願の第10発明によれば、カップリングが、第1ホルダおよび第2ホルダの一方が有する開口に挿入されることで、カップリングが、第1ホルダと第2ホルダとの間に位置する。このため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第2方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジを小型化できる。
【0030】
また、本願の第11発明から第13発明によれば、第1ホルダおよび第2ホルダと、カップリングとが第3方向において重なるため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第1方向の大きさを小型化でき、さらに、カップリングが、第1ホルダおよび第2ホルダの一方が有する開口に挿入されることで、カップリングが、第1ホルダと第2ホルダとの間に位置する。このため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第1方向の大きさを小型化でき、さらに、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第2方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジを小型化できる。
【0031】
また、本願の第14発明によれば、第1ホルダおよび第2ホルダと、カップリングとが第3方向において重なるため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第1方向の大きさを小型化でき、さらに、カップリングが、第1ホルダおよび第2ホルダの一方が有する開口に挿入されることで、カップリングが、第1ホルダと第2ホルダとの間に位置する。このため、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第1方向の大きさを小型化でき、さらに、第1ホルダおよび第2ホルダとカップリングとが占める第2方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジを小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】画像形成装置の概念図である。
図2】ドロアユニットおよび現像カートリッジの斜視図である。
図3】実施形態の現像カートリッジの斜視図である。
図4】現像カートリッジの分解斜視図である。
図5】ICチップアセンブリを第2方向から視た図である。
図6】ICチップアセンブリを第1方向から視た図である。
図7】第2方向から現像カートリッジ1の外表面を視た図である。
図8】ホルダが第2位置にある場合と、第1位置にある場合とにおける、ホルダと、カップリングとの位置関係を示す図である。
図9】実施形態2の現像カートリッジの斜視図である。
図10】現像カートリッジの分解斜視図である。
図11】第2方向から現像カートリッジの外表面を視た図である。
図12】実施形態3の現像カートリッジのICチップホルダおよびカップリングの斜視図である。
図13図12を、第2方向から視た図である。
図14】第2ホルダ内にカップリングが位置する場合の、ICチップホルダおよびカップリングの斜視図である。
図15図14を、第2方向から視た図である。
図16】実施形態3の別の例のICチップホルダおよびカップリングの斜視図である。
図17図16を、第2方向から視た図である。
図18】実施形態2の変形例のICチップホルダと、カップリングとの位置関係を示す図である。
図19】実施形態2の変形例のICチップホルダと、カップリングとを、図18の第2方向から見た図である。
図20】変形例のICチップホルダと、カップリングとの位置関係を示す図である。
図21】変形例のICチップホルダと、カップリングとを、図20の第2方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0034】
<1.実施形態1>
<1.1.画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置100の概念図である。この画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタである。画像形成装置100の例としては、レーザプリンタまたはLEDプリンタが挙げられる。画像形成装置100は、4つの現像カートリッジ1と、ドロアユニット90とを備える。ドロアユニット90は、4つの現像カートリッジ1が装着可能なフレームである。画像形成装置100は、4つの現像カートリッジ1から供給される現像剤(例えば、トナー)により、印刷用紙の記録面に画像を形成する。
【0035】
図2は、ドロアユニット90および現像カートリッジ1の斜視図である。図1および図2に示すように、4つの現像カートリッジ1は、ドロアユニット90に対して、個別に交換可能である。現像カートリッジ1の交換時には、画像形成装置100の前面からドロアユニット90が引き出される。そして、ドロアユニット90に設けられた4つのスロット91において、それぞれ、現像カートリッジ1の取り外しおよび装着が行われる。ドロアユニット90は、図示を省略した、4つの感光ドラムを備える。感光ドラムは、4つのスロット91の各々の底部付近に位置する。感光ドラムは、後述の第2方向に延びる回転軸について回転可能である。
【0036】
本実施形態では、1つのドロアユニット90には、4つの現像カートリッジ1が装着される。4つの現像カートリッジ1は、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)の現像剤を収容する。ただし、ドロアユニット90に装着される現像カートリッジ1の数は、1〜3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
【0037】
4つの現像カートリッジ1は、それぞれ、ICチップ61を有する。ICチップ61は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。また、画像形成装置100は制御部80を備える。ドロアユニット90に4つの現像カートリッジ1が装着されると、各現像カートリッジ1のICチップ61と、制御部80とが、それぞれ電気的に接続される。制御部80は、例えば、回路基板により構成される。制御部80は、CPUなどのプロセッサおよび各種のメモリを有する。制御部80は、プログラムに従ってプロセッサが動作することにより、画像形成装置100における諸処理を実行する。
【0038】
<1.2.現像カートリッジ1について>
図3は、本実施形態の現像カートリッジ1の斜視図である。図4は、現像カートリッジ1の分解斜視図である。図3および図4に示すように、現像カートリッジ1は、ケーシング10、現像ローラ30、ギア部40、およびICチップアセンブリ60を有する。
【0039】
ケーシング10は、一方向に延びる、現像剤を収容可能な筐体である。ケーシング10の第1方向における端部には、現像ローラ30が位置する。現像ローラ30は、第2方向に延びる第1軸について回転可能である。第1方向と、第2方向とは、交差(好ましくは直交)する。現像ローラ30は、第2方向に延びる第1軸について、回転可能である。さらに、後述するICチップ61の電気的接触面611と交差する方向を「第3方向」と称する。第3方向は、第1方向と第2方向とのそれぞれに交差(好ましくは直交)する。なお、第1方向は、現像カートリッジ1をドロアユニット90に挿入する際の挿入方向でもある。
【0040】
ケーシング10は、現像剤を収容する現像剤室12を内部に有する。ケーシング10は開口部13を有する。開口部13は、現像剤室12と外部とを連通する。開口部13は、第1方向におけるケーシング10の一端部に位置する。現像ローラ30は、開口部13に位置する。
【0041】
現像ローラ30は、ローラ本体31と、ローラシャフト32とを有する。ローラ本体31は、第2方向に延びるローラシャフト32に対して、回転不能に固定される。また、ローラシャフト32の第2方向の一方の端部は、後述する現像ギア42に対して、回転不能に固定される。したがって、現像ギア42が回転すると、ローラシャフト32も回転し、ローラシャフト32と共にローラ本体31も回転する。
【0042】
現像カートリッジ1が駆動力を受けると、ケーシング10内の現像剤室12から、図示を省略した供給ローラを介して、現像ローラ30の外周面に、現像剤が供給される。その際、供給ローラと現像ローラ30との間において、現像剤は摩擦帯電される。一方、現像ローラ30のローラシャフト32には、バイアス電圧がかけられている。このため、ローラシャフト32と現像剤との間の静電気力によって、ローラ本体31の外周面に、現像剤が引き付けられる。
【0043】
また、現像カートリッジ1は、図示を省略した層厚規制ブレードを有する。層厚規制ブレードは、ローラ本体31の外周面に供給された現像剤を、一定の厚みにする。その後、ローラ本体31の外周面の現像剤は、ドロアユニット90に設けられた感光ドラムへ供給される。このとき、現像剤は、感光ドラムの外周面に形成された静電潜像に応じて、ローラ本体31から感光ドラムへ移動する。これにより、感光ドラムの外周面において、静電潜像が可視像化される。
【0044】
ケーシング10は、第2方向の一端部に外表面11を有する。外表面11には、ギア部40およびICチップアセンブリ60が設けられる。ギア部40は、後述のように、ケーシング10とともに第1方向および第3方向に、ICチップアセンブリ60に対して移動可能に、外表面11に設けられる。ICチップアセンブリ60は、ケーシング10およびギア部40に対して、第1方向および第3方向に移動可能に、外表面11に設けられる。つまり、後述のカップリング41は、ケーシング10とともに第1方向および第3方向に、ICチップアセンブリ60に対して移動可能に、外表面11に設けられる。ICチップアセンブリ60は、ケーシング10およびカップリング41に対して、第1方向および第3方向に移動可能に、外表面11に設けられる。
【0045】
ギア部40は、図4に示すように、カップリング41、現像ギア42、アイドルギア43、アジテータギア44、および第1カバー45を有する。なお、各図では、各ギアの複数のギア歯の図示が省略されている。
【0046】
カップリング41は、画像形成装置100から供給される駆動力を、最初に受ける部材である。カップリング41は、第2方向に延びる第2軸について回転可能である。カップリング41は締結穴411を有する。締結穴411は、第2方向に凹む凹部である。ケーシング10の外表面11には、カップリングギア412が、第2軸について回転可能に設けられる。カップリング41は、カップリングギア412と共に、第2軸について回転する。カップリング41およびカップリングギア412は、樹脂により一体に形成されてもよいし、別部品であってもよい。
【0047】
現像カートリッジ1が装着されたドロアユニット90が、画像形成装置100に収納されると、画像形成装置100の駆動シャフトが、カップリング41の締結穴411に挿入される。これにより、駆動シャフトとカップリング41とが、回転不能に連結される。したがって、駆動シャフトが回転すると、カップリング41が回転する。そして、カップリング41と共にカップリングギア412も回転する。
【0048】
現像ギア42は、現像ローラ30を回転させるためのギアである。現像ギア42は、第2方向に延びる第1軸について回転することが可能である。現像ギア42の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。カップリングギア412の複数のギア歯のうちの少なくとも一部のギア歯と、現像ギア42の複数のギア歯のうちの少なくとも一部のギア歯とは、互いに噛み合う。また、現像ギア42は、現像ローラ30のローラシャフト32の第2方向の端部に、回転不能に固定されている。このため、カップリングギア412が回転すると、現像ギア42が回転する。そして、現像ギア42と共に現像ローラ30も回転する。
【0049】
アイドルギア43は、カップリングギア412の回転をアジテータギア44に伝達するためギアである。アイドルギア43は、第2方向に延びる回転軸について回転することが可能である。カップリングギア412が回転すると、アイドルギア43が回転する。そして、アイドルギア43の回転に伴い、アジテータギア44も回転する。
【0050】
アジテータギア44は、現像剤室12内のアジテータ20を回転させるためのギアである。アジテータ20は、アジテータシャフト21と撹拌羽根22とを有する。アジテータシャフト21は、第2方向に延びる回転軸に沿って延びる。撹拌羽根22は、アジテータシャフト21から径方向外側へ向けて拡がる。撹拌羽根22は、ケーシング10の現像剤室12内に配置される。アジテータシャフト21の第2方向の端部には、アジテータギア44が連結される。したがって、アジテータシャフト21および撹拌羽根22は、アジテータギア44と共に回転する。撹拌羽根22が回転すると、現像剤室12内の現像剤が撹拌される。
【0051】
アジテータギア44は、第2方向に延びる回転軸について回転することが可能である。アジテータギア44の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。カップリング41からアイドルギア43を介してアジテータギア44に動力が伝達されると、アジテータギア44が回転する。そして、アジテータギア44と共にアジテータ20も回転する。
【0052】
ケーシング10の外表面11には、第1カバー45が、例えばねじ止めで、固定される。カップリングギア412、現像ギア42、アイドルギア43、およびアジテータギア44は、外表面11と第1カバー45との間に収容される。第1カバー45は、第2方向に貫通する貫通孔451を有する。カップリング41の締結穴411は、第1カバー45の貫通孔451を介して、外部に露出する。第1カバー45は、後述するICチップアセンブリ60のICチップホルダ62を保持するホルダカバーを兼ねている。
【0053】
<1.3.ICチップアセンブリについて>
【0054】
ICチップアセンブリ60は、ケーシング10の外表面11に配置され、第1カバー45に保持される。ICチップアセンブリ60は、記憶媒体であるICチップ61と、ICチップ61を保持するICチップホルダ62とを有する。
【0055】
ICチップ61には、現像カートリッジ1に関する種々の情報が記録されている。ICチップ61は、電気的接触面611を有する。電気的接触面611は、導体である金属からなる。ICチップ61は、ICチップホルダ62の第3方向の外表面62Aに固定される。ただし、ICチップホルダ62の外表面62Aには、電気的接触面611のみが固定され、ICチップ61の回路等は他の位置に設けられてもよい。
【0056】
ドロアユニット90は、電気コネクタを有する。電気コネクタは、例えば金属製である。現像カートリッジ1がドロアユニット90に装着されると、電気的接触面611は、ドロアユニット90の電気コネクタに接触する。これにより、画像形成装置100は、ICチップ61からの情報の読み出し、およびICチップ61への情報の書き込みの少なくとも一方を行うことが可能となる。
【0057】
図5は、ICチップアセンブリ60を第2方向から視た図である。図6は、ICチップアセンブリ60を第1方向から視た図である。
【0058】
ICチップホルダ62は、第1ホルダ621と、第2ホルダ622と、連結部623と、を有する。第1ホルダ621と、第2ホルダ622とは、第3方向に配列される。連結部623は、第3方向に延びる。第1ホルダ621と、第2ホルダ622とは、連結部623によって連結される。
【0059】
第1ホルダ621は、ICチップ61を保持する外表面62Aを有する。第1ホルダ621は、第2ホルダ622に向けて第3方向に延びる第1連結部623Aを有する。第2ホルダ622は、第1ホルダ621に向けて第3方向に延びる第2連結部623Bを有する。連結部623は、第1連結部623Aと、第2連結部623Bとが、組み合わされることで構成される。例えば、第1連結部623Aは、第2連結部623Bに嵌め込まれると、第2連結部623Bに沿って、第3方向に移動可能となる。これにより、第1ホルダ621は、第2ホルダ622に対して、第3方向に移動可能となる。
【0060】
連結部623は、第3方向のいずれの位置においても、第1方向の長さは同じである。連結部623の第1方向の長さをL1で表す。また、第3方向において、第2ホルダ622と向かい合う部分の第1ホルダ621の第1方向の長さをL2で表す。さらに、第3方向において、第1ホルダ621と向かい合う部分の第2ホルダ622の第1方向の長さをL3で表す。この場合において、長さL1は、長さL2および長さL3よりも短い。長さL1が、長さL2および長さL3よりも短いため、第1ホルダ621と、第2ホルダ622との間であって、連結部623の周囲には、空間64(図5参照)がある。
【0061】
ICチップアセンブリ60は、コイルばね63を有する。コイルばね63は、第1状態と第2状態との間で第3方向に伸縮する弾性部材である。コイルばね63は、第1ホルダ621と、第2ホルダ622との間に配置される。第1ホルダ621は、コイルばね63の伸縮に伴い、第2ホルダ622に対して、第3方向に移動する。連結部623は、第3方向に延びる空洞を有し、コイルばね63は、連結部623の空洞に配置される。
【0062】
コイルばね63の第1状態における第3方向の長さは、コイルばね63の第2状態における第3方向の長さよりも長い。第1状態でのコイルばね63が略自然長である場合、第2状態でのコイルばね63は、自然長よりも収縮している。以下では、コイルばね63が第1状態での、ケーシング10およびカップリング41に対する第1ホルダ621の第3方向の位置を、「初期位置(第3位置)」と称する。また、コイルばね63が第2状態での、ケーシング10およびカップリング41に対する第1ホルダ621の第3方向の位置を、「収縮位置(第4位置)」と称する。第1ホルダ621は、コイルばね63が第2状態のときに収縮位置(第4位置)に位置し、コイルばね63が第1状態のときに初期位置(第3位置)に位置する。
【0063】
このように構成されるICチップアセンブリ60は、ケーシング10の外表面11において、第1カバー45に保持される。第1カバー45は、第3方向に貫通する開口452を有する。ICチップアセンブリ60は、ICチップホルダ62の連結部623(第1連結部623A、および第2連結部623B)が、開口452に挿入されることで、第1カバー45に保持される。
【0064】
第1カバー45の開口452の第1方向の長さは、第1ホルダ621の第1方向の長さ、および第2ホルダ622の第1方向の長さよりも短い。このため、開口452に連結部623が挿入されたICチップアセンブリ60は、第1カバー45から抜け落ちることはない。
【0065】
また、第1カバー45の開口452の第1方向の長さは、連結部623の第1方向の長さよりも長い。このため、第1ホルダ621および第2ホルダ622は、ケーシング10、カップリング41および第1カバー45に対して、第1方向に移動可能となる。
【0066】
現像ローラ30がドロアユニット90に装着される途中で、第1ホルダ621は、第2ホルダ622に向かって移動する。このとき、第2ホルダ622は、ドロアユニット90により、第3方向において、第1ホルダ621の反対方向への移動が妨げられる。第1ホルダ621の移動に伴い、コイルばね63は収縮する。現像ローラ30がドロアユニット90に装着されると、コイルばね63の復元力により、第1ホルダ621は、第3方向において、第2ホルダ622の反対方向へ移動する。電気的接触面611は、ドロアユニット90の電気コネクタに向かって押圧され、電気的接触面611と電気コネクタとが接触し、接触が維持される。
【0067】
また、画像形成装置100は、接触状態と離間状態とを有する。接触状態は、電気的接触面611と電気コネクタとの接触が維持されつつ、現像ローラ30と感光ドラムとが接触する状態である。また、離間状態は、画像形成装置100が、現像ローラ30と感光ドラムとを互いに離れさせる状態である。画像形成装置100は、接触状態と離間状態とのいずれかの状態で動作する。画像形成装置100が離間状態と接触状態との間で変化する場合、電気的接触面611と電気コネクタとの接触が維持された状態で、ケーシング10、カップリング41および第1カバー45は、第1方向に移動する。このため、画像形成装置が離間状態と接触状態との間で変化する場合、ケーシング10、カップリング41および第1カバー45は、ICチップホルダ62に対して、第1方向に移動する。
【0068】
以下、接触状態における、ケーシング10および第1カバー45に対する、ICチップホルダ62の位置を、「第1位置」と称す。また、離間状態における、ケーシング10および第1カバー45に対する、ICチップホルダ62の位置を、「第2位置」と称す。第2位置は、第1位置よりも現像ローラ30の近くに位置する。
【0069】
前記のように、第1カバー45は、カップリング41が挿入される貫通孔451を有する。開口452と、貫通孔451とは、第1方向に並んで設けられる。つまり、ICチップアセンブリ60と、カップリング41とは、第1方向に並んだ状態で、ICチップアセンブリ60は第1カバー45に取り付けられ、カップリング41の締結穴411は、第1カバー45の貫通孔451から露出される。
【0070】
図7は、第2方向から現像カートリッジ1の外表面11を視た図である。図7は、第1カバー45を省略した図である。また、図7は、ICチップアセンブリ60が第1位置にある状態を示す。図8は、ICチップホルダ62が第1位置にある場合と、第2位置にある場合とにおける、ICチップホルダ62と、カップリング41との位置関係を示す図である。図8の上図は、ICチップホルダ62が第1位置にある場合、図8の下図は、ICチップホルダ62が第2位置にある場合を示す。
【0071】
図7に示すように、ICチップアセンブリ60と、カップリング41とは、第1方向に並んで配置される。また、カップリング41の一部は、第3方向において、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間に位置し、かつ、連結部623と第1方向に離れて位置する。つまり、カップリング41の一部は、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間の空間64に位置する。これにより、第1ホルダ621および第2ホルダ622と、カップリング41とは、第3方向において重なるため、第1ホルダ621および第2ホルダ622とカップリング41とが占める第1方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジ1を小型化でき、これが装着される画像形成装置100の小型化も実現できる。
【0072】
なお、第1ホルダ621が収縮位置にあっても、カップリング41の一部は、空間64に位置することができる。つまり、収縮位置にある第1ホルダ621と、第2ホルダ622との間の第3方向の長さは、空間64に位置するカップリング41の一部の第3方向の長さよりも長い。このため、第1方向において、カップリング41がICチップアセンブリ60に入り込んだ構造であっても、カップリング41と、第1ホルダ621および第2ホルダ622とが、干渉しあうことはない。
【0073】
また、図8の下図に示すように、ICチップホルダ62が第2位置にある場合にも、カップリング41の一部は、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間に位置し、その状態で、カップリング41の一部は、連結部623と第1方向に離れて位置する。つまり、カップリング41の一部は、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間の空間64に位置する。
【0074】
つまり、ICチップホルダ62が第1位置および第2位置のいずれに位置していても、第1ホルダ621および第2ホルダ622と、カップリング41とは、第3方向において重なるため、第1ホルダ621および第2ホルダ622とカップリング41とが占める第1方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジ1を小型化できる。
【0075】
なお、ICチップホルダ62が第2位置にあるときのみ、カップリング41の一部が、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間の空間64に位置する構成であってもよい。すなわち、ICチップホルダ62が第1位置にある接触状態では、カップリング41の一部は、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間の空間64に位置しない。この場合であっても、少なくとも、離間状態時には、第1ホルダ621および第2ホルダ622と、カップリング41とは、第3方向において重なるため、第1ホルダ621および第2ホルダ622とカップリング41とが占める第1方向の大きさを小型化できる。
【0076】
<2.実施形態2>
以下、本発明の実施形態2の現像カートリッジについて説明する。本実施形態では、現像カートリッジを第1方向に小型化するための構造が、実施形態1と相違する。詳しくは、実施形態1のICチップホルダ62は、図5に示す空間64を有しているのに対し、本実施形態のICチップホルダは、空間64を有していない。また、実施形態1のカップリング41は、現像カートリッジの外表面11に設けられ、カップリングギア412と一体形成されているのに対し、本実施形態のカップリング41は、外表面11と第2方向に離れて配置される。そして、第2方向において、カップリング41と、カップリングギア412との間に、ICチップホルダが位置する。
【0077】
図9は、本実施形態の現像カートリッジ2の斜視図である。図10は、現像カートリッジ2の分解斜視図である。
【0078】
カップリング41は、図10に示すように、外表面11から、第2方向に離れて配置される。カップリングギア412は、外表面11に回転可能である。つまり、カップリング41と、カップリングギア412とは、第2方向に離れて位置する。
【0079】
カップリング41は、カップリングギア412に向かって、第2方向に延びるシャフト軸413を有する。シャフト軸413は、カップリング41とカップリングギア412とを連結する。そして、カップリングギア412は、カップリング41と共に回転する。カップリング41、カップリングギア412およびシャフト軸413は、別部品であってもよいし、一体形成されていてもよい。
【0080】
シャフト軸413は、円柱形状である。シャフト軸413の外径は、カップリング41およびカップリングギア412それぞれの外径よりも小さい。なお、カップリングギア412の外径は、ギア歯を除く径であってもよいし、ギア歯を含む円周の外径であってもよい。少なくとも、カップリング41と、カップリングギア412との間であって、シャフト軸413の周囲に、空間が形成されればよい。
【0081】
ICチップアセンブリ60のICチップホルダ65は、第1ホルダ651と、第2ホルダ652と、を有する。本実施形態のICチップホルダ65は、実施形態1の連結部623を有さない。第1ホルダ651と、第2ホルダ652とは、連結部623を介することなく、着脱不可に、直接組み合わされる。また、第1ホルダ651は、第2ホルダ52に対して、第3方向に移動可能である。
【0082】
第1ホルダ651は、第3方向に延びる円筒状の保持部651Aを有する。第2ホルダ652も、第3方向に延びる円筒状の保持部652Aを有する。保持部651Aの内径は、保持部652Aの外径よりも大きく、保持部651Aの内側に、保持部652Aが挿入可能である。また、保持部652Aの内径は、コイルばね63の外径よりも大きく、コイルばね63は、保持部651A、652Aの内部に収容可能である。コイルばね63は、少なくとも自然長よりも短い状態で、保持部651A、652Aの内部に収容される。第1ホルダ651が、第2ホルダ652に向かって第3方向に移動すると、第1ホルダ651は、コイルばね63を収縮する。また、第1ホルダ651は、コイルばね63の復元力により、第3方向において、第2ホルダ652の反対方向に移動する。
【0083】
第1ホルダ651は、第2方向に貫通する開口651Bを有する。シャフト軸413は、この開口651Bに挿入される。つまり、カップリング41と、カップリングギア412とは、シャフト軸413が開口651Bに挿入された状態で、第1ホルダ651で保持される。そして、カップリング41が、第1カバー45の貫通孔451に挿入された状態で、ICチップホルダ65は、第1カバー45と外表面11とに挟まれて保持される。
【0084】
第1ホルダ651の開口651Bの第1方向および第3方向の内径は、シャフト軸413の外径よりも大きく、かつ、カップリング41およびカップリングギア412それぞれの外径よりも小さい。これにより、第1ホルダ651は、カップリング41およびカップリングギア412に対して、第1方向および第3方向に、移動可能となる。この結果、第1ホルダ651は、コイルばね63の伸縮に伴い、第2ホルダ652に対して、第3方向に移動可能となる。また、画像形成装置100は、現像ローラ30と感光ドラムとが接触する接触状態と、現像ローラ30と感光ドラムとが互いに離れた離間状態とのいずれかの状態での動作が可能となる。
【0085】
図11は、第2方向から現像カートリッジ2の外表面11を視た図である。図11は、第1カバー45を省略した図である。
【0086】
図11に示すように、ICチップアセンブリ60と、カップリング41とは、第1方向に並んで配置される。また、シャフト軸413が、第1ホルダ651の開口651Bに挿入されることで、カップリング41の一部は、第3方向において、第1ホルダ651と第2ホルダ622との間に位置する。シャフト軸413が第1ホルダ651の開口651Bに挿入されるため、ICチップホルダ65が第1位置および第2位置のいずれにあっても、カップリング41の一部は、第3方向において、第1ホルダ651と第2ホルダ652との間に位置する。
【0087】
これにより、第1ホルダ651および第2ホルダ652と、カップリング41とは、第3方向において重なるため、第1ホルダ651および第2ホルダ652とカップリング41とが占める第1方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジ2を小型化できる。
【0088】
<3.1.実施形態3>
以下、本発明の実施形態3の現像カートリッジについて説明する。実施形態3と、実施形態2とは、第1ホルダまたは第2ホルダに、第2方向に貫通する穴を設けて、その穴にカップリングを挿入する点で共通している。しかしながら、実施形態2では、カップリング41の一部は、第1ホルダと第2ホルダとの間に位置しているが、実施形態3では、カップリング41の一部は、第1ホルダ内または第2ホルダ内に位置している。
【0089】
図12は、実施形態3の現像カートリッジのICチップホルダ65およびカップリング41の斜視図である。図13は、図12のICチップホルダ65およびカップリング41を、第2方向から視た図である。
【0090】
カップリング41は、第2方向に延びる円筒状である。カップリング41の第2方向の一方端には、第2方向に凹んだ締結穴411(凹部)が設けられる。また、カップリング41の第2方向の他方端は、カップリングギア412に接続される。そして、カップリング41は、カップリングギア412とともに回転する。カップリング41およびカップリングギア412は、別部品であってもよいし、一体形成されていてもよい。
【0091】
ICチップアセンブリ60のICチップホルダ65は、実施形態2と同様に、第1ホルダ651と、第2ホルダ652と、を有する。第1ホルダ651は、第2ホルダ52に対して、第3方向に移動可能である。また、第1ホルダ651は、第3方向に延びる円筒状の保持部651Aを有する。第2ホルダ652も、第3方向に延びる円筒状の保持部652Aを有する。保持部651Aと、保持部652Aとは、第3方向に並んで配置される。コイルばね63は、その保持部651A、652Aの内部に収容される。第1ホルダ651は、コイルばね63の伸縮に伴い、第2ホルダ652に対して、第3方向に移動する。
【0092】
第1ホルダ651は、第2方向に貫通する貫通孔651Cを有する。カップリング41は、貫通孔651Cに挿入される。貫通孔651Cの第1方向および第3方向の長さは、カップリング41の外径よりも長い。これにより、カップリング41が貫通孔651Cに挿入された状態で、第1ホルダ651と、第2ホルダ652とは、ケーシング10およびカップリング41に対して、第1方向および第3方向に移動可能となる。また、第1ホルダ651は、コイルばね63の伸縮に伴い、第2ホルダ652に対して、接触位置(第3位置)と中間位置(第4位置)との間で、第3方向に移動可能となる。
【0093】
以上のように、第1ホルダ651および第2ホルダ652と、カップリング41とは、第3方向において重なるため、第1ホルダ651および第2ホルダ652とカップリング41とが占める第1方向の大きさを小型化できる。その結果、現像カートリッジを小型化できる。また、カップリング41は、第1ホルダ651の貫通孔651Cに挿入されるため、さらに、第2方向においても、現像カートリッジを小型化することができる。
【0094】
<3.2.実施形態3の変形例>
実施形態3では、第1ホルダ651にカップリング41が挿入される貫通孔を設けているが、第2ホルダ652に貫通孔を設けてもよい。実施形態3の変形例の変形例として、第2ホルダ652に、カップリング41を挿入する貫通孔を設けた構成について説明する。
【0095】
図14は、第2ホルダ652内にカップリング41が位置する場合の、ICチップホルダ65およびカップリング41の斜視図である。図15は、図14のICチップホルダ65およびカップリング41を、第2方向から視た図である。
【0096】
この例では、第2ホルダ652に、第2方向に貫通する貫通孔652Bが設けられる。カップリング41は、貫通孔652Bに挿入される。貫通孔652Bの第1方向および第3方向の長さは、カップリング41の外径よりも長い。これにより、図12および図13の構成と同様に、カップリング41が貫通孔652Bに挿入された状態で、第1ホルダ651と、第2ホルダ652とは、ケーシング10およびカップリング41に対して、第1方向および第3方向に移動可能となる。また、第1ホルダ651は、コイルばね63の伸縮に伴い、第2ホルダ652に対して、接触位置(第3位置)と中間位置(第4位置)との間で、第3方向に移動可能となる。
【0097】
また、第1ホルダ651および第2ホルダ652は、本実施形態の構成に限定されない。図16は、実施形態3の別の例のICチップホルダ65およびカップリング41の斜視図である。図17は、図16を、第2方向から視た図である。図16および図17では、図14および図15のICチップホルダ65と同様に、第2ホルダ652に、第2方向に貫通する貫通孔652Cが設けられる。貫通孔652Cの第1方向および第3方向の長さは、カップリング41の外径よりも大きい。この貫通孔652Bにカップリング41が挿入される。これにより、カップリング41が貫通孔652Cに挿入された状態で、第1ホルダ651と、第2ホルダ652とは、ケーシング10およびカップリング41に対して、第1方向および第3方向に移動可能となる。
【0098】
<4.その他の変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0099】
例えば、現像カートリッジを第1方向に小型化するための構造は、上記の内容に限定されない。
【0100】
図18および図19は、変形例1について、現像カートリッジを第1方向に小型化するための構造を示す図である。図18および図19は、ICチップホルダ65と、カップリング41とを示し、現像カートリッジ1の他の部材は省略している。
【0101】
変形例1のICチップホルダ65は、実施形態2と同様に、第1ホルダ651と第2ホルダ652とを有する。ただし、変形例1の第1ホルダ651は、図10に示す開口651Bを有さない。
【0102】
変形例1のカップリング41は、実施形態2と同様に、カップリングギア412に向かって、第2方向に延びるシャフト軸413を有する。カップリング41は、シャフト軸413を介して、カップリングギア412に連結される。カップリング41と、カップリングギア412との間の長さは、ICチップホルダ65の第2方向の長さよりも長い。ICチップホルダ65は、カップリング41と、カップリングギア412との間に位置する。
【0103】
このような構成であっても、第1ホルダ651および第2ホルダ652と、カップリング41とは、第3方向において重なるため、第1ホルダ651および第2ホルダ652とカップリング41とが占める第1方向の大きさを小型化できる。
【0104】
また、現像カートリッジを第1方向に小型化するために、実施形態1のICチップホルダ62と、実施形態2のカップリング41およびシャフト軸413の構成とを組み合わせた構造としてもよい。
【0105】
図20および図21は、変形例2のICチップホルダ62と、カップリング41との位置関係を示す図である。
【0106】
変形例2では、カップリング41は、実施形態2と同様に、シャフト軸413を介して、カップリングギア412と連結する。シャフト軸413が、ICチップホルダ62の空間64に位置することで、カップリング41の一部は、第1ホルダ621と第2ホルダ622との間に位置する。シャフト軸413を空間64に位置させることで、実施形態1と比べて、第1方向において、ICチップホルダ62に、カップリング41をより近くに配置させることができる。その結果、実施形態1と比べて、第1ホルダ621および第2ホルダ622とカップリング41とが占める第1方向の大きさをさらに小型化できる。
【0107】
上記の実施形態では、弾性部材としてコイルばね63が用いられていた。しかしながら、コイルばね63に代えて、板ばね、トーションばねなどの他の種類のばねが用いられてもよい。
【0108】
また、上記の実施形態では、第1ホルダの外表面に、電気的接触面611を有するICチップ61が固定されていた。しかしながら、第1ホルダの外表面には、電気コネクタと接触する電気的接触面のみを固定し、ICチップの電気的接触面以外の部分は、現像カートリッジの他の箇所に配置されていてもよい。
【0109】
また、上記の実施形態または変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0110】
1 :現像カートリッジ
2 :現像カートリッジ
10 :ケーシング
11 :外表面
12 :現像剤室
13 :開口部
20 :アジテータ
21 :アジテータシャフト
22 :撹拌羽根
30 :現像ローラ
31 :ローラ本体
32 :ローラシャフト
40 :ギア部
41 :カップリング
42 :現像ギア
43 :アイドルギア
44 :アジテータギア
45 :第1カバー52 :第2ホルダ
60 :ICチップアセンブリ
61 :ICチップ
62 :ICチップホルダ
62A :外表面
63 :コイルばね
64 :空間
65 :ホルダ
80 :制御部
90 :ドロアユニット
91 :スロット
100 :画像形成装置
411 :締結穴
412 :カップリングギア
413 :シャフト軸
451 :貫通孔
452 :開口
611 :電気的接触面
621 :第1ホルダ
622 :第2ホルダ
623 :連結部
623A :第1連結部
623B :第2連結部
651 :第1ホルダ
651A :保持部
651B :開口
652 :第2ホルダ
652A :保持部
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
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図10
図11
図12
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