特許第6958047号(P6958047)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6958047-画像形成装置 図000002
  • 特許6958047-画像形成装置 図000003
  • 特許6958047-画像形成装置 図000004
  • 特許6958047-画像形成装置 図000005
  • 特許6958047-画像形成装置 図000006
  • 特許6958047-画像形成装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6958047
(24)【登録日】2021年10月11日
(45)【発行日】2021年11月2日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20211021BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20211021BHJP
【FI】
   G03G21/16 133
   H05K5/03 A
   H05K5/03 Z
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-135898(P2017-135898)
(22)【出願日】2017年7月12日
(65)【公開番号】特開2019-20454(P2019-20454A)
(43)【公開日】2019年2月7日
【審査請求日】2020年6月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】宮川 智夫
【審査官】 市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−195704(JP,A)
【文献】 特開2009−163054(JP,A)
【文献】 特開2009−229811(JP,A)
【文献】 特開2017−054023(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
H05K 5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を内部に収容する筐体と、
前記筐体に対して開閉可能な開閉部と
を備え、
前記筐体は、前記筐体の側面に形成される第1開口と、前記筐体の上面に形成される第2開口とを有し、
前記開閉部は、前記第1開口を覆う開閉可能な第1カバー体と、前記第2開口を覆う開閉可能な第2カバー体と、前記第1カバー体が開放されると前記第2カバー体を開放する連動部とを有
前記第1カバー体は、第1カバー本体と、前記第1カバー本体の下端部に位置する第1軸部とを有し、
前記第2カバー体は、第2カバー本体と、前記第2カバー本体の前記第1カバー体に遠い側の端部に位置する第2軸部とを有し、
前記第1カバー体が前記第1開口を覆う閉位置に位置し、かつ前記第2カバー体が前記第2開口を覆う閉位置に位置する際に、前記第2カバー本体の前記第1カバー体に近い側の端面は、前記第1カバー本体に対向し、
前記連動部は、前記第1カバー本体から前記筐体の内側に向かって延びる第1リンク片と、前記第1リンク片によって摺動可能に支持される第2リンク片と、前記第2リンク片に連結される上下動可能な第3リンク片とを有し、
前記第1リンク片は、前記第1カバー体が前記第1カバー体の前記閉位置から前記第1開口を開放する前記第1カバー体の開放位置まで開放される際に、前記第2リンク片を上昇させ、
前記第2リンク片は、上昇する際に、前記第3リンク片を上昇させ、
前記第3リンク片は、上昇すると、前記第2カバー体を押し上げて前記第2カバー体を前記第2カバー体の前記閉位置から前記第2開口を開放する前記第2カバー体の開放位置まで開放させる、画像形成装置。
【請求項2】
前記第1リンク片は、前記第2リンク片を支持する円弧状の支持面を有し、
前記第2リンク片は、前記支持面に沿って摺動する、請求項に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1リンク片は、前記支持面から隆起する隆起部を更に有し、
前記支持面及び前記隆起部は、前記第1リンク片の上面部に形成され、
前記隆起部は、前記支持面に滑らかに連続する、請求項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像形成装置は、筐体を備える。筐体は、本体前壁と、上壁とを含む。本体前壁は、前カバーを有する。前カバーは、下端側を支点として、筐体に対して開閉可能である。上壁は、中央部と、前端部とを有する。前端部は、中央部の前側に起立するように開放可能である。前端部は、前カバーを開放した後に開放可能である。特許文献1に記載の画像形成装置では、例えば、ジャム処理のために、前カバー及び前端部が開放される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−54023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、筐体の上面に設けられるカバー体(前端部)が開放可能であることをユーザーが気付かない可能性がある。したがって、カバー体の開放については改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、筐体の上面に設けられるカバー体が開放可能であることをユーザーが認識することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、画像形成部と、筐体と、開閉部とを備える。前記画像形成部は、記録媒体に画像を形成する。前記筐体は、前記画像形成部を内部に収容する。前記開閉部は、前記筐体に対して開閉可能である。前記筐体は、第1開口と、第2開口とを有する。前記第1開口は、前記筐体の側面に形成される。前記第2開口は、前記筐体の上面に形成される。前記開閉部は、第1カバー体と、第2カバー体と、連動部とを有する。前記第1カバー体は、前記第1開口を覆う。前記第1カバー体は、開閉可能である。前記第2カバー体は、前記第2開口を覆う。前記第2カバー体は、開閉可能である。前記連動部は、前記第1カバー体が開放されると前記第2カバー体を開放する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置によれば、筐体の上面に設けられるカバー体が開放可能であることをユーザーが認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る連動部を示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る第1カバー体及び第2カバー体を示す側面図である。
図5】本発明の実施形態に係る第1カバー体及び第2カバー体を示す側面図である。
図6】(a)は、本発明の実施形態に係る第3リンク片の左側の側面を示す図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る本体部及び第3リンク片の左側の側面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、図中、同一又は相当部分については、同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、印刷機である。画像形成装置1は、シートSに画像を形成する。
【0011】
シートSは、本発明の記録媒体の一例である。シートSは、例えば、普通紙、コピー紙、再生紙、薄紙、厚紙、光沢紙、又はOHP(Overhead Projector)用紙である。
【0012】
画像形成装置1は、筐体2と、給紙部3と、画像形成部4と、定着部5と、排出トレイ6と、開閉部8とを備える。筐体2は、箱状に形成される。筐体2は、給紙部3と、画像形成部4と、定着部5とを内部に収容する。
【0013】
筐体2は、第1開口2aと、第2開口2bと、上面部21とを有する。上面部21には、排出トレイ6が形成される。図1において、第1開口2aが配置される側を画像形成装置1の前方とし、前後方向を規定する。また、前方から画像形成装置1に向かって左側を画像形成装置1の左方とし、左右方向を規定する。また、前後方向及び左右方向に直交する方向を上下方向と規定する。
【0014】
本実施形態において、第1開口2aは、筐体2の前面(前方側の側面)に形成される。第2開口2bは、筐体2の上面に形成される。詳しくは、第2開口2bは、筐体2の上面において、上面部21の前側に形成される。第2開口2bは、第1開口2aに連なる。
【0015】
給紙部3は、少なくとも1枚のシートSを給紙する。詳しくは、給紙部3は、少なくとも1つの給紙カセット31を有する。給紙カセット31は、筐体2の下端部に配置される。給紙カセット31は、筐体2に着脱可能である。また、給紙カセット31には、複数のシートSが載置され得る。給紙カセット31は、シートSの搬送方向の下流側に向かってシートSを給紙する。
【0016】
画像形成部4は、像担持体41と、帯電部42と、露光部43と、現像部44と、転写部45とを有する。画像形成部4は、給紙部3から給紙されるシートSにトナー画像を形成する。定着部5は、シートSにトナー画像を定着させる。トナー画像が定着されたシートSは、排出トレイ6に排出される。
【0017】
開閉部8は、筐体2に対して開閉可能である。開閉部8は、第1開口2aと第2開口2bとを覆う。開閉部8は、第1カバー体81と、第2カバー体85と、連動部9とを有する。
【0018】
第1カバー体81は、筐体2の前面に配置される。第1カバー体81は、筐体2の前面において、給紙カセット31の上側に配置される。第1カバー体81は、第1開口2aを覆う。第1カバー体81は、第1カバー本体82と、第1軸部83とを有する。
【0019】
第1カバー本体82は、板状に形成される。第1軸部83は、第1カバー本体82の下端部に設けられる。第1軸部83は、筐体2に軸支される。したがって、第1カバー本体82は、第1軸部83を中心に第1軸部83の回りを回転可能である。この結果、第1カバー体81は、第1カバー体81の下端部に位置する軸心回りで、筐体2に対して開閉可能である。
【0020】
第2カバー体85は、筐体2の上面に配置される。第2カバー体85は、筐体2の上面において、排出トレイ6の前側に配置される。第2カバー体85は、第2開口2bを覆う。第2カバー体85は、第2カバー本体86と、第2軸部87とを有する。
【0021】
第2カバー本体86は、板状に形成される。第2軸部87は、第2カバー本体86の後端部に設けられる。第2軸部87は、筐体2に軸支される。したがって、第2カバー本体86は、第2軸部87を中心に第2軸部87の回りを回転可能である。この結果、第2カバー体85は、第2カバー体85の後端部に位置する軸心回りで、筐体2に対して開閉可能である。
【0022】
第1カバー体81及び第2カバー体85が閉位置に位置する際に、第2カバー本体86の前端面は、第1カバー本体82の後面の上端部に対向する。
【0023】
連動部9は、第1カバー体81が開放される際に、第2カバー体85を開放する。また、連動部9は、第1カバー体81が開放されると、第2カバー体85が開放された状態を維持する。
【0024】
本実施形態の画像形成装置1では、第1カバー体81が開放される際に、連動部9によって第2カバー体85が開放される。したがって、第2カバー体85が開放可能であることをユーザーが認識することができる。詳しくは、本実施形態において、連動部9は、第1カバー体81が開放されると、第2カバー体85を筐体2の上面に対して傾斜した姿勢にする。例えば、連動部9は、第2カバー体85を筐体2の上面に対して45度傾斜させる。
【0025】
次に、図2を参照して第1カバー体81の開閉について更に説明する。図2は、画像形成装置1を示す斜視図である。詳しくは、図2は、第1カバー体81及び第2カバー体85が開放された状態を示す。
【0026】
図2に示すように、第1カバー体81は、図1に示す閉位置から図2に示す開放位置まで開くことができる。第1カバー体81が閉位置に位置する際に、第1カバー体81は、第1開口2aを覆う。第1カバー体81が開放位置に位置する際に、第1カバー体81は、第1開口2aを開放する。
【0027】
第2カバー体85が閉位置に位置する際に、第2カバー体85は、第2開口2bを覆う。第2カバー体85が開放位置に位置する際に、第2カバー体85は、第2開口2bを開放する。本実施形態において、第2カバー体85は、連動部9によって開放位置まで開放される。
【0028】
開閉部8は、第1カバー体81、第2カバー体85、及び図1を参照して説明した連動部9に加えて、解除ボタン80を更に有する。第1カバー体81が閉位置に位置する際に、ユーザーによって解除ボタン80が操作されると、第1カバー体81が開放される。詳しくは、筐体2は、係合部を有する。係合部は、第1カバー体81が閉位置に位置する際に第1カバー本体82に係合する。また、筐体2は、第1カバー体81が閉位置に位置する際に、第1カバー本体82を前方に押圧する押圧部を更に有する。解除ボタン80がユーザーによって操作されると、第1カバー本体82と係合部との係合が解除される。この結果、押圧部によって、第1カバー体81が開放される。
【0029】
第1カバー体81は、押圧部によって開放された後に、第1カバー本体82の自重によって開放位置まで開放する。したがって、ユーザーが解除ボタン80を操作すると、第1カバー体81が開放されるとともに、第1カバー体81に連動して第2カバー体85も開放される。よって、ユーザーは、第1カバー体81及び第2カバー体85を容易に開放することができる。
【0030】
次に、図3を参照して、連動部9の構成について説明する。図3は、連動部9を示す斜視図である。詳しくは、図3は、連動部9の右側面を後方から目視した図である。
【0031】
図3に示すように、連動部9は、本体部90と、第1リンク片91と、第2リンク片92と、第3リンク片93と、第4リンク片94と、固定軸95と、第1可動軸96と、第2可動軸97とを有する。本体部90は、筐体2に固定される。固定軸95は、本体部90に固定される。
【0032】
第1リンク片91は、第1カバー体81から筐体2の内側に向かって延びる。詳しくは、第1リンク片91は、第1カバー本体82の背面部に固定される。第1リンク片91の形状は、側面視において、円弧状である。第1カバー体81が閉位置に位置する際に、第1リンク片91は、第1カバー本体82の背面部から後側下方に向かって円弧状に延びる。また、第1リンク片91は、支持面91aを有する。支持面91aは、第1リンク片91の上面部に形成される。支持面91aは、第1軸部83と同心の円弧状である。支持面91aは、第2リンク片92を支持する。
【0033】
第1リンク片91は、隆起部91bを更に有する。隆起部91bは、第1リンク片91の後端部に形成される。隆起部91bは、支持面91aから隆起する。詳しくは、隆起部91bは、支持面91aから支持面91aの径方向の外方へ向けて突出する。隆起部91bの形状は、側面視において、円弧状である。隆起部91bは、支持面91aと滑らかに連続する。第1カバー体81が開放されると、第1リンク片91が第1軸部83を支点として旋回し、隆起部91bの位置が上昇する。
【0034】
第2リンク片92は、第1リンク片91の支持面91a及び隆起部91bによって支持される。第2リンク片92の形状は、側面視において、支持面91aの円弧形状に対応する円弧状である。第2リンク片92は、支持面91a及び隆起部91bに沿って摺動可能である。第2リンク片92は、第1カバー体81が開放されると、支持面91aに沿って摺動した後に、隆起部91bに沿って摺動する。この結果、第2リンク片92の後端部は、第1カバー体81が開放されると、隆起部91bによって持ち上げられる。第2リンク片92の後端部には、第1可動軸96が設けられる。第2リンク片92の前端部には、第2可動軸97が設けられる。第2可動軸97は、支持面91aに沿って移動可能である。第2リンク片92は、第2可動軸97を支点として揺動可能である。
【0035】
第3リンク片93は、上下方向に沿って延びる。第3リンク片93の上端部は、第2カバー本体86に当接する。第3リンク片93は、上下方向の中央部に形成された開口93aを有する。開口93aは、上下方向に沿って延びる。第3リンク片93の開口93aには、固定軸95が挿し込まれる。この結果、第3リンク片93は、開口93aが延びる方向に沿って移動可能に固定軸95を介して本体部90に支持される。
【0036】
第3リンク片93の下端部は、第1可動軸96を軸支する。この結果、第3リンク片93の下端部と第2リンク片92の後端部とが第1可動軸96を介して連結される。したがって、第3リンク片93は、第1カバー体81が開放されると、第2リンク片92の後端部の上昇にともなって上昇する。第3リンク片93が上昇される際に、第3リンク片93の上端部は、第2カバー本体86を押し上げて、第2カバー体85を開放させる。
【0037】
第4リンク片94は、第3リンク片93の移動方向を上下方向に規制する。具体的には、第4リンク片94は、固定軸95から第2可動軸97に向かって延びる。詳しくは、第4リンク片94は、後端部(固定軸95側の端部)に形成された開口94aを有する。開口94aは、第4リンク片94が延在する方向に延びる。第4リンク片94の開口94aには、固定軸95が挿し込まれる。この結果、第4リンク片94は、固定軸95を介して本体部90に支持される。詳しくは、第4リンク片94は、開口94aが延びる方向に沿って移動可能に固定軸95によって支持される。第4リンク片94の前端部(第2可動軸97側の端部)は、第2可動軸97を軸支する。したがって、第4リンク片94の前端部と第2リンク片92の前端部とが第2可動軸97を介して連結される。
【0038】
次に、図4を参照して、本体部90の構成について更に説明する。図4は、第1カバー体81及び第2カバー体85を示す側面図である。図4に示すように、本体部90の下部には、上下方向に延びるガイド溝90aが形成されている。第1可動軸96の一端は、ガイド溝90aに挿入される。第1可動軸96は、ガイド溝90aに沿って上下方向に移動可能である。
【0039】
次に、図4及び図5を参照して、第1カバー体81及び第2カバー体85の開閉について説明する。図5は、第1カバー体81及び第2カバー体85を示す側面図である。詳しくは、図4に示す第1カバー体81及び第2カバー体85は、閉位置に位置する。図5に示す第1カバー体81及び第2カバー体85は、開放位置に位置する。
【0040】
図4に示すように、第1カバー体81及び第2カバー体85が閉位置に位置する際に、第1リンク片91の隆起部91bは、最も低い位置に位置する。第2リンク片92は、第1リンク片91の前端部から中央部に跨るように、第1リンク片91の支持面91aによって支持される。
【0041】
図5に示す矢印D1は、第1カバー体81が開放する方向を示す。また、図5に示す矢印D2は、第2カバー体85が開放する方向を示す。図5に示すように、第1カバー体81が閉位置から矢印D1に沿って開かれた際に、第1リンク片91の前端部は、前方に移動する。これにより、第1リンク片91は、第1軸部83を支点として旋回する。第1リンク片91が旋回する際に、第2リンク片92は、支持面91a及び隆起部91bに沿って摺動する。第2リンク片92が隆起部91bに沿って摺動する際に、第2リンク片92の後端部は、上昇し、第3リンク片93を上昇させる。この結果、第3リンク片93の上端部が第2カバー本体86を押し上げ、第2カバー体85が閉位置から矢印D2に沿って開かれる。
【0042】
本実施形態において、開放位置に位置する第2カバー本体86は、閉位置に位置する際の第2カバー本体86に対して鋭角に傾斜する。典型的には、開放位置に位置する第2カバー本体86は、閉位置に位置する第2カバー本体86に対して45°の角度で傾斜する。したがって、第1カバー体81の開放時に、第2カバー体85が開放可能であることをユーザーが認識することができる。
【0043】
次に、図6(a)及び(b)を参照して、連動部9について更に説明する。図6(a)は、第3リンク片93の左側の側面を示す図である。図6(b)は、本体部90及び第3リンク片93の左側の側面を示す図である。
【0044】
図6(a)及び図6(b)に示すように、連動部9は、弾性部材98を更に有する。弾性部材98は、第3リンク片93の下端部に固定される。弾性部材98は、第3リンク片93の下端部から上方に向かって延びる。弾性部材98は、例えば、バネである。
【0045】
第3リンク片93が本体部90に対して上方に移動する際に、弾性部材98の上端部は、本体部90に当接する。この結果、弾性部材98は、本体部90と第3リンク片93との間で圧縮される。本実施形態の画像形成装置1では、第1カバー体81が開放される際に、弾性部材98が本体部90と第3リンク片93との間で圧縮される。したがって、第1カバー体81が開く速度が弾性部材98によって減速される。この結果、連動部9は、第1カバー体81が開放される際に、画像形成装置1に作用する衝撃を低減することができる。
【0046】
以上、図1から図6を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【0047】
例えば、本発明の実施形態では、第2カバー体85は、閉位置から開放位置まで開放されたが、本発明はこれに限定されない。第2カバー体85は、開放位置から更に開放されてもよい。例えば、第2カバー体85は、第2カバー本体86が直立する位置まで開放され得る。第2カバー体85は、例えば、直立する位置までユーザーによって開放される。この結果、開閉部8がより大きく開放され、例えば、筐体2の後端側でのジャム処理を容易に実施することができる。
【0048】
なお、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、記録媒体に画像を形成し得る画像形成装置に関するものであり、第1カバー体と第2カバー体とを有する開閉部の開閉に有用である。
【符号の説明】
【0050】
1 画像形成装置
2 筐体
2a 第1開口
2b 第2開口
4 画像形成部
8 開閉部
9 連動部
81 第1カバー体
85 第2カバー体
S シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6