(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る受け取り支援システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように受け取り支援システム1は、端末装置100と、情報処理装置200と、撮影装置300とによって構成される。端末装置100と、情報処理装置200と、撮影装置300とは、無線または有線のネットワークによって接続されている。
【0019】
端末装置100は、例えば、端末装置100を有する利用者が所有し、かつ利用者が空港等で預ける荷物を予め撮影し、撮影した画像データ(以降、第1画像データと称する)を保存する。この第1画像データは、後述する照合部104が行う照合の対象となる画像データである。撮影装置300は、例えば空港等に設置され、利用者が預けた荷物の集合である荷物群を撮影し、撮影した画像データ(以降、第2画像データと称する)を情報処理装置200へ送信する。情報処理装置200は、撮像装置300から第2画像データを受信し、第2画像データを記憶する。そして、情報処理装置200は、受信した第2画像データを端末装置100に配信する。端末装置100は、情報処理装置200から第2画像データを受信し、第1画像データと第2画像データとで照合処理を行い、照合の結果に基づき、通知を行う。
【0020】
図2は、第1実施形態に係る受け取り支援システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
端末装置100は、第1撮影部101と、第1記憶部102と、受信部103と、照合部104と、通知部105とを備える。また、端末装置100は複数あってもよい。
【0022】
第1撮影部101は、撮影対象の荷物の撮影を行い、撮影した第1画像データを、第1記憶部102に記憶させる。また、例えば第1画像データは、同一の撮影対象の荷物を撮影した複数の画像データの集合であってもよい。また、第1画像データは、例えば、利用者が搭乗する飛行機の航空会社、便名、出発時刻、及び到着時刻等の、第1画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報を含んでもよい。なお、撮影対象の荷物とは、端末装置100を有する利用者が所有し、例えば空港等で航空会社に預ける荷物である。
【0023】
この時、第1画像データに含まれる荷物は、その荷物の投影面積が最も広くなるように撮影されることが望ましい。例えば、スーツケース等の荷物は、ベルトコンベア上では、最も広い面が上になるように置かれることが多い。したがって、第1画像データに含まれる荷物は、この上になる面を含むように撮影されることが好ましい。
【0024】
受信部103は、情報処理装置200から送信される、撮影装置300が撮影した第2画像データを受信し、受信した第2画像データを照合部104へ送信する。
【0025】
照合部104は、受信部103から第2画像データを受信し、第1画像データと、第2画像データとを照合する。また、照合部104は、例えば、SIFT(Scale Invariant Feature Transform)を使用し、照合してもよい。また、照合部104は、その他一般的な画像処理方法を使用し、照合してもよい。なお、照合部104は、画像データではなく、第1画像データによって表される第1画像と、第2画像データによって表される第2画像を用いて照合処理を行ってもよい。また、照合部104は、第1画像データと、第2画像データとを照合し、第1画像データと、第2画像データとに含まれる荷物が同じである場合、通知部105に、通知を行う要求(以下、通知要求と称する)を送信する。
【0026】
通知部105は、照合部104から通知要求を受信し、通知要求に基づき、荷物の到着を通知する。例えば、荷物の到着を通知する方法は、音声やメール等で利用者に通知してもよいし、画面に表示させてもよい。
【0027】
情報処理装置200は、受信部201と、第2記憶部202と、配信部203とを備える。
【0028】
受信部201は、撮影装置300から第2画像データを受信し、受信した第2画像データを第2記憶部202に記憶させる。
【0029】
配信部203は、第2記憶部202に記憶されている第2画像データを端末装置100に配信する。なお、配信先の端末装置100の情報は予め第2記憶部202に記憶される。例えば、利用者が、荷物を空港に預けたタイミングや、利用者が空港に着いたタイミングで、端末装置100の情報が第2記憶部202に送られてもよい。なお、配信部203は、第2記憶部202に第2画像データが蓄積されたタイミングで端末装置100に第2画像データを配信してもよいし、端末装置100からの第2画像データを送信する要求を受信し、その受信したタイミングで、端末装置100に第2画像データを送信してもよい。
【0030】
撮影装置300は、第2撮影部301と、送信部302とを備える。
【0031】
第2撮影部301は、荷物群に含まれる荷物の撮影を行い、第2画像データを送信部302に送信する。荷物を預かる航空会社等は、一般的に複数の荷物を預かる。そのため、第2撮影部301は、複数の荷物をそれぞれ撮影する。したがって荷物群に含まれる荷物ごとに対応する第2画像データが生成される。また、例えば、第2画像データは、第2画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報、例えば航空会社、飛行機の便名、出発時刻、及び到着時刻等によって関連付けられた複数の画像データの集合でもよい。したがって、第2画像データは、第2画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報、例えば航空会社、飛行機の便名、出発時刻、及び到着時刻等を含んでもよい。なお、荷物群とは、端末装置100を有する利用者が、例えば空港等で航空会社に預けた荷物の集合である。
【0032】
送信部302は、第2撮影部301から第2画像データを受信し、受信した第2画像データを情報処理装置200に送信する。また、送信部302は撮影された順に別々に受信し、受信した順に送信してもよいし、複数の荷物群のそれぞれに対応する複数の第2画像データをまとめて受信し、情報処理装置200にまとめて送信してもよい。また、送信部302は第2画像データを別々に受信し、まとめて送信してもよい。
【0033】
図3は撮影装置300の利用シーンの一例を示す図である。
図3においては、ベルトコンベア上に荷物群が、右手前から左奥方向に流れている。そして、ベルトコンベアの上部に撮影装置300が設置され、撮影装置300の下を荷物群が通過した際に、センサ部(図示しない)が荷物を検知し、第2撮影部301が荷物群を撮影する。なお、撮影装置300は、手動で撮影を行ってもよい。この場合、例えば、航空会社の社員等が、タブレット等の撮影装置を用いて、コンベア上に荷物群に含まれる荷物を置いた時に撮影する。
【0034】
<ハードウェア構成>
図4は、本発明の第1実施形態に係る端末装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
端末装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Road Only Memoly)22と、ネットワークインタフェース23と、RAM(Random Access Memoly)24と、記憶装置25と、カメラ装置26と、通知装置27とによって構成可能である。
【0036】
第1撮影部101は、例えば、カメラ装置26と、ROM22及び記憶装置25に記憶されたコンピュータプログラムをRAM24に書き込み、書き込まれたコンピュータプログラムを実行するCPU21とによって構成される。なお、カメラ装置26は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを使用したカメラや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを使用したカメラによって実現されてもよい。
【0037】
第1記憶部102は、例えば、記憶装置25によって構成される。受信部103は、例えば、ネットワークインタフェース23によって構成される。照合部104は、例えば、ROM22及び記憶装置25に記憶されたコンピュータプログラムをRAM24に書き込み、書き込まれたコンピュータプログラムを実行するCPU21によって構成される。
【0038】
通知部105は、例えば、ROM22及び記憶装置25に記憶されたコンピュータプログラムをRAM24に書き込み、書き込まれたコンピュータプログラムを実行するCPU21と、通知装置27とによって構成される。なお、通知装置27は、スピーカーやディスプレイ等によって実現されてもよい。
【0039】
図5は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0040】
情報処理装置200は、例えば、CPU21と、ROM22と、ネットワークインタフェース23と、RAM24と、記憶装置25とによって構成可能である。
【0041】
受信部201及び配信部203は、例えば、ネットワークインタフェース23と、ROM22及び記憶装置25に記憶されたコンピュータプログラムをRAM24に書き込み、書き込まれたコンピュータプログラムを実行するCPU21とによって構成される。第2記憶部202は、記憶装置25によって構成される。
【0042】
図6は、本発明の第1実施形態に係る撮影装置300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0043】
撮影装置300は、例えば、CPU21と、ROM22と、ネットワークインタフェース23と、RAM24と、カメラ装置26とによって構成可能である。
【0044】
なお、
図4と、
図5と、
図6とに係るハードウェア構成は例示であり、上記構成には限定されない。
【0045】
図7及び
図8は、第1実施形態における受け取り支援システム1の動作の一例を示すフローチャートである。なお、
図7は、利用者が空港等で荷物を預ける前に行われる受け取り支援システム1の動作の一例を示し、
図8は、空港等で利用者が荷物を預けた後に行われる受け取り支援システム1の動作の一例を表している。
【0046】
また、
図8は、端末装置100の処理を左側に、情報処理装置200の処理を中央に、撮影装置300の処理を右側に示している。また、端末装置100の処理と情報処理装置200の処理との間と、情報処理装置200の処理と撮影装置300の処理との間とにある破線の矢印は、情報の流れを示している。
【0047】
図7に示すように、まず、端末装置100の第1撮影部101が、利用者が所有する荷物の撮影をする(ステップS100)。この荷物の撮影は、例えば、空港等で利用者が荷物を預ける前に行われる。また、第1撮影部101は、撮影した第1画像データを、第1記憶部102に記憶させる(ステップS101)。なお、第1撮影部101が撮影した第1画像データは複数であってもよい。
【0048】
上記動作によって、利用者は、空港等で荷物を預ける前に荷物の撮影を行うことが可能となる。
【0049】
例えば、利用者と荷物群とが目的地の空港等に到着すると、
図8に示すように、撮影装置300の第2撮影部301が、荷物群に含まれる荷物の撮影をする(ステップS200)。そして、第2撮影部301が、撮影した第2画像データを送信部302に送信し、送信部302は、情報処理装置200に第2画像データを送信する(ステップS201)。なお、ステップS200及びステップS201は、定期的に行われる。例えば、撮影装置300は、ベルトコンベアと連動し、ベルトコンベアの動作が終了した際、同様に動作を終了してもよい。また、例えばセンサ部(図示しない)が荷物を検知し、撮影を行う際に、センサ部がカウントを行う。そして、センサ部が所定の時間以上荷物を検知しない場合、撮影装置300は、動作を終了してもよい。
【0050】
次に、情報処理装置200の受信部201が、送信部302から送信された第2画像データを受信する(ステップS202)。さらに、受信部201は、受信した第2画像データを第2記憶部202に記憶させる(ステップS203)。その後、配信部203は、第2記憶部202に記憶された複数の第2画像データを端末装置100に配信する(ステップS204)。
【0051】
次に端末装置100の受信部103は、情報処理装置200から第2画像データを受信し(ステップS205)、照合部104に送信する。次に、照合部104は、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物とを照合し(ステップS206)、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上か否か確認する(ステップS207)。ステップS207において、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上でない場合、照合部104は、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上となるまで、ステップS205及びステップS206の処理を行う。なお、閾値をどのような値に設定するかは、当業者によって、適宜設定することができる。
【0052】
一方で、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上である場合、照合部104は、通知部105に通知要求を送信する。そして、通知部105は、照合部104から通知要求を受信し、通知要求に基づき通知を行う(ステップS208)。その後、照合部104は、利用者から受け取り支援システム1の動作の終了要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS209)。利用者から終了要求を受け付けていない場合、ステップS205へ進む。一方で、利用者から終了要求を受け付けた場合、処理は終了する。この動作の終了要求は、例えば、図示しない受付部から入力を受け付けてもよい。また、例えば、通知部104がこの受付部を含んでもよい。
【0053】
以上の動作によって、端末装置100が、利用者から動作の終了要求を受け付けるまで、荷物が写る2つの画像データに含まれるそれぞれの荷物同士を照合し、荷物の到着を利用者に通知する。したがって、利用者が、受け取り支援システム1に照合を要求することなく、受け取り支援システム1は、自動で照合し、荷物の到着を通知することができる。このことから、本実施形態に係る受け取り支援システム1は、利用者にとって利便性が高い荷物の受け取りを支援することができる。
【0054】
さらに、本実施形態における受け取り支援システム2は、新たに電子タグ等を導入しなくとも、利用者は荷物を識別することができる。また、新たに電子タグ等を導入しないことで、電子タグを新たに作成する機器や電子タグを読み取る機器が不要となり、これらの機器を設置する手間が省け、かつ新たに費用がかかることがない。これにより、本実施形態に係る受け取り支援システム2は、荷物を預けられる側にとっても利便性が高い。
【0055】
(変形例)
本実施形態の変形例として、端末装置100は、通知を、図示しない表示部を使用し、行ってもよい。例えば、利用者が預けた荷物と類似する荷物を、他の利用者が預けている場合を例に説明を行う。この場合、情報処理装置200が、端末装置100に送信する複数の第2画像データの夫々に含まれる複数の荷物に、利用者の荷物と、該利用者の荷物に類似する荷物とが含まれることになる。そして、端末装置100の受信部103は、このような複数の第2画像データを受信する。その後、端末装置100の照合部104が照合する。
【0056】
そして、端末装置100は、例えば、照合率が所定の閾値以上の第2画像データが2以上ある場合、この2以上の第2画像データを表示部(図示しない)に表示させる。そして、利用者に自身が預けた荷物を確認してもらう。こうすることで、利用者の目視による荷物の確認が可能となる。
【0057】
また、例えば、予め荷物に紙、スーツケースベルト、シール等の目印を付け、利用者が端末装置100を使用し、目印を含むように荷物を撮影してもよい。そして、撮影装置300がこの目印を含むように荷物群を撮影することで個々の荷物を区別することができ、これにより、照合率をあげることができる。
また、例えば、新たに電子タグをシステムとして導入すると、現行でタグを使用している場合、システム変更に手間がかかる。一方で、本受け取り支援システムは、荷物の画像を撮影し、撮影した画像を照合するため、現在のタグを利用したまま実現することが可能となり、利便性が高い。
【0058】
また、例えば、空港等で撮影装置300が第2画像データを撮影する場合、第2画像データを特定する情報、例えば航空会社、飛行機の便名、出発時刻、及び到着時刻等を第2画像データに含めてもよい。さらに、第2記憶部202に格納されている配信先の端末装置100の情報に利用者が搭乗する飛行機の航空会社、便名、出発時刻、及び到着時刻等を含めてもよい。
【0059】
このように設定することによって、共通する便名や出発時刻等に基づき、情報処理装置200が、端末装置100に適切なデータを送信することが可能となる。したがって情報処理装置200が、端末装置100に余分に第2画像データを配信することがなくなり、利便性の高い受け取り支援ができる。
【0060】
また、本実施形態における情報処理装置200の第2記憶部202は、配信先の情報を、記憶していなくてもよい。この場合、端末装置100が情報処理装置200に対し、第2画像データの送信を要求し、該要求を受け取った情報処理装置200が、該要求の送信先の端末装置100に対して、第2画像データを送信すればよい。これにより、受け取り支援システム1は、荷物預け時に利用者の連絡先を情報処理装置200に登録するという処理を行わなくても、上述した効果を得ることができる。
【0061】
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態に係る受け取り支援システム2の構成の一例を示すブロック図である。受け取り支援システム2は、撮影装置300と、情報処理装置400と、端末装置500とを含む。また、撮影装置300と、情報処理装置400と、端末装置500とは、有線または無線等のネットワークによって接続されている。なお、本実施形態の説明において参照する各図面において、他の実施形態と同様な構成は、同一の符号を付し、本実施形態において重複する説明は省略する(他実施形態においても同様)。
【0062】
情報処理装置400は、通信部401と、記憶部402と、照合部403とを備える。
【0063】
通信部401は、第1実施形態の受信部201及び配信部203の機能を備え、撮影装置300の送信部302と、端末装置500の通信部501と通信を行う。
【0064】
記憶部402は、第1実施形態の第1記憶部102及び第2記憶部202の機能を備える。照合部403は、第1実施形態の照合部104の機能を備える。
【0065】
端末装置500は、第1撮影部101と、通知部105と、通信部501とを備える。通信部501は、第1実施形態の受信部103の機能を備え、さらに、第1撮影部101から第1撮影部101が撮影した第1画像データを受信し、その第1画像データを情報処理装置400へ送信する。
【0066】
図10は、受け取り支援システム2の動作の一例を示すフローチャートである。また、
図10は、端末装置500の処理を左側に、情報処理装置400の処理を中央に、撮影装置300の処理を右側に示している。また、端末装置500の処理と情報処理装置400の処理との間と、情報処理装置400の処理と撮影装置300の処理との間とにある破線の矢印は、情報の流れを示している。
【0067】
まず、
図10に示すように、第1撮影部101が、利用者が所有する荷物を撮影する(ステップS300)。そして、第1撮影部101は、例えば、利用者が、所有する荷物を空港に預けたタイミングや、利用者が空港に着いたタイミングにおいて、撮影した第1画像データを通信部501に送信し、通信部501は、第1画像データを情報処理装置400に送信する(ステップS301)。次に、情報処理装置400の通信部401は、通信部501から第1画像データを受信する(ステップS302)。そして、通信部401は、受信した第1画像データを記憶部402に記憶させる。
【0068】
例えば、利用者と荷物群とが目的地の空港等に到着すると、
図10に示すように、撮影装置300の第2撮影部301は、荷物群に含まれる荷物を撮影する(ステップS303)。また、第2撮影部301は、撮影した第2画像データを送信部302へ送信し、送信部302は、情報処理装置400に第2画像データを送信する(ステップS304)。送信部302は、複数の荷物群のそれぞれに対応する複数の第2画像データをまとめて受信し、情報処理装置400に送信してもよいし、撮影された順に別々に受信し、受信した順に情報処理装置400に送信してもよい。また、送信部302は、第2画像データを別々に受信して、まとめて情報処理装置400に送信してよい。なお、ステップS303及びステップS304は、定期的に行われる。例えば、撮影装置300は、ベルトコンベアと連動し、ベルトコンベアの動作が終了した際、同様に動作を終了してもよい。また、例えばセンサ部(図示しない)が荷物を検知し、撮影を行う際に、センサ部がカウントを行う。そして、センサ部が所定の時間以上荷物を検知しない場合、撮影装置300は、動作を終了してもよい。
【0069】
そして、情報処理装置400の通信部401が、送信部302から第2画像データを受信する(ステップS305)。また、通信部401は、受け取った第2画像データを記憶部402に記憶させる(ステップS306)。
【0070】
ステップS306終了後、照合部403は、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物とを照合し(ステップS307)、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上か否か確認する(ステップS308)。ステップS308において、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上でない場合、照合部403は、第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上となるまで、ステップS305からステップS308の処理を行う。なお、閾値をどのような値に設定するかは、当業者によって、適宜設定することができる。
【0071】
以上の動作によって、情報処理装置400が、荷物が含まれる2つの画像データを照合し、照合率が閾値以上となるまで処理を繰り返すことで、照合率が閾値以上の画像データを発見することができる。
【0072】
図11は、本発明の第2実施形態における端末装置が行う処理Aと、情報処理装置が行う処理Bとの一例を示すフローチャートである。
【0073】
第1画像データに含まれる荷物と第2画像データに含まれる荷物との照合率が、所定の閾値以上である場合、情報処理装置400の照合部403は、通信部401に通知要求を送信する。さらに、通信部401は、照合部403から通知要求を受信し、受信した通知要求を端末装置500に通知要求を送信する(ステップS400)。ステップS400終了後、情報処理装置400は、ステップS305に戻る。
その後、端末装置500の通信部501は、通信部401から通知要求を受信する(ステップS401)。
次に通知部105は、通信部501から通知要求を受信し、受信した通知情報に基づき、荷物の到着を通知する(ステップS402)。
【0074】
その後、通知部105は、利用者から動作の終了要求を受け付けたか否か確認する(ステップS403)。例えば、動作の終了要求は、端末装置500の受付部(図示しない)に利用者が入力し、その入力を端末装置500が受け付けてもよい。また、受付部は通知部105に含まれる構成でもよい。そして、動作の終了要求を受け付けた場合、処理は終了する。一方で、動作の終了要求を受け付けていない場合、ステップS401に戻る。
【0075】
上記動作によって、本実施形態に係る受け取り支援システム2は、荷物の到着を利用者に通知することができる。
【0076】
また、例えば、第1画像データに、第1画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報、例えば航空会社、飛行機の便名、出発時刻、及び到着時刻等を含めてもよい。さらに、第1実施形態同様に、第2画像データに、第2画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報、例えば航空会社、飛行機の便名、日付、出発時刻、及び到着時刻等を含めてもよい。
【0077】
このように設定することで、照合部403が、第1画像データ及び第2画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報に基づき、照合することができる。例えば、第1画像データに、第1画像データに含まれる荷物の預け先を特定する情報として、航空会社、飛行機の便名、日付が含まれると、照合部403は、同様の情報を含む第2画像データのみと照合することができる。これにより、情報処理装置400は、余分な照合をせずに済み、高精度に照合することが可能となる。
【0078】
なお、上述した第1実施形態では、情報処理装置200と撮影装置300とが別個の構成について説明したが、一体であってもよい。また、同様に第2実施形態に係る情報処理装置400と、撮影装置300とが一体であってもよい。
【0079】
<第3実施形態>
図12は、受け取り支援システム3の構成の一例を示すブロック図である。受け取り支援システム3は、撮影部31と照合部32とを有する。撮影部31と照合部32は、無線または有線のネットワークによって相互に接続されている。
【0080】
撮影部31は、利用者から預かりうけた荷物を撮影し、撮影された荷物画像を、無線または有線のネットワークを介し、照合部32へ送信する。
【0081】
照合部32は、撮影部31から撮影された荷物画像を受信し、受信した荷物画像と、利用者が所有する荷物の荷物画像とを照合する。なお、利用者が所有する荷物の荷物画像は、予め照合部32に含まれてもよく、または、外部から照合部32に送信されてもよい。
【0082】
図13は、受け取り支援システム3の動作の一例を示すフローチャートである。
【0083】
まず、撮影部31は、利用者から預かりうけた荷物を撮影し(ステップS500)、撮影された荷物画像を、照合部32に送信する。
【0084】
次に、照合部32は、撮影された荷物画像を受信し、撮影された荷物画像と、利用者が所有する荷物の荷物画像とを照合する(ステップS501)。
【0085】
以上の動作によって、受け取り支援システム3が、荷物が含まれる2つの画像データに含まれるそれぞれの荷物同士を照合することで、利便性の高い荷物の受け取りを支援することができる。したがって、本実施形態における受け取り支援システム3は、新たに電子タグ等を導入しなくとも、利用者は荷物を識別することができる。また、新たに電子タグ等を導入しないことで、電子タグを新たに作成する機器や電子タグを読み取る機器が不要となり、これらの機器を設置する手間が省け、かつ新たに費用がかかることがない。これにより、本実施形態に係る受け取り支援システム3は、荷物を預けられる側にとっても利便性が高い。
【0086】
本実施形態における撮影部31は、第1及び第2実施形態における第2撮影部301に相当する。また、照合部32は、第1実施形態の照合部104または第2実施形態の照合部403に相当する。また、上述した通り、撮影装置300と、情報処理装置400とは一体であってもよい。
【0087】
したがって、本実施形態に係る受け取り支援システム3は、照合部104に相当する照合部32を備える端末装置100と、第2撮影部301に相当する撮影部31を備える情報処理装置200(撮影装置300)とを備える構成である。このような受け取り支援システム3であっても、上述と同様の効果を得る。
【0088】
また、第1実施形態に係る受け取り支援システム1において、端末装置100と、情報処理装置200(撮影装置300)とは一体であってもよい。このような受け取り支援システム1であっても、上述の第1実施形態の構成と同様の効果を得る。
【0089】
また、上述のとおり、第2実施形態に係る受け取り支援システム2は、端末装置500と、情報処理装置400(撮影装置300)とを備える構成であってもよい。
【0090】
つまり、第2実施形態に係る受け取り支援システム2において、照合部403に相当する照合部32を備える情報処理装置400と、第2撮影部301に相当する撮影部31を備える撮影装置300とは一体であってもよい。この場合、情報処理装置400が撮影部31及び照合部32を備える。
【0091】
また、本願発明について、上記実施形態では、空港での利用について説明したが、ホテルのクロークにおける荷物の引き渡しや、バス等を使用した団体行動時に預けた荷物の引き渡し等の、多くの荷物から自分の荷物を受け取る場合に利用することが可能である。
【0092】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。