(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明すれば、次の通りである。但し、本発明を説明するに当って、既知の機能あるいは構成に関する説明は、本発明の趣旨を明瞭なものにするために省略する。
【0028】
図1は、本発明による仮想路面具現型の自転車シミュレータの正面図であり、
図2は、
図1の平面図であり、
図3Aは、本発明による後輪支持部と第1実施例による路面具現部とを示す斜視図であり、
図3Bは、
図3Aの切断線A−A及びB−Bによる後輪支持部及び路面具現部の内部構造をそれぞれ一例として示す断面図であり、
図3Cは、
図3Aの切断線A−A及びB−Bによる後輪支持部及び路面具現部の内部構造をそれぞれ他の例として示す断面図であり、
図4Aは、本発明による後輪支持部及び第2実施例による路面具現部を示す斜視図であり、
図4Bは、
図4A切断線A−A及びB−Bによる後輪支持部及び路面具現部の内部構造をそれぞれ一例として示す断面図であり、
図4Cは、
図4Aの切断線A−A及びB−Bによる後輪支持部及び路面具現部の内部構造をそれぞれ他の例として示す断面図であり、
図5Aないし
図5Cは、ディスプレイ装置と連動して作動する路面具現部の状態を舗装道路、林道及び敷石にそれぞれ区別して示す作動状態図であり、
図6は、本発明による仮想路面具現型の自転車シミュレータの全体的な構成を概略的に示すブロック図である。
【0029】
発明の説明及び請求範囲などで方向を指称する上(上側)、下(下側)、左右(横または側)、前(正、前方)、後(背、後方)などは権利の限定の用途ではない説明の便宜のために図面及び構成の間の相対的な位置を基準として定めたものであり、以下で説明する各方向はこれとは異なって特に限定する場合を除いては、これに基づいたものである。
【0030】
本発明による仮想路面具現型の自転車シミュレータ100は、自転車10に乗ったライダーRが多様な衝撃特性を自転車10の後輪12から伝達され、仮想で一般の舗装道路、未舗装の林道、山道などの多様な路面状態を臨場感あるように体験可能にしてライダーRの興味を引き起こし、かつ運動効果の極大化を自然にはかる一方、このような機能の具現を最小の構造に単純化して製造及びメンテナンスの容易性及びライダーRの安全を同時に確保できる発明である。
【0031】
前述した自転車10は、本発明による仮想路面具現型の自転車シミュレータ100のみのために特別に製作されたものはもとより、現在多様なメーカーで市販中の自転車10をいずれも含む概念である。このような自転車10は、自転車10の本体をなす自転車フレーム11と、自転車フレーム11に回転自在に装着される前輪14及び後輪12と、ライダーRのペダリングを後輪12の回転力に変換する駆動系(クランク、チェーン、変速器など)と、を備える。
【0032】
本発明による仮想路面具現型の自転車シミュレータ100は、前述したような機能ないし作用を具現するために、後輪支持部110及び路面具現部120を含んで構成される。
【0033】
以下では、前述した各構成について具体的に説明する。
【0034】
後輪支持部110は、自転車シミュレータ100の上に据え置かれた自転車10の後輪12を支持しつつ後輪12の回転と共に回転する棒状の構成要素であって、据え置かれた自転車10を基準として前方または後方に自由に回転できるように、両端部は自転車シミュレータ100のベースフレーム102と軸結合をなす。
【0035】
かかる後輪支持部110は、後輪12と接触した状態で後輪12の回転と共に回転できる形状であればいかなる形状でも構わないので、その縦断面は多角形、楕円形または円形などである。また、自転車10の前輪14が自転車シミュレータ100のベースフレーム102の一側に堅く固定された状態で後輪12を支持さえすれば十分であるため、図面に示されたところとは異なって一つの後輪支持部110で構成されてもよい。
【0036】
但し、本発明による後輪支持部110は、
図1ないし
図4に示されたように後輪12を回転させるライダーRに異質な走行感を提供せずに後輪12の回転に伴う円滑な回転が行われるように、円形の縦断面を持つように製作する。
【0037】
また、本発明による後輪支持部110は、後輪12の安定した支持のために後輪12の下側で前後に支持しつつ回転する2個の後輪支持部110、すなわち、第1の後方ローラ112及び第2の後方ローラ114で構成される。
【0038】
前述したように配置された第1及び第2の後方ローラ112及び114によって後輪12が安定して支持された状態で後述する前輪支持部130による前輪14の支持が行われれば、自転車10に乗ったライダーRは特に拘束されずに自然なペダリングができる。
【0039】
路面具現部120は、一般の舗装道路、未舗装の林道、山道などの路面状態によって後輪12(及び前輪14)に伝達される多様な形態の衝撃特性をペダリングするライダーRに提供するために備えられた本発明だけの技術的特徴部であって、これにより、ライダーRはダイナミックで臨場感のあるライディングを体験できるようになる。
【0040】
前記の路面具現部120は、後輪12と接触する後輪支持部110の外周面で多様な高さに突出作動するように形成された複数の凹凸部124を通じて具現されるが、凹凸部124の可変的な突出作動、すなわち、往復動は電気的(ソレノイドなど)または機械的な駆動方式によって行われる。
【0041】
但し、
図3Aないし
図3Cに示されたように、本発明の第1実施例による路面具現部120は、流体Fの圧力を用いた機械的方式で具現されるが、これは、ライダーR及び自転車10の荷重が加えられる状態でも凹凸部124の突出作動を正確で速かに制御し、かつ部品点数及び構造の簡素化をはかるためのものである。
【0042】
路面具現部120は、一例として、
図3A及び
図3Bに示されたように、外側フレーム122、凹凸部124、及び駆動部126などを含んで構成される。
【0043】
外側フレーム122は、路面具現部120の外郭を形成する円筒形状の構成要素であって、後述する凹凸部124が外側に突出しない場合(
図5A参照)、後輪12と直接的な接触を通じてコンクリート舗装道路、アスパルス舗装道路、自転車競技場(velodrome)のトラックなどの平たい路面の感じをライダーRに提供できるようになる。
【0044】
このような外側フレーム122の表面には後述する凹凸部124の突起124aが外側に突出するように複数の表面孔122aが形成されるが、そのサイズ、数及び配置などはいずれも凹凸部124に対応するように形成される。
【0045】
凹凸部124は、大粒の砂や砂利からなる未舗装の林道や山道などのでこぼこの路面の感じをライダーRに提供(
図5B参照)するために外側フレーム122の内側で往復動する構成要素であって、前述した表面孔122aを通じて多様な高さに突出作動する突起124aが一端部に備えられ、他端部には、後述する駆動部126から流体Fの圧力を可変的に提供されるピストンが備えられる。
【0046】
前記のような構造の凹凸部124は、路面具現部120の外周面全体にわたって複数で備えられるようにするが、必要に応じて規則的または不規則的に離隔して配置される。この時、凹凸部124の数及び突起124aのサイズは、
図3A及び
図4Aに示されたように後輪支持部110が第1の後方ローラ112及び第2の後方ローラ114で形成される場合に、それぞれ異なって形成できる。
【0047】
すなわち、第1の後方ローラ112に備えられる凹凸部124は、砂利に類似した感じがライダーRに伝達されるように、相対的に凹凸部124の数を少なくして突起124aのサイズを大きく形成する一方、第2の後方ローラ114に備えられる凹凸部124は、大粒の砂に類似した感じがライダーRに伝達されるように、相対的に凹凸部124の数を多くして突起124aのサイズを小さく形成できるものである。
【0048】
このように互いに異なる凹凸部124が備えられた第1及び第2の後方ローラ112及び114を通じて、ライダーRは砂利(第1の後方ローラ112の凹凸部124だけが突出する場合)または大粒の砂(第2の後方ローラ114の凹凸部124だけが突出する場合)からなる路面の感じはもとより、砂利と大粒の砂とが混在している路面(第1及び第2の後方ローラ112及び114の凹凸部124いずれも突出する場合)の感じをそれぞれ体験できるようになる。
【0049】
勿論、図示されたところとは異なって、同じ形状の凹凸部124を持つ路面具現部120が第1及び第2の後方ローラ112及び114にそれぞれ備えられるようにしてもよい。
【0050】
駆動部126は、凹凸部の他端部124bに対して流体Fの圧力が可変的に提供されるようにして凹凸部124を往復動させる構成要素であって、
図3Bに示されたような本発明の第1実施例の一例によれば、中空型シャフト126a、分岐シリンダ126b及びポンプ126cなどを含んで構成される。
【0051】
ここで流体Fとは、流動の可能な不定形の気体または液体を包括する概念であって、本発明に適用される流体Fは、圧力の伝達及び制御の容易な空気またはオイルなどになり、特に異なって説明しない限り、以下同じ意味で使われうる。
【0052】
シャフト126aは、後輪支持部110の回転軸をなす一方、内側に流体Fが流動する中空126a1が形成されたパイプ状の構成要素であって、両端部はベースフレーム102に対して自在に回転するようにベースフレーム102と軸結合する。
【0053】
分岐シリンダ126bは、凹凸部の他端部124b(ピストン)とシャフト126aとをそれぞれ連通させて、流体Fによる圧力を凹凸部の他端部124bにそれぞれ伝達させる孔状の構成要素であって、凹凸部の他端部124bとの密閉状態を維持しつつ凹凸部124の往復動を案内する。
【0054】
このような分岐シリンダ126bは、
図3Bに示されたところとは異なって、シャフト126aと連通する一つの流入口及び凹凸部の他端部124bとそれぞれ連通する複数の流出口を持つマニホールド形態に製作されるか、またはシャフト126aと凹凸部の他端部124bとを連通させる可とう性の油圧ホースに具現されるということはいうまでもない。
【0055】
そして複数の分岐シリンダ126bには流体の通過流量を可変させる流量制御弁(図示せず)がそれぞれ備えられて後述する制御部140を通じてそれぞれ個別制御されることで、複数の凹凸部124をそれぞれ異なって突出させる。
【0056】
ポンプ126cは、シャフト126aの両側端部のうち少なくともいずれか一側に備えられて回転ジョイント126dを通じてシャフト126aに流体Fを可変的に提供する構成要素であって、自転車10及びライダーRの総重量(約120kg内外)を支持できる使用圧力を持つ常用化した小型の油圧ポンプまたは空圧ポンプで具現される。
【0057】
このようにシャフト126a(中空126a1)に提供される流体Fの量を調節するポンプ126cによって中空126a1及び分岐シリンダ126b内の圧力が増減することで、凹凸部124の突出程度が自由自在に可変する(
図5A及び
図5B参照)。
【0058】
回転ジョイント126dは、密閉した状態で流体Fを流動(圧力伝達)させながら相対回転する一対の管体型部材からなる構成要素であって、一側の管体型部材はポンプ126cと連通し、かつ他側の管体型部材はシャフト126aと連通するように備えられる。このような回転ジョイント126dを通じてシャフト126aはポンプ126cから流体Fを安定的に提供され、それと同時に後輪12の回転と共に回転可能になる。
【0059】
外側フレーム122と凹凸部124との間には、外側フレーム122に対して凹凸部124を内側に弾性支持する少なくとも一つ以上の弾性体125が備えられるが、これは、シャフト126a(中空126a1)内に流体Fを提供しないようにポンプ126cが作動停止した場合、凹凸部124の突起124aを外側フレーム122に対して突出させないためである。
【0060】
一方、
図3Cに示されたように、本発明の第1実施例による路面具現部120は、他の例として、外側フレーム122、凹凸部124、及び駆動部126などを含んで構成される。
【0061】
この時の凹凸部124は、一例の場合とは異なって一端部に複数の突起124aが一体に形成され、他端部124bには少なくとも一つ以上のピストンが備えられて形成される。
【0062】
そして駆動部126は、凹凸部の他端部124bと連結されて凹凸部124を往復動させる油圧シリンダ126eと、油圧ライン126fを通じて油圧シリンダ126eに流体Fを可変的に提供して油圧シリンダ126eを駆動させるポンプ126cと、を備える。
【0063】
ここで油圧シリンダ126eは、油圧ライン126fの簡素化をはかるためにピストンロッドを復帰させるスプリングが内部に付いている単動型製品を使うが、狭小な空間でも容易に装着されるようにピストンロッドの長さが比較的短い薄型の製品を使うことが望ましい。
【0064】
さらに
図4Aないし
図4Bに示されたように、本発明の第2実施例による路面具現部120は、一例として外側フレーム122、内側フレーム123、凹凸部124、及び駆動部126などを備えて、第1実施例による多様な路面はもとより、敷石(Cobblestone)のような路面までも具現できる。
【0065】
ここでの外側フレーム122は、外側に突出作動する2つ以上の分割フレーム(但し、
図4Aないし
図4Cでは分割フレーム122−1ないし122−4を4つで構成)からなって路面具現部120の外郭を形成する円筒状の構成要素である。
【0066】
このように突出作動する外側フレーム122によれば、凹凸部124及び外側フレーム122自体が外側に突出しない場合(
図5A参照)、後輪12との直接的な接触を通じてコンクリート舗装道路、アスファルト舗装道路、自転車競技場のトラックなどの平たい路面の感じをライダーRに提供でき、外側フレーム122が突出する場合(
図5C参照)、敷石のような感じをライダーRに提供できるようになる。
【0067】
この時、敷石は、でこぼこのレンガ状の石をぎっしり敷き詰めたフランスのルーベ地域の昔の舗装道路をいい、長い伝統を持つ自転車大会(Paris−Roubaix)の一部のコースに当たる。
【0068】
このような敷石は、2つ以上の分割フレーム122−1ないし122−4が必要に応じて外側に突出作動しながら生ずる分割フレーム122−1ないし122−4の間の段差ないし隙間を通じて間接的に具現される。
【0069】
外側フレーム122の表面には、凹凸部124の突起124aが外側に突出するように複数の表面孔122aが形成されるが、そのサイズ、数及び配置などはいずれも凹凸部124に対応するように形成される。
【0070】
内側フレーム123は、前述した外側フレーム122の内側面と密着するように備えられ、外側フレーム122の表面孔122aに対応する複数の貫通孔123aが形成される構成要素である。
【0071】
凹凸部124は、大粒の砂や砂利からなる未舗装の林道や山道などのでこぼこの路面の感じをライダーRに提供するために内側フレーム123の内側で往復動する構成要素であって、表面孔122a及び貫通孔123aを通じて多様な高さに突出作動する突起124aが一端部に備えられ、他端部124bには、駆動部126から流体Fの圧力を可変的に提供されるピストンが備えられる。
【0072】
前記のような凹凸部124は前述した第1実施例による凹凸部124に対応するため、凹凸部124の構造などについての具体的な説明は省略する。
【0073】
駆動部126は、凹凸部124の他端部124b及び外側フレームの他端部122bに流体Fの圧力が可変的に提供されるようにして、凹凸部124及び外側フレーム122のうち少なくともいずれか一つを往復動させる構成要素である。
【0074】
本発明の第2実施例の一例による駆動部126は、
図4Bに示されたように、中空型シャフト126a、第1の分岐シリンダ126b1、第2の分岐シリンダ126b2、及びポンプ126cなどを含んで構成され、方向転換弁128などをさらに備えることができる。
【0075】
ここでのシャフト126a、第1の分岐シリンダ126b1、及びポンプ126cは、前述した第1実施例によるシャフト126a、分岐シリンダ126b、及びポンプ126cとそれぞれ対応するため、これについての具体的な説明は省略する。
【0076】
第2の分岐シリンダ126b2は、外側フレームの他端部122b(ピストン)とシャフト126aとを連通させて、流体Fによる圧力を外側フレームの他端部122bにそれぞれ伝達させる孔状の構成要素であって、外側フレームの他端部122bとの密閉状態を維持しつつ外側フレーム122の往復動を案内する。
【0077】
内側フレーム123と凹凸部124との間には内側フレーム123に対して凹凸部124を内側に弾性支持する少なくとも一つ以上の弾性体125が備えられることはもとより、内側フレーム123と外側フレームの他端部122bとの間にも、内側フレーム123に対して外側フレームの他端部122bを内側に弾性支持する少なくとも一つ以上の弾性体125が備えられる。
【0078】
このような弾性体125は、前述したように、シャフト126a(中空126a1)内に流体Fを提供しないようにポンプ126cが作動停止した場合、凹凸部124の突起124a及び外側フレーム122を内側フレーム123に対して外側にそれぞれ突出させないためである。
【0079】
この時、外側フレームの他端部122b及び凹凸部の他端部124bにそれぞれ備えられる弾性体125は互いに異なる弾性係数を持つことができるが、これは、外側フレーム122の突出作動と凹凸部124の突出作動とが、ポンプ126cによって提供される流体Fの圧力によって互いに異なって選択的に行われるようにするためである。
【0080】
すなわち、外側フレーム122に備えられている弾性体125の弾性係数が大きい場合、ポンプ126cによって提供される流体Fの圧力が低圧である時には凹凸部124の突出作動だけが可能になり、流体Fの圧力が高圧である時には凹凸部124及び外側フレーム122両方の突出作動が行われる。結局、ポンプ126cによって提供される流体Fの圧力を調節することで、凹凸部124及び外側フレーム122の突出作動を選択的に制御できる。
【0081】
但し、さらに円滑で正確に外側フレーム122及び凹凸部124の突出作動が制御されるように、流体Fの流動を選択的に制御する方向転換弁128を第1及び第2の分岐シリンダ126b1及び126b2のうち少なくともいずれか一側に設けられる。
【0082】
本発明に適用される方向転換弁128は、ポンプ126cによって提供される流体Fの圧力サイズ(機械式方向転換弁128)または後述する制御部140の電気的制御(電子式方向転換弁128:ソレノイド弁)によって、第1の分岐シリンダ126b1または第2の分岐シリンダ126b2の方に流体Fの流動を選択的に許容するか、または第1の分岐シリンダ126b1及び第2の分岐シリンダ126b2の方に流体Fの流動をいずれも許容する常用化した弁製品でありうる。
【0083】
一方、
図4Cに示されたように、本発明の第2実施例による路面具現部120は、他の例として、外側フレーム122、内側フレーム123、凹凸部124、及び駆動部126などを含んで構成される。
【0084】
この時の凹凸部124は、一例の場合とは異なって一端部に複数の突起124aが一体に形成され、他端部124bには少なくとも一つ以上のピストンが備えられて形成される。
【0085】
そして駆動部126は、外側フレームの他端部122b及び凹凸部の他端部124bとそれぞれ連結されて凹凸部124を往復動させる油圧シリンダ126eと、油圧ライン126fを通じて油圧シリンダ126eに流体Fを可変的に提供して油圧シリンダ126eを駆動させるポンプ126cと、を備える。
【0086】
ここで油圧シリンダ126eは、油圧ライン126fの簡素化をはかるためにピストンロッドを復帰させるスプリングが内部に付いている単動型製品を使うが、狭小な空間でも容易に装着されるようにピストンロッドの長さが比較的短い薄型の製品を使うことが望ましい。
【0087】
本発明による自転車シミュレータ100は、
図1、
図2、及び
図6に示されたように、ライダーRにさらに臨場感あって興味あふれる仮想のライディング環境を提供するように、前輪支持部130、動力伝達部132、ブレーキ装置135、制御部140、自転車固定部150、速度測定部160、ディスプレイ装置170、電源保存装置180、及びアクチュエータ190などをさらに備える。
【0088】
ここで、前輪支持部130は、自転車シミュレータ100の上に据え置かれた自転車10の前輪14を支持しつつ後輪支持部110の回転と共に回転する棒状の構成要素であって、据え置かれた自転車10を基準として前方または後方に自由に回転できるように、両端部は自転車シミュレータ100のベースフレーム102と軸結合をなす。
【0089】
前輪支持部130は、
図1及び
図2に示されたように、ライダーRに異質な走行感を提供せずに前輪14の円滑な回転のために円形の縦断面を持つように製作され、かつ後輪12が第1及び第2の後方ローラ112及び114によって安定して支持される構造であるため、一つの前輪支持部130として構成されうる。
【0090】
この時、前輪支持部130にも、後輪支持部110と同様に前輪14と接触しつつ多様な高さに突出作動する複数の凹凸部124を持つ路面具現部120が備えられる。これにより、後輪12だけではなく前輪14でも多様な路面状態を臨場感あるように体験できるようになる。
【0091】
前輪支持部130に備えられる路面具現部120は以上で詳細に説明したところ、具体的な説明は省略する。
【0092】
動力伝達部132は、後輪支持部110の回転力を前輪支持部130に伝達して前輪14を回転させる構成要素であって、後輪支持部110及び前輪支持部130の一側にかけて環状に備えられるチェーンまたはタイミングベルトで具現される。
【0093】
ブレーキ装置135は、自転車ライディング中に緊急な状況が発生した場合に後輪支持部110の回転を停止させてライダーRの安全をはかる構成要素であって、据え置かれた自転車10のペダル両側に設けられるブレーキ足場135aと、ブレーキ足場135aと連結されてブレーキ足場135aへの加圧時に後輪支持部110(またはシャフト126a)の回転を抑制するキャリパー135bと、を備える。
【0094】
制御部140は、前述した路面具現部120のポンプ126c、方向転換弁128(ソレノイド弁)、後述する速度測定部160、送風装置162、ディスプレイ装置170、電源保存装置180、及びアクチュエータ190などと電気的に連結されてデータを伝送してもらい、これに基づいて各装置の作動を制御する構成要素である。
【0095】
このような制御部140は、MCU(micro controller unit)、マイコン(microcomputer)、アルディーノ(Arduino)などのモジュール化したユニットで具現され、内部にはメモリ142が備えられる。
【0096】
メモリ142は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、またはメモリカードなどで具現され、本発明による自転車シミュレータ100の作動のための運用体制プログラムと、これに必要なデータなどが保存される。
【0097】
この時に必要なデータは、多様な自転車大会のコースや特定地域の走行環境を3Dマッピング技術を通じてデータ化した画像情報(路面状態情報を含み)またはライダーR別の走行情報などを含む。
【0098】
連結された各装置を制御して伝送されたデータなどを処理ないし保存する制御部140の一連の過程は、機械語(machine language)などのプログラミング言語によってコーディングされることで行われる。このような制御部140の具体的な具現及び制御方法は、当業者によって多様な方式及び形態で簡略に行われるところ、これについての説明は略する。
【0099】
自転車固定部150は、自転車10の一側に脱着結合して自転車10の位置を安定的に固定させる一方、左右に摺動しつつ自転車10の左右移動を案内する構成要素として、クランプ152、コイルバネ154、ガイド本体156、及び摺動レール158などを含んで構成される。
【0100】
クランプ152は、自転車フレーム11の一側(ダウンチューブ)と脱着自在に結合する構成要素であり、コイルバネ154は、自転車10が左右側に倒れることを防止し、かつ衝撃を緩衝するためにクランプ152の下端部に結合される構成要素である。
【0101】
そして、ガイド本体156は、コイルバネ154の下端部に結合して下面にガイド溝が形成される構成要素であり、摺動レール158は、ベースフレーム102に固定した状態で上端部がガイド溝に挟み込まれてガイド本体156の左右移動を所定範囲で案内し、かつ離脱を防止する構成要素である。
【0102】
前述したような自転車固定部150を通じて、ライダーRは、市販中の多様な自転車10を本発明の自転車シミュレータ100に脱着固定させて使えるようになる。また、倒れるような危険なしに安定したライディングが持続し、ペダリングによる自転車10の自然な左右移動が行われ、さらに自然なライディングが具現される。
【0103】
速度測定部160は、後輪12の回転(後輪12の円周サイズ及び単位時間当り後輪12の回転数)から走行速力を算出する構成要素であって、後輪12の回転数を正確にカウントするために後輪12に隣接した位置に設けられる。
【0104】
送風装置162は、速度測定部160から算出された走行速力によってライダーRに可変的な風を提供するための構成要素であって、後述するディスプレイ装置170の上端左右側でそれぞれライダーRに向かった状態に一対が備えられる。
【0105】
前記のような速度測定部160からリアルタイムで算出された走行速力は、ライダーRによって選択された自転車大会のコースや特定地域に関する走行情報として制御部140に伝達されてメモリ142に保存される。
【0106】
そして走行速力を伝達された制御部140は、該速力に対応する強度で送風装置162を作動制御することで、ライダーRにダイナミックで臨場感のあるライディング体験を提供する。
【0107】
ディスプレイ装置170は、ライダーRに自転車大会のコースなどの走行環境や運用体制プログラムなどを視覚的に伝達する構成要素であって、
図1に示されたように、ライダーRの前方視野角をいずれも含むサイズの曲面型表示装置170またはライダーRが着用するゴーグル型表示装置170′などになる。
【0108】
このディスプレイ装置170が、制御部140の制御を通じてメモリ142に保存された画像情報から所定の走行環境などをリアルで顕示する間に、制御部140は、リアルタイムで提供される走行環境に対応する路面状態情報に基づいて凹凸部124の作動を多様に制御する。
【0109】
前記のように、ディスプレイ装置170と連動して作動する凹凸部124によって、自転車10に乗ったライダーRは、
図5Aないし
図5Cに示されたような舗装道路(自転車競技場)、山道、敷石などの多様な路面状態を視覚はもとより全身で体験ができるようになることにより、さらにダイナミックでエキサイティングなライディングを室内空間で楽しめる。
【0110】
電源保存装置180は、ライダーRのペダリングによって発生する後輪12の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して保存する構成要素であって、後輪支持部110の回転に連動して電気を発生させて保存するように、後輪支持部110の両端部のうち少なくともいずれか一方に備えられる。
【0111】
但し、後輪支持部110が一対の第1及び第2の後方ローラ112及び114を備える場合、前輪支持部130への動力伝達の負荷のない第2の後方ローラ114の両端部に備えられることが望ましい。
【0112】
電源保存装置180に保存された電気エネルギーは、制御部140の制御を通じて駆動部126(ポンプ126c)、速度測定部160、送風装置162、ディスプレイ装置170、及びアクチュエータ190などを駆動させるのに用いられる。前記のように回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、これを保存する技術は既に周知の技術であるため、具体的な説明は省略する。
【0113】
アクチュエータ190は、本発明による自転車シミュレータ100自体が地面に対して前後左右に傾斜を形成するように、その長手方向に沿って伸縮作動する構成要素であって、ベースフレーム102の下側角に対称形態に4個が備えられる。前記のように伸縮作動するアクチュエータ190の技術も既に周知の技術であるため、具体的な説明は省略する。
【0114】
このようなアクチュエータ190は、ディスプレイ装置170を通じてリアルタイムで提供される走行環境の傾斜によって制御部140によって作動制御され、自転車10を四方に傾けられる。
【0115】
以上で本発明の特定の実施形態が説明されて図示されたが、本発明は記載の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱せずに多様に修正及び変形できるということは当業者に明らかである。よって、その修正例や変形例は、本発明の技術的思想や観点から個別的に理解されるものではなく、変形された実施例は本発明の特許請求の範囲に属するべきである。