(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施例に係る充電制御システムの構成を示すブロック図である。充電制御システムは、1つの電源系統101に接続された複数の電動アクチュエータ100と、これら電動アクチュエータ100の充電を制御するホスト装置103とから構成される。
【0017】
図2は電動アクチュエータ100の構成を示すブロック図である。電動アクチュエータ100は、ボール弁やバタフライ弁等のバルブ200に取り付けられ、電動調節弁として一体化される。また、電動アクチュエータ100は、図示しないコントローラとの間で、情報の授受を行う。
【0018】
電動アクチュエータ100は、外部電源(
図1の配電盤102)から供給される電源電圧からメイン電源電圧を生成するメイン電源部1と、電気エネルギーを蓄える電気2重層コンデンサからなる蓄電部2と、外部から電源が供給される通電時に蓄電部2を充電する充電部3と、蓄電部2の電圧を昇圧する昇圧部4と、外部からの電源の遮断を検出する停電検出部5と、メイン電源部1からのメイン電源電圧と昇圧部4からの昇圧電源電圧のうちどちらかを選択して出力するメイン電源切替部6と、コントローラからの開度目標信号を処理して制御部8へ開度目標値を出力する開度目標処理部7と、電動アクチュエータ全体を制御する制御部8と、制御系電源電圧を生成する制御電源部9と、駆動電圧に応じて動作するモータ10と、制御部8からの制御信号に応じてモータ10へ駆動電圧を出力するモータ駆動部11と、モータ10の出力を減速させてバルブ200を操作する減速機12と、バルブ200の開度を測定する位置センサ13と、ホスト装置103と通信するための通信部14とを備えている。モータ10とモータ駆動部11と減速機12とは、駆動部15を構成している。
【0019】
図3は制御部8の構成を示すブロック図である。制御部8は、ホスト装置103から充電開始コマンドを受信したときに充電部3による蓄電部2の充電を開始させる充電制御部80と、外部から電源が供給される通電時に開度目標値に応じてバルブ200の開度を制御する開度制御部81と、停電時に昇圧部4に対して昇圧イネーブル信号を出力する昇圧制御部82と、停電時に蓄電部2に蓄積されているエネルギーを用いてバルブ200を所望の開度位置まで動作させるリターン制御部83と、情報記憶のための記憶部84と、蓄電部2の容量を演算する容量演算部85と、蓄電部2に蓄積されているエネルギーの値を演算する充電エネルギー演算部86と、電源の投入時に開度目標値が示す位置から所望の開度位置までバルブ200を動作させるのに必要なエネルギーの値を演算する必要エネルギー演算部87とから構成される。
【0020】
図4はホスト装置103の構成を示すブロック図である。ホスト装置103は、予め規定された充電の優先度に応じて複数の電動アクチュエータ100をグループ分けする分類部1030と、優先度が高い順にグループ毎に電動アクチュエータ100に対して充電開始コマンドを送信する充電開始コマンド送信部1031と、情報記憶のための記憶部1032と、情報設定のための設定部1033とから構成される。
【0021】
以下、本実施例の充電制御システムの動作を説明する。
図5はホスト装置103の動作を説明するフローチャート、
図6は電源投入時の電動アクチュエータ100の動作を説明するフローチャートである。
ホスト装置103は、電源が投入されると、後述する動作のためのプログラムを記憶部1032から読み出すと共に、動作に必要なパラメータを読み出す初期設定処理を行う(
図5ステップS100)。
【0022】
記憶部1032に予め設定されているパラメータとしては、対象となる複数の電動アクチュエータ100(同一の電源系統101に接続されている複数の電動アクチュエータ100)の識別情報、電源系統101の許容される最大電流容量値LMI、電流値CI、許容される電源系統最大充電時間LMCT、電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電に要する標準的な時間を表す標準充電時間CT(一般的には蓄電部2の充電に要する最長の時間)、識別情報が登録されている各電動アクチュエータ100の充電の優先度情報などがある。優先度は、例えば電動アクチュエータ100が設置される施設側の要求により決定される。これらのパラメータは、設定部1033を用いて設定することができる。
【0023】
一方、電動アクチュエータ100のメイン電源部1は、外部電源(
図1の配電盤102)から電源電圧が供給されると、この電源電圧から所定のメイン電源電圧を生成する。なお、外部電源から供給される電源電圧は交流でも直流でもよい。外部電源から供給される電源電圧が交流の場合には、メイン電源部1の内部で整流・平滑し、さらに降圧して所望のメイン電源電圧を生成すればよい。電動アクチュエータ100の停電検出部5は、メイン電源部1からメイン電源電圧が供給されているため、停電検出信号は出力しない。電動アクチュエータ100のメイン電源切替部6は、停電検出部5からの停電検出信号の入力がないため、メイン電源部1からのメイン電源電圧を選択して出力する。これにより、メイン電源電圧がメイン電源切替部6を介して制御電源部9とモータ駆動部11とに供給される。電動アクチュエータ100の制御電源部9は、メイン電源電圧から所定の制御系電源電圧を生成する。制御電源部9から制御系電源電圧が供給されることにより、電動アクチュエータ100の制御部8が起動する。
【0024】
制御部8は、後述する動作のためのプログラムを記憶部84から読み出す初期設定処理を行う(
図6ステップS200)。そして、制御部8は、ホスト装置103からの充電開始コマンドを待つ(
図6ステップS201)。
【0025】
本実施例では、
図1に示したように1つの電源系統101に複数の電動アクチュエータ100が接続されている場合に、電流容量と充電時間を最適化するために、各電動アクチュエータ100を複数のグループに分類して、グループ毎に電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電を行う。例えば
図7の例では、台数Nの電動アクチュエータ100−1〜100−Nを分類して、グループ#1,#2,・・・,#n毎に充電を行う例を示している。
【0026】
ホスト装置103の分類部1030は、記憶部1032に識別情報が登録されている複数の電動アクチュエータ100のグループ分けに際して、1つのグループに含まれる電動アクチュエータ100の最大数GCNを算出する(
図5ステップS101)。電源系統101の電流容量値を重視する場合、分類部1030は、電源系統101の許容される最大電流容量値LMI(A)と電動アクチュエータ100の蓄電部2を充電する際に電源系統101から電動アクチュエータ100に流れる電流の値CI(A)とに基づいて、1つのグループに含まれる電動アクチュエータ100の最大数GCNを次式のように計算する。
GCN=LMI/CI ・・・(1)
【0027】
なお、正確には式(1)の計算結果の小数点以下を切り捨てた整数値が、求める最大数GCNである。ここで、電動アクチュエータ100の充電部3による蓄電部2の充電方法には、定電流充電方法と、充電部3の抵抗と蓄電部2の電気2重層コンデンサとからなるRC直列回路により蓄電部2を充電する方法(充電電流が時間と共に変化する方法)とがある。
【0028】
定電流充電方法の場合には、
図8(A)に示すように同一のグループに属するGCN個の電動アクチュエータ100−GC1〜100−GCNのそれぞれに電源系統101から一定の電流CIが流れるので、総計としてLMIの電流が流れる(
図8(B))。言い換えると、電源系統101からGCN個の電動アクチュエータ100−GC1〜100−GCNへ流れる総計の電流がLMI以下になるように、GCNを決定すればよい。
【0029】
RC直列回路による充電方法の場合には、
図9(A)に示すように同一のグループに属するGCN個の電動アクチュエータ100−GC1〜100−GCNのそれぞれに最大でCIの電流が流れる。したがって、電源系統101からGCN個の電動アクチュエータ100−GC1〜100−GCNへ流れる総計の電流の最大値がLMI以下になるように、GCNを決定すればよい。
【0030】
一方、電源系統最大充電時間LMCTを重視する場合、分類部1030は、許容される電源系統最大充電時間LMCTと標準充電時間CTとに基づいて、1つのグループに含まれる電動アクチュエータ100の最大数GCNを次式のように算出する(ステップS101)。
GCN=LMCT/CT ・・・(2)
【0031】
すなわち、記憶部1032に識別情報が登録されている複数の電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電に要する総計の時間がLMCT以下になるように、最大数GCNを決定すればよい。なお、式(1)の場合と同様に、式(2)の計算結果の小数点以下を切り捨てた整数値が、求める最大数GCNである。
【0032】
分類部1030は、式(1)あるいは式(2)のいずれかにより最大数GCNを算出する。式(1)、式(2)のいずれを用いるかの指示情報は、予め記憶部1032に設定されている。
【0033】
続いて、分類部1030は、記憶部1032に識別情報が登録されている電動アクチュエータ100の台数Nと式(1)あるいは式(2)で算出したGCNとに基づいてグループ数GNを次式のように算出する(
図5ステップS102)。
GN=N/GCN ・・・(3)
【0034】
なお、正確には式(3)の計算結果の小数点以下を切り上げた整数値が、求めるグループ数GNである。式(1)を用いて最大数GCNを算出した場合、台数Nの電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電に要する電源系統最大充電時間LMCTは次式のようになる。
LMCT=GN×CT ・・・(4)
【0035】
式(4)は、
図10に示すようにグループ#1〜#GN毎に電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電を行うときの総計の充電時間がLMCTであることを示している。
一方、式(2)を用いて最大数GCNを算出した場合、電源系統101の最大電流容量値LMI(A)は次式のようになる。
LMI=GCN×CI ・・・(5)
【0036】
最後に、分類部1030は、記憶部1032に識別情報が登録されている電動アクチュエータ100を複数のグループに分類する(
図5ステップS103)。
式(1)を用いて最大数GCNを算出した場合、分類部1030は、電源系統101から充電中の電動アクチュエータ100へ流れる総計の電流が、許容される最大電流容量値LMI以下(1つのグループに含まれる電動アクチュエータ100の台数が式(1)で計算されたGCN以下)で、かつ優先度が高い電動アクチュエータ100ほど先に充電されるように、記憶部1032に識別情報が登録されている電動アクチュエータ100の各々をグループ#1〜#GNのいずれかに分類する。
【0037】
また、式(2)を用いて最大数GCNを算出した場合、分類部1030は、各電動アクチュエータ100の充電に要する総計の時間が、許容される電源系統最大充電時間LMCT以下(1つのグループに含まれる電動アクチュエータ100の台数が式(2)で計算されたGCN以下)で、かつ優先度が高い電動アクチュエータ100ほど先に充電されるように、記憶部1032に識別情報が登録されている電動アクチュエータ100の各々をグループ#1〜#GNのいずれかに分類する。
【0038】
分類部1030による分類終了後、ホスト装置103の充電開始コマンド送信部1031は、充電の順番が最も早い(優先度が最も高い)グループ#1に属する電動アクチュエータ100に対して充電開始コマンドを送信し(
図5ステップS104)、標準充電時間CTが経過するまで待つ(
図5ステップS105)。
【0039】
電動アクチュエータ100の充電制御部80は、通信部14を介してホスト装置103からの充電開始コマンドを受信すると(
図6ステップS201においてYES)、充電部3へ充電イネーブル信号を出力する(
図6ステップS202)。この充電イネーブル信号の出力に応じて、充電部3は、メイン電源部1からのメイン電源電圧を入力とし、蓄電部2へ充電電流を出力して蓄電部2の充電を開始する。また、制御部8が起動すると、制御部8の開度制御部81は、開度目標処理部7からバルブ200の開度目標値θ
ref(°)を取得する。開度目標処理部7は、メイン電源部1からメイン電源電圧の供給を受けて動作し、図示しないコントローラから開度目標信号を受信して、この開度目標信号が示す開度目標値θ
ref(°)を制御部8へ出力する。
【0040】
次に、制御部8の容量演算部85は、蓄電部2の容量を演算する(
図6ステップS203)。本実施例では、蓄電部2として電気2重層コンデンサを用いているので、蓄電部2の容量値は、電気2重層コンデンサの静電容量値CC(F)である。容量演算部85の動作を
図11を用いて説明する。
【0041】
まず、容量演算部85は、充電開始から時間T1(s)経過後の蓄電部2の蓄電電圧(電気2重層コンデンサの端子間電圧)CV1(V)を測定する(
図11ステップS300)。続いて、容量演算部85は、充電開始から時間T2(s)経過後の蓄電部2の蓄電電圧CV2(V)を測定する(
図11ステップS301)。T2>T1であることは言うまでもない。
【0042】
そして、容量演算部85は、測定した蓄電電圧CV1,CV2(V)を基に蓄電部2の容量値(電気2重層コンデンサの静電容量値)CC(F)を演算する。ここで、容量演算部85は、充電部3による蓄電部2の充電方法が定電流充電方法の場合(
図11ステップS302においてYES)、以下の式(6)により容量値CC(F)を演算する(
図11ステップS303)。
【0044】
容量演算部85は、定電流Iにより蓄電部2を充電する方法(定電流充電方法)の場合(ステップS302においてYES)、式(6)により容量値CC(F)を演算する(
図11ステップS303)。また、容量演算部85は、充電部3の抵抗と蓄電部2の電気2重層コンデンサとからなるRC直列回路により蓄電部2を充電する方法(充電電流が時間と共に変化する方法)の場合(ステップS302においてNO)、以下の式(7)により容量値CC(F)を演算する(
図11ステップS304)。
【0046】
式(7)においてR(Ω)は充電部3の抵抗の抵抗値、Eは充電部3がRC直列回路に印加する充電電源電圧値である。式(7)のf(CC)は、0<CC<CCmaxに必ず、解をもつので、二分法やニュートン法などの数値解析で解を求めることにより、容量値CC(F)を演算することができる(CCmax(F)は初期静電容量範囲の最大値)。以上で、容量演算部85の処理が終了する。
【0047】
次に、制御部8の充電エネルギー演算部86は、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)を演算する。具体的には、充電エネルギー演算部86は、蓄電部2の蓄電電圧CV(V)を測定する(
図6ステップS204)。そして、充電エネルギー演算部86は、容量演算部85によって演算された蓄電部2の容量値CC(F)と測定した蓄電電圧CV(V)とを基に式(8)によりエネルギーCP(J)を演算する(
図6ステップS205)。
【0049】
制御部8の必要エネルギー演算部87は、現在の開度目標位置から所望の開度位置(本実施例では全閉位置)までバルブ200をリターン動作させるのに必要なエネルギーである開度目標充電エネルギーCPref(J)を式(9)により演算する(
図6ステップS206)。
【0051】
式(9)において、MT(N.m)はバルブ200の既知の弁軸の負荷トルク値、N(rpm)は減速機12によって駆動されるバルブ200の弁軸の既知の回転数、CTP(W)は制御部8が消費する既知の電力値(停電時に動作するリターン制御部
83と昇圧制御部
82の消費電力値)、θ
open(°)はバルブ200の全開開度値、T
open(s)はバルブ200が全閉位置から全開位置まで達するのに必要な既知の時間である全開動作時間値、η
mc(%)は減速機12の既知の機械効率、η
mt(%)はモータ10の既知の効率、η
ps(%)は昇圧部4の既知の効率である。トルクMT(N.m)と回転数N(rpm)と全開動作時間T
open(s)と減速機12の機械効率η
mc(%)とモータ10の効率η
mt(%)とは、駆動部16の性能を表している。
【0052】
制御部8の充電制御部80は、CP<CPref、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が開度目標充電エネルギーCPref(J)に達していない場合(
図6ステップS207においてNO)、バルブ200のリターン動作に必要な充電が不十分と判断して、充電イネーブル信号の出力を継続し、充電部3による蓄電部2の充電を継続させる(
図6ステップS208)。
こうして、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が開度目標充電エネルギーCPref(J)に達するまでステップS204〜S208の処理が繰り返し実行される。
【0053】
制御部8の開度制御部81は、CP≧CPref、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が開度目標充電エネルギーCPref(J)以上になると(ステップS207においてYES)、開度目標値θ
refと位置センサ13によって測定されたバルブ200の開度の実測値(実開度)とを比較し、開度目標値θ
refと実開度とが一致するように、モータ駆動部11へモータ制御信号を出力する。モータ駆動部11は、モータ制御信号に応じてモータ10へ駆動電圧を出力する。これにより、モータ10が駆動され、このモータ10の駆動力が減速機12を介してバルブ200の弁軸に伝わり、この弁軸に軸着された弁体を操作することによりバルブ200の開度が調整される。こうして、バルブ200の開度をθ
ref(°)にする(
図6ステップS209)。位置センサ13は、減速機12を介してバルブ200の弁軸の変位量を検出し、バルブ開度の実測値(実開度)を制御部8へ送る。
【0054】
次に、制御部8の充電制御部80は、CP<CPhigh、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が所定の充電エネルギー上限値CPhigh(J)に達していない場合(
図6ステップS210においてNO)、ステップS204に戻る。
こうして、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー上限値CPhigh(J)に達するまでステップS204〜S210の処理が繰り返し実行される。
【0055】
充電エネルギー上限値CPhigh(J)は、全開位置から所望の開度位置(本実施例では全閉位置)までバルブ200をリターン動作させるのに必要なエネルギーである全開リターン充電電力に、蓄電部2の自己放電するエネルギーの分を加えた値である。実用上は全開リターン充電電力の数十%増しの値に設定すればよい。
【0056】
充電制御部80は、CP≧CPhigh、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー上限値CPhigh(J)以上になると(ステップS210においてYES)、充電イネーブル信号の出力を停止し、充電部3による蓄電部2の充電を停止させる(
図6ステップS211)。
以上で、電源投入時の制御部8の動作が終了し、以降は通常動作に移行する。
【0057】
図12は通常時の電動アクチュエータ100の動作を説明するフローチャートである。バルブ200の開度をθ
ref(°)にする処理(
図12ステップS400)は、ステップS209で説明したとおりである。なお、コントローラは、必要に応じて開度目標値θ
ref(°)を適宜変更することは言うまでもない。
【0058】
次に、制御部8の充電エネルギー演算部86は、蓄電部2の蓄電電圧CV(V)を測定する(
図12ステップS401)。そして、充電エネルギー演算部86は、ステップ
S203において容量演算部85によって演算された蓄電部2の容量値CC(F)とステップS401で測定した蓄電電圧CV(V)とを基に式(8)により、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)を演算する(
図12ステップS402)。
【0059】
制御部8の充電制御部80は、CP≦CPlow、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が所定の充電エネルギー下限値CPlow(J)以下の場合(
図12ステップS403においてYES)、充電部3へ充電イネーブル信号を出力し、充電部3による蓄電部2の充電を開始させる(
図12ステップS404)。
こうして、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー下限値CPlow(J)を上回るまでステップS400〜S404の処理が繰り返し実行される。
【0060】
充電エネルギー下限値CPlow(J)は、全開位置から所望の開度位置(本実施例では全閉位置)までバルブ200をリターン動作させるのに必要なエネルギーである全開リターン充電電力である。
【0061】
充電制御部80は、CP>CPlow、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー下限値CPlow(J)を上回ると(ステップS403においてNO)、エネルギーCP(J)が所定の充電エネルギー上限値CPhigh(J)以上かどうかを判定する(
図12ステップS405)。
【0062】
充電制御部80は、CP<CPhigh、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー上限値CPhigh(J)に達していない場合(ステップS405においてNO)、充電イネーブル信号の出力を継続し、充電部3による蓄電部2の充電を継続させる(
図12ステップS406)。
こうして、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー上限値CPhigh(J)に達するまでステップS400〜S406の処理が繰り返し実行される。
【0063】
充電制御部80は、CP≧CPhigh、すなわち蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー上限値CPhigh(J)以上になると(ステップS405においてYES)、充電イネーブル信号の出力を停止し、充電部3による蓄電部2の充電を停止させ(
図12ステップS407)、ステップS400に戻る。以上の
図12の処理が電源が遮断されるまで継続される。
【0064】
一方、ホスト装置103の充電開始コマンド送信部1031は、充電開始コマンドを送信した時点から標準充電時間CTが経過したかを判定する(
図5ステップS105)。
【0065】
ここでは、充電の順番が2番目のグループ#2の充電を終えていないので(
図5ステップS106においてNO)、充電開始コマンド送信部1031は、次のグループ#2を充電開始コマンドの送信先として選択して(
図5ステップS107)、ステップS104に戻り、充電の順番が2番目のグループ#2に属する電動アクチュエータ100に対して充電開始コマンドを送信する。
こうして、全てのグループ#1〜#GNについて電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電を終えるまで、ステップS104〜S107の処理を繰り返し実行し、各グループ#1〜#GNに対して順番に充電開始コマンドを送信する。全てのグループ#1〜#GNについて充電を終えた時点でホスト装置103は処理を終了する。
【0066】
次に、停電時の電動アクチュエータ100の動作を
図13を参照して説明する。何らかの理由により外部電源(
図1の配電盤102)からメイン電源部1への電源電圧供給が停止すると(
図13ステップS500においてYES)、メイン電源部1がメイン電源電圧を生成できなくなるため、停電検出部5は停電検出信号を出力する(
図13ステップS501)。
【0067】
制御部8の昇圧制御部82は、停電検出部5から停電検出信号が出力されると、直ちに昇圧部4に対して昇圧イネーブル信号を出力する(
図13ステップS502)。
この昇圧イネーブル信号の出力に応じて、昇圧部4は、蓄電部2の蓄電電圧(電気2重層コンデンサの端子間電圧)をメイン電源電圧と同等の値まで昇圧する(
図13ステップS503)。
【0068】
メイン電源切替部6は、停電検出部5から停電検出信号が出力されると、昇圧部4からの昇圧電源電圧を選択して出力する(
図13ステップS504)。これにより、昇圧電源電圧がメイン電源切替部6を介して制御電源部9とモータ駆動部11とに供給される。制御電源部9は、昇圧電源電圧を降圧して所定の制御系電源電圧を生成する。
【0069】
次に、制御部8のリターン制御部83は、所望の開度位置(本実施例では全閉位置)と位置センサ13によって測定されたバルブ200の実開度とが一致するように、モータ駆動部11へモータ制御信号を出力する。モータ駆動部11は、モータ制御信号に応じてモータ10へ駆動電圧を出力する。これにより、モータ10が駆動され、バルブ200の開度が調整される。こうして、バルブ200を所望の開度位置までリターン動作させることができる(
図13ステップS505)。
【0070】
以上のように本実施例では、ホスト装置103が、1つの電源系統101に接続されている複数の電動アクチュエータ100を分類して、グループ毎に充電開始コマンドを送信し、グループ毎に電動アクチュエータ100の蓄電部2の充電を実行させるようにしたので、電源系統101および配電盤102に必要な電流容量と各電動アクチュエータ100の総計の充電時間とを最適化することができる。また、本実施例では、各電動アクチュエータ100の充電の優先度に応じたグループ分けをすることにより、優先度順に電動アクチュエータ100の蓄電部2を充電することができる。
【0071】
また、本実施例では、スプリングリターン型のアクチュエータと比較して、(I)スプリングを巻き上げるためのトルクを必要としない、(II)停電時のバルブの目標位置を全閉、全開あるいは任意の位置に設定することができる、(III)停電時の動作を制御するためのクラッチやブレーキなどの機構を必要としない、という利点がある。
【0072】
本実施例により、電源系統101および配電盤102の電流容量を抑えることができるので、スプリングリターン型のアクチュエータを、種々の利点をもつ本実施例の電動アクチュエータに置き換えが可能であり、運用時の消費電力削減およびリターン時の制御に必要な機構の削減などにより環境負荷低減に貢献できる。さらに、スプリングリターン型のアクチュエータを採用している一般産業機器まで本実施例を拡大して適用できる。
【0073】
[第2の実施例]
次に、本発明の第2の実施例について説明する。本実施例は、第1の実施例と異なる電動アクチュエータの構成を説明するものである。本実施例においても、充電制御システム全体の構成は第1の実施例と同じである。
図14は本実施例に係る電動アクチュエータ100aの構成を示すブロック図であり、
図1と同一の構成には同一の符号を付してある。
【0074】
電動アクチュエータ100aは、メイン電源部1aと、蓄電部2と、充電部3aと、昇圧部4と、停電検出部5aと、メイン電源切替部6と、開度目標処理部7と、制御部8と、制御電源部9と、モータ10と、モータ駆動部11と、減速機12と、位置センサ13と、通信部14と、外部電源(
図1の配電盤102)から供給される電源電圧を整流する整流部16と、整流部16によって整流された直流電圧を平滑化する平滑部17とを備えている。
【0075】
第1の実施例は、外部電源から供給される電源電圧が例えばAC85V〜AC264Vという高電圧の場合に対応する例である。これに対して、本実施例は、外部電源から供給される電源電圧が例えばAC24Vという低電圧に対応する例である。
整流部16は、外部電源からの交流電源電圧を整流する。平滑部17は、整流部16によって整流された脈流の直流電圧を平滑化する。
【0076】
本実施例のメイン電源部1aは、第1の実施例のメイン電源部1と同様にメイン電源電圧を生成するが、平滑部17から出力される直流電源電圧を入力とする点が異なる。
充電部3aは、第1の実施例の充電部3と同様に制御部8からの充電イネーブル信号に応じて蓄電部2の充電を行うが、平滑部17から出力される直流電源電圧を入力とする点が異なる。
【0077】
停電検出部5aは、第1の実施例の停電検出部5と同様に電源の遮断を検出するが、平滑部17から出力される直流電源電圧を入力とする点が異なる。
その他の構成は第1の実施例で説明したとおりである。
【0078】
こうして、低電圧の外部電源に接続される電動アクチュエータにおいても第1の実施例と同様の効果を得ることができる。上記の例では、外部電源から供給される電源電圧が交流の場合で説明しているが、外部電源から供給される電源電圧が直流でもよいことは言うまでもない。
【0079】
[第3の実施例]
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
図15は本発明の第3の実施例に係る充電制御システムの構成を示すブロック図である。本実施例の充電制御システムは、1つの電源系統101に接続された複数の電動アクチュエータ100bと、これら電動アクチュエータ100bの充電を制御するホスト装置103bとから構成される。
【0080】
図16は本実施例の電動アクチュエータ100bの構成を示すブロック図であり、
図2と同一の構成には同一の符号を付してある。電動アクチュエータ100bは、メイン電源部1と、蓄電部2と、充電部3と、昇圧部4と、停電検出部5と、メイン電源切替部6と、開度目標処理部7と、制御部8bと、制御電源部9と、モータ10と、モータ駆動部11と、減速機12と、位置センサ13と、通信部14とを備えている。
【0081】
図17は本実施例の電動アクチュエータ100bの制御部8bの構成を示すブロック図であり、
図3と同一の構成には同一の符号を付してある。制御部8bは、充電制御部80bと、開度制御部81と、昇圧制御部82と、リターン制御部83と、記憶部84と、容量演算部85と、充電エネルギー演算部86と、必要エネルギー演算部87と、蓄電部2の充電が完了したときにホスト装置103bに対して充電完了レスポンスを送信する充電完了レスポンス送信部88とから構成される。
【0082】
図18は本実施例のホスト装置103bの構成を示すブロック図であり、
図4と同一の構成には同一の符号を付してある。ホスト装置103bは、分類部1030と、充電開始コマンドの送信先の全ての電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信したときに、次に優先度が高いグループの電動アクチュエータ100bに対して充電開始コマンドを送信する充電開始コマンド送信部1031bと、記憶部1032と、設定部1033と、電動アクチュエータ100bからの充電完了レスポンスを受信する充電完了レスポンス受信部1034とから構成される。
【0083】
以下、本実施例の充電制御システムの動作を説明する。
図19はホスト装置103bの動作を説明するフローチャート、
図20は電動アクチュエータ100bの動作を説明するフローチャートである。
図19のステップS600〜S603のホスト装置103bの動作は、
図5のステップS100〜S103で説明した動作と同じなので、説明は省略する。
【0084】
分類部1030による分類終了後、ホスト装置103bの充電開始コマンド送信部1031bは、充電の順番が最も早い(優先度が最も高い)グループ#1に属する電動アクチュエータ100bに対して充電開始コマンドを送信し(
図19ステップS604)、当該グループ#1に属する全ての電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信するまで待つ(
図19ステップS605)。
【0085】
図20のステップS700〜S711の電動アクチュエータ100bの動作は、
図6のステップS200〜S211で説明した動作と同じなので、説明は省略する。
制御部8bの充電完了レスポンス送信部88は、充電イネーブル信号の出力が停止し、蓄電部2の充電が完了すると、充電開始コマンドの送信元のホスト装置103bに対して充電完了レスポンスを送信する(
図20ステップS712)。
【0086】
電動アクチュエータ100bの通常時および停電時の動作は、
図12、
図13で説明した動作と同じなので、説明は省略する。
【0087】
上記で説明したとおり、ホスト装置103bの充電開始コマンド送信部1031bは、充電開始コマンドの送信後、この充電開始コマンドの送信先の全ての電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信するまで待機している(ステップS605)。
充電開始コマンド送信部1031bは、ホスト装置103bの充電完了レスポンス受信部1034が、充電開始コマンドの送信先の全ての電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信すると(ステップS605においてYES)、全てのグループ#1〜#GNについて電動アクチュエータ100bの蓄電部2の充電を終えたかどうかを判定する(
図19ステップS606)。
【0088】
ここでは、充電の順番が2番目のグループ#2の充電を終えていないので、充電開始コマンド送信部1031bは、次のグループ#2を充電開始コマンドの送信先として選択して(
図19ステップS607)、ステップS604に戻り、充電の順番が2番目のグループ#2に属する電動アクチュエータ100bに対して充電開始コマンドを送信する。
こうして、全てのグループ#1〜#GNについて電動アクチュエータ100bの蓄電部2の充電を終えるまで、ステップS604〜S607の処理を繰り返し実行し、各グループ#1〜#GNに対して順番に充電開始コマンドを送信する。全てのグループ#1〜#GNについて充電を終えた時点でホスト装置103bは処理を終了する。
【0089】
以上のように本実施例では、第1、第2の実施例と同様にホスト装置103bが、1つの電源系統101に接続されている複数の電動アクチュエータ100bを分類して、グループ毎に充電開始コマンドを送信する。第1、第2の実施例では、充電開始コマンドを送信したときから標準充電時間CTが経過した時点で次のグループの電動アクチュエータに充電開始コマンドを送信する。余裕を持たせるために標準充電時間CTは長めに設定されている。しかしながら、蓄電部2を構成する電気2重層コンデンサは経年変化により容量が低下するので、実際の充電時間が徐々に短くなる傾向にある。
【0090】
そこで、本実施例では、電動アクチュエータ100b自身が蓄電部2の充電が完了したかどうかを判断し、充電が完了したと判断した時点で充電完了レスポンスをホスト装置103bに対して送信する。ホスト装置103bは、充電開始コマンドの送信先の全ての電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信した時点で次のグループの電動アクチュエータに充電開始コマンドを送信する。このように、本実施例では、ホスト装置103bが定時間の待機をしないことにより、第1の実施例と比較して各電動アクチュエータ100bの総計の充電時間を短縮することができる。
【0091】
[第4の実施例]
次に、本発明の第4の実施例について説明する。
図21は本発明の第4の実施例に係る充電制御システムの構成を示すブロック図である。本実施例の充電制御システムは、複数の電動アクチュエータ100bと、これら電動アクチュエータ100bの充電を制御するホスト装置103cとから構成される。電動アクチュエータ100bの構成は第3の実施例で説明したとおりである。
【0092】
図22は本実施例のホスト装置103cの構成を示すブロック図であり、
図4、
図18と同一の構成には同一の符号を付してある。ホスト装置103cは、充電開始コマンド送信部1031cと、記憶部1032と、設定部1033と、充電完了レスポンス受信部1034と、許容される最大電流容量値または許容される最大充電時間に基づいて、一度に充電を行う電動アクチュエータ100bの最大数を算出する充電台数算出部1035とから構成される。
【0093】
以下、本実施例の充電制御システムの動作を説明する。
図23はホスト装置103cの動作を説明するフローチャートである。
図23のステップS800のホスト装置103cの動作は、
図5のステップS100で説明した動作と同じなので、説明は省略する。
【0094】
次に、ホスト装置103cの充電台数算出部1035は、一度に充電を行う電動アクチュエータ100bの最大数SNを算出する(
図23ステップ
S801)。この最大数SNは、第1〜第3の実施例の最大数GCNと同じ方法で求めることができ、式(1)あるいは式(2)のいずれかで得られたGCNを最大数SNとすることができる。
【0095】
最大数SNの算出後、ホスト装置103cの充電開始コマンド送信部1031cは、充電の順番が最も早い(優先度が最も高い)順に台数SNの電動アクチュエータ100bに対して充電開始コマンドを送信し(
図23ステップS802)、充電開始コマンドを送信した電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信するまで待つ(
図23ステップS803)。
【0096】
電動アクチュエータ100bの動作は第3の実施例で説明したとおりである。ホスト装置103cの充電開始コマンド送信部1031cは、ホスト装置103cの充電完了レスポンス受信部1034が、充電開始コマンドの送信先の電動アクチュエータ100bのうち少なくとも1つから充電完了レスポンスを受信すると(ステップS803においてYES)、全ての電動アクチュエータ100bの蓄電部2の充電を終えたかどうかを判定する(
図23ステップS804)。
【0097】
充電開始コマンド送信部1031cは、蓄電部2の充電が完了していない(充電開始コマンドを送信していない)電動アクチュエータ100bが存在した場合、充電している台数が、常時、SNの台数になるよう充電の順番が最も早い(優先度が最も高い)電動アクチュエータ100bに対して充電開始コマンドを送信し(
図23ステップS805)、充電している電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信するまで待つ(ステップS803)。
【0098】
こうして、全ての電動アクチュエータ100bの蓄電部2の充電を終えるまで、ステップS803〜S805の処理を繰り返し実行し、全ての電動アクチュエータ100bについて充電を終えた時点でホスト装置103cは処理を終了する。
【0099】
以上のように本実施例では、一度に充電を行う電動アクチュエータ100bの台数が常に最大数SN以下になるように管理しながら、各電動アクチュエータ100bに個別に充電開始コマンドを送信するので、電源系統101および配電盤102に必要な電流容量と各電動アクチュエータ100bの総計の充電時間とを最適化することができる。また、本実施例では、各電動アクチュエータ100bの充電の優先度に応じて充電開始コマンドを送信するので、優先度順に電動アクチュエータ100bの蓄電部2を充電することができる。
【0100】
また、本実施例では、少なくとも1つの電動アクチュエータ100bから充電完了レスポンスを受信した時点で次の電動アクチュエータ100bに充電開始コマンドを送信するので、第3の実施例よりさらに各電動アクチュエータ100bの総計の充電時間を短縮することができる。
【0101】
なお、第3、第4の実施例では、電動アクチュエータ100bの構成として第1の実施例に準じた構成を用いたが、第2の実施例に準じた構成を用いてもよい。この場合には、
図14の制御部8の代わりに制御部8bを用いるようにすればよい。
【0102】
第1〜第4の実施例では、各電動アクチュエータ100,100a,100bにおいて制御部8,8bに容量演算部85と充電エネルギー演算部86とを設け、蓄電部2に蓄積されているエネルギーCP(J)が充電エネルギー上限値CPhigh(J)以上になったと判断した時点で、充電制御部80が充電を停止させるようにしているが、充電開始から標準充電時間CTが経過した時点で充電を停止させるようにしてもよく、第1〜第4の実施例に限るものではない。
【0103】
また、第1〜第4の実施例では、蓄電部2における蓄電素子として電気2重層コンデンサを用いているが、これに限るものではなく、例えばリチウムイオンキャパシタなどの、蓄電できる素子であれば適用可能である。
また、第1〜第4の実施例では、充電部3による蓄電部2の充電方法として、定電流充電方法とRC直列回路による充電方法とを説明したが、CIとCTが算出できる方法であれば、これら以外の充電方法であってもよい。
また、第1〜第4の実施例では、開度目標値を開度目標処理部7で処理しているが、ホスト装置103,103b,103cから送信された開度目標コマンドを通信部14で処理して開度目標値を得るようにしてもよい。
【0104】
第1〜第4の実施例のホスト装置103,103b,103cと制御部8,8bの各々は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置および外部とのインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。各装置のCPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第4の実施例で説明した処理を実行する。